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o TJ・ディラショー ショーン・オマリー ジョゼ・アルド タイソン・ナム ピョートル・ヤン マラブ・デヴァリシビリ マルロン・ヴェラ

UFC on ESPN41:ポストファイトボーナス/総評

ファイト・オブ・ザ・ナイト:ネイト・ランドワー vs. ダヴィッド・オナマ

・パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:マルロン・ヴェラ、タイソン・ナム

メインはKOしたヴェラよりも、クルーズがすごかった。限られた武器をやりくりして、途中まではヴェラを翻弄していた。パンチではダウンは喫しても、パニックにならずにすぐにリカバリーしていた。3Rマッチなら勝っていたかもしれない。過去の2連勝は「衰えたが気持ちを見せた試合」だったが、今回は完全にヴェラの上を行っていた。

が、やはり一発で意識を飛ばされたらどうにもならない。ヴェラの殺傷能力が上だった。メインでレジェンド相手にいい勝ち方をしたので、さらにチャンスを与えてほしいところ。バンタム級トップランカーの予定は以下の通り。

王者・アルジャメイン・スターリン:10/22  vs. TJ・ディラショー
1位・ピョートル・ヤン:10/22  vs. ショーン・オマリー(13位)
2位・TJ・ディラショー:10/22  vs. アルジャメイン・スターリン
3位・ジョゼ・アルド:8/20  vs.  vs. マラブ・デヴァリシビリ(6位)
4位・コーリー・サンドヘイゲン:9/17  vs. ソン・ヤドン(10位)
5位・マルロン・ヴェラ

ヴェラは来週のアルド vs. デヴァリシビリの勝者との対決が妥当か?次期挑戦者はヤン vs. オマリーの勝者になりそうだが…。

MVPはファイト・オブ・ザ・ナイトの2人。決してレベルが高い試合ではなかったが、この試合が客入れで行われて良かった。

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MMA o UFC キック ショーン・オマリー ジョゼ・アルド ロブ・フォント

UFC on ESPN41:メインイベント・マルロン・ヴェラ vs. ドミニク・クルーズ

バンタム級。ヴェラ5位、クルーズ8位。

MMAマイナー国エクアドルからUFCの頂点を目指すヴェラ。ツナに相手のホームで戦うというアウェイな状況ながら、軽量級屈指のフィニッシュ率で、5試合連続フィニッシュ勝利を記録した。6戦目のソン・ヤドン戦は、メディアのジャッジでヴェラ支持が多い内容での判定負け。売出中のショーン・オマリー戦でも、オマリーの怪我があったが1RTKO勝ち。衰え知らずのジョゼ・アルドには手数で敗れたものの、そこからまた3連勝。前回ついにメインに抜擢され、ロブ・フォントを下している。

WEC最後のバンタム級王者で、UFC初代バンタム級王者として認定されたクルーズ。UFCでは2度の防衛に成功した者の、そこから3年近い長期欠場に。ブランクの影響は大きいと見られていたが、復帰戦では水垣から秒殺KO勝ち。さらにディラショーにもスプリット判定勝ちして王座を奪還した。が、ガーブラント相手に約10年ぶりの敗北を喫すると、そこからまた3年の長期欠場。再起戦はコロナ後ブラジルから出国できなくなったジョゼ・アルドの代役としてヘンリー・セフードのタイトルに挑戦したが2RKO負け。さすがにこの時には時の流れの残酷さを感じされた。昨年の2試合はいずれも辛勝。が、武器はなくなっても懸命に勝ちに行くスタイルは、以前とは違った魅力となっている。地元カリフォルニアでの試合は5年ぶりで、サンディエゴでの試合はWEC依頼13年ぶり・UFCでは初となる。

