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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#04 オレッグ・ポポフ ティム・ジョンソン ボクシング リントン・ヴァッセル ヴァレンティン・モルドフスキー

【PFL2024#04】モルドフスキーがプレーオフ進出も、試合はヒザを効かせたヴァッセルがスプリットで制す

<ヘビー級/5分3R>
リントン・ヴァッセル(英国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
ヴァレンティン・モルドフスキー(ロシア)

モルドフスキーが左インローで攻める。距離を詰めていたヴァッセルが下がる。サウスポーにスイッチしたヴァッセルが右ジャブから詰めていくも、モルドフスキーの右ストレートが当たる。左ハイからオーソドックスに戻したヴァッセルに対し、モルドフスキーが左ジャブを上下に散らす。またもサウスポーにスイッチしたヴァッセル。モルドフスキーはサークリングしながら一気に距離を詰めてケージ中央に戻る。ヴァッセルがニータップで入るも、これをカットしたモルドフスキーが逆にダブルレッグでケージに押し込み、グラウンドに持ち込んだ。

尻もちを着いたヴァッセルが立ち上がり、ウィザーで耐える。なおもダブルレッグで倒したモルドフスキーが、アンクルピックでヒザを着かせた。立ち上がったヴァッセルも自分から組みに行ったが、モルドフスキーにケージへ押し込まれてしまう。右腕を差し上げたモルドフスキーの右ヒザがヴァッセルの下腹部を捉える。倒れこむヴァッセル、モルドフスキーは「入っていない」とアピールするが、完全に下腹部を捉えている……。休憩が与えられているヴァッセルに、モルドフスキーが近づいて謝罪する。

再開されると、ヴァッセルが一気に距離を詰める。モルドフスキーは足を使って左フックを当てるが、ヴァッセルがダブルレッグで飛び込む。スプロールしたモルドフスキーがローを放つと、ヴァッセルは蹴り足をキャッチした。テイクダウンされないモルドフスキーは、反対にボディロックからグラウンドに持ち込んで初回を終えた。

2R、モルドフスキーの右ローにヴァッセルが右ストレートを合わせる。さらにモルドフスキーの右ローをキャッチしようと試みるヴァッセルだが、逆にダブルレッグで組まれて倒されてしまう。立ち上がるヴァッセルをダブルレッグから押し込むモルドフスキーが、そのままリフトアップして尻もちを着かせた。ヴァッセルはケージに背中を着いて左オーバーフックで耐える。立ち上がったヴァッセルに対し、ダブルレッグとダーティボクシングで押し込み続けるモルドフスキー。しかしモルドフスキーが離れた瞬間、ヴァッセルの右ヒザが顔面に直撃した。背中から倒れたモルドフスキーに、ヴァッセルがトップからパンチで削っていく。モルドフスキーはハーフガードでラウンド終了まで凌いだ。

最終回、サウスポーに構えたヴァッセルが、モルドフスキーのローをキャッチして左ストレートを当てる。モルドフスキーはダブルレッグでドライブしたが、左腕を差し上げたヴァッセルに切り返されてしまう。グラウンドに持ち込んだヴァッセルは、バックマウントを狙う。しかしモルドフスキーが前に振り落としてトップへ。ヴァッセルは下からブリッジでスイープする。バックを狙うヴァッセル、ガードに戻すモルドフスキー。うつ伏せになるモルドフスキーに対し、ヴァッセルはバックコントロールから殴る。

モルドフスキーはケージ際まで下がり、ケージを使って立ち上がりダブルレッグで押し込んだ。ヴァッセルはモルドフスキーの左腕を取ってキムラを狙うも、そのまま引き込んで下になってしまう。スタンドに戻った両者は首相撲の展開になるも、やはりモルドフスキーがダブルレッグで押し込む。残り15秒で尻もちを着かせたモルドフスキーが、左右のパンチを打ち込んで試合を終えた。

判定はスプリットでヴァッセルの勝利に。ヴァッセルはプレーオフ進出ならずも一矢報いた形に。これでモルドフスキーは3位でプレーオフに進むことととなり、トーナメントでは2位のオレッグ・ポポフとのロシア対決に。もう一つのヤマはデニス・ゴルゾフとティム・ジョンソンが対戦することとなった。


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#04 ジェナ・ビショップ タイラ・サントス ダコタ・ディチェバ チェルシー・ハケット ボクシング リズ・カモーシェ

【PFL2024#04】ディチェバが初回TKOで第一シード。準決はビショップと。そしてカモーシェ×サントス!!

