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45 MMA MMAPLANET o UFN UFN246 アレクサ・グラッソ エリン・ブランチフィールド キック ローズ・ナマジュナス

【UFN246】序盤の2Rを落としたブランチフィールドが、TDを決めた3Rから挽回。ナマジュナス越えを果たす

<女子フライ級/5分5R>
エリン・ブランチフィールド(米国)
Def.3-0:48-47.48-47.48-47
ローズ・ナマジュナス(米国)

右、そして左に回るブランチフィールドのステップインに、ナマジュナスはジャブを合わせる。さらにブランチフィールドのハイキック後に、右ローを入れる。ナマジュナスはブランチフィールドの踏み込みにカウンターを狙うような形で圧を掛け、自らステップインして右を当てる。続いてジャブを入れるナマジュナス。ブランチフィールドは拳を当てたいとkろおだ。と、近い距離で右を当てたブランチフィールド。自らも攻撃を被弾する距離で、どのように自分の攻めを見せることができるか。

飛びこんで左を当てたナマジュナスがワンツー、左ジャブと試合をリードする。ブランチフィールドも前に出てパンチからヒザを繰り出すが、ここも左を打たれる。ワンツーから左ハイのブランチフィールドがワンツーをヒット。終盤になって前に出て、互角の打撃戦を繰り広げたナマジュナスだが、この回はナマジュナスが取った。

2R、飛び込んでヒザを入れ、近い距離でパンチの打ち合いに応じたブランチフィールド。しかし、ここも優勢なのはナマジュナスだ。近い距離でワンツーを入れたナマジュナスに対し、ナマジュナスは初めて組みつくとケージに押し込む。ナマジュナスは豪快に払い腰で投げ、寝技にこだわることなく流れてでスタンドに戻った。

得意の形に持ち込んでなお、豪華に投げ捨てられたブランチフィールドは精神的にも厳しいか。ナマジュナスは右オーバーハンドを入れ、左から連打と遠い距離、近距離ともに試合をリードしていく。下がって打てるナマジュナスは、ブランチフィールドの組みもしっかりと見ることができている。それでも怒涛のショートの連打から組んだブランチフィールドだったが、テイクダウンを決めることはできなかった。

3R、ブランチフィールドが右ローを入れる。体を預けるように右を打っていくナマジュナスに対し、ブランチフィールドが右ローから右を入れる。殴られても殴るという展開のなかでブランチフィールドが組みに行くかと思いきや、逆にナマジュナスがシングルレッグへ。これを切ったブランチフィールドががぶり、組みなおしてケージに押し込む。一本足ディフェンスのナマジュナスだが、結果的に軸足となった右足を小内刈理の要領で崩されテイクダウンを許す。

スイープ狙いを潰し、トップを取り切ったブランチフィールドがハーフで抑える。頭を抱えるナマジュナスだが、ブランチフィールドはワキを差してパンチを入れつつ残った足を抜きにかかる。観客はブーイングも、ブランチフィールドはパンチで削って確実にポイントの挽回が必要だ。上体を起こして左のパンチを落としたブランチフィールドは足を戻されると、左右のパンチを振るう。ナマジュナスは蹴り上げからスクランブルを狙ったところで時間となった。

4R、前のラウンドで組みを成功させたことで質量が上がったブランチフィールドが、打撃でも積極的に攻める。テイクダウンのフェイクからパンチを繰り出すブランチフィールドは、フックで距離が詰まると左腕を差してドライブ、ケージにナマジュナスを押し込む。押し返したナマジュナスが離れるが、ブランチフィールドは右エルボーからパンチを繰り出す。

ナマジュナスも手数&切れともに落ち始め、精神戦に。左を入れたナマジュナスは、組まれても逆にケージに押し込みなおし、離れてパンチを入れる。勝負の分かれ目となるラウンド、ジャッジは如何に判断したか。

最終回、オクタゴン中央の打撃戦が続き、ブランチフィールドがダブルレッグでケージに押し込み、小外掛けでテイクダウンを決める。さらにブランチフィールドはパスを決めるとサイドで抑え、クルスフィックスを狙う。残り2分40秒、ついにクルスフィックスを成功させたブランチフィールドがパンチを落とし、腕を抜いたナマジュナスの腕を狙う。左のパンチを落とし、背中を見せたナマジュナスをサイドバックから崩しにかかる。

徹底して防御に徹するナマジュナスを立ち上がらせたブランチフィールドがケージに押し込み、小手投げを防ぐ。力のこもったケージレスリングを展開した両者、ここでタイムアップを迎えた。

結果は3者揃って48-47でブランチフィールドを支持、タフファイトを制した勝者は涙を浮かべ「終盤の3Rを取ったと思っていたけど、結果はどうなるか分からなかった。3Rを取れて、4Rは彼女がスローになったように感じたから、打撃で攻めた」と話し、アレクサ・グラッソ戦をアピールした。


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AB o UFC アレクサ・グラッソ エディ・ブラボー タイラ・サントス ボクシング

UFC on ESPN+104:セミファイナル・エリン・ブランチフィールド vs. ローズ・ナマユナス

女子フライ級5分5R。ブランチフィールド3位、ナマユナス5位。

ブランチフィールドはUFCデビューから6連勝で、ランキングも2位まで上昇。タイトル挑戦経験者のジェシカ・アンドラジ、タイラ・サントスを下している。しかし、女子フライ級が2年間アレクサ・グラッソとヴァレンチーナ・シェフチェンコのリマッチ(3度目はTUFのコーチ対決のため1年間のインターバル)で停滞しており、ブランチフィールドは待たされることに。3月の前戦は、同じようにUFCデビュー以来連勝を続けていたマノン・フィオロとの潰し合いで、ストライカーのフィオロからテイクダウンを奪えず判定負けでUFC初黒星を喫した。20歳の時にエディ・ブラボー主催のグラップリングイベント・EBIでトーナメントを制しているグラップラーだが、前回の敗戦からの敗戦から、今回はボクシングを強化してきたとのこと。女子フライ級ランカー最年少の25歳。

