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【Grachan Herios】伊藤がベルト奪還! TSUNEとのスクランブル合戦をパウンドで制し、Eternalとの2冠王に

【写真】豪州エターナル王座奪取の時と同様、粘って粘った末の勝利(C)MMAPLANET

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
伊藤空也(日本)
Def.3R4分27秒 by TKO
TSUNE(日本)

サウスポーのTSUNEが左に回る。伊藤の右ハイをパーリングしたTSUNEが、右ジャブを突いてプレスをかける。伊藤の右インローがヒット。TSUNEも左ストレートを伸ばすが、伊藤が右ミドル、右ローと蹴りを散らしていく。伊藤の強烈な右ローの音が会場に響き渡る。TSUNEは左ストレートからレヴェルチェンジでダブルレッグへ。伊藤に尻もちを着かせ、パスを狙う。伊藤が体を起こしなところでバックを窺うも、正対した伊藤が左腕でTSUNEの首を捉え、ギロチンで絞め上げる。しかしスペースがあるため、TSUNEが動きつつ頭を抜いた。

再び伊藤が首を抱えながら上半身を起こす。TSUNEが伊藤をケージに押し込みながら、伊藤の左足を制した。さらに左へ回りながらパスを仕掛けていく。伊藤はパスを許さず、ヒザを着いて立ち上がる。TSUNEは首を抱えられながらも、再びグラウンドに戻す。伊藤はギロチンにこだわりすぎか。TSUNEが伊藤に背中を着かせ、左ヒジを落とした。ジャッジ1名が伊藤の10-9、2名がTSUNEの10-9としている。

2R、TSUNEが左に回りながら右フックを振るう。伊藤の右インローが連続でヒットし、TSUNEの右足が流れた。組みついてきたTSUNEに対し、伊藤が体勢を入れ替える。右オーバーフックから左の拳を打ち込むも、TSUNEに倒されてしまう。下からTSUNEの左足を取りに行く伊藤。足を抜いたTSUNEが左側にパスを仕掛ける。伊藤はハーフからガードに戻し、TSUNEの左腕を抱えた。しかしTSUNEが腕を抜き、ケージ際でパスするとニーインザベリーへ。ケージウォークを狙う伊藤をサイドでしっかりと押さえこむ。伊藤がケージキックからハーフに戻した。

左腕を枕にして再びパスしたTSUNEは、伊藤がブリッジするとマウントに移行する。伊藤は体を起こしてケージに背中を着ける。TSUNEは立ち上がった伊藤をシングルレッグで押し込み、尻もちを着かせる。伊藤もスクランブルからトップに。TSUNEもシングルレッグで組み返すと、伊藤がギロチンに捕らえてTSUNEの背中をケージに押し込むなど、激しいスクランブル合戦が展開された。このラウンドはジャッジ3名がTSUNEの10-9とつけた。

最終回、TSUNEが左に回り、伊藤が右インローから左サイドキックを見せる。伊藤が左フックで飛び込む。TSUNEはバックステップからシングレッグへ。これをスプロールした伊藤が、亀になったTSUNEにパンチを連打する。TSUNEはスクランブルに持ち込むも伊藤にトップを奪われてしまう。なおもTSUNEがシングルレッグで組み、ハイクロッチから返してトップに。伊藤はボトムから左腕を差し上げている。

TSUNEがパウンドを狙うと、伊藤が右足を上げてきた。この足を振り払い、TSUNEが押し込んでいく。この最中に伊藤がヒジでTSUNEの頭部を切り裂いたか。TSUNEの押し込みに対し、T首を抱えて耐える伊藤。シングルレッグのTSUNEをすくい上げ、スプロールしながらヒジを連打する。伊藤がそのままTSUNEの動きを封じ、パンチを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

伊藤は来年3月に豪州エターナルMMAの王座防衛戦があるだろうと語り、奪還したグラチャン王座の初防衛戦の相手は手塚基伸を希望した。


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【Grachan Herios】道端正司とタイトル戦。元レンジャー部隊=小田魁斗「爆弾で爆破して、逃げるとか」

【写真】非常に興味深い話を訊くことができ、明日の試合がさらに興味深くなった (C)MMAPLANET

明日22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで小田魁斗が道端正司と暫定フライ級王座決定戦を戦う。
Text by Shojiro Kameike

キャリア5勝1敗、直近2試合はONE FFで勝ったもの。ONE本戦契約を目指すのではなく、Grachanに戻ってきた小田の真意とは。体力と精神的をギリギリまで追い込んできた小田の過去、誰もがパワフルだと認めるパワーの源を訊いた。


蛇だったり、鶏を捕まえて肋骨をへし折り、首を曲げて血を流して洗って食べる

(C)GRACHAN

──計量を終えて3時間ほど、どのような気持ちですか。

「計量で道端選手と向き合ったのですが、思っていた以上にリーチが長かったです。予想通り、プレッシャーの強さがありそうな選手でした。ストライカーという評判なのですが、体つきから組みもできそうですね」

──10月に九州に取材にいった際にマスタージャパン福岡での出稽古を見させていただいたのですが、とてもフライ級に見えないパワフルな動きが印象的でした。普段は何キロあるのですか。

「あの時は64キロぐらいです」

──えぇ? もっと大きく見えました。

「気を付けないでいると66キロぐらいまでなるのですが、そうなると動きが悪くなって。試合の時はリカバリーをして62キロほどなので、試合に近い体重で落とし過ぎないように64キロぐらいにしています。

皆、パワーがあるといってくれるのですが、自分ではそこに自信はないです(苦笑)」

──過去2戦、ONE FFでクーパー・ロイヤルとンゴク・ウオン・トランという2選手に勝っていますが、ONEでキャリアを積まずにGrachanに戻ってきたのは?

「もともと自分はUFCやRIZINという目標を持っていて、田村(ヒビキ・カルペディエム福岡代表)さんからONE FFの話があると聞いて。岩﨑(ヒロユキGrachan代表)さんも『良い経験になるんじゃない』と快く送り出してくれました。

ただデビューからGrachanで戦ってきて、Grachanでチャンピオンになると言っていました。そこでファイトマネーが少し良いからと、フラフラして路線を変えるというのは筋が通っていないのは自分でも嫌で。ONE FFは海外で試合を積める。なかなかないチャンスなので、試合を受けさせてもらった硬いです。

あの後もONE FFからオファーは貰っていましたが、年末にGrachanのタイトルマッチという目標を持っていたので試合を断り、マッチング期間を終えるのを待っていました。

でもルンピニーで試合をさせてもらって、海外の雰囲気を知ることができました。それに相手はフィジカルが強くても淡泊だと感じたり……本当に良い経験ができました。

僕はバックボーンがなくて、MMAを始めて4年。本当に自信がなかったのですが、ONE FFで2勝して自分がやってきたことに間違いはなかったと思えました。周囲はレスリングやキックを小さなころからやってきているなかで、一つ一つ勝てて少しは良い方向に迎えているなと。まだ全然なんですけど、成長するために良い練習ができていると思えました」

──バックボーンがないということですが、なぜMMAを始めようと思ったのですか。

「実家が対馬で、4年間ほど陸上自衛隊にいました。元々RIZINで堀口恭司選手の試合が恰好良とか思っていて、ある日……ふと、いつ死ぬか分からないし好きなことがやりたい。MMAがやりたいと思って、上の人に『やりたいことがある』と伝えました。色々と手続きがあって、1年ほど自衛隊を辞めるまで時間が掛ったのですが、23歳でMMAを始めました」

──自衛官の勤務というか任務は口にできない人もいるかと思いますが、小田選手はどのような隊に所属していたのですか。

「僕はレンジャー部隊でした。災害や有事に備えて訓練をする」

──えっ、レンジャー部隊って映画で山の中でサバイバル訓練を受けて蛇の皮を剥いて食べたりしているのを視たことがあったのですが……。

「ハイ。自給自足で蛇だったり、鶏を捕まえて肋骨をへし折り、首を曲げて血を流して洗って食べるとか」

──ええ、本当に映画みたいなことをしているのですか……ではナイフで人を殺したりする訓練も?

