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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep03 UFC キム・キュソン ブログ 透暉鷹

【Road to UFC2024Ep03】透暉鷹、キム・キュソンを完封。唯一、日本人でバンタム級準決勝進出も笑顔なし

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
透暉鷹(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
キム・キュソン(韓国)

跳ねるようなステップを踏むキム・キュソンに対し、透暉鷹はスイッチして左ミドルを蹴る。右ローからスピニングバックフィストを見せた透暉鷹は、距離の詰め方を試しているか。待ちの姿勢でアッパーを繰り出すフェイクから、ジャブを伸ばすキム・キュソンに対してワンツーフックの透暉鷹が、じりじりと前に出る。キム・キュソンも前に出るようになり、透暉鷹の左フックをかわす。カーフを入れる透暉鷹、キム・キュソンも返してカウンターの右を放つ。残り70秒、一気にダブルレッグでテイクダウンを決めた透暉鷹が、クローズドガードの中からパンチを落とす。

オープンガードになったキム・キュソンが透暉鷹に続き、スタンドに戻り距離を詰める。首を固めて背負いで投げた透暉鷹だがトップは取れず、初回が終わった。

2R、すぐに距離を詰めて左ローの透暉鷹だが、キム・キュソンが右を当てる。飛び込んで左を入れた透暉鷹はローをかわして、スイッチのキム・キュソンとの距離を詰める。ワンツーで前に出てダブルレッグを決めた透暉鷹が、ハーフで抑える。バタフライに戻させない透暉鷹は、足を右のパンチを落としてトップをキープする。二重絡みから特に何を仕掛けるわけでもないキム・キュソンは、下のまま過ごす。

残り90秒、鉄槌の透暉鷹はバタフライに戻されるが、パスを仕掛ける。立ち上がった透暉鷹が飛び込むがパンチは当たらず。それでも左足を抜いて、トップのままで2Rも戦い終えてリードを広げた。

最終回、スピニングバックフィストに組まれた透暉鷹が、バックを許す。直後に胸を合わせ、ダブルレッグを決めるとスクランブルでバックへ。透暉鷹はボディトライアングルに捕え、喉を守るキム・キュソンを殴っていく。クロスフェイスで圧を掛けられ、動きを封じされたキム・キュソンは絞めの防御に専念するしかない。

勝利が近づく透暉鷹は、時間を使って──キム・キュソンが宣言していた華のある試合を一切させない。このまま時間が過ぎ、残り30秒を切る。このままバッククラブでタイムアップを迎えた透暉鷹が、なぜかジャッジ1人が29-28をつけたが──判定勝ちを収めバンタム級の日本人で唯一準決勝に残った。

「色々シチュエーションを想定していたのですが、自分が思った通りの試合ができなくて、凄く悔しいです。対峙して打撃でいけるかと思ったけど、上手くいかなかったです。自分の練習してきたところを全然出せなくて、絶対に落とせないトーナメント戦というのが大きかったのですが、プロとして失格です。2回戦、絶対にUFCに行けるという試合を必ずします。中国人がUFCに行けるトーナメントだと思っていますが、バンタム級は自分しか残っていなくて。日本を背負って、パンクラスの名の恥じないようUFCと契約できる試合を。勝ち取るだけでなく、内容もしっかり次の試合まで出直してきます」と透暉鷹は全く笑みがなかった。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep03 UFC ダールミス・チャウパスゥイ 小崎連 海外

【Road to UFC2024Ep03】初回に3度チャウパスゥイを右で倒す。敗れてもなお、小崎連の名前を刻む――

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
小崎連(日本)

小崎が右ボディストレートを伸ばす。さらに右を顔面に入れて、チャウパスゥイをフラつかせた。チャウパスゥイが距離を詰めると、前後左右の動きで翻弄する小崎。またも右でチャウパスゥイに、マットに手を着かせた。スタンドに戻ったチャウパスゥイが距離を詰めるとパンチを浴びせるが、小崎の右をかわしたチャウパスゥイがシングルレッグからドライブした。右オーバーフックで耐える小崎は、ケージに背中を着けて立ち上がる。

