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45 MMA MMAPLANET o SASUKE Shooto Shooto2024#04 ジョングウェン・パン

【Shooto2024#04】右を振るうパンをテイクダウンしたSASUKEがスロエフ・ストレッチでフィニッシュ

<フェザー級/5分3R>
SASUKE(日本)
Def.1R3分02秒 by スロエフ・ストレッチ
ジョングウェン・パン(中国)

SASUKEフェイントに反応したパンがワンツーを伸ばす。SASUKEは右カーフを当てる。SASUKEの左フックがクリーンヒットすると、パンも右ストレートを伸ばしていく。SASUKEはパンのパンチに対して左インローへ。さらにニータップを狙うも、これはパンが切った。笑みを浮かべながら前進するパンに左フック、右カーフを当てるSASUKE。パンの右もSASUKEの顔面を捉えている。左フックを軸に戦うSASUKEは、パンが距離を詰めてくるとダブルレッグでグラウンドに持ち込み、ケージ際でバックに回った。しっかりと相手を潰し、バックマウント→四の字フックで固める。そして起き上がるパンの右足を取り、スロエフ・ストレッチでタップを奪った。

勝利したSASUKEは「修斗フェザー級のヤツら、最近は僕のことをSNSでいうヤツらが多いけど、そんなヤツらが修斗を背負えると思えない。全員、中国で勝ってから言ってこい」と挑発した。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#04 アーイージアコ・アーケンビエコア エフェヴィガ雄志 修斗

【Shooto2024#04】ケージ際の差し合いを制したエフェヴィガ、左ボディでアーケンビエコアを沈める

<ライト級/5分3R>
エフェヴィガ雄志(日本)
Def.2R2分31秒 by KO
アーイージアコ・アーケンビエコア(中国)

エフェヴィガが回りながら距離を詰め、左ジャブを突く。アーケンビエコアの左ローに対し、エフェヴィガが右カーフを効かせる。さらに右カーフを連打すると、アーケンビエコアがバランスを崩した。アーケンビエコアがシングルレッグからドライブし、エフェヴィガをケージに押し込む。左腕を差し入れているエフェヴィガは、さらに右腕を差し上げてボディロックで切り返した。頭をおっつけてケージに押し込むエフェヴィガは、アーケンビエコアの足にヒザを入れつつ、左右に揺さぶる。エフェヴィガが右腕を背中に回したまま左アッパーを連打すると、アーケンビエコアが明らかに嫌がる。

レフェリーのブレイク直後、エフェヴィガが右カーフを連打していく。アーケンビエコアのシングルレッグをスプロールしたエフェヴィガは、相手の右をかわして右カーフと左ジャブで寄せ付けない。アーケンビエコアの右ミドルをブロックしたエフェヴィガが、ケージを背負わせて右ストレートを決める。アーケンビエコアの左ローがローブローとなり試合は中断。再開後、アーケンビエコアが左の蹴りを散らす。エフェヴィガの打ち下ろしの右がアーケンビエコアの顔面を捉える。距離を詰めたエフェヴィガを抱えたアーケンビエコアだったが、ケージに押し込まれて初回を終えた。

2R開始早々、タイムストップが掛かる。アーケンビエコアの右スネから大量の出血が見られ、ドクターチェックが入った。再開されると、アーケンビエコアが左の蹴りを散らす。エフェヴィガは左ジャブを突きながら追い込んでいく。アーケンビエコアが組みつくと振り払い、パンチを浴びせる。なおもシングルレッグで組んだアーケンビエコア。エフェヴィガは片足でケージ際まで移動し、背中を着けて腕を差し返す。ボディロックで組んだエフェヴィガは、頭をおっつけて左アッパーを連打する。顔面だけでなくボディにも打ち込んだエフェヴィガが、離れて左ジャブから左ボディをぶち込んだ。この一撃でダウンし、亀になったアーケンビエコアにパウンドを浴びせてレフェリーストップを呼び込んだ。