「ナイフで……(苦笑)。まあ、ちょっとした特殊訓練みたいな。隠密で相手を倒す……とか。ナイフとかより、ダイナマイトとか爆弾で車両が通るところを爆破して逃げるとか」

──いや、立派な特殊工作員だったわけですね。

「アハハ、まあ、そうですね(笑)」

──凄まじい体力と精神力が必要になることは想像に難くないです。

「レンジャー訓練は3カ月あり、最後の1カ月に想定訓練(※行動訓練)というのがあります。1から9想定という風に訓練があり、最後は3夜4日の間、山間部を60、70キロの装具を担いで縦走するのですが、その時はバディと2人組みで冷凍弁当2食を2人で分けあって。水もほとんど飲めず、休憩時間も取れないという……アレでしたね。1想定の時は半日、2想定を2日と、徐々に延びていくんです」

※レンジャー訓練に合格する隊員は全陸上自衛隊員のなかで1割以下といわれている。

──レンジャー部隊は、小田選手がご自分で望んだわけですか。

「そうですね。軽く見ていました(笑)。21歳だったんですが、簡単な場所ではなかったです」

──ひょっとすると、水抜き減量に一番強いファイターかもしれないですね。

「アハハハハ。あの時を思い出すと水抜きは楽なはずですが、もう記憶の中のことなので辛いです(笑)」

「格闘技経験がないのに魁斗の動きを見て『コイツ、強くなるな』って」(田村ヒビキ)

──そしてMMAを始めたということですが、MMAレンジャーズジムでなくカルペディエムに入会したのですね。

「アッハハハハハハ。最初は東京に行こうと思ったのですが金銭的に無理だと思って。福岡で探している時にカルペディエム福岡を訪ねて、ドアを開けてすぐに階段があるのですが、そこに田村さんがいて。『プロになりたいです』って伝えて、体験練習をさせてもらったんです。

一旦、対馬に戻って福岡に出る準備をしている時に『プロになるなら、うちに来な』ってメールを貰って。それでカルペに決めました」

──きっと健康創りでも、「うちに来な」と田村代表はメールをしていたのではないでしょうか(笑)。

「アハハハハハ。深い考えはなくて、誘ってくれたんだと思います」

田村ヒビキ いやいやいや、これだけは口を挟ませてください。体験練習をして、格闘技経験がないのに魁斗の動きを見て『コイツ、強くなるな』って思いました。これはホンマです。普通はそういうことしないけど、魁斗には『おいで』と伝えました。

──レンジャー部隊で培った体力、精神力は役立ちましたか。

「精神的には生きます。追い込み期間の走り込みの時とかも、『あの時よりきついことはない』って思えますし。ただ体力的には自衛官を辞める手続き中に、体の使い方の重要性を教えてもらったことが大きいと思います。それまでは筋肉だけを鍛えれば、パワーがついて強くなると思っていたのですが、正しい使い方をしていると必要な筋肉がついてくる。

そういう考えで、ムーブメントのトレーニングを見様見まねでやり続けて。今ではパーソナルで、指導もしてもっています。自分で正しいのかどうかと思いながらやっていた時と違うのは大きいです」

──本当に興味深いバックグラウンドを持つ小田選手ですが、最初に話題になったように自分はマスタージャパン福岡の出稽古先で練習を見させてもらいました。普段から、出稽古は行っているのですか。

「ハイ。マスタージャパン福岡は野瀬翔平選手や野尻定由選手というスクランブルの速い選手がいて、凄く良い練習ができています。展開が速いので休めない。下で休むと負けという意識で、下になっても上を取り返すように動いています。野瀬さんは極め力もあるので、極められないようにしてやっています。

あとはレンジャーズジムでも練習をさせてもらっていて。レンジャーズジムはストライカーが多いので、総合的力を試す場のような感じです」

──福岡で、首都圏に負けない練習ができているように感じます。

田村 実際、魁斗以外でも野瀬君、レンジャーズの子たちと福岡の選手は中央で結果を残していますからね。東京、大阪、名古屋というくくりはもうないですよ。

(C)GRACHAN

──では明日のタイトルマッチ。

さらなる上のステージを目指すためにどのような試合をしたいと思っていますか。

「自分は打撃、寝技、組みを全て混ぜるタイプなので、どっちの総合力が強いのかという勝負になると思います。回転の速い、パンチ、組みがゴチャゴチャになった厳しい試合になる覚悟でいます。そのなかでフィニッシュしたいです。自分は大事に戦うことが多かったのですが、試合を決めに行こうと思います!!」

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios 対戦カード

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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【Grachan Herios】TSUNEの持つ王座に挑戦。豪州Eternal王者・伊藤空也「機械的、圧倒的に勝つ」

【写真】豪州Eternal MMAで王座奪取に成功した伊藤。今回は2冠に向けた一戦でもある(C)TAKUMI NAKAMURA

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、伊藤空也が同バンタム級王者のTSUNEに挑む。
Text by Takumi Nakamura

伊藤は6月に豪州Eternal MMAに参戦し、ロッド・コスタにスプリット判定で勝利してバンタム級王座を獲得。今回のタイトルマッチはGrachan×ErernalMMAの王者対決という一戦にもなった。伊藤が目指すのは2冠王として2025年を迎え、Eternal MMA経由でUFC参戦の切符を掴むこと。そのためにもTSUNE戦では試合内容でも強さを見せることが必要だと語った。


――6.8ETERNAL MMA85でロッド・コスタにスプリット判定で勝利し、同団体のバンタム級王者となっての凱旋試合で、TSUNE選手の持つGrachanバンタム級王座に挑戦する形になりました。

「今年2月にTSUNEさんが手塚(基伸)さんに勝ってチャンピオンになって、その時点で自分とTSUNE選手がやる方向で決まっていて、今年はその前提で話を進めていたんですね。間にEtrnalMMAのタイトルマッチを挟む形になりましたが、TSUNE選手とやるのは分かっていたので、やっとその時が来たなって感じです」

──コスタ戦以降はどんなことを意識して練習してきましたか。

「前回は相手も柔術家だったので、ポジションを取られた時の対処、細かいところを練習していたんですね。だから今回は際の部分で自分がアタックできるぐらいの技、極め、オフェンス部分を意識してやってきました。元々自分は寝技が課題だったので、そこを改善して逆に寝技でも勝負できるぐらい、いろいろと武器やレパートリーを増やせるように、練習で作ってきた感じです」

──コスタ戦はスプリット判定で競り勝った試合で、あの試合で自信がついた部分もありますか。

「あの相手にしのぎ合えたという部分では少し自信がついたし、寝技でもそんなに危ない場面がなかったという部分でも自信がつきました」

──そこから次のステップに進むために必要なことの一つが寝技のアタックだ、と。

「組みの部分はそうですね。今のユニファイドルールはテイクダウンして削るよりも、フィニッシュする・アタックする部分が大事なので、そこを徹底的にやってきた感じです。言い方はあれですけど、相手をいじめてやっつけて、最後はしっかり仕留める。そこはMMAなので打撃以外のところでも自信がつけば、自分の戦力グラフはトータル的に大きくなるし、もっとバランスがいい選手になれると思っています」

──対戦相手のTSUNE選手にはどんな印象を持っていますか。

「ベテラン選手で、僕がプロデビューする時から名前は知っていました。パンクラスではタイトルマッチをやって、パンチが強い印象だったんですけど、その中で意外と一本勝ちも多い。パンチもできてグラウンド、どちらかと言うとディフェンスをしっかりして極めることが出来る、トータル的になんでもできる選手という印象ですね。

