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【FORCE18】地元でメイン出場、高岡宏気―01―「あの事故が人生の大きな転機になりました」

【写真】修斗だけでなくNEXUSにも出場している高岡(C)SHOJIRO KAMEIKE

17日(日)に香川県高松市の高松シンボルタワー展示場で開催されるプロフェッショナル修斗公式戦FORCE 18のメインイベントでは、高岡宏気が加マーク納と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

香川県出身&在住の高岡にとって、FORCEのケージはまさにホームだ。そのメインで元グラジエーター王者の加マーク納を迎え撃つ高岡は、地元の香川でMMAを始めた理由は何だったのか。そこにはMMAが盛んでない地域ならではのエピソードがあった。


――本日はリモート取材となりました。事務所のような場所でワイシャツ姿ということは、もしかして会社にいらっしゃるのですか。

「はい、そうです(笑)。格闘技をやっていることも理解してくれている会社ですので、大丈夫です」

――ぜひ会社の皆様にも宜しくお伝えください。差し支えなければ、何のお仕事をされているか教えていただけますか。

「メインは不動産事業で、同じグループ内でサウナや飲食店も運営している会社に勤めています」

――するとフルタイムで勤務してからジムへ向かうのでしょうか。

「そうですね。早ければ19時に仕事が終わり、そこからジムに行って23時ぐらいまで練習しています」

――ハードな毎日ですね。今回はMMAPLANETで初めてのインタビューとなります。まずは高岡選手がMMAを始めた経緯から教えてください。

「もともと中学生の時は極真空手をやっていました。でもPRIDEのファンで、昔からMMAも大好きだったんです。いつか香川県内にMMAができる場所があれば、自分もMMAをやってみたいと思っていて」

――なぜ空手は辞めてしまったのですか。

「それはもう……、遊びたかったからです(笑)。でも田舎あるあるで、遊べる場所も少ない。遊ぶといっても、特に何かするわけではなくて」

――田舎あるあるですよね。私も岡山県の倉敷出身なのですが、夜遊びしようにも店は早く閉まるし、同じところに行っても飽きてしまう。だから夜にダラダラと過ごす生活を送るようになる。

「まさにそういう生活を送り、入学した高校も退学して、鳶職をやっていました。少し格闘技から離れた話になってしまうのですが、鳶職の頃に鉄骨に関わる作業もやらせていただいていた時に、大きな怪我をしてしまって」

――えっ!?

「建物の解体をしていて、廃棄する鉄骨をトラックの荷台に乗せていた時、その鉄骨に僕の足が巻き込まれてしまったんです。足が潰れてしまうような状態にはならなかったのですが、その時に思ったんですよ。『もし足を負傷して現場に立てなくなったら、学歴もない自分はどうやって生活していけるのだろうか』って」

――……。

「今の自分の能力では、現場でも何もできない。『これはヤバい。やっぱり学校は行っておいたほうが良い』と考えました。そこで高校だけは卒業しようと思い、19歳になる前ぐらいから定時制の学校に通い始めたんです。ちょうどその頃に、MMAも始めました。自分にとっては、あの事故が人生の大きな転機になりましたね。定時制の高校から大学に進み、大学を卒業して今の会社に就職しました」

――高岡選手は1995年生まれで、MMAを始めた2015年前後の香川県といえば、まだ常設ジムも少なかったと思います。

「はい。先ほども言ったとおり昔からMMAは好きで、自分もやってみたいと思っていました。そんな時に当時はトイカツ道場香川支部――今のフォースジムを見つけたんです。香川でMMAができるんや!』と嬉しくて入会しました。ただ、あの頃はプロで試合をするとかは一切考えていなかったんです。何もやることがない、暇やからジムに入会にしようという気持ちのほうが強かったですね。でも……ジムに入った時、同い年の子たちがいて。『こんな子らに負けるはずがないやろ』と思っていたら、グラップリングの練習で何もできなかったんですよ」

――今度は格闘技ジムあるあるですね(笑)。

「アハハハ、そうなんです。『こんなヤツらに負けるんや……』と思いました。今考えたら、恥ずかしい限りなんですけど(苦笑)。そこで『少なくとも、この子らよりは強くなりたい』と考えて練習していた頃に、その子たちがアマチュア修斗に出ることになって。同じタイミングで僕も出させてもらうようになりました。それがジムに入って半年経つか経たないか、という頃でした」

――初めてアマ修斗に出た時の結果は……。

「もちろん、ちゃんと負けました(笑)」

――定時制高校に入学した頃にMMAを始め、大学進学から就職と並行して、アマ修斗を経てプロデビューに至るわけですね。

「並行していました。定時制の時は少し大変でしたね。朝9時から15時までバイトして、17時から21時まで授業を受ける。学校からジムまでは自転車で5分くらいで着くので、21時からの練習に5分か10分遅れで参加するという生活でした」

――今も昔もハードな毎日だと思います。それだけ高岡選手をMMAに向けて突き動かしてきものとは何だったのでしょうか。

「試合で勝ったら嬉しい。それが一番です。初めてアマ修斗に出て負けた時に、すごく悔しかったです。そこから強くなりたいと思ったのですが、修斗だとアマチュアで勝てばプロに昇格できる道があると知って。まずはプロ昇格を目標に頑張りたいと思いました。地方にいる人間にとって、アマからプロに繋がる道があるのは大切なんです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月17日(日)
午後3時~ Twit Casting LIVE
             
