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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE166 ライニア・デリダー

【ONE166】腹と顔面を打ち分けたマリキンが、寝技のヒザでデリダーを戦意喪失に追い込み3階級制覇

【写真】超巨大なベルトを3つ手にしたマレキン(C)ONE

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
アナトリー・マリキン(ロシア)
Def.3R1分16秒by TKO
ライニア・デリダー(オランダ)

サウスポーに構えたデリターが前蹴り、そして左ハイからヒザを放つ。、ボディから右フック、そしてストレートを入れたマリキンは組まれてもクリンチでアッパーを打っていく。ヒザを突き上げ小手投げを耐えたマリキンは、ケージにデリダーを押し込む。離れたマリキンは右ストレート、続いて右ボディフックを入れる。直後にジャブからローで姿勢を乱れさせたデリダーだが、足払いで逆にバランスを崩し右フックを被弾する。

すぐに立ち上がってケージの前を回るデリダーは、ローに右を合わされた直後にシングルレッグへ。デリダーは右腕を差すが、逆に左ワキを差し返されエルボーからヒザを狙う。一旦離れたマリキンが、すぐに距離を詰めて左を当てる。前蹴りで突き放そうとしたデリダーは、組みから離れると右ハイを顔面に届かせる。マリキンは怯まず前に出ると右を当て、ボディショットに続ける。デリダーが思い切り右ローを蹴り、初回を終えた。

2R、フックやアッパーで前に出るマリキンは、組まれてヒザをボディに受ける。距離を取り直したマリキンに前蹴りから、シングルに出たデリダーだがスプロールされ引き込む。マリキンは立ち上がって待ち受け、左フック。デリダーは再びシングルを切られ、クリンチでヒジを繰り出すがダメージを与えることはできない。右ボディを2発決めたマリキンもガードが下がってきているが、フックで前に出る。そして右ボディストレートを入れ、左フック、右ボディと攻め立てる。デリダーはヒザを見せて離れ、クリンチもエルボーを狙う。クリンチの状態でボディを攻めたマリキンは、前蹴りにでも前に出て右を当てる。

顔面、ボディにパンチを打ち込むマリキンがクリンチアッパーを連打。離れたデリダーに右アッパーを決め、リードを広げた。

3R、直ぐに前出て右&左とコンビで連打を見舞った挑戦者は、シングルレッグを潰すと引き込みにも潜らせず、ヒザを顔面に入れる。マリキンは直後にデリダーの逆転を狙った三角絞めを振り払ってて立ち上がる。デリダーは、ここから立ち上がる素振りを見せずレフェリーが試合を止めた。

腰、両肩と3本もベルトを身に纏ったマリキンは「ONE Championshipはホーム。俺の夢は現実になった。彼はレジェンドだ。最強の対戦相手だった。この男は家族を愛している。俺も家族を愛している。笑えよ!」とデリダーを称えた。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE166 キック タン・カイ タン・リー

【ONE166】狙いに狙い済ました右を当てたタン・カイ、3R終了間際のTKO勝利で王座防衛

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] タン・カイ(中国)
Def.3R4分48秒 by TKO
[挑戦者] タン・リー(米国)

サウスポーのリーは前後に小刻みにステップして左ミドル、サイドキックのフェイントを見せつつ左ミドルを蹴る。タン・カイはステップインするタイミングを測り、リーはオーソドックスにスイッチして右ストレートを見せる。アリアックバリVSブラーの影響か、すぐにレフェリーが両者に積極的に戦うように注意する。

タン・カイが右ボディストレート、リーのステップインに左フックを狙う。じりじりと前に出るタン・カイが再び右ボディストレート、リーは左ミドルを蹴り、シングルレッグの動きを見せ、三日月蹴り。ここでレフェリーはコンタクトが少ない両者にイエローカードを提示する。

再開後、タン・カイが右ボディストレートで入り、リーが右フックを返す。リーが左ストレートから入ると、タン・カイは前足にローを集める。左で距離を詰めたリーがヒザ蹴りを突き上げた。

2R、構えをスイッチしながらサークリングするリー。サウスポーに構えるリーは左ストレートを伸ばし、右サイドキックを見せる。前に詰めるタン・カイが右ボディストレート、右ストレートから左フック、リーの前足に左右のローを蹴る。

