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【UFN248】野瀬&上久保に勝利=シャオ・ロンと対戦、29歳11カ月でデビュー=クォン・リー「凄く怖かった」

【写真】諦めたら、夢は実現しない。それは絶対であり、だらこそ難しい――ことが鮮明になるクァン・リーの言葉の数々だった (C)MMAPLANET

本日23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナで開催されるUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」。第2試合で前回のRoad to UFCバンタム級準優勝者シャオ・ロンを相手に、クァン・リーがオクタゴン2戦目を戦う。
Text by Manabu Takashima

10代でベトナムから米国に移り住んだクォン・リーのプロデビューは実に29歳と11カ月のとき。2021年9月に30歳直前にプロMMAファイター人生の一歩を踏み始めた彼は、今年の8月にUFCとサイン――それは、当然ショートノーティスの代役出場の要請を受けてからだった。

野瀬翔平、上久保周哉の夢を潰したシャオ・ロンを相手に、マカオの地でオクタゴン初勝利を目指すクォン・リーにその心境を尋ねた。


――クァンはベトナム生まれで、家族で米国に移り住んだそうですね。

「サイゴンの近郊で生まれ育って、14歳の時に米国に移住したんだ。両親と祖母が僕や兄弟、姉妹の将来を考えて」

――今から20年ほど前と考えると、ベトナム戦争云々の時代に家族と米国に渡ったカン・リーやナム・ファンの世代とは違うわけですが、それでもベトナムから米国に移り住む人は続いているのですか。

「いつの時代だって皆、米国で生活をしたいと思っているよ(笑)。今は違うかもしれないけど、僕らが米国に移住した時までは少なくともベトナムは貧しい国だったから。米国には良い仕事がある。つまり良い生活がある。だから僕の両親も米国移住を決めたんだよ」

――自分はコロナ前にベトナムを訪れたことがあるのですが、市井の人々が過去に経験した共産圏とは違うような気がしました。みな、明るくて。大雨が突然降っても、なんかお互いの顔を見て笑いあっているような。

「政治の話はあまりしたくないけど、僕らが育った環境は近所の人間のことを皆が理解していて、誰かが困ると助ける。何か良いことがあると、一緒に喜ぶ。そんな風だったんだよ」

――なるほど、50年前の日本もそうでした。醤油が切れると、お隣さんに貰いに行くような。

「そうそう、まさにそれだよ。助け合い、喜び合う。それが今もベトナムには残っているんだと思う。そこは米国、僕らが生活するようになったミネソタとも違っているよ。米国は自分たちの家族だけで生きているから。でもベトナムに住んでいた頃は、街の全員を知っていたよ」

――今、ミネソタと言われましたか。

「うん。ミネソタだ」

――カリフォルニアでなく、クァンの一家はベトナムとは全く違う気候で、冬は極寒の地に移り住んだのですか。

「全くだよ。その理由は祖母に尋ねてよ(笑))。雪なんてみたこともなかったし、信じられないような寒さで……。あそこで暮らしていることが信じられなかった。もう20年が過ぎたけど、今でも寒さには慣れない(苦笑)。それに僕が通いだした学校で、ベトナム人は僕だけ。カリフォルニアとは全く違っていたよ」

――やはり移住した直後は厳しいこともありましたか。

「僕は全く英語が話せなかったから。皆のなかでポツンと浮いた状態だった。でも、言葉が話せるようになると、ちゃんとやっていけるようになったよ」

――ところでベトナム時代には何か格闘技の経験があったのですか。

「ベトナムに住んでいた時はおろか、22歳になるまでマーシャルアーツの経験はなかったよ。ただUFCを視ることは好きだった。やっぱりカン・リーは僕にとってスーパースターだし、UFCはどの試合も凄かった。で、自分でもトライしたくなったんだ。僕も戦えるのかなって」

――22歳、遅いという風に思うことは?

「確かに22歳や23歳でトレーニングを始めること自体が、ディスアドバンテージだよね。でもアマチュアで最初に何試合が勝つことができて、もう辞められなくなった。勝った時の高揚感は他の生活では経験できないものだったから」

――そのアマチュアですが、2015年から5年間も続けていました。凄く珍しいことだと思います。

「それだけ実績も、プロでやっていける確証もなかったから。練習だって、今のように時間を割くことはできていなかったしね。ただ28歳、29歳になってUFCまでいけると思えるようになった。そして、毎日練習するようになったんだ」

――30歳の壁がUFCには存在していると、長い間言われてきました。実際にコンテンダーシリーズでもダナは常に若い選手を欲していると口にしています。

「そこはずっと心配してきた。UFCにいくまで6勝0敗、7勝0敗とキャリアを積み、そこからコンテンダーシリーズがある。じゃあ、僕は何歳になってしまうんだろうとは考えていたよ。とにかく僕ができることは、勝ち続けることだった。でも実際に5勝0敗になっても6勝0敗になっても、UFCから声は掛からなかった。あの時は凄く怖かったよ」

――LFAで7勝を挙げているファイターも珍しいかもしれないです。そしてティオル・タンを破り8勝目を挙げると、コンテンダーシリーズ出場が決まりました。ところが9月17日にコンテンダーシリーズでの試合が予定されているなかで、8月10日に急転直下のUFCデビューを果たすことになります。

