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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC07 サム・ヒューズ ヴィクトリア・ダダコワ

【UFC ABC07】最後までスタミナが切れなかったヒューズ、無敗のダダコワからスプリット判定で勝利

<女子ストロー級/5分3R>
サム・ヒューズ(米国)
Def.2-1:29-28.27-30.29-28
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)

ヒューズが細かいステップからジャブで前に出ていく。ダダコワはそこに右を打ち返して、左のカウンターも狙う。やはりジャブからパンチを組み立てるヒューズだが、ダダコワがダブルレッグでテイクダウンを奪う。ガードポジションのヒューズはダダコワの左手にオモプラッタを狙いつつ立ち上がる。ダダコワは左腕を深く差してケージに押し込み、ヒューズは離れ際に右フックを打つ。

ダダコワがワンツー、続くダブルレッグは切られるが、右腕を差してヒューズをケージに押し込む。ダダコワがボディにヒザ蹴りを入れると、ヒューズが態勢を入れ替えて、右腕を差して左ヒジを顔面に入れる。離れるとヒューズがジャブから右フックで前に出る。ダダコワがダブルレッグから首相撲に持ち込んでヒザ蹴り。

離れたヒューズはジャブ、ダダコワもジャブを返すが、ヒューズがジャブから前に出る出ていく。ダダコワは左フックを返し、右ストレートから左フックを叩き込む。さらに頭が下がったヒューズにヒザ蹴りを突き上げ、首相撲からヒザ蹴りを連打する。

2R、ダダコワがダブルレッグから組んで首相撲からヒザ蹴り。ヒューズは右カーフを蹴って、ジャブから左右のフックにつなげる。ダダコワはヒューズが前に出てくるところにシングルレッグを合わせて四つからのヒザ蹴り、一旦距離が離れると再びダダコワがシングルレッグに入ってテイクダウンを奪う。ヒューズはダダコワを蹴り離そうとするが、すぐにダダコワがインサイドガードに収まってトップキープする。

ヒューズはダダコワを蹴り離して立ち上がると、ダダコワが細かいパンチで前に出る。ヒューズは右ストレートを当て、構えをスイッチしながらジャブを突いていく。ダダコワはジャブとワンツー、ヒューズは右カーフを蹴る。ダダコワがヒューズのパンチにシングルレッグを合わせるが、ヒューズもテイクダウンを許さない。

スタンドの展開ではヒューズが左右のストレート、ジャブから右フックを当てる。さらにダダコワのシングルレッグを切ると、下がるダダコワにパンチをまとめる。それでもシングルレッグに入ったダダコワ。ヒューズがバックを取ろうとする、ダダコワが前転して右足を取って足関節を狙う。ヒューズがダダコワのカラダを潰してトップキープしてラウンドを終えた。。

3R、ヒューズがジャブから前に出ていく。そこにダダコワも右ストレートを合わせて譲らない。ヒューズの前進をパンチのカウンターで迎え撃つダダコワ。お互いのジャブと右ストレートが当たる展開のなか、ヒューズが左ミドルと右カーフ、ダダコワも右カーフを蹴る。ここでダダコワがシングルレッグに入って、自ら前転してグラウンドでいいポジションを取ろうとするが、ヒューズがインサイドガードでトップキープする。

ヒューズはヒジを落としつつ、ダダコワはガードからサブミッションを狙って立ち上がる。ダダコワは距離を取りながら左ミドル、ヒューズがパンチで前に出てくると、ダダコワがシングルレッグでテイクダウンする。インサイドガードのダダコワは頭をつけてトップキープし、ヒューズはガードからヒジを入れる。ヒューズは背中を見せつつ、ケージに体を預けて立ち上がる。ダダコワが右腕を深く差してバックを狙いつつ、ヒューズがギロチンを仕掛けた。試合後に両者が両手を上げて勝利をアピールした一戦。判定は2-1と割れてヒューズが無敗のダダコワから勝利を収めた。


