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JJ Globo Report WNO08 アンドリュー・ウィルツィ デヴィッド・ガルモ ブログ

【WNO08】アンドリュー・ウィルツィ、ガルモの左腕を制しシングルアームでRNCを極める!!

4月30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで、限定有観客大会として開催されたWNO 08。

ここでは日本でも活躍したデヴィッド・ガルモ✖アンドリュー・ウィルツィの一戦の模様をお届けしたい。


<185ポンド/15分1R>
アンドリュー・ウィルツィ(米国)
Def. 9分38秒by RNC
デヴィッド・ガルモ(米国)

ウィルツィはアームドラッグを仕掛け、ガルモが反応するとシッティングガードからシングルを狙う。ここもガルモが防ぎ、再び座ったウィルツィがスイープを狙う。ハーフのガルモはアームドラッグからバックを譲り、ウィルツィが反転してトップを取りきに来たところで立ち上がる。

シントゥシンのウィルツィのガードを越えることができないガルモは、外ヒールの仕掛けは腹ばいになり足を抜く。ウィルツィの仕掛けが多い展開のなかで、もう1度ヒールを狙う。3度のヒール狙いから、立ち上がってボディロックでリバーサルしたウィルツィ。ガルモがすぐに立ち上がり、ウィルツィはすぐにシッティングを選択する。

シントゥシン、ニーシールド、バタフライガードを越えることができないガルモは得意のギロチン狙いから前転も、頭が抜けて一回転した形でスタンドに戻る。残り8分30秒でガルモが右足首を気にする仕草を見せると、かつての練習仲間でもあるウィルツィは準備が整うまで待つというクリーン振りを見せる。

直後にガルモがヒザをついて正対すると、ウィルツィは一気にバタフライガードを決めて上を取るや、瞬時にしてパスガードに成功する。ウィルツィはサイドで抑え、ニーインからマウントを伺う。ブリッジに合わせてマウントを取ったウィルツィは、腕をクロスに組んで防御態勢のガルモの動きに合わせてバックに回りシートベルト、そして両足をフックする。

残り6分、ガルモの左腕の上から左足をフックしたウィルツィは、右手首を掴まれても左腕をアゴの下に差し込んでいく。ガルモの右肩を掴みシングルアームで絞めを完成させたウィルツィが、見事な一本勝ちを手にした。

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JJ Globo Report WNO08 スローン・クライマー ハイサム・リダ ブログ

【WNO08】ハイサム・リダ──初陣でテイクダウンを2度目決め、ジャッジ判定3-0勝利

<205ポンド/15分1R>
ハイサム・リダ(ガーナ)
Def. Judge Scoring 3-0
スローン・クライマー(米国)

頭一つ長身のハイサム、立ちレスが続き1分が経過したころにクライマーがジャンピング・ギロチンを狙う。ハイサムも、もうこの技に掛かることはなくクライマーが笑顔を浮かべる。2分半が過ぎ、ハイサムがジャンピングガ―ドから引き込みボディトライアングルに取る。

と、ハイサムはレフェリーに何やらアピール。滑りやすいということで、レフェリーがクライマーの体をタオルで拭いて試合は同じ形から再開され、ガードが開くとクライマーが立ち上がりハイサムもスタンドに戻る。ここから立ちレスが続き、ハイサムがニータップのフェイクを見せる。

頭を取られたクライマーが離れ、スタンドの展開が4分続き、ハイサムが粗い動作で頭を掴みに行く。手を合わせた両者、ここから右手でクライマーの頭を取ったハイサムが小外刈りを決める。トップを取ったハイサムに対し、クライマーはロックダウン&ボディロックという10thPlanetムーブからスイープを狙う。ハイサムは必死に左足を抜きにかかるが、トップキープを諦め立ち上がることを選択した。

残り4分からスタンドレスリング、2分が経過しハイサムが足払いでテイクダウン。座ったクライマーに対し、ハイサムは寝技を続けずスタンドへ。クライマーも勝負を賭けて最後の20秒でスライディング・ガードをからバタフライガードも、ハイサムがワキ差しパスのプレッシャーをかけたところでタイムアップに。ジャッジは3者ともハイサムを支持しWNO初陣を勝利で飾った。