チャウパスゥイはリフトするも、クリーンテイクダウンは奪えず。再びリフトしたところで小崎が離れ、チャウパスゥイの顔面に左を叩き込む。ケージ中央に戻ると小崎が右を当てた。さらに右でダウンを奪うなどパンチで優勢に進める小崎。左右に回り、遠い距離から左を振るう。チャウパスゥイの右ハイをブロックし、なおも中に入ってくるチャウパスゥイに打ち下ろしの右をヒットさせた。

2R、左に大きく回る小崎が、ガードを広げて様子をうかがいつつ右ストレートを突き刺す。チャウパスゥイが組みつくも小崎が立ち上がった。食らいつくチャウパスゥイはダブルレッグで押し込み、ケージ中央で倒してバックマウントを奪った。しかし小崎が立ち上がって離れる。小崎が距離を詰めたところにチャウパスゥイが左フックを合わせた。小崎の右もチャウパスゥイの顔面をかすめる。チャウパスゥイはシングルレッグでドライブした。一度腰を落としてから立ち上がった小崎を、チャウパスゥイがリフトしてグラウンドに引きずりこむ。

バックマウントに移行したチャウパスゥイが、右腕でRNCを狙う。さらに左腕に切り替えてパームトゥパ-ムで絞り上げるも、凌いだ小崎がスタンドに戻った。やはり右ストレートを当てる小崎。チャウパスゥイはダブルレッグで小崎に尻もちを着かせたが、ここも小崎は右オーバーフックから立ち上がろうと試みる。チャウパスゥイは小崎の左手首を押さえ、トップをキープした。

最終回、小崎が右を見せるとチャウパスゥイが下がる。右アッパーのフェイントから詰めていく小崎。チャウパスゥイはニータップでグラウンドに持ち込んだ。ケージに背中を着け、左オーバーフックから立ち上がる小崎のバックに回ったチャウパスゥイ。押し込まれながら右オーバーフックを取る小崎に対し、チャウパスゥイはボディロックから背中を着かせた。小崎はケージ際でフックガードから上半身を起こした。チャウパスゥイのアンクルピックを切った小崎だが、前転についてきたチャウパスゥイにバックを奪われてしまう。立ち上がる小崎をローアンクルショットで倒していくチャウパスゥイ。小崎は離れようとするが、チャウパスゥイがバックコントロールで食らいつき続ける。最後は左足を差し入れたチャウパスゥイが小崎にパンチを浴びせていった。

ユナニマスで勝利したチャウパスゥイは「初回は3度倒されてカムバックできなかったけど、2Rからアジャストできた。前の試合は初回で勝って来たけど、この試合は接近戦でかなり殴り合った。勇気をくれたガールフレンドに感謝している」と語った。その一方で、小崎連が敗れながらも見せつけた右ストレートと立ち上がる技術は、しっかりと日本そして海外のファンにも刻まれたに違いない。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep03 UFC アンガド・ビシュト ジョン・アルマンザ

【Road to UFC2024Ep03】このインド人は強い!! アンガド・ビシュト、アルマンザをパウンドアウト

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
アンガド・ビシュト(インド)
Def.1R3分39秒by TKO
ジョン・アルマンザ(フィリピン)

左ローから右ローを蹴るアルマンザ。さらに前蹴りから、右を伸ばす。左ハイのアルマンザに対し、・ビシュトが右をヒットさせる。前に出たビシュトが右ショートを当て、右を振ってダブルレッグでテイクダウンを奪う。ビシュトがハーフで左のパンチを落とし、パスの圧力を高める。アルマンザはオモプラッタも、腕を抜かれ左足をヒザで殺される。結果、ビシュトが再びハーフで抑え、パスを決める。来るフィックスで連打のビシュトは、柔軟な体を生かしてガードに戻そうとしたアルマンザに、左右のパウンドを集中させTKO勝ちを決めた。

「凄く落ち着ているよ。以前はフェザー級で大きな相手をテイクダウンして、パウンドで勝っていた。フライ級では打撃も組みと同様に使える」と静かに話した。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep03 UFC キック ユ・スヨン 野瀬翔平