<女子フライ級/5分3R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
Def.1R3分23秒by TKO
チェルシー・ハケット(豪州)

オッズは₋2800と天文学的規模で優位のディチェバ。サウスポーの構えから左右のローを蹴るディチェバが、右フック一発でダウンを奪う。立ち上がったハケットにヒザ蹴りを入れ、組みに行く。両ワキを差したハケットが逆にケージに押し込み、バックを伺う。半身で耐えるディチェバは、胸を合わせてヒザを狙う。肩を押し付けるハケットだが、前腕でスペースで創られるとヒザからパンチを被弾する。

距離を取り直したディチェバが右前蹴りを顔面に。続いてヒザをボディ、間合いを取り直してサウスポーに戻すと左ストレートへ。これは空振りとなったが、組んでダーティボクシングからヒザ蹴り、パンチのラッシュを掛けて左ボディショットを決める。崩れたハケットを見て、レフェリーが試合をストップ、2試合連続のクイックシックスを達成したディチェバは合計12Pとして、プレーオフ第一シードを座を獲得。準決の相手は4位のジェナ・ビショップに。もう一つの準決勝は2位のタイラ・サントス×3位のリズ・カモーシェに。もう、見事過ぎるとしか言えないPFLの手腕だ。


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PFL PFL2024#04 Report チアゴ・マヘタ・サントス デニス・ゴルソフ ブログ

【PFL2024#04】ゴルソフが衰え目立つサントスに1RでTKO勝利、クイック6で10Pまで得点を伸ばす

<ヘビー級/5分3R>
デニス・ゴルソフ(ロシア)
Def.1R2分22秒 by TKO
チアゴ・マヘタ・サントス(ブラジル)

ジャブを伸ばすゴルソフ。サントスは左の前蹴りと右カーフ、左ミドルを連発する。ゴルソフはジャブを返し、サントスが前に出てくるところに左フックを合わせると、サントスが後方に倒れる。インサイドガードでトップキープしたゴルソフはパンチを落としつつ、立ち上がってパウンド。

サントスの足を超えてサイドポジションに出ると肩固めを狙いつつマウントに移行する。サントスは背中を見せて立ち上がろうとするが、ゴルソフがテイクダウンしてバックマウントへ。サントスの身体を伸ばしてパンチを落としたところでレフェリーが試合をストップした。これでゴルソフは勝利+1R決着=クイック6で6Pを獲得。通算10Pとなった。


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#04 リズ・カモーシェ 渡辺華奈

【PFL2024#04】まさに死闘!! 渡辺がTDから攻勢も、残り8秒でカモーシェが十字を極めてプレーオフへ

<女子フライ級/5分3R>
リズ・カモーシェ(米国)
Def.3R4分52秒 by 腕十字
渡辺華奈(日本)

ゴングが鳴るやいなや、渡辺がダブルレッグで飛び込んだ。カモーシェがスプロールするも、ガブった相手を渡辺が押していく。カモーシェはケージに足の裏を当てて渡辺の勢いを止めた。ガブりつつ右側に回ったカモーシェは、渡辺をケージに追い込みつつヒザを突き刺す。さらに腰を上げて渡辺の首にテンションを掛ける。ワタナベはケージに背中を着けられたが、カモーシェの手首を取り、頭を下げて立ち上がる。首相撲からカモーシェが左フックを振ると、かわした渡辺が組み、小外刈りでカモーシェをこかして渡辺がトップを奪う。

カモーシェはボトムからキムラ、腕十字を仕掛ける。左腕を取られた渡辺は、腕十字を凌ぎ、腕を潰して完全にトップを奪う。カモーシェはパウンドを受けながらも足を上げていく。ニースライドで右足を滑り込ませた渡辺が、さらに左オーバーフックでカモーシェの動きを封じてパウンドと鉄槌で削り続けた。

2Rもいきなり渡辺がシングルレッグで飛び込んだ。カモーシェはスプロールから離れる。カモーシェの右インローを受けながらも飛び込んだ渡辺は、スタンドで投げの体勢に入るもバックを奪われてしまう。左足を差し込んだカモーシェは、渡辺の頭を前腕で抑えながらパンチで削る。さらにリストコントロールからバックマウントを整えていく。渡辺も体を起こして完全にはバックマウントを許さない。

前に振り落とされるとカモーシェは、渡辺の左腕に対して十字にも入れる体勢に。さらに三角を狙うも、渡辺が足を振りほどきパスを仕掛ける。ハーフガードのカモーシェをパウンドで削る渡辺。左腕を枕にして、肩固めを狙う。ハーフで挟まれた右足を抜き、肩固めで絞め上げる。カモーシェが反転して逃れると、渡辺はバックに回って右腕を首に回してRNCと攻め立てるがラウンド終了のゴングが鳴った。

最終回も開始早々に組んだ渡辺が大外刈りを狙う。カモーシェの右ローを受けてバランスを崩すも、ダブルレッグからドライブした。カモーシェが左腕を差し上げるも、差し返した渡辺がシングルレッグへ。カモーシェは渡辺の頭を押さえて立ち上がる。カモーシェのパンチを受けて動きが止まる渡辺。しかしカモーシェの足に食らいつく。立ち上がった渡辺の顔面をカモーシェの左が捕らえた。ダウンしながらも渡辺はシングルレッグで組みつく。

クルスフィックスからカモーシェが立ち上がると、渡辺はダメージがあるのか立ち上がれない。しかしカモーシェが突進すると渡辺はスタンドへ。パンチを受けながらもグラウンドに持ち込む。カモーシェのギロチンを外した渡辺は、ハーフガードを取る相手をパンチで削ってパスを狙う。カモーシェの潜りを潰したが、フルガードに戻された。カモーシェがボトムから右ストレートを当てる。渡辺も左右パウンドを振るう。カモーシェはケージ際まで下がり、左腕を取って腕十字へ。渡辺は立ち上がるも腕を抜けず、タップした。試合時間残り時間8秒のフィニッシュとなった。

