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【Road to UFC2024Ep03】透暉鷹、キム・キュソンを完封。唯一、日本人でバンタム級準決勝進出も笑顔なし

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
透暉鷹(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
キム・キュソン(韓国)

跳ねるようなステップを踏むキム・キュソンに対し、透暉鷹はスイッチして左ミドルを蹴る。右ローからスピニングバックフィストを見せた透暉鷹は、距離の詰め方を試しているか。待ちの姿勢でアッパーを繰り出すフェイクから、ジャブを伸ばすキム・キュソンに対してワンツーフックの透暉鷹が、じりじりと前に出る。キム・キュソンも前に出るようになり、透暉鷹の左フックをかわす。カーフを入れる透暉鷹、キム・キュソンも返してカウンターの右を放つ。残り70秒、一気にダブルレッグでテイクダウンを決めた透暉鷹が、クローズドガードの中からパンチを落とす。

オープンガードになったキム・キュソンが透暉鷹に続き、スタンドに戻り距離を詰める。首を固めて背負いで投げた透暉鷹だがトップは取れず、初回が終わった。

2R、すぐに距離を詰めて左ローの透暉鷹だが、キム・キュソンが右を当てる。飛び込んで左を入れた透暉鷹はローをかわして、スイッチのキム・キュソンとの距離を詰める。ワンツーで前に出てダブルレッグを決めた透暉鷹が、ハーフで抑える。バタフライに戻させない透暉鷹は、足を右のパンチを落としてトップをキープする。二重絡みから特に何を仕掛けるわけでもないキム・キュソンは、下のまま過ごす。

残り90秒、鉄槌の透暉鷹はバタフライに戻されるが、パスを仕掛ける。立ち上がった透暉鷹が飛び込むがパンチは当たらず。それでも左足を抜いて、トップのままで2Rも戦い終えてリードを広げた。

最終回、スピニングバックフィストに組まれた透暉鷹が、バックを許す。直後に胸を合わせ、ダブルレッグを決めるとスクランブルでバックへ。透暉鷹はボディトライアングルに捕え、喉を守るキム・キュソンを殴っていく。クロスフェイスで圧を掛けられ、動きを封じされたキム・キュソンは絞めの防御に専念するしかない。

勝利が近づく透暉鷹は、時間を使って──キム・キュソンが宣言していた華のある試合を一切させない。このまま時間が過ぎ、残り30秒を切る。このままバッククラブでタイムアップを迎えた透暉鷹が、なぜかジャッジ1人が29-28をつけたが──判定勝ちを収めバンタム級の日本人で唯一準決勝に残った。

「色々シチュエーションを想定していたのですが、自分が思った通りの試合ができなくて、凄く悔しいです。対峙して打撃でいけるかと思ったけど、上手くいかなかったです。自分の練習してきたところを全然出せなくて、絶対に落とせないトーナメント戦というのが大きかったのですが、プロとして失格です。2回戦、絶対にUFCに行けるという試合を必ずします。中国人がUFCに行けるトーナメントだと思っていますが、バンタム級は自分しか残っていなくて。日本を背負って、パンクラスの名の恥じないようUFCと契約できる試合を。勝ち取るだけでなく、内容もしっかり次の試合まで出直してきます」と透暉鷹は全く笑みがなかった。


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【Road to UFC2024Ep03】初回に3度チャウパスゥイを右で倒す。敗れてもなお、小崎連の名前を刻む――

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
小崎連(日本)

小崎が右ボディストレートを伸ばす。さらに右を顔面に入れて、チャウパスゥイをフラつかせた。チャウパスゥイが距離を詰めると、前後左右の動きで翻弄する小崎。またも右でチャウパスゥイに、マットに手を着かせた。スタンドに戻ったチャウパスゥイが距離を詰めるとパンチを浴びせるが、小崎の右をかわしたチャウパスゥイがシングルレッグからドライブした。右オーバーフックで耐える小崎は、ケージに背中を着けて立ち上がる。

