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【Road to UFC2024Ep02】ドン・ フアシャンがシャルマを完封──も、ワンマッチ査定で良かったのでは?

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
ドン・フアシャン(中国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
プリヤ・シャルマ(インド)

サウスポーのドン・フアシャンに、シャルマが左ローを蹴る。ドン・フアシャンは左ミドル、続いて左ハイを狙う。ドン・フアシャンは右ローを入れ、様子見のなかで蹴りを散らす。ここから左は届かなかったが、組んでシャルマをケージに押し込んだドン・フアシャン。自ら離れて、慎重な展開が続く。もう一歩、半歩遠いドン・フアシャンがケージに詰まったシャルマとの距離を詰めて左ミドルハイを蹴っていく。残り1分を切り、ドン・フアシャンが跳びヒザを見せた。さらに左を伸ばすドン・フアシャンに対し、シャルマは効果的な攻撃は一つもなかった。

2R、手数が増えた両者。シャルマが前に出るようになる。それでもローの蹴りで試合は続く。と、ドン・フアシャンがダブルレッグからボディロックテイクダウンを決める。7試合の一本勝ちを誇るドン・フアシャンが、バックを制してスタンドで両足をフック。しばらくして着地したドン・フアシャンは離れて、打撃の間合いに。左を見せて組んだのテイクダウン狙いを防いだシャルマだが、ケージに詰められた時間が続く。離れて打撃の間合いになるが、特に効果的な攻撃はなかった。

3R、ドン・フアシャンの左ミドルに右を合わせようとしたシャルマ。続く、テンカオも距離が遠い。ドン・フアシャンがサイドキック、シャルマが右ローを蹴るが──究めて、内容が乏しい試合に。声を出してワンツーをシャドーのように繰り出すシャルマだが、ドン・フアシャンがダブルレッグを決める。スクランブルでバックに回ったドン・フアシャンが、後方からヒザをワキ腹に突き上げる。頭を抱えて、前方に崩されたシャルマは立ち上がって、何とか胸を合わせるまで戻す。

ドン・フアシャンがヒザ蹴り、そのままクリンチを続ける。残り30秒で離れたドン・フアシャン。シャルマの前進にヒザ蹴りを2発入れてタイムアップに。ドン・フアシャンが3-0の判定勝ちを収めた。男子と比較して、厳しいレベルの試合。また本戦との差も著しい。女子ストロー級はトーナメントを強引に組むのではなく、ワンマッチで査定しても良かったのではないだろうか。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 UFC キック チュウ・カンチエ ブログ 安藤達也

【Road to UFC2024#01】安藤達也、チュウ・カンチエにダウンを繰り返し完敗。準決はチュウ×原口に

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
チュウ・カンチエ(中国)
Def.3-0:30-25.30-26.30-26
安藤達也(日本)

掛け率-125でフェイバリットの安藤は、腰を落としたワイドスタンスでハイキックを誘ってスウェイでかわす。ワンツーで前に出た安藤だが、左を被弾してバランスを崩す。蹴りから組んで首相撲のチュウ・カンチエは離れて、右ストレートを届かせる。安藤はさらに右を被弾して姿勢を乱すなかでシングルレッグを切られる。パンチを被弾する場面が多い安藤は、飛び込んで右を伸ばすがチュウ・カンチエはそこを見ている。

チュウ・カンチエは右インロー、そして待ちの態勢から右ミドルを決める。スピニングバックフィストを空振りした安藤は、またも右を受ける。さらに右ハイを狙ったチュウ・カンチエは組みから離れると、安藤のアッパーをかわす。飛び込むパンチを見られ、左フックをヒットされた安藤は右ストレートで腰が完全に落ちる。組んでバックから殴るチュウ・カンチエ、安藤は思い切りオーバーハンドを振るってタイムアップを迎えた。10-8が妥当、安藤は厳しい状況に置かれた。

2R、解説のアラン・ジョーバーンが「安藤のセコンドは、技術的な指示が必要だ」と指摘する。待ってカウンター、ここを突破口に追い打ちをかけるチュウ・カンチエが、逆に待つようになった安藤に右ストレートを当てる。右ミドルを蹴られた安藤は、右ストレートで後方にダウン。シングルを潰され、立ち上がり際に後方から蹴りを受けそうになる。

攻め急がないチュウ・カンチエは、しっかいと間合いを測る。安藤は口を開いて、ヒザが泳ぐなかで左を伸ばす。チュウ・カンチエのエルボーに右を合わせた安藤は、足を止めての打ち合い──も、チュウ・カンチエがキャリを取り直す。そしてカウンターを入れたチュウ・カンチエは、乱打戦に応じない落ち着いたファイトを続けると右ボディストレートを決める。これで体が折れた安藤は、三日月を蹴られいよいよ厳しい状態で最終回を迎えることとなった。

3R、左ジャブをまず入れたチュウ・カンチエが、左ローを蹴る。ワンツーをかわされた安藤は、距離を詰めることができない。チュウ・カンチエのステップインに、下がって重心が浮いた状態でパンチを振るっていては、当たってもダメージを与えることは難しい。チュウ・カンチエは余裕をもって、危険をおかさず安藤の前進をかわす。ここにきて腹を攻めるチュウ・カンチエはインローからジャブ、さらに右ストレートを伸ばす。

残り1分を切り、カウンターの右を入れたチュウ・カンチエに対し、安藤がパンチを強振するもバックに回れ、放り投げられ時間に。チュウ・カンチエは大差で判定勝ちし、準決勝の原口伸戦について、「アゴをしっかりと守って、俺がKOするから」と話した。

