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【Gladiator020】笹晋久は比のダイヤの原石=オリニドと対戦。竹本啓哉は江木伸成と試練のコンバット柔術!!

【写真】グラジで日本✖韓国の実力者、✖フィリピンの若い力が組まれた。J-MMAの強化につながるのか (C)MMAPLANET

21日(水)、Gladiatorより1月22日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator020のカード発表第3弾があった。

Gladiatorフェザー級王座決定戦として中川皓貴✖チョ・ソンビン、Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座戦=森戸新士✖ジョセフ・チェン、Gladiatorライト級選手権試合=王者キ・ウォンビン✖挑戦者グスタボ・ウーリッツァーと3つのタイトル戦が組まれている今大会。

今日のプレスリリースで笹晋久が、ンタム級3回戦でフィリピンのジョン・オリニドと戦うことが分かった。


オリニドは元UFCファイターで、現在はベアナックルファイトやBRAVECFで戦うロランド・ディの教え子で、ディが主宰するディンクレディブル・ファイティング&フィットネスの所属選手だ。

日本では全く無名だが、このオリニドは先だってグラジのテレントリレーションに就任した長谷川賢が、ONEマニラ大会が開催された折に、現地のジムを回り見出したファイターとのこと。以下、リリースで紹介された長谷川のオリニド評となる。

長谷川賢
「人材発掘のためにフィリピンを訪れ、ケソンシティのラウンド・ワンMMA、バギオのチーム・ラカイを視察させてもらい、マニラではククイ・エロルデさんの協力を得て、数カ所のジムの選手が集まった合同練習会が見学出来ました。

合同練習会、ラウンド・ワンMMA、チーム・ラカイと日本では無名でも高いポテンシャルを持った選手がいました。なかでもエロルデ・ボクシングジムの合同練習会で行われた実戦形式のスパーリングの一番手でケージに上がったジョン・オリニドの動きの良さは印象的でした。

MMAスパーだけでなくグラップリングのレベルも確認したく、エキストラで壁レスなどシチュエーションスパーリングもリクエストし、総合力があることも分かりました。キャリア3勝0敗の若い選手ですし、笹選手との対戦には荷が重いかもしれないですが、帰国後にオファーをすると躊躇なく『戦う』という返答をくれました。今後、オリニドのように打撃も寝技もできて、若くて勢いのある選手。可能性とやる気を満ちたファイターを招聘して、日本の選手と競り合い互いに力がつくようなマッチメイクを心掛けていきたいと思っています」

なお本日の発表ではコンバット柔術で元Gladiatorバンタム級王者の竹本啓哉が、Progress提供コンバット柔術バンタム級で江木伸成と戦うことも合わせて発表されている。竹本は昨年6月に今大会でオリニドと対戦する笹に競り勝ったものの安パイファイトに株を下げた。そして先日の修斗・闘裸男で野尻定由に勝利した神田T800周一との3度の対戦の機運が高まらず、ここで──ある意味、MMAよりも注目が集まるコンバット柔術出場というセカンドチャンスが与えられた。

江木は既にコンバット柔術ルールは、5月にHEATでの生田誠戦に続き、Gladiatorで松本一郎と戦っている。初戦と比べて、掌底のエグさが増した松本戦ではヒールフックで一本勝ち。さらには9月のフォークスタイルグラップリングでは距離を取って逃げ切りを図るMAGISAもヒールフックで仕留め、実戦で切れ味を確認できている

この実戦の場というフィルターを掛けると、純粋グラップリング力は江木が上という見方は十分に成り立つ。そこに掌底という要素が加わるが、竹本のバック奪取&キープという勝利の方程式が、引き込むことが予想される江木に通じるのか。

竹本にとっては決して簡単でない、戦いとなる。また江木は今大会でMMAデビューを望んでいたが、対戦相手が見つからなかったという話も伝わってくる。最終的に元チャンピオンとコンバット柔術で戦うことが決まった江木にとって、この一戦は大きな腕試しの場となろう。

これで同大会はMMA、キック、フォークスタイルグラップリングに加えてコンバット柔術と様々な戦いがケージの中で繰り広げられることとなった。

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【Gladiator018】笹晋久を迎え撃つ元バンタム級王者の竹本啓哉「ストライカーに使う道具は決めている」

【写真】計量後に並ぶ両雄。グラップラーの竹本とストライカーの笹、好対照の勝負は果たして……(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)に大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018のセミファイナルで、元バンタム級王者の竹本啓哉が、初参戦の笹晋久を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike

竹本啓哉は25日に行われた計量で、1回目は50グラムオーバー。計量失敗で王座を手放したこともあるだけに不穏な空気も漂ったが、2回目にしっかりとリミットをパスしている。ここ数年はグラジエーターを中心に戦い、一度はベルトを巻いている竹本にとって、これまで修斗やDEEPで試合を行ってきた笹はどのような存在なのだろうか。計量直後、笹戦への意気込みを訊いた。


――先ほど計量が行われ、2回目でクリアしました。今回は減量がキツかったのでしょうか。

「いえっ、そんなことはないです(汗)。体重に関しては前にやらかしてしまっていたので、ずっと気を付けています。今回はたまたま、というか……」

――試合前にお聞きすることではないかもしれませんが、コンディション面も含めてバンタム級ではなくフェザー級で戦うという選択肢はないのですか。

「はい、バンタム級でやりたい相手がいます。僕は結構、一度負けた相手に対して根に持つタイプなので(苦笑)」

――一度負けた相手というと……。

「具体的に言うと渡部修斗君や土肥“聖帝”潤選手、手塚基伸選手は機会があれば、もう一回やりたいと思っています」

――今回の減量を通じてコンディションには何か影響はありますか。

「コンディションはいつもと変わらないですね。最終的に計量をクリアできれば、それほど影響はないです」

――ここ2試合の内容については、いかがですか。

「出力しきれていなかったように思います。前回の江田戦は、想定より江田選手のグラップリング力が高くて。あとは調子に乗ったスイープを仕掛けて失敗したとか、戦略的なミスがありました。

ケージ際で潜りスイープを狙いまして、完全にいらんことしたなと思いました(苦笑)。途中までは完全に優位に進めていたのですが、潜りスイープ失敗からの江田選手のトップコントロールが巧くて。僕は二重絡みで動きを止めてしまって、そこから試合が止まってしまったのは良くなかったです」

