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45 DWCS MMA MMAPLANET o UFC UFC311 キック クレイトン・カーペンター タジル・ウランベコフ

【UFC311】無敗カーペンターをTDで封じこめたカーペンターは、世界王者パントージャへの挑戦をアピール

<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28.
クレイトン・カーペンター(米国)

身長で上回るウランベコフに対し、カーペンターが左ジャブを突く。ウランベコフは右カーフ。カーペンターの左ジャブに右を被せるが当たらず。出入りが速いカーペンターの顔面に、ウランベコフが右前蹴りを打ち込む。カーペンターの左フックをかわしてボディロックで組んだウランベコフ。しかしカーペンターが体勢を入れ替えてウランベコフをケージに押し込む。右腕を差し上げたウランベコフが切り返し、さらにボディロックからグラウンドに持ち込んだ。カーペンターはハイガードからヒジを突き刺していく。

ウランベコフが体を起こしてパウンドと右ヒジを連打する。顔面に受けたカーペンターは再び足を上げていくも、ウランベコフを固定することはできない。そのままウランベコフがパウンド&エルボーを連打する。カーペンターのラバーガードを切ったウランベコフが腰を上げて鉄槌を落とした。すかさずカーペンターが反転して立ち上がる。スタンドに戻るとカーペンターが右カーフから右に回り、サウスポーにスイッチすると。ウランベコフは右ヒザのフェイントから右ストレートを打ち込んだ。ウランベコフのワンツーをかわしたカーペンターがダブルレッグで飛び込むも、これはウランベコフが切って初回を終えた。

2R、カーペンターが右ローからサウスポーへのスイッチする。距離を詰めて左ストレート、右ジャブ。オーソドックスに戻し、ウランベコフの左ミドルをキャッチしてグラウンドへ。ウランベコフはハーフガードから潜りにいくも、カーペンターがトップをキープする。パスを仕掛けるカーペンターに対し、フックガードで守るウランベコフがスイープした。すぐに立ち上がったカーペンターに、ウランベコフがシングルレッグで飛び込む。カーペンターはスプロールするも、ボディロックに切り替えたウランベコフがテイクダウンした。

カーペンターがクローズドガードから、ウランベコフの右腕をキムラで抱えようとする。すぐに腕を抜いたウランベコフは、頭をつけてパウンドで削っていく。下から左右のヒジを突き刺すカーペンター。ウランベコフが腰を上げると、カーペンターはZハーフで守りつつ右足を取りに行ったところでラウンド終了のホーンが鳴った。

最終回、カーペンターがスイッチしつつ右に回る。ウランベコフの左ジャブがカーペンターの顔面を捉えた。カーペンターは右カーフキックを連打。左に回ろうとしたカーペンターの顔面に、ウランベコフの右ストレートがクリーンヒットする。カーペンターも右カーフから左フックで飛び込んでいく。左ミドルハイから、右ストレートを受けつつダブルレッグで入ったカーペンター。ドライブして右腕を差し上げた。ボディロックで組み、ウランベコフを揺さぶる。

ウランベコフは押し返して、反対にケージ中央からドライブし、さらにテイクダウンに成功した。カーペンターはやはりクローズドガードあるいはラバーガードからヒジを打ち込続ける。パスを狙ったウランベコフの左足を、カーペンターが取りに行った。これをかわしたウランベコフが再びトップに回って試合を終えた。

裁定はウランベコフのユナニマス判定勝ち。DWCS出身のカーペンターは、これがMMA初黒星に。勝利したウランベコフは「コーチのカビブと本当にハードなトレーニングをしてきたので、今日の勝利が本当に嬉しい。この階級でチャンピオンと戦って倒せるのは俺だ。パントージャ、ベルトを賭けて戦え」とアピールした。


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【UFC311】中村倫也と対戦、ONE~UAEW~DWCS~LFAを経てUFCに到達─ムイン・ガフロフ「UFCは違う」

【写真】きっとこういう選手ばかりが、UFCには揃っているんだろう(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームで開催されるUFC 311「Makhachev vs Moicano 」で中村倫也と戦うムイン・ガフロフ。
Text Manabu Takashima