安藤は事実上のラストチャンスで見せつけられた現実を、どのように受け止めるのだろうか。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep01 UFC チュウ・カンチエ ホン・ジュンヨン 原口伸

【Road to UFC2024Ep01】原口伸が左を当てて無限ループへ。ホン・ジュンヨンをドミネイトし準決勝進出

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
原口伸(日本)
Def.3-0:30-25.30-27.30-27.
ホン・ジュンヨン(韓国)

サウスポーの原口に対し、、ホン・ジュンヨンが距離を詰めて左跳びヒザを放つ。これをキャッチした原口はシングルレッグでケージに押し込む。左のパンチを打ち込み、右腕を差し上げた原口。ホン・ジュンヨンが逆に頭をおっつけて離れた。ホン・ジュンヨンの右ハイをかわし、スイッチしながらサークリングする原口は相手が前に出て来るとシングルレッグで組みつく。ケージ際で尻もちを着かされたホン・ジュンヨンは、原口の頭部に右ヒジを打ち込む。右腕をホン・ジュンヨンの背中に回し、左の拳を打ち込んだ原口がシングルレッグに切り替えて逆側に倒す。

立ち上がったホン・ジュンヨンのバックに回った原口がボディロックからヒザ蹴りで削っていく。正対しながら離れたホン・ジュンヨンは、ワンツーから右ハイへ繋げる。ここで原口がテイクダウンのフェイントからの左でダウンを奪った。立ち上がるホン・ジュンヨンにシングルレッグで飛び込む原口。ホン・ジュンヨンも右跳びヒザを合わせに行くが、そのままケージに押し込まれた。原口はバックコントロール&パンチで削っていった。

2R、原口がステップを踏んで回る。ホン・ジュンヨンの右ミドルを受けた原口がダブルレッグからグラウンドに持ち込んだ。ケージまで下がったホン・ジュンヨンが上半身を起こす。ボディロックで固める原口の左腕を引き上げたホン・ジュンヨンが立ち上がった。離れると原口がホン・ジュンヨンの右をかわしてシングルレッグで組む。ホン・ジュンヨンはグラウンドからすぐに立ち上がる。ノーモーションの右を突いたホン・ジュンヨンに対し、原口の左ストレートが顔面に突き刺さる。

シングルレッグで組み、ケージ際でアンクルピックに切り替えた原口はバックへ。ホン・ジュンヨンが正対するとダブルレッグに組み替えた原口。ホン・ジュンヨンは原口の首を取りに行くも尻もちを着かされた。起き上がるホン・ジュンヨンのバックに回った原口はバックコントロールを続け、正対されるとダブルレッグですくい上げて寝かせる。最後は上半身を起こしたホン・ジュンヨンをケージに押し込み、パンチで削っていった。

最終回、ガードを下げているホン・ジュンヨンに対し、原口は左のガードを固めている。原口の左ストレートに右ミドルを合わせるホン・ジュンヨン。原口はシングルレッグからホン・ジュンヨンの首に腕を回してグラウンドに持ち込む。ホン・ジュンヨンがスクランブルに持ち込むも、原口がドライブしてケージ際へ。シングルレッグ、アンクルピックでケージへ押し込みながらパンチで削る。ホン・ジュンヨンは原口の頭を押さえにかかると、原口は横に回った。立ち上がるホン・ジュンヨンのバックを奪った原口は、正対するとシングルレッグで尻もちを着かせるという無限ループを展開する。ホン・ジュンヨンも正対からスイッチを狙ったが切り返すことはできず。バックコントロール→ダブルレッグ→シングルレッグと無限ループに持ち込んだ原口が試合終了まで押し込み、最後は尻もちを着かせてパウンドを連打した。

裁定はユナニマスで原口の勝利に。1人のジャッジが30-25をつけたということは、2つビッグラウンドとなったようだ。勝利した原口は「今回はフェザー級で適正階級なので、絶対に優勝してやるという気持ちで臨みました。僕の得意な試合運びなので、自分はキツくなかったです。これで『試合がつまらない』と言うなら、相手には返してください。もうちょっと打撃を出したかったけど、どうしてもレスリングに頼ってしまいました。理想はもっとスクランブルの多いレスリングです」と語り、さらに1Rに足首を痛めていたことも明かした。

準決勝に進出した原口は、次戦は続く安藤×チュウ・カンチエの勝者と対戦することになった。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep01 UFC フン・シャオカン 本野美樹

【Road to UFC2024Ep01】全く手応えのないインドのシンに、フン・シャオカンが圧勝。準決勝は本野と

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
フン・シャオカン(中国)
Def.1R2分03秒by TKO
キラン・シン(インド)

右カーフを蹴ったフン・シャオカン、さらに左インローから素早いワンツーを繰り出す。シンも前に出るが、ジャブから左フックと圧のある攻撃を見せたフン・シャオカンが組んでボディロックテイクダウン。背中を譲り、頭をヘッドロックで抱えるシンが立ち上がるとボディロックでスラム気味に倒す。マウントを取ったフン・シャオカンがパンチの連打へ。ケージを蹴るだけでしがみつくシンを殴り続けたフン・シャオカンがTKO勝ちで準決勝進出も──圧倒的に対戦相手のレベルは低かった。

