カテゴリー
DEEP DEEP JEWELS39 MMA MMAPLANET o キック ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット 東よう子 海外

【DEEP JEWELS39】ダイヤモンドローズをTDからパウンドで仕留めた東が、英語で海外進出をアピール

【写真】渾身のアメリカーナは極まらず。しかし東のパンチからテイクダウンとトップキープの成長は明らかだった(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
東よう子(日本)
Def.3R2分12秒 by TKO
ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット(タイ)

東が距離を詰めると、ダイヤモンドローズが右ストレートを伸ばす。相手の右を連打で食らった東だが、すぐに組みついてグラウンドに持ち込んだ。ダイヤモンドローズは下から東の右足に絡みつく。足を抜いた東がトップへ。相手に抱えられた腕を抜き、パンチを浴びせていく。フックガードのダイヤモンドローズを抑え込む、左フックを叩きつける東。ダイヤモンドローズは下から右足で東の顔面を蹴り上げた。東は背中を着けたままのダイヤモンドローズにロー、さらにパンチを落とす。グラウンドに戻り、パスを仕掛けた東に対し、ダイヤモンドローズのガードワークが強い。

ノースサウスに移行した東。ダイヤモンドローズは東の顔を両足で挟む。東はボディにパンチを打ち込みながら頭を抜きにかかる。ダイヤモンドローズが足を解いたところでパスを狙ったが、相手の足を越えることはできず。ダイヤモンドローズは下から蹴り上げを見舞うも、東のヒザがマットに着いた状態であったため、ここで注意が与えられた。再開後、前に出る東がダブルレッグからバックに回り、グラウンドへ。ケージ際で抑え込み初回を終えた。

2R、前に出る東が右ロー。カウンターを狙うダイヤモンドローズに対し、積極的にストレートからダブルレッグ、ニータップで組みつき続ける。ガブったダイヤモンドローズがケージまで押し込むも、東が首投げでテイクダウンを奪った。

袈裟固めで相手の右腕を抑え、左の拳を叩き込んでいく東。ダイヤモンドローズはケージキックから、両足を東の体に巻き付ける。しかし相手の両足をほどいた東が、ダイヤモンドローズの左腕を取ってアメリカーナを狙う。しかし絞り切れない東は、セコンドの指示を受けて一呼吸。そして再度腕を絞り上げるも、極めることはできず。クラッチを解いて、そのままパンチの連打を落としていった。

最終回、前に出て来る東に対し、ダイヤモンドローズが右を返す。しかし足が止まったダイヤモンドローズに組みつき、背中を着かせた東。ダイヤモンドローズはハーフガードから、東の顔面で右ヒジを滑らせる。そのダイヤモンドローズを抑え込む東は、パスから袈裟固めへ。さらにサイドからダイヤモンドローズの左腕を殺し、左パウンドの連打を浴びせる。ダイヤモンドローズは動けず、レフェリーが試合をストップした。

勝利した東は「DEEPに来てからフィニッシュできずに、ダラダラ試合をしていました。今日も良くなかった試合だと反省しています。自分なんかがメインで良いのかと考えましたが、こうした機会を与えてくださって感謝しています」と語ったあと、英語で「米国で戦うことが夢です。もっと強い相手と戦いたい」とアピールした。


The post 【DEEP JEWELS39】ダイヤモンドローズをTDからパウンドで仕留めた東が、英語で海外進出をアピール first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP JEWELS39 MMA MMAPLANET o 本野美樹 須田萌里

【DEEP JEWELS39】共に打撃が向上。本野がTD&パウンドで、三角&腕十字を狙う須田を封じ込める

【写真】下からの展開に自信を持っていた須田。その動きを本野が抑えきった(C)MMAPLANET

<49キロ契約/5分3R>
本野美樹(日本)
Def.3-0;29-28.29-28.28-28.
須田萌里(日本)
※ドローのジャッジはマスト判定で本野

サウスポーの本野に対し、須田は右インロー。本野も左ストレートから右ローを返す。本野の右フックが須田の顔面を捉えた。さらに本野が左ハイを見せる。本野は右から左ボディストレートへ。須田は左右ローから距離を詰める。須田が左の関節蹴りと右ロー、右ハイから右スピニングバックフィストへ繋げた。ケージ中央で下がり、ニータップで組みついてテイクダウンを奪ったのは本野だ。

須田は下から足を上げて三角で固める。本野の右腕を抑えて鉄槌を当てる須田。さらに足を組みかえる須田は、三角と腕十字を狙う。本野が動いたところで、足で絞り上げていく須田。本野は耐えながら左の鉄槌を落とすが、須田は足を離さず。さらに鉄槌を浴びせていく須田。相手の頭を引き寄せたところで、本野が頭を抜く。須田は腕十字に切り替えたが、本野が立ち上がった。

須田は立ち上がった本野の足を取り、朽木倒しを狙う。離れる本野。須田はシッティングガードで追いかける。レフェリーがブレイクをかけ、スタンドに戻ると須田がステップを使って回る。右ハイから左ジャブ。さらにローで本野のバランスを崩させた。

2R、須田が右インローを当てる。ローと左ジャブでけん制しながら、須田が本野の右ミドルをキャッチしようと試みる。これは取れなかったが、本野の蹴りに合わせて組みついた須田が、相手に背中を着かせた。ギロチンからリバーサルする本野。須田はケージ際で、パウンドを受けながら本野の右腕を狙う。腕十字を仕掛ける須田。本野は腕を抜いて、背中を着けている須田にパンチを落としていく。背中を着けたまま足を利かせる須田。左足で本野の顔面を蹴り上げた。ここでブレイクがかかる。

