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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC301 イアズミン・ルシンド カロリーナ・コバケビッチ キック

【UFC301】打撃、テイクダウン、ポジション。全てで上回ったルシンドがコバケビッチに完勝

<女子ストロー級/5分3R>
イアズミン・ルシンド(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
カロリーナ・コバケビッチ(ポーランド)

間合いを測る両者。構えを変えるルシンドが、大きな振りの右オーバーハンドを見せる。そこに細かいコンビを合わせるコバケビッチだが、次のコンタクトで左フックを被弾する。ここから前に出たコバケビッチに対し、ルシンドは首相撲&ヒザ、クリンチではスナップダウンからがぶりを狙う。体を起こしたコバケビッチをケージに押し込み、ヒザを続けるルシンドは左腕を差して再びヒザ蹴りへ。

コバケビッチは投げを打つが、崩れて再びケージを背負う状態に。離れたコバケビッチがワンツーで前に出るが、組んだルシンドがテイクダウンから直接マウントを取る。残り45秒、胸を合わせた状態から体を落としたルシンドがエルボー&鉄槌を落とし初回をリードした。

2R、ルシンドがハイキックや跳びヒザを繰り出すが、クリーンヒットはしない。そしてコバケビッチのステップインにワンツーフック。コバケビッチもワンツーから左の蹴りと対角線コンビ、ルシンドは大きな振りのパンチで距離を取らせる。と、ルシンドはスピニングバックキック。構わず前に出たコバケビッチにフックを打ち込む。追わせて殴るルシンドは、ここも左フックをヒットさせる。組みを警戒するコバケビッチは、必死に前に出てもジャンプしての前蹴りやテンカオに距離を詰め切ることができない。跳びヒザと前蹴りのコンビを使うルシンドが優勢のまま5分が終わった。

最終回、ルシンドがすぐに組みつきケージにコバケビッチを押し込む。ダブルアンダーフックのルシンドがボディロックテイクダウンを決め。ハーフから足を抜きかかる。ケージキックのコバケビッチに対し、立ち上がったルシンドがローキック。コバケビッチは足関狙いでつって、スクランブルから立ち上がることに成功する。ただし、スタンドの攻防ではなかなか優位に立つことはできない。ばかりか右ストレートに、ダックアンダーのルシンドがバックに回る。スタンドで背中に飛び乗ったルシンドは着地すると、じっくり時間を使っていく。コバケビッチは後方へのエルボーやパンチを見せても、正対することができない。

ビクトル投げを察知され、引き込むように下になったコバケビッチはニーシールドからワキ差しパスを狙われたところでクローズドに戻す。ガードが開き、ルシンドがスタンドに戻る。後を追ったコバケビッチは前に出るが、逆に左のフック受けて怯みタイムアップに。

ルシンドがフルマークの判定勝ちを手にした。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC301 エルヴィス・ブレネウ キック ブログ ミクティベク・オロルバイ

【UFC301】パンチ&TDで優位に立ったオロルバイが粘るブレネウを振り切ってUFC2連勝

<ライト級/5分3R>
ミクティベク・オロルバイ(キルギス)
Def.3-0:29-27.29-27.29-27
エルヴィス・ブレネウ(ブラジル)

オロルバイが軽快なステップからジャブで前に出る。ブレネウは左右のローを蹴り、左右のフックを見せる。オロルバイは前蹴り、右ストレートからダブルレッグに入ってテイクダウンする。オロルバイは体を起こしてヒジ打ち、立ち上がって強烈なパンチを落とす。

ブレネウもガードポジションからオモプラッタ、オロルバイの足を持って後転するように上のポジションを取り返す。オロルバイも背中を見せつつ立ち上がり、ブレネウはバックへ。オロルバイもシングルレッグのように足を一本持ったまま立ち上がる。

距離が離れるとオロルバイがジャブをボディに振って、ワンツー、右ストレートからダブルレッグに入る。足を抜こうとするブレネウにしつこく組み付いてテイクダウンする。オロルバイはハーフガードでトップキープしてパンチを落とし、ブレネウがガードポジションに戻すと体を起こしてパンチを落とす。

2R、オロルバイが前蹴り、ワンツー。この右でブレネウの動きが止まる。オロルバイはボディにパンチを振ってダブルレッグに入り、殴りながらバックについてテイクダウンする。オロルバイはインサイドガードからヒジを落とし、ここからマウントに移行してパンチとヒジ。ブレネウも何とか動いて立ち上がるが、オロルバイがバックキープしてケージに押し込む。

