【写真】吉成と海人のサプライズ参戦も含め、1年ぶりのONE日本大会は立ち技の豪華カードがずらりと並んだ(C)TAKUMI NAKAMURA
31日(金)、都内にて、3月23日(日)に埼玉県さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催される「ONE 172: TAKERU VS RODTANG」の追加対戦カード発表記者会見が行われた。
会見に出席したチャトリ・シットヨートンCEOが冒頭で挨拶。「『ONE172』のテーマは、ベスト・オブ・ザ・ベスト、日本の中の最強対世界というテーマがあります。まさに大谷翔平の物語を格闘技で見られる、日本のスーパースターが国際的スターに成り上がるストーリーが見られると思います」と、興奮気味に語った。
そして、本日発表された追加対戦カードは全部で7試合。まずはフェザー級キックボクシング暫定世界王者決定戦のタワンチャイ・PKセンチャイムエタイジムvs野杁正明だ。タワンチャイは現ONEフェザー級ムエタイ世界王者で、1.24ONE170でスーパーボン・シンハ・マウイをKOして同王座を防衛。ムエタイ&キックの二冠を目指して、今回はキックボクシングの暫定王座戦に登場する。
対する野杁は昨年6月にONEデビューを飾ったが2連敗。しかし、タワンチャイが王座防衛を果たしたONE170でシャーキル・タクレティをKOし、復活の狼煙を上げたばかり。日本大会でタワンチャイと暫定王座戦のチャンスが巡ってきた形だ。
またストロー級キックボクシング暫定世界王者決定戦として、ジョナサン・ディベラとサムエー・ガイヤーンハーダオも発表された。ディベラとサムエーはどちらも過去に同王座に就いたことがあり、元王者同士による暫定王座決定戦となった。
さらにバンタム級キックボクシングの秋元皓貴vsジョン・リネケルも決定。秋元は元ONEバンタム級キック世界王者だが、現在は連敗中。日本大会では復活をかけて、元UFCファイターでMMA&ムエタイの二刀流ハードパンチャーのリネカーと対戦する。
さらにフェザー級キックボクシングのマラット・グレゴリアンvs海人も決まった。海人はシュートボクシングのエースで、今回がONE初参戦となる。相手は元K-1&GLORY王者で、ONEのフェザー級のトップ戦線で活躍するグレゴリアン。ファン待望のビッグマッチの決定だ。
またアトム級ムエタイではラック・エラワンvs吉成名高も決定。ラジャダムナンスタジアムで3階級制覇を達成した“日本ムエタイ界の至宝”吉成がONEに電撃参戦。しかも、元ルンピニー王者でもあるラックと、ONEのムエタイルール=オープンフィンガーグローブムエタイでの刺激的な対戦が実現だ。さらにキャッチウェイトキックボクシングのスリヤンレックvs龍聖も発表された。KNOCK OUTで戦う龍聖もONEは初参戦だ。
会見には、本日発表された追加カードに名を連ねる吉成、秋元、龍聖、海人、グレゴリアン、野杁、タワンチャイ、さらに既報カードから、エドゥアルド・フォラヤンとMMAルールで対戦する青木真也、バンタム級ムエタイ世界王座統一戦を戦うナビル・アナンとスーパーレック・キアトモー9、そしてメインイベントでスーパーファイトを行なうロッタン・ジットムアンノンと武尊も登場。それぞれ試合に向けての意気込みを語った。
吉成名高
「今回、ONEの日本大会よいう素晴らしい大会に参加することができ、本当に嬉しく思っております。錚々たるメンバーの中で自分は試合をさせてもらうんですけど、ムエタイという競技において、自分は絶対的な自信を持っています。対戦相手のラック選手、凄く強い選手ですけど、自分のスタイル、美しいムエタイを貫いて世界を驚かせたいと思います」
秋元皓貴
「今大会に出場できることを凄く嬉しく思ってます。ここ3戦、いい結果を出せてないんですけど、毎日厳しい練習して、確実に自分がまだ成長しているなと感じているんで、今までの悔しい時間を全部取り戻せるような、最高の結果を出したいと思っています」
龍聖
「世界中のONE Championshipのファンの皆さん、はじめまして。日本のキックボクサー、KNOCK OUTの龍聖です。ONEに出させてもらえることを凄く嬉しく思います。3月23日、埼玉でスリヤンレック選手と最高にエキサイティングな試合を約束します。楽しみにしていてください」