「コンテンダーシリーズ出場に向けて調整中に、メディカルを受けた。その1時間後に『試合がしたい? 相手は強いけど』っていう連絡があったんだ。『イエス、誰とでも戦う』と即答して、UFCとサインした(笑)。

UFCで戦うことは、僕にとって全てだった。だから、クリス(グティエレス)との試合を受けること。勝ち負け以上に、その機会が巡ってきたことが重要だったんだ」

――つまりは今回のシャオ・ロン戦が本当の意味でUFCキャリアの第一歩となるわけですね。そのシャオ・ロンの印象を教えてください。

「タフで、気持ちの強いファイターだよ。それに26勝9敗と、僕の3倍もキャリアがある。彼はテイクダウン防御力が高く、スタンドで戦うことを好んでいる。ファイトはタフになるだろうけど、打撃に関しては僕の方がテクニカルだ。そして組み技に関しては、明らかに僕にアドバンテージがあることは間違いない。だから、どの局面でも僕が上回るだろし、ここでUFC初勝利を挙げる。UFCと契約ができたから、次は勝利を手にすること。それが僕の夢だからね」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248計量結果

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン: 135.5ポンド(61.46キロ)
デイヴィソン・フィゲイレド: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン: 116ポンド(52.62キロ)
タバタ・ヒッチ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン: 171ポンド(77.56キロ)
ムスリム・サリコフ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン: 126ポンド(57.15キロ)
ガブリエラ・フェルナンジス: 126ポンド(57.15キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア: 206ポンド(93.44キロ)
カーロス・アルバーグ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス: 205ポンド(92.99キロ)
チャン・ミンヤン: 205ポンド(92.99キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン: 135.5ポンド(61.46キロ)
チィルイイースー・バールガン: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFC女子ストロー級決勝/5分3R>
シー・ミン: 115.5ポンド(52.38キロ)
フン・シャオカン: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ: 126ポンド(57.15キロ)
ホセ・オチョア: 125ポンド(56.7キロ)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン: 135ポンド(61.24キロ)
クァン・リー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニコラス・モッタ: 155ポンド(70.31キロ)

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【UFN248】打高組低=Road to UFCバンタム級決勝へ。ユン・スヨン「グラップリングで攻め続ける」

【写真】それでも自分を貫く。それが、勝利を手にする最善の策なのだろう(C)MMAPLANET

明日23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナで開催されるUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」に組み込まれたRoad to UFC決勝戦。
Text by Manabu Takashima

そのバンタム級ファイナルで、ユ・スヨンがチィルイイースー・バールガンと戦う。Black Combatで3階級制覇。カザフスタンでもNIZAでバンタム級王者となり(昨年12月に王座陥落)、日本ではご存じのようにDEEPバンタム級のベルトを巻いた(Road to UFCに出場するために返上)ユ・スヨンは、初戦で野瀬翔平に組み勝った。

組み伏せることへの評価が減少したMMAにあって、ユ・スヨンは組み続けて勝つという――自分のスタイルを貫くことを決めていた。


――1週間後にRoad to UFCの決勝が迫ってきました(※取材は16日に行われた)。今の気持ちを話していただけますか。

「コンディションは凄く良いです。減量も順調ですし、作戦も出来上がりつつあります。このままいけば、大会当日は良い試合を見せることができると思います」

――米国では調整に苦労したと伺いました。今回はマカオですが、その辺りに関して気持ち的には楽ですか。

「長時間の飛行機の旅は、コンディションにも少なからず影響を与えると思います。でもマカオまでは4時間ほど、映画を2本でも視れば到着します。なにより時差が少なく、調整のために早く現地入りする必要もないので、気持ちは楽です。最後まで韓国で調整できますし。ただ減量に関しては、毎回違ってくるのでそこは慎重になっています」

――チィルイイースーを相手に完全アウェイとなることも考えられます。

「上海のPIで、チェ・ドンフン選手が中国人選手と戦った試合を見ていてアウェイだとは感じました。チェ・ドンフン選手も『良くない意味で特別でした』と話していました。実際にオクタゴンに立ってみて、どのように思うのか。それは分からないですが、今のところは気にしていないです。とにかく自分のやるべきことをやる。そこに集中したいと思います」

――Road to UFCでなく、UFCのイベントです。UFCファイターの中で戦うことになります。

「まだ決勝で勝ったわけでも、契約できたわけでもないです。なので、しっかりと気を引き締めて戦うだけで。Road to UFCだとか、UFCで試合が組まれたとかは関係ありません。ただマカオで中国人選手と戦うことで、注目度が高くなるはずです。そういう場で、中国の選手に勝つことで注目度が上がる。それはチャンスだと捉えています」

――ではチィルイイースーとの対戦に向けて、特別な対策練習などしてきましたか。

「相手云々よりも、自分の良さが出せるように仕上げてきました。Road to UFCの初戦、準決勝を経験して自分のグラップリングの強さを出して戦いたいと思うようになったので」