ONEバンタム級戦線で活躍も、UAEWに転出。コンテンダーシリーズに挑むも、契約ならず。ならばとLFAでバンタム級のベルトを巻き、ついにUFCとサインを果たす。この間に、少しでもUFCで戦うチャンスが広がるようラスベガスに移り住んだ。

人生を賭けてUFCに挑みながら、デビュー後は連敗。3度目の正直を目指し、背水の陣で挑んだカン・ギョンホ戦でオクタゴン初勝利を手にしたガフロフは、中村倫也に負けない情熱、いや情念を持ってオクタゴンに足を踏み入れる。


──ムインのことはONE時代から会場で取材をさせていただいてきたのですが、コロナ前にアジア最大のイベントを離れUAEWに戦場を求めました。

「UFCファイターになるためだよ。ONEは素晴らし団体だった。アジアでトップだ。ONEのお陰で、僕の存在を世界に知ってもらうことができた。いつだって尊敬し、感謝している。ただしUFCとは違う。自分の力をUFCで試したかったんだ」

──そのためにUAEWへ転出し、コンテンダーシリーズに挑んだわけですね。ただし、ONEの時のようなパフォーマンスを見せることができず、試合に負けてUFC行きはならなかったです。

「コンテンダーシリーズで負けても、UFCで戦うという目標が変わることはなかった。ただ、ショックは大きかった。一度、タジキスタンに戻って引退しようかとも考えた。そんな時に友人から連絡があって『戦うことをやめるな。練習も続けろ』って言われて……それまでより、ハードな練習を課すようになった。そして、UFCと契約するためにまずはLFAのチャンピオンになろうと思ったんだ」

──LFAでは2戦目でバンタム級王者となり、ついにUFCとサインを果たしました。

「最高の気分だった。夢が叶った。自分の力を世界最高峰で披露できる時がやったきたんだ。ただUFCはONEとは違った。UAEWとも違うし、LFAとも違う。UFCは世界で、他に比べるものがない一番のオーガニゼーションだ。だからケージの中も違っていて、初戦と2戦目はどうにも上手く戦うことができなかった。でも、前回のカン・ギョンホ戦から慣れてきた。今回の試合ではONE、UAEW、そしてLFAの時のように自分の力を出して戦える自信がある」

──今はラスベガスがホームなのですね。

「そうだよ。シンジゲートMMAに所属している。1年半前からラスベガスに拠点を変えた。それまでプーケットで練習していた。プーケットでも、凄く良い練習ができていたよ。トレーニング環境に問題があったわけじゃない。ただUFCは米国中心にイベントを開いているし、ラスベガスで練習している方がUFCで戦う機会を得やすいと思ったんだ。

とはいっても練習パートナーはUFC世界チャンピオンがいるし、コーチも少し違うかな」

──そんななか中村倫也選手と、今週末に戦います。倫也選手の印象を教えていただけますか。

「ブラザー、ナカムラは素晴らしいファイターだよ。MMAの全て局面で激しく、ファンに喜んでもらえる試合になるだろう。僕は全対戦相手を尊敬しているから、もちろんナカムラのこともリスペクトしているよ」

──倫也選手と戦った際、ムインのアドバンテージはどこにあると思っていますか。

「その質問には答えないでおくよ(笑)。試合を見て欲しい。とにかくファンの期待に応えられるよう戦うよ。日本のファンはナカムラの応援をするだろうけど、そんな日本のファンにも喜んでもらえる試合をする。国籍は関係ない、皆にの試合を楽しんでほしい」

──ところで今大会はバンタム級の世界戦が組まれていますが、ムインに勝利者予想をお願いするのは意味がないですね。

「マラブ・デヴァリシビリは僕のトレーニング・パートナーだからね。彼が勝つことところしか、想像できないよ(笑)」

──その一方で自身のゴールがチームメイトである事実をどのように捉えていますか。

「マラブは僕のモチベーションだよ。彼の活躍を見て、僕も頑張ることができる。そして、マラブのように世界中の人々に『俺がチャンピオンだ』といえる日を迎えるために戦い続けるよ」