――最近は竹本選手スタイルも研究されているのでしょうか。

「あぁ、そうかもしれないです。だからケージ際で余計なことしちゃったのかな……」

――竹本選手が目指す試合とは、どんなスタイルなのですか。

「組み勝つ試合ですね。ドミネイトしつつ。コントロールしながら最後は一本を取りたい。リスクを冒して取りにいくよりは、詰めて詰めて取りにいくという試合です」

――では今回の対戦相手、笹選手の印象を教えてください。

「力が強いですね。試合映像を見ると、だいぶ力が強い相手だと思いました。僕もあれだけ打撃でガツガツやってくる選手と試合をしたかったんです。打撃が強い相手を組み伏せる試合をやりたくて。組みが強い選手同士が戦ったら、それは組みが強いほうが勝つんですよ。組みが強い選手と打撃が強い選手でどっちが勝つのか、っていう。PRIDE世代なので(笑)」

――江田選手のようなグラップラーと、笹選手のようなストライカーとでは、試合プランも変わってきますか。

「ストライカー対策も準備してきています。もともとストライカーとは、こう戦うというプランを持っているんです。使う道具を決めているというか、その中で相手のスタイルによって使う道具を決めます」

――一方、笹選手は打撃中心のファイターではありますが、組みの強さもあります。

「組みの強さはどうなのか、それは気になっています。正直それが分からないし、楽しみですね。笹選手はこれまで、いかにもグラップラーっていう選手とは対戦していないじゃないですか。僕のように偏っているグラップラーとは試合していないので、どうなるのか僕自身も楽しみです」

――これまで竹本選手は首都圏以外、特にここ数年はグラジエーターを中心に戦い、一度はベルトも巻きました。対する笹選手は修斗とDEEPで戦ってきた選手ですが、ここで竹本選手に勝てば、いきなりベルト挑戦もありうるカードだと思います。

「そうですよね。僕もこの試合に勝ったら、次はタイトルマッチをやりたいです。もう一度ベルトを巻きたい。前回は不手際でベルトを失ってしまい、悲しい気持ちになりました。神田(T-800周一)君も、僕とまた試合がしたいと言ってくれていて……」

――MMAPLANETのインタビューでも、神田選手から竹本選手へのメッセージが続いています。

「アハハハ、本当に嬉しいです。僕も神田選手のことは戦友だと思っているので」

――では今回、どんな試合をしたいですか。

「Fist or Twist(拳か関節技か)です! よろしくお願いいたします」


■Gladiator018計量結果

<フェザー級/5分2R>
原口央(日本):65.65キロ
中川皓貴(日本):65.85キロ → 65.80キロ

<バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本):63.55キロ → 63.50キロ
笹晋久(日本):63.10キロ

<フォークスタイルグラップリング72キロ契約/5分2R>
森戸新士(日本):71.30キロ
河名マスト(日本):71.15キロ

<コンバット柔術バンタム級/10分1R>
松本一郎(日本):59.75キロ
江木伸成(日本):60.00キロ

<フェザー級/5分2R>
天草ストロンガー四郎(日本):66.60キロ → 66.05キロ(250グラムオーバー)
島村裕(日本):65.55キロ

<フェザー級/5分2R>
左海清之(日本):65.60キロ
TATUMI(日本):65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
ゆうと(日本):59.80キロ
丸山幹太(日本):60.15キロ

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本):56.00キロ
御代川敏志(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本):69.50キロ
中園優太(日本):69.35キロ

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル):61.15キロ
秋田良隆(日本):61.10キロ

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本):76.80キロ
成田佑希(日本):75.65キロ

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本):65.95キロ → 65.40キロ
入江一輝(日本):65.20キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本):56.40キロ
秋元強真(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本):69.85キロ
前田啓伍(日本):69.40キロ

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【Gladiator018】計量終了。コンバット柔術戦は「掌底によるKO率が高まる」(森戸)

【写真】プログレスのコンバット柔術ルール戦に出場する江木伸成。レオスでの掌底特訓の成果や、いかに(C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(土)、翌26日に大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018の計量が、同市内のSMOKER GYMで行われた。

Text by Shojiro Kameike

5月7日HEAT50の生田誠戦に続き、江木伸成がコンバット柔術ルールで松本一郎と対戦する。
ここでは江木のチームメイトである森戸新士がインタビュー時に触れていた、江木とのコンバット柔術対策に関するコメントを紹介したい。

「コンバット柔術の試合は今回から判定が無くなったので(時間切れドローとなる)、一本かKOによる決着のみになります。さらに自分が立っていても相手が寝ていて、レフェリーがグラウンド状態とみなせば掌底もOKになり、KO率も高まると思います。ジムではグラジエーターのミドル級王者である藤井章太選手が、グラップリングをやりながら掌底のミットを持つ形で練習しています。相手の松木選手は下からグルグル動くと思いますが、そこに掌底を入れたいですね」

この他、WARDORGウェルター級王者の格闘DREAMERSにも参加していた八木敬志が、中園 優太とライト級で戦う。計量はともに一発でクリアした。
一方、この日は一回目の計量でクリアできなかった選手が続出。そのうち中川皓貴と竹本啓哉、桑本征希は2回目で契約体重をクリアしたが、天草ストロンガー四郎は250オーバーに。
第10試合の天草ストロンガー四郎と島村裕のフェザー級戦は実施されるものの、

  • 天草にイエローカード1枚
  • 島村が勝った時のみ公式記録となり、ドローあるいは天草が勝利した場合はノーコンテスト扱い

という形式で行われることとなった。


■Gladiator018計量結果

<フェザー級/5分2R>
原口央(日本):65.65キロ
中川皓貴(日本):65.85キロ → 65.80キロ

<バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本):63.55キロ → 63.50キロ
笹晋久(日本):63.10キロ

