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45 Eterna Grachan Herios J-CAGE Report TSUNE ブログ 伊藤空也

【Grachan Herios】伊藤がベルト奪還! TSUNEとのスクランブル合戦をパウンドで制し、Eternalとの2冠王に

【写真】豪州エターナル王座奪取の時と同様、粘って粘った末の勝利(C)MMAPLANET

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
伊藤空也(日本)
Def.3R4分27秒 by TKO
TSUNE(日本)

サウスポーのTSUNEが左に回る。伊藤の右ハイをパーリングしたTSUNEが、右ジャブを突いてプレスをかける。伊藤の右インローがヒット。TSUNEも左ストレートを伸ばすが、伊藤が右ミドル、右ローと蹴りを散らしていく。伊藤の強烈な右ローの音が会場に響き渡る。TSUNEは左ストレートからレヴェルチェンジでダブルレッグへ。伊藤に尻もちを着かせ、パスを狙う。伊藤が体を起こしなところでバックを窺うも、正対した伊藤が左腕でTSUNEの首を捉え、ギロチンで絞め上げる。しかしスペースがあるため、TSUNEが動きつつ頭を抜いた。

再び伊藤が首を抱えながら上半身を起こす。TSUNEが伊藤をケージに押し込みながら、伊藤の左足を制した。さらに左へ回りながらパスを仕掛けていく。伊藤はパスを許さず、ヒザを着いて立ち上がる。TSUNEは首を抱えられながらも、再びグラウンドに戻す。伊藤はギロチンにこだわりすぎか。TSUNEが伊藤に背中を着かせ、左ヒジを落とした。ジャッジ1名が伊藤の10-9、2名がTSUNEの10-9としている。

2R、TSUNEが左に回りながら右フックを振るう。伊藤の右インローが連続でヒットし、TSUNEの右足が流れた。組みついてきたTSUNEに対し、伊藤が体勢を入れ替える。右オーバーフックから左の拳を打ち込むも、TSUNEに倒されてしまう。下からTSUNEの左足を取りに行く伊藤。足を抜いたTSUNEが左側にパスを仕掛ける。伊藤はハーフからガードに戻し、TSUNEの左腕を抱えた。しかしTSUNEが腕を抜き、ケージ際でパスするとニーインザベリーへ。ケージウォークを狙う伊藤をサイドでしっかりと押さえこむ。伊藤がケージキックからハーフに戻した。

左腕を枕にして再びパスしたTSUNEは、伊藤がブリッジするとマウントに移行する。伊藤は体を起こしてケージに背中を着ける。TSUNEは立ち上がった伊藤をシングルレッグで押し込み、尻もちを着かせる。伊藤もスクランブルからトップに。TSUNEもシングルレッグで組み返すと、伊藤がギロチンに捕らえてTSUNEの背中をケージに押し込むなど、激しいスクランブル合戦が展開された。このラウンドはジャッジ3名がTSUNEの10-9とつけた。

最終回、TSUNEが左に回り、伊藤が右インローから左サイドキックを見せる。伊藤が左フックで飛び込む。TSUNEはバックステップからシングレッグへ。これをスプロールした伊藤が、亀になったTSUNEにパンチを連打する。TSUNEはスクランブルに持ち込むも伊藤にトップを奪われてしまう。なおもTSUNEがシングルレッグで組み、ハイクロッチから返してトップに。伊藤はボトムから左腕を差し上げている。

TSUNEがパウンドを狙うと、伊藤が右足を上げてきた。この足を振り払い、TSUNEが押し込んでいく。この最中に伊藤がヒジでTSUNEの頭部を切り裂いたか。TSUNEの押し込みに対し、T首を抱えて耐える伊藤。シングルレッグのTSUNEをすくい上げ、スプロールしながらヒジを連打する。伊藤がそのままTSUNEの動きを封じ、パンチを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

伊藤は来年3月に豪州エターナルMMAの王座防衛戦があるだろうと語り、奪還したグラチャン王座の初防衛戦の相手は手塚基伸を希望した。


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45 Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET o ロクク・ダリ 林RICE陽太

【Grachan Herios】ダリにトップを許すもガードから攻めた林がスプリット判定で王座防衛に成功

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
Def.2-1:29-28.28-29.29-28.
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

サウスポーの林が左ストレートと左フック。ダリが林の左フックを空振りさせて組みつき、足をとってテイクダウンを奪う。ダリが林の頭をケージに押し付けようとするが、ここは両者の動きが止まってブレイクとなる。再開後、ダリはサウスポーにスイッチし、林は左フックと左ロー。ダリはそのローに左ストレートを合わせ、林の左を空振りさせて右フックを返す。

さらにダリも大振りの左フックを返し、林のパンチにニータップを合わせてテイクダウンする。ダリがパンチを落とし、林の立ち際にヒザ蹴り。ケージを背負う林をテイクダウンするダリだが、ここで林がガードから三角絞めへ。この形のままラウンド終了となった。

2R、サウスポーのダリがインロー、林がワンツーを伸ばす。ダリもすぐに左ストレートを返して左ロー、今度は林が左ストレートからダブルレッグに入って左腕を差してダリをケージに押し込む。林はダリの体を振ってバックを狙いつつ、ダリはケージに背中を預けてディフェンスする。ここでレフェリーがブレイクを命じる。

再開後、林が左を振ると、空振りさせたダリが右フックの連打から林をケージに押し込む。林も態勢を入れ替え、先ほどと同じようにバックにつきながらグラウンドに持ち込む。林はシングルバックからツイスターを狙うがダリが正対。一度はダリがパスガード仕掛けるが、林はクローズドガードに戻して、ラウンド終了のブザーを待った。ジャッジ2名がダリ、1名が林を支持した。