──先ほどお話していた今取り組んでいることが試される相手かもしれないですね、

「そうですね。今やっていることを全部出せる、そういう選手ですよね。しかもベテランでチャンピオンだし、胸を借りるつもりで全力でぶつかっていこうと思います」

──そのなかでもきっちりフィニッシュして勝ちたいと思いますか。

「僕は挑戦者側ですけど、海外でベルトを獲って、Eternal MMAのチャンピオンとして戦う試合なので、そう考えたら王者対決ですし、まずは絶対に負けられない。その中でも強さをしっかりと見せつける試合にしたいかなと。フィニッシュするのもそうですし、やっぱり全局面で圧倒して、次のチャンスにつなげるための圧倒的な試合を見せたいと思います。機械的に、しっかりと」

──機械的に、ですか。

「はい。やることをきっちりやるというか、自分に与えられた試合、仕事をきっちりクリアします」

──この試合に勝てばEternal MMAとGrachanの2冠王になります。来年はどんな試合をやっていきたいですか。

「Eternal MMAの防衛戦も来年すぐ決まりそうなので、ここで勝っても気持ちを切らさず、すぐ次の試合に向けて準備したいです。Eternal MMAで防衛を重ねていけば、もっと上のステップにいけると思うので、そこを見据えて試合結果だけじゃなく試合内容でも周囲に評価されるような試合をしたいです」

──Eternal MMAはUFC Fight Passで配信されている大会なので、Eternal MMAで勝ち続けていくことでUFCも見えてくると思います。

「もちろんそこは絶対に目指したいです。今年自分は28歳になったので、30歳までに何か形を作っていきたいと思います。UFCを目指すという意味では来年は勝負の1年になると思います」

――それでは2024年を締める、そして2025年につながる一戦に向けて意気込みを聞かせてください。

「今回の試合は久しぶりの日本での試合だし、勝って当たり前じゃないですけど、勝たなきゃいけないというか、次に向かうためにはここを落とすわけにはいきません。しっかり勝って来年自分の目標、夢に向かってさらに繋がるような試合をします」

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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【Grachan Herios】暫定フライ級王座決定戦、道端正司の相手はONE FF2連勝中の小田魁斗に!

【写真】小田と道端が暫定フライ級王座を賭けて戦うことに(C)SHOJIRO KAMEIKE / GRACHAN

17日(火)、Grachan実行委員会より22日(日)東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosに小田魁斗が出場することが発表された。暫定フライ級王座決定戦で道端正司と対戦する。
Text by Shojiro Kameike


Grachanフライ級では、今年2月に御代川敏志が松場貴志を下してベルトを獲得。しかし今回、御代川が怪我により戦線を長期離脱することを受け、暫定王座を設けることとなった。この暫定王座決定戦には、すでに道端の出場が発表されており、TBA(To Be Announced)となっていた対戦相手が大会直前、小田に決定している。

小田は2022年9月にGrachanでプロデビュー後、3勝1敗の戦績で2024年4月からONE Friday Faightに参戦。クーパー・ロイヤルとンゴク・ウオン・トランを相手に2連勝を飾っていた。トラン戦は今年7月――以降、ONEのマッチング期間が終了したところで、Grachanサイドは暫定王座決定戦の出場を打診し、小田がオファーを受けたという。

デビュー当初から強いテイクダウン&コントロールを持っていた小田は、デビュー戦目の長野将大では強烈な左右フックの連打から、わずか14秒でTKO勝ちを収めている。組みの強さがあるからこそのパンチ力――と同時に、パンチ力があるからこその組み力という進化を、ONEのリングで見せつけていた。

対する道端は、黒星が多かったキャリア序盤に対して、現在はMMAで3勝1NCと実績を残してきた。今年5月に宮内拓海を判定で下し、現在はフライ級1位に。現在36歳、ここにきてベースであるキックボクシングがMMAでも生きてきた。

試合開始直後から攻め立てる小田を、道端は左ミドルで捌くことはできるか。小田がその圧力で道端を飲み込んでしまうかが気になる、暫定フライ級王座決定戦だ。

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
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■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
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【Grachan Herios】年末決戦へ。TSUNE×高橋孝徳ー02ー「ベテランの生き様を見せますよ」

【写真】「まだまだ、これから」と語る2人。気合は十分だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、同バンタム級王者のTSUNEが伊藤空也を相手にベルトの初防衛戦を行う。TSUNEと同じMe,We所属の高橋孝徳は、原口伸と対戦する。そのTSUNEと高橋のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

伊藤は今年8月、豪州エターナルMMAでロッド・コスタを判定で下し、同バンタム級のベルトを獲得。原口は敗れたものの、Road to UFCで準決勝に進み、今回が国内復帰戦となる。そんなBRAVEジム勢に対し、Me,Weの1985年生まれコンビはどのような試合を見せるのか。後編はTSUNEについて、そして互いの試合について語る。

<TSUNE×高橋孝徳インタビューPart.01はコチラから>


――続いて高橋選手にとって、TSUNE選手はどのような存在なのか教えてください。

高橋 打撃も巧いけど、やっぱり本当に組みが強いです。特に「ケージ際の魔術師」といっても過言ではないぐらいで。いろんな人と練習してきましたけど、ケージ際の小技に関してTSUNEさんを上回る人はいないと思っています。

TSUNE アハハハ。

――練習相手としては、常に何をやってくるか分からないほどの小技を持っているのでしょうか。

高橋 まるで詰将棋のように「こう来たら、こう」と先の先があるんです。こちらが現状を理解できていない間に、どんどん先に回られています。そんなTSUNEさんに対して理屈で勝負したら、先を取られてしまう。だからってフィジカルで勝負しちゃうと、瞬発的に持っていかれてしまうんですよ。

――手塚基伸選手との2連戦は、そんなTSUNE選手の本領発揮だったわけですか。

高橋 本領発揮といえば本領発揮なんですけど――安全運転して勝ったな、という感じですよね。

TSUNE 安全運転!

高橋 これは手塚選手のことを悪く言っているわけではなくて。TSUNEさんは落ち着いて勝ちに行ける。浮き足立たず、しっかりとポイントを取りに行くことができる。タイトルマッチの3R目は流しに行こうとしたら巻き返されけど、それでも凌ぎきるという。

TSUNE それ、みんなに言われるよ(笑)。

高橋 3R目はそうなると思っていたんですよ。1、2を取ったら3は……。

TSUNE ――逃げるだろうな、って。これは性格的な問題で(苦笑)。前にタカタカに言われて「そうだな」と思ったんですけど、僕は良くも悪くも試合がスパーリングどおりらしいです。

高橋 そうですね。僕はまだキャリアが浅い頃、「実力を発揮できていない」と言われていました。反対にTSUNEさんは練習の内容を、そのまま試合で出せるから凄いと思っていましたね。

――ということは練習で調子が悪ければ、その調子の悪さが試合に出るのですか。

TSUNE たぶんそうだと思います(苦笑)。1、2を取ったら3は流す、ということをスパーでもやっているので――頑張っているフリをしながら。

高橋 人はそれを「ペース配分」と呼びます(笑)。

――アハハハ。伊藤選手は苦しい試合展開から後半盛り返し、エターナルMMAのベルトを巻いたファイターです。

TSUNE 厄介な相手ですよね……。3ラウンドのうち2は確実に取れると思っているし、今回はフィニッシュも狙いたいです。

――高橋選手が「絶対そんなわけない」と、怪しむ目つきで見ていますよ。

高橋 アハハハ! こうは言っていますけど、いつもTSUNEさんの場合は3つ全部取るつもりで、1つ取れない時のことも想定して戦っているんですよね。

TSUNE 今大会はタイトルマッチ以外、全て2ラウンド(延長あり)ですからね。そのラウンドの違いを全力で見せつけますよ。

――では伊藤選手の印象をお願いします。

TSUNE とにかく頑張る選手ですよね。フィジカルも強いと思うけど、僕が強いところが通用しないと勝負にならないので、倒して殴って絞めます!