須田が右インローから右ストレートへ。本野は須田の右ローに右ジャブを合わせる。本野は左ストレートを上下に散らす。相手を下がらせて右ストレートを突き刺す須田。ケージ際から右に回った本野が、組みついてテイクダウンを奪った。ケージに相手を押し付けながら、細かいパンチを落としていく本野。須田は本野の右腕を取りならが、さらに相手の左足をずらしつつ三角で捕える。相手に体重を浴びせられながら、三角で固めて腕十字も狙う須田。左腕を取られた本野は、逆側に回り凌いでラウンドを終えた。

最終回、ともにインローとストレートを伸ばす。距離を詰めて右を合わせる須田。しかし本野のパンチがヒットし、須田が嫌がる表情を見せた。組みついてきた須田を返し、ケージ際でパンチとヒジを叩きつけていく。須田は下から本野の左腕を取って腕十字へ。ここで須田の足がケージに引っかかってしまう。足は離れたものの、腕十字は本野に潰されている。

下になっている須田は、頭をずらして腕を抱えながらパンチを伸ばす。本野が須田をケージに押し付けて腕を抜いた。須田は背中を着けたまま、本野がガードの中に入ってくると、すかさず須田が本野の右腕を取って腕十字を仕掛ける。これも凌いだ本野が立ち上がった。下から足を触りにきた須田の動きを潰し、本野がトップへ。

本野はパウンドを連打。須田が本野の左腕を抑えるも、本野が立ち上がる。背中を着けたままの須田にローを当てながら、本野が飛び込みパウンドを突き刺す。これは聞いたか、須田の動きが落ちた。すかさずパンチを連打する本野。再び立ち上がり、相手の足を潰してパンチを打ちながら飛びこんだ。須田もパンチを受けながら本野の左腕を取りにいったものの、本野がこれを防いだ。

裁定はジャッジ2人が29-28、1人がドローにつけるもマスト判定で本野を選んだ。須田は涙を浮かべながらケージを降りていった。


The post 【DEEP JEWELS39】共に打撃が向上。本野がTD&パウンドで、三角&腕十字を狙う須田を封じ込める first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP JEWELS39 MMA MMAPLANET NØRI o キック ミッコ・ニルバーナ

【DEEP JEWELS39】TD&抑え込むミッコ、しかしNØRIがサイドキックと細かい打撃で逃げ切り判定勝利

【写真】相手に決定打を許さない、変わらぬスタイルはNØRIの強みだ(C)MMAPLANET

<フライ級/5分2R>
NØRI(日本)
Def.2-1:20-18.19-19.19-19.
ミッコ・ニルバーナ(日本)

ジャッジ1人がマスト判定でNØRI、もう1人はミッコにつけた

距離を詰めるミッコに、左ハイを見せるNØRI。NØRIがケージを背負うと、ミッコが組みついて右腕を差し上げる。オーバーフックで堪えるNØRI。ミッコは相手をケージに押し込みながら、太ももにヒザを突き刺していく。さらにボディへヒザを突き上げて削るミッコ。この状態が続き、レフェリーがブレイクをかけた。再開後、NØRIの右サイドキックがミッコの顔面を捉える。

前に出て来るミッコにパンチを当てるNØRI。ミッコはバランスを崩す。それでも前に出て来るミッコに対し、足を滑らせたNØRIはスクランブルを狙うもミッコに抑え込まれてしまう。立ち上がったNØRIを、グラウンドに引きずりこんだミッコ。NØRIは下から足をすくうも、体勢を入れ替えられず。しかし二度目のチャレンジでミッコの足を取ったNØRIは、右足へ外ヒールを狙う。これを凌いだミッコがトップを奪い、パンチを落としていった。

最終回、NØRIは前に出て来るミッコに右ミドル、さらに右サイドキックを当てる。組みついたミッコが、ダブルレッグからすくい上げて背中を着かせた。右腕を首に回してギロチンの態勢になったNØRIだが、ミッコはかまわずパンチを落としていく。両手で相手の顔面を押すミッコだが、ギロチンの態勢から抜けることはできない。しかしNØRIも固めたままで極めることはできず。相手の足をまとめてパスしたミッコ。NØRIは首を抱えたまま、相手のボディにヒザを突き上げる。ミッコが首を抱えられながらマウントを奪って試合を終えた。

ジャッジ2人がドローをつけるも、マスト判定を分け合った両者。最後のジャッジが20-18をつけ、NØRIが判定勝ちを収めた。


The post 【DEEP JEWELS39】TD&抑え込むミッコ、しかしNØRIがサイドキックと細かい打撃で逃げ切り判定勝利 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP JEWELS39 J-CAGE Report ブログ 栗山葵 藤田翔子

【DEEP JEWELS39】蹴りからパンチに繋げる藤田を、栗山が左ストレートで制してフルマーク判定勝ち

【写真】ヒットは単発だが強い左ストレート。それを当てる距離感とステップが栗山にある(C)MMAPLANET

<フライ/5分2R>
栗山葵(日本)
Def.3-0:20-17.20-18.20-18.
藤田翔子(日本)

