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MIKE MMA ONE WNO11 ウィリアム・タケット クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン マイキー・ムスメシ マイサ・バストス ロベルト・ヒメネス

【WNO11】2021年、組み技の祭典。No-P&Sub Onlyの頂点が決まる5階級8人制Two DaysT開催!!

【写真】タイ・ルオトロ、ラミレス、ガルバォン、そしてジョーンズ。ノーポイント&サブオンリーの頂点が決まる (C)/WNO

ADCC世界大会が延期された2021年、グラップリング界をリードしているWho’s Number Oneが、9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントを開催し、女子ストロー級、ライト級及びミドル級のランナップが既に明らかとなっている。

2年に1度開催のADCC世界大会は16名参加で男女7階級と無差別級の9人の世界チャンピオンを輩出しているが、コロナパンデミックで1年延期されることが決まっている。

この間のグラップリングの盛り上がりが反映し、かつ8人制Tの実施により、精鋭が揃うという見方ができるロースターが階級ごとに発表が始めっている。


ミドル級は──クレイグ・ジョーンズ、タイ・ルオトロ、アンドリュー・ウィルツ、ウィリアム・タケット、ロベルト・ヒメネス、ジョン・ブランク、ダンテ・リオン、ミカ・ガルバォンの8名だ。まさに豪華絢爛、道着の実績でなくノーギで選ばれた8人のグラップラーといえる。

ライト級では──マイキー・ムスメシ、ケイド・ルオトロ、ジオ・マルチネス、ディエゴ・オリヴェイラ、コール・アベート、イーサン・クレリステン、ジョシュア・シスネロス、ケネディ・マシエルがリストアップされた。

圧倒的な存在感を誇るのが、道着から本格的にノーギに活躍の場を移したマイキーであることは間違いない。

この階級はADCCの66キロと77キロの中間、道着と並行して活躍してきた選手も少なくないだけに、ミドル級と比較するとビッグネーム感に欠けるきらいもある。が、その分AOJの青帯で16歳のアベートを筆頭に若い選手が目立っている。

マイサ・バストス、ダニエル・ケリー、ジェッサ・カーン、トゥディ・アレキン、グレース・ガンドラム、アレックス・グエン、ジェシカ・クラン、タミー・ムスメシの8人の参加が決まった女子ストロー級トーナメント。

2019年ムンジアル女子ルースター級王者でEBI女子ストロー級Tを制しているバストスと筆頭にムスメシ姉が大舞台に復帰、エレクトリックチェアーの王女ガンドラムらと粒揃いの女子グラップラーが集まっている。情勢が許すことはなかったのだろうが、バストスやケリー、そしてガンドラムというライバルや過去に対戦経験のある湯浅麗歌子の名前は見たかったのは偽らざるところだ。

とはいえ、これぞ2021年のグラップリング界の頂点を決めるワールド・ザ・ベスト決定戦といっても過言ないTwo Daysトーナメント、他の階級の出場選手のアナウンスが待たれる──組み技の祭典だ。

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MMA ONE Road to ADCC ケイド・ルオトロ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】20歳のラミレス、18歳のケイド・ルオトロとのノンストップファイトをRNCで制す

【写真】ダイナミックなノンストップアクションが見られたヒメネス✖ルオトロは大会ベストバウトといって良い試合だった(C)CLAYTON JONES/ROAD TO ADCC

17日(土・現地時間)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンでRoad to ADCCが開催された。来年開催予定のノーギグラップリングの祭典=ADCC世界大会への前哨戦として位置付けられたワンマッチ大会は、注目の対戦が並んだ。
Text by Isamu Horiuchi

Road to ADCCプレビュー第4回は1歳8のケイド・ルオトロ、20歳のロベルト・ヒメネス──グラップリング界の未来が、繰り広げたノンストップアクションの模様をお届けしたい。

<88キロ級/20分1R>
ロベルト・ヒメネス (米国)
Def. 14分04秒by RNC
ケイド・ルオトロ(米国)

アンドリュー・ウィルツィの代打として急遽出場を決めたケイド。実は前回の試合以降はコスタリカでサーフィンをしていたとのこと。

試合開始後、体格に勝るヒメネスは積極的に前に出て、ダックアンダーを仕掛け、飛び込んでのテイクダウンを狙う。が、ケイドは回りながらうまく捌いてゆく。さらに前に出るヒメネスに対し、それまで下がっていたケイドはカウンターのダブルレッグを仕掛ける。見事なタイミングで倒されたヒメネスだが、すぐにバタブライガードから腕を伸ばして距離を取り、立とうとする。