■視聴方法(予定)
1月19日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時 30分~U-NEXT


■UFC311対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者] ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
ジャマール・ヒル(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)

<ミドル級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
ライニエ・デリダー(オランダ)

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ザック・リース(米国)
アザマット・ベコエフ(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
バグジン・ガスコフ(ウズベキスタン)
ビリー・アレカナ(米国)

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン(米国)
ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)

<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホサ(ブラジル)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・トゥルシオス(米国)
ベルナルド・ソパイ(アルバニア)

<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
クレイトン・カーペンター(米国)

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45 AB Brave CF K-1 LFA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC ESPN57 UFC ESPN58   アス・アルマバエフ アダム・ヒューギット アレクサンダー・グスタフソン アレックス・ペレス イリル・ラティフィ ウェスティン・ウィルソン カムザット・チマエフ カーリー・ジュディシー ガブリエラ・フェルナンジス キック ギャレット・アームフィールド シャイラン・ヌルダンベク ジェカ・サラギ ジミー・フリック ジュリア・ポラストリ ジョシュア・ヴァン ジョシュ・クィンラン ソ・イェダム タジル・ウランベコフ ネイサン・メネス ブレディ・ヒースタンド ボクシング ヨセフィン・ヌットソン ライカ ルーカス・アルメイダ 平良達郎

【UFC ESPN58】日本のK-1からオクタゴンへ、ヨセフィン・ヌットソン「K-1を生かしたMMA」

【写真】日本格闘技LOVEのヌットソン(C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN58「Perez vs Taira」でヨセフィン・ヌットソンが、ジュリア・ポラストリとオクタゴン2戦目を戦う。
Text by Manabu Takashima

K-1、Krushと4度に渡って日本で試合経験があるヌットソンは、所属ジムで練習するMMAファイターを見て「いつの日かMMAを戦ってみたい」という想いを抱いていた。そしてコロナ・パンデミックが起こり、ファイトがなくなった日常にあった彼女はアマチュアMMAを戦う機会に跳びついた。

その2年後、コンテンダーシリーズで勝利も契約を逃した彼女だったが1カ月に世界の最高峰に辿り着いた。打撃に関しては既にトップレベル──そんなヌットソンはMMAにフィットしたファイトIQの持ち主だった。


――UFCでの2試合目を今週末に控えています。今の気持ちを教えていただけますか。

「土曜日のUFC第2戦目に向けて、凄くワクワクしているわ。長い期間、今回の戦いの準備をしてきたので。もう、ずっとジムに缶詰め状態で、ようやく外に出ることができたから(笑)。やっと、自分のやりたいことができる。そんな気分ね」

──押忍。ヨセフィンは日本で4度キックの試合をしています。K-1で3試合、Krushで1試合を戦っています。日本にはどのような印象を持っていますか。

「いつも言っているけど、本当に日本のことが大好きで。K-1のような大きな舞台で戦ってきて、日本に行くのはいつも試合の時だったけど、いつもファンが温かく接してくれたことが忘れようはない思い出ね。どこにでもあることでなく──本当にファンがファイターに優しくて、日本のファンの前で試合をすることが大好きだった。日本では人生で最高の日々を送ることができたわ。

今の私の夢はUFC日本大会が開かれ、今度はUFCファイターとして日本のファンに再会することなの」

──この言葉が嬉しい限りです。ところで2019年12月にK-1でKANA選手と対戦したのを最後にキックボクシングの試合を戦っていません。いつ頃からMMAに転向しようと考えていたのですか。

「K-1で戦っている頃から、所属するジムに練習に行くと横でMMAのトレーニングが行われていて。アレクサンダー・グスタフソン、カムザット・チマエフ、イリル・ラティフィ達がMMAの打撃練習をしていたの。彼らのトレーニングする姿を見ていて、いつかMMAに挑戦したいなって思うようになって。

そんな時にコロナ・パンデミックが始まり、試合機会が全くのゼロになったでしょ? そうしたらBRAVE CFからMMAファイト、アマチュアマッチのオファーがあって。もう何も考えることなく、そのチャンスに跳びついたわ。MMAとかキックとかでなく、ファイトの機会を逃したくなかったから」