KO勝ちしたエフェヴィガは「試合内容には納得いかない。勝ちは勝ちだけど、良い勉強をさせてもらいました。修斗の上位ランカーは逃げてばかりですが、いつかやると思うので、よろしくお願いします」と挨拶した。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#04 ソルト ハイライ・ウーシャアモー

【Shooto2024#04】バックコントロールに徹したウーシャアモーがQOPソルトをスプリットで下す

<女子ストロー級/5分3R>
ハイライ・ウーシャアモー(中国)
Def.3-0:29-28.29-28.28-29.
ソルト(日本)

ソルトがサウスポースタンスで一気に距離を詰める。組んだウーシャアモーがケージに押し込み、さらにバックコントロールへ。リフトしてグラウンドに持ち込んだウーシャアモーはバックマウントを奪取した。四の字フックに移行したウーシャアモーは、立ち上がるソルトをバックコントロールで制し続ける。再びグラウンドに引きずりこんだウーシャアモーに対し、ソルトが正対して立ち上がる。しかし首を制しているウーシャアモーがケージに押し込んでいく。差し返したソルトがヒザを突き上げる。切り返したソルトはウーシャアモーをケージに押し込み、右ヒジを叩きつける。ケージ際で差し合いが続いたあと、離れたソルトが打撃で攻め込んだが、右スピニングバックフィストをかわされ、ボディロックで組まれてしまう。またもウーシャアモーがバックコントロールからグラウンドに持ち込み、パンチを落としていった。

2R、今度はオーソドックスで突っ込んだソルトだが、ウーシャアモーの右ストレートを受ける。左ジャブを突いて回るソルトが、前に出るとウーシャアモーが組んでドライブする。ボディロックでケージに押し込むウーシャアモーだが倒せず。離れるとソルトの前蹴りがヒットし、ウーシャアモーが下がるように。ソルトの左ジャブをかわしてシングルレッグで組んだウーシャアモーがバックに回る。右足を差し入れたウーシャアモー。ソルトはその右足にヒジを打ち込み、解除させた。バックコントロールからグラウンドに引き倒されると、ソルトもすぐに立ち上がる。再びリフトでグラウンドに持ち込んだウーシャアモーは、バックマウントからソルトの左腕を取って腕十字へ。体を起こしたソルトが潰しにかかるも、ウーシャアモーが回転して腕を伸ばす。これを凌いだソルトは立ち上がり、ウーシャアモーもスタンドに戻った。すぐさまボディロックで組みついたウーシャアモーが、ソルトをケージに押し込んでラウンドを終えた。

最終回、ソルトが蹴りを散らしながら距離を取るが、またも組みつかれてしまう。左腕を差し上げてケージに押し込んでいくウーシャアモー。ソルトは相手の右手首を押さえ、クラッチを外して首相撲へ。ウーシャアモーはシングルレッグに切り替えた。凌いだソルトが離れてボディ攻撃、ヒジでウーシャアモーを下がらせる。シングルレッグを切りながら右ヒジを連打するソルト。それでもウーシャアモーがバックに回る。右足を差し入れられたソルトも正対し、ウィザーから崩しにかかるも、やはりウーシャアモーがバックを奪う。ソルトの右足を制したウーシャアモーが押し込み続けると、レフェリーがブレイクをかけた。再開後、すぐにボディロックで組んだウーシャアモーがバックに回り、右腕をソルトの首に回す。ここはRNCを極められなかったが、四の字フックでソルトを寝かせ、そのまま試合終了のホーンを聞いた。

試合終了直後、雄たけびを挙げたウーシャアモー。裁定はスプリットとなったがウーシャアモーが判定勝ちを収めた。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#04 修斗 杉本恵 藤野恵実

【Shooto2024#04】藤野恵実がマウントパンチでTKO勝利。デビュー20年目・30勝目の修斗王座戴冠

<修斗女子ストロー級王座決定戦/5分5R>
藤野恵実(日本)
Def.3R3分43秒 by TKO
杉本恵(日本)

杉本がジャブと左右のロー、藤野も右を振って前に出る。杉本は細かくフェイントを入れてジャブを伸ばし、右ストレートのカウンターを狙う。組みつく藤野だが、ここは両者が離れる。杉本はジャブで距離を測ってワンツー、藤野が前進するところを上手く崩して組む。

