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【UFN248】野瀬&上久保に勝利=シャオ・ロンと対戦、29歳11カ月でデビュー=クォン・リー「凄く怖かった」

【写真】諦めたら、夢は実現しない。それは絶対であり、だらこそ難しい――ことが鮮明になるクァン・リーの言葉の数々だった (C)MMAPLANET

本日23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナで開催されるUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」。第2試合で前回のRoad to UFCバンタム級準優勝者シャオ・ロンを相手に、クァン・リーがオクタゴン2戦目を戦う。
Text by Manabu Takashima

10代でベトナムから米国に移り住んだクォン・リーのプロデビューは実に29歳と11カ月のとき。2021年9月に30歳直前にプロMMAファイター人生の一歩を踏み始めた彼は、今年の8月にUFCとサイン――それは、当然ショートノーティスの代役出場の要請を受けてからだった。

野瀬翔平、上久保周哉の夢を潰したシャオ・ロンを相手に、マカオの地でオクタゴン初勝利を目指すクォン・リーにその心境を尋ねた。


――クァンはベトナム生まれで、家族で米国に移り住んだそうですね。

「サイゴンの近郊で生まれ育って、14歳の時に米国に移住したんだ。両親と祖母が僕や兄弟、姉妹の将来を考えて」

――今から20年ほど前と考えると、ベトナム戦争云々の時代に家族と米国に渡ったカン・リーやナム・ファンの世代とは違うわけですが、それでもベトナムから米国に移り住む人は続いているのですか。

「いつの時代だって皆、米国で生活をしたいと思っているよ(笑)。今は違うかもしれないけど、僕らが米国に移住した時までは少なくともベトナムは貧しい国だったから。米国には良い仕事がある。つまり良い生活がある。だから僕の両親も米国移住を決めたんだよ」

――自分はコロナ前にベトナムを訪れたことがあるのですが、市井の人々が過去に経験した共産圏とは違うような気がしました。みな、明るくて。大雨が突然降っても、なんかお互いの顔を見て笑いあっているような。

「政治の話はあまりしたくないけど、僕らが育った環境は近所の人間のことを皆が理解していて、誰かが困ると助ける。何か良いことがあると、一緒に喜ぶ。そんな風だったんだよ」

――なるほど、50年前の日本もそうでした。醤油が切れると、お隣さんに貰いに行くような。

「そうそう、まさにそれだよ。助け合い、喜び合う。それが今もベトナムには残っているんだと思う。そこは米国、僕らが生活するようになったミネソタとも違っているよ。米国は自分たちの家族だけで生きているから。でもベトナムに住んでいた頃は、街の全員を知っていたよ」

――今、ミネソタと言われましたか。

「うん。ミネソタだ」

――カリフォルニアでなく、クァンの一家はベトナムとは全く違う気候で、冬は極寒の地に移り住んだのですか。

「全くだよ。その理由は祖母に尋ねてよ(笑))。雪なんてみたこともなかったし、信じられないような寒さで……。あそこで暮らしていることが信じられなかった。もう20年が過ぎたけど、今でも寒さには慣れない(苦笑)。それに僕が通いだした学校で、ベトナム人は僕だけ。カリフォルニアとは全く違っていたよ」

――やはり移住した直後は厳しいこともありましたか。

「僕は全く英語が話せなかったから。皆のなかでポツンと浮いた状態だった。でも、言葉が話せるようになると、ちゃんとやっていけるようになったよ」

――ところでベトナム時代には何か格闘技の経験があったのですか。

「ベトナムに住んでいた時はおろか、22歳になるまでマーシャルアーツの経験はなかったよ。ただUFCを視ることは好きだった。やっぱりカン・リーは僕にとってスーパースターだし、UFCはどの試合も凄かった。で、自分でもトライしたくなったんだ。僕も戦えるのかなって」

――22歳、遅いという風に思うことは?

「確かに22歳や23歳でトレーニングを始めること自体が、ディスアドバンテージだよね。でもアマチュアで最初に何試合が勝つことができて、もう辞められなくなった。勝った時の高揚感は他の生活では経験できないものだったから」

――そのアマチュアですが、2015年から5年間も続けていました。凄く珍しいことだと思います。

「それだけ実績も、プロでやっていける確証もなかったから。練習だって、今のように時間を割くことはできていなかったしね。ただ28歳、29歳になってUFCまでいけると思えるようになった。そして、毎日練習するようになったんだ」

――30歳の壁がUFCには存在していると、長い間言われてきました。実際にコンテンダーシリーズでもダナは常に若い選手を欲していると口にしています。

「そこはずっと心配してきた。UFCにいくまで6勝0敗、7勝0敗とキャリアを積み、そこからコンテンダーシリーズがある。じゃあ、僕は何歳になってしまうんだろうとは考えていたよ。とにかく僕ができることは、勝ち続けることだった。でも実際に5勝0敗になっても6勝0敗になっても、UFCから声は掛からなかった。あの時は凄く怖かったよ」