準決勝で戦う本野美樹について尋ねられると「立ち技で戦い、打撃をいれる。寝技にいってもサブミットする」とフン・シャオカンは話した。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep01 UFC キック キム・ハンソル バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ 原口伸

【Road to UFC2024Ep01】初回にダウンを喫したアトゥボラティが2R&3Rを取ってキム・ハンソルに判定勝ち

<ウェルター級/5分3R>
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
キム・ハンソル(韓国)

アトゥボラティは昨年のRTUでライト級にエントリーし、準決勝の原口伸戦で計量オーバーに。今回はウェルター級で非トーナメント戦出場となった。ともにサウスポー。キムは右ジャブを伸ばす。左縦蹴りを見せたキム・ハンソルは、さらに左ローを繰り出した。やや体勢を低く構えて距離を詰めるアトゥボラティだが、キム・ハンソルがプレスをかけ返す。一気に距離を詰めてきたアトゥボラティの顔面に左クロス一閃! ダウンしたアトゥボラティに、キム・ハンソルがパウンドの連打を浴びせる。アトゥボラティがスクランブルから立ち上がり、バックを奪われながらケージ際からケージ中央に戻った。キム・ハンソルは変わらず左クロスを狙う。

アトゥボラティのワンツーをバックステップでかわし、右スピニングバックキック、左カーフでアトゥボラティを下がらせる。キム・ハンソルの右ミドルを捌いたアトゥボラティが左カーフからシングルレッグで飛び込んだ。スプロールしたキム・ハンソルがスタンドに戻り、左カーフを当てる。左ストレートから右フックのダブルを当て、さらに左カーフに繋げる。アトゥボラティの右ローにパンチを合わせるキム・ハンソルだったが、残り1分から手数が少なくなる。互いに左ストレートから右に繋げるも、終了間際はアトゥボラティのパンチがキムの顔面を捉えた。

2R、アトゥボラティが距離を詰めていく。キム・ハンソルが右ジャブで下がらせるも、アトゥボラティが蹴りを散らして組んだ。アトゥボラティが右腕を差し上げると、キムが離れた。ここでバッティングが発生していたか、キム・ハンソルの右目じりから大量の出血が見られる。キム・ハンソルのワンツーをものともせず、アトゥボラティがパンチで詰めていく。しかしアトゥボラティの右手がキム・ハンソルの右目に入るアイポークで、試合は一時中断に。再開後、アトゥボラティが前に出て左ストレートから右フックを返した。

キム・ハンソルの右をかわしたアトゥボラティだが、カーフキックを受けてしまう。探り合いのパンチとローの交換が続くなか、キム・ハンソルの出血が止まったか。しかしアトゥボラティが左クロスを打ち込む。さらにワンツーを当てたアトゥボラティだが、キム・ハンソルの左カーフを受けてオーソドックスにスイッチした。そのアトゥボラティがダブルレッグで飛び込み、キム・ハンソルに尻もちを着かせる。立ち上がったキム・ハンソルをケージに押し込む、左腕を差し上げてからグラウンドへ。バックを狙うもキム・ハンソルが立ち上がり、ケージ際から離れて中央に戻った。

最終回、キム・ハンソルが右ジャブで先制する。サウスポーに戻したアトゥボラティに対し、カウンターの右フックを当てる。幾度もキム・ハンソルの右ジャブがアトゥボラティの顔面を捉える。アトゥボラティのワンツーはかわされた。キム・ハンソルの右ハイの打ち終わりに、アトゥボラティが左ストレートを狙う。キム・ハンソルは左カーフから右ジャブへ。キム・ハンソルの左クロスは空振りに終わり、ケージを背負う場面が増える。しかしアトゥボラティもクリーンヒットは少ない。

右ジャブの相打ちから、アトゥボラティがケージを背負わせて右ハイを繰り出す。キム・ハンソルはパンチを振り合うなかカウンターの右フックを当てた。右スピニングバックキックでアトゥボラティの動きを止めることはできず、左を顔面に受ける。キム・ハンソルは出て来るアトゥボラティに左を合わせるが、後続打がない。残り1分でキム・ハンソルがダブルレッグで飛び込むも倒すことはできず。離れ際に右スピニングバックエルボーを見舞った。残り10秒でアトゥボラティの左カーフでキム・ハンソルが尻もちを着く。亀になったキム・ハンソルにアトゥボラティがパンチを連打してタイムアップとなった。

初回はキム・ハンソルがダウンを奪ったが、2Rと3Rはアトゥボラティが支配したか。ジャッジ3者とも29-28でアトゥボラティを支持して判定勝ちを収め、「去年は計量問題、家族の問題と色々とあったけどカムバックした。兄弟に感謝している。全てを尽くした。最初は組んでいこうと想ったけど、思い切り蹴られて気が変わった。打撃で行こうと」と語った。


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【Road to UFC2024Ep03&Ep04】計量終了。フライ級は松井斗輝が体重超過で試合中止に……

【写真】フライ級、バンタム級、フェザー級、非トーナメント戦のライト級まで勢ぞろい(C)Zuffa/UFC

19 日(日・現地時間)に中華人民共和国は上海のUFC PI上海で開催されるRoad to UFC2024 Ep03&Ep04の計量が18日(土・同)に行われた。トーナメント参加の小崎連、野瀬翔平、透暉鷹ならびに非トーナメント戦出場の雑賀ヤン坊達也は計量をクリアしている。しかしフライ級出場の松井斗輝は計量オーバーで試合が中止となった。
Text by Shojiro Kameike

