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MMA MMAPLANET o UFC UFN210 コリー・サンドハーゲン ソン・ヤードン

【UFN210】サンドハーゲンの左縦ヒジで、ソンが左眉をカット。必死に戦うが4R終了時に続行不能に

【写真】大量の流血にも、懸命に戦ったソン・ヤードンだが、その気持ちで前に出てサンドヘーゲンの攻撃を受けることが増えた(C)Zuffa/UFC

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
Def.4R5分00秒by TKO
ソン・ヤードン(中国)

すぐにサウスポーからオーソに構え、その後のスイッチを見せるサンドハーゲンが、ジャブから組んでいく。ケージに押し込まれたソンは左を差し、離れ際にパンチを狙う。サンドハーゲンは左ミドルを蹴り、スイッチして前手でジャブを続ける。後ろ回し蹴りで姿勢を乱したサンドハーゲンは、すぐに正対して左を伸ばして前に出る。ソンが左リードアッパーを当てると、サンドハーゲンが組みを選択。体を入れ替えたソンは、エルボーを打ちながら離れる。シングルレッグを潰したソンは、下になったサンドハーゲンの立ち上がり際にバックに回り、スタンドで足をフックする。サンドヘーゲンはソンが着地すると、胸を合わせてエルボー、続いてヒザを突き上げる。

鋭い左ミドルを決めたサンドハーゲンは、左ストレート。テイクダウン狙いのフェイクに、ソンがスプロール──大きく反応している。右ストレートから左フックを当てたソンは、ここでも左ミドルを蹴られる。最後の10秒で左ショートを届かせたサンドハーゲンだが、ジャッジによっては判断の割れるラウンドになったかもしれない。

2R、ソンの左リードフックに対し、左ハイを返すサンドハーゲン。構えを変えて飛びヒザを繰り出す。ソンも右ミドルを蹴ると、右オーバーハンドで距離を詰め、左フックでサンドハーゲンが姿勢を乱す。サンドハーゲンのダブルレッグで一瞬のテイクダウンを許したソンは、即スクランブルし続くダブルを防ぐ。ここでサンドハーゲンが左の縦ヒジでソンの左眉の辺りをカットさせる。ホドリゲスを同じか、それ以上の流血に見舞われたソンの傷をサンドハーゲンが狙う。

ジャブ、ヒジから左ミドルを決めたサンドハーゲンは、ソンのエルボーをかわす。サンドハーゲンの左に左フックを合わせようとしたソンだが、振りが大きくなっているか。それでもソンはステップでサンドハーゲンの攻撃をかわす。ならばと蹴りの距離でロー、前蹴りを繰り出したサンドハーゲンが左ストレートを当てて、組みつく。そのままケージにソンを押し込んだサンドハーゲンがエルボー、ソンは左右のフックを打って時間となった。

3R、左眉に大きなカットが確認されたソンだが、ドクターは試合続行を宣言する。サンドハーゲンが左ミドル、ソンが右ミドルを蹴る。勝負を急ぐ必要があるソンが前に出るが、サンドハーゲンは右に回ってローを蹴っていく。左ストレートの飛び込みに、フックを狙い、ダブルレッグを切ったソンがボディを殴る。上半身を大きく動かし、パンチをかわすソンをサンドハーゲンのヒザが襲う。組みのフェイクを巧みに織り交ぜて、結果的にソンの反撃を許さず組みついたサンドハーゲンが、ケージに圧し込んで時間を使う。

離れ際に左フックを狙ったソンだが、サンドハーゲンも左を当ててアッパーカットにつなげる。ソンは笑顔を浮かべるも、前に出る動きはあっても攻撃の精度でも遅れを取っている。そのソンがジャブで前に出ると、打ち終わりにサンドハーゲンがパンチを合わせ、左ボディショットに続き、跳びヒザでリードを広げた。

