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45 BELLATOR MMA MMAPLANET o TTFC10 エフェヴィガ雄志 エマニュエル・サンチェス キック 木下憂朔

【TTFC10】世界への扉をこじ開けるKO勝利! 左でダウンを奪ったエフェヴィガがサンチェスをパウンドアウト

【写真】激勝!!(C)MMAPLANET

<ライト級/5分3R>
エフェヴィガ雄志(日本)
Def.1R3分40秒 by TKO
エマニュエル・サンチェス(米国)

サウスポーのエフェヴィガが左ハイで先制する。さらに左インローを浴びせるエフェヴィガ。右ジャブ、左インローから試合をつくっていくエフェヴィガに対し、サンチェスも距離を詰めていく。エフェヴィガの左ストレートがサンチェスの顔面を捉えた、右カーフキックも当たる。サンチェスも細かくローを返すが、エフェヴィガが右ヒザでチェックした。

左ローから左ストレートを伸ばすエフェヴィガは、オーソドックスにスイッチして左ハイを繰り出した。右カーフからサンチェスを捌くエフェヴィガ。左テンカオからオーソドックスにスイッチして右を浴びせた。至近距離になるとサンチェスの右が襲い掛かる。エフェヴィガは左ストレート、右ジャブをクリーンヒットさせる。左ストレートで尻もちを着かせたエフェヴィガは、そのままパウンドを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

元Bellator戦士のサンチェスを完全にKOし、世界への扉をこじ開けたエフェヴィガ。米国キルクリフで練習を共にし、今回セコンドについた木下憂朔と抱き合った。試合後にマイクを握ったエフェヴィガは「これが9回目の試合で、圧倒的にレベルの高い相手と戦えて光栄でした。自分も普段からTRIBEで厳しい練習をしていて、米国でも揉まれて、ちょうど良いタイミングで練馬で試合を組んでくれました。これが自分にとって大きな区切りになると思います。これから世界へ行ってトップになります!」と語った。


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45 MMA MMAPLANET o TTFC10 ティオール・タン 上田直毅

【TTFC10】右カウンター&ボディを効かせたタンが、ダメ押しのギロチンで上田に明確な判定勝ち

【写真】カウンター、上下の打ち分け、さらにテイクダウンも含めたゲームメイクは流石のタンだった(C)MMAPLANET

<64キロ契約/5分3R>
ティオール・タン(ミャンマー)
Def.3-0:30-26.30-26.30-27.
上田直毅(日本)

上田はワイドスタンスで距離を取る。タンがガードを固めて距離を詰めると、上田は左ミドルで迎え撃つ。会場のミャンマー応援団から声援を受けるタンは、サウスポーにスイッチして左ストレートを浴びせた。オーソドックスに戻したタンが上田にケージを背負わせる。上田の右をかわしてボディロックで組んだタンは、ケージに押し込みながら小外掛けで揺さぶる。両腕を差し上げたタンだが、離れ際に右ストレートを当てた。タンの左ミドルを捌いた上田は右ストレートを狙う。

サークリングする上田はローで距離を測るも、タンの右を受けてしまう。タンが組みつくと、互いにヒザ蹴りを突き上げる。右腕を差し上げたタンが上田をケージに押し込む。ハイクロッチに切り替えたタンがリフトアップから、上田をマットに叩きつけた。背中を着かせたが上田のガードが堅いため、すぐにタンが立ち上がる。ケージ中央でタンが上田の打撃に右ストレートを合わせる。残り10秒で上田も右を当てて右ハイに繋げた。

2R、タンはガードを固めて距離を詰め、上田の攻撃に左右のフックを合わせる。上田のシングルレッグを潰したタンは、ガブってからギロチンで抱えて上田の背中をケージに押し込んだ。ギロチンを凌いだ上田が立ち上がると、タンは右腕を差し上げてケージに押し込んでいく。上田が右腕を差し込むとタンが離れた。タンは上田の左ハイをブロックする。上田も右ストレートを突き刺す。タンが左ボディから右ストレートに繋げる。上田も左を打ち返して後続打を許さない。

上田の右ミドルがタンのボディを捉える。パンチを振るうタンに対し、上田が首相撲からヒザを突き上げた。なおも前に出るタンはサウスポーにスイッチし、左の攻撃で攻め立てる。オーソドックスに戻して、上田の前進を受け止めたタンが、ボディロックからグラウンドに持ち込んだ。パンチを落としつつタンがトップに回ってラウンドを終えた。

最終回、上田がサークリングする。タンは上田の右前蹴りに右ストレートを合わせた。カウンターを狙われる上田はサークリングに戻る。上田のニータップを捌いたタンが、ケージを背負わせた。上田もタンの右に対して、右ストレートを突き刺していく。しかし下がらされてしまうため印象は悪い。右ストレートを食らった上田が、組みつきにいくもタンが離れた。

上田にケージを背負わせ、連打を浴びせるタン。さらにボディへの前蹴りを効かせ、上田の足を止める。ニータップをスプロールしたタンは上田の首を抱え、ギロチンで絞め上げながらチップへ。マウントに移行して完全にギロチンをセットする。これは上田に耐えられたが、さらにバックマウントを奪い、RCN→パンチで削り、最後がパンチ&ヒジを浴びせていった。

ジャッジ2名がビッグラウンドを与えるユナニマス判定で、タンが完勝し応援団から歓声を浴びた。


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45 MMA MMAPLANET o TTFC10 大越崇宏 小森真誉

【TTFC10】ラストファイトの大越が2Rにヒールで攻め込むも、延長戦は小森に押し込まれ判定で敗れる

<フェザー級/5分2R+Ex>
小森真誉(日本)
Def.Ex3-0:10-9.10-9.10-9
大越崇宏(日本)

※詳細は後ほどアップします


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45 MMA MMAPLANET o TTFC10 チェ・ジョンミン ボクシング 岩倉優輝

【TTFC10】前に出続けた岩倉。チェ・ジョンミンをケージに押し込み続け、ユナニマス判定で勝利

【写真】ドライブ→押し込みからの展開させたかったが、チェ・ジョンミンの右オーバーフックも強かった(C)MMAPLANET

<ライト級/5分2R+Ex>
岩倉優輝(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18.
チェ・ジョンミン(韓国)