ここも両者はすぐに離れた。距離を詰めたい藤野に対し、杉本はジャブとワンツー。藤野も顔とボディに振って左フックを狙う。藤野が左フックを打つと、杉本がシングルレッグに入り、藤野がギロチンチョークへ。杉本が頭を抜いたところでラウンド終了となった。

2R、杉本がジャブとインロー。藤野は前に出て左右のパンチを当てる。杉本はしっかり距離を取ってジャブを当て、藤野は思い切り左で飛び込む。杉本がジャブを突き、藤野が右をかぶせて前に出ていくと、杉本は右ストレートを狙う。藤野は細かい打撃をもらっても前に出て右ストレート。これで杉本をケージまで下がらせ、組みついてボディにヒザ蹴りを入れる。

離れた杉本は距離をとってジャブを打つが、藤野はジャブに合わせて組みついてケージへ押し込む。杉本の顔を突き放してパンチを打ち込んだ。離れた杉本はスピニングバックフィストを立て続けに放つ。藤野はこれに合わせて組みついてバックへ。ハーフガードでトップキープしてヒジを落とし、杉本が体を起こすとがぶってパンチを入れる。

3R、杉本がジャブ。藤野がワンツーを当てると、杉本が右目を気にする素振りを見せる。杉本はダブルレッグに入るがテイクダウンできない。距離が離れると再び杉本がシングルレッグに入ると、藤野がそれを潰してマウントポジションを取る。

ここから藤野がパンチを落とし、足を一本戻されても鉄槌とヒジを連打する。杉本も亀になって立ち上がろうとするが、藤野はポジションをキープして殴り続ける。最後は藤野がマウントパンチの連打でレフェリーが試合をストップした。

試合後、藤野は「プロ20年目、30勝目で修斗のベルトを獲りました。私は運動神経がなくて、センスもなくて。でもずっとみんなが支えてくれるし、応援に来てくれて、練習もしてくれて。いつも諦めずに続けてよかったと思わせてもらっています。格闘技が大好きで、仲間たちが大好きで、いい格闘技人生を送っています。まだ続けます。もっと強くなりたいんで」と語った。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#04 修斗 新井丈 旭那拳 田上こゆる

【Shooto2024#04】ストロー級1位・旭那を右の一撃で沈めた田上も新井丈に対戦をアピール

【写真】ケージを背負った田上の一撃--狙っていたのか(C)MMAPLANET

<ストロー級/5分3R>
田上こゆる(日本)
Def.1分50秒 by KO
旭那拳(日本)

低く構える田上が、スイッチしながらオーソドックから右カーフを当てる。旭那もスイッチから距離を詰める。オーソドックスから左ジャブを突く旭那に対し、田上が右を振るった。旭那がプレスをかけて田上にケージを背負わせる。互いにインローで探り合うなか、サウスポーから一気に距離を詰めた旭那の顔面に、田上が右カウンター一閃! この一撃で旭那のアゴを打ち抜いた田上が、前のめりに倒れた相手にパウンドの連打を浴びせるとレフェリーがストップした。

ランキング1位の旭奈を「大阪から新井チャンピオンに喧嘩を売りに来た田上こゆるです。修斗ストロー級で打ち合える選手とやりたいです。僕と打ち合える男気のある選手、お願いします」と語り、新井丈に向かって「チャンプ、良かったら次やりましょう」とアピールした。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#04 修斗 新井丈 石井逸人 関口祐冬

【Shooto2024#04】関口が石井のダブルレッグにヒジ連打。2RKO勝利でフライ級王者・新井に挑戦アピール

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
Def.2R3分10秒 by KO
石井逸人(日本)

サウスポーの関口に対し、石井がジャブと伸ばしてインローを蹴る。関口も左ストレートを返すが、石井が関口にケージを背負わせてワンツーで飛び込む。そのまま組んだ石井だが、ここは離れる。関口は構えをスイッチしつつ左ハイを蹴ると、石井はそのまま前に出てテイクダウンする。石井はバックについて足を四の字クラッチし、RNCを狙いながらパンチとヒジを入れる。関口の動きに合わせて腕十字も狙いつつ、バックキープしてラウンドを終えた。