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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC07 エルビス・ブレネウ ブログ ヨエル・アルバレス

【UFC ABC07】スペインの未知強ヨエル・アルバレス「MMAがなかったから組み技とキックを戦っていた」

【写真】英語があまり得意でないアルバレスだが、懸命にインタビューに答えてくれた(C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC ABC07「Sandhagen vs Nurmagomedov」が開催される。同大会のメインカードにスペイン人UFCファイター=ヨエル・アルバレスが出場し、エルビス・ブレネウと戦う。
Text by Manabu Takashima

日本のMMAファンにとって今も未知のスペインMMA界。MMAを始めた時には大会がなくグラップリングとキックボクシングで実戦経験を積んだというアルバレスは、レスリングというジョイント部分を持たずに進化させた立ち技と寝技の正確な技術力で、オクタゴン5勝2敗という成績を残している。


(C)ZUFFA

――ブレネウ戦まで3日。

今の気持ちを教えてください(※取材は7月31日に行われた)。

「チームと一緒に、昨日の夜にアブダビに入った。凄く調子は良いよ。とにかくアブダビは暑いけど(笑)、スペインとは時差も2時間しかないから、良い感じだよ」

──日本のMMAファンはヨエルのことも、スペインのMMA界のことはあまり分かっていないです。そもそも、ヨエルがMMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

「MMAを始めたのは18歳の時だった。もう13年も前の話だ。ずっとサッカーをやっていたんだけど、ファイトが好きで。ストリートファイトも、ままやっていた(笑)。そんな時、友人の1人がMMAを始めた。僕も一緒にジムに行って試しに練習の入れてもらったんだ。グラップリングのクラスだったんだけど、めちぇくちゃ気に入ってしまって。もう離れられなくなったよ(笑)。結果、僕の人生になった」

──それまで格闘技の経験は?

「ノー。ずっとサッカーをやっていたから」

──でも、ヨエルの周囲には2013年にMMAの練習ができる環境があったのですね。

「スペインのMMAの歴史は浅い。今では短期間に革命的にMMA人気が高まり、普及しているけど僕が始めた時は高いレベルの練習もできなかった。なによりMMAの大会もなかったし、僕はグラップリングとキックボクシングの試合に出ていたんだ」

──MMAのためにミックスしないマーシャルアーツを戦っていたと。

「そうだよ。キックは10試合ほど、グラップリングはメチャクチャ多くトーナメントに出て、結果も残している」

──ヨエルの試合を見ると打撃は攻めるだけでなく、ディフェンスがしっかりしていると感じました。間合いを外し、カーフがきてもチェックをしていて。

「キックボクシングの練習は徹底的にやってきたから。攻撃をすると、必ず防御をする。一つのヒット、一つのディフェンスを交互に繰り返す。そんな動きを体に沁み込ませた。そして距離とタイミングをコントロールして戦っているんだ」

──と同時にスクランブルのなかでギロチン、ダースチョークを極め技として使っていますね。

「グラップリングの試合に出ている時から、ギロチンは得意技だよ。正直、僕のレスリングはベストじゃない。だからこそ、スクランブルゲームになるとギロチンやダースチョークが重要になってくる」

──では対戦相手ブレネウの印象を教えてください。

「優れたファイターだ。彼のムエタイ、キックボクシング、柔術を駆使したシュートボクセ・スタイルは、僕も望むところだよ。ストライカー同士、僕らの試合は判定まで行くことはないだろう」

──ブレネウは距離が遠く、粗い右ロングを放って距離をつめ、返しの左フックを思い切り狙ってきます。

「しっかりと距離を見極めるよ。そして、角度をつける。あの突進に屈することはない。しっかりと彼の前進を止める。それに、あの突っ込みはカウンターを入れる絶好のチャンスになるだろう」

