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CORO DEEP DEEP110 MMA MMAPLANET o   中村大介 五明宏人 北岡悟 古瀬美月 大島沙緒里 川名TENCHO雄生 江藤公洋 石司晃一 神田コウヤ 赤沢幸典 酒井リョウ 雅駿介 鹿志村仁之介

【DEEP110】計量終了 3階級のタイトル戦。北岡✖江藤、中村✖神田、雅✖鹿志村。後楽園・濃縮大会

【写真】最重量の赤沢は最計量の古瀬の2.78倍の122キロだった(C)DEEP

明日12日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP110 IMPACTの計量が、中野区の中野サンプラザで行われた。

CORO✖石司晃一の暫定バンタム級、酒井リョウ✖赤沢幸典の暫定メガトン級王座決定戦、女子ミクロ級選手権試合=
大島沙緒里✖古瀬美月という3つのタイトル戦に加え、3年11カ月振りの勝利となるか──北岡悟✖江藤公洋のライト級戦、中村大介✖神田コウヤのタイトル挑戦仕切り直し決戦となるフェザー級マッチなど3回戦。

そして2回戦でもストイックなムエタイ三冠王とチャラい極め専門──雅駿介✖鹿志村仁之介など、後楽園ホール大会らしくコンパクトかつ注目カードが並んだ同大会の計量結果は以下の通りだ。


■視聴方法(予定)
11月12日(土)
午後5時50分~SPWN PPV
午後5時50分~ニコニコ生放送

■ DEEP110計量結果

<DEEP暫定バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] CORO:60.95キロ
[挑戦者] 石司晃一:61.05キロ

<DEEP暫定メガトン級王座決定戦/5分3R>
酒井リョウ:107.45キロ
赤沢幸典:122.2キロ

<DEEP女子ミクロ級選手権試合/5分3R>
[王者]大島沙緒里:44.0キロ
[挑戦者]古瀬美月:43.95キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.65キロ
江藤公洋:70.65キロ

<フェザー級/5分3R>
中村大介:66.2キロ
神田コウヤ:66.0キロ

<ライト級/5分3R>
川名TENCHO雄生:70.7キロ
高橋“Bancho”良明:70.2キロ

<バンタム級/5分2R>
雅駿介:61.65キロ
鹿志村仁之助:60.85キロ

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI:66.05キロ
五明宏人:66.2キロ

<バンタム級/5分2R>
KENTA:61.55キロ
朝比奈龍希:61.4キロ

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【DEEP110】不器用な苦労人、好漢CORO。石司晃一を相手に初防衛戦「昔、週2~3で練習していました」

【写真】不器用な選手が要領が良くなるのではなく、手順を覚えると強くなる(C)SHOJIRO KAMEIKE

12日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP110で、COROが石司晃一を挑戦者に迎えてDEEPバンタム級暫定王座の初防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

2011年のプロデビューから11年、今年5月にDJ.taikiを下してベルトを巻いたCOROだが、その11年は決して平坦なものではなかった。勝っては負け、勝っては負け――さらに2017年までは連敗も繰り返してきた。しかし現在所属するK-Clannの横田一則代表との出会いから、遂に王座を掴んだCORO。その11年の苦労と、対戦相手である石司との意外なエピソードを語ってくれた。


――今年5月にDEEPバンタム級暫定王者となって半年が経ちました。まずベルトを巻いた感想はいかがですか。

「十何年やってきて、やっとベルトを獲れたので嬉しいですよね」

――現在の日本MMAを見渡しても、屈指の苦労人かと思います。修斗では新井丈選手が9連敗から王者にまで昇りつめて注目を集めました。CORO選手も、何度も勝利から連敗を繰り返した末の王座奪取です。

「メチャクチャ苦しい時期もありました。でもMMAが好きだから続けてきたので。そうですね……キツかった、としか言いようがなくて(苦笑)」

――どの時期が一番キツかったのでしょうか。

「パンクラスで3連勝したあと、瀧澤謙太選手と上田将勝選手、それとハワイの試合(エドワード・トムズ戦)で3連敗したんですよ。次の試合で神田T-800周一選手に勝ったあと、また連敗しました。その時期が一番キツかったです」

――2015年から2017年にかけてのことですね。

「いま思うと、無駄に試合をしすぎたなって思います。とにかく早く上に行きたくて、どんなオファーでも受けていました。スクランブル発進でも。それが良くなかったです。ちゃんと技術が追いついていないのに、試合だけしていて。それで連敗を重ねてしまったので」

――たとえば2015年は10月4日に瀧澤戦、11月1日に上田戦があり、その月末……11月28日にハワイで試合をしています。特に瀧澤戦はKO負けしているだけに、競技面でも以降は行うべき試合はなかったように感じます。

「アハハハ、そうですよね(苦笑)。どれも怪我があるのに直前のオファーを受けて、メチャクチャだったと思います。マネージメントも自分でやっていて、オファーが来たらすぐ、やりますと」

――この時に、自分のキャリアに対して限界を感じることはなかったのでしょうか。

「格闘技が好きだったので、辞めようとは思わなかったです。会場へ観に来てくれる人は、だいぶ減りましたけど(笑)。でも練習は好きだし、練習していたら試合したくなって。観に来る人がゼロになっても、好きだから続けようっていう感じでした」

――会場へ観に来てくれる人が減ったというのは、どれくらい減ったのですか。

「プロデビュー当時と比べたら、半分ぐらいに減りました」

――残り半分の方も、それだけ試合をして怪我もあり、さらに連敗していると心配していませんでしたか。

「はい、つまらなくても良いから勝ってくれと(笑)」

――アハハハ、応援してくれる方も勝っている姿を見たいですよね。試合内容でいえば、当時は何が課題だったと思いますか。

「試合中は自分を客観的に見ることができていなかったのかな、と思います。いつも焦って試合をしていて。自分が得意なところも分かっていなかったし、そこが重要でした。今は試合中に焦ることはないので。昔から練習では自信があったんですよ」

――練習でやっている内容を試合で出すことができない。それは致しかたないことですが、程度にもよるかと。

「やっぱり試合は怖いし、焦って自分から行ってしまう。見合う時間が嫌に感じて、バーッと前に出てしまう。そういうところを克服できたのは、横田(一則K-Clann代表)さんと出会ってからですね。

6~7年前……2017年の藤井伸樹戦(判定負け)あたりですね。当時は出会ったばかりで、まだ結果は出ていなかったんですけど、DEEPに出始めてから少しずつ結果が出て来るようになりました」

――そうですね。2107年12月からDEEPに参戦して2連敗、次に2引き分けから2連勝となりました。

「横田さんと話し合って、ちゃんと勝ち星を重ねて上に行けるように、練ってもらいました。そこから実戦を考えた練習ができるようになったんですよ。もともと和術慧舟會TLIVEで練習していて、当時は牛久(牛久絢太郎)とガチスパーばかりやっていて。そこからMe,Weで“横田練”が始まり、いろんなタイプの選手と練習することで視野も広がりました。その成果が出始めたのは、DEEPで連勝するようになった頃だと思います」

