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45 AB DREAM Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 Poundstorm Road to UFC UFC YouTube   チャンネル 中村京一郎 中村倫也 修斗 児山佳宏 宮内拓海 山内渉 山本琢也 岡田達磨 岡見勇信 岡野裕城 岩﨑ヒロユキ 手塚基伸 斎藤 新井丈 松場貴志 海外 笹晋久 鍵山雄介 髙谷裕之

【POUNDOUT01】髙谷裕之、第二章2ndクール「純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を」

【写真】選手は強化してきた。その場を創る活動が、再び始まる (C)MMAPLANET

本日5 日(土)、ついに千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールでPOUNDOUTが産声を挙げる。
Text by Manabu Takashima

POUNDSTORMから2年半、2021年と2022年に実施された格闘DREAMERSは中村倫也というUFCファイターを生み、外敵ファイターを含めJ-MMA界の中心を担う、海外に活路を求めるという両面で人材を輩出してきた。

両大会の総監督であった髙谷裕之が手がけるPOUNDOUTはあの日の続き、言い出しっぺのプライドが日本人を強くするベクトルを持ち再び動き出す。リアル・ガチ路線続行、髙谷の話を訊いた。


選手たちは育っている。自分だけが足踏み状態になっていました

──POUNDSTORMから2年半、LDHの格闘技イベントが諸事情で休止しているなかで髙谷裕之総監督が手掛ける新しいMMA大会=POUNDOUTが始まります(※取材は9月25日に行われた)。ここで自らのイベントをスタートさせることになったのは?

「もともとPOUNDSTORMで、プロモーターとして活動をしていこうと思っていたのですが、そこの動きが止まった。でも選手たちは育っている。自分だけが足踏み状態になっていました。選手を強くするのと、大会を開くというのは自分のキャリアとして別モノとして捉えていて。後者の方は止まってしまっていたのですが、色々な人の協力もあって動き出すことができました」

──POUNDSTORM後、描いていた将来像が崩れたといっても過言でないかと思います。

「再開を待つこともできました。でも、だんだんとモヤモヤしてきて。このままじゃいけないんじゃないのか、と。それに再開したときに何かをやっていた方が合流もしやすいという想いでした」

──Grachanの岩﨑ヒロユキ代表が実務面で相当にサポートしているようですが、なぜ関係性の強いサステインでなくGrachanの協力を仰ぐことになったのでしょうか。

「なんでですかね……(笑)。たまたま声をかけてもらったこともありすし、坂本(一弘サステイン代表)さんは先生なんで。ちょっと一緒にというのは、おこがましいというか……(苦笑)。岩﨑さんは宮田(和幸)さんをサポートして、Brave Fightとの合同興行の経験も長いので、その乗りで『一緒にやらない?』みたいな感じでしたね、最初は。

僕の活動が止まってしまっているので、心配して声をかけてくれたんです。『じゃあ、やってみたいんです』みたいな感じで気楽に……そこまで深く考えていなくて(笑)。でも、進めていくなかでドンドン気合いが入って、ちゃんと世界を目指していけるような大会にしたいと思うようになりました」

──POUNDOUTという名称は?

「僕が考えました。POUNDSTORMもそうで。その流れで考えていくうちにPOUNDOUTという名前に決めたことで、しっかりとやらないといけないという考えになって」

──格闘DREAMERSの卒業生やFight Farm所属選手で、今一緒にやっていける選手が中心という考えだったのですか。

「もちろん、自分が指導している選手は全員が出て欲しいという気持ちはありました。でも(中村)倫也はUFCですし、出られるわけがないですよね。修斗でチャンピオンになった(齋藤)奨司も、修斗世界王者をいきなり担ぎ出すことも失礼だし。と同時に全員が同じ大会で試合があると、実はしっかりと練習ができない。皆が自分の戦いのことを第一に考えるのは当然なので、練習仲間を勝たせるために練習ができないんですよ。

個々を勝たせる練習を同時に行うことはできなくて。皆が自分が勝つ練習ばかりになり、チーム力が分散してしまう。これは本当にPOUNDSTORMの時に学んだことでした」

──なるほどっ!! そういうなかで岩﨑代表が、良い対戦相手を用意してくれたかと。Grachan関係の主力級の選手が出場します。

「山内に関しては、新井丈戦でダメージを受けてからの再起戦で。『弱いヤツとはやりたくない。あと何試合、戦えるのか分からない。自分の体は消耗品』という気持ちでいます。そこで松場(貴志)君は元チャンピオンだけど、現チャンピオンよりも強いという風に聞かされた山内が、『ぜひ戦いたいです』と。

京一郎はRookies Cupを途中欠場したので、Grachanで戦う選手にしっかりと勝ってGrachanのタイトルを狙うという意味合いの試合ですね」

──それと千葉から世界へ。なかなか首都圏に属している大都市圏からは出てくるフレーズではないですが、千葉連合が実現したようにも見えます。

「地元から、ですね。地元の企業も応援してくれますし。鶴屋(浩)さんも、その考えに共鳴してくれて。千葉から世界に出したい。鶴屋さんが協力してくれたので、自分が思っていた以上のカードが組めました。それでいて千葉同士を当てているんですけどね(笑)」

──アハハハハ。千葉から世界へ──という部分ですが、日本人を強くするためにLDHとABEMEMAのリアリティTVショーと大箱での大会があった。そして2年が過ぎて、Road to UFCでは準決勝で日本人が姿を消した。この現実を髙谷さんはどのように見ていますか。

「確かにショックでした。準決勝で中国人ファイターに日本人選手が全敗をして。ただ中国人選手が優勝するために選手を選んだ。そんな風に感じられていました。あの結果が日本の全てではないと思っています。POUNDOUTから、その場を目指す選手を育てたいです」

『世界を目指して、やろうぜ』という企画をやった責任があるので、中途半端なところで辞めてはいけないですし、辞めたくない

──格闘DREAMERSに出ていた選手たちが、今や日本をリードし中枢にならんとばかりの活動を続けています。

「そこは凄く嬉しく思います。色々な選手が集まっていた、良い企画でした。ただ僕が育てたわけじゃないですけどね(笑)。素直にあの企画に出演していた選手たちのキャリアアップに、元DREAMERSという肩書が役立っているのは嬉しいです。今回も今も地方でも頑張っている選手に声を掛けると、岡田(達磨)が出てくれました。DREAMERSがスタートで、ここに来たというのは絶対です」

──POUNDSTORM、EXFIGHTのことがあったので継続という部分にはしっかりと向き合っているかと思いますが、今後の青写真というのは?