――LFAで7勝を挙げているファイターも珍しいかもしれないです。そしてティオル・タンを破り8勝目を挙げると、コンテンダーシリーズ出場が決まりました。ところが9月17日にコンテンダーシリーズでの試合が予定されているなかで、8月10日に急転直下のUFCデビューを果たすことになります。

「コンテンダーシリーズ出場に向けて調整中に、メディカルを受けた。その1時間後に『試合がしたい? 相手は強いけど』っていう連絡があったんだ。『イエス、誰とでも戦う』と即答して、UFCとサインした(笑)。

UFCで戦うことは、僕にとって全てだった。だから、クリス(グティエレス)との試合を受けること。勝ち負け以上に、その機会が巡ってきたことが重要だったんだ」

――つまりは今回のシャオ・ロン戦が本当の意味でUFCキャリアの第一歩となるわけですね。そのシャオ・ロンの印象を教えてください。

「タフで、気持ちの強いファイターだよ。それに26勝9敗と、僕の3倍もキャリアがある。彼はテイクダウン防御力が高く、スタンドで戦うことを好んでいる。ファイトはタフになるだろうけど、打撃に関しては僕の方がテクニカルだ。そして組み技に関しては、明らかに僕にアドバンテージがあることは間違いない。だから、どの局面でも僕が上回るだろし、ここでUFC初勝利を挙げる。UFCと契約ができたから、次は勝利を手にすること。それが僕の夢だからね」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248計量結果

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン: 135.5ポンド(61.46キロ)
デイヴィソン・フィゲイレド: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン: 116ポンド(52.62キロ)
タバタ・ヒッチ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン: 171ポンド(77.56キロ)
ムスリム・サリコフ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン: 126ポンド(57.15キロ)
ガブリエラ・フェルナンジス: 126ポンド(57.15キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア: 206ポンド(93.44キロ)
カーロス・アルバーグ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス: 205ポンド(92.99キロ)
チャン・ミンヤン: 205ポンド(92.99キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン: 135.5ポンド(61.46キロ)
チィルイイースー・バールガン: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFC女子ストロー級決勝/5分3R>
シー・ミン: 115.5ポンド(52.38キロ)
フン・シャオカン: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ: 126ポンド(57.15キロ)
ホセ・オチョア: 125ポンド(56.7キロ)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン: 135ポンド(61.24キロ)
クァン・リー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニコラス・モッタ: 155ポンド(70.31キロ)

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45 Interview UFC UFN ESPN+106 UFN248 イェン・シャオナン タバタ・ヒッチ ブログ

【UFN248】タバタ・ヒッチ、イェン・シャオナン戦へ「存在を明白にして、次のタイトル挑戦権を手にする」

【写真】ジオゴ・ヘイスと同じベイビー・シャークの愛称を持つタバタは、そのベイビーシャークを手に取材を受けていた (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナでUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」が開催される。同大会のコメインでタバタ・ヒッチがイェン・シャオナンと対戦する。
Text by Manabu Takashima

2017年に道着着用変則MMAイベント=SEI☆ZAで戦うために来日し、長期滞在の経験もあるヒッチはこの間に小見川道大の指導を受けて講道館柔道黒帯も巻かれている。紫帯時代にノーギワールドで準優勝の経験もあるタバタは、アンジェラ・ヒルとの一戦で殴り合い上等ファイトで勝利し、アウェイの地で8位もランク上位のイェン・シャオナンと戦う機会を手にした。

日本の第二のホームと公言してならないヒッチが、アジアに戻って大一番に挑む心境と自信のほどを語った。


――ついにアジアに戻ってきましたね。

「アジアに帰ってくることができて、凄く嬉しいわ。日本は私の第二のホームみたいなものだから。この湿度の高さも懐かしいし(笑)、マカオだけどアジアっていうだけで凄く居心地が良いの」

――とはいえ現在カリフォルニア在住のタバタにとって米国での試合と違い、時差や天候の違いもある土地での試合です。

「実は2週間前にバリに入って、時差の調整をしてきたの。3日もいれば時差ボケは解消されて。マカオに着いてからは、普通に米国の試合をするファイトウィークのように過ごせているわ」

――押忍。凄く体調もよさそうです。そんなタバタですが、UFC初戦はショート―ティスでフライ級でした。そしてマノン・フィオフォに敗れましたが、その後はストロー級で6勝1敗というレコードを残しランクも10位まで上げてきました。

「マノンとの試合のオファーを受けたのは、3日前だったの(笑)。クレイジーよね。でも、私はずっとUFCと契約することを考えてMMAのトレーニングをしてきて、あの機会をみすみす逃すことはできなかった。世界一になるための戦いに身を投じるために、あの敗戦は必要だったの。それにUFCからの急なオファーに応じることができないなら、普段のトレーニングは意味をなさないから」

――それでも柔道&柔術が主武器で、LFAではほぼグラップリングだけで勝っていたタバタがストロー級という適正階級であっても、これだけの成績を残せるとは正直思っていなかったです。スミマセン。

