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【Gladiator CS02】真価が問われるテムーレン戦へ、南友之輔「相手が今までより強いんで、力でへし折る」

12日(金)に会場非公開で開催される無観客&配信大会GLADIATOR CHALLENGER SERIES02「Matsushima vs Sodnomdorj」にて、南友之輔がテムーレン・アルギルマーと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

全空連・WKFルールの空手では各世代で日本代表として活躍し、パリ五輪での空手不採用を受けてMMAの道を選んだ南。5月の秋田良隆戦に勝利後、元GLADIATORバンタム級王者テムーレンとの対戦をアピールし、デビューから10カ月&キャリア5戦目にしてテムーレン戦が実現することとなった。

大きな目標=UFC参戦に向けて「UFCにつながる試合を一つ一つクリアしていきたい」という南にとってターニングポイントになりうるテムーレン戦。この大勝負に向けた心境を語ると共に、MMAにおける打撃論についても語ってくれた。


──南選手も対戦を望んでいたテムーレンとの一戦が決まりました。5月の試合後に対戦アピールのマイクもありましたが、正式に試合が決まった時はどんな心境でしたか。

「最初、僕が(対戦アピールを)言った時に、テムーレンがInstagramのストーリーでやるぞみたいな感じの投稿していたらしくて、それをGLADIATORの櫻井(雄一郎)会長に聞いて、決まるんかなという気持ちではいました。だから正式に決まった時も『決まった!』というよりも『いよいよ決まったな』でしたね」

──テムーレン戦をアピールした一番の理由は何だったんですか。

「正直、自分は強い人とやりたいという気持ちがあって、テムーレンは元チャンピオンで、それが明確じゃないですか。しかも自分はこれから世界と戦っていきたいと公言していて、それだったら外国人、元チャンピオンが一番分かりやすい。それでテムーレンがいいなって感じです」

──南選手は伝統派空手の輝かしい実績を持ってMMAに転向して、なかなか試合を受けてもらえない、対戦相手が決まるのに時間がかかっていたように思います。

「そうなんですよ。全然相手が決まらんし、相手が決まっても対策とか練ってモチベーションがめっちゃ上がったみたいな相手じゃなくて、勝たないといけないみたいな雰囲気の相手だったり、僕が挑戦を受けるみたいな立場だったんです。まだデビューして4戦以下なのに(苦笑)。だからテムーレンはやっと自分の実力が分かるような相手かなと思います」

──ある意味、南選手にとっては本当のMMAキャリアのスタートのような試合ですね。テムーレンは自分のポテンシャルも出し切って、戦術も必要な相手だと思いますが、試合が決まってからどんな練習に力を入れていますか。

「試合が決まる前から、テムーレンとは同じ大会に出ることが多かったんで、ざっくり試合は見ていたんですよ。試合が決まってからちゃんと映像を見て、相手はこれがあるからこうしようというよりも、ここだけは気をつけて自分の持っているものをどう活かすか。そこを考えてやっていますね」

──テムーレンは手足の長さや一発の重さなど日本人はないものを持っている選手だなと思います。

「空手時代にモンゴル人と戦ったことはないんですけど、結構ヨーロッパの選手と国際大会でやってきたんで、外国人と肌を合わせた感覚はあります。だから外国人選手の体の強さや手足の長さ、国際戦の経験がない選手よりもイメージはしやすいのかな。そこをもとにだいたいのイメージを組み立ててっていう感じですね」

──空手とMMAではルールが違いますが、日本人選手と外国人選手ではどこに違いを感じますか。

「なんか“硬い”って感じですね。外国人でもフィジカルが弱い選手もいるんですよ。ただ(フィジカルが)強いヤツは『細いのに強いわ』みたいな。イメージ的には一瞬壁があるような感じです。僕も空手時代からフィジカルが強い方やったんで、これは勝てんわって思うことはなかったんですけど、相手とぶつかったときに結構『ゴーン!』と衝撃を感じることはありました」