3R、ダリがサウスポーに構える。林が左ローを蹴ってパンチで前に出ていくが、ここも組みついたダリがテイクダウンを奪う。ダリは下からの三角絞めを外してパンチを落とし、林はハーフガードから左腕を差して展開を作りつつ、ガードポジションに戻す。林は半身になって左のニーシールドで距離を取りつつ、ケージに体を預けて立ち上がろうとする。

ダリがバックに回ろうとすると、林はダリの体を前に落としてトップキープする。ダリは林の両腕をかんぬきに捉えるが、林は腕を抜いてダリの右足をまたいでハーフへ。ここからマウントに移行すると、背中を見せたダリのバックに回って両足をフック。四の字ロックでバックキープする。ここで試合終了となり、林がスプリット判定でダリを下して王座防衛に成功した。

試合後、林は「いつも指導していただいている代表、ジムのみんなありがとうございます。まだまだ僕も頑張って強くなるので、今ブーイングしている人たちに応援してもらえるような選手になります」と語った。


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45 Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET o キック 小田魁斗 御代川敏志 道端正司

【Grachan Herios】小田が道端をバックから削り続け、最終回にパウンドでストップ。暫定フライ級王者に

【写真】道端の動きを封じきり、完勝でベルトを巻いた小田(C)MMAPLANET

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
小田魁斗(日本)
Def.3R4分36秒 by TKO
道端正司(日本)

サウスポーの道端に対し、飛び込んだ小田が右ストレートから左に繋げる。プレスをかける道端。小田の左ジャブ、右ローをかわした道端がボディロックで組みついた。右腕を差し上げてケージに押し込む道端に対し、小田が右肩パンチを連打して体勢を入れ替える。ボディロックからケージ中央に向けて倒した小田は、道端が立ち上がるとバックコントロールへ。ヒザで削りながらケージ中央で倒し、左足を差し入れる。道端も再びケージ際に移動し、立ち上がるが左足を封じられている。

左のパンチで削る小田がバックコントロールから左右に揺さぶっていく。左足を差し入れ、右足をすくって崩していく小田。道端が正対しようとすると、崩してからバックコントロールをキープする。引き倒してバックマウント、四の字フックに移行した小田がパンチを打ち込む。道端が立ち上がり、小田を頭からマットに叩きつけるが、小田の四の字フックを解けなかった。このラウンドはジャッジ3者とも小田の10-9としている。

2R、道端はオーソドックに構える。小田が右カーフ、右フックを打ち込んだ。道端はサウスポーに戻し、左ミドルからボディロックでテイクダウンを奪う。しかしすぐに小田が切り返し、シングルレッグからローアンクルショットで尻もちを着かせた。道端が立ち上がるとバックコントロールへ。左足を差し入れて、道端をグラウンドに引き戻した。

道端が起き上がると、小田が左足の二重絡みで動きを封じながらパンチを打ち込む。立ち上がってもグラウンドに戻されてしまう道端。小田はバックマウントを奪取し、パンチで削り続ける。ケージ際で道端の体を伸ばし、RNCで絞め上げるが相手に立たれてしまった。それでもバックコントロールは崩さず、残り10秒でパンチを連打していく。このラウンドもジャッジ3者が小田の10-9につけた。

最終回、ローの打ち合いから小田が左右フックを振るう。道端の左をかわした小田は、ダブルレッグからバックに回る。やはり左足を差し入れて道端の動きを封じる小田。道端は小田のバックコントロールを解くことができない。ここでレフェリーがブレイクをかけた。ケージ中央で再開後、小田の右カーフキックで道端の左足が流れる。

道端のパンチ&ニータップを突き返した小田は、ガードの中に入りパウンドからパスを仕掛ける。左腕を枕にしてパスした小田がマウントに移行する。小田の鉄槌を受け、道端は体を起こすことができない。ボディを殴りながらパスを狙い続ける小田は、亀になった道端の背中に乗る。四の字フックから左腕を道端の首に回す小田。動く道端を殴り続け、バックマウントで体を伸ばしてからのパンチ連打でレフェリーストップを呼び込んだ。

暫定フライ級王者となった小田は、周囲への感謝を述べながら涙を見せる。さらに正規王者の御代川敏志が乱入し、飛び掛かったあとケージを離れた。その御代川はケージに戻り、小田と言葉を交わした。


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45 Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET Report ブログ 原口伸 高橋孝徳

【Grachan Herios】RTU帰りの原口が高橋を圧巻のパウンドアウト「可能性がある限りてっぺんを目指す」

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
Def.1R2分25秒 by TKO
高橋孝徳(日本)

サウスポーの原口がプレッシャーをかけて左ストレート。お互い関節蹴りを見せると、原口が左ストレート・右フックから組みついて高橋のバックに回る。原口は亀になる高橋のサイドバックについてヒザ蹴り、ポジションをキープして殴る。高橋が立ち上がると一気にパンチをまとめ、そのまま高橋をケージに押し込んで殴り続けると、レフェリーが試合をストップした。

試合後、原口は「RTUに挑戦して2回とも負けて死ぬほど悔しい想いをして、そのうっぷんを晴らそうと思って戦いました。自分に可能性がある限り、UFCやてっぺんを目指して頑張ります」と語った。


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45 Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET o ONE RIZIN TSUNE UFC YouTube   キック ライカ ルンピニー ロクク・ダリ 伊藤空也 原口伸 堀口恭司 宮内拓海 小田魁斗 小谷 小谷直之 岸本篤史 徳弘拓馬 林RICE陽太 海外 田村ヒビキ 草訳駿介 道端正司 野尻定由 野瀬翔平 金井一将 長野将大 高橋孝徳

【Grachan Herios】道端正司とタイトル戦。元レンジャー部隊=小田魁斗「爆弾で爆破して、逃げるとか」

【写真】非常に興味深い話を訊くことができ、明日の試合がさらに興味深くなった (C)MMAPLANET

明日22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで小田魁斗が道端正司と暫定フライ級王座決定戦を戦う。
Text by Shojiro Kameike