ナマユナスは初のタイトル挑戦が、TUFの女子ストロー級初代王者決定トーナメント決勝のエスパルザ戦で、10年前の12月。そのエスパルザも先日引退を表明した。2017年にヨアンナ、2021年にはジャン・ウェイリーと、当時負けが想像できなかった王者をいずれも1RでKOして王座を獲得し、ダイレクトリマッチでも返り討ちにして勝利。が、いずれもその次の試合で王座から陥落している。2022年にエスパルザとの再戦で王座から陥落してからはフライ級に転向。初戦のマノン・フィオロ戦は、序盤でパンチを打ち込んだ時に指を骨折するアクシデントもあり判定負けしたが、その後はアマンダ・ヒバス、トレイシー・コルテスとランカーを連破。ここ2戦はいずれも5Rマッチでの判定勝ちだが、打撃でリードしたところから終盤失速しての逃げ切り勝ちとなっている。32歳。

次期タイトル挑戦はフィオロが濃厚で、この試合の勝者はその次の王座挑戦にもっとも近い存在となる。

距離を取るブランチフィールド。ナマユナスはジャブで牽制。ジャブが顔面にヒット。ブランチフィールド見えていないか。右を打ち込んだナマユナス。飛び込んでジャブを打ち込みすぐ距離を取る。ブランチフィールドも出てパンチを出すがかわされる。ブランチフィールドの打撃の打ち終わりにパンチをヒットさせたナマユナス。残り1分。ブランチフィールドまだ組みに行かない。前に出たところでジャブをもらう。パンチで出るブランチフィールドだがジャブを被弾。ホーン。

1Rナマユナス。

2R。ジャブで牽制するナマユナス。ブランチフィールド詰めてパンチを出していくが、クリーンヒットがない。パンチで出るブランチフィールドだがナマユナスのパンチを被弾。しかしタックルへ。組んでケージに押し込んだ。ダブルアンダーフック。が、逆にナマユナスが払い腰でテイクダウン。亀になり立ったブランチフィールドだがナマユナス離れた。ブランチフィールドの打撃がヒットせず、ナマユナスがパンチを入れる展開が続く。詰めてパンチから組み付いたブランチフィールドだが引き剥がしたナマユナス。離れ際に右を入れた。ブランチフィールの残り15秒でケージに押し込みシングルレッグ。しかし倒せず。ホーン。

2Rも打撃のヒットでナマユナス。さらにブランチフィールドのテイクダウンも防いでおり、5Rあるがブランチフィールドは早くも手詰まりに。

3R。ブランチフィールドパンチで出る。打たれているが詰めていく。若干押され気味のナマユナスが逆にタックルに。しかしブランチフィールドがぶるとそのままケージに押し込んだ。ボディロックからテイクダウン。倒され際にフックスイープで返そうとしたナマユナスだが返せず。ハーフで押さえ込んだブランチフィールド。削っていきたいが押さえ込んでいる。ナマユナスも下からホールディングし、動きがない。会場ブーイング。細かいパンチを入れるブランチフィールド。ナマユナス下で凌ぐだけ。リスクを冒して逃れようとはしない。残り1分。レフェリーが攻めろとアピールする。体を起こして殴るブランチフィールド。残り10秒でガードに戻したナマユナス。下から蹴って離そうとしたところでホーン。

3Rはブランチフィールド。

4R。また詰めてパンチを打ち込むブランチフィールド。ナマユナスもジャブを返すが、ブランチフィールドは連打を出していく。手数を増やしている。左ミドル。ナマユナスちょっと動きが落ちているか。パンチから組んだブランチフィールド。ダブルアンダーフックでケージに押し込んだ。両脇を差し上げられているナマユナスだが、差し返した。離れる。ブランチフィールド常に連打を出していく。ナマユナス、足のステップが前半ほどのスピードがない。シングルレッグで飛び込んだブランチフィールド。ナマユナスこらえた。離れる。しんどいナマユナスだが手数を出していく。ブランチフィールド詰めて左ミドル。ホーン。

4Rは終盤ナマユナスが盛り返したが、全体の打撃のヒット数でブランチフィールドか。

5R。両者激しい打撃戦。ナマユナスもギアを上げた。ブランチフィールドが出るが、ナマユナスが逆にタックル。しかし小手に巻いて凌いだブランチフィールド。打撃戦からブランチフィールドダブルレッグ。尻下でクラッチしてテイクダウン。マウント!ガードに戻したナマユナスだが背中を付けている。ブランチフィールドパスしてサイド。クルスフィックス。ヒジを入れるブランチフィールド。腕のロックを外したナマユナスだが、ブランチフィールドはキムラ狙い。ブランチフィールド背中を向けて亀になり立ちに行くが、バックに回ったブランチフィールド。足のフックは許していないナマユナスだが、このままでは勝てない。立ったがブランチフィールドバックキープ。ケージ際で正対。投げを狙ったナマユナスだがブランチフィールドこらえた。ブランチフィールドまたダブルレッグ。こらえたナマユナス。タイムアップ。

1・2Rはナマユナス、3・5Rはブランチフィールド。4Rはややブランチフィールドだが、割れるとしたらこのラウンドか。

三者48-47でブランチフィールド勝利!