――ということは、2019年10月の清水俊一戦(判定勝ち)からでしょうか。

「そうです。実は白川“Dark”陸斗戦(2018年8月にドロー)のあと、首のヘルニアで練習できなくなって。そこで、ただガムシャラにやっているだけではダメだなって、いろいろ考えるようになりました。それと当時、自分で仕事を始めたんですよ。おかげで以前のようにガッと格闘技に集中しているだけじゃなく、気持ちにも余裕が持てたのが大きかったです」

――2018~2019年といえば、1988年生まれのCORO選手にとっては30歳を超えたあたりですね。格闘技を続けていくにしても、30歳を超えたところで生活面を考えたのですか。

「メチャクチャ考えました。それまでバイトしながら格闘技を続けていて、どうしようって焦りもありましたし。だから早く勝って上に行きたい――そう思って、どんな試合でも受けていたんだと思います」

――……。

「あとはヘルニアになって、格闘技を続けることもできないんじゃないかと思ったんですよね。すると、どうやって生きていくのか。そのために自分で開業して。そうしているとヘルニアも良くなってきたので、また試合に出ようと」

――それだけ好きで続けてきた格闘技です。ヘルニアを発症し、格闘技を続けられないのでは……と思った時の心境はいかがでしたか。

「いや、もうヘルニアが痛すぎて、格闘技のことは考えられなかったです(笑)」

――アハハハ! それはそうですよね。

「とにかく痛くて。早く治ってくれ、としか考えられませんでした。それで1年ぐらい練習していなくて、清水戦の直前から少しずつ体を動かし始めた状態でしたね。ただ、少し焦りはありましたけど、もう他と比べても仕方ないし、自分ができることをやろうと」

――なるほど。そうして復帰したなか、2021年6月には今回ベルトを賭けて戦う石司選手に判定負けを喫しています。

「昔、石司選手と一緒に練習していたことがあるんですよ。週2~3ぐらいのペースで」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
11月12日(日)
午後5時50分~SPWN PPV
午後5時50分~ニコニコ生放送

■ DEEP110対戦カード

<DEEPバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] CORO(日本)
[挑戦者] 石司晃一(日本)

<DEEP暫定メガトン級王座決定戦/5分3R>
酒井リョウ(日本)
赤沢幸典(日本)

<DEEP女子ミクロ級選手権試合/5分3R>
大島沙緒里(日本)
古瀬美月(韓国)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
江藤公洋(日本)

<フェザー級/5分3R>
中村大介(日本)
神田コウヤ(日本)

<ライト級/5分3R>
川名TENCHO雄生(日本)
高橋“Bancho”良明(日本)

<バンタム級/5分2R>
雅駿介(日本)
鹿志村仁之助(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
五明宏人(日本)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
朝比奈龍希(日本)

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『DEEP 109 IMPACT』試合結果


第10試合 DEEPフライ級GP一回戦(5ジャッジ制) 5分3R
○伊藤裕樹(ネックスイチムエ/元THE OUTSIDER 50-55kg級王者)
×原 虎徹(CAVE/DEEPフューチャーキングトーナメント2019バンタム級優勝)
判定4-1 (田澤29-28/植松28-29/橋本29-28/柴田30-27/内田30-27)

第9試合 DEEPフライ級GP一回戦(5ジャッジ制) 5分3R
○安谷屋智弘(氷ヲ刻メ/池田道場)
×小川 徹(TRIBE TOKYO MMA/パンクラス・フライ級2位、元王者)
1R アームロック

第8試合 DEEPフライ級GP一回戦(5ジャッジ制) 5分3R
○本田良介(CAVE)
×越智晴雄(パラエストラ愛媛/元DEEPストロー級王者)
判定4-1 (植松29-28/橋本29-28/柴田28-29/田澤29-28/内田29-28)

第7試合 DEEPフライ級GP一回戦(5ジャッジ制) 5分3R
×渋谷カズキ(高本道場)
○ビョン・ジェウン(韓国/フリー)
1R 4’33” フロントチョーク

第6試合 フェザー級 5分3R
×今成正和(今成柔術/元DEEPフェザー級&バンタム級王者、元Cage Rageフェザー級王者)
○芦田崇宏(BRAVE/元DEEPフェザー級王者)
判定0-3 (福田28-29/柴田28-29/内田28-29)

第5試合 ウェルター級 5分3R
×住村竜市朗(TEAM ONE/元DEEP王者)
○鈴木槙吾(Mil gracias/元パンクラス王者)
1R TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)

第4試合 バンタム級 5分3R
○石司晃一(フリー)
×山本聖悟(チーム・クラウド)※フリーから所属変更
2R TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)

第3試合 メガトン級(無差別級) 5分2R
○誠悟(AACC)
×トーマス(米国/Y&K MMA ACADEMY)
1R 3’53” 袈裟固め

第2試合 ストロー級 5分2R
○林 豊(パラエストラ柏)
×中村真人(レンジャージム)
判定3-0 (福田19-17/植松19-17/柴田19-17)
※中村が計量1.8kgオーバーで減点2。林が勝った場合のみ公式記録とする。

第1試合 フェザー級 5分2R
○五明宏人(トライフォース赤坂)
×デオ・レバナ(コンゴ民主共和国/K-Clann)
1R 0’42” TKO (レフェリーストップ:左ストレートでダウン後)

オープニングファイト バンタム級 5分2R
○KENTA(K-Clann)
×岩見 凌(KIBAマーシャルアーツクラブ)
1R 0’58” 裸絞め

 8月21日に後楽園ホールで開催された『DEEP 109 IMPACT』の試合結果。今大会はフライ級グランプリ1回戦8試合のうち4試合が行われ、伊藤裕樹、安谷屋智弘、本田良介、ビョン・ジェウンが勝利し2回戦に進出。ワンマッチは芦田崇宏が今成正和に判定勝ち、鈴木槙吾が住村竜市朗に1R TKO勝ちしています。続きを読む・・・
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【DEEP109】元KOP小川徹がDEEPフライ級GP参戦「長南亮の弟子としてDEEP初戦は落とせない」

【写真】元フライ級KOP小川徹の参戦。誰と対戦しても楽しみななか、1回戦の相手に安谷屋智弘を選んだ(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109では、DEEPフライ級GP1回戦として元KOPの小川徹が安谷屋智弘と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今回のDEEPフライ級GP最大のサプライズは、元フライ級KOP小川の参戦だった。長年TRIBEからのDEEP参戦がないなかでの、小川の出場。今年3月、猿飛流に敗れてパンクラスのベルトを失ってから抽選会場への登場までの経緯と、GPへの意気込みを訊いた。


――今日はよろしくお願いいたします。小川徹選手のDEEPフライ級GP参戦には驚かされました。

「えっ、本当ですか。そう言ってもらえると嬉しいです」

――まず今回の参戦経緯から教えていただけますか。

「今年の4月ぐらいに、DEEPの公式SNSで『トーナメントを開催します。出場選手を募集しています』といった内容の投稿がありまして。それを見た時に、面白そうだなと思いました。ただ、TRIBEからは7年ぐらいDEEP参戦がなかったじゃないですか。確か中西さんの試合(2016年8月、長谷川賢戦)が最後だったかな? それで、ここは踏み込んでいいところなのかどうか分からずに、スルーしていたんです(苦笑)。