リーがダブルレッグを狙うが、タン・カイはすぐに距離を取る。リーはタン・カイのパンチに左ミドルを蹴る。圧力をかけるタン・カイ、リーは右フックから左ストレート、右のサイドキックと左ミドルを蹴る。

リーが左ミドルを伸ばすと、タン・カイもすぐに右ストレートを返す。リーは左ミドル、タン・カイが前に出るところで右フックを狙う。タン・カイが右ミドル、リーは左ミドル、左ストレート、スピニングバックキックを見せた。

3R、ステップで距離を取るリーが右の関節蹴りとサイドキック。タン・カイが右ボディから左フック、リーはアウトローを蹴る。再びタン・カイが右ボディから左フック、右フック。ここで1Rに続いて両者にイエローカードが提示される。

再開後すぐにリーが左ストレートから左ミドル。タン・カイも右ミドルから前に出て、左のアウトローを蹴る。リーが右フックから前に出ると、タン・カイも左フックを打ち返す。

タン・カイが右ミドル・右フックで前に出ると、この右フックでダウンを奪って一気にパンチを連打。ここでレフェリーが試合をストップし、タン・カイがTKO勝利で王座防衛に成功した。

狙いに狙い済ました右を当てたタン・カイは「前回の試合で、彼は僕のことをランナーと言った。でも、僕は足を使ってもカウンターを狙っていた。結果、今回、彼は前に出ることができなくなっていた。レフェリーは僕でなく、彼だけにイエローを提示すべきだった。シンジャオ・ファイトジムに感謝している。ようやくホーム、ケージに戻ってくることができた。もっと戦いたい」と語った。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE166 キック ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ

【ONE166】なんと、頭部からのスラムでブルックスが反則負け。パシオが王座返り咲き……

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
DQ 1R0分56秒 by Illegal Throwing
ジャレッド・ブルックス(米国)

オーソ同士、ジョシュア・チャントのなかブルックスがレッグキックのタイミングで組みついてバックへ回る。ワンフックで背中を譲ったパシオは、キムラグラップをスラムされると動きを止める。そのままパンチの連打でレフェリーを試合をストップし、ブルックスはケージに登って喜びを露わにするが──このスラムは頭から落としており、反則負け。パシオが世界新王者となり、ブルックスは頭を抱えた。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE166 アミール・アリアックバリ アージャン・ブラー

【ONE166】消極的すぎた(?)ブラーがイエローカード3枚提示で失格、アリアックバリが勝利

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アミール・アリアックバリ(イラン)
Def.3R4分15秒 by 失格
アージャン・ブラー(カナダ)

ブラーがケージの中央をとって前に出る。アリアックバリはジャブを突き、ブラーは右フックを返す。アリアックバリはジャブから右ストレート、単発の右ストレートでけん制する。ブラーもジャブから前に出て右、アリアックバリは右ボディを振って、ジャブを顔とボディに打ち分ける。ブラーが頭を下げると右アッパーを突き上げるアリアックバリ。ここでブラーがバックステップ&サークリングを続けたため、コンタクトがなくなり、レフェリーが注意を与える。再開後、アリアックバリが右アッパーと右フック、右左のフックで前進。距離が詰まると首相撲からヒザ蹴りを突き上げ、右から返しの左フック、ブラーが頭を下げて右を打つところに右アッパーを突き上げる。

2R、アリアックバリが右フックをかぶせて前に出る。ここもブラーがバックステップ&サークリングを続け、レフェリーからイエローカードが提示される。再開後、アリアックバリがジャブから右フック、右アッパーから右フック、右ボディから左フックとパンチで突進。下がるブラーに対し、アリアックバリは右アッパーから左フック、左右のフック、右ストレートでブラーをのけぞらせる。残り2分を切るとアリアックバリが右ストレートから前に出るが、ここもブラーは距離を取る。その後も展開が変わらず、残り1分でブラーに2枚目のイエローカードが提示された。それでもブラーは手が出ず、アリアックバリが右ストレート、左フックで前に出た。