ブレネウが正対して距離を取る。オロルバイは前蹴りからダブルレッグに入り、ブレネウはケージに体を預けて倒れずに離れる。ブレネウが左ミドルと右カーフを蹴る。オロルバイがジャブから前に出てブレネウの飛びヒザに合わせて組んでバックへ。ブレネウもオロルバイの腕のクラッチを切って離れる。

前に出るオロルバイがボディにパンチを振ってからダブルレッグでテイクダウンする。ここでブレネウがオロルバイの体を後方に返し、グラウンドで上のポジションをとってマウントへ。しがみつくオロルバイの顔を離してヒジを落とす。

3R、オロルバイがジャブから右ストレート。ブレネウがシングルレッグに入ってテイクダウンし、オロルバイの立ち際にバックにつく。一度両足をフックしたブレネウだが、オロルバイが立ち上がると、落とされないように足を外してバックキープする。

オロルバイが正対するとボディへのヒザ蹴りから右アッパー、ダブルレッグに入る。テイクダウンしてサイドにつくオロルバイだが、ブレネウがケージを蹴って、逆にオロルバイのバックにつく。ここからスクランブルの攻防になり、両者離れる。オロルバイがジャブとワンツー、ダブルレッグで組んでケージへ。ブレネウの離れて距離を取る。

ブレネウがスピニングバックキックと右ロー。オロルバイが右ストレート当てる。ブレネウは右カーフを蹴るが、オロルバイがそこに右ストレートを当てて、ブレネウが後方に倒れる。ブレネウがガードポジションをとったところで試合終了。パンチ&テイクダウンで優位に立ったオロルバイが粘るブレネウを振り切って判定勝利、UFCで2連勝となった。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC301 キック ジェイミー・マラーキー マウリシオ・ルフィ

【UFC301】スライディングカーフ、カニバサミ、試合後すぐメガネ…ルフィがインパクト大のTKO勝利

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
Def.1R4分42秒by TKO
ジェイミー・マラーキー(豪州)

ルフィがいきなりスライディングするような右のカーフキックを蹴る。マラーキーがジャブを突くと、ルフィは右カーフ、腕を下げた構えからジャブを当てる。じりじり前に出るルフィーが飛び込むような右ストレート、マラーキーの右ストレートをスリッピングアウェイでかわす。

細かくジャブを当てるルフィ。前に出るマラーキーに右ストレートのカウンターを狙い、スピニングバックキックを顔面に当てる。マラーキーも手数を増やしてパンチで前に出るが、ルフィはバックステップを駆使してかわす。

そしてルフィが強烈な右ストレートを叩き込むと、飛びつくようなカニバサミも披露。右フック・右ストレートをヒットさせると、今度は二段式の飛びヒザ蹴り。これでマラーキーの動きが止まると、ルフィは右フック・右アッパーから一気に連打。マラーキーが横を向くように倒れこむとレフェリーが試合を止めた。

変則的かつ大技を何度も決めて、最後はフィニッシュしたルフィ。勝者コールを受ける前にメガネをかけるなど、インパクト大のUFCデビューを飾った。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC301 エルネスタ・カレクカイト キック ジオニ・バルボーザ

【UFC301】TDからバック奪取のバルボーザが、最終回に盛り返したカレクカイトから逃げ切り判定勝ち

<女子フライ級/5分3R>
ジオニ・バルボーザ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
エルネスタ・カレクカイト(リトアニア)

長身、ジャブを伸ばすカレクカイトに対し、バルボーザが右ローを蹴る。右ミドルを入れたバルボーザは左ボディから右ストレートを決める。一瞬、動きが止まったカレクカイトは右クロスを放ち、右オーバーハンドへ。バルボーザはダブルレッグからドライブして、ボディロックテイクダウンを決めるとバックを制して、ボディトライアングルへ。手首を掴んで絞めを防ごうとするカレクカイトが、立ち上がりにかかる。潰そうとするバルボーザはヒザ立ちのカレクカイトに絞めを仕掛けるもセットしきれない。ならばとパンチに切り替えたバルボーザは前方に落ちつつ腕十字の機会を伺うが時間となった。

