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45 DEEP DEEP123 MMA MMAPLANET o キック 芦田崇宏 青井人

【DEEP123】青井人がサッカーボールキック→がぶりからの右アッパーで芦田崇宏をパウンドアウト

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
Def.2R2分26秒 by TKO
芦田崇宏(日本)

サウスポーの芦田が細かくパンチを見せて左ミドルとインローを蹴る。青井は左フックを返して右のフェイントを入れる。芦田が青井の前足に左右のローを集めると、青井はジャブをボディに振って右ストレートを打つ。青井は右ストレートで飛び込んで返しの左フック。芦田は左ミドルとインローを蹴るが当たらない。ここで左目の上をカットした芦田にドクターチェックが入る。

再開後、青井は前後にステップしてジャブと左フック、ワンツーで飛び込む。さらに芦田の左ストレートをかわし、左ミドルをキャッチして軸足払いを見せる。青井は右ストレートから入って左フックを返す。芦田は青井が左フックでステップインするところに左フックを狙う。芦田はスピニングバックキックとインロー、青井が前に出てくると右の前蹴りで突き放す。青井はじりじりと前に出て右ストレートと右ミドル、芦田の左ストレートをかわしてパンチをまとめる。

2R、青井が左フックから右ストレート、芦田はジャブを上下に振って蹴りにつなげる。青井も右ミドルを蹴って右ストレート、お互いの左が交錯してバランスを崩すが、どちらもすぐに立ち上がる。芦田はインローと左ミドル、青井は右フックと右ストレート、右の飛びヒザ蹴りも見せる。

芦田は右アウトローと前蹴りを見せ、左ハイ。青井が左フックを返すと、これをかわした芦田がバランスを崩す。ここで青井は間髪入れずにサッカーボールキック。これが芦田の顎先をかすめて後方に倒れる。青井は一気にパンチを連打し、芦田が体を起こしてきたところをがぶって右アッパー。これで芦田がばったりと後方に崩れ落ち、青井が追撃したところでレフェリーが試合を止めた。

試合後、青井は「タイトルマッチの試合内容が納得いかなくて、こうはならないぞと思ってやってきて、しっかり倒せていい試合を見せられたかな。まだまだ強くなってもっともっと面白い試合をするんで応援よろしくお願いします」と語った。

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45 CORO DEEP DEEP123 MMA MMAPLANET o ソン・ジンス

【DEEP123】打撃戦はなくても、圧巻の寝技。COROの右腕を殺したソン・ジンスがRNCで初回一本勝ち

【写真】極め以前のバックグラブのキープ力も素晴らしかった(C)MATSUNAO KOKUBO

<バンタム級/5分3R>
ソン・ジンス(韓国)
Def.1R4分04秒by RNC
CORO(日本)

左ボディを見せたソン・ジンスが、左フック&右を伸ばす。左右に動くCOROは右を振るうが空振りに。そこにソン・ジンスが距離を詰めていく。右フックを当てたCOROが、スリップで足を滑らせる。ソン・ジンスはジャブを当て、踏み込んで右を伸ばす。COROも右を返し、ソン・ジンスがバランスを崩す場面も。直後に組んだソン・ジンスがボディロックからテイクダウンを奪うと、サイドで抑えCOROの右腕で顔面を覆わせて固定しパンチを落とす。

珍しい抑えを見せたソン・ジンスはスクランブルに持ちこもうとしたCOROのバックを制し、両足をフックする鉄槌を連打。

胸を合わせることを巧みに許さないソン・ジンスは、COROの右腕を右足でフックしRNCをセット。65カ月振りのファイトで、精度の高い寝技を披露し、一本勝ちを手にした。

「6年振りに仕事をさせていただいたのですが、皆さんありがとうございます。本当に感謝しています。もっと打撃でガンガン行きたかったのですが、グラウンドになってしまってこんな展開になってしまいました。次はもっと打撃で戦います。6年振りに復帰したのですが、チームの皆、妻、本当にありがとうございます」と勝者は息も乱れずマイクで話した。


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45 DEEP DEEP123 MMA MMAPLANET o 宇佐美正パトリック 西川大和

【DEEP123】パトリックのボディブローを受けながら、ガードを固めてローを蹴り続けた西川がスプリット勝利

【写真】この試合内容と判定結果は一体……(C)MATSUNAO KOKUBO

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.28-29.
宇佐美正パトリック(日本)

サウスポーの西川がガードを固め、左右のローを散らす。パトリックは左フックから、ガードの間を右ストレートで貫く。左ジャブから右ストレートをボディへ。一旦下がった西川がケージ中央へ戻り、右ジャブを突き刺す。右に回りながら右ロー、右ジャブを繰り出す西川。パトリックがプレスを掛け、右を打ち下した。