3R、下がるブラーを追いかけるアリアックバリ。右ボディを打つと、これがローブローとなってしまう。再開後、アリアックバリが右フック、ジャブ、ワンツー。ブラーもジャブで入って右を返すが単発に終わる。アリアックバリがジャブと左フック、右フックは空を切る。残り2分で一瞬組んだ両者だがすぐに離れる。アリアックバリが左右のフック、右アッパーから左フック、左ハイと前に出るがブラーは下がり続ける。ここでレフェリーがブラーに3枚目のイエローカード=レッドカードを提示して試合終了。戦い方が消極的と判断されたブラーの失格という結末に終わった。

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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE166 オサマ・アルマルワイ クレベル・ソウザ

【ONE166】足関狙いのアルマルワイをパスの圧から腕十字。クレベル・ソウザが力の差見せつける

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
クレベル・ソウザ(ブラジル)
Def.5分31秒by 腕十字
オサマ・アルマルワイ(イエメン)

序盤は立ちレスが続き、ソウザがヒザをついてのシングルを2度目のトライで決める。アルマルワイの足関狙いを足首を掴み、ヒザを畳んで防ぐソウザ。同時に自らのヒザを抜いてセットさせない。逆にヒールにとって背中をつけたソウザは、2度のロール後にアルマルワイが両足を右ワキの下で抱えていく。ソウザはロールしながら一本ずつ足を抜いて立ち上がった。

徹底して足狙いのアルマルワイだが、ほぼヒザが抜けてソウザがケージ際でニースライスでパスの圧を高める。と、足を絡ませてくるアルマルワイの動きを利して腕十字へ。アルマルワイがエスケープに成功したが、キャッチを取ったか。もう一度、パス狙いと同時に腕十字に入り上四方で抑えたソウザがバックへ。ワンフックでRNCを狙い、アルマルワイが背中をつけるとキムラロックから後三角に移行──腕を伸ばしタップを奪った。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE166 ハン・ズーハオ 鈴木真 鈴木真治

【ONE166】鈴木真治が2Rに左フックでダウンを奪い、ハン・ズーハオに判定勝利

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
Def.3-0
ハン・ズーハオ(中国)

お互いにジャブを突き、ズーハオが前蹴り。鈴木は前に出て右ローと奥足ローを蹴る。ズーハオがジャブを返すと、鈴木はすぐに右ローを蹴る。ズーハオは左ミドル、ワンツー、左のヒザ蹴り。鈴木は変わらず前に出てインロー・右ロー、ズーハオは右ストレートを伸ばし、鈴木も右ストレートを合わせる。ズーハオは鈴木の右に左を返し、ローを蹴る鈴木に右ストレートを合わせる。

2R、前に出る鈴木に対し、ズーハオは右ストレートと左の縦ヒジ。鈴木がジャブからの左フックでダウンを奪う。再開後、ズーハオはワンツー、左フックで前進。ジャブの相打ちから左フックと右アッパーにつなげる。鈴木は左ボディも見せながら、右ローを蹴る。ズーハオは右ストレートと右ヒジ、自らも飛び込んでの左フックを見せる。鈴木は左フックと左ミドル、ジャブとローを当て、左フックから左ボディにつなげる。ズーハオは前に出て左フック・右ヒジを叩きつけた。

3R、ジャブを突いてインローを蹴る鈴木。ズーハオが右ストレートから前に出ると、鈴木が右ストレートを合わせ、ジャブから右アッパーとパンチをまとめる。ズーハオは右ストレートから前に出て左フック、ボディへの右ストレートを立て続けにヒットさせ、右ヒジ、右ストレートと手数を増やす。鈴木も後退しながらジャブ、インロー、左ミドル。止まらないズーハンは右ストレートを当て、右のボディストレート、左ヒジ。鈴木は下がって前蹴りを返す。判定は2Rにダウンを奪った鈴木が勝利を収めた。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE166 ジェレミー・ミアド 山北渓人

【ONE166】初黒星からの再起!山北渓人がブルドックチョークでミアドに一本勝ち

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
Def.1R4分04秒 by ブルドックチョーク
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

山北がジャブを突いてインローを蹴る。細かくステップして出入りを見せると、ミアドはそこに右ストレートを狙う。山北はステップインして左ミドルと右ストレート、一度ダブルレッグを見せるが距離が遠い。続くシングルレッグでミアドをケージまで押し込むと、両足でミアドを左足をフックして寝かせる。ミアドが背中を見せて立ち上がると、山北はバックを取って寝かせる。山北は腹固めのような形でミアドをコントロールしようとするが、ミアドが向き直って立ちあがる。