2R、前に出るカレクカイト。左に回るバルボーザが右を当てる。さらにスピニングバックエルボーを顔面に決めると、カレクカイトが手をマットにつく。バルボーザは組んでケージに押し込むも、自ら離れる。すかさずシングルレッグでテイクダウンしたバルボーザだが、カレクカイトがリバーサルを決めて立ち上がる。カレクカイトはローを続け、レフェリーがブレイクを命じた。

直後に右を放ったバルボーザはワンツーを被弾。カレクカイトの質量がここで上がり、スピニングバックフィストにもバックを取ってグラウンドへ。バルボーザは足関節狙いから、対処をミスして背中を見せたカレクカイトの背中に回る。ここも前方に落ちつつ腕十字を狙うが、カレクカイトが察知してトップを取る。バルボーザは下のままラウンド終了を迎えた。

最終回、カレクカイトがワンツーで前に出る。バックステップでかわしたバルボーザは、左に回りつつダブルレッグへ。カレクカイトはスプロールして殴り、立ち上がり際に左ハイを狙う。カレクカイトは右を当てると、前に出て右ストレート。バルボーザはシングルを切られたところで右を打って離れる。圧を高めるカレクカイトはスピニングバックキックにもワンツーで前に出て、ダブルレッグを切る。

さらに右を当て、近い距離ではアッパーを見せたカレクカイトが右ハイを繰り出す。バルボーザもパンチを見せて組みつくが、テイクダウンは奪えず劣勢の打撃戦に戻される。残り90秒、シングルで飛び込みスクランブルで足関節を狙ったバルボーザだが、足を抜いたカレクカイトがパウンドを落とす。

離れてスタンド戦を要求したカレクカイトは、バルボーザの右を額で受けると、ダブルレッグを切って右ハイを蹴っていく。タイムアップと同時に両者が両手を広げて勝利をアピール。初回はバルボーザ、最終回はカレクカイト。2Rがどのように判断されるか。結果はバルボーザが29-28というスコアを3つ集めて判定勝ちを手にした。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC301 イズマエル・ボンフィム キック ヴィンチ・ピチェル

【UFC301】ボンフィム、タフなピチェルをボディを交えた打撃で攻め続けて判定勝利

<ライト級/5分3R>
イズマエル・ボンフィム(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ヴィンチ・ピチェル(米国)

ボンフィムがインカーフ。ピチェルもローを蹴り返し、ジャブとワンツ―を返す。ボンフィムは距離を取りながらインカーフを蹴る。ピチェルも右のカーフキックを当て、ボンフィムの右フックをブロックしてパンチを返す。ジャブと右カーフを当てるピチェル。ボンフィムはインローからパンチにつなげ、飛び込むような左ボディを当てる。

ピチェルは構えをスイッチしてステップし、ボンフィムはジャブと左フック、左ボディ、右カーフと手数を増やす。ピチェルは右のヒザ蹴り、ピチェルは右アッパーを合わせつつ、左右のフックから左ハイ、ピチェルの右ローに左フックを合わせる。ボンフィムは細かくジャブを当てダブルレッグに入り、組みの攻防になるとピチェルがギロチンを狙った。

2R、ピチェルがジャブを伸ばして前に出る。ボンフィムは右カーフを当て、左フック、ジャブとワンツー。ピチェルも右カーフを蹴るが、ボンフィムがサウスポーにスイッチしての左ストレートを伸ばして前に出る。リズムを掴んだボンフィムが右ストレートから入って返しの左フック、左ハイから右、左ボディから右フック、飛びヒザ蹴りで追撃。ピチェルが右カーフを蹴るがボンフィムは下がらない。

ボンフィムはピチェルのインローに右ストレートを合わせ、ピチェルをケージに詰めて連打。強烈な左ボディを叩き込むと、右ストレートから左フック、左フックを3連打で打ち込む。ピチェルも辛抱強く右カーフを蹴り、ボンフィムがこれを嫌がる動きを見せるが、終了間際にスピニングバックキック、そのままグラウンドで下になると三角絞めを狙った。

3R、ピチェルがジャブと右カーフ。前に出るボンフィムがワンツーから左フック・左ボディ、左の前蹴りでボディを狙い、距離が詰まると右ボディを打ち込む。さらにボンフィムはガードを上げるピチェルに左フックを連打した。ピチェルにアイポークがあり、ボンフィムにインターバルが与えらえる。再開後、ボンフィムは左フックから飛びヒザ蹴り、ケージに下がるピチェルにパンチを連打して左ハイを蹴る。