【Road to UFC2024Ep03】「先にコントロールすること」──ユ・スヨン強し、野瀬翔平に組み勝つ

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
野瀬翔平(日本)

左ハイから組んだ野瀬がバックに回る。腰に乗せて投げてきたユ・スヨンに対し、野瀬はバックへ。前方に落とされると、逆にバックを譲り両足をフックされた野瀬が後方から殴られる。腹ばいにされた野瀬は立ち上がって、前方に落としに掛かる。着地したユ・スヨンは、野瀬の前転にもついていき再び両足をフックする。ユ・スヨンはボディトライアングルから殴り、絞めの機会を伺う。手首を掴んで、後方にエルボーを入れる野瀬だが胸を合わせることができない。

ついに腰をずらし胸を合わせた野瀬だったが、ユ・スヨンはスイープからスクランブルに持ちこみ、上を取り直す。ハーフで抑えられバギーチョークを狙った野瀬は、フルガードに戻し時間に。初回はユ・スヨンのラウンドとなった。

2R、右ローの野瀬。スピニングバックキックは届かず、ユ・スヨンがテイクダウンへ。ギロチンの野瀬は、ケージキックから前転でクラッチが甘くなり頭を抜かれる。結果、下になった野瀬はニーシールドを畳まれ、パスの圧を受ける。逆側に回りパス狙いのユ・スヨン、野瀬もバックを許さずバタフライガードも──スクランブルで背中を譲る。初回と同じように前転──グランビーロールもバックを許した野瀬は、再びボディトライアングルに捕えられる。

それでもスランブルに持ち込んだ野瀬は、シングルを潰されても足を取り、オモプラッタに取られる。さらにトーホールド狙いの野瀬だがニアサブミッションには至らなかった。

最終回、前に出てローの野瀬が組んでケージにユ・スヨンを押し込む。逆転に一本──トップ奪取からポジションを取っての極めが欲しい野瀬だが、時間を使ってしまう。さらにヒザ蹴りが急所に入り、試合が中断されスタンドで再開となる。

スピニングバックフィストを空振りし、右オーバーハンドも届かなかった野瀬だが、ダブルレッグでリフトしてテイクダウンを奪う。すぐに立ち上がったユ・スヨンが右を2発当てる。再びダブルレッグの野瀬は、スピニングバックフィスト、そして右を見せて執拗にダブルレッグへ。キムラで防ぐユ・スヨンが離れる。残り2分、野瀬はシングルを切られて左腕を差されると、小外刈りで倒されてしまう。

ハーフのユ・スヨン、潜りを潰された野瀬はフルガードからオープンで仕掛けの機会を創ろうとする。ユ・スヨンはしっかりと上体を固め、ここもハーフでバギーチョークを野瀬が狙う。最後は立ち上がったユ・スヨンは、時間とともに野瀬の健闘を称えた。

3-0の判定勝ちとなったユ・スヨンは「100パーセント、自分のグラップリングを信じていました。野瀬選手は強いので、コントロールを先にすること。それが作戦でした」と試合を振り返り、野瀬は3度目の正直とならなかった。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 UFC キック チェ・ドンフン チーニョーシーユエ

【Road to UFC2024#03】グラジで活躍チェ・ドンフン、厳しい一戦で前回準優勝者にスプリット判定勝ち

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
チーニョーシーユエ(中国)

前回の準優勝者チーニョーシーユエに対する、チェ・ドンフンは+115のアンダードッグだ。サウスポーのチーニョーシーユエ、チェ・ドンフンもすぐにスイッチして右ローを蹴る。チーニョーシーユエが左ローを2発、チェ・ドンフンはミドルを蹴る。右ローのチェ・ドンフン、間合いの測り合いが続く。チーニョーシーユエが右ジャブを当て、チェ・ドンフンが思い切りローを蹴り込む。そのローにワンツーを合わせたチーニョーシーユエに上海のファンが大きな声を挙げる。

左右の構えで前足を殺しにいくチェ・ドンフンは、首相撲もボディを殴られる。近距離でアッパーを入れたチェ・ドンフンはチーニョーシーユエのステップインをバックステップでかわす。チーニョーシーユエは軽く後ろ回し蹴りからシングルレッグへ。バックを取ったチーニョーシーユエ、チェ・ドンフンは一瞬ケージを掴みスイッチへ。胸を合わせて押し込んだチェ・ドンフンが肩パンチも初回はチーニョーシーユエのラウンドとなったか。

