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Finish05 JJ Globo News ブログ 上久保周哉 和田竜光 山内慎人 橋本知之 赤尾セイジ

【Finish05】アマ選手育成大会のFinishで赤尾セイジ✖上久保周哉、橋本知之✖和田竜光の組み技戦!!

【写真】これは……本来、銭の取れる2試合だ (C)MMAPLANET

9月13日(日)、東京都港区のリバーサルジム東京スタンドアウト田町芝浦スタジオで開催されるFINISH05で興味深いグラップリング・スペシャルマッチが組まれている。

Finishといえば修斗からパンクラス、PXCやHEATで活躍した山内慎人氏が開くMMAで強くなるための人材育成大会で、グラップリングやD-NETストライキキングマッチとともに、パンチ✖グラウンドコントールという限定MMA的なルールも取り行っている独立系アマチュア大会だ。


そんなFINISHでプロMMAファイター、職業柔術家らによる2試合のグラップリングマッチが決定している。

まず68キロ契約で赤尾セイジ✖上久保周哉というMMAグラップラー同士の対戦が組まれた。当初の予定ではジエゴ・エンリケと赤尾が対戦予定だったが、ジエゴの負傷で上久保が3週間を切るタイミングで出場を了承した。

元HEATバンタム級王者でDEEPでも活躍している赤尾、キャリア10戦目でONEと契約し現在4連勝中の上久保──両者の対戦の見所はズバリ、ケージ際の攻防とスクランブルといえる。

一本決着ルールが用いられているが、5分✖3Rというグラップリングで仕切り直しのある長丁場。MMAファイターを養成するためのルールだけに、序盤から相手を削りに文字通りフィニッシュを狙うグラップルが展開されるだろう。

もう1試合は62キロで和田竜光✖橋本知之という超異色対決が実現した。DEEPフライ級王者からONEへ、必殺のオタツ・ロックを武器にあのデメトリウス・ジョンソンのバックを制した和田と、IBJFF柔術日本最強といっても過言でない橋本がケージで戦う。

橋本にとって金網、ノーポイント、MMAはまさに異種な境地であり、スクランブルはともかく上記にある赤尾✖上久保のようなケージレスリングとは無縁の世界で戦ってきた。

とはいってもスタンド・スタートのFINISHグラップリングルールとはいえ、引き込みがマイナスにならないことから、橋本は自ら座って戦うことができる。和田としても、橋本のような競技柔術に特化し、先鋭的な柔術を見に付けた選手との戦いは初めてのはず。上・和田、下・橋本となった時、両者のグラップリングはどのように転がっていくのか。

FINISHオフィシャル・ブログのなかで、和田は「試合ではギッタギタのメチャクチャにしてもらいたいです」と語っているように、その強さに触れるために今回の試合を戦うはず。つまりブレンダン・シャウブやチェール・ソネンの寝技をしないグラップリングでなく、和田はどんどん橋本の庭に飛び込んでいくに違いない。

また今回のグラップリングマッチは実力的にはマスタークラスで行われても同然だが、エキスパートクラスのルールが適用されている。つまりヒールフック、トー・ホールド、カニバサミ、ネックロック、フェイスクロックは反則になる。ヒールがないことで、より思い切って踏み込めることが考える。グラップリングといっても、それぞれの組み技哲学が存在し、4選手のグラップリング・イデオロギーのぶつかり合いに期待したい。

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JJ Globo KIT01 News ブログ 丹羽飛龍 井手智朗 塩田gozo歩

【KIT01】AOJ帰り、19歳の丹羽飛龍が井出智朗と対戦。47歳・塩田GOZO歩の出場も決定!!

