カテゴリー
45 AB DEEP DEEP JEWELS DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 MMA MMAPLANET o ONE UFC YouTube その他 アンソニー・ドゥ キム・ウジェ フェルナンド ベンツ ユライア・フェイバー 五明宏人 力也 原口央 山本有人 川原波輝 悠太 松岡疾人 梶本保希 瀧口脩生 石司晃一 赤沢幸典 越智晴雄

【DEEP Tokyo Impact2024#03】越智晴雄と王座統一戦、川原波輝「夢を潰しに来るヤツをしっかりと倒す」

【写真】タイでの2週間の集中打撃トレの成果が明日、見られるのか (C)MMAPLANET

本日26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP Tokyo Impact2024#03のメインで暫定チャンピオン越智晴雄とDEEPストロー級王座統一戦を正規チャンピオン川原波輝が戦う。
Text by Manabu Takashima

2020年8月の越智との2度目の対戦で同王座を獲得して以来、3年9カ月振りの国内でのファイトとなる川原は、この間にONEで挫折を経験し、UFCにストロー級王座を創るという壮大な目標に向かって動き始めた。

3月29日にA1 Combatで北米初のストロー級チャンピオンになった川原は、越智との試合を3週間後に控えた時点でタイはバンコクで打撃に特化したトレーニングを行っていた。


──バンコクはマスター・トンの下で練習をしている川原選手ですが、試合の約3週間前にサクラメントからタイにやってきて練習をする意味合いを教えていただけますか。

「8カ月間、サクラメントにいてレスリングと寝技をずっとやってきました。この間、アルファメールの打撃コーチが僕とはスタイルが全然違ってフィットしないので、打撃は夜叉坊とか選手同士で練習していたんですよ。

実はその前にONEで試合をするために半年ほど、マスターのところで打撃の練習をしていました。ONEで戦うことを想定していたので、やっぱり打撃の強い選手が多いし打撃を仕上げることが目標でした。それで米国のビザ申請中に打撃を磨くために、6カ月間バンコクでマスターの指導を受けて……サクラメントに行ってからも、ONEで戦うために練習をしていたのは変わらなかったんですけどね。

ただ、そのレスリングと寝技中心の練習をしていると打撃の感覚が凄く鈍って来て。越智戦を前にレスリングと寝技はある程度自信があるので、ここにいた時の打撃の感覚を取り戻したくて来ました。

あと、時差ボケを直すのも込みですね。3週間前に来て、2週間滞在して1週間前に帰国して試合をする予定です(※取材は9日に行われた)」

──では3月にA1 Combatのストロー級王座を獲得した時は、打撃の感覚は狂っていたということですか。

「狂っていたというよりか、自己流に近いモノでした。打撃のコーチとマンツーマンでミットを打ち込んでいた時とは別モノで。この前の試合は、自分のなかでは感覚としては良かったですけど、まだまだ仕上げないといけないという感じでした。倒しきれなかったですしね」

──しかし、アルファメールの打撃は大丈夫なのですか。

「チーム全体を見ているコーチもいますが、さっきも言ったように僕とはまるでスタイルが違うので習おうとは思わなかったです。そうなると……これは米国では結構あることかもしれないですけど、お金を持っている選手はマンツーマンで指導を受けています。でもお金のない選手は、選手同士でミットを持ち合っているような感じでした。何かを得るには、対価を支払う。それが米国なので」

──3週間前から日本にいる方が、体調面など調整は上手くいきそうに思えますが……。この猛暑のバンコクに来て、試合への調整は難しくないでしょうか。

「それは考えようです。こんだけ暑いことをネガティブに捉えて、調整が難しいと考えるのか。こんだけ暑いところでやっているから、日本に戻ると涼しくてメッチャ動きやすいやんって言う風にポジティブに考えることができるのか。

僕の志向は、今は良い方だけにフォーカスできるようになっています。何よりも、今回の試合は倒し切らないといけない。そうでないとUFCにストロー級なんて創れないですから。KOを量産してカリスマ性を持たないと……簡単なことではないと分かっているので、マスターのところに来たんです」

──マスター・トンは独特な間合いのパッディングですね。

「一発一発を重たく打つ。それがマスターの打撃で。僕はもともと伝統派空手だったので、手打ちだったんですよね。そこをマスターが修正してくれました。肩を入れて、一発一発打てって教えてくれて。それでパンチ力がついたというイメージが、ここにいる半年間にはありました。それこそ、ONEのムエタイに出ようかという話があったぐらいに」

──まだ2日目ですが、感覚を戻ってきているのでしょうか。

「ハイ。打ち込み、蹴り込みの大切さを思い出しています。スタミナの消耗の仕方も違っていますし。キレは2日間でも増しています。実際、A1 Combatのタイトル戦はとにかく勝たないといけないという意識で戦って、勝てて本当に嬉しかったです。でも、終わってみて……倒し切る大切さを凄く感じるようになって」

──とはいえバンコクにいるとMMAの練習はできないのでは?

「そこはもう8カ月間やり込んできたので、負けないです。レスリングだけでも、負けない。ピュアレスリングもハイスクールのレスリング・クラブに通ってやってきたので、そこに関してはある程度の自信はあります。

だから、ここからの2週間は余り寝技の練習はできないと思いますが、もう体が覚えているので。ここから2週間、アルファメールに残ってレスリングをやり込んでも、変わらないような気がしました。体に沁み込んでいるので。それに今回の試合は倒し切ることが絶対条件なので」

──そう公言していると、越智選手も対策を練って来るかと思われます。

「それでも倒さないと、自分の夢は叶わないので。自分の夢を潰しに来るヤツをしっかりと倒さないといけないです。ONEでは勝てなかったのですが、掴みかけていることがあったんです。それが道半ばで遮断された時に、もう一度ONEで戦うという選択もあったのですが、何も創られてない道を見つけました。UFCにストロー級を創るという道を見つけ、そこへの可能性を感じた。

それってユライア・フェイバーというチームのボスの下で、学ばしてもらったことなんです。ユライアはライト級までしかなったUFCにフェザー級とバンタム級を創らせた張本人で、僕がUFCにストロー級を創りたいって打ち明けると、迷いなく『やろうぜ』って言ってくれて。全くネガティブなことは言わなかったです。でも日本の友達に相談すると『そんなことできるの?』って言われてしまいますよね」

──応援したい気持ちがあっても、それは見果てぬ夢ではないかと思う人がいるのも当然ですよね。

「ハイ。それは分かっています。でも、ユライアはもう成し遂げているので。そのユライアが僕に言ったのは『ストロー級はいるのか』ということでした。でも、おるんですよ。まずアンソニー・ドゥがいて、その他にもカリフォルニアに何人かのストロー級の選手がいるので、その選手の名前を伝えました

でもユライアも自分の団体でベルトを創るのだから、そこは『その他には?』とまた尋ねられて……。実際、それ以上の選手の名前を僕自身伝えることはできなかったです。でも、創れば集まるっていう話をしたんです。ないからONEの水抜き無しで125ポンドというストロー級に選手が集まっているだけで、115ポンドを創れば選手は出てくる──と。そういう話をすると、ユライアは『じゃあ、タイトルを創ろう』って言ってくれました」

──それだけの夢を持つようになり、このタイミングでDEEPで戦うのは?