2Rまでは完全にナマユナスペースだったが、3Rに打撃でペースを上げてから引っくり返した。ナマユナスはフライ級では後半失速しがちだったが、今回も3R以降ペースダウンしてしまった。

ブランチフィールドは元王者グラッソを相手に指名。王者はフィオロと対戦するだろうことを考えると、これがベストのマッチメイクか。

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC306 アレクサ・グラッソ キック ヴァレンチーナ・シェフチェンコ

【UFC306】盤石の試合運び。シェフチェンコがTD&コントロールでグラッソをドミネイトしてベルト奪還

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45.
アレクサ・グラッソ(メキシコ)

サウスポーのシェフチェンコがジワリジワリと距離を詰めていく。グラッソが飛び込みながらのワンツーでシェフチェンコを下がらせた。シェフチェンコが右ジャブを突くと、グラッソは右を伸ばしたあとサウスポーにスイッチする。右へ回るグラッソの顔面に、シェフチェンコの右フックが当たる。右の交錯からグラッソが前に出た。シェフチェンコはニータップでグラッソに背中を着かせる。

下から左腕を差し上げたグラッソが、フックガードへ。シェフチェンコが上半身を起こすと左腕を抱え、三角から腕十字を仕掛ける。腕を抜いたシェフチェンコがトップキープに戻った。削りたいシェフチェンコだが、グラッソがオーバーフック、さらにギロチンで阻む。シェフチェンコは頭を抜いてディフェンス。グラッソが上半身を起こすも、それを潰したシェフチェンコがバックマウントを奪取したところで初回が終了した。

2R、オーソドックスのグラッソがワンツーを伸ばす。バックステップでかわしたシェフチェンコが距離を詰めていく。右ストレートで中に入れさせないグラッソが、逆にケージを背負わせた。しかし右に回ったシェフチェンコが、またもニータップでテイクダウンに成功する。グラッソはラバーガードに移行するも、クラッチをキープすることができず、さらにハーフガードへ。右腕を枕にして抑え込むシェフチェンコは肩固めを狙うか。

グラッソはクラッチを外してシェフチェンコの左腕を取りに行く。背筋を伸ばして防ぐシェフチェンコに対し、グラッソが腕を絞る。これを凌いだシェフチェンコが右側にパスして、さらに反転したグラッソのバックを狙う。立ち上がったグラッソに対し、ニータップで組むシェフチェンコ。グラッソは受けながらスイープを狙うも、背中を着かされてしまう。やはり下から仕掛けるグラッソの足を捌いてパスしたシェフチェンコに対し、グラッソは横三角を狙う。さらに腕十字に切り替えたが極めることはできず、シェフチェンコにトップをキープされてしまった。

3R、グラッソがサウスポーで向かい合う。シェフチェンコの右ジャブがグラッソの顔面を捉えた。グラッソがワンツーを伸ばすと、シェフチェンコはバックステップでかわす。細かい右ジャブ、ワンツーの打ち合いからグラッソは右ロー、シェフチェンコが右ハイを見せる。グラッソが距離を取ってから近づくと、シェフチェンコが首相撲に捕らえた。下がったグラッソは、シェフチェンコのテイクダウンのフェイントに対しスプロールの体勢に。体勢を戻すとケージ中央で、ダブルレッグでグラウンドに持ち込まれてしまった。

右腕を枕にしてシェフチェンコが、ハーフガードのグラッソを押さえ込む。一度マウントを奪取したシェフチェンコだが、ガードに戻されてしまった。グラッソはフックガードで守るも、シェフチェンコのトップキープが続く。ハーフガードで削られたグラッソがブリッジすると、それに合わせてシェフチェンコがバックマウントを奪ってラウンドを終えた。

4R、サウスポーのグラッソが右ジャブを突いて距離を詰める。右ハイで迎え撃ったシェフチェンコは、ケージまで下がるもニータップでグラッソに背中を着かせた。グラッソは左腕でシェフチェンコの首を抱え、ギロチンで絞り上げる。反転してトップから絞め上げようとするグラッソ。シェフチェンコの動きが止まるが、レフェリーの確認に対して落ちていないことをアピールする。

頭を抜いたシェフチェンコがトップに回る。一本足を越えながら、右腕を枕にして抑え込むシェフチェンコ。グラッソのブリッジに合わせて肩固めで絞め上げる。これは極まらなかったが、右にパスしてサイドで押さえ込み続ける。ケージウォーク、ケージキックするグラッソの右腕を抑え、シェフチェンコがマット・ヒューズポジションからパンチを落とした。

最終回、グラッソはシェフチェンコの右ジャブに左ローを合わせる。グラッソのワンツーをわしたシェフチェンコが距離をつくっている。シェフチェンコのワンツーがグラッソの顔面を捉えた。レベルチェンジでグラッソを動かすシェフチェンコに対し、グラッソもシングルレッグからドライブした。ボディロックからグラウンドに持ち込むグラッソ。しかしシェフチェンコが立ち上がり、逆にボディロックからテイクダウンを奪った。

立ち上がるグラッソのバックを狙うシェフチェンコ。ここはグラッソが離れたが、ケージ中央でシェフチェンコがダブルレッグに成功する。立ち上がったグラッソをケージに押し込むシェフチェンコが、小外刈りで倒した。グラッソもすぐに立ち上がるがケージに押し込まれてしまう。残り1分で離れたグラッソは、ケージ中央でシェフチェンコのダブルレッグを切るも、ボディロックから潰される。バックを奪ったシェフチェンコに対しパンチを打ち込むも逆転はならず。試合終了と同時にシェフチェンコが両手を天に掲げた。

まさに盤石の試合運び——グラッソをドミネイトしたシェフチェンコが、フルマークの判定勝ちでベルトを取り戻した。試合後のインタビューでは、シェフチェンコは英語、スペイン語、そしてタイ語で感謝を述べた。


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【UFC306】展望  ついに決着なるか。史上最強の女子MMA三部作=グラッソ×シェフチェンコ

【写真】グラッソが124ポンド、シェフチェンコが125ポンドで計量をパス。フェイバリットは-140でグラッソ。とはいえシェフチェンコも+115でほぼ差はない (C)Zuffa UFC

14日(土・現地時間)、ラスベガス近郊のパラダイスにあるスフィアにて、NOCHE UFC 306が行われる。昨年9月にオープンしたばかり、世界中で話題の地球上最大の球形建造物におけるUFCの記念すべき初興行。
Text Isamu Horiuchi