2020年にBrave CFでアマチュアMMAを経験し、翌年プロデビュー (C)BRAVE CF

──BRAVE CFはUFC、Titan FC、KSW、LFAや日本のプロモーションと並び、いち早く活動を再開。2020年の8月にはストックホルムで4週連続のイベントを開催しました。ロックダウンが世界中であったなか、MMAを戦う準備はできていたのですか。

「あの時は大変だったわ。ただ、ファイティングチームで屋外に出て。1日に3時間、もしくはそれ以上のトレーニングをしていたの。1度の練習にテクニックからコンディショニングまで詰め込むから、その練習時間が長くて。

でも、それが許されたのもスウェーデン政府が緩和策をしていたからだと思う。それでも全てのジムは閉鎖されていたし、ジムで練習しようものならポリスに止められていたはず。ただ、外で練習することはそれほど問題視はされていなかったわ。正直、K-1でまた戦いたいと思っていたけど、パンデミックはアジアを直撃していたし、その機会が訪れることはなかったの」

──2022年6月にはRoad to UFCのワンマッチに出場しました。あの時はもうMMAを戦おうと決めていたのですか。

「そうね、シンガポールで試合をした時はもうMMAで戦っていくことを決めていた。UFCファイターになるって。だからRoad to UFCでの試合は、その一歩だしチャンスを掴むために全てを出し尽くそうと思って戦ったわ」

RTUのワンマッチでは、韓国のソ・イェダムを判定で下した(C)MMAPLANET

──実はBRAVE CFのアマチュア戦は配信で、Road to UFCシンガポール大会は現場で取材もしていました。ただ私はMMAの記者でキックボクシングのことを全然知らなくて、ヨセフィンが日本のK-1で戦っていることも実は知らなかったです。

「アハハハハ、全然大丈夫よ」

──ただ昨年8月のコンテンダーシリーズの時にK-1プロデューサーから、メディアの仕事に戻ってきた中村拓己氏からヨセフィンに注目してほしいと教えてもらったのです。

「なんて素敵な話なの。その話を今回の試合前に聞けて、本当に嬉しい。ハッピーな気持ちになったわ」

──コンテンダーシリーズから約1カ月後にUFCデビュー。当然のように立ち技では既にアドバンテージを持っていますが、グラウンドでも見事にBJJの技術を駆使していました。

「ありがとう!! グラップリングの練習には相当に時間を使ってきたわ。未知の領域だったから。レスリングもそうね。壁レスも。MMAでやって行こうと決めた時、特に怖いとは思わなかった。でも覚悟は必要だったわ。本当に多くの知らない技術を吸収する必要があるし、練習時間はいくらあっても足らないって感じていたから。

何より、再び自分がビギナーになることを受け入れないといけなかった。それってちょっと、気持ちが落ちるんだけど。キックの実績でMMAを戦っていくことはできない。だから懸命にレスリングとグラップリングに取り組んだの。もちろん、MMAの打撃もね」

──そこです。打撃もK-1とMMAでは距離もリズムも違います

「その通りね。別モノだった。K-1ファイターは前へのプレッシャーの強さが必要で、テクニックにも厚みを持たせないといけない。私は可能な限り、その技の厚みをMMAでも生かしたいと考えていて。MMAでもK-1ほどじゃないけど、近い距離でパンチ、キック、ヒザ、そしてエルボーを使う局面がある。あの小さなMMAグローブで、そこを戦うわけで。でも近い距離は絶対に私の世界だから。

MMAにはいくらでも戦いのバリエーションがある。なら、私だから可能になるK-1を生かしたMMAも存在しているはずで。同時にもっと距離を取った戦い方があって、その位置取りは限りなく存在しているわ」