<フォークスタイルグラップリング72キロ契約/5分2R>
森戸新士(日本):71.30キロ
河名マスト(日本):71.15キロ

<コンバット柔術バンタム級/10分1R>
松本一郎(日本):59.75キロ
江木伸成(日本):60.00キロ

<フェザー級/5分2R>
天草ストロンガー四郎(日本):66.60キロ → 66.05キロ(250グラムオーバー)
島村裕(日本):65.55キロ

<フェザー級/5分2R>
左海清之(日本):65.60キロ
TATUMI(日本):65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
ゆうと(日本):59.80キロ
丸山幹太(日本):60.15キロ

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本):56.00キロ
御代川敏志(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本):69.50キロ
中園優太(日本):69.35キロ

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル):61.15キロ
秋田良隆(日本):61.10キロ

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本):76.80キロ
成田佑希(日本):75.65キロ

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本):65.95キロ → 65.40キロ
入江一輝(日本):65.20キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本):56.40キロ
秋元強真(日本):56.65キロ

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本):69.85キロ
前田啓伍(日本):69.40キロ

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DEEP Gladiator018 MMA MMAPLANET o 征矢貴 石司晃一 竹本啓哉 笹晋久

【Gladiator018】竹本啓哉戦へ笹晋久─02─「大阪が好きなので、大阪で試合ができるのは嬉しいです」

【写真】考えなしと考えすぎ、笹に限らずこの融合がMMAの課題でもある(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018で、元バンタム級王者の竹本啓哉と対戦する笹晋久のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

2018年にTRIBE TOKYO M.M.Aを離れた笹は、2020年からパラエストラCNW(千葉ネットワークの略称)に所属を移し、DEEPのケージで復帰する。以降のMMAキャリアも、決して平坦ではなかった。石司晃一戦での敗北、春日井たけし戦のドローを経て、グラジエイターという新しい舞台で何を見せるのか。朴訥とした喋りの中で、時おり見せる微笑と決意に、笹の決意が見えた。

<笹晋久インタビューPart.01はコチラから>


――2018年7月の加藤戦後から2020年3月のハシャーン・フヒト戦で復帰するまでは、約2年の空白期間があります。その間は格闘技から離れていたということですか。

「実際に格闘技を離れたのは1年ぐらいでした。パラエストラ松戸の佐久間健太さんや征矢貴君と仲が良かったんですけど、佐久間さんから『最近どうしているの?』という連絡が来まして。MMAがしたいのですが……と伝えたら、良かったらウチに来なよと声をかけてもらって。それをキッカケに、一度練習に行ってからパラエストラCNW(千葉ネットワークの略称)に入ることになりました」

――そこから戦いの場をDEEPに移し、3連勝しました。ここまでのキャリアを通じて、一本かKOというフィニッシュ率も高かったですよね。

「そうですね。倒したいっていう気持ちの現れだったと思います。面白い試合にしたい、っていう考えよりは、倒して勝ちたいっていう気持ちがあります」

――DEEPで3連勝後、2021年12月の石司晃一戦で一本負けを喫しました。あの試合で勝っていれば、そのままDEEPタイトル戦線に浮上していたかと思います。ご自身の中で、あの敗戦はどのように捉えていますか。

「石司選手が強かったのと、僕がもっと考えて戦っていれば良かったです。倒すために1Rからフルパワーで攻めていたので。殴り合っているうちにアイポークやバッティングがあって、集中力も切れてしまったし、そのままスタミナも切れてしまいました」

――石司戦の前は、2020年8月の高野優樹戦では開始42秒でギロチンを極め、続く2021年7月の赤尾セイジ戦も1RでKO勝ちしています。これらの試合は集中力も高く保つことができていたのでしょうか。

「僕、あまり試合では緊張しなくて。興奮もしているんですけど集中もできているほうだと思います。試合前の追い込みも頑張るし、自分はここまでやったんだと気持ちを強く持つことができる。その気持ちを対戦相手に全てぶつける、という気持ちでやっています」

――では石司戦のあとにHEATで、春日井たけし選手と対戦した時はどうだったのでしょうか。終始冷静に戦っていたかと思いますが、結果はドローでした。

「石司戦の負けがあったので、スタミナに気をつけて戦いました。春日井選手がすごくスタミナがある、粘り強い選手でしたから。それで今回は冷静に戦おうと思って臨みました。ただ……逆に考えすぎてしまいました(苦笑)。1Rから様子を見すぎて、自分の持ち味を出せていなかったです」

――石司戦と春日井戦を経て、どのようなところが成長してきたと思いますか。

「いろんなタイプの選手と試合をさせていただいたので、試合運びを考えながら戦っていきたいと思います」

――なるほど。そして今回の試合ですが、笹選手と大阪といえば、赤尾戦でKO勝ちしたあとの涙がとても印象深いです。

「試合後にも言ったんですが、僕は他の人にチケットを買って観に来てほしいと言えないんですよね。チケット代も安くはないじゃないですか。それに大阪となると交通費もかかるので。ただ、あの試合はジムの人たちが大阪まで応援に来てくれて。当日、ジムからは僕ひとりしか出ていないのに……。

だから絶対に勝たなきゃいけないと思ったし、相手の赤尾選手も強い選手でしたから、そこでKO勝ちしての嬉し泣きといいますか。僕も大阪が好きなので、大阪で試合ができるのは嬉しいです」

――そのグラジ初戦、対戦相手の竹本選手の印象を教えてください。

「強いですよね。僕がTRIBE主催のTTFでアマチュアの試合に出ていた時、プロで試合をしていた方なんですよね。そこで土居選手と試合をされていました(2016年9月、土居“聖帝”潤に判定負け)。寝技が粘り強くて、そのあとグラジエイターのチャンピオンになったし、僕の中ではグラジエイターのバンタム級で一番強いんじゃないかと思います。だからオファーを頂いた時、相手を選べるなら竹本選手と対戦したいと答えました」

――えっ、笹選手から竹本選手との対戦を希望したのですか!?