倒れ込む渡辺を抱えたカモーシェがキスを贈る。まさにリーグ戦を超えた二人の大激闘——渡辺にとってはリベンジならず。カモーシェは4Pを獲得して合計7Pとし、プレーオフ進出を決めた。


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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#04 UFC ジェナ・ビショップ タイラ・サントス リズ・カモーシェ 渡辺華奈

【PFL2024#04】PFLの匙加減、ズバリ!! 2位と3位の対戦は、サントスがビショップ下すも9点止まり

<女子フライ級/5分3R>
タイラ・サントス(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ジェナ・ビショップ(米国)

距離をすぐに詰めて右ミドルハイを見せたサントスが、左右のフックで前に出る。組んだビショップだが、逆にケージに押し込まれる。小外をかわし、体を入れ替えたビショップ。ケージ際で、ポジションの入れかわりが続く。サントスの首相撲に、ビショップはレベルチェンジでダブルレッグからバックに回る。サントスは即、正対してついに小外刈りでテイクダウンに成功。クローズドガードからハイガードを狙ったビショップに対し、サントスは胸を張って勢いのあるパンチを落とす。

頭を下げて鉄槌に切り返したサントスをビショップが下から殴る。サントスは振りかぶって右パウンド。ここからボディを連打されも、クローズドを開かないビショップはラウンド終了までボトムに居続けた。

2R、左を伸ばすビショップに対し、右インローを蹴るサントス。両者、荒い打撃戦のなかでサントスがヒザをボディに入れる。腹を蹴られた状態でクリンチに持ち込んだビショップが両ワキを差して、ケージにサントスを押し込む。ダブルレッグに切り替えたビショップ、サントスは尻もちをつかされて即スクランブル。レッスルアップからボディロックも、ビショップは腰の乗せて投げを狙う。ビショップは左腕を差して、ケージに押し込んでいたが、体を入れ替えられる。

ランク2位と3位の力のこもった攻防、元UFCタイトルコンテンダーは結果的にボディロック&小外で倒し、サイドで抑える。足を戻し、ラバー狙いのビショップは疲れがうかがえる。サントスもガードの中で息を整え、一旦はボーナスPは除外し勝利を目指すという心境か。サントスは初回と同様にトップで、ラウンドを戦い終えた。

最終回、左カーフのサントスが右ミドルを蹴る。ビショップが左に回りつつワンツー。ローから右を狙うサントスに、果敢にワンツーを振るい組もうとする。サントスも左に回りながら、ジャブを伸ばし右前蹴りへ。ビショップも左で打っていくが、サントスがカウンターを合わせる。さらに三日月を入れたサントスが、右インロー。ビショップのワンツーフックに組みつくと、ケージ押し込む。とビショップは逆に大内刈りでテイクダウンを決めると、マウントを奪う。鉄槌に背中を見せたサントスは、ボディトライアングルに捕えれるもアゴの上からRNCは防御する。

やや背中がずれており、絞めをセットしきれないビショップは残り30秒で胸を合わされる。ハイガードも防がれたビショップは、逆転一本勝ちの機会を失いタイムアップに。6P獲得同士の潰し合いは、意外にもスプリットに割れたがサントスに凱歌が挙がった。

結果、サントスが9Pで暫定首位、ビショップは6Pのまま──渡辺華奈とリズ・カモーシェは3Rフィニッシュ勝利でプレーオフ進出が確定する。PFLのスクリプト、いやマッチメイクの秀逸さが分かる流れとなった。


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MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#04 イララ・ジョアニ シェナ・ヤング

【PFL2024#04】ジョアニがヤングに判定勝利も、トータル3Pでプレーオフ進出ならず

<女子フライ級/5分3R>
イララ・ジョアニ(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28.
シェナ・ヤング(米国)

ヤングのインローとミドルに対し、ジョアニがパンチで前に出ていく。ヤングは前後にステップしてジャブを突き、ジョアニはそこに右をかぶせて前に出る。ヤングは前蹴り、ジョアニは左を伸ばして、右から返しの左フック、サウスポーにスイッチして左ミドルを蹴る。オーソドックスに戻したジョアニが左ミドルとワンツー、右ローから右フック、右ローと手数を増やす。完全にペースを握ったジョアニは右ミドル、右ストレート、右フックと右の攻撃を続け、ヤングが前に出ようとするところにジャブと左フックを狙う。ヤングもジャブから前に出て組み付くが、ジョアニが右腕を深く差して、ヤングをケージに押し込む。足をかけてテイクダウンを奪うとパンチを落とし、立ち上がるヤングのバックを狙いつつ、ラウンド終了となった。

2R、ヤングがジャブから距離を詰めて左ハイ。ジョアニもジャブ・右ストレートから右ロー、右フックを打ち込む。両者の右と右が交錯、ジョアニが右を当てると、左フックからボディにつなげる。ヤングも前後のステップを使いながら、ジャブ、ワンツーを細かく当てて前に出る。ジョアニも右フックを当てるが、ヤングの前進は止まらない。ジョアニが左ミドルを蹴ると、ヤングは左フックを合わせる。細かくジャブを当てるヤング。ジョアニが右フックからパンチをまとめる。ヤングはジョアニの左ミドルにダブルレッグを合わせてテイクダウンしてバックへ。ジョアニは右腕を小手に巻いて立ち上がり、ヤングはスタンドのまま足をフックして殴る。