──それでもヨセフィンの立ち技でのアドバンテージは絶対かと。レスリングにはまだ課題があっても、首相撲をよく使っていますね。

「逆にコーチから首相撲を使い過ぎるなって怒られるの。私自身がクリンチが好きだから、すぐに組んでしまう……それも必要のないところで。打撃をもっと使えるのにとか、色々と考えるわ。それにレスリングが強い相手に、首相撲を使う時間は最小限にしないといけないし。やっぱり、近づきたい相手を自分から迎え入れるのは良くない。打撃で突き放さないと。

結局のところ、どういう選手と向き合っているのか。それでやることが大きく違ってくる。それがMMAだと思う。それでも、ムエタイから使っている首相撲は私の武器になるのは絶対ね」

──ヨセフィンのファイトIQの高さは、絶対的にMMAにフィットしていますね。最高のキックボクサーでも、その考えがないと打撃は無力化してしまいます。

「ありがとう(笑)。凄く嬉しいわ。私はいつだってK-1とムエタイ、私のルーツをオクタゴンで見せたいと思っているから。それは、誰と戦った時も変わらないわ」

──つまりは次戦、ジュリア・ポラストリの戦いでも?

「彼女はグラップリングもデキる、ストライカー。でも打撃を使いたがる傾向にある。ブラジルの選手は本当に寝技が強いけど、彼女はストライカーだわ。打撃戦を好んでいる。その立ち技もあまりフットワークを使わないで、上半身は動いているけど、下半身はフラット。ボクシングね。それは良い面もあるし、悪い面もあるわ」

──前足が目の前にありますね。

「そこが狙いだから、これ以上は聞かないで(笑)」

──ハハハハ。では、どのようなファイトをしたいと考えていますか。

「ファンの皆が喜んでくれるK-1スタイルを見せるには、最適の相手。結果、彼女はテイクダウンを仕掛けてくる。その瞬間、きっと驚くことになるわ。グラウンドだって十分に対応できるけど、できるだけ立って戦う。皆に喜んでもらうファイトを見せたいから」

──では最後に日本のMMAファン、そしてキックボクシングファンに一言お願いします。

「今の私の戦いをフォローしてくれている全てのK-1ファンの皆、心から感謝している。日本でUFCが開催された際には、皆に会場で応援してほしい。また、皆に日本で会いたい。その日が来ることを願っているわ」

■放送予定
6月16日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC Fight Pass
午前7時45分~U-NEXT

■UFC ESPN57対戦カード

<フライ級/5分5R>
アレックス・ペレス(米国)
平良達郎(日本)

<フェザー級/5分3R>
ルーカス・アルメイダ(ブラジル)
ティモシー・クアンバ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マイルス・ジョンズ(米国)
ドゥグラス・アンドレージ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
ホゼ・ジョンソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
アダム・ヒューギット(米国)
ジョシュ・クィンラン(米国)

<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<フライ級/5分3R>
ネイサン・メネス(米国)
ジミー・フリック(米国)

<バンタム級/5分3R>
ギャレット・アームフィールド(米国)
ブレディ・ヒースタンド(米国)

<女子フライ級/5分3R>
カーリー・ジュディシー(米国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ジェカ・サラギ(インドネシア)
ウェスティン・ウィルソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
シャイラン・ヌルダンベク(中国)
メルキザエル・コスタ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ジュリア・ポラストリ(ブラジル)
ヨセフィン・ヌットソン(スウェーデン)

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MMA MMAPLANET o UFC UFC296 コディ・ダーデン タジル・ウランベコフ

【UFC296】右カウンターでダウンを奪ったウランベコフが、最後はダーデンをRNCで仕留める

<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
Def.2R4分25秒 by RNC
コディ・ダーデン(米国)

身長で上回るウランベコフが右カーフを連続で当てる。ダーデンが右スイングでウランベコフを下がらせたあと、右ローを当てる。ウランベコフはワンツーを繰り出すも届かず。しかしダーデンが中に入ろうとしたところに右ストレートのカウンターを合わせてダウンを奪った。すぐに起き上がりシングルレッグで組んできたダーデンの首を取るウランベコフ。ダーデンはギロチンで絞め上げられながらも回転してトップに回る。

