カテゴリー
45 DEEP DEEP JEWELS DEEP JEWELS41 DEEP JEWELS42 DEEP JEWELS43 DEEP Nagoya Impact2023 DEEP Tokyo Impact Deep Tokyo Impact2023#02 Gladiator Jr.BORDER MMA MMAPLANET o RIZIN Special YouTube   ケイト・ロータス パク・ジョンウン ブラジリアン柔術 ライカ 修斗 彩綺 斎藤 斎藤裕 桐生祐子 牛久絢太郎 須田萌里

【Special】J-MMA2023─2024、須田萌里&雄律─01─「小学校の卒業式で『夢はRIZINフェザー級王者』と」

【写真】左から須田萌里と父・智行、そして雄律という大阪の柔術&MMA一家(C)MMAPLANET

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA2023-2024、第七弾は大阪スコーピオンジムの須田萌里&雄律の姉弟に話を訊いた。姉の萌里はMMAを戦う一方で柔術の試合にも出場し、昨年は父の智行さんから茶帯を授けられた。対する弟の雄律は、ジュニア/キッズでなんと45戦に出場! 前編ではプロ興行のプロモーターからも熱い視線を向けられているという、雄律を中心に話が進んだ。

■2023年須田萌里戦績

2月19日 JBJJF修斗杯柔術選手権2023
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 優勝

3月25日 DEEP Tokyo Impact2023#02
〇2R0分53秒 by RNC 桐生祐子(日本)

5月28日 DEEP JEWELS41
●1R4分27秒 by TKO パク・ジョンウン(韓国)

7月10日 IBJJF Asian Jiu-Jitsu Championship 2023
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 準優勝

8月6日 DEEP Nagoya Impact2023公武堂ファイト04 ※グラップリングマッチ
●0-3 マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)

9月10日 DEEP JEWELS42
○3-0 ケイト・ロータス(日本)

10月8日 JBJJF第24回全日本ブラジリアン柔術選手権
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 優勝

11月22日 DEEP JEWELS43
○1R0分49秒 by 腕十字 彩綺(日本)

■2023年須田雄律 主な戦績

1月22日 第6回全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会
ジュニア修斗 48キロ以下級 優勝

4月29日 グラジエイターカップ03
ビギナー -61.2キロ級 優勝

7月17日 JBJJF第15回全日本キッズ柔術選手権
ティーン2橙帯ミディアムヘビー級 準優勝

8月11日 Jr.BORDER23 2nd
ジュニア修斗部門 MVP

9月24日 アマチュアDEEP公武堂ファイト53
○1R0分41秒 by RNC 奥村駿(日本) ※優秀賞獲得

10月7日 JSCC修斗チャンピオンズカップ2023 vol.02
ジュニア修斗男子53キロ以下級 優勝

11月3日 Jr.BORDER24 第7回全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会
ジュニア修斗56キロ以下級 優勝

11月5日 Gladiator-Cup04
ビギナー -61.2キロ級 準優勝

12月2日 JBJJF第6回全日本キッズ柔術オープントーナメント
ティーン2橙帯ウルトラヘビー級 優勝


――今回は姉弟揃ってのインタビューで、雄律選手にお話を訊くのは初となります。まずは雄律選手の2023年を振り返ると、1年で45戦35勝10敗という戦績は凄いですね。萌里選手もMMAの試合に出場しながら、柔術のビッグタイトルも狙っていました。

萌里 弟が試合に出ているので、『負けていられへんな』という気持ちはありました(笑)。

雄律 僕はキッズの間にいろんなタイトルを獲りたいので、どんどん試合に出ていました。その僕に、お姉ちゃんが付いてきていますね。

萌里 アハハハ。雄律はもう何でも出ていますから。

雄律 でも、こんな試合ペースは今年ぐらいで。去年も結構試合をしましたけど、コロナ明けで今年から大会も戻ってきたんです。

智行 雄律も今でこそ勝っていますけど、もともとはメチャクチャ弱くて。柔術も勝敗がやっとイーブンになったぐらいで(現在56勝50敗1分)、ずっと負け越していたんですよ。

雄律 勝てるようになってきたのは、小4~5ぐらいからです。それまでは10連敗して、1勝してまた10連敗とか。

――それまで雄律選手が勝てなかった理由は、何だったのでしょうか。

智行 ただ単に弱かったな。

雄律 身体も弱かったし、小さかったからかな(苦笑)。

萌里 当時は練習中も結構ふざけていましたからね。練習の途中でも喋っていたりとか、真面目にやっていなくて。練習には来ていても、練習への取り組み方は良くなかったと思います。でも最初は練習も週1やったのが、どんどん練習回数も増えていって。

雄律 小さい頃は自分が進んで格闘技をやっていたというよりは……。

萌里 やらされていた?