先に仕掛けたクルーズ。パンチで出る。いつものステップ。カーフキック。ヴェラ様子見しつつじわじわ出る。前蹴り。クルーズシングルレッグでテイクダウン。が、倒してもグラウンドに行かず足を蹴る。ヴェラ立った。クルーズのローに左を合わせてヒット!クルーズダウン!しかしすぐに立った。クルーズパンチで出て連打をヒット。さらにまた前に出てパンチを入れるクルーズ。タックルのフェイントからパンチを見せたクルーズ。蹴りのフェイント。常に動いているクルーズだが、ヴェラが圧を掛けてきた。クルーズまた左右のパンチ連打で出る。飛び込むフェイントをさかんに見せるクルーズ。シングルレッグからテイクダウン。残り40秒。ヴェラ腕十字狙い。腕を引き抜いて立ち上がったクルーズ。ホーン。

1R、ダウンがなければクルーズだったが、ヴェラのラウンドか。手数では3倍程度クルーズが上なのでクルーズの可能性もある。ライブオッズは差が縮まったものの、まだヴェラ優勢。

2R。クルーズが手数を出す。カーフキック。詰めるヴェラだが間合いに入ろうとするタイミングでクルーズがパンチで飛び込み離れる。クルーズワンツー。左右のパンチがヒットしている。ヴェラを翻弄。手が出ていないヴェラ。ボディを打ち込むクルーズ。クルーズのワンツーに右を一発返したヴェラ。残り1分。タックルに入ったクルーズだが切った。すぐ離れるクルーズ。パンチから敗を放ったヴェラ。ホーン。

2Rクルーズ。このラウンドはパーフェクト。しかしこのペースで5R持つのか。

3R。クルーズカーフキックから左右のパンチのラッシュ。エドガーをKOした前蹴りを見せるヴェラ。前に出たヴェラの右がヒットしコシが落ちたクルーズ。すぐ立った。追撃させずに先に手を出していくクルーズ。ヴェラは様子を見ている。またステップが戻ってきたクルーズ。ヴェラ詰めていく。クルーズタックル。切られたが、クルーズすぐにパンチ連打を打ち込む。残り1分。パンチで出てケージを背負わせるとタックル。ケージでこらえるヴェラ。クルーズ離れ際にバック肘を見せる。ホーン。

3Rヴェラ。

4R。左右のパンチを出すクルーズ。レッグだいぶ。切られた。ちょっとステップがなくなっているクルーズだが、パンチを出していく。ヴェラ詰めるが、クルーズが先にパンチを打ち込む。ヴェラ詰めてクルーズが出てくる際にカウンターのパンチがヒット。クルーズフラッシュダウン。すぐ立ってまたステップ。が、ヴェラの左ハイでクルーズダウン!パウンド!KO!

ここまで出せていなかった蹴り一発で試合が決まった。

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LFA MMA MMAPLANET o Special UFC UFC273 アラン・ナシメント アルジャメイン・ステーリング アレックス・ヴォルカノフスキー カルヴィン・ケイター ジャイー・ロドリゲス ジョゼ・アルド ジョン・チャンソン ピョートル・ヤン ブライアン・オルテガ マックス・ホロウェイ 岡見勇信 水垣偉弥

お蔵入り厳禁【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:4月:ヴォルカノフスキー✖ジョン・チャンソン

【写真】ここ最近の水垣氏の言葉深みは一体どうしたことか……(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、水垣偉弥氏が選んだ水垣偉弥氏が選んだ2022 年4 月の一番。4月9日に行われたUFC273で組まれたUFC世界バンタム級王座統一戦=アルジャメイン・ステーリング×ピョートル・ヤン戦から──UFC世界フェザー級選手権試合=王者アレックス・ヴォルカノフスキー✖挑戦者ジョン・チャンソン戦について語らおう。

<月刊、水垣偉弥のこの一番:4月:アルジャメイン・ステーリング×ピョートル・ヤン戦はコチラから>


──チャンピオンに近い選手と、チャンピオンになる選手の違い……とは、ズバリ何になるのでしょうか。

「ジョン・チャンソンはタイトルに挑戦するまでも勝ってはいるのですが、こうやって戦績を眺めてみると、どこがピークだったか分からないところがあります。ジョゼ・アルドに挑戦したが8年8カ月前なんです。

UFCの世界王座に2度挑戦した。それは、もう本当に凄いことで。多くのファイターは1度すらない。だからチャンピオンに近い選手が決してダメだということじゃないんです。ただし、チャンピオンになる選手はそれ以上だということで」