「シンプルに4年で3試合しかしていないと、経済的にも厳しいですし。何より、ONEとの契約から解放されて試合が組まれるのであれば、どんどん戦っていきたいという気持ちになっていました。前の試合でケガもなくて、その時に佐伯さんから声を掛けてもらい、今は日本で試合ができることも嬉しいです。

それに日本で試合をするのであれば、DEEPだけ。それは決めていました。佐伯さんへの感謝の気持ちを込めて戦うから、相手は誰でも良かったです。そうしたら佐伯さんから『越智選手がいる』という話を貰いました。なので今回の試合は3度目とか、相手云々ではなかったです」

──この後というのは?

「やっぱり、そこはA1で戦っていきたいです。越智選手より強い相手がDEEPのストロー級にいれば別ですけど、いないですよね。越智さんは強い、リスペクトしている選手だからこそ倒し切ります。

A1のベルトに関しては、タイトルを取った後にDMで『やろうぜ』という風に伝えてくる選手もいます。ユライアには、そいつと防衛戦をしたいと伝えています」

──夢を現実にするために、どのような戦いを見せないといけないと感じていますか。

「何回も言っていますが、倒し切ること。それだけです。もう相手の問題でなく、自分自身との戦いです。誰が来ても、倒す。倒し切る、その姿勢が人の心を動かすんじゃないかと思っています。

スタイル的にも……ここにきてキレが増して、イメージもデキています。日々、毎日やってきたこと全力でやりきる。ただ『倒し切る』と言っていても、とにかくやってきたことを出すのが先決で。言うと日々、やってきたことを出すだけで。やってきているからこそ、それが自信になっています。あとは楽しんで、狩りに行くイメージですね」

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後0時~U-NEXT
午後0時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

■DEEP Tokyo Impact2024#03計量結果

<DEEPストロー級王座統一戦/5分3R>
[正規王者] 川原波輝:52.0キロ
[暫定王者] 越智晴雄:52.1キロ

<63キロ契約/5分3R>
石司晃一:62.75キロ
原口央:62.9キロ

<フェザー級/5分3R>
五明宏人:66.2キロ
瀧口脩生:66.25キロ

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典:107.8キロ
ベンツ:141.9キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.55キロ
山本有人:61.65キロ

<59キロ契約/5分2R>
松岡疾人:58.8キロ
キム・ウジェ:58.75キロ

<バンタム級/5分2R>
梶本保希:61.4キロ
フェルナンド:61.5キロ

<75キロ契約/5分2R>
後藤亮:74.95キロ
山田聖真:74.8キロ

<フライ級/5分2R>
石井涼馬:57.15キロ
吉田悠太郎:57.0キロ

<バンタム級/5分2R>
清太郎:61.55キロ
生田大雅:61.5キロ

<アマ・ライト級/3分2R>
川島悠汰:70.15キロ
渡辺智偉:70.3キロ

<アマ・フェザー級/3分2R>
橋本玲音夢:66.1キロ
菊川勇:65.65キロ

The post 【DEEP Tokyo Impact2024#03】越智晴雄と王座統一戦、川原波輝「夢を潰しに来るヤツをしっかりと倒す」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB DEEP DEEP JEWELS DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 DEEP119 MMA MMAPLANET o ROAD FC Road to UFC UFC YouTube   キム・スーチョル 元谷友貴 原口央 平松翔 海外 石司晃一 福田龍彌

【DEEP Tokyo Impact2024#03】スーチョル戦を経てーー原口央、石司晃一戦は「サクッと勝ちます」

【写真】愛犬のはらみちゃんと(C)MMAPLANET

26日(日)に東京都港区のニューピアホールで行われるDEEP Tokyo Impact2024#03で原口央が石司晃一と戦う。
Text by Manabu Takashima

石司は当初、平松翔と同大会で対戦することが決まっていたが、3日のDEEP119でバンタム級王座を掛けて元谷友貴と戦う予定だった福田龍彌の欠場により、平松が元谷と戦うことに。

席が空いた石司の相手に、原口が収まった形だ。昨年5月にDEEPでバンタム級転向初戦を戦い、Road FCのグローバルTをステッピングボードとした原口は、韓国での戦い──キム・スーチョル戦を経て、如何に力を伸ばしたのか。

そして石司を実力者と認めながら、「サクッと勝つ」と言い放った自信の要因とは。


──今週末、石司選手と戦う央選手ですが、福田龍彌選手の負傷欠場からドミノ倒しのように対戦カードの変更が起こりました。いつ頃、この試合のオファーがあったのでしょうか。

「福田選手がケガをして、元谷(友貴)選手とできるかも──という話を宮田(和幸)先生から聞いて……最初に」

──おおっ!! 5月3日のメインの代役として声が掛ったのですね。

「ハイ。もちろん、何人かの1人だったと思うのですが、元谷選手と戦えるなんて本来はありえないことで、本当に戦いたかったです。ただ試合の10日前で、契約体重が64キロにしても落とすことは無理でした。僕の場合、バンタム級で戦うのに2カ月の時間を要します。なので、1カ月あっても63キロまでが限界で。

それに元谷選手と試合ができるなら、自分のベストで挑みたいという気持ちがあったというのもあります。

そういう話をしていたら、次の日……いや数時間後に石司選手という話があったのですが、ここも『63キロなら』という風に返答をさせてもらいました。きっと平松(翔)選手が元谷選手と戦うことになって、すぐに僕が彼に代わってということになったんだと思います」

──今年もRoad FCのトーナメントに出場するということを念頭に置いていましたが……。

「声が掛れば出ます。ただ、その後の連絡がないままで。なら僕は大会も団体も問わないので、頂いたオファーのなかで戦いたい相手と戦うまでです。逆をいえばトーナメントが決まっていれば、今回の試合は受けられなかったかもしれないです」

──ところで3月のグラチャン×Braveファイトを欠場した負傷の方は?

「3月の負傷に関しては1カ月安静だったので、4月になってから徐々に体を動かして、半ばからスパーリングにも戻りました」

──では負傷明けのタイミングで、石司選手と戦うというのは?

「石司選手はメチャクチャ強いです。この機会が巡ってきたことは、凄くラッキーで。石司選手はもうDEEPの誰とやっても勝てるだろうし、僕が戦うのが相応しいから声が掛ったと思っています。

戦績も綺麗で、強い選手にしっかりと勝ってきています。練習をしたことがある選手も皆、『強い』と言っています。でも普段の練習通り戦えば、全然勝てるんじゃないかと思います」

──おお、断言しましたね。その自信を持てる要因とは?