サウスポーの栗山が左インロー。藤田は左ジャブで距離を測りながらローを打ち返す。ジャブとローで探り合う中、栗山が左ストレートを伸ばした。藤田の左フックをブロックした栗山。藤田は左の縦蹴りから蹴りを散らす。藤田が右ミドルを放ったところで押し込んだ栗山、藤田は尻もちを着いたが、すぐに立ち上がった。栗山のワンツーが藤田の顔面を捉える。

藤田の前蹴りに栗山が左ストレートから右フックを返した。右ハイから右ストレートを当てる藤田。栗山も左ストレートをヒットさせる。右フックを顔面に当ててから連打していく栗山に対し、藤田はケージ際で組みついた。しかし体勢を入れ替えられると、すぐに離れる。藤田は右インローの連打。残り30秒で右ストレートを当ててから前に出る。左ボディ、左ジャブを当てる藤田だが、左目の下が大きく腫れ、出血も見られる。

最終回、栗山は右の関節蹴り。ガードを固めて距離を詰める藤田が、右ストレートを伸ばす。栗山も左ストレートを返した。藤田は右の前蹴り、ヒザから右ストレートを繰り出す。栗山は単発の左ストレートがヒットするも、後続打がない。距離が近くなったところで、左を出しながら頭も出してしまった栗山に、バッティングの注意が与えられる。

再開後、藤田のプレッシャーが強まる。回る栗山に右ハイを見せた藤田。栗山は左ストレートに集中する。右フックの返しは藤田の顔面に届かず。リズムが合ってきた藤田は、右の縦蹴り。栗山の右ジャブに藤田が右ミドルを合わせた。栗山は左インローからワンツー。下がってかわした藤田は、ワンツーから左ミドルで攻めたてる。栗山の左ストレートもヒット。相手のワンツーをスウェーとブロックでかわす藤田。しかし栗山の左ストレートが藤田の顔面に突き刺さる。さらに栗山は左ヒザをボディに当てて試合を終えた。

藤田の打撃も当たったが、栗山の左ストレートのクリーンヒットが評価されたか。ジャッジ1人が3ポイント差をつける裁定で栗山が勝利を収めた。


The post 【DEEP JEWELS39】蹴りからパンチに繋げる藤田を、栗山が左ストレートで制してフルマーク判定勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ARAMI DEEP DEEP JEWELS39 MMA MMAPLANET o 万智

【DEEP JEWELS39】ARAMIを組みで完全コントロール。万智がプロデビュー戦を判定勝ちで飾る

【写真】組みの強さを見せつけた万智。今後が楽しみな存在だ(C)MMAPLANET

<ストロー級/5分2R>
万智(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18.
ARAMI(日本)

ともにサウスポー。今回がデビュー戦の万智が右ジャブを突きながら、相手の右ローに合わせてテイクダウンを奪う。しかしARAMIがリバーサルに成功してトップへ。ケージ際でハーフガードを取る万智に鉄槌を落とす。足を抱えたARAMIに対し、トップを奪取した万智。ARAMIが左足に外ヒールを狙いに来ると、万智もヒールフックを仕掛け返した。ここで相手のヒールフックのほうが深いと判断したのか、足から離れてバックに回る。

立ち上がるARAMIのバックをキープしながら、動く相手をバックからコントロールする。ARAMIがケージに体を付けながら正対しようとしたとこで、万智がグラウンドに持ち込んだ。ハーフガードのARAMIを抑え込む万智。ARAMIがひっくり返すも、万智がバックからボディロックでARAMIを抑え込んだ。そのまま立ち上がったARAMIを捉え、ボディロックから再びグラウンドに引きずりこみ、パンチを落としつつバックをキープした。

最終回、ケージ中央を取ったのはARAMIだが、万智が相手の左側に回ってダブルレッグへ。これはスプロールされたが、万智がケージ中央に戻り右ジャブを突く。ARAMIは左クロス。ARAMIが組みつき、ボディロックからグラウンドに持ち込んだ。半身で起き上がるARAMI、しかし万智がケージに押し込み続ける。立ち上がったARAMIをバックコントロールする万智は、相手が正対するとダブルレッグに切り替える。ARAMIがケージに背中を着きながら、万智の右腕を取ってアームロックを狙っていく。

そのまま体重を掛けてトップを奪う万智。しかしARAMIが左腕を絞り上げながらトップへ、さらに腕を捩じっていく。腕を抜いた万智をトップから抑え込むも、ここで万智が立ち上がって離れた。スタンドではジャブを突くARAMIを、足払いでこかしてバックへ。再びバックコントロールの態勢に入った万智は、ケージ際で相手に尻もちを着かせる。さらにバックマウントを奪い、ARAMIの右腕を取って三角で固めながらパンチを落としてラウンド終了のゴングを聞いた。

裁定はジャッジ3者ともフルマークで万智へ。プロデビュー戦を勝利で飾った万智は、「もっと強くなって上にあがっていきたい」と語った。


The post 【DEEP JEWELS39】ARAMIを組みで完全コントロール。万智がプロデビュー戦を判定勝ちで飾る first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA ARAMI DEEP DEEP JEWELS39 MMA MMAPLANET NØRI o UFC   アンジェラ・ヒル ミッコ・ニルバーナ ラモーナ・パスカル 大島沙緒里 本野美樹 東よう子 栗山葵 海外 藤田翔子 須田萌里

【DEEP JEWELS39】須田萌里戦へ、本野美樹─02─「海外で試合がしたい。UFCを目指せないわけじゃない」

【写真】今日の計量は両者揃ってクリア。米国で感じた想いを、試合内容と結果でまずは形にすることができるか(C)DEEP

23日(水・祝)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS30のコメインで須田萌里と対戦する本野美樹インタビュー後編。