──ハイ。分かります。

「明確に何かということはできないのですが、明らかなのは気持ちでは埋められないということかと思います……」

──そこはもうメチャクチャ実感がこもっていますね。その言葉にここまで重みがでるのは、日本では岡見勇信と水垣偉弥だけではないでしょうか。

「いやか……。ジョン・チャンソンって負けもあるけど、とにかくあのスタイルでトップを張り続けた。だから、もらう度に弱っていった。今回の試合に関しては3Rで止めてほしかったです。

セコンドもタオルを投げられない空気があったんでしょうね。これが最後のチャンスだって。そんな状況でヴォルカノフスキーが凄まじかったです。打撃をまとめていればTKOだっていうシーンは何度もあったと思います。そこをサクッとテイクダウンにいく。

これだから負けない。チャンピオンに君臨できるんだと感じました。エグいです。パプニングの一切が起きないように戦う。一か八の正反対にあります。そこからのパウンドもリーチを生かして……ジョン・チャンソンの良さを全て封じ込むと戦い方でしたね。

スタンドで仕留めにくれば、ジョン・チャンソンもワンチャン──逆転の可能性が出てきます。そうはさせないという完璧な戦い方をしました。隙を見せない。ヴォルカノフスキーのレコードが良いのが理解できますよね」

──そんなUFCフェザー級タイトル戦線、次は7月2日にマックス・ホロウェイの挑戦を受けます。2020年7月以来、3度目の対戦ですね。

「ほとんど差がない試合でしたよね。あそこからホロウェイはカルヴィン・ケイター、ジャイー・ロドリゲスにファイト・オブ・ザ・ナイトを取りながら、危なげなく勝っている。めちゃくちゃ強いです」

──いうなればチャンピオンになれる者同士の世界戦ということですね。

「フェザー級はこの2人が抜けちゃった感がありますね。ブライアン・オルテガが、その線に入って来るかと思ったら、半歩下がったので。やっぱり抑えるところを抑える……そこは大きいのかもしれないです。攻撃力の強さは当然として」

──そう考えると、コンテンダーシリーズから契約した選手は、フィニッシュ至上のファイトをしないといけない戦いを引きずると、安定した成績は残せないような気もします。

「結果として、それも出ていますよね。コンテンダーシリーズの戦い方だと、ある程度までいくとスタイルを変えないとダメだと思います。インパクトを残した選手が、上まで上り詰めることができていない。

それこそコンテンダーシリーズからは、防御力があって隙のないファイターは生まれないと思います。よほど、あの場だけと割り切ってスタイルチェンジをしないと」

──とはいえ、MMA業界がLFAのタイトル戦といいコンテンダーシリーズ・ファイト化していないでしょうか。

「UFCと契約するためには、そこが必要なわけですからね。ただ、ずっとあのままではなくてプレリミの間に、勝ちながらスタイルを変えていかないといかないです」

──いやぁ、めちゃくちゃ難しいことですよ。評価される勝ち方をしていながら、アジャストする。

「だから最初から、そういう設計図を書いておく必要があるかと思います。コンテンダーシリーズの戦い方で勝っても、それを自分のスタイルの軸にするのではないという風に。

それはこの2年間、ほぼ国際戦がなかった日本の選手にも当てはまることだと思うんです。僕が実際にそうだったので。日本で戦っている間は3Rの間、打撃戦を続けていればKO勝ちができるし、少なくともダウンを取って優勢に進めることができるという絶対の自信がありました。

でもミゲール・トーレスと戦った時に『あぁ、コイツは倒れない』と実感しました(苦笑)。何かが根本的に違う。そこからアジャストして、次のジェフ・カーラン戦なんかは打撃でリードしても、トップで漬けるという展開に持っていきました。それでも最後に三角絞めを貰いかけたのですか(笑)。

そういう別の引き出しを持っていないと、WECで勝つことはできないと最初の試合で思い知らされたんですよね。自分が得意なところだけで勝つことはできないことを身をもって体験して。

だからひたすらレスリングを頑張るという……。それがゴールとして正しかったのか分からないですけど、今思えばもっと柔術的な動きだってやるべきだったかもしれないと感じています。