ケイドがそれを押し倒し、それでもヒメネスが立ちにきたところで飛び上がって旋回──ファーサイドにあるヒメネスの左腕にアームバーを仕掛けた。

うつ伏せで極めにきたケイドに、一瞬腕を伸ばされかけたヒメネスだが、なんとか抜くとそのまま体重をかけてパスに成功する。ケイドはすぐに足を絡めてリバースハーフを作ると、そのまま起き上がってリバーサルしマウントを取って見せた。

ならばとヒメネスも下から動き続け、やがて腕を伸ばして距離を取り、マウントから脱出しつつ立ち上がる。そのままケイドのバックに回ったヒメネスに対し、ケイドは豪快にダイブして前転、上を取り返して見せた。ここまでわずか3分、18歳のケイドと20歳のヒメネスというグラップリング界の未来を担う二人が、一瞬で優劣が入れ替わるノンストップのとんでもない攻防を展開している。

右ヒザを前に出してパスのプレッシャーをかけるケイドに対し、ヒメネスは下から回転してケイドの右足をキャッチする。

ケイドが動いて逃れると、ヒメネスは再び下から回転して右にヒザ十字を仕掛けるが、ケイドはこれも脱出した。

足関節に難があると見られたヒメネスだが、自ら積極的にその攻防を挑んでいる。立ち上がったケイドは、またしても右ヒザからパスのプレッシャーをかけるが、ヒメネスはインバーテッドで対応する。ケイドはヒメネスの左足を捌いて左にパスを決める。ヒメネスはすかさず動いて隙間を作って起き上がると、ケイドのバックを狙う。そうはさせじとスクランブルするケイドだが、ボディロックを取ったヒメネスが押し倒して上になる。左のデラヒーバでケイドが絡むもの、ヒメネスは右ヒザを押し下げてパスに成功する。

なおも下から動くケイドだが、ヒメネスはノースサウスに移行した。体重が軽い上に、急遽出場を決めたケイドは激しく動く序盤でコンディショニングの差が出てきたか。

ヒメネスはケイドの右腕をワキに抱えて腕十字を狙う。ケイドはすかさず起き上がり、腕を抜きながら上に。クローズドガードを取ったヒメネスは、ケイドの両ワキを差して背中でグリップすると、体をずらしてのバック狙いへ。この動きは、ケイドの兄タイがヒメネスにやられたパターンだ。バックを譲られるのを嫌がったケイドが下になると、ヒメネスはマウントを奪った。

一度ここからノースサウスに移行したヒメネスが、再びマウントに入るその瞬間、ケイドは体を翻してリバーサルに成功する。ワキを差されながらも強引に左ヒザを入れてパスを狙うケイドだが、さすがに強引過ぎる。

ヒメネスはまたしても体をずらしてバックに回り、上を取り返した。

中盤、ケイドが防戦を強いられる場面が目立っている。いったんサイドに付いたヒメネスだが、ケイドのバギーチョークを警戒してか再びノースサウスに入る。ここで試合は10分を経過して加点時間帯に。諦めずに動き続けるケイドがスクランブルを試みてうつ伏せになるも、読み切っていたヒメネスはすかさずバックテイク&4の字フックで固めて3点を先取した。

さらに右足でケイドの右腕をトラップしたヒメネスは、それでも懸命に守ろうとするケイドの首に右の手首をこじ入れると、RNCを完成させタップを奪ってみせた。

最後は前回と同じ技で敗れてしまったケイドだが、序盤ヒメネスを極めかけて、さらにマウントも奪った動きは驚愕のもの。77キロで同体格の相手に、しっかりと調整した上で戦えば、ケイドもまた来年の世界大会では台風の目になることは間違いないと思えるほどの輝きだった。

そんなケイドの序盤の猛攻を凌いで攻め返し、後半には力の差を見せつけたヒメネス。現代的な目まぐるしいスクランブルの攻防や足関節技に対応するだけでなく、懐の深いクローズドガードからのバック取りという、柔術家ならではの武器をここぞというところで使うあたりが心憎い。