【写真】19歳の丹羽飛龍のカード、47歳GOZOの出場が決まった(C)MMAPLANET

10月11日(日)に開催されるブラジリアン柔術の無観客&ライブ配信大会=KINYABOYZ INVITATIONAL TOKYO 01でハイサム・リダ✖イゴール・タナベ、吉永力✖イアゴ・ウエノ、ミレーナ・サクモト✖石黒遥希に続き、茶帯ライトフェザー級の一戦=丹羽飛龍と井手智朗の対戦が決まっている。


大会開催発表時から出場選手として名前が明らかになっていた丹羽飛龍は、「もし可能なら過去に敗戦している井手選手と対戦したい」と要望し、井手が快諾──両者の再戦が実現することになったという。

丹羽飛龍は兄の怜音とカリフォルニア州コスタメサのギ&ハファ・メンデス兄弟率いるAOJで長期間に渡り練習を積み、Covid19のパンデミックにより帰国を余儀なくされた。対する井出は7月26日のGTF04の60キロT初戦で潤鎮魂歌からRNCで一本勝ち、準決勝で優勝した米倉大貴に敗れているが──ラブコールに応え、返り討ちの狙う。

丹羽飛龍は米国滞在中にアドバンなし、ペナルティは相手にポイントが入る、腰から上に相手を持ち上げて投げ倒す4ポイントのハイテイクダウンなど独自のルールを持つ、JJWL(Jiu Jitsu World League)の2大会、SJJIFの北米組織=NABJJFのAll Americasに出場して、全大会でメダルを獲得している丹羽飛龍にとって、今回の試合は帰国後の初戦、どのような成長を見せるか。また最近ではノーギでの印象が強い井出の道着試合──期待・大だ。

また19歳の丹羽飛龍の試合決定とともに47歳、日本のブラジリアン柔術創生期世代の塩田GOZO歩の出場も決まっている。2018年IBJJFワールドマスター以来の道着マッチとなるGOZO、対戦相手の発表を待ちたい。

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Battle Hazard08 JJ Globo News イゴール・タナベ ブログ レダ・メブトゥシュ 八田亮 宮城友一 寒河江寿泰 山中健也 岩本健汰 森戸新士 清水俊一 米倉大貴 駒杵嵩大 高橋サブミッション雄己

【Battle Hazard08】GTFルールで米倉大貴✖八田亮、イゴール✖レダ。清水は寒河江とコンバットGTF

【写真】ベルトを設けて、防衛戦でも良いかと思う一戦だ (C) MMAPLANET

27日(木)、ZSTより30日(日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるBATTLE HAZARD07の全試合順が発表された。

ZSTが提供する格闘技界のおもちゃ箱、GTルール=グラップリングが3試合、グラップリング・タッグが1試合、そして──ついにゴンバットGTFという名のコンバット柔術戦が組まれることとなった。


夜の部=リングMMAのZST68とダブルヘッダーで開催される今回のバトルハザード。メインは米倉大貴✖八田亮のGTルール60キロ契約の一戦が組まれた。米倉は先のGTF04 の60キロ級トーナメントで3試合連続ヒールで一本勝ちして優勝しており、非常に勢いがある。対して八田は昨年のIBJJF全日本ブラジリアン柔術選手権の茶帯ルースター級で米田と同門IGLOOの山本博斗に決勝で敗れたものの準優勝に輝いている。

八田はパンクラスではブラジル人黒帯柔術家のマーカス・アマラフを2Rにギロチンで仕留めており、その際には打撃をまるで使わない完全グラップリングマッチをMMAで見せている。グラップリングで結果を残す米田、MMAを柔術で戦う八田の対戦。米田が速攻を見せるのか、八田が粘っこい展開のなかスクランブルでの強みを見せることができるのか。気の抜けない一戦となる。

セミはメインの10分1Rに対し、7分1RのGTルール戦=イゴール・タナベ✖レダ・メブトゥシュが組まれた。イゴールはGTF0490キロ級Tで優勝。レダはイゴールとの決勝対決が期待されていたが、谷口実にまさかのミノル・ロックで一本負けを喫した。いってみれば、そのレダがトーナメント柔優勝のグラント・ボグダノフ越えを果たさずイゴールと対戦する。なんのための8人制トーナメントだったんだ──と目くじらを立てる必要がないのが、格闘おもちゃ箱バトルハザードだ。