4R開始前にもう一度ドクターチェックがあったが、ここも試合は続行される。勢いのある右ミドルからショートのフックをまとめたソンは、逆転を賭けて前に出る。しかし、サンドハーゲンは左ストレートをヒット。右フックを打ち返したソンが、サンドハーゲンの左ハイに左を合わせようとする。さらに左ミドルをキャッチし、軸足払いでテイクダウンを奪ったソンは、ガードの中で頭をつけて抑えにかかる。スクランブルでバックを取り切れなかったソンは、逆に金網を背負ってのヒザに、小外を合わされてテイクダウンを奪われる。

ソンは立ち上がって間合いを取ると、フックで前に出る。サンドヘーゲンは右に回りながら蹴りを散らし、スイッチしては前手でジャブ、アッパーを打ったあとでダブルレッグで揺さぶる。尻もちに留まらず、背中をつかされたソンはハーフで抑えられる。ここでエルボーを打ちつけたサンドヘーゲンはバタフライガードに立ち上がって左の拳を振り下ろしラウンド終了となった。

ここで頭を振って目が見えていないという仕草を見せてしまったソン。ユライアは「あと5分だ」と鼓舞するが、ドクターが試合をストップした。


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MMA MMAPLANET o UFN210 キック グレゴリー・ホドリゲス ボクシング

【UFN210】眉間がザックリのホドリゲスが、血の染みを創りながンジョグアニをパウンドアウト

<ミドル級/5分3R>
グレゴリー・ホドリゲス(ブラジル)
Def.2R1分27秒by TKO
チディ・ンジュグアニ(米国)

右前蹴りから関節蹴りを繰り出すンジュグアニに対し、ホドリゲスが右カーフを蹴っていく。ンジュグアニは前蹴りを多用し距離を創り、右ハイでホドリゲスの状態を反らさせる。直後のテイクダウンに狙いに右ヒザをンジュグアニが合わせ、ホドリゲスが後退する。追いかけてハイキックでスリップしたンジュグアニは、右クロスを被弾しクリンチで投げを崩されそうになるが、すぐに立ち上がる。流血に見舞われたホドリゲスは、小手を決めての払い腰も腹ばいに終わり、スタンドに戻ったンジュグアニがケージに押し込んでエルボーからヒザをボディに突き刺す。

ンジュグアニは顔にも右前蹴りを伸ばし、右で前に出てくるホドリゲスを左フックを迎え打つ。蹴りで間合いを測るンジュグアニだが、ホドリゲスが右を2発打ちこんでダウンを奪う。立ち上がったンジュグアニにダーティーボクシングでパンチを打ちこむホドリゲスは、ンジュグアニのヒザのタイミングで離れる。ンジュグアニが即組みつきなおし、ケージ際で何度かポジションを入れ替える。最後の10秒でヒザ蹴りから、離れてパンチを交換し殴り、殴られ、倒し、倒されの初回が終わった。

2R、眉間がザックリと割れているホドリゲスにドクターチェックが入る。再開され、レフェリーの傷口をのぞき込むような視線のなか、連打で前に出たホドリゲスが飛び蹴りを見せる。かわしたンジュグアニはヒザを入れ、ホドリゲスが右フックから右ボディをヒットさせる。組んで頭を抱えたホドリゲスが、そのまま投げてテイクダウンを奪うと思い切り右のパンチを打っていく。

ハーフでヒジを入れ、右を連打したホドリゲスは自らの流血でマットに赤い染みが転々とできるなかで、ンジュグアニを殴り続けTKO勝ちを決めた。

「一つ分かっていることがある。俺はこれをやるために生まれてきたんだ。殺しに来ても、やるかやられるかだ。俺はロボコップ。ジーザスを愛している。流血しているのは分かっていた。でも焦らないで、落ち着いて戦った」と勝者は話した。


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MMA MMAPLANET o UFC UFN210 アレン・アメドフスキー ダナ・ホワイト