ヒメネスは試合後「勝って嬉しいよ。まだ修正すべき細部はいろいろあるけど、ステイポジティブに行きたいね。僕はルオトロ兄弟からは、いろいろなインスピレーションを得てきたんだ。僕がまだ黄色帯の頃に、年下の彼らはもうスポンサーを得ていたりね。今日もあのテイクダウンには驚いたよ」とケイドを称えた。

さらに「僕はブルース・リーのフィロソフィーに心酔しているんだ。つまり、スタイルを持たないこと。リーの教えの通りに、僕自身の戦い方、僕自身の表現法を探すこと。それこそが僕のミッションさ。ところでFlograpplingはカナビス(大麻)のスポンサーシップを得ないのかい? ロックオート(現在Flograpplingをスポンサーしている車の部品会社)って僕は良く知らないんだよ」と、自由な魂の持ち主ならではのコメント(ちなみに彼はマリファナを薬草の一つとしてとらえ、もはや吸うことはなく、それら薬草を、チンキ剤として服用したりお茶にして飲んだり野菜のように食べたりする形で摂取しているとのこと)。

類い稀なる才能に恵まれた若き柔術家の自分探しの旅路が、今後どこに向かい、来年のADCC本戦でどのように花開くのか──非常に楽しみだ。

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MMA Road to ADCC   ウィリアム・タケット カイナン・デュアルチ ケイド・ルオトロ ジオ・マルチネス ダンテ・リオン ニッキー・ライアン マイキー・ムスメシ マテウス・ジニス ルーカス・バルボーザ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】計量終了 メインのカイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニスの体重差は8キロ弱

【写真】Tシャツ着用では、それほど体格差は感じられないカイナンとジニス。20分の長丁場、スタミナ配分と後半のポイント加算が如何に勝負に影響をあたえるのか(C)COREY STOCKTON/FLOGRAPPLING

16日(金・現地時間)、17日(土・同)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンで開催されるRoad to ADCCの計量が行われた。

世界規模の新型コロナウィルス感染拡大を受け、開催が1年延期されたADCC世界選手権。この間の穴埋めとなるワンマッチ形式の大会は本戦20分のみで延長なし、10分が経過してからポイントが与え、引き込みのマイナスPのみ試合開始がカウントされるというルールセットとなっている。


メインの無差別級=カイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニス、前者が7.8キロ重いが無差別級としては、極端な体重差とはなっていない。

88キロ級のケイド・ルオトロは80キロ、対するロベルト・ヒメネスは84キロでルオトロは77キロ級でも十分に戦えるだろう。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■Road to ADCC計量結果

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ:101.2キロ
マテウス・ジニス:93.4キロ

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン: 175ポンド(79.37キロ)
ニッキー・ライアン: 172ポンド(78.01キロ)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ:65.7キロ
ジオ・マルチネス:66.0キロ

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット:86.4キロ
ルーカス・バルボーザ:87.9キロ

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ:72.0キロ
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ:71.7キロ

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ:80.0キロ
ロベルト・ヒメネス:84.0キロ

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JJ Globo Preview Road to ADCC   ケイド・ルオトロ ブログ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】天敵へのリベンジ賭け、ケイド・ルオトロがロベルト・ヒメネス戦にスクランブル発進

【写真】タイと合わせて兄弟でヒメネスに3連敗中のケイド──4度目の正直なるか(C) MIKE CALIMABS/WNO&SUG/em>

17日(土・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてFlograppling主催のRoad to ADCCが開催される。
Text by Isamu Horiuchi

キッズの隆盛もあり、次から次への柔術界の将来を担うといわれる逸材が生まれるなか、ミカ・ガウバォンと並び未来のスーパースター候補がタイ&ケイドのルオトロ兄弟であることは間違いない。そんな兄弟の天敵が、ロベルト・ヒメネスだ。今回、ヒメネスはアンドリュー・ウィルツィだったが、ヒザの負傷で欠場が決まり、ケイド・ルオトロと代役に名乗りを挙げた。


ヒメネスは、昨年黒帯デビュー戦でキーナン・コーネリアスに競り勝つ大殊勲を挙げると、そのまま瞬く間に世界のトップグラップラーの仲間入りをした21歳。2月のBJJ Stars 05では柔術世界王者イザッキ・バイエンスと、同月のWNO 06では世界最強のノーギグラップラーのゴードン・ライアンといった超大物との対戦も経験している。