チャウパスゥイはリフトするも、クリーンテイクダウンは奪えず。再びリフトしたところで小崎が離れ、チャウパスゥイの顔面に左を叩き込む。ケージ中央に戻ると小崎が右を当てた。さらに右でダウンを奪うなどパンチで優勢に進める小崎。左右に回り、遠い距離から左を振るう。チャウパスゥイの右ハイをブロックし、なおも中に入ってくるチャウパスゥイに打ち下ろしの右をヒットさせた。

2R、左に大きく回る小崎が、ガードを広げて様子をうかがいつつ右ストレートを突き刺す。チャウパスゥイが組みつくも小崎が立ち上がった。食らいつくチャウパスゥイはダブルレッグで押し込み、ケージ中央で倒してバックマウントを奪った。しかし小崎が立ち上がって離れる。小崎が距離を詰めたところにチャウパスゥイが左フックを合わせた。小崎の右もチャウパスゥイの顔面をかすめる。チャウパスゥイはシングルレッグでドライブした。一度腰を落としてから立ち上がった小崎を、チャウパスゥイがリフトしてグラウンドに引きずりこむ。

バックマウントに移行したチャウパスゥイが、右腕でRNCを狙う。さらに左腕に切り替えてパームトゥパ-ムで絞り上げるも、凌いだ小崎がスタンドに戻った。やはり右ストレートを当てる小崎。チャウパスゥイはダブルレッグで小崎に尻もちを着かせたが、ここも小崎は右オーバーフックから立ち上がろうと試みる。チャウパスゥイは小崎の左手首を押さえ、トップをキープした。

最終回、小崎が右を見せるとチャウパスゥイが下がる。右アッパーのフェイントから詰めていく小崎。チャウパスゥイはニータップでグラウンドに持ち込んだ。ケージに背中を着け、左オーバーフックから立ち上がる小崎のバックに回ったチャウパスゥイ。押し込まれながら右オーバーフックを取る小崎に対し、チャウパスゥイはボディロックから背中を着かせた。小崎はケージ際でフックガードから上半身を起こした。チャウパスゥイのアンクルピックを切った小崎だが、前転についてきたチャウパスゥイにバックを奪われてしまう。立ち上がる小崎をローアンクルショットで倒していくチャウパスゥイ。小崎は離れようとするが、チャウパスゥイがバックコントロールで食らいつき続ける。最後は左足を差し入れたチャウパスゥイが小崎にパンチを浴びせていった。

ユナニマスで勝利したチャウパスゥイは「初回は3度倒されてカムバックできなかったけど、2Rからアジャストできた。前の試合は初回で勝って来たけど、この試合は接近戦でかなり殴り合った。勇気をくれたガールフレンドに感謝している」と語った。その一方で、小崎連が敗れながらも見せつけた右ストレートと立ち上がる技術は、しっかりと日本そして海外のファンにも刻まれたに違いない。


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【Road to UFC2024Ep03】このインド人は強い!! アンガド・ビシュト、アルマンザをパウンドアウト

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
アンガド・ビシュト(インド)
Def.1R3分39秒by TKO
ジョン・アルマンザ(フィリピン)

左ローから右ローを蹴るアルマンザ。さらに前蹴りから、右を伸ばす。左ハイのアルマンザに対し、・ビシュトが右をヒットさせる。前に出たビシュトが右ショートを当て、右を振ってダブルレッグでテイクダウンを奪う。ビシュトがハーフで左のパンチを落とし、パスの圧力を高める。アルマンザはオモプラッタも、腕を抜かれ左足をヒザで殺される。結果、ビシュトが再びハーフで抑え、パスを決める。来るフィックスで連打のビシュトは、柔軟な体を生かしてガードに戻そうとしたアルマンザに、左右のパウンドを集中させTKO勝ちを決めた。

「凄く落ち着ているよ。以前はフェザー級で大きな相手をテイクダウンして、パウンドで勝っていた。フライ級では打撃も組みと同様に使える」と静かに話した。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep03 UFC キック ユ・スヨン 野瀬翔平

【Road to UFC2024Ep03】「先にコントロールすること」──ユ・スヨン強し、野瀬翔平に組み勝つ

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
野瀬翔平(日本)