海外勢も全員計量をパスし、フェイスオフではバンタム級トーナメントで戦う中国のダールミス・チャウパスゥイが、小崎連に顔面を近づけ挑発する場面も見られた。


非トーナメント戦も含めてEp03&Ep04に出場する全選手が計量をパスするなか、松井は132ポンド=59.87キロ――フライ級リミットから7ポンド(3.17キロ)となった。1ポンドオーバーまでは認められているなか、この結果は如何ともし難い。

今年2月にパンクラス大阪大会で秋葉太樹と対戦予定であった松井は、計量に向けた水抜き中に倒れ、病院に救急搬送されている。点滴や食事を受けて計量会場に戻ると6.8キロオーバーで、公式ルール(5ポンド以上は試合不成立)に則り試合は中止となってしまった。

起こってしまったことは仕方ない。そんな松井にとって秋葉戦の計量オーバーを乗り越えてのRoad to UFC出場であったが、今回のパナレス戦も中止に(パナレスがトーナメント準決勝に進出)。どのような事情があるかは分からないが、やはり2試合連続で計量オーバーは残念でならない。世界最高峰の舞台で戦うチャンスを逃してしまった松井と陣営には、バンタム級転向も含めて今後を検討してほしい。

一方、バンタム級トーナメントの透暉鷹は、キム・キュソンと並ぶと体格差は一目瞭然だが、その差をアドバンテージに変えることはできるか。野瀬×ユ・スヨン、雑賀×キ・ウォンビンと日本勢が日本でも馴染みのあるファイターと対戦するマッチアップも含めて要注目だ。

■視聴方法(予定)
5月19日(土)
Ep01午後7時~ UFC Fight Pass
Ep02午後9時~UFC Fight Pass
Ep01&02午後6時45分~U-NEXT

■Road to UFC 2024 Episode04対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
リー・ユンフン(中国):61.69キロ
チィルイイースー・バールガン(中国):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
キル・シン・サホタ(英国):57.15キロ
イン・シュアイ(中国):56.93キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
キム・キュソン(韓国):61.46キロ
透暉鷹(日本):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ルエル・パニャーレス(フィリピン):56.70キロ
松井斗輝(日本):59.87キロ
※松井の計量オーバーで試合中止

<女子フライ級/5分3R>
リサ・キリアコー(豪州):56.93キロ
ヤン・チーフイ(中国):57.15キロ

■Road to UFC2024 Ep03対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国):61.46キロ
小崎連(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ジョン・アルマンザ(フィリピン):57.15キロ
アンガド・ビシュト(インド):56.70キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国):61.46キロ
野瀬翔平(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国):571.5キロ
チェ・ドンフン(韓国):57.15キロ

<ライト級/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国):70.53キロ
雑賀ヤン坊達也(日本):70.53キロ

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【Road to UFC2024Ep03】3年連続出場・野瀬翔平、スヨン戦へ「お互い得意なところでどちらが勝るか」

【写真】柔術黒帯のスヨン相手にも組みでの真っ向勝負を宣言し、勝利への執念を語った(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。2日間で4エピソードが実施されるアジア発、世界最高峰への道──その2日目、エピソード03で野瀬翔平が韓国のユ・スヨンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2年連続でRoad to UFCに出場するも、UFCとの契約まで手が届かなかった野瀬。2024年はRIZIN佐賀大会に出場するなど、キャリアを積んでUFC再挑戦につなげる1年にすると位置付けていたが、本人も予想していなかった3年連続となるRoad to UFC出場が決まった。しかも対戦相手は元DEEP王者であり、日本でもその強さが知られているスヨンだ。バンタム級屈指の好カード、そして悲願のUFC契約に向けた戦いを前にした野瀬が心境を語った。


――RIZIN佐賀大会後に取材したときには「今年はRoad to UFCに出場することは難しいと思うので、色んな大会でキャリアを積む1年にしたい」とおっしゃっていました。そんな中で急転直下Road to UFC出場が決まり、率直に出場が決まったときはどんな心境でしたか。

「全く思いもよらなかったというか、まさかオファーをいただけるとは思っていなかったのでびっくりしました」

――こんなチャンスはないという気持ちでしたか。

「そうですね。ジムで先生と『Road to UFCのオファーがあるけどどうする?』という話をして、本来は期間を空けて経験を積んで強くなってから再挑戦と思っていたんですけど、その時に怪我をしていないとも言えないし、元気かどうかも分からない。やりたいときにできるとは限らないし、極端な話、格闘技そのものをやっていないかもしれない。実際に僕はそれが身に染みて分かっているので(※高校時代に柔道の試合で首の骨を骨折した経験がある)、オファーが来たからには出ます、出たいですと伝えました」

――ある意味、神様に出ろと言われているようなものですよね。

「はい。3年連続でRoad to UFCに出させてもらえるなんて、普通はないことですからね」

――RIZINにも出場して、色んな試合のチャンスがあったと思いますが、UFCを目指すという気持ちは変わらなかったですか。

「そうですね。この話を聞いたときに、即答で(Road to UFCに)出ると答えたので。それだけUFCに出たい気持ちが強いです」

――過去2回のチャレンジで、ここを勝ち抜いてUFCと契約することが最大のゴールだということを身を持って知っているのが野瀬選手です。過去2回トーナメントを勝ち抜けなかった経験が生かせるかどうか。それが今回のトーナメントで試されると思います。トーナメントを勝ち抜くために何が必要と思って取り組んできましたか。

