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JJ Globo Report UFC UFC Fight Pass Invitational03 オリバー・タザ ブログ リッチー・マルチネス

【UFC FPI03】ブギーマンにラバーを取らせず。オリバー・タザが外ヒールでタップを奪う

<アブソリュート級T準々決勝/8分1R>
オリバー・タザ(カナダ)
Def.5分36秒by ヒールフック
リッチー・マルチネス(米国)

ブギーマンことマルチネスにラバーガードを取らせないことが先決、タザが引き込んで下を取る。とはいえブギーマンにはダースチョークもある。タザはクローズドガードからニーシールド、尻をずらして距離を取り直す。バタフライからハーフバタフライのタザがアウトサイドアシから足関を狙うが、ブギーマンが対応してダースへ。すぐに察知したタザは、残り5分を切ってスタンドに戻る。

シングルから肩を押されたブギーマンが引き込んで下に。ヒザ立ちでハーフも取らせないタザは、足を捌いてパスを狙う。半身でハーフ、腰が切れないブギーマンは頭の方向に移動してスペースを作り直す。そうなるとタザは、すかさず足を抱えにいく。外掛け、アンクルロックから外ヒールに移行したタザがブギーマンからタップを奪った。


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ABEMA Interview JJ Globo ジェセフ・チェン ブログ 岩本健汰

【FIght&Life】ADCCオセアニア&アジア予選を制した岩本健汰「この戦いで勝つには、ここに特化しないと」

【写真】準々決勝のイーサン・リー、準決勝のジョセフ・チェンとの激闘を経て、決勝のシラジ・スーフィーを下して世界大会出場権を獲得した岩本(C)Huynh Nguyen

28日(火)に発売されるFight&Life#91に19日(日・現地時間)に豪州で開催されたADCCオセアニア&アジア予選77キロ級を制し、9月の世界大会出場を決めた岩本健汰のインタビューが掲載されている。

同記事に掲載しきれなかった日本の練習環境、スクランブルの大切さ、そしてMMAファイターとしての今後に関して岩本が話したことを──ここで、お届けしたい。


──日本国内では柔術の流れでグラップリングも徐々に浸透しているのですが、岩本選手のようにADCCに強く求められるレスリング、スクランブルの練習に力を入れているグラップラーはあまりピンとこないです。

「今のADCCだと柔術の道着無し、サドルの流れの足関節形の技術だけで勝つことは無理です。ADCCルールでは厳しいと思います」

──ただしADCCで勝っているのは柔術家ですよね。レスラーやMMAファイターが出て勝てるモノではなく。

「う~ん、柔術家でもレスリングがデキる人、際の攻防……スクランブルを制することができる柔術家が勝っています。テイクダウン云々でなく際で勝ち切ることが大切ですから。それには柔術に加えて、レスリング力がないと難しいです」

──そこがADCCのポイント制には欠かせないというわけですね。

「ADCCを目指すのでWNOなどのサブオンリーでも、レッスルアップからトップを取る選手が増えています。それまでサドルを取っていた選手たちでも。柔術でもその流れでリバーサルのポイントを取る選手もいます。そこにはレスリング力、レスリング力でスクランブルの能力を高める必要があって。

50/50の攻防でレスリングを使わずにスイープをすることだけを狙っていると、手詰まりになります。シングルレッグで起き上ることができる展開に50/50とかだと、結局のところ潰されて終わってしまうので」

──では現状、壁がある状態でMMAグラップリングをやってきた岩本選手ですが、今回の予選に向けて壁を使わない練習をしてきました。今後はMMAグラップリングのなかのレスリング力に収まるのか、ピュアレスリングを学んで高めることが必要なのか。どちらだと考えていますか。

「MMAだけのグラップリングをやっていても、これ以上は伸びないというは……今日、ジョゼフ・チェンと戦って思いました」

──そこまで究めないと勝てない。でも、そのルールで試合をするのは2年に2度……予選と世界大会のみ。少なくとも日本ではそうです。ADCCルールでなくてもグラップリングの試合は道着と比べても圧倒的にないという特殊な世界で。だから岩本選手もMMAに転じた部分は少なからずともあったかと思います。ただし、ここまでの世界の頂点を狙うのにパンチや蹴りを想定する練習をすることがプラスになるのでしょうか。

「う~ん……。この戦いで勝つには、ここに特化しないといけないというのは感じています。MMAと両立してやってこられた戦い方を今日はしました。でも、それだけでも手詰まり感が出てくるかと思いました。世界で勝つには、そこはチョット感じました。今日の試合を振り返ると……。グラップリングの試合がないからMMAを戦ったかと言うのは……難しいです」