──試合としてはどんな展開を想定していますか。言える範囲で教えてください。

「打撃で倒すのはもちろんなんですけど、そんな倒そう倒そうというよりも、自分が持っているポテンシャルや考えていることを、ちゃんと再現してイメージ通りにできれば、自然とKOに繋がるなって感じなんで、そんな今までと変わらずです。ただ、今までは駆け引きをしてくれない相手が多かったんで、正直(試合を組み立てるのが)難しかったんです。でもテムーレンは駆け引きしてくれる相手だと思うので、そういう意味では案外すぐ倒せるんじゃないかなというのがあります」

──今までは相手が南選手のことを警戒しすぎて技術の交換やキャッチボールがなかったのですか。

「そうなんですよ。僕が一方的に攻めているんですけど、相手に守りに入られるとリアクションがないから、結構やりづらかったというのが正直な感想で。相手は完全にケージを背負って、1発だけ狙ってガツーン!と来るみたいな。それはそれでその一発に気をつけなきゃいけないから戦いづらいんです(苦笑)」

──それでいて会場の雰囲気としては「南、行けよ!」という空気になって。

「まさにそれですね。自分で自分の試合を見直して『こいつ全然倒さんよな』と思っていました(苦笑)。そういう意味でテムーレンは技の駆け引きをしてくれるし、結構パンチを振ってくるじゃないですか。だから見ている方は面白いと思います。自分でもそういう相手の方がしっかり見えるし、僕の持ち味も出るかなと思います」

──話を聞いていると、相手がテムーレンだからこそ、南選手が持っている引き出しやできることをもっと試合で出せそうですね。

「相手の強さやレベルが上がると、一番いいパフォーマンスや技を出さないといけないし、今までよりももっと高いものを見せられるんじゃないかなと思います」

──そこを含めて試合自体も楽しみですか。ワクワクするというか。

「そうですね。どんな感じになるんだみたいな。で、最初のリングの中央の取り合い、そういうところから楽しんでいきたいです」

──取材前の練習を見ていると、組みと打撃のミックス、打撃からの組み、組みから打撃など、そういった部分を意識しているように見えました。

「例えば今までの僕は自分からタックルに行くことは少なかったと思うんですけど、もっとシンプルに打撃と組み、組みと打撃という上下の動きは練習しているんで、それを見せられたらいいなと思っています」

──MMAに転向してレスリングや寝技の練習も好きになりましたか。

「そうですね。最初はやられてばっかりで、やらないといけないからやってるぐらいだったんですけど、今はもう自分から行って楽しく、こんなんもできるわとか、頭で考えることもできるようになりました」

──先ほどの打撃の話にもつながるかもしれませんが、BRAVEにはレスリング出身の選手も多いので、練習でも技術の攻防ができますよね。

「確かにそうかもしれないですね。自然とそういう練習ができているかもしれないです」

──この試合は南選手にとって初の国際戦かつ元王者との対戦で、ターニングポイントになる一戦だと思います。どんな試合だと位置づけていますか。

「別に普段とそんな変わらず、気負うこともなく。ただ勝ったら…というか、勝たないと先は見えてこないんで。なんで勝つことしか考えてないですね。もちろん心の内では『やったんぞ!』って気持ちもありますけど、いつも通り準備して、いつも通り挑む。ただ相手が今までよりも強いんで、しっかり力でへし折ってやろうと思っています」

──南選手を取材していて、もともと持っている目標設定が高いところにあって、そこから逆算してキャリアを考えている印象があります。例えばUFCや海外で活躍するためにどういうキャリアを積まなければいけないかを考えているというか。

「そうかもしれないですね。ここをクリアしないとRoad to UFC(RTU)に出ている中国の選手たちには絶対に勝てないと思うし、ここをクリアしないと自分が目指す場所には辿り着けない。なので、ここは絶対にクリアしないとなと思っています」