そうしたら長南さん(長南亮TRIBE TOKYO M.M.A代表)から『DEEPフライ級GP、面白そうじゃない?』と言われて。僕も『面白そうなので出たいです』と答えたら、長南さんが調整してくださったんですよ。だから僕は出たいと思ったし、そんな僕の背中を長南さんが押してくださったという形です」

――ちょうどお二人の気持ちが合致したのですね。その前に小川選手から、DEEPフライ級GPに出たいというような素振りを見せていたのではないですか(笑)。

「アハハハ。3月の試合のあとは、すぐ練習を再開していて、試合ができる準備も進めていました。でもタイトルマッチで負けて、またパンクラスでリベンジするかどうか気持ちがフワフワしていたところはあったんです。自分としては、そんな素振りは見せていなかったつもりですが、やっぱり分かっていたのかもしれないですね(笑)」

――もちろん元パンクラス王者のDEEPフライ級GP参戦というのも驚きでしたが、もう一つは久々にTRIBE勢がDEEPに出場するというのも意外なところはありました。

「前田吉朗さんのジムオープンの日に、長南さんが佐伯(繁DEEP代表)とお話されたそうで。そこから長南さんが『DEEPにも誰か出られるチャンスがあれば……』ということを、チラっと仰っていたんですよ。そういった経緯もありました」

――小川選手がDEEPに参戦することになり、周囲の反応はいかがですか。

「TRIBEの会員さんは、喜んでくれる方が多いですね。TRIBEが出来た頃からの会員さんは、長南さんがDEEPのベルトを巻いている姿を知っていますから。特にラストマッチはDEEPで勝ってベルトを巻いていて」

――ダン・ホーンバックルを相手に、最後はアンデウソン・シウバをタップさせたフライング・ヒールフックまで見せて勝利した、あの伝説的なラストマッチですね。

「それですよ(笑)。皆さん、その長南さんが残したイメージがあると思うんですよね。だから長南亮の弟子としてDEEP初戦は落とせないですし、そのイメージを裏切らない盛り上がる試合をしたいです」

――なるほど。3月にパンクラスで猿飛流選手に敗れてベルトを失いました。そこでリベンジするかどうか気持ちがフワフワしていたというのは……。

「試合直後は、今までの敗戦では味わったことのない気持ちがありました。ポッカリと心に穴が開いてしまったというか。今後どうしようかと。引退するかどうかではなく……まずあの結果を想像していなかったんです。だから自分の気持ちの落としどころが分からなくて」

――それはベルトを失ったことに対して、ですか。それとも試合内容に関してでしょうか。

「ベルトを失ってしまったことです。試合内容についても、後悔している部分はあります。自分の中で出し切れなかったところがあって。特に4R目と5R目で守りに入ってしまい、自分のパフォーマンスを100パーセント出し切れなかった悔しさもありますね」

――パンクラスはラウンド終了時に採点を公開しています。猿飛流戦では4Rが終わった時点でイーブンになっており、5Rを取ったほうが勝つという状況でした。そこで5R目に自分の力を出し切れなかった要因は何だったのでしょうか。

「それが実は……1R、2R、3Rは自分が取っていると思ったんです。2Rは猿飛流選手についていることを認識できていなくて。それで4Rは、ダウンもあったから相手に取られている。そこで自分がベルトを守るために、KOされたり一本を取られなければいいという考えを持ってしまいました。判定でも5Rで10-8がつかなければ勝てる、と。そういう意識で5R目がスタートしました。それぐらい自分の中で冷静さを失っていたんですね」

――それは5R開始前に、セコンドから『5Rを取ったほうが勝ち』という指示はなかったのですか。

「採点だけでなく、長南さんをはじめチームからは的確なゲームプランとアドバイスがありました。ただ、そこで行くか行かないかの戦略は、自分で判断して5Rを戦わないといけません。結果として、そこは自分の判断ミスだったなと思います。

これが海外の試合だったら、アナウンスも全て日本語ではないし、もっと分かりづらい部分はありますよね。でも、そんななかでも状況を把握して、冷静に判断して戦わないといけない。前回の試合は場所が日本だったというだけで、どこでどう戦おうと冷静に戦わないといけないし、まだ自分に足りない部分があると感じました」

――結果、ベルトを失って開いた心の穴が埋まったのは、DEEPフライ級GP参戦が決まってからなのでしょうか。

「いえ、その前に練習も再開していましたし、気持ちは切り替わっていました。ただ引き続きパンクラスに出るのか、あるいは他のプロモーションも面白そうだな……っていう、自分の方向性は定まっていなかったです。だからGP参戦が決まるまで、まだ本腰は入っていなかったな、という感じですね」

――そこでDEEPフライ級GP参戦が決まり、出場メンバーを聞いた時の印象はいかがでしたか。

「出場メンバーは、抽選会の時に初めて知りました(笑)」

――えっ、会場に誰がいるかも分からずに抽選会場へ行ったのですか。しかもご自身の参戦がサプライズで。

「はい(笑)。抽選会場で他の選手を見た時、やっぱり面白そうだと思いました。トーナメントに出るかぎりは、誰が相手でも優勝したいです。でも強い選手に勝って優勝しないと、自分の地位も上がっていかないので。今回のフライ級GPは、この中で優勝したら面白いな、って思えるメンバーが集まっています」

――抽選会場で出場メンバーを見てから、1回戦では誰と対戦したいと思いましたか。

「正直、誰と対戦したいという気持ちはなかったです。でも初戦から知り合いと試合したくはないなぁ、と思っていました(苦笑)」

――知り合い、というと?

「村元友太郎選手と福田龍彌選手ですね。福田選手はTRIBEで一緒に練習したこともあるので。越智(晴雄)さんも以前、一緒にトレーニングしたこともありました」

――抽選では小川選手が安谷屋選手を相手に選び、最後に越智選手と本田良介選手の盟友対決が決定しました。

「……アレ、僕のせいですよね」

――アハハハ、誰を相手に選ぶかは選手側の権利ですし、決して小川選手のせいではないでしょう。

「アレは狙っていたでしょう、って記者の方に言われました(苦笑)。でも本当に狙ってはいなくて、安谷屋選手の隣が空いていたのを見た時に、チームメイトの秋葉尉頼のことが頭をよぎったんです。2016年に亡くなった秋葉にとって、最後の対戦相手が安谷屋選手でしたから」

<この項、続く

■視聴方法
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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【DEEP109】元チームメイトとの対決直前、越智晴雄ー02ー「本田さんが強いことは分かっているからこそ」

【写真】越智との対戦に本田も苦笑いを浮かべた抽選会。しかしお互いに気持ちは切り替わっている(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109で、DEEPフライ級GP1回戦として本田良介と対戦する越智晴雄インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

かつて同じジムで練習し、同じストロー級で戦っていた盟友、本田との対戦を控える越智。旧知の相手だからこそ分かる強さ――そんなGP1回戦への意気込みを訊いた。

<越智晴雄インタビューPart.01はコチラから>


――やはりトーナメントの1回戦で、かつてのチームメイトは選ばないですか。

「はい。もし自分で相手を選べる状態だったら、絶対に本田さんは選ばなかったですね(笑)。あとは原(虎徹)さんも同じCAVEで練習しているので、選ばないです」

――本田選手の出場は事前に知っていたのでしょうか。

「それは聞いていました。かといって2人で何か話をしていたわけではなかったんですけど、抽選会へ行くときに最寄り駅で偶然、本田さんと会って。2人で抽選会場へ向かった時は、まさか対戦することになるとは思わなかったですね……」