「一番は気持ち、心だと思います。Road to UFCは普通と違って独特の雰囲気なんですよ。みんなUFCとの契約を勝ち取るために飢えているというか。1回戦では同じ国同士の戦いもあるし、そういう独特の雰囲気の中でどっちが相手を飲み込むか。気持ちの強さが大事だと思ってます」

――試合までの環境も他と空気は違いますか。

「対戦相手と一週間同じホテルですし、独特の雰囲気はありますね。何回経験しても」

――でもそれを2度経験しているというアドバンテージはありますよね。

「そうですね。そんなにフワフワもせずに、いつもと変わらず淡々と試合の準備ができます」

――ちなみに1週間も相手と同じホテルにいると顔を合わせることもありますよね。

「はい。今回もすでに何度かあって。ちょうど僕がPIに練習行ったときに、相手のユ・スヨンの練習終わりと重なって、軽く挨拶する、みたいな。でもそのおかげで、練習のときに相手をイメージしやすかったです。試合前に現物の相手を見て、相手のサイズ感を思い浮かべることができるので」

――この試合に向けた準備という部分ではどんな対策をしてきましたか。

「相手は柔術黒帯で得意な部分、組んでテイクダウンして…というところが見えているので、そこでどちらが勝つか。相手が組みが強いからといって、びびって打撃でいっちゃうとその時点で気持ちで負けてるじゃないですか。そうじゃなくて、いつも通り組んで極めることを意識してやってきました」

――スヨン選手が組みが強いタイプだからこそ、野瀬選手も自分のスタイルを貫く方が勝利への近道になる、と。

「その方が相手も嫌だと思うし、そこでどちらが勝つか。お互い得意なところでどちらが勝るか勝負します」

――スヨン選手はDEEPでも試合をしていて、今大会の出場選手の中でも屈指の実力者だと思います。

「3団体でチャンピオンになっているので、かなり強い相手だと思ってます。むしろ優勝候補の一人だと思うし、試合を見てもすごく強いので、そこは相手の強さを認めた上で、僕が勝ちにいきます」

――先ほどもテイクダウンやグラウンドゲームが試合のキモにはなると思うのですが、やりやすいイメージはありますか。

「僕もそこでどちらが主導権を握るかだと思っていて。僕の得意な形、4の字クラッチしてのバックキープができれば勝てるかな、と。僕はバックキープの形に入れば、絶対に逃がさずに、削るなり極めるなりできると思っているので、そこまでどういくかですね」

――この試合は日本のファンも注目しているカードです。野瀬選手自身は周囲の声や期待の声を感じていますか?

「RIZINに出たことで色んな方に自分を知ってもらえて、前回よりも応援してくれる人が増えたなとは感じてます」

――どんな試合をして次に繋げたいですか。

「もちろんフィニッシュして勝つのが一番だし、フィニッシュも狙いますけど、どうなってもいいから勝ち切りたいです。全試合スプリット判定でも3回勝てば契約なので。どんな試合になってもいいから勝つという気持ちでいます」

――UFCに直結する機会はそう何度も来るものではないと思います。そこに臨む覚悟は決まっていますか。

「全部の試合がそうですけど、この試合でも大きな怪我して競技生活が終わりになるかもしれない。実際に僕は大怪我をして、歩けなくなるかもしれないという経験をしています。本当に試合でどんなことが起こるか分からないので、一戦一戦を大切にして、そして最後になるかもしれないと思ってやってきました。だからこのチャンス断る選択肢はなかったです」

――それでは最後に日本のファンにメッセージをいただけますか。

「応援してくださっている皆さん、日本人の強さを証明して、そして僕自身の強さを証明して1回戦を突破します」

■視聴方法(予定)
5月19日(日)
午後7時~UFC Fight Pass
午後6時45分~U-NEXT

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【Road to UFC2024#01】フェザー級で再チャレンジ、原口伸「理想のMMA、シン・シン・ハラグチを」

【写真】予備計量直後の原口伸 (C)KEI MAEDA

明日18日(土・現地時間)に中国は上海のUFC PI上海で開催されるRoad to UFC2024Ep01で、原口伸がホン・ジュンヨンと対戦する。前回のRoad to UFCではライト級で準優勝、惜しくも契約を逃し──キャリア初黒星も喫した。
Text by Manabu Takashima

その原口、当初はRoad to UFCに出場せずにスキルアップと、本戦契約を狙うという選択をしてきた。階級を下げての連続参戦はないという風な話も聞かれていたが、一転フェザー級での再チャレンジへ。

とはいえ、この短期間で前回の参戦で見えた課題を克服し、MMAファイターとしての完成度は上がったのか。そして、初めてのフェザー級で戦うことで、以前とはどこかが違うのかを計量終了後の原口伸に尋ねた。


──2月にRoad to UFCライト級決勝戦に敗れ、その後に話を伺った時には今回のRoad to UFCには出場せず、本戦契約の機会を待つ。また前回のトーナメントであぶり出された課題を克服してMMAファイターとして完成度を上げることを今後の目標として掲げていました。それが一転、Road to UFCに出場することになったのは?