雄律 アハハハ! 最初は自分も格闘技をやりたいという気持ちがあったけど、途中から変わってきました。でも途中から練習回数が増えてきて、なのに試合で勝てないから(苦笑)。小4ぐらいから格闘技が好きになってきましたね。

萌里 それまでは嫌いやったん?

雄律 小2~3ぐらいは遊びたかった(笑)。でも今は、同じ年代の人たちも同じぐらい試合をしているから、自分もこれぐらい出ても良いかなって思う。

――同年代のライバルには、どういった選手がいるのでしょうか。

智行 山里エンゾ君、マツオ・クリスチャン君とかかな。

萌里 尾崎裕二郎君も。

雄律 あと河野大樹君かな。ずっとライバルに負けてから勝つ、っていう繰り返しです。

智行 とりあえず同年代の強い子には、負けてからリベンジしているよなぁ。

――ジュニアやキッズの世代は、年間これだけ試合をこなしている選手が多いのですか。

智行 トップ選手は試合数が多いですね。それこそ毎月のように試合に出ていると思います。でも雄律の試合数は、「出すぎちゃうかな」とは思いますけど。

――お父さんの方針ではなかったのですか。

智行 まず去年は「出られる試合は全て出よう」と決めたんです。スケジュールが合うものは全部出ました。そうしたら、この試合数になって(笑)。

――11月3日のジュニアBORDERでお会いした時、2日後のグラジエイターカップにも出場すると聞いて驚きました。

智行 連日で試合をしたこともありますよ。柔術の試合に出た翌日にMMAをやったりとか――しかも大人のMMAの試合に出て。

――雄律選手はまだ中学2年生です。フレームが異なる大人と試合をさせると、怪我の心配はありませんか。

智行 中学生になってからは、ジムでも大人の会員さんと練習しているんですよ。その練習のなかで体重がある人でも、パワーがある人でも対処できていて。だから「大人と試合をしても怪我はせえへんやろうな」と思っています。今はまだ何でも経験の段階なんですよね。プロになったら帯も体格も関係ないじゃないですか。今のうちに、やりたいことはやっておく。負けるなら、今のうちに負けておくほうが良くて。

――なるほど。弟の雄律選手のほうが、萌里選手よりも先に柔術を始めたのですよね。

萌里 雄律が始めたのが2015年1月で、私は2015年3月ですね。

智行 スコーピオンジムでキッズを始めたキッカケは、まず僕がキッズ上がりの子にボコボコにされたんです。その時、代表(恒冨嘉徳スコーピオンジム代表)に、「10年後に日本一を獲るキッズを育てるからキッズクラスをやらせてくれ」とお願いして。キッズクラスを始めるために、まず雄律に柔術を始めさせました(笑)。

――その時、萌里選手は雄律選手と一緒に始めようとは思わなかったのですか。

萌里 最初は「何かやっているなぁ」と思うぐらいで、特に興味はなかったです。でも練習を見ていると雄律が下手やったんですよ。だから「私のほうが上手くできるわ」って(笑)。