岩倉が左ジャブを突きながら距離を詰める。ケージ中央に回ったチェ・ジョンミンがワンツーを伸ばした。左ジャブを受けながら組んだチェ・ジョンミンに対し、岩倉はダーティボクシングで右アッパーを突き上げる。岩倉の左が幾度もチェ・ジョンミンの顔面を捉える。レベルチェンジからシングルレッグで組んだ岩倉がドライブした。尻もちを着いたチェ・ジョンミンが立ち上がる。

左腕を差し上げてケージに押し込み続ける岩倉が、ボディへのパンチとヒザで削っていく。ニータップで揺さぶりながら、岩倉がチェ・ジョンミンをケージ際から逃さない。しかし展開がなくレフェリーがブレイクをかけた。ケージ中央で岩倉がローを当てると、チェ・ジョンミンも右ストレートを伸ばす。残り1分で岩倉が右ストレートを当て、組みついてきたチェ・ジョンミンをケージに押し込む。残り10秒で互いにパンチを繰り出すなか、岩倉がケージ際でチェ・ジョンミンを制した。

最終回、細かく動く岩倉がシングルレッグからドライブした。ケージ際でダブルレッグに切り替えて崩す。チェ・ジョンミンもすぐに体勢を戻した。上下に組み替えて揺さぶる岩倉だが、クリーンテイクダウンには至らない。チェ・ジョンミンが右オーバーフックで耐える。左腕を差し上げてテイクダウンを狙った岩倉に対し、チェ・ジョンミンが右オーバーフックで凌いだ。チェ・ジョンミンの左ヒザを受けて苦悶の表情を浮かべる岩倉だが、そのままケージに押し込み続けた。

フルラウンド攻め込んだ岩倉がユナニマス判定勝ちを収めた。


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45 MMA MMAPLANET o TTFC10 狩野優 轟轟

【TTFC10】ノンストップのリバーサル&スクランブル戦は、延長戦でRNCを狙った轟が狩野を判定で下す

【写真】狩野のネッククランク&肩固めに対し、轟のRNCのほうが入り具合は深かった(C)MMAPLANET

<フェザー級/5分2R+Ex>
轟轟(日本)
Def.Ex2-1:10-9.10-9.9-10.
狩野優(日本)

サウスポーの狩野が右ジャブを突く。轟がケージ中央を取り、プレスをかけるが狩野は右前蹴りを見せた。轟が右ハイからワンツーで攻め立てると、狩野が四つで組みケージへ押し込む。轟がバックに回り、左足をかけたがこれは外された。引き倒してグラウンドに持ち込んだ轟に対し、狩野がスクランブルからギロチンへ。左腕で絞め上げると、轟の顔が赤く変わっていく。しかし轟も狩野のリストを掴み、ギロチンを解除させた。

背中を起こしている狩野は、なおもギロチンを狙っている。轟がパスを狙うと左腕を差し上げ、ハーフネルソン&ハーフガードで煽る狩野。轟は狩野のスイープを凌ぎ、再びトップへ。狩野もハーフネルソンから足を上げて、轟の胴を四の字フックで絞め上げる。そしてスイープに成功した狩野に対し、轟はフックガードから立ち上がった。

最終回、右を突く狩野に対し、轟が左ジャブから右ミドル、右ローに繋げて前に出る。しかし右インローが狩野の下腹部を捉えたとして試合が中断された。再開後、轟の右ストレートが狩野の顔面に突き刺さる。狩野の左ストレートに対し、四つで組んだ轟が投げを放つも、狩野がトップを奪い袈裟固めへ。轟がバックハーフからリバーサルに成功した。

狩野もハーフネルソンからリバーサルする。フルネルソンで固める狩野。轟が苦しそうな表情を見せる。両腕を指す上げてネルソンで首に圧力をかける狩野だが、完全に極めきることはできず、轟は狩野の右足に自分の左足を絡ませ、ラウンド終了まで凌いだ。

裁定はジャッジ1名が狩野に20-18をつけるも、2名が19-19のドローで延長戦へ。

轟が左ジャブを突くと、狩野も右ストレートを返す。狩野の左ミドルをキャッチした轟がトップへ。狩野は下から足を抱えるも、バックに回られてしまう。しかしスクランブルから袈裟固めの体勢に持ち込んだ狩野だが、反転したところで轟にバックマウントを奪われてしまう。四の字フックからRNCを狙う轟。首に腕が回ったかに見えたが、狩野が凌いだ。

反転した狩野をオタツロックで止めた轟が、右腕を伸ばしにかかる。狩野はトップから首を抱えて抑えてから、ケージへ押し込んでいく。スクランブルから立ち上がる轟。狩野はケージに押し込み、尻もちを着かせた。ボディロック&両足を畳んだ狩野。轟がスイッチを狙った瞬間、背中を着かせた狩野が肩固めを狙う。轟もハーフガードで凌ぐ。そのまま狩野がトップをキープして試合を終えた。

延長戦の裁定はスプリットへ。スクランブルを制し、RNCのニアフィニッシュが評価されたか、轟が判定賞を収めている。


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45 MMA MMAPLANET o TTFC10 唐沢タツヤ 永井奏多

【TTFC10】唐沢のTD&バックを凌ぎ続けた永井が打撃を効かせ、マジョリティ勝利で無敗を貫く

【写真】唐沢も1Rに良い場面をつくったが、永井が攻め切った(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分2R+Ex>
永井奏多(日本)
Def.2-0:20-18.20-18.19-19.
唐沢タツヤ(日本)

サウスポーの唐沢に対し、永井が左に回る。左ローを放つ永井。唐沢は左ミドルを見せた。永井がプレスをかけて唐沢にケージを背負わせる。唐沢はシングルレッグからドライブし、尻もちを着かせてから立ち上がる永井のバックに回る。正対した永井をシングルレッグで押し込む唐沢。ダブルレッグに切り替え、逃げる永井からバックマウントを奪った。四の字フックで固められた永井が立ち上がる。自サムアップから自コーナーに唐沢を運んだ永井に、会場から声援が贈られる。