──その一方でイリディアム・スポーツ・エージェンシーと契約したと聞いています。

「ハイ、そうッスね」

──そこはMMAファイターとしての将来を考えてのことかと思うのですが。

「現時点で契約はしたのですが、MMAファイターとしての今後に関して何か話し合いがもたれたとかっていうこともないんです。そうですね……今日の予選で負けていたら、MMAに専念したと思います。勝ったので、グラップリングで行けるかもしれないという気持ちにもなっています。

負けていたら、そうはなっていなかったのですが……今日はこのトーナメントで勝ったので、グラップリング熱が戻ってきたというか……。ADCC世界大会に出ることができるチャンスを手にしたので、そこはどうしていくか」

──ということは、今回は勝算がなくて出場したのでしょうか。

「勝つつもりで参加しました。そこは本当に勝つつもりでした。だから本当に嬉しいです」

──反面、練習環境という問題も出てくると。繰り返しになりますが、岩本選手のような練習をしているグラップラーはいないので。

「スクランブルの部分に関しては……僕みたいな練習をしている人はほとんどいないですし、そういう練習をする環境を見つけることが難しいです。う~ん、厳しいですね。皆で揃ってADCCに向かって練習するという環境がないので。9月の世界大会に向けて、このままの練習で1回戦を突破できるかは疑問です」

※予選トーナメントでタフだった準々決勝と準決勝の振り返り。世界大会に向けての練習環境、そして世界大会の展望を岩本健汰が語ったインタビューが掲載されたFight&Life#91は6月28日(火)に発売されます。

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Gladiator018 J-CAGE JJ Globo Report ブログ 中園優太 中川皓貴 八木敬志 原口央 天草ストロンガー四郎 島村裕 松木一郎 森戸新士 江木伸成 河名マスト 竹本啓哉 笹晋久

【Gladiator018】計量終了。コンバット柔術戦は「掌底によるKO率が高まる」(森戸)

【写真】プログレスのコンバット柔術ルール戦に出場する江木伸成。レオスでの掌底特訓の成果や、いかに(C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(土)、翌26日に大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018の計量が、同市内のSMOKER GYMで行われた。

Text by Shojiro Kameike

5月7日HEAT50の生田誠戦に続き、江木伸成がコンバット柔術ルールで松本一郎と対戦する。
ここでは江木のチームメイトである森戸新士がインタビュー時に触れていた、江木とのコンバット柔術対策に関するコメントを紹介したい。

「コンバット柔術の試合は今回から判定が無くなったので(時間切れドローとなる)、一本かKOによる決着のみになります。さらに自分が立っていても相手が寝ていて、レフェリーがグラウンド状態とみなせば掌底もOKになり、KO率も高まると思います。ジムではグラジエーターのミドル級王者である藤井章太選手が、グラップリングをやりながら掌底のミットを持つ形で練習しています。相手の松木選手は下からグルグル動くと思いますが、そこに掌底を入れたいですね」

この他、WARDORGウェルター級王者の格闘DREAMERSにも参加していた八木敬志が、中園 優太とライト級で戦う。計量はともに一発でクリアした。
一方、この日は一回目の計量でクリアできなかった選手が続出。そのうち中川皓貴と竹本啓哉、桑本征希は2回目で契約体重をクリアしたが、天草ストロンガー四郎は250オーバーに。
第10試合の天草ストロンガー四郎と島村裕のフェザー級戦は実施されるものの、

  • 天草にイエローカード1枚
  • 島村が勝った時のみ公式記録となり、ドローあるいは天草が勝利した場合はノーコンテスト扱い

という形式で行われることとなった。


■Gladiator018計量結果

<フェザー級/5分2R>
原口央(日本):65.65キロ
中川皓貴(日本):65.85キロ → 65.80キロ

<バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本):63.55キロ → 63.50キロ
笹晋久(日本):63.10キロ

<フォークスタイルグラップリング72キロ契約/5分2R>
森戸新士(日本):71.30キロ
河名マスト(日本):71.15キロ

<コンバット柔術バンタム級/10分1R>
松本一郎(日本):59.75キロ
江木伸成(日本):60.00キロ

<フェザー級/5分2R>
天草ストロンガー四郎(日本):66.60キロ → 66.05キロ(250グラムオーバー)
島村裕(日本):65.55キロ

<フェザー級/5分2R>
左海清之(日本):65.60キロ
TATUMI(日本):65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
ゆうと(日本):59.80キロ
丸山幹太(日本):60.15キロ

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本):56.00キロ
御代川敏志(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本):69.50キロ
中園優太(日本):69.35キロ

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル):61.15キロ
秋田良隆(日本):61.10キロ

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本):76.80キロ
成田佑希(日本):75.65キロ

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本):65.95キロ → 65.40キロ
入江一輝(日本):65.20キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本):56.40キロ
秋元強真(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本):69.85キロ
前田啓伍(日本):69.40キロ