―今回は対戦相手となった本田選手と、一緒に練習していた時期などを教えていただけますか。

「たぶん2、3年前だと思うんですけど、本田さんが福岡に戻るまでCAVEにいて。当時は本田さんもストロー級で試合をしていたので、ずっと2人で練習していたし、本田さんのセコンドに就いたりもしていました」

――その本田選手との対戦が決定した時は……。

「まさかな……、そう思いました。でも決まったからには、やるしかないので。気持ちは切り替えました。本田さんとも、しょうがないよねと言って。その瞬間から、ちょっと距離ができる感じで(笑)」

―ずっと一緒に練習して、セコンドに就いた相手と試合をするのはメリットもデメリットもあると思います。自分は相手のことをよく分かっているのに対し、相手も自分のことをよく分かっているわけで。

「そうですね。初めて対戦する相手との試合とは、まったく違ってきますよ。練習していたからこそ、本田さんが強いっていうことは自分も分かっているので。強敵です。その強敵に勝つために練習しないといけない、っていう感じです」

――対して、一緒に練習していた頃の本田選手と、現在の本田選手では印象は変わってきていますか。

「昔よりも組みがメインになってきたのかな、っていう印象はあります。最近の試合を見ていて、以前とは動きが違ってきているように思いますね」

――前回の杉山戦では、スクランブルの展開も多かったです。越智選手と練習している頃は、そこまで組みをやっていなかったのでしょうか。

「もちろん組みはやるんですけど、もうちょっと打撃の割合が多かったと思うんですよ。それが昔よりも、自分から組みに行く展開が多いのかなっていう印象です」

――なるほど。一方で越智選手は、当時からどのように変わってきましたか。

「本田さんと一緒に練習していた頃から、ですか? 何が変わったんですかね……。巧くはなっていると思うんですよ。技術的な部分で。昔のように打撃だけで攻めるのではなくて」

――CAVEの方たちは、今回の対戦についてどう仰っているのでしょうか。

「昔からの会員さんは『え、本田さんと試合するんだ!?』って驚いていましたけど、最近入ってきた方たちは、あんまり知らないですよね。本田さんが福岡に戻って、もう何年も経つので。

CAVEで一緒に練習している選手も、あぁ本田かっていうぐらいでした。今はただ対戦相手としてしか考えていないし、その本田さんに勝つための練習に入っています」

――抽選会が7月16日に行われ、8月21日の試合まで約1カ月しかありませんでした。その期間は越智選手にとって短かったですか。

「それは大丈夫です。もともと試合をやるつもりで準備しながら、抽選会を迎えましたから。あとは相手が決まって、対策を考えながら練習しています。そういう意味では、ちょうど良い期間だったと思いますね」

――では8月21日、フライ級GP1回戦でどのような試合をしたいと考えていますか。

「勝ちに行きますよ。今は勝利が一番欲しいので勝ちに徹します。そのうえで、観ている人の気持ちを動かすような試合をしたいと思います」

――観ている人の気持ちを動かす試合、ですか。今回のGPは決勝まで4試合を戦わなければいけません。1回戦で激闘の末、もし大きな負傷があれば2回戦以降にも影響するでしょう。特に本田選手も激闘ファイターですし……。

「いや、もう先のことは考えられないですよ。これだけ強いメンバーが集まっていて、1試合1試合全力で戦っていかないと勝てない。勝たないと次に繋げられないし、全て勝ちに行くだけです」

――なるほど。では先のお話は抜きにして、GP出場メンバーの中で他に気になっている選手はいますか。

「伊藤裕樹選手ですね。華があって強い選手だし、SNSでも何回か絡まれているので(苦笑)。それで伊藤選手と戦いたい、とは言ってきました」

――伊藤選手は越智選手がYouTubeで公開していたという「伊藤裕樹の倒し方」に怒っていました。倒せるもんなら倒してみろよ、と。

「アハハハ、そうですか。だったら倒します。あんまりナメられるのは好きじゃないので。自分のことをナメている相手は全員倒します」

――1回戦も注目のカードが揃いましたし、今後どんな展開になっても興味深いDEEPフライ級GPですね。

「厳しいトーナメントですけど、優勝することが一番の目標です。まずは死に物狂いで勝ちに行って、初戦を突破します!」

■視聴方法
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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【DEEP109】越智晴雄とのフライ級GP1回戦に臨む本田良介ー01ー「なりふり構っていられない」

【写真】口ベタな一面はあるものの、そのぶん自分の意志がしっかりと伝わってくる本田だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109で、DEEPフライ級GP1回戦として本田良介が越智晴雄と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

7月10日の杉山廣平戦で判定負けを喫した直後、佐伯繁DEEP代表から、敗れた本田もGP出場が確定というコメントがあった。それを受けて6日後の抽選会に参加した本田は最後に残った形で、かつてチームメイトであった越智との対戦が決定している。そんな本田に、杉山戦とGP抽選会について聞いた。


――本田選手は7月16日のDEEPフライ級GP1回戦抽選会の直前、10日に杉山選手と対戦しています。その段階でフライ級GPの話は聞いていたのでしょうか。

「はい、試合の前に聞いていました。GPに出そうかなぁ、ぐらいのレベルで。16日に抽選会があると言われたのは、試合直後だと思います。だから試合が終わって一度、福岡に帰ってから、その週にもう一度東京に行きました」

――なるほど。それ以前からDEEPフライ級GPに関しては、開催のお話が出ていました。杉山戦の前から、GPには出場したいと思っていましたか。

「オファーがあれば、なりふり構っていられない、というのが正直な気持ちですね。GPに限らず、呼ばれるのであれば出るという意識でいます」

――抽選会に呼ばれた時点では、他のGP出場メンバーについて知らされていなかったのでしょうか。

「そうですね。というか、僕自身があまり考えていなかったんですけど(苦笑)。DEEPに出ている選手はGPに出る、それ以外のプロモーションからも出るよ、っていうぐらいは聞いていました。RIZINやDEEPに出ているフライ級ファイター、あとチャンピオンやタイトルマッチ経験者が出るだろう、とか」

――では出場が確定したメンバーを知ったのは、抽選会の時だったのですね。他の選手も同じようですが。

「みんな予想はしていたと思うんですけど、抽選会場に着いてから出場メンバーを見て、『おぉ~』と思いました(笑)。反対に、僕が出るのを知って『なぜ?』と思った人もいるかもしれないですけど」

――その気持ちは、直前の試合で杉山選手に敗れていることも関係していますか。

「それもありますし、僕はタイトルマッチも経験していなくて、トップ選手に勝っているわけでもないので……」

――杉山戦が組まれた時点で、この試合がGP出場者決定戦のような意識はありましたか。

「そういう意識はなかったですね。前の試合で負けたあとにGPのオファーが来ても、GPというより試合のオファーが来たのか、と。自分の中では、そんなに深く考えていなかったです。すみません(苦笑)」