2R、関口が右手を伸ばして左ストレート、ガードを降ろした構えから左ストレート・フックを打つ。石井はしっかり構えた状態から右ストレートを放つ。関口はスイッチも交えてパンチにつなげてニータップ、右カーフを蹴る。じりじりと前に出る石井は関口の右アッパーに合わせてダブルレッグに入ってケージまで押し込む。

ここで関口はケージを背にしてダブルレッグで組まれた状態のまま、石井の側頭部にヒジを連打。これをもらい続けた石井が脱力して崩れ落ち、関口がKO勝利を収めた。試合後、関口は「前回は向こうが挑戦者。次は僕が挑戦者でやりたい」と過去に敗れている修斗世界フライ級王者の新井丈への挑戦をアピールした。


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【Shooto2024#04】杉本恵とストロー級王座決定戦、藤野恵実「諦めたくないです、色んなことを」

【写真】1980年11月17日生まれ、キャリア30勝まであと一つ(C)TAKUMI NAKAMURA

19日(日)、東京都港区のニューピアホールで昼夜興行として開催されるShooto2024#04では、第1部(昼興行)のメインで藤野恵実が杉本恵と修斗世界女子ストロー級王座を賭けて戦う。
Text by Takumi Nakamura

昨年のインフィニティリーグで優勝を果たし、王座決定戦に駒を進めた藤野。ベルトを争う相手=準優勝者はリーグ戦で唯一引き分けた杉本となった。リーグ戦を戦う中で練習環境がJAPAN TOP TEAMとして整備され、コンスタントに試合をこなすことでMMAファイターとして成長を遂げた。自身2本目のベルトへの想い、そしてMMAファイターとしての夢=UFCへの想いも語ってくれた。


――インフィニティリーグ2023を経て、今大会では杉本恵選手と王座決定戦が決まりました。リーグ最終戦(吉成はるかにKO勝ち)から今回の試合に向けて、どんなことを意識して練習してきましたか。

「基本は変えてないんですけど、JAPAN TOP TEAM(JTT)で体制が徐々に出来上がってきたので、いい練習ができていると思いますね」

――練習環境がJTTになって一番変化したところはどこですか。

「以前はチーム自体、それぞれみんな練習をやっている感じで、私も結構外部に出ることの方が多かったんです。特に女子は選手も少ないので、引き続き外部練習は続けているのですが、チームとして一体感が出てきたと思います」

――専門のトレーナーが増えたイメージですが、その辺りが変わったところですか。

「ヘッドコーチがしっかりいることが大きいです。今までヘッドコーチ不在で外部トレーナーだけだったのですが、エリー(・ケーリッシュ)がヘッドコーチとして来てくれて、きちんと(練習を)締めてくれるという形が出来上がりました。エリーは全体に目を配って、選手ひとりひとりのこともすごく見てくれていて、そういうヘッドコーチのもとで練習できているなっていうのはありますね」

――選手それぞれがやっていることをエリー・コーチがまとめるイメージですか。

「練習そのものというよりも、例えばエリーはスパーリングを全部見ていて、これができていたから次はここが課題だとか、試合が決まったら対戦相手を見て、こうしてこうとか、そういうことを提案してくれますね」

――スパーを見てアドバイスするコーチがいると練習の意識もかなり変わるのではないですか。

「今までは自分でやりながら津田(勝憲)に見てもらう形で、トレーナーが常駐しているわけではなかったので、そういうトレーナーがいることは大きいですね」

――言える範囲で気づいたこと・指摘されたことが何か教えてもらえますか。

「結局言っていることは津田と一緒と言えば一緒なんです。でも同じことを違う人から指摘されるということは、自分の課題が明確で分かりやすい。分かりやすいからこそ、その課題をもっと意識して直していかなきゃいけないんだろうなと思いますね」