キャリア5勝1敗、直近2試合はONE FFで勝ったもの。ONE本戦契約を目指すのではなく、Grachanに戻ってきた小田の真意とは。体力と精神的をギリギリまで追い込んできた小田の過去、誰もがパワフルだと認めるパワーの源を訊いた。


蛇だったり、鶏を捕まえて肋骨をへし折り、首を曲げて血を流して洗って食べる

(C)GRACHAN

──計量を終えて3時間ほど、どのような気持ちですか。

「計量で道端選手と向き合ったのですが、思っていた以上にリーチが長かったです。予想通り、プレッシャーの強さがありそうな選手でした。ストライカーという評判なのですが、体つきから組みもできそうですね」

──10月に九州に取材にいった際にマスタージャパン福岡での出稽古を見させていただいたのですが、とてもフライ級に見えないパワフルな動きが印象的でした。普段は何キロあるのですか。

「あの時は64キロぐらいです」

──えぇ? もっと大きく見えました。

「気を付けないでいると66キロぐらいまでなるのですが、そうなると動きが悪くなって。試合の時はリカバリーをして62キロほどなので、試合に近い体重で落とし過ぎないように64キロぐらいにしています。

皆、パワーがあるといってくれるのですが、自分ではそこに自信はないです(苦笑)」

──過去2戦、ONE FFでクーパー・ロイヤルとンゴク・ウオン・トランという2選手に勝っていますが、ONEでキャリアを積まずにGrachanに戻ってきたのは?

「もともと自分はUFCやRIZINという目標を持っていて、田村(ヒビキ・カルペディエム福岡代表)さんからONE FFの話があると聞いて。岩﨑(ヒロユキGrachan代表)さんも『良い経験になるんじゃない』と快く送り出してくれました。

ただデビューからGrachanで戦ってきて、Grachanでチャンピオンになると言っていました。そこでファイトマネーが少し良いからと、フラフラして路線を変えるというのは筋が通っていないのは自分でも嫌で。ONE FFは海外で試合を積める。なかなかないチャンスなので、試合を受けさせてもらった硬いです。

あの後もONE FFからオファーは貰っていましたが、年末にGrachanのタイトルマッチという目標を持っていたので試合を断り、マッチング期間を終えるのを待っていました。

でもルンピニーで試合をさせてもらって、海外の雰囲気を知ることができました。それに相手はフィジカルが強くても淡泊だと感じたり……本当に良い経験ができました。

僕はバックボーンがなくて、MMAを始めて4年。本当に自信がなかったのですが、ONE FFで2勝して自分がやってきたことに間違いはなかったと思えました。周囲はレスリングやキックを小さなころからやってきているなかで、一つ一つ勝てて少しは良い方向に迎えているなと。まだ全然なんですけど、成長するために良い練習ができていると思えました」

──バックボーンがないということですが、なぜMMAを始めようと思ったのですか。

「実家が対馬で、4年間ほど陸上自衛隊にいました。元々RIZINで堀口恭司選手の試合が恰好良とか思っていて、ある日……ふと、いつ死ぬか分からないし好きなことがやりたい。MMAがやりたいと思って、上の人に『やりたいことがある』と伝えました。色々と手続きがあって、1年ほど自衛隊を辞めるまで時間が掛ったのですが、23歳でMMAを始めました」

──自衛官の勤務というか任務は口にできない人もいるかと思いますが、小田選手はどのような隊に所属していたのですか。

「僕はレンジャー部隊でした。災害や有事に備えて訓練をする」

──えっ、レンジャー部隊って映画で山の中でサバイバル訓練を受けて蛇の皮を剥いて食べたりしているのを視たことがあったのですが……。

「ハイ。自給自足で蛇だったり、鶏を捕まえて肋骨をへし折り、首を曲げて血を流して洗って食べるとか」

──ええ、本当に映画みたいなことをしているのですか……ではナイフで人を殺したりする訓練も?

「ナイフで……(苦笑)。まあ、ちょっとした特殊訓練みたいな。隠密で相手を倒す……とか。ナイフとかより、ダイナマイトとか爆弾で車両が通るところを爆破して逃げるとか」

──いや、立派な特殊工作員だったわけですね。

「アハハ、まあ、そうですね(笑)」

──凄まじい体力と精神力が必要になることは想像に難くないです。

「レンジャー訓練は3カ月あり、最後の1カ月に想定訓練(※行動訓練)というのがあります。1から9想定という風に訓練があり、最後は3夜4日の間、山間部を60、70キロの装具を担いで縦走するのですが、その時はバディと2人組みで冷凍弁当2食を2人で分けあって。水もほとんど飲めず、休憩時間も取れないという……アレでしたね。1想定の時は半日、2想定を2日と、徐々に延びていくんです」

※レンジャー訓練に合格する隊員は全陸上自衛隊員のなかで1割以下といわれている。

──レンジャー部隊は、小田選手がご自分で望んだわけですか。

「そうですね。軽く見ていました(笑)。21歳だったんですが、簡単な場所ではなかったです」

──ひょっとすると、水抜き減量に一番強いファイターかもしれないですね。

「アハハハハ。あの時を思い出すと水抜きは楽なはずですが、もう記憶の中のことなので辛いです(笑)」

「格闘技経験がないのに魁斗の動きを見て『コイツ、強くなるな』って」(田村ヒビキ)

──そしてMMAを始めたということですが、MMAレンジャーズジムでなくカルペディエムに入会したのですね。

「アッハハハハハハ。最初は東京に行こうと思ったのですが金銭的に無理だと思って。福岡で探している時にカルペディエム福岡を訪ねて、ドアを開けてすぐに階段があるのですが、そこに田村さんがいて。『プロになりたいです』って伝えて、体験練習をさせてもらったんです。