――いえいえ、我々としては試合が組まれた意味を一つひとつ考える職業なので、その深読みがファイターの意識と異なっているのも面白いです。

「一戦一戦に集中する、もともと僕がそういうタイプなんだろうなと思います。どんな試合であれ、勝たないと次はない。だから勝つしかない。そういう気持ちで杉山戦に挑んでいました」

――すると敗戦直後は……。

「まず悔しかったです。次のこととか考えずに、とにかく悔しい。次がどうなるか分からないけど、練習するしかない。真っ先に浮かんだ感情は、それでした」

――……。

「杉山戦に関してポイントほどの差はなかった、ってよく言われるんですよ。でもそれはポイントが出た結果論であって、100パーセント僕の勝ちはなかったです。どれだけ競った試合をしても、どれだけ良い試合をしても、勝敗が全てですから。ポイントほど……って言われるのは嬉しいですけど、試合をした本人からすれば勝たないと意味はないので」

――では、敗因はどこにあると思っていますか。

「ちょっと見すぎましたね。相手に付き合いすぎました。もともとガンガン行くタイプだと自分では思っているんですけど、あの試合では少し離れて淡々と、巧くやろうかなと思ってしまったというか。

杉山選手はバランスが良い、オールラウンダーです。自分がミスをしたら、そこで押し込まれるだろうなと思っていました。一番大きいのは、一発もらってしまって、僕がその印象を上回ることができなかったことですね」

――一発もらったというのは、1Rに右ショートでダウンを喫したことですね。

「はい。ダウンしてからバックを奪われた流れは、大きかったです」

――その杉山戦直後、抽選会場に着いて出場メンバーを見た時の印象を教えてください。

「……こんにちは、っていう(笑)」

――えぇっ!?

「いやいや、まだ誰と対戦するかも決まっていなかったじゃないですか(苦笑)。国内のトップ選手が集まると聞いていたので、緊張していました。やっぱり小川選手を見た時は、パンクラスの元チャンピオンも出るのかぁ、って驚きましたね」

――そこで誰と戦いたいか、抽選で誰を選ぶかということは考えたのでしょうか。

「そこは……前回の試合のことを引きづっているわけじゃないけど、負けている自分が相手を選ぶことは考えていなかったです。そこで誰とやりたいとか考えて『こうなれ、こうなれ』と思って見ているほうが疲れるじゃないですか。しかも、自分が思ったとおりにはならないし(笑)」

――アハハハ、確かにそうですね。

「だったら、誰とでも戦うっていう気持ちでいたほうが良いです。格闘技をやっていても思うのは、みんな強い。誰と対戦したいというよりも、目の前にいる相手を倒す。そういうイメージで格闘技をやらせてもらっています」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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DEEP DEEP109 DEEPフライ級GP Interview MMA MMAPLANET o RIZIN YUKI コナー・マクレガー ボクシング 五明宏人 今成正和 伊藤裕樹 住村竜市朗 原虎徹 安谷屋智弘 宮城友一 小川徹 山本歩夢 山本聖悟 本田良介 渋谷カズキ 石司晃一 福田龍彌 藤田大和 誠悟 越智晴雄 関原翔

【DEEP109】フライ級GP1回戦で原虎徹と激突、伊藤裕樹「体のポテンシャルを極限まで使いこなす」

【写真】7月16日のGP1回戦抽選会にサングラス着用で臨んだ伊藤。インタビューでは意外な一面も発覚した。(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109から、DEEPフライ級GPがスタートする。そのGP1回戦で、伊藤裕樹と原虎徹の対戦が決定した。
Text by Shojiro Kameike

昨年9月、藤田大和に敗れて暫定フライ級王座を獲得できなかった伊藤。その後、RIZINではKO勝ちを収めるも、DEEPでは福田龍彌に敗れている。以降は2連勝を収めている伊藤の中で起こった大きな変化とは? さらにGPとDEEPへの想いを語ってくれた。


――2022年に入り、ハードスケジュールで試合に出場していますね。次の原虎徹戦が今年4戦目となります。

「今年は2月(福田龍彌にTKO負け)、5月(関原翔に判定勝ち)、7月(宮城友一にTKO勝ち)に試合しています。それと去年も4試合やっていますね」

――2年連続で年4試合というのは、MMAだと珍しい試合ペースかと思います。怪我など体に負担はないですか。

「ところどころ痛い箇所はありますけど、それは試合に向けた調整の中で何とかして、試合に出ていますね。今まで大きな怪我の経験はないです。拳を骨折したこともなくて」

――それは骨が丈夫なのか、あるいは打ち方や動きに気をつけているのか……。

「両方だと思いますよ(笑)。丈夫だし、練習でも気をつけています。よく試合に向けてガチスパーをやったりするじゃないですか。僕はなるべくガチスパーをやらないようにしているんですよ。怪我が怖いので」

――すると打撃は、基本的なフォームの練習やミットなどのほうが多いのでしょうか。

「そうですね。僕の場合は、ガチスパーをやって良いことってないんです。ダメージが溜まるし、次の日に頭が痛くなるのも嫌で。試合の時にガチになればいいかなって、アハハハ」

――試合の中でも緩急、オンとオフの使い分けが巧いですよね。試合運び自体もそうですし、打撃も長いストレートと短いパンチの緩急が印象深いです。

「常に冷静に試合をしようと意識しています。すると、試合の中で無意識に体が動いてくれることもあって。ガンガン行くばかりじゃなく、その緩急があるから相手もやりにくくなるじゃないですか。そこは自分の強みでもあると思いますね。

僕は昔からボクシングをやっているんですけど、中学校からはBOXMANの福澤朗さんというトレーナーに教わっていて。そのトレーナーさんから、僕は近い距離で打ち合うよりも遠い距離で当てて、また動いて――っていうアウトボクシングスタイルが合うと言われたんですよ。それ以来、ずっとボクシングは福澤さんに教わっています」

――パンチはインパクトの瞬間だけ強く当てる形ですか。

「そうです、そうです。タイミングがすごく大事なので。コナー・マクレガーのように、タイミングで当てて、インパクトの時だけ強く。だから拳にも負担はかからず、怪我もしにくいんだと思いますね」

――7月の宮城戦はRIZINでしたが、この試合はDEEPフライ級GPに出場することが決まっているうえでの出場だったのでしょうか。

「RIZINに出る時には、もうDEEPフライ級GPの話は聞いていました。もともとフライ級GPはRIZINでやるっていう話もありましたからね。それが7月のRIZINが近くなった頃に、DEEPでやることが確定して。佐伯さんからもRIZINで勝ったらDEEPフライ級GPに出てほしいと言われました」

――正直なところ、7月にRIZINで試合をして、8月か9月にGP1回戦に出るのはキツくないですか。

「もちろん簡単なことじゃないですよ。国内でいえば、やっぱりRIZINが一番大きなプロモーションじゃないですか。だからRIZINに出たいっていう気持ちが強かったです。でも僕はDEEPに育ててもらったので、育ててもらったところに恩を仇で返すようなことはしたくなくて。もうRIZINにしか出ない、DEEPのフライ級GPに出たくないっていうのは、筋が違うと思いました。