取材日に伊藤空也がEternal MMA王座獲得を報告。海外で戦う選手が身近にいることが南にとって刺激になっている。(C)PROGRESS

──BRAVEには海外のプロモーションでも試合をしている選手が多いですが、刺激を受けることも多いですか。

「多いですね。(原口)伸さんがRTUに出ていて、(伊藤)空也さんがEternal MMAでチャンピオンになって、すごい環境で練習できているんだなと思います」

──またGLADIATORからも河名マスト選手がRTUに出ていて、色んなものが繋がっていますよね。

「最初はGLADIATORという関西の団体で、海外の選手も呼んでるしぐらいの感覚だったんですけど、今はもうそれこそ河名選手が(RTUに)出たり、道が明確になってきているんで。それがすごくいいところだし、取り組みやすいですね」

──南選手のこれからのMMAファイターとしての理想像はどんなものがありますか。

「BRAVEに来たのが去年の3月なんで、まだ1年半くらいなんですよ。だからまだまだMMAファイターとしてできないことはたくさんあります。そのなかで今は打撃で圧倒できるところまでとりあえず行って、レスリングやグラップリングは徐々にできてくる部分ではあると思うんで。結果的にレスリングとグラップリングもできている状況に持っていきたいですね。グラフでいったら最初は打撃のところだけ飛び抜けているのが、だんだんと円に近づいていくイメージです。そのうえでKOを狙っていきたいです。海外だとコナン・マクレガーとかショーン・オマリーみたいに極めもできるけど、倒して勝つみたいな選手がいいですね」

──純粋な打撃だけで言えば、南選手はMMAファイターのなかでもトップの実績がある選手だと思います。MMAファイターの打撃のレベルは高いのか。またMMAという枠の中で使える打撃を使っているのか。どう見ているのかを聞いてみたいです。

「正直、距離感や駆け引きは空手の選手の方が強い、優れていると思います。MMAはレスリングもあるから、打撃の駆け引きを誤魔化すわけじゃないですけど、そこをやらずにレスリングに持っていけるところはありますよね。もちろん打撃の駆け引きを上手く使う選手もいますが、洗練されているという意味では空手の方が洗練されていると思います。例えば僕らは打撃を効かせるとかじゃなくて、触ることが必要な競技なんですよ。触られた時点で相手のポイントになっちゃうし、それを判断するのが審判だから、見ている審判に対してどう見せるかを意識しなきゃいけないんです」

──当てる・当てないではなくて、審判に触っているように見せる・見せないのレベルということですね。

「はい。審判の目線まで意識して動いて、その部分で相手と勝負して上回らないといけない。それと比べたら、MMAは基本的に自分と相手の打撃の交換で、審判の目は多少意識しても触る・触らないのレベルではないじゃないですか。そういう意味では空手と比べると頭を使わず、自分がやることを整理しながら戦えると思います。MMAは下(組み)を意識すればいいくらいなんで」

──審判にどうジャッジされるかを意識しながら戦うというのは相当神経を使いそうですね。

「仮に相手の攻撃を避けたとしても、それが当たっているように見えたらアウトだから、審判に避けたことが分かるように避けないといけない。そういう意味でMMAは当たっていなければOK、ギリギリでも避ければOKだから全然違いますよね」

――そこまで意識して戦っていた南選手からすると、仮にもらってもダメージを受けなければいいというMMAは幅が広がりますか。

「あとはそこの微調整ですね。さっきは避ける方の話をしましたけど、当てる方は当てる方で審判にアピールしないといけないから、わざと動きを大きくして当てるアピールするわけですよ。MMAはコンパクトに当てて、ギリギリで避けるから、そこの調整はめっちゃ必要だし、今もやっている最中ですね」

──例えば自分の攻撃でMMA用に微調整した部分はどこですか。

「空手は単発単発の競技なので、別に打ち合いが好きなわけじゃないんです。だから打ち合いに入る一瞬でヤバいポイントを作って、打ち合いになる時間でいかに当てるかを意識していいます」

──こちらが外から見ているものと南選手が試合をやりながら見ている世界は違うようね。

「ああそうですね。もしかしたらそういうズレはあるかもしれないです。でもシンプルに空手の速い打ち込みだけでは勝てなくなってくると思うので、近いところでの勝負だったり、そういうものをこれからは覚えていかないと。あいつはここの攻防ができないじゃなくて、あいつはここの攻防も強いと思われるようになりたいです」