ミアドは距離を取りながら右アッパーと左フック。山北は右フックから足首を取るようなシングルレッグで尻餅をつかせ、バックに回る。リアドをグラウンドに持ち込むと、両足をフックせずに腹固め→RNCを狙う。ここから山北はブルドックチョークに移行し、ケージを蹴りながら首を絞め続けると、ミアドがタップ。ミアドの長身&リーチにやや苦しんだ山北だったが、見事な一本勝ちで再起を飾った。


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【ONE166】2度目のタン・タン決戦=統一戦へ。フェザー級正規王者タン・カイ「自信しかない」

【写真】セレモニアル計量でのタン・カイ(C)ONE

いよいよ2時間後に迫ってきたONE166「Qatar」。同大会のコメチンでONEフェザー級世界王者タン・カイが、暫定王者タン・リーと戦う。
Text by Manabu Takashima

一昨年8月の対戦で3-0の判定勝ちを収め、世界のベルトを巻いたタン・カイ。ダイレクトリマッチが決まったものの昨年7月の一戦はヒザの負傷でキャンセルした。今、ジムごとタイに移り万全の準備ができたというタン・カイに試合前の心境を尋ねた。


──タン・リーとの再戦が迫ってきました(※取材は2月26日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「この試合をずっと待っていた。それだけ準備期間も長かったし、これ以上ないほど気合いが入っている。最高の試合をするつもりだ」

──昨年の7月にこの再戦は予定されていましたが、ヒザの負傷でキャンセルとなりました。

「僕のヒザはもう大丈夫だ。問題ないよ(※本人が通訳を通さず、英語で返答した)」

──ところで所属するシンジャン・ファイトジムが中国のチンタオからチームごとタイのパタヤに移ったと知った時には、本当に驚かされました。ちょっと普通の出来事ではないですよね。

「マイ・ボス・ハズ・ビッグマネー。ノープロブレム(笑)」

──ハハハハハ。

「それは冗談としても、ジムがパタヤに移ったことは僕のキャリアを考えるとポジティブでしかない。今、タイはMMAのトレーニングをしていくうえで凄く良い環境が揃っている。そしてチームは、ダゲスタンから3人のフルタイムコーチを招待した。ダゲスタン人コーチのお陰で、僕のMMAはもの凄く進化している。だから今回のタン・リーとの再戦も、自信しかない」

──タイのジムは国際色が豊かですが、どのような国の選手がシンジャン・ファイトジムに集まっているのでしょうか。

「シンジャン・ファイトジムは中国人選手が中心で、何人か違う国の選手が合流している。そして、僕はチーム全体のサポートを受けている。と同時にプーケットに行ってタイガームエタイでキャンプのいくつかのパートを行って来た。タイガームエタイは多国籍軍だから色々なスタイルの選手と練習できる利点があるんだ。

圧倒的にロシア人ファイターが多くて、そこにブラジル、キルギスやウズベキスタンなど中央アジアの選手がいる。凄く良い練習ができるよ」

──タイガームエタイでは、日本人選手とも合流がありましたか。

「ホンダ! ホンダ!! 彼だけでなくタイガームエタイで練習をした日本人選手は、みな礼儀正しくて尊敬できる選手ばかりだったよ」

──ところで前回のタン・リーと試合は、ある意味一方的ともいえました。そのなかでダイレクトリマッチとなりましたが、その点はどのように捉えていますか。

「何も問題ないよ。タン・リーが再戦を望み、ONEが再戦を望んだ。なら僕は戦うだけだからね。そして前回以上に一方的な試合をして、もう2度とタン・リーが僕と戦いたいと思わないように叩きのめす」

──タン・リーが暫定王座決定戦で、イリャ・フレイマノフを内ヒールで破った試合はどのように分析していますか。

「タン・リーは良い試合をしたよ。ただ、あの足関節は驚くべきモノじゃない。彼はブラジリアン柔術の黒帯だからね。イリャの寝技は、そうでもない。だからこそ、イリャのゲームプランは間違っていた。彼は素晴らしいストライカーなのだから、なぜ寝技の展開に自ら持ち込んだのか。完全なミスだったよ。そんなことをしなければ、彼が暫定王者になっていたはずだ。あの展開になったのだから、タン・リーのフィニッシュや勝利は十分に予想できた。でも僕にあの攻撃は通じない。