「キム・スーチョル選手と戦ったので。あの選手と戦えば、大概の日本人選手は怖くない。あんなに殺気があふれた選手はいないと思います」

──あの試合では、打撃戦を繰り広げることができた。そこはどう生きていますか。

「あれは正直、プランにはなくて……出たとこ勝負になってしまいました。でも、出たとこ勝負でスーチョル選手の土俵で戦えた。今は練習の大半を打撃に費やしているぐらいです。組みなら勝てると思っているので」

──打撃の練習というのは?

「BRAVEでやっています。南(友之輔)だったり木村(柊也)だったり、打撃の強い選手が集まっています。野村(駿太)もいて。どこかにいって打撃を強化することなく、BRAVEでやっていけます。タイ人のネーム・バス・コーチとのミット打ちでムエタイの技術も教わっていますし。引き出しも増え、普通に……今回の試合でも、打撃勝負もやります」

──組み技の方は?

「ロータスに行かせてもらっていたのですが、最近はケガで行くことができていなかったです。ロータスでの練習は全く手を抜く暇がなくて。ないからこそ、体重差がない時は休むことなくスパーを続けるようにしています。連続でスパーをすることで、試合のラストの厳しい時に頑張ることができると思うので。

でも青木(真也)さんも、ずっと入っていて。凄いです。青木さん、上久保(周哉)さん、和田(竜光)さん、そこに八隅(孝平)さんが時折り入って回していると、もう本当にキツイです。宇野(薫)さんにもボッコボコにされます」

──ロータスで積んだことをBraveで試す形でしょうか。

「そうですね、上久保さんや和田さんには、知らない技ばかりかけられて……。でも、すぐに答えを求めて尋ねるのですはなくて、何度も仕掛けられて掴んで。それを持ち帰るような形です。そうやって練習をしていると、寝技だったら絶対に勝てるという自信がつきました」

──キム・スーチョル戦からさらに積んできたものもあり、今回の試合で新しい原口央を見せる自信は?

「やることは、実際は変わらないです。寝かせて、ドロドロにする。ただ、そこに行くまでに出す技なんかは以前と違うことを準備もしています。基本の姿勢は崩さないけど、そういう風に戦えるかと思います。それとスーチョル選手との試合で想定外の部分でも戦えたので、もうやりたいことをやりまくろうと思っています」

──石司戦をクリアした後のことを考えることはありますか。

「今後に関してはDEEPで戦わせてもらえるなら戦いますし、以前と同じように海外に行きたい気持ちでいます。伸がRoad to UFCに出ているので、そこでワンマッチとかあるなら戦いたいですし……やっぱり、MMAをやっている以上はRoad to UFCのトーナメントにも出てみたいです。

伸や河名(マスト)さんとか身近な選手が出ている舞台だし、憧れはあります。結局、UFCの人に自分のことを見たいと思ってもらえないことがあるのですが……そのためにも、自分のやりたいことをやって勝ちます。石司選手は強くて、僕より経験もある選手なので、そう上手くはいかないことは覚悟しています。

でも……そういう強い選手に勝たないと、世界とかないと思っているので。サクっと超えないといけない相手です」

──石司選手に対して、サクっと……ですか。

「上で戦うようになるには、それぐらいでないと絶対に無理だと思っています。難しいけど、サクッと勝ちます。判定になっても、誰が見ても僕が勝ったと思われる試合。30-27で勝たないとダメです。余力を残すわけではないですけど、ギリギリにはならない。10回やっても10回勝てると思われるぐらいの差をつけないといけないと思っています」

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後0時~U-NEXT
午後0時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

The post 【DEEP Tokyo Impact2024#03】スーチョル戦を経てーー原口央、石司晃一戦は「サクッと勝ちます」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB MMA MMAPLANET o ONE RIZIN RIZIN LANDMARK09 RIZIN47 ROAD FC YouTube マゴメド・アルアブドゥラ ヤン・ジヨン ラジャブアリ・シェイドゥラエフ 原口央 武田光司 萩原京平

【RIZIN47】強化されるシルクロード路線=茨の道へ。武田光司がキルギスのシェイドゥラエフと対戦

【写真】キルギスの民族帽子=カルパックを被るシェイドゥラエフ(C)ROAD FC

13日(月)、RIZINより6月9日(日)に東京都渋谷区の国立代々木競技場第一体育館で開催されるRIZIN47の追加カード、フェザー級=武田光司×ラジャブアリ・シェイドゥラエフと対戦することが発表されている。
Text by Manabu Takashima

3月のRIZIN LANDMARK09でフェザー級に転向し萩原京平に勝利した武田が、所属するBRAVEジムと因縁浅からぬキルギス人ファイターと戦うことが決まった。


シェイドゥラエフは昨年、韓国のRoad FCが行った63キロ・グローバルトーナメントに出場し、初戦はヤン・ジヨンを相手にボディロックテイクダウンからマウント奪取、背中をみせたところでRNCを極め圧勝した。

8月の準決勝では武田の同門、原口央と対戦予定も計量時間内に会場に姿を見せず、終了12分後に体重を測り200グラムのオーバーに。同トーナメントの契約には規約違反2つが重なると(この場合は遅刻と体重オーバー)失格になる条項があり、キャッチ戦やペナルティを受けて戦うことなく、トーナメントから脱落した。

その後、10月の決勝大会の出場リストに名前が見られたシェイドゥラエフだが、10日前にUAE Warriors45に139ポンド契約で出場し、マゴメド・アルアブドゥラを相手にここでもRNCで一本勝ちしている。そのまま韓国に戻ることはなく、日本にやってくることになったシェイドゥラエフ。そのキャリアを振り返ると9戦9勝、2つのTKO勝ちとサブミッション勝利が7試合──それもRNC、三角絞め、アナコンダチョーク、ヒールフックと多彩な極めを持つことが分かる。

ライト級から転向した武田とバンタム級から上げてきたシェイドゥラエフだけに、フィジカルで武田が有利という見方もしたくなるが、楽観的に捉えるのは良くないだろう。シェイドゥラエフは2021年10月の4戦目までフェザー級で戦っており、5戦目からバンタム級に落としていた。計量失敗は63キロ契約で、直近の試合は139ポンド=63.04キロと、武田がフィジカルで劣ることはないという見方は成り立つ。

とはいえ幻に終わったONE参戦はONE階級のフェザー級、つまり北米MMAではライト級と同じ体重で試合を行う予定だった。つまりシェイドゥラエフは水抜き減量無しルールを踏まえて、65.8キロのバンタム級を選ばなかったということ。武田としてはフィジカル差よりも、局面、局面での瞬発力に対して、リアクションで後れを取らないファイトが重要になってくるだろう。