――それは過去2試合のデキには、満足できなかったということでしょうか。

「う~ん……。1回戦は打撃が足らなくて、準決勝は打撃だけでなく、もっとトップコントロールできたはずだと考えています。そこに悔いが残っているので、しっかりと修正し強くなったユ・スヨンを見てもらえると思います」

――ではチィルイイースーの印象を教えてください。

「気持ちが強く、技術的には右ストレートには気をつけないといけないです。ただ、そこを上手く戦うことができれば問題ない相手です」

――透暉鷹選手にも右を当てて、テイクダウンに入っていました。

「あれは透暉鷹選手が相手だから、できただけだと思います。自分は透暉鷹選手とは違い後ろ足重心になって、パンチからテイクダウンされても即スイープを仕掛けることができます」

――準決勝で原口伸選手が敗れた試合に代表されるようにテイクダウンとコントロールへの評価が下がっているなかで、試合の組み立て方をアジャストする必要を感じることは?

「何が正解かは分からないですが、殴って来れば組んでテイクダウンへ。距離を取ってくるなら、自分の方が詰めて殴る。そんな風に戦おうと思います。スタイル的にマラブ・デヴァリシビリのように力強いグラップリングで先手を取る。何度も、ぶつけることが必要だと思います。15分間、自分がグラップリングで攻め続けます。その自信はあります」

――日本人選手が決勝に残らなかった決勝戦。日本のファンはDEEPチャンピオンだったユ・スヨン選手を応援するかと思います。そんなファンに一言お願いできますか。

「Road to UFCの決勝まで進めたことで、ある程度はDEEPのチャンピオンとして強さを見せることができたのは嬉しいことです。日本人選手と戦ってグラップリングのレベルの高さは分かっています。そういう戦いを経験して、自分も強さを身につけることができました。毎試合、成長しているユ・スヨンを見せるつもりですので、楽しみにしてください」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248計量結果

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン: 135.5ポンド(61.46キロ)
デイヴィソン・フィゲイレド: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン: 116ポンド(52.62キロ)
タバタ・ヒッチ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン: 171ポンド(77.56キロ)
ムスリム・サリコフ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン: 126ポンド(57.15キロ)
ガブリエラ・フェルナンジス: 126ポンド(57.15キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア: 206ポンド(93.44キロ)
カーロス・アルバーグ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス: 205ポンド(92.99キロ)
チャン・ミンヤン: 205ポンド(92.99キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン: 135.5ポンド(61.46キロ)
チィルイイースー・バールガン: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFC女子ストロー級決勝/5分3R>
シー・ミン: 115.5ポンド(52.38キロ)
フン・シャオカン: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ: 126ポンド(57.15キロ)
ホセ・オチョア: 125ポンド(56.7キロ)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン: 135ポンド(61.24キロ)
クァン・リー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニコラス・モッタ: 155ポンド(70.31キロ)

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【UFN248】計量終了 続報女子握手問題&グータッチ禁止?! ジョーカーorオバQ、ブラックさん現れる

【写真】このメイクは正直、微妙。でも、そのやる気は買いたい(C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)、明日23日(土・同)にマカオはコタイのギャラクシー・アリーナで開催されるUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」の計量が同地アンダース・ホテルのボールルーム16で行われた。
Text by Manabu Takashima

メインはピョートル・ヤンとデイヴィソン・フィゲイレドの元バンタム級&フライ級の世界王者対決。昨日の会見で「チーム・アルファメールで練習しているらしいけど、あのチームのファイターと俺はこれまで3度戦って3勝0敗だ。それが4勝0敗になるだけ」とフィゲイレドだけでなく、壁際で会見の様子を眺めていたユライア・フェイバーまで挑発したヤンだったが、計量後のフェイスオフでは互いに目立った挑発行為は見られなかった。

そのヤンは中国メディアのソン・ヤードンと再戦はないのかという問いに「俺はあいつを買っている。だから、もうあんな酷い目に合わせたくないんだ」と英語で返答。その英語が相当にスローモーだったため、逆に強烈な嫌味を発しているようにも見え――元ポルトガル領のマカオですっかりヴィランの役割を果たしていた。

ランク2位ながら10位との対戦を受けた理由を会見で「このオファーを受けたのは、ただ一つ母国のファンの前で戦いたかったから」と話していたコメイン出場のイェン・シャオナンも、タバタ・ヒッチと共に問題なく計量をクリアしていた。

2時間設けられた本計量、残り15分でワン・ソンと相対するガブリエラ・フェルナンジスがパスし全13試合、計26選手全員が計量失敗することなく終了した。

フェルナンジスが計量を終えた15分後に始まったフェイスオフ。その彼女と戦うワン・ソンはジョーカーの異名通りのメイクで登壇し、中国語でフェルナンジスを挑発する。しかし、笑顔を浮かべて若干オバQのようなワン・ソンに対し、「何を言っているのか分からない」とフェルナンジスは苦笑いを浮かべるのみだった。


それでもワン・ソンとフェルナンジスはしっかりと握手をして別れた。MMAPLANETが追い続けるファイスオフで女子選手は握手をしない問題――。今回は13試合中2試合で、フェイスオフ前後ともに握手がなかった。一つはRoad to UFC女子ストロー級決勝で同胞対決となるシー・ミン×フン・シャオカン。もう1試合はライトヘビー級=ヴォルカン・オズデミア×カーロス・アルバーグだ。