一旦、対馬に戻って福岡に出る準備をしている時に『プロになるなら、うちに来な』ってメールを貰って。それでカルペに決めました」

──きっと健康創りでも、「うちに来な」と田村代表はメールをしていたのではないでしょうか(笑)。

「アハハハハハ。深い考えはなくて、誘ってくれたんだと思います」

田村ヒビキ いやいやいや、これだけは口を挟ませてください。体験練習をして、格闘技経験がないのに魁斗の動きを見て『コイツ、強くなるな』って思いました。これはホンマです。普通はそういうことしないけど、魁斗には『おいで』と伝えました。

──レンジャー部隊で培った体力、精神力は役立ちましたか。

「精神的には生きます。追い込み期間の走り込みの時とかも、『あの時よりきついことはない』って思えますし。ただ体力的には自衛官を辞める手続き中に、体の使い方の重要性を教えてもらったことが大きいと思います。それまでは筋肉だけを鍛えれば、パワーがついて強くなると思っていたのですが、正しい使い方をしていると必要な筋肉がついてくる。

そういう考えで、ムーブメントのトレーニングを見様見まねでやり続けて。今ではパーソナルで、指導もしてもっています。自分で正しいのかどうかと思いながらやっていた時と違うのは大きいです」

──本当に興味深いバックグラウンドを持つ小田選手ですが、最初に話題になったように自分はマスタージャパン福岡の出稽古先で練習を見させてもらいました。普段から、出稽古は行っているのですか。

「ハイ。マスタージャパン福岡は野瀬翔平選手や野尻定由選手というスクランブルの速い選手がいて、凄く良い練習ができています。展開が速いので休めない。下で休むと負けという意識で、下になっても上を取り返すように動いています。野瀬さんは極め力もあるので、極められないようにしてやっています。

あとはレンジャーズジムでも練習をさせてもらっていて。レンジャーズジムはストライカーが多いので、総合的力を試す場のような感じです」

──福岡で、首都圏に負けない練習ができているように感じます。

田村 実際、魁斗以外でも野瀬君、レンジャーズの子たちと福岡の選手は中央で結果を残していますからね。東京、大阪、名古屋というくくりはもうないですよ。

(C)GRACHAN

──では明日のタイトルマッチ。

さらなる上のステージを目指すためにどのような試合をしたいと思っていますか。

「自分は打撃、寝技、組みを全て混ぜるタイプなので、どっちの総合力が強いのかという勝負になると思います。回転の速い、パンチ、組みがゴチャゴチャになった厳しい試合になる覚悟でいます。そのなかでフィニッシュしたいです。自分は大事に戦うことが多かったのですが、試合を決めに行こうと思います!!」

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios 対戦カード

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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45 Eterna Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET o ブログ 原口伸 高橋孝徳

【Grachan Herios】ホームグラウンドで再起。原口伸「前回の負けや色んな鬱憤を全部ぶつけたい」

【写真】RTUへのチャレンジには一区切りがついた原口。だからこそこの2年間になかった新たなチャレンジの可能性も出てくる(C)TAKUMI NAKAMURA

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、原口伸が高橋孝徳と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2年連続でRoad to UFCにチャレンジした原口だが、8月の準決勝ではチュウ・カンチエにスプリット判定で敗れた。あれから約4カ月、原口はかつてのホームリングでもあるGrachanでの再起戦を選んだ。

今後も原口は「UFCを目指す目標は変わらない」という一方で、RTUだけでなくRIZINや海外フィーダーショーへの出場など、新たな可能性を探っていくことも視野に入れている。その第一歩となる高橋戦に向けて意気込みを訊いた。


――8月のRTU準決勝でチュウ・カンチエにスプリット判定で敗れて以来の試合が、かつてのホームグラウンドでもあるグラチャンで決まりました。

「もともと僕はグラチャンのライト級王者で、RTU出場前はグラチャンに出ていたので、日本で試合をする場合は一つの選択肢として考えていました。それでグラチャンの岩﨑(ヒロユキ)代表と話して、年内に自分としても試合をやりたいし、岩崎さんとしても試合を組みたいというところで決まりました。最初は別の相手で予定されていたんですけど、その選手が怪我をしてしまって、高橋選手と対戦することになったという流れです」

――RTUの振り返りインタビューやSNSではRIZIN出場にも興味を示していましたが、そこも視野に入れていたのですか。

「もちろんRIZINは興味があるイベントですし、今後そういったチャンスがあれば(参戦を)考えたいと思います。今回に関しては年末までには1試合やりたいと思っていて、そこでグラチャンと色々とスケジュールが合った感じです」

――カンチエ戦が終わって、再起戦が決まるまではどんな心境で練習を続けていたのですか。

「なんかこう…心に余裕がない感じでしたね。一応練習はしていたんですけど、次の試合も分からない状態でもがいて、もがきながら何か練習してるという感じでした」

――何か目標が定まっていないような状態だったのですか。

「そうですね。気持ち的にも安定しなくて、ブレている感じではありました。自分がなんでUFCを目指しているかと言うと、結局強い人と戦いたい・上に行きたいからで、その最高峰がUFCだからなんですよ。でもそれよりもっと手前の話で言えば、自分の可能性を確かめたい、ファイターとしてレベルアップしていきたいという気持ちが一番にある。そうなった時に例えばRIZINだったり、自分にとってレベルアップできると感じる団体のオファーだったら、そういう団体にも出てみたいと思っています」

――プラスに考えればRTUが終わり、これから新たな道や可能性を探っていけるわけですよね。

「はい。今はそういう風に考えられています」

――例えば同門の伊藤空也選手はEternalMMAでタイトルを獲りましたし、UFCを目指すにしても色々なアプローチがあると思います。

「だからRTUが終わって色々と考えてはいるんですけど、今は目の前の試合を勝ち続ける。初めてRTUに出た時は、決まった試合で勝ちを積み重ねてRTUにつながったので、それをもう一回やるって感じですね」