2R、チェ・ドンフンが右インロー、チーニョーシーユエが左ミドルを蹴る。チェ・ドンフンは首相撲からヒザ蹴り、アッパーを入れる。チェ・ドンフンのヒザ蹴りとチーニョーシーユエの左が交錯する。チーニョーシーユエは左ローから左ミドル、チェ・ドンフンはスイッチして右インローを見せる。右三日月のチェ・ドンフンが左ミドル、右ストレートを繰り出すが、クリーンヒットはない。左で前に出たチーニョーシーユエだが、蹴り足をキャッチしたチェ・ドンフンがテイクダウン、立ち上がったところにハイキックを狙う。

これを掴んで崩したチーニョーシーユエは、グラウンドのチェ・ドンフンを蹴りそうになる。試合はスタンドに戻り、チーニョーシーユエがジャブ。チェ・ドンフンは右を打ち込む。チーニョーシーユエも右を入れ、互いに単発の攻撃が当たるようになっている。ガードの上からハイを蹴ったチーニョーシーユエは、組まれて後方への投げを狙い潰される。チェ・ドンフンはスクランブルを押しつぶし、トップをキープする。ハーフで抑えたチェ・ドンフンがトップでラウンドを終えた。

最終回、ワンツーのチーニョーシーユエに首相撲からヒザ蹴りを入れたチェ・ドンフンがクリンチへ。離れ際に右ショートアッパーを打ったチェ・ドンフンは、離れて右ローを蹴る。チーニョーシーユエが右ロングを入れ、チェ・ドンフンがワンツーで前に。続いて右ミドルを入れたチェ・ドンフンは、右ハイから右もバランスを崩す。

チーニョーシーユエは左ミドルハイ、右ジャブを伸ばす。ステップインで頭が当たったように見えたが、そのまま試合は続く。残り2分、インパクトのある攻撃が欲しいチェ・ドンフンが右フックを振るう。距離がチーニョーシーユエという見方もできるなか、チェ・ドンフンは右ミドルを決める。前に出るのはチーニョーシーユエ、チェ・ドンフンは右オーバーハンドも姿勢が乱れている。チーニョーシーユエが右フックを決め、左ミドルへ。ここでチェ・ドンフンはクリンチも、タイムアップとなった。

結果、グラジエイターで特徴的な活躍をしたチェ・ドンフンはスプリット判定で準決勝進出を決め「彼は前回の準優勝者だけど、自分を信じて戦いました。プレッシャーが強いタフな相手だけど、心配せずパンチでポイントを取れとアドバイスを受けました。UFC、中国人ファイターを倒した韓国人ファイターがこのトーナメントを取る」とインタビューで話した。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 Road to UFC2024Ep03 UFC キ・ウォンビン ボクシング 雑賀ヤン坊達也

【Road to UFC2024Ep03】ダウンを奪ったヤン坊が、組みの攻防後に足を止めて打ち合い──2RにKO負け

<ライト級/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
Def.2R0分51秒by KO
雑賀ヤン坊達也(日本)

キ・ウォンビンが₋150でフェイバリットというなか、ヤン坊はジャブからローを蹴る。キ・ウォンビンも右ローを返し、ヤン坊はそのローにパンチを回せて右を打ち込む。右に続き、左も打ち込んだヤン坊はダウンを奪うと、グラウンドには固執せずキ・ウォンビンが左右のパンチを入れる。組まれたヤン坊の小手投げは腹ばいに終わり、続くキ・ウォンビンのテイクダウン狙いも同体でスタンドに戻る。

ケージ際のクリンチでダメージの回復を図るキ・ウォンビンが、ボディロックテイクダウンを決める。ヤン坊はケージ際に移動し、息を整えているか。右足を束ねられ、細かいパンチを受けながら立ち上がったヤン坊はケージを背負ってテイクダウンを防ぐと体を入れ替える。今度はキ・ウォンビンが小手投げを見せ、ヤン坊が殴る。離れると足を止めての打ち合いが始まり、打たれ弱くなったと思われたキ・ウォンビンが殴られても前に出て左右のフックを打ち続ける。明らかに被弾し過ぎがヤン坊、ラウンドは取ったがダメージが心配だ。