とはいえオズデミアとアルバーグの両者は向かい合うとグータッチをしようとし、拳を握っていたからか立会人のミック・メナードがスッと手を差し伸ばして両者の接触を避けた。つまり、事実上握手をしなかったのはシー・ミンとフン・シャオカンのみ。UFCマカオ大会でも女子は握手をしない説はまかり通ったことになる。

そんな計量でワン・ソンに次ぎ、気合が入っていたのがニャムジャルガル・トゥメンデムベレエルだ。モンゴルの民族坊を被り、胸の大きな虎のタトゥーの迫力が際立つニャムジャルガルに、UFCスタッフから「スーパークール」という声も聞かれた。

また計量会場にはBlack Combatのブラック代表の姿も確認されている。自らのプロモーションのバンタム級王者ユ・スヨンの戦いを見届けにきていたブラックさんに12月28日のコリョ大学でのイベントについて尋ねると、「日本から4選手が出場する」と明言。パンクラスのクリスマス決戦こそなくなった2024年だが、日韓MMAワールドは大晦日前の最後の1週間で未発表のイベントも合わせると4大会が実施される模様だ。それ以前に国内では上記にあるパンクラス、DEEP、NEXUS、GRACHAN、韓国ではZFNも行われ――まさにJ&K MMA界は僧侶こそ走り回ることはないが、大忙しの1カ月になりそうだ。

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248計量結果

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン: 135.5ポンド(61.46キロ)
デイヴィソン・フィゲイレド: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン: 116ポンド(52.62キロ)
タバタ・ヒッチ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン: 171ポンド(77.56キロ)
ムスリム・サリコフ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン: 126ポンド(57.15キロ)
ガブリエラ・フェルナンジス: 126ポンド(57.15キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア: 206ポンド(93.44キロ)
カーロス・アルバーグ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス: 205ポンド(92.99キロ)
チャン・ミンヤン: 205ポンド(92.99キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン: 135.5ポンド(61.46キロ)
チィルイイースー・バールガン: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
シー・ミン: 115.5ポンド(52.38キロ)
フン・シャオカン: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ: 126ポンド(57.15キロ)
ホセ・オチョア: 125ポンド(56.7キロ)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン: 135ポンド(61.24キロ)
クァン・リー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニコラス・モッタ: 155ポンド(70.31キロ)

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【UFN248】「BMFタイトル戦には敗者はいない?」。マカオを訪れたジャスティン・ゲイジーに訊く

【写真】ショートインタビューだったが、早口で多くを話してくれたゲイジー。しゃべりも勢いがあります (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナで開催されるUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」にジャスティン・ゲイジーが、ディエゴ・ロピスと共にゲストファイターとして訪れている。
Text by Manabu Takashima

もはや東洋のラスベガスといっても過言でないマカオ・コタイ地区のナイトライフを楽しんでいると公言するゲイジーに、そのファイトスタイルとBMF王座、そしてUFC世界ライト級タイトルの関係性について尋ねた。


――ジャスティン、実はWSOF時代に日本のGONGマガジンのインタビューをラスベガスでさせていただいたことがありました。もう10年も昔の話になりますが……。

「10年っていうことはないだろう。15年は昔だよ(※ゲイジーのMMAデビューは2012年)」

――とにかく大昔ですね。お父さんやおじいさんが銅の採掘をしていたという話をしてくれました。

「あぁ、アリゾナのモレンシー銅山で穴を掘っていたんだ」

――あの時、D-1オールアメリカン・レスラーのジャスティンに「なぜ、テイクダウンを使わないのか」を尋ねました。そうすると「レスリングじゃない。プロのファイトはファンをエキサイトさせないといけない」という風にジャスティンが返答してくれた記憶があります。

「それが俺のファイトだからね。レスリングをやるためにMMAファイターになったわけじゃない。ファイトをして稼ぐためにMMAを戦ってきたんだ」

――ハイ。そのスタイルをWSOFで3年間続けてUFCに転じた時は、正直なところジャスティン・ゲイジーもいよいよ戦い方を変える時がきたと思っていました。世界最高峰であの戦いを続けることはできないだろうと。それが……。

「ノー。俺は変わらない。これまでも、これからも。心配しなくて良いよ。俺はずっと、このままだ(笑)」

――いや、体のことは心配しますよ(笑)。

「アハハハハ。そこも心配しなくて構わない。なぜなら、俺が選んだことだから。レスリングは疲れる。レスリングをやると、バテて試合も勝てない。だから、殴り合っているんだ。それが俺の勝ち方で。レスリングをやっても、俺は勝てない」

――D-1オールアメリカン・レスラーが、本当にそうなのでしょうか。

「ファンだって、こっちの方が良いだろう? 俺もこっちが好きなんだ。レスリングじゃない、ファイトが」

――もちろんファンも、プロモーターもその方が良いです。では家族はどうでしょうか。

「おお、そっちか……。でもさ、マムが双子の俺たちにレスリングをやらせたんだ。4歳の時にゴルフキャップを持ってきて、ゴルファーになるか、レスリングをやるのかって尋ねられた。俺たちはゴルフを選ぶ気は一切なかった。でも、こうやって自分のスタイルを続け、いつだって求められた試合をしてきたことで今の俺がある。ファイトしてきたから、皆が俺を認めてくれたんだ」