西川は右に回り続ける。パトリックがパンチを見せると西からは左へ回るが、そのボディに右ストレートが突き刺さった。スイッチしながらプレスをかけ、西川にケージを背負わせるパトリック。すぐに西川も脱したが、距離は変わらず。パトリックが左右上下のコンビネーションで西川をケージに詰める。回って脱した西川がケージ中央へ。ロー、関節蹴り、三日月蹴りと攻撃が蹴りに集中して初回を終えた。

2R、西川は右ジャブと右ロー。パトリックがパンチのコンビネーションで攻め込む。右ヒジも織り交ぜるパトリックに対し、西川はローが中心だ。パトリックが左ジャブから右ストレートをボディに伸ばした。パトリックのパンチに対し、西川も左ストレートを突き刺す。パトリックの右インローがヒットした。フェイントからパンチを上下に散らすパトリック。なぜか両者が笑顔でグローブタッチするのだが……。

パトリックの左フックをかいくぐり、西川がボディロックで組みついた。それを突き放したパトリックが、ケージを背にした西川の顔面にパンチをまとめる。ローの西川、ボディブローのパトリック。右に回るパトリックの顔面に、西川が左ハイを放った。ブロックしたパトリックは西川をケージに詰めていく。パトリックのパンチをかわす西川だが、自身の攻撃には繋がらない。

最終回、西川はガードを固めてロー、関節蹴りを出し続ける。パトリックは左右ボディを打ち込んだ。ワンツーを打ち合う両者。西川の右ジャブに対し、パトリックはボディから顔面へのフックに繋げる。西川のローに対し、パトリックはニヤリと笑う。至近距離で西川が左ヒジを打ち込んだ。パトリックも左ヒジを返す。しかし互いに決定打を出さないまま、試合終了のゴングを聞いた。

それでも有効打はパトリックのほうが多かったように思えるがーー西川のスプリット判定勝ち。この判定には会場からも「えーーっ!!」という声が挙がっていた。


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DEEP DEEP123 MMA MMAPLANET o ONE 本田良介 関原翔

【DEEP123】ダウン後のヒザ蹴りが反則裁定。ONE帰りの本田良介、関原翔戦は無念の失格に終わる

【写真】思わずONEルールでは許されるグラウンドでの顔面ヒザが出てしまったか…(C)MATSUNAO KOKUBO

<フライ級/5分3R>
関原翔(日本)
DQ 1R終了時 by Illegal attack
本田良介(日本)

サウスポーの本田に対して関原は右ミドル。本田は右フックを返す。本田はスピニングバックも見せ、左ミドルと左ストレートで前に出る。本田はジャブと左ミドルで前進、関原がインローを蹴り返して、本田の左の蹴りをキャッチして左フックを返す。ここで関原のインローがローブローとなり、本田にインターバルが与えられる。再開後、関原はジャブと右ミドル、本田は左ストレートから距離を詰める。お互いスピニングバックフィストを見せ、距離が開くと関原が右ミドル。本田はジャブから前に出て左ミドルを蹴る。

本田は関原の右の蹴りに右フックを合わせ、距離を取りながら左ミドルを蹴る。関原は右ストレートを伸ばし、本田は左ミドルで距離を取る。ここで関原が右を蹴ろうとすると、本田が右フックを合わせて尻餅をつかせる。本田は組みつこうとする関原の顔面にヒザ蹴りを入れ、関原がそのままケージまでドライブするとニンジャチョークを狙う。関原がこれを外すと本田はがぶった状態からヒザ蹴りを入れる。

ラウンドが終了すると、関原は右フックで尻餅をついたあとの顔面ヒザが反則だったとアピール。2R開始前にドクターチェックが入ると共に審判団の協議が続く。結果的に関原はドクターストップで試合続行できず、本田のヒザ蹴りが反則と判断され、本田の試合失格が告げられた。

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45 DEEP DEEP123 MMA MMAPLANET o キック 山田聖真 神田コウヤ

【DEEP123】下と上からライト級転向同士の一戦は、山田聖真のヒザが急所に。神田コウヤが負傷判定勝ち

【写真】続行不可能になるとは……勝者も敗者も不完全燃焼だろう(C)MATSUNAO KOKUBO

<ライト級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
Def.technical decision 3-0:30-26.30-27.29-28
山田聖真(日本)

神田コウヤのライト級転向初戦、まず左インローから左ストレートを伸ばす。ウェルター級から落としてきた山田は首相撲でケージに押し込まれ、打撃の間合いに戻ると右を狙う。ローに右を合わせていく山田に対し、神田が左ストレートをヒットさせる。山田もインローを返してジャブを当てたが、逆に右リードフックを被弾する。神田は左ストレート、ヒザ、ヒジと攻撃を纏める。引き続きジャブを伸ばす神田の距離、間で試合が進む。

残り1分、左ストレートでダウンを奪った神田はパウンドを連打、サッカーボールキックから立ち上がった山田をケージに押し込むとヒザを突き上げる。残り10秒でブレイクが掛かり、初回が終わった。

