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45 AB ADCC2022 CJI MMA MMAPLANET o ONE   アンドリュー・タケット ケイド・ルオトロ ジョセフ・チェン タイ・ルオトロ トミー・ランガカー ニッキー・ライアン マテウス・ジニス リーヴァイ・ジョーンズレアリー ロベルト・ヒメネス

【CJI】ついにケイド&タイのルオトロ兄弟も、CJIに鞍替え。揃って80キロ以下級にエントリー! ミカは?

【写真】今年に限って、趨勢は決まった。ADCCの77キロ級とCJIの80キロ以下級を比較すると後者の方が楽しみなのは明白だ(C)ONE

20日(木・現地時間)、ついにCraig Jones Invitationalの公式SNSがケイド&タイのルオトロ兄弟の出場を発表した。8月16日(金・同)と17日(土・同)の両日、ネヴァダ州ラスベガスのトーマス&マック・センターで開催されるCraig Jones Invitationalにグラップリング界のアイコンでありアイドルでもあるルオトロ・ブラザースが登場。ADCCでなくCJIを選んだツインズは揃って-80キロ級で戦うことに。
Text by Manabu Takashima

ADCC2022の77キロ級世界王者で、現在はONEサブミッショングラップリング・ライト級世界王者のケイド。タイは無差別級の銅メダリストでONEサブミッショングラップリングでは世界ウェルター級王者に君臨している。

前回のADCCでタイは88キロ級に出場し、今年の世界大会も同級で招待出場となっていたため、CJIに移ったとしても+80キロに挑むものと思われていた。それが2人とも80キロ以下級にエントリー、兄弟100万ドルをどちらかが獲得するため……の判断といえるだろう。

決勝でケイドとルオトロが100万ドルを掛けて戦うのも夢のような話だが、決勝の同門対決はいずれかが勝利を譲るという柔術界の伝統に従う恐れもある。そこを避けるために同じ山となることも考えられるが、果たして。ともあれルオトロ兄弟の参戦決定でCJIの80キロ以下級は、以下のように16名中14名が埋まった。

■ケイド・ルオトロ
■タイ・ルオトロ
■ジョセフ・チェン
■アンドリュー・タケット
■ロベルト・ヒメネス
■ルーカス・バルボーサ
■ニッキー・ライアン
■リーヴァイ・ジョーンズレアリー
■マテウス・ジニス
■ヘナト・カヌート
■ジェイソン・ノルフ
■アンディ・ヴァレラ
■トミー・ランガカー
■オーウェン・オフラナゲン

こうなると気になるのが、柔術の神の子ミカ・ガルバォンの動向だ。ミカはONEからのオファーを固辞したことがあり、独特の感性の持ち主でもある。現時点でADCCのリストに残っているままだが、残り2枠に彼の名が連なることはあるのか──気になるところだ。


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45 AB CJI MMA MMAPLANET o ONE UFC UFC298 YouTube アマンダ・レモス ギャビ・ガルシア クレイグ・ジョーンズ ジョセフ・チェン トミー・ランガカー ピナクル フィオン・デイヴィス マッケンジー・ダーン リーヴァイ・ジョーンズレアリー ルピタ・ゴディネス 岩本健汰

【CJI】フィオン・デイヴィスの相手は、何とマッケンジー・ダーンに。ランガカー&ジョーンズレアリーも

【写真】2月のUFC298のアマンダ・レモス戦の激闘で敗れはしたが、3度目となるファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得しているマッケンジー(C)Zuffa/UFC

18日(火・現地時間)、8月16日(金・同)と17日(土・同)の両日、ネヴァダ州ラスベガスのトーマス&マック・センターで開催されるCraig Jones Invitationalに元ADCC世界チャンピオンで、現UFCファイターの出場が発表されている。
Text by Manabu Takashima

80キロ以下&以上の2階級16人制トーナメント──優勝賞金100万ドル、出場すれば1万1ドルのファイトマネーが確約されるCJI、この発表に先立ち13日(木)には-80キロ級にトミー・ランガカーとリーヴァイ・ジョーンズレアリーの出場が明らかになっていた。


つまり欧州予選77キロから一次予選を制したジョセフ・チェンに続き、二次予選優勝のランガカーと2人の地区トップが世界大会に進まなかったことになる。対してアジア&オセアニア予選からは二次だけに出場し頂点に立ったジョーンズレアリーがCJIに鞍替え、一次優勝の岩本健汰はADCC世界大会にトライする。