「ハハハハ。本当に急激に私の環境も私のファイトも変わったわ。でも、それが可能になったのも常にハードトレーニングを課してきたから。継続こそ、私がUFCで結果を残せるようになった最大の要因だと思う。試合をして、ジムに戻り。また試合をして、ジムに戻る。その繰り返しが私を成長させてくれた。レスリング、ストライキング、そしてフィジカル&ストレングスとずっと自分と向き合ってきたから」

――と同時に打撃ですが……。タバタやマッケンジー・ダーンもそうで……殴られても平気な打ち合いをしてしまいますよね、これがブラジル人女性の怖さと感じるのですが(笑)。

「アハハハ。アンジェラ・ヒルとの試合はやり過ぎてしまったわ。あんな殴り合いをするつもりはなかったんだけど。ただ殴って倒すっていうことでなく、MMAにはファイトIQが必要で。そんなことは百も承知だし、そのために日々練習してきて。打撃にも自信がついたし、打撃に自信があることで余裕を持ってグラウンドも戦えるようになったわ。

打撃でしっかりと相手を見て、組みつくタイミングを理解しないといけない。日々めいっぱいグラップリングをしているタイミングで、立ち技に戻ってテイクダウンから攻めるというスパーリングを繰り返してきたわ。色々なシチュエーションを考えて、何度も何度も立ち技とテイクダウン、グラップリングを続けて。打撃も体力も強化したからこそ、今の私は色々なアプローチがあるから、自信を持って攻めることができる。

もちろん、私のルーツは柔術よ。全てといっても良いわ。グラウンドワークを忘れることはないわ。絶対に」

――パラゴン柔術のフランジーニャ(ヒカルド・ミラー)が、今もタバタのコーナーにいる。それが全てを物語っていると思います。

父と呼び敬愛するフランジーニャと

「フランジーニャはDay 1からずっと私を支えてくれているわ。

彼はただプロフェッサー、マスターというだけでなく、師匠であり、ダディよ(笑)。フランジーニャが私に全てを与えてくれたの」

――そんななかで今週末、ランク2位のイェン・シャオナンと対戦します。

「イェンはプロとして自分に厳しく接し、素晴らしい人格者よ。彼女と戦うことができるのは光栄だわ。でも過去の試合をチェックしてきたし、しっかりと自信を持って臨むことができる。4月に彼女が世界王座に挑戦した時も、最前列で試合を見せてもらったし。

技術、体力、経験、全ての面で今、彼女と戦うタイミングになった。これまで積んできたことを全て試合に活かして勝つつ――絶対に」

――サイドキックで突き放す。そんなタイプのイェン・シャオナンをいかに柔術ゲームに持ち込むことができるのか。

「遠い距離よね。蹴りもパンチも。ただ、彼女の拳は胸の前にある。あそこからパンチは使う選手は、レンジとタイミングを掴みやすくしてくれるはず。カウンターのパンチ、テイクダウン――スピードも鍵を握ってくるわね。そして、我慢。さっきも言ったけど、絶対にアンジェラ戦のようなクレイジーなファイトはしない。イェン・シャオナンがスマートな選手だから、私にもスマートな組み立てが欠かせないから」

――ただホームで、ランクで8つ下のタバタと戦うイェン・シャオナンはいつも違うかもしれないです。

「そう。そうなの。きっと多くのファンの声援が、彼女にはプレッシャーになるはず」

――中国のファンは日本のファンと違って、相当にエキサイトする。そんな印象があります。特に他プロモーションの試合では日本人選手相手にはブーイングが止まらないという異様な雰囲気をケージサイドで経験したこともあります(笑)。

「そうなの!! でも、逆にブーイングの中で試合をしてみたくなったわ。これまでそんな経験はしたことがないから(笑)。でも、ブーイングも彼女にプレッシャーを与えることになるわね。私は全然、ブーイングされても構わないから。

土曜日の試合で、私の名前を世界中のファンに覚えてもらう。存在を明白にして、次のタイトル挑戦権を手にするつもりよ。タイトルコンテンダーだった中国のイェン・シャオナンに勝って、中国人チャンピオンのジャン・ウェイリに挑戦するというストーリーラインもできるわけだし。

しっかりとイェン・シャオナンに勝って、ウェイリへのチャレンジを宣言するわ」

――タバタ、今日は公式会見がある前にワン・オン・ワンでインタビューを受けてくれてありがとうございます。

「こちらこそ、インタビューをしてくれてありがとう。SEI☆ZAの時から応援してくれた日本のファンは私にとっていつまでも特別だから。もう7年もサポートしてくれる皆に全力で戦うことを約束するわ。ムイト・オブリガーダ」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ムスリム・サリコフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス(米国)
チャン・ミンヤン(中国)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国))
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ(英国)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
フン・シャオカン(中国)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ(英国)
ホセ・オチョア(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(米国)
クァン・リー(ベトナム)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ(中国)
ニコラス・モッタ(ブラ

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Interview UFC UFN ESPN+106 UFN248 カーロス・ヘルナンデス ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル. ブログ

【UFN248】オクタゴン初陣へ。ニャムジャルガル「同じアジアの人間として、日本のファンに自分の勝利を」

【写真】ヘルナンデスの防御力の高さは、鶴屋怜戦でも証明されている。果たして…… (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナでUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」が開催されニャムジャルガル・トゥメンデムベレエがオクタゴン初陣をカーロス・ヘルナンデスと戦う。
Text by Manabu Takashima