「絶対的にフェザー級でRoad to UFCに出場できる機会があったことにつきます。フェザーで戦いたい。それなら自分の力でRoad to UFCに再チャレンジして、契約を勝ち取ろうという気持ちになって決めました」

──ではフェザー級、1ポンド・オーバー規約で66.2キロの体は上手く創れましたか。

「そうですね。大学の1年と2年時は前日計量だったので、66キロ級でした。それが当日計量に変わったので70キロに上げただけで。MMAを始めて体は大きくなっているので、しっかりと上手く落とせました。自分が思っている通りの感じで落とせましたね。これまでの経験とタケさんに水抜きのアドバイスを頂いて。

今回1カ月前に決まったので、そのなかで照準を合わせて落とせました。Road to UFC以前に1カ月の準備期間があることはなかったので。ただ、もう少し時間的な猶予があった方がより創りやすいかと思います」

──この間のMMAファイターとして完成度を上げるという練習は一旦置いて、対策練習をしてきたことになるかと思います。

「そうですね、ホン・ジュンヨン対策を主な練習としてきました。ただすぐに成果が出るということではないですが、武田(光司)さんに紹介してもらってBrave世田谷でタケ(大宮司岳彦)さんにムーブメントの指導を受けるようになりました。

(中村)倫也さんとも情報をシェアして、アドバイスを貰ったりするようになったり。そこで得た知識や動きをBraveに持ち帰って、スパーリングで試しています。スパーリングはBraveだけですね。ここで出稽古を増やすと、整理できなくなってしまうので」

──前回大会はレスリング勝負でした。決勝の敗戦から3カ月で、この間採り入れたこともあり、何かファイトとして変わることは出てきますか。

「できることは増えたと思っています。テイクダウンしてからのコントロールも、体の使え方を変えてバリエーションが増えたという感覚でいます。立ちでの体の使い方はタケさんが創ってくれて、組みに関しては……自分は爆発力でなく筋持久力タイプなので、しっかりと時間をかけて倒す。テイクダウンにしても、そんな風に創ってきました」

──筋持久力タイプ……テイクダウンとパウンドの爆発力を考えると瞬発系だとばかり思っていました。

「レスリングの時もパワーや瞬発力でなく、MMAでは余裕がある時に瞬発力を出すという感じです。短距離走より、長距離走の方が全然得意だったので。そういう部分で、自分の強味を見直した時に、爆発力でなく時間をかけてテイクダウン、そしてパウンドという風になっています。

ただ練習でしか分かっていないことが多いので、答え合わせを明日するっていうことですね。自分ではどれぐらいできるのか、客観的に見ることはできないです。やっぱり新たに採り入れて来たことは期間がまだ短いので、やることを2、3と決めてそこを徹底してやります」

──では答え合わせの相手、ホン・ジュンヨンの印象を教えてください。

「典型的な韓国人ファイターですね。

頑丈でタフ、最後まで諦めない」

──どう諦めさせないといけなと考えていますか。

「相手が僕のレスリング力を甘く見ていれば、勝手に折れてくれます。そうでなくても、打撃を織り交ぜて戦えば、削って行けると思っています」

──伸選手のレスリング能力を軽視する相手はいないと思いますが(笑)。

「アハハハ。確かに、そうなりますよね。ただロン・チュウ戦を参考にしてくるようなら、あんな風にはならないです。あれだけテイクダウンを警戒しているなかで、突っ込んで行って僕の方が削られてしまったので。今回は良い意味で焦らす。焦らして相手からすると、『まだ来ないのか』という感じにさせたいですね。

15分を通したファイトを考えられるようになりました。それが昨年の敗北を通して、技術だけでなくMMAの完成度を高める要因になっていると思っています」

──ところで大宮司トレーナーも、倫也選手も同じトーナメントで出ている河名マスト選手の盟友といえる間柄ですが。

「そうですね。まず試合をすることになると、戦略的な指導を受けないことは予め話をしました。だから、そこに関しては深く考えていないです。試合が決まれば、戦う。そして強い方が勝つ。

レスリングでは対戦相手とも練習するものですし。大学3年の時のインカレの決勝の相手は、国士館大の1年後輩でした。同門対決も3度はやっていますね。なので強くなることが大切で、そういうことは気にしないです。戦略だけで勝てるなら、全員が勝つわけですし」

──その通りですね。日本人が潰し合おうが、勝てるだけ勝って日本人選手に契約を勝ち取って欲しいです。ではフェザー級の原口伸、どこがライト級と違うか教えていただけますか。

「今の感覚だと、足を使って自分のやりたいMMAが表現できるように思います。スクランブルをどんどんする。体も軽くなっているので、どんどん動いてスクランブルを創っていきます。シン・シン・ハラグチを見せます」

──なぜ、そこは英語の順番に(笑)。

■視聴方法(予定)
5月18日(土)
Ep01午後7時~ UFC Fight Pass
Ep02午後9時~UFC Fight Pass
Ep01&02午後6時45分~U-NEXT

■Road to UFC2024 Ep02対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イープークールー(中国)

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
ソ・ユダン(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
ソン・ヨンジェ(韓国)

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
プリヤ・シャルマ(インド)
ドン・フアシャン(中国)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
パウラ・ルナ(ペルー)

■Road to UFC2024 Ep01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
チュウ・カンチエ(中国)
安藤達也(日本)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
原口伸(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
フン・シャオカン(中国)
キラン・シン(インド)

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
本野美樹(日本)
フォン・フェイアール(中国)

<ウェルター級/5分3R>
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)
キム・ハンソル(韓国)

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【Road to UFC2024Ep01】34歳・安藤達也の挑戦「今までは本気でUFCに挑む覚悟が足りていなかった」