この他、いわゆる中堅どころのCJI出場の発表が続く中、18日(火・同)に既に出場を明言していた女子グラップリング界のP4P=フィオン・デイヴィスのスーパーファイトの相手が、マッケンジー・ダーンになることがSNSで発表された。

2015年のADCC世界選手権では女子60キロ級を制しているマッケンジーは、UFC女子ファイターのなかでも特にタフな試合を繰り返しており、現在は連敗中だ8月3日にルピタ・ゴディネスと対戦することが決まっている。

加えて、UFC出場2週間前に2017年のADCC以来となるグラップリング戦を、そのADCCに新設された55キロ以下級で行うことが公表されていた。それが一転してCJI出場。CJIは女子トーナメントが実施されないため、女子グラップラーの転出は少ないと見られていたがデイヴィスに続き、65キロ超級で招待選手枠の1人だったギャビ・ガルシア(何とCJIでクレイグ・ジョーンズと男女マッチに興ずる)、さらにマッケンジーと3つのピナクルを失うこととなった。

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45 ADCC2022 CJI Interview MMA MMAPLANET o ONE ONE167 アレックス・ペレス アンドレ・フィーリ キック クレイグ・ジョーンズ ケイド・ルオトロ トニー・ファーガソン ブレイク・クーパー ボクシング マイキー・ムスメシ ライカ レイモンド・ダニエルズ

【ONE167】MMAデビュー戦前のケイド・ルオトロ「数年でトップファイターに。ADCCかCJIか……」

【写真】いよいよ。本当にインタビュー中の表情、声はリラックスしていたケイドだ (C)CHOI WOO SUK

8日(土・現地時間)、タイはバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE167でケイド・ルオトロがブレイク・クーパーとMMAデビュー戦を戦う。
Interview by Choi Woo Suk

ADCC2022、77キロ級優勝。ONEではサブミッショングラップリングで世界ライト級王者に君臨しているケイドが、MMAに挑む。強い――だけでなく、フィニッシュ能力の高さ――だけでもない。正確無比ならが、無機質でなく華麗なグラップリングで組み技ワールドを変革した天才。もちろん、組んでしまえば圧倒的に強いだろう。ただし、グラップリングはない要素がMMAには存在する。

そんなMMAに対し、柔術家ではなくマーシャルアーチストとして全てに対応できる姿を見せたいというケイドにMMA、そしてADCCかCJIが揺れるグラップリング界について話を訊いた。


12歳の時からムエタイをやってきた

──MMAデビューを土曜日に控えているケイドです(※取材は5日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「そうだね、今の気持ちの大部分はワクワクしている――ということかな。実は柔術の時と比較すると、もっとナーバスになると思っていたから自分でも驚いているんだ。正直なところ、柔術の試合の時よりも緊張していない。きっとキャンプでの仕上がりが最高で、ワールドベストのコーナーマンがいてくれるから、凄く自信があるんだと思う。試合が楽しみでしょうがないんだ」

――ところでMMAを真剣に戦おうと思ったのは、いつからだったのでしょうか。そして、このタイミングになったのは?

「子供の頃から、いつかMMAを戦いたいと思っていた。MMAの練習もしていたけど、定期的っていうことじゃなかったんだ。去年ぐらいからは週に1度、あるいは2度ほどトレーニングをするようになっていたけどね。よりシリアスにMMAの準備をするようになったのは3カ月前から。前戦のキャンプ後、MMAを戦う時が来たと思ったから、今回のタイミングになったんだ」

――やはり気になるのは、打撃です。どれだけ準備ができているのでしょうか。

「その質問に対して、求められている答えにならないかもしれないけど、12歳の時からムエタイをやってきた。柔術のジムでやってきたから、それほど高度ではない。それでもMMAっぽい動き、MMAを考えた練習をずっとタイとやっていたんだ。MMA的な動きに関しては、適応できていると思っている。もちろん、過去3カ月ほど集中してやってきたわけじゃないけど、MMAに関しては週に1度とか2度トレーニングをしてきたことも生きるんじゃないかと思っている」