2R、前に出た山田だが、右ミドル後に組まれてケージに押し込まれ、ヒザ蹴りとワンツーを被弾する。さらにワンツーでステップインした神田は、首相撲の山田にヒジを狙う。山田はパンチから首相撲という流れのなかで、右フックにダブルレッグを合わされてテイクダウンを許す。パウンドを落とす神田は、スクランブルでアンクルを掴んでバックを伺う。山田はウィザーで耐え、ブレイクがすぐに入った。

打撃の間合いに戻ると、山田の右が当たる。右が当たるようになった山田だが、左ストレートを打たれる。神田はオーソに構えて右ローを続ける。サウスポーに戻し、縦ヒジ、左をヒットさせた神田だが、やや動きが落ちてきたか。それでもジャブを2発入れ、左を伸ばした神田は首相撲でヒジを振るう。山田が組んだところで時間に。

最終回、まず山田が右を届かせると、神田のステップインをバックステップでかわす。しかし、自身が前に出たときにジャブで止められる場面も少なくない。神田も距離をつめた際に右を被弾。それでも左オーバーハンドから組んでいったが、山田の右ヒザを急所に受けてブレイクが入る。横になって回復に努め、立ち上がった神田だが試合続行不可能に。負傷判定3-0で神田が判定勝ちを手にした。


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45 DEEP DEEP123 GINJI MMA MMAPLANET o キック 高橋遼伍

【DEEP123】逆転KO! 効かされた高橋が右ショートのカウンター→サッカーボールキックでGINJIを沈める

【写真】会心の逆転KOで高橋もこの笑顔(C)MATSUNAO KOKUBO

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
Def.1R2分04秒 by KO
GINJI(日本)

GINJIが左インローから左右ローを散らす。GINJIの右に高橋が左フックを合わせた。左右にステップを踏み、ローを散らすGINJI。高橋が右ローを放つと、その顔面にGINJIの左フックがクリーンヒット。ダウンから立ち上がった高橋にGINJIがパンチの連打を浴びせる。左フックでグラつかせ、首相撲をふりほどき、ケージを背負わせて右を突き刺していく。ケージ中央で高橋が組みつくも、GINJIがこれを突き放した。

高橋の左フックに対し、GINJIがインから右を突く。高橋は右カーフを当てるも、GINJIの前進を止められず。しかし高橋が左ジャブを突くと、GINJIの動きを止める。GINJIが中に入ってきたところに、右ショートのカウンター一閃。ダウンしたGINJIの顔面にサッカーボールキックを叩き込み、KO勝ちを収めた。


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45 DEEP DEEP123 MMA MMAPLANET o 小崎連 魚井フルスイング

【DEEP123】小崎連が右の蹴りで魚井のフルスイングを封じて判定勝ち。RTUからの復帰戦を飾る

【写真】オーソドックス×サウスポー、パンチャー封じの右の蹴りが冴えた(C)MATSUNAO KOKUBO

<バンタム級/5分3R>
小崎連(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
魚井フルスイング(日本)

サウスポーの魚井に対し、小﨑が前後左右に大きくステップする。魚井は左のロングフック、左ミドルと左フック、右フックと強打を見せる。小崎はじりじりと前に出て右ストレート、魚井は左フックをかぶせる。小崎は足を止めずに細かく打撃を繰り出して右ミドル、魚井もインローを蹴り返す。魚井はワンツーと左フック、小崎はコンパクトな右ストレートを打って右の三日月蹴り。魚井は左を強振するが空振りする。

右から左を振って前に出る魚井。バックステップでかわした小崎は前に出て右ミドル、右ストレートをボディに打ち分ける。小崎のインローがローブローになるが、魚井はインターバルを拒否する。魚井は小崎のステップインに左を振り、小崎はスイッチしながらの右フック。魚井は左ミドル、小崎は右ミドルと右ストレートを返す。魚井は左を見せつつ、テイクダウンのフェイントも見せた。

2R、小崎は細かいフェイントをかけて前に出る。魚井は左右のフックを狙いつつインロー、小崎もインローを蹴るが再びローブローになる。1Rとよりも深く当たり、魚井にはインターバルが与えられる。再開後、魚井は左ストレートから右・左、右フックから飛び込んで左を返す。小崎はバックステップでかわし、右ストレートをボディと顔に打ち分ける。前に出る小崎は右の前蹴りと右ストレート、魚井は左ミドルを蹴って右フックから飛び込む。魚井は左フック、ワンツーと変わらず強打を繰り返す。

小崎は右ストレート、魚井の蹴り足を取って右ストレートから左フック、下がる魚井に右の三日月蹴りを突き差して右ストレート。これで魚井が尻餅をつくが、すぐにシングルレッグで組みついて追撃を阻止するここは両者距離が離れると、小崎がすぐに打撃でプレッシャーをかける。ここで魚井がインローを蹴るが、これがローブローとなる。再開後、小崎は右のテンカオ。魚井の左を警戒しながら右の三日月蹴りとミドル、ボディへの攻撃を繰り返す。

