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JJ Globo Preview WNO06 エドゥイン・ジュニー・オカシオ ジオ・マルチネス ブログ

【WNO06】リベンジなるか。10thPlanetのジオ・マルチネスがムリーロ・サンタナ門下オカシオと対戦

【写真】WNO05ではケネディ・マシエルに敗れており、連敗は許されないジオ (C)MMAPLANET

26日(金・現地時間)、テキサス州ヒューストンでWho’s Number One(WNO)の2021年初イベント=WNO06が無観客で開かれる。

ノーポイント&サブオンリー&判定有りグラップリング大会、ここでは日本でも鮮烈な活躍をした10th Planet柔術の申し子=ジオ・マルチネスとエドゥイン・オカシオの一戦の見所を探ってみたい。
Text by Isamu Horiuchi


<ノーギ>
ジオ・マルチネス(米国)
エドゥィン・ジュニー・オカシオ(米国)

マルチネスは、エディ・ブラボー主宰の10th Planet柔術所属。元プロのブレイクダンサーという変わり種で、柔軟かつ強靭な身体をもって、ブラボーの独創的な技術体系を体現。特に背中でマット上を自在に回ってのトラックポジション奪取を得意とする。さらにベリンボロ等のモダン柔術や近年の足関節技術革命を吸収した独自のスタイルで戦う、北米のサブミッション・オンリー・ムーブメントを代表するノーギグラップラーだ。

日本でも2018年のQUINTET02にて、軽量級ながら石井慧の猛攻を凌いで引き分け、さらにハイサム・リダをギロチンで仕留めて大いに名を挙げた。

対するオカシオは、ユニティ柔術でムリーロ・サンタナに学ぶ米国出身のノーギグラップラー。先輩であるミヤオ兄弟譲りのオープンガードゲーム、師匠譲りのプレッシャー・パスを得意とし、さらに足関節の取り合いにも強い。

黒帯を取得した19年8月に行われたKasai Pro 6では、予選リーグで今成正和の足関節狙いを危なげなく対処、要所でポイントを稼いで9-1で勝利している。さらに同予選リーグではマルチネスにも2-0で殊勲の星を挙げて決勝へ。同門の先輩、ジョアオ・ミヤオとの接戦に敗れたものの、堂々の準優勝を果たした。

上述の前回の両者の対戦は、引き込んだオカシオに対し、マルチネスが上からバック取りを仕掛けていたが、それを凌がれて下になって早々に失点。そのポイントをオカシオが巧みなガードワークで守ることに専念して6分が経過したという内容だった。が、今回のルールでは当然のようにポイントはカウントされないサブオンリーだ。お互い極めを狙って攻撃を仕掛け合うよりダイナミックな攻防が期待できるだろう。

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JJ Globo Preview WNO06 ギャビ・ガルシア ゴードン・ライアン ナチアリ・ディ・ジェスス ブログ ロベルト・ヒメネス

【WNO06】クレイグ・ジョーンズ、ゴードン・ライアン──そしてギャビ・ガルシアの競演!!

【写真】男女世界最強の競演が実現する。なんなら、対戦しても良いかと (C)MMAPLANET

26日(金・現地時間)、テキサス州ヒューストンでWho’s Number One(WNO)の2021年初イベント=WNO06が無観客で開かれる。

ノーポイント&サブオンリー&判定有りグラップリング大会、まずは195ポンド(※88.45キロ)契約/15分✖1Rでクレイグ・ジョーンズとホナウド・ジュニオールがメインで組まれた今大会から、この他の注目カードをプレビューしたい。


<ノーギ・30分1R>
ゴードン・ライアン(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

当初出場予定だったニッキー・ライアンの負傷を受け、代打出場に名乗りを挙げたのが兄のゴードン・ライアン。17年のADCC世界大会の88キロ以下級を制し、2年後の世界大会では99キロ以下級と無差別級を完全制覇。特に無差別級決勝では、ブシェシャことマーカス・アウメイダに勝利。現在自他共に認める世界最強のノーギ・グラップラーだ。

巨大な筋肉の鎧を纏う大男のゴードンだが、その戦い方はきわめて落ち着き払った理詰めなもの。強固極まりないニーシールドやバタフライガードを駆使して相手を崩してバックを奪い、または必殺のインサイドサンカクの形を作って足関節で仕留める。

18年にヴィニー・マガリャエスにレフェリー判定負けして以来、超一流選手たちと40試合近くのグラップリングマッチを戦い全勝。一本勝ち率の高さも際立っている。師匠ジョン・ダナハーが育成を目指しているという、全局面に強い究極の「スーパーグラップラー」に最も近い存在だ。