3R、ジョアニがジャブで飛び込み、ワンツーから左ミドル。ヤングもジャブを返すが、ジョアニが右をかぶせてパンチをつなげる。ここでジョアニがヤングの前蹴りでバランスを崩すが、すぐに態勢を立て直す。距離が離れるとヤングがジャブを細かくつき、ジョアニは距離を取りながらジャブと右ストレート、右のパンチから左ミドルにつなげる。コンタクトが少ない展開に場内からはブーイングが起こる。ここでヤングが2Rと同じく左ミドルに合わせて組み付いてテイクダウンすると一気にバックへ。両足をフックしてポジションをキープするが、ジョアニは後方のヤングの顔面にパンチを入れる。ジョアニが判定勝利で3点を得たものの、プレーオフ進出には手が届かなかった。

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MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#04 ジュリアナ・ヴェラスケス リサ・マールディン

【PFL2024#04】ワンサイドの展開でマールディンをパウンドアウトも、ヴェラスケスは5Pに終わる

<女子フライ級/5分3R>
ジュリアナ・ヴェラスケス(ブラジル)
Def.2R1分30秒 by TKO
リサ・マールディン(米国)

サウスポーのヴェラスケスがガードを固めて、ジワリジワリと距離を詰める。マールディンは左に回り、左ジャブを突く。右を振って前に出たマールディンだが、すぐに距離を戻して左を突く。ヴェラスケスが距離を詰めると、マールディンは右ミドルを打ち込んだ。ヴェラスケスがワンツーを伸ばす。さらに左ローを放ったが、マールディンが蹴り足をキャッチしてドライブした。しかしヴェラスケスが体勢を入れ替える。マールディンが差し返すと、ヴェラスケスが離れて左を伸ばす。顔面に受けたマールディンはダウン。すかさずトップを奪ったヴェラスケスに対し、マールディンは下から腕十字を狙うも潰されてしまう。

ヴェラスケスが立ち上がり、背中を着けたままのマールディンの足にローを浴びせる。マールディンは立ち上がったが、ヴェラスケスが上下にパンチを打ち分ける。離れたマールディンは右ミドルを打ち込む。シングルレッグは潰された。マールディンの右ストレートをかわしたヴェラスケスが、ケージまで追い詰めて左ボディを打ち込む。ダウンしたマールディンにヴェラスケスが連打を浴びせるも、ここはラウンド終了でクイックシックスは成らなかった。

2R、ヴェラスケスがワンツーを伸ばす。マールディンの右ハイをかわし、プレスをかけ続けるヴェラスケス。マールディンのシングルレッグを潰したヴェラスケスは、立ち上がりマールディンにパンチを浴びせる。なおも食らいついてくるモールディンからトップを奪ったヴェラスケスがパウンドを連打する。ハーフガードのモールディンは防戦一方に。レフェリーがストップしてヴェラスケスがファブファイブ=5Pを獲得した。

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45 MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#04 サライ・オロスコ スミコ・イナバ ボクシング

【PFL2024#04】左ジャブ&首相撲のイナバ、逆転狙うオロスコを振り切りスプリット判定勝ち

<女子フライ級リザーブ戦/5分3R>
スミコ・イナバ(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
サライ・オロスコ(メキシコ)

ガードを固めてイナバが前に出る。右カーフをクリーンヒットさせると、ワンツーからパンチで攻め立てる。右カーフを食らってバランスを崩したオロスコに対し、真っ直ぐのパンチを連打するイナバが組んだ。オロスコはダーティボクシングで対抗するも、イナバが右腕を差し上げてケージに押し込む。差し返すオロスコだが、イナバの首相撲に阻まれてしまう。

離れてワンツーを当てるイナバ。右腕を差し上げてケージに押し込み、左の拳をボディに突き刺す。オロスコが押し返すと、一度離れたイナバがヒザを突き上げた。離れてからシングルレッグで組んだイナバは、ダブルレッグに切り替えるも倒せず。右オーバーフックから左ボディを打ち込むと、ややオロスコの動きが落ちる。イナバはケージに押し込みながら、右ローと左ボディで削っていった。

2R、イナバはプレスをかけてワンツーを繰り出す。オロスコも左ミドルを返して、距離を詰めていく。しかしイナバが左ジャブからワンツーでオロスコを下がらせる。オロスコもパンチを受けながら前に出て、イナバにケージを背負わせる。しかしイナバが首相撲で位置を入れ替えた。左ジャブから右ショートへ。

右ストレートから左を突き刺すイナバ。オロスコも左ジャブに右を合わせようとしたが、イナバのパンチスピードが速いため、そのまま右を受けてしまう。イナバは右アッパー、左フックも織り交ぜていく。左ミドル、左ローと蹴りに切り替えたオロスコは、首相撲の攻防から距離を取り、さらにボディロックで組みついた。すぐにバックに回るも、イナバがケージ際まで下がって正対した。

最終回、イナバも蹴りに切り替えた。左ロー、左ミドル、右の前蹴りを連続で繰り出していく。オロスコもクラウチングから距離を詰めて、細かいパンチを当てていく。イナバは左ジャブ主体に戻す。オロスコもインサイドから左ジャブを当てる。グイグイと前に出て右ミドルハイを見せるオロスコが、イナバをケージに押し込む。ケージ中央へ動いて左ジャブから右アッパー、左フックへと繋げるイナバだが、オロスコの前進を止めることができない。イナバがサークリングから右手を前に出すと、アイポークが発生する。