左ハイから組んだ野瀬がバックに回る。腰に乗せて投げてきたユ・スヨンに対し、野瀬はバックへ。前方に落とされると、逆にバックを譲り両足をフックされた野瀬が後方から殴られる。腹ばいにされた野瀬は立ち上がって、前方に落としに掛かる。着地したユ・スヨンは、野瀬の前転にもついていき再び両足をフックする。ユ・スヨンはボディトライアングルから殴り、絞めの機会を伺う。手首を掴んで、後方にエルボーを入れる野瀬だが胸を合わせることができない。

ついに腰をずらし胸を合わせた野瀬だったが、ユ・スヨンはスイープからスクランブルに持ちこみ、上を取り直す。ハーフで抑えられバギーチョークを狙った野瀬は、フルガードに戻し時間に。初回はユ・スヨンのラウンドとなった。

2R、右ローの野瀬。スピニングバックキックは届かず、ユ・スヨンがテイクダウンへ。ギロチンの野瀬は、ケージキックから前転でクラッチが甘くなり頭を抜かれる。結果、下になった野瀬はニーシールドを畳まれ、パスの圧を受ける。逆側に回りパス狙いのユ・スヨン、野瀬もバックを許さずバタフライガードも──スクランブルで背中を譲る。初回と同じように前転──グランビーロールもバックを許した野瀬は、再びボディトライアングルに捕えられる。

それでもスランブルに持ち込んだ野瀬は、シングルを潰されても足を取り、オモプラッタに取られる。さらにトーホールド狙いの野瀬だがニアサブミッションには至らなかった。

最終回、前に出てローの野瀬が組んでケージにユ・スヨンを押し込む。逆転に一本──トップ奪取からポジションを取っての極めが欲しい野瀬だが、時間を使ってしまう。さらにヒザ蹴りが急所に入り、試合が中断されスタンドで再開となる。

スピニングバックフィストを空振りし、右オーバーハンドも届かなかった野瀬だが、ダブルレッグでリフトしてテイクダウンを奪う。すぐに立ち上がったユ・スヨンが右を2発当てる。再びダブルレッグの野瀬は、スピニングバックフィスト、そして右を見せて執拗にダブルレッグへ。キムラで防ぐユ・スヨンが離れる。残り2分、野瀬はシングルを切られて左腕を差されると、小外刈りで倒されてしまう。

ハーフのユ・スヨン、潜りを潰された野瀬はフルガードからオープンで仕掛けの機会を創ろうとする。ユ・スヨンはしっかりと上体を固め、ここもハーフでバギーチョークを野瀬が狙う。最後は立ち上がったユ・スヨンは、時間とともに野瀬の健闘を称えた。

3-0の判定勝ちとなったユ・スヨンは「100パーセント、自分のグラップリングを信じていました。野瀬選手は強いので、コントロールを先にすること。それが作戦でした」と試合を振り返り、野瀬は3度目の正直とならなかった。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep03 UFC キ・ウォンビン ボクシング 雑賀ヤン坊達也

【Road to UFC2024Ep03】ダウンを奪ったヤン坊が、組みの攻防後に足を止めて打ち合い──2RにKO負け

<ライト級/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
Def.2R0分51秒by KO
雑賀ヤン坊達也(日本)

キ・ウォンビンが₋150でフェイバリットというなか、ヤン坊はジャブからローを蹴る。キ・ウォンビンも右ローを返し、ヤン坊はそのローにパンチを回せて右を打ち込む。右に続き、左も打ち込んだヤン坊はダウンを奪うと、グラウンドには固執せずキ・ウォンビンが左右のパンチを入れる。組まれたヤン坊の小手投げは腹ばいに終わり、続くキ・ウォンビンのテイクダウン狙いも同体でスタンドに戻る。