タフなピチェルは前に出るが、ボンフィムはボディも交えたパンチのコンビネーションから飛びヒザ蹴り、シングルレッグでテイクダウンすると、立ち上がってパンチを打ち込む。ピチェルもシングルレッグで組みつき、ダブルレッグでケージに押し込むがボンフィムはヒジを入れて倒れない。判定はジャッジ3者とも30-27でボンフィムが勝利。ポイント的にはボンフィムの圧倒だったが、試合後はピチェルのカーフで足を気にするそぶりを見せていた。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC301 アレッサンドロ・コスタ アーセグ ケヴィン・ボルハス スティーブ・アーセグ ブログ

【UFC301】右カーフを効かせたアレッサンドロ・コスタが、ボルハスをパウンドアウト

<フライ級/5分3R>
アレッサンドロ・コスタ(ブラジル)
Def.2R1分35秒by TKO
ケヴィン・ボルハス(ペルー)

様子見の両者、30秒を過ぎてようやくコスタがロー、ボルハスがジャブを繰り出す。コスタはワンツー、そして距離を詰めて左右のフックのコンビを見せる。コスタのローに右を合わせたボルハスは、左インローを蹴られる。踏み込んでコンビのコスタと、ボルハスの右オーバーハンドが交錯する。コスタのダブルレッグを切ったボルハスはジャブを伸ばす。

コスタが踏み込み右フック、ボルハスはボディを合わせる。前に出るコスタと、迎え撃つボルハスという流れのなかでボルハスが右ボディを入れる。ワンツーの右を決めたボルハスに対し、コスタもすかさずコンビを打ち返していく。跳びヒザは不発に終わったボルハスはリードフックを打たれ手をつく。続く跳びヒザを押し倒したボルハスは、立ち上がったコスタに跳びヒザを狙う。最後のダウンがジャッジの判断にどのような影響を与えたか。

2R、パンチの交錯のなかで右カーフを効かせたコスタが、2発、3発とカーフを続ける。崩れたボルハスはパウンドを落とされながら立ち上がったものの、カーフを受けて再び倒れる。コスタは鉄槌の連打からボルハスが潜ろうとしたところでマウント奪取。半身のボルハスに拳を落とし続けたコスタがTKO勝ちを手にした。

「メキシコに住んでいるけど、僕はブラジルのために戦っている。UFCデビュー戦は2種間しかキャンプができなかったけど、今回はフルキャンプができた。これが僕の戦い方だ。10日ほどスティーブ・アーセグと練習をしたけど、パントージャとは凄くタフな戦いになるだろう。スティーブ・アーセグ、すぐにまた会おう」とコスタは話した。


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45 DEEP LFA LFA183 MMA MMAPLANET o Shooto UFC UFC301 ジアン・マツモト ダナ・ホワイト ナイジ・カンタンエジ パンクラス マルセロ・マルケス マルロン・ブラジリオ ヤズミン・ギマリャエス ヴィニシウス・ピレス 修斗

【LFA183】UFCファイト週末のLFA。綺麗なレコードの持ち主達の中でマルロン・ブラジリオに要注目

【写真】マルロン・ブラジリオ=9勝1敗、ブラジルの10戦前後の記録の選手──北米や日本より上という見方もできる(C)LFA

3日(金・現地時間)、ブラジルはリオデジャネイロのコンプレクソ・ヒバウタでLFA183「Cantanhede vs Guimaraes」が開催される。

同じリオのバッハ地区で翌4日(土・同)に行われるUFC301の会場=ファルマージ・アリーナとはジャカレバグァー湖の対岸に位置するLFAの会場=プレクソ・ヒバウタ。湖を迂回すると10キロ程度離れているが、直線ではその間僅か2キロの距離でしかない。

また2日(木・同)にはShooto Brazilの大会がフラメンゴ地区のアッパーアリーナで行われており、リオでダナ・ホワイト・ルッキング・フォー・ア・ファイトが2大会も実施されたといっても過言でない。

これは日本に例えると、さいたまスーパーアリーナでUFC PPV大会が実施される前日や2日前にDEEP、修斗、パンクラスが浦和駒場体育館やサイデン科学アリーナさいたま等でイベントを開くようなものだ。