ABEM海外武者修行プログラム、最後のプロ練習後にシンジケートMMAでの練習の総決算を聞くと──UFCへの想いを募らせていた本野は、既に決まっていた須田戦を「圧倒しないと意味がない」と話していた。

<本野美樹インタビューPart.01はコチラから>


──強い選手に囲まれている環境を楽しめる自分がいることを、日本を発つ前に想像はできていましたか。

「ビビっていても勿体ないという気持ちではいました。昨日、アンジェラ・ヒル選手とスパーリングができたのですが、それまでは上の階級の選手がずっと相手でした。なので、昨日はビビるというよりも、1Rだけでも試合だと思ってやりました」

──シンジケートは女子も多いと聞いています。それでもストロー級は少ないと。

「今日は10人にいかないぐらいでしたけど、結構人数はいます。でもフライ級から上の選手が多いですね。ラモーナ・パスカルとか、あまり名前が分からないのですが、UFCの選手も3人ぐらいいて」

椎木努(ABEMAディレクター) 本当に女子が多くて。でも、僕が見る限り本当に楽しそうに練習されていました。

「ハイ。楽しいです」

──日本だとストロー級でもアトム級にミクロ級の選手のなかにあって、大きい部類に入ることもあるかと思います。

「ハイ。だから最初に来た時は、テイクダウンができないで。普通に止められて『アレっ?』って感じでした。それからどうやって倒そうとかを考えるようになり、スパーリングをやっていくうちにフェイントを多く入れて、全然倒しやすくなりました。そこは自分のなかで成長できたと思っている部分ではあります。でも、フィジカルが強いというのは最初に感じたところです」

──28歳になり、今後を考えるとホントに手遅れにならないギリギリのタイミングでその体験ができた滞在になったのではないでしょうか。

「色々と気付けたことが多かったです。本当に来て良かったです。これまで余り海外で試合をしたいと思っていなかったのですが、強い選手と練習していると本当に楽しくて。今は海外で試合がしたいという想いが強くなっています」

──海外というと?

「UFCに出たいです。以前は思っていなかったです。でも、こっちに来てUFCに出たいと思って、コンテンダーシリーズを観戦させてもらい……本当にこっちで試合に出たいって強く想うようになりました。今はUFCに出たいという気持ちが強いです」

──練習とはいえアンジェラ・ヒルをテイクダウンして、サイドを取った。UFCを目指す上で自信になりましたか。

「こっちに来るまでUFCは自分が届くモノじゃないと思っていました。でも最後に同じ階級の選手と練習ができて……試合と練習は違いますけど、目指せないわけじゃないという気持ちになれました」

──では帰国後、UFCを目指す上で試合と練習、どのようにキャリアを積んでいこうと考えていますか。

「11月にDEEP JEWELSでは49キロで試合をすることが決まっています。この試合は圧倒的に勝たないと意味がないと思っていて──。自分が目指したいステージが変わったので、ストロー級で戦っていきたい。でも日本だと選手が少ないので、そこは帰国して相談しつつストロー級で戦える体創りをしていきたいです。もう体重を落とす必要はないかと……思っているので(笑)。

練習は……また来たいです(笑)。UFCを目指すとなると、こっちでの練習を継続したい。これからも自分で来られるように、どうにか考えて行きたいです」

──その意識を日本で継続しないといけない。とはいえ、日本には日本の空気があります。より厳しく律さないといけないかもしれない。

「日本でも自分が一番上なわけじゃないし、AACCでも浜崎(朱加)選手だったりRENA選手、大島沙緒里と自分より強い選手がいっぱいいるので。皆、強くなりたいという気持ちは変わらないし、そこで海外で練習できたことを生かして帰国してもそういう練習を継続していきたいと思います」

──日本に戻ると『米国がこうだったから、こうしたい』という意見……言える環境と、言いづらい環境があると自分は考えています。

「AACCの練習でも、凄く良い練習をさせてもらっていますし、阿部さんはきっと米国がどうだったかを尋ねてくれると思います。そうなると、素直に話したいです。でも阿部さんが築き上げてきた練習を、自分が1カ月経験しただけのことで全てを共有してほしいとも思っていないです。だから『こうしてほしい』と言うこともない。練習の前後に自分でできることはできますし、自分の中の意識を高く取り組めばそれは大丈夫なはずです」

──阿部さんは「UFCを目指す」という意見がきっと嬉しいはずですし、帰国してからの報告を楽しみにしているかと思います。

「本当は阿部さんも来たがってくれていたので。凄く、こっちでの練習に興味を持っていると思います。だから海外で経験して良いと思ったことは、阿部さんに伝えたいです。阿部さんが上手く消化してくれると思います」

■視聴方法(水・祝)
11月23日(日)
午前11時30分~SPWN PPV
午前11時30分~ニコニコ生放送

■ DEEP JEWELS39計量結果

<バンタム級/5分3R>
東よう子:61.6キロ
ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット:61.1キロ