対するヒメネスは、昨年黒帯を取得するとともに、瞬く間に世界のトップグラップラーの仲間入りをした20歳。今月のBJJ Stars 5ではイザッキ・バイエンスに0-4で敗れたものの、迅速の内回りでバックを取りかける等、見せ場を作ってみせた。

体格的にも実績的にも不利は否めないヒメネスだが、今回のルールは、先日のバイエンス戦とは異なりサブミッション・オンリー。ポイント計算などせず、世界最強のゴードン相手に自分の潜在能力の全てをぶつける絶好の機会だろう。

最後に、この試合に向けたゴードン本人のコメントを紹介しよう。

「(自分とヒメネスのように)お互いフィニッシュを狙う二人の選手同士の試合ほど面白いものはないよね。普段の僕の試合は、ひたすら膠着してこようとする相手にいかに対処するか、いかに奴らを下にして柔術で戦わせるかに基づいたものになってしまう。ロベルトが相手なら、そこを気にかける必要がないんだ。彼はクレイグ(ジョーンズ)のような危険な相手にすら、ひたすらフィニッシュを狙って攻め込むような選手だからね。この試合には本当にワクワクしているよ」

<ノーギ>
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ナチアリ・ディ・ジェスス(ブラジル)

ガルシアは、2010から2013年にかけて世界柔術女子最重量級と無差別級の両方を制した元絶対女王(13年は薬物検査で陽性が出たため後にタイトル剥奪)。188センチの長身に巨大な筋肉を纏い、女子柔術の世界では群を抜いた体格の持ち主だ。その強さはノーギでも遺憾無く発揮されており、ADCC世界大会では 2011、2013、2017、そして2019と最重量級を制している。

対する現在25歳のディ・ジェススは、2017年から2019年の柔術世界王者。ラッソーガードを得意とし、17年はミディアムヘビー級で。18年と19年はヘビー級を制し、さらに無差別級決勝ではで世界5連覇のビア・メスキータと頂上決戦。前半にラッソーガードから取ったスイープのポイントを守り切って勝利した。

この両者はこれまで道着着用ルールで2度対戦。一度目のパン大会無差別級決勝では、ガルシアがディ・ジェススのラッソーを圧力で潰して背中に付きかけてアドバンテージを奪って勝利した。

が、両者は同年のF2Wで再戦。この時はディ・ジェススがオープンガードからガルシアの腰を蹴って前に崩し、さらに足関節合戦でも優位に立ち、最後は下から三角絞めを仕掛けて腕固めの体勢まで作って見せて判定3-0で完勝、文字通りのジャイアント・キリングを達成して会場を興奮の坩堝に叩き込んだ。これがガルシアのここ5年間における唯一の敗戦だ。

1勝1敗の両者の対戦は、初のノーギマッチ。手首を掴めず得意のラッソーガードを使えない状態で、ディ・ジェススがどのようにガルシアの圧力をかわしてゆくのかが焦点となるだろう。

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F2W164 JJ Globo Report ブログ ユーリ・シモエス ヴァグネウ・ホシャ

【F2W164】足関狙いのユーリ・シモエスは、ホシャのトップコントロールに0-3で負け。裁定基準が分からん

【写真】足関節アテンプトは、ギロチン・アテンプトに非ず? ここは座った下攻めのシモエスが敗退の謎・判定に(C)FIGHT 2 WIN

19日(金・現地時間)テキサス州ダラスにて、プロ柔術大会Fight to Win 164が開催された。

2週連続──今年5度目の開催となる同大会から、ONEでのMMAデビュー戦とBJJ STARSの柔術マッチで敗北が続く、ADCCウィナー=ユーリ・シモエスと──精力的にプロ・グラップリング・イベントに参戦し続けているヴァグネウ・ホシャ戦の模様をお届けしたい。

<ノーギ/10分1R>
ヴァグネウ・ホシャ(ブラジル)
Def.3-0
ユーリ・シモエス(ブラジル)

序盤はスタンドで頭の取り合いが続き、ホシャがいなして崩すシーンをみせる。それでも大きな動きはなく、手の合わせで指を掴まれたとシモエスが抗議する。2分の手相撲、首の取り合いからシモエスがシングルレッグへ。すぐにホシャが左足を抜いて、試合はスタンドの組み手争いが続く。