だから僕はアルジャメインにテイクダウンをされるとバックを取られる戦い方をした。そこで背中をマットにつけても勝負できるなら、アルジャメインとの試合展開も変っていたはずです」

──下になるとラウンドを落とすという状況では、なかなかそこに時間を費やすことはできなかったかと思います。

「そこなんですよね。まぁ難しいです。でもアラン・ナシメントみたいな選手もいるわけで。関節技とスイープ、スクランブルに持ち込んで上に居続ける。下になっても、必死に上になる。いやぁ、本当にMMAは難しくて面白いですね」

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MMA o UFC   ジョゼ・アルド ジョン・チャンソン ベンソン・ヘンダーソン マックス・ホロウェイ マルロン・ヴェラ

フランク・エドガー「今後については未定だが、目標は達成してるし、どう終わらせるかはこれから決める」


 フランク・エドガーが以下のコメント。

「今後についてはまだ分からないし、そのうち分かるよ。まだ考えているところだし、今のところ何も決まっちゃいない」

「もうやりたい目標は達成している。このゲームで多くのことを達成してきた。自分らしく終わらせたい。どう終わらせるかはいずれ分かる。今は未確定な部分がたくさんある」


Frankie Edgar(Sherdog)

 フランク・エドガーは現在40歳。元UFCライト級チャンピオン。ベンソン・ヘンダーソンに判定で連敗したことから2階級制覇を目指し2013年2月の『UFC 156: Aldo vs. Edgar』でジョゼ・アルドのフェザー級王座にいきなり挑戦しますが判定負け。その後2016年7月の『UFC 200: Tate vs. Nunes』でジョゼ・アルドの暫定王座に、2019年7月の『UFC 240: Holloway vs. Edgar』でもマックス・ホロウェイに挑戦しますがいずれも判定負けしています。その後ジョン・チャンソンにも敗れたことから、さらに階級を落としてバンタム級に転向しましたが、転向後の戦績は1勝2敗。最近は昨年11月の『UFC 268: Usman vs. Covington 2』でマルロン・ヴェラに3R KO負けしています。続きを読む・・・
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【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:4月:ステーリング✖ヤン「肉体的ダメージはない。でも……」

【写真】出来ていたことが、できなくなる。実体験をもとに水垣氏がピョートル・ヤンの心理面にメスをいれた (C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、水垣偉弥氏が選んだ2022 年4 月の一番。4月9日に行われたUFC273で組まれたUFC世界バンタム級王座統一戦=アルジャメイン・ステーリング×ピョートル・ヤン戦について語らおう。


────水垣さんが選ぶ2022年4月の一番をお願いします。

「アルジャメインとピョートル・ヤンのUFC世界バンタム級王座統一戦です。アルジャメインは自分が戦ったことがあり、ヤンは反則負けから王座を明け渡し暫定王者になっての再戦ということで注目をしていました。

1回目は最後に反則のグラウンドでのヒザがなかったら、ヤンの勝利はまず間違いなかったでしょうし、あの試合を踏まえて今回もヤンが有利だと思っていました」

──それは多くの人がそうだったはずです。実際、初回のヤンは良かったです。

「1Rは様子見をするのがヤンのパターンなんですが、結構前に出ていました。レスラーのテイクダウン狙いをストライカーが切ることができるのは、前に出ている時だと思います。下がると、取られやすいです。そこをしっかりとヤンはできていました。

それが2Rに流れのなかでテイクダウンからバックを取られ、3分ほどキープされて時間になりました。ラウンドを失いましたけど、肉体的なダメージはなかった。でも、そこがヤンの精神面に大きく影響を与えることになりました。実は僕がアルジャメインと戦った時も、こういう流れでした」

──ワンテイクでその後の流れが決まった? 水垣さんと戦った時は両手も突いて座るような低い位置からローシングルに入ったシーンが思い出されます。

「あれでダブルに移行され、ケージに押し込まれたところからテイクダウンされバックを許して……。最後は胸を合わせていったのですが、下から肩固めのような形で極められてしまいました。