<49キロ契約/5分3R>
本野美樹:48.9キロ
須田萌里:48.45キロ

<フライ級/5分2R>
ミッコ・ニルバーナ:56.7キロ
NØRI:56.25キロ

<フライ/5分2R>
栗山葵:56.65キロ
藤田翔子:57.17キロ

<ストロー級/5分2R>
長野美香:52.15キロ
松田亜莉紗:51.95キロ

<ストロー級/5分2R>
ARAMI:52.65キロ
万智:52.25キロ

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈:61.35キロ
細谷ちーこ:61.45キロ

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈:61.0キロ
細谷ちーこ:61.7キロ

<54キロ契約/5分2R>
MANA:53.9キロ
谷山瞳:53.7キロ

The post 【DEEP JEWELS39】須田萌里戦へ、本野美樹─02─「海外で試合がしたい。UFCを目指せないわけじゃない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA ARAMI DEEP DEEP JEWELS39 HIME MMA MMAPLANET NØRI o ONE ONE FN04   にっせー キック クリスチャン・リー チャンネル ボクシング ミッコ・ニルバーナ 本野美樹 須田萌里

【DEEP JEWELS39】本野美樹戦へ、須田萌理─02─「どこで練習しても変わらないんじゃないかなって」

【写真】勝手に命名させていただきましたSudaddy──スダディこと智行さんと(C)SHOJIRO KAMEIKE

23日(水・祝)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS30で、本野美樹と対戦する須田萌里のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

相手の本野は元DEEP JEWELSストロー級王者で、今年3月のにっせー戦からアトム級に転向している。今年9月から『ABEMA格闘チャンネル 海外武者修行プロジェクト』に参加し、米国ラスベガスのシンジケートMMAで練習してきた。そんな本野を相手に須田は、さらにMMAファイターとして進化した、新しい力を見せると語った。

<須田萌里インタビューPart.01はコチラから>


――村上戦はボクシングと走り込みという、この1年間の練習の成果が出た試合だったわけですね。

「走り込みは、K-Clannの横田一則さんから『絶対に走り込みをやらないといけない』って言われて、お父さんが練習メニューに取り入れてくれました。東京に行ったらK-Clannで練習させてもらっているんです」

――K-Clannということは、伊澤星花選手と練習しているのですか。

「はい。一緒に走ったり、スパーリングもやらせてもらっています」

――伊澤選手の印象はいかがですか。

「……強いです。スパーリングではもう――勝てるのは走るのと体力だけです(苦笑)。前の試合(村上戦)は3ラウンドまでやりましたけど、まだ続けられるぐらいの体力はありました。試合が終わっても、そんなに息も乱れていなくて」

――では、5分5ラウンド戦えるのではないでしょうか。

「いや、それは(笑)」

・智行 アハハハ、5ラウンドやれるやろ。

「1ラウンドでバテたらどうしよう、とか考えちゃいます。昨日のクリスチャン・リー(取材はONE FN04の翌日に行われた)を見ていると、自分はスタミナが切れてから取り戻せるかどうか」

――クリスチャンが特別なのかもしれないですし……では次の試合に関するお話ですが、前回のインタビューでは村上選手に勝った場合、次の相手が本野選手になる可能性について触れていました。

智行 もともと村上選手に勝ったら、次はHIME選手か本野選手やと思っていました。いつも僕は試合が終わって1週間以内には、プロモーターサイドと次の試合について話をしています。僕たちとしては、次は本野選手と試合したかったので。

「本野選手は寝技が得意で、噛み合うんじゃないかなと思いました。それと本野選手は大島(沙緒里)選手と一緒のチームやから、試合してみたいなって」

――本野選手を踏み台にして大島選手へのリベンジを果たしたい、と。

「アハハハ、そんなことは言っていません! 本野選手は強いです。1階級上やったからか、フィジカルも強いと思いますし」

――階級を落とす前と落とした後で、本野選手の印象は変わりましたか。

「強いな、っていう試合の印象は変わらないです。ただ、計量の時はすごく体が細いな、と思いました。かなり減量しているんですかね」

――その本野選手はABEMAの企画で、米国ラスベガスで約1カ月間、練習してきたことについては、どう思いますか。

「動画を見ましたけど、どこで練習しても変わらないんじゃないかなって。海外で練習することは良い刺激になるやろうし、いろんな経験ができて良いなぁとは思います。でも結局は、自分の気持ち次第じゃないですか。どこに行っても、その場所でどれだけ頑張るか。だから、本野選手が海外で練習してこようと、そこは気にしなくて良いかなと思っています」

――須田選手は、これまで海外に行ったことはあるのですか。

「ないです。試合や練習だけじゃなく、プライベートでも行ったことがなくて。外国人選手と練習したこともないので、いずれ海外の選手と試合したいとは思いますけど、今はちょっと怖いですね」

――では、上の階級から落としてきた本野選手のフィジカルは怖くないのですか。

「普段の練習相手が、お父さんなので(笑)。お父さんより大きな女子選手は、私の階級にいないから、そう考えたら気持ちは楽です」

――智行さんは須田選手との練習に、何パーセントぐらいの力で臨むのでしょうか。

智行 70パーセントぐらいですね。昔より上がっています。今は自分も本気を出していかないと、寝技で取られることがあるので。特に下からの腕十字は強いですよ。僕がタップしていても離しませんし。

「アハハハ」

――須田選手も否定しないのですね(笑)。前回の村上戦では、進化した打撃を見せました。次の本野戦では何を見せたいですか。

「削り続けて、相手が全体的に弱まったところで仕留めたいです。打撃でも寝技でも。体力には自信があるので、フルラウンド削ってから仕留めることも考えて戦います。もう試合のプランも出来上がっています」