――新しいことを取り入れるよりも、引き続き継続して直すべきところに着手している形ですか。

「はい。時期的に新しいことをやるというより、課題を直す形です」

――そういった意味では、リーグ戦に出場して、何が経験・プラスになりましたか。

「リーグ戦が始まった頃はまだJTTの体制が整っていなくて、津田のもとでずっと練習していた形だったんですね。リーグ戦出場を決めた理由が、試合数が多いというところで。今まで強い選手と試合したいと言い続けてきたんですけど、コロナなどの理由で試合間隔がものすごく空いちゃって。キャリア的にも、いつまで試合できるかも分からないなか、できるだけたくさん試合をしたいと思っていました。ちょうどそのときに修斗さんがリーグ戦の話をくれて、2カ月に1試合ペースで試合ができると。なかなかそういう経験はできないので、コンディショニングを含めて自分をどう作っていくか。そう思って参戦させていただきました」

――2023年4月~2024年1月までの約9カ月間で5試合を戦い、過去最多と言ってもいいくらい試合をしていますよね。

「MMAとキックを並行してやっていたときは両方合わせて年間5試合くらいやっていたんですけど、ある程度キャリアを重ねてからは一番やっていますね。周りからも体調的に体が持つのか、最初はちょっと心配もされたんですけど、意外と調子よく上げていけたんで、結果よかったなと」

――スパンが空くよりも試合が続く方が体は作りやすいですか。

「そうですね。基本的に練習をずっと続けているので、だらけずにすぐに気持ちを切り替えやすくて。なんか良かったですね」

――練習環境が変わり、試合をコンスタントにこなすなかで自分の中の変化は何か感じましたか。

「リーグ戦は2R制だったんですけど、最近は2R制の試合をやっていなくて。私は最初のラウンドをなかなか行けなくて様子を見ちゃうことも多くて、2R制だから最初から出し切ることは意識してやるようにしていました。スロースターターだった部分は少しずつ改善できたかなと思います」

――2R制の試合をやったことで戦い方の幅は広がりましたか。

「あとはインフィニティリーグだからというわけじゃないんですけど、より早いフィニッシュをしないと勝っても点数が伸びない・優勝できないかもしれないというのがあったので、そこは意識して早いフィニッシュをしたい、しようと心がけていました」

――藤野選手はMMAで40戦以上キャリアを重ねていますがまだまだ自分が変わるきっかけやポイントはありますか。

「まだできないこととかやるべきことが多いですし、現状維持で良いレベルではないので、どんどんやっていきたいなとは思っています」

――今大会ではリーグ戦で引き分けている杉本選手と5Rのタイトルマッチで対戦します。杉本選手にはどんな印象を持っていますか。

「戦績的に負けが少ない選手なので、手堅い印象がすごくありますね」

――試合をした時も手堅い印象でしたか。

「あのときはドローになっちゃったのですが、自分が1Rを取れたなと思っちゃったのが本当にダメで。それで(2Rは)多分いけたなと思って試合を終わらせてしまって、結果ドローになってしまったんです。そういう慢心じゃないけど、確実にちゃんと仕留めるとか明確なものを作らなければいけないと思いました」

――ジャッジペーパーを見直すと、1Rはジャッジ3名とも10-9で藤野選手を支持。2Rは2名が10-9で杉本選手、1名が10-9で藤野選手と票が割れる形でドローに終わりました。試合直後はどんな心境でしたか。

「私は『えっ!?』となったのですが、津田は2R取られたかもって言っていたんですよ。1Rは明確に取っているけど、2Rはどちらにつくか分からない、と」

――セコンドの判断はそうだったのですね。

「だから津田は2Rの最後に『行け!』と言って怒っていたんです。逆に私はもう大丈夫だと思って、明確な差をつけずに終わらせてしまったことがダメでした」

――次は5Rの王座決定戦で、微妙なラウンドでどちらにポイントが入るかで勝敗が分かれると思います。そのうえで明確にポイントを取る・優勢に見せるところもテーマになってきますか