両者が立ち上がり、打撃戦からケージ際での差し合いへ。離れたダーデンにウランベコフが左ジャブを突き刺す。インファイトになるとダーデンのパンチがウランベコフの顔面を捉える。ウランベコフは組みつくが、ダーデンが右腕を差し上げて突き離す。なおも組んでくるウランベコフをケージに押し込んだダーデンだが、反対にテイクダウンを奪われた。ニーシールドから背中を見せて立ち上がろうとしたダーデンだが、バックマウントを奪われてしまう。ウランベコフが四の字フックからRNCを狙い、フェイスロック気味で絞め上げたがダーデンが耐えた。

2R開始早々、ダーデンが右フックから連打を当てる。下がったウランベコフを追うダーデンが左ミドルを繰り出した。蹴り足をキャッチできず、そのまま食らったウランベコフ。ケージに押し込まれるも、1Rと同様にサンボ的なテイクダウンを奪った。ダーデンはボトムから腕十字を狙うも潰されてしまう。ウランベコフのトップコントロールに対し、会場からはブーイングが飛ぶ。ウランベコフはパスからバックへ。立ち上がるダーデンに四の字フックで乗りながら、右足の指をケージに引っ掛けつつポジションを保ち、RNCを狙う。右腕で絞め上げるウランベコフだが、ダーデンも耐える。ウランベコフはパンチで削り、右腕でダーデンのアゴを絞めつけてグラウンドに引きずりこみタップを奪った。


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MMA MMAPLANET o UFN214 タジル・ウランベコフ ネイサン・メネス 平良達郎

【UFN214】平良達郎の周りは強敵だらけ。タジル・ウランベコフがギロチンで、メネスからタップを奪う

<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
Def.1R2分11秒by ギロチンチョーク
ネイサン・メネス(米国)

バンタム級からフライ級に転向のメネス。鋭い右を振るって、ジャブを当てる。さらに左ボディフックを決めたメネスは、右ローを入れる。飛び込んでヒザをついた状態からシングルレッグに出たウランベコフがテイクダウンを決める。メネスはクローズドガードで下からヒジを入れ、一瞬立ち上がったウランベコフが腰をコントロールしてスタンドに戻させない。

ニーシールドのメネスにヒジを落とすウランベコフは、立ち上がって足を捌いてパス。シングル狙いのマルセロチンへ。ここからヒジを落とし、首をツイストさせたウランベコフがタップを奪った。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC272 キック タジル・ウランベコフ ティム・エリオット ボクシング

【UFC272】強くてダーティーなティム・エリオットが、ウランベコフから逃げ切り勝利

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
タジル・ウランベコフ(ロシア)

いきなり後ろ回し蹴りを見せたエリオットが、ケンケン状態で前に出てミドルを蹴る。ウランベコフはジャブから右ストレートと正攻法で迎え撃ち、ジャブを連続で届かせる。エリオットはローを蹴り、ボディを伸ばすが、右を打たれてダブルレッグへ。背中をつけたウランベコフに鉄槌を落とし、立ち上がり際に顔面にヒザを2つ入れる。タイミング的にあギリギリセーフの攻撃を受けたウランベコフが右を2発返し、クリンチでもパンチを打っていく。

エリオットはローから右フック、そして2度目のダブルレッグを決めた刹那、ウランベコフが立ち上がりエルボーを受けてもジャブを返す。ウランベコフの右ストレートにダブルレッグ、アンクルピックで3度目のテイクダウンを決めたエリオット。ウランベコフがバタフライスイープを仕掛けスクランブルでスタンドに戻る。エリオットもスタンドに戻ってテイクダウンで加点という狙いか、抑え込みを続ける意志はない。

残り1分、ウランベコフが右を当て、変則的なエルボーを繰り出したエリオットが左フックに繋げる。ジャブ、ワンツー、ハイキックを見せたウランベコフだが、左オーバーハンドでダウンを喫する。組んで立ち上がったウランベコフだが、初回を落とした。