結果は敗れたもののバイエンスからはバックを取り掛け、ライアンの強烈な腕十字から脱出するなど見せ場を作り爪痕を残した。

また、先月はグラウンドでの掌打が許されているコンバット柔術トーナメントにも参戦、JZカバウカンチ、ネイサン・オーチャードらの強豪を倒して見事に優勝している。さらに2週間後にはThird Coast Grappling、その翌週にはSUGと超過密スケジュールをヒメネスは過ごしてきた。

対するケイドは、帯色のことを言えば昨年10月に茶帯になったばかりの18歳。が、前回のADCCで旋風を巻き起こした双子の兄弟のタイとともに、幼少時からグラップリング界の未来を担う存在として注目を浴びてきた。

今年4月のWNO 08ではイサン・クレリンステンとの激闘をダースチョークで制し、先月のWNO 10ではコール・フランソンをバギーチョークで斬って落として2連勝、勢いに乗っている。

この両者は、昨年10月の3CG Kumite Vの準決勝で対戦経験がある。体格で上回るヒメネスがスタンドでプレッシャーをかけてゆくと、ケイドが珍しくガードに引き込む。そこからのスイープや足狙いを見せたケイドだが、ヒメネスに圧力で潰されてバックに回られてチョークで完敗した。

ヒメネスはその前後に、ケイドの双子の兄弟タイとも2度対戦しており、スタンドのクリンチからのバックテイク、ダブルレッグテイクダウン、クローズドに引き込んでからのバックテイク等で攻め込み、いずれもオーバータイムでしっかりとポイントを奪って勝利している。両試合とも本戦から動きのある見応え十分な攻防が展開されたが、全体的にヒメネスが優勢に進める場面が目立った。

ルオトロ兄弟は、ともに通常下にステイせず、トップからのノンストップパスを仕掛ける戦いを身上とする。だがこれまでの対戦では、体格差のあるヒメネス相手にスタンディング・レスリングの攻防で押され気味だ。

ヒメネスの数少ない弱点の一つと言われる足関節狙いで見せ場を作ることはあったが、極めきることはできていない。また懐の深いヒメネスのクローズドガードに対しても、突破口を開けないままだ。逆に合わせて3連勝中のヒメネスは、トップからであれボトムからであれ、兄弟の攻略に自信を持っているだろう。

兄弟にとって天敵であるヒメネス相手に、準備期間もほとんどないまま今回リベンジを挑むケイド。不利を承知で試合出場を決めたその心意気は称賛に値する。グラップリング界の未来を体現する両者だけに、これまでの兄弟vsヒメネス戦を上回るような攻防を期待したい。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■ 対戦カード

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
マテウス・ジニス(ブラジル)

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
ニッキー・ライアン(米国)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット(米国)
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

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MIKE MMA Road to ADCC ウィリアム・タケット カイナン・デュアルチ ガブリエル・アウメイダ ジオ・マルチネス ダンテ・リオン ニッキー・ライアン マイキー・ムスメシ マテウス・ジニス ルーカス・バルボーザ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】攻撃、受け、77キロ級の行方が決まる? ニッキー・ライアン✖ダンテ・リオン

【写真】ここはADCCならではのポイント制が、勝利の鍵を握ることになるか(C) MIKE CALIMABS/WNO&SATOSHI NARITA

17日(土・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてFlograppling主催のRoad to ADCCが開催される。
Text by Isamu Horiuchi

文字通り、来年開催のADCC世界大会へ向けた今大会。ニッキー・ライアン✖ダンテ・リオンは77キロの軸となる若い力の激突だ。


先月20歳になったばかりのニッキーは、日本では今成正和や所英男から一本勝ちをしたことでも知られる。最近は増量とパワーアップに励むとともに、ジョン・ダナハー軍の代名詞でもある足関節技を封印し、自らの引き出しを増やす戦いに挑んでいる。

4月のWNO 08におけるPJバーチ戦ではシッティングからシングルレッグテイクダウンにつなげる展開を狙い続け、制圧することはできなかったものの、主導権を取り続けて勝利を手にした。続いて5月のWNO 09のガブリエル・アウメイダ戦ではトップから勝負し、ここも一本勝ちは逃したがボディロックパスやクリーンテイクダウンを決めてウィナーコールを受けている。