――ただ、まだテイクダウンは苦手と仰っていました。村上戦でもケージ際で、須田選手のほうからテイクダウンを狙いながら、相手にトップを奪われるシーンもありました。本野選手のテイクダウンは、村上選手よりも強いという印象です。

智行 重要なのは、倒され方ですよね。サイドで抑え込まれるようなテイクダウンと、こちらが相手をガードの中に入れられるテイクダウンでは違いますから。相手がガードの中に入ってくれたら、こちらとしては『ありがとう』っていう感じです。

「確かにテイクダウンを取られたら印象は悪いけど、私は下になっても相手をガードの中に入れられたら、そこからが勝負だと思っています」

――ケージ際でテイクダウンされ、頭をケージに押し込まれても……ですか。

智行 はい、頭の位置は気にしていません。ケージキックから動かしていく練習もしているので。

――なるほど。では最後に、試合への意気込みをお願いします。

「本野選手は体も大きいし、フィジカルも強くて、とても強い相手です。でも、私もしっかり練習してきたし、この1年間は試合数も経験してきました(本野戦が今年5試合目)。それだけ成長してきたと思うので、今年を良い形で締めくくれるように勝ちます!」

■視聴方法(水・祝)
11月23日(日)
午前11時30分~SPWN PPV
午前11時30分~ニコニコ生放送

■ DEEP JEWELS39対戦カード

<バンタム級/5分3R>
東よう子(日本)
ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット(タイ)

<49キロ契約/5分3R>
本野美樹(日本)
須田萌里(日本)

<フライ級/5分2R>
ミッコ・ニルバーナ(日本)
NØRI(日本)

<フライ/5分2R>
栗山葵(日本)
藤田翔子(日本)

<ストロー級/5分2R>
長野美香(日本)
松田亜莉紗(日本)

<ストロー級/5分2R>
ARAMI(日本)
万智(日本)

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈(日本)
細谷ちーこ(日本)

<54キロ契約/5分2R>
MANA(日本)
谷山瞳(日本)

The post 【DEEP JEWELS39】本野美樹戦へ、須田萌理─02─「どこで練習しても変わらないんじゃないかなって」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA ARAMI DEEP DEEP JEWELS39 MMA MMAPLANET NØRI o UFC アルジャメイン・ステーリング アンジェラ・ヒル キック ボクシング ミッコ・ニルバーナ 伊澤星花 本野美樹 東よう子 栗山葵 海外 田中路教 藤田翔子 須田萌里

【DEEP JEWELS39】須田萌里戦、53日前の本野美樹─01─「打撃は前よりもビビらなくなった」

【写真】溌剌という言葉が本当に当てはまるベガスでの本野だ(C)TSP

23日(水・祝)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS30のコメインで須田萌里と対戦する本野美樹。

元ストロー級暫定チャンピオンは9月の1カ月間をABEMAの海外武者修行プログラムに参加し、ラスベガスのシンジケートMMAで練習をしてきた。須田戦が決まっていたという水野だが、キャリア3年で7勝3敗というMMA歴の彼女が同プロジェクトに申し込んだ理由とは。そして──ベガスで何を掴んだのか。現地を離れる前日に行っていたインタビュー、本野がベガスで見つけたMMAファイターとしての生き方とは。


──今、どのような場所でインタビューを受けていただいているのでしょうか。

「UFC世界バンタム級チャンピオンのアルジャメイン・ステーリング選手のラスベガスの自宅です。アルジャメインは先週、NYに戻ったのですが、ここに泊まらせてもらっています」

──今回、ABEMA海外武者修行プロジェクトに申し込み、シンジケートMMAで約1カ月に渡り、練習をしてきました。偏見かもしれないですけど、AACC所属の本野さんがABEMAのプロジェクトで海外で練習をするというのが意外でした。このプロジェクト参加選手はルーキー的な選手が多いのですが、本野選手は既にDEEP JEWELSで暫定ストロー級のベルトを巻いていましたし。

「この企画をツイッターで見て、試合も組まれていなかったので直感的に海外で練習したいと思って、その日の練習の時に阿部(裕之)さんに伝えました。そして、すぐにABEMAに連絡してもらいました。正直、海外で戦いたいとか思っていたわけでもなかったです。ただ去年、田中路教さんが日本に帰国していた時にグランドスラムの練習で会って、練習への取り組みとかMMAへの姿勢を見て、自分の向き合い方と全然違っていると感じました。

本当に尊敬できて。田中選手は普段は海外で練習しているのを知って、その時から海外で練習したいと興味を持つようになっていました」

──田中選手に関していえば人生を賭けているのではなくて、人生を捨てているぐらいの取り組みです(笑)。

「アハハハハ。でも、スタート地点から違うような気がしました。だから武者修行プロジェクトに応募したのは海外で試合をしたいというよりも、海外のMMAに興味を持ったからです。どれぐらいの強さなのかを知りたいと思って。直感と海外の技術が進んでいると聞いていたので、その技術を学びたいと思いました」

──伊澤星花選手に敗れてから、キャリアの積み方など立ち位置が難しい状況になっているなど考えたことはなかったでしょうか。そもそも伊澤選手が何者か世に知れわたる前にプロ2戦目の選手と戦うことはベルトを持つ者として、どのように思っていたのでしょうか。

「ストロー級で戦う相手が本当にいなくて。伊澤選手のことは試合を見て、強いと思っていました。あの時はボクシングを習い始めたばかりだったので、それを試したくて。試合を組んでもらえるなら、誰とでも戦いたいと思っていました」

──タイトルマッチで挑戦を受ける時は、心構えは違っていましたか。

「全然違いました。初戦は舐めていたわけでもないですが、打撃を試したいという気持ちで戦って本当に打撃しか使わなかったです。そこもあって、2戦目は負けるわけにはいかないので自分の得意な組み技を使って、最初にペースを掴もうという作戦でした。でも、伊澤選手のペースに巻き込まれて腕十字でアッサリと負けてしまいました……」

──組み技主体の選手同士の対戦は、組み技力で試合の大勢が決まってしまうという印象がMMAでは強いです。伊澤選手との2連戦を終えて、MMAファイターとして完成度を高めたいという気持ちには?