「パンクラスでやっていた頃はオープンジャッジだったんで、正直やりやすかったんですよね。でもオープンジャッジじゃないと、どちらにポイントが付いたかは本当に判断が難しい。もちろんフィニッシュはしなければいけないんですけど、誰が見ても自分がしっかり取ったと思わせる試合をしないと、前回みたいなことが起こりうる。そう思ってやります」

――今回は修斗のベルトがかかった試合です。タイトルマッチという部分での想いはいかがでしょうか。

「まさかこんなに色々ベルトに挑戦させていただけるとは思ってなかったし、パンクラスでタイトルに絡んだあと、もうベルトに絡むことはないかなと思っていたので。ラッキーと言ったらあれですけど、ありがたい話だなと思いますね」

――今の藤野選手の年齢・キャリアで修斗のベルトを巻くことには、どのような意味があると思いますか。

「何回もタイトルマッチを経験しましたけど、ベルトが取れたのは1回だけなんです。今年でプロデビューして20年経って、私は元々何か格闘技のベースもあるわけでもないし、何かが上手いということもない。最近は若い選手もすごく勢いがあります。でも一生懸命、格闘技を続けていたら、形になるということを自分で証明したいと思います」

――20224年最初の試合ですが、2024年はどのような1年にしたいと思っていますか。

「UFCにいきたい! Road to UFCはなんで年齢制限あるんだよってずっと文句もあるんで(苦笑)。格闘技始めた時からの夢がベルトを取ること、あとはUFCに行くことなんです。それをずっと言い続けているけど、そこには行けないまま来てしまって。だからこれからも現役を続けられる限りは諦めたくないです、色んなことを」

■視聴方法(予定)
5月19日(日)
午後12時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<修斗女子ストロー級王座決定戦/5分5R>
藤野恵実(日本)
杉本恵(日本)

<ストロー級/5分3R>
旭那拳(日本)
田上こゆる(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
石井逸人(日本)

<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>
ヤックル真吾(日本)
須藤晃大(日本)

<2024年度新人王Tフライ級1回戦/5分2R>
前田壮吉(日本)
シモン・スズキ(日本)

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【Shooto2024#04】藤野恵実と修斗女子世界ストロー級王座決定戦、杉本恵「藤野選手の圧力は感じなくて」

【写真】初戦の経験が、どう生きるか。楽しみな、25分間(C)SHOJIRO KAMAIKE

19日(日)、東京都港区のニューピアホールで昼夜興行として開催されるShooto2024#04では、第1部(昼興行)のメインで杉本恵が藤野恵実と修斗世界女子ストロー級王座を賭けて戦う。
Text by Shojiro Kameike

両者は昨年のインフィニティリーグで対戦し、結果は2Rドローに。しかしリーグ戦で優勝した藤野と準優勝の杉本が、ベルトを賭けたリマッチに臨むこととなった。杉本にとっては2度目のインフィニティリーグ挑戦で、初のベルト挑戦に辿り着いた。今回の試合に向けてタイはプーケットのタイガームエタイで練習していたという杉本に自身の成長と改善点、そしてベルトへの想いを訊いた。


――タイガームエタイで練習しているとお聞きしましたが、今もバンコクにいらっしゃるのですか。

「昨日帰国しました! 5月3日から10日間ほど、RENAと一緒にタイガームエタイで行かせてもらっていました」

――本野美樹選手もそうですし、RENA選手をキッカケにAACCからもタイガームエタイへ出稽古に行く選手が増えているのですね。

「そうですね。またRENAがタイガームエタイに行くと聞いて、私も試合前の追い込み練習で行きたいと思いました」

ソン・ヤードン、RENA、本田良介と(C)MEGUMI SUGIMOTO

――タイガームエタイではどのような練習をしてきたのですか。

「ボクシング、キックボクシング、寝技とMMAの全てですね。タイガームエタイにはいろんなクラスがあって、全てのクラスに参加できるので。おかげで1日3部練をやってきました。今までも阿部さんやAACCのメンバーと一緒に海外へ行ったことはありましたけど、これだけ長い期間、しかもガッツリと練習したことはなかったです」