ニャムジャルガルは2023年3月にGladiatorフライ級王者となり、Road to UFCと契約。ワンマッチで2連勝し、UFCと契約を果たした2人目もモンゴル人ファイターとなった。

一度は今年の6月にヘルナンデスとの対戦が決まっていたが、流れていた。1年3カ月振りのファイト、UFCデビュー戦に挑むニャムジャルガルに話を訊いた。


――ニャム、ついにUFCデビューを迎えます。今の気持ちを教えてください。

「随分と時間がかかりましたが、ようやくUFCでデビューできることになり凄く嬉しいです」

――頬もこけて随分と精悍さが感じられます。と同時に減量の方が心配にもなってしまいますが。

「試合の前はいつもこうなります。減量があることで、試合に向かう気持ちも強くなり、勇敢に戦うことができるようになるので、減量は自分が戦うために必要なプロセスだと思います。減量を経て、野生も戻れるという感覚です。結果、よりパワフルで強いファイトができます」

――1度は6月にカーロス・ヘルナンデスと戦うことが決まりましたが、実現しませんでした。あの時はどのような気持ちでしたか。

「ビザが間に合わずに試合ができなかったのですが、例え自分のビザが取れても(ジャダンバ・ナラントンガラグ先生のビザが取れなくて、米国のビザを持っているダナー・バットゲレルさん(元トンガーのチームメイトで、元UFCファイター)がコーナーに就くことになっていました。

今となっては、あの時は自分にもチームにとってもベストタイミングではなかったと思います。あの時よりも、今の方が全ての状況が整っています。あれから3カ月分練習もできましたし、今回こそがUFCデビューに向けてパーフェクトタイムだと思っています」

――ところで去年の8月のRoad to UFCワンマッチ出場から、1年3カ月。シャンダスMMAのチームメイトは、日本やONEで試合を重ねるなか焦りはなかったですか。

「確かに長い間待ち続けてしましたが、焦りはなかったです。家族との時間も持てましたし(ニャムジャルガルの両親は、今も遊牧民)、しっかりとトレーニングをすることもできました」

――シャンダスにはオトゴンバートル、シネバートルなど日本で活躍するようになった後輩もできました。

「シャンダスはモンゴルのMMA界でベストチームです。最高の先生と戦術、そしてチームメイトが存在しています。一時期、通う時間が掛かるので違う場所で練習をすることもあったのですが、もともとはシャンダスでもやっていました。日本のGladiatorでチャンピオンになった後、またシャンダスに戻り自分の戦いはずっと良くなったと思います。特にシャンダスに戻り、長い距離での戦いが成長しました。

結果、もともと接近戦には自信があったので自分のゲームは穴がなくなったはずです。最近では言われたように新しいファイターも成長しており、これ以上の環境はモンゴルではないと思います」

――ではカーロス・ヘルナンデスの印象を教えてもらえますか。

「それは、戦いで見せます」

――本当にモンゴルの選手たちは、寡黙で……(苦笑)。

「ハハハ。言葉でなく、拳で見せます」

――ヘルナンデスより、上回っている部分はどこだと思っていますか。

「彼はレスリングや打撃を得意としているようですが、どちらも自分の方が上です。恐れることは何もありません」

――日本の平良達郎選手、鶴屋怜選手が既に彼に勝っています。日本のファンからすると、直接の比較対象になる相手です。

「日本の人たちが、そういう風に見ていることは理解できます。でも自分はモンゴル人で、日本の選手とは違う特徴があるので。そういうところを期待してもらえれば……と思います」

――2024年唯一のアジアでのUFCですが、残念ながら日本人選手の出場がありません。そのなかでグラジでチャンピオンになったニャムを応援するファンも日本にいるはずです。

「そういう風に言ってもらえることが光栄です。日本のファンは本当に尊敬すべき存在です。同じアジアの人間として、日本のファンに自分の勝利を共有してほしいと思っています。自分のことを応援してくれる皆のために戦います」

師匠トンガー。マネージャー、通訳の女性と

――ところでチームメイトのオトゴンバートルが、ニャムが巻いていたタイトルを賭けて戦う日も近いかと思います。

「オトゴンバートルがGladiatorのベルトを巻ける日がくるのを願っています。モンゴル人はMMAで戦うのに適した民族です。これからもっと世界を舞台に戦う選手が出てくると思います。そのためにもオトゴンバートルには、自分が巻いていたベルトを手にしてほしいです」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ムスリム・サリコフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス(米国)
チャン・ミンヤン(中国)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国))
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ(英国)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
フン・シャオカン(中国)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ(英国)
ホセ・オチョア(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(米国)
クァン・リー(ベトナム)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ(中国)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

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45 Black Combat Gladiator MMA MMAPLANET o UFC UFN ESPN+106 UFN248 キル・シン・サホタ チェ・ドンフン ブログ