高橋 伊藤選手は勢いが強いですよね。まだ20代だし、スタミナもあって。組みの部分ではTSUNEさんのほうが上だと思いますけど、終盤になっても頑張ることができる選手なので、そこは嫌ですね。

――高橋選手は、RTUから国内に復帰する原口選手と対戦します。

高橋 このタイミングで原口選手と対戦することになるとは、思ってもみませんでした。そもそも原口選手はもうグラチャンには出ないだろうと思っていたし、それが意外でしたよね。海外とかRIZINに行くのかな――と、その点は驚きがありました。

印象は――皆さんが思っている、そのままですよね。とにかくレスリング、組みが強いし、パウンドもしっかり打ってくる。ただ漬けるだけではなく、ちゃんとフィニッシュも狙ってくる。それをやらせないように自分が頑張る試合になるのかな、とは思います。

TSUNE 僕の試合もですけど、タカタカも同じぐらいシンドイ試合になると思います。でもそういう試合ほど、相手のほうはが評価を落としがちじゃないですか。

――……どういうことでしょうか。

TSUNE 原口選手はもともと評価が高くて、RTU帰りで――という選手の復帰戦が接戦になったりすることは多いです。相手が油断してくることはないでしょうけど、タカタカには全て出しきってほしいですね。絶対シンドイ試合になりますから。タカタカには1Rからガンガン行ってほしいです。

高橋 これは自分で言うのも何ですけど、原口選手のキャリアで僕と対戦するというのは、僕のことを何の問題もないと思っているんでしょう。逆の立場であれば、僕はそう思います。それぐらい実績の差はあるので。だから、そう思ってくれていてほしいです。その気持ちの中にチャンスがありますから。

――お二人は今回の試合で何を見せたいですか。

TSUNE 何を見せるか――とにかく無事に終わってほしいです(笑)。

高橋 そこで急に守りに入らないでください!

TSUNE 俺たち、まだやれるぞ――という試合を見せます!

高橋 そう、ベテランの生き様を見せますよ。

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
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<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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【Grachan Herios】Me,Weの同い年コンビ、TSUNE×高橋孝徳ー01ー「仲良しこよしじゃない」

【写真】高橋孝徳とTSUNE。同い年で苦労をともにしてきた両者だが、強くなるためにMe,Weにいる気持ちは変わらない(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、同バンタム級王者のTSUNEが伊藤空也を相手にベルトの初防衛戦を行う。TSUNEと同じMe,We所属の高橋孝徳は、原口伸と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

TSUNEと高橋はともに1985年生まれ。プロデビュー当時の所属は異なるが、現在は共にMe,Weで練習しているチームメイトだ。お互いになかなか勝ち星に繋がらない時代を経て、まずTSUNEは今年2月に手塚基伸を下して、Grachanバンタム級王者に。続いて高橋は今回、原口伸というトップファイターと対戦するチャンスを得る。両者にとって重要なターニングポイントとなるであろう12月決戦を前に、2人に話を訊いた。前編では知り合った当時、そしてTSUNEから見た高橋の印象について語る。


――年末に試合を控えているTSUNE選手と高橋選手です。お二人が同い年だとは驚きでした。

高橋 実はそうなんですよ(笑)。

TSUNE 昭和60年(1985年)生まれの同い年ですね。

――TSUNE選手は高橋選手のことを「タカタカ」、高橋選手はTSUNE選手を「TSUNEさん」と呼んでいます。格闘技のキャリアでは、TSUNE選手のほうが先輩なのですか。

TSUNE プロ歴でいうと、そうなるみたいですね。実は2010年のDEEPフューチャーキングトーナメントで、同じフェザー級に出ています。

高橋 中村Jr(当時は本名の中村好史)が優勝したトーナメントで。僕が2回戦、TSUNEさんが準決勝で中村Jrに負けました。

TSUNE 僕は当時GRABAKA所属でしたけど、大会でニアミスはあったんです。

――同じ年のフューチャーキングに出場しているのであれば同期ではないですか。もしかしてTSUNE選手が先輩風を吹かし、呼び捨てを許さないとか……。

TSUNE フフフ、それはありますね。

高橋 自分で何を言っているんですか(笑)。TSUNEさんのほうが少しプロデビューは早かったんですよ。TSUNEさんが翌2011年のプロデビューで、僕はまだアマチュア修斗に出ていました。

TSUNE タカタカはプロデビューが2012年だよね。

高橋 僕は和術慧舟會AKZAに所属で、2014年ごろからMe,Weに出稽古で来ていたんです。その頃にはTSUNEさんもGRABAKAからMe,Weに移籍していて、僕にとっては当時お世話になった先輩みたいな感じです。

TSUNE え、2014年にはもうMe,Weに来ていた?

高橋 あの頃はグラップリングの練習だけ、お世話になっていました。AKZAにいた一般会員さんが一度、格闘技を辞めて。Me,Weで再開した時に、僕も紹介してくれたんです。

TSUNE あぁ、そうだった! 懐かしいね。

高橋 Me,Weに出稽古で来始めたあと、AKZAの運営体制が変わったんですよ。ちょうど同じぐらいのタイミングで、一緒に練習していた仲間も格闘技を離れることになって。だから僕も、一度環境を変えてみようと思ってMe,Weに移籍しました。

TSUNE 移籍する時、揉めたんじゃないの?

高橋 揉めていませんよ! そういうことを言わないでください(苦笑)。

TSUNE そういえば東よう子さんもAKZAからMe,Weに移籍してきたんだよね。

高橋 そうです、そうです。別に話を合わせていたわけでもなく、同い年で、同じようにAKZAからMe,Weに移籍しました。

――高橋選手が移籍してきたばかりの頃は、TSUNE選手も新入りに対してピリついていたのでしょうか。

高橋 いや、ここではちょっと言えないです……。

TSUNE 自分こそ、そういうことを言わない(笑)。普通ですよ。みんな良い雰囲気で。

高橋 アハハハ、ギスギスした感じはないです。僕もずっと出稽古で来させてもらっていましたから。最初は畏まっていましたけど、良い人たちばかりですね。Me,Weに来てみると、まず選手が多いです。年齢、キャリアもバラバラで、仲良しこよしではない。格闘技で切磋琢磨するために、ここに集まっているような感じですね。

TSUNE 今は選手練習になると、もうマットスペースがいっぱいになるぐらい集まっています。試合が近い選手優先で練習を回したりするけど、試合を控えている選手が多くて。

高橋 この年末は特に試合が多いですね。だから毎回、予定の練習時間をオーバーするぐらいです。今も隣でミット打ちが続いていますし。

――なるほど。まずはTSUNE選手から、高橋選手と初めて会った時の印象を教えてください。

TSUNE タカタカって、戦績からは考えられないぐらい強くて「えっ!?」と思いました。出稽古時代はグラップリングだけでしたけど「力も強いのに、なぜ負けるんだろう?」と。

高橋 当時はメチャクチャ負け越していたんですよね。

TSUNE 勝って負けて、勝って負けて――という感じだったよね。話をしてみると、技術的な部分は我流でやっている感はありました。

高橋 TSUNEさんの言うとおり、当時はまだ技術がちゃんと身についていない状態だったと思います。それこそフィジカルだけで勝負していたのかもしれない。スパーばかりだと地力はつくかもしれないけど、丁寧に技術は教わってこなかったかもしれないです。

――高橋選手のムエタイ&グラップリングというスタイルについては?