3R、魚井が左のパンチを振って前に出る。小崎が前蹴りを合わせると、これがローブローとなってしまう。小崎に警告が与えられて試合再開となる。再開後に魚井は左ミドル、小崎も右ミドルを蹴る。魚井はインローを見せ、小崎は右ミドルと右ストレート、魚井は左を打ち返す。小崎は右の蹴りでプレッシャーをかけ、魚井は小崎の右ストレートに左をかぶせる。

小崎はプレッシャーを強めて右ストレート2発と左フック、右の前蹴りを当てる。圧力勝ちして前に出ていく小崎は魚井の左をブロックして左フック、右ミドルと右ストレート、左フックをコンパクトに当てる。さらに小崎は魚井をケージに下がらせて右ミドル、右ストレート、右の三日月蹴り、右のボディストレーを突き差す。

魚井もインローから左フックで飛び込むが、小崎は左フックを合わせに行く。終盤、小崎はジャブと前蹴り、インロー、右の前蹴り、右ストレートと手数を増やし、右の飛びヒザ蹴りを見せる。最後は小崎が右ミドルを蹴ったところで試合終了となり、ジャッジ3名とも29-28で小崎が判定勝利を収めた。


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45 AB CORO DEEP DEEP JEWELS DEEP123 GINJI MMA MMAPLANET o ONE RIZIN UFC YouTube   イ・ユンジュン クォン・ウォンイル ソン・ジンス ピョートル・ヤン マリオ・バウティスタ 多湖力翔 宇佐美正パトリック 小崎連 山田聖真 本田良介 牧野滉風 神田コウヤ 芦田崇宏 西川大和 越智晴雄 関原翔 青井人 高橋遼伍 魚井フルスイング

【DEEP123】65カ月振りの復帰。6年8カ月振りのDEEP参戦、ソン・ジンス「4万8000人の前で戦いたい」

【写真】 本当に強かった。あの時の強さがあれば、RIZINバンタム級を引っ掻き回す可能性は十分にある(C)DEEP

明日8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123。同大会に元DEEPバンタム級王者でUFCベテランのソン・ジンスが5年5カ月振りの復帰戦で、COROと戦う。
Text by Manabu Takashima

2018年にDEEPバンタム級チャンピオンからUFCにステップアップ。9月にピョートル・ヤンと激闘を繰り広げ、敗れてなお名を挙げたソン・ジンスだが、翌2022年7月のマリオ・バウティスタ戦を最後にUFCはおろか、MMA界から姿を消した。

そのソン・ジンスが6年8カ月振りにDEEP参戦。一度はキャリアが途絶えた理由と、復帰後の目標を尋ねようとインタビューを試みると、韓国でまさかの戒厳令が発令されてしまう。一夜で緊迫の夜を終えたソウルの自宅から、リモート取材で効いたソン・ジンスの声をお届けしたい。


──ソン・ジンス選手、今もまだ韓国ですか(取材は5日に行われた)。

「ハイ。明日、東京に向かいます。計量の前日ですね。日本に行ってから水抜きをする予定です」

──すぐに解除されたのですが、まるで1980年代を思い出すような戒厳令が敷かれ本当に驚きました。長引けば日韓の行き来が止まってしまうという恐れもありました。精神的に影響はなかったですか。

「自分もチームメイト達も、もの凄く驚きました。日本に行くことができなくなるんじゃないかと、戒厳令が取り下げられるまで眠ることもできなかったです(苦笑)」

──あり得ないファイトウィークを迎えてしまいましたね。

「本当にその通りです。こんなことは最初で最後であってほしいです」

──しかも5年5カ月振りの復帰戦で、このようなことが起こるとは……。戒厳令は関係なく、復帰に向けてどのような気持ちですか。

「自分がまたプロファイターとして戦う場に立つことに関して、まだ実感でわかないです。だからといって緊張をしているわけではないのですが、ケージのなかに入ってみるまで実感できないのかもしれないです」

──2018年にDEEPで圧倒的な強さを見せ、バンタム級王者からUFCへ。2連敗だったとはいえ、ピョートル・ヤン戦とマリオ・バウティスタ戦で強豪相手にファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得。強さを見せていたなかで、半ば引退状態になったのはなぜだったのでしょうか。

「実は2019年に首のヘルニアで、体が思うように動かすことができなくなりました。マグカップすら持ち上げることが困難で……」

──!! そんなに重症だったのですか。

「ハイ。あの時は試合を続けることはできなかったです。もちろん現役を続けたい気持ちはありました。でも、余りにも首の状態が悪くて引退をしようかという気持ちと半々でした。とりえず試合や練習から離れ、大学での勉強を優先することしたんです。

実はUFCと契約した年に、薬科大学に合格していました。そのまま、そっちの道で生きる人生もあったかと思います。でも妻やチームメイトが、本人以上に自分のことを信じてくれて。彼女や彼らがいてくれたから、復帰が可能になったと思います」