「『世界を目指して、やろうぜ』という企画をやった責任があるので、中途半端なところで辞めてはいけないですし、辞めたくない。POUNDSTORMが復活する時も、自分がPOUNDOUTをやっていることが、形としても責任を果たしていることになりますし。自分で、そういう風に思いたい。なので少なくとも年に2度のペースで開いて、しっかりと定期開催をしていきます。今後は世界に行くためなら、国際戦も組まないといけないですし。簡単ではないですが、それだけの力をつけないといけないです」

──旗揚げ戦のガチ路線はSTORMからOUTになっても、しっかりと引き継がれています。

「いや、そういうカードしか思いつかないんですよねぇ(笑)」

──格闘技ってこうじゃなかっただろう……と思うことが増えた2024年のMMA界にあって、それこそが我々が髙谷裕之に望む部分です。なんせ「強い外国人とは戦いたくない」という選手が普通にいる現状です。

「そんなこと、本当にあるんですか!! ウチには、そんなヤツはいないですよ。そして、そんなヤツらに夢を見させたのは自分なんだから。続けないといけないというプライドもあります。コレを続けないと、恥ずかしいです。

やはり選手たちには、世界を目指して欲しいですし。僕自身がDREAMでチャンピオンになったけど、世界一になった気持ちは少しもなかったです。僕は世界一を目指していたし、今の選手達にも、どうせやるなら世界一を目指して欲しい。その世界一はUFCなので、UFCを目指して欲しい。そういう気持ちの選手が集まる大会にしたい。ゆくゆくはここからUFCファイター、UFC世界チャンピオンが生まれて欲しいとは思っています。でも、まずは純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を創りたいと思っています」

──押忍。盟友の岡見勇信選手が、どこで合流するのか期待しています(笑)。

「アハハハハ。岡見はまだ現役なので。自分のことに集中して、次の試合ことを考えるべきなんです」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後4時30分~髙谷裕之YouTubeチャンネル

■ POUNDOUT対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
山内渉(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中村京一郎(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
山本琢也(日本)
岡野裕城(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
斎藤翼(日本)
児山佳宏(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
手塚基伸(日本)
笹晋久(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
能坂陸哉(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
岡田達磨(日本)
八木匠(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
樋口幹太(日本)
高木恭平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
椎名渉(日本)
渡邊架月(日本)

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【POUNDOUT01】11カ月振りの復帰戦=松場貴志戦へ、山内渉「勝つことを最優先に一本かKOで」

【写真】この試合がなかった期間で、いかにMMAファイターとして熟成されたか楽しみだ(C)MMAPLANET

5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールで開催されるPOUNDOUT旗揚げ戦で山内渉が約11カ月振りに、実戦復帰を果たし松場貴志と対戦する。
Text by Manabu Takashima

プロ修斗デビューから2年4カ月、6連勝で修斗世界フライ級王座獲りにチャレンジした山内は、新井丈にKO負けを喫しキャリア初黒星となった。あれから11カ月、師・髙谷裕之が主宰するPOUNDOUTのメインで、GrachanとGRANDのフライ級を制した松場という――知る人ぞ知る実力者を迎え撃つこととなった。

格闘家の体は消耗する。そのことを学び、覚悟をもって挑む再起戦。山内渉のその胸の内を訊いた。


世間の評価よりも強い選手

──山内選手、ご無沙汰しています。

「ハイ。よろしくお願いします」

――昨年11月に新井丈選手と修斗世界フライ級王座を争い、激闘の末敗れた。以来の再起戦まで11カ月を要しました。

「一番はダメージです。打たれ弱くなりたくないので、時間を置いた方が良いと髙谷さんとも話して。それとデビューしてから連戦で対策練習が続いていたので、強くなるための練習をこの間に一からやろうと思って取り組んでいました。見直しの期間、自力をつける時間にしたという感じです」

――あの激闘でしたし、やはりダメージがあったのですね。

「試合後に具合が悪くなって病院にいってCTを撮りましたが、異常はなかったです。ただ、振動があると……ミットを持っていてもフラフラすることもあって。これは休むべきだと。この間に脳のダメージの回復のための食事だとか、色々と教えてもらいつつ勉強をしてDHAやアマニ油を摂るようになりました。食事、睡眠と私生活も改善して、自分でも変わったなという感覚があります」

――本当に根本からですね。本格的な練習を再開したのは、いつ頃でしたか。

「5月ですね。じっくりと時間を掛けました。そこまでは頭が揺れない、振動を受けない練習……これまでやってこなかったフィジカルトレに集中していました」

――動くようになってからも、5カ月間は試合に出なかった。強くなるためのトレーニングで、上積みもできましたか。

「ハイ。試合に勝っていたので、打撃も寝技も不安を持ち続けていても、勢いで誤魔化していたところがありました。この間に一から見直して、レスリングも始めました」

――食事、睡眠、練習を見直す。周囲は試合を続けているなかで、よく取り組めたと思います。

「それだけ負けが大きかったです。現実を見せつけられて、考え直すきっかけになりました。(齋藤)奨司さんのがタイトルマッチがあったりしましたけど、逆に自分は自力をつくまで試合ができないという考えになっていました」

――自分は国内でタイトルを取ることも大切ですが、強くなるにはそれ以上にどのような試合経験をするのか大切だと思っています。正直、層が薄くなっているなかでタイトル戦が頻繁に行われる現状には疑問を持っていますし。そのなかで山内選手の再起戦がPOUNDOUTになったことが興味深いです。

「実は今後に関しては、この間に髙谷さんにも相談しました。やはり強い相手と戦いたいというのがあります。前回試合でダメージを受けたことで、体は消耗することを実感しました。考えて試合をしていかないと、どんどん消耗します。そのなかで髙谷さんがPOUNDOUTを開くことになり、修斗の上位陣とはほぼ当たっている中で、強い相手を当ててくれるなら試合をさせてほしいと伝えていました。そうしたら、髙谷さんが良い相手と当ててくれました」

――松場貴志選手、その言動は疑問符しかないですが強い選手です。まだポテンシャルを発揮していないと思えるほど、自力はあるかと。

「RIZINの竿本(樹生)戦とか、本当に強いと思いました。経験も豊富だし、僕の中では世間の評価よりも強い選手だという印象です。フィジカルが強くて、レスリングが強い。そこを想定して、練習をしてきました」

――そんな猛者との試合を前にして、齋藤選手以外にDREAMERSの仲間と練習をすることはあるのでしょうか。

「最近は行けていないですけど、EXFIGHTで須藤(晃大)君と練習をしていました。あとは津田さんと一緒にやっている安永(吏成)さんとも、セコンドに就いたりして練習をしました。出稽古だと前から行かせてもらっていたZEEKジム以外で、川口REGIPでFight Farmの力也さんと一緒に猿飛流選手や大竹陽選手とも練習をしています。同階級の選手とやることが増えました」

僕は田村さんを信じて戦います

――POUNDOUT、師匠の髙谷さんにとっても特別な意味のある大会だと思います。そこでメインを任されました。

「メインらしい試合をしないといけないという気持ちもありますが、大前提は勝つことです。同時に今後を考えると、欲をかきすぎるといけないのですが一本かKOで勝ちたい。それでも勝つことを最優先して、戦いたいと思っています。何よりここで松場選手に勝てば、自信がつく試合です」

――この間、MMAは最低基準の一気にコントロールを重視しない方が変わりました。盟友・齋藤選手のタイトルマッチでは殊更色々な意見も聞かれましたが、その辺りは試合の組み立てが変わるということもありますか。

「そこは考えていますし、頭にいれて練習もしてきました。ただ僕はセコンドの田村(彰敏)さんを絶対的に信頼しているので。田村さんの指示通りに動きます。上を取った時も、下になった時も田村さんが言ってくれたことができるように戦うつもりです。それができるように練習をしてきました。それで判定負けしたら、それまでです。僕は田村さんを信じて戦います」