――確かに普通のUFCファンは、世界王者を全て知っているわけではないですしね。

「でも、俺のことは忘れないだろ。それは俺があの戦いを続けてきたからだ」

――そこでジャスティンに尋ねたいことがありました。BMFのタイトル戦を戦う時と、UFC世界ライト級選手権を戦うときは気持ちの面など違いはあったのでしょうか。

「う~ん、リアルベルトが掛かっている時はプレッシャーがより大きかった。だって、勝つしかないだろ? チャレンジャーは。1試合、1試合がそれぞれしっかりと経験になるのは絶対だ。ただし勝って手にしてきてモノは、負けると全て奪われる。だからこそ、全ての試合で新しい経験ができる。そして、試合が終わると自分が何者が再確認できるんだ。全てが経験値を高めてくれる。それでも、世界タイトル戦のプレッシャーは群を抜いている」

――その点でいえば、BMFタイトル戦は戦う意思を見せ続ければ試合に負けても、敗者はいない。そんな印象を与えることができる戦いになります。

「うん、その意見は正しいな。ファイトはファンが喜ぶためにあるからね。そうだな……逃げずに、真っ向から戦う姿を見せることができればファンは文句を言わない。そして俺は自分がやりたいように戦っている。俺のファイトを、俺のことを皆がいつまでも覚えてくれるような戦いを続けたい。それには、インパクトのあるフィニッシュが欠かせない。

俺はマックス・ホロウェイでKOされた。ただし、そこには勝敗を超越した何かがあって……その何かを皆に見てもらうことはできたはずだ。それでも勝者と敗者は違う。負け喜んでいるヤツはない。ただし、ファンに認められているなら敗者はいないという意見は正しいと思う」

――ではジャスティンはUFC世界王座挑戦と、BMFタイトル挑戦を二者択一ということが起こった時には、どちらにチャレンジしたいと思うのでしょうか。

「もちろんライト級のワールドタイトルだ」

――それでも戦い方は変えない?

「MMAってクレイジーなんだ。俺が(シャーウス)オリヴェイラにレスリングを仕掛けてどうなる? ヤツの庭に自分から飛び込んでいくようなモノだろ?  一発、アイツの頭にパンチをぶち込んだら勝てる。殴り倒してからも、寝技をさせないためにパウンドにもいかなった。オリヴェイラが背中をつけていたから。それでも、俺は負けた。クレイジーだよ」

――オリヴェイラがスタンドで待つジャスティンに右を当ててダウンを奪ってから後ろ三角、そしてRNCで逆転勝ちでした。となると、さきほどレスリングをすると疲れると言っていましたが、例えばダゲスタンのレスラーとレスリングを使って戦うのも手ではないでしょうか。

「そりゃあ、使うだろう。ただしテイクダウンを奪うことだけがレスリングじゃない。テイクダウンを切るのもレスリングだ。レスリングはオフェンスとディフェンスがある。俺はレスリングを立って戦い続けるために使う。KOするために。足を蹴って頭を殴って倒すために、ね」

――そんなジャスティンの試合を次に見られるのは、いつ頃だと期待して良いですか。

「3月だ。俺は3月に戦いたい。相手は分からないけど、UFCが決めることだ」

――またビッグファイトになりそうですね。

「そりゃあ、そうだ。俺はいつだってビッグファイトをやってきたから」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ムスリム・サリコフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス(米国)
チャン・ミンヤン(中国)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国))
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ(英国)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
フン・シャオカン(中国)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ(英国)
ホセ・オチョア(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(米国)
クァン・リー(ベトナム)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ(中国)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

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45 Interview UFC UFN ESPN+106 UFN248 イェン・シャオナン タバタ・ヒッチ ブログ

【UFN248】タバタ・ヒッチ、イェン・シャオナン戦へ「存在を明白にして、次のタイトル挑戦権を手にする」

【写真】ジオゴ・ヘイスと同じベイビー・シャークの愛称を持つタバタは、そのベイビーシャークを手に取材を受けていた (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナでUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」が開催される。同大会のコメインでタバタ・ヒッチがイェン・シャオナンと対戦する。
Text by Manabu Takashima

2017年に道着着用変則MMAイベント=SEI☆ZAで戦うために来日し、長期滞在の経験もあるヒッチはこの間に小見川道大の指導を受けて講道館柔道黒帯も巻かれている。紫帯時代にノーギワールドで準優勝の経験もあるタバタは、アンジェラ・ヒルとの一戦で殴り合い上等ファイトで勝利し、アウェイの地で8位もランク上位のイェン・シャオナンと戦う機会を手にした。

日本の第二のホームと公言してならないヒッチが、アジアに戻って大一番に挑む心境と自信のほどを語った。


――ついにアジアに戻ってきましたね。

「アジアに帰ってくることができて、凄く嬉しいわ。日本は私の第二のホームみたいなものだから。この湿度の高さも懐かしいし(笑)、マカオだけどアジアっていうだけで凄く居心地が良いの」