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JJ Globo Report WJJC2021 ジエゴ・パト・オリヴェイラ ブログ メイハン・マキニ

【WJJC2021】ポスト・ミヤオ時代、ユニティのジエゴ・パトがライトフェザー級で頂点引き継ぐ

【写真】嶋田、マキニを倒しての堂々のライトフェザー級の頂点に立ったジエゴ・パト(C)SATOSHI NARITA

8日(水・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われた。
Text by Isamu Horiuchi

道着着用柔術の世界最高峰の大舞台。第8弾は嶋田裕太を破ったジエゴ・パト・オリヴェイラの準決勝と決勝、ライトフェザー級に新時代の幕上げを告げる優勝への道程を振り返りたい。


嶋田との準々決勝で恐るべき実力を見せつけたジエゴ・オリヴェイラは、準決勝ではもう1人の優勝候補と目されていたメイハン・マキニとの大一番に。マキニの凄まじいパス攻撃を耐えて50/50戦に持ち込むと、終盤足の絡みが解けた瞬間にパス狙いから目にも止まらぬ速度のバックテイクへ。マキニに場外逃亡を余儀なくさせて決定的な2ポイントを奪い、事実上の決勝戦を制した。

<ライトフェザー級準々決勝/10分1R>
Def.ジエゴ・パト・オリヴェイラ(ブラジル)
Def.6分06秒by 肩固め
マラカイ・エドモンド(米国)

続く決勝でオリヴェイラを待っていたのは、ほとんどの者にとってノーマークの新鋭、マラカイ・エドモンド。シットアップで上を取ったオリヴェイラは、プレッシャーパスからマウントを奪取し、肩固めを極めて僅か6分少々で圧勝した。オリヴェイラは、ユニティ柔術の先輩であるミヤオ兄弟がマスターに戦いを移した後の、新時代到来を高らかに告げる形で初優勝を遂げた。

【ライトフェザー級リザルド】
優勝:ジエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
準優勝:マラカイ・エドモンド(米国)
3位:メイハン・マキニ(ブラジル)、レネ・ロペス(米国)

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CJJW2021 JJ Globo Report クレイグ・ジョーンズ ドナルド・セラーニ ブログ

【CJJW2021】緊張感なし、ゆるゆる。クレイグ・ジョーンズがドナルド・セラーニをRNCで仕留める

<10分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
Def.5分14秒 by RNC
ドナルド・セラーニ(米国)

左腕を差していくセラーニ。クレイグが軽く内股を仕掛けると、簡単にセラーニが下になる。バタフライガードのセラーニに対し、それを越えようとしたクレイグは手押し車のように上方に移動し、そのまま両者がスタンドに戻る。

ここも左腕を差したセラーニが腰に手を回し、クレイグはツーオンワンを取る。ここで頭を押したセラーニが一瞬ヒザ蹴りの素振りを見せる。その直後にセラーニが小外掛けでテイクダウンに成功。クレイグは簡単にスイープを決め、足を抜いたセラーニが走って逃げる仕草で笑顔に。

ハイタッチから組んだ両者、クレイグがビクトル投げから足を──とらず、セラーニが離れる。セラーニのボディロックに、緩いカニバサミを仕掛けたクレイグは下になると2度目のフックスイープを簡単に成功させる。トップを取ったクレイグのニーリンベリー、シングルに対し、クレイグがバックを狙う。前転したセラーニだが、クレイグがトラックポジションに入る。

背中を取られたセラーニが、ペチャパチャと掌底を打って体を反転させる。とクレイグがバギーチョークへ。一瞬にしてセラーニがタップしたようにも見え、技を解いたクレイグはレフェリーが試合を止めないと見ると、もう一度セットアップする。

ここも自ら技を解いたクレイグに対し、セラーニが軽くボディに掌底をいれ両者がスタンドに戻って握手をかわす。ここでも左腕を差していくセラーニに対し、クレイグは前転──足を抜いたセラーニは、シングルへ。切ったクレイグは左腕を腰に回されると、右足を腰前に持ってきて、回転というよりここも下になって足を絡ませる。

これまでの動きと違い、切れが感じられたエントリーから50/50を取ったクレイグだが、こ簡単に足を抜かせる。パス狙いからバックに回ったクレイグはワンフック、ロールしたセラーニに対し両足をフックも場外際に。

マット中央、四の字フック&シートベルトで再開となるとクレイグがRNCをセット。セラーニが掌底のようなタップをし、勝敗は喫した。「試合前に言ったようにバギーチョークを狙った。タップがハードだったね(笑)。コンバットのルールは、殴られそうになるなかでサブミットを狙い、スクランブルも起こりやすく気にいった」とクレイグは話した


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IRE06 JJ Globo News ブログ 今成正和 杉内由紀 石黒翔也 石黒遥希 高橋SUBMISSION雄己

【IRE06】高橋SUBがプロデュース、ABEMAで生中継。コンバット柔術で石黒兄✖今成、石黒妹✖杉内!!