雄律 確かに、お姉ちゃんが始めたら一瞬で抜かれたわ。当時は何も思わんかったけど、今となっては少し悔しい(笑)。

――ジュニアBORDERの試合では、距離を取りながら組んで勝っています。至近距離での打撃戦をやろうとは思わないですか。

ジュニアBORDERで見せた蹴り&寝技も戦略だった。プロデビューが期待されている(C)MMAPLANET

雄律 ジュニアBORDERは顔面打撃(パンチ)がないので、そこまで考えないです。効かないから寝技に行ったほうが良いですよね。

智行 あのルールは寝技をしているほうが強いと思います。寝技で関節技の形に入って、見込み一本を取るほうが勝ちに近くて。

――では顔面へのパンチ攻撃が認められているアマチュアDEEPに出場した時は……。

雄律 速攻で組みました(笑)。

――アハハハ。

雄律 相手がストライカーやったので、速攻で組んでRNCを極めました。

――雄律選手はMMAでもキッズやジュニアの大会で優勝し、すでにプロ興行のプロモーターからも声が掛かっていると聞きます。

智行 そうですね……。会場に行くたび、プロモーターさんからは「将来プロになったら出てね」と声をかけていただいています。

――雄律選手は、いつからプロのMMAファイターになろうと思ったのですか。

雄律 小6の時に、将来はプロのMMAファイターになろうと思いました。

萌里 アハハハ! そういえば――。

智行 思い出し笑いしとる。

萌里 小学校の卒業式で将来の夢を言う時に「MMAでRIZINフェザー級チャンピオンになります!」って、階級も決めていたんですよ(笑)。

雄律 あの時は自分で勝手に考えた(笑)。当時RIZINで一番面白い階級やったから。

萌里 2年前なので、牛久絢太郎選手が斎藤裕選手に勝ってチャンピオンになった頃ですね。

智行 ちょうど牛久君と会って、練習も見てもらっていたころやったらから、そういう気持ちになったんやな。

雄律 身長が今のままならフライ級かバンタム級で、もっと伸びたらフェザー級かライト級でやりたいです。どの階級でやるとしても、チャンピオンになるという目標は変わらないです。

<この項、続く>


The post 【Special】J-MMA2023─2024、須田萌里&雄律─01─「小学校の卒業式で『夢はRIZINフェザー級王者』と」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP Tokyo Impact Deep Tokyo Impact2023#02 DJ.taiki MMA MMAPLANET o キック 鹿志村仁之介

【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】初回のサブミッション地獄を耐え切ったDJ.taikiが、鹿志村を逆転

【写真】足が効かなくなった鹿志村に、異様に精度の高いパウンドをDJが入れ続けた(C)MATSUNAO KOKUBO

<バンタム級/5分3R>
DJ.taiki(日本)
Def.3-0:29-27.29-27.29-28
鹿志村仁之介(日本)

グローブタッチをしないDJ、鹿志村が得我を見せる。すぐに距離を詰めた鹿志村は、組みから引き込む。クローズドがハイガードの鹿志村だが、DJが頭を突っ込んで防ぐ。胸を張ったDJに対し、三角からオモプラッタも腕を抜かれてクローズドに戻る。左腕を差し、さらに腰を切りながら、ハイガード&腕十字に切り替えた鹿志村が、DJの左腕を伸ばしにかかる。ここも防いだDJに対し、鹿志村は左足を抱えて前方に送り内ヒールへ。

足を抜いた立ち上がったDJをケージに押し込んだ鹿志村は、ヒザを腿に打つ。そこから大内、小外でテイクダウンへ。ケージを利してDJが耐え、残り20秒でブレイクが掛かる。左右のパンチで前に出るDJ、鹿志村は被弾しながらシングルに入り時間となった。

2R、サイドキックの鹿志村が左ローを蹴る。すぐに組まなくなった鹿志村のニータップを切ったDJが連続で左ロー。左ミドル、左ローのDJに対し、鹿志村はパンチを振るって組みに行くも、回られて組めない。ダブルジャブからのダブルレッグも取れない鹿志村に、DJが左ローを蹴る。距離を詰める鹿志村に対し、左を伸ばすDJがローを蹴る。鹿志村はボディも、カーフで体が回るようになる。

残り90秒、左ローで体をよれた鹿志村だが、距離を詰めてヒザを突き上げる。DJは左ローを続け、鹿志村は前に出ることができない。組んでくると離れるDJが右を当て、パンチを纏める。ガードの上から右フックを打ち込んだDJがラウンドを取り返した。

最終回、インターバルでシャウトしたか鹿志村が前蹴りで後方に倒れる。すぐに立ち上がった鹿志村が今成ロールから足を取り、立ち上がってバックへ。胸を合わして離れたDJが左で殴り合い、ダブルで左を出す。ダブルレッグから引き込んだ鹿志村に、初回とは違いパウンドを打ち込むDJ。左のボディ、顔面を打ち込む。

鹿志村はクローズドも足がきかず、そのまま顔面、ワキ腹を殴れる。さらに右で殴り、鹿志村に密着させないDJが百発百中のように腹と顔面にパウンドを継続して叩きつける。右手を掴んで殴られ続ける鹿志村は、ついに頭を振ってパンチを避けるようになったが極めへの動きは出せない。このまま左右のパンチを続けたDJは、試合終了と同時に立ち上がり両手を高々と掲げた。

結果、3-0で逆転ハンチ勝ちしたDJは「腕がメッチャ痛かった。何度もタップしようかと思ったけど、今は格闘技を人生に生かしている。タップして冷やして休ませた方が良いけど、やっぱり諦めることはできない」と言い、ゆかりんや周囲への感謝の言葉から「今日、勝ったことで現役生活の首の皮一枚つながったけど、だらだらできないので引退試合はやります。次か、その次か」と話した。