ケージ際のクリンチでダメージの回復を図るキ・ウォンビンが、ボディロックテイクダウンを決める。ヤン坊はケージ際に移動し、息を整えているか。右足を束ねられ、細かいパンチを受けながら立ち上がったヤン坊はケージを背負ってテイクダウンを防ぐと体を入れ替える。今度はキ・ウォンビンが小手投げを見せ、ヤン坊が殴る。離れると足を止めての打ち合いが始まり、打たれ弱くなったと思われたキ・ウォンビンが殴られても前に出て左右のフックを打ち続ける。明らかに被弾し過ぎがヤン坊、ラウンドは取ったがダメージが心配だ。

2R、右を入れたキ・ウォンビンが左も決める。ヤン坊も打ち返すが左フックから右を被弾し、ダーティボクシングでも打ち込まれる。キ・ウォンビンは完全に勢いづき、パンチを纏めると体が沈み始めたヤン坊を見てレフェリーが試合を止めた。

序盤のダウンを奪った展開から、なぜあそこまで打ち合ったのか。Road to UFCが、ヤン坊の磁場を狂わせてしまったのか。この戦い方はヤン坊が積んできたMMAとは思いたくない──勿体ない試合運びだった。


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45 AB DEEP DREAM MMA Road to UFC2024Ep03 UFC ダールミス・チャウパスゥイ ブログ 小崎連

【Road to UFC2024Ep03】Asian Dreamか、Asia’s Got Talentか。小崎連「一撃で倒せる打撃」

【写真】2001年12月15日、埼玉県秩父市出身の小崎。リバーサル久喜&KROSS X OVERの島村代表と(C)REN OZAKI

19日(日・現地時間)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024 EP03。そのメインで小崎連がダールミス・チャウパスゥイと戦う。
Text by Manabu Takashima

小崎連、その名を聞いて顔が思い浮かんだMMAファンがどれだけいただろうか。3月のDEEPで力也に初回KO勝ちを収めている小崎はKROSS X OVERでキャリアを積み、6勝0敗2分&5KOというレコードを持つ。

全くのノーマークから、MMA版シンデレラストーリーを現実のモノとするか。小崎を初インタビューした。


(C)Zuffa/UFC

――小崎選手、初めまして。MMAPLANETでは初インタビューどころか試合レポートも掲載されたことがなかったです。正直、その小崎選手がRoad to UFCの出場権を得たことは驚きでした。

「Road to UFCに出ることで自分のことを知ってくれる人は多いです。他の日本人選手と比較して、知られていないという気はしていました」

──3月の終わりごろに小崎選手が出場するという情報が入り、レコードをチェックして3月のDEEPで力也選手に勝っていることを再確認させてもらいました。Road to UFCに出場を申し込んだ時、参戦できる自信はどれほどありましたか。

「正直な話、出られるとは思っていなかったです。3月の終わりに決まったのですが、『マジか。えっ、本当に』というのが最初に湧き上がってきた感情です(笑)」

──ちなみに、それ以前のキャリアップ計画はどのようなモノだったのでしょうか。

「Road to UFC出場が一番、最良で。そうでないとKROSS X OVERに戻ってバンタム級のベルトを狙おうと思っていました」

──ではDEEPでもなかったと。

「DEEPでも試合をしたいと思っていましたけど、まずはお世話になってきたKROSS X OVERに一度戻ってチャンピオンになる。それからDEEP、RIZINとか徐々にステップアップできればと考えていました」

──ところで小崎選手がMMAを始めたのは、いつ頃でどういうきっかけだったのでしょうか。

「小学2年生から高校までずっと野球をやっていました。小さい頃に父が格闘技か野球を見ているという感じで、元々興味があって。高校は寮生活をしていたのですが、時間のあるときにYouTubeでHERO’SとかPRIDEを漁って視るようになっていました。所(英男)選手のことが動画で好きになったのですが、高校3年生の時にRIZINで堀口(恭司)選手が所選手に勝って……堀口選手が恰好良いと思うようになりました(笑)。

自分でもやってみたくなり、調べるとリバーサル久喜が高校の近くにあったんです。一回行ってみようかっていうのがきっかけで、続けることになりました」

──寮生活ということは、野球で高校に進学したのですか。

「一応、その形です」

──ちなみに高校の方は?