シモエスのダブルのフェイクをまるで掛からないホシャだが、彼自身が何をしかけるということはない。額をつけた位置から離れたホシャが笑顔を見せる。残り5分を切ろうかという時間になり、ついにシモエスが座る。上を取ったホシャは、ニーシールドやデラヒーバを捌く。

立ち技を続けた結果、相手が引き込んだのだからホシャには上からの攻撃を見せてほしいところだが、シモエスが外掛けからヒールを仕掛ける。ヒザをついて対処したホシャだが、そのヒザを取ったシモエスが浮かそうとなる。ホシャは足を抜いて立ち上がると、シモエスの足首を掴んで両ヒザをつく。

ヒザをいれてパスを習うホシャ、シモエスはバタフライへ。立ち上がったホシャがニーシールドを潰してハーフへ。ここも立ち上がったホシャが、担ぎへ。シモエスはデラヒーバ、デラヒーバ・フットロックも即座にホシャが対応し、深く入ることはできない。

残り1分、ホシャの担ぎパス狙いにヒザ十字のカウンターのシモエスだが、ホシャは体を捻って正対する。さらに足のフックなしに足首を取り、ここから足をきかせてロールしたシモエスのスイープ狙いも胸を押したホシャが許さない。

上に乗ってきたホシャに対し、シモエスはバタフライガードを取る。ホシャは足を抜かず、ヒジを押し付けてチョークも、当然極まることはない。残り10秒、立ち上がったホシャが胸を合わせてワキ差しパスを仕掛けたところで時間に。

大半のスタンド戦、下からの仕掛けはシモエスと思われたが──なんと、判定は3-0でホシャに。両手を挙げて、『なぜだ?』という仕草を見せたシモエスは、ホシャとハグはしたもののセコンドには「意味が分からない」というポーズをとった。

ここまでの試合で、サブミッションの仕掛けにジャッジの評価は集中していたが、一転メインになるとなぜかトップポジションを優位としたのか──この試合だけでなく、大会全体を見て不可解なジャッジの判断であり──大会を通して見られた、ノールール&レフ判定のむずかしさが浮き彫りとなった。


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F2W164 JJ Globo Report ダンテ・リオン ブログ マニュエル・ヒバマー

【F2W164】レスリングの優勢のリオンが、ギロチン・トライのヒバマーにスプリットで敗れる

19日(金・現地時間)テキサス州ダラスにて、プロ柔術大会Fight to Win 164が開催された。

2週連続──今年5度目の開催となる同大会から、カナダのブラジルの新鋭対決=ダンテ・リオン✖マニュエル・ヒバマーの模様をお届けしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/7分1R>
マニュエル・ヒバマー(ブラジル)
Def. 2-1
ダンテ・リオン(カナダ)

2年前のADCC参戦時に比べて明らかに上半身が大きくなったリオンは、気合十分の表情で前に出て素早くシングルへ。が、いかにも頑強な下半身を誇るヒバマーはそれを受け止めて振り飛ばす。

それでも前に出るリオンに対し、ヒバマーはその頭を抱えては足を飛ばす。動じないリオンは、一瞬のアームドラッグのフェイントからダブルで突進すると、豪快にヒバマーをテイクダウン。が、両者場外に出てしまい試合はスタンド再開となった。

その後も緊張感のあるスタンド戦が続く。リオンは積極的に前に出てはテイクダウンを狙うが、ヒバマーは腰を引いて対処。今度はヒバマーの方が飛び込む。これをリオンががぶろうとしたところで、ヒバマーは素早く体を起こして逆にがぶりに。リオンの首をギロチンで固めて圧力をかけるヒバマーだが、リオンは頭を抜くと即座に立ち上がり、逆にアームインギロチンで逆襲。が、体格に勝るヒバマーはそれを振りほどく。

残り3分。安易に下にならず、スタンドで戦い続ける両者。時にヒバマーはリオンの頭を強くはたくようにいなすが、リオンは一切気にせず前に出てスタンド戦を挑む。

残り1分。リオンは引き込むが、ヒバマーが付き合わないと見るや立つ。次にリオンはイマナリロールに。が、ヒバマーはこれも距離を取ってディフェンス。ならばとリオンは再びアームドラッグからのテイクダウンを狙うが、ヒバマーはここも腰を引いてディフェンスした。

残り30秒、またしても引き込んだリオンは、ハーフで右足に絡むと、もぐってヒバマーの左足を狙うが、ヒバマーは立ち上がってステップアウェイ。リオンは迫ってまた引き込み。が、ヒバマー距離を取る。試合終了寸前、ヒバマーが逆にテイクダウン狙いに出るが、リオンはそれをギロチンで切り返す。ヒバマーがそれを引き剥がすように頭を抜いたところで、時間切れ。終わった瞬間、勝利を確信したリオンは咆哮した。