──いつ頃から、本格的に復帰を考えるようになっていたのでしょうか。

「2023年には、体は戻っていました。スパーリングをしても問題なかったですし。ただ今年の1月に薬剤師の国家試験があったので、試験を優先して試合に出るのは控えてしました」

──そして現役復帰ということは、国家試験の方は……。

「無事、合格でした」

──アッ、それは良かったです。おめでとうござます。

「ありがとうございます」

──国家資格は取ったうえで、MMAへの復帰を決めたのですね。

「ハイ。今は資格を生かして働くのではなく、MMAでもう一度上を目指そうと思って格闘技漬けの日々を送っています」

──ソン・ジンス選手が休養していていた5年間で、MMAシーンは変わり世界中から強い選手が生まれています。

「ハイ、世界は変わりました。UFCのレベルが、もの凄く上がっています。ただ本音を言えば、韓国はあまり変わっていないです。世界の進化のスピードに、置いて行かれているように感じています」

──そのように思われているのですね。そのような状況で復帰を決めたソン・ジンス選手は、目標をどこに定めているのでしょうか。

「まだ復帰を決めただけで何の結果も残せていない身分ですが、UFCで自分の力を発揮できなかったので今度こそという気持ちがないわけではないです。ただ、7月のRIZINで4万8000人ものファンが集まっている光景を見て、驚かされました。実はDEEPでベルトを巻いた時に、RIZINで戦わないかという話がありました。限られたファイター人生で、自分も4万8000人の前で戦いたい。その戦う機会があれば……と想像してしまいましたね。もちろん今回の試合で結果を残すことが大前提ですが、RIZINを視野にいれています」

──単刀直入に伺いますが、現状のソン・ジンス選手の力はUFCで戦っていた時代と比較して、どれぐらいだと認識していますか。

「UFCで戦っていた時より、成熟したと思います。体力的にはあの頃の方が上かもしれないですが、ファイトIQがついたことで練習仲間も『今の方が良い』と言ってくれています。その言葉で、自分も自信をつけることができています」

──先日インチョンで行われたRING Championshipのアマチュア大会で、チームメイトのコーナーに就いていました。今はどのような選手たちと練習をしているのでしょうか。

「コリアンゾンビMMAのコーチだったペク・スミンさんが創ったコーナーマン・ジムに所属し、イ・ユンジュンさんのチームAOMで出稽古をさせてもらっています。あとはONEバンタム級のクォン・ウォンイル選手とも練習しています」

──RIZINのレーダーに掛かるためにも、CORO戦ではどのような試合をしないといけないと思っていますか。

「以前、DEEPの試合に出ていた時は自分の強味も理解せずにガムシャラに戦っていました。今は、自分の長所が分かって戦えるはずです。ファンの皆が喜んでくれる試合をして、RIZIN関係者に評価される自信はあります。楽しく、激しい試合ができると思うので応援よろしくお願いします」

■DEEP123 視聴方法(予定)
12月8日(日)
午後5時05分~ YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■DEEP123対戦カード

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
芦田崇宏(日本)

<バンタム級/5分3R>
ソン・ジンス(韓国)
CORO(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<フライ級/5分3R>
本田良介(日本)
関原翔(日本)

<ストロー級/5分3R>
越智晴雄(日本)
多湖力翔(日本)

<ライト級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
山田聖真(日本)

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
GINJI(日本)

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング(日本)
小崎連(日本)

<フェザー級/5分2R>
安井飛馬(日本)
牧野滉風(日本)

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DEEP DEEP123 MMA MMAPLANET o PFL RIZIN RIZIN48 ブログ 宇佐美正パトリック 西川大和

【DEEP123】西川大和戦へ。宇佐美正パトリック「血の気のヤバい、ぶっ飛んだ試合をしたい」

明日8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123で、宇佐美正パトリックが西川大和と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2022年からRIZINを主戦場に戦ってきたパトリックがDEEPに初参戦、しかも対戦相手はPFL参戦を経て約2年ぶりの日本での試合となる西川だ。今大会でも屈指の注目カードとなった一戦、パトリックは「血の気のヤバい、そういう試合がしたい」と語り、何度も「楽しみ」という言葉を繰り返した。

──試合直前のインタビューありがとうございます。今のコンディションや仕上がりはいかがですか。

「もうやることはやったので、あとは試合するだけかなって感じです」

──前回9月RIZIN48の矢地祐介戦は試合中に体調を崩していたそうですが、どういう状況だったのでしょうか。

「試合は試合で負けたんで言い訳はしたくないんですけど、色々と問題はありました。でもそれを含めて自己責任ですし、それを含めて試合なんで、いい経験にはなりました」

──逆にそういった経験もして、今後に活かせる部分はありましたか。

「試合運びもそうですし、試合への準備の部分でも学ぶことが出来たんで、前回と同じことを起こさないようにちゃんと対策してきました」

──さて今回はDEEP初参戦が決まりました。試合スケジュール的に年内に試合をしたいという考えだったのですか。

「それはもちろんありましたね。前回しっかり倒して勝っていたら、大晦日とか生意気なことも言えたんですけど、負けてしまっている以上、僕はどこでも試合は受けますと言っていて、それでDEEPさんから話があって、それを受けた感じです」