2R、右を入れたキ・ウォンビンが左も決める。ヤン坊も打ち返すが左フックから右を被弾し、ダーティボクシングでも打ち込まれる。キ・ウォンビンは完全に勢いづき、パンチを纏めると体が沈み始めたヤン坊を見てレフェリーが試合を止めた。

序盤のダウンを奪った展開から、なぜあそこまで打ち合ったのか。Road to UFCが、ヤン坊の磁場を狂わせてしまったのか。この戦い方はヤン坊が積んできたMMAとは思いたくない──勿体ない試合運びだった。


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【Road to UFC2024Ep04】透暉鷹と対戦、キム・キュソン「UFCで勝つことを目指すので、華のある試合を」

【写真】キム・キュソンは184センチの長身ファイターだ(C)Zuffa/UFC

3時間後に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024 EP04で、キム・キュソンが透暉鷹と対戦する。HEATで加マーク納と春日井たけし、TOP FCでNavE、ONEで藤沢彰博、若松佑弥と対戦経験があり、EVOLVE MMAでは澤田龍人とチームメイドだったこともあるキム・キュソン。
Text by Manabu Takashima

ある意味、波乱万丈なMMAファイター人生を送ってきたキム・キュソンは透暉鷹戦を前に、ONEで戦ってきた時は別人だと断言した。


――キム・キュソン選手といえば過去にHEATに来日経験があり、EVOLVE MMAのトライアウトに合格してシンガポールを拠点にしていた。この2点が印象深いです。

「そうですね、EVOLVE MMAのグローバル・トライアウトに合格して、しばらくしてからシンガポールに渡り2年ほど生活をしていました」

──コロナ政策が非常に厳しいシンガポールでは練習もままならない時期を経験したということですね。

「ハイ、薬局とスーパーに買い物に行く以外は外出禁止でした。ジムも閉鎖されチームの仲間とも会えない。外を走ったり、1人でトレーニングをする日々でしたね」

──トライアウト合格者は年間48000ドルが支給され、住む場所も用意されるという待遇でしたが、MMAファイターにとって練習環境としてはベストとは言い難かったかと思います。

「ムエタイやブラジリアン柔術の選手はいましたが、MMAとなるとトライアウトに受かった選手同士で、知っている技術を交換するような状態でした。サラリーを手にして練習ができる利点は確かにありましたが……。

ただし、あくまでもMMAファイターとして生きていくために集まったのに、その環境が整っていないのだから契約の更新は望まなかったです。あの時、トライアウトに受かった仲間も同じ考えだったはずです。なので、次々とチームを離れていきました。自分は2021年の6月に韓国に戻りました。ジムでは指導もしないといけないので、自分の練習に集中できないのと、練習環境も自分には合っていなかったです」

──EVLOVE MMAを離れてから、活動拠点は?

「韓国に戻ってからは一つのチームに所属することはなかったのですが、シンガポールに行く前に一緒に練習をしていた選手のジムでトレーニングをしたり、ニュージーランドのシティボクシングやタイのバンタオMMA、米国でも練習してきました」

──ONEのあともフェアテックス・ファイトやNAIZAと韓国以外で試合をしてきました。海外志向が強かったということですか。

「韓国で試合をしていないのは、単にオファーがなかったからです(笑)。なので、その時のマネージャーが用意してくれた海外での試合に出ました。チャンスがあるところで戦おうと」

──その時の目標は、UFCに?