宇野薫&植松直哉が王者という──古のグラップリング・タッグ王者組への挑戦権を掛けた一戦では、森戸新士&高橋サブミッション雄己が岩本健太&山中健也というこれもGTF65キロ及び75キロ優勝者が手を携え相対する。

岩本と山中が日ごろから練習をしている同門なのとは対照的に、森戸と高橋はどう見ても即席タッグだが、ツープラトンの攻撃が許されているわけではないグラップリング・タッグだけに1+1が2以上になることはない。負傷などのケースと駆け引きというファクターを除けば、個の力が問われる勝負だ。

上記のようなグラップリングの豪華カードが並ぶなか、清水俊一と寒河江寿泰はコンバットGTFルールを戦う。

現状、ルールの詳細は不明だが──恐らくはコンバット柔術のグラウンドで掌底が認められた戦いになると思われる。そうなるとやはり気になるのは、寒河江の掌底に対する耐久力だ。清水の気質を考えると、相手の庭に入って戦いたくなるだろうが──ここは正座をしてガードの中に居座り、叩く。そこで寒河江の反応を見る必要がある。

また今大会では平信一✖谷口実という一戦が、ルールは当日発表というマッチアップがなされている。出場選手もルールを当日知るのか、そういうことが可能であれば──いよいよ独特のバトルハザード・ワールドが展開されるといえよう。

なお夜の部のZSTではFighting NEXUSフライ級チャンピオンの駒杵嵩大とGladiatorライトフライ級チャンピオン=宮城友一というグラスルーツMMAファンにとっては、垂涎もの対戦が実現──する。

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JJ Globo News PJJC2020 ブログ

【PJJC2020】Jiu Jitsu is Back !! IBJJFがパン柔術の10月8日~11日&フロリダ開催を発表!!

【写真】IBJJF4大トーナメントが復活する──写真は昨年のムンジアル(C)MMAPLANET

20日(木・現地時間)、IBJJFが2020年ブラジリアン柔術パン選手権を10月8日(木・同)から11日(日・同)にかけてフロリダ州オーランドのシルバースパーズ・アリーナで開催することを発表している。

IBJJF四大大会の中でも最古の歴史を誇る伝統のトーナメントは、本来3月18日から22日にかけてカリフォルニア州アーバインのブレン・イベントセンターで開催予定だったが、新型コロナ感染拡大を受け中止となっていた。

IBJJFでは現在、9月19日にテキサス州オースチンで道着とノーギのオースチン国際オープン、26日にオクラホマシティ国際オープンの開催が決まっているが、メジャー・トーナメントの復活はパン柔術となった。

当然のように感染予防対策が講じられての開催となるが、今大会はポイントは関係なく参加でき、無観客、出場1名につき帯同できる人間も1人に限定、ソーシャルディスタンスを保つことも合わせて発表されている。

マットは1面ずつ囲いを設け、1時間ごとにマットとともに清掃される。スタッフと出場選手はマスクとフェイスシールドの着用が義務付けられており、試合をするときのみ外すことが許される。来場者全員が検温し、高熱及び体調不良の者の来場を禁じ、出場選手も試合のある日だけ会場を訪れることができるなど、様々な対策が講じられている。

なお大会がキャンセルされた場合は出場料は払い戻され、締め切り期限までの出場取り消しもリファンドが適用される。

ワンマッチ&無観客、配信時代を迎えたMMAとは違い、柔術は参加型のアマチュア・トーナメントで運営がなされている。エントリーは早期締め切りが9月2日、最終的な締め切りは9月28日というパン柔術。若い世代の重症化が少ないというのは世界に通じているが、果たしてどれだけの参加者が集まるのか。

また北米で現状行われているMMA大会では出場選手、コーチ、マネージャーに加えて運営&中継スタッフ、さらにメディアにもPCR検査を行っている。一方、結果が出るには1日は掛かることもあるからか、パン柔術は熱を測るという対策に留まっている。