──では土曜日はどのような試合をしたいと思っていますか。

「勝つ。KOか、一本か。フィニッシュするよ。一本勝ちも多いけど、打撃でも勝てるから。ベストを尽くすよ」

■視聴方法(予定)
8月4日(日・日本時間)
午前1時00分~UFC FIGHT PASS
午前0時45分~U-NEXT

■ UFC ABC07対戦カード

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
トニー・ファーガソン(米国)
マイケル・キエーザ(米国)

<女子ストロー級/5分3R
マッケンジー・ダーン(ブラジル)
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ヨエル・アルバレス(スペイン)
エルビス・ブレネウ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド(米国)
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
カウエ・フェルナンジス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
シャミル・ガジエフ(バーレーン)
ドンテイル・メイス(米国)

<ライト級/5分3R>
グラム・クタテラデス(ジョージア)
ジョーダン・ブシニック(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)
サム・ヒューズ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート(英国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
デニス・チュルリン(ロシア)

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【UFC ABC07】トニー・ファーガソンが対戦、マイケル・キエーザ「僕は日本で戦わなければならない」

【写真】さすがはカラーコメンテーター。非常に整理整頓された言葉が続いた(C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC ABC07「Sandhagen vs Nurmagomedov」が開催され、マイケル・キエーアがトニー・ファーガソンと対戦する。
Text by Manabu Takashima

今やファイターだけでなく、UFC中継の解説者としても活躍中のキエーサに解説業とファイター人生を尋ねた。「自由になれれば強くなれる」という彼の言葉はオクタゴンの内外で当てはまる。非常に穏やかでキエーザだが、日本のファンへの一言という紋切り型の締めに対し、それまで以上に声が籠るという一面が見られた。


――トニー・ファーガソン戦が今週末に行われます(※取材は7月30日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

(C)Zuffa/UFC

「凄く良いよ。

2016年にトニー・ファーガソンと試合が組まれたけど実現しなかった。僕はウェルター級に階級を上げたし、もう戦うことはないかと思っていたんだ。たけど、トニーがウェルター級に転向して僕を指名した。あの時は凄く興奮したよ。トニーは素晴しいファイターで、将来は殿堂入りするだろう。そんな彼と彼と戦うことができて本当に嬉しい」

──マイケルは3連敗、トニーは7連敗中です。この状況は勝利を目指すためにモチベーションになるのか、それともプレッシャーになるのでしょうか。

「3連敗もしていたら、本来はプレッシャーを感じるものだろうね。でも、今の僕は人生で一番大切なモノは何かが分かったから、プレッシャーを感じていないんだ。家族、友人たちとの関係は勝ち負けに左右されるものじゃない。勝とうが負けようが、彼らは僕を愛してくれている。

以前は試合に負けてファンがSNSに書き込む悪口や無神経な言葉に影響を受けることがあった。でも年を重ねて、人として成熟するとSNSの声なんて、何も重要でないと思えるようになった。僕には愛する人達、僕を愛してくれる人たちが近くにいてくれる。そんな愛すべき人々の存在が、僕からプレッシャーを取り除いてくれた。

何も縛られることなく戦うよ。そのために練習でベストを尽くしてきた。トニーが今、どのような心境で戦うのかは知る由もないけど、今の僕はそんな感じなんだ」

──自分の大切な人が理解してくれていると、顔も名前もしらない人間の書き込みなんてどうでもよくなりますよね。

「正直、今朝も色々と言われているよ。トニーは、多くのサポーターがいるからね。トニーを崇拝している分、僕に口撃をしてくるんだ(笑)。でも、僕がやるべきことはオクタゴンに上がって、勝利を得るために戦うだけだから。

家族を信じて生きるって、実は生き方を楽にしてくれるんだ。だって、それ以上に大切なモノは存在しないんだから。26歳の頃は、勝敗を生死のように捉えていた。でも、そんな風に考えることがなくなって、ファイターとしても成長していると感じている。自由でいることは競技者を強くする。今、僕は3連敗中だけど、人生においてその差は収入の差でしかない。勝てば、もっと収入が増えていたんだけどね(笑)」