The post 【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】初回のサブミッション地獄を耐え切ったDJ.taikiが、鹿志村を逆転 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP Tokyo Impact Deep Tokyo Impact2023#02 KOMA MMA MMAPLANET o キック 風我 駒杵嵩大

【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】強烈無比なボディロックTD&抑え。風我の動きを遮断させた駒杵が判定勝ち

【写真】こうなるとGP欠場が、期待感に変わるのが人生の妙(C)MATSUNAO KOKUBO

<フライ級/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
風我(日本)

ステップ、構えを変える風我が左フックを空振り。直後に駒杵が組んでクリンチへ。このままボディロック&小外掛けで駒杵がテイクダウンを決める。バタフライガードの風我だが、駒杵が胸をつけて抑え込む。左手を取る風我が、スイープ狙いも金網に邪魔をされスクランブル、バックを許す。

櫓投げのようにテイクダウンした駒杵に対し、風我がギロチン&スイープへ。頭を抜き、キムラクラッチの駒杵、風我は遠い方の腕を両足で絡め動きが止まり時間となった。

2R、ジャブから右ローの風我だが、駒杵はまっすぐ距離を詰めてクリンチへ。風我の小内、ヒザ蹴りに駒杵もヒザを返す。直後にブレイクが掛かり、試合は打撃の間合いに。ここで風我が左ストレート、同じく左のロングフック、テンカオを入れる。駒杵はここも組んでボディロックテイクダウン、ケージに押し込む。立ち上がろうとした風我、許さない駒杵が抑える。風我のバタフライ、フックとガードで煽るが、駒杵の抑えが続く。ギロチンも左に回って無力化した駒杵がそのままトップでボディコントロールし時間を迎えた。

最終回、左三日月を軽く蹴った駒杵に対し、風我が圧を高めて前に出る。左を伸ばし、ヒザを2発入れた風我だが、駒杵が組んでテイクダウンへ。ギロチンからスイープ、スクランブルで上になった風我が、ギロチンの仕掛けをキープする。そのギロチンからスイープ狙いも、駒杵が潰してトップを取り返す。一気のパスから腕狙いの駒杵は、立ち上がった風我の背中をスッと取る。胸を合わせた風我だが、ボディロック&小外の鉄板テイクダウンを駒杵が決める。残り2分、足を抜いてサイドで抑える駒杵は枕で圧を掛け、しっかりと抑える。

ブリッジを潰され、殴られる風我は厳しい時間が続く。さらに駒杵は威力が伝わってくる左のパウンドを落とす。足を戻した風我が蹴り上げも、駒杵がサッカーボールキック狙いから抑えて殴る。風我の蹴り上げも最後まで勝てず、時間となった。

強力なボディロックテイクダウンと、風我の動きを遮断する抑え込み――3-0の判定勝ちを収めた。


The post 【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】強烈無比なボディロックTD&抑え。風我の動きを遮断させた駒杵が判定勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP Tokyo Impact Deep Tokyo Impact2023#02 DJ.taiki MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC RYO RYOGA UFC YouTube チャンネル 修斗 内山拓真 宇佐美正パトリック 小金翔 山口コウタ 島袋チカラ 川名TENCHO雄生 川名雄生 木下尚祐 桐生祐子 泉武志 泰斗 海飛 濱口奏琉 野村駿太 雅駿介 須田萌里 風我 駒杵嵩大 鹿志村仁之助

【DEEP TOKYO IMPACT2023#01】川名雄生と戦う、野村駿太「行けるという気持ちだけです」

【写真】気落ちを高めるということでなく、確かな自信が感じられた(C)MMAPLANET

25日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT2023 1stで、川名TENCHO雄生と戦う野村駿太。

伝統派空手からMMAへ転向し、昨年はDEEPで2勝を手にした。キャリア4勝1敗、6戦目でキャリア30戦越えの川名と試合に臨む──MMAファイター野村の心境を尋ねた。


――今週末、試合が迫ってきました。今の調子はいかがですか。

「昨日で体を動かすのは終えて、今日から体重調整に入ります(※取材は22日に行われた)」

──伝統派空手の大会は無差別というイメージなのですが、空手時代に減量の経験はあったのでしょうか。

「体重別の大会もありましたけど、基本は体重制ではないので空手時代に減量の経験は殆どなかったです。体重別の時も1、2キロをスッと落として出るみたいな感じで。階級を合わせるために落とす程度、減量をして体格差のアドバンテージを考えるというレスリングやMMAのような考え方は空手ではなかったです。当日計量ですし、なかには凄く落とす人もいましたが、結果が伴っているようには見えなかったですね」