――このファイトキャンプで、打撃は誰の指導を受けてきたのでしょうか。

「タイラー・ウォンブルス(へナート・ババルの黒帯ムエタイ選手。クラシック・ファイトチームのヘッドコーチでレイモンド・ダニエルズ、アンドレ・フィーリ、トニー・ファーガソン、アレックス・ペレスらを指導してきた)だよ。ハンディントンビーチはムエタイ、キックボクシングで優れたストライカー、そして指導者がいる。なかでもエリック・パーソンには打撃単体だけでなくて打撃と柔術、そしてレスリングをミックスした動きを教えてもらってきた」

――ウォンブルス・コーチやエリックの指導を受けたということですが、主な練習場所や練習パートナーは誰だったのですか。

「タイはいつも一緒に練習してきたけど、タイラーとエリックのジムで彼らの生徒とやってきたよ。2つのジムの皆が僕をサポートしてくれたから、凄く成長が早かった。本当に彼らには感謝している」

――柔術、レスリングと同様に打撃もMMAの一部です。どのようなMMAを戦いたいと思っていますか。

「全てだよ。本当のマーシャルアーチストは、何か一つのことが特別に秀でているのではなくて何でも対応できないと。もちろん柔術は僕にとって最高の武器だ。でも柔道の投げ、レスリングのテイクダウン、特にパンチ、打撃の能力を……キックも含めて皆に披露したい。全てを見せることなく、試合を終わらせることになるかもしれない。それでも全力で今持ちうる力を使いたい」

――打撃は主に押す力。グラップリングは引く力。そういう筋肉の使い方をすると言われています。

「その通りだ」

――両方を使う時、タイムラグが生じることがあるという指摘もありますが、そのように感じることはありますか。

「それはあくまでも普通の生活における筋肉の使い方、その範疇の話だよ。僕らの肉体や心肺機能は、決定的に普通の人たちとは違う。打撃を使って組みつく。グラウンドで攻めていて、スタンドに戻ってすぐに打撃を使う。全てのスポーツで肉体の使い方は違っているけど、MMAはあらゆるスポーツの体の使い方が一体化している。そういうラグをなくすためにドリル、スパーリングで時間を費やしているんだよ。いkなる動きをしていても、肺機能を活発しないといけない。パンチ一つをとっても、脹脛だって連動している。そういう普段の生活にはない動きが、徐々に見についてくる。それこそがマーシャルアーツの練習の素晴らしい点だよ」

――なるほど、です。ではブレイク・クーパーの印象を教えてください。

「クーパー一族の一人だよね。一族の全員が重いパンチ、ノックアウトパワーを持っている。ハワイらしくて、家族の絆が太い。人生の中心にレスリングがあって、凄く尊敬しているファミリーだよ」

――では現状、ケイドにとってMMAでの目標は?

「チャンピオンになること。サークルケージに足を踏み入れ始めたばかりの僕が、こんな風に言うのは無礼なことかもしれないけどね。でも、数年以内に自分の階級のトップファイターになる」

――では、これからもMMAを続けていくということですね。

「絶対的に続けるよ。今年中にもう1試合戦いたいと思っている。この試合のあと、タイがONEで柔術マッチが控えている(※ケイドはグラップリングの試合も柔術と呼ぶことがある)。そして、1度柔術トーナメントに出るだろう。9月にはコロラドでマイキー・ムスメシとグラップリングマッチも決まっているし、どんどん試合をしていきたいんだ。希望としてはONEが11月にアトランタで開くUS大会で、MMAの2戦目を戦いたい」

ADCCかCJI、今はまだ心が揺れている状態。来週には答を出す

――今週末にMMAを控えているケイドですが、今、グラップリング界が揺れています。クレイグ・ジョーンズがADCC世界大会に100万ドルの賞金が懸かったトーナメントをぶつけてきました。

「ADCCは五輪のように世界最大の柔術トーナメントだ。未来永劫に、ね。クレイグ・ジョーンズは2階級で優勝賞金100万ドルの16人制トーナメントを行う。賞金目的で多くの選手がADCCを離れるだろう。僕とタイはADCCで戦うのか、クレイグ・ジョーンズ・インビテーショナルで戦うのか。まだ決めていない。

