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【GRACHAN59×BRAVE FIGHT27】岩の拳ブレンゾリグと対戦、山田哲也─02─「パウンドでフィニッシュ」

【写真】ONE時代に国内では経験しがたい圧は幾度となく経験してきた山田。その経験がブレンゾリグを相手に生きるか (C)ONE

12日(日)、東京都江東区のTFTホールで開催されるGRACHAN59×BRAVE FIGHT27で、ブレンゾリグ・バットムンクと対戦する山田哲也のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

元ZSTウェルター級王者の山田にとって、日本での試合は2016年12月にグラチャンで行われた石原裕基戦以来、6年2カ月ぶりとなる。長きにわたる海外での試合経験は、山田に何をもたらしたのだろうか。そして打撃系ファイターのバットムンクと、いかに戦うのか――そんな山田が、試合前にも関わらずフィニッシュ方法を宣言した。

<山田哲也インタビューPart.01はコチラから>


――グラチャンに参戦するうえで、目指すはGRANDウェルター級王者の川中選手への挑戦ということは、完全にウェルター級に移行するということですね。山田選手の階級変更で、国内ウェルター級が活性化しそうです。

「ありがとうございます。今後はウェルター級でやっていきたいです」

――山田選手にとって国内での試合は、2016年12月の石原戦以来、6年2カ月ぶりとなります。

「試合は試合なので、国内でも海外でも変わらないです。ケージに入ってしまえば、どこでも同じかと思っています。国内で試合をすると、いつも一緒に練習している仲間が応援に来てくれるので心強いですね」

――では6年以上もの間、ずっと海外で戦ってきたことで学んだものはありますか。

「直前のオファーを受けて試合をしたりとか、当日に試合順が変わったりする環境で試合をしてきました。そういう面では、メンタルが強くなったかなと思っています。いきなり試合順が変わったために、アップできずに試合をすることもありましたから(笑)」

――試合順が後になるならまだしも、いきなり繰り上がって予定より早く試合をするのはキツいですね。

「クンルン・ファイトに出た時(2017年7月、中国でウ・ハオチアンに判定勝ち)なんですけど、チャールズ・クレイジーホース・ベネットの都合で僕の試合順が繰り上がりました(笑)。それに限らず、海外の試合はトラブルも多いですよね。日本での試合のほうが安心感はあります」

――石原戦はグラチャンで行われた試合で、今回そのグラチャンで国内復帰という形になりました。そこに何か縁などは感じますか。

「そうですね。グラチャンについては――いつかまたグラチャンで試合したいと思っていました。国内で試合するにあたって、最初に声をかけていただいたのがグラチャンで嬉しかったです。12月4日(GRACHAN58)で出場の挨拶をさせてもらった時に、久しぶりに見ると大会も変化しているなと思いました。もう名前が分からない、新しい選手がたくさん出ていて。新鮮だったことに加えて、メインで川中選手の試合(ノンタイトル戦ながら渡辺良をヒザ十字で下している)も見ることができたので良かったです」

――ずっと海外で試合をしている間、他のプロモーションも含めて日本国内の動向はチェックしていたのでしょうか。

「細かくチェックしていたわけではないですが、今の国内で自分がどれだけやれるのか――その点はずっと頭の中にありました」

――どれだけやれるか……その結論は出ていますか。

「それは今回の試合次第だと思います」

――なるほど。次の対戦相手は韓国在住のモンゴル人ファイター、ブレンゾリグ・バットムンクです。山田選手のほうから「誰と対戦したい」「海外選手と試合したい」といった希望はあったのですか。

「いえ、特に希望はなかったです。もともと『もし日本人選手で相手がいなかったら、海外の選手でも良いですか?』というお話を頂いていたので、相手が外国人選手になっても驚きはなかったですね」

――では、そのバットムンクについて印象を教えてください。

「体の力が強くて、腰が重い選手ですね。復帰戦としては、なかなかの相手だと思います」

――腰が強いからこその打撃力が目立っていますね。

「はい。立っている時の安定感が優れています。勢いに乗ると、どんどんパンチを振ってきますよね。自分としては近い距離になったら組んで、倒してから大人しくさせたいです」