【UFN248】Road to UFCフライ級決勝へ、チェ・ドンフン「鶴屋怜選手や平良達郎選手と練習をしたい」

【写真】インタビューのたびに鶴屋怜の名前を出す印象があるチェ・ドンフンです(C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナで開催されるUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」。2024年のUFC唯一のアジアでイベントには中国勢がズラリと並んでおり、日本人選手の出場もない。
Text by Takumi Nakamura

お隣韓国からはUFC本戦ではなくRoad to UFC決勝を2選手が戦う。そのうちの1人がフライ級決勝でキル・シン・サホタと対戦するチェ・ドンフンだ。昨年12月と今年の2月にGladiatorで印象に残るファイトをしたチェ・ドンフンは、5月の1回戦で前回準優勝者との対戦=チーニョーシーユエ戦、準決勝のアンガト・ビシュト戦を共にスプリットで乗り切った。

手堅く接戦を落とさない勝負強さを見せたチェ・ドンフンだが、その手堅い戦いには若干納得できていないようで大切なファイナルでは倒す戦いをしたいと断言した。


――UFCとの契約まであと一歩。Road to UFCフライ級決勝が控えているチェ・ドンフン選手です。今の気持ちを教えてください。

「初戦、準決勝に勝利して決勝を控えていることは、まず嬉しいです。とはいえ、その2試合はトーナメント戦ということもあり格好良く勝つよりも手堅い試合運びをしてしまいました。負けない試合をやってきたので、そこはちょっと不満を感じているところです。ファイターとしてフィニッシュをしたいという気持ちと、UFCと契約するためにとにかく勝てば良いと相反する気持ちが自分のなかにあります」

──いや、勝てば官軍のトーナメント戦です。格好良い勝ち方はUFCと契約してからで良いではないですか。

「そうですよね(笑)。これがコンテンダーシリーズだと、もっと派手な試合をして目立つ必要があるので戦い方自体が変わって来ると思います」

──その決勝に向けて、キル・シン・サホタという長身でリーチの長い相手と戦うために何か対策練習のようなモノはしてきたのでしょうか。

「今回はチームMADポハンにBlack CombatのランカーやAngel’s FCで試合する他のジムに所属しているフライ級の選手たちという出稽古に来ていた選手たちと多く練習をしてきました。ただ、彼ら自身も試合があるということで自分のために対策練習の相手をしてくれたということではなくて、試合を控えた者が集まって強度の高いスパーリングをして、技術交流をしてきたという感じです。

対戦相手はRoad to UFCの2試合しか見ていないのですが、特別に良い選手というイメージはないです。ただ言われたように長身でリーチであることは確かなので、どう切り崩すか。自分として、そういう相手と戦ううえでイリャ・トプリアをイメージしています」

──UFCフェザー級王者を参考に?

「コーチとも、そういう話をしてきました。圧を掛けて戦うのと同時に、相手のステップインに合わせてカウンターを狙う。その両方を駆使して戦おうと思います。相手の出方次第ですが、ここまで手堅い試合をしてきた分、皆が楽しめる試合をして最後は倒したいという気持ちが大きいです」

──Road to UFC決勝。残念ながら日本人選手は残ることができなかったですが、来日経験のあるチェ・ドンフン選手とユ・スヨン選手を応援する日本のファンも多いかと思います。

「GLADIATORの2試合だけで、自分のことを応援してくれる日本の人がいてくれて本当に感謝しています。自分は鶴屋怜選手の試合を見て、彼のようなUFCでしっかりと戦える選手になりたいと思っています。

自分がUFCと契約した暁には、日本に行って鶴屋怜選手や平良達郎選手と一緒に練習をしたいと考えています。日本の皆さん、Road to UFC決勝も自分のことを応援してくれると嬉しいです。とにかくケガをしようが、この試合は絶対に勝ってUFCと契約します」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ムスリム・サリコフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア(スイス)
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス(米国)
チャン・ミンヤン(中国)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国))
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ(英国)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
フン・シャオカン(中国)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ(英国)
ホセ・オチョア(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(米国)
クァン・リー(ベトナム)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ(中国)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

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45 MMA MMAPLANET o Report UFC UFN ESPN+106 UFN247 カルロス・プラチス ニール・マグニー ブログ

【UFN247】勢いに乗るプラチスが左ストレートでマグニーを撃破。UFCデビューから4連続KO勝利

<ウェルター級/5分5R>
カルロス・プラチス(ブラジル)
Def.1R4分50秒by KO
ニール・マグニー(米国)

サウスポーのプラチスに対し、マグニーはアウトローを蹴って前後左右にステップする。マグニーは右ストレートを見せてプラチスの右足にシングルレッグに入る。ここでプラチスがテイクダウンすると、プラチスはトップキープしてパンチを落とし、立ち上がって離れる。

試合がスタンドに戻ると、プラチスがインロー。マグニーが左フックから右ストレート、左フックから組むと足をかけて崩しつつ、プラチスをケージに押し込む。ここでマグニーはプラチスの左足にシングルレッグに入り、その足を持ち上げてテイクダウンしようとするが、プラチスはケージを背にして倒れない。