■ FORCE18対戦カード

<フライ級/5分2R>
高岡宏気(日本)
加マーク納(日本)

<フライ級/5分2R>
堀川“55”滉介(日本)
亮我(日本)

<バンタム級/5分2R>
波平ゴング(日本)
ダイキライトイヤー(日本)

<新人王決定Tフェザー級準決勝/5分2R>
松浦真実也(日本)
宇藤彰貴(日本)

<ストロー級/5分2R>
石原愼之介(日本)
若山達也(日本)

<バンタム級/5分2R>
矢野武蔵(日本)
JAM(日本)

<ライト級/5分2R>
おえゆうた(日本)
轟轟(日本)

<ストロー級/5分2R>
里見拓磨(日本)
木村旬志(日本)

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【DEEP115】Black Combatとの対抗戦、フライ級DEEP代表=駒杵嵩大─01─「まず自分から組んでいく」

【写真】柔道だけで勝てなくなった時、柔道が生きる(C)SHOJIRO KAMEIKE

18日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP115 Impact 「DEEP vs BLACK COMBAT」。DEEPとBLACK COMBATの対抗戦で、駒杵嵩大がフライ級代表としてキム・ソンウンと対戦することとなった。
Text by Shojiro Kameike

2019年にNEXUSフライ級王座を獲得した駒杵は、ZSTで1試合行ったあと2021年よりDEEPに参戦する。新天地で2連敗を喫してから、3連勝と盛り返し今回の対抗戦を迎えた。ただ、その間に開催されたDEEPフライ級GPにエントリーしたものの、減量失敗で1回戦は欠場となってしまう。厳しい体験の中で駒杵が見つけ、さらに克服してきた課題とは。


――現在DEEPで3連勝を収めて、今回の対抗戦にフライ級代表として臨みます。ただ、次の試合に関する話の前に訊いておきたいのが……DEEPフライ級トーナメントに関して。トーナメント1回戦は松場貴志選手との対戦が予定されていましたが、駒杵選手は減量失敗で病院に搬送され、欠場となりました。それ以降、盛り上がるトーナメント戦をどのように見ていましたか。

「あのトーナメントで優勝できれば、MMAファイターとして何かしら形にできたと思います。だからこそ欠場になってしまったのは悔しくて。何より、いろんな方にご迷惑をおかけしてしまいました」

――1回戦から決勝までトーナメントの勝敗は予想していたものでしたか。

「正直、本田良介選手が伊藤裕樹選手に勝って、決勝に進んだのは意外でした。本田選手とは僕も一度対戦していて、負けましたけど――跳びヒザ蹴りで逆転KO負けという内容でした。僕は伊藤裕樹選手に注目してGPを視ていたんですよ。伊藤選手と本田選手の試合は『伊藤選手が捌いて勝つのかな』と予想していて。伊藤選手はグラップリングも強いじゃないですか。その伊藤選手に本田選手がグラップリングで勝ちましたよね。

とにかくMMAは柔道と違って、相手との相性という部分も大きいんだなと感じています。分かりやすく言えば、パンチを食らったら負ける。食らわなければ勝てる――という想いが強くなりました」

――本田選手のファイトスタイルは、相手が打撃を出してくる前に潰していくというものでした。柔道ベースの駒杵選手にとっても参考になったわけですね。

「そうなんです。相手のパンチを食らわないように、食らわないようにしながら組むよりも、まず自分から組んで行ったほうが良い。自分の中でもそういう意識が高まっていたなかで、本田選手の試合を視て改めて意識するようになっています」

――DEEPフライ級GP欠場からの復帰戦であった、昨年5月のRYOGA戦は速攻で腕十字を極めました。あの試合は『相手が何かしてくる前に自分から潰していこう』という気持ちが強かったのでしょうか。

「あの試合は少し違いますね。もともと風我選手と対戦する予定で、いろいろ対策を立てていたんです。でも風我選手が怪我で欠場になり、急きょRYOGA選手と試合することが決まったので対策は関係なくなりました。試合ではRYOGA選手から距離を詰めてきて。僕としては組んだら倒せる自信はありましたし、結果的にすぐ極めることができました」

――対して今年3月に風我選手とフルラウンド戦った試合内容はいかがでしたか。

「フィニッシュしたかったけど、まず完封することができました。GPの時から風我選手の評価も上がってきていて、その相手に何もさせずに勝てたので良かったと思います」

――その風我戦から6カ月、試合間隔が空いたのは何か理由があったのでしょうか。

「特に何もないです。体で不調なところもありましたし、技術的にも伸ばしたいところがあって、試合間隔が空いたのも調整期間になって良かったですね。僕は特に打撃に関して課題がありました。距離感や、しっかりと相手の動きを見ることとか――もっともっと丁寧に戦わないといけない。以前からずっと、そう思っていました。でも試合が続くと対策練習をすることが多くなるし、かといって新しいことをいきなり試合で試すことも難しいじゃないですか。

僕としても試合では勝つことを重視しているので、どうしてもグラップリングに重点を置きがちになります。そこで今回は試合間隔を空けさせてもらって、打撃面も含めて伸ばしてきました。そんな時に今回のBLACK COMBATとの対抗戦が、タイミング良く入ってきたような感じですね。僕としては、いつもと同じように日本人選手との試合でも良かったですが、対抗戦という良い話を頂けたなぁと思います」