あの試合、序盤はテイクダウンを切れていたのですが、一度組まれてしつこくされ、『嫌だな』と思ってしまって。そうなると、それまで前に出てプレッシャーを掛けることができていたのに、できなくなってしまったんです。心理面がその原因だったと思います」

──その前までできていたので、テイクダウンやバックを取られても『コレはコレ。この展開もある』いう風に割り切ることは難しいのですね。

「そうなんです。本当にほんの少しのことなんです。プレッシャーの掛け方の違いで。お互いが『取られるとマズい。取れるなら行く』という心理面のなかで、その気持ちがほんの少し揺らぐだけで、アルジャメインは足が触りやすくなったと思います。それが勝負の行方を分けてしまった」

──身体的なダメージでなく、内面……心の襞の部分なのですね。

「僕がヤンと同じことができるということではなく、あの心理面は理解できるというか……。『足を触られたくない』と思わされた時点で、メンタルの争いで遅れを取ったのだと思います。

実際ヤンは1試合目ではほぼ組まれていない。その戦いがデキていたのに1度倒されて、バックを取られたままラウンド終了を迎えた。ブザーで救われた形というのは、心理面でのダメージを与えた。『こうなると危険だ』と思わせたアルジャメインの勝ちでしたね」

──ステーリングはそこが得意なので、やられないようだけでなくバックに回られることも想定し、対策練習をしてきているかと思います。それでも、そこまで崩れるものなのですか。

「ホント、難しいですね。まず尻もちをつかされないことが第一で。スタンドをキープすること。だから立ちに行って、あの形になったので……これは結果論ですが、ガードポジションを取れば良いというメンタルの選手ならまた違ってくるかもしれないです。

と同時に時間も関係してきますが……下を続けるとラウンドを失いますし、ハーフで一本腕を差して立ち上がろうとしたり、レッスルアップからシングルとかを狙うとダースやギロチンが待っています」

──逃げ道が閉ざされ続ける。それは恐怖です。

「アルジャメインは、その形が出来上がっている。だからこそ、足を触らせてはいけないっていう心理になっていったのだと思います。それに4Rまで全てを失っている展開だと、最後は思い切った動きに出ていたかもしれないです。ただ2Rと3Rは失っても、4Rは取っていた。1Rはどうだろうかという風な心理では、賭けのような勝負には出られなかったのかもしれないです」

──いやぁ、深い。技術面と心理面が繋がっている試合だったのですね。本当に強い選手揃いのバンタム級だからこそ、王座挑戦までに潰し合いが続き、結果としてこの両者は二強になったような気もしますが、次の防衛戦が楽しみになりますね。

「僕はジョゼ・アルドが見てみたいです。ここにきてチート・ヴェラ、ペドロ・ムニョス、そしてロブ・フォントに勝って3連勝なんですよ。アルドは前に出てテイクダウンを切るだけでなく、シングルに取られても凄い反応で頭を押して後ろ向きから足を抜くのが上手いじゃないですか。

それにいざとなるとクローズドガードを取る。アルジャメインのテイクダウンに対して、ちょっと違った戦いを見せてくれるんじゃないかと。1周回ってアルドってなると、本当に凄いことですし……アルドはWEC勢最後の砦ですからね、タイトル戦線を争える。

WEC経験者としてはジョン・チャンソンが同じ大会でアレックス・ヴォルカノフスキーに切ない負け方をしてチャンピオンに近い選手と、チャンピオンになる選手の違いというか、そういうモノが見えたような気もしました」

<この項、続く>

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MMA o ジョゼ・アルド ピョートル・ヤン マルロン・モラエス

UFC on ESPN35:メインイベント・ロブ・フォント vs. マルロン・ヴェラ

バンタム級5分5Rだったが、フォントが2.5ポンドオーバーしキャッチウェイトに。フォント5位、ヴェラ8位。

元ランキング1位のマルロン・モラエスや、元王者のコーディ・ガーブラントに勝利し、前回レジェンドのジョゼ・アルドに挑んだフォントだったが、衰え知らずのアルドからダウンを奪われ、圧倒される展開で、最後まで諦めなかったものの完敗。ランキング5位とはいえ、王者はこのアルドに完勝したピョートル・ヤンと互角だったスターリング。タイトルまでの壁は厚い。フォントはこれで3回連続のメインイベントとなる。