僕自身、特に何かが大きく変わったとかそういうことではないけど、100パーセントの準備ができた。全力でフィニッシュする。そして世界王座を統一する。ベルトは僕のところに戻ってくるよ」

──今大会は初のカタール大会で、秋には米国大会が2度予定されています。ONEの拡大をどのように思っていますか。

「試合に集中しているから、そういうことは頭になかった。これから僕がどこで戦うのか、何も考えていない。とにかくタン・リー戦のことしか考えていないんだ。今回の試合は、日本のファンも僕の拳に注目してほしい」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)王座統一戦/5分5R>
[正規王者] タン・カイ(中国)
[暫定王者] タン・リー(米国)

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE166 アナトリ―・マリキン アミール・アリアックバリ アージャン・ブラー オサマ・アルマルワイ クレベル・ソウザ ジェレミー・ミアド ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ タン・カイ タン・リー ブラジリアン柔術 ボクシング ライニア・デリダー 山北渓人 鈴木真 鈴木真治

【ONE166】同時三階級制覇へ。アナトリ―・マリキン「試合が終わればチョコレートケーキを10キロ食う!!」

【写真】公開計量でもノリノリだったマリキン(C)ONE

本日1日(金・日本時間)にカタールはルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Qatar」。メインが開催される。メインはライニア・デリダーにアナトリー・マリキンが挑む、ONE世界ミドル級選手権試合だ。
Text by Manabu Takashima

挑戦者のマリキンは暫定ヘビー級王者時代の2022年12月に、当時ミドル級&ライトヘビー級と二冠王者だった ライニア・デリダーが持つライトヘビー級王座に挑戦し、初回でTKO勝ち。昨年6月に正規王者アージャン・ブラーとヘビー級統一戦を戦い、これもTKO勝ちを収めて二階級制覇を達成した。

今回、ONE史上初の3階級同時制覇を狙うロシアンは、底抜けに陽気で人生をエンジョイしている。


──アナトリー、今日はインタビューを受けてくれてありがとうございます。

「さぁ、始めよう。レッツ・ゲット・レディ・トゥ・ランブル!!(笑)」

──ライニア・デリダーへの挑戦が、今週末に控えています(※取材は2月26日に行われた)。今の気持ちを教え下さい。

「絶好調だよ。試合が、いやヤツをぶちのめす瞬間が待ち切れない。そして、試合が終わればすぐにチョコレートケーキを10キロ食べてやる。その瞬間を想像すると、本当に気合が入るんだ(笑)」

──マイクでもジョークが欠かせないアナトリーですが、MMAPLANETでは初めてのインタビューとなります。日本のファンにキャリア、人となりを伝えられると幸いです。

「日本のことはヒョードル・エメリヤーエンコから、いつも聞かされていた。『日本の人達は、信じられないぐらい親切なんだ』ってね。いつか日本で戦いたいんだけど、日本には俺と戦うことができるヘビー級ファイターがいないんだよな。でも、日本で戦うためなら。74キロまで体重を落としても構わないよ(笑)」

──ハハハハハ。ところでアナトリーがMMAを戦うようになったのは29歳の時で、正直なところ相当に遅いデビューです。

「ずっとフリースタイルレスリングをやっていて、ロシア選手権で銅メダルを取ったこともある。そしてレスリングキャリアを終えてブラジリアン柔術を始めたんだ。サブミッション・グラップリングでは欧州大会で優勝している(UWW欧州選手権)。その頃、ヒョードルがファイター役で出演している映画を見たんだ。その影響を受けて、MMAをやろうと思った」

──グラップリングがベースと思えないほど、打撃も使いこなすウェルランダーとして活躍していますね。

「ボクシングは3年間、タイガームエタイのジョン・ハッチンソンにしっかりと指導を受けてきた。練習をしている間に、自分には打撃の才能があることが分かった。そしてファンも打撃戦、流血戦を望んでいる。今ではファンの期待に応えるべき、より打撃に集中している。このレベルに戦うようになれば、打撃は絶対に必要だし、KO勝ちをすればボーナスも手にしやすいだろう?(笑)。ファンもアクションを求め、俺はボーナスを手にできる。打撃で戦えば、皆が得をするってわけだよ」