2R、左オーバーハンドをヒットさせたエリオットは、ウランベコフのダブルレッグを切る。パンチが大きくなり始めたウランベコフ、ジャブと右ストレートという基本に戻るが、このエリオットは圧を受けないで前に出てくる。そこに初めてダブルレッグでテイクダウンを決めたウランベコフも、またグラウンドをキープすることはない。スクランブルからの投げを潰して離れたエリオットに対し、右を当てたウランベコフがクリンチでダーティーボクシング勝負へ。グローブを掴んで殴るというまさにダーティーな面も見せたエリオットは、ボディロックテイクダウンを潰してマウント奪取。

すぐに足を戻してスクランブルで立ったウランベコフが、ボディロックからリフトしてテイクダウンも、背中をつけた瞬間に反動でエリオットが上を取りに行く。ここもスクランブルとなり、クリンチしてボディのウランベコフだがエリオットがエルボーを打ち込む。ウランベコフもエルボーを返し、ボディロックでケージに押し込みテイクダウンを奪いかかったところで時間になった。

最終回、ジャブから右ミドルを入れたウランベコフは、左をかわしてエルボーを入れる。続いてクリンチでパンチを入れ、離れてもアッパーから右フックを左に合わせる。パンチを被弾する数が増えたエリオット、動きも落ちている。左のオーバーハンドも切れがなくなったエリオットにジャブ、ストレートを当てるウランベコフはダブルレッグを選択する。

ケージに押し込んだウランベコフが、シングルレッグでリフトしてバックに回る。残り90秒、スタンドで背中に乗り──前方に落とされないで四の字フックに取ったウランベコフが、寝技に持ち込む。RNCをセットしたいウランベコフに対し、エリオットは手首を掴んで耐える。パンチに切り替えたウランベコフはパンチ、鉄槌を入れてタイムアップを迎えた。

初回にあった立ち上がり際のヒザ蹴りはともかく、2Rのグローブを掴んでのパンチは明らかに反則だったが、エリオットはジャッジ3者から29-28と支持され競り勝った。


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F1 MMA MMAPLANET o UFC UFC272   アレックス・オリヴェイラ イェン・シャオナン ウマル・ヌルマゴメドフ エジソン・バルボーサ グレッグ・ハーディー ジェイミー・マラーキー セルゲイ・スピヴァク タジル・ウランベコフ ティム・エリオット ブライアン・ケレハー ヘナト・モイカノ ホルヘ・マスヴィダル マリナ・ホドリゲス マリヤ・アガポワ ルドヴィット・クライン

【UFC272】計量終了 コビントン×マスヴィダル──止まらない罵り合い。どうなるロシア勢……

【写真】予定調和が、激しくなっているだけで何も面白くないやりとりだ(C)Zuffa/UFC

5日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでUFC 272「Covington vs Masvidal」が開催され、4日(金・同)に本計量、セレモニアル計量が行われた。

メインで戦うコルビー・コビトンとホルヘ・マスヴィダルは、セレモニアル計量のフェイスオフでダナ・ホワイトを間にののしり合いを続ける。

そしてジョー・ローガンに旧友でビター・ライバル(遺恨の相手)と戦うことになったと尋ねられたマスヴィダルは「ビター・ライバルじゃないビッチだ。アメリカントップチームとは別に僕に人生、このスポーツを関わってくれた父のために、そして自分のためにビッチの化けの皮を剥がす。チ〇ポでケ〇の穴の臭いをかいでいろ。神に感謝し、ここに来てくれた──こんなヤツのために拍手を送ってくれる皆に感謝している。コルビー、俺の願いを聞いてくれ、PPVを売ってほしんだ。俺の方を見ろよ、ビッチ。できないだろう、ビッチ。ただPPVを売れ、お前はそれで十分なビッチだ」等、訳せないような言葉を続けた。

続いて元ルームメートで元チームメートと戦う、この試合の意味を問われたコビントンは「ウォー、ウォー、ウォー、ジョー・ローガン。僕らは将来のことを話していたけど、今のことを話そうや。ジョー・ローガン、皆が君を愛している。君がUFCに戻って来てくれて嬉しい。恋しかったよ。今日は最後の晩餐だ。明日は電気椅子を用意する。アイツのケツを吹き飛ばす」と話し、最後は米軍への称賛の言葉を送り、「ゴッド・ブレス・アメリカ、明日の夜に会おう」と大声で締めた。