現状大会が開かれるフロリダやテキサスという州はいち早く経済活動を再開させ、MMAやワンマッチの柔術&グラップリングイベントも開催されてきた。とはいえ1日当たりの感染者数は全米で最多の水準にあり、フロリダでは18日の1日の死者数が200人を超えている。依然として米国の感染者数は高止まりという状況で、1週間の平均感染者数は4万9千人(※インドに次ぎ世界2位)と数える。

同時に世界規模でいえることはロックダウン後も経済活動を再開させると、コロナの感染者数は春のピーク時に迫ることは明らかとなっており、それでも移動の制限などは対処療法的に行う国が殆どで、全面的なロックダウンは採られる方向にはない。

参加型のアマ競技の復活は、コンバットスポーツを新たなフェーズに進めることになる……と同様に、米国人の新型コロナウィルスに対する受け取り方が顕著に反映されることにもなるに違いない。復活するメジャー大会が、どのように遂行されるかを世界中の柔術関係者が見守ることになる。


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JJ Globo KIT01 News ブログ ミレーナ・サクモト 石黒遥希

【KIT01】女子マッチも決定戦。全日本王者・石黒遥希✖ヨーロピアン準優勝ミレーナ・サクモト

【写真】KITの魅力は──現状だけでなく、未来につながるマッチメイクだ(C)BRAZIL BLOG

12日(水)に10月11日(日)に開催されるブラジリアン柔術の無観客&ライブ配信大会=KINYABOYZ INVITATIONAL TOKYO 01で、女子茶帯マッチ=ミレーナ・サクモト✖石黒遥希が組まれることが発表された。

ノーポイント&サブオンリー with 延長ゴールデンポイント制が用いられる同大会では既にハイサム・リダ✖イゴール・タナベ、吉永力✖イアゴ・ウエノの2試合と丹羽飛龍、村田良蔵の出場が決まっている。


今回発表となったミレーナと石黒の両者は青帯時代から対戦経験があり、毎回好勝負を繰り広げている間柄で──直近の対戦は2018年の11月にこの配信大会と同じくKINYABOYZ主催で開催された女子の賞金10万円トーナメント「QUEEN OF MAT」の決勝戦だった。

この時は本戦で決着つかず、延長戦でバックを制したミレーナが優勝し賞金10万円を獲得。当時、ミレーナは青帯で石黒は紫帯という帯色を超えた対戦で、青帯が紫帯に勝つというアップセットとなり、柔術界では大きな話題となっていた。

石黒はムンジアル出場経験もあり、東京国際、アブダビ・グランドスラム東京で優勝経験があり、アジアでも2016年から2018年まで3連覇を果たしている。昨年のJBJJF全日本ブラジリアン柔術選手権の女子紫帯ライトフェザー級で優勝し、茶帯を巻くようになった。

ジュブナイル時代からグランドスラム東京、アジアで優勝しているミレーナもJBJJF全日本は青帯時代にフェザー級を制し、今年には1月のヨーロピアン紫帯ライトフェザー級で準優勝という結果も残している。

過去の戦績は2勝1敗でミレーナが勝ち越しているが、両者の戦いは帯の色が黒になっても続くライバルと目されている。

※今回の追加カード、ミレーナ・サクモト✖石黒遥希に関して──橋本氏が執筆しているブラジリアン柔術ニュースブログ「ブラジルブログ」を参考にさせていただきました。

なお両者のコメントは同ブログよりお転載させていただきます。

ミレーナ・サクモト(TREE BJJ)
「何度も戦っている遥希選手との対戦はいつも楽しみです。今年はヨーロピアン以降の大会がなく、自分自身久しぶりの試合で緊張しますが、全力尽くして勝利を目指していきます。応援よろしくお願いします!」

石黒遥希(CARPE DIEM)
「ミレーナ選手とは何度か対戦したことがあり、非常に強い選手です。もう一度対戦できることを嬉しく思います。今回はサブオンリーの試合ということで、もちろん全力で一本取りにいきます」

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JJ Globo KIT01 News イアゴ・ウエノ ブログ 吉永力

【KIT01】KITで吉永力✖イアゴ・ウエノ戦が決定。茶帯ルースター級の出世争い、始まる?!