──ハハハハ。そんなマイケルですが、もう6年ほど現役ファイターでありながら、UFC中継で解説者としても活躍しています。解説という仕事をすることが、MMAファイターとして役に立つことはありますか。

「もちろん、あるよ。絶対的にね。中継で解説をすることで、ファイトをするだけの自分とは違うビジョンが見えてくるようになった。ファイターの多くは自分の試合と対戦相手の試合しか、真剣にチェックしないものだ。

でも、少しでも良い解説者になろうとすればあらゆる選手のことを知らないといけない。そのためにチェックする試合の数が劇的に変わった。その結果、MMAについて理解が深まったよ。MMAは99パーセントの精神力と1パーセントの体力で戦うスポーツだ。解説の仕事をして、精神的に良い影響が出るようになった。ほとんどのファイターが、僕のような環境下で過ごしていないからね」

──TV解説は一般層にMMAを理解してもらうのに、とても大切な役割を担っていると思います。ただ殴り合いが見たいという視聴者に、MMAが何たるかを伝えることができる。そんな解説という仕事で、マイケルはどのようにMMAをジェネラル層に届かせ、より理解を深めてもらえるよう話していますか。

「まずファイトのストーリー性を伝え、興味を持たれるように心掛けている。DJは話しが面白いけど、知性を持ち合わせた解説をしている。ドミニク(クルーズ)は、技術の説明が秀でている。カラー・コメンテーターにも、それぞれ特徴がある。UFCの解説者に同じような人間はいない。ローラ(サンコ)は凄くエネルギッシュだけよね。マイケル・ビスピンはリズムよく、視ているファンの気持ちを上げている。そして、分かりやすい話し方だ。

そんななかで系統としては、僕はドミニクのような解説者になりたいと思っている。ドミニクって言葉をただ発するだけでなく、理に適う知識を持って言葉にできるんだ。試合を視ながら、そこで必要な知識をさりげなく話している。結果、ファンのMMAへの理解力が深まっている。そんなドミニク・クルーズの良さを受け継ぐような解説者になりたい」

──解説者は視聴者のことを100パーセント考える仕事で、ファイターは自分が勝つために我儘を通さないといけない。まるで別モノですね。

「どちらもスイッチを入れることが大切だよ。自由になれると、戦いやすくなる。そこが土曜日の試合でも大切になってくるだろう。自分にプレッシャーを与えることなく、戦いたい。そうやって戦うと、新しい自分になっている。きっと土曜日の試合で、ファンの皆が見たことがない戦いができるだろう。その機会を得られたのだから、存分に楽しみたいと思っている」

──マイケル、今日はありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「このスポーツから足を洗う前に、僕は日本で戦わなければならない。以前、UFC日本大会を訪れた時に、『こんなファンの前で戦いたい』と心底思った。僕はPRIDEを見て育ったし、今でもRIZINをチェックしている。日本のファンこそ、世界でベストのファンだ。日本の人達はマーシャルアーツへの造詣が深い。『いつかの日か、さいたまスーパーアリーナで戦いたい』と神に祈っているよ」

──嬉しい限りの言葉です。

「それに日本でUFCが行われる日は、近づいている。タツロー・タイラはフライ級のトップランカーに成長し、カイ・アサクラがUFCにやってくる。僕はウェルター級だから、手の合う日本のスーパースターはいないかもしれないけど、対戦相手は見つかるはずだ。UFCが日本に戻った時、絶対にその場に一緒にいたい」

■視聴方法(予定)
8月4日(日・日本時間)
午前1時00分~UFC FIGHT PASS
午前0時45分~U-NEXT

■ UFC ABC07対戦カード

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
トニー・ファーガソン(米国)
マイケル・キエーザ(米国)