両者のやりとりなど、特にMMAに必要ないと感じるファンにとって注目はウマル・ヌルマゴメドフ、タジル・ウランベコフの2人だ。キャリア13勝0敗のウマル、13勝1敗のウランベコフ──バンタム級とフライ級の要注目株でブライアン・ケレハー、ティム・エリオットを下せばランキングもそうだが、存在感が違ってくる。とはいえ個人の力の及ばないところで、彼らのキャリアに暗雲が立ち込めている。

ロシア軍のウクライナ侵攻により、パラリンピックではロシアとベラルーシの選手団の参加が拒否され、サッカーでもFIFAとUEFAは代表をはじめロシアの全チームの国際大会への参加禁止を決定した。UEFAチャンピオンズリーグの決勝もサンクトペテルブルクのガスプロム・アレナから、パリのスタッド・ドゥ・フランスに変更されている。

一方で自動車レース界では世界モータースポーツ評議会が、ロシアとベラルーシ籍のドライバーに関して、国家の代表としての出場や、国旗の掲揚などを国威高揚に通じる一切の行為を禁じるなど誓約書にサインをしたうえで出場を認めている。ただしF1ではロシアGPを2025年まで中止とし、ハースF1のロシア人ドライバー=ニキータ・マゼピンが父親の経営する会社のスポンサーごと契約を破棄されるなど──政治とスポーツは別という大義も完全に崩れ、ロシア人アスリートは困難な状況にある。

そんななかUFCやMMA界では、ロシア人ファイターを締め出すという話は出ておらず(3月19日の英国大会は水面下でカード変更という動きもあるようだが)、今回のセレモニアル計量でもウマル・ヌルマゴメドフとタジル・ウランベコフというダゲスタン系ロシア勢へのブーイングや、ウクライナ国旗を身にまとったマリナ・モロズへの特別な声援は(BGMが爆音量で流れてはいたが)確認できなかった。

そんな両者だけでなくMMAには欠かせないロシア人ファイター達が、母国の他国侵攻の影響を──出場機会を得ることができたとしても、受けないわけはないだろう。今後のMMA帝国のファイターの活躍の場はどうなっていくのか──という意見すら憚れる空気が我々の世界を覆っているが、果たして。

■視聴方法(予定)
3月6日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWプライム

■対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
コルビー・コヴィントン: 170.5ポンド(77.34キロ)
ホルヘ・マスヴィダル: 170.5ポンド(77.34キロ)

<160ポンド契約/5分3R>
ハファエル・ドスアンジョス: 160ポンド(72.57キロ)
ヘナト・モイカノ: 160ポンド(72.57キロ)

<フェザー級/5分3R>
エジソン・バルボーサ: 145.5ポンド(66.0キロ)
ブライス・ミッチェル: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ホランド: 170ポンド(77.11キロ)
アレックス・オリヴェイラ: 170ポンド(77.11キロ)

<ヘビー級/5分3R>
セルゲイ・スピヴァク: 243.5ポンド(110.44キロ)
グレッグ・ハーディー: 266ポンド(120.65キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイリン・ターナー: 156ポンド(70.76キロ)
ジェイミー・マラーキー: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
マリナ・ホドリゲス: 116ポンド(52.62キロ)
イェン・シャオナン: 116ポンド(52.62キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニック・ネグメレアフヌ: 205.5ポンド(93.21キロ)
ケネディ・ンゼチェクウ: 206ポンド(93.44キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マリナ・モロズ: 125.5ポンド(56.92キロ)
マリヤ・アガポワ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ: 146ポンド(66.22キロ)
ブライアン・ケレハー: 145ポンド(65.77キロ)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット: 126ポンド(57.15キロ)
タジル・ウランベコフ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ライト級/5分3R>
ルドヴィット・クライン: 156ポンド(70.76キロ)
ディヴォンテ・スミス: 156ポンド(70.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダスティン・ジャコビー: 205.5ポンド(93.21キロ)
ミハウ・オレキシェイジュク: 206ポンド(93.44キロ)

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