──ところでさきほどヒョードルの話が出ましたが、どのような関係なのでしょうか。

「心が温まるような友人関係だよ。俺が勝てば、絶対に祝福のメッセージが届くし、彼のチームではサポートも受けている。彼自身とも何度も練習してきた。ただの友人以上の関係で、俺もヒョードルのようにファイトを究め、同じような成功を修めたい」

──ところでMMA帝国といえるロシアですが、最近ではダゲスタンやチェチェンというコーカサス系ファイターの注目度が上がり、スラブ系選手の影が薄くなっていると感じることはないですか。

「まぁハビブ・ヌルマゴメドフに代表されるように、コーカサスから優秀なファイターが多く育っているからね。ただコーカサス系と同じようにスラブ系のロシア人からも強い選手は育っている。互いに競い合って、強くなっていければ良い。俺にはダゲスタン人の友人も多いし、ライバル心を持つこともない。

彼らと試合をすることもあるけど、試合が終われば握手をして友人に戻る。互いに応援し合っている。それに俺は一切ダゲスタン人ファイターだけでなく、どの民族の選手に対してもネガティブな印象を持ったことはない」

──前回のデリターとの戦いは、彼の持つライトヘビー級王座への挑戦でした。今回はミドル級、93キロの戦いです。この体重で戦うことは、肉体的に負担はないですか。

「97キロから、93キロまで体重を落とす必要はある。でも食事制限を少しするだけで、問題なく落ちるだろう。試合当日には普段の体重に戻っているし、93キロで戦うことに向けての練習でチームの皆のサポートを受けた。普段と変わらない……重いパンチを打てることも確認済みだ。ミドル級のベルトを巻いて、パーティーで大きなアイスクリーム、ケージをたらふく食べることが楽しみでならない」

──3本目の世界王座奪取に自信タップリなようですね。

「ベルトに関係なく、自信は常にある。ベルトの数が、僕の自信に影響したことはない。タイトルを持っていなくても、これは俺の仕事で今も愛し続けている。きれいごとでなく本当に自分の全てを賭けている。家族の支えがあり、チャトリがこの機会を与えてくれたことで、こんな風に最高の舞台で戦うことができる。ONE Championshipには心の底から感謝しているし、何よりもこの日々を愛している」

──では金曜日の夜には、世界にどのような試合を発信したいですか。

「エネルギー、魂、このスポーツを戦う覚悟。自分がやるべきことを全うしたい。そしてファンが求めるアクション、流血、打撃をケージに持ち込む。そんな姿を皆に見てもらいたい。そして、俺のハッピネスを皆と共有したい。レッツゴー!!」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)王座統一戦/5分5R>
[正規王者] タン・カイ(中国)
[暫定王者] タン・リー(米国)

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE166 UFC アミール・アリアックバリ アージャン・ブラー オサマ・アルマルワイ クレベル・ソウザ ゲイリー・トノン ジェレミー・ミアド ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ タン・カイ タン・リー ボクシング ライニア・デリダー 中村倫也 山北渓人 鈴木真 鈴木真治

【ONE166】タン・カイと王座統一戦、タン・リーが中村倫也の足関防御&パウンドの関係性を語る

【写真】生き生きと倫也×ヴェラ戦と自身とトノンとの戦いを比較してくれました(C)MMAPLANET

本日1日(金・日本時間)にカタールはルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナでONE166「Qatar」が開催される。同大会のコメチンでONE暫定世界フェザー級王者タン・リーが、正規王者タン・カイと王座統一戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

MMA史にあってテコンドーを最も落とし込んだファイトスタイルを構築したといっても過言でないタン・リーは、昨年10月の暫定王座決定戦を内ヒールで勝利している。1年7カ月前のリベンジに自信を強めているタン・リーに38歳になった心身、そして盟友カルロス・ヴェラと対戦した中村倫也の戦い振りについて尋ねた。