――打撃面も含めた課題に取り組み始めたのは最近のことですか。

「ずっと課題ではありました。一番やらないといけないと思ったのは、DEEPに参戦して2連敗した時ですね。それまでは柔道時代の貯金で勝っていたような気がします。連敗してから課題に取り組みつつ、試合の準備もしながら――という状態でした。今回は試合間隔を空けて、しっかりと課題に取り組むことができて良かったです」

――駒杵選手は柔道の国際大会で優勝し、全日本強化指定選手になっています。それだけのベースがあれば、MMAという他競技でも柔道時代の貯金で、ある一定のレベルまでは勝ち進むことができますよね。しかし、必ずどこかで壁がやってくる。そういう柔道やレスリング出身のMMA選手が多いのも事実です。

「はい、勝てちゃうんです(苦笑)。MMAを始めた頃にアマチュアの試合を見ていても、レスリングや柔道出身の選手が勝つことのほうが多かったんですよ。打撃の経験が少なくても、ヘッドギアをしているのでパンチを食らっても耐えることができる。プロでも序盤は、相手の打撃がそれほど強くないから勝てる。

そこからワンランク上がると、打撃の壁に阻まれてしまいます。それに気づかせてもらったのは、佐藤将光さんと練習し始めてからです。将光さんと練習していたら、自分のボロしか出てこなくて(笑)。もちろん打撃以外も……全部できないといけない。今の僕の理想は、デメトリウス・ジョンソンです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月18日(日)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP115対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
酒井リョウ(日本)
ヤン・へジュン(韓国)

<DEEP & Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
大原樹理(日本)
イ・ソンハ(韓国)

<DEEP & Black Combatバンタム級選手権試合/5分3R>
石司晃一(日本)
ユ・スヨン(韓国)

<DEEP JEWELS & Black Combat女子級アトム級選手権試合/5分3R>
大島沙緒里(日本)
パク・シユン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
鈴木槙吾(日本)
チェ・ジュンソ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
シン・スンミン(韓国)

<フライ級/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
キム・ソンウン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
木下尚祐(日本)

<フライ級/5分2R>
杉山廣平(日本)
KENTA(日本)

<ライト級/5分2R>
涌井忍(日本)
倉本大悟(日本)

<フライ級/5分2R>
マサト・ナカムラ(日本)
亀田一鶴(日本)

<アマ68キロ契約/3分2R>
安井飛馬(日本)
菅涼星(日本)

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『Fighting NEXUS vol.32』試合結果

Fight&Life(ファイト&ライフ) vol.98


第11試合 トリプルメインイベント3 Fighting NEXUS初代ライト級王者決定戦 5分3R
×ジェイク・ウィルキンス[Jake Wilkins](LIBERTAS学芸大ジム)※フリーから所属変更
○岸野“JUSTICE”紘樹(トイカツ道場)
判定0-3 (大藪28-29/小池28-29/梅田28-29)
※岸野が王者に

第10試合 トリプルメインイベント2 Fighting NEXUS初代ストロー級王者決定戦 5分3R
×木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(トイカツ道場/修斗世界同級8位)
○宮澤雄大(K-PLACE/パンクラス同級4位)
判定0-3 (梅田27-30/小池27-30/大藪28-29)
※宮澤が王者に

第9試合 トリプルメインイベント1 PFCバンタム級チャンピオンシップ 5分3R
×小倉卓也(スカーフィスト/王者)
○渡部修斗(FIGHT LINX/挑戦者、元Fighting NEXUSバンタム級王者)
判定0-2 (梅木28-28/梅田28-29/出口28-29)
※渡部が王者に

第8試合 MMA フライ級(ノンタイトル戦) 5分2R(延長1R)
×浜本“キャット”雄大(クロスポイント大泉/Fighting NEXUS同級王者、元WPMF日本スーパーバンタム級(55.33kg)王者)
○荻窪祐輔(K-PLACE)
判定0-3 (大藪18-20/梅木18-20/山崎18-20)

第7試合 MMA 88kg契約 5分2R(延長1R)
×廣野雄大(パンクラスイズム横浜)
○ましん(BULE DOG GYM)
1R 0’58” KO (右フック)

第6試合 MMA バンタム級 5分2R(延長1R)
―森永ユキト(ストライプル新百合ヶ丘)
―中桐涼輔(トイカツ道場)
1R 0’22” 無効試合

第5試合 MMA フェザー級 5分2R(延長1R)
○岩松哲也(リベルダージ)
×千春(FREEDOM@OZ)
1R 0’49” 反則

第4試合 キック 60kg契約 3分3R
○渡邉奎介(HIDE’S KICK)
×瀬川 琉(稲城キックボクシング道場/元新日本キックフェザー級1位)※伊原道場稲城支部から所属先名称変更
判定3-0 (小池30-25/山崎30-25/梅木30-25)

第3試合 MMA フライ級 5分2R(延長1R)
×倉岡幸平(蒼天塾あざみ野道場)
○豪瑠[ごうる](Evermove)
3R 判定1-2 (梅田9-10/大藪9-10/出口10-9)
2R 判定0-1 (梅田18-20/大藪19-19/出口19-19)

第2試合 MMA フェザー級 5分2R(延長1R)
○村井和道(FIGHT BASE都立大)
×亀松寛都(POD/PFC/元PFCフライ級王者)
3R 判定3-0 (出口10-9大藪10-9/小池10-9)
2R 判定0-0 (出口19-19/大藪19-19/小池19-19)