【写真】掌底有りの戦いにブラジリアン柔術全日本王者が見参!! 今成✖石黒兄、杉内✖石黒妹決定!!(C)

1月10日(月・祝)に東京都港区のリバーサル田町芝浦スタジオで開催される今成柔術主催IRE(imanari roll ecstasy)06がプロ&アマ制2部構成となり、プロの部のプロデューサーに高橋SUBMISSION雄己が就任。そのプロマッチは「IRE produced by 高橋SUBMISSION雄己」として午後7時よりライブ中継されることが、17日(金)にABEMAより発表された。

全7試合が予定さるプロ部門で、今回発表されたプロマッチはコンバット柔術2試合で68キロ契約の今成正和✖石黒翔也、51.5キロ契約の杉内由紀vs石黒遥希戦だ。


今成✖石黒は前日計量、杉内✖石黒は当日計量で、試合タイムはともに7分1RでOT制を用いる。IREのオーバータイムはシートベルトとスパイダーウェブでなく、50/50とサドルという特徴がある。

注目は掌底有り柔術、そして足関フリーのノーギサブミッションに石黒兄妹が参戦することだろう。今年のIBJJF全日本選手権で揃って黒帯ライトフェザー級を制している現役の道着柔術日本王者=最強兄妹が、打撃から身を守るという柔術の神髄をケージの中で見せることができるか。

2022年の日本のプロ格闘技はMMAより先にコンバット柔術で、戦初めが見られる。柔術とMMAの接点ともいえるコンバット柔術だけに、MMAファイターの出場もあるのか──他のカードの発表も待ちたい。

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JJ Globo Report WJJC2021 ジエゴ・オリヴェイラ. ブログ 嶋田裕太

【WJJC2021】嶋田裕太はジエゴ・パト・オリヴェイラのガードゲームに敗北、ベスト8で2021年終戦

【写真】「自分に足りないものと、格上の相手に通用することを確認することができました。さらに強くなってこの場所でもっと試合できるように頑張ります!」と試合後に嶋田からメッセージが入った(C)NARITA SATOSHI

8日(水・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われた。
Text Isamu Horiuchi

道着着用柔術の世界最高峰の大舞台。第5弾は嶋田裕太が挑んだライトフェザー級準々決勝の模様をレポートしたい。


<ライトフェザー級準々決勝/10分1R>
ジエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
Def.4-2
嶋田裕太(日本)

すぐに引き込んだオリヴェイラは、得意のラッソーを左右で切り替えながら煽りに来る。対する嶋田は、体勢低く脇を閉めて対処しては左右に動いてのパス狙いへ。が、オリヴェイラのガードを崩すには至らない。

オリヴェイラは内回りで崩してからのシットアップ狙い。しかし嶋田は左腕をマットにポストしてバランスを保った。ならばと左足でデラヒーバを作るオリヴェイラは、そのまま後転してのスイープを狙う。

嶋田はうまくその動きについてゆき上を保つ。さらにオリヴェイラは、嶋田の右足に外から腕を入れてシットアップに。崩されかけた嶋田だが、ここもすぐに上の体勢に戻る。2点の献上は回避した嶋田だが、ここでアドバンテージを一つ先行されてしまった。

オリヴェイラは嶋田のラペルを引き出して、自らの右足に絡める強固なガードを取る。嶋田は機敏なバーピーの動作で低く入り、また左に側転してのパスを狙う──が、オリヴェイラはラペルグリップをキープしたままついてきてガードを保つ。

その後もこの右のグリップが切れない嶋田。対するオリヴェイラは内回りから嶋田の右足を抱えると、そこにラペルを通して固定した上でさらに回転を続ける。

絡まれた右足を嶋田がうまく抜くと、今度はオリヴェイラは嶋田の左足を内側から抱える。そこからオリヴェイラは右のグリップを引きつけながら嶋田を崩して上を取り、2点を先制した。

ここまで卓越した反応とボディバランスで上を保ってきた嶋田だが、ラッソーやラペル等のグリップを用いて、あらゆる方向に回転し次々と仕掛けてくるオリヴェイラの崩しが、とうとうそれを上回った形だ。

ディープハーフの体勢で潜ろうとする嶋田に対して、オリヴェイラは腰を切って足を抜く体勢を作り、アドバンテージを追加する。次の瞬間、嶋田はスクランブルから上を取り返し、2点を取り返してみせた。それでも、まだアドバンテージで2つ下回っている。