──今回の試合に向けてはどんな準備、どんなことを意識されて練習されてきましたか。

「グラップリングはもちろん、西川選手は変則的な寝技をするので、そういうタイプの選手とMMAスパーリングをめちゃくちゃやりました」

──今の主な練習場所はどこになるのですか。

「基本的には起一さんとコブラ会で、あとはパラエストラ森ノ宮や色々なジムに行っていて、フィジカルトレーニングもやっています」

──コブラ会は寝技が強い選手が多いイメージですし、かなり西川選手対策は練っていますか。

「やっぱり西川選手は下からの寝技が強くて、頑張って動いてくる選手なんで、そういう展開にならないようにちゃんと練習しています。西川選手は僕がデビューした時には、すでに修斗でチャンピオンやったんで、超えないといけない壁かなと思っています」

──その西川選手ですが、国内での試合は約2年ぶりとなります。自分の対戦相手としては想定外だったのではないですか。

「確かにそうですね。まさか日本に戻ってきて試合すると思ってなかったですし、最近はムエタイの試合にも出たりしてるじゃないですか。なんかよくわからんなと思いつつ……本人も色々な考えがあってやってることでしょうし、打撃対策・強化のためにムエタイをやっているのかもしれないし。とにかく今回は試合が楽しみです」

──その楽しみな部分は対戦相手が西川選手だから、ですか。

「やっぱり日本では西川選手のことは知られているし、みんな彼が強いことも知っている。そういう相手とやれることに嬉しい気持ちはありますし、そこでしっかり勝つ・結果として勝ちをあげるというのは絶対なんで、試合そのものが楽しみです。今回は練習でも自分がやることにこだわってきて、寝技・組技が強い選手ともたくさんスパーリングをやって、自分に自信をつけるために毎日反復練習して、今まで嫌だと思うようなことでも最後まで楽しく調整できたので、今はめちゃくちゃエンジョイしてますね」

──お話を聞いていると凄く充実した準備期間を過ごせたようですね。

「そうですね。グラップリングやレスリングも、結構自分から進んでやっていて、結構楽しく練習できました」

──西川選手は元修斗王者であり、PFLにも参戦しています。そういったキャリアがある相手との対戦は燃えますか。

「やっぱりそういうのもあるし、選手として強さがあるから、僕の気持ちを上げてくれてるっていうのもありますね。まあでも、どの選手に対しても失礼のないようにしっかり仕上げるのが僕の仕事なんで、今回しっかり自分のいい部分を出していけたらいいなと思います」

──パトリック選手自身はどんな試合、どんな姿を見せたいと思っていますか。

「最近はずっとRIZINで試合させてもらっていて、結構待ちのスタイルでカウンター狙いのファイターだと思われがちなんですけど、西川選手と殴り合って血の気のヤバい、そういう試合がしたいです。僕がデビューして3戦目で野村駿太選手とやったんですけど、めちゃくちゃ殴り合ったんですよ。ああいう試合ができたら凄く楽しいなと思います。別に殴り合いじゃなくても、MMAとして組みやスクランブル中でもそういう面白い攻防、5分3R最後までしんどい、どちらが倒れてもおかしくない、めちゃくちゃ面白い試合をしたいですね。それぐらい練習したんで、ぶっ飛んだ試合をしたいです」

──RIZINに出たばかりの頃は手堅く勝つ・自分の弱みを出さずに勝つことにシフトしていたのでしょうか。

「シフトしていたというより、慎重になり過ぎていた自分がいました。昔を思い出したら、もっと野性味があったし、感情も剥き出しでやってたなと思うので、デビュー当初に修斗のケージでやっていた頃の初心を忘れず。そういう意味では、またケージで試合ができるタイミングもできましたし、しっかり全部を出したいなと思います」

──久々にケージに入ると昔の自分を思い出したり、闘争本能にも火がつきそうですね。

「檻に入った人間が逃げ場なしで戦うって、あれでこそ“戦い”って感じじゃないですか。西川くんがDEEPの事前映像で言っていたように結果が全てやと思うし、あっちも死ぬ気でやってくると思うので、俺もそれは楽しみで仕方ないですね」