四の字フックを解かれた唐沢がバックから引き込むと、永井がトップに回った。立ち上がった永井がスタンドを促しながらパンチを放つと、その隙に唐沢がダブルレッグで飛び込む。再びグラウンドに持ち込んだ唐沢はケージに押し込むが、永井が立ち上がって正対する。しばし押し込んだあと永井は離れ、疲労が見られる唐沢に右ストレートと左ハイを浴びせる。さらに右ストレートをボディに突き刺し、唐沢のダブルレッグをスプロールしてパウンドを落としていった。

最終回、唐沢の左ハイをかわし、さらにニータップをスプロールする永井。明らかに唐沢の動きが落ちている。組みつく唐沢にカウンターの右テンカオを胸に直撃させた永井だが、そのまま足を取られケージに押し込まれてしまう。唐沢は尻もちを着かせ、バックに回り、ケージ際でハイクロッチに組み替えた。耐える永井が離れ、背中を着けたままの唐沢を挑発する。立ち上がった唐沢を左フックで倒した永井は、トップからパウンドとヒジを落とす。唐沢はハーフガードで耐えるも、永井が立ち上がるとシッティングガードから動かない。

立ち上がった唐沢はシングルレッグをスプロールされると、完全にスタミナが切れたか。さらにスプロールからバック、トップに回る永井はスタンド勝負を選んだ。唐沢にケージを背負わせ、右を浴びせる。テイクダウンを切り、右ボディストレートを突き刺した永井。スタンドで戦うスタミナを切らした唐沢に対し、ダースチョークの形に入るも深追いはせず。試合終了まで唐沢のシングルレッグをスプロールし続けた。

裁定は永井がマジョリティの判定勝ちを収め、これでMMA戦績を5勝1分とし無敗を貫いている。


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Interview J-CAGE TTFC10 ブログ 狩野優 轟轟

【TTFC10】1年5カ月振りの実戦=轟轟戦前の狩野優「自分が取材される優先順位は低いはず」

【写真】慇懃無礼の真逆、そんな狩野優 (C)MMAPLANET

16日(金)に東京都練馬区のココネリ・ホールで開催されるTribe Tokyo Fight Challenge 10に狩野優が1年5カ月振りの再起戦で轟轟と戦う。
Text by Manabu Takashima

昨年3月にONE FFでイヴァン・パルシコフと対戦し、ヒザ十字でまさかの50秒一本負けを喫した。その後、国内外で実戦の場から姿を消していた狩野は学業に専念し、大学院で修士課程を修了していたという。

MMAファイターを続けるうえでの休養期間を終え、狩野の想いを訊く中で彼の口からは「自分より、他の選手を取材してほしかった」という言葉が発せられた。

言葉は丁寧でも、無礼な人間はいくらでも存在する。対して決して饒舌ではなくても狩野優という漢が口にする言葉からは、無骨かつ誠実な彼の生き方が伝わってきた。


MMAは他に収入源がないと続けられない

――16日のTTFCで昨年3月以来、1年5カ月振りの試合となります。これだけ試合期間が空いた理由をまず教えていただけますか。

「大学院での学業に専念、論文を書いていました」

――それは就職をするためということで?

「ハイ。やっぱりMMA以外で収入がないと選手を続けることもできないので。修士課程を修了して、今は会計系の仕事に就いています。MMAを続けることは大前提として、仕事をしていても練習ができる環境を創れるようにしてきました」

――つまり今は以前のように練習ができていると。

「ハイ、昼にあるプロ練習にも出ています」

――安定した収入があると、安心して練習もできますか。

「安心というか、日本のMMAファイターはほとんどがそうやって生きているわけですし。強さだけでなく、知名度が必要で。強くても何か仕事をしている人がたくさんいて、自分もその1人になったという認識でいます。MMAは他に収入源がないと続けられないから、そうした――までです。

ただMMAをいつまでも続けられることでもないので、やはり社会経験はしておくべきだとも考えていました。MMAは突然、できなくなることもあるわけですし。そういうことを考えると、自分は仕事をしながらMMAを戦うことを選びました」

――1年間、実戦から離れることも込みで。

「ハイ。まぁ、去年、ONE FFで負けて……ヒザ十字でケガをしたこともあったので。あれがなければ、そこまで学問に集中していなかったもしれないです。ケガ云々だけでなく、あの負けで現実を知ったという部分も大きくて。

持っている選手っているじゃないですか? 自分は持っていないし、若い選手のなかでは終わったなという想いになっていました。だから、逆にアレがあったので学問に集中することができたと思います」

――試合を見据えた練習ができるようになったのは、いつ頃からでしょうか。

「論文に追われていた時期が終わると、すぐに試合モードの練習に戻りました」

――去年の11月に上久保選手の取材でTri.H Studioを訪れた時、狩野選手が監獄グルグルに参加されていました。あの時には、練習から離れているとは思えない動きでした。

「本当ですか。あの時は結構、論文に集中していた時期です。ただ、ついていくことで精いっぱいでしたけどTri.Hで練習をしていることは安心につながっていました。1日に1度ですが、毎日練習ができている時もあったのですが、年末になると全くできなくなっていたので」

――試合から離れることを伝えた時に、長南さんの反応はいかがでしたか。

「凄く分かってくれていました。あの時、長南さんに理解をしてもらえて、自分がやるべきことに集中できました」

――ONE FFで敗北。まさかのヒザ十字での負けからも、学べたことがあったのではないでしょうか。

「ONE FFの時は監獄グルグルでの練習を過信してしまっていて、思いもしない力でやられてしまいました。自分は攻防を見せたいと思っています。スパッと試合を決めることができたほうが、印象は良いかもしれないですが……POWND STORMの時もそうですけど、時間を掛けて倒したいというのがあるんです。

POWND STORMではデビュー戦の相手に煽られたから、苦しめて終わらせてやろうって。15分間使って残虐性を見せる。ボコボコにして、最終的に一本を取る。結果、対戦相手も自分の甘さに気づいただろうし、自分が屈服させたと勝負だと思っていたんです。でも『デビュー戦の相手に時間を掛けやがって』とか批判されて」

――すぐに敗北を取り返そうとせず、時間をおきました。そしてTTFCというホームで轟轟選手との試合に挑む。地に足をつけているという印象です。

「1年半空いているので、リセットという意味もあります。対戦相手の戦績とか、それほど気にしていないですけど、自分が戦っていない間も結果を残しています。パンクラス時代に戦って名田(英平)選手と同門で、しっかりとした選手だと思っています」