「はい、そうです。誰と対戦したいかと聞かれて、竹本選手と答えました」

――笹選手がストライカーであるのに対し、竹本選手はゴリゴリのグラップラーです。その相手を指名するとは、とても興味深いです。

「アハハハ、そうですか(微笑)。これまでもグラップラーと試合をしたことは何度もありますが、おそらく竹本選手ほどのグラップラーと対戦したことはないです。だからこそ戦ってみたいという気持ちがありました」

――ご自身のグラップリング力はいかがですか。扇久保博正選手のスパーリングパートナーを務めているとのことですが……。

「普段からグラップリングの練習はしています。パラエストラCNWはグラップリングやレスリングが強いので、そこで練習していると自然に力はついてきます。確かに自分は打撃のほうが得意ではあるんですが、グラップリングができないわけではないです。それに、同じ階級で扇久保さんよりグラップリングが強い人はいないと思うし、そういう人と練習してきていますから」

――なるほど。では、次の試合に向けて意気込みをお願いします。

「グラジエイターのベルトを獲りたいです。そのベルトに近づけるように勝ち……倒します」

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DEEP Gladiator018 MMA MMAPLANET o キック ボクシング 修斗 工藤諒司 石司晃一 竹本啓哉 笹晋久 筋トレ

【Gladiator018】竹本啓哉戦でグラジ初陣=笹晋久─01─「分かっていないのに、筋トレだけで自信が」

【写真】5月のHEATから今度はグラジエイターで、バンタム級のベルトを巻いた選手と戦うこととなった笹(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator018で、初参戦の笹晋久が元バンタム級王者の竹本啓哉と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2017年には修斗バンタム級で新人王を獲得し、2020年からDEEPへ活動の場を移している笹。高野優樹と赤尾セイジを連覇したあと、石司晃一に敗れ、さらにHEATで春日井たけしと対戦してドローに終わったが、内容的にはその実力者ぶりが際立っていた。インタビュー前編では、そんな笹にこれまでの歩みを訊いた。


――今回の竹本啓哉戦は、他のカードはすでに決定しているなか、追加カードとして6月に入り発表されました。

「はい。試合の話を聞いたのは、大会1カ月前ぐらいでした」

――緊急オファーだったかと思いますが、そのオファーを受けた理由は何だったのでしょうか。

「受けた理由、うーん……」

――こういった緊急オファーを断ることはありますか。

「ありますね。その試合をすることで、メリットがあるかどうかは考えます」

――では笹選手の中で、今回試合をするメリットとは何ですか。

「すごく名前がある選手で、名前だけじゃなくて実力もある、すごく強い選手だからです。ここで勝てばベルトに近づけますから。チャンピオンになりたいのと、その先を考えて、今回グラジエイターに出たいと思いました」

――なるほど。笹選手は現在32歳で、25歳の時に格闘技を始めたそうですが、その前のスポーツ経験などはあったのでしょうか。

「MMAの前は特に……。格闘技はもちろん、スポーツ経験もコレといって言えるものはないですね。もともと格闘技を見るのは好きで、やっぱり強い男はカッコイイと思っていたんです。それでグローブ空手をやっていた友人に教えてもらって、近所にあったキックボクシングジムへ行ったんですよ。当時は素人ながら自信もあって……喧嘩の強さに(苦笑)」

――アハハハ。それがキックボクシングのジムに行ってみたら、思っていたものとは違ったわけですか。

「やってやろうじゃん、みたいな本当に軽い気持ちで行ったんですよ。そうしたらジムにプロの方がいて。元NKBミドル級王者の田村聖さんっていう方なんですけど、僕が生意気な面もあったのか、いきなりスパーリングさせられて」

――えっ、ジムへ行った初日にスパーリングですか。

「初日です。でも、僕にもナメたところがあったんですよ。ド素人で、格闘技がどんなモンかも分かっていないのに、根拠のない――よく分からない自信がありました。何でしょうね? 当時から筋トレとかはしていたんですが、なぜか筋トレだけで自信があって(笑)」

――それがスパーリングの結果は……。

「ボコボコにされました。『ここまでやる?』っていうぐらいボコボコにされましたね(笑)。それが本当に悔しくて、自分はこんなに弱いんだ、強くなりたいって思いました。ただ、そこはキックボクシングのジムで。一番強いのはMMAだろうと思っていたので、近くにあったピロクテテス新潟に入ることになりました」

――喧嘩の強さに自信があったということは、それまで喧嘩をすることも多かったのですか。

「喧嘩ですか。えーっと……していたといえば、していましたね」

――ということは、結構やっていたのですね(笑)。

「イキがっていました(苦笑)。当時、チーマーみたいなのが流行っていたんですよ。そういうところに入って、そういうことをしていた時期がありました」

――そういうところで、そういうことを(笑)。

「でもキックボクシングジムでボコボコにされたことで、本当に強くなりたいと思ったんです。自分が口だけなのが嫌で。真面目に格闘技をやって、本当に強くなろうと」

――現在のファイトスタイルが打撃中心なのは、ピロクテテス新潟に入ったことも影響しているのですか。

「代表の風田陣さんがキックボクシング出身で修斗をやっていた方で、自分も最初は首相撲ばかりやっていました。そういう意味では、打撃の練習がベースになっていました」

――そこから上京して、TRIBE TOKYO M.M.Aからプロになっています。

「新潟にいた頃からアマチュア修斗に出ていたんですが、ある程度のところまでは勝てていたんです。でも全日本アマ修斗では勝てなくて。自分としてはプロになりたいっていう気持ちがありました。最初はそうでもなかったんです。でも、やっぱりMMAを始めたら楽しくて。特に夢もなかった自分が、この世界でやっていきたいと思うようになっていました」

――……。

「それで2015年に修斗のトライアルマッチで負けて、東京に出ようと思いました。本気でやるなら東京だろう、と田舎モンの考えがあって(苦笑)。そこで元キックボクサーの安川賢さんに、東京のジムならどこが良いのか紹介していただいたんです。僕のキックボクシングの師匠は、安川賢さんなんですよ(安川賢は東京で活動していたが、当時は地元の新潟へ戻り、ピロクテテス新潟で指導をしていた)。安川さんから教えていただいたTRIBE TOKYO M.M.Aへ行くことになりました」

――上京後に全日本アマ修斗からプロ昇格し、修斗で新人王を獲得しました。しかし2018年7月の加藤賢治戦で初の敗戦を経験したあと、「姿を消した」と言われているのは……。

「はい、姿を消していました。そのTRIBEへは工藤諒司君と同じくらいに入って、お互い家も近かったし、お互いお金もない時代から一緒に頑張っていました。長南さんも、そんな工藤君と僕をかわいがっていてくれていたと思います。TRIBEの練習はキツかったです。それでも何とか食らいついていました。TRIBEへ行ってプロになり、プロになったら今度は『チャンピオンになりたい』と夢が膨らんでいて。でも諸事情でTRIBEを辞めることになり、そこからどこのジムへ行こうかと悩みながら姿を消していました」