――とはいえ現在カリフォルニア在住のタバタにとって米国での試合と違い、時差や天候の違いもある土地での試合です。

「実は2週間前にバリに入って、時差の調整をしてきたの。3日もいれば時差ボケは解消されて。マカオに着いてからは、普通に米国の試合をするファイトウィークのように過ごせているわ」

――押忍。凄く体調もよさそうです。そんなタバタですが、UFC初戦はショート―ティスでフライ級でした。そしてマノン・フィオフォに敗れましたが、その後はストロー級で6勝1敗というレコードを残しランクも10位まで上げてきました。

「マノンとの試合のオファーを受けたのは、3日前だったの(笑)。クレイジーよね。でも、私はずっとUFCと契約することを考えてMMAのトレーニングをしてきて、あの機会をみすみす逃すことはできなかった。世界一になるための戦いに身を投じるために、あの敗戦は必要だったの。それにUFCからの急なオファーに応じることができないなら、普段のトレーニングは意味をなさないから」

――それでも柔道&柔術が主武器で、LFAではほぼグラップリングだけで勝っていたタバタがストロー級という適正階級であっても、これだけの成績を残せるとは正直思っていなかったです。スミマセン。

「ハハハハ。本当に急激に私の環境も私のファイトも変わったわ。でも、それが可能になったのも常にハードトレーニングを課してきたから。継続こそ、私がUFCで結果を残せるようになった最大の要因だと思う。試合をして、ジムに戻り。また試合をして、ジムに戻る。その繰り返しが私を成長させてくれた。レスリング、ストライキング、そしてフィジカル&ストレングスとずっと自分と向き合ってきたから」

――と同時に打撃ですが……。タバタやマッケンジー・ダーンもそうで……殴られても平気な打ち合いをしてしまいますよね、これがブラジル人女性の怖さと感じるのですが(笑)。

「アハハハ。アンジェラ・ヒルとの試合はやり過ぎてしまったわ。あんな殴り合いをするつもりはなかったんだけど。ただ殴って倒すっていうことでなく、MMAにはファイトIQが必要で。そんなことは百も承知だし、そのために日々練習してきて。打撃にも自信がついたし、打撃に自信があることで余裕を持ってグラウンドも戦えるようになったわ。

打撃でしっかりと相手を見て、組みつくタイミングを理解しないといけない。日々めいっぱいグラップリングをしているタイミングで、立ち技に戻ってテイクダウンから攻めるというスパーリングを繰り返してきたわ。色々なシチュエーションを考えて、何度も何度も立ち技とテイクダウン、グラップリングを続けて。打撃も体力も強化したからこそ、今の私は色々なアプローチがあるから、自信を持って攻めることができる。

もちろん、私のルーツは柔術よ。全てといっても良いわ。グラウンドワークを忘れることはないわ。絶対に」

――パラゴン柔術のフランジーニャ(ヒカルド・ミラー)が、今もタバタのコーナーにいる。それが全てを物語っていると思います。

父と呼び敬愛するフランジーニャと

「フランジーニャはDay 1からずっと私を支えてくれているわ。

彼はただプロフェッサー、マスターというだけでなく、師匠であり、ダディよ(笑)。フランジーニャが私に全てを与えてくれたの」

――そんななかで今週末、ランク2位のイェン・シャオナンと対戦します。

「イェンはプロとして自分に厳しく接し、素晴らしい人格者よ。彼女と戦うことができるのは光栄だわ。でも過去の試合をチェックしてきたし、しっかりと自信を持って臨むことができる。4月に彼女が世界王座に挑戦した時も、最前列で試合を見せてもらったし。

技術、体力、経験、全ての面で今、彼女と戦うタイミングになった。これまで積んできたことを全て試合に活かして勝つつ――絶対に」

――サイドキックで突き放す。そんなタイプのイェン・シャオナンをいかに柔術ゲームに持ち込むことができるのか。

「遠い距離よね。蹴りもパンチも。ただ、彼女の拳は胸の前にある。あそこからパンチは使う選手は、レンジとタイミングを掴みやすくしてくれるはず。カウンターのパンチ、テイクダウン――スピードも鍵を握ってくるわね。そして、我慢。さっきも言ったけど、絶対にアンジェラ戦のようなクレイジーなファイトはしない。イェン・シャオナンがスマートな選手だから、私にもスマートな組み立てが欠かせないから」

――ただホームで、ランクで8つ下のタバタと戦うイェン・シャオナンはいつも違うかもしれないです。

「そう。そうなの。きっと多くのファンの声援が、彼女にはプレッシャーになるはず」

――中国のファンは日本のファンと違って、相当にエキサイトする。そんな印象があります。特に他プロモーションの試合では日本人選手相手にはブーイングが止まらないという異様な雰囲気をケージサイドで経験したこともあります(笑)。

「そうなの!! でも、逆にブーイングの中で試合をしてみたくなったわ。これまでそんな経験はしたことがないから(笑)。でも、ブーイングも彼女にプレッシャーを与えることになるわね。私は全然、ブーイングされても構わないから。