距離を取ったプラチスは左ストレートを伸ばし、マグニーがダブルレッグに入っても深く組ませない。プラチスはインローと左ストレート、右フックを当てるとマグニーが倒れてガードを取るが、プラチスは立たせる。試合がスタンドに戻るとプラチスが左ハイと右フック、左ストレートと手数を増やす。

マグニーが飛びヒザ蹴りら組み付こうとすると、プラチスは距離を取る。前に出るプラチスに対し、シングルに入るマグニーだがクリンチが浅い。ならばとマグニーは左フックから組んで背中を見せつつキムラロック、スピニングバックフィストを狙うがこれも当たらない。

逆にプラチスはすぐに打撃でプレッシャーをかけ、マグニーをケージに詰めると左ストレートを一閃。これがマグニーのテンプルをかするように当たり、マグニーが前のめりに倒れて試合終了。プラチスがUFCデビューから4連続KO勝利を収める形となった。


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【UFN247】蹴りで攻めたボラニョス、ロミアスのグラウンドの仕掛けにも対処して判定勝利

<バンタム級/5分3R>
ガストン・ボラニョス(ペルー)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27
コーテヴィアス・ロミアス(米国)

サウスポーのロミアスに対し、ボラニョスが右ミドルとインロー。ロミアスもインローを蹴る。ボラニョスは右ミドルを蹴って、ロミアスの左の蹴りに右ストレートを狙う。ボラニョスは変わらず右ミドルとインローを蹴り、ロミアスも左インローとミドルを蹴り返す。

ロミアスはボラニョスの右ストレートに合わせて組みつきテイクダウン。バックを狙いつつ腕十字を狙う。これを外したボラニョスはインサイドガーでトップキープして立ち上がる。ロミアスが立ち上がると組みつくボラニョスだったが、ここは離れる。ボラニョスはインローとミドルを蹴り分け、右ストレートを狙う。ロミアスも左ストレート・右フックを返す。

ボラニョスは距離を取りつつ右ミドル。ロミアスは再びボラニョスの右ストレートに合わせてダブルレッグに入るが、これを切ったボラニョスがロミアスをケージに押し込む。

ロミアスが離れると。ボラニョスは右ミドルと右ストレート。ロミアスが左ストレートかで前に出ると、圧力で押されたボラニョスがバランスを崩す。すぐに組みつくボラニョスに対し、ロミアスがパンチを入れながら腕十字を狙う。

2R、ボラニョスが右ミドル、ロミアスが左ストレートを当てて組みつき、ボラニョスの体を持ち上げてテイクダウン。ボラニョスが立ち上がると、ロミアスはバックを取って再び持ち上げてテイクダウンする。ロミアスは足を四の字クラッチし、RNCを狙う。

ボラニョスはそれをディフェンスしつつ、少しずつ自分の上に上がるように足のクラッチを外していく。さらにロミアスの顔にヒジも入れつつ、バックコントロールから脱出して立ち上がる。試合がスタンドに戻るとボラニョスは右のテンカオを突き差して、首相撲からヒザ蹴りを連打する。

さらにボラニョスは右ヒジも入れてロミアスをテイクダウンすると、インサイドガードからヒジと鉄槌を連打する。ロミアスが三角絞めを狙い、それを外したボラニョスがサイドへ。ボラニョスがうつ伏せになったところでラウンド終了となった。

3R、ボラニョスがインロー、右ストレートでプレッシャーをかける。ボラニョスがロミアスの左ミドルをキャッチしてテイクダウンすると、ロミアスはボラニョスの左足を取って足関節を狙い、カーフスライサーからバックへ。

ボラニョスが左足を抜いてスクランブルの攻防になるとロミアスがトップキープする。ここでボラニョスが三角絞めを仕掛け、外したロミアスがバックにつく。ボラニョスは四つん這いのままケージに移動して立ち上がり、バックを取ろうとしたロミアスを前に落としてトップキープする。

ここからボラニョスはパンチを落とし、ロミアスの立ち際にヒザ蹴り。ロミアスはボラニョスをケージに押し込んでテイクダウンを狙うが、これを切ったボラニョスが四つ組みからテイクダウンする。

インサイドガードのボラニョスがロミアスを立たせ、ボラニョスが右ミドルと右ストレート。ロミアスがテイクダウンするが、ボラニョスが下からヒジを入れる。ここで試合終了となり、ボラニョスが判定勝利を収めた。

試合後、ボラニョスは「過去8カ月間で、劇的に変わった。過去最高のキャンプができたので言い訳はできない。この勝利は、父に捧げたい。13歳の時に米国に移住してから、3度も職を変えて僕を育ててくれた。パパ、ありがとう」と語った。


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Report UFC UFN ESPN+106 UFN247 ドゥスコ・トドロビッチ ブログ マンスール・アブドゥルマリク

【UFN247】アブドゥルマリク。フック、ヒザ蹴り、パウンドでトドロビッチに圧勝=初回TKOデビュー

<ミドル級/5分3R>
マンスール・アブドゥルマリク(米国)
Def.1R2分44秒by TKO
ドゥスコ・トドロビッチ(セルビア)