このところのRIZIの招聘外国人ファイターで存在感があるのは、北米メジャー経験者よりもロシア、そしてアゼルバイジャン~ウズベキスタン~カザフスタン、そしてシェイドゥラエフの母国キルギスというシルクロード路線のファイターであることは間違いない。武田のような勝負論で生き抜くファイターには茨の道が待ち受けている。だからこそ、結果を残すことが絶対のシェイドゥラエフ戦といえる。

The post 【RIZIN47】強化されるシルクロード路線=茨の道へ。武田光司がキルギスのシェイドゥラエフと対戦 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 DWCS LFA MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 UFC アライジャ・ジョンズ ソン・ヨンジェ パン・ジェヒョク ユン・ダウォン 原口伸 原口央 安藤達也 河名マスト 清水俊一 濱村健 長谷川賢

【Road to UFC2024Ep02】AFC王者ソン・ヨンジェと対戦、河名マスト「30-27でも29-28でも……」

【写真】毎朝お子さんを保育園に送っているそうです(C)SHOJIRO KAMEIKE

18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。2日間で4エピソードが実施されるアジア発、世界最高峰への道──その初日、エピソード02で河名マストが韓国のソン・ヨンジェと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

河名は今年2月にパン・ジェヒョクに雪辱を果たし、グラジエイターのベルトを巻いた。その河名に届いたRoad to UFC出場確定の一報――河名はUFCとの契約に向けて、「勝利こそ正義」の戦いに臨む(※取材は5月10日に行われた)。


――本日は宜しくお願いいたします。今は外にいらっしゃるようですが……。

「ちょうど今、娘を保育園に送っていった帰りなんですよ」

――なるほど、お忙しい時に恐縮です。今回Road to UFC出場が確定したのは、いつ頃のことだったのでしょうか。

「4月上旬ですね。3月中に連絡が来なかったので、正直『そういうことかぁ』と諦めていました。するとマネージメントサイドから4月の頭に『もう1週間待ってほしい』という連絡が来まして。その時点でまだフェザー級だけ決まっていない、と……。とはいえ期待は薄かったので、もうLFA出場に切り替えようかという話をしていました。

グラジエイターとLFAが協力体制にあり、僕がグラジでベルトを巻いたことで、RTU以外にも一つUFCへの道筋ができていましたから。その方向も探ることができる状態にあったのは良かったです。

そこでLFAの件で長谷川賢さん(グラジのタレントリレーション)に相談したあと、『RTUが確定した』という連絡が届いたんです。RTUが決まった時は長谷川さんにも『おめでとうございます! せっかく決まったのだからRTUに出てほしいです』と送り出してもらえました」

――では、まずRTU出場が確定した時の気持ちを教えてください。

「ビックリしました。『おぉ、マジか!』と。UFCを目指してグラジのベルトを獲りました。そこからRTUに出られるかどうかは流れに任せる、という感じで。先ほど言ったとおり3月中に連絡がなく、もうダメだろうと思っていましたし」

――喜びよりも驚きのほうが勝ったわけですか。

「出場の確定は、目の前に自分の生活を脅かす人間が洗われることが確定したことでもあるので。ただ、RTUはトーナメントで3試合勝てば、100パーセントUFCと契約できるじゃないですか。たとえばLFAからDWCSで勝っても、それが100パーセントではない。勝っても100パーセントではないですよね」

――どちらかといえばDWCSはオーディションですから、勝っても試合内容がUFCの望むようなものでなければ契約できないケースもあります。

「でもRTUは、どんな勝ち方をしても3試合勝てばUFCに辿り着くことができる――まさに勝利こそが正義で。30-27の試合でも29-28の試合でも、『うるせぇ!』と言って契約すれば良いですから。『そこまでして勝ちたいのか!』と言われても、『そうだよ。勝ちたいよ!』と答えます。そういうRTUのほうが自分の目標に向けてステップを踏んでいきやすいとは思っていました」

――だからこそ本戦とは違う緊張感があり、興味深い面もあるのがRTUです。とはいえ4月上旬に確定してから5月18日~19日の試合に向けて、急きょビザなど出入国の手続きを取らないのは大変だったかと思います。

「あとはメディカル系も含めた書類の準備ですね。何とか各書類の提出期日を守ることができました」

とにかくリラックスできていることが分かる帰宅後の笑顔(C)SHOJIRO KAMEIKE

――河名選手に出場確定の連絡が来た時に、他の日本人出場メンバーは知っていましたか。

「いえ、何となく誰が出るということを耳にしていたぐらいですね」

――同じフェザー級に出場する安藤達也選手と原口伸選手もレスリング出身です。レスリング時代に絡みはあったのでしょうか。

「まず時期で言うと安藤さんと僕が入れ替わり、僕と原口君が入れ替わりで――被っていないですね。それと安藤さんと原口君はフリースタイルで、僕はグレコじゃないですか。2人の出身校である国士舘はフリースタイル主体で、ウチ(専修大学)からフリーのチームは国士舘へ出稽古に行っていましたが、グレコの僕は行っていなかったです」

――原口伸選手の兄、原口央選手とは4月29日に奈良県で開催されたレスリング大会『ALL or NOTHING』にて、レスリングルールで手合わせしています。

「(伸について央に)『なんで去年契約せず、今年フェザー級で出てくんねん!』と言っておきました(笑)」

――アハハハ。先の日本人対決も楽しみではありますが、まずは初戦となるソン・ヨンジェ戦について……RTU出場と対戦相手が確定した時、そもそもソン・ヨンジェの存在は知っていましたか。

「試合が決まるまで知らない選手でした。何年も試合をしていなかったようですし……」

――ソン・ヨンジェは2019年6月の試合から2023年9月までブランクがあり、昨年12月には清水俊一選手をKOして、AFCフェザー級暫定王者となっています。パンチ主体の選手ではありますが、パン・ジェヒョクのパンチとは違うタイプです。

「骨格というか体の使い方も違いますよね。どちらかといえばパン・ジェヒョクは綺麗に戦いながら力を抜いてテイクダウンを切るという、こちらとしては倒しづらい選手でした。ソン・ヨンジェはガンガンとパンチを当ててきながら、テイクダウンも体の力で跳ね返すようなタイプだとは思います」

――ソン・ヨンジェのほうが正面からぶつかってくるという印象です。そのスタイルの違いは河名選手にとってメリットになるのでしょうか。

「3R通して制圧してフィニッシュに持って行く。その自分のやりたい戦い方を考えたら、ソン・ヨンジェのほうがやりやすいとは思っています。一方で、1Rで僕が殺される可能性は、パン・ジェヒョクよりもソン・ヨンジェのほうが高くはなりますね(苦笑)」

――まさにソン・ヨンジェは、そういった試合スタイルです。ブランク明けの2試合はいずれも1R KO勝ちで、現状で打撃戦以外はどれだけできるのかが不明ではあります。

「その点も僕の中では低く見積もってはいません。試合の中で、僕の見積もりよりも低くブレてくれたらラッキー、というぐらいで。見積もりより上にブレることも覚悟はしています。
ただ、試合を視るとテイクダウンをバチーンと切って立ち上がっていますよね。自分が同じタイミングで入っていたら倒せていただろうな、と思うシーンはありました」