【写真】昨年の全日本おーぷ以来の再戦が決まった吉永✖イアゴ。ここから茶帯ルースター級の世界観がKITで広まっていくのか──非常に楽しみだ (C)SATOSHI NARITA

6日(木)に10月11日(日)に開催されるブラジリアン柔術の無観客&ライブ配信大会=KINYABOYZ INVITATIONAL TOKYO 01=KIT01の追加カードが発表されている。

柔術ライターの橋本欽也氏率いるKINYABOYZ JIU JITSU CLUBが主催する今大会、既にリダ・ハイサム✖イゴール・タナベの一戦と、丹羽飛龍、吉永力、ミレーナ・サクモトの参戦が発表されていた。

今回、その参戦が発表されていた吉永力がイアゴ・ウエノと対戦することが明らかとなっている。


国内、ブラジリアン柔術にあって茶帯のトップ対決、吉永力はトライフォース所属で昨年のIBJJFアジア柔術選手権のルースター級を制している。

対するイアゴは2018年のアジア紫帯ルースター級と2019年欧州で実兄チアゴとクローズアウト、ムンジアルでは3試合を一本勝ちで準優勝し、茶帯に昇格を果たしている。

ムンジアル直後の7月に開かれた第7回全日本ブラジリアン柔術オープントーナメントの茶帯ルースター級の準決勝で両者は対戦しており、この時は吉永がアドバンテージ差で勝利。吉永は決勝でチアゴに敗れ準優勝となった。

8月の全日本及び、前述した9月のアジア選手権にイアゴはエントリーせず、そのアジアで吉永は全日本王者の山本博斗を下し優勝している。現状、吉永はアジアを制したことで暫定茶帯ルースター級最強といえる。

茶色ルースター級には──パンデミック以前の最後のメジャー大会=2020年欧州の茶帯ルースター級で3位入賞を果たしているチアゴ、全日本王者・山本に加え、国内ではライトフェザー級でもムンジアルではルースター級の石黒翔也、紫帯時代にイアゴに一本勝ちしたこともある堤宏太、この辺りの選手たちが、KITで吉永✖イアゴの勝者に絡んでくることはあるのか。

現状、国内外で柔術トーナメントは動きを止めているなか、KITという場で茶帯ルースター級勢が試合経験を積めば、世界で戦う橋本知之、芝本幸司、澤田伸大という黒帯との距離も近づき、対戦の機運も高まる。日本が世界で戦える階級だけにKIT、茶帯、ルースター級という3つのキーワードは今後も大いに注目したい。

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JJ Globo KIT01 News イゴール・タナベ ハイサム・リダ ブログ ミレーナ・サクモト 丹羽飛龍 吉永力

【KIT01】橋本欽也&KINYABOYZが無観客&配信の柔術大会開催!! そしてハイサム✖イゴール、実現へ

【写真】2019年2月のQuintet FNでの一戦は両者失格だった──そして、GTF04=ZSTグラップリングではすれ違ったハイサム✖イゴールが道着柔術で実現(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

29日(水)に柔術ライターの橋本欽也氏率いるKINYABOYZ JIU JITSU CLUBが10月11日(日)にブラジリアン柔術の無観客&ライブ配信大会=KINYABOYZ INVITATIONAL TOKYO 01の開催を発表した。

Eddie Bravo InvitationalがEBIなら、まさにこの大会はKBI──ではなくKIT01と略称が用いられている。そんなKITの開催に向け、橋本氏はリリースで以下のような活動開始理由を話している。

「いまコロナ・パンデミックのせいで無観客大会が多くなり、有料大会配信が主流になりつつあります。ですがMMAやグラップリングの配信大会はあっても柔術はないので、ならば配信大会をやってみようと一念発起し配信大会開催を決めました。

試合機会のない柔術家のために柔術家でもある自分が、日本の柔術シーンの活性化を目指し開催するのが今大会です。今後は年に2~3回の定期開催を検討していますが、それも初回大会をしっかりと終わらせることができてこそ──なので、まずは初回大会のことだけを考えてやりたいと思っています。よろしくお願いします」