土曜日の試合で、私の名前を世界中のファンに覚えてもらう。存在を明白にして、次のタイトル挑戦権を手にするつもりよ。タイトルコンテンダーだった中国のイェン・シャオナンに勝って、中国人チャンピオンのジャン・ウェイリに挑戦するというストーリーラインもできるわけだし。

しっかりとイェン・シャオナンに勝って、ウェイリへのチャレンジを宣言するわ」

――タバタ、今日は公式会見がある前にワン・オン・ワンでインタビューを受けてくれてありがとうございます。

「こちらこそ、インタビューをしてくれてありがとう。SEI☆ZAの時から応援してくれた日本のファンは私にとっていつまでも特別だから。もう7年もサポートしてくれる皆に全力で戦うことを約束するわ。ムイト・オブリガーダ」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ムスリム・サリコフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス(米国)
チャン・ミンヤン(中国)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国))
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ(英国)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
フン・シャオカン(中国)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ(英国)
ホセ・オチョア(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(米国)
クァン・リー(ベトナム)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ(中国)
ニコラス・モッタ(ブラ

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Interview UFC UFN ESPN+106 UFN248 カーロス・ヘルナンデス ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル. ブログ

【UFN248】オクタゴン初陣へ。ニャムジャルガル「同じアジアの人間として、日本のファンに自分の勝利を」

【写真】ヘルナンデスの防御力の高さは、鶴屋怜戦でも証明されている。果たして…… (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナでUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」が開催されニャムジャルガル・トゥメンデムベレエがオクタゴン初陣をカーロス・ヘルナンデスと戦う。
Text by Manabu Takashima

ニャムジャルガルは2023年3月にGladiatorフライ級王者となり、Road to UFCと契約。ワンマッチで2連勝し、UFCと契約を果たした2人目もモンゴル人ファイターとなった。

一度は今年の6月にヘルナンデスとの対戦が決まっていたが、流れていた。1年3カ月振りのファイト、UFCデビュー戦に挑むニャムジャルガルに話を訊いた。


――ニャム、ついにUFCデビューを迎えます。今の気持ちを教えてください。

「随分と時間がかかりましたが、ようやくUFCでデビューできることになり凄く嬉しいです」

――頬もこけて随分と精悍さが感じられます。と同時に減量の方が心配にもなってしまいますが。

「試合の前はいつもこうなります。減量があることで、試合に向かう気持ちも強くなり、勇敢に戦うことができるようになるので、減量は自分が戦うために必要なプロセスだと思います。減量を経て、野生も戻れるという感覚です。結果、よりパワフルで強いファイトができます」

――1度は6月にカーロス・ヘルナンデスと戦うことが決まりましたが、実現しませんでした。あの時はどのような気持ちでしたか。

「ビザが間に合わずに試合ができなかったのですが、例え自分のビザが取れても(ジャダンバ・ナラントンガラグ先生のビザが取れなくて、米国のビザを持っているダナー・バットゲレルさん(元トンガーのチームメイトで、元UFCファイター)がコーナーに就くことになっていました。

今となっては、あの時は自分にもチームにとってもベストタイミングではなかったと思います。あの時よりも、今の方が全ての状況が整っています。あれから3カ月分練習もできましたし、今回こそがUFCデビューに向けてパーフェクトタイムだと思っています」

――ところで去年の8月のRoad to UFCワンマッチ出場から、1年3カ月。シャンダスMMAのチームメイトは、日本やONEで試合を重ねるなか焦りはなかったですか。

「確かに長い間待ち続けてしましたが、焦りはなかったです。家族との時間も持てましたし(ニャムジャルガルの両親は、今も遊牧民)、しっかりとトレーニングをすることもできました」

――シャンダスにはオトゴンバートル、シネバートルなど日本で活躍するようになった後輩もできました。

「シャンダスはモンゴルのMMA界でベストチームです。最高の先生と戦術、そしてチームメイトが存在しています。一時期、通う時間が掛かるので違う場所で練習をすることもあったのですが、もともとはシャンダスでもやっていました。日本のGladiatorでチャンピオンになった後、またシャンダスに戻り自分の戦いはずっと良くなったと思います。特にシャンダスに戻り、長い距離での戦いが成長しました。

結果、もともと接近戦には自信があったので自分のゲームは穴がなくなったはずです。最近では言われたように新しいファイターも成長しており、これ以上の環境はモンゴルではないと思います」

――ではカーロス・ヘルナンデスの印象を教えてもらえますか。

「それは、戦いで見せます」

――本当にモンゴルの選手たちは、寡黙で……(苦笑)。

「ハハハ。言葉でなく、拳で見せます」

――ヘルナンデスより、上回っている部分はどこだと思っていますか。

「彼はレスリングや打撃を得意としているようですが、どちらも自分の方が上です。恐れることは何もありません」

――日本の平良達郎選手、鶴屋怜選手が既に彼に勝っています。日本のファンからすると、直接の比較対象になる相手です。

「日本の人たちが、そういう風に見ていることは理解できます。でも自分はモンゴル人で、日本の選手とは違う特徴があるので。そういうところを期待してもらえれば……と思います」

――2024年唯一のアジアでのUFCですが、残念ながら日本人選手の出場がありません。そのなかでグラジでチャンピオンになったニャムを応援するファンも日本にいるはずです。