高橋 今じゃ全然面影がないけど、僕もアマチュアの頃はボクシング寄りのスタイルだったんですよ。クラウチングで構えて、頭を振って。打ち合いをする時もありましたし。

TSUNE へぇー、そうだったんだ。

高橋 でもプロデビューしたあと、ボクシング経験のある選手に判定負けしたんです。「このレベルで、このスタイルでつまずいていたら厳しい。何か変えないとダメだな」って思いました。とりあえずどこか打撃のジムに通う。そこで当時は皆がやっていなかったムエタイのジムに行こうと考えて。もともと柔道をやっていたし、四つ組みと首相撲がハマるんじゃないかと思ったんですよ。ムエタイのリズムに、最初は戸惑いましたね。

TSUNE 僕が知り合った頃は、もうムエタイスタイルになっていました。むしろ組みのほうが全然分かっていない、という感じで。僕はそれを見て、ずっと「もったいないなぁ」と思っていました。これは僕の記憶ですけど、タカタカが修斗の試合に出る時、初めて僕がセコンドに着くことになって、ずっとマンツーマンで練習していたんですよ。その時「こうしてみたら?」と教えると、「なんでもっと早く教えてくれないんですか」って(笑)。

高橋 そういうのは、いまだにありますよ(笑)。

TSUNE アハハハ! でも移籍して早い段階で、組みは成長していたと思いますよ。

<この項、続く>

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局

■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
TBA

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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【Colors04】元RISE王者がMMAデビュー、erika「首相撲も活かして、打撃でボコボコにする」

【写真】すでに自分のストロイングポイントを理解して、MMAのスタイルを確立させつつあるerika。楽しみなMMAデビュー戦だ(C)RYOTA MATSUNE

15日(日)、東京都新宿区の新宿FACEにて開催される女子プロ修斗公式戦「COLORS Produce by SHOOTO Vol.4」にて、元キックボクサーのerikaが吉成はるかと対戦する。
text by Takumi Nakamura

erikaは沖縄出身&在住で、2021年3月にNJKFミネルヴァ日本アトム級王座、2022年6月にRISE QUEENミニフライ級王座を獲得。女子キックの第一線で活躍してきたが、2023年11月に小林愛理奈にKO負けしてRISE王座を明け渡すとMMAへの転向を決意。沖縄のTHE BLACK BELT JAPANに所属し、今年の全日本アマチュア修斗選手権では女子フライ級優勝を果たした。

全日本アマ修優勝から約2カ月、プロMMAデビューを前にerikaは「私はキックボクシングを引退してMMAをやっています。これからはMMAファイターとして結果を残したいし、最初の目標として修斗のベルトは巻きたい」とMMAファイターとしてのリスタートに燃えている。


――元RISE王者のerika選手が全日本アマ修で優勝して、MMAファイターとして修斗でプロデビューするということで非常に驚きました。いつ頃からMMAには興味があったのですか。

「娘が3年前ぐらいから松根(良太)さんのもとで柔術とキックをやっていて、私も打撃のスパーリングに参加させてもらってたんですね。どうしても沖縄はキックのスパーリング相手が少ないので。それで打撃の時間が終わると私は練習を抜けて、他の選手たちはそこからMMAスパーなんです。それでみんなのMMAを見ていたら、なんか楽しそうだなと思ったり、みんなが夢や高みを目指して切磋琢磨しているのを見て、自分も一緒に練習してみたいなというのはちょいちょい思っていました」

――最初のきっかけは娘さんだったんですね。

「そうなんです。私の試合を色々と見ていて、自分も格闘技をやりたいと言い始めて。打撃はやらせたくなかったので、最初はキッズ柔術から始めたのですが、キックのクラスもあるからやるとなって。そうなったらもうやってみていいよとなって、今はMMAもやる流れになってます(笑)」

――とはいえ練習だけではなく本格的に試合に出るレベルでやろうと思ったのはなぜですか。

「2022年6月にRISEでタイトルマッチをやった(AKARIに判定勝ち)あとに右肩を手術して、1年くらい試合をしていなかったんです。復帰してからも一生懸命、必死にやったんですけど、自分の思い通りの動きができなくて。このままキックを続けたとしても伸びしろがあるのかな?と思いながら、自分に鞭打って何とか頑張っていました。でもキックは練習仲間も少ないし、一緒に何か目標を目指して切磋琢磨する仲間も少ない。そういう状況が自分としては結構大きくて……。その一方でTHE BLACKBELT JAPANはみんなで切磋琢磨して、それぞれ目標を持って一生懸命練習していて、自分もそういう選手たちと関わりたいと思ってMMAの練習を始めました。で、いざ練習を始めたら松根さんからの勧めもあって、何か目標を作った方がいいと思って、最初は柔術の試合に出たんです。そこで勝つことが出来て、次はMMA=全日本アマ修斗を目指そうと思ってエントリーして、一生懸命練習したら優勝できました。そうしたら、そのままプロ昇格ということだったので、この流れに乗ってプロでもやろうと思いましたね」

――練習環境も含めてキックでは成長や次の目標を見つけることが難しい部分もあったんですね。

「自分はチャンピオンになれましたけど、強いRISEの選手たちと戦うにあたって、いつも自信がないまま試合をしていて。自分自身はぶれずにやってたんですけど、それ以外の周りからの刺激だったり、自分と同じレベルで戦うメンバーがどうしても欲しくて。結局は自分次第だと思うんですけど、今のままだったらちょっと難しいなというのがありました。だったら、もう練習環境もやることも全部変えて、新しいことをゼロから学びたいって。しかも松根先生に出会って、松根先生のもとで新しいことを学びたいと思ったのが大きかったですね」

――全日本アマ修の翌日にRISEオフィスにもご挨拶に行かれていましたよね。

「防衛戦で負けたことがショックすぎて尾を引いて、あまりSNSにキックに関することを投稿できなかったんです。それでキックからMMAに転向することを発表するタイミングを見失ってしまっていて。それで自分の中で全日本アマ修の後にRISEのみなさんに報告しにいこうと思って、ご挨拶に行かせていただきました。みなさんからは頑張ってくださいとい暖かい言葉をもらえて、これで心置きなくMMAにチャレンジできます」

――とはいえキックから柔術、打撃から組み技へのチャレンジは全く新しいチャレンジだったと思います。辛さや難しさを感じるよりも楽しいという気持ちが勝りましたか。

「そうです!まさにゼロからスタートなんで、だんだんちょっとずつできていく自分が楽しくて。もちろん最初はやられましたけど、それをみんなに質問して改善していくみたいな。練習の中で毎日成長できたので、それがすごい良かったです」

――RISE王者という肩書を持っていたらアマチュアを通さずにプロデビューできる可能性もあったと思います。erika選手の場合はそうではなく、アマチュアからちゃんと実績を積みたいという想いがあったのですか。

「はい。MMAの練習を始めたとき、ジムには全日本優勝やプロ昇格を目指して必死に練習しているアマチュアの選手たちがいて、いざ練習するとみんなめちゃくちゃ強いんです。そういう選手たちがいるなかで、キックで実績があるからって、いきなりプロになるのは違うなと思っていました。だから松根さんから全日本優勝という目標を提案されたのは本当にありがたかったし、自分もそれがいいと思っていました。MMAの経験を積むという意味も含めて」

――全日本アマ修の試合も見させてもらいましたが、自分の打撃を活かすスタイルがすでにできつつある印象を受けました。

「絶対優勝してやろうと思って毎日めっちゃ練習しました(笑)。今から寝技をすごくやってもアマ修に出るメンバーには勝てないと思ったので、自分はひたすらもうキックボクシング…というか打撃の展開になるような試合の持っていき方を練習していました」