【写真】無事に公式計量をクリア、安藤の挑戦が始まる(C)Zuffa/UFC

18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。2日間で4エピソードが実施されるアジア発、世界最高峰への道──その初日、エピソード01で安藤達也が中国のチュウ・カンチエと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

昨年3月のONE Friday Fightsでアリ・モタメドに勝利し、ONE本戦出場のチャンスをうかがっていた安藤。その一方で安藤のもとにはRoad to UFCなどUFCにチャレンジするチャンスも届いていた。最終的にONE本戦出場が叶わず、1年以上のブランクが空くことになったが、安藤はUFC出場を目指してRoad to UFC出場を決意した。公式計量を無事に終え、明日の戦いを待つのみとなった安藤。計量に行ったインタビューをお届けしよう。


――安藤選手にとってRoad to UFC初出場が決まりました。(取材日は5月15日)

「自分は今年もRoad to UFCがあるなら、絶対に(出場が)決まると思って動いていたんで、自分が思った通りに物事が進んでいる感じですね」

――去年もRoad to UFCに出るチャンスがあったとお聞きしています。

「ちょっと話すと長くなるんですけど………もともと自分はコロナの問題が落ちついたぐらいから自分のハイライト映像を作ってUFCサイドに送ったり、イリディウム(・スポーツ)のジェイソンが自分のことを気に入ってくれてたみたいで、ちょこちょこ連絡をくれてたんですよ。それで去年はRoad to UFC以外にもTUFとかダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズの話が来てたんです。でも自分は3月にONE Friday Fightsに出て、ONEで試合する可能性もあったから、そっちで試合することを考えていたんですよ。でもそれがなかなか決まらなくて。自分も年齢とかキャリアを考えたら先は長くないから、今年から正式にイリディウムに試合のマネジメントをお願いして、UFCを目指そうと思いました。

試合をしてなかった時期は絵を描いたり、グッズを売ったりしてお金を貯めていて、タイに合宿に行こうと思ったんです。それでONEの試合後に買ったゴールドのアクセサリーも売って。それは買った時より値段が上がってたんでラッキーだったんですけど(笑)。そうやって合宿資金を用意して、まず2週間くらいタイで合宿して、それからONEの時にサポートしてくれた(川原)波輝くんがいるアルファメールに行ったんですよね。そしたらその直後に正式にRoad to UFCのオファーがあったって感じです。ただ体重のところをちゃんと見てなくて、ずっとバンタム級だと思ってたんですよ。キロ表記じゃなくてポンド表記だったから、145ポンド=バンタム級だと勘違いしちゃって。それであとで調べたら145ポンド=フェザー級だって聞いて『まじ!?』みたいな。そこだけは計算外だったっすね(笑)」

――そんなことがあったんですね………。とはいえイリディウムと契約して、Road to UFCを見据えて海外に合宿にいったことが最終的にいい方向に進んだようですね。

「まじでそうっすね。自分のなかで『そうなるだろう』と思って動いことが全部叶っていく感じがして。これがどんどん続いていく感覚が面白いなって思いますね」

――フェザー級での試合という部分で、減量そのものは楽ですか。

「本格的な練習を始めたときが74kgだったから、8キロくらいですね。水抜きなしでナチュラル体重という感じです。上海についた段階でリミットをアンダーしていたので、普通に元気に飯も食って…みたいな感じで」

――アルファメールの練習で手応えを掴んだ部分はありますか。

「ガチガチにスパーリングをやって、結構全員ドミネートしてぶっ飛ばしてきたんですよ。帰国してからは毎日15㎞くらい走って、それでめっちゃ痩せて動きも速くなって、今の時点でリミットをアンダーするところまでいきました。向こうでいいイメージを作ることができたんで、あとは自分が気持ちよく過ごして、コンディションを整えることに集中してます」

――対戦相手のチュウ・カンチエの試合映像はチェックしていますか。

「一応4試合分ぐらい見たんですけど、自分あんまりちゃんと見ないんですよ、対戦相手の試合を。チラッと何となく見るくらいで。あんまり相手の映像を見すぎると、自分がそっち(相手)に合わせすぎちゃうんで」

――安藤選手としては相手に軸を置かずに、自分に軸を置いて試合をした方がいいパフォーマンスができますか。

「それこそ波輝君のタイトルマッチの時に練習を見ていて、すげえ対策をやっていたんですよ。で、2年ぶりの試合でプレッシャーもあって、試合そのものもユライア(・フェイバー)にお膳立てしてもらったわけじゃないですか。だから結構ピリついちゃってて。俺がなんかアドバイスしようとしても『何も言わないで』とか言われちゃう感じで。それで波輝くんの邪魔をしないように、勝ってくれれば何でもいいやと思って見てたんですけど、対策をやりすぎてて、負けない試合をやっちゃってたんですよ」

――勝つことが目的ではなく、負けないことが目的になっていたと。

「これでKO勝ちするのは難しいよなと思って見ていたら、案の定KOできずに終わって。もちろん求めるものが高過ぎるの良くないし、勝つことがチームとして大事だったのは分かっていたんですけど、俺は正直に『あれは倒せたよ』と言いました。だから自分はあんまり相手に合わせるというよりも自分が倒すことを狙って練習してますね」

――特に安藤選手は気持ちよく試合を迎えて、やりたいように戦う方がいいタイプだと思います。

「そうっすね。特に自分はそういう感覚のタイプなんで。それを重要視してやってきました」

――このトーナメントを勝ち抜けばUFCと契約できるという明確な道が出来ました。安藤選手としてはUFCに行くラストチャンスという気持ちなのか、それともやることをやればUFCに行けるという気持ちなのか。どちらですか。