第1試合 キック 57.5kg契約 3分3R
○大島広也(TANG TANG FIGHT CLUB)
×紺野煌人(神龍ワールドジム)
判定3-0 (山崎28-26/小池28-26/梅木28-26)

 遅ればせながら8月20日に後楽園ホールで開催された『Fighting NEXUS vol.32』の試合結果。トリプルメインイベント3の初代ライト級王者決定戦は岸野“JUSTICE”紘樹がジェイク・ウィルキンスに判定勝ち。トリプルメインイベント2の初代ストロー級王者決定戦は宮澤雄大が木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅に判定勝ち。トリプルメインイベント1のPFCバンタム級チャンピオンシップは渡部修斗が小倉卓也に王座戴冠と共に引退し有終の美を飾っています。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET NEXUS NEXUS32 o ジェイク・ウィルキンス 岸野JUSTICE紘樹

【NEXUS32】乱打戦からグラウンドでしっかりと抑えた岸野がウィルキンスを下してライト級王者に

【写真】最終ラウンドを抑えた岸野が新王者に(C)MMAPLANET

<NEXUSライト級王座決定戦/5分3R>
岸野JUSTICE紘樹(日本)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28.
ジェイク・ウィルキンス(米国)

サウスポーのウィルキンスが左ローを当てる。距離を詰めたウィルキンスが左カーフをヒット。右ジャブから左ストレートに繋げたウィルキンスに、岸野がシングルレッグで組みつくもスプロールされた。左右フックで追い込んでいくウィルキンスに対し、岸野もボディへヒザを突き上げた。ウィルキンスの右ヒザに、岸野が左ストレートを合わせる。

ウィルキンスの左カーフが当たる。足を滑らせたウィルキンスが岸野の足を掴むも、岸野が足を抜いてスタンドへ。打撃戦から組んで岸野を振り回して離したウィルキンスに対し、至近距離で岸野が右ヒジを繰り出す。そして岸野がウィルキンスにケージを背負わせ、左ストレートでダウンを奪った。ところが立ち上がったウィルキンスも左フックで倒してトップへ。岸野が体勢を入れ替えてトップに回り、そのままパンチで削る。ウィルキンスはスクランブルから左ミドル、そしてパンチの打ち合いで初回を終えた。

2R、パンチを振りながら追ってくる岸野の左をかわしたウィルキンスが、シングルレッグで組みついた。大外刈りで投げたウィルキンスだが、岸野にトップを奪われてしまう。ウィルキンスはギロチンを仕掛けるも極まらず。そのままハーフガードを取るウィルキンスを抑え込んだ岸野は、パスしたもののウィルキンスに立たれた。ウィルキンスは残り30秒でテイクダウンするも、岸野が立ち上がる。

最終回、岸野の右ミドルを受けたウィルキンスがよろつく。組むとヒザを突き上げる両者。ウィルキンスがパンチに切り替えると岸野が離れた。岸野にケージへ押し込まれたウィルキンスが右腕で岸野の首を抱える。ギロチンで引き込んだものの、岸野に凌がれた。岸野はウィルキンスの頭をケージに押し込みながら、右ヒジを落としていく。最後は左ヒジと右鉄槌を連打して試合終了のゴングを聞いた。

裁定は3-0の判定勝ちで岸野がライト級王者となった。


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MMA MMAPLANET NEXUS NEXUS32 o 修斗 小倉卓也 渡部修斗

【NEXUS32】渡部修斗が小倉の猛攻を振り切ってBFC王者に。引退後はネクサス運営入りを表明

【写真】最後は父・渡部優一氏が息子を担ぎあげた(C)MMAPLANET

<PFCバンタム級選手権試合/5分3R>
渡部修斗(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.28-28.
小倉卓也(日本)

開始早々、渡部がシングルレッグで組みついた。小倉はスプロールしきれずケージに押し込まれてしまう。しかし小倉が渡部の左腕をキムラの形で捕えてディフェンス。渡部はボディロックからグラウンドに持ち込もうとしたが、小倉は立ち上がった。すかさずバックに回った渡部が、左足を差し入れてグラウンドへ。四の字フックで固め、左腕を小倉の首に回す。小倉も渡部のクラッチを外して耐える。渡部はバックからパンチで削り続けて初回を終えた。

2R、小倉がパンチで渡部を下がらせる。ケージ際まで詰まった渡部がダブルレッグで飛び込んだものの、小倉がギロチンで捕えつつスイープから立ち上がった。渡部はグラウンドに持ち込むものの、小倉にバックを奪われてしまう。立ち上がる渡部がRNCを狙う小倉を振り落とした。

バックを狙いつつボディロックで組んだ渡部は、小倉の投げを受けるもバックマウントへ。四の字フックからパンチで削る。小倉は腕をたぐって凌ぐが、四の字フックを解除するまでには至らない。渡部が左腕を首に回して絞め上げる。苦悶の表情を浮かべた小倉だったが、ここを耐えてラウンド終了を待った。

最終回、いきなり渡部がダブルレッグで飛び込むも、小倉がスプロールしてバックに回る。バックマウントを取られた渡部が立ち上がるも、小倉がスタンドのまま右腕を首に回してRNCへ。渾身の表情で絞め上げる小倉だが、渡部が耐える。ヒザを着いて止まる渡部に小倉がパンチを打ち込む。バックマウントから振り落とされそうになる小倉だが、耐えて四の字フックで固定する。展開がないとみるや四の字フックを解いた小倉だが、亀になった渡部を崩せなかった。