――やはりポイントはテイクダウンですね。近い距離になっても、打ち合う気はないですか。

「打ち合いは……(苦笑)。ただ、組むためには近い距離に入らないといけないので、少しは打撃戦に付き合わないといけないと思います。相手の打撃をかいくぐって、どう組みついてテイクダウンするかですね。それでも珍しいタイプというわけではないです。これまでも雑な打撃を振ってくる相手とは対戦してきているので」

――バットムンクのテイクダウンディフェンスに関してはいかがですか。

「過去の試合では、何度もテイクダウンされていますよね。でも、ああいうギリギリまで粘るタイプは、テイクダウンしたい側としては一番疲れる相手なんです(笑)。以前グラチャンに出た時(2019年1月、植田豊に判定負け)、テイクダウンの際にケージを掴んでいて。あれをやられるとキツいですよ。今回は2Rなので、最初からテイクダウンしてフィニッシュを狙っていきたいです。今回はパウンドでのフィニッシュを狙っています」

――えっ、試合前にフィニッシュ方法を宣言して大丈夫ですか。

「アハハハ、大丈夫です。パウンドでフィニッシュしますよ。相手は今までの試合で、サブミッションを返している場面もありました。ただ、そんなにブリッジが強い選手ではないので、まずはしっかりポジションを取ること。ポジションを取るためにパウンドを落としながら、そのまま殴り続けて仕留めたいです」

――これまで山田選手の試合ではパウンドアウトによるフィニッシュはなかったので、ニュー山田哲也を楽しみにしています。

「いずれはRIZINなどにも出たいと思っていますが、今は山中選手のことしか頭にないです。次はグラチャンとブレイブファイトの合同興行なので、きっとブレイブ所属の山中選手も会場に来ますよね? バットムンクを仕留めて、その場で山中選手に対戦を要求させていただきます」

■視聴方法(予定)
2月12日(日)
午後1時30分~ GRACHAN放送局

■ GRACHAN59×BRAVE FIGHT27対戦カード

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者]原口伸(日本)
[挑戦者]小谷直之(日本)

<ウェルター級/5分2R>
山田哲也(日本)
ブレンゾリグ・バットムンク(モンゴル)

<フェザー級T準決勝/5分2R>
高橋孝徳(コンゴ)
崎山勲(日本)

<ライト級/5分2R>
藤村健悟(日本)
松田マン(日本)

<バンタム級/5分2R>
高須将大(日本)
ガルちゃん(日本)

<無差別級/5分2R>
ダンカン(日本)
鈴木マシマシ(韓国)

<フライ級次期挑戦者決定T1回戦/5分2R>
御代川敏志(日本)
薩摩竜仁(日本)

<フライ級次期挑戦者決定T1回戦/5分2R>
長野将大(日本)
天野哲宏(日本)

<フライ級次期挑戦者決定T1回戦/5分2R>
宮内拓海(日本)
新垣健司(日本)

<フライ級次期挑戦者決定T1回戦/5分2R>
児玉勇也(日本)
田中智也(日本)

<フェザー級/5分2R>
阿仁鬼(日本)
櫻庭泰裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
髙橋謙斗(日本)
松本大輔(日本)

<74キロ契約/5分2R>
神谷大地(日本)
今市凌太(日本)

<ライト級/5分2R>
望月貴史(日本)
古谷宗太郎(日本)

<フライ級/5分2R>
山﨑聖哉(日本)
二之宮徳昭(日本)

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Brave Fight27 Grachan58 Grachan60 MMA MMAPLANET o ハシモト・ブランドン ミランダ亜廉 桜井隆多 瓜田幸造

【Grachan60】冬の大阪は無差別級T決勝=荒東✖ハシモトがメイン。ミランダ亜連は仕切り直しの初陣

【写真】大阪で始まり、大阪でトーナメント最終マッチを迎える荒東 (C)NOBU YASUMURA

23日(月)、2月26日(土)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGRACHAN60の対戦カードが発表された。

同月11日(土)に東京都江東区のTFTホール500で行われるGRACHAN58 X BRAVE FIGHT27から2週間後──。グラチャン大阪単独興行時代、冬の陣は無差別級トーナメント決勝戦=荒東”怪獣キラー”英貴✖ハシモト・ブランドンがメインに組まれた。