タン・リーとは試合前、戦術・技術的なことは公にできない。その一方で、倫也の足関防御とパウンドの関係性について自身がゲイリー・トノンをパウンドアウトした時と比較して非常に詳細に話してくれた。MMAは科学だ。


──後ろの景色を見ると、もうカタールに入っているのですね(※取材は26日に行われた)。

「日曜日の朝、1日少し前に着いているよ。今は汗をかいて、時差や気候の違いを調整中だ。初めてミドルイーストにやってきたけどホテルは最高だし、どこも綺麗だ。ホテルのホスピタリティもいうことなしで、何もかも順調に過ごせているよ。見知らぬ国にやってきて戦うことは、凄くエキサイティングだ。

ただ思った以上に寒い。65度ぐらいかな(華氏。摂氏では18度ぐらい)。もっと暑いと思っていたんだ。朝晩はさらに気温が下がるし。ニューオリンズと変わりなくて、湿気がない分過ごしやすいね。ニューオリンズの夏なんて、酷い湿度で息がしづらいと感じる時もあるからね」

──今回は1年7カ月ぶりのタン・カイとの再戦。王座統一戦となります。今、どのようなフィーリングですか。

「正直なことを言うと、メンタルは過去最高だ。しっかりと準備ができていて、凄く自信がある。ずっとタン・リーと戦うことを考えてきた。自分のなかで、イケるという感覚を掴んだゲームプランもある。本当に長い間、この試合について考える時間があったから、色々なオプションも用意しているしね。まぁ、前回の試合を振り返ると自分への不満が爆発しそうになる。あの時は本当に最悪だったけど、今回は完全な準備ができているよ」

──昨年10月のイーリャ・フレイマノフ戦との暫定王座決定戦では、内ヒールで一本勝ち。今やタン・カイはタン・リーの足関節を気にしないといけなくなりましたね。

「1年以上を掛けてレッグロッグ・ゲームを構築してきた。タン・カイは長い間、僕のことを研究してきただろうけど、そこにないモノを考える必要が生じたはずだ。彼が気になる要素を増やせたことは良かった。それにヒザのケガをして試合を欠場したのだから、レッグロックを嫌がることも間違いないだろう」

──レッグロックを意識すると、戦いやすくなると?

「その通りだよ。彼が思っていたよりも、僕は危険になっている。そう思わせることができるだけで有利な状況になる。タン・カイがグラップリングを気にしないといけなくなったことで、僕はより打撃が使いやすくなる。結果、グラップリングで攻めるチャンスも増えるだろう」

──ところでタン・カイは、前回の世界戦から実戦を戦っていないです。リング・ロス、ケージ・ロスがあって然りかと。

「彼自身がインタビューでリング・ロスについて話しているのだから、きっと現実的な問題なのだと思うよ。彼がリング・ロスを気にすることは、僕にとっては都合が良いよ。そういう精神状態であるならね。ただ僕としては、ベスト・バージョンのタン・カイを想定してやってきた」

──この間に38歳になりました。悪い意味だけでなく、良い意味も踏まえて若い頃と比較してどのような変化を感じることがありますか。

「疑うことなく、フィジカルもメンタルも過去最高だよ。シャープで、健康的だ。40歳が近づいてくると、皆がハードスパーをセーブするようになる。フィジカルコンディショニングに関しても、20年も戦っていることで色々な影響は出てくるものだ。ただし、トレーニングとファイトは違う。

若い選手の方が、年寄りに負けられないっていう余計な気持ちが影響するんじゃないかな。僕は年を重ねた。40歳が近い。それを受け入れているから、何も影響されるモノがない。何より、もう以前から体がいうことを聞かなくなれば引退の時だって決めてきた。それはジムでの練習中でも、だよ。

そして試合よりもハードなトレーニングを強いている。ファイトがイージーになるようにね。仮にフィジカルとメンタルのどちらの調子が良いのか選ばないといけないとすると、いつだってメンタルだと答えられるように努めている」

──引退した選手たちから、反応速度の小さなズレが生じると以前のような感覚で戦うことができなくなる。その時に引退を決めたという話を聞きます。

「反応速度が遅くなったということは、これっぽっちも感じたことはないよ。敏捷性、反応とスピードは違う。そこは、格闘家人生でずっと意識してきた部分だから。それが僕に柔軟性を与え、今も体のキレが落ちることなくキャリアを続けることができる大きな要因になっていると思う。ちょっとした予知能力というのは、トップファイターなら誰もが持っている。先を読む力が、自分の体を守ることになるわけだから。