裁定はジャッジ1人がドローをつけたが、他2人が渡部の勝利を支持。新王者の渡部が疲労でマットに倒れ込むと、小倉が腕を引いて起こした。記念撮影でも座り込む渡部--マイクを握って、引退後はネクサスの運営側に入ることを明らかにしたあと、引退の10カウントゴングを聞いた。そのあと、父である渡部優一氏がケージインし、渡部を担ぎ上げてケージを回った。


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MMA MMAPLANET NEXUS NEXUS32 o 亀松寛都 村井和道

【NEXUS32】ケージ際の攻防を制したのは村井。PFCフライ級王者の亀松を延長戦の末に判定で下す

<フェザー級/5分2R>
村井和道(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
亀松寛都(日本)

亀松が右カーフを当てて距離を取る。村井が左右に回る亀松に組みつき、両腕を差し上げてケージに押し込んだ。しかし左腕を差し返した亀松が体勢を入れ替える。村井が差し返して押し込むも、左ヒザが亀松の下腹部を捉えて試合が中断。再開後、互いの左ミドルが交錯してから村井が組みつく。しかし離れた亀松がダブルレッグでドライブしてから両腕を差し上げた。

ケージ際で差し合いから体勢を入れ替え合う両者。村井がシングルレッグに切り替えるも倒せず。亀松が体勢を入れ替えた瞬間に村井がバックに回り、そのままケージに押し込んでいく。どちらも倒せずブレイクが掛かった。再開直後、飛び込んできた村井の顔面に亀松の右ショートがカウンターで当たった。ダウンした村井を抑え込み、そのまま立ち上がる相手のバックに回った。しかし同じく差し合い、体勢の入れ替え合いが展開されるなか、村井が内股を狙ったがテイクダウンできずにラウンドが終了した。

村井の鼻から大量の出血があり、ドクターチェックが入った後に2Rが始まる。村井が飛び込んで右前蹴り、右ミドルを連打していく。左右に回る亀松は左右のパンチを振りながらシングルレッグで飛び込むも、かわした村井にバックに回られた。亀井は正対するも相手を抱え込む。亀松の頭をケージに押し込んだ村井は、そのままボディロックで固める。一度離れてパスを狙った村井の左足を取りに行く亀松。しかしヒールフックを極めることはできず、ケージに背中を着けられてしまう。さらに背中を着かされた亀松が下から仕掛けるが、村井がバックからトップをキープして試合を終えた。

2Rを終えての裁定がジャッジ3者とも19-19のドローだったため、試合は延長戦に。

延長ラウンドは村井の右ハイからスタート。蹴りを散らす村井に組みつく亀松が、離れると右を当てる。村井も右ミドル2発から右ストレートで亀松のアゴを跳ね上げた。組んだ村井が左腕を差し上げて亀松をケージに押し込む。体勢を入れ替えられるもバックに回った村井がグラウンドに持ち込んだ。しかし腕をくぐってバックに回った亀松がバックへ。ケージ際の差し合い、バックの奪い合いを制したのは村井だった。そのままバックマウントからRNCを狙う。スクランブルに持ち込んだ亀松が立ち上がった村井のバックに跳びつき、首に腕を回したが試合終了のゴングに阻まれた。

裁定は村井の29-28、29-28、29-28--ということは、延長ラウンドは村井が取ったか。結果、村井が3-0でPFCフライ級王者の亀松に判定勝ちを収めた。


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【Fighting NEXUS】速報中!Fighting NEXUS vol.32

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午前中はUFCで大いに盛り上がりましたが、夜は後楽園ホールでFighting NEXUS vol.32が開催されます。注目はトリプルメインイベント。初代のライト級とストロー級の王者決定戦に小倉卓也(スカーフィスト)×渡部修斗(FIGHT LINX)のPFCバンタム級タイトルマッチ。渡部はMMA引退試合にしてタイトル挑戦という異例の試合に臨みます。果たしてどんな結末が待っているのか。今宵は後楽園ホールから電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。
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【UFC】速報中!UFC 292: Sterling vs. O’Malley

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本日もMMAイベント花盛り。夜は後楽園ホールでFighting NEXUS、広島ではolors & TORAO 30が開催されますが午前中はUFC。マサチューセッツ州ボストンTDガーデンでUFC 292: Sterling vs. O'Malleyが開催されます。メインはアルジャメイン・スターリング×ショーン・オマリーのバンタム級タイトルマッチ。下馬評では王者スターリングが圧倒的優位と言われていますが、スター性の高いオマリーが思わぬアップセットを巻き起こすか。胸騒ぎがしないわけでもない一戦。今回もU-NEXTで観戦しつつ、電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【バンタム級】
○マルロン・ヴェラ(エクアドル)
(判定3-0)
×ペドロ・ムニョス(ブラジル)
1R、前半はムニョスが圧力をかけて積極的に手数を出す。カーフキックを何発もヒットさせ、間合いを詰めてパンチを出す。ヴェラはカーフを掴みに掛かるがムニョスは回避。スタンドの状態が続くと徐々にヴェラが反撃開始。前に出るムニョスに対して首相撲からの膝や遠距離からの前蹴り、関節蹴りをヒット。終了間際にはカウンターのフックでグラつかせてラウンドを終えた。
2R、終始スタンドの展開。ムニョスにカーフキックを中心に間合いを詰めて左右のパンチを振るう。ヴェラは長いリーチを活かして遠距離からのパンチをヒットさせて手数を稼ぐ。後半は至近距離でのボクシングの展開。ハイレベルな甲乙つけ難い接戦のままラウンド終了。
3R、ヴェラがアクセルを踏んだか手数を積極的に手数を出す。右ストレートでムニョスをグラつかせる。ムニョスはタックルでごまかして難を逃れる。しかしヴェラは左ジャブにボディも織り交ぜて有効打をヒット。だがムニョスは打たれ強い。決定的なダメージをもらわず後半は前進してパンチを打ち返して反撃。互いに決定打がないまま試合終了。判定はヴェラに軍配。いやはや地味流れもレベルの高い試合だった。