<女子ストロー級/5分3R
マッケンジー・ダーン(ブラジル)
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ヨエル・アルバレス(スペイン)
エルビス・ブレネウ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド(米国)
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
カウエ・フェルナンジス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
シャミル・ガジエフ(バーレーン)
ドンテイル・メイス(米国)

<ライト級/5分3R>
グラム・クタテラデス(ジョージア)
ジョーダン・ブシニック(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)
サム・ヒューズ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート(英国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
デニス・チュルリン(ロシア)

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45 AB CJI Interview UFC UFC ABC07 ブログ マッケンジー・ダーン ルピタ・ゴディネス

【UFC ABC07】ゴディネス戦へ、マッケンジー・ダーン「自分と戦っていると1✖2になって勝てなくなる」

【写真】相変わらずフレンドリー、そして早口だったマッケンジー(C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC ABC07「Sandhagen vs Nurmagomedov」が開催され、マッケンジー・ダーンがルピタ・ゴディネスと対戦する。
Text by Manabu Takashima

マッケンジーはジェシカ・アンドラーデ、アマンダ・レモスに連敗中だ。ムンジアルを2度、ADCCも制しているマッケンジーは、世界最高峰のUFCにあっても寝技の強さは絶対なばかりか、アグレッシブかつ荒い打撃で激闘を繰り返している。

ゴディネスという強い打撃の圧を持つゴディネス戦、その2週間後のCraig Jones Invitationalで女子グラップリング界のP4Pといっても過言でないフィオン・デイヴィスとのスーパーファントも決まっているマッケンジーをインタビュー。脱・激闘マザー宣言、そしてCJIによって組み技界の変化について彼女の話を訊いた。


負けても良いから、エキサイティングな試合を見せようと思って戦ったことはない

――ルピタ・ゴディネス戦が週末に控えています。今の心境を教えていただけますか。

「今、連敗中だけど相手は元世界チャンピオンとタイトルチャレンジャーで、本当に強かった。今回の相手のルピータはアマンダ・レモスと同じように危険な打撃の持ちで、テイクダウンディフェンスにも長けているわ。でもアマンダほどのパワーはないし、私自身レスリングを徹底的にトレーニングしてきたの。ルピタ戦の2週間後に、柔術の試合に出ることも決まっていて。そのためのレスリングでもあるんだけど、MMAにも凄く役立っているわ」

──2週間後の柔術とは、Craig Jones Invitationalにおけるフィオン・デイヴィス戦のことですね。

「そう、レスリングに力を入れてきたから寝技での攻めも変わるはず。アマンダとの試合ではグラウンドに持ち込むことはできたけど、それほどダメージを与えることができなかった。それほどサブミッションを仕掛けることがなかったから。でも、今は寝技でも拳を使ってダメージを与え、サブミッションも仕掛けることができるわ。

それにルピタは前の試合でヴィルナ・ジャンジローバに負けているけど、グラウンドゲームでいくつかのミスを犯している。私もヴィルナとの試合では、ミスをしたんだけどね……。とにかくルピタは運動能力も高いし、エキサイティングに戦いになることは間違いないわ。前に出て戦うから、私のようなグラップラーとは相性は良いファイターね。

実はルピタとは何度か同じ大会に出たことがあって、控室が同じで凄く良い感じだし、親近感すら持っている。試合に関しては同じ大会だからライブでチェックする機会はなかったけど、彼女はしっかりとステップアップをしてきた。だから、ここで戦うことになったと理解しているわ」

──マッケンジーはムンジアルとADCCを制した最高の柔術家ですが、MMAでは思い切り打撃戦を繰り広げています。正直、「やり過ぎだよ」と思うこともあるほど。だからファンの支持を集めることができるのですが、やはりダメージが蓄積していないかが心配です。