<この項、続く>

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【Gladitor018】充実のラインナップに、プログレス提供コンバット柔術→松本一郎×江木伸成が加わる

【写真】掌底でダメージを与えるのか。掌底を掻い潜って極めを狙うのか――(C)MMAPLANET

10日(金)、PROGRESS事務局より26日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGladiattor018で、コンバット柔術バンタム級10分1Rマッチ=松本一郎×江木伸成が組まれることが発表されている。

原口央×中川皓貴、笹晋久×竹本啓哉、フォークスタイルグラップリングでは森戸新士×河名マストなど興味深いカードが揃う同大会に、味のある一戦が加わった。


松本は2019年JBJJF全日本の黒帯ルースター級で3位で、全日本マスターでは紫から茶で3連覇をしており、今年1月にはグラジ内プログレスのフォークスタイルグラップリングに出場し、グラジ・フライ級王者NavEに2-6で敗れている。

とはいえなれないMMAグローブ着用下においても、ポイント献上覚悟で引き込み自らの柔術を貫いた。

対して森戸新士率いるLEOS柔術アカデミー所属の江木は紫帯で全日本優勝、茶帯でアジア3位入賞経験がある。5月7日のHEAT50で生田誠とコンバット柔術で戦い、レフェリー判定勝ちを収めている。

なお今回よりプログレス提供のコンバット柔術は10分1R制、時間切れはドローにレギュレーションが変更されている。初めて掌底ありに挑む松本、前回は足関節のエントリー中の掌底など、果敢かつポーカーフェイスで掌を振るっていた江木、両者がコンバット柔術ルールにおいて、どのような柔術を体現するのか楽しみだ。


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DEEP Gladiator018 MMA MMAPLANET o パンクラス 中川皓貴 竹本啓哉 笹晋久

【Gladiator018】ビンゴッ!! グラジ初参戦=笹晋久✖前バンタム級チャンプ竹本啓哉と対戦!!

【写真】5月のグラジで判定勝ちも御覧の表情だった竹本と、同じく5月にHEATで引退する春日井とドローと悔しい結果に終わった笹のマッチアップ──2回戦では勿体ない顔合わせだ(C)MMAPLANET

6日(月)、GLADIATORより月26日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGladiattor018の追加カードが発表された。

グラジエイター・フェザー級チャンピオン原口央✖中川皓貴、プログレス提供フォークスタイルグラップリング戦=森戸新士×河名マスト、天草ストロンガー四郎×島村裕などが既に発表になっている今大会で、バンタム級2回戦=笹晋久と竹本啓哉が組まれることとなった。


前Gladiatorバンタム級チャンピオン竹本に、グラジ初参戦となる笹──興味深い対戦が決まった。2017年修斗新人王、その修斗では4勝1敗の戦績を残した笹は、1年半のブランクを経て所属ジムをパラエストラ柏に移すと主戦場もDEEPに変えた。

DEEPでも3勝1敗と勝ち越した状況で、5月にHEATに初参戦。引退試合の春日井たけしの執念の粘りを切り崩せず、痛み分けという悔しい結果に終わった。

そして2カ月とおかず名古屋ベースのHEATから大阪ベースのグラジと、笹は貪欲に戦う機会を求めている。一方の竹本はパンクラスからHEAT、GRANDSLAM、TTFCを経て2017年8月にグラジに初出場を果たすと、NEXUSバンタム級王座決定Tに出場した2018年の3試合と昨年8月のグラチャンの手塚基伸戦以外はグラジで戦ってきた。

2021年にはその手塚戦の敗北から、GLADIATORバンタム級のベルトを体重超過で失い、さらに今年に入っても福島啓太との接戦を落とすなど竹本は厳しい時間を経験。5月大会のエダ塾長戦でトンネルを抜け出したが、過去に出場経験のない修斗とDEEPで確かな結果を残し、春日井と引き分けた笹との対戦は、相当にモチベーションが上がる一戦になることは間違いない。

また出場が決まっていた元DREAMERで現WORDOGチャンプ八木敬志の対戦相手は中園優太に決定したことも合わせて明らかとなっている。

5月と7月のJ-MMAバッティング月間の狭間、昨日の修斗札幌大会とグラジの同大会しかMMA興行がない6月。グラップリングながら河名、そして笹と島村という3選手の初出場組と原口✖中川のメイン、びっしりと身の詰まった大会になりそうだ。


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【Shooto】サステイン北海道大会をサポート。平大門「北海道にもこれだけ選手がいるんだ」

【写真】J1、プロ野球球団(※来季から北広島市に本拠地は移転)もある北海道。札幌の人口は195万人、潜在能力はたっぷりな大都市で地道に活動する平マルスジム代表だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

5日(日)、北海道札幌市のサッポロ・イーワン・スタジアムで、プロフェッショナル修斗公式戦札幌大会が開催される。

プロ修斗が札幌で開催されるのは、2016年10月のバトルミックス11以来、約6年ぶり。今回は北海道在住の修斗世界ライト級王者、西川大和がメインで韓国のチェ・ジウンを迎え撃つほか、北海道在住ファイターが多数出場することとなった。そこで西川大和のマネージャーを務め、今大会の主催に名を連ねるマルスジム代表の平大門氏に、北海道MMAの現状と今大会の見どころを訊いた。


――マルスジム代表であり、西川大和選手ほか多くの北海道ファイターのマネージャーも務めている平さんです。今回のプロ修斗札幌大会は、サステインとマルスジムの共催という形なのでしょうか。

「いえ、主催はサステインさんで、私たちマルスジムがお手伝いさせていただくという形です。私たちは修斗のプロモーターライセンスは持っておりませんので、あくまでサステインさんのライセンスでプロフェッショナル修斗公式戦が札幌で開催されます」

