【写真】いよいよ、アジア圏外のファイターとユ・スヨンの戦いが始まる(C)MMAPLANET
元DEEP、Black Combat、Naiza FCバンタム級王者で昨年のRoad to UFCバンタム級トーナメントを制したユ・スヨンのUFC初陣が決まった。
Text Manabu Takashima
Special Thank to Mr. Choi Woo Suk
Road to UFCファイナルが11月のマカオ大会=UFN248だったため、すでに公式イベントで勝利を挙げているユ・スヨンだが、3月15日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN254「Vettori vs Dolidze 2」で初めてUFCバンタム級とコールされる試合に臨む。
対戦相手はAJ・カニングハム、これはイリディウムの韓国担当イム・ギホ氏が明らかとしたものだ。
カニングハムはキャリア11勝3敗でUFCでは0勝1敗、2022年と2023年にLFAとFury FCで勝利を挙げ、コンテンダーシリーズに挑むも2RにKO負けを喫した。3カ月後にローカルショーで再起し、昨年3月にショートノーティスでUFCと契約。この時はライト級でルドヴィット・クラインと戦い、乱打戦のなかでダメージを蓄積し、最後は腹への前蹴りでKO負けとなった。
とはいえ、これでUFCで戦う権利を得たカニングハムは9月に本来の階級であるフェザー級で仕切り直しの一戦を戦う予定だった。しかし、この試合を欠場しバンタム級に落としてユ・スヨンを迎え撃つことになった。
コンテンダーシリーズで戦った時に、父親からひどい暴力を受けたと幼少期のトラウマをカミングアウトしていたカニングハム。そのコンテンダーシリーズ以降は額をつけた距離でボディを連打するような攻撃に代表されるように、とにかく接近戦のブルファイトを展開してきた。
殴られて、殴る。棒立ちで、足を使わずにパンチを被弾し、拳を振るうカニングハムからは狂気にとどまらず、猟奇的な空気さえ感じられる。結果、既にダメージが心配されるようなパンチを何度も被弾しているが、コンテンダーシリーズ以前のカニングハムはこのような命を削り続けるブルファイターではなかった。どちらかといえば打撃と寝技及びスクランブルが織り交ざったなかで、アグレッシブに戦う選手だった。
よく動き、よく仕掛けることで隙をつかれることも多いが、サブミッションへの防御力に加え、バックやマウントなどポジションを返す力も十分に持っている。対してユ・スヨンのテイクダウン&コントロール力はアジアでは絶対。頭抜けているが、カニングハムをただのブロウラーと判断し、寝技でイージーにコントロールできるような甘い算段を立てると痛い目にあう可能性もある。
特にカニングハムのバンタム級転向が良い目に出て、フィジカルでユ・スヨンをリードするようであれば厳しい戦いを覚悟しなければならない。ユ・スヨンとしてはスタンド打撃の展開を嫌がることなく、逆にリードしてグラップリングに持ち込むことが重要になってくる。組むためとはいえ、組みたい心境が打撃面に表れるようなことは避けたい。そんなアジア代表、ユ・スヨンのUFC初陣だ。
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