昨年12月の準決勝となった桜井隆多戦では、2R終盤の打撃戦のなかで放ったヒザ蹴りが急所を直撃。桜井が試合続行不可能となり、その時点までの裁定で判定勝ちを手にした荒東が、瓜田幸造を判定で破ったブランドン・ハシモトと地元でメインを張ることに。

ペルー系日本人のハシモトは、同トーナメントでプロデビューした新鋭で、瓜田戦では序盤の目視戦でカウンターの右でダウンを奪い、後半はジャブや前蹴りで突き放し接近戦でも打ち勝っている。JAWS West所属で初戦はマウントパンチでズールを破ったハシモトと、荒東の一戦は打撃戦から組み、寝技の攻防に発展するのか注意したい。

また同大会では昨年8月の大阪大会でプロデビューが決まっていたが、コロナ陽性で欠場となった注目ルーキー=ミランダ亜廉の仕切り直しの初陣、中嶋紳乃介戦も決まっている。

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Brave Fight27 Grachan58 MMA MMAPLANET o ONE キック キム・ジェウン ブレンゾリグ・バットムンク 原口伸 小谷直之 山田哲也

【Grachan58 X Brave Fight27】6年振りの日本でのファイト。山田哲也は韓国在住蒙古軍バットムンクと対戦

【写真】長身、ソップなウェルター級、日蒙戦 (C)MMAPLANET

2月11日(土)、東京都江東区のTFTホール500で開催されるGRACHAN58 X BRAVE FIGHT27。年に1度のグラチャンとBrave Fightの合同興行、メインではGrachanライト級選手権試合=チャンピオン原口伸✖チャレンジャー小谷直之やフライ級次期挑戦者決トーナメントが組まれている。

そんな同大会に6年2カ月ぶりの国内で試合をすることが明らかとなっていた山田哲也の相手が、韓国在住モンゴリアン=ブレンゾリグ・バットムンクに決まったことが発表されている。


2022年12月のONEにおけるキム・ジェウン戦以来、実戦が2年2カ月振りの山田に対し、バットムンクは昨年8月にDouble GFCでパク・ジュンミンに勝利し、2019年1月以来となる日本&グラチャン参戦だ。

日本ではHEATからグラチャン、モンゴルのMGL-1、コロナ禍では韓国のキック団体MAX FC、前述したDouble GFCを主戦場とし、戦い続けてきた。

組み技の強さを打撃戦での課題を持ち続ける山田に対し、バットムンクは豪腕ながら寝技に穴がある。勇気をもってバットムンクの打撃と対峙できるかが山田にとって勝敗の鍵を握り、バットムンクは山田の組みを警戒するばかりに一か八かの打撃戦に出て自滅しないか──が試される5分2Rとなる。

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Brave Fight27 DEEP Grachan58 Grachan59 MMA MMAPLANET o RIZIN キック 児玉勇也 原口伸 宮内拓海 小谷直之 崎山勲 御代川敏志 新垣健司 松場貴志 田中智也 薩摩竜仁 藤村健悟 長野将太 高橋孝徳

【GRACHAN59 X BRAVE FIGHT27】原口伸×小谷直之大会でフライ級次期挑戦者決定Tスタート

【写真】注目カードを含め、全22試合の対戦カードが発表されたグラチャン2023年第一弾(C)MMAPLANET

28日(水)、Grachanより2023年最初のイベント=GRACHAN59 X BRAVE FIGHT27の追加カードが発表された。

2月12日に東京都江東区のTFTホール500で開催される同大会は、Grachan58でGrachanライト級選手権試合=チャンピオン原口伸×チャレンジャー小谷直之戦と、ウェルター級マッチに山田哲也が出場することが明らかとなっていた。追加カードはプロ&アマMMAに加え、プロ&アマキックと計20試合にのぼる。


なかでも注目はフライ級次期挑戦者決定Tの開幕戦だ。チャンピオン松場貴志はDEEPとRIZINで活躍中だが、2018年9月に獲得したベルトの防衛戦を3年間留守にしていたホームで2023年は行うことになるのか。