それに、せっかく自分の階級で大きなトーナメントが開催されるなら、そこで優勝したほうが自分に箔が付きますし。あとは……たくさん試合をすれば、それだけ稼げるので(笑)。僕は試合が決まれば、ドンドン出たいです」

――それがRIZINであれDEEPであれ、フライ級GPの話を最初に訊いたのは、いつ頃のことでしょうか。

「5月の試合前ですかね。関原翔選手との試合で、勝ったほうがトーナメントに出られますよ、みたいなことを言われて。おっ、マジすか!? みたいな感じでしたね(笑)。自分としては、出ます出ます、って」

――同じフライ級GPでも、RIZINで開催されるのとDEEPで行われるのでは、何か変わってきますか。

「リングとケージで大きく変わってきますよね。全く別モノじゃないですか。僕はケージのほうが好きです。壁際の攻防ができるので。ただ……RIZINのほうが勝率は良いんですよ(苦笑)」

――確かに過去の敗戦は全てDEEPで、しかもケージの試合でした。

「その理由は自分でも分からないんですよ。たぶん打撃主体の選手は、リングのほうがやりやすいと思います。テイクダウンに来てもスプロールするのに、リングから外へ足を出しちゃえば、相手もそこから押し続けることができないし。でもケージは、壁に押し込まれたところから、また別の展開が始まるので。僕は、どちらかといえばケージ際の攻防のほうが好きなんです。だから――なぜでしょうね(苦笑)」

――直近の2敗……昨年9月の藤田大和戦、そして今年2月の福田戦については、どのように捉えていますか。

「やっぱり負けたのは悔しいけど、3年前に初めて負けた試合があるんですよね」

――2019年12月、鮎田誠戦で判定負けを喫しています。

「昔は格闘家として、負けることが本当に嫌でした。あの頃は、もう負けたから格闘技はやりたくない、そんな気持ちもあったんですよ。

でも――確かに勝敗は大事だけど、一度負けたからって格闘家としての人生が終わるわけじゃなくて。負けたとしても自分の中で心の整理ができていれば、プラスになっていくんじゃないかと思っています。

負けたからこそ自分の弱点も分かるし、直さなイカンところも出てきたので。それも全て経験ですよね。それに、もうこれ以上は負けないと思うので。あれは貴重な2敗ですよ」

――その2敗を経て、何か新しく取り組んでいることはありますか。

「福田戦のあとから、体の使い方を見直そうと思って新しいトレーニングを取り入れました。そのおかげで、しなやかさは上がってきたなと思います。技術というよりも、自分の体のポテンシャルを極限まで使いこなすことができるトレーニングをやって、自分でも成果は実感していますね」

――そうでしたか。先ほど壁際の攻防が好きだと言われていましたが、それは組んで押し込まれてからの攻防かと思います。一方、関原戦では足運びなどによって、組まれる前に対処できていたように見えました。

「あぁ~、そうですね。ありがとうございます(笑)。このトレーニングを取り入れてから、試合をするのも楽になってきましたね。もちろん試合自体はエライけど、体の可動域が増えることによって、試合運びもやりやすくなったんですよ」

――その分、さらに怪我をするケースも減るでしょう。

「そう思います。やっぱり練習でも試合でも怪我をしないことが、連戦できる秘訣なので」

――なるほど。DEEPフライ級GPの話に戻りますが、まず出場メンバーを見た時の印象から教えていただけますか。

「凡そのメンバーは聞いていましたけど、抽選会場に行くまでは誰が出るか、確かなことは分からなくて。誰がおるんだろう、ってワクワクしながら会場に行きました。実際、国内のフライ級では本当に良い選手が集まりましたよね。ただ、僕って結構ビビりなので、みんな強く見えるんですよ(苦笑)」

――えっ、それは意外です。

「アハハハ。よく他の選手の試合を見るんですけど、みんな強いなぁってビビッちゃいます。なかには対戦したくない選手もいますよ(笑)。とりあえず今回のGPは、福田選手が出てくれたので良かったです。もう他の選手のことは一旦置いて、トーナメント決勝で福田選手を倒してやろうと思いました」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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DEEP DEEP109 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o ONE RIZIN 五明宏人 今成正和 伊藤裕樹 住村竜市朗 原虎徹 安谷屋智弘 小川徹 山本歩夢 山本聖悟 本田良介 渋谷カズキ 石司晃一 誠悟 越智晴雄 関原翔

【DEEP109】フライ級GP1回戦は本田良介との盟友対決、越智晴雄ー01ー「誰とやっても勝つ」

【写真】越智のプロデビューは2008年、GP出場者の中で安谷屋智弘と並び最もキャリアは長い(C)SHOJIRO KAMEIKE

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109で、DEEPフライ級GPがスタート。越智晴雄と本田良介が1回戦で対戦することとなった。
Text by Shojiro Kameike

7月16日に行われた抽選会で、かつてCAVEで練習を共にしていた2人の対戦が決まった時、会場には重い空気が流れている。そんな盟友対決を前に越智は、意外な事実を明かしてくれた。今年2月、関原翔に判定負けを喫してから考えていたこと。そしてDEEPフライ級GPへの想いを訊く。


――DEEPフライ級GPの具体的なお話を、最初に聞いたのはいつ頃でしょうか。

「6月ぐらいだったと思います。その頃にDEEPでフライ級のトーナメントをやるということを聞きましたけど、まだ具体的な話や正式なオファーはなかったですね。実は、僕はストロー級に戻すことも考えていたんですよ」

――いきなり意外なお話ですね。

「自分としてはストロー級でもいいし、フライ級GPのオファーがあれば出る、という感じだったんです。そこにフライ級GPのオファーが来たので、受けることにしました」

――なぜ一旦はストロー級に戻そうと考えたのですか。

「ベルトが欲しいからです。もともと、いずれ地元の愛媛県に戻ろうと考えていて。チャンピオンになって地元でジムを開きたい。そう思った場合に、ストロー級のほうがチャンスはあるのかなと」

――現役選手として地元でジムを開くということでしょうか。それとも……。

「あぁ、引退とかではないです。最初は引退してから愛媛に帰るつもりでした。それは上京した時から。ただ、いろんな方からアドバイスを頂きまして。現役のチャンピオンとしてジムを開くほうが宣伝しやすいし、みんなも応援してくれるんじゃないかということで、そういう計画を立てることにしました」

――現役チャンピオンが指導するジム、というキャッチコピーは大きいですよね。ただ、東京……特に現在所属しているCAVEと比べた場合、練習環境として不安はないですか。

「環境に関しては全然違いますけど、そこは仕方ないですね。地元でお世話になっていたパラエストラ愛媛の若い選手たちと練習しながら、自分も指導しつつ現役として続けていきたいと思います」

――今年2月、関原翔選手に判定で敗れています。この内容と結果で、DEEPやRIZINのフライ級王座は遠のいたと感じますか。

「そうですね。フライ級でベルトを獲るためには、また何試合も勝ち上がらないといけないと思いました」

――もともと越智選手はストロー級で戦っていました。それが2020年にDEEPストロー級のベルトを失ってから、2021年からフライ級に転向しています。

「やっぱり自分のナチュラルな体重を考えたら、適正階級は間違いなくストロー級ですよね。でも、もちろん組み力もストロー級の選手とフライ級の選手では違いますし。それは練習でも試合でも分かっていました。