――RIZIN神戸大会の前にタイで練習しているRENA選手にリモートでインタビューしたところ、ものすごく明るかったです。日本にいるとそうではない、ということではないと思いますが、タイの雰囲気がより人を明るくさせるのでしょうか。

「気候もあるし、タイガームエタイは練習環境も整っているので、すごく良い感じで練習することができました。私の場合は日本にいると、どうしても子供もいるし家庭のことも考えないといけなくて。今回はタイで集中して練習することができたので良かったです」

――杉本選手がタイで練習している間は、ご主人である阿部裕幸AACC代表がお子さんと一緒に……。

「ウチの場合は子供が二人ともAACCで練習していますからね。お父さんと一緒に練習へ行っていました」

――杉本選手は2013年に一度プロデビューし、お子さん二人の出産を経て2019年に復帰しました。小さいお子さんが二人いながら現役生活を送ることに難しさはないですか。

「周りの選手と比べても、どうしても練習時間は削られてしまいますよね。『いつまで現役を続けられるのかな……』とは考えたりします。でもそこは自分次第で、時間を見つけて強くなるしかないんだろうと思います」

――6年のブランクの間も、ずっと復帰したいという想いを抱えていたのですか。

「もともと小学校から大学までレスリングをやっていて、大学の後は就職してレスリングは辞めていました。その頃に阿部さんと出会い、最初はキッズレスリングの練習を手伝っていて――AACCでMMAの練習を見た時に、私もMMAをやりたいと思って。でもプロデビューして1年ぐらいで出産と子育てに入ったから、自分の中でやり切れていないという気持ちがあったんです」

――2019年に復帰するまでの6年間で、MMAも大きく変化していたと思います。分かりやすいところでは、国内でもリングよりケージが使用される興行が増えていました。その6年間のギャップは感じませんでしたか。

「確かにいろいろ変化していましたけど、その場に復帰することに対して怖さとかはなかったです。それよりも自分がまた皆の中に戻りたいという気持ちのほうが強くて」

――その気持ちに体は追いつきましたか。

「大丈夫でした。練習に復帰した時、思っていたよりも動けましたね」

――復帰後の2020年、黒部三奈選手とSARAMI選手に2連敗を喫して以降は無敗です。この2試合を境に杉本選手の中で何か変化があったのでしょうか。女子選手の中でも杉本選手は11勝3敗2分と勝率が高い。しかしトップどころには勝てないのか……という印象がありました。しかし次に対戦する藤野恵実選手との初戦(昨年11月)は2Rドローで、成長も見えた試合だったと思います。

「とにかく『負けたくない』という気持ちですね。私は負けず嫌いなので(笑)。AACCのメンバーがベルトを巻くなかで、早く私も追いつきたいと思って練習してきました」

――負けず嫌い、ですか。そう聞くと分かります。杉本選手は負けず嫌いの性格が強すぎませんか。

「アハハハ! そうですね」

――もともとレスリングのベースがあるのに、なぜそのベースを生かして戦わないのだろうかと思っていました。たとえば1Rは打撃戦で、2Rになるとテイクダウンからコントロールするという展開が多く……。

「それ、みんなに言われます(苦笑)。私は打撃がヘタクソなので、1Rはどれだけできるか試したくなってしまうんですよ。でもパンチが強くないこともあって、2Rはテイクダウンするという。本当は1Rからレスリングで勝負したほうが良いことは分かっているんです。でも、どうしても殴り合ってしまって」

――杉本選手の場合、気持ちが強すぎて前に行きすぎているように感じます。

「それはありますね(笑)。私は不器用で、一つのことしかできないんですよ。打撃は打撃、レスリングはレスリングと、どっちかになってしまいます。それも以前よりはバランスも良くなっているのかなぁ、とは思っているんですけど」

――藤野選手との初戦では、その成果が出たと思いますか。

「あの試合は思っていたよりも藤野選手の圧力は感じなくて、『これはいけるんじゃないか』と。相手の力強さも警戒はしていたものの、その点も対応できて。意外と冷静に戦えていたと思います」