そんな松場への挑戦権を賭けたトーナメントの初戦は御代川敏志×薩摩竜仁、長野将太×天野哲宏、宮内拓海×新垣健司、児玉勇也×田中智也という顔合わせとなる。

また幕張メッセ大会で偶発性のバッティングによりNCとなったフェザー級T準決勝=高橋孝徳×崎山勲戦の再試合が組まれることも決まった。

さらに藤村健悟×松田マンのライト級戦、バンタム級では髙橋謙斗×松本大輔戦が組まれ、原口と高橋以外のBRAVE勢のプロMMAマッチ出場は望月貴史、山﨑聖哉、神谷大地の3選手となっている。

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Grachan58 MMA MMAPLANET o ONE イ・ハンヒョン キック ハシモト・ブランドン ブラジリアン柔術 ルクク・ダリ 上田幹雄 伊藤空也 和田健太郎 小島勝志 崎山勲 川中孝浩 手塚基伸 林RICE陽太 桜井隆多 獅庵 瓜田幸造 金太郎 鍵山雄介 高橋孝徳 黒井海成

【Grachan58】イ戦前の伊藤空也─02─も注目トーナメント「無差別級は桜井選手、フェザー級は小島選手」

【写真】伊藤空也がファン目線で当日行われる両トーナメントの見所を話してくれた (C)MMAPLANET

4日(日)、千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示10ホールで開催されるGRACHAN58で、韓国のイ・ハンヒョンと対戦する伊藤空也のインタビュー後編。

昨年、手塚基伸に敗れバンタム級のベルトを手放した伊藤が、この1年の取り組みを語る。さらに現在行われている無差別級&フェザー級についても、GRACHANファン目線で紹介してくれた。

<伊藤空也インタビューPart.01はコチラから>


――以前は柔術の練習を、そこまで取り入れてはいなかったのですか。

「4年ぐらい前まで長野県にいて、当時は毎週やっていました。でも関東に来てからは、そんなに柔術に触れる機会もなくて。どちらかといえばレスリングとグラップリングが中心になっていたんですよね。BRAVEジムでトライフォース柔術アカデミーと連携した柔術クラスが始まったので、去年から参加するようにしました。そこで改めて柔術の奥深さ、寝技の基礎の大切さをイチから学んでいます。そうして迎えたのが魚井戦だったので、自分のやるべきことはやれたんじゃないかと思っています」

――柔術クラスで学んでいるのは、MMAの中の柔術ですか。それともベーシックなブラジリアン柔術をイチから学んでいるのでしょうか。

「純粋なブラジリアン柔術を教わっています。柔術をやることによって、組んでも落ち着いて対処できるようになりますよね。しっかりと際の展開で、一つひとつ組み立てていくことができる。相手が仕掛けてくることを、一つひとつ潰していける。そういう動きが身体に染みついてきました。あとはムエタイのウィラサクレックジムさんへ行って、首相撲の動きも取り入れています」

――柔術だけでなく、ムエタイも! すると、この1年で動きは大きく変わったのではないですか。

「そうですね。動きも変わったし、打撃に関しては去年の倍は研ぎ澄まされていると思います。得意なところは伸ばし、苦手なものは一つひとつ潰して――ということをやってきたので。技に深みが出て来たような感じがあります」

――なるほど。プロモーターサイドやファンからすれば、獅庵戦と金太郎戦を経て、これからも伊藤選手には同じような……むしろ、それ以上の激闘が求められるかもしれません。しかし現在、伊藤選手が取り組んでいることは、そうした激闘とは方向性が異なる部分もあります。そこに葛藤はないですか。

「MMAなので、その激闘とは違う見せ方がありますからね。ただ、僕自身も練習ではスマートな動きができるのですが、試合だと激しい展開になっちゃうんですよ(苦笑)。自分で意識しているわけではなく、試合中のテンションでそうなってしまいます。やっている動きは、練習してきたものなんです。だからテンションの問題か……。

でも魚井戦は、激闘にならなかったけど、相手の動きを潰して完封できました。試合のない期間は、ずっとスマートな動きを試合で出せるように練習してきたので、あとはしっかりと試合で見せるだけですね。自分でも未知数な部分はありますが、自信はあります」