残り3分半。嶋田は激しく左右にパスを仕掛けるが、右で片襟を掴んだオリヴェイラは、嶋田の足を下から刈っての切れ味抜群のシザースイープを見せる。体勢を崩された嶋田がすぐに反応して体制を立て直すと、改めて引き込んでみせたオリヴェイラが、3つ目のアドバンテージを獲得した。

このままガードをキープすれば勝てるオリヴェイラは、両側でラッソーを作る。嶋田は右のグリップを引き離すと、左にダイブする形でのパスへ。

オリヴェイラは冷静に対応して正体する。再び自らの右足に嶋田のラペルを絡めたオリヴェイラは、右腕で嶋田の右足を抱えると、そのまま引き付けて崩してシットアップ。

点差を4-2とし、さらになぜか4つ目のアドバンテージも得たのだった。残り時間がなくなってゆくなか、嶋田はなんとかスクランブルを試みるが、オリヴェイラはそれを許さずに試合終了に。

結局ポイントは4-2、アドバンテージは4-0。オリヴェイラの繰り出す迅速かつ変幻自在の下からの攻撃に終始ペースを握られ、ポイントを奪われた嶋田は最後まで反撃の糸口を見出せないままの完敗だった。

結果的に、現時点での世界の頂点を肌で味わうことになった嶋田。NYでのさらなる修行の中で、難攻不落のオリヴェイラの仕掛けをも突破するマルセリーニョ・ガウッシア直伝──至高のトップゲームを磨き、世界の舞台で披露してくれることを期待したい。

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Interview JJ Globo WJJC2021 ブログ 丹羽怜音 丹羽飛龍

【WJJC2021】丹羽兄弟は茶帯LF級に怜音、R級に飛龍が参戦「日に日に成長を感じられた」

【写真】今年5月にAOJに戻ってきた2人。飛龍(左)はムンジアル紫帯3位が最高位。兄弟で成長を見せられるか (C)NIWA BROS

9日(木・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われる。
Text by Satoshi Narita

オレンジ郡コスタメサのAOJに所属する丹羽兄弟、兄・怜音は茶帯ライトフェザー級に、弟・飛龍は茶帯ルースター級に参戦する。コロナ禍での一時帰国を経て今年5月に再び渡米した2人は、IBJJF主催のアメリカン・ナショナルやパン選手権に参戦し、飛龍はその2大会で優勝。ムンジアルと合わせて目標に掲げていたパン優勝を遂げている。ムンジアルの開催週、調整も大詰めを迎えた2人に意気込みを聞いた。


――今日は大会が始まる週の月曜日です。どのような1日を?

怜音 朝、練習をして。1時間のドリルとクラスでもう終わりです。激しい練習は先週で終わって、今週は調整という感じで、技の確認とか疲れが残らないような練習をしています。明日もそんな感じで、水・木曜は完全に休んで試合です。

――ムンジアルに向けた練習メニューは?

怜音 毎日同じことを続けてきました。まず朝に3つのクラスで練習があって。6時から7時のクラス、7時から8時のコンプトレーニング、8時から9時はギィのファンダメンタルに出て、その3つが終わったら残りの何人かで特訓というか、シチュエーションスパーやドリルを30分から1時間くらいやります。で、帰ってごはんを食べて少し休んで、昼の1時から2時でドリルをしたら1日の練習は終わりです。

飛龍 クラス後の居残りのメニューは、マテウス・ホドリゲスが率先して人を集めていて。最初は僕らと3人でやっていたんですけど、ムンジアルが近づくにつれて人が増えてきて、多いと7、8人で休みの日曜以外は毎日やっています。

――パン選手権以降、練習で何か意識して取り組んだことはありますか。

怜音 僕はパンナムで負けた相手(セバスチャン・セルパ)とこれまで4回戦っていて、パンナムで負けてしまって1勝3敗なんです。

――負け越しているわけですね。

怜音 ムンジアルでも同じ階級で当たると思っていたので、彼の対策を中心にやっていました。あとは今まで何回も試合に出てキープ力が課題だと思ったので、そこを特に集中して練習していました。もちろんギィやチームメイトから、いろいろアドバイスももらって。

飛龍 「パンナムでの課題を修正して」ということももちろんあったんですけど、今までのスタイルから攻撃パターンが増えたというか、ベリンボロとかロングステップにつなげるパターンを増やすことに集中しました。攻撃の選択肢をより増やすためのドリルをたくさんして、はじめはスパーに生かすことは難しかったけど、最近は実践でも十分モノにできるようになったと思っています。それがパンナム後から練習して良くなったところです。