――対して河名選手は、自身が試合で出すものは変わっていないと。

「それはMMAデビュー戦から今まで変わっていません。そもそも僕は相手によってスタイルを変えられるほど、MMAを習熟していると思っていないですし(笑)。逆に自分のスタイルがブレた時のほうが、迷いが出てしまうかもれないです。自分がやることを信じて、やり続けるから迷わないという認識でいますね」

――そんななかでも、打撃面は向上してきました。

「去年のユン・ダウォン戦ズッキーニョス戦で、試合の中で『何とか打撃の交換をしよう』と粘ってみたことは大きかったです。それが自分にとって自信につながりました」

――デビュー当時は、打撃を食らっても大丈夫だと思っていたのではないですか。とにかく相手のパンチをもらいながら前に出るという。

「アハハハ! 自分の頑丈さを信頼しすぎていました。でもどこかで頑丈さも限界は来ると思っていて――前回のタイトルマッチは1Rにパン・ジェヒョクの右をもらってダウンしてしまいましたし。その前に打撃のテクニックを磨かないといけない――とは、ずっと考えていたんです。一番大きなキッカケは、やっぱりLFAのアライジャ・ジョンズ戦ですね」

――現在、打撃面の練習はどのように?

「今は週1ペースで、EXFIGHTで高谷裕之さんにミットを持ってもらっています。それと今年からTRI.H STUDIO成増で週1回インストラクターをやらせてもらっていて、その縁で濱村健さんにもミットをお願いしているんです」

――高谷さんと濱村さんではミットのスタイルも違いませんか。

「違います。これはレスリングでも打撃でも、MMAでも同じことだと思うのですが――たとえば高谷さんと濱村さんにミットを持ってもらいながら、お二人の言葉を自分の頭の中でどう考えるか。それは八隅(孝平ロータス世田谷代表)さんから言われることも同じで。教えてもらうことの中から、自分にとって良いものを自身でしっかりと考え、摂り入れていくことが大切になりますよね」

――仰るとおりです。もう一つ、先ほどの「相手を見積もる」という話ですが……試合は生き物ですから、試合中に見積もりが上下にブレることはあると思います。しかしブレの幅は少ないほうが良い。見積もり幅のブレを少なくするためには、何が必要ですか。

「初期の見積もりをどれだけ高くできるか、ですね。高く見積もりと怖さが生まれて、『ここで行ったら倒されるかも……』という不安も出てきます。だからこそ僕は『自分がやるべきことは一つしかないから、それを貫くしかない』と考えて戦っています」

――これは「たられば」の話かもしれませんが、MMAとしての要素を全て持っていると見積もりは低くなってしまうでしょうか。

「低くなるのかなぁ……。自分は全て持っていないから分からないですけど(笑)。でも手札がたくさんあると、試合中に迷ってしまうことがあると思うんですよね。手札が少なくなったら、場に出すカードも自然と決まってきます。そこで手札の少なさに対して悲壮感を持つと、気持ちも追い込まれてしまう。もう自分の手札を見せて『これを待っています』と言えるぐらいの覚悟を持って臨むというか(笑)」

――そうなると、あとは自分から行くしかない。

「はい。相手が何を出してくるか待っているのではなく、自分の強みで相手を潰していくしかないと考えています。僕自身は苦しい試合というか、相手を苦しくさせる覚悟はできています。最初から徹底して制圧し、相手が『もうやめてくれ!』という気持ちにさせて勝ちます」

The post 【Road to UFC2024Ep02】AFC王者ソン・ヨンジェと対戦、河名マスト「30-27でも29-28でも……」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 Black Combat DEEP DEEP JEWELS DEEP JEWELS45 DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 DEEP119 Grachan HIME MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC キム・スーチョル ブログ 中井りん 原口央 石司晃一

【DEEP Tokyo Impact2024#03&DEEP JEWELS45】石司晃一×原口央、中井りん×HIMEがスクランブル決定!

【写真】急きょ興味深いカードが実現した(C)MMAPLANET

26日(金)、5月26日(日)にニューピアホールで行われるDEEP Tokyo Impact2024#03ならびにDEEP JEWELS45の対戦カードに関して発表があった。DEEP Tokyo Impact2024#03では石司晃一の対戦相手が原口央に、DEEP JEWELS45では中井りんの対戦相手がHIMEに決定している。
Text by Shojiro Kameike

当初はDEEP119で空位のバンタム級王座を賭けて、元谷友貴と福田龍彌が対戦予定であった。しかし福田の負傷欠場により、DEEP Tokyo Impact2024#03で石司戦が組まれていた平松翔が急きょ、DEEP119でキャッチウェイトで元谷と戦うことになったのは既報済だ。一方で石司の相手は調整中となっていたが、ここでなんと昨年ROAD FCグローバル63キロトーナメントに出場した原口央と対戦する。


原口は2021年にGRLADIATORフェザー級王座を獲得後、RIZINを経て前述のとおりROAD FCのトーナメントに参戦した。決勝ではキム・スーチョルにTKO負けを喫したものの激闘を展開し、評価を下げない準優勝でトーナメントを終えている。今年に入り3月10日にはGRACHAN 68×Brave Fight31で田中智也と対戦することが発表されていたものの、練習中に全治1カ月の怪我を追い欠場に。改めてこの石司戦で復帰となった。

石司にとっても昨年9月、Black Combatとの対抗戦でユ・スヨンにDEEPバンタム級王座を奪われて以来の復帰戦となる。互いに敗戦を経て、今回の試合でどのような姿を見せてくれるのか。注目のカードが決定した。

また、DEEP JEWELS45で中井りんと対戦が予定されていた栗山葵が負傷欠場に。主催者サイドは「中井りんの対戦相手を募集する」としていたが、ここにX(旧Twitter)上で、パンクラスのフライ級QOPに就いたばかりの重田ホノカが名乗りを上げて話題となった。中井も「ダブルタイトルマッチなら」と答えていたものの実現せず。リリースではHIMEが中井の対戦相手として名乗りを上げ、試合が決定したとなっている。

HIMEといえば、これまでストロー級あるいは49キロ契約を中心に戦ってきたが、その中でも正確かつ破壊力のあるジャブを武器に勝ち星を伸ばしてきた。昨年は万智戦、パク・シウ戦と連敗を喫しているものの、ここは中井を倒して再びタイトル戦線に名を連ねたいところだろう。なお、この試合は58キロ契約のノンタイトルマッチとして行われる。

The post 【DEEP Tokyo Impact2024#03&DEEP JEWELS45】石司晃一×原口央、中井りん×HIMEがスクランブル決定! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB Gladiator Grachan Grachan67 Grachan68 × Brave Fight31 K-1 MMA MMAPLANET o ROAD FC じゅん ボクシング ライカ 伊藤空也 原口央 岸本篤史 田中智也 高橋孝徳 黒井海成

【Grachan68 × Brave Fight31】グラチャン✖ブレイブに原口央が凱旋参戦。黒井✖高橋も注目!!