――その札幌大会が開催されることになった経緯から教えていただけますか。

「以前から札幌で大会をやりたいというお話は頂いていました。しばらく札幌ではプロ修斗興行が開催されていなかったので。最初にお話を頂いたのは、中村未来がプロ修斗に出始めた頃ですね。その話が具体化したのは、やはり西川大和の存在が大きいです。ずっと大和も地元で試合がしたいと言っていたので。コロナ禍の影響もあって実現までに時間を要しましたが、ここでようやくサステインさんとの間でGOサインが出ました」

――プロ修斗の札幌大会といえば過去、バトルミックスやSHOOTO GIG NORTHが開催されていました。しかし西川選手もインタビューで仰っているとおり、なかなかMMAが根づきづらい環境にあったと思います。

「そうですね。アマ修斗に出る人数からも分かります。アマ修斗の大会が行われても数試合しか組むことができない。関東、関西、東北大会と比べても出場選手が少ないですよね。

私は昔からD-SPIRALという大会にも携わっていて、D-SPIRALには出るけどアマ修斗には出ないという選手やジムもありました。地域的に、そういった敷居の高さもあるのかなと思っています。でも、ここで変えていかないと北海道MMAのレベルも上がらないので。

プロ興行でいえば、やはり出る選手が毎回同じでは難しいと思います。新しい選手が出てこないと盛り上がっていかないですよね。結果、人気のある選手もチケットが売れなくなる。チケットが売れないと、主催者としても毎回赤字になってまで大会を開催するのは……と考えるようになっても仕方ありません。

D-SPIRALには素人みたいな子も出ます。その中に可能性を感じる子がいると、マルスジムに呼んで練習してもらい、D-SPIRALからアマ修斗に出てプロを目指す流れを作ってきました。それほど北海道は新しい選手が育ちにくい環境にあると思います」

――その中でマルスジムが日本修斗協会に加盟する際、障害となったのがD-SPIRALの存在でした。D-SPIRALは立ち上げ当初、地下格闘技であることを謳っていたためです。

「そうでしたね(苦笑)。簡単に言うと、当時は若者の間で地下格闘技ブームが起こっていたからです。それで私たちも格闘技のイベントを開催するうえで、地下格闘技と謳えば人が集まるかなという……本当に単純な理由でした。そのあと、地下格闘技のイメージから脱却するのに苦労しましたけども(苦笑)」

――平さんがMMAに関わることになったキッカケは何だったのでしょうか。

「僕はずっとボクシングをやっていたのですが、関東の地下格闘技団体が北海道で、北海道の選手との対抗戦のような形で大会を行うことになったんです。そこで北海道の選手のコーチを頼まれたのがキッカケです。当時は周りに寝技の練習をする環境がなかったのですが、札幌にベッチーニョというブラジル人柔術家がいまして」

――ベッチーニョですか! 山本KID徳郁さんをはじめ、KRAZY BEEで柔術やグラップリングを指導されていましたよね。

「そうなんです。一緒にD-SPIRALに関わっていた方が、ベッチーニョの柔術クラスを開いていたので、私もいいですかという感じで(笑)。そこからマルスジムでもベッチーニョに教えてもらうようになり、だんだんと人も増えてきました。

そうなると……当然のことなのですが、練習している選手とそうでない子で実力差が生まれてきますよね。主催者側としても、実力差があるカードは危ないと判断して、部門を分けるようになりました。素人といいますか格闘技の試合を楽しみたい子のための部門と、選手のための部門を分けたんです。

そこで練習している選手同士の試合を組んでいると、アマチュア修斗に出ている選手も出場してくれるようになって、地下格闘技のイメージもなくなってきたのかなと思います。その頃にグラチャンの岩﨑(ヒロユキ代表)さんが『グラチャンとコラボしませんか?』というお話をくださいました」

2015年アマ修斗ウェルター級(※現ライト級)決勝。飯田がSASUKEこと佐須啓祐に勝利。試合後のベロ出しポーズなど──『なんだ? あの集団は?』という空気があったのも事実。ちなみに同トーナメントには久保村嘉輝、森宣行、宮崎清孝、笹晋久、 田中有、山本健斗(デリカット)、出田貴大、宋野(鬼子)が出場していた

――その結果、グラチャン札幌大会に繋がるわけですね。

さらに2015年には全日本アマ修斗選手権の結果を受けて、飯田建夫選手と間宮晃仁選手がプロ昇格を果たしています。

「選手に『絶対に優勝しろよ!』と発破をかけていました(笑)。あの時のことはよく覚えています。私たちにとっては初めての全日本アマ修斗だったのですが、こんなにしっかりと大会が行われているのか、と衝撃を受けました。ケージが2つ置かれ、大会進行もスムーズで。そこからマルスジムの選手には『全日本には出たほうがいい。すごいぞ』と言うようになりました。また、大会主催者としても勉強させてもらいましたね。

それと、全日本のあとに岩﨑さんから言われたことがあるんです。全日本って後片付けをジムや選手の方が手伝っていますよね。私たちはそういった流れも分からず、何も動いていなかったんです。それを聞いた岩﨑さんから『出場選手に片づけを行う義務はないけど、もともとマルスジムはマイナスイメージから入っているのだから、そういうところで手伝ってイメージを払拭していったほうがいいんじゃないか』と。そう聞いて、翌年は朝イチから最後まで手伝うことにしました(笑)。

私たちも、そうやって言われないと気づかないですからね。自分自身のこととして考えても、よく分からない人から突然一緒にやりたいと言われても難しいですよ。そうやって最初は協会加盟を断られながら、選手が全日本で優勝し、翌年のバトルミックスはマルスジムで開催されて、今に至ります」

――その状況のなかで、マルスジム所属ではありませんが西川大和選手が登場してきた時は、どのように感じましたか。

「これは凄いと思いました。大和のことは小学生の頃から知っているのですが、最初は正直『このスタイルで続けていても大丈夫なのかな?』と感じていました。もちろん格闘技として基本的なことは身についていても、独特な面もあるので。小学生の頃から、下からの打撃をやっていましたから(苦笑)。しかし中学生の時には、『この選手は化けるんじゃないかな』と思うようになっていましたね」