【バンタム級】
×ダモン・ブラックシア(米国)
(判定0-3)
○マリオ・バティスタ(米国)
1R、打撃の交差から組み付いたブラックシアが上手く組み付いてケージに押し込む。そこから持ち上げてテイクダウンに成功。だがバティスタは下から激しく動いてスタンドに脱出。スタンドに戻ると打撃戦を経てブラックシアが胴タックルでスタンドでバックに周る。そのままグラウンドに引きずり込むがバティスタは正対して脱出。しかしブラックシアはしつこくタックル。するとバティスタがタックルを切ってギロチン。あわやの場面だったがブラックシアは首を抜いてラウンドを終えた。
2R、一転して終始スタンドの展開。逆にバティスタが積極的に組み付いていく。しかしお互い腰が重く、差し合いで膠着する時間が増える。終盤になると逆にブラックシアがタックル。一瞬バティスタが尻餅をついたがすぐに立ち上がってスタンドの展開。お互い決め手がないままラウンド終了。
3R、前に出てパンチを振るうのはバティスタ。ケージに押し込んでパンチを出す。さらにはタックルで組み付く。い一度は脱出されたが、二度目のトライで組み付くと反り投げのようにテイクダウンに成功。バックに周ってグラウンドをコントロール。ブラックシアはスタミナが切れたか動きが鈍い。終了間際になんとか脱出。スタンドの攻防になるとブラックシアのパンチがヒット。バティスタは転倒。ブラックシアが上になろうとするが、バティスタはスルッと身体を入れ替えてバティスタ上になって試合終了。微妙は判定はバティスタに軍配。
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【NEXUS32】岸野JUSTICE紘樹とライト級王座決定戦、ジェイク・ウィルキンス「イライラを溜めて原動力に」

【写真】ライト級としては上背はないが、この肩回り、胸板の厚さは半端でない (C)MMAPLANET

20日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催される NEXUS32で、岸野”JUSTICE”紘樹とライト級王座をかけて戦うジェイク・ウィルキンス。
Text by Takumi Nakamura

東京育ち、米国でMMAを始めたという経歴の持ち主で、プロデビューから主戦場として戦ってきたNEXUSのベルトをかけた一戦に臨む。ウィルキンスの目標はNEXUSでの王座奪取だけでなく、そこからの更なる飛躍だ。米国時代に共に汗を流した仲間たちの活躍がウィルキンスの大きな刺激になっている。


――後楽園大会でタイトルマッチを控えるウィルキンス選手です。試合に向けての仕上がり・コンディションはいかがですか。

「コンディションはいいですね。適正体重はフェザー級だと思うんですけど、NEXUSに出るようになってライト級でやっているので、ライト級でやることには慣れてきました。練習内容については、特に今回の試合だからというものはなく、いつも通り、打撃、グラウンド、フィジカルを満遍なくやってきました」

――今回の試合からLIBERTAS GYM所属になっていますが、なにか変化があったのですか。

「いえ、LIBERTAS GYMについては僕がインストラクターをやっているから名前を入れているだけで、練習はこれまで通り、出稽古中心にやっています。月・火曜は高田馬場のトイカツ道場、それ以外はリバーサルジムなど幾つかのジムで練習させてもらっています」

――フリーで練習するということは練習メニューの組み立てやプランニングの必要があります。自分でそれを考えることが好きですか。

「そうですね。それもあってプロになってからずっとフリーという形でやらせてもらっています。ただこのままの練習環境ではよくないとも思うので、次の試合が終わったらどこか拠点となるジムを探して所属したいと思っています」

――今回ベルトをかけて対戦する岸野選手の印象を聞かせてください。

「う~ん……特にないですね(苦笑)。ガチャガチャ動くなぁくらいです」

――岸野選手もトイカツ道場所属ですが、練習で一緒になることはなかったのですか。

「彼とは練習している時間帯が違うので、何度か練習したことがある程度ですね」

――ファイターとしての特徴がない分、戦略・対策を考えにくいという部分はないですか。

「もちろん作戦や戦略は考えています。ただ危険な武器がある選手ではないので、油断しないようにきっちり戦おうと思います」

――では自分のパフォーマンスを上げるという意味で取り入れていることはありますか。

「初代のベルトは絶対に欲しいので練習量は増えましたね。ずっと応援してくれている人たちに目に見える形でベルトを獲りたいです」

――ベルトはいつから意識しているのですか。

「デビュー当時からです。早くベルトを獲って上に行きたいという気持ちがあったので、それは団体の方にも話していました。ベルトは団体の象徴でもあるし、それを持っていることで上にいくチャンスにつながると思っています」