「花咲徳栄高校です。中村倫也さんの出身校ですね」

──えっ、名門中の名門ではないですか。

「僕はベンチにも入れなかったですが、3年連続で甲子園には出場していまし、1年の時に優勝しました」

──例えベンチ入りできなくても、進学した時点で中学の時などは相当の活躍をしていたのでは?

「中学の時にはそれなりには頑張っていました(笑)」

──野球、サッカー。多くの子供達がそれらを目指し、脱落して他のスポーツを始める。我々の時代はそうだったので、野球で結果を残せる人の運動神経は抜けていると思っています。MMAを始めて、そういうことを感じたことはなかったですか。

「バッティングやピッチングの体の使い方が、似ていると思うところはありました。野球をやっていた人はパンチや打撃が上手いという印象があります。パラエストラ八王子の高木凌選手やEXFIGHTの中村京一郎選手のように」

──小崎選手も6勝中、5試合がKO勝ちですね。ストライカーだと思ったきっかけなどありましたか。

「そんなに大したものじゃないですが、試合をしていて倒せるなと思ったのがきっかけです。感覚ですね」

──4 勝と3KOがKROSS X OVERで挙げた記録ですが、KROSS X OVERでキャリアを始め、積んできたのは?

「ジムの島村(直希)代表がKROSS X OVERを主宰していたからです。アマチュアから試合を出させてもらって、そのままKROSS X OVERでキャリアを積んできた形です」

──3月にDEEPに出たのは、どのような考えがあってのものだったのですか。

「FKTで優勝していて、去年の7月にDEEPの名古屋大会に出させてもらっています。Road to UFCの選考結果待ちの状況で、最後の試合が去年の11月だったので、間に1試合挟んだ方が良い、そこで勝てば有利になるという想いもありました」

──力也戦を見ていた人のほぼ全員が、Road to UFC行きへの小崎選手の強い想いを知らずに観戦していたと。

「ハイ(笑)。皆が思っているより、あの試合は大切でした」

──勝つだけでなくフィニッシュのインパクトがあった方が良く状況でしたが、狙い通りの1RKO勝ちだったのでしょうか。

「いえ、フィニッシュを狙うということはないです。絶対に必要なのは勝ち星で。判定勝ちを狙うなかで、自分の良さが出るとフィニッシュできれば最高だという考えでした。結果として、良い形になりました。

普段からフィニッシュを狙うということはなく、結果的にそうなれば良い……判定で勝てるよう頑張る。そういう気持ちで戦い、KOできそうなら創っていく。最初からKOを狙うと、固くなってしまって思うように戦えないと思います」

(C)Zuffa/UFC

──しっかりとした軸があって、MMAを戦っているのですね。

そのようななかRoad to UFC初戦はダールミス・チャウパスゥイが相手です。去年のベスト4、過去最強の相手であることは間違いないかと思います。

「相当、強いと思います(苦笑)。やはりダールミス選手は組みに自信があると思います。特に壁レスとか、グラウンドでのポジションキープが上手い。自分が動きを止めると、完全に相手のペースに吞み込まれます。僕と相手選手の間に力の差があるなら、そこを埋めるために何かをやらないといけない。相手が嫌なことをやり続けるのが作戦です」

──どれだけフィジカルが強くても、アゴを打ち抜けば倒せる自信が?

「あります。もちろん(笑)。そこを信じてやっています。自分が支配される展開になっても、諦めないでいれば一発で逆転できるチャンスはある。自分が戦える場所に持っていく。そこがキーポイントになります」

──同じ階級に野瀬翔平選手、透暉鷹選手という日本人選手も出場しています。勝ち上がれば日本人対決もあります。

「今はダールミス選手に勝つことだけを考えているので、その先のことは頭にないです」

──MMA界におけるネームバリューは、現時点で他の日本勢と比較して最下位です。それだけに試合で、全てをひっくり返すことができる。考えるだけでもワクワクしませんか。

「それは……知名度の低いので、逆に戦いやすいです。透暉鷹選手や野瀬選手は皆に期待されている分、プレッシャーもあると思います。自分は負けて当たり前と思われている認知度なので、挑む他ない。なのでマインド的には戦いやすいです」