――確かに、現代MMAにおいて西川選手の下からの打撃は、不安要素に感じても仕方ないと思います。

「それが今では、下になったら安心するようになりました。あれは本当に、子供の頃からやっていた十八番の技術なので。川名(雄生)選手との試合もそうですし、山田崇太郎選手との試合でもレスリングで勝負して体力が削られるよりは……と。実際、山田選手に胴クラッチされた時は息が止まるぐらい苦しかったと言っていましたから(笑)。でも昔から冷静で、練習したことを淡々と試合で出す。それが大和の強みなんですよね。

そんな大和が修斗のチャンピオンになったことで、北海道のMMAも変わったと思います。彼のファイトスタイルは独特なので、それは真似しようと思っても無理です。でも北海道からでもチャンピオンになれる。そういった意識が選手に芽生えましたよね、明らかに。特に大和と一緒に練習した選手は、ハッキリと意識が変わっています。北海道にいて現役チャンピオンと肌を合わせることができるというのは、本当に大きいです。

さらに今回は地元での試合とあって、選手の意気込みも違いますね。地元の人たちの前で絶対に負けることはできないと思って、練習しすぎてしまう選手もいます。それでは壊れてしまうから休め、って私が言うぐらいです」

――特に今回の札幌大会は、新しい世代の北海道ファイターが出場している点は大きいですよね。平さんから見て、注目してほしい選手を挙げるとすれば……。

「ウチの選手であれば、丸山大輝ですね。極真空手出身で、本当に練習しかしていない選手です。今回対戦する泰斗選手も強い相手ですが、ここを乗り越えたら今後おもしろい選手になっていくんじゃないかなと思います。注目していただきたいし、勝ってほしいですね。

あとはグラップリングになりますが、ハワード颯真です。彼は柔術をやっていて、まだ青帯ですが、SBJJFの青帯ランキング1位の選手です。それから田中智也。新しい世代の選手というわけではないですが、強い選手なので見てほしいですね」

――さらにセミファイナルではインフィニティリーグ戦として、中村未来選手が加藤春菜選手と対戦します。

「中村は平田(樹)選手に負けたあと、もっとできたと泣いていて……。難しいかもしれませんがインフィニティリーグで優勝して、大和に続いて修斗のチャンピオンになってくれたら嬉しいです。そのためにも今回の試合が重要になりますね。気持ちが強い選手なので、いつも試合では気合いが入りすぎて余裕がなくなることもあるのですが、今回は冷静に戦うと言っています」

――最後に、大会全体を通じて『ここを見てもらいたい!』という点はありますでしょうか。

「まず北海道にもこれだけ選手がいるんだとアピールしたいです。そのあとに、アマ修斗に繋げたいです」

――プロ興行ではなく、アマ修斗ですか。

「はい。この大会を見て、アマ修斗からこういう大会に出られるんだと知ってほしいです。北海道からでもこんなに強くなれて、こんな大会に出られる。そう思ってもらえる起爆剤にしたいですね」

■視聴方法(予定)
6月5日(日)
午後1時50分~ Twit Casting LIVE
             
■対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
西川大和(日本)
チェ・ジウン(韓国)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
加藤春菜(日本)

<2022年度新人王決定トーナメント1回戦ストロー級/5分2R>
泰斗(日本)
丸山大輝(日本)

<フェザー級/5分2R>
阿仁鬼(日本)
竹原魁晟(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
ソルト(日本)
和田千聖(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋山翼(日本)
田中智也(日本)

<グラップリング58キロ契約/5分1R>
ハワード颯真(日本)
竹内直矢(日本)

<キック72キロ契約/3分3R>
畑中健太(日本)
サッシス(カンボジア)

<ライト級/5分2R>
磯部鉄心(日本)
安海健人(日本)

<バンタム級/5分2R>
NφB-force(日本)
GEN(日本)

<58キロ級契約/5分2R>
平塚亮介(日本)
佐々木健吾(日本)

<トライアウト・フェザー級/3分2R>
磯城嶋一真(日本)
鹿野太雅(日本)

<アマ特別ルール50キロ契約/3分2R>
山内絵里(日本)
高田暖妃(日本)

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DEEP K-1 MMA o ONE Progress   アンディ・コング キック コンバット柔術 ルンピニー レアンドロ草野 修斗 岡野裕城 桜井隆多 江木伸成 濱岸正幸 竹浦正起 笹晋久 草MAX 鈴木万李弥

『HEAT 50』試合結果/皇治は判定負け


第12試合 メインイベント キック(肘無し・つかんでからの攻撃は禁止) 61kg契約 3分3R(延長1R)
×皇治(TEAM ONE/元HEATキック・ライト級王者、ISKA K-1ルール世界ライト級王者)
○ダウサコン・BANG BANG GYM(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/元ラジャダムナン認定スーパーフライ級3位&元WPMF世界スーパーバンタム級王者)
4R 判定0-3 (杉村9-10/和田9-10/大成9-10)
3R 判定1-1 (杉村30-29/和田29-30/大成29-29)

第11試合 MMA 65kg契約 5分3R
△春日井“寒天”たけし(志村道場/HEAT MMAバンタム級王者・元フライ級王者)
△笹 晋久[くにひさ](パラエストラ柏/修斗バンタム級新人王2017)
判定0-1 (28-29/29-29/29-29)

第10試合 キック ミドル級(70kg)(ノンタイトル戦) 3分3R
○アビラル・ヒマラヤン・チーター(ネパール/志村道場/HEATキック・ミドル級王者)
×ラーシーシン・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/元WPMF世界ウェルター級王者)
1R 2’54” KO

第9試合 HEAT MMA ライト級タイトルマッチ 5分5R
×草MAX(TEAM CLIMB/王者)※初防衛戦
○岡野裕城(マッハ道場/挑戦者)
2R 4’45” 裸絞め
※岡野が王者に

第8試合 キック 62kg契約 3分3R
○安川侑己(志村道場/HEATキック・ライト級王者)
×モンダム・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)
3R KO

第7試合 MMA ミドル級 5分3R
―桜井隆多(R-BLOOD/元DEEPミドル級王者、元GRANDウェルター級王者)
―アンディ・コング(99 RANGER GYM)
中止 (コングの計量オーバー)

第6試合 キック 女子53kg契約 3分3R
○鈴木万李弥(志村道場)
×小澤聡子(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
判定3-0 (30-29/30-28/30-27)