――では最後に意気込みの方をお願いします。

「前回負けて、応援してくれる人をガッカリさせてしまったので、この1年間やってきたことを出して……しっかりと強くなったことを証明して、勝って喜んでもらいたいです」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後4時30分~髙谷裕之YouTubeチャンネル

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45 DREAM K-1 MMA MMAPLANET o ONE ONE FF81 イリアス・エナッシ ウェイ・ルイ キック ボクシング ルンピニー 小笠原瑛作 武尊 秋元皓貴

【ONE FF81】約2年半ぶりの勝利へ。秋元皓貴「今回は泥臭く、エナッシにいい動きをさせない」

【写真】元キックボクシング王者対決を制して、連敗脱出を目指す秋元(C)TAKUMI NAKAMURA

9月27日(金・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催される「ONE Friday Fights 81」にて秋元皓貴がイリアス・エナッシと対戦する。
text by Takumi Nakamura

Evolve MMAプロ部門の事実上の解散により、日本に活動拠点を移し、POWER OF DREAMで練習を続けている秋元。その初陣となった5.4ONE Fight Night22でのウェイ・ルイ戦はウェイ・ルイのアウトボクシングにポイントが入る形で敗北を喫したが、自身のパフォーマンスには手応えを感じた。

練習環境を変えて挑む2戦目の元ONEキックボクシング世界王者エナッシで、豪華対戦カードが並ぶ今大会のなかでも注目のマッチアップとなった。この一戦に向けて秋元は「エナッシが嫌なことをやって、エナッシの良さを消す」と2022年3月以来となる勝利への執念を口にした。


――前回5月のウェイ・ルイ戦は判定負けという結果でしたが、秋元選手が勝ったという声も多かった試合です。秋元選手も試合後に色んな想いがあったと思いますが、あの試合を振り返ってもらえますか。

「やっぱり自分の中では、もっともっとできたという気持ちはあるんですけど、しっかり仕事はできたのかなというか。自分がやることはできたと思っていたので、結果として判定で向こうに上がってしまったっていうのはすごく残念でした」

――試合後に判定や再戦についてSNSでも発言されていましたが、実際にONEのスタッフと話をする機会はあったのですか。

「ONEのスタッフを通じて、ONEに対して判定に対する抗議だったり、どうにかなりませんかという話はしました。どちらかと言うとリマッチに関してですね。正直、判定結果が変わるのは難しいと思っていたので、リマッチできないかということだったり、そうした動きをした方がいいのかなと思って、普段はやらないことなのですが、少しだけやりました」

――ご自身のパフォーマンスという部分ではどんな手応えがありましたか。

「POWER OF DREAM(POD)にきて最初の試合ということもあって、本当に一から作り直した部分もありました。それが一発目にしてはできたのかなとは思うし、出来としてはそんなに悪くはなかったと思います。ただもっともっと改善点だったり、やれることがあったかなと感じています」

――PODで練習→試合をやってみて、ご自身の中でのファイトスタイルの変化やどういった部分でレベルアップしたと感じていますか。

「本当に色々あるんですけど、また今回は前回とは違うスタイルで今はトレーニングしていますし、練習する相手によって色々と変えながら。PODに行ったから、PODのスタイルのなかで僕のスタイルを確立するというよりは、色んなことをやりながら、目の前の相手に対して何が一番いいのか?をやっていければなと思っています。そのうえでPODはパンチが強いジムなので、パンチ力は純粋にかなり上がったと思います」

――色んな選択肢があった中でPODを拠点にしようと決めたのは、学ぶものが多かったり、ここで強くなれるという実感があったからですか。

「そうですね。ここでならもう1回やれるんじゃないかと思ったのが、PODを選んだ理由です」

――秋元選手から見てPODの古川誠一会長の指導にはどんな特徴的があると思いますか。

「古川会長は格闘技だけでなく、色んな競技・スポーツのコーチやトレーナーの経験があって、格闘技でも相撲を教えられていたり、すごく頭が柔軟だなと思います。キックボクサーだからこうじゃなきゃいけないとか、そういう固定観念みたいなものが全然ないというか。そういう姿勢に学ぶことも多いですし、いろんな競技・スポーツのいいところを総取りするというか、そういったところが魅力だと思います」

――練習中に古川会長と話すことも多いのですか。

「もちろん自分から聞くこともしますが、どちらかというと僕の練習だったりマスだったり、スパーリングだったりを見て、こういう動きをしていこうよとか、そういうアドバイスをいただくことが多いです」

――今大会では元ONEキックボクシング世界フライ級王者のエナッシと対戦することになりました。エナッシにはどんな印象を持っていますか。

「印象はシンプルに”強い”というのがありますね。あとはスピードが速くて、手足の使い方が上手い。そういった小さな技術ももちろんありますし、階級上げてきてパワーがかなりついているだろうなと思います」

――お互いに穴が少ないタイプだと思うので、どう攻略するかを双方練っていると思います。秋元選手はかなり戦略やプランを作っていますか。

「かなりそこは作っています。自分の中では倒せる技や、タイミングが合えば倒せるだろうなっていうところが何カ所かあるので、そういったところをしっかりと狙って。あとは逆に自分がもらわないように意識してやりたいなと思います」

――以前インタビューさせてもらったときに、秋元選手はOFGのムエタイではなく、グローブでのキックボクシングルールにこだわりやプライドを持っていると感じました。エナッシとはハイレベルなキックボクシングの試合を見せられそうですか。

「そうですね。ただ自分がいい動きをすれば、相手も絶対いい動きをしてくるので、いかにそうさせないかというところを意識しています。今回は泥臭くというか、エナッシの嫌なこと嫌なことをどんどんやっていきたいです」

――今回はそれだけ勝つこと、結果を出すことにこだわっていますか。

「はい。エナッシにとって嫌なことをしていくことで、エナッシにフラストレーションが溜まって、動きが大雑把になると思うので、そういったところを狙っていきたいと思っています。今回はエナッシのいいところを消せるように頑張りたいです」

――いい意味でかみ合わせない、と。

「そうですね」

――そして今大会はONE Friday Fightsシリーズの中でもテントポール大会と呼ばれる通常よりも豪華なマッチメイクが並ぶ大会です。この日は日本はもちろん、タイでも大きく盛り上がりそうな興行ですよね。

「チケットもすぐ完売したみたいですし、かなり会場も盛り上がると思います」

――日本人からも秋元選手以外に武尊選手、小笠原瑛作選手と合計3選手が出場します。(※取材後に陽勇の参戦が決定)そういった形でONEでも日本人選手が増えています。秋元選手の中では仲間でもあり、いい意味で切磋琢磨するライバルという気持ちもありますか。

「そうですね。最終的には個人競技なんで、言い方は難しいですが、完全な仲間ではないと思うんですよ。おそらくないとは思いますが、もし武尊選手が階級を上げることになれば試合をする可能性もあるわけで、そういうことになれば、もちろん僕は戦いますし、僕が階級を上げる・下げることになったら、その階級の選手とは誰とでも戦う可能性があると思います。もちろん同じイベントに出るという意味で応援はしていますけど、もしかしたらいつか戦わなきゃいけないかもしれないというのは常に頭に入れています」

――日本でも多くの人がこの大会を見ると思うのですが、そういった中で秋元選手は自分のどんな姿を見せたいと思ってますか。

「ずっとONEを見てきた日本のファンの方ももちろんいると思いますし、もともと武尊選手やK-1を見ていてONEはあまり見ていないという方、小笠原選手やKNOCKOUTは見ていたけどONEは見てないという方もいると思います。今回のONEはどの試合もレベルが高いですし、エナッシも相当強いんで、かなりレベルの高い試合を見せられると思っています。その中で自分がいかに目立てるかが重要だと思っています」

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DREAM K-1 o YouTube キック

【K-1上野兄弟】上野空大&上野奏貴がミット打ち➜父 上野奏貴バット3本折り披露🥋 北広島ユースフェスタ2024〜DREAM〜2024.9.15🏟️エスコンフィールド北海道フレップパーキング

生きがいTVは頑張る道産子アスリートを応援しています!