橋本氏のいうように、既に客入れが始まったMMA大会とは対照的に柔術界からはまだ活動再開の報が聞かれない。柔術は基本、アマチュア競技で出場選手が参加費を支払い試合を戦う。帯、体重、年齢など細かくカテゴライズされたトーナメントが何階級も取り行われ、国内でも多い時には6面や8面という試合場が敷かれて競技運営がなされる──屋内競技だ。

加えて日本にも複数の連盟が存在し、プロモーターが興行を打って収益を得るMMAとは競技運営及び団体運営形態が根本から違っている。そのような背景もあり、ここまで柔術のワンマッチ無観客&ライブ配信大会は開かれてこなかった。

結果、柔術家達は限られた出場機会をグラップリングに求めていたのが実情だ。そんな状況に橋本氏が立ち上がり、開催されるKIT01はオンラインサロン「KINYABOYZ Jiu Jitsu CLUB」の会員限定Facebookページにて配信予定で、視聴するにはオンラインサロンに加入する形が取られる。その一方で、他の配信方法も調整中で後日発表されるとのことだ。

また最新情報や出場選手のオファー状況などは随時オンラインサロン内で情報共有されることになる。

気になる出場メンバーだが、なんとリダ・ハイサム✖イゴール・タナベ──グラップリングでZSTの勝村周一朗Pが熱望していたカードが決定した。全8試合程度が予定され、両者以外に丹羽飛龍、吉永力、ミレーナ・サクモトというようにムンジアル、パン、ヨーロピアンで結果を残している実力者の参戦が決まっている。

ルールはIBJJFではなく、ノーポイント&サブオンリーで時間切れの場合は延長戦(本戦の半分の時間)のゴールデンスコア方式。つまり、延長戦はポイント先取のポイント制が適用される。延長戦で決着がつかなかった場合は、レフリー判定が採用される。また外掛け&ヒールフック、スラムなしというのもIBJJF競技柔術に準じており、道着の有無だけでなく競技ブラジリアン柔術のアイデンティティが感じられるルール設定だ。

試合時間は黒帯が8分で以下、1分ごと刻まれ青帯が5分、キッズは3分とサブオンリーに求められる瞬発系の時間設定となっている。ライブ視聴という形態も踏まえ、柔術を愛するメンバーが辿り着いたワンマッチ大会といえるKIT01、その続報を待ちたい。

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GTF04 JJ Globo Report ZST イゴール・タナベ グラント・ボクダノフ ブログ

【GTF04】90キロ級優勝はボグダノフに腕十字を極めたイゴール・タナベ。IGLOO勢が4階級制覇

【写真】ノーサブでもノーギ柔術で優勝したイゴール、柔術が強いので安定度も高い(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<90キロT決勝/10分1R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
Def. by 腕十字
グラント・ボグダノフ(米国)

すぐに引き込んだイゴールが、ヒップスローからハイガードへ。この足を取ったボグダノフが立ち上がろうとするとイゴールが、ジャンピング三角を狙う。果敢に寝技でイゴールに挑むボグダノフはバック狙いを逃げ、草刈を仕掛ける。イゴールは座ったままで足を狙い、ボグダノフが担いでくると前転からクローズドに戻る。

ハイガードから足をすくったイゴールは、ボグダノフの右腕を取り腕十字でタップを奪う。これでIGLOO勢が3月の65キロ級Tから数えて、GFTで4階級制覇を果たした。

「イグルーの皆が優勝して、初めて子供の前で勝てて最高です。苦しい時、特に減量の時にストレスがたまっていたけど、乗り越えることができたのは奥さんのおかげです。僕はモッティに影響されて、本当はヒールを極めたかったんですけど……腕を取れて良かったです。皆が決勝はリダ✖と僕になると思っていたけど、僕はグラントとやってきた彼と決勝を戦うつもりでした。イグルーが4階級を制したことは、凄く嬉しいです。仲間、皆で勝てて最高です。今後は誰とでもやるので、90キロ級で俺と強いと思う人とやるならやりましょう」とイゴールは話した。