ADCCがなければ、ここまで柔術が脚光を浴びることはなかった。同時に100万ドルは大きいよ」

――8月、ケイドとタイがTモバイル・アリーナ、あるいはトーマス&マック・センター――どちらに姿を現すのか。いずれにしても、楽しみでならないです。

「2年前、トーマス&マック・センターでADCC世界大会を戦った時、4試合で4つの一本勝ちを収め生涯最高のパフォーマンスを見せることができたと思っている。あの会場は本当に思い入れがある。クレイグ・ジョーンズが、あの会場を使用する。そして、より大きなTモバイル・アリーナで開かれるADCC世界大会はチケットもほとんどソールドアウトらしい。二つのショー、それぞれが最高になるだろう。

ほんと、難しいよ。タイとずっと話し合ってきた。来週には答えを出さないといけないけど、今はまだ心が揺れている状態だよ」

■放送予定
6月8日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

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45 AB CJI MMA MMAPLANET o ONE strikeforce UFC YouTube アンドリュー・タケット クレイグ・ジョーンズ ニッキー・ライアン ニック・ロドリゲス フィオン・デイヴィス メイソン・ファウラー ルーク・ロックホールド ロベルト・ヒメネス 岩本健汰

【CJI】ジョゼフ・チェン、ニッキー・ロッド、ヒメネス、ファウラーが転出。元UFC世界王者も!!

【写真】ジョゼフが着用しているラッシュガード、AL LEONEはジョゼフやクレイグ・ジョーンズのスポンサーで、AIGAやアジアのADCCもサポートしている。ここもCJIに関わって来るのか(C)MMAPLANET

8月16日(金・現地時間)と17日(土・同)の両日、ネヴァダ州ラスベガスのトーマス&マック・センターで開催されるCraig Jones Invitational。80キロ以下&以上の2階級16人制トーナメント──優勝賞金100万ドル、出場すれば1万1ドルのファイトマネーが確約されるトーナメントへ、ADCC世界大会からの流出するファイターが現れつつある。
Text by Manabu Takashima

アンドリュー&ウィリアムのタケット兄弟、女子グラップリング界P4Pのフィオン・デイヴィスに続き、CJIがオフィシャルとして出場を明らかとしたのはルーク・ロックホールド、ニッキー・ライアン、ニック・ロドリゲス、ジョゼフ・チェン、メイソン・ファウラー、そしてロベルト・ヒメネスの6名だ。


うちジョゼフ・チェン、ニッキー・ロッド、ニッキー・ライアンの3選手はクレイグと同じB-Teamの所属。そしてジョセフは欧州トライアルの優勝者で、ニッキー・ロッド、ニッキー・ライアンは招待選手としてADCC世界大会出場がアナウンスされていた。

ファウラー& ヒメネスにしても共に99キロ級の招待選手だったが、CJIに鞍替えをしたことになる。ジョゼフはアンドリュー・タケットと並び77キロ級の未来といえる存在で、ヒメンスは昨年のIBJJFノーギワールズの無差別級優勝者、ニッキー・ロッドはADCC世界2大会連続のシルバーメダリストで3月のUFC FPIではヒメネスを下している。

ロックホールドは説明するまでなくUFCとStrikeforceの世界ミドル級チャンピオンで、実は紫帯と青帯時代にノーギワールズを制している。

イベント開催から1週間を待たずして、B-Team所属の有無に限らず実力者たちの出場決定が始まったCJI。ジョゼフとアンドリューとはライバル関係にあると言っても良い岩本健汰もB-teamで出稽古を続けており、その一派といっても過言でない。果たして岩本の決断は?

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45 AB ADCC2024 CJI MMA MMAPLANET o ONE YouTube エルダー・クルーズ クレイグ・ジョーンズ フィオン・デイヴィス マイキー・ムスメシ

【ADCC2024 & CJI】ADCC世界大会にクレイグ・ジョーンズが優勝賞金$100万Tをぶつける

【写真】CJIをいち早く選択したアンドリューとウィリアムのタケット兄弟(C)MMAPLANET

グラップリング界に激震が訪れようとしている?! 世界のグラップリング界の頂点といえば、四半世紀以上ADCC世界選手権がその座にあった。前世紀はMMAファイターとトップ柔術家の戦いが軸のADCCだったがTUF以降、MMAファイターのファイトマネーが急騰し、他分野にチャレンジする選手は減少していった。
Text by Manabu Takashima