「柔術イベントの最大の一つの大会にデビューできてエキサイトしている。今はただエキサイトしているよ。以前もいったようにここにきて、今も勉強中で。米国にいることがビッグディールなんだ。いつの日かベストになるために毎日、練習している。彼がタフなことは知っていたし、試合が始まってからは少しスリッピーで。でもいつものように足払いでテイクダウンできた。ファンが期待した試合にはならなかったかもしれないけど、ハイレベルな戦いでは一つのミスが勝利を遠ざけてしまうから、今回は慎重に戦った。自分の階級でトップ10を破りたい」と試合を振り返ったハイサムは、最後に日本語で「カルペディエム・ファミリーの皆さん、日本の皆さん、いつも応援ありがとうございます。色んなメッセージをいつももらって、それを見て『頑張ろう』となっています。またいつか皆の前で試合ができること期待しています。押忍」と話した。


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JJ Globo Preview WNO08 グレース・ガンドラム デヴィッド・ガルモ ハイサム・リダ ブログ

【WNO08】プレリミに──飛躍を賭けて、ハイサム・リダ登場。ガルモ、10thPlanet柔術の申し子女子も

【写真】デトロイトのアッセンブリ柔術ではノーギが主流で、足関節の修得やフォークスタイルレスリングも採り入れ飛躍の時を待つハイサム(C)RIDA HAISAM

30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで、制限を設けた有観客大会として開催されるWNO 08。

注目のカードが数多く見られる同大会のプレビュー最終回は、10thPlanet柔術の申し子女子の試合と、日本とも関係の深い2人のグラップラーがステップアップを掛ける試合の見所を紹介したい。
Text by Isamu Horiuchi


2019年に東京で行われたQUINTET FIGHT NIGHT 3にて湯浅麗歌子と大激闘のドローを演じ、日本でも一躍名を挙げた10th planet柔術の18歳のグレース・ガンドラムがメインカードに登場。当初はAOJの新星、ジェサ・カーンとの注目の一戦が実現する予定だったが、カーンの怪我により対戦相手は昨年のパンノーギ大会の茶帯の部を制しているアレックス・グエンに変更された。

グエンの実力は未知数な部分が多いが、ガンドラムは昨年のF2W 155でパトリシア・フォンテスにデッド・オーチャードからの腕十字で圧勝。さらにWNO 05では、2019年に湯浅を倒して女子最軽量級世界新女王となったマイサ・バストスとノーギで対戦。僅差の判定で敗れたものの一進一退の攻防を展開、世界レベルの実力を示している。

ガンドラムといえば男女通してロックダウン~エレクトリックチェアーの最高の使い手と言われおり、10th planet ならではの、柔軟な下半身を活かしたガードワークからの仕掛けは必見だ。

また、かつて日本のカルペディエムに所属し、QUINTET等でも活躍したデヴィット・ガルモもメインカードに登場。米国デトロイトに拠点を移し、今年に入ってF2W 161にてエイドリアン・ベナヴィデスに、F2W 167ではソウル・ヴァイアラに勝利したのが評価されて大舞台への抜擢となった。

対戦相手は2019年のノーギワールズ茶帯王者にして、2020年のパンノーギも制している19歳の新鋭アンドリュー・ウィルツィだ。近年はジョン・コムズやPJ・バーチといった有力選手にノーギルールで勝利しており、北米における実績ではすでにガルモを上回る。ウィルツィ有利と予想する向きが多いと思われるが、それゆえにメインカード出場のガルモにとって、全米に名前を売る大きなチャンスだ。

そして、YouTubeとFacebookでライブ中継されるプレリムカードには、アラバンカ~カルペディエムと日本で柔術家としてのエッセンスを身につけたハイサム・リダが登場する。

ハイサムの対戦相手は、キーナン・コーネリアスがサンディエゴに創設したリージョン柔術のインストラクターを務めるスローン・クライマーだ。以前はブギーマンことリッチー・マルチネスの下で10th planetのシステムを学び、ハーフガードでロックダウンを作ってからの攻撃を得意とするクライマーだが、まだ目立った存在ではない。

ハイサムとしてはぜひここでインパクトのある勝ち方を見せて、F2WやWNOのメインカードにおいて大物との対戦を実現させたい──だけに、キャリアアップで非常な意味合いを持つ一戦となる。

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JJ Globo PJ・パーチ Preview WNO08 イサン・クレリンステン ケイド・ルオトロ ニッキー・ライアン ブログ