北広島ユースフェスタ2024〜DREAM〜2024.9.15🏟️エスコンフィールド北海道近隣駐車場フレップパーキング

北海道在住恵庭市初のプロK-1Fighter「上野兄弟」
上野 空大(うえの くうと、2004年3月5日 – )日本のキックボクサー。
北海道恵庭市出身。kickboxing gym SHINYUUKI+所属。弟はK-1選手の上野奏貴。
上野 奏貴(うえの かなた、2006年9月20日 – )
日本のキックボクサー。北海道恵庭市出身。kickboxing gym SHINYUUKI+所属。

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【POUNDOUT01】髙谷裕之が新イベント開催!! 山内渉&中村京一郎揃い踏み。山本琢也もライト級で再起戦

【写真】格闘DREAMERSの1期生と2期生。髙谷チルドレンが集結する(C)MMAPLANET

27日(火)、Gグローバルより10月5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールでPOUNDOUT旗揚げ戦の開催と対戦カードが発表された。
Text by Manabu Takashima

同大会を主宰するのは「格闘技には、人の心を動かし、人生を変える力があると信じています」という髙谷裕之だ。髙谷といえば2022年4月にLDHマーシャルアーツの格闘技プロジェクトの一環として、対世界を目指す若い選手を世に送り出す──格闘DREAMERSと連携したPOUNDSTORMを開催したが、その後は人材育成大会として開いていたEX FIGHTと共に活動は停止していた。

今回のPOUNDOUTは企画としては上記の試みとは一線を画しているのは明らかだが、髙谷の格闘技に対する軸にはブレはない。リリースで9試合と1名の出場選手の名前が記されており、ずばり髙谷人脈にGRACHANが協力という形でイベントが実施されるような形だ。


(C)SATOSHI NARITA

髙谷の城というべきFIGHTFARMからは昨年11月の修斗フライ級王座決定戦以来の実戦復帰となる山内渉、齋藤翼、そして樋口幹太が出場。

EXFIGHTから中村京一郎、SAI-GYMから岡田達磨とDRAMERS系ファイターの名前が見られ髙谷チルドレンが集まる。そこに上記にあるようにGRACHAN畑のファイター、THE BLACKBELT JAPAN、マッハ道場、津田沼道場など千葉系列が揃う。

山内は元GRACHN & GRANDフライ級王者の松場貴志、中村京一郎は鍵山雄介という一筋縄にはいかないファイターとの対戦が決まっている。山内としては松場がかつてのような徹底して組んでコントロールというファイトを仕掛けてくると、これまでに経験がしたことがない試合展開になるやもしれない。

格闘代理戦争で強さを見せた中村は超RIZINでも、海外でもなく鍵山戦を迎えることになる。MMA打撃能力の高さは周知のところといって良い中村は、柔術家の組みへの対処も3分3Rという戦いのなかで見せている。では1R5分の時間軸のなかで、しつこさに定評のあるベテランとの戦いはどうなるのか。その辺りが焦点となる鍵山戦だ。

さらにはバンタム級で手塚基伸×笹晋久という渋すぎる実力者対決。さらにさらに齋藤✖児山佳宏、ここで復活か──という山本琢也×岡野結城の千葉✖茨城ライト級対決も見ものだ。

「名前を上げたいなら、力で掴み取れ」、「ジムを創るならクラファンに頼るな」という髙谷節が聞こえてきそうなカードが揃ったPOUNDOUT。その旗揚げ戦に向けての髙谷のコメントは以下の通りだ。

髙谷裕之
「僕自身、格闘技との出会いが人生を大きく変えてくれました。それは、ただのスポーツではなく、僕の人生に新たな道を切り開いてくれたものです。格闘技には、人の心を動かし、人生を変える力があると信じています。この力を皆様にも感じていただきたく、今回のPOUNDOUTを開催することを決意しました。

POUNDOUTでは、本当の強さを求め、自分の限界に挑む選手たち、そして世界に挑戦する勇気を持つ選手たちを応援しています。彼らの熱い戦いを通して、格闘技が持つ無限の可能性と感動を感じていただければ幸いです。

地元千葉から世界へ。新たな挑戦の瞬間を、皆様と共に作り上げていきたいと心から願っています。どうぞ、僕たちと一緒に格闘技の力を感じ、選手たちに熱い応援をお願いします。皆様のご声援が、彼らの力になります。よろしくお願いいたします」

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45 DEEP DREAM MMA MMAPLANET NEXUS NEXUS36 o TOP FC YouTube ジェイク・ウィルキンス チャンネル 山本空良 岸野JUSTICE紘樹 村井和道 桜井隆多 横山武司

【NEXUS36】横山武司に挑戦、岸野JUSTICE紘樹「格闘技は、社会との接点を持ち続ける唯一の場所」

【写真】それぞれの格闘技、格闘家としての生活。素敵な格闘技観だ (C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(日)、東京都港区のニューピアホールで行われNEXUS36にて、ライト級王者の岸野JUSTICE紘樹が横山武司の持つ同フェザー級王座に挑戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年8月にジェイク・ウィルキンスとの王座決定戦を制し、ライト級のベルトを獲得した岸野は今年2月の村井和道戦=フェザー級次期挑戦者決定戦で勝利し、今回のフェザー級王座挑戦に至っている。

岸野のプロデビューは2012年6月、もうMMAキャリアは12年となっている。デビューしてから2014年11月まで勝ち星がなかった岸野が、いかにネクサスのライト級王座まで辿り着いたのか。さらに今回フェザー級のベルトに挑む理由とは――。


ずっと辞めたいと思っているんですよ。それが目標で

――MMAPLANETでは初のインタビューとなります。岸野選手は2012年7月プロデビューで今年30歳になります。ということは高校生の時にプロデビューしたのですか。

「ジムの扉を開いたのが15歳、高校1年生でした。プロデビューが18歳の時なので、ギリギリ高校3年の冬だったかなと思います。当時は水戸に住んでいて、桜井隆多さんのR-BLOODでお世話になっていたんです。その時は梅田恒介さんに面倒を見てもらっていて、『ジャスティス』というリングネームも梅田さんが漫画のキャラクターから付けてくれました」

――なぜ15歳の時にMMAを始めようと思ったのでしょうか。

「中学の時は柔道とレスリングをやっていました。それまでは特にスポーツに興味があったわけではなく、小学生の時は学校から帰ってきて、ポテトチップスを食べてテレビゲームをして1日を終える生活でした」