再開後、イナバがサークリングからパンチをまとめる。オロスコが組んで来ると首相撲からダーティボクシングへ、オロスコは右ハイから組みつき、イナバを押し込んでいく。離れるイナバ、追うオロスコ。オロスコが左ミドルを当てると、イナバもボディを打ち返す。ケージ際の攻防はダーティボクシングの打ち合いから、離れてパンチを振り合って試合を終えた。

裁定は割れたが、イナバが判定勝ちで3Pをゲットした。リザーブファイトから本戦へ繰り上がりがあるかどうか――


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45 AB BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL PFL2024#01 PFL2024#04   イララ・ジョアニ オレッグ・ポポフ シェナ・ヤング ジェナ・ビショップ スミコ・イナバ タイラ・サントス タイレル・フォーチュン ダコタ・ディチェバ ダニーロ・マルケス チアゴ・マヘタ・サントス チェルシー・ハケット ティム・ジョンソン デニス・ゴルソフ デヴィオン・フランクリン リサ・マールディン リズ・カモーシェ リントン・ヴァッセル ヴァレンティン・モルドフスキー 海外 渡辺華奈

【PFL2024#04】プレーオフ進出へ、カモーシェと再戦。渡辺華奈「リーグ戦を超えた大きな意味を持つ」

【写真】ポジティブな空気と日差しの恩恵を受けているような渡辺。良い空気感です (C)TAKAO UEDA

13日(木・現地時間)、コネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナでPFL2024#04が開催される。今大会ではヘビー級と女子フライ級でシーズン2戦目が実施され、渡辺華奈とリズ・カモーシェが対戦する。
Text by Shojiro Kameike

PFL2024年シーズンの初戦となった今年4月のシェナ・ヤング戦では、計量オーバーの相手に判定勝ちを収めて3Pをゲットした。プレーオフ進出を賭けた2戦目で、3年前に敗れているリズ・カモーシェと対戦することに。ここでまさかの再戦が実現するとは――改めて渡辺にPFL初戦の感想と、念願ともいえるカモーシェ戦への想いを訊いた。


『まさかココで当たるのか』と(苦笑)

――今回がPFL2戦目となります。4月の初戦では、まず対戦相手であるシェナ・ヤングに計量オーバーがありました。ペナルティとしてヤングはリーグ戦のポイントがマイナス1、そしてファイトマネーの一部が渡辺選手に与えられる……そこはリーグ戦のポイントが与えられないのかと思いました。

「そうなんですよ。相手がマイナス1ポイントなら、そのポイントを私に欲しかったです(笑)。相手がマイナス1ポイントだと、私以外のファイターも得するわけじゃないですか。私は体重オーバーの相手と戦うことで損をするのに」

――ファイトマネーの一部を貰えても、その金額が何百万円になることは稀でしょう。一方、優勝賞金100万ドルが賭かっているわけで。

「アハハハ、ファイトマネーの額なんて選手によって違いますしね。でも、そういうルールなので仕方ないと思うことにはしましたけど。柔道だとトーナメントで計量オーバーだと、その時点で終了ですよ。でもこの試合だけキャッチウェイトで、リーグは引き続き出場できるんだなって(苦笑)」

――試合で相手の計量オーバーの影響、たとえば「重いなぁ」と感じましたか。

「若干ですけど『重いな』って感じました。でも思っていたほどは重くなかったです。ヤングが上になった時、いつもの試合よりも相手が重いなと感じたぐらいですね」

――相手がギリギリまで体重を落としているか、それとも途中で諦めているかによっても、試合当日に何キロ戻っているかも変わってくるように思います。

「計量前日、ヤングのSNSを見たら『63キロあり、今から地獄の減量が始まる』みたいなことを書いていたんですよ。その投稿からSNSが更新されずに……だから計量当日は『やりやがったな』と思いました(苦笑)」

――それでも試合は出場できますし、海外の場合は『試合が成立したのだから何なの?』という割り切り方も凄いです。良くも悪くも、それが海外で戦うということなのだなと。

「凄いですよね。最近はビックリするぐらい、MMAでも計量オーバーが多いじゃないですか。選手も『お金を払えば良いんでしょ』みたいな感じで」

――柔道というオリンピック競技をやってきた渡辺選手からすると信じられませんか。

渡辺が125.75ポンド、カモーシェが126ポンドで計量クリア。左が本計量、右がセレモニアル。渡部はメイクが変わったぐらいしか変化がない? 対してカモーシェの腰回りにリカバリー感を感じるのは考え過ぎか(C)PFL

「信じられないです。

私たちの時代は、計量オーバーだと試合に出場できないのはもちろん、日本では一発で全日本強化選手から外されていました。柔道も今は大会前日の夜に計量が行われていて。でも大会当日にランダム計量があるんですよ」

――ランダム計量とは、大会中に抜き打ちで計量が行われるのですか。

「試合直前に各階級で何人かランダムに選ばれて計量するんです。『自分の階級の5パーセントまでしか増やしてはいけない』というルールがあって。だから体重を戻そうとリカバリーもできないし、過度の水抜きもできないです。水抜きをすると、どうしても大幅に体重が戻ってしまうことがありますからね」