――魚井戦はリングで行われました。リングで出せたことをケージで出せるか、あるいは同じことをやっていいのかどうかは一つの課題ではあります。

「はい。でも今はずっとケージを想定して練習しているので、次のイ・ハンヒョン戦では新しい自分を見せることができると思います。相手がキックボクサーになったのも、これまでムエタイをやってきた成果を見せるチャンスなのかな、って。結果的に良かったんじゃないですか。今はONEのオープンフィンガー・ムエタイを結構見ていて、それに近いものが見せられるんじゃないかと思います」

――それは次の試合がとても楽しみです。次に伊藤選手の試合以外のお話を伺いたいのですが、グラチャンで他の試合はチェックされていますか。

「はい。グラチャン放送局でチェックしています」

――グラチャンでは無差別級とフェザー級のトーナメントが開催されており、今回は同じ大会で準決勝戦が行われます。いちGRACHANファンとして、各トーナメントに対する印象をお願いします。

「無差別級は怪物みたいな選手が揃いましたよね。やっぱり僕たちは無差別級の試合に魅力を感じて、格闘技を始めた時代じゃないですか。だから今でも無差別級に求められているのは、そういう怪物性だと思うんです。そんな試合をグラチャンで実現してくれるのは、観ていてワクワクというか、ゾクゾクします。ファン目線で見ても楽しみですね」

――組み合わせは前日の計量時に決まるとのことですが、準決勝に勝ち上がった4選手の中で誰が勝ち上がると思いますか。

「僕が注目しているのは、桜井隆多選手です。もともとウェルター級で戦っていた選手が無差別級に出場していて。前回の試合も体格差があるのにパンチで仕留めて――まるでドラマを見ているようでした。僕自身も昔から見ていた選手なので、思い入れもあります。桜井選手ってカッコイイんですよね。

変わらない強さの中に、進化しているところもあって。そこでヘビー級に挑戦する生き様がカッコイイ、僕もすごく憧れている選手です。MMAの経験はダントツじゃないですか。トーナメントに出場している他の選手と比べても、一番ケージでの戦い方が分かっている試合内容だと思うんですよね。だから僕の考えではありますけど、桜井選手が優勝に一番近いんじゃないかと思っています」

――フェザー級トーナメントはいかがでしょうか。

「フェザー級は小島勝志選手に注目しています。僕は和田健太郎が決勝に行くのかな、と考えていたんですよ。でも小島選手が和田選手を相手に、あれだけパンチとボディブローで試合をつくっていって、最後はTKOで仕留めた。対レスラーの試合としては、理想的な勝ち方だったと思います。その和田戦を見ても、今までの試合と比べてさらに強くなっていましたから。これまでも打撃の強さは見せていましたが、さらにレスリング技術もプラスされて、際の部分でも綺麗に戦っていて。全局面で強さを感じました。

あと、小島選手は山梨県在住で、僕は長野県出身じゃないですか。同じ地方出身者として、ファン目線で応援してしまいます。しかも地元で自分のジムも出していて、自分の練習もしながらトーナメントで勝ち上がっていく。そこで優勝するストーリーに期待してしまいますね」

――最近では首都圏以外の選手が勝ち上がるケースが、どんどん増えています。

「桜井隆多選手もそうですよね。そういう意味では、僕は関東にいる立場ですけど、地方をナメんなよって気持ちがあります。で、それこそグラチャンがやってきたことじゃないですか。地方の選手が首都圏でチケットを売れるわけじゃない。でも大阪もそうだし、北海道でも大会を開催し、地方でも活躍した選手を首都圏の試合に呼んでいて。僕もファイトマネーをもらう限りは、そのぶん皆さんが見に来てくれるように頑張ります」

■視聴方法(予定)
12月4日(日)
午後4時30分~ GRACHAN放送局

■ Grachan58対戦カード

<ウェルター級/5分2R>
川中孝浩(日本)
渡辺良知(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊藤空也(日本)
イ・ハンヒョン(韓国)

<ライト級/5分2R>
ルクク・ダリ(コンゴ)
林RICE陽太(日本)

<Grachan無差別級準決勝/5分2R>
桜井隆多(日本)
瓜田幸造(日本)
荒東 怪獣キラー 英貴(日本)
ハシモト・ブランドン(ペルー)

<Grachanフェザー級T準決勝/5分2R>
小島勝志(日本)
高橋孝徳(日本)
崎山勲(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R>
岸本篤史(日本)
渡辺和幸(日本)