【写真】倒す、倒される。倒されたあとのスクランブルと極め。見所の多いマッチアップだ(C)SHOJIRO KAMEIKE & MMAPLANET

2日(木)、Grachanより3月10日(日)に東京都大田区にある大田区産業プラザPIOでGRACHAN68 × BRAVE Fight31の開催と12試合のカード発表が行われている。
Text by Manabu Takashima

恒例のGrachanとBrave Fightの合体イベントが、今年も春先に実施される。今回明らかとなったカードはまずGRACHANウェルター級トーナメント決勝戦=櫻井隆多✖青木忠秀の一戦で、ここはBrave所属でない選手同士の顔合わせとなった。

この他でBraveファイターが絡まない試合は3試合だが、うち2試合は友好関係にあるJAPAN TOP TEAMの選手が出場する。


つまり8試合はBraveジムに選手が出場することになる。注目はRoad FCグローバル63キログローバルトーナメントで準優勝となった原口央の出場だ。今年もRoad FCバンタム級王座決定T出場を公言する原口のBrave Fight出場は2019年11月以来、4年4カ月振りでGrachan参戦は初めてとなる。

対戦相手の田中智也は、キャリア15勝のうち11がサブミッションでフィニッシュしている北の組み技師だ。とはいえ田中は直近の試合、昨年12月に原口の同門である伊藤空也戦で判定負けを喫し。バンタム級王座挑戦がならなかった。

原口としては再度、Road FCのトーナメント出場に勢いをつけるために躓くことは許さない。一方で、田中としては12月の敗北を払拭しておつりがくる相手との戦いはキャリアアップへ絶好のチャンスを手にしたとも捉えることができる。ロータス世田谷で組みの防御と極めの感覚を養って来た原口にとって、レスリングではなくグラップリングの実力査定を自らに課すことができるマッチアップといえるだろう。

この他、岸本篤史は芳賀ビラル海との試合となった。精度と瞬発力、同じパンチャーでもボクシング出身の岸本と日本拳法出身のビラル。ライト級MMAストライカー異文化対決となる。

さらにフェザー級の黒井海成✖高橋孝徳も興味深い。

硬式空手からK-1甲子園で活躍したストライカーの黒井にとって、徹底して組んでくる高橋はここから上を目指すためには、乗り越えないといけない相手だ。

そしてフェザー級タイトルコンテンダーを越えることで、よりベルトが現実的な目標となってくる。

高橋は高橋で昨年12月のGLADIATORにおける、じゅんとの試合で被弾をしても思い切り攻めることで、殻を破ることができた。じゅん戦のようなブレイブで思い切りの良い動きを高橋が再現できれば、黒井にとって相当な脅威となることは間違いない。

The post 【Grachan68 × Brave Fight31】グラチャン✖ブレイブに原口央が凱旋参戦。黒井✖高橋も注目!! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB DEEP DJ.taiki MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Special アレックス・ヴォルカノフスキー イスラム・マカチェフ パンクラス 井村塁 修斗 南友之輔 原口伸 原口央 木村柊也 海外 田嶋椋 藤井伸樹

【Special】J-MMA2023─2024、原口央─02─「いろんな若いのがいて世代交代されないように必死」

【写真】この痺れる舞台へ、再び (C)MMAPLANET

J-MMA 2023-2024、第一弾・原口伸、後編。
Text by Manabu Takashima

2024年もRoad FCのトーナメントが出ることが確定という原口だが、その前に国内でも1試合を挟みたいという。そこで挙げられた各プロモーションのバンタム級ファイターの名前は原口が如何に自分の現在の位置を理解し、さらなる高みを目指そうとしているのかがしっかりと伝わってくる選手たちだった。

<原口央インタビューPart.01はコチラから>


――ところで原口選手って、SNSでファンに何言われると反応していますよね。結構、挑発的に。

「ハハハハ。楽しんでいます。僕、普通に言っちゃうんです。思ったことが、すぐに出てしまって(笑)。相手にすればするほど、回りも反応するので面白くて。武田(光司)がインスタLIVEをやっていて、そこに僕が入って。武田が僕を弄ると色んな奴が反応してきて。そいつら一人一人に返信します。『うるせぇ』とか『直接、言いに来い』とか」

――アハハハ。そんなことしてもしょうがないじゃないですか。

「めっちゃ、楽しんでいます(笑)」

――凄く意外な気がします。

「アンチとかも全く気にならないので」

――SNSのやりとりも、打ち合いもほどほどにお願いします(笑)。ところでトーナメント決勝直後、その後のキャリアップに関してはどのように考えていましたか。

「Road FCのトーナメントは、2024年もジョン(ムンホン)代表から直接『また出てほしい』と言ってもらえたので。僕自身、また出たい――負けた直後から来年のトーナメントに出たいと思っていました。本当に色々と経験ができました。日本とは全く違うので。僕もそうですし、(原口)伸も対戦相手が急遽代わったり、そういうことが当たり前にある。そういうときの適応能力が、海外でやっていくには必要になってくる。

伸なんて準決勝は相手が代わって、決勝は大会自体がなくなりましたからね(苦笑)。世界のトップでやるには、そういうことにも対応できないと。本当はなるべく公平な状況で、ここまで練習してきたことをぶつけ合いたい。そう思っています。あのアレックス・ヴォルカノフスキーもイスラム・マカチェフとの2度の対戦は、全然動きが違っていました。準備って大切です。

でもショートノーティスで試合を受けることも凄いですし、そういうことを当然だと思えないといけない。僕も中原(由貴)選手との試合で経験しているので。1週間前のオファーを受けて戦ったことで、準備の大切さは身に染みて分かりました。それを経験したことで分かって。やはり経験して良かったです」

――そのような覚悟で挑むRoad FCのトーナメントですが、63キロをバンタム級として、王座決定トーナメントをライト級とともに初夏から開くという情報も入ってきます。

「フェザー級の選手が下げてくる……世界各国から、強い選手が集まってきそうです。その来年のトーナメントで頑張らないといけない」

――開幕まで半年ほど時間が空くと、考えられます。

「なので、その前に一戦を国内で挟んでも良いかなと」

――それはどの大会で?