踏込みながらスイッチを見せるアブドゥルマリクに対し、インローを蹴ったトドロビッチ。アブドゥルマリクは左ジャブを伸ばし、ワンツーで前に出てきたトドロビッチにケージ際に詰まりながら右フックを当てる。崩れたトドロビッチにパウントを纏め、外掛けヒールを狙いも鉄槌、パンチを連打する。

それでも足を取り続けたトドロビッチは、腰を上げたアブドゥルマリクのパンチを受けてレッスルアップでスタンドに戻る。アブドゥルマリクはヒザを突き上げて離れると、左フックから右を伸ばす。間合いを取り直したトドロビッチだが、首相撲&右ヒザ蹴りを顔面に受けてダウン。ここから足関節はセットできず、鉄槌とパウンド連打でアブドゥルマリクがTKO勝ちを決めた。

キャリア7連勝で7フィニッシュ、アブドゥルマリク「これ以上の勝利はない。ここで素晴らしい日々を送るための入り口に立てた」と話した。


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【UFN247】17歳から単身スウェーデン在住、ベルナルド・ソパイ「ナカムラ? 三角絞めで勝った選手?」

【写真】キャリア11勝3敗。7つのKO勝ちと3つの一本勝ち。24歳のスウェーデン在住アルバニア人ファイターのソパイ(C)Zuffa/UFC

9日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN247:UFN on ESPN+106「Magny vs Prates」が開催され、コメインでベルナルド・ソパイがTUF29ウィナーのリッキー・トゥルシオスと対戦する。
Text by Manabu Takashima

コディ・ガーブラントの負傷欠場でマイルス・ジョンズ戦が流れ、コメインに昇格となった一戦はソパイにとってオクタゴン2戦目になる。2020年、世界がコロナ禍にあった際にUFC、Titan FC、LFAという北米のプロモーションと並びBRAVE CFがいち早く活動を再開、ルーマニア大会を経て8月にスウェーデンはストックホルムで集中開催をした時にザ・ライオン・キングの異名とともにプロモーションからプッシュされたソパイだったが、翌年にフランチェスコ・ヌッツィにスプリット判定負けをすると、バーレーン王国直轄のMMAプロモーションを離れ、スウェーデンのローカルプロモーションでバンタム級二冠に輝いた。

ショートノーティス出場のUFCデビュー戦は、同じく中東UAEWからオクタゴンにステップアップを果たしたヴィニシウス・オリヴェイラ戦は序盤の優勢から失速し、逆転KO負けを喫した。

あれから8カ月、満を持しての世界最高峰2戦目に臨むソパイに初インタビューを試みた。


──ベルナルドの試合を初めてチェックしたのは、コロナ禍のBRAVE CF38でした。スウェーデン大会に出ていたスロックホルム在住のアルバニア人ファイターという触れ込みでしたが、同地にはバルカン諸国からの移民も少なくありません。ベルナルドもアルバニア移民だったのですか。

「僕が生まれ育ったアルバニアを離れたのは、7歳の時だった。でも移り住んだ国はスウェーデンではなく、ギリシャだったんだ。アテネの学校に通い、17歳の時からスウェーデンを拠点にしている。家族がアルバニアを離れたのは、より良い生活を求めてのことだよ。その判断は間違っていなかった。でも僕はその家族と離れ、より良い練習環境を求めてストックホルムに向かいオールスターズ・トレーニングセンターでMMAの練習をするようになったんだ」

──17歳の時に1人でストックホルムへ!! ということは、もともとはギリシャでMMAを始めたということになりますね。

「13歳の時にMMAを始めた。それまで格闘技の経験はなかったよ。サッカーに夢中だったから。でも所属クラブの代表がチームを離れて、サッカーができなくなかってしまったんだ。それから数カ月間は学校と家を行き来するだけで、何もスポーツはやっていなかった。そんな時に友人から『MMAの練習をしよう』と誘われたんだ。

でも当時はMMAが何かも知らなかった。ギリシャでは、MMAは殆ど知られていなかったから。だから誘いに乗ることもなかった。でも、その友人は結構しつこくて(笑)。2カ月もの間、ずっと僕に声をかけ続けてきたんだ。『これは1度は行かないと、諦めないな』って思った。だから1度だけジムに行くことにしたんだ。そうしたら、もう夢中になってしまって(笑)。自分がそんな風になるとは、全く思っていなかったよ。それから毎日、ジムに通うようになったんだ」

──ギリシャに、MMAに夢中になれる環境があったことが驚きです。

「悪くなかったよ。実際、僕はギリシャで7試合を戦っている。全てプロの試合だ」

──17歳でスウェーデンに移り住んだベルナルドが、ギリシャでプロMMAの経験があるというのは……。

「僕は15歳の時に初めて、プロMMAで戦ったんだ(笑)。ほとんどの国では18歳になる前にはプロのMMAを戦うことはできない。実際にスウェーデンがそうだった。でも、ギリシャはそんなことはなかったんだ(笑)。