柔術家の独壇場となったADCCだが、新足関節時代の到来とともにEBIなどノーギに特化したグラップリング大会が台頭し、特にコロナ禍でトーナメント方式の柔術に代わり、WNOのようなワンマッチ&プロイベント大会が活動を活発化してきた。同時に道着とノーギは競技として別モノという認識が定着するや、2022年のADCC世界大会はケイド&タイのルオトロ兄弟の活躍などもあり、ついにはDoスポーツから観賞用スポーツに昇華されラスベガスのトーマス&マック・センターには1万人以上の観客が集まった。


今年の世界大会からは米国、ブラジルに続き、欧州やアジア&オセニアも予選が2度開かれ男子5階級は16人の参加選手中8名が地区予選ウィナーで、残り8選手が過去の実績を考慮された招待選手というフォーマットになっている。

他方、ONEがサブミッション・グラップリングの王座を認定し、トップ選手と契約。ルオトロ兄弟やマイキー・ムスメシらが世界王者に君臨し、毎試合のように5万ドルのボーナスを手にしている。

適正体重がADCCにないムスメシはともかくとして、ルオトロ兄弟はONEとはエクスクルーシブ契約にあるなかで、ADCC世界大会だけは例外で、ムンジアルと同様にファイナンシャルでなく、世界最強の勲章を手にするために出場しているといえる。

盛り上がり続けるグラップリング界を牽引、もしくは頂点に君臨するADCC世界大会は8月17日(土・現地時間)&18日(日・同)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催が決まっているが、なんと──そのADCCでの活躍もあり名を馳せるようになったクレイグ・ジョーンズの名を冠したクレイグ・ジョーンズ・インビテーショナル(CJI)が同じ週末の金曜=16日と土曜=17日に開かれることが、24日(金・同)に明らかとなった。

ショーアップだけで、ADCC優勝賞金より1ドル多いCJI!!

クレイグ・ジョーンズ(C)SATOSHI NARITA

CJIの売りはグラップリング史上、最高額の支払いがあるというモノ。

80キロ以下と以上の2階級の16人制トーナメントの優勝賞金は驚愕の100万ドル(※1億5600万円)を数える。しかも出場するだけ1万1ドルのファイトマネーが用意されているという。しかも、昨年のADCC世界大会で用いられたトーマス&マック・センターが会場となっている。

世界最高峰のADCC世界大会の各階級の優勝賞金は1万ドル、8人制の女子は6000ドル。金額的な差は絶対といえる。このCJIの開催にいち早く、ADCCワールドから転じたのがウィリアムとアンドリューのタケット兄弟だ。

ウィリアムは米国西海岸予選の88キロを制し、アンドリューは同予選で77キロ級を制している。両者が戦場を変えたのは、ズバリ優勝賞金が目当てだ。アンドリューは「公式にADCCから離れ、CJIに出場する」とSNSに宣言し、「子供の頃からADCCで優勝することは夢だった。ただし、100万ドルは人生を変えることができる額だ。そのチャンスがあるなら、そこにトライする。ADCCの成功を願っている」と言葉を続けている。

兄ウィリアムも「凄くタフな判断だった。特にADCCで勝てる自信があったから。でも100万ドルは僕だけでなく、家族の人生を変えることができる。8月の16日と17日に人生のために体を張る準備はできている」とSNSで発言した。これに伴いADCCでは77キロ級にアンディ・ヴァレラ、88キロ級でエルダー・クルーズの出場が発表されている(とはいえ88キロ級はまだ12人しか選手が埋まっていない)。

(C)SATOSHI NARITA

タケット兄弟に続き、フィオン・デイヴィスもワンマッチでCJIに参戦することを明言した。

前回大会の女子60キロ級優勝でムンジアル二連覇中、ノーギワールズも2021年に制しているデイヴィスは、女子グラップリング界のP4Pといっても過言でない存在だ。今年の世界大会は55キロ級が設けられ、65キロ級、65キロ超級と階級に変化が生じたが、デイヴィスは65キロ以下級に出ても優勝候補に挙げられていたはず。その彼女は「ガザ地区の救援基金をサポートするイベントに参加することを誇りに思う。つまり、私はADCCには出ない」とSNSで所信表明を行っている。

またCJIはYouTubeで無料配信が実施されるとのこと。グラップリング界の地殻変動ともいえるCJIの出現だが、どのような背景を持ち、如何にマネタイズをしていくのかも気になるところ。残り2カ月半、ADCC世界大会はグラップリング界の最高峰の地位を維持できるのか。CJIにどのようなメンツが揃うのか注視したい。

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