しかし判定は2-1でヒバマーに。すると今度はヒバマーが勝利の咆哮を見せたのだった。露骨に不満な表情を見せたリオンは、ヒバマーが差し出した手を握りはしたものの、ハグに応えることはなかった。

スタンドで大半の時間が費やされ、お互い危ない場面のなかったこの試合。積極性という点では明らかにリオンが上回っていただけに、この判定は意外なものだった。ジャッジのうちの二人が、前半にヒバマーが仕掛けたギロチンを「この試合唯一有効なサブミッション狙い」とカウントした結果だろうか。そしてヒバマーも、そう計算したからこそ後半はほぼ逃げに徹したのかもしれない。

だとしたら、2試合前のホシャ対タザ同様、「(テイクダウンやポジション取りに対する)ポイントシステムがないが故の(サブミッションの形を作るという)ポイントゲーム」が、この大会では残念ながら勝利への有効な手段として機能していることになる。

そして極まらないサブミッションをアグレッシブとするなら、掛け逃げという流れに発展する可能性もある。組み技競技のルールデザインは、かくも難しい──。


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F2W164 JJ Globo Report オリバー・タザ ブログ ペドロ・ホシャ

【F2W164】レスリング+フロント系の首狙いで、評価得る。ペドロ・ホシャがタザにレフ判定3-0勝ち取る

19日(金・現地時間)テキサス州ダラスにて、プロ柔術大会Fight to Win 164が開催された。

2週連続──今年5度目の開催となる同大会から、ペドロ・マニーニョの代役ペドロ・ホシャとオリバー・タザ戦の模様をお届けしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/7分1R>
ペドロ・ホシャ(ブラジル)
Def. 3-0
オリバー・タザ(ブラジル)

前回大会に続いて連続参戦予定だったペドロ・マリーニョの代打で急遽参戦が決まったのが、ペドロ・ホシャ。ゴードン・ライアン、マーカス・アウメイダと並んで現在世界最強の重量級グラップラーであるジョアオ・ガブリエル・ホシャの2歳下の弟だ。

フリースタイルレスリングの元ブラジル王者という実績を持つペドロは、19年7月に兄から黒帯を授かり、同年のノーギ・ブラジレイロのミディアムヘビー級を制している。

そのホシャは上半身裸&ショートタイツ。対するタザは、ダナハー門下らしく上半身はラッシュガードを着用し、さらに下半身にもタイツを履いている。足関節における滑り止め狙いだろうか。

試合開始後、タザはすぐに座るとバットスクート(尻歩き)で前進。ホシャは足関節を警戒してか、パスを狙わずに距離を取る。タザはハーフでホシャの右足に絡むが、ホシャは露骨に腰を引いて下がる。

再び近づいたタザは、今度はバタブライガードからホシャの体を跳ね上げにかかる。ここでホシャがアームインギロチンでカウンター。横腹をマットに付けた体勢でホシャが絞めるや、タザがなにかをアピールしレフェリーが両者に触れる。これをレフェリーストップ=自らの勝利と取ったホシャは技をリリースするが、レフェリーはそれを否定。ホシャやそのセコンドが抗議したことで一悶着あり、両軍のセコンドも呼ばれてのビデオ判定までなされた上、結局ギロチンが入った体勢からの再開となった。

再開後、ホシャは首を取ったままマウントの状態に入るが、タザは頭を抜いてさらに足も戻してシッティングガードに。その後は前半同様、シッティングから攻撃したいタザと、それをひたすら避けるホシャという展開が続く。タザやクローズドガードへの引き込みやイマナリロールも試みるが、ホシャは徹底的に距離を取る。

テイクダウンやパスやマウント等に対してポイントを数えないF2Wルールだが、サブミッション狙いは実質ポイントとしてジャッジが考慮するとのこと。その部分ですでに点を稼いだホシャは、ポイントなしルールにおけるポイントゲームを巧みに展開していることになる。

残り1分。焦るタザがシッティングからヒザ立ちになったところで、ホシャが再び上から首を取る。右手を顎にひっかけてのワンアーム・ギロチンの形を作ったホシャは、そのまま覆いかぶさってサイドポジションに。そのまま首を圧迫するが、ホシャだが、タザは頭を抜くと距離を取る。