【WNO08】ダナハー軍のニッキー・ライン&クレリンステンが、10thPlanet&ATOS勢と組技の宴

【写真】1年半前のADCCでは66キロ級でシェーン・ヒルテイラーに勝利のニッキー・ライアン。今回の試合は175ポンド契約、実に79.37キロだ!!(C)SATOSHI NARITA

30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで、制限を設けた有観客大会として開催されるWNO 08。

純粋にプログラップリングイベントとしてプレリミアム感を醸し出し、注目のカードが数多く見られる同大会──ここではダナハー軍団と10thPlanet、ATOSの精鋭がぶつかる2試合の見所を紹介したい。
Text by Isamu Horiuchi


<ノーギ/15分1R>
ニッキー・ライアン(米国)
PJバーチ(米国)

現在世界最強のノーギグラップラー、ゴードン・ライアンを兄に持つニッキーは、現在19歳。ダナハー軍団らしくシッティングガードからの足関節を中心とした多彩な仕掛けを持つ。2018年にQUINTET 3 で所英男を、Polaris 8で今成正和をチョークで下し、日本のファンにもその実力を知らしめた。

また2019年のADCC世界大会では、1回戦で柔術世界王者シェーン・ヒルテイラーに僅差の勝利を挙げている(続く準々決勝でパウロ・ミヤオに惜敗)。

対するPJ・バーチは、ハイスクール&カレッジのレスリングを経験した後、ブギーマンことリッチー・マルチネスの道場で10th planet系の技術を身につけて頭角を現した。そして2018年のQUINTET03において、柔術レジェンドのヴィトー・シャオリン・ヒベイロから内回りでバックを奪い、腕十字で一本勝ち。世界を驚かせた。

今年に入ってからもジョン・コムズを内ヒールで仕留める等、高い極め力を誇るバーチ。だがこれまでダナハー軍相手には分が悪く、ゴードン・ライアンにはチョークで、オリバー・タザには内ヒール、そしてイサン・クレリンステンにはEBI式オーバータイムで敗れている。

バーチが所属する10th planet柔術の総帥エディ・ブラボーは、自らが創設したEBIで大活躍したダナハー軍の足関節を中心としたシステムを常に絶賛。徹底的に研究した上で自らの技術体系に取り入れていることを認めている。当然その打倒法の探究にも余念がないはずだ。今回バーチは、どのような方法で精緻きわまりなく──かつ急激に大きくなっているニッキーのシッティングガードに対抗するのだろうか見ものだ。

<ノーギ/15分1R>
イサン・クレリンステン(カナダ)
ケイド・ルオトロ(米国)

クレリンステンはカナダのモントリオール出身の27才。メガジムとして有名なトライスタージムにて名伯楽フィラス・ザハビの下で柔術を学び、やがてザハビの師匠であるダナハー門下に加わった。

2020年末に共に黒帯昇格したチームメイトのニッキー・ライアン同様、シッディングガードからの仕掛けを中心に試合を組み立てる技師だ。

対する18歳のケイド・ルオトロは、双子の兄弟であるタイとともに幼少時から注目を浴びていた次世代グラップラー。タイ同様にトップからダイナミックに動きノンストップにパスを仕掛け続ける戦いを身上とする。

この両者は昨年のWNO大会で一度当たっており、その時はしきりに下から足を絡めて足関節を狙うクレリンステンが、二度にわたってスイープからマウントを奪取する等、ポジション争いでも明らかに優位に立った。

が、判定では意外にも3人ともケイドを支持。サブミッションの仕掛けを最大重視するという指針のもとで、ケイドの下からのアームロック狙いや終盤に仕掛けたエスティマロックが評価された形となった。

当然のように多くの異論が出たこの判定を機に、WNOは判定基準を見直すことに。ポジションの優劣を評価に組み入れつつ、サブミッションは深く入ったもののみを大きく扱うという形に変更された上で、今回の再戦となる。

今回も「下攻めのクレリンステン対上攻めのケイド」という構図は変わらないだろう。前回苦戦を強いられたケイドが、絡んでくるクレリンステンの足をいかにさばいて突破してゆくかが見どころだ。

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JJ Globo Preview WNO08 ウィリアム・タケット タイ・ルオトロ ブログ