──今、着ているTシャツにもKROSS X OVERの文字が見えますか。思い入れが強そうですね。

「KROSS X OVER愛はあります。ありますし、経験がないところからしっかりと育ててもらったので恩返しじゃないですけど、KROSS X OVERからでも大きな舞台に行けるんだよという道標に僕がなることができれば、KROSS X OVERももっと盛り上がっていくんじゃないかという想いもあります。

同時にKROSS X OVERだけで戦っていたら、このチャンスはなかったとも思っています。3月にDEEPで勝てたからこそ、この場にいることができる。DEEPの佐伯繁代表への感謝の気持ちは僕も島村代表も持っているので。しっかりと戦います」

──では小崎選手に注目をし始めたばかりのMMAPLANETの読者の皆さんに一言お願いします。

「そうですね、一撃で倒せる打撃。どの状態でも、例え不利でも一発で形勢逆転できるところを見て欲しいです。最後まで」

■視聴方法(予定)
5月20日(日)
Ep03午後7時~ UFC Fight Pass
Ep04午後9時~UFC Fight Pass
Ep03&04午後6時45分~U-NEXT

■Road to UFC 2024 Episode04計量結果

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
リー・ユンフン(中国):61.69キロ
チィルイイースー・バールガン(中国):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
キル・シン・サホタ(英国):57.15キロ
イン・シュアイ(中国):56.93キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
キム・キュソン(韓国):61.46キロ
透暉鷹(日本):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ルエル・パニャーレス(フィリピン):56.70キロ
松井斗輝(日本):59.87キロ
※松井の計量オーバーで試合中止

<女子フライ級/5分3R>
リサ・キリアコー(豪州):56.93キロ
ヤン・チーフイ(中国):57.15キロ

■Road to UFC2024 Ep03計量結果

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国):61.46キロ
小崎連(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ジョン・アルマンザ(フィリピン):57.15キロ
アンガド・ビシュト(インド):56.70キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国):61.46キロ
野瀬翔平(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国):57.15キロ
チェ・ドンフン(韓国):57.15キロ

<ライト級/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国):70.53キロ
雑賀ヤン坊達也(日本):70.53キロ

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【Road to UFC2024Ep03&Ep04】計量終了。フライ級は松井斗輝が体重超過で試合中止に……

【写真】フライ級、バンタム級、フェザー級、非トーナメント戦のライト級まで勢ぞろい(C)Zuffa/UFC

19 日(日・現地時間)に中華人民共和国は上海のUFC PI上海で開催されるRoad to UFC2024 Ep03&Ep04の計量が18日(土・同)に行われた。トーナメント参加の小崎連、野瀬翔平、透暉鷹ならびに非トーナメント戦出場の雑賀ヤン坊達也は計量をクリアしている。しかしフライ級出場の松井斗輝は計量オーバーで試合が中止となった。
Text by Shojiro Kameike

海外勢も全員計量をパスし、フェイスオフではバンタム級トーナメントで戦う中国のダールミス・チャウパスゥイが、小崎連に顔面を近づけ挑発する場面も見られた。


非トーナメント戦も含めてEp03&Ep04に出場する全選手が計量をパスするなか、松井は132ポンド=59.87キロ――フライ級リミットから7ポンド(3.17キロ)となった。1ポンドオーバーまでは認められているなか、この結果は如何ともし難い。

今年2月にパンクラス大阪大会で秋葉太樹と対戦予定であった松井は、計量に向けた水抜き中に倒れ、病院に救急搬送されている。点滴や食事を受けて計量会場に戻ると6.8キロオーバーで、公式ルール(5ポンド以上は試合不成立)に則り試合は中止となってしまった。

起こってしまったことは仕方ない。そんな松井にとって秋葉戦の計量オーバーを乗り越えてのRoad to UFC出場であったが、今回のパナレス戦も中止に(パナレスがトーナメント準決勝に進出)。どのような事情があるかは分からないが、やはり2試合連続で計量オーバーは残念でならない。世界最高峰の舞台で戦うチャンスを逃してしまった松井と陣営には、バンタム級転向も含めて今後を検討してほしい。