「やり過ぎ……まさに、その通りで(笑)。2つの黒星もそこが関係していることは自覚しているわ。殴られると、もっと殴り返さないといけないってエキサイトしてしまって。結果的に連敗はトゥーマッチから卒業するきっかけになったの。視野を広く持てば、私はテイクダウンでも柔術でも勝負ができるわけだから。その方が対戦相手も苦しい試合展開になることは間違いないし。

柔術やグラップリングでも、常にアグレッシブに攻撃的な試合をしてきてきたわ。ただ、やっぱりMMAでやり過ぎるとダメージを受ける。でも、もう大丈夫。ダメージを避け、どう戦うのかがクリアになったから。正しいタイミングでテイクダウンを奪い、正しいタイミングでパンチが打てる。一歩下がって、自分の試合を俯瞰して見えるようになったわ。

リラックスし、フェイクも織り交ぜて戦うわ。殴られる覚悟はできている。でも、もうエキサイトし過ぎずに落ち着いて戦う。感情をコントロールできるようになって、『前に出ないといけない』なんてプレッシャーを感じずに戦えるよう準備はできているわ」

──ルピタの過去2試合の相手も強豪グラップラーでした。タバタ・ヒッチは打撃戦に付き合い、寝技に持ち込めず判定負けに。さきほど名前が出たジャンジローバはシングルレッグからケージレスリング、テイクダウンを狙い、時には引き込んでディープハーフガードからスイープを仕掛けるほど徹底して組んでいきました。結果、ポジションを取って判定勝ちを収めています。マッケンジーとしては、タバタかジャンジローバがどちらの攻めを選択しますか。

「自分から下になるとかではなくて、柔術を駆使して一本勝ちするのがこの試合のゴールね。ルピタは過去に一本負けがなないけど、私は彼女をサブミットできる。その前に寝技に持ち込むためのテイクダウンがしやすくなるように、打撃も使って戦おうと思っているわ。

さっきも言ったけど、ルピタはテイクダウンディフェンスが上手くて、良い形で組まれないように常に前に出てプレッシャーをかけてくるファイターで。でも、彼女を驚かせるつもりよ。今回の試合のためにフィジカル・ストレングスも徹底してトレーニングしてきた。打撃、ケージ、寝技を融合させて戦うけど、最後に一本勝ちするためよ。

そうね、カビブのようにパンチを見せながら、いつでもテイクダウンを仕掛けるよう戦う。テイクダウン防御に専念されると、なかなかテイクダウンは奪えないから。打撃に反応させて、テイクダウンを決めやすくなる。スパーリングを繰り返し、そのタイミングは掴めるようになった。もちろんコーナーの指示に従うし、私はレスリングだけでなく柔道のテイクダウンもあるから」

──ところで、これだけエキサイティングな試合を続けているマッケンジーですが、勝ち負けではなく良い試合をするという思考も持っているのでしょうか。

「ノー。絶対にない。勝負は勝たないと。負けたいなんて思って戦うファイターはいないはず。それに私の試合は自然とアグレッシブでエキサイティングになる。そういう意識がなくても、なっている。それもあってファンのために良い試合を見せようというプレッシャーを感じることはなくて。

私のキャリアのなかで過去に2度あったけど、退屈な試合も存在するのがMMAで。でも私は負けても良いから、エキサイティングな試合を見せようと思って戦ったことはないわ。勝つことに集中している。今回の試合は娘もアブダビまで来ているし、あの子の期待に応えるためにも絶対に勝利は譲らないつもりよ。

これまで試合中も自分と戦ってきた感じが強くて。でも、気付いたの。相手がいるんだから、自分と戦う必要はない。自分と戦っていると1✖2になって勝てなくなる。だから、対戦相手に集中するわ。『もっと上手く攻めないといけない』、『もっと強くならないといけない』なんて考えることは止めて。昨日の自分より強くなれなくても、今日の相手より強ければ構わない。だって私はルピタに勝つことが大切だから。15分間、ルピタを上回ることに集中するわ。アブダビのオクタゴンは私の場所。ルピタの場所には決してさせない」