――特に首相撲や組んだ状態のヒザ蹴りが効果的でしたが、あれはキック時代から得意だったのですか。

「RISEに出る前は首相撲ありでチャンピオンにもなっているし、タイ人の先生に教わっていたんで首相撲そのものはずっと練習していて、自分としては(首相撲も)好きなんですよ。MMAは首相撲を制限なくできるので、それは活かそうと思って戦いました。組み技・寝技も練習を続けていますが、寝かされないように打撃で相手をボコボコにするのが自分のMMAの理想なんじゃないかなとは思っています」

――デビュー戦に向けて今どんなことを一番意識して練習されていますか。

「相手が寝技の選手なので、やっぱり寝かされないように打撃でボコボコにするのが目標です。そこは今後も必要になるところなので、引き続きグラップリングや柔術を強化しつつ、運がいいことにTHE BLACKBELT JAPANはグラップリングが強う選手が多いので、みんなにたくさん組んできてもらって、それをひたすら切って殴るという練習を続けています」

――MMAの練習を続けることで使える打撃も増えていますか。

「こういう場面は打撃もいけるなというのはちょっとずつ分かってきました。ただMMAとキックは距離感も全く違うので、試合で使う・使わない関係なく日頃からちゃんと組み技・寝技を練習して、そこに自信を持てるようにならないと、思い切った打撃はできないなと改めて感じています。そこももっともっとこれから追求して、最強になれるように頑張りたいです」

――最近はキックからMMAにチャレンジする選手も増えていますが、erika選手のように女子キックの王者クラスがMMAに転向するパターンはまだ少ないです。自分が結果を出して道を創りたいという想いはありますか。

「私はキックボクシングも好きなので、キックはキックで盛り上がってほしいですが、もし何かに行き詰った選手がいたらMMAの練習をやってみるのはいいと思います。私もMMAの選手とスパーリングして勉強になることが多かったし、キックにも活かせるものがたくさんありました。そのうえで今自分はMMAに転向して、キックボクサーがMMAでも通用するぞということは、女子でも見せれたらなとは思います。RIZINでMMAにチャレンジしている元キックの選手を見てもそう思いますし、特に久保優太選手の試合を見て、めっちゃ希望を持ったんですよ。私もあんな存在になれたらなと思ってます」

――では打撃の部分でもMMAの練習をすることで伸びている部分はありますか。

「ありますね。私が松根さんに言われたのは『ちゃんとディフェンスして、相手を見ろ』だったんです。自分は猪突猛進型で、それでRISEの防衛戦でもKOされているので、そこが課題だったんです。あの経験は無駄にしたくないし、MMAでのあの反省点を活かした試合をやりたいですね、特にMMAでは相手の攻撃をもらわないことが必要なので」

――キックだったら多少被弾してもいけるところが、MMAだったら多少の被弾でも試合が終わる可能性がありますからね。

「それはすごく感じました。松根さんが『9当たらなくても1当てろ』みたいなことを言っていて、キック時代はあまりピンと来てなかったんです。でもMMAを始めて、外から自分のファイトスタイルを見つめ直して考えた時に、そういう意味か!というのが分かりました。平良達郎くんもそうですけど、相手の打撃をもらわずに自分だけ当てる距離感をすごく大事にしていて。今私もそこを取り入れて、少しずつファイトスタイルも変えている感じです」

――これからのMMAファイターとしての目標を聞かせてください。

「私はキックボクシングを引退してMMAをやっています。これからはMMAファイターとして結果を残したいし、最初の目標として修斗のベルトは巻きたいと思っています」

■視聴方法(予定)
12月15日(日)
午後6時00分~ABEMA格闘チャンネル

■Colors04 対戦カード
<女子アトム級インフィニティリーグ/5分2R>
平田彩音(日本)
NOEL(日本)

<女子アトム級インフィニティリーグ/5分2R>
パク・ソヨン(韓国)
檜山美樹子(日本)

<ストロー級/5分2R>
吉成はるか(日本)
erika(日本)

<ストロー級/5分2R>
高本千代(日本)
杉本恵(日本)

<60キロ契約/5分2R>
愛日(日本)
中尾あづき(日本)

<グラップリングマッチ 54キロ契約/8分1R>
藤野恵実(日本)
前澤智(日本)

<ストロー級/5分2R>
高田暖妃(日本)
チョン・チャヒョン(韓国)

<グラップリングマッチ 58キロ契約/8分1R>
植木くるみ(日本)
植田咲(日本)

<グラップリングマッチ 48キロ契約/4分1R>
小笠原颯希(日本)
遠藤ジュリアン桜(日本)

<グラップリングマッチ 35キロ契約/4分1R>
吉村柚咲(日本)
笠井遥月(日本)

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【Grachan Herios】原口伸がRTUからの復帰戦。高橋孝徳を相手に、1年10カ月振りの国内ケージへ

【写真】写真は2023年2月のもの。1年10カ月振りに国内で戦う原口、その動向が最も気になるフェザー級ファイターの一人だ(C)MMAPLANET

18日(月)、GRACHAN実行委員会から12月22日(日)に東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosに元ライト級王者の原口伸が出場し、高橋孝徳と対戦することが発表されている。
Text by Shojiro Kameike

2年連続でRoad to UFCトーナメントにチャレンジした原口にとっては、2023年2月の小谷直之戦以来、1年10カ月振りの国内復帰戦に。今年のRTUからフェザー級に転向している原口は、そのまま国内でもフェザー級で戦う。


小谷戦のパウンドは衝撃的だった。この勢いを取り戻したい(C)MMAPLANET

2023年2月に小谷直之を1Rでパウンドアウトし、Grachanライト級王座を防衛した原口。同年5月からRTUに出場し、初戦ではインドネシアのウィンドリス・パティリマを、準決勝では韓国のパク・ジェヒョクを下すも、決勝では中国のロン・チュウにRNCで敗れている。翌年はフェザー級で再チャレンジしたが、初戦で韓国のホン・ジュンヨンに勝利したものの、準決勝で中国のチュウ・カンチエ戦で敗退した。

カンチエ戦は原口が勝っているという声も多かったが、負けは負け。原口はMMAPLANETのインタビューでも「納得はいかないが、いろんなことが吹っ切れた」と語り、国内プロモーション参戦も示唆していた。当然のことながら三度UFCを目指し、海外のフィーダーショー出場という道もあるなか、その動向が注目される原口が復帰の舞台として選んだのは、ホームグラウンドでもあるグラチャンだった。

11月7日に原口自身がXにて「みなさんが、んんーと唸るような試合が決まると思います」と投稿していたとおり、今回の復帰戦では様々な強豪がリストアップされている情報も入ってきていた。ここで対戦相手が高橋に決まったのは、今後のGrachanフェザー級でベルト挑戦も視野に入れてのことか。原口は今年9月にライト級王座を返上しており、かつGrachanではフェザー級の実績がないためノーランカーとなっている。ここで現在フェザー級3位の高橋を下してランクインし、小島勝司が返上した同級のベルトを狙うのだろうか。もちろん本人が語っているとおり、RIZINあるいは海外のフィーダーショーに出場する可能性もある。

いずれにしても注目は、原口のスタイルチェンジだ。前回のインタビューで、RTUの判定を受けて「ああいう判定になるなら、もうレスリングやコントロールに固執する必要はない。打撃でもガンガン行くし、寝技でもガンガン極めに行く」と語っている。国内随一のテイクダウン&パウンダーである原口が、新たな武器を見せることができるかどうか。