ただ、RIZINでもDEEPでもフライ級が盛んでしたから。特にRIZINでストロー級は難しいようだったので、自分もフライ級で試合をしていたという経緯はあります」

――現在はストロー級の主要選手がONEに出ているため、国内プロモーションの動きが活発ではありませんでした。

「はい。そのストロー級よりはフライ級のほうが選手も多いですし。でも何戦か経験してフライ級の選手は、ストロー級の時と比べてテイクダウンするのが難しい場合もありましたね」

――関原戦では2Rに得意のギロチンを仕掛けたものの、極めることはできませんでした。あのギロチンも、いつものような攻めではなく守りであったように見えました。

「ギロチンは階級が上の選手でも極まるんですけど、まぁ……そうですよね。どちらかといえば、ギロチンに行っちゃったという感じでした」

――その関原戦を経て、フライ級GP参戦が決まりました。GPの出場メンバーを聞いたのは、いつ頃のことでしょうか。

「メンバーを聞いたのは、最後の最後ですね。抽選会の時に、誰が出るかを知りました。メンバー全員が、そうだったと思いますよ。それまでは予想ぐらいしかしていなかったです。

抽選会に行ったら、予想とは違う選手もいました。もっとDEEPの若手が出て来ると思っていたんですけど、松場さんや小川さんとか、他のプロモーションに出ていた選手もいて」

――そういった出場メンバーを見て、もう一度ベルトを獲るために……と考えた場合、ご自身はどれぐらいのポジションにいると思いましたか。

「うーん……、どうなんでしょうね。ただ、試合に出るかぎりは勝つ気しかないし、トーナメントに出場するうえでは優勝することしか考えていないです。

強いメンバーばかりが集まったと思います。弱い選手は一人も出ていない。誰と当たっても厳しい試合になることは間違いないですよ。でも、誰とやっても勝つつもりでいないと、最初からトーナメントに出ていないので」

――なるほど。今回のフライ級GPの面白さの一つに、これまで対戦経験のない選手が多いという点が挙げられます。

「そうなんですよね。今まで対戦したことがあるのは、渋谷さんと島袋さん、あと村元さんぐらいです。初対戦になる選手も多いことに対しては特に何も思っていなくて。でも、どちらかといえば再戦はやりたくないので、良かったです。まさか本田さんと対戦することになるとは思っていなかったですけど(苦笑)」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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DEEP Gladiator018 MMA MMAPLANET o 征矢貴 石司晃一 竹本啓哉 笹晋久

【Gladiator018】竹本啓哉戦へ笹晋久─02─「大阪が好きなので、大阪で試合ができるのは嬉しいです」

【写真】考えなしと考えすぎ、笹に限らずこの融合がMMAの課題でもある(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018で、元バンタム級王者の竹本啓哉と対戦する笹晋久のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

2018年にTRIBE TOKYO M.M.Aを離れた笹は、2020年からパラエストラCNW(千葉ネットワークの略称)に所属を移し、DEEPのケージで復帰する。以降のMMAキャリアも、決して平坦ではなかった。石司晃一戦での敗北、春日井たけし戦のドローを経て、グラジエイターという新しい舞台で何を見せるのか。朴訥とした喋りの中で、時おり見せる微笑と決意に、笹の決意が見えた。

<笹晋久インタビューPart.01はコチラから>


――2018年7月の加藤戦後から2020年3月のハシャーン・フヒト戦で復帰するまでは、約2年の空白期間があります。その間は格闘技から離れていたということですか。

「実際に格闘技を離れたのは1年ぐらいでした。パラエストラ松戸の佐久間健太さんや征矢貴君と仲が良かったんですけど、佐久間さんから『最近どうしているの?』という連絡が来まして。MMAがしたいのですが……と伝えたら、良かったらウチに来なよと声をかけてもらって。それをキッカケに、一度練習に行ってからパラエストラCNW(千葉ネットワークの略称)に入ることになりました」

――そこから戦いの場をDEEPに移し、3連勝しました。ここまでのキャリアを通じて、一本かKOというフィニッシュ率も高かったですよね。

「そうですね。倒したいっていう気持ちの現れだったと思います。面白い試合にしたい、っていう考えよりは、倒して勝ちたいっていう気持ちがあります」

――DEEPで3連勝後、2021年12月の石司晃一戦で一本負けを喫しました。あの試合で勝っていれば、そのままDEEPタイトル戦線に浮上していたかと思います。ご自身の中で、あの敗戦はどのように捉えていますか。

「石司選手が強かったのと、僕がもっと考えて戦っていれば良かったです。倒すために1Rからフルパワーで攻めていたので。殴り合っているうちにアイポークやバッティングがあって、集中力も切れてしまったし、そのままスタミナも切れてしまいました」

――石司戦の前は、2020年8月の高野優樹戦では開始42秒でギロチンを極め、続く2021年7月の赤尾セイジ戦も1RでKO勝ちしています。これらの試合は集中力も高く保つことができていたのでしょうか。

「僕、あまり試合では緊張しなくて。興奮もしているんですけど集中もできているほうだと思います。試合前の追い込みも頑張るし、自分はここまでやったんだと気持ちを強く持つことができる。その気持ちを対戦相手に全てぶつける、という気持ちでやっています」

――では石司戦のあとにHEATで、春日井たけし選手と対戦した時はどうだったのでしょうか。終始冷静に戦っていたかと思いますが、結果はドローでした。

「石司戦の負けがあったので、スタミナに気をつけて戦いました。春日井選手がすごくスタミナがある、粘り強い選手でしたから。それで今回は冷静に戦おうと思って臨みました。ただ……逆に考えすぎてしまいました(苦笑)。1Rから様子を見すぎて、自分の持ち味を出せていなかったです」

――石司戦と春日井戦を経て、どのようなところが成長してきたと思いますか。

「いろんなタイプの選手と試合をさせていただいたので、試合運びを考えながら戦っていきたいと思います」

――なるほど。そして今回の試合ですが、笹選手と大阪といえば、赤尾戦でKO勝ちしたあとの涙がとても印象深いです。

「試合後にも言ったんですが、僕は他の人にチケットを買って観に来てほしいと言えないんですよね。チケット代も安くはないじゃないですか。それに大阪となると交通費もかかるので。ただ、あの試合はジムの人たちが大阪まで応援に来てくれて。当日、ジムからは僕ひとりしか出ていないのに……。

だから絶対に勝たなきゃいけないと思ったし、相手の赤尾選手も強い選手でしたから、そこでKO勝ちしての嬉し泣きといいますか。僕も大阪が好きなので、大阪で試合ができるのは嬉しいです」

――そのグラジ初戦、対戦相手の竹本選手の印象を教えてください。

「強いですよね。僕がTRIBE主催のTTFでアマチュアの試合に出ていた時、プロで試合をしていた方なんですよね。そこで土居選手と試合をされていました(2016年9月、土居“聖帝”潤に判定負け)。寝技が粘り強くて、そのあとグラジエイターのチャンピオンになったし、僕の中ではグラジエイターのバンタム級で一番強いんじゃないかと思います。だからオファーを頂いた時、相手を選べるなら竹本選手と対戦したいと答えました」

――えっ、笹選手から竹本選手との対戦を希望したのですか!?