──ではMMAに転じて、減量に戸惑うことはなかったですか。

「デビュー戦の頃は知識もないなかで、77キロから落としていました。ただ真似ただけで『落ちるだろう』って感じで。あとは気合で落として、脱水症状みたいになっていました(苦笑)。計量を終えて水を飲んでも、全部汗で出てしまうような感じで『これは良くない』と思いました。あれから色々な人にアドバイスを貰ったり、自分で研究をして自分に合った減量ができるようになっています。

今は普段の体重も増えて、10キロぐらい落としていますね。でも胃が強いのか、リカバリーでも普通に食事ができますし、減量は自分に優位になっていると思います。試合までの期間でこのタイミングでは〇キロにして、この時期にはこういうモノを食べようという風に機械的で落とせています。苦じゃないとは言えないですけど、恐れはなくなりました。もうここまで来たら、水抜きを頑張るだけです」

──昨年はDEEPで戦うようになり、泉武志戦と小金翔戦で勝利しました。しっかりと経験が積め、結果も残せたかと。

「レスラーの泉選手、リーチのあるオールラウンダーの小金選手。練習をしていて『こういう選手と戦ったどうなるんだろう?』と思っているタイプの選手と、良いタイミングで戦わせてもらえました。MMAって年間で3試合か4試合までしか戦えないので、不安な部分も多かったですけど、あの2試合で通用するところがあって自信になりましたし、課題も見つけることができました。小金選手との試合は1Rで倒せないといけなかったし、泉選手との試合はレスリングを気に過ぎて……気持ちが出ていなかったです。だからこそ結果を出せて上で戦うにはもっと努力が必要だと思えたので、そこも良かったです」

──では川名選手の印象を教えてください。

「修斗のチャンピオンで、RIZINでもジムの先輩の武田(光司)さんと戦っていて、実績も経験もある選手だと思います。一発で試合を決めることもできるので、そこはチョット気を付けたいです。ただ、今の自分の練習でできていることを出せば、しっかりと倒せるという自信があります。それだけの選手と練習していますし、行けるという気持ちだけです」

──ここで勝つと、タイトルも見えてくるかと思います。

「5月に大原選手と上迫選手のタイトルマッチがあるので、タイミングが合えばベルトを狙いたいです」

──先ほど名前が出た武田選手が、RIZINに参戦中です。同じ階級の先輩がいることは、何か進路に関係してきますか。

「武田さんはRIZINで戦っていますが、自分はRoad to UFCに挑戦したいという気持ちがあります」

──なるほどぉ。そうだったのですね。実はRIZINに話を振ろうと思ったのは、宇佐美正パトリック選手が活躍しており、そこへ誘導しようとしていました(笑)。

「アハハハ。パトリック選手には負けていますし、あの大きな舞台で良い勝ち方ができている選手なので刺激になります。周囲もパトリック選手の試合があると、そこに触れてきますし(笑)。それこそ自分が『もっと』と思える気持ちの一つが、パトリック選手の活躍でもあります」

──パトリック選手と戦った時とは、野村選手は違うファイターになったかと。

「あの時は空手家で、今はMMAファイターの野村駿太になれたと思っています。空手家の野村駿太が、ボクサーのパトリック選手と戦った試合でした。もし次に戦うことがあれば、MMAファイター同士として戦いたいです」

──押忍。では最後に川名選手との試合に向けて意気込みのほどをお願いします。

「実績も名前もある選手なので、ここでしっかりと勝って上で戦えるようにします」

■視聴方法(予定)
3月25日(土)
午前11時40分~DEEP チャンネル-YouTube

■ 対戦カード

<ライト級/5分3R>
川名TENCHO雄生(日本)
野村駿太(日本)

<バンタム級/5分2R>
雅駿介(日本)
内山拓真(日本)

<ライト級/5分2R>
泉武志(日本)
井上竜旗(日本)

<フライ級/5分2R>
島袋チカラ(日本)
RYOGA(日本)

<ライト級/5分2R>
岩倉優輝(日本)
森俊樹(日本)

<フライ級/5分2R>
濱口奏琉(日本)
武利侑都(日本)

<バンタム級/5分2R>
清太郎(日本)
諏訪部哲平(日本)