相手を封じ込めるグラップリングとムエタイの融合が持ち味の高橋(C)GRACHAN

今回の復帰戦でも、過去の実績でいえば原口の圧倒的優位は動かない。とはいえ、原口がガンガン行こうとすればするほど、高橋のファイトスタイルは厄介なものになるだろう。高橋のスタイルはムエタイ&グラップリング――相手を捌くだけでなく自ら首相撲と寝技で相手を潰していく高橋に対し、原口がフィニッシュを焦るようなことがあると、気づけば高橋の型にハメられているという展開も考えられる。

現在、Grachanフェザー級ランキングでは1位が中村京一郎、2位が黒井海成となっている。原口が高橋を下した場合、黒井は同じBRAVE所属であるだけに対戦は考えられない。となれば――今後の展開が楽しみになる、原口のGrachanフェザー級への出場だ。

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
TBA

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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45 Gladiator Gladiator028 Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 TSUNE YouTube   チャンネル パン・ジェヒョク プロレス 伊藤空也 手塚基伸 水野翔 笹晋久 筋トレ 髙谷裕之

【POUNDOUT01/GLADIATOR028】手塚基伸×水野翔、マンツーマンの壁スパー「スタイルは変えない」

【写真】背景はケージ模様マット。オーダー品で、かなりケージの雰囲気が出ます(C)SHOJIRO kAMEIKE

5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールで開催されるPOUNDOUT01にて手塚基伸が笹晋久と、6日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR028で水野翔がパン・ジェヒョクと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年2月、TSUNEに敗れてGrachanバンタム級王座を手放した手塚が、髙谷裕之の主催興行で復帰戦を行う。また、Gladiatorフェザー級挑戦者決定トーナメントのリザーブファイトでの勝利から、準決勝でパン・ジェヒョクと対戦することになった水野。二人は所属ジムが異なるものの、手塚が運営する大阪市鶴見区のジム「シークレットベースドミネート」で2人が行うマンツーマンの練習を行っている。そんな2人の練習では、両者のファイトスタイルが理解できる壁際のトレーニングが行われ続けていた――。


いつもこの練習しかやっていないです(手塚)
MMAを始めた時、手塚さんの指導を受けていました(水野)

――先ほどは1時間強、壁際の攻防を中心とした練習が行われました。お二人での練習は、いつも同じメニューなのでしょうか。それとも本日は、たまたま壁際の練習だったのですか。

1時間ノンストップで壁際の攻防を続けた両者。時おり寝技になるも、壁レスからのポジション取りが前提だ

手塚 いつもこの練習しかやっていないです(笑)。ジムが狭いので、あとはフロアで寝技の練習をするぐらいですね。水野君はとにかく頑張る選手で、この練習では俺が教えるというか潰していく。それに対して水野君がどうアプローチしてくるか――俺の肥やしとして成長してくれていますよ。

水野 アハハハ! やはり僕にとって手塚さんとの練習は本当に良いもので……やられまくりですけど(苦笑)。僕は手塚さんのようなファイトスタイルを目指していて。そのスタイルを実際に練習で感じ取って、試合に生かしていきたいと思っています。

――お二人で練習し始めたのは、いつ頃なのですか。

水野 去年の1月か2月ぐらいからですね。

手塚 俺がこのジムを開いて、パーソナルトレーニングを受けるようになってから、身動きが取れなくなったんですよ。他のジムに練習に行くことができなくなって。でも練習はしたい。そこでウチのジムに、一緒に練習してくれる選手を呼ぶようになったんです。その練習メンバーの中に水野君がいました。

水野 ここで練習が始まった頃は4~5人いて、今は手塚さんと僕でマンツーマンの練習になりました。

――シークレットベースドミネートで練習を始める前から、お二人は交流があったのですね。

水野 そもそも僕が格闘技スタジオSTYLEでMMAを始めた時、手塚さんの指導を受けていたんです。

手塚 そうなんですよ。僕はSTYLEでクラスを持たせてもらっていて。

――TSUNE選手と同じケースですね。水野選手と対戦するわけではないですが。

手塚 アハハハ! そういう選手、他にもいるんですよね。水野君とはもう5~6年の付き合いになります。

――当時、水野選手がMMAを始めた理由を教えてください。

水野 僕はもともとプロレスラーになりたかったんです。「プロレスラーになるためには何から始めたら良いのか」と調べていて、まずMMAを習おうと。そこで自宅の近くにあったSTYLEに入会しました。

手塚 当時は新日本プロレスに入ろうとして、体を大きくしていたよね。

水野 プロレスラーになるために筋トレして、体重も80キロぐらいありました。でも身長制限があって、入団することができなかったんです。

――現在はMMAを戦いながらプロレスラーとしても活動している水野選手です。手塚選手が自身のジムを設立し、練習相手として水野選手にも声をかけたと。

水野 いえ、僕の場合は自分から手塚さんに連絡させていただきました。

手塚 あぁ、そうやった。プロレスもやっていたけど、もう一回MMAに取り組みたいというので「それやったら、この時間に練習しているからおいで」と伝えたんですよ。

週4~5ほど、マンツーマンで練習させてもらっています(水野)
前日に時間を連絡して、「行けます!」と言ってくれる(手塚)

――今日の練習を見ていると、手塚選手がケージを利用してサブミッションを極めるのも、水野選手がケージ際で戦うスタイルであることも理解できました。

水野 前回もほぼケージ際でしか戦っていないですからね(笑)。

テイクダウン、ポジショニング、パスガード、パウンドーーほぼ全て壁際で

手塚 もともとポテンシャルがメチャクチャ高かったんですよ。プロデビューしたのは、いつだっけ?

水野 去年の6月です。

手塚 一緒に練習していて、この1年間で凄く成長しているのは実感しています。グラジでもたくさん試合を組んでもらって。

水野 いやぁ、もう……気持ちだけで攻めているようなものです(苦笑)。

手塚 最初は俺の練習要員に、というのが頭にあって。だけど今は凄く成長して、いつか俺を追い抜かしていくかもしれない。その水野君を超えるように――という感じで練習しています。

――マンツーマンの練習で、よくバランスが取れていますよね。手塚選手が押して、水野選手が潰していくパターンもあります。そこで切り返す手塚選手に対して、水野選手がいかにトップをキープできるか。お互いに必要なものを埋め合っているように感じられます。

手塚 はい。彼は体も強いので、怪我もしにくいんです。だから、いつでも一緒に練習できる――呼んだら何時でも来るし。

水野 週4~5ほど、マンツーマンで練習させてもらっています。

――週4~5! ほぼ毎日ではないですか。

手塚 こっちの時間に全部合わせてくれるので、助かっていますね。パーソナルトレーニングの指導の間に時間ができたら、それこそ前日に時間を連絡して、「行けます!」と言ってくれるんです。

水野 日付が変わる直前に「明日、○時に来られる?」と言われても「行きます!」と答えていますね(笑)。手塚さんは選手としてだけでなく、生物として凄いと思います。朝からパーソナルトレーニングがあって、夜はクラスの指導があり、その間に僕とマンツーマンで練習していて。本当に凄いです。

――なるほど。手塚選手はGrachanバンタム級のベルトを失って以来の復帰戦となります。前回のTSUNE戦について振り返っていただけますか。

手塚 1Rと2Rを取られているわけやから、最終ラウンドはしっかり極めに行かないかん。でも最後も微妙な感じで終わってしまいました。負けたのでショックはショックでしたよ。でも全力で挑んだし、そういう流れやったんかな――という感じですね。

――試合後のセレモニーでは、手塚選手自身がTSUNE選手の腰にベルトを巻きました。

手塚 2回も負けているんでね。TSUNE選手も俺へのリスペクトを言ってくれていたし、ああいう流れやったら――とパッて思いつきました。

――続いてケージに入った伊藤空也選手が「手塚さん、引退しないでくださいよ。自分がリベンジするんですから」と言い、手塚選手も大会後に「ああ言われたら、まだ続けなきゃいけないですね」と笑顔を見せていましたね。

手塚 格闘技って相手あってのものやから、皆がそうやってリスペクトし合って、盛り上げようと発言してくれる。「長いこと格闘技を続けてきて良かったなぁ」と思えるような年齢になりましたよ(笑)。

――アハハハ。一方、TSUNE戦を経て何か変えないといけない部分はありましたか。

手塚 壁の練習もそうやし、あとはフィジカルですね。今までフィジカルは鍛えているつもりでしたけど、年齢を重ねるにつれてガムシャラにできなかったです。どうしてもセーブをかけてしまう……組んでも攻め切れない時が何度もありました。

だから10年前に戻った気持ちで、改めて176BOXでフィジカルトレーニングに取り組んでいます。水野君も参加したほうがエェかなと思って声をかけたら「行きたい」と言うので、一緒に行っています。週2回フィジカルで一緒、週4~5回このジムで練習していて。

水野 ありがとうございます!