──パトリック選手がそれだけ野生味や本能を解放するんだったら、間違いなく見る方も熱くなると思います。

「やっぱり自分も解放する方が、自分らしさが出るし、内に秘めていても本領発揮できない、いいものを見せられないと思うんで、一皮剥けようと思いますね」

──もしかしたら今回の試合はパトリック選手が覚醒するきっかけになる試合かもしれませんね。

「ほんまに一瞬一瞬がポイントになると思いますし、何回も言っちゃいますけど、楽しみです」

──今回の試合もきっちりクリアして、来年はどんなことを目標に戦っていきたいと思っていますか。

「しっかり勝って、日本のみんなにパトリックできるやん、強いやんってところを証明して、来年はトップ戦線のヤツらに絡んでいきたいです」

──そういった期待感を背負う選手になりたいですか。

「ほんまにそうですね。他のライト級を見ても、自分ほど打撃スキルを持っているヤツはいないと思っているんで、そこでもしっかり勝って、全般的にもMMAとしてもトップに行けるように。周りからは『パトリックは世界に通用するから、もっと自信を持ってやった方がいいよ』って言われて、そこには自分も自信を持ってやっているんで、全部剥き出しにして行こうと思っています」

──それでは最後にこの試合を楽しみにしているファンの皆さまにメッセージをいただけますか。

「自分はDEEP初参戦になるんですけど、本当にみんなが見に来て後悔しない試合、大晦日にRIZINでライト級のタイトルマッチがありますけど、それよりも熱いと思ってもらえるような試合をします」

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【DEEP123】1年7カ月振りの国内ケージで関原と対戦、本田良介「タイでは慌てて追いつこうと――」

【写真】タイ在住、タイガームエタイ所属は変わらず。しかし主戦場は国内となるか(C)SHOJIRO KAMEIKE

8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123で、本田良介が関原翔と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

本田にとって昨年5月の福田龍彌戦以来、1年7カ月振りの日本での試合となる。福田戦のあとタイに渡ってから1年――ONE Friday Fightでの2勝2敗を経て、本田が得たものとは。試合のために帰国し、福岡で調整する本田がこの1年間と国内復帰について語る。


――12月8日に試合を控えるなか、いつごろ日本入りしたのでしょうか。

「2週間前ぐらい――11月16日ですね。タイと比べて日本は寒い時期なので、環境に体を慣らせておこうと思いました。それぐらいの期間、日本でスパーリングもしたくて」

――この時期でも、やはりタイは暑いのですか。

「そうなんですよ(笑)。トレーナーとかも着ないぐらい暖かいです。帰国して『やっぱり早く帰ってきておいて良かったなぁ』と思っています。試合直前に帰国して、いきなりこの環境だったら、風邪を引いたりしてコンディションを崩すかもしれないですし。どうせ風邪をひくなら、練習のピーク前に引いておきたかったので。あと寒いと走る時にも影響しますしね」

――11月16日といえば、ちょうど日本も寒くなり始めるかどうかの時期で。帰国後、最初の練習では動きに影響はありましたか。

「気候については予想していたのと、まだ帰ってきた時は福岡も暖かかったんですよ。そこから2、3日でグッと寒くなって――この2、3日間があって良かったと思います」

――なるほど。日本での試合は昨年5月の福田龍彌戦以来となります。以降はONE FFで4試合を戦いました。現在、ONEとの契約はどのような状況なのでしょうか。

「ONE FFでは1試合ごとの契約で、あとはいわゆるマッチング期間というものがありました。そこから12月にDEEPで試合をするお話を頂き、ONEとも相談してOKが出たという形ですね。今はフリーランスの状態です」

――このタイミングでONEではなくDEEPで戦う。本田選手の中に、日本で試合をしたいという気持ちがあったのですね。

「はい。前回の試合(トレプチ・ドガクに判定負け)が今年の8月で、その後に佐伯(繁DEEP代表)さんから『久しぶりに日本で試合をしないか』というお話を頂きました。僕も日本で試合をしたいと思っていましたし、特に今はDEEPのカードが毎回凄いじゃないですか。なので、すぐ話を進めてもらいました」

――DEEPひいては日本のプロモーションで試合をするためにタイを離れる、という選択肢はなかったのですか。

「それは無いですね。やっぱり今の練習環境が良いので。今回のように試合前、体を環境に慣らすために帰ってくることはありますけど」

――本田選手のSNSを視ているだけで、様々なファイターがタイガームエタイで練習していることは分かります。

「今一番勢いのある中央アジアのファイターも、たくさん来ていますよ」

――それは貴重な練習環境です。一方で、久々の日本での練習はいかがですか。

「ビザのこととかで、ちょくちょく帰国して練習もしていたので……。あ、でも福岡も選手が増えてきて、盛り上がってきていますよね。レベルが底上げされて、みんな強くなってきているなって感じます。今は福岡でもMMAの大会が増えていますし」

――もう一つ、今はご実家にいるのですよね。ご家族も暖かく迎えてくれて……。

「改めて家族には感謝しています。今、減量がうまく進んでいるのも母に料理をつくってもらっているおかげですね。『こういうのが欲しいな』と言ったら、つくってくれて(笑)」

――アハハハ。普段タイにいる時は、食事の面で不便はないですか。

「タイガームエタイのグリルや、ジムの近くにあるレストランや屋台で食べています。日本食のレストランも、たくさんありますしね。お寿司の食べ放題もありますよ」

――一方、東京で試合をするので、東京で調整するという考えはなかったのですか。

「今回はないですけど、今後はそういう機会も増えると思います。タイガームエタイにいるおかげで、日本から来る人たちと繋がりができました。MMAだけでなくキックボクシングの選手も、たくさん来ていますからね。日本のトップ選手とタイで触れ合うことができるのは凄く新鮮ですし、これを生かして僕も日本全国で練習してみたいです」