<フライ級/5分2R>
亀田一鶴(日本)
浅井優一(日本)

DEEP TOKYO IMPACT2023#02

■視聴方法(予定)
3月25日(土)
午後5時20分~DEEP チャンネル-YouTube

■ 対戦カード

<バンタム級/5分3R>
DJ.taiki(日本)
鹿志村仁之助(日本)

<フライ級/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
風我(日本)

<女子アトム級/5分2R>
須田萌里(日本)
桐生祐子(日本)

<バンタム級/5分2R>
木下尚祐(日本)
朝比奈龍希(日本)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
海飛(日本)

<55キロ契約/5分2R>
マサトナカムラ(日本)
高柳京之介(日本)

<ライト級/5分2R>
倉本大悟(日本)
前田啓伍(日本)

<バンタム級/5分2R>
岩見凌(日本)
山口コウタ(日本)

The post 【DEEP TOKYO IMPACT2023#01】川名雄生と戦う、野村駿太「行けるという気持ちだけです」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP Tokyo Impact Deep Tokyo Impact2023#02 DJ.taiki MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC   ジアニ・グリッポ 海外 雅駿介 鹿志村仁之介

【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】DJ.taiki戦前、鹿志村仁之介のNY生活「極めの強さを高める練習を」

【写真】極めの強さを見せるには、そこまでのMMAが必要だ。どう成長しているのか、DJが相手ということで良くも悪くも丸裸にされる(C)MMAPLANET

25日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT2023 2ndで、DJ.taikiと対戦する鹿志村仁之介。

キャリア8戦目で、43戦目となるDJと戦うこととなった鹿志村は、この試合の前に2度目のNY海外修行を敢行した。そして、とある柔術家との出会で柔術再開眼──鹿志村のNYでの練習と、DJ戦への自信のほどを語ってもらった。


――2度目のNYでの練習から帰国しました。今回は、どれぐらい向うに滞在していたのでしょうか。

「年末の前からなんで、2カ月……いや3カ月弱ですね」

──練習場所は?

「セラ・ロンゴ・ファイトチームが所属なので、MMAの練習はロンゴ&ワイドマンMMAでやっていました。あと10thPlanet NYCでグラップリング、打撃はネスター・マルテのアルティメットジムNYCですね。打撃は週に2回、クラスに1度参加して、プライベートを1度受けていました。それとNJのカーニチェラMMA、あそこもメッチャ良いジムですね、レスリングが強くて」

──なるほどぉ、誰かさんの練習マップと同じ練習先ですねぇ(笑)。

「アハハハ。全部一緒ですね」

──そして気になるのは10thPlanetです。

「ジアニ・グリッポ選手っていうIBJJF系でも凄く有名な選手のクラスに出ていたら、『プロ練においでよ』といって貰えて、朝のプロ練にも通うようになりました。木曜日以外、月、火、水、金の朝10時からの練習ですね」

──MGから10thPlanetへ。ジアニはどのような柔術をしているのでしょうか。

「めっちゃ、面白いですよ。今、足関節メインの人が多いけど、そっち系じゃなくて。僕、結構MMAグラップリングが得意だから、MMAグラップリングをしにいくんですけど。ジアニはMMAグラップリングも上手というか……」

──モダンの印象が強いです。

「それはメッチャ、上手いです。普通のモダン柔術は絶対的に上手いです。けど、極めが強いんですよ。それがジアニの強味だと思います。バギーチョークからの創りとか、超上手いし」

──そこで鹿志村選手が身につけられるモノは?

「完全に極め力ですね。極めの強さを高める練習をやってきました。前回の試合(※11月12日の雅駿介戦)で、ちょっとバックから1度逃がしているんで。アレではダメで。グラップリングを疎かにしていたと気付きました。それもあってグラップリングの基礎を思い出すかのように、毎日のようにグラップリングをしていました。

米国はMMAファイターでも、極めへの防御力が高いです。MMAファイター皆が知っていて、ちゃんとできます。そういうなかで、僕は極めを磨かないとといけないのでジアニの下に通っていました」

──では打撃の方は? 今時珍しいほど、グラップリングに寄っているスタイルであったことは否めないですが、NYでそちらの方も磨いてきましたか。鹿志村選手は今、スタイル的にあグラップリングが得意なMMAファイターなのか。それともMMAも戦うグラップラーなのか。

「あぁ……まだグラップラーかもしれないです。でもMMAをやれと言われると、MMAをやる自信はあります。ただし、今回はグラップリングを磨いてきました。柔術の試合にも出てみたいし、道着有りもちゃんとやりたいと思うようになりました。また寝技にハマっちゃった感じです」

──その気持ちは、ジアニと練習して芽生えた?