――この間、河名マスト選手や中村京一郎選手という拳を交えた選手たちの活躍を見て、焦ることはなかったですか。

河名との試合は、1Rにバッティングをされて記憶が飛んでいるんですよ。アレを捌けないレフェリーも問題ですけど、アレで勝って喜んでいるのもどうかなって。

あの戦い方でUFCに挑戦しちゃうんだなっていうのもあります。代理戦争で優勝したヤツも、2月ぐらいにファイトベースの月曜日のグラップリングの練習しているんですよ。グラップリングを学びたくて、コクエイ・マックスのやっているクラスに出ていて……岩﨑(大河)選手が誘ってくれて。

2年振りぐらいに組んで……、まぁ代理戦争のトーナメントって、デビューしたての選手がいっぱいいるなかで4、5戦をしているんだから、優勝して当然だと自分は思っています」

――「今に見ていろよ」という気持ちが伝わってくるような気がします。

「本当ですか?  自分は自分の道を……強いヤツに勝って上に行きたいですし。過去に戦った人のことはどうでも良い……というか、頑張ってねという感じです」

ただ、俺の試合を見て欲しい

――ではキャリアの仕切り直しを迎えて、今後はどのように上がって行きたいと考えていますか。

「今後のことを考えると、また間違いをおかしてしまうので。まずは今回の試合を勝つことです」

――そういうなかでTTFCではTRIBEの練習仲間が揃って出場します。ホームで負けられないという気持ちもありますか。

「負けられないのは、いつもです。TTFCも他からオファーがなくて、長南さんから『出るか』と言ってもらえたので、出ました」

――では特に想いがあるということでもない?
 
「それでも3大会連続で出ていますしね、う~ん……そこでいえば、こうやって自分がインタビューをしてもらっていますけど、柔術黒帯の後藤(亮)さん、デビューから負けなし(4勝1分)の永井(奏多)君、引退する大越(崇宏)さんのインタビューをしてほしかったです」

――……。

「自分は(エフェヴィガ)雄志君みたいにメインで戦うわけじゃないし、ただ久しぶりに試合に出るということだけなのに。勢いがあったり、引退する選手のストーリーと比べると、自分が取材される優先順位は低いはずです。スポットライトなら、そっちの人たちに当ててもらいたかったです」

――MMAPLANETの在り方は書き手の各人が、その人のことを知りたい、その選手のことを知って欲しいということで取材対象を決めていきます。個人の感性に寄ってくるのですが、自分は狩野選手が戻ってくる。その背景を読者の人に知って欲しいと考えています。

「……。俺、結果を残しているわけじゃないので。ただ、休んでいて試合をする。だったら未来のある子を取材をした方が良いんじゃいかと」

――この場でチームメイトのことを思い遣る言葉が聞かれて、狩野選手にインタビューをさせてもらって良かったと思っています。同時に、今の提言をしっかりと受け止めさせてもらいます。そして、MMAを戦い続けるための選択の結果がどのようなモノなのか。ケージの中を直視させていただきます。金曜日の夜、ファンに何を見せたいですか。

「何を……ただ、俺の試合を見て欲しいです。休んで、力が落ちているわけではないです。結果なんて分からないけど、この空いた期間に何をやってきたのかも結果に反映してくると思っています。なので、試合を見てほしい。それだけです」

■視聴方法(予定)
8月16日(金)
午後6時25分~ツイキャスLIVE

■TTFC10対戦カード

<ライト級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<64キロ契約/5分3R>
上田直毅(日本)
ティオール・タン(ミャンマー)

<フェザー級/5分2R+Ex>
大越崇宏(日本)
小森真誉(韓国)

<ライト級/5分2R+Ex>
岩倉優輝(日本)
チェ・ジョンミン(韓国)

<グラップリング78キロ契約/10分1R>
伊集龍皇(日本)
室谷勇汰(日本)

<フェザー級/5分2R+Ex>
狩野優(日本)
轟轟(日本)

<バンタム級/5分2R+Ex>
永井奏多(日本)
唐沢タツヤ(日本)

<ライト級/5分2R+Ex>
後藤亮(日本)
グラップラー脇(日本)

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Interview J-CAGE TTFC10 ブログ 長南亮

【TTFC10】長南代表に訊く、TTFC再開の意図「せっかくのチャンスが“出ました記念”にならないように」

16日(金)に東京都練馬区の練馬coconeriホールで開催されるTTF CHALLENGE10。TRIBE TOKYO MMAの長南亮代表がプロモーターを務めるTTF CHALLENGE(以下、TTFC)が約3年8カ月ぶりに活動を再開する。
Text by Takumi Nakamura

コロナ禍の2020年12月の大阪大会以来、大会開催から遠ざかっていたTTFC。久々の開催に向けて長南代表はプレスリリースにて「自主興行の必要性はなくなってきている昨今ではありますが、若手選手たちと共にホンモノの戦いを提供できればと、選手育成の視点から再び練馬の地で開催する運びとなりました」と説明している。

MMAPLANETでは改めて長南代表にインタビューし、TTFC再開の目的・意図を訊いた。


――TTF CHALLENGE(以下、TTFC)が約3年8カ月ぶりに開催されることとなりました。また大会を開催しようと思った理由は何だったのですか。

「(TRIBEがある)練馬界隈では指導後に食事をしていたりすると『もう大会はやらないんですか?』と聞かれることが多くて。ジムが忙しすぎて簡単にイベントをやるような状況ではないのですが、他所のイベントを見ていて興行のスキルが落ちているのを感じることもあって、何とかしたいなと。あとはTRIBEの所属プロ選手も10名以上いて、今回のTTFCを見てもらっても分かる通り、片側のコーナーはTRIBEの選手でも埋まっちゃうくらいなんですよ。色んな団体さんと交渉して試合を調整するぐらいなら、一度、うちで興行をやって試合を組もうと思ったのも理由の一つですね」

――TRIBE所属の選手でも試合待ちになっているような状況ですか。

「そうですね。毎月どこかで所属選手の試合がありますし、そのなかで試合が流れてしまう選手がいたり、デビュー間もない選手はこちらから売り込まないとなかなかチャンスが来なかったり。あとはうちの後藤亮なんかは知名度はないけどそこそこ強いから試合を断られちゃうたりもするんですよ(苦笑)。TRIBEとしては、そういう状況がありますね」