ヴェラは初メイン。MMAマイナー国エクアドル出身のため、戦績を残してもなかなかチャンスを与えられず、前回レジェンドのフランク・エドガーを前蹴りでKOしてようやくメインで試合が組まれた。18勝のうち、判定3試合しかないフィニッシャー。一方、7敗ではすべて判定での負け。

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o UFC ジョゼ・アルド ダレン・エルキンス マイク・ブリーデン マルロン・モラエス マルロン・ヴェラ ロブ・フォント 平良達郎

ロブ・フォント 1.74
マルロン・ヴェラ 2.15
アンドレイ・アルロフスキー 1.69
ジェイク・コリアー 2.25
アンドレ・フィリ 1.38
ジョアンダーソン・ブリート 3.10
ジャレッド・ゴードン 2.55
グラント・ドーソン 1.56
ダレン・エルキンス 1.59
トリスタン・コネリー 2.50
クリストフ・ヨトゥコ 1.61
ジェラルド・マーシャート 2.45
ダニエル・ラセルダ 1.80
フランシスコ・フィゲイレード 2.05
アレクサンドル・ロマノフ 1.05
チェイス・シャーマン 12.00
ゲイブリエル・グリーン 1.71
ヨアン・レイネス 2.20
ナタン・レビー 1.51
マイク・ブリーデン 2.65
ジーナ・マザニー 1.56
シャナ・ヤング 2.55
平良達郎 1.42
カルロス・カンデラリオ 2.95

メインはバンタム級

フォントはUFC9勝4敗。WSOF王者マルロン・モラエス、元バンタム級王者コーディ・ガーブラントを打撃で打ち破り、昨年12月のジョゼ・アルド戦もオッズではフェイバリットだったが、衰え知らずのアルドにパンチでダウンを奪われるなどして判定で完敗。今回が再起戦となる。

エクアドル唯一のUFCファイター・ヴェラは29歳。非常にフィニッシュ率が高く、UFCでの12勝のうち、判定勝利は2回のみで、6KO4一本勝ち。前戦はこちらもレジェンドのフランク・エドガーと対戦し、序盤はエドガーのタックルにテイクダウンを奪われる場面もあったが、3Rに前蹴りで顔面を蹴り上げKO勝ち。これまでアウェイの試合ばかりで、連勝してもランカーとの対戦が組まれないなど、なかなかチャンスを得られなかったが、エドガー戦の勝利でランキングもトップ10に入り、今回初のメイン登場。9フィニッシュはUFCバンタム級史上最多(※フェザー級でのフィニッシュ勝利が1試合ある)。

ストライカーvsトータルファイターの図式。以前はテイクダウンディフェンスに難があったフォントだが、最近は観点にテイクダウンされることはなくなっている。

しかしヴェラがテイクダウンで攻め、ディフェンスに意識が向いたところで打撃でもリードする展開となり、KO勝ちと予想。

第1試合では、近年の日本人ではもっともUFC出場を熱望された平良達郎がUFCデビュー戦を行う。相手のカンデラリオもUFCデビュー戦。

カンデラリオは5年前のコンテンダーシリーズで、2Rまでバックを奪われチョークを仕掛けられるピンチを凌いで打撃を入れリード。3Rにはテイクダウンからマウントを許す展開で、なんとか凌いで判定勝ちを手にしたがUFCとの契約はならず。4年ぶりのコンテンダーシリーズ参戦となった昨年8月のコンテンダーシリーズでは、序盤からテイクダウンを奪ってパウンドで削る展開で攻勢となったものの、またしても終盤失速し、逆転判定負け。しかしカンデラリオは2週間のショートノーティスで試合を受けたことも考慮されてのUFC契約。

カンデラリオにコンテンダーシリーズで勝ったアルタミラノは、2月に同じくコンテンダーシリーズで勝ってUFCと契約したカルロス・ヘルナンデスとUFCデビュー戦で対戦し、これも僅差の内容の末にアルタミラノが敗れている。カンデラリオ、アルタミラノ、ヘルナンデスと、この辺りが今のUFCフライ級でどのレベルにいるかは、まだ既存のUFCファイターとの直接対決がないためわからないが、少なくとも即上位に入るレベルではないだろう。