メキシコの独立記念日(16日)に合わせて行われるこの大会のコメインを飾るのは、王者アレクサ・グラッソと、元王者ヴァレンチーナ・シェフチェンコによるトリロジー最終章=UFC女子フライ級タイトルマッチだ。

既報の通り、昨年オープンしたばかりの光り輝く球形アリーナ=スフィアで開催される世界初のスポーツイベントとして、2000万ドル(約28億円)という莫大な演出費をかけて行われる今大会。そのメインテーマがメキシコのファイトカルチャーの祝福ということもあり、総勢7人のメキシコ人ファイター(加えてメインカードに出場するブライアン・オルテガもメキシコ系だ)が出場する。そんな彼女/彼らの大トリとして登場するのが、現在UFC唯一のメキシコ人王者であり、女子UFCパウンドフォーパウンドランキングにおいても頂点に君臨するグラッソだ。


(C)Zuffaf/UFC

昨年3月にグラッソは、当時7度王座防衛に成功していた絶対女王シェフチェンコに挑戦。

圧倒的に不利が予想される中、4Rに逆転のバックチョークで一本勝ちし、まさに世界が震撼する王座戴冠劇を演じてみせた。そして半年後、ベガスのT-Mobileアリーナで行われたメキシコ独立記念日を祝福する第1回「NOCHE UFC(UFCナイト)」大会のメインイベントにてリマッチが実現。一進一退の大激闘の判定は三者三様のドローとなり、グラッソが初防衛に成功した。

(C)Zuffa/UFC

それからちょうど一年――。

2度目の「NOCHE UFC」大会──販売開始当初のチケット最高価格250万円以上という、前代未聞のメガイベント──で、両者の決着戦が行われる。ちなみに同日、昨年のNOCHE UFCが行われたT-Mobileではメキシコ人が誇るボクシング世界4階級王者のカネロ・アルヴァレズの防衛戦も行われることになっている。当然デイナ・ホワイト代表やメインを飾るショーン・オマリーは「興行としてカネロに完勝してやる」と息巻いているが、対照的にグラッソは「彼と同じ日に戦えて光栄」と謙虚なコメントを残している。

さて、この夏にESPNでオンエアされたTUF32にて、チームを率いてコーチ対決を行うなど決着戦の機運を盛り上げてきた両者。ただしどちらも対戦相手へのトラッシュトーク等は好まず、互いに敬意を持つ二人の間に特筆すべき個人的な遺恨は存在しない。その代わり昨年の両者の2戦そのものが、純粋な競技としてのMMAの魅力がこれでもかとばかりに凝縮された連続ドラマと言える。両者がケージの上で見せているのは、試合を通してお互いが打・投・極の全てにおいて進化を重ね、どんな苦境にも屈しない魂をぶつけ合う、究極の総力戦としてのMMAだ。

第1戦。4Rまで試合をリードしていたシェフチェンコのスピニングバックキックの空振りに乗じたグラッソは、あっという間にバックを奪ってチョークを極めた。絶対王者のたった一つの不用意な攻撃が仇となった、まさかの大番狂わせとの印象が強かったが、実はグラッソの所属するロボジムのヘッドコーチにして叔父のフランシスコ氏が、王者の試合映像を繰り返し研究して生み出した作戦の成果だったことが後に判明した。

そこに至るまでの試合展開も決して一方的なものではなく、1Rはグラッソが自分の最大の武器であるボクシングを存分に活かし、待ちの姿勢の王者を追い込む場面が目立っていた。2、3Rは戦い方を変えた王者にテイクダウンを取られたグラッソだが、高い危機意識をもって動き続けて凌いでみせた。そして迎えた4R、グラッソは王者のテイクダウンを切り始めると、再びスタンドで攻勢に──命運を分けたバックキックは、ジャブでプレッシャーをかけるグラッソに対し、ややケージ側に詰められかけた王者が放ったものだった。

チームの総力を結集して、あまりにも厚い絶対王者の壁に挑んだグラッソは、序盤は自分の強みを最大限に用いて王者に肉薄。中盤作戦を変えてきたシェフチェンコの攻撃を凌いだ上で後半反撃に転じ、最後についに致命的なミスを誘い出したのだ。たゆまぬ努力と研究、不屈の精神と勝負強さの全てが組み合わさりはじめて可能となった、きわめて劇的な王座戴冠だった。

そして第2戦では、初戦を経て進化した両者によるさらなる高次元の攻防が展開された。「もう同じことは起こらない」と断言したシェフチェンコは、スタンドで受けに回った前回の反省を踏まえて先に仕掛け、鋭いジャブとワンツーを次々とヒット。コンビネーションの最後に強烈な左ミドルも放って完全にペースを掌握した。

しかし2Rは、グラッソが前回見せなかった首相撲からのヒザで反撃。さらにランディ・クートゥアばりに相手の首を抱えてのダーディボクシングで元王者を豪快に殴りつけるという、荒々しくも力強い新しい側面を見せて取り返した。3Rは、シェフチェンコの方が(簡単にエスケープを許した)前回以上にタイトさを増したバックコントロールを披露してさらに上をゆく。続く4Rは、グラッソの荒々しさが再び炸裂。クリンチからの打撃を入れた後にワキをくぐってバックを奪い、高々と抱え上げて元王者を叩きつけるという驚きの新展開を見せた。それを凌いだシェフチェンコが終盤バックを奪い返すと、グラッソは前転してのヒール狙いで逆襲し、さらなる引き出しを開けた。

お互いがお互いの進化に対応し、「その先」を行き合って迎えた最終R。消耗し被弾が目立つグラッソだが、頭を振りながら前に。その右フックをくぐったシェフチェンコは組みつくと、首を抱える形で強引に倒しにいってしまう。ここで一瞬体をずらしたグラッソは、首をすっぽ抜けさせるような形でバックを奪取。前回のスピンキック同様、会場の誰もが思わず大声を上げてしまうような決定的なシーンを経て有利なポジションを奪ったグラッソが、背後からの強烈なパウンドやフェースロックを仕掛けるうちに試合は終了した。