怜音 ずっと一緒に練習しているので、自分もそうだけど日に日に飛龍の成長を感じられました。パンナムで優勝したけれど、そのときより強くなったと思います。

――直前に迫ったムンジアルについて、ブラケットを見て思うところはありますか。

怜音 僕はカルペディエムの橋本淳選手と日本人対決になったけど、青帯の全日本で同じディビジョンにいたときは当たらなくて、今回が初対決になるのですごい楽しみです。そのあとは予想だとこの数カ月で負けた相手と当たるので、良い意味でチャンスと捉えています。毎回負ける度に研究して原因を考えて練習してきたので、リベンジできるチャンスが一気に来た。準決勝はパンナムで負けた相手が来るだろうし、そこで勝って優勝したいです。

飛龍 僕はパンナムやアメリカン・ナショナルで優勝して、今回のトーナメントはけっこう良い場所にいるので、自分的には油断しなければ大丈夫だろうと。いつも通りに自分の力を発揮できれば、いけるだろうと思っています。

■視聴方法(予定)
12月9日(金・日本時間)~13日(月・同)
午前2時30分~Flo Grappling

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JJ Globo Preview WJJC2022 シセロ・ヒベイロ ジョナス・アンドレイジ タリソン・ソアレス ブルーノ・マルファシーニ ブログ ホドネイ・バルボーザ. マイキー・ムスメシ 橋本知之

【WJJC2022】今や神階級=最大激戦区と化したルースター級。橋本知之と6人の強敵!!

【写真】とんでもない神階級となったルースター級で、この3者とも本命とはならない (C)MMAPLANET

8日(水・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われる。
Text by Isamu Horiuchi

通常は毎年初夏に開催されるムンジアルだが、昨年はコロナ禍により中止。今年度もこの時期まで延期された末の開幕となった。実に2年半ぶりに実現する、道着着用柔術の世界の頂点を争う大舞台。その見所を、まずは最軽量ルースター級から紹介したい。

日本のグラップリング界にとって最大の注目は、2017年と2018年に2年連続で世界大会3位入賞を果たしている橋本知之の出場だ。近年、世界一に最も近い日本人の座にあり続けている橋本は世界の柔術が一時停止陥る直前──昨年1月のヨーロピアン大会に参戦時に、これまで以上に徹底的にボトムポジションを狙い、勝利に拘った戦いを展開した。


準決勝で前年の世界柔術で敗れたクレベル・ソウザに競り勝つと、決勝では世界10連覇のスーパー王者ブルーノ・マルファシーニを下して勝ち上がってきた超新星タリソン・ソアレスが彼を待ち受けていた。何度もソアレスの担ぎパスに合わせて三角絞めを完全にロックオンした橋本は、タップするくらいならと場外逃避を選んだソアレスから、一本勝ちに等しい値千金の勝利を収めてみせた。

こうして、昨年早々パン大会や世界大会の優勝候補に躍り出た橋本だが、前述したようにコロナ禍によってこれらの大会は中止となってしまう。

その間はQUINTETやFinishといった国内のノーギ大会に参戦。2階級上の森戸新士からはレフェリー判定勝ちを収め、今成正和は極めきれなかったものの終始圧倒してのドロー、そしてMMAファイターの和田竜光からはヒールで一本勝ちと、階級が上の選手を相手に確かすぎる力を見せつけている。

とはいえ、この実力固辞も他の大半の日本の格闘家と同様に橋本もこの2年間、IBJJFの国際大会のような競り合う試合からは遠ざかっていることになる。

先月下旬からから米国入りし、師カイオ・テハの下で試合に向けてハードな練習を積んできている橋本。現地から本人がアップした動画においては、強豪ひしめくこの最高峰の舞台にいて自分の実力が一番とは思わないと言いつつも、稀代の戦術家テハから各強豪選手用の対策を授かり、誰に対しても勝機はあると見ているというメッセージを発信している。

テハというスーパーセコンドの支援を受け、約2年ぶりに、世界の超強豪たちを相手にギリギリの凌ぎ合いを臨む橋本の戦いに刮目したい。

だがその橋本の前には、恐るべき世界の超強豪たちが立ちはだかっている。第一に名前を挙げるべきは、前人未到の10度世界制覇を達成したブルーノ・マルファシーニだろう。橋本とは2017年、2018年の世界大会で対戦し、ガードを取らせてなお超人的な反応速度と、複数の動きを一瞬でこなす驚愕の身体操作でそれを突破、一本勝ちを収めている。

2019年の世界大会準決勝ではマイキー・ムスメシに、2020年のヨーロピアン準決勝ではタリソン・ソアレスに競り負けてしまったマルファシーニ。長年築き上げた不敗神話こそ崩れてしまったが、どちらの試合も、終盤に相手のなりふり構わない膠着戦法に捕まって逃げ切られた形の敗戦であり、柔術の地力で相手に引けを取った姿はまだ見せていない。