青木真也
「はい、気がついたら1年以上試合をしてなくて、『あっ、ファイターなんだ』って思い出しました。それは冗談として、(チャトリCEO)にラストマッチって言われちゃったんですけど、全然僕の中ではラストマッチじゃないし、これからも試合をしていくつもりです。ラストではなくスタートだと思っていますから、今回、エドゥアルド・フォラヤンと出汁のある試合をしたいなと思っておりますので、お付き合いしていただけたら幸いです」
エドゥアルド・フォラヤン(※映像によるコメント発表)
「レジェンドのシンヤと対戦するのはこれが最後なので幸せな気分です。シンヤと最後に戦えることは嬉しいし、恵まれています。もちろん僕たちはプロですからね、ケージの中ではベストを尽くしたいです。ですが、試合以外では私たちは友人です。試合中はベストを尽くす必要があります。やあ、シンヤ、私たちが戦ってから何年も経ったね。だから最後にあなたに会いたい。リングの中でまた一緒に戦えるを機会を得て、ただただ嬉しく思っているよ。ベストを尽くそう」
海人
「シュートボクサーの海人です。ONE日本大会には初参戦させていただくことになりました。対戦相手もグレゴリアン選手と、僕が世界最強を求めている中で必ず倒さないといけない選手だなと思っていた選手と対戦が決まって、今は本当にワクワクしています。皆さんにもワクワク期待していてほしいなと思います。日本の格闘家が一番強いことを必ず証明します」
マラット・グレゴリアン
「日本に戻れてこれて本当に嬉しいし、日本には自分のファンもいるので、それも嬉しい。対戦相手は日本最強の一人だということで非常に楽しみにしている。キックボクシングのメッカの日本でまた試合ができることが楽しみだ」
野杁正明
「ONEの日本大会という最高の舞台で、過去最強の相手、タワンチャイ選手と対戦が決まって、本当に嬉しく思います。日本大会ということもあって、ここにいる日本人選手全員で勝たないといけないと思いますし、僕は武尊くんと二人で勝たないといけないと思っているんで、武尊くんの前に僕がいい形で勝って、いい流れを作って、武尊くんにバトンを渡して、二人揃って勝ちたいと思うんで、是非期待していてください」
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム
「皆さん、こんにちは。日本で試合ができることを大変嬉しく思います。そしてキックボクシングで大変強い野杁選手と対戦できることも、大変光栄です。多くの人に観てもらいたいと思っています」
ナビル・アナン
「皆さん、こんにちは。今回、このような試合の機会をいただけて、大変嬉しく思っています。そしてまたこのようなリマッチができることも、大変光栄です。これまで自分を高めるために戦ってきました。そして今回は昔の自分ではないこと、自分の成長を証明できると思っています」
スーパーレック・キアトモー9
「日本でまた試合ができることを大変嬉しく思います。前回の試合では僕はキックボクシングをお見せしましたが、今回はムエタイということで、僕が好きで、そして得意なスタイルとなります。日本の皆さんに本来のムエタイの美しさ、そしてムエタイのアートを見せたいと思っています。とても楽しみです」
ロッタン・ジットムアンノン
「この会見、武尊選手との試合に関する会見は2回目となります。早くすぐにでも試合がしたいです」
武尊
「本当にこれだけのメンバーが集まる大会っていうのが、本当に開催できることを嬉しく思うし、数年前に『THE MATCH 2022』という大会を日本でやって、日本のいろんな団体の対抗戦をやって盛り上がったんですけど、その後に僕はずっと『次は日本vs世界のTHE MATCHをやりたい』と言っていて。いつか絶対に実現したいと思っていたことが、ONEの日本大会で実現することができて、本当に凄く感慨深いし、嬉しく思うし、その大会のメインイベントで試合ができるということで、本当に嬉しくて、本当に感謝しています。ロッタン選手も言っていましたけど、僕も今すぐにでも戦いたい気持ちなんですけど、残り2カ月弱、お互い最高のコンディショで、この豪華な大会のメインに相応しい最高の殴り合いをして、最高の勝ち方で、世界最高の日本大会を締めくくりたいと思います」