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GTF04 JJ Globo Report ZST ブログ 世羅智茂 山中健也

【GTF04】世羅との激闘、10分間+OTも見ごたえタップリ──山中健也が75キロトーナメントを制す

【写真】優勝を確定させた後も、腕十字を極めることに拘りを見せた (C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<75キロT決勝/10分1R>
山中健也(日本)
Def.OT
世羅智茂(日本)

立ちレスからジャンピングガード&ギロチンで引き込んだ山中、頭と同時に足を抜いた世羅が立ち上がる。キムラに一瞬にして入って世羅は、これを抜いて組んできた山中にギロチンを逆に仕掛ける。腰を上げて頭を抜いた山中に対し、クローズドを続けた世羅がキムラクラッチを取っていく。外した山中は、続いて取られて頭を抜いてから立ち上がる。

山中のダブルを再びギロチンに捕えた世羅は後方回転で上を取り、腕十字へ移行する。クラッチが外れ右腕が伸びた山中は、手首を捻りつつ腕を抜きに掛かる。下にならないよう上を選択した世羅だが、山中は上を取り返しクローズドを割ってパスを狙う。足関狙いにも動き続けて、足捌きつつパスを決めた山中がサイドで抑えるとニーインへ。

枕でプレッシャーを掛け、世羅を削る山中がダースを掛けるが、バックに回って抜いた世羅が腕十字へ。山中が腕を抜き、試合はスタンドで再開。ジャンピンガードの世羅はキムラを取れず、下になって息を整える。腰を引いて立ち上がった山中に続き、世羅もスタンドに戻る。山中はジャンピンガードから、オモプラッタへ。世羅が腕を抜いて、残り試合は1分に。

今度は世羅がパスを狙い、山中はその世羅を浮かせて足を取りに。世羅も足を取ると、山中は起き上ってパス狙いから肩固めへ。クローズドに戻した世羅、2人とも最後まで動き続けタイムアップに。

OTは先攻の世羅がシートベルトを選択し、四の字フックに取る。首を守りつつ、足を解除したい山中は、足が開くと腰をずらして起き上る。落とされそうになった世羅が、腕十字狙い転じる。ここで山中は腕を抜き、1分28秒でエスケープに成功した。

後攻の山中もバックを選び、四の字フックへ。胸を合わせに行った世羅の背中に乗り続ける山中は、立ち上がられてもフックを解かず前転からバックグラブをキープする。1分28秒間、世羅を逃さなかった山中は勝利を確定させると、腕十字に移行し残り時間1秒でタップを奪った。

「大貴とかイゴールみたいに一本取りたいのですが、これが僕の実力です。これまでいろいろな人にお世話になって習ってきたことを使って戦おうと思っていました。OTはRNCを狙いつつキープしようと思いました。勝ちが決まっていたので、モッティと青木さんがドローだったので僕は一本取ろうと思いました。色んな人のおかげで、優勝できました。本当にありがとうございます」と山中は話した。


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GTF04 JJ Globo Report ZST ブログ 清水清隆 米倉大貴

【GTF04】奪取&組みついた米倉大貴が、清水清隆をヒールで秒殺し60キロ級トーナメントで優勝

【写真】3試合連続の秒殺勝利で米倉が優勝を果たした(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

<60キロT決勝/10分1R>
米倉大貴(日本)
Def.1R0分18秒by ヒールフック
清水清隆(日本)

開始直後に走って組みついた米倉は、強引に足に組みつきマット際でテイクダウンに成功する。そのまま右足を取って内ヒールに入ると、一瞬にして清水がタップを強いられた。

「今回優勝できたのは、イグルーのオーナーの斎藤さん、練習してくれた皆、そして内ヒールを教えてくれたモッティ(岩本健汰)のおかげです。僕がグラップリングで一番尊敬している松本義彦選手、チャンピオンを賭けて僕と対戦してください」と話した。