最近の平良は3試合連続で1R一本勝ち。内容でも圧勝。競った試合がないことで幻想が膨らんでいる。カンデラリオは接戦での削り合いで負けない気持ちの強さはあるが、UFCに出るのではなく王者になるのが目標なら、このレベルには圧倒してほしいところ。

平良1Rチョークで一本勝ち。

第1試合の平良 vs. カンデラリオは5月1日の朝5時開始。速報します。

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BELLATOR Column MMA o ONE Report UFC   ジョゼ・アルド

UFC HOF ステファン・ボナーの自宅が火事で全焼/タイロン・ウッドリー、ドン・フライらがクラウドファンディングで支援



 UFCホール・オブ・フェーム入りファイターのステファン・ボナーの自宅が火事で全焼したとのこと。3月28日午後2時40分にネバダ州ヘンダーソンの消防署が通報を受けて午後3時48分には消し止められたそうです。搬送者や負傷者はおらず、ボナー、妻、子供、犬4匹が避難したとのこと。火災の原因は不明で現在調査中だそうです。

Stephan Bonnar(Sherdog)

 ステファン・ボナーは現在45歳。MMA戦績15勝9敗(UFC戦績8勝8敗)。The Ultimate Fighterシーズン1に出場し決勝戦のフォレスト・グリフィン戦が2005年のファイト・オブ・ザ・イヤーを獲得する名勝負でUFCがブレイクするきっかけを作ったことから戦績以上に高い評価を得ており2013年にUFCホール・オブ・フェーム入りしています。

 2012年10月の『UFC 153』ではフェザー級チャンピオン、ジョゼ・アルドの負傷欠場等もありカードが二転三転した結果ショートノーティスでアンデウソン・シウバとメインイベントで対戦。1R TKO負けした後に引退を発表しましたが、2014年11月の『Bellator 131』で2年ぶりに復帰、ティト・オーティズに判定負けしたのが最後の試合となっています。

Fire Loss Relief for Andrea Bonnar & Family(GoFundMe)

 ボナー家を支援するクラウドファンディングが開設されており、すでに1万2000ドル以上が集まっています。寄付した人の中にはドン・フライやタイロン・ウッドリーが含まれています。


 ボナーはインスタグラムで「妻のFacebookグループの人がGoFundMeを開いてくれて、数分で5000ドルを突破したが大半がタイロン・ウッドリーによるものだった。タイロンに会ったのは数回だけだっただけに驚いた。寄付してくれたみんなに感謝するし、タイロンには大きな神の御加護を」とコメントしています。続きを読む・・・
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MMA o UFC   その他 カマル・ウスマン コナー・マクレガー ジョゼ・アルド ドナルド・セラーニ ネイト・ディアス

コナー・マクレガー「復帰戦はカマル・ウスマンのウェルター級王座に挑戦したい」→ウスマン「オクタゴンを殺人現場にしたいのか?」


 コナー・マクレガーが以下のコメント。

「今は復帰戦でカマル・ウスマンのウェルター級王座に挑戦することに興味を持っている。誰にもこのことは言ってなかった。なぜ減量しなきゃいけないのかとここ数日考えていた。もうライト級王座は獲得したし体格も合わせてきたが、今の俺は大きい。体格も大きく、パワーもあり、元気で良いエネルギーを感じている。酷いケガからカムバックしたので体力を消耗したくないし、その必要もないはずだ」

「ウスマン戦には自信がある。ジャブありきのオーソドックスなレスラーで サブミッションがない。彼はどうするつもりだ? どこに危険がある? ないだろう。 彼のグラウンド&パウンドは強くないし、歳も取っている。再び世界を獲るよ。三冠王だ。俺のように3階級で3つのノックアウトを達成した人はいても、3階級でUFCチャンピオンになった者はいない。この試合を実現させればそうなるだろう」