一方、バンタム級トーナメントの透暉鷹は、キム・キュソンと並ぶと体格差は一目瞭然だが、その差をアドバンテージに変えることはできるか。野瀬×ユ・スヨン、雑賀×キ・ウォンビンと日本勢が日本でも馴染みのあるファイターと対戦するマッチアップも含めて要注目だ。

■視聴方法(予定)
5月19日(土)
Ep01午後7時~ UFC Fight Pass
Ep02午後9時~UFC Fight Pass
Ep01&02午後6時45分~U-NEXT

■Road to UFC 2024 Episode04対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
リー・ユンフン(中国):61.69キロ
チィルイイースー・バールガン(中国):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
キル・シン・サホタ(英国):57.15キロ
イン・シュアイ(中国):56.93キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
キム・キュソン(韓国):61.46キロ
透暉鷹(日本):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ルエル・パニャーレス(フィリピン):56.70キロ
松井斗輝(日本):59.87キロ
※松井の計量オーバーで試合中止

<女子フライ級/5分3R>
リサ・キリアコー(豪州):56.93キロ
ヤン・チーフイ(中国):57.15キロ

■Road to UFC2024 Ep03対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国):61.46キロ
小崎連(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ジョン・アルマンザ(フィリピン):57.15キロ
アンガド・ビシュト(インド):56.70キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国):61.46キロ
野瀬翔平(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国):571.5キロ
チェ・ドンフン(韓国):57.15キロ

<ライト級/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国):70.53キロ
雑賀ヤン坊達也(日本):70.53キロ

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【Road to UFC2024Ep03】3年連続出場・野瀬翔平、スヨン戦へ「お互い得意なところでどちらが勝るか」

【写真】柔術黒帯のスヨン相手にも組みでの真っ向勝負を宣言し、勝利への執念を語った(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。2日間で4エピソードが実施されるアジア発、世界最高峰への道──その2日目、エピソード03で野瀬翔平が韓国のユ・スヨンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2年連続でRoad to UFCに出場するも、UFCとの契約まで手が届かなかった野瀬。2024年はRIZIN佐賀大会に出場するなど、キャリアを積んでUFC再挑戦につなげる1年にすると位置付けていたが、本人も予想していなかった3年連続となるRoad to UFC出場が決まった。しかも対戦相手は元DEEP王者であり、日本でもその強さが知られているスヨンだ。バンタム級屈指の好カード、そして悲願のUFC契約に向けた戦いを前にした野瀬が心境を語った。


――RIZIN佐賀大会後に取材したときには「今年はRoad to UFCに出場することは難しいと思うので、色んな大会でキャリアを積む1年にしたい」とおっしゃっていました。そんな中で急転直下Road to UFC出場が決まり、率直に出場が決まったときはどんな心境でしたか。

「全く思いもよらなかったというか、まさかオファーをいただけるとは思っていなかったのでびっくりしました」

――こんなチャンスはないという気持ちでしたか。

「そうですね。ジムで先生と『Road to UFCのオファーがあるけどどうする?』という話をして、本来は期間を空けて経験を積んで強くなってから再挑戦と思っていたんですけど、その時に怪我をしていないとも言えないし、元気かどうかも分からない。やりたいときにできるとは限らないし、極端な話、格闘技そのものをやっていないかもしれない。実際に僕はそれが身に染みて分かっているので(※高校時代に柔道の試合で首の骨を骨折した経験がある)、オファーが来たからには出ます、出たいですと伝えました」

――ある意味、神様に出ろと言われているようなものですよね。

「はい。3年連続でRoad to UFCに出させてもらえるなんて、普通はないことですからね」

――RIZINにも出場して、色んな試合のチャンスがあったと思いますが、UFCを目指すという気持ちは変わらなかったですか。

「そうですね。この話を聞いたときに、即答で(Road to UFCに)出ると答えたので。それだけUFCに出たい気持ちが強いです」

――過去2回のチャレンジで、ここを勝ち抜いてUFCと契約することが最大のゴールだということを身を持って知っているのが野瀬選手です。過去2回トーナメントを勝ち抜けなかった経験が生かせるかどうか。それが今回のトーナメントで試されると思います。トーナメントを勝ち抜くために何が必要と思って取り組んできましたか。