1Rと3Rは間違いなくシェフチェンコ。逆に2Rと5Rは明らかにグラッソ。4Rをどちらに付けるか次第と思われた判定は、何と3者3様のドロー。4Rの判断によって48-47、あるいは47-48と付けた2人の採点は十分理解できるとして、問題はもう一人のジャッジ。4Rをシェフチェンコに付けたにもかかわらず、最終Rは10-8でグラッソに与えていた。

この最終回、ダメージという点で全ラウンド中もっとも差があったことは確かだ。しかし現代MMAにおいては、よほど一方的な展開にならない限り2点差を付けることはない。例外的な──意図的な「得点調整」と思われても仕方のないような──採点が行われた上で、グラッソのドロー防衛が成立したことになる。

試合直後のインタビュー。母国メキシコを祝う日に初防衛を果たしたグラッソは「私のパンチの方が強力だった。私が勝者よ!」と宣言し、インタビュアーのダニエル・コーミエに「でも結果はドローですよ」と訂正されてしまうも笑顔を見せた。

対するシェフチェンコの方は苦笑しながら「メキシコ独立記念日のプレッシャーで、ジャッジはこんな採点をしたのでしょうね。もしもこれがフェアな競技だったとしたら、勝利は私のものだった」と語り、当然のようにメキシコ系の大観衆からブーイングを浴びてしまう。元・絶対女王の名前に恥じない素晴らしい戦いを見せてくれただけに、最終Rのジャッジは確かに気の毒だった。

しかし、前回と同じく最後の最後に痛恨の、かつ決定的なミステイクを犯してしまったことは否めない。そしてそのミスが、苦境に立たされながらも自分を信じて前に出たグラッソの気迫と執念によって引き出されたこともまた、前回と同様だ。そして最終的には、もはや両選手の力ではどうすることもならない領域=ジャッジによる判断によって明暗が別れた。

グラッソとシェフチェンコ。お互いに研究を尽くして全局面での進化を遂げ、全てをぶつけ合った両者による昨年の2試合は、究極的には技術や理屈を超越した勝負強さと、それさえも及ばぬ運が作用し、刹那で天国と地獄が入れ替わってしまう──そんな現実の残酷さも我々に見せつけてくれた。MMAの凄さ、奥深さ、さらには不条理さまで堪能させてくれる極上の連続ドラマだった。

あれから一年──今度はどのような形で両者は「極上の、さらなる先」を見せてくれるのだろうか。前回シェフチェンコの鋭いジャブに翻弄されたグラッソ陣営が今回出してくる答は? 逆にグラッソのダーティボクシングにしてやられたシェフチェンコの対策は? 回を増すごとに高度化する両者のテイクダウン&コントロール&スクランブル&サブミッションの攻防の行き着く先は? そして何より、二度に渡って土壇場で自らのミスを引き出したグラッソの無類の勝負強さを、今回シェフチェンコは克服することができるのだろうか? 

女子MMA史上最高の連続ドラマは、週末に完結する。

■視聴方法(予定)
9月15日(日・日本時間)
午前8時30分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前8時00分~U-NEXT

■対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ショーン・オマリー(米国)
[挑戦者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] アレクサ・グラッソ(米国)
[挑戦者] ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ブライアン・オルテガ(米国)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ダニエル・セルフーベル(メキシコ)
エステバン・リボビチ(アルゼンチン)

<フライ級/5分3R>
ロナルド・ロドリゲス(メキシコ)
オーデ・オズボーン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
アイリーン・アルダナ(メキシコ)
ノルマ・ドゥモント(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マニュエル・トーレス(メキシコ)
イグナシオ・バハモンデス(チリ)

<女子ストロー/5分3R>
ジャスミン・ハウレギ(メキシコ)
ケトレン・ソウザ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
エドガー・チャイレス(メキシコ)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<バンタム級/5分3R>
ラウル・ロサスJr(米国)
アオリーチーラン(中国)

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45 o UFC アレクサ・グラッソ キック ショーン・オマリー ジョシュア・ヴァン ピョートル・ヤン マルロン・モラエス ラウル・ロサスJr リッキー・シモン

UFC306:オッズ/予想と展望

ショーン・オマリー 1.77
メラブ・ドバリシビリ 2.10
アレクサ・グラッソ 1.74
ワレンチナ・シェフチェンコ 2.14
ブライアン・オルテガ 2.45
ディエゴ・ロペス 1.57
ダニエル・ゼルフーバー 1.43
エステバン・リボビクス 2.90
ロナウド・ロドリゲス 1.74
オデー・オズボーン 2.14
イレーネ・アルダナ 1.91
ノルマ・ドゥモン 1.91
マヌエル・トーレス 1.85
イグナシオ・バーモンデス 1.98
ジャスミンハウレギ 1.20
ケトレン・ソウザ 4.80
エドガル・チャイレス 2.90
ジョシュア・ヴァン 1.43
ラウル・ロサスJr. 1.12
アオリ・チロン 6.75

2年連続となるメキシコ独立記念日イベントで、メイン以外の全試合にメキシカンまたはメキシコ系アメリカ人ファイターが出場する。昨年オープンした新会場・スフィアでの初の開催(スフィアでのスポーツイベント開催自体が初)。会場の内壁がLEDスクリーンとなっており、通常のナンバーシリーズの制作費200万ドルに対し、10倍以上の予算をかけた演出がされるとのこと。