「そういう風に言ってもらえることが光栄です。日本のファンは本当に尊敬すべき存在です。同じアジアの人間として、日本のファンに自分の勝利を共有してほしいと思っています。自分のことを応援してくれる皆のために戦います」

師匠トンガー。マネージャー、通訳の女性と

――ところでチームメイトのオトゴンバートルが、ニャムが巻いていたタイトルを賭けて戦う日も近いかと思います。

「オトゴンバートルがGladiatorのベルトを巻ける日がくるのを願っています。モンゴル人はMMAで戦うのに適した民族です。これからもっと世界を舞台に戦う選手が出てくると思います。そのためにもオトゴンバートルには、自分が巻いていたベルトを手にしてほしいです」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ムスリム・サリコフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス(米国)
チャン・ミンヤン(中国)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国))
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ(英国)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
フン・シャオカン(中国)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ(英国)
ホセ・オチョア(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(米国)
クァン・リー(ベトナム)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ(中国)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

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45 Black Combat Gladiator MMA MMAPLANET o UFC UFN ESPN+106 UFN248 キル・シン・サホタ チェ・ドンフン ブログ

【UFN248】Road to UFCフライ級決勝へ、チェ・ドンフン「鶴屋怜選手や平良達郎選手と練習をしたい」

【写真】インタビューのたびに鶴屋怜の名前を出す印象があるチェ・ドンフンです(C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナで開催されるUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」。2024年のUFC唯一のアジアでイベントには中国勢がズラリと並んでおり、日本人選手の出場もない。
Text by Takumi Nakamura

お隣韓国からはUFC本戦ではなくRoad to UFC決勝を2選手が戦う。そのうちの1人がフライ級決勝でキル・シン・サホタと対戦するチェ・ドンフンだ。昨年12月と今年の2月にGladiatorで印象に残るファイトをしたチェ・ドンフンは、5月の1回戦で前回準優勝者との対戦=チーニョーシーユエ戦、準決勝のアンガト・ビシュト戦を共にスプリットで乗り切った。

手堅く接戦を落とさない勝負強さを見せたチェ・ドンフンだが、その手堅い戦いには若干納得できていないようで大切なファイナルでは倒す戦いをしたいと断言した。


――UFCとの契約まであと一歩。Road to UFCフライ級決勝が控えているチェ・ドンフン選手です。今の気持ちを教えてください。

「初戦、準決勝に勝利して決勝を控えていることは、まず嬉しいです。とはいえ、その2試合はトーナメント戦ということもあり格好良く勝つよりも手堅い試合運びをしてしまいました。負けない試合をやってきたので、そこはちょっと不満を感じているところです。ファイターとしてフィニッシュをしたいという気持ちと、UFCと契約するためにとにかく勝てば良いと相反する気持ちが自分のなかにあります」

──いや、勝てば官軍のトーナメント戦です。格好良い勝ち方はUFCと契約してからで良いではないですか。

「そうですよね(笑)。これがコンテンダーシリーズだと、もっと派手な試合をして目立つ必要があるので戦い方自体が変わって来ると思います」

──その決勝に向けて、キル・シン・サホタという長身でリーチの長い相手と戦うために何か対策練習のようなモノはしてきたのでしょうか。

「今回はチームMADポハンにBlack CombatのランカーやAngel’s FCで試合する他のジムに所属しているフライ級の選手たちという出稽古に来ていた選手たちと多く練習をしてきました。ただ、彼ら自身も試合があるということで自分のために対策練習の相手をしてくれたということではなくて、試合を控えた者が集まって強度の高いスパーリングをして、技術交流をしてきたという感じです。

対戦相手はRoad to UFCの2試合しか見ていないのですが、特別に良い選手というイメージはないです。ただ言われたように長身でリーチであることは確かなので、どう切り崩すか。自分として、そういう相手と戦ううえでイリャ・トプリアをイメージしています」

──UFCフェザー級王者を参考に?

「コーチとも、そういう話をしてきました。圧を掛けて戦うのと同時に、相手のステップインに合わせてカウンターを狙う。その両方を駆使して戦おうと思います。相手の出方次第ですが、ここまで手堅い試合をしてきた分、皆が楽しめる試合をして最後は倒したいという気持ちが大きいです」

──Road to UFC決勝。残念ながら日本人選手は残ることができなかったですが、来日経験のあるチェ・ドンフン選手とユ・スヨン選手を応援する日本のファンも多いかと思います。

「GLADIATORの2試合だけで、自分のことを応援してくれる日本の人がいてくれて本当に感謝しています。自分は鶴屋怜選手の試合を見て、彼のようなUFCでしっかりと戦える選手になりたいと思っています。

自分がUFCと契約した暁には、日本に行って鶴屋怜選手や平良達郎選手と一緒に練習をしたいと考えています。日本の皆さん、Road to UFC決勝も自分のことを応援してくれると嬉しいです。とにかくケガをしようが、この試合は絶対に勝ってUFCと契約します」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ムスリム・サリコフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス(米国)
チャン・ミンヤン(中国)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国))
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ(英国)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
フン・シャオカン(中国)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ(英国)
ホセ・オチョア(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(米国)
クァン・リー(ベトナム)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ(中国)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

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