組みもフィジカルも強そう。柔らかさで対抗したい(手塚)
綺麗な打撃をかわして、組んでからは気持ちの勝負です(水野)

――今回の復帰戦で戦う笹選手は、正直なところベルトを失ってからの復帰戦としては厳しい相手かと思います。

手塚 僕は基本、オファーは断らないです。プロモーター側が考えて出してくれるオファーって、それがプロモーター側の僕に対する見方やと思うんですよ。だから出されたオファーを断ることもない。今回もその対戦相手が笹選手やったというだけで。

ボトムからの強さも必要なのがMMA。さらに体格で上回る水野に、手塚はトップゲームでも譲らず

「また強いのを呼んできたなぁ」と思いましたよ。パンチは腕っぷしが強いイメージがあるし、組みもフィジカルも強そうですね。だからこそ柔らかさで対抗したいです。今回は5分2R、延長ありでトータルマスト判定で……最近はMMAの判定基準も変わってきているので、どうなるかは分からないですけど。

――今の国内の採点基準で考えると、トップからのコントロールが評価されにくいなか、ボトムからのコントロールとなると……。

手塚 それでも俺は、このスタイルでやります。ここまで続けているので、変に大きく変えるよりは、このままのほうがエェんかなと思っていますし。

――水野選手にとってもトップコントロールが評価されるかどうか、という採点基準に変わってきています。

水野 最近の判定をみると、ただトップを取っているだけでは難しいです。だから気持ちで組んで倒して、3Rやり切ります。

――リザーブファイトから準決勝進出となったことについては、どのように感じていますか。

水野 凄いチャンスやと思いました。お話を頂いた時にすぐ、相手が誰とか関係なく試合を受けようと。

準決勝で戦うバン・ジェヒョク選手は体も気持ちも強くて、打撃も綺麗なファイターです。その打撃をかわして、組んでからは気持ちの勝負ですね。今は手塚さんと一緒にフィジカルトレーニングもやっていますし、気持ちを切らさずに勝負していきたいです。

――今回は5日に千葉で手塚選手が、6日に大阪で水野選手が試合をします。セコンドなどは……。

手塚 前日に俺が試合なので、水野君のセコンドは別の人にお願いしていますね。

水野 一番の不安は、セコンドに手塚さんがいないことです(苦笑)。その不安を乗り越えて、勝ってトーナメント決勝に進みます!

■POUNDOUT01 視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後16時30分~ YouTube髙谷裕之チャンネル

■GLADIATOR028 視聴方法(予定)
10月6日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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【Grachan Herios】1年のトリを飾る新イベントでTSUNE×伊藤、林RICE×ダリのW王座戦が決定

【写真】今年2月に交わされた約束が果たされる(C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)に東京都江東区のTFTホール500で開催されているGrachan70の中で、12月22日(日)に「GRACHAN Presents:HERIOS」がTFTホールにて行われることが発表された。
Text by Shojiro Kameike

併せて同大会の決定カード=バンタム級とライト級のタイトルマッチも発表されている。バンタム級は王者TSUNEが伊藤空也を挑戦者に迎え、ライト級はチャンピオン林RICE陽太にロクク・ダリが挑む。


HERIOSについて、GRACHAN実行委員会から届いたプレスリリースには、次のように記されている。

「GRACHAN Presents: HELIOSは、GRACHANが長年にわたり築き上げてきた歴史と闘志を象徴する、年に一度のスペシャルイベントです。「HELIOS」はギリシャ神話に登場する太陽神を意味し、選手たちが限界を超え、輝きを放つ姿を象徴しています。
この大会には、年間を通じてGRACHANで選ばれた精鋭たちが出場し、最高峰の戦いを繰り広げます。彼らは勝利への激しい戦いを経て、この特別な舞台に立つことを許された選手たちです。HELIOSでは、勝者が栄光を手にし、新たな伝説がここで生まれることでしょう。
圧倒的なスリルと挑戦的なバトルが展開され、HELIOSという名にふさわしい、最高の格闘技イベントをお届けします。GRACHANの新たな時代の幕開けに、ぜひご注目ください。」

GRACHANの新たな時代の幕開け――その兆しは、実は既に発表されている2025年の大会スケジュールにも表れていた。来年は年2回の大阪大会、そして初進出となる福岡大会はもちろん、東京大会がいずれもTFTホール500で行われる。そんななか、年末の東京大会のみ、会場が「TFTホール1000」となっている。東京都江東区有明のTFTビルには席数が異なる3つのホールがあり、12月大会のみ通常よりも大きな「TFTホール1000」を使用するのはなぜか。その理由が今回の発表で明らかとなった。

アマチュア大会=GRACHANチャレンジからプロへ、そして通常の大会で経験を積み、結果を残した選手が年末のHERIOSへ――。もちろん、この流れの軸にあるのはベルトを巡る戦いだ。今回すでに2階級のタイトルマッチが発表されており、さらにベルトに関わる試合が決定することは間違いない。さらにHERIOSを経て、豪州Eternal MMAなど海外イベントへの進出も大いに考えられる。

今年2月の大阪大会で並んだ両者(C)SHOJIRO KAMEIKE

そんなGRACHANの新機軸を象徴するのが、TSUNE×伊藤空也のバンタム級タイトルマッチだろう。今年2月の大阪大会でTSUNEが手塚基伸を下してベルトを巻いた直後、伊藤がケージイン。新王者への挑戦をアピールした伊藤は、6月にロッド・コスタを下してEternal MMAバンタム級のベルトを獲得し、改めてTSUNEに挑むストーリーラインが繋がった。挑戦者の伊藤はGRACHAN71のケージに登場し、「本来は僕が持っていたベルトを獲り返しに行きます」と意気込みを語っている。対する王者のTSUNEも「最高の試合を会場に観に来てください」とアピールした。

また暫定ライト級王者の林RICEも、今年4月に韓国ROAD FCでパク・シウォンに敗れて以来の復帰戦となる。正規王者の原口伸がベルトを返上し、改めて林RICEがダリと防衛戦を行うことに。挑戦者のダリとは2022年12月に一度対戦しており、その時はダリが判定勝ちを収めている。林RICEにとっては王座防衛とリベンジを賭けた一戦だ。この敗北から5連勝し、王者にまで上り詰めた林RICEが韓国での戦いを経て、どのような試合を見せるか。対するダリはGRACHAN71でケージインし、「もう一回GRACHANのチャンピオンになります。試合は1Rで終わらせます」と挨拶した。

10月5日に千葉で行われるPOUNDOUTでは、中村京一郎×鍵山雄介というGRACHANフェザー級のランカー対決も組まれている。王者の小島勝志がベルトを返上したなか、この試合の勝者もまたHERIOSに関わってくるのか見逃せない。

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