「一番は気持ち、心だと思います。Road to UFCは普通と違って独特の雰囲気なんですよ。みんなUFCとの契約を勝ち取るために飢えているというか。1回戦では同じ国同士の戦いもあるし、そういう独特の雰囲気の中でどっちが相手を飲み込むか。気持ちの強さが大事だと思ってます」

――試合までの環境も他と空気は違いますか。

「対戦相手と一週間同じホテルですし、独特の雰囲気はありますね。何回経験しても」

――でもそれを2度経験しているというアドバンテージはありますよね。

「そうですね。そんなにフワフワもせずに、いつもと変わらず淡々と試合の準備ができます」

――ちなみに1週間も相手と同じホテルにいると顔を合わせることもありますよね。

「はい。今回もすでに何度かあって。ちょうど僕がPIに練習行ったときに、相手のユ・スヨンの練習終わりと重なって、軽く挨拶する、みたいな。でもそのおかげで、練習のときに相手をイメージしやすかったです。試合前に現物の相手を見て、相手のサイズ感を思い浮かべることができるので」

――この試合に向けた準備という部分ではどんな対策をしてきましたか。

「相手は柔術黒帯で得意な部分、組んでテイクダウンして…というところが見えているので、そこでどちらが勝つか。相手が組みが強いからといって、びびって打撃でいっちゃうとその時点で気持ちで負けてるじゃないですか。そうじゃなくて、いつも通り組んで極めることを意識してやってきました」

――スヨン選手が組みが強いタイプだからこそ、野瀬選手も自分のスタイルを貫く方が勝利への近道になる、と。

「その方が相手も嫌だと思うし、そこでどちらが勝つか。お互い得意なところでどちらが勝るか勝負します」

――スヨン選手はDEEPでも試合をしていて、今大会の出場選手の中でも屈指の実力者だと思います。

「3団体でチャンピオンになっているので、かなり強い相手だと思ってます。むしろ優勝候補の一人だと思うし、試合を見てもすごく強いので、そこは相手の強さを認めた上で、僕が勝ちにいきます」

――先ほどもテイクダウンやグラウンドゲームが試合のキモにはなると思うのですが、やりやすいイメージはありますか。

「僕もそこでどちらが主導権を握るかだと思っていて。僕の得意な形、4の字クラッチしてのバックキープができれば勝てるかな、と。僕はバックキープの形に入れば、絶対に逃がさずに、削るなり極めるなりできると思っているので、そこまでどういくかですね」

――この試合は日本のファンも注目しているカードです。野瀬選手自身は周囲の声や期待の声を感じていますか?

「RIZINに出たことで色んな方に自分を知ってもらえて、前回よりも応援してくれる人が増えたなとは感じてます」

――どんな試合をして次に繋げたいですか。

「もちろんフィニッシュして勝つのが一番だし、フィニッシュも狙いますけど、どうなってもいいから勝ち切りたいです。全試合スプリット判定でも3回勝てば契約なので。どんな試合になってもいいから勝つという気持ちでいます」

――UFCに直結する機会はそう何度も来るものではないと思います。そこに臨む覚悟は決まっていますか。

「全部の試合がそうですけど、この試合でも大きな怪我して競技生活が終わりになるかもしれない。実際に僕は大怪我をして、歩けなくなるかもしれないという経験をしています。本当に試合でどんなことが起こるか分からないので、一戦一戦を大切にして、そして最後になるかもしれないと思ってやってきました。だからこのチャンス断る選択肢はなかったです」

――それでは最後に日本のファンにメッセージをいただけますか。

「応援してくださっている皆さん、日本人の強さを証明して、そして僕自身の強さを証明して1回戦を突破します」

■視聴方法(予定)
5月19日(日)
午後7時~UFC Fight Pass
午後6時45分~U-NEXT

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