――ベルトを獲ることで今後の格闘技人生が変わると思いますか。

「自分の人生においてもターニングポイントになると思っています。試合で疲れた・しんどいなんて言っていられないので、何が何でもベルトは獲ります」

――ウィルキンス選手はアマチュアの延長でプロになったのではなく、プロでやる以上は格闘技で稼ぐ・有名になるという目標があったのですか。

「もちろんお金をもらってやるものなので稼ぎたいとは思っていますし、そのためには有名になった方が稼げるのかなとは思います」

――「上にいく」という部分で、その上はやはりRIZINになるのでしょうか。

「もしRIZINに行ければRIZINにも行きたいですし、UFCやBellatorといった海外のビッグプロモーションでも戦ってみたいです。僕の場合、アメリカにいた時に一緒に練習していた仲間たちが3人くらいUFCに行ったので、その想いは他の選手とは違うかもしれないです」

――どのような選手たちと練習仲間だったのですか。

「2021年にジム・ミラーとも試合したエリック・ゴンザレス、ハワイ出身のヴィンセント・カチェロ、今もジャクソン・ウィンクMMAから試合に出ているダニエル・アルグエタはアメリカ時代に一緒に練習していた仲間です。身近にいた選手たちがああいう舞台で戦っていると、自分も負けていられないなと思います」

――ウィルキンス選手は常にフィニッシュを意識して戦っていると思いますが、今回はどんな試合をしたいですか。

「もちろんいつものようにフィニッシュは狙っていきたいですけど、確実にベルトを獲りたいので、攻め急いだり焦ったりはせず。最悪判定でもいいから、絶対に勝ちたい。慎重にゲームを運びたいです」

――とはいえウィルキンス選手が目指す上の舞台を考えると、きっちり勝たなければいけない相手だと思いますし、その舞台で戦える期待感も求められる試合だと思います。

「こう言ったら失礼なのかもしれませんが格下の相手だと思っているし、このレベルの相手に負けていたら上のレベルにはいけないと思っています」

――これから上の舞台を目指すうえで、ウィルキンス選手自身は自分のどこが強みだと思っていますか。

「やっぱり気持ちの面、アグレッシブさですかね」

――ウィルキンス選手は試合になるとスイッチが入るタイプですか。

「そうですね。僕は試合当日に色んなことを考えて爆発させるんですよ。例えば日常生活でイライラすることってあるじゃないですか。それを試合までに溜めておくんですよ。で、いざ試合当日に思い出して、それを原動力にしていますね」

――それは珍しいですね。あえてイライラを溜めておく、と。

「しかも最近ではなくて、小さい頃の出来事なんですよ。子供の頃にアイツにあんなこと言われたなとか。そういうのをどんどん思い出して試合で爆発させています」

――プロデビューから主戦場として戦ってきたNEXUS、そして後楽園ホールの最終試合(トリプルメインイベントの第3試合)です。そういった部分での思い入れはありますか。

「格闘技の聖地と言われる場所でメイン・タイトルマッチをやらせてもらって、代表の山田さんはじめ関係者のみなさんにはすごく感謝しています。ベルトを獲ったらNEXUSを背負って他の団体にも出て、NEXUSはこれだけ強いってことをアピールしたいです」

――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「一番アツい夏にします!」

■視聴方法(予定)
8月20日(日)
午後6時~Fighting NEXUS公式YouTubeチャンネル

■NEXUS32
<NEXUSライト級王座決定戦/5分3R>
ジェイク・ウィルキンス(米国)
岸野JUSTICE紘樹(日本)

<NEXUSストロー級王座決定戦/5分3R>
木内SKINNY ZOMBIE崇雅(日本)
宮澤雄大(日本)

<PFCバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]小倉卓也(日本)
[挑戦者]渡部修斗(日本)

<フライ級/5分2R>
浜本キャット雄大(日本)
荻窪祐輔(日本)

<88キロ契約/5分2R>
廣野雄大(日本)
ましん(日本)

<バンタム級/5分2R>
森永ユキト(日本)
中桐涼輔(日本)

<フェザー級/5分2R>
岩松哲也(日本)
千春(日本)

<キックボクシング・スーパーフェザー級)/3分3R>
渡邉奎介(日本)
瀬川琉(日本)

<フライ級/5分2R>
倉岡幸平(日本)
豪瑠(日本)

<フェザー級/5分2R>
村井和道(日本)
亀松寛都(日本)

<キックボクシング・フェザー級/3分3R>
大島広也(日本)
紺野煌人(日本)

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【NEXUS32】引退試合=小倉卓也戦へ、渡部修斗─02─「『自分が修斗に出ることはないな』と思うように」

【写真】ラストケージイン、ケジメの戦いへ (C)MMAPLANET

20日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるNEXUS32で、小倉卓也の持つPFCバンタム級王座に挑む渡部修斗のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

渡部はネクサスのバンタム級王座を獲得後、海外で戦うことが叶わず引退を決意した。「惰性でMMAを続けたくなかった」という渡部が最後にPFCタイトルマッチを選んだのは、最後まで挑戦者でありたいという気持ちから。ただ、挑戦したいのはベルトだけではなかった。