UFCを頂点としたMMAヒエラルキーが根付いているブラジルならでは──のLFA in UFCファイトウィーク大会はレコードが綺麗なファイターを集まっている。メインの女子ストロー級戦で戦うナイジ・カンタンエジは7勝0敗で、対戦相手のヤズミン・ギマリャエスが7勝1敗。コメインのミドル級では9勝3敗のルカス・フェルナンデスと8勝2敗のジョアオ・パウロ・シウバが相対する。

その前に組まれたバンタム級のマルロン・ブラジリオとヴィニシウス・ピレスは9勝1敗と8勝1敗の対決となる。上位3試合で戦うファイターの合計戦績は48勝8敗。メインカード全体では83勝17敗だ。

コンテンダーシリーズを狙うなら、ライト級でクリスチアーノ・フランサと戦うガブリエル・コスタが8勝1敗、グスタヴォ・エンヒッキと戦うマルセロ・マルケスは9勝0敗というレコードの持ち主だ。加えてメインカード第1試合のヘビー級でマテウス・フォンセカと戦うタリソン・テイシェイラもデビューから5連勝中という期待の重量級ファイターだ。

そんなレコードが綺麗なファイターたちのなかで、特に注目したいのはブラジリオだ。LFAでは現UFCファイターのジアン・マツモトに敗れているが、9勝のうち8つの試合がKO勝ち。ブラジリオは一発よりも素早いコンビネーションで、KO勝ちを積みかさねている。

彼も含めコンテンダーシリーズ経由でUFCを目指す層が多いのが実際のところだが、今大会はUFC301の前夜ということもあり、UFC首脳の目に留まって即・世界の最高峰行きという選手が現れるかもしれない。そういう意味でも見逃せないUFCファイトウィークのリオ同時開催=LFAだ。

なおフライ級でマルコス・デリと戦う予定だったレノ・ホドリゴが5.8ポンド・オーバー。フェザー級でイカロ・ブリトと対戦予定だったカイオォン・バチスタが6ポンドと、大幅な計量失敗でメインカードは2試合が減り、6試合が行われることとなった。

■視聴方法(予定)
5月4日(土・日本時間)
午前9時~UFC Fight Pass

■ LFA183メイン対戦カード

<女子ストロー級/5分3R>
ナイジ・カンタンエジ(ブラジル)
ヤズミン・ギマリャエス(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ルカス・フェルナンデス(ブラジル)
ジョアオ・パウロ・シウバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ブラジリオ(ブラジル)
ヴィニシウス・ピレス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ガブリエル・コスタ(ブラジル)
クリスチアーノ・フランサ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
グスタヴォ・エンヒッキ(ブラジル)
マルセロ・マルケス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
マテウス・フォンセカ(ブラジル)
タリソン・テイシェイラ(ブラジル)

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC301 UFN UFN238   アレックス・ペレス アレッサンドロ・コスタ アレッシャンドリ・パントージャ アンソニー・スミス アーセグ イアズミン・ルシンド イズマエル・ボンフィム イホール・ポティエリア ウィリアム・ゴミス ブログ

【UFC301】展望。パントージャ×アーセグ、粗い打撃&バック奪取の王者と綺麗な打撃=ランク10位の挑戦者

【写真】スラッピーでも組みにつなげる王者の立ち技に対し、綺麗な打撃の持ち主の組みの防御力は?!(C)Zuffa/UFC

4日(土・現地時間)、リオデジャネイロのファルマージ・アリーナにて、UFC 301が開催される。コメインにて地元の英雄ジョゼ・アルドの復帰戦も組まれているこの大会のメインイベントは、王者アレッシャンドリ・パントージャに豪州の新鋭にしてランキング10位のスティーブ・アーセグが挑戦するフライ級タイトルマッチだ。
Text by Isamu Horiuchi

王者パントージャは昨年7月、ブランドン・モレノと大激闘の末に2-1で勝利して悲願のベルト奪取に成功。試合後涙ながらに「これまで全てを賭けてやってきた。お母さんがたった一人で僕と2人の兄弟を育ててくれたんだ。(僕らを置いて出て行った)お父さん、これで僕のことを誇りに思ってくれるだろ?」と心揺さぶるスピーチを行なった。


続いて12月にブランドン・ロイヴァルとの初防衛戦に挑んだ新王者は、さながら挑戦者のように1R開始から拳を振るって突進。被弾上等で前に出ては捕まえて組み伏せる戦い方を貫いて3-0で完勝している。