第5試合 キック 57.5kg契約 3分3R
○内藤凌太(BELLWOOD FIGHT TEAM/元DEEP☆KICK -55kg級王者)
×ノラシン・スペチアーレジム(タイ/OISHI GYM/元ラジャダムナン&ルンピニー認定ライトフライ級王者、元ルンピニー認定フライ級王者)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)

第4試合 MMA フェザー級 5分3R
○倉本拓也(志村道場)
×秋山怜冬(clash)
1R 1’32” 三角絞め

第3試合 MMA フライ級 5分2R
△ユン・テスン(韓国/志村道場)
△廣瀬裕斗(Hida Training Lab team 阿修羅)
判定1-0 (20-18/19-19/19-19)

第2試合 キック 63kg契約 3分3R
○伊藤勇大(OISHI GYM)
×SOUL(IMPACT)
判定3-0 (30-27/30-2730-28)

第1試合 MMA バンタム級 5分3R
○小川隼也(ボンサイ柔術)
×徳弘拓馬(スタートジャパン)
1R 4’34” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

オープニングファイト第3試合 PROGRESSフォークスタイル・グラップリング 85kg契約 5分2R
×濱岸正幸(カルペディエム三田)
○レアンドロ草野(草野柔術)
6-9

オープニングファイト第2試合 PROGRESSフォークスタイル・グラップリング 70.3kg契約 5分2R
○竹浦正起(カルペディエム三田)
×椿 飛鳥(トライデントジム)
1R 3’03” ヒールフック

オープニングファイト第1試合 PROGRESSコンバット柔術 66kg契約 5分2R
×生田 誠(トラスト柔術アカデミー)
○江木伸成(藤田柔術)
判定

 5月7日に名古屋国際会議場イベントホールで開催された『HEAT 50』の試合結果。皇治はダウサコンに延長Rで判定負け。春日井“寒天”たけしは引退試合で笹晋久と対戦しドロー。ライト級タイトルマッチは岡野裕城が草MAXに勝利し新チャンピオンになっています。続きを読む・・・
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HEAT50 MMA MMAPLANET o UFC 笹晋久

【HEAT50】春日井”寒天”たけしのラストマッチは左ジャブで攻めるも、前に出る笹晋久と0-1ドロー

【写真】試合後、10カウントゴングが打ち鳴らされた。プロデビューから13年、お疲れさまでした(C)MMAPLANET

<65キロ契約/5分3R>
笹晋久(日本)
Draw.1-0:29-28.29-29.29-29.
春日井”寒天”たけし(日本)

開始早々、距離を詰めた春日井は左ジャブから左ロー。笹も強い左インローを返す。相手にケージを背負わせた春日井に対し、笹はサウスポーにスイッチしてサークリングする。春日井は組みついて相手をケージに押し込む。左腕を差し上げた春日井、上下にパンチを打ち分けながら、左足をかけていく。

レフェリーがブレイクし、ケージ中央で再開。笹はサウスポースタンスから左インローと左ミドルハイを繰り出す。春日井は左ロー、笹は組みついて右腕を差し上げてケージまで押し込んでいく。ケージ際で笹のヒザ蹴りが春日井の下腹部を捉えて試合は一時中断。再開後、春日井は距離を詰めて右ミドルを当てた。フェイントをかけて左ジャブから右ミドルハイを見せた春日井は、ダブルレッグで相手をケージに押し込む。

ケージから離れてガブり、反対に春日井をケージに押し込んだ笹。春日井は笹の首を取ってギロチンを仕掛けた。笹の体が伸びるも、頭を抜いた相手のトップを奪う。しかし立ち上がった笹が春日井をケージに押し込む。ブレイク後、ケージ中央で足を使い、左ジャブを相手の顔面に突き刺す春日井。笹が強引に距離を詰めるが、春日井が足を使って距離を取った。

2R、笹が前に出る。春日井は右のインロー。左ジャブを突く春日井に対して、笹はオーソドックスにスイッチしながらパンチを振るう。それをかわした春日井は、足を使って回り、パンチを見せながら組み付く。体勢を入れ替えて春日井をケージに押し込む笹。右腕を差し上げ、ヒザを打ち込む笹だったが、このヒザがまたも春日井の下腹部を捉えた。

再開後、ガードを固めて距離を詰める笹。春日井は足を使って右ストレートから左フックを返す。笹の右フックをかわした春日井が組みつくも、笹が右腕を差し上げて春日井をケージに押し込んだ。展開がなく、レフェリーがブレイクをかける。離れた両者は、パンチを繰り出し合う。春日井は相手のフックをかわして左ジャブを突き刺した。笹も春日井を追い、ケージを背負わせるも、すぐに春日井が回って脱する。

右ミドルハイも繰り出す春日井、しかし笹が距離を詰めていく。組んできた春日井に対し、右腕を差し上げた笹と差し合いが続くなか、笹が小内刈りを仕掛けるも春日井は倒れず。最後は笹が離れた春日井を追った。

最終回、左ローから回る春日井。春日井の左ジャブが当たるも、笹は構わず距離を詰めて組みついた。春日井は右腕を差し上げ、離れる。春日井の左ジャブに対し、笹は左右フックを振るう。春日井は左アッパーからダブルレッグを仕掛けるも、スプロールした笹が春日井の首を抑えてトップを奪う。

左ヒジを落としてからパスを狙う笹。春日井はハーフガードからフックガードへ。立ち上がった笹、春日井も併せて立ち上がり、右テンカオを打ち込んでダブルレッグへ。しかし笹も耐えてケージ際で体勢を入れ替える。レフェリーがブレイクをかけた。再開後、共に左が当たると、春日井の左ジャブ、右インローも当たる。相手の動きに合わせて右を2発打ち込んだ春日井が、足を使いながら笹の顔面に左右フックを当てる。

残り30秒、笹がパンチを振るいながら組み付き、春日井をケージに押し込んだ。春日井が離れたところで、試合終了のゴングが鳴った。

判定は、ジャッジ1人が29-28で笹につけ、他2人は29-29と採点。結果はドローとなった。

試合後、この試合を最後にケージを去る春日井は「最後まで戦いきることができました。格闘技をやってきて良かったです。今後は僕が行けなかったUFCを目指す後輩をサポートしていきます。来世で志村館長をUFCに連れていきます」と語り、10カウントゴングを聞いた。


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