「ストライカーと試合をするのとは全然違っていました。自分の得意なところが伊澤選手は得意で、自分より極めが上手でした。勝つポイントを見つけることが難しかったです。そういう相手とこれからも戦っていかないといけないのですが、最近は……ベガスに来てからもそうでしたけど、外国人選手と練習すると打撃でも手足が長いし、日本と同じような打撃をしていたら通用しない、圧されてしまいます。

なら彼女たちよりもスピードを速く、動きを増やしてみようとか。少しずつ考えながら……ようやくですけど、デキるようになったかもしれないです」

──そのベガスでの練習も、もうほとんど終了したタイミングだと聞いています。

「ハイ、選手練習は今日終わって。明日の一般のキックボクシングに出て終わりです」

──約1カ月の練習で、一番ガツンと来るものは何でしたか。

「正直、グラップリングに関しては細かい技術を教えてもらったのですが、今直ぐに使うことは難しいので日本に帰国して反復練習をしようと考えています。打撃は……日本にいた時はジャブならジャブと単発で終わっていたのが、こっちの選手はパン、パン、パンと連続で重たい形で来て、蹴りも多いので最初は戸惑いました。ただ練習しているうちに慣れてきて、打撃は前よりもビビらなくなったと思います。

日本では打ち合うということを練習でやっていなかったのですが、少し打ち合いがデキるようになったり、フェイントのバリエーションが増えました。打撃の部分では成長できているというのは感じられています」

──日本では男子とも練習をしていたのですか。

「グランドスラムではMMAスパーを男の選手ともやらせてもらっていました」

──なるほど。いやAACC女子部だと選手の特性上、打撃が続くというMMAスパーにはならないのかと……。

「ジムが広いので、下がりたいだけ下がることができます。だから組みたくて組めないという状況にはなりました。シンジケートで練習すると、皆、下がらないです。そこが日本と考え方、取り組み方が違うというのはありました」

──一発当てると、『この野郎』とより強くなることは?

「最初から強かったです(笑)。でも強く来てくれる分、こっちも強くできてやりやすい。試合のような練習ができました」

──アンジェラ・ヒルとのスパー映像を見せてもらったのですが、凄く溌剌としているように見えました。

「アハハハ。なんかこっちに来て練習していると、自分より強い選手がたくさんいて。考えてやらないとボコボコにされます。

強い選手とやっている練習は、凄く楽しくできました。環境的にも自分に向いているのかと思いました。たくさん考えてできるので、楽しいです」

<この項、続く>

■視聴方法(水・祝)
11月23日(日)
午前11時30分~SPWN PPV
午前11時30分~ニコニコ生放送

■ DEEP JEWELS39対戦カード

<バンタム級/5分3R>
東よう子(日本)
ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット(タイ)

<49キロ契約/5分3R>
本野美樹(日本)
須田萌里(日本)

<フライ級/5分2R>
ミッコ・ニルバーナ(日本)
NØRI(日本)

<フライ/5分2R>
栗山葵(日本)
藤田翔子(日本)

<ストロー級/5分2R>
長野美香(日本)
松田亜莉紗(日本)

<ストロー級/5分2R>
ARAMI(日本)
万智(日本)

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈(日本)
細谷ちーこ(日本)

<54キロ契約/5分2R>
MANA(日本)
谷山瞳(日本)

The post 【DEEP JEWELS39】須田萌里戦、53日前の本野美樹─01─「打撃は前よりもビビらなくなった」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP JEWELS39 MMA MMAPLANET o   ボクシング 大島沙緒里 本野美樹 村上彩 須田萌里

【DEEP JEWELS39】本野美樹戦、3日前の須田萌理─01─「今朝は7キロをゆっくり走りました」

【写真】この頃は吸収するのも早く、容量も大きいはず。9月からまたどのような進化が見られるか(C)SHOJIRO KAMEIKE

23日(水・祝)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS39で、須田萌里が本野美樹と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

須田は現在18歳、現役の高校生である須田。前戦はプロデビュー戦で敗れている村上彩を相手に、MMA力の高さを見せつけて判定勝ちを収めている。村上戦で見せた、それまでの試合とは異なる須田のMMA力と、成長の要因とは。


――前回の村上彩戦の出来についてどのように思っていますか。

「いろいろやりたいことを試したっていう感じです。それでセコンドの指示を聞きながら、落ち着いて試合することができたと思います」

――確かに3ラウンドを通じて、これまでにはない落ち着きは感じられました。1Rに相手が足関節を取りに来たのは予想どおりでしたか。

「はい。足関に来るのは分かっていたんですけど、うまく自分が逃げられなかったというか……。そもそもなぜ自分が突っ込んでいったのかも覚えていなくて(苦笑)」

――開始早々、右のスーパーマンパンチで飛び込みながら、グラウンドの展開に行きました。そこですぐに村上選手がヒールフックを仕掛けたのですが、その流れを覚えていないのですか(笑)。