対するアーセグは、元Eternal MMAフライ級王者にして、9勝1敗の戦績をもって昨年UFCと契約した28歳のダウンアンダーだ。UFC契約直前の試合では、日本の平井総一朗に1Rチョークで圧勝している。強力な柔術のバックグラウンドを持つパントージャとは対照的に、アーセグは19歳の時に地元の小さなジムにてはじめて経験した格闘技がMMAだという。

そしてそのジム(ウィルキスMMA)を離れることなく、地域に根を張るスモールチームで世界トップまで上がってきたという点でも、米国に移住してメガジムATT入りした王者とは対照的な道を進んでいる。

UFC初登場は昨年7月、マット・シュネルの代打として当時ランキング10位のダヴィッド・ドヴォルザークに挑んだ試合だ。2Rに綺麗な右ストレートをクリーンヒットさせ、さらに右ハイでダウンを奪ったアーセグは、3R終盤の勝負所でも相手の右に合わせて見事なタイミングのテイクダウンを決めて背中に付くことに成功。わずか8日前のオファーを受けてなお、打撃、組技、その両方の融合、勝負勘といずれもワールドクラスのものを見せつけて判定3-0で完勝し、鮮烈なUFCデビューを果たした。

11月のUFC二戦目ではアレッサンドロ・コスタに判定で競り勝つと、今年3月にて当時9位のマット・シュネルと対戦、2Rに右ボディからの左フックで沈めた。ベテラン相手に教科書の如きパーフェクトショットを決めてみせたアーセグは試合後「次はぜひトップ5と対戦したい」と語り、元王者ブランドン・モレノの名前を挙げた。

実はこの時、フライ級上位ランカーの中から王者パントージャへの次期挑戦者を選ぶことが困難な状況にあった。1位のロイヴァルにパントージャは昨年末の前戦にて完勝したばかり。2位のモレノは2月にロイヴァルとの接戦で敗れたところ。3位のアミル・アルバジは首の負傷で長期欠場中。4位のカイ・カラフランスは2連敗中。5位のマテウス・ニコラウは前戦でロイヴァルに敗戦。7位のマネル・ケイプは予定されていたニコラウ戦を体重超過と負傷により2度連続で飛ばしたところ。

8位のアレックス・ペレスは3連敗中、そして9位のティム・エリオットは年末に下位ランカーのスムダーチーに勝利して連敗を逃れたところだった。

ということで、唯一相応しい挑戦者は7位にしてプロデビュー以来無敗のムハマド・モカエフかと思われた。が、そのモカエフは3月のUFN238でペレスに再三テイクダウンを切られて大苦戦。試合終了寸前の数秒でスイッチからバックに付いて薄氷の勝利を挙げたものの、強い印象を残すことができなかった。

そこで同日に鮮烈なKO勝利を収めてランキング10位につけたアーセグが、UFCデビュー僅か4戦目にして──本人でさえ要求していなかった──フライ級タイトル挑戦権を得ることとなったのだ。

パントージャはこの件について「僕は映画『ロッキー』で、王者のアポロ・クリードがやったのと同じことをした──つまり、奴に世界タイトル挑戦のチャンスを与えてやったのさ!」とちょっと上手いことを言っている。

これに対してアーセグは苦笑混じりに「彼は映画をちゃんと観たのかな? 結局アポロはロッキーに負けたんだよ」と軽妙に切り返している。

そして一連の流れに誰よりも不満を抱くモカエフは「奴(パントージャ)は自ら(下位ランカーの)アーセグを選んだんだってよ!(爆) 」とSNS上で哀しく笑ってみせたのだった…

それはさておき、この試合の下馬評は当然のように大きくパントージャ有利と出ている。おそらくその主な理由は──実績や経験値において大きな差があること、王者の地元ブラジルでの開催ということ以上に──近年パントージャが見せてきた鬼気迫る戦いぶりにある。

テクニカルストライカーとは言えないパントージャだが、相手のパンチを顔で受けながら拳を振るい前進を繰り返す恐るべき心身の強さを持つ。この戦い方で、ボクシング技術の洗練度でははるかに上をゆくモレノからダウンを奪い、キレ味鋭いジャブを持つサウスポーのロイヴァルを金網に押し込んでは、幾度となくマットに組み伏せた。