一時はMMA転向を試み、柔術からの引退を発表していた35歳の元王者が、今なお全盛期に匹敵する身体能力を保持しているかどうか、世界が注目するところだろう。

もう一人の大注目選手は、上述の通り19年の世界大会のこの階級にてマルファシーニを攻略し、17-18年のライトフェザー級と合わせて3年連続優勝&2階級制覇を成し遂げたマイキー・ムスメシだ。

アドバンテージ一つを奪って相手を出し抜くポイントゲームが展開されがちな軽量級において、きわめてタイトなトップゲームとガードからの極めという、柔術ファンダメンタルの強さにおいて抜きんでた強さを誇る。

道着着用の柔術で頂点を極めたムスメシは、今年に入って最後の目標であるADCC世界大会制覇に向けてノーギに本格転向。瞬く間に凄まじい精度の足関節技を習得して、ジュニー・オカシオやジオ・マルティネスといったノーギのトップ選手たちを圧倒してきた。

普段は柔らかい物腰の持ち主でありながら、マルティネス戦後には突然怒りを爆発させ、周囲を呆然とさせるほどの過剰さで相手を罵ってみせたそのギャップのインパクトもあいまって、一躍グラップリングシーンの最注目選手となった。

そうして優勝本命と思われた9月のWNOチャンピオンシップでは、ガブリエル・ソウザにパスを許しまさかの一本負けしたムスメシ。が、後にコロナに感染していたことが判明。翌月の復帰戦では、自らのワキの下ではなく首の窪みを使って相手を極めるオリジナル足関節技「マイキーロック」を炸裂させて鮮烈に復活、あっさりとシーンの主役の座を取り戻し、WNOバンタム級王座を奪取している。

ここ半年ほどムスメシはノーギの練習に専念してというが、一瞬のミスが命取りになるこの世界最高峰の舞台において、どこまで道着着用への対応力が戻っているのか。

また、もともとは橋本同様にカイオ・テハ門下だったムスメシだが、今回はデイジー・フレッシュことペディゴ・サブミッション・ファイティング所属としての出場となる。元チームメイト対決が実現した際、元弟子のことを誰よりもよく知るテハが、どのような策を橋本に授けるかも見ものとなる。

そのほか、昨年のヨーロピアン準決勝で打倒マルファシーニに成功したタリソン・ソアレスや、そのチームメイトにして、今年のアブダビ・ワールドプロを制したジョナス・アンドレイジも優勝の有力候補だ。

さらに今年のパン大会決勝でイアゴ・ガマを倒して初優勝を遂げたシセロ・リヴィオ・ヒベイロ、2018、2019年と2年連続世界柔術準優勝の座に輝き、19年のヨーロピアン決勝にて橋本に競り勝って制したホドネイ・バルボーザも参戦するというルースター級は、いつの間にかムンジアルでも最大激戦区となった感もある。

上記の面々が順当に勝ち上がると想定すると、橋本は初日を突破して日曜日を迎えると準々決勝でジョナス・アンドレイジ、準決勝でムスメシとのマッチアップが待っている。他方、別の山の2回戦でヒベイロ✖ホドネイが当たり、マルファシーニ✖タリソンの再戦が実現するのが濃厚だ。

これはもう7人の総当たり戦が見たくなる──本命不在、超強豪がひしめく凄まじい顔ぶれによる世界一決定戦が、いよいよ幕を開ける──。

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Interview JJ Globo UNRIVALED01 ブログ 清水清隆 竹浦正起

【UNRIVALED 1】清水清隆と対戦、竹浦正起「誰が観ても面白いと思われる試合がしたい」

【写真】石黒翔也、ジエゴ・エンリケら国内屈指の柔術家を擁するカルペディエム三田では珍しく、柔術もノーギ、グラップリングも分け隔てなく取り組む竹浦。前述のQUINTETやFINISH、全日本ノーギ選手権にも参戦している。写真は2019年JBJJF全日本ノーギ選手権より(C)SATOSHI NARITA

3日(祝・水)に東京都板橋区のUNRIVALED特設会場で開催されるグラップリング大会UNRIVALED 01で、竹浦正起が清水清隆と戦う。
Text by Satoshi Narita

8月のJBJJF全日本選手権黒帯ライトフェザー級で米倉大貴、川嶋和哉を破り、同門の石黒翔也、ホベルチ・オダと表彰台に上った竹浦。グラップリングではTEAM CARPE DIEMの一員として参戦した昨年10月のQUINTET FN5で伊藤盛一郎、中村大介と引き分けるも、動きの多い見応えのある攻防で存在感を示した。

大会3日前、試合への意気込みを訊いた。


取材当日は衆議院選挙の投票日。投票の後、取材に応じてくれた(C)SATOSHI NARITA

――オファーを受けた時は、どのような気持ちでしたか。

「『ハイ、出ます』って感じで、即答でした。清水選手についても、もちろんパンクラスの元チャンピオンと知っていましたから、客観的に見ても面白い試合になるんじゃないか、まさに“MMA✖柔術”をグラップリングで行えるからいいなって思いました」

――ファイターとしての清水選手の印象を教えてください。

「動く。小さくてスピードがあってどんどんアグレッシブに動いてくるイメージがありつつ、わりと堅い試合もする印象があります。GFT.4で後藤(貴史)さんとやった時も、正座で押さえて何もやらせなかったですし。ディフェンス力というか、守る試合もできるなと」

――試合に向けた調整はどのように?