「どこでもオファーをくれれば……どこでも良いです。RIZINが九州・佐賀でLANDMARKを開くので――地元の鹿児島に近いし、出たいですね。九州だし、盛り上がるだろうなと。でも強い選手と戦いたいです。LANDMARKならケージで、僕の土俵だと思っているので。

まぁRIZINもそうだし、DEEP、修斗、パンクラス――どこでも良いので、強い選手とやりたいです……。そうですね、これ書いてもらって良いですか」

――ハイ、なんでも。

「修斗なら藤井伸樹選手、僕も藤井選手もスタミナがドロドロの試合ができるので、ゾンビ系のファイトがしたいです。あとDEEPならDJ.taiki選手」

――人選が渋くて、またしっかりと実力者を指名していますね。

「DJ選手に勝てれば、上の選手と戦って良いということだと思うんです。それとパンクラスなら田嶋椋選手か井村塁選手、やっぱり強い選手がいるんで。僕、ZSTで河村(泰博)選手に負けているから……何も言えないですけど(苦笑)」

――今の原口選手なら、今名前を挙げた各プロモーションの選手なら誰でも戦える権利があると思います。ところでBRAVEでは空手の南友之輔選手、日本拳法の木村柊也選手という勢いのある新人がデビューしました。

「南が同じ階級で、木村はフェザー級ですけどプロ練習にもいつも来ますし、一緒に練習をしています。打撃に関しては凄いです。打撃だけならメチャクチャやられます、ボッコボコに。まだプロ2戦と1戦なんですけど、学ぶことしかないですね。それに南、木村、伸以外にも強いのが集まってきています。コンバットサンボ全日本王者の熊崎夏暉とか、いろんな若いのがいて世代交代されないように必死です(苦笑)」

――気が早いですね(笑)。そんな原口選手ですが、2024年の飛躍に向け意気込みの方をお願いします。

「2024年もRoad FCのトーナメントに出るので、今度はしっかりと優勝します」


The post 【Special】J-MMA2023─2024、原口央─02─「いろんな若いのがいて世代交代されないように必死」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB Black Combat DEEP K-MMA MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Road to UFC Special UFC イ・チャンホ キム・スーチョル シャオ・ロン 上久保周哉 原口央

【Special】K-MMA、2023年・秋。RTUバンタム級決勝進出、イ・チャンホ「上久保選手の仇を取る」

【写真】試合の時の印象とは違い、常に優し気な表情でシャイな受け答えだったイ・チャンホ (C)MMAPLANET

日本と韓国、MMAにおいても永遠のライバルである両国。Road FCを頂点とするK-MMAは規模的には日本のRIZINのようなビッグステージを持たない。対してUFCファイターの評価は引退したコリアンゾンビに代表されるように、韓国勢の方が高い。9月のDEEP vs BLACK COMBATで後者が日本の老舗を圧倒した。日韓関係に少し変化が見られるようにもなった10月最終週に訪韓、K-MMAの今を歩いた。
Text by Manabu Takashima

特集「K-MMA、2023年・秋」。第六弾はRoad to UFCバンタム級決勝戦でシャオ・ロンと対戦するイ・チャンホに話を訊いた。

準決勝のダールミス・チャウパスウゥイ戦では初回と2Rは劣勢だったが、勝負を諦めることなく粘ってポジションを挽回。最終回に逆転のTKO勝ちを収めたイ・チャンホは──上久保周哉に勝利したシャオ・ロン戦に絶対の自信を持っていた。


──チームメイトの応援に駆け付けた大会後に、取材を受けていただきありがとうございます。

「いえ、こちらこそインタビューをして頂きありがとうございます」

──同じバンタム級でK-MMAをリードしてきたキム・スーチョル選手が、日本の原口央選手から衝撃的なKO勝ちを収めグローバル63キロ級トーナメントで優勝したばかりです。あの試合を見て、どのような印象を持ちましたか。

イ・チャンホと入れ替わりにやってきたキム・スーチョルと

「今日の試合を見ていると、キム・スーチョル選手がアジア圏のバンタム級ではナンバーワンでないかと思います。

体力もあって力強い、動きも本当に良かったです。凄く感銘を受けました」

──UFCを目指すイ・チャンホ選手にとって、キム・スーチョルとはどのような存在なのでしょうか。

「キム・スーチョル選手は憧れです。同時に越えなければならない、目標です。何よりキム・スーチョル選手の試合での動きを見ると、凄く勉強になります。原口選手のあのレスリングでのプレッシャーを受けると、普通の選手だとスタミナをロスして厳しい戦いになるはずです。でも、キム・スーチョル選手はその面でも強かったです。原口選手も頑張っていましたが──」

──その原口選手の頑張りに負けない、いやそれ以上の頑張りをイ・チャンホ選手も8月のダールミス・チャウパスウゥイ戦で見せていました。2Rまでの劣勢を跳ね返し、最終回に逆転TKO勝ち。Road to UFCバンタム級決勝戦進出を果たしました。

「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。もともと最終回に勝負を懸けようというのが作戦でした。なので1Rと2Rはどれだけテイクダウンを奪われても構わないという風に考えていました。攻められているように見えたかと思いますが、自分としてはずっと冷静に戦うことができていたんです。いえば最初の2Rは向うに動かせて疲れさせようというぐらいの気持ちで。スクランブルに関しては、一番自身のある部分なので問題ありませんでした」

──12月9日に予定されている決勝戦(※その後、2月4日に変更された)で戦うシャオ・ロンは、組み技の強さで定評のある上久保周哉選手を準決勝で破りました。彼の印象を教えてください。

「シャオ・ロンに関して、特に印象の残る選手ではないです。一応、何でもこなすウェルラウンダーですね。でも、スタミナ、スクナブル、柔術的なポジショニングと自分が彼を上回るところはいくらでもあります。試合がどのような状況になろうが、気にすることないですね。トーナメントに参加する選手は全員がそう思っているはずですが、絶対に優勝するつもりでRoad to UFCに出たので、優勝するのは絶対に自分です」

──昨年は韓国と日本勢の争いになると思われるなかでフライ級は韓国人対決、バンタム級は日本人対決。フェザー級は中韓決戦。そしてライト級はまさかのインド✖インドネシアという決勝戦でした。それが今年は決勝戦8試合中、日中対決が2試合。中国人対決が1試合、そしてシャオ・ロンとイ・チャンホ選手の中国✖韓国が1試合。実に決勝進出8選手中5人が中国人ファイターになりました。

「5月の準々決勝では上海にあるUFC PIの施設で練習や試合をしたのですが、MMAに必要な設備が全て揃っていました。練習システムにしても同じで、体のケアまで含め至れり尽くせりでMMAに没頭できます。あの環境がある中国人選手は、これからもっともっと強くなると思います。PIの決して大きくない会場に集まった中国人ファンの声援も凄かったです」

──今回はメルセデスベンツ・アリーナ、あの10倍以上の中国人サポーターが駆けつけるはずで、全ては中国人選手が勝てるよう舵取りがされている感がプンプンします。

「ただ自分の1人だけ生き残った韓国人MMAファイターとして、中国人サポーターが言葉を失う試合をします。十分にその自信を持っています。任せてください。自分は決勝では上久保選手と、思い切りやりあえると思っていました。残念ながら、自分のなかでも一番期待していた試合は戦えなくなりましたが、決勝戦では上久保選手の仇を打つので日本のファンの皆さんも期待してください」