【UFN210】コンテンダーシリーズ第1週でサインしたパイファーが、UFC初陣で見事なKO勝ち

<ミドル級/5分3R>
ジョー・パイファー(米国)
Def.1R3分55秒by KO
アレン・アメドフスキー(マケドニア)

7月のコンテンダーシリーズ第1週で唯一のKO勝ち、「ジョー・パイファーのように戦え」というダナ・ホワイトの言葉とともにでUFCとの契約を決めたパイファーが、早くもUFC初戦に挑む。右に回るアメドフスキー、パイファーはジャブをかわして外を取る。左ボディを入れ、ジャブを見せたパイファーはジャブを続け、アメドフスキーの前進には距離を取る。ジャブから右ストレートを見せたバイファーが、圧を高めボディを織り交ぜて距離を詰める。

アメドフスキーも左から右を返す。アメドフスキーは右ロー、ケージ中央からケージを背負うアメドフスキーは右に回って蹴りを繰り出す。距離を測るパイファーは飛び込んでワンツー、ボディを殴っていく。右を強振したパイファーは、左ハイをかわすと前に出てジャブ、右フック振るう。アメドフスキーの左にも、ワンツーを入れ、。左フックを左に合わせたパイファーは右をヒットさせて一旦間合いを取り直す。と、次の踏み込みで左アッパーを反応させてアメドフスキーの左フックに右ストレート一閃、この一発でKO勝ちを決めた。


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MMA MMAPLANET o UFN210 パット・サバティニ

【UFN210】弟を亡くしたばかりのデイモン・ジャクソンが、サバティニ撃破で涙

<フェザー級/5分3R>
デイモン・ジャクソン(米国)
Def.1R1分09 秒by Verbal Tap
パット・サバティニ(米国)

グラップラー対決は、互いに右に回りながら間合いを測る展開に。と、ジャクソンの右前蹴りがサバティニの顔面を捕らえ、そのまま前に来るところに右をヒットさせ、ダブルレッグを切るとそのまま上を取り、鉄槌を落としてマウントへ。サバティニはケージ際に移動して腰を切ろうとしたが、パンチを続けられ下を向けてしまう。背中が伸びたサバティニは、そのままパウンドの連打で声を挙げバーバルタップとなった。

実弟を先週に亡くしたばかりのジャクソンは、この勝利に号泣してコーチ陣と抱き合った。


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MMA MMAPLANET o UFN210 キック ジャビッド・バシャラット トニー・グレーブリー

【UFN210】頭突きでカットしたバシャラット、レス勝負は捨て淡々に打撃を入れてグレーブリーに勝利

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
トニー・グレーブリー(米国)

グレーブリーの右カーフをチェックしたバシャラットは、左ミドルをブロックし、右ローを蹴る。スイッチして左に回ったバシャラットがオーソに戻す。カーフを蹴り合う両者、バシャラットが前蹴りから組もうとすると、グレーブリーがヒザを突き上げる。離れたバシャラットは左目尻をカットしている。続くクリンチの攻防でケージに押し込まれる。右手を束ねたシングルレッグでテイクダウンを許したバシャラットは、すぐに立ち上がる。グレーブリーは再び前方に譲るが、ここもすぐに立ち上がる。

キムラクラッチを投げたグレーブリー、スタンドに戻った離れて向き合う。ここでレフェリーが試合を止め、流血の原因は組みに入った瞬間の頭突きだったとインターバルをおく。再開後、バシャラットが飛びヒザを見せ、ダブルレッグを切ってヒザを狙う。グレーブリーはカーフ、バシャラットは前蹴りからワンツーを伸ばす。打撃戦のなかで、バシャラットは踏込みながら右をヒットさせる。続いて前蹴りをアゴに届かせたバシャラットが、テンカオを決める。

これが効いたグレーブリーはパンチから左ミドルの追い打ちにも、前に出る。ジャブからアッパーのバシャラットに対、グレーブリーも右を打ち返す。残り1分を切り、ダブルレッグでテイクダウンを奪ったバシャラットが、ギロチンで抱えられながら両足を抜き、グレーブリーを跨いでマウントを取ろうと試みる。グレーブリー腹ばいになりスクランブルに持ちこむ。30秒のスタンド戦は、バシャラットがスピニングバックキックを腹に入れ、しっかりとポイントメークした。