――地元・練馬のみなさんからもTTFCに対する反響はありますか。

「また大会をやってほしいという人もいれば、最近知り合ってうちが大会をやっていることも知らない人もいて、そういう人たちに大会を見せたいというのもありますよね。練馬coconeriホールの担当の人もTTFCをやることを歓迎してくれていて、担当者のなかには『練馬を格闘技の街にしましょう!』と言ってくれる方もいたんですよ。練馬にはパラエストラ東京もあるし、GRABAKAもあるんで。そういう部分でも練馬coconeriホールで大会をやることに意味を感じています」

――先ほど「他所のイベントを見ていて興行のスキルが落ちているのを感じることもある」という言葉もありました。プロモーター目線では、ずばり既存の団体に対して、こうした方がいいんじゃないかと思うところもありますか。

「今回はメインとセミを国際戦にしたんですけど、RIZIN以外の団体でもメイン級の選手には外国人選手を当てて欲しいですよね。どうしても日本人同士の試合になると、内々の戦いになってしまって、外(海外)との比較ができない状態だと思うんですよ。日本国内ではいいレコードを作ったとしても、海外に行くと全く通用しなかったり。それは単純に外国人選手とやる機会がないからだと思うんですよね。パンクラスさんは積極的に外国人選手を招聘していますけど。例えばうちの(エフェヴィガ)雄志もデビューしてから連勝しているので、そういう選手がステップアップできるようなカードとして外国人選手と試合を組みたいと思って、そこにトライしてみました」

――国際戦が減っている状況は業界としても変えていきたいですか。

「後楽園規模の大会を勝ち抜いて、RIZINに出て外国人選手と戦うという流れはあると思うんですけど、RIZINまでいかなくても後楽園規模の大会で、そういう試合を組んでいってもらいたいです。もちろん色々と面倒なことや調整しなければいけないことはたくさんあると思いますが、本業がイベント屋じゃない自分がチャレンジできていることなので、既存の団体にはそこを頑張ってほしいという想いはありますね」

――国際戦は費用や集客面で難しい部分もありますが、その機会が減っていることは選手にとってはマイナスですよね。

「選手の数は増えているけれど、それと同じように全体的なレベルが上がっているかと言われれば、そうじゃないと思います」

――日本人相手に連勝して、いざビッグイベントや海外団体で戦うチャンスを掴んでも、そこで慣れない外国人選手と戦って結果を出すことが出来ない。結果的にチャンスの芽を潰してしまうことにもなりかねないです。

「せっかく掴んだチャンスがぶっつけ本番になっちゃうんですよね。しかもそれが海外になるとなおさらですよね。初めて言葉も通じない環境に身を置いて、初めて外国人選手と戦うというシチュエーションもありえるし、対戦相手関係なく、その環境だけで力を発揮できないことも多々あるわけで。それでせっかく掴んだチャンスをすべて台無しにしてしまうのは……考えどころですよね。日本から世界へステップアップするための試合や舞台が必要だと思います。繰り返しになりますけど、日本でも外国人選手と戦える機会があったり、少し昔だったらPXCとか、すごくいいバランスの大会だったじゃないですか。ああいう大会で海外での試合、VS外国人を経験できたのは、すごく大きかったですよね。自分も年1回という頻度だったら、そういう試合やイベントを創ることができると思うので。今回の大会をちゃんと成功させて、次につなげたいですね」

――それこそエフェヴィガ選手は試合後のマイクでも日本人選手が試合を受けてくれないことを口にしていましたし、キャリア的には外国人選手と戦ってもいい時期だと思います。

「そこは(試合を受けない選手に)正直いい加減にしろよって思いますけど(苦笑)、その気持ちは雄志の方が絶対に強いと思います。実は雄志にはDWCSからオファーが来ていたんですよ。ただその前にTTFCに出ることが決まっていたし、雄志自身もいきなり次戦がDWCSというのは、対戦選手のレベルが急に上がりすぎる、と。チャンスは限られているかもしれせんが、ただ飛びつくだけ飛びついて、そこで勝てなかったら何の意味もないですから。そこは雄志ともしっかり話して、TTFCでエマニエル・サンチェスに勝つことが出来たら、海外のローカル団体で実績とキャリアを積んでからUFCにチャレンジしたいという意向です」

――世界に挑むための準備が整わないと、ですよね。

「“出ました記念”にはしたくないですからね。準備が整わないままチャンスに飛びついて、そこで勝てなかったら、次いつチャンスが巡ってくるか分からないじゃないですか。だったら海外で勝てる実力と実績を作っておいて、そこから勝負できるようにしておいた方がいいと思っています」

――とは言え練馬coconeriホールの規模で海外から2選手招聘するのは大変ではなかったですか。

「でもアメリカはアメリカで選手が増えすぎちゃって、メジャーイベントをリリースされて試合の機会がない選手も多いそうなんですよ。あとはまだ日本で試合をしたいという憧れを持っている選手も多くて、ティル・サンは『チケットを100枚売るから使ってくれ!』と言ってきました、在日ミャンマー人のコミュニティがあるから強気なのか。絶対100枚は売れないだろ!と思いましたけどね(笑)。でもまだまだ日本で試合をしたがっている選手は多いです」

――海外にもそういった事情があるんですね。

「あとは日本人だったら勝てると思っている選手もいると思います。白星を重ねてキャリアを作り直して、メジャーイベントに再挑戦したい選手にとっては、そういう狙いもあるんだと思います」

――TTFCも10回大会となりましたが、その時々で日本のMMA業界が抱えている課題を解決するべく、テーマを持って大会を開催していますよね。

「コロナ禍の時は格闘技イベントそのものを目にする機会がなくなるんじゃないかと思い、当時はONEの仕事も手伝っていたんですけど、それで何も動かないのは嫌だったのでTTFCをやりました。同じ年に大阪でも大会をやったんですけど、それはBLOWZの中蔵隆志代表から『東京の選手と試合をする機会が欲しい』という話を聞いて、だったら東京から乗り込んでいったら面白いじゃんというところで開催に至りました。そうやって大会ごとに異なるテーマがあるなかで、今回に関していえばTRIBEの選手が増えている状況のなか、TRIBEの力を見せたいと思ったし、ジムを構える練馬に貢献したいという気持ちもあります。そのうえで上を目指す選手のために国際戦を組もうと。過去にTTFCはのちにUFCファイターになるジェシー・ジェスを招聘したこともありますからね」