――タイガームエタイ所属になって1年強、ご自身の中では何が一番変わりましたか。

「環境が変わったことで選手としてもう一度、格闘技について考えることができました。自分がガラリと変わったかどうかは難しいですけど、結構変わってきているとは思います。
練習環境だけじゃなく、タイに行って1年で4試合できたというのが、一番大きいかもしれないですね。2017年にプロデビューして、とにかく試合がしたかった。でもコロナ禍もあって試合の機会が減り……」

――これまで年2試合ほどのペースで、多くても3試合。それが次の関原戦は、2024年の4試合目です。

「それが一番望んでいたことでもあるので、嬉しいです」

――ではONEで戦った4試合については、どのような感想を持っていますか。

「2勝2敗、それは決して良い結果とは言えないです。ただ良くも悪くも、どんどん試合をさせてもらって――その経験を踏まえて、また日本でしっかり戦いたいです。今回もそのために仕上げてきました」

――正直なところ、前回のドガク戦については意外でした。本田選手がここで敗れるとは……。判定が下った瞬間、本田選手は「えっ!?」という表情でしたが、自分の中では勝っているだろうと感じていたのですか。

「ダメージという面では、相手も出血していましたし――ただ、自分の中でも『本当にダメだな』って思いました。あまりネガティブなことは考えたくはないけど、『ここで負けてしまうのか』という気持ちはありましたね。でも、良い気づきになったという面もあります」

――そこでポジティブに考えることができて良かったと思います。本田選手が今後どうするのだろうか、と気になる部分ではありました。

「ONEで戦ってきた期間の中で、本当に自分の中で切り替えないといけないと考えました。まだタイに来て1年で、今ようやくジムの人たちともコミュニケーションを取れるようになってきて……」

――確かに1年ではジムのスタッフもまだ本田選手のことを完全に理解することは難しいかもしれないし、本田選手にとっても同じことが言えるでしょう。

「トレーニングのルーティンとか、ジムのシステムに対しても慌てて追いつこうとしていましたね。前回の試合で負けて、もう一度そういう面を見直してきました。自分にとってはタイに来て1年、これからが本当のスタートだと思っています。慌ててやってはきましたけど、タイにいることで得られる経験を一つひとつ、確実に身につけていきたいですね」

――「慌てて……」という言葉が、最も腑に落ちました。

「そうですか(苦笑)。試合についても『タイに来たからには、とにかく試合に出よう』と慌てていましたね。練習は確実に良い強度でやることができているんです。だから改めて、試合への取り組み方を見直していきたいと思いました。

今回の試合に向けて、もう一度自分がやるべきことを明確にする。コーチやセコンドとも話をして、練習内容と試合プランがうまく繋がるように意識を変えることができています」

――タイで対戦相手の映像を視ることはできるのですか。

「そこはDEEPのYouTubeチャンネルです。YouTubeは世界どこでも視ることができますし、メンバーシップにも入っていますから。タイでもライブ中継を視聴していますよ」

――おぉっ! 便利な世の中になりましたね。

「特に自分の団体ですからね」

――自分の団体、ですか。

「あっ、僕の団体ではないですね。こういうことを言っちゃいけないか(苦笑)」

――もちろん本田選手がDEEPを運営していないことは分かっています(笑)。本田選手にとっては、DEEPが日本におけるホームなのですね。

「今回の試合が決まってから、DEEPで試合をしている選手から『頑張ってください』という連絡をもらったりして、嬉しいです」

――話を戻すと、2024年に入って関原選手の試合もリアルタイムで視ていたのですか。

「はい。アグレッシブなファイターですよね。特に怪我で試合から離れたあと、何かパッと掴んで変わってきたのかなって思います。今のDEEPフライ級で一番勢いのある選手だと思いますし、僕もそういう勢いを止めるぐらいの勢いで試合に臨みたいです。それは今回だけじゃなく、今後もずっと――だから勢いのある選手との対戦は嬉しいですね。DEEPに連続参戦できるのであれば、しっかりとDEEPのベルトを目指していきます」

■DEEP123 視聴方法(予定)
12月8日(日)
午後5時05分~ YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■DEEP123 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
芦田崇宏(日本)

<バンタム級/5分3R>
ソン・ジンス(韓国)
CORO(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<フライ級/5分3R>
本田良介(日本)
関原翔(日本)

<ストロー級/5分3R>
越智晴雄(日本)
多湖力翔(日本)

<ライト級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
山田聖真(日本)

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
GINJI(日本)

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング(日本)
小崎連(日本)

<フェザー級/5分2R>
安井飛馬(日本)
牧野滉風(日本)

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