そこで今回の試合の一番の注目点は、端正にして精度の高い打撃を使いこなすアーセグがいかにしてパントージャの強引な前進を捌くかだ。美しいフォームのワンツーを用いて距離の制御に長けているアーセグ。相手の拳を華麗なバックステップ&スウェイでかわすことも得意とする。全くの初心者だったアーセグを一から育て上げたウィルキスMMA主催のデイヴィッド・ウィルキスは「パントージャがスティーブを詰めようとしてくるのは分かっている。でもスティーブはそこを殺して距離を保つよ。イージーナイトになるはずさ」と自信を覗かせる。

が、アーセグはこれまでの試合で、強引に入ってきた相手の拳を避けきれずもらってしまう場面を何度か見せている。下がる時に左のガードが落ちることや、UFC初戦で解説のダニエル・コーミエに指摘されたように、ヘッドムーブメントをあまり用いないことが被弾が少なくない理由だろう。過去の両者の試合を見る限り、いくら序盤にアーセグがうまく戦い有効打で上回っても、どこかでパントージャの暴力的なまでの圧に飲み込まれ強打をもらう可能性が高いことは否めない。

この大一番において、アーセグはスタンド戦でこれまで見せてきた以上の空間支配と被弾回避のスキルを見せられるのか。それができた時、シュネルを一撃で沈めた拳が不倒王パントージャの顎をも撃ち抜く可能性が見えてくるだろう。

が、当然パントージャの武器はスタンドの強打だけではない。むしろその打撃の有効性は、強豪揃いのフライ級にて頭一つ抜けたグラップリング力に支えられたものだ。特にそのバック奪取とキープ力、極め力は圧巻だ。対するアーセグもテイクダウン対処時の流れるような体捌き、キレのあるギロチン、バックチョーク等組み技でも非凡なものを見せている。

しかしコスタ戦では金網に詰められて倒されて抑え込まれる場面もあり、王者の絶対的な体の圧から逃れるフィジカル&技術を持ち合わせているかは疑問だ。ケージ側でのテイクダウン回避や下からのスクランブル等でも、アーセグはこれまで披露してきた以上のスキルを発揮する必要がある。

両者のこれまでの戦いぶりを考えるなら、パントージャ有利は否めないこの試合。さらに王者には地元開催という地の利も加わることになる。10年以上前の修斗ブラジル大会以来のリオでの試合となるパントージャは「アンデウソン、ミノタウロ、ヴァンダレイ、ショーグン、テイシェイラと続くブラジルのヒーローの系譜に、今こそ僕が名前を並べる時がきた」と気合十分だ。

が、挑戦者はそこに付け入る隙を見出しているようだ。「パントージャは地元の人々の前でフィニッシュを見せようとして、いつもよりもさらに向こうみずな戦い方をしてくるだろうね」とにこやかに語る。8日前のオファーでランカー相手にUFCデビューという状況でもきわめてリラックスし、見事に力を出し切った強靭なメンタルを持つ豪州の新鋭は、リオの大観衆を凍りつかせるようなアップセットを引き起こせるのか。ブラジルで繰り広げられる両者の戦いは平良達郎、鶴屋怜というJ-MMAの未来が在籍するUFCフライ級戦線の頂点争いだけに日本のファンにとっても絶対に見逃せないファイトとなる。

■視聴方法(予定)
5月5日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■ UFC301対戦カード

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
[挑戦者]スティーブ・アーセグ(豪州)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
ジョゼ・アルド(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ヴィトー・ペトリーノ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ミシェル・ペレイラ(ブラジル)
イホール・ポティエリア(ウクライナ)

<ミドル級/5分3R>
ポール・クレイグ(英国)
カイオ・ボハーリョ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ジョアンデウソン・ブリト(ブラジル)
ジャック・ショアー(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
カロリーナ・コバケビッチ(ポーランド)
イアズミン・ルシンド(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
エルヴィス・ブレネウ(ブラジル)
ミクティベク・オロルバイ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ジアン・シウバ(ブラジル)
ウィリアム・ゴミス(フランス)

<ライト級/5分3R>
ジョアキン・シウバ(米国)
ドラッカー・クローズ(米国)

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
ジェイミー・マラーキー(豪州)

<女子フライ級/5分3R>
ジオニ・バルボーザ(ブラジル)
エルネスタ・カレクカイト(リトアニア)

<ライト級/5分3R>
イズマエル・ボンフィム(ブラジル)
ヴィンチ・ピチェル(米国)

<フライ級/5分3R>
アレッサンドロ・コスタ(ブラジル)
ケヴィン・ボルハス(ペルー)

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