――まさにTTFCはジムで選手を抱えてるからプロモーターだからこそのイベントですね。

「松根(良太)君なんかもそうですよね。地元の沖縄にジムを出して、沖縄に修斗を広げるために大会を開催して。あと主催者として選手に対してフェアにならないといけないから、自分はTTFCではセコンドはやらないようにしているんですよ。だからジムのヘッドコート目線で言えば『TRIBEのお前ら、絶対負けるなよ!』という気持ちはありますけど、プロモーター目線で言えば『TRIBEの選手たちを喰って上に行ってやる』という選手は大歓迎だし、出場選手たちには感謝しています」

――例えばTTFCと同じような取り組みをする大会が各地方にも増えて欲しいですか。

「GladiatorさんやHEATさんは各地域でそういう取り組みをしていると思いますし、ただ日本人が外国人に苦戦している現状もあるので、そこはまだ選手育成の部分が追いついてないところもあるのかなと。だから今回の大会では雄志の試合でそれが試されると思っています」

――今大会を機にTTFCは今後も定期開催を予定していますか。

「来年も練馬coconeriホールを抑えて、今後もTTFCを定期開催していくつもりです。そのためにもまずは目の前の大会を成功させることが一番です」

■視聴方法(予定)
8月16日(金)
午後6時25分~ツイキャスLIVE

■TTF CHALLENGE10対戦カード

<ライト級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<64キロ契約/5分3R>
上田直毅(日本)
ティオール・タン(ミャンマー)

<フェザー級/5分2R+ExR>
大越崇宏(日本)
小森真誉(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岩倉優(日本)
チェ・ジョンミン(韓国)

<グラップリングマッチ 78キロ契約/10分1R>
伊集龍皇(日本)
室谷勇汰(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
狩野優(日本)
轟轟(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
永井奏多(日本)
唐沢タツヤ(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
後藤亮(日本)
グラップラー脇(日本)

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【TTFC10】メインでエフェヴィガ雄志と対戦、闘牛エマニュエル・サンチェス「戦うこと、それが全てだ」

【写真】この暑さを歓迎できる。それだけで、タフさが伝わってくる…… (C)MMAPLANET

16日(金)に東京都練馬区のココネリ・ホールで開催されるTribe Tokyo Fight Challenge 10のメインで、エマニュエル・サンチェスがエフェヴィガ雄志と対戦する。
Text by Manabu Takashima

Bellatorフェザー級タイトルコンテンダー、フェザー級ワールドGPベスト4とサークルケージで9年間に渡り活動してきた34歳のベテランファイター=サンチェス。エルトロの異名を持つ彼にインタビューを試みると、初めての日本での試合を心底楽しみ、暑さも含めて日本で経験できることを全てエンジョイしている様子が伝わってきた。

そんなサンチェス、Bellator以降のキャリアの目標をUFCと断言した。


――飛行機の問題で来日が1日遅れ、東京に着いたのは昨日だったそうですね。疲れはないですか。

「全くないよ。米国で戦う時もトレーニングのスケジュールによっては、夜にしっかりと眠れないこともある。大したことじゃない。それでもすぐに起きて、トレーニングに向かう。時差はあるんだけど、たいして影響はないみたいだ」

――初めての日本ですか。

「そうだよ。街を歩いている人が、きちんとしているね(笑)。渋滞もあるけど、それほどじゃない。暑いね。最高だ。湿度も高いけど、それほど気にならない」

――この猛暑がお気に入りですか……。

「ホテルにいればエアコンがあるし、水をたくさん飲めば良いだけだよ(笑)。体調は凄く良い。ビタミンを摂って、ホットバスにエプソムソルトを入れて浸かれば、どんどん汗をかける。

そういえば昨日、イーブスがエプソムソルトを探しにいって言葉が通じずに困ったそうだよ(笑)。ちょっと日本語を勉強しないといけないね。ファイトで旅行でも、日本が話せると助かることもあるだろう(笑)。でも、凄く気に入っているよ。フライトは長い。でも、それだけの価値がある」

――そういえば、今回はイーブス・エドワースを伴っての来日と聞きました。エマニュエルは長年、ミルウォーキーのルーファスポートでトレーニングをしていた印象が強いですが、イーブスとはどのような関係なのでしょうか。

「1年前にテキサスのヒューストンに移ったんだ。イーブスやUFCやBellatorで戦うファイター、そして若くて活きの良い選手が揃っている。凄く良い練習ができているよ。皆で、一緒にハードなトレーニングに向き合うことができるからね。

ミルウォーキーと同じでテキサスには同胞(※メキシコ人)も多いし、何と言ってもバカ暑いのが良いよ(笑)。日本と同じぐらい暑い。寒いのは嫌いだ。バイオセラピーでコールドバスには浸かっているけど、屋外だと冬も雪も嫌なんだ。暑くて、汗ばんでいるのが好きで。水やジュースをたくさん飲んで、しっかりとハイドレーションができる。暑さはファイターにとって、都合が良いよ」

――キャリア13年、30戦以上の経験を持つエマニュエルが日本でアップカミング・ファイターのエフェヴィガ雄志選手と対戦する。今回の試合には、どのような気持ちで臨んでいるのでしょうか。

「戦うこと、それが全てだ。誕生日の5日後に戦うのも最高だしね。コールがあったとき、『レッツゴー』と即答したよ。でも、日本だと聞いて『何だって?』、『マジか』と(笑)。8月に日本で期待されている選手と戦う。もう神様からの贈り物かと思ったよ。神に感謝している。本当にハッピーだ」

――昨年6月を最後にBellatorを離れ、MMAファイターとして新たなチャプターを歩んでいるかと思いますが、今はどこに目標を置いて現役生活を続けているのですか。