メインは王者オマリー2度目の防衛戦。UFCデビューからプロスペクトとして期待され、KO勝ちの山を築いてきたオマリー。当時ランキング11位、ランカー相手の勝利がないままランキング1位のピョートル・ヤン戦が組まれ、露骨にプッシュされているイメージがある中で、メディアもファンもほとんどがヤンの勝ちと見た内容でオマリーが判定勝ち。批判もされたが(オマリーには責任はないが)、これでランキング1位となり、昨年8月にスターリングの王座に挑戦。難攻不落の王者から左一発でダウンを奪い、パウンドでKOして王座を獲得した。そこに至る経緯には、周囲の力によるものという印象はあったものの、タイトル戦の勝ち方には文句のつけようがなかった。しかし、その後はNo.1コンテンダーであるドバリシビリではなく、過去に敗れている下位ランカーのヴェラを初防衛戦の相手に指名。判定勝ちしたが、事前の期待感を超えるものではなかった。今回は満を持してドバリシビリとの対戦が実現する。ここで勝てば、王者としての実力を疑うものはいなくなるだろう。

ドバリシビリはUFCデビューから2戦こそ力を出しきれずに敗れたが、そこから10連勝。10勝のうち、マルロン・モラエスのKO勝ちが唯一のフィニッシュで、唯一のボーナス獲得。ノンストップでテイクダウンしまくるスタイルで、立たれてもテイクダウンを繰り返し、相手を消耗させていく。テイクダウン66回は、UFCバンタム級では2位リッキー・シモンの43回を大きく上回る圧倒的トップ。オマリーが実質負けていたピョートル・ヤンにも完勝し、実績的には王座に挑戦することに問題はなかったが、当時の王者スターリングが同門のため対戦を拒否。ドバリシビリのタイトル挑戦が後回しにされたのは、それもあってのことかもしれない。

オッズは僅差だがオマリーがフェイバリット。10連勝中、劣勢な場面すら見せなかったドバリシビリだが、33歳で、通常軽量級ではピークアウトし始める年齢。ここで勝てなければ、タイトルに届かないままキャリアを終えることになる可能性もある。

ヤン相手には打撃を効かせた上でテイクダウンを取りまくって勝利したドバリシビリ。長期戦になるほどドバリシビリが有利となる。オマリーが勝つとすれば、前半のうちにビッグパンチをヒットさせて大きなダメージを与えた場合か。

ドバリシビリ判定勝ち。

セミは女子フライ級タイトルマッチで、昨年3月、9月に続く3連戦目であり、TUFコーチ対決。初戦は、当時絶対王者だったシェフチェンコにがジャブを突いてタックルからテイクダウンする展開で優勢に試合を進めていたが、シェフチェンコのバックスピンキックに合わせて背中に乗ったグラッソがチョークで一本勝ち。絶対王者シェフチェンコにフライ級で初めて土をつけた。回転技に対してチョークを狙うのは試合前から用意してきたもので、偶然ではないが、作戦がうまくハマっての勝利という印象も残った。

昨年9月のダイレクトリマッチでは、シェフチェンコが1R・3Rにテイクダウンからバックを奪い、2Rはグラッソがパンチでダウンを奪う展開で一進一退。4Rはグラッソがテイクダウンしてバックを取るが、シェフチェンコが反転して上を取り返し、残り30秒でもテイクダウンを奪ってジャッジの印象が割れるラウンドに。運命の5Rはシェフチェンコの投げをスカしたグラッソがバックマウントからチョークを執拗に狙っていったもののフィニッシュは奪えず。4Rの判断次第でジャッジが割れる内容ではあったが、一者グラッソ、一者シェフチェンコで、残る一者が5Rに10-8をつけて三者三様のドローに。が、5Rは通常であれば10-8をつけることほどの差はなく、10-8をつけたジャッジが他の2名と同様に10-9であればシェフチェンコの勝利となっていただけに、このジャッジも物議を醸した。

オッズは初戦が大差でシェフチェンコのフェイバリットだったものが、再戦では僅差でのフェイバリットとなり、今回はついにグラッソがフェイバリット。シェフチェンコはフライ級に落としてから初のアンダードッグとなる。シェフチェンコは36歳で、女子フライ級では3番目の年長。前回も僅差でのドローとはいえ、初戦に比べれば内容は競っていた。さらに1年が経過し、両者の力関係も逆転したと見られているか。

予想はグラッソの判定勝ち。

通常のナンバーシリーズは全12~13試合だが、今回は全10試合。第1試合開始は朝8時半から。速報します。

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INVICTA o UFC アレクサ・グラッソ ボクシング 魅津希

UFC on ESPN54:第6試合・ビルナ・ジャンジロバ vs. ルーピー・ゴディネス

女子ストロー級。ジャンジロバ5位、ゴディネス10位。

ジャンジロバはInvictaで魅津希UFCでは村田に勝利。前戦でランキング5位のマリナ・ロドリゲスを相手にタックルからテイクダウンしてバックを奪う展開で、一度寝かせたら立たせずドミネイトしての判定勝ち。初のトップ5入りを果たした。女子ストローは来月王者ウェイリーが1位ヤン・シャオナン相手に防衛戦を行うが、2位スアレスは負傷欠場中、3位レモスはウェイリーに、4位アンドラジはシャオナンに敗れており、5位ジャンジロバにも次期挑戦者となるチャンスがある。35歳。

メキシコのゴディネスは3連勝でランキング入りすると、昨年11月にはランカーのタバサ・ヒッチのタックルを切ってパンチを入れていく展開で判定勝ちし、年間4勝で4連勝。柔道・ボクシングがバックボーン。所属はロボジムで、女子フライ級王者アレクサ・グラッソと同門。30歳。

オッズは意外にもジャンジロバがアンダードッグ。

シングルレッグに入ったジャンジロバ。倒したが、ゴディネス小手を巻いて寝かされる前に立った。ジャンジロバ引き込んでディープハーフから潜ろうとする。下にならず立ったゴディネス。膝を入れて離れた。パンチの打ち合い。距離をキープしつつパンチを入れるゴディネスだが、ジャンジロバまたシングルレッグへ。ケージ際で片足で耐えるゴディネス。ダブルレッグに切り替えたジャンジロバ。ボディロックから倒した。小手を巻いてこらえようとするゴディネスだが、逆回転で小手を外すとジャンジロババックに。バックマウントになったが時間がない。ホーン。