「俺に対する敬意を欠く批判はもうたくさんだ。みんなは俺のゲームの多くの側面に対して私の尊敬を持つべきだ。俺のファイトスタイルやその他全てにだ。タイトルマッチで復帰するつもりだ。そうじゃないと意味がないだろ? 他に何があるんだ?」

「どうなるか見ものだ。試合はいくらでもある。俺は最終的にはファイターだ。いろいろ言ってるが、おそらく何でもやるだろう。だが俺は黄金のベルトが欲しい。アイルランドの三色旗がデザインされてる世界タイトルを手に入れる。あのUFCベルトにその刺繍があるのは俺のおかげだ。だからそのベルトが欲しい」

「今は体重を探っているところだ。もう155ポンドに戻ることはない。食べて、ウェイトリフティングをし、トレーニングし、カロリーカットはしてないで、これがナチュラルな状態だ。もっと大きくできる。170ポンドが目標だ。そこは超えたくない。正しい準備をし170ポンドでフルキャンプをした時は常に素晴らしい時間を過ごしてきた。ネイト・ディアスと再戦とドナルド・セラーニ戦がそうだった。完璧なパフォーマンスだったと思う。UFCのオクタゴンの中でおそらく最高のパフォーマンスだったし、カロリー不足も全くなかった」

「とてもエキサイトしてるよ。歴史が作られるんだ。ゲームは再び揺り動かされる。3階級制覇は前代未聞だ。これが出来るのは俺しかいない。もし俺が170ポンドでカマル・ウスマンをノックアウトしたら、UFCの世界タイトルを3つ獲ることになる。ジョゼ・アルド、エディ・アルバレス、そしてカマル・ウスマンをノックアウトをノックアウトすれば、3つのノックアウト、3つの世界タイトル、3つの階級での達成だ」

 最近4試合の戦績が1勝3敗の選手にそんなチャンスが与えられるわけにはいかないと思うのですが、マクレガーはお構いなしです。


 これに対しカマル・ウスマンはツイッターで「彼は何を言ってんだ?」「みんなオクタゴンで殺人現場を見たいのか」とコメントしています。続きを読む・・・
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o UFC カイラー・フィリップス ジョゼ・アルド ドミニク・クルーズ マルロン・ヴェラ

UFC on ESPN+61:セミファイナル・マルロン・モラエス vs. ソン・ヤドン

バンタム級。モラエス10位、ヤドン14位。

モラエスはWSOFの絶対王者からUFCと契約し、初戦でいきなりスプリット判定負けしたが、そこから4連勝すると、当時の王者ヘンリー・セフードに挑戦。しかし3Rにパンチを効かされKO負け。そこから、ジョゼ・アルドに判定勝ちするも王座挑戦権は持っていかれ、サンドヘイゲン・フォント・デヴァリシビリに3連続KO負け。ランキングも10位まで後退した。前戦は序盤にパンチを効かせて大チャンスを作ったが、仕留めきれずに失速し、2Rにテイクダウンからのパウンドで逆転負けを喫した。

ヤドンは中国No.1プロスペクトとして、苦手なタイプとの対戦を避けたマッチメイクで育てられてきたが、コディ・スタマン、マルロン・ヴェラ、カイラー・フィリップスにテイクダウンを奪われ苦戦する展開が続いた。ここ2戦は中堅以下の格下相手にテイクダウンされても押さえ込まれ続けない戦い振りを見せているが、ランカー相手にも同じ戦い方ができるか。まだ24歳。実績は圧倒的にモラエスだが、ダメージの蓄積でもモラエスが上回ってしまっている。

いきなり詰めていくヤドン。左ハイ。右フックがヒットしモラエス一瞬手をつく。出ていくヤドン。モラエス距離を取るがまた右フックをもらった。左右のボディを入れるヤドン。プレスしてくるヤドンのジャブを合わせるモラエスだが、ヤドンのコンボからの右アッパーがヒットし仰向けにダウン!追い打ち不要のKO!

ヤドン、元タイトル挑戦者に圧勝。勝利者インタビューではドミニク・クルーズとの対戦をアピールした。

モラエスはやはり打たれ弱くなっているか。これで4試合連続KO負け…。