残りわずか、タザは下から仕掛けようとするがホシャが下がってやり過ごして試合終了。判定3-0でホシャが勝利した。

下からの仕掛けを腰を引いて徹底的に避けた上で、隙を見て首狙いでポイントを稼ぐ。レスリング能力で上回るからこそ可能な、ダナハーシステム攻略法をホシャが見せた。


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F2W164 JJ Globo Preview ガブリエル・ソウザ ジャンニ・グリッポ ブログ ユーリ・シモエス ヴァグネウ・ホシャ

【F2W164】道着マッチはジアニ✖ガブリエル・ソウザ。ONE&BJJ STARSの雪辱なるか、ユーリ・シモエス

【写真】ノーギとは違った、しっかりと押さえ、抑える展開が見てみたいジアニ✖ガブリエル・ソウザの道着マッチだ(C)MMAPLANET

19日(金・現地時間)テキサス州ダラスにて、プロ柔術大会Fight to Win 164が開催される。先週に続き、ダラスでの開催とハイペースで大会を続けるF2W。2021年第5弾の見どころ──第2回は道着の実力者対決と、ノーギのベテラン強豪のマッチアップに注目したい。
Text by Isamu Horiuchi


<道着/8分1R>
ジアニ・グリッポ(米国)
ガブリエル・ソウザ(ブラジル)

グリッポは、チームメイトのアイザック・ドーダーラインと並び米国を代表する軽中量級グラップラー。黒帯となった2014年以来、世界の並居る超強豪選手たちに肉薄する戦いを繰り広げており、2018年にはパン選手権、パンノーギ、ノーギ・ワールズの三大会のライト級で優勝。特にノーギ・ワールズでは、決勝で長年のライバルのマーシオ・アンドレと対戦。終盤までリードされるも、迅速のニースライスから背中に付き、残り1分でチョークを極めての劇的な逆転戴冠劇だった。

対するソウザは、2018年に黒帯を取得した24歳。19年にジョアオ・ミヤオを決勝で下してアブダビ・ワールドプロ62キロ級を制すなど、世界のトップクラスの一人だ。2020年からは階級をライト級に上げても力を発揮している。

両者は昨年道着着用ルールとノーギグラップリングで一度ずつ対戦。いずれも僅差でソウザが制している。モダン柔術的な攻防を得意とする両者だけに、今回も上下が入れ替わるなかで、お互い試合終了近くでポイントやアドバンテージで相手を出し抜き合うような展開となる可能性は高そうだ。予想を超えた攻防は観られるだろうか。

<ノーギ/7分1R>
ユーリ・シモエス(ブラジル)
ヴァグネウ・ホシャ(ブラジル)

(C)ONE

シモエスは、2015年(88キロ以下級)と2017年(99キロ以下級)にADCC世界大会2連覇を果たし、ノーギ・ワールズでも2014年と2016年に階級別&無差別の完全優勝を果たしている世界最高峰の重量級ノーギ・グラップラーの1人。

闘争心を全面に押し出すスタンドレスリング、爆発的なスピードで左右に動いてのパスを軸としたトップゲームが主武器だ。

昨年末のOne Championshipで中国のファン・ロン相手にMMAデビュー戦を行うも、寝技で極めきれず打撃をもらって判定負け。また先日のBJJ Stars 5では道着着用のヘビー級グランプリに代打出場し、ルーカス・バルボーザに0-7で敗戦を喫したシモエス。が、今回は本人の専門分野であるノーギ・グラップリングだ。久々にその力を存分に発揮する姿を期待したい。

対するホシャは、シモエスより3歳年上の33歳。こちらもノーギグラップリングを得意分野としており、17年ADCC世界大会77キロ以下級3位、19年の同大会では準優勝に輝いている。シモエスと比べると体格的に劣ることは否めないが、昨年はもっぱら重量級で戦っており、シャンジ・ヒベイロと95キロ契約で戦って引き分け。年末に行われたWNO大会では88キロ契約でジョン・ブランクに勝利している。

本来は1月のF2W160大会のメインで、ウィリアム・タケットと対戦予定だったが、負傷欠場を余儀なくされてしまったホシャ。先週はUFC世界ウェルター級世界王座に挑戦したジルベウト・ドゥリーニョに帯同し、ラスベガスに滞在し今回のビッグファイト──心身ともにタフであることを試合前から立証している。

シモエス同様きわめてアグレッシブな戦いを身上とするだけに、復帰戦となるこの試合では、両者頭を擦り合わせながらの激しいスタンドレスリングの攻防が見られそうだ。

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F2W164 JJ Globo Preview オリバー・タザ ダンテ・リオン ブログ ペドロ・マニーニョ マニュエル・ヒバマー