「ハイ、ジアニの強さに驚いて。そういう気持ちになりました」

──そんなグラップリング再開眼を経て、DJ戦。キャリアを通じて、最も経験豊かな選手と戦うことになります。

「そこは意識していないです。ただスパーリングをするような気持ちで、試合をしようと思っています。そのぐらいリラックスして、スパーリングすれば勝てる。それだけ練習してきたという自信はあります。

あまり相手がどうかとか、戦績も全然気にしないです。そこは気にしない、見ないようにしているほうが自分は戦えるので。見たら、意識してしまいます。柔術でも初めての時は勝って、それから意識するようになると勝てなくなった相手とかいて……。相手の動きはチョロッと見ましたが、細かく対策することはないです」

──ここで勝つと上に行けるというような意識も持たないようにしているのですか。

「それは思います。Road to UFCが頭を過っているので、ここは勝たないといけないです。ただ、この選手を越えないといけないとかっていう意識は全くないです。戦ってみないと、本当に強いか分からないし。だから、最初から自分より相手を上位に置いてしまうと、そういう風に見てしまう。だから『同じぐらい』、『やってみないと分からないっしょ』という気持ちでいる方が、試合中も有利に働くと思っています」

──なるほど。ではスパーリングをすれば勝てるという点ですが、どういう部分で成長できていると感じていますか。そして、試合では何を見せたいでしょうか。

「極め力は確実に上がっています。MMAをちゃんとしてきた……相手が打撃できた時の僕のリアクション、位置取りもですね。これまで日本にいてサイドの動きとかなかったです。でも、サイドステップとか米国の新しいMMAを見て、ちゃんと勉強して。MMAが好きになりました。

『あぁ、コイツ。MMAが好きになっているな』と思ってもらえる動きをすると思うので、全体的に見てほしいです。そのなかでも『コイツは極めが強いな』と思ってもらえる試合をします」

The post 【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】DJ.taiki戦前、鹿志村仁之介のNY生活「極めの強さを高める練習を」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
CORO DEEP DEEP Tokyo Impact Deep Tokyo Impact2023#02 DJ.taiki MMA MMAPLANET o ブログ 鹿志村仁之介

【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】鹿志村仁之介と対戦、DJ.taiki「一番向いている――いやMMAしかない」

【写真】後方にはしっかりと、あの方の写真が飾られています(C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT2023 2ndで、DJ.taikiが鹿志村仁之介と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

DJにとっては昨年5月、COROとのDEEPバンタム級暫定王座決定戦で敗れて以来、10カ月ぶりの試合となる。SNS等でCORO戦の判定や、相手の反則に対する抗議文への対応など、DJの不満が目立った。そこでDJに本音を尋ねてみると、熱すぎるほどのMMA愛が返ってきた。


――昨年5月のCORO戦から10カ月、これだけ試合間隔が空いた理由は何だったのでしょうか。

「去年の11月に行政書士の試験があったからですね。試合のオファーはあったけど、ちょうど試験と重なってしまって。試験勉強もありましたし」

――SNSでは現役引退を示唆するような発言もありました。前回の試合後にケージを去ることも頭の中にあったのですか。

「前回の試合だけじゃなく、年齢的に引退のことは常に頭にありますよ。周りの選手や同年代の選手が引退するようになってから……。今は僕より若い選手も引退するようになっていますし。そうなると自分も辞め時なのかなぁと思っちゃいますね。スポーツ選手だから、体力的な問題もあって。どうしても体力は落ちてきますから。

ただ、引退のタイミングって難しいですからね。前回のタイトルマッチで勝って、ベルトを巻いて引退するというのも考えていました。それが分かりやすいじゃないですか。ベルトを巻くっていうのは、キリが良くて。まぁ、どこで引退するかは本当に難しいです。年齢制限とかあれば、それに従いますけど。もしかしたら佐伯(繁DEEP代表)さんから『この試合で引退ね』と言われたら引退するかもしれないし。本当に難しいです。今はそのタイミングを模索している感じです」