――MMAと柔道、プロとアマを単純に比較することはできませんが、それがオリンピック競技に臨む選手たちの考え方なのですね。

「柔道では水抜きをしている選手はいないと思います。最後の1キロとかはあるかもしれないけど、MMAファイターのように3~5キロを水抜きで落とすことはないですね。自分も今でも、それほどの水抜きはやっていないです。試合が決まった時から減量を開始して、2カ月ぐらい掛けて落としていきますから。

私もMMAを始めて一度、体重調整では大変だった時があったんですよ。ホテルにバスタブがなかったり、アップ会場もメチャクチャ冷房が効いていて。その時は試合間隔が短くて減量も大変でした。それ以降は結構、余裕を持って体重を落とすようにしています」

――いつ試合があるか分からないのも大変ですが、PFLのように短いスパンで定期的に試合があるのも難しいのですね。どちらが適しているのかも人によって違うようですし。

「自分の場合は、試合間隔が空いていたほうが良いんです。今回は4月の次に6月なので、減量という減量はせずに体重を維持していました。前回の試合が終わって、帰国後からすぐに練習を開始して。しかも追い込み練習をしていたので体重も増えなかったです」

――なるほど。PFLの話に戻すと、3Pスタートという点については…。

「やはり6Pを取っておきたかったです。1Rから狙いに行って、まず1Rで極めることができなかった。2R、3Rも取り切れず、消耗してどんどん極めづらくなっていきました。相手のディフェンスも巧かったですね。細かいポイント――たとえばバックコントロールの時の位置などをズラされていました。

ただ、ぶっちゃけポイントについては、そこまで深くは考えていなかったです。PFLのフォーマットとしてリーグ戦であり、プレーオフはトーナメントですけど、自分にとってはあくまで一つの試合であって。あまり周りのことは考えず、自分のベストを尽くすことを考えていました。だから一つの試合として考えて、一本を取れなかったことが悔しいです」

――続く2戦目の相手が、リズ・カモーシェになると思っていましたか。

「できればプレーオフ決勝で当たりたかった――とは思います。プレーオフまではリーグ戦だけど総当たりではない、という時点でどうなるかは分かりませんでした。それにしても『まさかココで当たるのか』と(苦笑)」

――初戦で渡辺選手もカモーシェも3Pを獲得しています。対して上位3人はいずれも6Pという状況のなか、3P同士を当てるとは……。

「もう主催者のさじ加減ですよね(苦笑)。潰し合いさせられているのかな、とは思います。あわよくば二人とも消えてほしいのかな――って。完全に推されている選手が一人いるじゃないですか。みんな『今回のマッチメイク、どうなの?』と言われることも多くて。

私とカモーシェが試合をして、どちらが勝つにせよ判定決着なら3P……合計6Pでプレーオフに進めない可能性が高いです。ここで負けても6P、という選手もいますからね。0P同士の試合もあるし、なかなか面白いですよ(笑)」

――渡辺選手とすれば、次は6Pの選手と対戦すると思いますよね。

「はい、6Pの選手と試合したかったです。それがまさかのカモーシェが相手で」

ジムの仲間たちに『このジムで頑張っていたら世界でも通用するんだ』と思ってもらえるよう

――次の試合はクイックシックスでないと、プレーオフ出場は厳しくなります。もちろん上位3選手の試合内容次第ではありますが。

「私もカモーシェも、フィニッシュしないといけない。当然クイックシックスのことも頭にはあります。でもそれ以上に、私の中ではリーグ戦を超えた大きな意味を持つ試合なので。この試合に全てを賭けるつもりでやってきました。フィニッシュを狙うことはもちろんですけど、何が何でもカモーシェに勝つという気持ちのほうが強いです」

――Bellator時代とPFL時代で、カモーシェのファイトに変化はありましたか。

「ヴェラスケス戦ではクイックシックスを狙っていたことも大きいのでしょうけど、雑なところが多いと思いました。あとは今までの試合を視ていると、下になると苦手ですよね。上になると強いけど、テイクされて下になると巻き返せなかったりすることもある。そこがウィークポイントかなと思っています。あとはカモーシェ自身が前に出て来るので、逆に前に出て来る相手も嫌なのかもしれません」

――対して、渡辺選手は初戦から何が変わりましたか。

「全部ですね。変わっていないところがない、というぐらいですよ。打撃もまず構えから変わっていて、レスリングのテイクダウンも向上してきたので。

3年前、カモーシェに負けて『もっと打撃をしっかりやらないといけない。テイクダウンもバリエーションを増やさないといけない』と思って、ここまでやってきました。……とにかく組みたいです。前回は組めなかったので。組んでカモーシェの強さを感じたいです」

――3年前は1ラウンド35秒TKO負けで、渡辺選手としては『出し切れなかった』という想いが強いですか。

「それは強いです。内容は何も言えないぐらいの完敗でした。同時に自分がやってきたことを出し切れなかった悔しくて、そこからマインドを変えたんです。勝つことはもちろん、出しきる。出しきったうえで負けたら、それは仕方ないから。とにかく自分がやってきたことを出し切る、ベストを尽くすというマインドに変えてきました。