相手が打つときには、それが分かっていないといけない。打ってから分かっても、攻撃を被弾するだけだ。今は全く感じていないけど、そこで衰えを感じるようだと、全く躊躇することなく引退するよ。今回の試合でそうなれば、後腐れなく引退する。来月、反応速度が落ちたと感じたら、思い残すことなく身をひく。引退することは、何も問題ない。でも、今は全くそんなことは風に感じることがない。過去最高に調子が良いから、試合が凄く楽しみだよ」

──では金曜日の夜、どのような試合をファンに見せたいと思っていますか。

「とにかく、タン・リーというファイターの動きを見て、しっかりとアジャストして戦いたい。前回の彼との試合は、僕がONEで戦ってきたなかで最悪の動きだった。タン・カイは今回、僕と相対した時に前回とは全く違うファイターが目の前にいると気づくだろう」

──押忍。ここで一つ、今回の試合とは関係ないことを尋ねさせてもらって良いでしょうか。

「もちろんだよ」

──17日のUFCで盟友のカルロス・ヴェラが、日本の中村倫也選手と試合をしました。

「そうだね(笑)」

──あの試合で中村選手はしっかりとヴェラの足関節を防ぎました。以前、タンがゲイリー・トノンと対戦した時、絡んでくるゲイリーの足を捌いてパウンドアウトしました。対して、中村選手は拳を負傷したようですがさほど有効なパウンドを打つことができなかったです。ヴェラのコーナーにいたタンからみて、中村選手のパウンドに修正点があれば教えていただけないでしょうか。

「僕はリンヤのことはそれほど知らなかったんだけど、素晴らしい動きだったよ。凄くエクセレントなファイターで、今では彼のことを凄く尊敬している。リンヤとカルロスの攻防と、ゲイリーと僕の攻防は同じ足関節が軸になったとしても、少し違う。カルロスがレッグロックを仕掛けた時、頭を動かしてリンヤのパンチが届かない場所に置こうとしていたんだ。そして、常に頭の位置を考えていた。顔面を殴られないようにね。

これはプラス・マイナスということになるけど、カルロスはパンチを貰わないようにしていたから足関節を極め切れなかったともいえる。対してゲイリーは過去に何度もあの形でフィニッシュを奪ってきたから、その極める感覚が強過ぎたんだと思う。ゲイリーは真正面を向いて、足関節を仕掛けてきた。立ち上がっている僕に対してね。対してカルロスはさっきも言ったように、パンチを貰わないように頭の位置を変えていた。

ゲイリーは極めることへの意識が強く、顔を守ることの意識が下がっていた。そういう違いが2人にはあったんだ。それにゲイリーは一方の足にしか仕掛けてこなかったから、僕は回転してもバランスが取れていた。それはやっぱり、ゲイリーが僕の真正面に顔を置いたままエントリーしてきたことが大きいよ。

リンヤのパウンドは若干ワイルドだったかもね。もう少し、重心を意識していているとパンチの精度は上がったかもしれない。とはいえ彼は足関節をエスケープしても、下にならないことを考える必要があった。カルロスはそういう仕掛けをしていたから」

──いやぁ、MMAは科学ですね。

「そうでないと、目を閉じて腕を振りまわせば良いってことになってしまう。そういう戦いは、ずっと昔にやめたんだ(笑)。いずれにせよリンヤは決定打ではなかったけど、ちゃんとパンチを入れていた。エスケープは素晴らしく、危険な攻撃も仕掛けていたよ」

──タン、今日もありがとうございました。では日本のMMAファンにメッセージをお願いできますか。

「こないだ、ONEが日本大会を開いたじゃないか。僕も本当にあの場に立ちたかった。次の日本大会の時は、ぜひとも皆の前で戦いたいと思うので、その前に金曜日の試合を楽しみにしてほしい。前回とは違い、判定にもつれ込むことなくタン・カイか僕か──どちらかが失神して終わる戦いになるだろうからね」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)王座統一戦/5分5R>
[正規王者] タン・カイ(中国)
[暫定王者] タン・リー(米国)

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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