【F2W164】レプリにパスさせなかったダンテ・リオンがヒバマーと。バッハの星マニーニョが連続参戦

【写真】ルーカス・レプリをパスさせなかったリオンのガードワーク、必見だ(C)SHTOSHI NARITA

19日(金・現地時間)テキサス州ダラスにて、プロ柔術大会Fight to Win 164が開催される。先週に続き、ダラスでの開催とハイペースで大会を続けるF2W。2021年第5弾の見どころ──まずはノーギ新鋭対決の2試合を紹介したい。
Text by Isamu Horiuchi


<ノーギ/8分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
マニュエル・ヒバマー(ブラジル)

カナダ出身の25歳リオンは、2019年のグラップリング界最大のブレイクアウト・スターの1人。同年のADCC世界大会77キロ以下級の2回戦にて、柔術世界絶対王者ルーカス・レプリと対戦し、必殺のニースライス・パスを強固なニーシールドとフレームで完封、逆にシットアップからシングルレッグにつないでバックを奪って完勝し世界にその名を轟かせた。

さらに同年末のノーギ・ワールズでは、ジェイミー・カヌートとのミドル級同門対決を制して優勝。ここでも鉄壁のガードを駆使し、隙を見てボディロックからテイクダウンに繋げての勝利だった。

同じく19年末のノーギ・ワールズで大きく名を上げたもう一人の選手が、レアンドロ・ロ率いるNSブラザーフッド所属のヒバマーだ。ミディアムヘビー級決勝でガブリエル・オリヴェイラと対戦したヒバマーは、前半はトラックポジションを奪うなど有利に試合を進め、後半に50/50から巧みに上を取って2-0で勝利。初のビッグタイトルを獲得した。

以前はシセロ・コスタ門下でミヤオ兄弟らとも練習し、モダン柔術的な戦いにも長けたヒバマーだが、光るのは現在の師であるロを彷彿とさせるトップでのキープ力だ。2020年初のヨーロピアン大会では、北欧を代表するオープンガード・プレイヤーであるエスペン・マティエセンの下からの仕掛けを卓越したバランスで防ぎ続け、終盤ディープハーフからついに足を抜いてのパスに成功。マティエセンの上半身を固めたまま足の抜き入れを繰り返して大量得点して22-0で勝利すると、そのまま大会を制してみせた。

これまで両者は17年と18年に一度ずつ対戦し、どちらもヒバマーがポイント勝利を収めている。が、それはいずれも道着着用の試合であり、両者が国際的名声を得る前のこと。リオンがもっとも得意とするノーギグラップリングにおいて、その鉄壁のガードをヒバマーがいかに攻略するかが焦点となりそうだ。

<ノーギ/8分1R>
ペドロ・マニーニョ(ブラジル)
オリバー・タザ(ブラジル)

2019年のノーギ・ワールズ茶帯王者のマリーニョは、グレイシー・バッハ期待の星。いまだに茶帯を巻いているが、実力的にはすでに世界トップレベルのノーギ・グラップラーだ。

1月のF2W 160では、ガブリエル・アウメイダにバックスローと必殺のギロチンで追い込んで判定3-0で完勝。前回のF2W163では、マテウス・ルナ相手に終始スタンドで有利に立ってこれも判定3-0で勝利。勢いに乗っての連続参戦となる。

対するタザは、レバノン出身。10代で移住したカナダのトライスタージムで格闘技に出会った。フィラス・ザハビの元でグラップリングを学び、さらにその師であるジョン・ダナハーが師範代を務めるNYのヘンゾ・グレイシー・アカデミーにも足繁く通って技術を身につけた。

ダナハー門下らしく、主武器はアシガラミからのヒールフック。昨年末に黒帯を取得したばかりのタザだが、色帯時代にラクラン・ジャイルズやジョン・コムズといった強豪グラップラーを下し、また日本でも知名度のあるデイヴィッド・ガルモやPJ・バーチからも一本勝ちを収めている。

ギロチンのマリーニョ、ヒールフックのタザとお互い必殺技を持つ同士のこの一戦。過去一度の対戦ではマリーニョが2-0で勝利を収めているが、今回は一本勝ち決着を期待したい。

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F2W163 JJ Globo Report ケネディ・マシエル ディエゴ・パト・オリヴェイラ ブログ