The post 【Special】K-MMA、2023年・秋。RTUバンタム級決勝進出、イ・チャンホ「上久保選手の仇を取る」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB Black Combat DEEP K-MMA MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Road FC66 Special UFC   キム・スーチョル 原口央

【Special 】K-MMA、2023年・秋。原口央戦後のキム・スーチョル「ギロチンは手応えがありました」

【写真】大会終了後、夫人と7カ月の長男ジウ君とファミリーショット(C)MMAPLANET

日本と韓国、MMAにおいても永遠のライバルである両国。Road FCを頂点とするK-MMA国内シーンは規模的には日本のRIZINのようなビッグステージを持たない。対してUFCファイターの評価は引退したコリアンゾンビに代表されるように、韓国勢の方が高い。9月のDEEP vs BLACK COMBATで。後者である韓国の新興プロモーションの王者たちが日本の老舗団体のチャンピオンを圧倒した。日韓関係に少し変化が見られるようにもなった2023年の秋、10月の最終週に韓国を訪れK-MMAの今を歩いた。
Text by Manabu Takashima

特集「K-MMA、2023年・秋」。第一弾は10月29日(日・現地時間)、Road FC66のメイン=グローバル63キロトーナメント決勝戦で原口央を破ったキム・スーチョルの優勝直後の声をお届けしたい。

故郷のファンの熱烈なサポートを受け──4カ月で3試合目を迎えたスーチョルは、彼が期待した通りの原口の奮闘が見られた大激闘を制した。大会終了直後、原口戦を振り返り大晦日について尋ねた。


――おめでとうございます。

「アリガトウゴザイマシタ(※日本語で)」

──キム・スーチョルが圧勝するという予想が多かったなか、本当に頑張った原口選手を相手に強さを見せて勝利しました。

「なぜ、そんなに原口選手を日本の皆が軽視していたのか。そういう気持ちが大きいです。実際に日本人選手が誇るべき、粘り強さを本当に感じました」

──試合開始直後のギロチン、あの時の手応えは。

「ギロチンは極まったという手応えがありました。しっかりと入っていたので」

──では秒殺もあったと。

「ハイ。極めるつもりで絞めていました。アレを耐えるのだから、『この選手は本当に凄いな』と戦っている最中も原口選手については思っていました。あれ以上力を込めていると試合に影響が出ると思って、戦いにアジャストを加えました。

試合前から言っていたように、原口選手が準決勝でラハザリ・シェイドゥラエフと戦っていても、絶対に勝つと思っていました。それだけの実力の持ち主だと、自分は確信していました。だから今日の試合の原口選手の頑張りは自分にとっては驚きではなかったです」

──ギロチンを凌いだ原口選手は試合前の宣言通りに、テイクダウン勝負に出ました。バック奪取、スラムを受けたスーチョルですが、スタンドで左のパンチを被弾したシーンは逆に驚かされました。

※ここでイ・ゴウン夫人から「背中に負担がかかるから、立ってインタビューを受けて」と声が掛る。

「パンチの威力にも驚きました。それでも一応、急所でないところに当たっていたので。原口選手のパンチがアゴに入っていたら、ベルトは誰が巻いていたか分からなかったでしょう」

──そこまでだったのですね。とはいえ、打撃戦になるとしっかりと左ボディフックを効かせました。原口選手も一番警戒していたショットだと思われますが。

「ただ、あの時も原口選手の目は死んでいなかったです。絶対に負けないという目をしていました。同時にあの原口選手の表情を見て、嬉しくなりました」

──結果、左でダウンを奪いパウンドアウト勝利を手にしました。この勝利にはどのような意味があるでしょうか。

「原口選手のような強い選手に勝てて良かったです。自分もRIZINでは余りスポットライトが当たっていない選手ですが、選手を指導する立場となった今──彼のような強い選手と戦う姿を皆に見せることができて光栄でした。この試合内容と結果は、より良い評価を受けることができるのではないかと期待しています」

──では大晦日について、どのような気持ちでいますか。

「RIZINの大晦日大会で戦える。そのオファーを貰えるのであれば、ファイターとして光栄極まりないです。声がかかれば、メチャクチャ出たいです……ただ、今、奥さんが隣にいて、それを声高に口にすることはできないです(苦笑)」

イ・ゴウン夫人 4カ月で3試合よ。

「……。自分としては戦いたいです。ただ、この短期間でこれだけの試合をしてきたことは体の負担も大きく、奥さんが心配するのも分かります。なので、体と相談します──(ウィンクをして、小声で)必ず、戦います(笑)」

──1年振りにスーチョルの試合を日本で見たいという気持ちは当然ありますが、私の人生を振り返ると、一番の理解者の言葉に従うことが正解ではないかという想いもあります(笑)」

イ・ゴウン夫人 ほらぁ、そうでしょ!!

「……。そうですね、ごもっともです。勉強になります(笑)」

The post 【Special 】K-MMA、2023年・秋。原口央戦後のキム・スーチョル「ギロチンは手応えがありました」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB o ONE ROAD FC YouTube   アルトゥル・ソロヴィエフ キム・スーチョル ムングントスズ・ナンディンエルデン ヤン・ジヨン 原口央 高橋謙斗

『ROAD FC 066』試合結果/フルファイト動画

D37 地球の歩き方 韓国 2023~2024(地球の歩き方D アジア)


▼ROAD FC グローバル63kgトーナメント決勝 5分3R
〇キム・スーチョル(韓国)21勝7敗1分
[2R TKO]
×原口 央(日本)9勝5敗
※スーチョルが63kgトーナメント優勝

▼バンタム級 5分3R
〇ヤン・ジヨン(韓国)9勝1分
[判定3-0]
×高橋謙斗(日本)7勝2敗1分

▼ROAD FC グローバル70kgトーナメント決勝 5分3R
〇アルトゥル・ソロヴィエフ(ロシア)
[1R 1分32秒 TKO]
×ムングントスズ・ナンディンエルデン(モンゴル)
※ソロヴィエフが70kg級トーナメント優勝

▼無差別級 5分3R
〇キム・ミョンファン(韓国)
[2R TKO] ※左ストレート
×シム・ゴンオ(韓国)

▼ROAD FC グローバル70kgトーナメント補欠戦 5分3R
〇ユ・ジェナム(韓国)
[判定3-0]
×ハン・ユンス(韓国)

 遅ればせながら10月29日に韓国ウォンジュのチアック体育館で開催された『ROAD FC 066』の試合結果。メインイベントの63kgトーナメント決勝はキム・スーチョルが原口央に2R TKO勝ち。高橋謙斗はヤン・ジヨンに判定負け。70kgトーナメント決勝はアルトゥル・ソロヴィエフがムングントスズ・ナンディンエルデンに1R TKO勝ちしています。





 大会フルファイト動画。続きを読む・・・