2R、サウスポーのバシャラットにグレーブリーが右ハイを狙い、シングルで飛び込み。足を抜いたバシャラットは、続くダブルレッグにはその勢いを利してスクランブルに持ち込む。ボディロックにも、ウィザーから投げを打ったバシャラットは倒れまいと踏み止まったグレーブリーの腹を蹴る。バシャラットは続くダブルレッグもワキを差し返して、トップを逆に奪う。グレーブリーは疲れが見え、動きが少ない。ハーフで抑えたバシャラットは細かいパンチで削り、エルボーを打ちつける。

グレーブリーが肩固めに反応するも、スクランブルはがぶられる。バシャラットはダース狙いからバックに回ろうとするが、グレーブリーが立ち上がる。ケージを背負ったグレーブリーは、エルボーを打って離れたバシャラットを追いかけて左右のパンチを振るう。かわしたバシャラットが右カーフ、スイッチして左前蹴りをボディに入れる。左ジャブにローを合わせたグレーブリーだが、バシャラットはパンチを纏め左ミドルを蹴り込む。さらに前蹴りを顔面に受けたグレーブリーは、動きが遅くなりダブルレッグは簡単に切られた。

最終回、ワンツーで前に出るグレーブリーだが、空振りして姿勢を乱す。ダブルレッグを切ったバシャラットが左ジャブをヒットし、右につなぐ。サークリングしながら、一気に距離を詰めるなど身を守りながら、攻撃を続けるバシャラットが右を打ち込む。さらにワンツーフックからジャブを入れ、ハイクロッチからシングルを潰してバックへ。胸をあわせたグレーブリーもダブルレッグを切って離れる。

バシャラットはヒザを入れ、前に出てくるグレーブリーがパンチ、左右のヒジを当てる。続いて右をヒットさせたバシャラットは、攻め急ぐことなくグレーブリーを隙をついて蹴り、パンチ、ヒザを繰り出す。グレーブリーも懸命に前に出るが、その分被弾する数が増え、残り50秒で狙ったダブルレッグも切られる。ボディから顔面にパンチを入れたバシャラットは前蹴りから後ろ回し蹴り、さらに右エルボーを決める。跳びヒザに右を返したグレーブリーだが、それが精いっぱいだった。

結果、バシャラットが淡々と攻撃を纏めて3-0の判定勝ちを収めた。キャリア13連勝としたバシャラットは「トニーはトップファイトだ。頭突きはミスかどうか分からないけど、試合の一部だよ。D-1レスラーだろうが関係ない。でも2度、頭突きがあったからレベルチェンジには注意が必要だった。D-1レスラーとレスリングがしたかったから戦ったんだけどね」と勝利を振り返った。


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【UFN210】グレーブリーと対戦、ジャビッド・バシャラット「他のバンタム級ファイターとは違う」

【写真】明晰な頭脳と、タフな精神を持っていそうなジャビッド・バシャラットだった(C)MMAPLANET

17日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN210:UFN on ESPN+68「Sandhagen vs Song」でジャビッド・バシャラットがトニー・グレーブリーと対戦する。

アフガン生まれ、7歳の時に英国へ移住したバシャラットは、弟のファリドが前回のコンテンダーシリーズでUFCとの契約を実現させた。ファイトウィークに弟が人生を賭けたし勝負に挑む。その事実はジャビッドの心理状態にどのような影響を与えたのか等を尋ねた


――2度目のUFCでの試合を土曜日に控えているなか、昨夜のコンテンダーシリーズでは弟さんのファリドが試合をしました。自身の試合があるなかで、弟の人生が懸かった試合がある。戦いになかなか集中できなかったのではないでしょうか。