【WNO08】クレイグ欠場で、ゴールデン・ティーンエイジャー対決=タイ・ルオトロ✖タケットが実現

【写真】10代グラップラーの台頭が目覚ましい北米組技界を代表するルオトロ兄弟が、同世代とトップの舞台で戦う。考えてみると恐ろしいことだ(C)SATOSHI NARITA

30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで、制限を設けた有観客大会として開催されるWNO 08。

純粋にプログラップリングイベントとしてプレリミアム感を醸し出し、注目のカードが数多く見られる同大会──ここではクレイグ・ジョーンズ欠場で実現するウィリアム・タケット✖タイ・ルオトロ戦の見所を紹介したい。
Text by Isamu Horiuchi


<ノーギ/15分1R>
ウィリアム・タケット(米国)
タイ・ルオトロ(米国)

(C)F2W

クレイグ・ジョーンズの負傷欠場により、急遽代打としてルオトロの相手に名乗りを上げたのはウィリアム・タケット。

この変更によってメインからセミに降格してしまったが、体格差のある当初のカードよりもむしろ勝負論は増しており、今大会最注目のカードと言える。

19歳のタケットは、F2Wを中心に毎月のように北米の組技イベントのメインに登場するグラップリング界のニュースターだ。とにかく積極的に極めを狙うスタイルを身上とし、特に3月のF2W166でマニュエル・ヒバマーをカニバサミからのヒールで秒殺した試合は見事の一言に尽きた。

4月の3CGでは、最重量級の実力者ヴィクトー・ウゴにOTで敗れたものの、シングルレッグで先制点を奪って見せている。そして先週のF2W 171ではヴァグネウ・ホシャと対戦。ホシャのトップからのプレッシャーに下からの仕掛けで対抗したタケットは、試合後半には内ヒールを極めかける場面を作った。試合終了寸前にはホシャのニースライスパスでヒザを抜きかけられたが、守り抜いて試合終了。

F2Wの判定基準が「深く入ったサブミッションの仕掛け」を最重要視するものなので勝利は堅いと思われたタケットだが、地元のホシャへの大声援にジャッジが惑わされたせいか、1-2の判定負け。

それでも、中重量級の世界トップの一角であるホシャと互角に渡り合う実力を証明した。そして今回、なんと今月3度目のメジャーグラップリング大会登場だ。

対するタイ・ルオトロは現在18歳。双子の兄弟であるケイドと共にアトス新世代を代表するグラップラーとして幼少時から脚光を浴びていた。そして2019年のADCC世界大会66キロ以下級に弱冠16歳で参戦。無尽蔵のスタミナをもってノンストップにパスを仕掛け続ける戦いぶりで、大先輩のブルーノ・フラザトとパブロ・マントヴァーニに連勝して4位入賞し、世界にその名を知らしめた。

その後もタイはさまざまなプログラップリングイベントで活躍。なかでも出色は昨年のWNOにおけるニッキー・ライアン戦だ。ニッキーの下からの足関節の仕掛けに素早く対処したタイは、後半にはニッキーの両足をレッグドラッグで潰してのパスを2度決めて完勝している。

下からも上からも極めにゆくタケットと、もっぱらトップからのパスの波状攻撃を身上とし、下になったらすぐさまスクランブルで上を取り返すタイ。新世代グラップリングを象徴するノンストップバトルが繰り広げられるのは間違いないこの10代対決、動き勝つのはどちらか。

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JJ Globo Preview WNO08  エルダル・エルダロフ ジルベウト・ドゥリーニョ ブログ ラファエル・ロバトJr

【WNO08】クレイグ欠場で、ムンジアル王者&MMAトップのロバトJr×ドゥリーニョがメインに!!

【写真】重厚感溢れるグラップリングが見られそうだ (C)F2W & Zuffa/UFC

30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで制限を設けた有観客大会として開催されるWNO 08。

純粋にプログラップリング・イベントとしてプレリミアム感を醸し出し、注目のカードが数多く見られる同大会──まずはメインのラファエル・ロバトJr✖ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ戦の見所を紹介したい。


<ノーギ/15分1R>
ラファエル・ロバトJr(米国)
ジルベウト・バーンズ(ブラジル)