そんなニッキーに立ちはだかるのは、2019年のADCC世界大会77キロ級にて、競技柔術の絶対王者ルーカス・レプリを倒して世界を驚かせたカナダのダンテ・リオンだ。

注目したいのは、この一戦でのリオンの勝ち方だ。レプリの必殺のニースライスパスをシッティングガードやニーシールドで防いだリオンは、そこから一瞬でシットアップしてシングルレッグを仕掛け、そのままレプリのバックについて勝利を決定付ける4ポイントを獲得した。

つまりリオンは、ニッキーがバーチ戦で試みたシッティングガードからシングルへの移行──最近「レスリングアップ」という名称で改めて脚光を浴びているムーブ──を、世界最高のパスガード・マイスターのレプリに決めてみせたほどの使い手なのだ。自分がトップにいる時の防ぎ方や対処も当然熟知しているだろう。

また、ニッキーがアウメイダ戦で試みたスタンドレスリングの攻防もまた、リオンがもともと得意とするところだ。今年2月のF2W 174におけるマニュエル・ヒバマー戦においても、リオンは階級上の相手に何度も気迫十分のテイクダウンを仕掛け、スタンドレスリングで優勢に試合を進めた。物議を醸した判定で惜敗したものの、リオンの充実ぶりは十分に伝わった。ニッキーが現在強化を試みている分野において、リオンはもともと強い。

このことを踏まえて考えると、今回ニッキーがどのような攻防を挑むかは興味深い。選手が武器を増やすことの主な目的は、試合において相手の弱い分野で戦って勝率を上げることにある。だとするならば、今回あえてリオンが得意とする攻防を挑むのは賢い策とは言えないだろう。だが最近のニッキーが、目の前の相手に対する勝利は目指しつつも、さらにそれ以上の大きな目標を見据えて試合に臨んでいることも明らかだ。そしてこの大会の名称、”Road to ADCC”が示唆するテーマはまさにそれである。

同様の見方は、前回大会にて世界を驚かせつつも4位に終わり、次こそ優勝をと心に誓っているであろうリオンに当てはめることができる。前回の3位決定戦において、ニッキーの兄弟子ゲイリー・トノンと激闘の末外ヒールに屈したリオンは、そのトノン同様に危険な足関節の使い手であり、来年の本戦でも自分に立ちはだかる可能性の高いニッキー相手にどのような攻防を挑むのか。

本戦そのものではなく、それに向けた前哨戦であるということを念頭にこの試合の攻防を味わいたい。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■ Road to ADCC対戦カード

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
マテウス・ジニス(ブラジル)

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
ニッキー・ライアン(米国)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット(米国)
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

<1R20分・88キロ以下契約>
ロベルト・ヒメネズ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)

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MMA SUG24 タナー・ワイスグラム ロベルト・ヒメネス

【SUG24】3位決定戦でロベルト・ヒメネスが、ワイスグラムに圧勝も喜べない銅メダル

<SUGアブソリュート級3位決定戦/5分1R>
ロベルト・ヒメネス(米国)
Def.1分37秒by RNC
タナー・ワイスグラム(米国)

ダブルレッグを切り、がぶりから逆にシングルを決めたヒメネスは足関節を防ぐと、ワイスグラムはシングルから引き込む。パスの圧力から、ヒメネスはトラックポジション矢印バックグラブへ。ここもワイスグラムの右上を制して足をフック──RNCに入り、タップ奪った。ヒメネスは3位で$2500を獲得も、3位では得るモノは少なかったか。


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MMA SUG24 ペドロ・マリーニョ ロベルト・ヒメネス

【SUG24】まるで抜き身の一突き、内ヒールでマリーニョがヒメネスを返り討ち=ファイナル進出

<SUGアブソリュート級T準決勝/5分1R>
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)
Def.1分42秒by ヒールフック
ロベルト・ヒメネス(米国)

右手を手繰られたヒメネスが、腕を抜いてケージにマリーニョを押し込む。体を入れ替えたマリーニョとのクリンチから距離を取ったヒメネスが、座る。一気にパスを狙い、ヒールを仕掛けたマリーニョに対し、体をひねってヒメネスは足を抜く。トップから足を抱えるマリーニョはパス狙いから再び、内ヒールへ。