<無差別級/5分2R>
上田幹雄(日本)
ソン・ムジェ(韓国)

<柔術/5分1R>
村田良蔵(日本)
田中義篤(日本)

<フェザー級/5分2R>
萩原一貴(日本)
黒井海成(日本)

<無差別級/5分2R>
石川廉(日本)
田馬場貴裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
YO-HEI(日本)
ロバ・モー(日本)

<バンタム級/5分2R>
松本尚大日本)
佐々木歩夢(日本)

<バンタム級/5分2R>
松本大輔(日本)
安部路人(日本)

<フライ級/5分2R>
水谷健人(日本)
金井一将(日本)

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【Grachan58】対戦相手変更も慌てず、伊藤空也─01─「勝ち負け以上の何か。それは僕のスタイルじゃない」

【写真】インタビュー後編では2つトーナメントの予想をしてくれた伊藤。グラチャン大好き、Grachanistだ (C)SHOJIRO KAMEIKE

12月4日(日)、千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示10ホールで開催されるGRACHAN58で、元バンタム級王者の伊藤空也が韓国のキム・ヒョリョンと対戦する――はずだったが、インタビュー直前、伊藤の対戦相手が変更されることが発表された。
Text by Shojiro Kameike

キム・ヒョリョンが怪我のため欠場となり、その代役としてキックボクシング団体MAX FCで9戦全勝というレコードを持つイ・ハンヒョンと戦うこととなったのだ。試合まで残り1週間を切ったなか、1年ぶりのグランチャンでの試合を迎える伊藤に、現在の心境を訊いた。


――この取材は11月28日に行っておりますが、まさか取材の直前に伊藤選手の対戦相手が変更になるとは考えられませんでした。もちろん最も驚かれているのは伊藤選手ご自身だと思いますが……。

「いえいえ。変更が決まったからにはやるしかないので、大丈夫です。それよりも試合が無くなっていたほうがダメージは大きいですからね(笑)。急遽のオファーを受けてくれたイ・ハンヒョン選手には感謝しています」

――対戦相手が当初のキム・ヒョリョンからイ・ハンヒョンに変わると聞いたのは、いつ頃だったのでしょうか。

「もともと試合のオファーがあったのは1カ月半で、対戦相手の変更は2週間前ぐらいに聞いたと思います。発表自体は今日でしたが、特に焦ることはなかったですね」

――すると試合のオファーから対戦相手の変更まで約2~3週間ほどあったかと思いますが、その期間はキム・ヒョリョン対策の練習をしていたわけですよね。

「はい。結構、対策は練っていました。グラップラーである相手の動きに合わせて、対策を練習して形が出来上がりつつある時でした。なので、その対戦相手が変更となると……なかなか(苦笑)」

――しかもタイプは真逆でキックボクサーという……。

「変更の話を聞いた段階では、相手がオーソドックスなのかサウスポーなのかも分からない状態で。キックボクシングの戦績はあって、MMAもセミプロの試合には出ているそうですが、それでレスリング力もどうなのかは分からず。すでに体にはキム・ヒョリョン対策が染みついていましたし。でも2週間前で良かったです。切り替える時間もありますし、今まで練習してきたことが無駄になるわけではないですからね。

とりあえず相手が、キックボクシングの試合ではこういう動きをしているということは分かりました。寝技が未知数なのは、もう当日の試合の流れ次第で対応することにはなります。当然MMAのキャリアは僕のほうが上ですし、今回は自分がどういう試合をするかのほうが重要だと考えています」

――なるほど。今回のイ・ハンヒョン戦は1年ぶりのグランチャン出場となります。1年前、手塚基伸選手に敗れてベルトを失ったことは、試合内容も含めてどのように捉えていますか。

「正直、対戦相手を聞いた時に『マジか……』と思ったんですよ。間違いなく、今まで自分が対戦してきたなかで一番強い相手でしたから。でも自分はチャンピオンですし、今までオファーを断ったことはないので。まずここで勝たないと、自分にとってはその先もないと考えていました。結果は――持っていなかったな、と思います」

――持っていなかったとは……。

「こういう結果かぁ、と思いました。でも、その結果を素直に受け止めることはできています。それはそうだよなって。相手のほうが実力も上ですし、僕とはやってきたことが違うわけで。自分がどれだけ通用するかという気持ちで臨みました。メチャクチャ対策をして、メチャクチャ練習した結果が52秒で一本負けなので、自分の実力不足だったというしかないです」