――新たなキャリアのスタートになる一戦ですが、どんなことをテーマに練習してきましたか。、

「やっぱりRTU参戦中は、心のどこかでトーナメントは勝たないと意味がないと思って、硬くなりすぎたり、勝ちに徹しすぎたというのはありました。でも今回は日本でやる試合で、基本的にワンマッチなんで、そこではあんまり深く考えずにフィニッシュ、自分で仕留めに行くことを意識しています。あまり作り込みすぎず、いい意味で大雑把じゃないですけど、相手を仕留めに行こうと思います」

――対戦相手の高橋選手にはどんな印象を持っていますか。

「これと言って飛び抜けた部分はないですが、安定している選手だと思います。こちらが欲を出せば出すほど、いやらしいことをしてくることもあるのかなと思っています」

――高橋選手の仕掛けをシャットアウトして試合を終わらせたいですか。

「そういう戦い方に合わせる気はないですし、自分が何かにトライして、ダメだったらどうしよう?は考えてないです」

――逆にRTUではそこばかりを考えすぎていた部分もありますか。

「今思えばそういう思考回路になっていたかもしれません」

――今回は余計なことを考えずに思いきり戦いたいですか。

「前回の負けとか色んな鬱憤みたいなものあるので、それを全部ぶつけたいです」

――改めて2025年はどんなキャリアを積んでいきたいですか。

「現時点で自分はこれで行くんだみたいなビジョンはないです。いただいたオファーで良い話があればもちろんそこに行きますし、そこは色んな可能性を持ってやりたいです。もちろんUFC を目指すという気持ちは変わらないです」

――そのためにも高橋戦をしっかり勝って2025年につなげたいですね。

「はい。ここで一発ちゃんと勝ち切りたいなと思います」

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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45 DWCS Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET o RIZIN ブログ プリンス・アウナラ 大場慎之助 荒東“怪獣キラー”英貴

【Grachan Herios】徹底的にレスリングを強化中、荒東“怪獣キラー”英貴「晩年の幕開けを飾ります!」

【写真】打撃+レスリング漬けの日々を送る荒東。総合格闘技スタジオSTYLEでは、福井裕士コーチの指導を受けている(C)Kaiju Killer

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、同無差別級王者の荒東“怪獣キラー”英貴が、ノンタイトル戦で大場慎之助と戦う。
Text by Shojiro Kameike

2023年2月にGrachan無差別級トーナメントを制してベルトを巻いた荒東は、続いて10月にRIZINで貴賢神に逆転KO勝ち。プロデビュー以来無敗街道を走っていた怪獣キラーだが、今年7月にはフランスでプリンス・アウナラの持つヘキサゴンMMAヘビー級王座に挑み、1RでKO負けを喫した。そんなMMA初黒星と、フランスでの戦いから考え抜いた自身のスタイルについて語る。


自分のスタイルーー打撃とレスリングにこだわろうと思っているんです

――フランスの試合から5カ月振りの試合となります。Grachanで戦うのは昨年2月以来です。昨年2月にGrachanのベルトを獲得し、RIZINに出場したあとフランスで戦うというのは、どのようなキャリアを考えていたのでしょうか。

「もともと海外志向が強いので、UFCに行けたら面白いとは思っていました。もちろん行くのは難しいけど、とにかくトライしてみたい。RTUで試合を組んでもらったりとか――そのあたりがダメだった時、4月にシュートボクシングのお話を頂いたんですよ(6月にSBで坂本優起に判定負け)。SBのあとは、以前から話があったフランスの試合のオファーを受けた、という流れですね」

――フランスでは1Rにアウナラの右を食らいダウン。その直後に右ヒジを連打され、レフェリーストップとなりました。

「あの試合はレベルの差を感じました。アイツは触らせてくれなかったです。殴りなら行けるやろうと思っていた自分が甘かったですね。殴るまでの緻密さが足りなくて」

――アウナラは中長距離を保ち、左右ストレートをコツコツと当て続けてきました。

「そこに凄く実力差を感じたので、もう喧嘩をするしかないと思いました。それも甘い――僕のアカンところですね。蹴り方も、手を出して蹴るのが当たり前やし、もうちょっと組んでから……。コレ、もうメチャクチャ言い訳してもいいですか」

――はい。

「試合前にチームで『相手に触るのは難しい』という話をしていて。だから真っ直ぐ入って追いかけることを考えすぎてしまったんですよ。そのために左右に動きながら、いろんなアングルから攻めるという――今までやってきたことを忘れてしまいました。新しくできることも増えたのは良かったけど、今までやってきたこととミックスさせるところまで頭が回っていなかったんです」

――荒東選手の場合、これまではローから試合を組み立てて、パンチも右から左を返すといった組み立てが多かったです。しかしアウナラ戦は「ローを蹴る気がないのか?」と思ってしまうような展開でした。

「出入りを考えていたから、重心が違うのでローを蹴ることができなかったです。もうあれは二度とやりません(苦笑)。前回の試合は僕がカスでした。メチャクチャ、カスでしたね」

――カスかどうかはともかく、今の発言を「言い訳」と捉えることができている。反省点を明確に話すことができることで、次につながるのではないでしょうか。もう一つ不思議なのは、荒東選手の場合は自分より大きな相手との対戦が初めてではなかったです。にも関わらず、これまでと戦略が変わるのは……。

「アウナラは運動量が多かったです。日本にいるヘビー級は、ドシドシ歩いて動く選手が多くて。それなら僕も楽に触ることができますから」

――アウナラ戦のフィニッシュについても、相手のほうを見ずに頭を下げて、右ショートをテンプルに食らう。今までの試合であれば、まずあの体勢になかっただろうと思います。