クレイグ・ジョーンズの負傷欠場を受けてメインに繰り上がったのが、IBJJF柔術世界王者にしてMMAでもビッグネームとなったこの両者の対戦だ。

現在37歳のロバトJrは、2007年に世界柔術ウルトラヘビー級を制し、BJ・ペンに続き米国人で2人目の黒帯で世界王者と輝いた大ベテランだ。以降も道着着用、ノーギの両方のルールで世界の重量級のトップ戦線で活躍してきた。

2014年にはMMAデビュー。2019年6月にはゲガール・ムサシに競り勝ち、10戦全勝の戦績でBellator世界ミドル級王座に輝いた。が、海綿状血管腫によりそのベルトを防衛することなく返上、以後は組技大会に専念している。

3月のF2W166では、8歳年下のガブリエル・アウメイダからパスを奪って上四方からのキムラロックで完勝。鉄人ぶりを見せつけている。

対するドゥリーニョことジルベルト・バーンズは34歳。2011年のムンジアル・ライト級において、ルーカス・レプリ、JTトレス、クロン ・グレイシーを連破して世界王者に就いている。

翌12年にMMAデビューを果たし、18年から20年にはUFCで6連勝。今年の2月にはカマル・ウスマンの持つウェルター級タイトルに挑戦(3RTKO負け)したトップコンテンダーだ。

柔術では重量級で戦ってきたロバトJrと中量級のドゥリーニョ。体格差ゆえにこれまで実現してこなかった2人の世界王者/MMAスター同士の一戦が今回実現する。

時の流れに左右されない有効性を持つ Timeless jiu-jitsu を掲げるロバトJrのトップからの無類の圧力の強さは、前回のガブリエル・アウメイダ戦でも証明済み。体格で劣るドゥリーニョとしては、柔術になれば下から創るATOS流のモダン柔術を実施できるが、近年はMMAの影響も強くグラップリングでもスタンドレスリングの攻防から上攻めというパターンも多く、今回の試合でも現役UFCトップランカーの爆発力をここで活かしたい。

対してロバトJrは下からもキムラロック、三角絞め、オモプラッタ、足関節等多彩な仕掛けや極めを使いこなす。かつてADCC世界大会でパブロ・ポポビッチのトップからの強烈無比なプレッシャーを跳ね返し、下からの攻撃で後退させて勝利したこともある。

ロバトJrがガードゲームを駆使した時、UFC世界王座挑戦が確定しMMAに専念していながらも──ヴァグネウ・ホシャらトップグラップラーと激しい練習を連日繰り返し、7月10日にはスティーブン・トンプソン戦が決まっている──ドゥリーニョがどれだけ対応できるかも、大きな鍵となりそうだ。

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JJ Globo Report SUG22 アンディ・ヴェレラ ブログ メイソン・ファウラー

【SUG22】OT勝利狙いのヴェレラに対し、メイソン・ファウラーがOTでの強さを見せつけ王座防衛

【写真】SUG以外でもトップどころと戦える技量の持ち主が、SUGに特化した戦いを実践。これでSUG王座6度目の防衛に成功したファウラー(C)SUG

<SUGアブソリュート級選手権試合/5分1R>
メイソン・ファウラー(米国)
Def.OT18秒by RNC
アンディ・ヴェレラ(米国)

ケージ中央で組み手争いをする両者。体格で上回るファウラーが座り、ヴェレラがパスを仕掛けていく。ハーフで止めたファウラーは、潜りを防がれるとラバーガードに移行する。ケージに詰められた状態から、頭をケージ中央に持っていったファウラーだが、ヴェレラが再びケージに押し込んでいく。

左腕をしぼったファウラーに対し、腕を抜いたヴェレラは仕掛けが少ない。残り70秒、両者がOTを頭に入れて戦っているか。クローズドを取ったファウラーに対し、ヴェレラは足を抜いていこうともしない。ファウラーは腰を切ってスイープを狙い、立ち上がってケージ中央へ移動。ここで引き込んだが、決着がつく時間はなくOTを迎えた。

先攻のヴェレラがシートベルト、腰をずらしたファウラーは20秒でエスケープに成功する。後攻のファウラーもシートベルトを選択する。ヴェレラのアゴの上から絞め、RNCを18秒で極めたファウラーは、SUGルールの強さを見せつけ王座防衛に成功した。


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JJ Globo Report SUG22 カイル・チェンバース ブログ