「UFCだ」

――えっ……。

「UFCとは長い間、話をしてきた。Bellatorで戦っている時もね。Bellatorは全てにおいて素晴らしいプロモーションだった。でもPFLに売却した時にマネージャーやチームメイトと話して、『思ったように試合機会を得ることができないかもしれない』という結論に至った。本当に大きな変化が起こったわけだし。今後が不透明過ぎたんだ。僕は試合数を確保したかった。体が言うことを聞かなくなる前に……戦うことができている間は、少しでも多く試合をしたい」

――とはいえ34歳になったファイターがUFCと契約するのは、本当に難しくないですか。

「ハードだよ。だから戦う。1試合、1試合を正しい相手、正しいプロモーションで戦う。自分が強くなり、成長する試合を続けるんだ。もちろん、勝ち続けないといけない。マネージャーとチームからOKが出た相手と戦い、勝って正しい道を進む。前進あるのみだ」

――そこで戦うエフェヴィガ雄志選手の印象を教えてください。

「とても強いファイターだ。いや、とても強くなる可能性を持っているファイターだ。これまでもそうだけど、対戦相手のことを意識過ぎて戦ったことはない。しっかりと技術面はチェックするけどね。フィジカルが強いと言われているようだけど、俺もそっちは強いからね。

ユージはサムライ・スピリットを持つ尊敬すべきファイターだ。そんなユージが相手だから、MMAとして良い試合を皆に見てもらいたいと思っている。全ての力を駆使して戦いたい。ユージもそうあってほしい。そして、僕が勝つ。凄くワクワクしているよ。ユージとの試合を楽しみたい」

■視聴方法(予定)
8月16日(金)
午後6時25分~ツイキャスLIVE

■TTFC10対戦カード

<ライト級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<64キロ契約/5分3R>
上田直毅(日本)
ティオール・タン(ミャンマー)

<フェザー級/5分2R+Ex>
大越崇宏(日本)
小森真誉(韓国)

<ライト級/5分2R+Ex>
岩倉優輝(日本)
チェ・ジョンミン(韓国)

<グラップリング78キロ契約/10分1R>
伊集龍皇(日本)
室谷勇汰(日本)

<フェザー級/5分2R+Ex>
渡辺謙明(日本)
工藤諒司(日本)

<フェザー級/5分2R+Ex>
狩野優(日本)
轟轟(日本)

<バンタム級/5分2R+Ex>
永井奏多(日本)
唐沢タツヤ(日本)

<ライト級/5分2R+Ex>
後藤亮(日本)
グラップラー脇(日本)

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【TTFC10】元Bellator戦士と対戦、エフェヴィガ雄志「世界のトップに食い込む準備はできている」

【写真】様々なプレッシャーもありながら、明るく話すエフェ。それだけ今が充実していることの表れだろう(C)MMAPLANET

13日(火)にTTMより、16日(金)に東京都練馬区の練馬coconeriホールで開催されるTTF CHALLENGE10のメインで、エフェヴィガ雄志が米国のエマニュエル・サンチェスと対戦することが発表された。
Text by Shojiro Kameike

2022年2月のプロデビュー以来、8戦無敗のエフェヴィガが、北米での戦いを目指して元Bellatorファイターのサンチェスを迎え撃つ。サンチェスはBellatorで9年ものキャリアを過ごしたベテランファイターだ。過去にKO負けはゼロで、一本負けもパトリシオ・フレイレ戦の一度のみ。このタフなファイターを相手に、エフェヴィガはどのような試合を見せるのか。試合直前のエフェヴィガを直撃した(取材は8月12日に行われた)。


北米のプロモーターも『この選手に勝っているのか』と分かってくれる

――元Bellatorファイターのエマニュエル・サンチェスとの対戦が決まったそうですね。

「いやー、焦りましたよ。軽いトラブルがあって、サンチェスが予定の飛行機に乗れなかったみたいで。『相手が飛行機に乗れなかった』という連絡が来た時は、心臓が止まりそうになりました(苦笑)。その後、ちゃんと飛行機に乗れて日本に着きそうなので良かったです」

――今年は3月5月に修斗で国際戦を行っています。この2試合に勝利した後の展開は、どのように考えていたのですか。もう北米ファイターと対戦していきたい、と?

「実は前回の試合(中国のアーイージアコ・アーケンビエコアに2R KO勝ち)の1~2週間前には、長南(亮TRIBE代表)さんから『またTTFを開催する。お前がメインだ』と言われていたんです。そう言われると、5月の試合はまず絶対に負けられないじゃないですか。『うわっ、めっちゃプレッシャーかけてくるじゃん!』と思いました」

――アハハハ! ここ2試合の国際戦と比べて、今回は元Bellatorファイターとの対戦で気持ちも違いますか。

「気持ちが違うかといえば、毎試合違うとは思います。でも今回だけ気合いが違うとか、そういうことはないですね。いつも気合いは十分入っていますし。それよりもメンタル的には、だんだん安定してきているんですよ」

――メンタル面が安定してきている、というのは?

「プロデビューして最初の1、2戦はだいぶ緊張していました。もっと言うと、プロの試合よりもアマチュア修斗に出ていた時のほうが緊張していて。そこから経験と慣れもあって、今は良い感じの緊張感で試合に臨めるようになってきましたね。4戦目はABEMAの武者修行プロジェクトで米国に行かせていただいた時ですけど、その時はもう落ち着いて試合をすることはできていました」

――初めて海外で試合をする時のほうが緊張してしまいそうですけども……。

「初めての海外で勝手は分からなかったですけど、緊張はしなかったですね。あの試合は緊張しなさすぎて、開始10秒ぐらいでダウンを奪われちゃいました(苦笑)。緊張しなさすぎて良くなかった例だと思います。アハハハ」

――なるほど(笑)。続くグラジエイターの試合は、動きが堅かったように見えました。

「そうなんですよね。あの試合は調子が良くなかったです。気持ちはいつもの試合と同じだったんですけど、いつもの試合よりバテたりして。振り返ってみると当日、試合に入るまでに自分の中で良くなかった点がありました。その部分を直してから、ここまで3戦は全てフィニッシュしていますし、良い感じで来ていると思います」