――CORO戦の判定に関しては、DJ選手が不満を露わにしていました。

「あのジャッジは何だ、という感じですね。1Rも2Rも取ったと思っていたから、最終回は行かなかったんです。試合を見返せば見返すほど――特に30-26というジャッジは何なんだと思いますよ。内容でいえば、ボコボコにされたわけではないので、消化不良だったという気持ちはあります。だから、『あの試合で最後にするのはな……』と思っていました。本当はチャンピオンになったら引退するつもりだったけど、負けて終わるのはキリが悪くて。DEEPへ送った抗議文の対応についても納得いかないし」

――抗議文に関する一連の流れはDJ選手のブログをご覧いただくとして、これまでもDJ選手とDEEPの間にはトラブルが起こりました。ご自身でも納得のいかない結末を迎えていることもある。それでもDJ選手はMMAを続けているわけですね。

「それは、MMAに人生を懸けているからですよ。今の僕にとっては、MMAが全てで。よく若い選手が『格闘技を辞めてビジネスで成功する』とか言っているじゃないですか。あるいは格闘技でも他競技に転向することがある。でも多くの場合は成功していない。なぜかといえば、その選手は自分の向き不向きが分かっていないから。

僕自身も若い頃から、いろんなことに挑戦してきましたよ。ただ、いろいろ挑戦してきて辿りついたのがMMAだから。だんだんと『これに懸けるしかない』と思うようになってきて、今は若い時よりもMMAに懸けています。自分にはMMAが一番向いている――いや、MMAしかないんだっていう気持ちですね」

――一方、先ほどは「引退も考えている」という言葉がありました。それほど人生を懸けているMMAがなくなった人生を想像できますか。

「別に引退しても完全にMMAから離れるわけじゃないですからね。自分の得意なところを生かして生活していくなら、やっぱり指導もしていくことになりますよ。他に何か人より秀でたものがあるわけじゃないし」

――今はMMAと並行して様々な資格を取得されたり、TOIECにチャレンジしたりしていますよね。正直なところ、SNSを通じてCORO戦以降の活動を見ていると、このまま引退するのか……とも感じていました。

「あぁ、TOIECについては英語でMMAを指導することも考えているからです。やっぱりMMAといえば米国じゃないですか。だから渡米して向こうのジムへ行く時に、少しでも英語に馴染めていたほうが良いですよね」

――DJ選手も2013年にMMAから離れ、語学留学として渡米していた時期がありました。

「あとは日本で指導をするにしても、選手を米国へ送り出す時に自分が英語を話せたほうが、選手のためになると思うので。『英語が嫌だから米国へ行かない』というのは、もったいないですよ。行けるなら行ったほうが良いし、そのために英語を話せたほうが良いから」

――何か新しいことを始めたとしても、すべてはMMAのため……。

「そうです。100パーセント、MMAのためです」

――なるほど。それを聞いて何か安心しました。選手としての話に戻ると、復帰にあたってバンタム級で戦うかフェザー級に転向するかで悩んでいたそうですね。

「それは常に考えてきました。正直、バンタムとフェザーの中間があれば一番良いです。約5キロ刻みで階級が設けられているから、やっぱり不利な選手は出て来ますよね。自分はフェザーではフレームが小さいし、バンタムだと減量の問題がある。どちらの階級でもベストコンディションで戦えているとは思っていないです。2019年にフェザー級で試合をして、やっぱりフレーム的に難しいと思って、もう一度バンタム級まで落としているという感じです」

――今回の復帰戦をフェザー級で行う可能性もあったのですか。

「プロモーターからフェザー級のオファーがあれば、フェザーで出ていました。僕としては、どちらでも良いと伝えています。するとバンタム級でのオファーが来たので。今回がノンタイトル戦というのも大きいです。タイトルマッチと違って、500グラムオーバーまでは認められますからね」

――もう一つ、SNSでは「土屋トレーナーのために復帰する」という発言がありました。この土屋トレーナーについて教えていただけますか。

「土屋治紀さんといって、元プロボクサーのトレーナーです。土屋トレーナーが喜んでくれるから、僕は試合で勝ちたい。今はもう自分のためというより、喜んでくれる人のためにMMAをやっています。僕が人を喜ばせることができるのは、MMAだけですから。

もともと僕が打撃のジムに通っていて、そこで土屋さんがトレーナーをやっていたんですよ。それが2019年ぐらいの話ですね。土屋トレーナーは僕のことを、しっかりと見てくれて。2021年に土屋さんがジムを辞めて、一緒に練習する場所がなくなったので、今は公園で練習しています」

<この項、続く

The post 【DEEP TOKYO IMPACT2023#02】鹿志村仁之介と対戦、DJ.taiki「一番向いている――いやMMAしかない」 first appeared on MMAPLANET.