「もちろん、弟の試合のことは気になったよ。でも、これまでに何度も同じに日に戦う経験を子供の頃からしてきた。同じ週ではなく、同じ日にね。そうやって僕らはキャリアを積んできた。今回は僕にとっても、弟にとっても人生で一番大きな試合という状況だけど慣れたものだよ。こういうのはね。

それに弟の力を信じていたし、間違いなく勝ってUFCと契約できると思っていた。だから何もマイナスになることはなかった。ファリドには『契約が懸かっているからと言って、何か余分なことをする必要はない』と伝えていたんだけど、しっかりとそのアドバイスを守っていたよ。サブミッションやKOが望まれているのは分かっている。でも、弟のスタイルは綺麗で、普通にやれば詰まらない試合にはならない。だから無理矢理フィニッシュを狙い過ぎて、いつもと違う動きをする必要なんてないんだ」

──コンテンダーシリーズだからといって、自分のスタイルを変えてはいけないと。

「もちろん、退屈な試合をしてはいけない。ファリドは普段から、動きで人々を魅了できる。だから、自分の良さを失わないで戦うことが必要だったんだ」

──実際判定勝ちでしたが、フィニッシュできなかったことで契約できないかもという不安はなかったですか。

「ほとんどなかった。弟はやり過ぎることなくフィニッシュを狙っていたし、相手はタフだったからね。いつもフィニッシュできるわけがない。コンテンダーシリーズではフィニッシュが必要というのはその通りだ。でも、狙いすぎてペースを乱した結果、隙ができて負ける選手もいる。当然、安全に戦うことは大切だけど、そこに重きを置きすぎた試合をしてはダメだ。気を抜かないよう、フィニッシュを狙う。そういう試合をファリドはしていたよ」

──結果、UFCとのサインを勝ち取りましたが、ファリドの勝利はジャビッドの背中をさらに押してくれたでしょうか。

「もちろん、そうなったよ。もう弟の試合のことを考えないで済むしね。今はリラックスして、自分の試合に集中している。ただ弟と一緒に勝つことをモチベーションにしていたわけじゃない。戦うのは僕本人、他からモチベーションが得られるようは求めていない。それでも一緒に練習して、弟が自分の戦いをして勝ったのだから、自分もそうできると信じているよ」

──ところでジャビッドはアフガニスタン生まれですが、英国育ちだそうですね。

「20年前、7歳の時にアフガニスタンを離れた。アフガニスタンは内戦状態が続いており、家族が安全に生活できる環境がなかった。父は国を離れることを決め、まずはパキスタンの難民キャンプに身を置き、そこからロンドンに移り住んだんだ。アフガニスタンにいる時は体だけでなく、メンタル面でも常に生き残ることを考えて、凄くタフになれた。そしてロンドンでマーシャルアーツに出会って、新しい人生を見つけることができたんだ。英国が、ロンドンが僕らの人生を変えてくれた。感謝してやまないよ」

──今はそのロンドンを離れて、ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーで練習していますね。

「ロンドンを離れたわけじゃない。練習のために来ているんだ。ボクシング、キックボクシング、柔術、レスリングと全ての面で上達させるには、上のレベルでの練習が必要だった。コンテンダーシリーズに出た時にエクストリーム・クートゥアーで練習させてもらい、UFC PIも知った。『あぁ、ここだ。次のレベルに行くには、ここで練習するしかない』と思った。ただ僕はいつも練習しているから、ずっとラスベガスにいることになる(笑)。

楽ではないね。生活のコスト、練習をするのも金が必要だ。そうやって10カ月やってきたので、なかなかハードだよ。でも、将来に向けて僕のスキルは朝の練習ごと、夜の練習ごとに進化している。ジェイク・シールズとデイビー・クーパーのお陰でね」