──MMAには色んな選択肢があるなかで、南選手は海外での戦いを見据えていると思います。世界で戦うことへの想いを聞かせてもらえますか。

「やるからには世界一になりたい。世界一になるためには、UFCに行かないといけない
そういう感覚ですね。何が正解かは分からないですけど、UFCにつながる試合を一つ一つクリアしていきたいです。次テムーレンに勝って、GLADIATORのタイトルマッチをやらせてもらえるなら、そこを勝つことで色んな景色が見えてくると思うんですよ。大雑把にではなくて、一つの明確な目標があって、そこに向けてどういう道筋を選んでいくか。それを自分で選択していきたいですし、その選択を作るためにも勝ち続けていきたいと思います」

──それではテムーレン戦を楽しみにしているファンのみなさんにメッセージをお願いします。

「打撃で圧倒して、触らせずシンプルに倒すところを見せられたらなと。あとは新しい、こんなこともできたんや、こういう打撃、こういう組み方、そういうことできたんやっていうのを見せられるように、しっかり勝ちます」

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【ONE FN23】シェ・ウェイ戦前の和田竜光を岡田遼が訪ねた─01─オタツで勝利の平良達郎、その原風景とは

【写真】岡田が鶴屋怜のセコンドでベガスに向かう前夜、和田を訪ねて都内某所で取材。ココカ〇ファインの明かりを借りてオタツロックを実演 (C)MMAPLANET

6日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE FN23「Ok vs Rasulov」に和田竜光が出場し、シェ・ウェイと対戦する。
Text by Manabu Takashima

1年4カ月振りの実戦復帰となる和田だが、今、その存在過去最高に注目されている。6月15日のUFC ESPN57のメインで平良達郎がアレックス・ペレスを負傷TKOに追い込んだのが、和田の十八番=オタツロックから、煽って後方に倒れたことでヒザの負傷をペレスが負った。

日本ではお馴染みのオタツロックだが、まだ世界のMMA界に使い手という使い手は見当たらず、衝撃な結末とともに和田オリジナルというべきオタツロックが世に拡散されている。

そんななか、平良のセコンドを務める岡田遼が和田を訪問、かつてTRIBE TOKYO MMAで練習をしていた両者。世の中はもちろん、和田本人がオタツロックの本当の怖さに気付いていない時の光景が、平良のUFC6連勝に繋がっていた。

ただし、オタツロックだけが和田ではない。岡田が認めるように、練習仲間やコアファン層は承知のウェルラウンダー=和田と、岡田のオタツロック論と和田竜光のこれからについて対談を行ってもらった。


「ONEがなかったら、MMAを辞めているかもしれない」(和田)

――和田選手、1年4カ月振りの試合が近づいてきました(※取材は6月25日に行われた)。

和田 去年の3月のFriday Fights以来ですね。

岡田 ずっと日本大会に出場するものだと思っていました。こないだ久しぶりに電話をくれても、試合のこととか教えてくれなかったですもん(笑)。

和田 契約問題は言っちゃいけないことが多いから(笑)。

──守秘義務というやつですね。ただ自分が知っている限りは、実は日本大会の時に契約は切れていたと。

岡田 えっ、そんなことがあるんですか。

和田 あるんだよ。Friday Fightsは単発だったみたいで(笑)。

岡田 まぁ、それだと日本大会の出場もないですよね。

和田 皆が気付いていなかったようで。そりゃぁリストに名前がないんだから、日本大会に出場も何もないよね(笑)。

──ある意味、奇跡ですよ。マネージメント、マッチメイカーが気付いていないなんて……。

和田 去年の12月に気付いたけど、そこからクリスマス休暇とか新年とかでなかなか時間が掛ってしまって。

──そのタイミングになると和田選手は試合に出られても、ビザが取れないから外国人選手を招聘できないですよね。それにしても、そこからまた7カ月が掛ったわけですし。

和田 長かったですね。でも、組まれないものはしょうがない。ようやく決まりましたね。

岡田 なんで、再契約したんですか。

和田 そもそも俺はONEに感謝しているから。ONEがなかったら、MMAを辞めているかもしれない。DEEPでチャンピオンになって、RIZINの出場も1回きりで。UFCも行けないし、『もうやれることはない。このままダラダラやってもしょうがない』って思っている時にONEが契約してくれて。