ただキャリアを積んでいくにしたがって、より良い練習環境を求めるようになった。試しにスウェーデンに向かいオールスターズ・ジムで練習をした。結果、そのままストックホルムに住みつくことになった。僕にとって最高の練習環境だったよ。それにコーチも僕のことを気に入ってくれた。今もオールスターズ・ジムは世界でベストのジムだと思っている」

──BRAVE CFでは期待の新鋭としてスポットが当てられていましたが、フランチェスコ・ヌッツィに敗れると中東のプロモーションを離れました。なのでUFCのラインアップで、ベルナルドの名を目にした時は凄く驚きました。

「ちょうどマイアミで練習をしていた時に、UFCから声が掛ったんだ。4日間のショートノーティスでの出場だけど、4試合契約が提示された。そりゃあUFCとサインするよね」

──なるほど。ヴィニシウス・オリヴェイラ戦は初回にマウントを奪うなど、超アグレッシブなファイトで優勢でした。しかし2Rに形勢逆転されたのはショートノーティスでの出場が関係していたのですか。

「もちろん。体調は正直良くなかった。だから初回から全力で戦ったんだ」

──UFC初陣から8カ月も試合間隔が空きました。そして、この間にはスウェーデンの所属ジムが主催のAllstars Fight Nightで戦う予定だったという戦績も見受けられます。

「あぁ、あれは違うよ。UFCとサインする前にAllstars FNで戦うことが決まっていたから、その記述が残っているだけで。UFCとはもちろん複数契約だったし、初戦の1週間後に試合に出られるわけがない。プロモーションのPRだけが残っている形なんだ」

(C)Zuffa/UFC

──なるほどです。良く理解できました。

では今回のリッキー・トゥルシオス戦ですが、TUFウィナーに対しどのような印象を持っていますか。

「良い選手だよ。スクランブルが強い。戦闘意欲が高いところも気に入っているよ。でも僕は3月の試合の時とは、違う。コンディションが全く違うんだ。スタミナもストレングスも、5分5Rでも構わないぐらい仕上げてきた。今回は自分が戦いができる状態になっている。ファイトキャンプは最高だったし、準備はできているよ。

前回の試合でファイト・オブ・ザ・ナイトのボーナスをもらったけど、リッキーとの試合では打撃、レスリング、グラウントと全てにおいて全く違う動きをするから期待してほしい」

──では本当のベルナルド・ソパイとして、どのような試合をファンに見せたいと考えていますか。

「打撃かな、一番は。そこを見て欲しい。僕はオールラウンド・ファイターだけど、打撃はグラップリングより得意だ。打撃なら負けない。でも寝技もレスリングも全く問題ない。どの局面でも、勝つことができる。

リッキーには、レベルの違いを見せつけたい。僕はもっとハイレベルなファイターだ。それを今回の試合で、皆に分かってもらえるように戦うよ」

──ところでUFCバンタム級には中村倫也選手と、風間敏臣選手という2人の日本人ファイターが戦っています。彼らのことは、もうリサーチ済みでしょうか。

「ナカムラ……なんだったっけ? あのキプロスのハラランボス・グリゴリユに三角絞めで勝った選手だっけ?」

──それは風間選手ですね。

「ああ、カザマの試合は見たよ」

──ギリシャ語圏のキプロス人ファイター、ハラランボスが気になったからのように思います(笑)。

「その通りだ(笑)。でもカザマは強いハートの持ち主だった。ダウンをしても諦めずに、タップを奪った。良いファイターだよ。でも、僕のレベルじゃないね」

──その言葉で日本のファンは、ベルナルドをより注目するでしょうね(笑)。

「承知した(笑)。しっかりとリッキー・トゥルシオスをドミネイトし、つけいる隙を与えない。そして、その瞬間がやってきたらフィニッシュする。だから日本のファンも、僕の試合をしっかりと見て欲しい」

■視聴方法(予定)
11月10日(日・日本時間)
午前6 時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時45分~U-NEXT

■UFN247対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
ニール・マグニー(米国)
カルロス・プラチス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・トゥルシオス(米国)
ベルナルド・ソパイ(アルバニア)

<ミドル級/5分3R>
ジェラルド・マーシャート(米国)
ライニエ・デリダー(オランダ)

<女子ストロー級/5分3R>
ルアナ・ピネイロ(ブラジル)
ジリアン・ロバートソン(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
マンスール・アブドゥルマリク(米国)
ドゥスコ・トドロビッチ(セルビア)

<女子ストロー級/5分3R>
カロリーナ・コバケビッチ(ポーランド)
デニージ・ゴミス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
コーテヴィアス・ロミアス(米国)
ガストン・ボラノス(ペルー)

<ウェルター級/5分3R>
エリゼウ・カポエイラ(ブラジル)
ザック・スクローギン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
チャールズ・ラドキー(米国)
マシュー・セメルスバーガー(米国)

<バンタム級/5分3R>
コディ・ステーマン(米国)
デモン・ブラックシアー(米国)

<ミドル級/5分3R>
トレシャン・ゴア(米国)
アントニオ・トロッコリ(ブラジル)

<女子バンタム級/5分3R>
メリッサ・トーニャ・モリンス(英国)
クラウディア・セグーワ(米国)

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