──バシャラット兄弟の試合を見ていると、しっかりと自分をコントロールして、やるべきことがクリアになって戦うことができているように感じます。

「試合中は何を考えようが、何が起こるか分からないことを理解しているんだ。だから、弟の試合でもコーナーに就くことはない。僕の戦いは僕の戦いで、弟の戦いは弟の戦いだ。集中力を切らさないよう戦うだけなんだ。それは僕の生い立ちのなかで、身に着けることができた能力なのかもしれない。

自分が何をしないといけないのか。自分のすべきことに集中している。運よく、ここまで無敗でこられたけど、自分のやるべきことをやって負ければ、そこから学ぶことは大いにあるはずだ。自分のやるべきことができず、全力で戦えない方が敗北よりも良くないことだと思う。こんな風だから試合前は凄くナーバスになってしまうんだ。

相手を恐れているからじゃない。自分の全てを出して戦えるかどうかという部分で神経質になる。僕が人生を賭けて練習してきたことを、15分で出し切れるのか。出し切れないことを考えると、怖いんだ。簡単なことじゃないからね、相手がいて。その相手も同じに様に全てを賭けて僕を倒そうとしているわけだから」

──ところでエクストリーム・クートゥアーでは、日本人選手と練習することもありましたか。

「イエス、イエス、イエス。タツロー・タイラ、リョー・オカダ。それとレイだ。凄く気持ちの良い連中だよ。リョーはベリーナイスガイだ。そして、皆よく練習をするし。良い練習ができた。レイも良い選手だ。将来有望だよ。レイは練習をしっかりして、パーティーもせず練習で何がデキて、何がデキなかったかをしっかりと分かっていた。とてもスマートだ」

──怜選手は前の日曜日に日本で試合をして、1RでTKO勝ちしています。ジャビッドも続きたいところですが、グレーブリーは力強いテイクダウンを持つレスラーです。ジャビッドは彼に対して、どのようなアドバンテージを持っていると考えていますか。

「全てだ。僕は全てにおいて彼を上回っている。レスリングですら、ね。レイに尋ねてくよ。どれだけ僕はレスリングが強いかのを(笑)。僕はウェルラウディット・ファイターだ。レスリング、グラップリング、打撃、全て僕の方が上だよ。彼はレスリングがベースだから、テイクダウンを狙ってくるだろう。でも、受けて立つよ。テイクダウンを奪われることはない。試合を見て欲しい。

土曜日は、僕が他のバンタム級ファイターと違うところを見せるよ。いつまでもランク外やランクの下の方で戦うつもりもない。すぐにランキングを上げて、大きな契約をして、ビッグマネーを手にするよ(笑)。もちろんタイトル挑戦がすぐに実現するとは思っていない。でも、まだ時間も残されているし、急がない。それに本音をいえばトニー・グレーブリーは最もハードな相手だ。KOパワーがあるし、レスリングが強い。でも何を恐れていない。自分がどれだけのものか、トニー・グレーブリーと戦った確認するんだ」

■視聴方法(予定)
9月18日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN210対戦カード

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
ソン・ヤードン(中国)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジュグアニ(米国)
グレゴリー・ホドリゲス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
アンドレ・フィーリ(米国)
ビル・アレジオ(米国)

<ミドル級/5分3R>
アレン・アメドフスキー(マケドニア)
ジョセフ・パイファー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タナー・ボザー(カナダ)
ホドリゴ・ナシメント(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
アンソニー・ヘルナンデス(米国)
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)

<フェザー級/5分3R>
デイモン・ジャクソン(米国)
パット・サバティーニ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
トレヴィン・ジレス(米国)
ルイス・コウシー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
アスペン・ラッド(米国)
サラ・マクマン(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ローマ・ルックンブンミー(タイ)
デニース・ゴミス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トレイ・オグデン(米国)
ダニエル・セジューベル(メキシコ)

<女子フライ級/5分3R>
マリア・アガポヴァ(カザフスタン)
ジリアン・ロバートソン(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
トニー・グレーブリー(米国)
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)

<ライト級/5分3R>
ニコラス・モッタ(ブラジル)
キャメロン・ヴァンキャンプ(米国)

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