「最初に話したみたいに俺は何回もUFCに行くチャンスを逃したわけじゃないすか。それでもオファーしてくれるって、結構俺のことを気に入ってくれてると思うんですよ。普通は『何回も(UFCから)オファーを断るってどういうこと?』ってなるじゃないですか。でもこうやってオファーが来たということは『本当にUFCに来たいの?』って試されてるんだなって。今振り返ると俺自身も覚悟が足りてなかったというか。本気でUFCという修羅の道に入る、全てを捧げてそこに挑む覚悟が足りてなかったんです。もしそういう覚悟があったら、今までもらってたチャンスのどこかでチャレンジしてたはず。それがこうやって覚悟を決めたら、改めてチャンスが来たわけだから、やっぱり俺はいるべくして、ここにいるんだなと思います。

適正階級じゃないチャレンジだけど、俺が見てきたヒーローのKID(山本徳郁)さんは体のサイズが違うのにデカいやつらをぶっ倒して、色んなことにチャレンジして。今と昔はレベルが違うし、そこを比べるのもよくないし、その方法が正しいとは思わないけど、俺自身は『他のやつと同じことやってても駄目だぞ』みたいな。本来バンタム級の俺がフェザー級でぶちかましたら、リスクを負った分だけ自分のポジションをゲットできると思います。

アメリカでパッチー・ミックスとかトップ選手と練習やっても通用したし、自分がUFCに通用するレベルにいるってことが分かって。それは勘違いとかじゃなくて、絶対に自分だったらいけるって自信なんです。だからあとはしっかりチャンスをくれた人たちに対して、自分が仕事をして、自分の評価を作っていくことが今の自分に必要なことなのかなって思っています」

――安藤選手のUFCへの挑戦、楽しみにしています。

「やっとここまで近づけたんで、今は目の前のことにしっかり集中して、このチャンスを逃がさないように。そう簡単な道じゃないことは分かっているし、自分が試されてるんだという自覚を持って挑戦します!」

■視聴方法(予定)
5月18日(土)
午後7時~UFC Fight Pass
午後6時45分~U-NEXT

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【Road to UFC2024Ep01&Ep02】計量終了 河名マスト、ラストミニッツでパス「明日、ぶちかまします」

【写真】ギリギリのタイミングでパス。すぐにフェイスオフに(C)GINJI ARAI

明日18 日(土・現地時間)に中華人民共和国は上海のUFC PI上海で開催されるRoad to UFC2024 Ep01&Ep02の計量が17日(金・同)に行われ安藤達也、原口伸、本野美樹、河名マストの日本人4選手は無事クリアした。
Text by Manabu Takashima

敢えて無事と表現したのは仮計量が始まり、次々と出場選手たちが控室のスケールで体重をチェックするなか、河名マストがなかなか姿を見せない──という情報が、本計量開始10分ほど前に現地から伝わってきたからだ。


上海時間の午前9時から11時までの計量時間、河名は10時前に現れ予備計量で1.5ポンド(約680グラム)オーバーに。今回、コーナーに上久保周也を帯同した河名は、本計量開始の1時間前で1キロオーバーの状態だったことが分かった。

1時間で400グラム近く落としていることになるが、このままパスをしないと対戦相手のソン・ヨンジェがキャッチ戦を受け入れるのか、代替選手との対戦になるのか。体重を創れてない女子選手もいたことと相まって(女子ストロー級は代役がいない状態)、計量会場は慌ただしい空気に。

実は河名は2月のGLADIATOR CHALLEGER SERIESでも残りの700グラムが落ちなく計量開始から遅れて計量会場入りしたということがあった。結果、500グラム・オーバー──今回でいえば1ポンド・オーバー規約──のない状態でパスをした河名だったが、人生が懸かった大一番で痛恨の計量ミスとなるのか。

本計量終了時間が迫ってくるなか、河名が控室に再び姿を見せ予備計量台へ。結果は、リミット丁度の146ポンドでパス!! 最後はUFC PI上海のスタッフが計量終了時間の10分前までタオル蒸しなど水抜きのサポートがあり、河名は晴れてUFCとの契約が懸かった戦場に立つ権利を得た。河名からはMMAPLANETに「心配おかけしてすみません。明日、ぶちかましてきます!!」というメッセージが届いている。

なお本野美樹と対戦予定だったフォン・フェイアールは116.7ポンドと計量失敗。本野はキャッチ戦でなく、不戦勝で準決勝進出を決めている。

■視聴方法(予定)
5月18日(土)
Ep01午後7時~ UFC Fight Pass
Ep02午後9時~UFC Fight Pass
Ep01&02午後6時45分~U-NEXT(Ep01から続き)

■Road to UFC2024 Ep02対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イープークールー(中国)

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
ソ・ユダン(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
ソン・ヨンジェ(韓国)

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝勝/5分3R>
プリヤ・シャルマ(インド)
ドン・フアシャン(中国)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン(中国)
パウラ・ルナ(ペルー)

■Road to UFC2024 Ep01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
チュウ・カンチエ(中国)
安藤達也(日本)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
原口伸(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
フン・シャオカン(中国)
キラン・シン(インド)

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
本野美樹(日本)
フォン・フェイアール(中国)

<ウェルター級/5分3R>
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)
キム・ハンソル(韓国)

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