「MMAを始める頃からMMAを見ていました。ONEは独占契約なのでUFCで戦うことは諦めていましたが、フェアテックスやNAIZAで試合をしたのはUFCにステップアップを果たすためでした。もうUFCで戦うことしか考えていなかったです」

──ONEでは1勝3敗でしたが、どのような経験になったでしょうか。

「アジアで一番大きな大会ですし、色々な国から強い選手が出ていたので、そういう選手と戦えたことはプラスになっています。大きな経験になったと思います。それと大会の規模や、ファイトウィークの過ごし方など、ONEは自分が韓国や日本で戦ったイベントとは明確に違っていました。戦う気持ちを創り方だとか……今、Road to UFCのファイトウィークを過ごしていますが、そこも勉強になったと思います」

(C)Zuffa/UFC

──では透暉鷹選手の印象を教えてください。

「経験豊富なグラップラーで、RNCで勝つことも多く……アグレッシブなグラップラーですね」

──日本のファンはキム・キュソン選手は、若松佑弥選手に敗れた印象が残っています。「あの選手に透暉鷹は負けないぞ」というファンも多いと思います。

「あの試合はもう3年も前です。自分は何かに偏った練習をすることはなくて、トータルファイターを目指しています。基本はストライカーですが、グラップリングやレスリングで後れを取らいように練習を積んできました。なので3年前にの若松選手と戦った時とは別人だと、思ってもらえると嬉しいです」

──透暉鷹選手との試合で、日本のファンを驚かせる自信は?

「そうですね、自分は……いや、やはりその質問は日本の記者さんの前では……日本人選手に勝つという話はしづらいです(苦笑)」

──勝てば契約、唯一保障があるのがRoad to UFCです。その辺りで、普段と戦い方が変わることはありますか。

「決勝で勝てば契約が保障されていたとしても、自分はUFCで勝つことを目指しているファイターなので、華のある試合をして勝ち続けます」

■視聴方法(予定)
5月20日(日)
Ep03午後7時~ UFC Fight Pass
Ep04午後9時~UFC Fight Pass
Ep03&04午後6時45分~U-NEXT

■Road to UFC 2024 Episode04計量結果

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
リー・ユンフン(中国):61.69キロ
チィルイイースー・バールガン(中国):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
キル・シン・サホタ(英国):57.15キロ
イン・シュアイ(中国):56.93キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
キム・キュソン(韓国):61.46キロ
透暉鷹(日本):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ルエル・パニャーレス(フィリピン):56.70キロ
松井斗輝(日本):59.87キロ
※松井の計量オーバーで試合中止

<女子フライ級/5分3R>
リサ・キリアコー(豪州):56.93キロ
ヤン・チーフイ(中国):57.15キロ

■Road to UFC2024 Ep03計量結果

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国):61.46キロ
小崎連(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ジョン・アルマンザ(フィリピン):57.15キロ
アンガド・ビシュト(インド):56.70キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国):61.46キロ
野瀬翔平(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国):571.5キロ
チェ・ドンフン(韓国):57.15キロ

<ライト級/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国):70.53キロ
雑賀ヤン坊達也(日本):70.53キ

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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 UFC イープークールー 河名マスト

【Road to UFC2024Ep02】河名マストの準決の相手は、イーブ―クール―に快勝=シェ・ビンに

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
イープークールー(中国)

ローを蹴られたイーブークールーが、飛び込んでパンチを狙う。見切って右インローを続けるシェ・ビンが、左ジャブを伸ばす。さらに左ローを蹴り、ジャブを当てる。イーブークールーの左にも、右を合わせていったシェ・ビンが圧で上回る。インローとジャブというリズムから、シェ・ビンが組みへ。ケージ際でのレベルチェンジの速い組手にもイーブークールーは反応して離れた。

そのイーブークールーが右アッパーで飛び込んだところに右のカウンターを当てたシェ・ビンが、ダウンを奪ってパウンドも、グラウンドは続けるスタンドに戻る。10日前のスクランブル発進のイーブークールーは既に息が切れているが、それでも右フックを当てる。シェ・ビンはダウンを奪えそうな左ジャブをヒットさせると、続く蹴りヲキャッチされて足を引き抜く際にバランスを崩す、そのまま見合い、初回が終わった。