「そうですね。ジリ貧になって、スイッチしてパンチを打つ――なんてことはなかったです。実力差が凄くて『アカン展開やな』という、嫌な気持ちが強くなっていました」

――加えて、荒東選手に限らず日本人選手が海外で戦う場合、とにかく研究しつくされている感は毎回あります。相手は「これをやれば勝てる」というところまで落とし込んでいて。

「それで言うと、グラップリングを教わっている岩﨑正寛(カルペディエム芦屋代表)さんに『関西のファイターは対策しすぎ』と言われました」

――対策しすぎ、ですか。

「対策なんかより、まず自分の芯を強くすること。『相手がどう対策してきても、自分の得意なところに持ち込んだら勝てる――そんな自分のスタイルを磨け』って岩﨑さんに言われて、今は打撃とレスリングにこだわろうと思っているんです」

――それは日沖発stArt代表が、透暉鷹選手がRTU準決勝で敗退した時に「まずは自分を見ないといけない」と仰っていたことに通じますね。

「うん、うん。分かります。僕も自分自身がもっと打撃とレスリングを混ぜていかないといけないと思ったんですよ。だから最近は11月にプーケットのバンタオMMAに行っていました。強いのがいて、一人は僕のパンチをガードで受けながら、どんどん距離を詰めてくる。あるいは背が高くて、足を使われて僕のパンチがあまり当たらなかった。改めて『殴りだけじゃ勝負でけへんな』と思いました」

『誰とやってんねん』とか言っているヤツを黙らせる試合をする

――レスリングは、国内でどのような練習を?

「まず一つは、総合格闘技スタジオSTYLEに福井裕士さんという方がいます。レスリングではフリースタイル125キロ級で全日本クラスの表彰台に立っていた方で。

今まで関西でレスリングを教わるとすれば、有元伸吾さんやったんですよ。でも有元さんは軽量級で、クラスに参加するのも中軽量級の人が多い。その中で重量級の僕やとできることと、できないことがあって……。それは有元さんの指導がどう、ということではなくて。マンツーマンじゃなくてクラスで有元さんに教わっている時も、その点は凄く気を遣わせていたと思います。一方で福井さんは重量級やから合うところも多いです」

――軽量級と重量級では動きも違いますし、さらに指導となると難しい面はあります。

「そのやり方で成功したのは、木下憂朔やと思うんです。軽量級の北方大地が教えて、ウェルター級でもその動きができるという。自分の練習でいうと、あとは金曜日に稲垣組で梶雅晴さんという方にもレスリングを教わっています。

梶さんは天理大の出身で、僕も天理大の練習に参加させもらったりしています。チーム吉鷹で打撃の練習をした翌日に天理大でレスリングやったら、もう歩けないぐらいヒザが痛くなって(苦笑)。10月から、そういう感じでレスリング漬けです」

――レスリングを重点的に練習し始めて、どのように変化してきましたか。

「たとえば、僕は壁レスで押し込むのは得意やったんです。受けて、体勢を入れ替えて反対に押し込むという展開は得意で。だけど、そこから倒すまでには至っていなかったです。でも今は壁レスでテイクダウンを奪うこともできるようになりました」

――なるほど。そのレスリング漬けの日々を経て、次の試合に臨みます。

「グラップリングか打撃か、っていえばグラップリングが得意なのかなっていう相手ですよね。SNSで『お前、誰と試合すんねん?』とか言われましたけど、国内でヘビー級の日本人選手を見つけるのは、なかなか難しいと思うんです」

――そうですね。現状、多くの日本人ヘビー級ファイターはRIZINに集まっています。

「そうなっちゃいますよね。だからまず、試合があることはありがたいです。僕のキャリアも晩年なんでね……」

――えぇっ!?

「それはもう――フランスであんな負け方をしていて、長く続けることは難しいと思いました。試合後もダメージが無かったわけでもないので」

――……。

「フランスの試合で、世界とは実力差があることは分かりました。RTUやDWCS、UFCに挑戦できる機会があるなら嬉しいですよ。挑戦してみたいけど、UFCに行けるとは思っていません。そんな僕でも、国内の防衛戦はもちろん海外のベルトに挑めるなら――良いチャンスがあれば、すぐに飛びつこうと思っています(笑)。

そのためにもこの復帰戦が大事になる、と吉鷹(弘)先生にも言われました。だから今回は『誰とやってんねん』とか言っているヤツを黙らせる試合をして、晩年の幕開けを飾ります!」

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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【Grachan Herios】TSUNEの持つ王座に挑戦。豪州Eternal王者・伊藤空也「機械的、圧倒的に勝つ」

【写真】豪州Eternal MMAで王座奪取に成功した伊藤。今回は2冠に向けた一戦でもある(C)TAKUMI NAKAMURA

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、伊藤空也が同バンタム級王者のTSUNEに挑む。
Text by Takumi Nakamura

伊藤は6月に豪州Eternal MMAに参戦し、ロッド・コスタにスプリット判定で勝利してバンタム級王座を獲得。今回のタイトルマッチはGrachan×ErernalMMAの王者対決という一戦にもなった。伊藤が目指すのは2冠王として2025年を迎え、Eternal MMA経由でUFC参戦の切符を掴むこと。そのためにもTSUNE戦では試合内容でも強さを見せることが必要だと語った。


――6.8ETERNAL MMA85でロッド・コスタにスプリット判定で勝利し、同団体のバンタム級王者となっての凱旋試合で、TSUNE選手の持つGrachanバンタム級王座に挑戦する形になりました。

「今年2月にTSUNEさんが手塚(基伸)さんに勝ってチャンピオンになって、その時点で自分とTSUNE選手がやる方向で決まっていて、今年はその前提で話を進めていたんですね。間にEtrnalMMAのタイトルマッチを挟む形になりましたが、TSUNE選手とやるのは分かっていたので、やっとその時が来たなって感じです」