――その試合前に想定していたことと、実際に試合をしてみて何か違うところはありましたか。

「相手の寝技にハマッちゃったのは、作戦ミスというか――僕が色気を出しすぎてしまったというか。ずっとストライカーとの試合が続いていたので、ちゃんとグラップラーとの戦い方を見直しておくべきでした。相手が下になってから、なぜ自分は深追いしてしまったのか。もっと冷静に戦いたかったですが、それも“たら・れば”になってしまいますね」

――試合を振り返り、次に生かすためには“たら・れば”も必要ではないでしょうか。伊藤選手としては、あの場面で立ち上がったほうが良かったと思いますか。

「そうですね。立ち上がって、自分の距離で戦ったほうが良かったとは思います」

――そこで色気を出しすぎたというのは、どのような心境だったのですか。

「その前の金太郎戦(2021年7月に判定負け)で、激闘をして評価されたじゃないですか。負けて評価されることって、今までありませんでした。あの試合は相手との相性も良く、世間から注目されたのも初めてで。結果、手塚選手との試合では、金太郎戦以上のものを求められていたと思うんです」

――さらに金太郎戦の1試合前、グラチャンでの獅庵戦も大激闘でしたから尚更ですよね。

「そうです、そうですね。勝ち負けプラス、それ以上の何かを……とにかく動く試合を望まれていたように感じます。でも、それは本来の自分の試合ではないと思いました。相手がやってくることを一つひとつ潰していくべきものじゃないですか、MMAって。相手の不安要素を突いて、削って削って自分の有利な展開に持ち込む。MMAでは、特にグラップラーとの試合は詰め将棋で。相手のミスを誘ってから、自分が王手する。それがMMAで本来やるべきことだと思うので」

――気持ちの面か技術面か分かりませんが、この1年で改善できているのでしょうか。

「気持ちと技術、両方ですよね。冷静な気持ちで腕を外すことができれば、その後の展開もあったわけで。そこで腕を外せなかったのは、自分に技術が足りなかったということです。そのために去年から柔術の練習を取り入れて、今年3月の魚井フルスイング戦は自分のやりたいことが出せたんじゃないかと思います」

<この項、続く>

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【GRACHAN58】極真世界王者=上田幹雄のMMA2戦目が決定。韓国のソン・ムジェと対戦

【写真】上田のプロ2戦目がグラチャンのケージに決まった。世界王者とはいえ別競技、基礎工事となる時間を大切にしてほしい (C)MMAPLANET

8日(火)、12月4日(日)に千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示10ホールで開催されるGRACHAN58に極真空手・第12回全世界空手選手権大会優勝の上田幹雄が韓国のソン・ムジェと対戦することが発表された。

2013年に全日本ウエイト別、2018年に全日本、2019年に世界大会を制し、2021年4月に百人組手に挑戦も60人目でドクターストップとなり八巻建志以来となる史上2人目の極真グランドスラムを逃した上田は、昨年9月にMMA転向を発表した。


その5カ月後にMMA転向を発表し、BRAVE所属なり今年の4月にRIZINでデビュー戦を戦った上田。しかし、高阪剛の右フックに倒されパウンドアウト負け──打撃で敗れるという厳しい船出となった。

7カ月を経てケージでMMAを戦うこととなった上田の相手ソン・ムジェは全く実体が知れないが、今回がプロデビュー戦で韓国のセミプロで6戦6勝とリリースには記されている。

既に桜井隆多、荒東英貴、瓜田幸造、ハシモト・ブランドンが出場する無差別級トーナメント準決勝。小島勝志、鍵山雄介、高橋孝徳、崎山勲が戦うフェザー級トーナメント準決勝、
川中孝浩✖渡辺良知のウェルター級戦、ライト級のルクク・ダリ✖林RICE陽太、バンタム級ではチャンピオン伊藤空也とキム・ヒョロンなどが決まっている同大会。今日のリリースでSJJJF(スポーツ柔術日本連盟)提供の柔術マッチ=村田良蔵×田中義篤という柔術マッチが実現することも明らかとなっている。


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