――アクティブとは言えなかったのですね。(笑)。

「ハイ。でもウチの中学校は皆が部活に入るような感じで、父親からは『紘樹はモヤシみたいな体格だし、運動部に入っておけ』と言われました。僕は球技ができなくて、柔道のほうが良いかなぁと思ったんです。ただ柔道もレスリングも結果はふるわず、納得がいかなかったというか……。『この試合は勝っていたんじゃないか』、『ここで勝っていたら高校の推薦も決まったんじゃないか』と思ったり、やりきった感がありませんでした。

進学した高校には柔道部がなく、他にやりたい部活もなかったので、格闘技のジムに入りました。そこでプロ選手になり、ライト級のチャンピオンになろうと」

――ジムに入会した時に、チャンピオンになる階級も決めていたのですか。

「当時はDREAMのライト級GPを観ていて、自分も体重が同じくらいだし、ライト級でチャンピオンになりたいと思ったんです」

――プロデビュー後、1分けを挟んで5連敗。初勝利は2014年11月と苦しい時期が続きました。

「苦しい時期でしたね。当時はいろんなMMA大会が始まって、セミプロみたいな選手へのオファーが増えた時期でもあったんです。そこでうまくプロデビューできたような感じですね。しっかりアマチュアで経験を積んだわけでもないので、最初の頃は戦績もふるわない時期が長く続きました」

――序盤でMMAを続けることを諦めてもおかしくないレコードだったと思います。

「MMAを辞めようとは思わなかったです。ただ『すぐに勝てる世界ではないんだなぁ』と――誤算やナメていた部分があったのは事実です。体も出来ていなくて、怪我もありましたし。怪我のために辞めようと考えることもありましたけど、勝てないから辞めようとは思わなかったですね。柔道とレスリングをやっていた頃と同じですけど、MMAでも『この試合は勝っていただろう。ここで勝っていたら流れも変わったんじゃないか』と思う試合があったりして」

――同じように自分の中で納得がいっていない。だから辞めるわけにはいかないという気持ちもあったのですか。

「はい。高校卒業後、専門学校に進んで社会人になる時に一度、区切りをつけようとは思いました。2014年11月のTTF Challenge03で勝って『もういいかな』と思っていたんですけど、ネクサスの山田さんにお願いして、また試合に出るようになりました。上京してからはトイカツ道場に入って、今に至ります」

――その後、2016年から徐々に勝ち星が増えていきます。岸野選手の中で何か大きな変化があったのでしょうか。

「……何もないですね(苦笑)。ちょっと時間の背景が戻ってしまいますけど、専門学校を留年して、もう1年あるからMMAをやろうかと思っていた時期です」

――ということは、社会人になったらMMAを辞めようと……。

「思っていないですよ。逆です」

――えっ!? 逆ということは、就職したくなかったということでしょうか。

「専業格闘家を目指していたので、就職したくなかったです(笑)。勝てるようになったのは――デビュー当時に黒星から引き分けるところまで持っていくことができて、ちょっと実力を出せるようになってきたかなと思っていたんですよ。どう戦えば評価されるのか、それが分かるまで10試合ぐらい掛かって。

基本的にはずっと同じことをやっています。負けていたら何か変えようとする選手が多いと思いますけど、僕の場合は逆にどんどんシンプルになって、今はほとんどスパーリングしかしていません」

――なるほど。そこからDEEP、韓国TOP FC、そしてZSTに出場します。この頃も「ライト級チャンピオンになる」という目標は同じですか。

「その時は、さすがにそうは思っていなかったですかね。そうですね……うん」

――では「ライト級王者になることは難しい」と思った当時のモチベーションは何だったのでしょうか。

「何でしょうね……ずっと辞めたいと思っているんですよ。それが目標で」

――辞めることが目標、とは?

「柔道とレスリングを始めた頃は、しぶしぶ続けていたような感じでした。でも自分が格闘技をやっていなかったら、どうなっていたのか。きっと学校でも端っこのほうにいて、それほど勉強も頑張っていなかったし、どうもなっていなかったと思います。

就職するタイミングでも――口下手で、人とのコミュニケーションも苦手でした。人と関わるのも好きではなかったので、できるだけ人と関わらないような仕事を見つけて……。でもそうして過ごしていると、人と成長する機会も失っていたと思います」

――……。

「僕にとって格闘技は、社会との接点を持ち続ける唯一の場所なんです。だから格闘技は続けたい。そうではなく社会人として一生懸命、仕事をして家庭を持って、自分も周囲も幸せだっていう状態が一番あるべき姿だとは思っています。実際に就職もして、結婚していた時期もありました。だから『もう格闘技はいいんじゃないか』と思う時もありました。

だけど試合に負けた時とかに『この試合だけは勝っておきたかったな』と思ったり。TOP FCに出て何もできずに負けた時も『もう少し頑張って勝って終わりにしたい』とか。『燃え尽きたい』という気持ちで続けている-——続けてしまっているというか」

僕は、ネクサスでキャリアを終えようと思っています。

――ネクサスで目標であったライト級のベルトを巻いた時に、燃え尽きることはできなかったのですか。

「ベルトを獲得して辞めようとは思いました。でもベルトを巻いた人間として、ちゃんと負けてベルトを奪われるまで続けるのが格闘技界のルールじゃないかと思ったんです。自分がベルトを獲って辞めるというのは、自分勝手なことじゃないのかなって」

――……。試合内容も大きく変わってきていると思います。過去の試合では左右のステップからテイクダウンを奪いに行っていたのに対し、ウィルキンス戦と続く村井和道戦は前後のステップも加わっていました。それは打撃のディフェンスが向上したからではないか、と。上半身が突っ立ってアゴが上がりがちだった点も修正されています。

「そこは大きく変わりました。一度KOされて30秒~1分ぐらい意識が戻らなかったことがあるんです。『もう打ち合うのは得策じゃない』と打ち合わないスタイルにシフトしていって、今はスタンドのディフェンスに注力しています。もともと打撃は下手で怖かったけど、今は打撃でも勝負できるぐらいになってきました。特にディフェンスは自信があります」

――ウィルキンス戦では岸野選手も打たれているように見えて、ダメージは少なかったからこそダウン後にフィニッシュできたのでしょうか。

「はい。昔はパーリングやヘッドスリップを使っていましたけど、最近はブロッキングで防げる自信もあります。ブロッキングが一番動きは小さく、遠い距離と近い距離どちらも同じようにディフェンスできるようになったから、戦略の幅が増えました。それが距離の詰め方にも繋がっていると思います」

『横山選手のことをどう思うか』と訊かれても、『どうも思っていない』としか答えられない

――結果、ライト級のベルトを巻くことができました。それが今回、フェザー級に挑むというのは……。

「まず僕は、ネクサスでキャリアを終えようと思っています。ライト級のベルトを獲った時、もっと大きな舞台に行くという考えはありませんでした。まぁ、オファーもなかったんですけど(苦笑)。もともと僕にとってはベルトを獲って他の団体で戦うことよりも、防衛戦のほうがネクサスでやるべき仕事だと思っています。

ただ、僕が防衛戦をやりたくても、今はライト級に挑戦者がいない。そこでどうするか――実は2年ぐらい前から適正階級はフェザー級なんだろうと思っていたので、フェザー級に挑戦してみようかなと。やっぱり二階級制覇って夢があるじゃないですか」

――はい。

「もう一つ、山本空良選手がフェザー級王者になった時のトーナメントに、ライト級から転向して出ようかと悩んでいたんですよ。結局、出ることは叶わなかったけど『あの時もしかしたら自分が優勝できたんじゃないか』と思うこともあって。だから今回のフェザー級挑戦は、あの時に獲りに行かなかったものを獲りに行くという感じなんです」

――柔道&レスリオング時代から『やり残したこと』を追いかけ続けるのも格闘技人生だと思います。そしてライト級のベルトを獲得すると、次はフェザー級への想いがつのる。心の中では、ずっと格闘技を続けたいのではないですか。

「いやぁ、その言葉は聞きたくなかったです(笑)」

――アハハハ!