――序盤にフラッシュダウンがありながら、テイクダウンを奪ってドローに持ち込めたのも冷静さがあったからこそですね。

「あぁ、あれはフラッシュダウンじゃないんですよ。体当たりというか、押されて転んじゃったんですよね(苦笑)」

――体当たりが強く転んでしまった……それはそれで、相撲MMAの真骨頂です。

「でもパンチを出していたので、あれはフラッシュダウンに見えても仕方ないです。あの時だけは、すごい圧力を感じました」

――冷静に戦うことができていた、というのは続く宝珠山桃花戦で証明されたのでしょうか。相手を打ち合いに引きずりこむことがある宝珠山選手に対して、杉本選手は打ち合いを挑まなかったです。

「相手が打撃の選手だったので、テイクダウンから優勢なポジションを押さえて勝つことは決めていて。いつも『相手が打ってきたら、こちらも……』という感じで試合をしてきましたけど、宝珠山戦はその気持ちを我慢しました(笑)」

――アハハハ。前回のインフィニティリーグと今回とでは気持ちも違いましたか。

「前回は復帰という意味で、『できる範囲で頑張れたら』と思っていました。でも2回目となると『絶対に勝ちたい』という気持ちは強かったです。その中で、藤野選手との試合はドローでしたけど手応えはあって。自分の気持ちと試合内容が、ようやく形になってきて――2回目のインフィニティリーグ挑戦で、ようやくベルトが懸かった試合にたどり着くことができました。次は絶対にベルトを獲りたいですね」

――初戦は2R戦で、次は5R戦です。その違いは意識しますか。

「2Rと5Rでは全然違いますよね。私自身やってみないと、どうなるかは分からないです。でも自分がやるべきことを全て出すというのは変わらないですね。5Rフルで戦うことになるかどうかは分からないけど、ラウンド一つずつ自分のレスリングを生かして全力で勝ちに行きます」

■視聴方法(予定)
5月19日(土)
午後12時30分~ABEMA格闘チャンネル

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【Shooto2024#04】藤野と杉本が世界女子ストロー級王座決定戦でリマッチ。関口×石井、旭那×田上が決定

【写真】リーグ戦でドローに終わっている2人が王座決定戦で再戦(C)SATOSHI NARITA

5月19日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦。この日は昼夜大会として開催され、第1部=PROFESSIONAL SHOOTO 2024 Vol.4の主要カードが発表された。
Text by Takumi Nakamura


今大会のタイトルマッチとして、世界女子ストロー級チャンピオン決定戦=藤野恵実×杉本恵が決定した。藤野と杉本はともに昨年のインフィニティリーグに出場。

1位と2位が世界王座決定戦で対戦するというレギュレーションのなか、ともに3勝1分の成績だったが、2つの一本勝ちを収めた藤野が勝ち点で杉本を上回り、藤野が優勝、杉本が準優勝という結果に。リーグ戦でドローに終わっている2人がベルトをかけたリマッチに臨むことになる。

前回=昨年11月の対戦は1Rに藤野が左右のフックでフラッシュダウンを奪い、バックキープするなど優勢に試合を進め、2Rは杉本が1度テイクダウンを奪ったものの、トップキープを許さなかった藤野が打撃で前に出る展開で終了。

ジャッジ1名が20-18で藤野を支持、残り2名が19-19というポイントでのドローで、1Rを明確に藤野が取り、2Rは票が割れる形だったため、藤野優勢の印象が残る内容だった。

この時はリーグ戦のため5分2Rの短期勝負だったが、今回は王座決定戦=5分5Rの長期戦となる。約半年というインターバルでの再戦、藤野としては前回の試合運びを継続すれば勝ちが見えてくる。杉本がどんな準備と戦略を用意してケージに立つかがポイントの王座決定戦だ。

昨年12月にフライ級で内藤頌貴に一本勝ちした石井逸人がランキング1位の関口祐冬と対戦。また旭那拳の負傷により、3月大会から延期となっていた田上こゆるとの一戦が今大会にスライドで実施される。

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