──コスタ戦以降はどんなことを意識して練習してきましたか。

「前回は相手も柔術家だったので、ポジションを取られた時の対処、細かいところを練習していたんですね。だから今回は際の部分で自分がアタックできるぐらいの技、極め、オフェンス部分を意識してやってきました。元々自分は寝技が課題だったので、そこを改善して逆に寝技でも勝負できるぐらい、いろいろと武器やレパートリーを増やせるように、練習で作ってきた感じです」

──コスタ戦はスプリット判定で競り勝った試合で、あの試合で自信がついた部分もありますか。

「あの相手にしのぎ合えたという部分では少し自信がついたし、寝技でもそんなに危ない場面がなかったという部分でも自信がつきました」

──そこから次のステップに進むために必要なことの一つが寝技のアタックだ、と。

「組みの部分はそうですね。今のユニファイドルールはテイクダウンして削るよりも、フィニッシュする・アタックする部分が大事なので、そこを徹底的にやってきた感じです。言い方はあれですけど、相手をいじめてやっつけて、最後はしっかり仕留める。そこはMMAなので打撃以外のところでも自信がつけば、自分の戦力グラフはトータル的に大きくなるし、もっとバランスがいい選手になれると思っています」

──対戦相手のTSUNE選手にはどんな印象を持っていますか。

「ベテラン選手で、僕がプロデビューする時から名前は知っていました。パンクラスではタイトルマッチをやって、パンチが強い印象だったんですけど、その中で意外と一本勝ちも多い。パンチもできてグラウンド、どちらかと言うとディフェンスをしっかりして極めることが出来る、トータル的になんでもできる選手という印象ですね。

──先ほどお話していた今取り組んでいることが試される相手かもしれないですね、

「そうですね。今やっていることを全部出せる、そういう選手ですよね。しかもベテランでチャンピオンだし、胸を借りるつもりで全力でぶつかっていこうと思います」

──そのなかでもきっちりフィニッシュして勝ちたいと思いますか。

「僕は挑戦者側ですけど、海外でベルトを獲って、Eternal MMAのチャンピオンとして戦う試合なので、そう考えたら王者対決ですし、まずは絶対に負けられない。その中でも強さをしっかりと見せつける試合にしたいかなと。フィニッシュするのもそうですし、やっぱり全局面で圧倒して、次のチャンスにつなげるための圧倒的な試合を見せたいと思います。機械的に、しっかりと」

──機械的に、ですか。

「はい。やることをきっちりやるというか、自分に与えられた試合、仕事をきっちりクリアします」

──この試合に勝てばEternal MMAとGrachanの2冠王になります。来年はどんな試合をやっていきたいですか。

「Eternal MMAの防衛戦も来年すぐ決まりそうなので、ここで勝っても気持ちを切らさず、すぐ次の試合に向けて準備したいです。Eternal MMAで防衛を重ねていけば、もっと上のステップにいけると思うので、そこを見据えて試合結果だけじゃなく試合内容でも周囲に評価されるような試合をしたいです」

──Eternal MMAはUFC Fight Passで配信されている大会なので、Eternal MMAで勝ち続けていくことでUFCも見えてくると思います。

「もちろんそこは絶対に目指したいです。今年自分は28歳になったので、30歳までに何か形を作っていきたいと思います。UFCを目指すという意味では来年は勝負の1年になると思います」

――それでは2024年を締める、そして2025年につながる一戦に向けて意気込みを聞かせてください。

「今回の試合は久しぶりの日本での試合だし、勝って当たり前じゃないですけど、勝たなきゃいけないというか、次に向かうためにはここを落とすわけにはいきません。しっかり勝って来年自分の目標、夢に向かってさらに繋がるような試合をします」

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午後14時00分~
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<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
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[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
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<バンタム級/5分2R+ExR>
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徳弘拓馬(日本)

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【Grachan Herios】暫定フライ級王座決定戦、道端正司の相手はONE FF2連勝中の小田魁斗に!

【写真】小田と道端が暫定フライ級王座を賭けて戦うことに(C)SHOJIRO KAMEIKE / GRACHAN

17日(火)、Grachan実行委員会より22日(日)東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosに小田魁斗が出場することが発表された。暫定フライ級王座決定戦で道端正司と対戦する。
Text by Shojiro Kameike


Grachanフライ級では、今年2月に御代川敏志が松場貴志を下してベルトを獲得。しかし今回、御代川が怪我により戦線を長期離脱することを受け、暫定王座を設けることとなった。この暫定王座決定戦には、すでに道端の出場が発表されており、TBA(To Be Announced)となっていた対戦相手が大会直前、小田に決定している。

小田は2022年9月にGrachanでプロデビュー後、3勝1敗の戦績で2024年4月からONE Friday Faightに参戦。クーパー・ロイヤルとンゴク・ウオン・トランを相手に2連勝を飾っていた。トラン戦は今年7月――以降、ONEのマッチング期間が終了したところで、Grachanサイドは暫定王座決定戦の出場を打診し、小田がオファーを受けたという。

デビュー当初から強いテイクダウン&コントロールを持っていた小田は、デビュー戦目の長野将大では強烈な左右フックの連打から、わずか14秒でTKO勝ちを収めている。組みの強さがあるからこそのパンチ力――と同時に、パンチ力があるからこその組み力という進化を、ONEのリングで見せつけていた。

対する道端は、黒星が多かったキャリア序盤に対して、現在はMMAで3勝1NCと実績を残してきた。今年5月に宮内拓海を判定で下し、現在はフライ級1位に。現在36歳、ここにきてベースであるキックボクシングがMMAでも生きてきた。

試合開始直後から攻め立てる小田を、道端は左ミドルで捌くことはできるか。小田がその圧力で道端を飲み込んでしまうかが気になる、暫定フライ級王座決定戦だ。

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<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
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【Grachan Herios】年末決戦へ。TSUNE×高橋孝徳ー02ー「ベテランの生き様を見せますよ」