「僕は今でも辞めたいですよ(笑)。でも続けていくうちに、新しいことができるようになって、新しい目標ができて――それが嬉しいと思うこともあるんです。ただ、自分の中では『当時は手に入れられなかったものを得たい』と考えているだけであって。一通り欲しいものを揃えたら辞めると思います」

――一通りとは?

「フェザー級のベルトを巻いたら、最終的にストロー級まで獲って5階級制覇——というのはどうですか。階級を上げていくのではなく、落としていくという(笑)。たくさんベルトを巻けるからライト級でスタートしたんだなと勝手に考えています」

――勝手に(笑)。次に対戦する横山選手の印象を教えてください。

「ファイターとしては、スパッとしているところですかね。僕はいろいろ思い返して、ゴネゴネして『やるの? やらないの?』『……やります』みたいな感じで生きているわけですよ。でも横山選手はその場その場で判断していそうな感じですよね」

――横山選手の試合を視ていると、そうかもしれません。グラウンドでも一つの動きに執着しすぎることなく、切り替えが速い。

「そういうところは、自分と違って幅があって素敵だなぁと思います。でもそう聞かれると難しいんですよね。『横山選手のことをどう思うか』と訊かれても、『どうも思っていない』としか答えられないんです。自分にとってはフェザー級のベルトを獲る――その相手が横山選手だったというだけで。これは通過点であり、終着点ではないので。

僕としては試合に関して自分を持ち上げたり、相手を貶めるような発言はしません。別にこの試合が、世界最高峰の技術を見せるものだとも思っていませんし。だけどネクサスの中でライト級とフェザー級の王者が戦う。罵り合いを必要とせず、楽しんでもらえる試合になったら嬉しいです」

■視聴方法(予定)
8月25日(日)
午後12時30分~Fighting NEXUS公式YouTubeチャンネル

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【NEXUS36】岸野”JUSTICE”紘樹を相手に防衛戦、横山武司「復帰戦は簡単じゃないなと思ってます」

【写真】この11カ月をしっかりと話してくれました (C)TAKUMI NAKAMURA

25日(日)、東京都港区のニューピアホールで行われるFighting NEXUS 36にて、フェザー級王者の横山武司が初防衛戦で岸野”JUSTICE”紘樹と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

横山は2022年11月にNEXUSフェザー級王者となり、2023年からRIZINに参戦。9月の摩嶋一整戦でプロ初黒星を喫すると、摩嶋戦後の練習中に網膜剥離の怪我を負い、長期欠場を余儀なくされた。初めての負けのショックと選手生命を左右する怪我が重なり、MMAからの撤退も脳裏によぎったが、大晦日のRIZINを見て復帰を決意。NEXUS山田峻平代表から防衛戦の提案を受けて、約11カ月ぶりの復帰戦が決まった。今回のインタビューでは復帰を決断するまでの道のり、そしてこれからのMMAファイターとしての目標を訊いた。


――昨年9月、RIZIN44での摩嶋一整戦以来、約11カ月ぶりの試合となりました。摩嶋戦後に目の負傷で長期欠場を余儀なくされたと聞いています。

「そうなんですよ。摩嶋戦の後に網膜剥離になっちゃって。もともと小さい頃から目が悪くて、レーシックもやっていて、角膜そのものが薄かったらしいんです。医者からは何かきっかけがあってなるもんじゃないから、蓄積されたダメージだとは言われたんですけど、練習のときにがっつりアイポークをもらったあとなんで、それで(網膜剥離になった)かなと思います」

――例えば摩嶋戦の前に違和感があったりはしたのでしょうか。

「いや、全然なかったです。摩嶋戦の練習でアイポークがあったところから目の調子がおかしくて、1週間後ぐらいに完全に目が見えなくなって、びっくりしました。いきなり朝起きたら目が見えなくったんで」

――具体的にはどういう状況だったのですか。

「アイポークがあってしばらくはちょっと目がかすむなって感じだったんですよ。それで1週間ぐらい経ったときに嫌な夢を見て、びっくりして起きたら目が見えなくなってたんです。目のレンズの一部、25パーセントぐらいが真っ暗みたいな感じで。で、その真っ暗な部分が時間が経つにつれて大きくなってきて、これは絶対にやばいやつだと思ってすぐ病院に行きました」

――自然治癒じゃ無理だと判断して病院に行った、と。

「はい。最初に診察を受けた病院で網膜剥離と診断されて、すぐ大学病院に行って手術をしてもらいました。本来は1週間ぐらいで退院できるそうなんですけど、他の場所でも剥離しているのが見つかって。その箇所の手術が結構大がかりなものだったので大変でしたね。結局1カ月ほど入院して、運動してもOKになったのが半年後くらいでした」

――選手生命を左右する怪我だったと思うのですが、何か格闘技に対する向き合い方は変わりましたか。

「実は目が見えなくて入院した日に、嫁の妊娠が発覚して。嫁は産婦人科に行って、僕は眼科に入院して──みたいな感じだったんです。だから最初は総合なんてやってる場合じゃないと思いました。言うても僕が総合を始めたのは2年ぐらい前だし、死ぬまで続けるとは思ってなかったから、こんな怪我をしてしまって、子供も生まれてくるんだったら総合はこれで辞めようと。

でもそれは怪我で気分が落ちていて、摩嶋戦で負けてヘコんでいたのが大きかったと思います。それで退院して、退院してもすぐは体は動かせなかったから、年内はずっと家で安静にしつつ、大晦日のRIZINを見に行ったんですよ。そこでイゴール(・タナベ)とか仲間の試合を見ていたら『やっぱりこれ(MMA)やりたい!』と思いましたね」

――仲間たちの活躍がきっかけだったんですね。年明けから練習は再開できたのですか。

「振動を与えるのもダメだったんで、年が明けてもなかなか運動の許可が下りなくて。2月~3月ぐらいからようやく動き始めて、っていう感じですね」

――ジムの指導も休んでいたのですか。

「指導は年明けから始めたんですけど、スパーリングとかはやれなかったですし、本当にゆっくり徐々に…ですね。僕って4歳からずっと格闘技漬けの人生を送っていて、半年間ぐらい練習を休んだのは初めてだったんです。だから体がなまっちゃって『休むとこんなに(動き・体力が)落ちるんだ』と思いました」