2R、シェ・ビンは間合いをコントロールしてカウンター狙いも、イーブークールーもそこに飛び込んでいく。右を被弾したイーブークールーは左ミドルを入れるが、逆に右ミドルを効かされる。イーブークールーも右をカウンターで当て、シェ・ビンがヒザをつくシーンも。それでも攻勢をキープするシェ・ビンはジャブから右ストレートを当てる。さらに右ミドルに続き、ワンツーのコンビを決めたシェ・ビンに対し、イーブークールーも果敢に前に出る。残り90秒、右ストレートをヒットさせたシェ・ビンが左ジャブ、そして右ストレートから右ハイを狙う。シェ・ビンが右ミドル、右ボディストレートを当てて、この回も取った。

最終回、イーブークールーの前蹴りに右を合わせたシェ・ビンが、右ミドルを決める。ス左ピニングバックフィストから右フックと変則のコンビを繰り出したイーブークールーだが、攻め手がなくなっている証か。ジャブ、ハイ、右ストレートと正攻法でリズムを待って攻めるシェ・ビンが、ジャブを続ける。イーブークールーの右フックに、シェ・ビンは右を返す。ワンツーから右ハイのシェ・ビンだが、またも軽い右フックをもらうと方ヒザをつく。その後はペースを取り戻し、右を当てたシェ・ビンがそのままの流れで大きな被弾もなく、試合は終盤へ。

残り90秒を切り、右ボディを効かされた風のイーブークールーだが、シェ・ビンが仕留めに掛かる動きは見せない。イーブークールーの左オーバーハンドは空振りに。最後まで左ジャブ、右ハイで試合を支配したシェ・ビンが3-0の判定勝ちを収め、準決勝で河名マストと戦うことが決まった。そして上海PIのキャンプでライト級の相手と練習し自信をつけたというシェ・ビンは「心身ともに契約する準備はできている」と話した。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2024 UFC キック シー・ミン ソ・ユダン ドン・フアシャン

【Road to UFC2024Ep02】1Rに左ハイでダウンを奪ったシー・ミン。逆転狙うソ・ユダンを押し込み判定勝ち

<Road to UFC女子ストロー級準々決勝/5分3R>
シー・ミン(中国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
ソ・ユダン(韓国)

シー・ミンが距離を詰めてヒジを浴びせる。両者がワンツーからパンチで打ち合うなか、シー・ミンは左ヒジを打ち込む。ソ・ユダンは左ミドルを見せるが、シー・ミンは相手の打撃にカウンターを合わせていく。ソ・ユダンの右ローをキャッチしたシー・ミンがニータップで組みつく。首相撲から引きはがすソ・ユダン。またも打ち合いからシー・ミンが左ハイを放つと、ヒザがソ・ユダンの顔面にクリーンヒットした。前のめりに倒れたソ・ユダンのバックについたシー・ミンは、仰向けになった相手のトップに回る。ボトムから足を上げていくソ・ユダンに対し、シー・ミンがポスチャーでトップをキープする。ソ・ユダンは腕十字を狙いつつスイープを仕掛けるも、シー・ミンが立ち上がる。続けてソ・ユダンもスタンドに戻った。シー・ミンは右ロー、ソ・ユダンもワンツーを打ち込む。共に打撃を見せ合い初回を終えた。

2R、左右にステップを踏むソ・ユダンに、シー・ミンはワンツーを繰り出す。シー・ミンの右ローをキャッチしたソ・ユダンがニータップからグラウンドに持ち込んだ。ハーフガードのシー・ミンを抑え込むソ・ユダン。シー・ミンはケージまで下がる。ケージキックを狙うシー・ミンだが、ソ・ユダンが左腕を差してトップをキープする。ソ・ユダンが鉄槌を落とすと、シー・ミンは嫌がる表情を浮かべた。なおもケージキックを狙い続けるシー・ミンは背中を着けられたままラウンドを終えている。

最終回、ソ・ユダンがケージ中央へ飛び出す。左右の連打を浴びせ、シー・ミンの顔面に右クロスを打ち込んだ。左ハイからパンチに繋げるソ・ユダンに組みついたシー・ミンは、ボディロックでドライブへ。ウィザーで耐えるソ・ユダンの左手を押さえているシー・ミンはヒザで削る。ソ・ユダンが押し返すとシー・ミンが離れた。打撃戦ではソ・ユダンのパンチがシー・ミンの顔面を捉える。テイクダウンのフェイントから左右フックを打ち込んでいくソ・ユダンは、ローからダブルレッグで組みついた。しかし、シー・ミンが左腕を差し上げてケージに押し込んでいく。ソ・ユダンの投げを防ぎ、頭をおっつけてケージに押し込み続けるシー・ミン。ケージ際の差試合から最後の20秒でケージ中央に戻った両者。シー・ミンをニータップをソ・ユダンが潰したところで試合終了のホーンが鳴った。