【SUG22】カイル・チェンバース、内ヒールでベン・アグリを一蹴──タイトルコンテンダーに

【写真】Quintet Fight Nightに来日経験のあるチェンバース。コンバット柔術は2019年ミドル級GPで準優勝だったエディ・ブラボーの黒帯だ(C)SUG

<5分1R>
カイル・チェンバース(米国)
Def.1分12秒by ヒールフック
ベン・アグリ(米国)

アグリがシングルレッグからボディロック、テイクダウンされつつ引き込んだチェンバースがクローズドガードを取る。チャンバースは腰を切って後方回転からヒザ十字を狙う。足を組んで耐えるアグリに対し、チャンバースはフックしている足を掴み、自らの左足を差し入れて解除。即アグリの左足に内ヒールをセットした刹那、タップを奪った。


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HEAT48 J-CAGE JJ Globo Report  グラチアン・サジンスキ アンディ・コング イゴール・タナベ ブログ

【HEAT48】ドンキーガードを見せたアンディ・コングから、イゴール・タナベがOT腕十字で勝利

<グラップリング/4分2R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
Def.OT3R10秒by 腕十字
アンディ・コング(日本)

シングルレッグからバックに回ったイゴールが、すぐに寝技に持ち込む。亀になって足を掴んだアンディだが、イゴールがクルスフィックスから再びバックに回ってまずは襷を取る。足のフックはないが、向き合うことができないアンディに対し、イゴールが四の字フック。イゴールは足を解き、絞めをセットしていく。アンディが手首を掴んで防御すると、すかさず頭を刈って腕十字に移行する。

ここで下を選択したイゴールが三角絞めへ、そのまま上を取りつつ再び十字に移行したがアンディがクラッチを握り続け初回が終わった。

2R、防御が固いアンディに対し、イゴールは座って誘う。アンディは乗らずに背中を見せると、バックを取ったイゴールが足を絡ませて下になり内ヒールを仕掛ける。ここもアンディが防ぎ、イゴールは技を解いてスタンドへ。

と、アンディはドンキーガードからヒザ十字を狙うが、反応されてバックを許す。前転したアンディはバックを取られると、自ら背中をマットに着けて足を四の字に固く組む。イゴールはサドルから内ヒールを狙い、上体を起こしたアンディが手首を取って防ぎ通した。

試合はEBI流OTへ。攻め続けたイゴールは疲れが目立つが──果たして。先攻となったイゴールがシートベルトを選択する。極めることは困難でも、返される可能性は少ない状態でイゴールは60秒を使った。後攻のコングもシートベルト、足を外しつつイゴールが腰をずらして25秒でエスケープに成功する。

OT2R、イゴールは再びバックからRNCをセット。アゴの上からの絞めを防いだアンディはアゴを引いて守りきった。後攻アンディはスパイダーウェブを選択し、イゴールは2秒でエスケープした。

OT3Rはスパイダーを選択したイゴールが、三角から腕を伸ばし10秒でタップを奪う。逆転には9秒でタップを奪う必要があるアンディは、シートベルトを選ぶ。イゴールは即上を向きマウントから腰を押し、ヒップエスケープに成功。OT勝利──も、イゴールから回心の笑顔を見せなかった。


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HEAT48 Interview J-CAGE JJ Globo アンディ・コング イゴール・タナベ ブログ 石井慧

【HEAT48】金網サブオンリーに挑むイゴール・タナベ─02─「ラペラだけじゃなく(笑)、立ち技もできる」

【写真】石井慧がイゴール・タナベを壁に押し込む。なんという空間だ!!(C)MMAPLANET

月25(日)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT48で、サブオンリー・グラプリング戦でアンディ・コングと対戦するイゴール・タナベ・インタビュー後編。

石井慧の欠場でMMAは2試合となってしまった同大会だが、イゴールがケージで戦うグラップリングは要注目だ。立ちから倒して極めるというイゴールは、壁を使った攻撃をすることも断言した。

コロナ禍でMMAファイターよりも、実戦の機会が激減した柔術家やグラップラーたち、そのなかでイゴール・タナベは今、何を想い金網に足を踏み入れるのか。

<イゴール・タナベ・インタビューPart.01はコチラから>


──立ち技ですか!!

「ちょうど今は石井さんとか、住村さんと練習をしていますし、ロータスにも行かせてもらって、立ち技から倒して極めるという流れを磨いている最中なんです」

──ケージという要素は意識しますか。

「この試合が決まる前から青木さんやイワモッティ(岩本健汰)と練習していて、壁の意識はありました。青木さんには全く敵わないんですけど……」

──青木選手が相手といっても、さすがに敵わないというのは無いのでは?