──「なぜなら、僕は修斗を愛してるから」と叫んで、全然でない人もいますが。

岡田 アッハハハハハハ。それ、僕じゃないですか。でも和田さん、義理堅いッスね。

和田 俺も悩んだよ。色々な人と話もしたし。RIZINも頭にあったけど、俺の試合が組まれるなんて保障もないし交渉もしていない。だからファイトマネーがいくらになるのかも分からない。けど、そういう状況でいえばONEの方が確実に稼げるので。

──う~ん、勝手ながら和田選手とブラジル人や欧州系の選手との試合、例えUFCでなくても見たいです。

和田 UFCには一応、この契約が空いている期間に交渉をしてもらいましたが、全然だめでした(笑)。

──それでも交渉を試みたんですよね。いやぁ、良い話です。

和田 まぁ年齢もあって、成績も抜群に悪いんで。DJとやって良いところがあった。それと大昔ですけど、カイ・カラフランスに勝っている。そこを材料にダメもとで、契約が切れている間に一丁聞いてもらいました。

ただ変な話、僕はONEと契約した時からDJ以外に試合がしたいという相手がいなかったんです。で、DJと試合ができてから僕のなかでは、ある意味もう上がっていて。もう一番戦いたい人と試合はした。だから明日、ケガをしてMMAができなくなっても、僕のなかでは悔いはないです。もうやりたいことはやったというベースがあります。そこと海外で試合をすること、それと稼ぎも天秤に掛かっていて。

岡田 で、再契約をしたのですね。

──6日に戦う相手は、シェ・ウェイです。かつて若松選手と戦った中国人選手ですね。

和田 佑弥がハイドレーションで引っ掛かった時に戦って、やっつけたヤツで。

岡田 あぁ、あの時の。

和田 今はランカーじゃないけど、トップ5だった時もある。現状はその下の選手です。

岡田 いや、もうフィニッシュしてください。やっぱり、ここはオタツロックから。本家ですから。

「あの形といえばあの形なんです。達郎が勝った理屈も、もう7、8年前のあの練習の時も」(岡田)

和田 オタツロックねぇ。ホント、平良君。ありがとうって。まぁ、得意だから出せる可能性は高いけど、一本を取るならそこからの形ですね。でも、狙って出すようなモノではないので。あれって、オタツロックだよねぇ?

岡田 ハイ、勿論オタツロックです。TRIBE TOKYO MMAのプロ練習に参加させてもらっていた時に、僕と同門の佐久間健太も一緒で。その時に和田さんが練習で仕掛けて、あの形といえばあの形なんです。達郎が勝った理屈も、もう7、8年前のあの練習の時も。

和田 あの時は僕も未熟で。あれでケガをして以来、佐久間選手をTRIBE TOKYO MMAで見かけなくなってしまって……。

岡田 でも、僕もあの時は何が起こったか、分からなかったです。

和田 本当にこの間の平良君とアレックス・ペレスの試合のような形でした。立った状態でオタツロックに入って、組んでいる方でない足に全体重が掛かってしまって。それで倒れた時にはACLがいくような……。ただおんぶされていただけなら煽っても踏ん張られてしまいます。

オタツロックは組んでいる足が入っていくことで、相手の足が持ち上がるような形になります。するともう一方の足にオタツロックを仕掛けた方の人間と、仕掛けられた相手の2人分の体重が全て掛かるんです。