――「練習を1日休むと取り戻すのに3日かかる」という言葉もありますが、そういった感覚ですか。

「そんな感じですね。本当にそうなるんだって。だから復帰戦は簡単じゃないなと思ってますし、しっかり作り上げていかないといけないんだなっていう感じですね」

――もちろん辛い時期だったと思いますが、休んだからこそ気づけたものもありますか。

「まず怪我はない方がいいです、それは間違いない。怪我とはちょっと関係なくなるけど、摩嶋戦で負けたことが、結構自分にとって大きかったなとは思ってます。自分はデビューから5連勝して、1回も負けてなかった。だから変な話、試合すれば勝てると思っていたんですよ。

それで摩嶋選手に負けたことで、勝つことがどれだけ嬉しいか分かったし、すぐ試合をして次は勝ちたいと思いました」

――試合で負けると次に試合で勝つまでは記憶は負けのままじゃないですか。

「本当にそうなんですよ。そうなると自分が弱いんじゃないかと思っちゃって、自分が強いという自信がなくなっちゃうんです。次の試合は勝てるかな?みたいな感じで。そのくらい摩嶋戦の負けはショックでした」

――改めて摩嶋戦の試合を振り返っていただけますか。

「あれは結構パニクった試合なんですよ。僕がしょっぱなに飛びヒザにいったところにパンチ合わされて、ガードを取ったところから15分くらい記憶ないんです」

――ファーストコンタクトでほぼ試合が終わったような感覚ですか。

「ほぼほぼ終わりましたね(苦笑)。あれから寝技の展開になったんですけど、そこからもう超パニックで。大舞台に飲まれたのかもしれないし、パンチが効いたのかもしれないし。摩嶋選手が強くて、どうしようどうしようとなって動けなくなったのもあると思います。

だからあの試合は自分の中では本当にバッドで。試合のことも覚えてないから、試合後の1週間ぐらいは自分に何が起きたのか分からなくて。記憶がないから試合を見返すのも怖かった。あれはもう本当なんか悪夢として終わってますね、自分の中で」

――僕もあの時は試合会場で取材していて、横山選手がインタビュースペースに来たときの様子がすごく淡々としていた印象があって。あれは試合の記憶がないから話ができなかったんですね。

「本当そうですね。あと試合で負けると、めっちゃハイになるんですよ。周りの選手を見ていて思うのが、負けると敗因や言い訳をすごい探すというか。自分が負けを経験して、試合で負けた後の選手のSNSを見たりすると、めっちゃハイになってるんですよね。

すごく長文を書いてみたり、やっぱり負けると様子がおかしい。負けを受け入れて悔しいですと言える選手の方が少ないと思います。当時は嫁と2人暮らしだったんですけど、僕の様子がおかしくても、奥さんも励まし方が分からない。嫁もショックを受けちゃって、状態が良くなかったんです。だからもうあんな思いは二度としたくないです」

――なるほど。家族としても負けを経験しないから、奥さんもどう接していいか分からなかったんですね。

「試合に出れば勝ってたわけだから、今回もそうなるだろうと思っていたら、そうじゃなかったわけですからね。嫁も初めての負けだったから、本当に何を言えばいいのかわかってなかったと思うし。いやぁ悲惨でしたね。自分はいつもポジティブで、いつでも明るい性格なんですけど、試合後の1週間はホントにひどかったです」

――そういった時期を経て、今回の復帰戦ですが、ある程度は夏に復帰する目途を立てていたのですか。

「いや、そういうわけじゃないです。ちょうど練習を再開するかどうかのタイミングでNEXUSの山田(峻平)代表と会う機会があって。最初山田さんは『目がそういう状態だと(MMAを)続けるのは難しいよね?』という感じだったんですよ。

それで『俺、やっぱやりたいっす』と気持ちを伝えたら『それだったら8月のネクサスで防衛戦をやってみない?』と提案してくれて。そこから徐々に練習がスタートしていった感じです」

――そのときに山田代表と話をして、一つ具体的な目標が出来たことが大きかったようですね。

「はい。そこで具体的にまた(MMAを)やる方向に行きましたね。いきなりRIZINで復帰もなしではなかったんですけど、それはちょっとハードルが高くて。自分はまだ総合を始めて2年半ぐらいだし、最初に声をかけてもらったNEXUSで、タイトルを取ってから1年9カ月ぐらいNEXUSには出てないから、ここで防衛戦をやってまた頑張ろうっていう感じですね」

――今はどんなことを意識して練習を続けていますか。

「復帰戦は楽じゃないので、何か新しいことをやったり、できることを増やしていく練習が一番いいんですけど、今はもうコンディションを戻すことを一番に考えています。もちろん対戦相手の対策とか、試合の作戦に基づいた練習はしていますけど、まずはやっぱ自分のコンディションですね。

僕はMMA=コンディションが大切だと思っていて、MMAは一瞬の隙で勝負がつくじゃないですか。だからその一瞬でちゃんと動けるようなコンディションが必要だと思っています」

――確かにMMAは柔術と比べると攻防の瞬間瞬間にやることも多いし、判断も多いと思います。

「あとはすごく人に見られるわけじゃないですか、アマチュア競技と違って。だからその緊張感ですよね。数カ月前にも試合していて、そこで勝って『フォー!』となっていれば、そのテンションで次の試合にも出るんですけど、今回は試合そのものが久しぶりだし、しかも直前の試合で負けている。

色んな嫌なことを経験したから、今は一試合一試合が自分にとってすごく重い。だから総合の試合では過去一で緊張してるかもしれないです」

――改めて横山選手は柔術とMMA、それぞれどこに戦う楽しさや喜びを感じていますか。

「自分の人生はずっと柔術をやってきて、家族でやっている柔術ジムが自分の生活の基盤になっています。今のジムは父が代表で、父と兄と僕の3人がインストラクターなんですけど、父は50歳でも黒帯の試合で優勝して。兄も30歳で全日本チャンピオンになった。父と兄で十分柔術の結果を出してるから、インストラクター3人のうち1人はMMAをやってもいいかなっていう。

父と兄がいなかったらずっと真面目に柔術だけやってると思うんですけど、今は柔術は父と兄に任せて、僕は総合にチャレンジする役じゃないけど、ジムの会員さんたちでも、RIZINとか総合が好きな人が多いから、そういう人たちにとってはジムの誰かが総合に出るほうがある意味盛り上がるっていうのもありますね。

あとはやっぱり本当に、シンプルに総合がずっと好きなんですよ。小さい頃からPRIDEとかDREAMを見て総合をやりたいと思っていたから、その頃の自分の夢を叶えるじゃないけど、あと2~3年間で総合をやりきって、また柔術だけの生活に戻りたいなと思っています」

――横山選手の中ではある程度MMAをやる期間を決めているんですね。

「MMAの練習ばっかりやっていると、どうしても純粋な柔術のレベルは落ちるんですよ。それはそれですごく自分的にはプレッシャーで、早く柔術に戻らないと、柔術に戻った時に苦労するのが分かっています。自分は柔術を死ぬまでやるつもりだし、逆に総合はマジでやって35歳ぐらいまでだと思ってるから、今は死ぬ気で総合をやりきって──ですね。