即、ヒメネスがタップ──まるで抜き身の一突きのような足関節でマリーニョがヒメンスを返り討ちとしファイナルへ。


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MMA SUG24 アダム・スミス ロベルト・ヒメネス

【SUG24】本命ロベルト・ヒメネスは、アダム・スミスをRNCで下し準決勝へ

<SUGアブソリュート級T準々決勝/5分1R>
ロベルト・ヒメネス(米国)
Def.2分51秒by RNC
アダム・スミス(米国)

優勝候補筆頭のヒメネスは、コンバット柔術ワールドで優勝したばかり。アームドラッグ、シングルレッグなどを狙ったヒメネスは、そのケージにスミスを押し込んでシングルレッグでテイクダウンを奪う。ギロチンを抜いたヒメネスは即パスを決め、ニーインベリーもスミスはスクランブルへ。

その立ち上がり際にヒメネスはダースチョークから、引き込む。立ち上がって自ら技を解いたヒメンスは引き込んだスミスに即パス狙いからバックを制す。右腕を制する形で両足をフックしたヒメネスは、RNCを仕掛ける。右腕を差し込み、RNCをセットしたヒメネスがタップを奪った。


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CJJW2021 JJ Globo MMA Report ネイト・オーチャード ロベルト・ヒメネス

【CJJW2021】ネイト・オーチャードと異文化組み技交流ならず。ロベルト・ヒメネス、圧巻──圧勝。

<ウェルター級T決勝/10分1R>
ロベルト・ヒメネス(米国)
Def.1分18秒 by 腕ひしぎ腕固め
ネイト・オーチャード(米国)

まずダックアンダーを許さなかったオーチャードは、アームドラックからバックを伺う。キムラに切り替え、引き込んだオーチャードだがヒメネスは見事な反応を見せ上四方で抑え込む。ヒメネスはワキ腹に掌底を入れ、サイドに移行していく。オーチャードはシングルを仕掛けようとするや、ヒメネスはバックへ。

オーチャードの許さず、胸を合わせようと動くと既にヒメネスは三角絞めをセットへ。オーチャードは肩をしっかりと前方に突っ込んでいたが、ヒメネスは一旦足を開いて、逆側に三角を組む。腕を送られてオーチャードは我慢を続けると、ヒメネスはその腕を伸ばしに掛かる。ここでレフェリーは、試合をストップ。オーチャードが声を出したようで、バーバルタップという裁定が下った。

「ハードに練習してきたし、とても嬉しい。何よりマヤ文明の発祥の地、ユカタンで勝てて最高だ。最後は正直に言えば、サブミッションは凄くタイトだった。そうだね、いつも誰からも、勝とうが負けようが何かを学ぶことができる。170ポンド、185ポンド、190ポンド、200ポンド、カットウェイト、プットウェイトの時間をくれるなら、どの階級でも戦う準備はできている」とヒメンスは語った。


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CJJW2021 JJ Globo JZ・カバウカンチ Report ブログ ロベルト・ヒメネス

【CJJW2021】ダックアンダーでバック奪取、右腕の自由を奪ったヒメネスが掌底~RNCでJZから一本勝ち

<ウェルター級T準決勝/10分1R>
ロベルト・ヒメネス(米国)
Def.3分22秒by RNC
JZ・カバウカンチ(ブラジル)

JZの掌底とヒメネスの三角の攻防が楽しみな準決勝第1試合。ヒメネスのシングルを切ったJZが、逆にシングルへ。ヒメネスはすぐにガードを取らず、立ちレスリングを1分続ける。ここでコイントスとなり、JZが下を選択する。すぐに立ち上がったJZに対し、ヒメネスがジャンピンガードで下に。クローズドの中でボディを殴るJZは、頭をつけてワキをしめるように抑えて三角に入らせない。

それでも上体を起こして顔面に勢いのある掌底を打つと、ヒメネスが三角絞めをセットする。しかし、足をすくいに行くとクラッチがルーズになったか、JZが頭を抜いて立ち上がることに成功する。

しかし、JZは2度連続ダックアンダーからバックを狙ったヒメネスに背中を譲り、寝技に持ち込まれてしまう。四の字フック&シートベルトからバックグラブ&掌底に切り替えたヒメネスは、JZの右腕ごと足をフックする。

思い切り右の掌底を連打するヒメネスが、右腕をJZ喉下に入れワンアームで絞めあげる。既に苦しげな表情を浮かべていたJZは、RNCクラッチで組まれると観念したようにタップした。


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