――5月の試合ではKO勝ちを収めたあと「修斗の上位ランカーに対戦を断られている」という発言もありましたね。

「ちょいちょい断られているみたいですね。全ての話が自分まで降りてきているわけじゃないでしょうけど。少なくとも自分が聞いているかぎりは……。それなら、自分は自分でやりたいことがある。行きたい場所があるので」

――先日、修斗世界ライト級の王座決定戦が行われ、ランキング1位のキャプテン☆アフリカ選手が2位の大尊伸光選手を下してベルトを巻きました。エフェヴィガ選手は現在同級3位で、新王者に挑戦する権利は有しています。今、ここで修斗のベルトを賭けて国内対決に臨むことに興味はないですか。

「あまり興味はないですね。特に今回は北米のトップ団体で戦っていた選手と試合できるわけで。ここで勝って次を目指す時、北米のプロモーターも自分の戦績を見たら『この選手に勝っているのか』と分かってくれるじゃないですか。今は北米を見て戦っていきたい、という気持ちは大きいです」

――エフェヴィガ選手にとっても、今回のサンチェス戦は北米への大きなチャンスが近づいてきたと捉えているのですね。

「近づいてきましたよ。最初はUFCと言われても、ポカーンとするぐらいで。一番凄いところだとは知っていても、その実態が分からないですからね。選手のレベルがどんなモノなのか、自分とどれぐらい差があるのか――とかも分からないですし。

でもABEMAのプロジェクトで米国に行かせてもらって。キルクリフFCは大きなジムだから、UFCやBellatorの選手とも一緒に練習できて。しかも試合もできた。そこで『何となくだけど形が見えてきたなぁ』って感じでした。それが今回またキルクリフに行って、その形が明確になってきている。だから今『まさに近づいてきた』という感じですね」

――もし今年のRoad to UFCでライト級トーナメントが開催されていたら、エントリーしたかったですか。

「いや、今年は出る気はなかったです。長南さんからは『今年はしっかり準備して、実力が整ってから』と言われていて、自分もそう思います。もし今年ライト級トーナメントがあって、とんとん拍子に勝ち進んでUFCと契約しても……本戦で勝つための準備できていなければ、結局はそこからが一番シンドイわけで。UFCと契約することがゴールじゃない。であれば、そんなに急ぐ必要はないと思っています」

タフな削り合いになることも想定しているけど、今回もフィニッシュしたい

――確かにそうですね。今回キルクリフFCにはどれくらいの期間、滞在していたのですか。

「6月に入ってからすぐ行って、8月4日に帰国しました。だから2カ月間ですね。向こうに行くと『だいぶ変わったな』と言われましたよ。まぁ初めて行った時は――違う国だし、環境も全然違って、そこに適応するだけでも時間が掛かりましたから。

でも今回は2度目で、自分の実力や技術を細かいところまで見えてきましたね。前回気づけず今回新しく気づけたところもありましたし、もっと詳細な収穫を得られました」

――ちなみに何が一番変わったと言われましたか。

「みんなに『体がデカくなったなぁ』と言われました。それほど体重は変わっていないんですけど、みんなのイメージだと最初に来た時はヒョロヒョロに見えたみたいで。今回は『体もデカくなって強そうに見える』と。

たぶん自分の態度も関係しているとは思うんですよ。初めての時は何も分からないし、自信もないし。だけど今回は2度目だし、向こうのジムについても勝手を知っているような感じで行きましたから(笑)」

――アハハハ。体が大きくなったことは、何か効果をもたらしているのでしょうか。

「明らかに組みは強くなっています。去年行った時はレスリングが全然ダメで。向こうはレスリングのレベルが高いですからね。だから帰国してからちょくちょく、専修大学のレスリング部へ練習に行かせてもらったんですよ。それでまたキルクリフに行って、向こうの選手に対して技術もそうだし組み力にも慣れました。テイクダウンする、テイクダウンされないという攻防は強くなったと思います。

もちろんレスリングの練習をしても、良いことだけじゃないとは思うんですよ。レスリングだけやっても疲労して終わるだけだったら意味がないし。ちゃんとMMAに落とし込んでいく、自分のスタイルに落とし込んでいくことも大切ですよね」

――今、レスリングやキルクリフの練習を自分のMMAに落とし込めている状態ですか。

「そうですね。この試合が終わったら、米国から持ち帰ったものを消化していこうと思っています。帰国する1週間前に対戦相手が決まって、今は試合の対策練習をしています」

――キルクリフでは対策練習などは行えなかったのですか。

「いえ、決まった時に伝えました。ヘッドコーチのヘンリー・ホーフトさんも、ジムの選手たちも知っているぐらい知名度のある選手で。それとキルクリフには佐藤天さんがいますし、メチャクチャ対策を手伝ってくれました」

――では対戦するサンチェスの印象を教えてください。

「KOしたことはないけど、KOされたこともない。一本負けもピットブル戦ぐらいで、フィニッシュしにくい選手ですよね。結構プレッシャーもかけながら頑張る選手なので、タフな試合になるとは思います」

――これまでエフェヴィガ選手が対戦したことのないタイプのファイターですね。

「サンチェスは打撃でも頑張るじゃないですか。打撃でも頑張って、ゴリゴリ来る選手は対戦したことがないですね。打たれても打ち返してくる。噛み合うと面白い試合していると思うんですよ。でもそれが噛み合わないと――ピットブルとの試合は全てカウンターを合わされて」

――打って打ち返す、リスクのある攻防ではあります。そのなかで自分の打撃を効かせる自身はありますか。

「はい、倒せると思います。タフな削り合いになることも想定はしていますけど、今回もフィニッシュしたいですね。僕はこれから世界のトップに食い込む準備はできている。そんな自分を世界に見せたいです」

■視聴方法(予定)
8月16日(金)
午後6時25分~ツイキャスLIVE

■TTF CHALLENGE10対戦カード

<ライト級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<64キロ契約/5分3R>
上田直毅(日本)
ティオール・タン(ミャンマー)

<フェザー級/5分2R+ExR>
大越崇宏(日本)
小森真誉(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岩倉優(日本)
チェ・ジョンミン(韓国)

<グラップリングマッチ 78キロ契約/10分1R>
伊集龍皇(日本)
室谷勇汰(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
狩野優(日本)
轟轟(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
永井奏多(日本)
唐沢タツヤ(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
後藤亮(日本)
グラップラー脇(日本)

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