あとはやっぱお金ですね。家族もできたし、娘も生まれたし、家族で海外旅行とかそういう遊びにもいきたいので。ちょっと総合で稼ぎたいなとは思ってます」

――今回NEXUSでの防衛戦をクリアしたらて、その後はまたRIZINに出ていきたいですか。

「そうですね。僕はNEXUSデビューで、NEXUSでチャンピオンになったことでRIZINデビューできて。NEXUSがあったから今の自分がいると思っています。だからちゃんとNEXUSのチャンピオンとしての役目(防衛)を果たして、RIZINにチャレンジしたいです」

――今回は岸野選手の対策もされてると思いますが、一番は自分のパフォーマンスをちゃんと出し切ることですか。

「岸野選手は、打撃に特化した選手とか寝技に特化した選手というよりはオールラウンダーで、バランスの良い選手だから、本当に自分のパフォーマンスをいい状態に仕上げて、力が100%出せれば絶対に勝てるっていう自信があります。もちろん、相手の動画はちゃんと見ているし、油断はしてないです」

――横山選手自身も見ている側も、横山選手がRIZINのトップ戦線に絡んでいくことを期待していると思いますが、そこはどう考えていますか。

「自分はRIZINデビュー戦では勝てたんですけど(山本琢也に一本勝ち)、2戦目でやった摩嶋選手はRIZINの主要メンバーじゃないですか。だから摩嶋選手のような相手を倒して初めてRIZINファイターを名乗れるというか。RIZINに1~2回出たことがある選手じゃなくて、RIZINで何戦もしてる選手を倒さないと、自分をRIZINファイターとは言えない。日本で総合をやるからにはちゃんとRIZINファイターになることが大事だと思うので、まずはそこを目標にしています」

――胸を張ってRIZINファイターを名乗ることが当面の目標ですね。

「そうですね。摩嶋戦の時にどういう心境ですか?と聞かれて『これが公式なRIZINデビュー戦だと思ってます』と答えたんですよ。それで見事にやられたんで、RIZINファイターは強いなというか。これが日本のトップなんだなと感じました。でもしっかり練習していけば、そこら辺も倒せる自信はあるので、これからまた頑張っていきます!」

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AB DREAM MMA News o UFC UFC305   ジョシュ・クリバオ ダン・フッカー マテウス・ガムロ

『UFC 305: du Plessis vs. Adesanya』スプリットデシジョンだった試合のジャッジの採点/主要サイトの採点



Dan Hooker defeats Mateusz Gamrot(MMA Decisions)

 ダン・フッカー vs. マテウス・ガムロのジャッジの採点。Ben CartlidgeとMark Christieが1,3Rフッカー、2Rガムロで29-28フッカー勝利。Mick Meanyが1,2Rガムロ、3Rフッカーで28-29ガムロ勝利でした。

 主要サイトの採点は30-27フッカー支持1人、29-28フッカー支持7人、28-29ガムロ支持9人でした。


Jairzinho Rozenstruik defeats Tai Tuivasa(MMA Decisions)

 ジャルジーニョ・ホーゼンストライク vs. タイ・トゥイバサのジャッジの採点。Howie Boothがフルマークでトゥイバサで27-30トゥイバサ勝利。Charlie Keechが1Rトゥイバサ、2,3Rホーゼンストライクで29-28ホーゼンストライク勝利。David Lethabyがフルマークでホーゼンストライクで30-27ホーゼンストライク勝利でした。

 主要サイトの採点は15人全員が30-27ホーゼンストライク支持でした。


Ricardo Ramos defeats Joshua Culibao(MMA Decisions)

 ヒカルド・ハモス vs. ジョシュ・クリバオのジャッジの採点。Ben Cartlidgeが1Rハモス、2,3Rクリバオで28-29クリバオ勝利。Mark ChristieとMick Meanyが1,3Rハモス、2Rクリバオで29-28ハモス勝利でした。

 主要サイトの採点は29-28ハモス支持4人、28-29クリバオ支持8人でした。続きを読む・・・
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AB DREAM News o ONE RIZIN UFC UFC305

UFC305:第9試合・タイ・トゥイバサ vs. ジャルジーニョ・ホーゼンストライク

ヘビー級。トゥイバサ10位、ホーゼンストライク12位。

トゥイバサは試合後の靴にビールを注いで飲み干すシューイのパフォーマンスで人気を博したが、5連続KO勝ちの後、4連続フィニッシュ負けと後がない。5連勝で相手のレベルが上ったので、そこで負けるのは仕方がないものの、下位ランカーのボルコフやティブラにも敗れて、ランキングも2桁までダウン。このところは一方的な内容での負けで、いいところがない。31歳。

ホーゼンストライクも、UFCデビューから4連勝した後、4勝5敗と負け越しで、ランキングもじわじわ下降。2018年にRIZINに出場した時の試合が、キャリア唯一の判定勝ちで、それ以外の13勝はすべてKO勝ち。反面、グラウンドに穴があり、テイクダウンされるとリカバリーできないまま敗れることが多い。36歳。

ホーゼンストライクが牽制のロー。トゥイバサのローに右オーバーハンドを合わせる。間合いを詰めてきたホーゼンストライク。連敗中のトゥイバサ、慎重で出ていかない。ワンツー。見合いが続く。ホーゼンストライク飛び込んでワンツー。トゥイバサ出ていくようで出ていかない。ローを蹴るトゥイバサ。徐々に圧を強めてきたトゥイバサ。ホーゼンストライク左ボディ。しかしトゥイバサがプレスしてきてケージ際まで後退するホーゼンストライク。ジャブ、ローを出すホーゼンストライク。トゥイバサ詰めるが手が出ていない。右フックを振ったトゥイバサ。ホーン。

1Rホーゼンストライク。トゥイバサ、まだ出ていけない。

2R。ジャブを出すトゥイバサ。ホーゼンストライクがワンツーを打ち込む。ジャブを突くホーゼンストライクだがトゥイバサワンツー。またワンツー。トゥイバサ出た。組もうとしたホーゼンストライクを引き剥がす。ケージを背負わせたトゥイバサ。右オーバーハンドで飛び込むが、かわして入れ替えたホーゼンストライクがケージを背負ったトゥイバサに左右のコンボをヒット。が、トゥイバサ出ていく。出たところにホーゼンストライクの左がヒット。一瞬動きが止まったトゥイバサ。だがなおも出ていく。トゥイバサワンツー。ホーゼンストライク下がり気味。カーフを蹴ったトゥイバサだが、カットされ右足を痛めた。ホーゼンストライクパンチのラッシュ。しかし凌いだトゥイバサがパンチで出ていく。残り1分。ホーゼンストライクワンツー。トゥイバサ手が出なくなった。ホーン。

2Rホーゼンストライク。

3R。ジャブを突くホーゼンストライクにじわじわと詰めるトゥイバサ。ジャブを返す。右を打ち込んだ。トゥイバサ出ていくが、そこにパンチを合わせるホーゼンストライク。トゥイバサ右フック。クリーンヒットせず。詰めるがあと一発が出ない。ホイールが先にパンチを当てていく。ケージを背負わせたトゥイバサだが、ホーゼンストライクがクリンチで凌ぐ。残り1分。最後に申し訳程度の打ち合い。タイムアップ。

判定29-28ホーゼンストライク、30-27トゥイバサ、30-27ホーゼンストライク。2-1でホーゼンストライク勝利。

 

謎のスプリットだったが、ホーゼンストライクは勝っているから無理をする必要はない。KOするしかないトゥイバサが攻められなかった。