私の柔術は今でもフィオンに通じると思っている

──そのルピタとの一戦も本当に楽しみですが、さきほど触れられたCJIのデイヴィス戦はもう鳥肌ものです(笑)。デイヴィスは女子グラップリング界のP4Pだと思います。もともとADCC世界大会に出場が決まっていたマッケンジーですが、なぜこのタイミングでグラップリングだったのでしょうか。

「正直、ADCCから離れたことは心が痛くて。2年に1度の世界タイトルが掛ったトーナメントに元世界王者として出場することがとても楽しみだった。でも、クレイグ・ジョーンズのオファーはより魅力的で。フィオンがADCCに出て、私もADCCで戦っていたら、戦う可能性は十分にあった。でも絶対じゃないでしょ?」

──ハイ。トーナメント戦ですし。

「CJIだと凄く良いファイトマネーを手にして、絶対にナンバーワン・グラップラーと戦えるわけで。私とフィオンが抜けると、ADCC世界大会に出場できる選手が2人増える。それも悪くないって、思えて。

CJIは5分3Rで、ポイント制でなくて10Pのラウンドマスント・システムで争われる。このフォーマットだと7年間、ポイント制の柔術を戦っていない私がフィオンに勝つ可能性はグンと上がるはず。

私は柔術家として、もうベストの時を過ごしてしまった。対して、フィオンは今の柔術界のトップ。過去のナンバーワンが今のナンバーワンに挑めることって、最高の機会だと思っているわ。

それに私はUFCのMMAファイターで、もう柔術のトップ10でもない。プレッシャーを感じることなく、世界一に挑むことができる。逆にフィオンの方がプレッシャーを感じているでしょうね。私は、もう攻めるだけ。何よりグラウンドになれば、私の柔術は今でもフィオンに通じると思っている。

パンチ、エルボー、ニーに注意を払わないといけない戦いからチョーク、アームバー、レッグロックに気をつけないといけないフィールドに戻る。それは凄く楽しみだし、エキサイティングだわ」

──CJIという高額の賞金が掛ったトーナメントがグラップリング界に出現したことを柔術家として、どのように思っていますか。

「とにかく1度だけで終わらず、継続してほしいと思っている。ADCCは私にとって、特別だった。6歳の時に初めてADCCワールドを見て、『絶対にここで戦いたい』という気持ちが芽生えた。それ以来、より練習に励むようになったわ。私のようなキッズ柔術家は他にもいたはず。

でも、30年も活動していて優勝賞金が増えないのは問題で。大きな会場に人がたくさん集まったのだから、優勝賞金が増えて然り。そうなるとグラップラーたちのモチベーションも上がるだろうし、熱い試合も増えるはずだから」

──マッケンジー、試合に負けない激熱トークもありがとうございました。では日本のファンに一言メッセージをお願いします。

「アリガト!! 日本のMMA、そして柔術のサポーターに感謝している。また、すぐにでも日本に行きたい。8月は私にとって大切な1カ月になるけど、UFCアブダビもCJIも皆が見てくれると信じているから。本当にいつも応援ありがとう」

■視聴方法(予定)
8月4日(日・日本時間)
午前1時00分~UFC FIGHT PASS
午前0時45分~U-NEXT

■UFC ABC07対戦カード

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
トニー・ファーガソン(米国)
マイケル・キエーザ(米国)

<女子ストロー級/5分3R
マッケンジー・ダーン(ブラジル)
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ヨエル・アルバレス(スペイン)
エルビス・ブレネウ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド(米国)
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
カウエ・フェルナンジス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
シャミル・ガジエフ(バーレーン)
ドンテイル・メイス(米国)

<ライト級/5分3R>
グラム・クタテラデス(ジョージア)
ジョーダン・ブシニック(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)
サム・ヒューズ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート(英国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
デニス・チュルリン(ロシア)

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