【F2W163】スリリングかつダイナミック柔術で、ケネディ・マシエルがパト・オリヴェイラに競り勝つ

【写真】スプリット判定で王座防衛に成功したマシエル。黒帯とチャンピオンベルト、2つのベルト姿が斬新だ(C)FIGHT 2 WIN

13日(土・現地時間)テキサス州ダラスにあるジリーズにて、プロ柔術大会Fight to Win 163が開催された。コロナ禍にもめげず、世界トップクラスのグラップラーを集めて精力的に活動中だ。

今年4度目の開催となるこの大会から、メインの道着ライト級選手選手権試合の模様をお届けしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<F2W道着ライト級選手権試合/10分1R>
ケネディ・マシエル(ブラジル)
Def. 2-1
ディエゴ・パト・オリヴェイラ(ブラジル)

試合開始後すぐに座ったマシエルは、デラヒーバでオリヴェイラの右足に絡む。そのまま足を使ってオリヴェイラの体を浮かせたマシエルは、右足をストレートフットロックの形で左ワキに抱えることに成功。そのグリップをキープしたままシットアップしてオリヴェイラを倒したマシエルが、上を取った。通常の柔術ならこれでマシエルが2点先制だが、この大会は3名のジャッジによる旗判定制だ。

下になったオリヴェイラは、半身で片襟片袖の状態で足をきかせる。対するマシエルは低い体勢でプレッシャーをかけてゆく。

やがてオリヴェイラは、足で空間を作って潜り込んでマシエルの左足を引き出し、お互い左足を取り合う展開に。オリヴェイラのトーホールドが深く入りかけた場面もあったが、両者極めきれずやがてマシエルが上の体勢に戻る。

再び低くプレッシャーをかけてゆくマシエルに対して、オリヴェイラはインヴァーテッド等、柔軟な上半身、股関節、ヒザをフルに使って対応してゆく。マシエルは父コブリーニャのように、両腕を大きく開いてオリヴェイラの右足首と襟首を押さえつけるが、オリヴェイラのガードは崩れない。

上のマシエル、下のオリヴェイラ。一進一退の攻防が大きく動いたのは、残り4分を切った時だった。オリヴェイラが左足に絡んできたところで、マシエルが上から前転、そのままオリヴェイラの背中につくことに成功したのだ。

座り込む形となったオリヴェリラに背後から襷掛けグリップを作って寝かせたマシエルは、やがて右腕を取っての腕十字に移行。オリヴェイラのグリップを切って完全に腕を伸ばした。

絶体絶命に見えたオリヴェイラだが、右腕を伸ばされたまま上体を起こすと、そのまま前転して脱出して上に。すぐさま目の前にあるマシエルの右足をとってストレートフットロックで反撃に出た。すかさず同じ技で対抗するマシエル。

そのまま試合は両者による足関節の取り合いに。途中、オリヴェイラのトーホールドが深く入った場面があったが、ケネディは耐える。結果、極めきれないまま試合は終了──レフェリー判定は、2-1でマシエルに。

マシエルの上からのベリンボロによる見事なバックテイクと、そこから腕十字を極めかけた鮮やかな動きを考えると、割れたのが不思議に思える判定だった。

が、そのマシエルの強烈なプレッシャーに対抗し続けたオリヴェリラのガードワークもまた、芸術の域に達する素晴らしさ。世界最高峰の軽量級グラップラー二人が、その実力を遺憾無く発揮し、さらにスリリングに極めを狙い合った至上のタイトルマッチだった。


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F2W163 JJ Globo Report テックス・ジョンソン ブログ マックス・ジメニス

【F2W163】豪快なルックスのジメニス✖テックス・ジョンソンは、ポイント想定判断?でジメネスが勝利

13日(土・現地時間)テキサス州ダラスにあるジリーズにて、プロ柔術大会Fight to Win 163が開催された。コロナ禍にもめげず、世界トップクラスのグラップラーを集めて精力的に活動中だ。

今年4度目の開催となるこの大会から黒帯道着の部よりヘビー級ながら繊細な攻防となったマックス・ジメニス✖テックス・ジョンソンの一戦をお伝えしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/8分1R>
マックス・ジメニス(ブラジル)
Def.3-0
テックス・ジョンソン(米国)

モヒカン&顎髭口髭に、筋肉隆々の上半身を覆うタトゥーを纏った巨人ジョンソンと、それを上回る身長と上半身の厚さを誇り、やはり顎髭口髭&スキンヘッドのジメニス。見た目だけでインパクト十分なヘビー級戦だ。