岡田 踏ん張ると、ケガしちゃいます。グラウンドに自分からいくぐらいでないと。

──ペレスは一度目の煽りで倒れず、平良選手が後ろ手に取ってから煽って倒れました。

岡田 体が強い。だから、耐えてケガをした形ですね。

和田 DJは体重を逃がして、転がっていました。初見だったはずなのにさすがです。ただ佐久間選手にケガをさせてしまった時は、オタツロックのメカニズムがまだ分かっていなかったです。もちろん、平良選手のように煽ることもなかったし、足を上げて崩そうとしていたぐらいで。

今だとあんな風にはやらないです。でも、当時は危なさにも気付いていなかった。それで練習相手に仕掛けて、相手がバランスを崩して倒れることがほとんどで。その時、踏ん張り過ぎたり、マットに引っ掛かったりして佐久間選手にケガをさせてしまいました。

岡田 あれはインシデントでなく、アクシデントでした。ああいう風になることを狙うわけがなく。狙っても、そんな風になるものでもないですし。

「達郎って和田さんに憧れていたんです」(岡田)

和田 偶然でも起こり得る動きなので、練習では本当にそうならないようにしています。だから、オタツロック単体で勝とうとかはなく、そこから展開のために使っています。平良選手もあの結末を狙ったわけじゃなかったよね?

岡田 起こり得ると想定した中での仕掛けです。達郎のアクションで事故が起こることもある。その意識でしたね。

和田 試合だとケガをするとか躊躇すると、隙を与えて逃げられてしまいます。同時にケガをさせようなんて思わない。ただし、ケガをするかもしれないとは頭にあって仕掛けています。

──ケガは付き物ですし。殴って、蹴ってという競技ですからMMAは。ところで岡田選手が佐久間選手のケガを見ていたことが、平良×ペレス戦に繋がっているのでしょうか。

岡田 それをいうなら、僕もナンボでもオタツロックの餌食になっています。被害者の会の一員ですから。ケガはしていなくても。何より、これはこの間の勝利があるから話すのではなくて、達郎って和田さんに憧れていたんです。

僕が和田さんと毎週のように練習をさせてもらっていた時期に沖縄に行って、まだ修斗のチャンピオンになる前の達郎から「オタツロックってどうすれば、掛けることができるのですか」って質問されたことがあったんです。達郎は当時から和田さんの試合映像を見て、ずっと研究していましたね。

和田 へぇ、嬉しいなぁ。

──世界的にもヘンゾ・ロックはあっても、日本人選手以外でオタツロックは見た記憶がありません。

岡田 ヘンゾ・ロックは対角に足を入れる。アルジャメイン・ステーリングが使っているやつですね。

和田 僕もこないだの平良君の試合後に、ヘンゾ・ロックなのっていうリプを見てチェックしたのですが、アレは斜めにいれているだけで、足一本に2人分の体重が掛かるということはないです。

──となると、オタツロックは日本のMMAを代表する技ですね。上久保選手、後藤選手、鶴屋怜選手らがオタツ・ツイスターを使っています。

和田 鶴屋君、使っているよね?

岡田 使っています。ハイ、使っています。

和田 俺や上久保が掛けたことがあって。で、極め方は違うのですが、そこにオタツロックの原型は残っているんです。俺もあの極め方のアレンジを使っているから。で、怜君に「良いでしょ。あの仕掛け」って話しかけたら、「あれは違います』って(笑)。それを聞いていた上久保も「いやアレは自分たちが掛けたやつです」と言っていて(笑)。

岡田 アハハハハハは。そこが怜っぽくて良いです。それが達郎だったら「ハイィ。そうなんですぅ」って言いますよ(笑)。

和田 あの若さが良いですよね。買いです。あの雰囲気ね。良いです。イケイケで。絶対に、そこが怜君の強味です。実際にUFCに行っているし。火曜日にロータスまで来て、一緒に練習していますけど本当に強いです。

岡田 怜の目標は日本人初のUFCチャンピオンだから、達郎に先を越されたくなくて。そこがアイツの良さなんです。でも「そうなんですぅ」って言っておけば、先輩に可愛がってもらえるのに。

──その気持ちが透けて見えるのが、岡田選手ですよね(笑)。

<この項、続く>

■ ONE FN23放送予定
7月6日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

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どこ行くん


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