この試合に関しては、いろんな想いがあります。日本で練習していては海外で勝てない、という人もいるじゃないですか。海外では練習していない自分が勝つことで、日本で格闘技をやっている人たちが『日本で練習していても勝てるんだ』と思ってもらいたい。特にジムの仲間たちに『このジムで頑張っていたら世界でも通用するんだ』と思ってもらえるような、道になりたいです。日本のMMAを明るくできるように、全力を出し切って勝ちます」

■視聴方法(予定)
6月14日(金)
午前6時15分~U-NEXT

■ PFL2024#01対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
ヴァレンティン・モルドフスキー(ロシア)
リントン・ヴァッセル(英国)

<女子フライ級/5分3R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
チェルシー・ハケット(豪州)

<ヘビー級/5分3R>
デニス・ゴルソフ(ロシア)
チアゴ・マヘタ・サントス(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
リズ・カモーシェ(米国)
渡辺華奈(日本)

<女子フライ級/5分3R>
タイラ・サントス(ブラジル)
ジェナ・ビショップ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
オレッグ・ポポフ(ロシア)
デヴィオン・フランクリン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
マルセロ・ゴルム(ブラジル)
タイレル・フォーチュン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
イララ・ジョアニ(ブラジル)
シェナ・ヤング(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ダニーロ・マルケス(ブラジル)
ティム・ジョンソン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
リズ・カモーシェ(米国)
リサ・マールディン(米国)

<女子フライ級リザーブ戦/5分3R>
スミコ・イナバ(米国)
サライ・オロスコ(メキシコ)

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【PFL2024#04】シーズン2戦目、渡辺華奈戦へ。リズ・カモーシェ「カナから3Pを取るのは難しい」

【写真】非常に朗らか。ソフトな口調で、笑顔を絶やさす言いたいことは言ってくれるリズ姉でした!! (C)MMAPLANET

13日(木・現地時間)、コネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナでPFL2024#04が開催され、ヘビー級と女子フライ級でシーズン2戦目が実施され、リズ・カモーシェが渡辺華奈と対戦する。
Text by Manabu Takashima

4月のシーズン初戦でジュリアナ・ヴェラスケスとの3度目の対戦を制したカモーシェだが、シェナ・ヤングを下した渡辺と同様に判定勝ちで獲得ポイントは3に留まっている。フィニッシュ重視、ボーナスポイント制を敷くPFL。初戦で彼女たち以外の勝者は初回フィニッシュ勝利を挙げており、6Pを獲得している。結果、カモーシェはプレーオフ進出圏内ギリギリの4位で、渡辺は5位という状況にある。判定勝ちでは計6Pまでしか積み上げがなく、他の試合結果にもよるが2人揃ってボーナスP──つまりフィニッシュが必要な状況に置かれている。

3年前に対戦経験のある両者、前回の試合ではカモーシェが僅か35秒で渡辺を下している。しかし、その後の渡辺の成長を誰よりも認めているのがカモーシェだった。ファイティング・エンタータイメント、公平性に欠く面も見られる渡辺との再戦を前にカモーシェに話を訊いた。


与えられた相手──つまりカナに勝つしかない

──ハロー、リズ。

「オハヨウゴザイマス」

──おはようございます(※取材は日本時間で5月29日の午前3時に行われた)。リズ、渡辺華奈選手と2週間後に戦います。今の調子を教えてもらえますか。

「心身ともにとても良い状態よ。カナのような才能があって尊敬すべき選手と戦えるのだから、凄く楽しみで。彼女とケージをシェアできることは光栄の一言ね」

──4月のジュリアナ・ヴェラスケス戦はしっかりと勝利を手にしましたが、PFLのシーズンフォーマットはポイントを頭に入れないといけません。特にリズは女子フライ級の最終試合で、既に3人の勝者がボーナス3Pを手にしていました。

「そうね(微笑)」

──この状況で、とにかく勝負を急いでいるようにも見えましたが……。

「私はこのシーズンフォーマットは気に入っているわ。フィニッシュを狙うということは、判定勝ち狙う試合よりもエキサイティングなモノになるから。ポイント制がファイターをよりプッシュするのも良いこと。ただし、このプレッシャーがストレスにもなるのは確かよ。

前回の試合が15分間続いてしまったことに関しては、納得していないわ。どのラウンドでも私はフィニッシュを狙っていたけど、できなかった。だから、今回のカナとの試合は少しでもポイントを多く取れる試合にしないと」

──対戦相手もフィニッシュを狙ってくると、逆にフィニッシュできるチャンスも増えます。対して、相手がサバイブに徹するとボーナスポイントを獲得することが難しくなります。

「私はUFCを離れてからは、以前よりずっとフィニッシュするというプレッシャーを感じて戦ってきたわ。UFCでは5試合で勝ったけど、4試合が判定勝ちだった。それがUFCをカットされた原因だと思っている。私にはフィニッシュが必要だった。Bellatorで戦うようになって、全ての試合でフィニッシュをすると強い気持ちで戦っているわ。