1Rはダウンを奪ったシー・ミンが確実に獲った。2Rはテイクダウンに成功したソ・ユダンのラウンドだろう。最終回をどう判断するか--打撃の精度はソ・ユダンが上回っていたと思われるが、ケージに押し込む時間は長かったシー・ミンが勝利した。長いインタビューを展開したシー・ミンは、準決勝で同じ中国のドン・フアシャンと対戦する。


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【Road to UFC2024Ep02】河名マスト、渾身のバックコントロールでソン・ヨンジェに削り勝つ

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
Def.3-0:30-26.29-27.29-27
ソン・ヨンジェ(韓国)

河名がダブルレッグから組んで、両差しでヨンジェをケージに押し込むここから河名がテイクダウンを仕掛け、背中を見せて立ち上がるヨンジェのバックにつく。ヨンジェが正対すると、河名は左腕を差してケージへ押し込み。ダブルレッグに入ってテイクダウンする。

ヨンジェが背中をつけずに立ち上がると、河名はしつこくバックコントロールしてテイクダウする。ヨンジェが亀になると河名はパンチをコツコツと入れ、ヨンジェが立ち上がってもテイクダウンする。残り1分でヨンジェが立ってケージを背にして正対。河名は両差しで組んでテイクダウンを仕掛け、残り10秒、腕のクラッチを外して殴る。

2R、ここも河名がすぐにダブルレッグから組み付くが、ヨンジェは離れる。ヨンジェが右ストレートを見せて前に出る。これを嫌ってか、河名は半身になるようにケージ内をサークリングする。そこから河名はダブルレッグで組みつき、ヨンジェをケージに押し込んでバックにつく。ヨンジェも腕のクラッチを切りながらスピニングバックエルボー。これをもらう河名だったが、すぐに組んで離れ際にアッパーを突き上げる。

試合がスタンドになるとヨンジェが右ストレート。河名がダブルレッグで組んでボディロックでケージに押し込むが、動きが止まってブレイクになる。ヨンジャがジャブから右ストレート、下がる河名がシングルレッグで組むがテイクダウンできない。逆にヨンジェは河名の右フックを空振りさせて右ストレート、そして右の前蹴り。下がる河名が必死にダブルレッグでテイクダウンするが、ヨンジャがすぐに立つ。

ヨンジェが前に出て左フックをヒットさせると右アッパーと左フックで猛攻。河名がダブルレッグで組みつくと、ヨンジェはそこにヒジを連打する。ここもテイクダウンした河名だったがトップキープできない。ヨンジェは右の前蹴りから距離を詰めて連打。河名はヨンジェの左フックに合わせて組んでテイクダウンする。ヨンジェもスタミナが切れか、バックについた河名がヨンジェをケージに押し込む。立ち上がったヨンジェが離れ際に右ヒジを入れると、河名も右の縦ヒジを飛び込んでパンチを連打する。

3R、河名が下がりながら左ミドル、左フックを効かせるとパンチで前に出る。たまらずヨンジェがシングルレッグで組みつくと、河名はそれを切ってバックへ。ヨンジェが四つん這いになると、河名は左足を一本フックしてコントロールする。河名はヨンジェが立ち上がると前方に崩し、ヨンジェの動きに合わせて崩す、バックについて殴り続ける。

残り1分、河名は腕のクラッチを外してパンチの手数を増やす。苦しそうな表情を浮かべるヨンジェをハーフネルソンで固定して立たせない。最後は顔を守るだけになったヨンジェを殴り続ける。ここで試合終了となり、河名が判定勝利。2Rにヨンジェの打撃でピンチを迎えなかったが、3Rに渾身のバックコントロールでドミネイトし、1回戦を突破した。


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