腰を引いた体勢で、頭を付けて探り合う両者。やがてジメニスは右足にシングルを仕掛けると、ダブルに移行しながら鮮やかなテイクダウンに成功した。

倒されたジョンソンの方は、すかさずバタブライから足を絡めてジメニスの巨体を浮かせると、インヴァーテッドからジメニスの左足を取りにゆく。が、その狙いは十分に承知しているジメニスは、低く体重をかけて足を抜いて対処。両者とも豪快すぎる見た目とは裏腹に、動きはごく柔らかくスムースだ。

その後ジメニスは横へのパスを仕掛けるが、ジョンソンはインヴァーテッドを駆使して防ぐ。やがてジョンソンは立ち上がった。

ここからしばらくはスタンドの攻防に。積極的にシングルを狙うジョンソンだが、ジメネスは無難に距離をとって対処する。

残り時間が2分を切った頃、ジメネスが両ワキを差してボディロックを作る。すかさずジョンソンがガードに飛びつき、試合はグラウンドに。半身となって手足を絡ませたいジョンソンだが、ジメネスはヒザを中に入れてその動きを止めると、やがて立ち上がって距離を取る。

ここまで判定ではやや不利と思われるジョンソンは、バットスクート(尻歩き)で前進して迫る。上のジメネスが片足担ぎを仕掛けると、ジョンソンはここで肩抜き後転を二連続、方向を変えつつ下に潜り込み、ジメネスの左足に下から足を絡めると、残り30秒でとうとうアウトサイド・サンカクを完成させた。

そのまま下からストレートフットロックのグリップで極めを狙うジョンソン。立った状態のジメネスは、両手でジョンソンの前腕を抑えて極めさせないように防御──試合はタイムアップに。

結果、判定は3-0でジメネスが勝利。確かにポイント制のグラップリングなら、一つテイクダウンを取ったジメネスの勝利だ。が、終盤にこの試合で唯一極めを狙える場面を作ったのがジョンソンだということを考えると、意外とも取れる判定だった。


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F2W163 JJ Globo Report ブログ ペドロ・マリーニョ マテウス・ルナ

【F2W】シャウブ・ファイト=噛み合わない一戦はギロチンを持つマリーニョがルナに3-0のレフ判定勝ち

13日(土・現地時間)テキサス州ダラスにあるジリーズにて、プロ柔術大会Fight to Win 163が開催された。コロナ禍にもめげず、世界トップクラスのグラップラーを集めて精力的に活動、すでに今年4度目の開催となるこの大会。

ここではペドロ・マリーニョとマテウス・ルナのグラップリングでは、ある意味ありがちな試合の模様をお伝えしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/8分1R>
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)
Def.3-0
マテウス・ルナ(ブラジル)

試合開始直後から積極的に前に出るマリーニョに対し、背筋を伸ばしてリラックスして立つルナは、絡んでくるマリーニョの手を振り解いて対処する。ルナはときに後退してマリーニョの前進をやり過ごすなど、テイクダウン合戦を挑む気は毛頭ないようだ。

やがて、マリーニョがボディロックから前進してテイクダウン。が、ルナは後ろに倒れながら足を使ってマリーニョの体を浮かせると、そのまま立ち上がった。

さらに前に出たマリーニョは、シングルレッグで再びテイクダウン。必殺のギロチンを持つマリーニョに対し、ルナはスクランブルを試みることもなくオープンガードを取る。対してマリーニョも上からは深追いせず、腰を上げた状態で足を捌こうとする程度。やがてルナが立ち上がった。

その後もスタンドであまり戦う気のない──かと言ってガードの下から仕掛けることもない──ルナと、テイクダウンは取るものの、上からのパスにはそれほど積極的ではないマリーニョによる噛み合わない展開が延々と続いた。

終盤、ややフラストレーションを溜めたマリーニョは、ルナの右足を捕まえて高々と抱え上げると、豪快に叩きつけてテイクダウン。さらにマリーニョがストレートフットロックを狙って倒れ込むと、ルナも逆に切り返す。が、結局お互い極めることができないまま試合終了を迎えた。

ジャッジは3人とも、終始前に出ていたマリーニョを支持。残念ながらこの試合は、お互い相手の得意領域に踏み込むことを避けた──通称ブレンダン・シャウブ・ファイト──結果、攻防らしい攻防が成立せずに終わってしまう形となった。

ただ、ルナがスタンドで仕掛けず、下からスクランブルを試みることができなかったのはマリーニョ必殺のギロチンを警戒したからか。とするならば、一つ絶対的な武器を持つことの有利さが示された試合だといえる。


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