【写真】「まだまだ、これから」と語る2人。気合は十分だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、同バンタム級王者のTSUNEが伊藤空也を相手にベルトの初防衛戦を行う。TSUNEと同じMe,We所属の高橋孝徳は、原口伸と対戦する。そのTSUNEと高橋のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

伊藤は今年8月、豪州エターナルMMAでロッド・コスタを判定で下し、同バンタム級のベルトを獲得。原口は敗れたものの、Road to UFCで準決勝に進み、今回が国内復帰戦となる。そんなBRAVEジム勢に対し、Me,Weの1985年生まれコンビはどのような試合を見せるのか。後編はTSUNEについて、そして互いの試合について語る。

<TSUNE×高橋孝徳インタビューPart.01はコチラから>


――続いて高橋選手にとって、TSUNE選手はどのような存在なのか教えてください。

高橋 打撃も巧いけど、やっぱり本当に組みが強いです。特に「ケージ際の魔術師」といっても過言ではないぐらいで。いろんな人と練習してきましたけど、ケージ際の小技に関してTSUNEさんを上回る人はいないと思っています。

TSUNE アハハハ。

――練習相手としては、常に何をやってくるか分からないほどの小技を持っているのでしょうか。

高橋 まるで詰将棋のように「こう来たら、こう」と先の先があるんです。こちらが現状を理解できていない間に、どんどん先に回られています。そんなTSUNEさんに対して理屈で勝負したら、先を取られてしまう。だからってフィジカルで勝負しちゃうと、瞬発的に持っていかれてしまうんですよ。

――手塚基伸選手との2連戦は、そんなTSUNE選手の本領発揮だったわけですか。

高橋 本領発揮といえば本領発揮なんですけど――安全運転して勝ったな、という感じですよね。

TSUNE 安全運転!

高橋 これは手塚選手のことを悪く言っているわけではなくて。TSUNEさんは落ち着いて勝ちに行ける。浮き足立たず、しっかりとポイントを取りに行くことができる。タイトルマッチの3R目は流しに行こうとしたら巻き返されけど、それでも凌ぎきるという。

TSUNE それ、みんなに言われるよ(笑)。

高橋 3R目はそうなると思っていたんですよ。1、2を取ったら3は……。

TSUNE ――逃げるだろうな、って。これは性格的な問題で(苦笑)。前にタカタカに言われて「そうだな」と思ったんですけど、僕は良くも悪くも試合がスパーリングどおりらしいです。

高橋 そうですね。僕はまだキャリアが浅い頃、「実力を発揮できていない」と言われていました。反対にTSUNEさんは練習の内容を、そのまま試合で出せるから凄いと思っていましたね。

――ということは練習で調子が悪ければ、その調子の悪さが試合に出るのですか。

TSUNE たぶんそうだと思います(苦笑)。1、2を取ったら3は流す、ということをスパーでもやっているので――頑張っているフリをしながら。

高橋 人はそれを「ペース配分」と呼びます(笑)。

――アハハハ。伊藤選手は苦しい試合展開から後半盛り返し、エターナルMMAのベルトを巻いたファイターです。

TSUNE 厄介な相手ですよね……。3ラウンドのうち2は確実に取れると思っているし、今回はフィニッシュも狙いたいです。

――高橋選手が「絶対そんなわけない」と、怪しむ目つきで見ていますよ。

高橋 アハハハ! こうは言っていますけど、いつもTSUNEさんの場合は3つ全部取るつもりで、1つ取れない時のことも想定して戦っているんですよね。

TSUNE 今大会はタイトルマッチ以外、全て2ラウンド(延長あり)ですからね。そのラウンドの違いを全力で見せつけますよ。

――では伊藤選手の印象をお願いします。

TSUNE とにかく頑張る選手ですよね。フィジカルも強いと思うけど、僕が強いところが通用しないと勝負にならないので、倒して殴って絞めます!

高橋 伊藤選手は勢いが強いですよね。まだ20代だし、スタミナもあって。組みの部分ではTSUNEさんのほうが上だと思いますけど、終盤になっても頑張ることができる選手なので、そこは嫌ですね。

――高橋選手は、RTUから国内に復帰する原口選手と対戦します。

高橋 このタイミングで原口選手と対戦することになるとは、思ってもみませんでした。そもそも原口選手はもうグラチャンには出ないだろうと思っていたし、それが意外でしたよね。海外とかRIZINに行くのかな――と、その点は驚きがありました。

印象は――皆さんが思っている、そのままですよね。とにかくレスリング、組みが強いし、パウンドもしっかり打ってくる。ただ漬けるだけではなく、ちゃんとフィニッシュも狙ってくる。それをやらせないように自分が頑張る試合になるのかな、とは思います。

TSUNE 僕の試合もですけど、タカタカも同じぐらいシンドイ試合になると思います。でもそういう試合ほど、相手のほうはが評価を落としがちじゃないですか。

――……どういうことでしょうか。

TSUNE 原口選手はもともと評価が高くて、RTU帰りで――という選手の復帰戦が接戦になったりすることは多いです。相手が油断してくることはないでしょうけど、タカタカには全て出しきってほしいですね。絶対シンドイ試合になりますから。タカタカには1Rからガンガン行ってほしいです。

高橋 これは自分で言うのも何ですけど、原口選手のキャリアで僕と対戦するというのは、僕のことを何の問題もないと思っているんでしょう。逆の立場であれば、僕はそう思います。それぐらい実績の差はあるので。だから、そう思ってくれていてほしいです。その気持ちの中にチャンスがありますから。

――お二人は今回の試合で何を見せたいですか。

TSUNE 何を見せるか――とにかく無事に終わってほしいです(笑)。

高橋 そこで急に守りに入らないでください!

TSUNE 俺たち、まだやれるぞ――という試合を見せます!

高橋 そう、ベテランの生き様を見せますよ。

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