「壁レスは無理です(笑)。敵いません。ケージは柔術で1度やったことがあるのですが、柔術だとケージに詰まると中に戻されるので、壁を生かす試合は初めてです。倒す流れ、そこから極めに行く。壁にいくなら、練習仲間とやってきたことを出したいです。

イゴールはラペラだけじゃなくて(笑)、立ち技もできるハイブリットなんだって見せたいです」

──試合ができない間に、穴埋めができているという感じでしょうか。

「色々な方と練習できていて、そこは恵まれていると思います。大きくてテクニシャンの石井さんから、小さくて速い米倉大貴まで幅広いタイプの選手と練習できているので、誰とやっても勝てると思っています」

──ただしサブオンリーだからこその落とし穴で、守りに徹して取らせないという状況に陥ることもあり得ます。

「今回の試合も、そういうことがあると理解して準備してきたので、極める自信はあります」

──HEATという場で試合をすることで、今後もMMAの大会で試合を組んで欲しいという気持ちはありますか。

「ありますね。いつの日か、RIZINでもグラップリングをやらせてくれたらなっていう想いはあります。この試合のあとも、予定は立っていないですし。試合があればあるだけ出たいと思っているのですが、国内では予定が立たないので──9月にパン柔術がフロリダで行われるのですが、そこは視野に入っています。

ずっとギを着ていなかったのですけど、バンの2カ月前──7月からはどっちもやろうと思っています。帰国してから隔離措置が必要だと斎藤(穂高IGLOO)社長に迷惑を掛けてしまうのですが、ここは米国で試合に出たい……と思っています」

──それでもポジティブにやっていこうと心掛けているように見受けられます。

「家族もいるし、くよくよ悩んでいられないですよね。そういうもんじゃないですか。僕はコロナの状況を変えることはできないし、すぐに終わることもない。なら、自分のできることをやるだけですからね。

また柔術界が以前のように戻った時に、しっかりと戦えるようになっておかないと。去年はちょっと現状にショックを受けて、だらけてしまったことがあったんです。あんな風にならないようにします。

何よりコロナになったから、ノーギに取り組み足関節の練習をするようになったというのはあります。自分はZSTグラップリングに出るまではグラップリングを否定していたんです。ヒールが怖くてやりたいくなって。でも、それはヒールを仕掛けられて勝てないことから逃げていたんです。

柔術では勝てるのに、なんで似たことをやって負けないといけないんだって……。グラップリングを受け入れることができない自分がいました。でも試合に出るなら、グラップリングしかないという状況になったので練習をして、好きになることができました。今はグラップリングも柔術と同じぐらい得意と言えます」

──素晴らしいですね。ではこれまで目標にしていなかったADCCも目標になったような感じでしょうか。

「そうですね、出たいですね。モッティと一緒に出たいですね」

──そのADCCも1年開催が延期されましたね。予選もまだどうなるのか。

「それ以前に僕はまだブラジル国籍なので、アジア・オセアニア予選に出ることができないんです。永住権は持っているから、なんかそのあたりの規定が変われば良いのですが……。もう日本に17年も住んでいるし。帰化も考えています。ただし、これから自分が何をしていくのか、まだ確定していない。海外に行くのか、日本にいるのか。日本に住み続けるのであれば帰化することが一番の選択肢です」

──その将来を想い描くなかで、2年も競技者生活がストップに近い状況というのはしんどいですね。

「ありえないです」

──一緒に練習しているMMAの選手は、試合があるわけですしね。

寝技の攻防も迫力満点だった

「それを見ていて、自分もMMAをしたくなることがあります。MMAの人と一緒にいることが多くて、ロータス世田谷とかでも、皆がなんか格好良いですよね。柔術と試合前の準備も違いますし、楽しそうです。MMAをやるなら、まず殴られることの恐怖を取り除かないといけないですけどね」

──そんな日が訪れることを楽しみにしつつ、まずはHEATでのアンディ・コング戦です。最後に意気込みのほどをお願いします。

「必ず極めます。それだけです。試合に向けての練習は最高だったので、自分を持って戦えます。今の一番の心配、髪型をどうするのか……です(笑)」

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