「実は、グラップリングをやる機会があまりなくて。カルペディエム三田は柔術道場でグラップリングをする人がいないので、石黒翔也に稽古をつけてもらったり、会員さんとちょっとやったりくらいですね、今回は」

――精鋭揃いの三田ですが、確かにノーギやグラップリングに熱心な選手がいるイメージはありませんね。

「全然ですね。両方やるのは僕くらいで。もともと僕は、最初はMMAをやっていたので、柔術よりグラップリングが先だったんですよね。途中から柔術に切り替えたので、両方いけるというか」

――竹浦選手は学生時代、NEXに入門されたのが格闘家としてのスタートでしたね。では、調整は主に石黒選手と?

「あとは、所(英男)さんのTEAM TOKOROとの練習で、MMAの人と組む機会はありました。所さんはもともと岩崎(正寛)さんが三田にいた時、練習に来てくれていたので面識があって。QUINTETでも所チームと対戦したし、『また練習したいですね』と話をしていたんです。で、実は8 月の全日本のあと、レスリングを習いに行ってるいんですけど……」

――レスリングを?

「ハイ、週に1、2回くらい。そこでたまたま所さんと会って、久しぶりですねって話から練習しましょうよとなって」

――レスリングを始めたのは、どんなきっかけで?

「全日本が終わってから、良いものは真似して道場運営に取り入れていこうと、パーソナルジムに行ったり低酸素トレーニングのジムに行ったりと、いろんなサービスを受けてみているんです。レスリングを始めたのも、もちろん強くなりたい、自分のスタイルに混ぜたいのもあるんですけど、ウォームアップとか身体の使い方とか、レスリングの要素を指導に取り入れたかったし、レスリング道場はどういうシステムで運営されているのかも気になっていたんですよね」

――カルペディエム三田を任されている人間として、選手と経営者、双方の立場から興味があったと。

「1回2000円でメチャメチャ教えてもらえるんですよね。ウォームアップの種類もすごく多くて、場を和ませるためにゲームをやってからテクニックに入ったりと、ちょっとしたことでも学びがあります」

――ご自身の柔術には何か変化がありましたか。

「オリンピックチームの元コーチが基本的な動きから教えてくれるんですけど、90分の練習で1回もスパーをしないんです。それは、動きをつくるためのトレーニングを重視しているからで、結局は技術よりそこが大事だと。土台となる身体の使い方、それこそ引っかけ方とか体重のかけ方から教えてもらっているので、力の出し方とかが劇的に変わりました。自分のプライベートレッスンにも落とし込んでいるほどです。

やっぱり、柔道やレスリングはすごいですね。競技としての歴史が長い分、つくりこまれているというか、教科書みたいなベースができあがっている。柔術でも体系化できれば競技のレベルも上がるだろうなって感じました。ただ、お金儲けをしようとしていないというか、町道場がどんどん潰れているという話も聞くので、経営面ではもっとやり方があるんじゃないかなと思いますけど……」

――UNRIVALEDではレスリングの取り組みも活かせそうでしょうか。

「いや、実戦で使えるまでになるには時間が足りなかったですね(笑)」

昨年9月にはFINISHでケージ&サブオンリーを石橋佳大と戦いドローに。石橋は清水より1階級上のバンタム級のMMAファイターだ

――では、どのような戦いをしたいと思っていますか。

「極めたいですね。道着だとサブミッションを取るよりも、ポイントで勝つ要素が強いじゃないですか。アマチュアじゃないけれど勝ちに徹するというか、僕は地味に耐えて耐えて、最後にひっくり返すみたいな試合をするんですけど、やっている側は勝つために真剣でも、観ている方はつまらないですよね。

ただ、今回はプロ興行で配信されるし、ファイトマネーも出る。スポンサーも付いていただけたし、また呼んでもらえるように、動いて動いて、展開をつくって、お互いにスリリングな攻防ができたらと思っています。エンタメ性のある、誰が観ても面白いと思われる試合がしたいですね。……とか言って、始まったらポイントを取りにいくかもしれませんけど(笑)」

■視聴方法(予定)
11月3日
午後3時00分~ TIGET LIVE

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