1Rは微妙。最後にバックを取ったジャンジロバだが、そこから何もする間もなく終わっている。

2R。ゴディネスがパンチで出る。パンチからロー。またシングルレッグへ。引き込み気味に下になりディープハーフへ。ゴディネスは小手を巻いてこらえているが、ジャンジロバスイープ成功。ゴディネス足関狙いで上を取られるのを防いでいる。ゴディネスのサドルロックの体勢。外ヒールを狙っているが、極まる気配はない。それより上を取られるのを防ぐ目的か。ジャンジロバパウンドを入れるが、距離が遠く大きなダメージは与えられない。ジャンジロバが上を取ろうとしたが、ゴディネス足のフックで上に回らせない。脇を差してまた上に回ろうとするジャンジロバ。ゴディネス回らせずに立った。ホーン。

2Rも難しい。ジャンジロバが足関にパウンドを入れていたが、ダメージはなくどこまで攻勢と取られているかもわからない。

3R。詰めてきたゴディネスにジャンジロバまたシングルレッグ。しかしゴディネス入れ替えてボディにヒザ。ジャンジロバだっこちゃん引き込みを狙うが、ケージによりかからせて引き込ませないゴディネス。離れた。ジャンジロバがパンチで出る。手数は多い。ゴディネスも入ってくるところにパンチを合わせる。またタックル。っ止めて膝を入れるゴディネス。ヒザ。肘を入れて離れたゴディネス。出てきたジャンジロバにジャブ。ジャンジロバのタックルを切った。またパンチを入れるゴディネス。ジャンジロバの打ち終わりにワンツーを入れる。一瞬動きが止まったジャンジロバだが効いてないとアピール。ジャンジロバタックル。切られた。またタックルに行くジャンジロバ。ケージ際でボディロックから投げた。小手に巻いて寝かされるのをこらえていたゴディネスだが、小手が外れてバックを取られた。ジャンジロバ背中に乗ってチョークへ。顎ごとフェイスロックで絞める。膝を着いたゴディネス。また背負って立った。前に落とそうとするゴディネスだが落ちずに殴るジャンジロバ。タイムアップ。

3Rはジャンジロバ。あとは割れそう。

29-28×2、30-27の3-0でジャンジロバ勝利。

ジャンジロバのテイクダウンや引き込みからのスイープを防いでかなり健闘したゴディネスだったが、最後にバックを取られたのが響いてジャンジロバ勝利。

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AB F1 MMA o ONE UFC UFC Fight Night   アレクサ・グラッソ

『TUF 32』でアレクサ・グラッソとヴァレンティーナ・シェフチェンコがコーチ対決/初回は6月4日配信/両者は9月に3度目の対戦か

【特典】EA SPORTS UFC 5




 『The Ultimate Fighter』シーズン32でアレクサ・グラッソとヴァレンティーナ・シェフチェンコがコーチ対決をすることをデイナ・ホワイトが発表。初回配信は6月4日になりますが、UFC Fight PassはともかくU-NEXTの配信がどうなるかは不明です。

 両者は最近2試合続けて対戦しており、昨年3月の『UFC 285: Jones vs. Gane』ではグラッソが4Rフェイスクランクで勝利し女子フライ級新チャンピオンとなり、4年3ヶ月続いたシェフチェンコの長期政権が終了。その後昨年9月の『UFC Fight Night 227: Grasso vs. Shevchenko 2』でダイレクトリマッチをしますが、スプリットドローでグラッソがタイトル防衛しています。おそらく『TUF 32』の決勝戦の後になる9月辺りに3度目の対戦が組まれると思われます。続きを読む・・・
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o ONE UFC UFC Fight Night   アレクサ・グラッソ チャーリー・キャンベル ラウル・ロサスJr ルピタ・ゴディネス ロマン・コピロフ

『UFC Fight Night 227: Grasso vs. Shevchenko 2』パフォーマンスボーナス

世界のベストセラー41冊から僕が導き出した「日本人」が「仕事」で最高のパフォーマンスを発揮する方法


 UFCが『UFC Fight Night 227: Grasso vs. Shevchenko 2』のパフォーマンスボーナスを発表。

▼ファイト・オブ・ザ・ナイト
・該当試合なし

▼パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト
・ラウル・ロサスJr.、ダニエル・ゼルフーバー、ロマン・コピロフ、ルピタ・ゴディネス、チャーリー・キャンベル


 5選手には各5万ドルのボーナス。


 なお、メキシコ独立記念日に開催された同大会では特別なベルトが巻かれました。続きを読む・・・
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MIKE MMA News o ONE UFC   アレクサ・グラッソ ケビン・ホランド

『UFC Fight Night 227: Grasso vs. Shevchenko 2』アレクサ・グラッソ vs. ヴァレンティーナ・シェフチェンコのジャッジの採点/主要サイトの採点

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Alexa Grasso drew with Valentina Shevchenko(MMA Decisions)

 アレクサ・グラッソ vs. ヴァレンティーナ・シェフチェンコのジャッジの採点。Mike Bellが1,3,4Rシェフチェンコ、2Rグラッソ、5Rグラッソ10-8で47-47ドロー。Sal D'Amatoが1,3,4Rシェフチェンコ、2,5Rグラッソで47-48シェフチェンコ勝利。Junichiro Kamijoが1,3Rシェフチェンコ、2,4,5Rグラッソで48-47シェフチェンコ勝利でした。ネットでは第5Rグラッソ10-8はおかしいという声が多数見られます。

 主要サイトの採点は48-47グラッソ支持11人、47-46グラッソ支持1人、47-48シェフチェンコ支持11人とこちらも拮抗しています。


Jack Della Maddalena defeats Kevin Holland(MMA Decisions)