「はい、そうです。誰と対戦したいかと聞かれて、竹本選手と答えました」

――笹選手がストライカーであるのに対し、竹本選手はゴリゴリのグラップラーです。その相手を指名するとは、とても興味深いです。

「アハハハ、そうですか(微笑)。これまでもグラップラーと試合をしたことは何度もありますが、おそらく竹本選手ほどのグラップラーと対戦したことはないです。だからこそ戦ってみたいという気持ちがありました」

――ご自身のグラップリング力はいかがですか。扇久保博正選手のスパーリングパートナーを務めているとのことですが……。

「普段からグラップリングの練習はしています。パラエストラCNWはグラップリングやレスリングが強いので、そこで練習していると自然に力はついてきます。確かに自分は打撃のほうが得意ではあるんですが、グラップリングができないわけではないです。それに、同じ階級で扇久保さんよりグラップリングが強い人はいないと思うし、そういう人と練習してきていますから」

――なるほど。では、次の試合に向けて意気込みをお願いします。

「グラジエイターのベルトを獲りたいです。そのベルトに近づけるように勝ち……倒します」

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【Gladiator018】竹本啓哉戦でグラジ初陣=笹晋久─01─「分かっていないのに、筋トレだけで自信が」

【写真】5月のHEATから今度はグラジエイターで、バンタム級のベルトを巻いた選手と戦うこととなった笹(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018で、初参戦の笹晋久が元バンタム級王者の竹本啓哉と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2017年には修斗バンタム級で新人王を獲得し、2020年からDEEPへ活動の場を移している笹。高野優樹と赤尾セイジを連覇したあと、石司晃一に敗れ、さらにHEATで春日井たけしと対戦してドローに終わったが、内容的にはその実力者ぶりが際立っていた。インタビュー前編では、そんな笹にこれまでの歩みを訊いた。


――今回の竹本啓哉戦は、他のカードはすでに決定しているなか、追加カードとして6月に入り発表されました。

「はい。試合の話を聞いたのは、大会1カ月前ぐらいでした」

――緊急オファーだったかと思いますが、そのオファーを受けた理由は何だったのでしょうか。

「受けた理由、うーん……」

――こういった緊急オファーを断ることはありますか。

「ありますね。その試合をすることで、メリットがあるかどうかは考えます」

――では笹選手の中で、今回試合をするメリットとは何ですか。

「すごく名前がある選手で、名前だけじゃなくて実力もある、すごく強い選手だからです。ここで勝てばベルトに近づけますから。チャンピオンになりたいのと、その先を考えて、今回グラジエイターに出たいと思いました」

――なるほど。笹選手は現在32歳で、25歳の時に格闘技を始めたそうですが、その前のスポーツ経験などはあったのでしょうか。

「MMAの前は特に……。格闘技はもちろん、スポーツ経験もコレといって言えるものはないですね。もともと格闘技を見るのは好きで、やっぱり強い男はカッコイイと思っていたんです。それでグローブ空手をやっていた友人に教えてもらって、近所にあったキックボクシングジムへ行ったんですよ。当時は素人ながら自信もあって……喧嘩の強さに(苦笑)」

――アハハハ。それがキックボクシングのジムに行ってみたら、思っていたものとは違ったわけですか。

「やってやろうじゃん、みたいな本当に軽い気持ちで行ったんですよ。そうしたらジムにプロの方がいて。元NKBミドル級王者の田村聖さんっていう方なんですけど、僕が生意気な面もあったのか、いきなりスパーリングさせられて」

――えっ、ジムへ行った初日にスパーリングですか。

「初日です。でも、僕にもナメたところがあったんですよ。ド素人で、格闘技がどんなモンかも分かっていないのに、根拠のない――よく分からない自信がありました。何でしょうね? 当時から筋トレとかはしていたんですが、なぜか筋トレだけで自信があって(笑)」

――それがスパーリングの結果は……。

「ボコボコにされました。『ここまでやる?』っていうぐらいボコボコにされましたね(笑)。それが本当に悔しくて、自分はこんなに弱いんだ、強くなりたいって思いました。ただ、そこはキックボクシングのジムで。一番強いのはMMAだろうと思っていたので、近くにあったピロクテテス新潟に入ることになりました」

――喧嘩の強さに自信があったということは、それまで喧嘩をすることも多かったのですか。

「喧嘩ですか。えーっと……していたといえば、していましたね」

――ということは、結構やっていたのですね(笑)。

「イキがっていました(苦笑)。当時、チーマーみたいなのが流行っていたんですよ。そういうところに入って、そういうことをしていた時期がありました」

――そういうところで、そういうことを(笑)。

「でもキックボクシングジムでボコボコにされたことで、本当に強くなりたいと思ったんです。自分が口だけなのが嫌で。真面目に格闘技をやって、本当に強くなろうと」

――現在のファイトスタイルが打撃中心なのは、ピロクテテス新潟に入ったことも影響しているのですか。

「代表の風田陣さんがキックボクシング出身で修斗をやっていた方で、自分も最初は首相撲ばかりやっていました。そういう意味では、打撃の練習がベースになっていました」

――そこから上京して、TRIBE TOKYO M.M.Aからプロになっています。

「新潟にいた頃からアマチュア修斗に出ていたんですが、ある程度のところまでは勝てていたんです。でも全日本アマ修斗では勝てなくて。自分としてはプロになりたいっていう気持ちがありました。最初はそうでもなかったんです。でも、やっぱりMMAを始めたら楽しくて。特に夢もなかった自分が、この世界でやっていきたいと思うようになっていました」

――……。

「それで2015年に修斗のトライアルマッチで負けて、東京に出ようと思いました。本気でやるなら東京だろう、と田舎モンの考えがあって(苦笑)。そこで元キックボクサーの安川賢さんに、東京のジムならどこが良いのか紹介していただいたんです。僕のキックボクシングの師匠は、安川賢さんなんですよ(安川賢は東京で活動していたが、当時は地元の新潟へ戻り、ピロクテテス新潟で指導をしていた)。安川さんから教えていただいたTRIBE TOKYO M.M.Aへ行くことになりました」

――上京後に全日本アマ修斗からプロ昇格し、修斗で新人王を獲得しました。しかし2018年7月の加藤賢治戦で初の敗戦を経験したあと、「姿を消した」と言われているのは……。

「はい、姿を消していました。そのTRIBEへは工藤諒司君と同じくらいに入って、お互い家も近かったし、お互いお金もない時代から一緒に頑張っていました。長南さんも、そんな工藤君と僕をかわいがっていてくれていたと思います。TRIBEの練習はキツかったです。それでも何とか食らいついていました。TRIBEへ行ってプロになり、プロになったら今度は『チャンピオンになりたい』と夢が膨らんでいて。でも諸事情でTRIBEを辞めることになり、そこからどこのジムへ行こうかと悩みながら姿を消していました」

<この項、続く>

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