「アハハハ、そうなんです。気づいたら足を取られていました。村上選手に足を取られている時に、セコンドのお父さんからも怒らたんです。動け、まず足を抜けって。その時は会場もシーンとしていて、お父さんの声もよく聞こえたので、そこで私もスイッチが入りました」

――前回のインタビューでは、2022年5月に大島沙緒里選手と対戦した時、開始早々に前蹴りを出したためにテイクダウンを奪われたと言っていました。今回も同じような展開でしたが、どうしてもスタートは自分から思い切り出してしまうのですか。

「いやぁ……それが分からないです。エヘヘへ。最初に出したいっていう気持ちは、確かにあります。試合前から気持ちが入りすぎているのが、良くないんでしょうね。でも、今回の最初の右は、作戦とかではなかったです(苦笑)」

――結果、村上選手はヒールフックのアタックに加え、後半はトップをキープしていました。その1Rは相手に取られたと思いましたか。

「そうですね。でも1Rの最後に、自分が少しやり返したかなとは思います。足を抜いて下になったのは作戦でした。あれが私にとっては基本的な展開なんですよ。最近は下からパンチやヒジを打って削りながら、サブミッションを極める選手が増えてきているじゃないですか。私もそういう試合がしたいなって思っています」

――下になってからスクランブルに持ち込む、トップポジションを奪おうとすることはないのでしょうか。

「上を取ることには、こだわっていないです。もちろん選択肢にはありますし、上を取れたら上になったほうが良いです。でも、私はテイクダウンがあまり得意じゃないので……。それやったらずっと柔術をやってきたし、下から攻めたほうがいいかなって。2Rも下になって腕十字から足を取りに行きました。ああやって仕掛けることができるので、下になっても良いかなと思っています」

――なるほど。次の2R以降が、これまでの試合とは大きく変わっていました。打撃の構えとスタンス、足さばき、そして体を半身ずらして右ストレートをカウンターで当てるなど、明らかに打撃の面が向上していたように思います。

「ちょっと打撃を多くやりたかったんです。自分の距離をつくることを、最近はボクシングの練習でやっていて。その成果を出せたかなって思います。1年前ぐらいに、ジムの近くに江坂ボクシングジムが引っ越してきて。昔お父さんがそのジムに通っていたらしくて、私もそこでボクシングを教わるようになりました」

――江坂ボクシングジムといえば、元日本ウェルター級王者で世界挑戦経験もある辻本章次さんのジムですよね。

父・智行 今は辻本さんが名誉会長で、福山正治さんという方が会長になっています。その江坂ボクシングジムが、ウチから自転車で行ける場所に移転したんですよ。その距離ならレッスンとレッスンの間に行けるやん、と(笑)。それで僕からお願いして。

「それまで本格的にボクシングを練習したことがなかったんです。だから、ずっと打撃が苦手で……。でも江坂ボクシングジムで練習するようになってからは、パンチを出せるようになってきたし、コンビネーションも教わって、自分でも変わってきたなぁと思います。そこで習ったことを、どうMMAに生かすかって考えるようになりました」

――パンチを当てた時の手応えも、以前とは違うのではないですか。

「どうなんやろう……それまで試合で打撃をやっていなかったので(苦笑)。2、3回ぐらいしか打撃を出したことがなかった気がします。でも前回の試合は、『今までずっと寝技ばっかりやったから今回は打撃を出してみよう』って、お父さんと話をしていたんですよ。

それまでは無理に打撃戦をするよりは、寝技で勝ったほうが楽やと思ってしまっていて。だから、練習していたコンビネーションを出せたのは嬉しかったです。でも村上さんが打たれ強くて。打っても打っても前に出て来るので、ビックリしました。当たっているし、効いていると思ったんですけど、全然下がらんし、表情も変わらないから……。自分のパンチは弱いんかなと思ったり(苦笑)。とにかく近い距離になったら組みつかれるので、前に出てきても打ち合わずに、冷静に距離を取りました」

――さらにスタンドだけでなくグラウンドでもパンチの強さと、重心の安定が興味深かったです。以前よりもポスチャーが強くなったのではないでしょうか。

「どうなんですかね……自分では分からないです。でもバランスは良くなったと思います。いつも走り込んでいるので。お父さんからは『走り込みが大事や』と言われていて。1、2年前ぐらいから、ずっと走り込みは続けています。それで打撃にしても寝技にしても、バランスも良くなったかもしれないですね。今日も朝に走っていました」

――試合3日前(取材は11月20日に行われた)に、それだけ走り込むのですか。

「日によって違うんですけど、今朝は7キロをゆっくり走りました。坂道ばっかりですけど(笑)。いつもは中距離、短距離の走り込みが多いです。インターバルを入れながら、お父さんを背負って走ったり」

――えっ、ちなみにお父さん体重は……。

智行 80キロぐらいですね。今は娘が僕をお姫様抱っこできるぐらいですよ(笑)。

「それは持ち上げられるほうが上手いから……。でも、それぐらいバランスもパワーも強くなってきていると思います」

<この項、続く>

The post 【DEEP JEWELS39】本野美樹戦、3日前の須田萌理─01─「今朝は7キロをゆっくり走りました」 first appeared on MMAPLANET.