 ジャック・デラ・マッダレナ vs. ケビン・ホランドのジャッジの採点。Mike Bellが1,2Rホランド、3Rマッダレナで29-28ホランド勝利。Eric ColonとSal D'Amatoが1,3Rマッダレナ、2Rホランドで29-28マッダレナ勝利でした。

 主要サイトの採点は30-27マッダレナ支持5人、29-28マッダレナ支持11人。ホランド支持は居ませんでした。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN227 アレクサ・グラッソ キック ボクシング ヴァレンチーナ・シェフチェンコ

【UFN227】王者グラッソが2Rにダウンを奪うもシェフチェンコが猛追。スプリットドローで王座防衛に

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
アレクサ・グラッソ(メキシコ)
Draw.1-1 48-47.47-47.47-48
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)

サウスポーに構え、左ミドルを決めたシェフチェンコ。さらに左を伸ばす。ステップインから左を見せるシェフチェンコは、左ミドルを続ける。右リード、グラッソの反撃にもパンチを続けるシェフチェンコが左を当てる。グラッソは右を伸ばすが、シェフチェンコがワンツーを入れ、左エルボーで前に出る。グラッソはワンツーをかわし、テイクダウン狙いを切るがエルボーを被弾する。

さらに右でミドルセクションを蹴り、ジャブを伸ばすシェフチェンコが右をかわして組みつく。ボディロックテイクダウンを決めると、ハーフで抑える前王者が現チャンピオンを圧倒する。マウントからバックに回ったシェフチェンコは、下に落とされないよう自ら着地しケージにグラッソを押し込み、初回をリードした。

2R、ジャブを当てたグラッソが、組まれてもテイクダウンを許さず離れる。ワンツーを決めたシェフチェンコが距離を詰めると、グラッソが右に右を当ててダウンを奪う。立ち上がったシェフチェンコに対し、グラッソはクリンチで捕らえダーティーボクシングでショートのパンチを連打する。

動きが止まったシェフチェンコだが、グラッソが間合いを取り直すとダブルレッグでテイクダウンへ。グラッソはギロチンを合わせるが、下になり頭を抜かれる。クローズドガードから立ち上がったシェフチェンコはローを蹴り、カカト落としは空振りに。残り1分を切り、飛び込んだシェフチェンコをニーシールドで止めたグラッソが、ヘビーショットを受けずにクローズドの中に収め時間まで下で過ごした。

3R、ローを蹴り合う両者。互いに慎重に間を測る展開に。右リードフックを入れたシェフチェンコが回ってワンツー、エルボーを見せてダブルレッグへ。グラッソはここも簡単に下になりパスを許す。スクランブルに持ち込んだグラッソだが、シェフチェンコはギロチンから後方回転しマウントを取る。グラッソは何とか耐えるも先を読んだかのようなシェフチェンコに、動いてバックグラブを許す。

メヒコ・チャントを背に、ボディトライアングルから逃れようとした動いたグラッソ。シェフチェンコは、巧みに背中に張りつく。胸を合わせにいくグラッソが、ついに上を取る――もシェフチェンコは腕十字を仕掛けラウンド終了を迎えた。

4R、グラッソが右ストレートを伸ばす。シェフチェンコは左のスーパーマンパンチを放つも、グラッソが距離を取る。再び距離を詰め始めたグラッソはサウスポーにスイッチして右ジャブ、左ローを当ていく。シェフチェンコのワンツーから返しの右フックがヒット。続いてシングルレッグで飛び込むも、これをスプロールしたグラッソがガブりながらシェフチェンコの頭部にヒザ蹴りを連打する。シェフチェンコは右手をマットに着いたが、グラウンド状態とはみなされず。そのままケージに押し込まれ、ボディロックからグラウンドに引きずりこまれた。

すぐさま腕十字の体勢に入るグラッソだが、これはシェフチェンコが反転して腕を抜き、立ち上がった。離れてケージ中央に戻ったシェフチェンコに対し、グラッソがサウスポーから右ジャブを当てる。反対にシェフチェンコの左ストレートはかわされてしまう。シェフチェンコが右ジャブを当て、さらに離れながら右フックを当てた。右のほうが当たるシェフチェンコは、ここでボディロックからグラッソに背中を着かせた。立ち上がるグラッソのバックに回る。グラッソはビクトル投げからシェフチェンコの左足を取りヒザ十字、さらに外ヒールへと切り替えたものの、ラウンド終了のホーンが鳴った。

最終回、オーソドックスに構えたグラッソの右ストレートがシェフチェンコの顔面を捕える。グラッソはサウスポーにスイッチしてダーティボクシングへ。シェフチェンコが離れるとジャブ&ローに切り替えたが、シェフチェンコの右ジャブ&右フックもクリーンヒットしている。スタミナ切れかグラッソの手数が圧倒的に落ちている。シェフチェンコが距離を詰めると左ローを当てたが、自身も左ストレートを浴びてしまう。

シェフチェンコは右サイドキックからワンツーへ。グラッソのシングルレッグを切ると、中間距離から右ジャブを突く。さらに距離を取ってサークリングするシェフチェンコに、グラッソの右は届かず。ここで組んだシェフチェンコだが、投げをかわされてしまい、グラッソがバックマウントへ。パンチで削りながら、シェフチェンコが腰を上げたところでRNCを狙う。これは極まらずも、四の字フックで固めたグラッソが、そのままバックからパンチを打ち込み続け、最後はフェイスロック気味で絞り上げたところでタイムアップとなった。

裁定は割れ――ユナニマスドローに。直後に公開されたスコアカードでは、ジャッジ1人が4Rをグラッソに、そして1人が5Rをグラッソの10-8としている点がポイントか。特に最終回はジャッジ3者とも10-9であれば、シェフチェンコの王座奪取となっていた。ここで10-8をつける要因は分かりかねるが、戦ったファイターは清々しくケージを下りていった。


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