<渡部修斗インタビューPart.01はコチラから>


――青野ひかる選手とのご結婚やジム(FIGHT LYNX)を設立したことで、現役生活に対する意識も変わったのではないですか。

「結婚については――妻とはずっと一緒に暮らしていたので、生活面で特に変化はなかったです。でもジムを出したことによって、もっといろんな仕事をしたいと思うようになりました。今までは社会不適合者みたいな生活をしていましたから(笑)」

――アハハハ。社会不適合者かどうかはともかく、ずっと格闘技に専念してきたわけですし、格闘技以外のことに興味を持って当然です。

「はい。今は引退後が楽しみなんですよ。自分としては引退後にもっと、他にもやりたいことを見つけていきたい。おかげさまでジムも、自分が考えていた以上に通ってくださる方が多くて――充実した生活を送らせてもらっています」

――そうなると、もう常日頃から戦うことを意識することは難しくなりますよね。選手と指導者、あるいは他のお仕事との両立が困難になったり。

「……そうですね。考えてみると、『もっとMMAで上に行きたい』という欲が少なくなったのかもしれないです。何より僕は、惰性でMMAを続けたくなかった。やりたいことが無いから試合に出続ける――そういう選手生活を送りたくなくて。上に行きたいという欲が少なくなり、目標も無くなった状態で選手を続けるのは無理でした。だったら『もういいんじゃない?』と言われる前に、惜しまれつつ引退するほうが良いなと思いました」

――青野選手は引退について、どのように仰っているのですか。

「ずっと前から妻には『引退する』と伝えていました。妻は毎回『もっと続けられるんじゃない?』と言っていましたけど、今回ばかりは『意志が強そうだから反対しない』と。妻に対しては、今まで以上にサポートしていきたいです。これまでもサポートしていたつもりですけど、十分ではなかったと思います。自分も現役の選手だったので。今は女子MMAも新陳代謝が激しくて、どんどん新しい選手が出て来る。そのなかで妻が勝っていけるよう、もっと強くしていきたいです」

――そうしたなかで今回の引退に至るわけですが、やはり渡部修斗選手が修斗に参戦することはなかったのですね。

「自分でもそう思っていました(笑)。修斗に対する想いは、以前のインタビューでお伝えしたとおりです。今まで何度も修斗に出たいと考えたし、実際にお話を頂いたこともありました。でも他の試合が決まっていたり、タイミングが合わなかったりとか……いつしか『自分が修斗に出ることはないな』と思うようになって」

――ご自身に「修斗」と名付けたお父さん、元シューターの渡部優一さんからは修斗に出てほしいとは言われなかったのですか。

「父とは会えば格闘技の話をしますし、アドバイスも貰ったりしますが、『どこどこで試合をしてほしい』と言われたことは一度もなかったです。それは修斗に限らず。僕が引退を決めたことはまず母に言って、母から父に伝わったようですね。そのあと会った時に、いつもと同じように『次の試合も頑張れよ』と言ってくれました」

――なるほど。そこで引退試合に関するお話なのですが、なぜネクサスでPFCのタイトルマッチを行うことになったのでしょうか。

「引退試合の相手として、チャンピオンあるいはチャンピオンクラスと対戦したいと山田さんに伝えました。そこでPFC王者の小倉卓也選手の名前が挙がってきたんですよ。小倉選手はネクサスに出たこともあったし、元修斗世界ランカーなので自分も試合したいと思って。この試合がPFCのタイトルマッチになったのは――PFCタイトルマッチって、通常は5分5Rじゃないですか。自分の中で最後に一度、5Rを戦ってみたかったんです」

――今回は3R制となりましたが、本当は5R制を希望していたのですか!

「アハハハ、そうなんですよ。自分は最後まで挑戦し続けたい。まずタイトルマッチだから僕は挑戦者になりますし、今まで経験のない5Rにチャレンジしたいと考えて。もちろん5Rの試合でも、僕は序盤にフィニッシュするつもりですよ。でも5Rを戦うための練習や精神状態に自分を追い込みたいと思いました」

――引退試合だからこそ、最後に一番キツい道を選びたかったと……。

「その練習を乗り越えたら、今後の人生に対してメチャクチャ自信になるだろうと考えて。でも興行の時間があるからか3R制になりました。試合が決まったあとで『あぁ、後楽園ホール大会だった』と気づいたんですけど(苦笑)」

――後楽園ホールは撤収時間の都合もありますからね(笑)。では引退試合の相手、小倉選手の印象を教えてください。

「どこでも勝負できる選手ですよね。打撃でもグラウンドでも――レスリングもMMAのレスリング力は高いですし。MMAが上手くて、何よりフィニッシュできる選手だと思います」

――小倉選手はリーチが長く、打撃にしてもレスリングにしても自身のリーチを生かしている印象が強いです。そのぶんハードな試合になりそうですね。

「バチバチな試合になるかどうかは分かりませんが、とにかく今の自分を見せられる試合にしたいです。これが最後の試合なので、今まで自分がやってきたMMAを思いきり出したいですね。あとは結果にこだわるのはもちろん、内容にもこだわりたいです。『渡部修斗、強かったな』、『これで引退するのか!?』と思われるような試合をしたいし、そんな試合ができると思っています。自分史上、今が一番強いですから」

■視聴方法(予定)
8月20日(日)
午後6時~Fighting NEXUS公式YouTubeチャンネル

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