それもあってBellatorがPFLに買収されても、私は契約が切られることはなかった。より強い気持ちで、フィニッシュして勝とうと戦ってきたから」

──そんなシーズンフォーマットも2試合しかないので、ボーナスポイントの獲得を考えると、リズがジュリアナ・ヴェラスケスと初戦で戦うのは、不公平のように見えました。

「アハハハハ」

──個人名を挙げるのは避けますが、PFLは明らかにプレーオフ進出を期待しているファイターがいますね。

「アハハハハハ。まず、ジュリアナと3度目の戦いが初戦で組まれたことは凄く驚いたわ。彼女もずっとBellatorで戦ってきて、PFLのシーズンに参加するだろうと思っていた。でも、私の対戦相手になるということは頭になかったの。ファンの注目を集める試合だったら、カナかタイラ・サントスになるんじゃないかと予想していて。だからジュリアと3度目の対戦が組まれた時は、本当に驚いたわ。

多くの人が私とジュリアナのマッチアップは、アンフェアだと感じていたはず。そして、2戦目で私とカナが戦うことに関してもね(笑)。でも私たちは絶対に勝たないといけないし、フィニッシュしないといけない。より興味深い顔合わせになったという考え方もできるわ。そういう試合で勝てば、満足度も高くなるということを合わせて考えてもね」

──とはいえ、プレーオフのトーナメント戦ではランキング1位とランキング4位が戦い、2位と3位が戦う。そこをベースに2試合も1位と10位が戦い、2位と9位が戦う。5位は6位と──というような感じで組まれるという話も聞かれていました。

「それだと私は7位のチェルシー・ハケットと戦い、カナはジュリアナとの試合になったということね」

──ハイ。ところが蓋を開けてみると、リズが5位の渡辺選手と。ばかりか2位のタイラ・サントスは3位のジェナ・ビショップと潰し合う。でも1位のダコタ・ディチェバは7位とチェルシー・ハケットが相手になりました。まぁ、全く公平性はないですよね。

「アハハハハハハ。ホンットにそうね。私も困惑したわ。でも、こういうものなのよ。ポイントシステムとかランキングシステムって、ポイントや順位が別に反映されないもので。レスリングでも、凄く似ている状況だったし。拮抗した試合を組もうとするところは、レスリングのトーナメントととても似ているわね。だからそこの文句を言ってもしょうがないし、私がコントロールできるモノでもない。だからこそ、与えられた相手──つまりカナに勝つしかないわけで」

フィニッシュを狙うだけ。それこそが今の私のファイトスタイルだから

(C)BELLATOR

──前回の渡辺選手との試合は3年前、35秒で勝利しました。

あの敗戦後の渡辺選手の成長について、どのように感じています。

「カナは本当に強くなっている。あの時のような試合になることは絶対ないと、私も気を引きしめているわ。カナはそれだけの結果を残してきたし、判定負けした試合も私からすれば彼女が勝っている試合だった。おかしな裁定で、負けたに過ぎない。

カナはスタンドが成長することで、グラウンドもリラックスして戦えているし、元々のベースだった柔道までもがMMAでより強くなっている。苦手な部分と、得意だった部分が揃って成長できるファイターって本当に少なくて。でも彼女はソレがきている。だからこそ、前回のようにはいかないという覚悟を持っているわ」

──ただし、この試合は両者とも3Pでは十分でないという状況で戦うかもしれないです。もちろん、それまでに終わっている他の試合の結果にもよりますが。

「私はフィニッシュを狙うだけ。でもカナから3Pを取るのは難しいと思っている。それでも2Rでも、3Rでもフィニッシュを狙う。それはポイントを取るためだけでなくて……結果としてボーナスポイントを得てプレーオフに近づけるだろうけど、それこそが今の私のファイトスタイルだから。Bellatorに移ってから、前回の試合まで判定勝ちは2度しかしていないように。

その2つの試合相手はヴェネッサ・ポルトとジュリアナだったけど、彼女たちは勝負どころで勝負を避ける。そういう試合をしてきたから判定になってしまった。でもカナもフィニッシュを狙ってくるから、今回の試合は判定にはならない。試合を終らせる、フィニッシュするわ」

──ポイントを狙うのは渡辺選手も同じでしょう。その上で打撃だけでなく、組みの面も踏まえて防御面の大切さをどのように考えていますか。

「テイクダウンからネガティブ・トップという試合になることが、一番嫌がれると思う。と同時に、カナが私に打撃戦を仕掛けることはないはず。立ち技でも寝技でもアドバンテージは私にある。それを証明するファイトにしてみせるわ」

──自信は十分過ぎるほどある……ようですね。

「カナほど成長著しいファイターはいないわ。でも、勝つのは私。それは、前の試合からの成長度合は私の方が上だと思っているから」

──日本人ファンとしては、リズと渡辺選手のファイトはファイナル、せめて準決勝で見たかったという心情かと思います。

「私もそうよ。カナとは決勝で戦いたかった。本当に彼女のことをリスペクトしているから。それに私は沖縄で育った。ファイナルで日本をバッグラウンドに持つ2人が戦うことで、あの素晴らしい、ファイターをリスペクトする文化を世界の人達に伝えることができたはずだから。

でも、私たちの試合がファイナルで行われることはない。私がファイナルに進んでも日本の一部を共有している人間……沖縄で成長し、日本のカルチャーが体に沁み込んでいる人間が決勝を戦うんだと思って、日本のファンの皆には楽しんでほしいと願っているわ」

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
6月14日(金)
午前6時15分~U-NEXT

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