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【Level-G】泉武志撃破から、新居すぐる戦へ。森戸新士「一番警戒しないといけないのは、アームロック」

【写真】11月23日には韓国で賞金1000万ウオンが掛かった柔術のトーナメントに出場するという森戸。Breakthrough Combat01のMVP70万円は奥方がソファを購入できると喜んでくれたそうだ (C)MMAPLANET

明日10日(日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるLevel-G。CROSS x OVER Cage04内で実施されるサブオンリー大会のメインで、森戸新士が新居すぐると対戦する。
Text by Manabu Takashima

森戸は10月30日にはBreakthrough Combat旗揚げ戦で、自らの保持するProgress暫定ウェルター級王座の防衛戦を泉武志相手に行い、2分28秒に三角絞めを極めている。Level-GはBreakthrough Combatと同様にケージ使用のグラップリング大会だが、ポイント制ではない。そんなルールの違う戦いに連続参戦する森戸に、その心得を訊いた。


──Breakthrough Combat旗揚げ戦で、泉武志選手に三角絞めで一本勝ち。正直、三角絞めでの一本は驚かないのですが、そこまでに2Pを献上しても下になることを選んだ。そこに柔術家の自負を感じました。躊躇することはなかったですか。

「躊躇はなかったです。下からでも、しっかりと組めたら絶対に極める自信はあったので。なら序盤から、汗もかいていないうちに狙っていこうと思いました」

──下になった森戸選手に対して、泉選手が付き合うことがないと思っていました。そして、付き合うことはなかったです。

「そうですね。あの展開は予想していたのですが、5分3R──15分間も逃げ続けることはないので。相手が組んでくることもあるし、自分もポイントは関係なく、もう1回立ち上がって再度2Pを献上しても引き込むとか色々と手段は考えていました。あのまま続いていると、もう一度立ち上がって引き込んでいたと思います」

──立ち上がって1Pを挽回し、ここから2Pを失って3Pのビハインドになっても?

「そういう風なポイントゲームよりも、早い段階で仕留める。一本を狙うために、組み立てていました」

──ケージがあると、バッツスクートでも圧力をかけることができるということでしょうか。

「ハイ。ケージがあると、相手が逃げるのにも限界があります……。僕自身、柔術での場外際での微妙な部分で勝敗がつくのが一番モヤモヤするというか──。それも含んでの競技なのですが、ケージはそういうのがないから良いですね」

──ADCCアジア・オセアニア予選では、延々と場外の板の間で戦わされたこともありました(笑)。

「そうですね(笑)。いつ、ブレイクが掛かるのかと思っていました」

──MMAファイターとの壁レスの練習は、今も続けられているのですか。

「摩嶋(一整)さんやMMAファイターと練習をすると、スパーリングのなかで普通に壁の攻防はあります。ただ、バッツスクートで壁に追い込むという練習をすることはないです」

──座って圧を掛ける。その後のサブミッションがあるからですが、改めて凄いことだと思います。

「Progressを戦ってきたなかで距離感も分かってきていましたし、河名(マスト)選手との試合で同じような展開になったこともあったので。ああいう風になるとどう戦うのかっていうのは、頭のなかにありました。

足を抱えさえすれば、どんな展開も創ることができるので焦ることなく戦えましたね」

──10月14日のROMANでは道着でスラム&足関節有り、10月30日はケージでノーギ&ポイント有り、11月10日はケージ&ノーギでサブオンリー。この短期間でルールが違う戦いが続くと、どのような準備をしているのでしょうか。

「今回はたまたま色々と話を頂いて、集中して試合をしたのですが、基本的にはチャンスを頂くと試合を受けるようにしています。なのでルールセットは違っても、これまでやってきたことを出せるように色々と想定してやっています。

そのなかでProgressに出てきたことは大きいですね。柔術だけでなく、グラップリングもずっとやってきているので。なので、ずっと準備をしてきたことになりますし、それを試合で出す。他のルールでもやってきたことが、Progressにも生きます」

──MMAファイターと戦うのと、グラップラーと戦うのでは気持ち的に違う面はありますか。

「う~ん、戦う上で気持ち的にはそれほど変わりないです。どの試合も心境はそれほど変わらないので。ただケージであったり、プロの舞台というのは普段とは違う心境にはなります」

──とはいえ、MMAファイターとの戦いは絶対の自信を持っているのではないでしょうか。

「MMAファイターは一旦組めば、戦いやすいです。サブミッションに対するディフェンス力だったり、技術でのディフェンス力は柔術家の方が詰めてやっているよう感じます」

──半面、難しい部分はありますか。

「寝技に付き合ってくれない選手と戦って、フィニッシュまで持って行くのは簡単ではないです。そこが課題だったのですが、克服できたという感覚はあります。組みたくない相手にも、極める力をつけることはできています。

ただMMAファイターと一括りにはできないですね。摩嶋さんとか普段から練習していて、めちゃくちゃやり難いので(笑)」

──では練習仲間でなく、摩嶋選手のようなMMAファイターが出てくることを期待したいです(笑)。

「そうですね。摩嶋さんはきっとProgress最強だと思うので(笑)」

──ところで暫定のベルトを守りましたが、正規王座についてはどのように考えていますか。

「それはもうチャンスがあれば、戦いたいです(笑)」

──ジョセフ・チェンが再び日本にやってくるのか、ですね。そして次はLevel-Gで新居すぐる選手との注目マッチが控えています。

「柔術とグラップリングとやってきて、MMAの選手と戦うという貴重な機会が続いていますね。しっかりと勝って、柔術・グラップリングの強さを見せたいと思います」

──新居選手は独特な極め力があるかと思います。

「得意技、一発の強さがあるので緊張感がありますね。でも、そこに気を付けながら普通にやれば勝てるかなと」

──普通に柔術をやっていれば、シザースチョーク&アームロックは掛からない?

「今まで極められたことはないので(苦笑)。ただ実際に食らってみないと何ともいえないです。ポジション力とかで勝てると思うので、そういう危うい展開にならないで勝てるようにしたいと思います」

──サブオンリーですが、引き込むと付き合ってもらえない可能性はあります。対して、組んで倒せば絶対に寝技の展開になる。その辺りはどのように考えていますか。

「試合展開次第というのはありますが、触ってみて決めようと思います。やっぱり一番警戒しないといけないのは、アームロックで。スタンドの攻防になるなら、スタンドで背中を見せて創ってきたりしてくると思います。

でも、そこも分かっていれば大丈夫です。7月に摩嶋さんと戦っているので、その時に一緒に対策を考えました。今回は自分が対戦する縁を貰えたので、しっかり圧勝したいです(笑)」

──なるほどです。10分1Rという試合タイムは、同じケージでもグラップラー寄りかと。

「ハイ。やはりラウンド制だと、残り時間が少ないと防御に徹することができて、仕切り直しがあります。でも10分だとポジショニングがブツ切れになることがないので、僕としては戦いやすいです」

──押忍。Level-Gは初出場ですが、高橋サブミッション雄己選手が、競技者としてだけなくグラップリングを盛り上げるために活動している大会です。

「高橋サブミッション選手は、以前タッグを組んで戦ったこともある仲なので(※2020年8月、Battle Hazard07で岩本健汰&山中健也と対戦。結果はドロー)。あの時に初めて会って、いきなりタッグを組んで試合をしたんです(笑)。Quintetでも同じ大会に出たりしてきて、サブミッショ選手がやるLevel-Gはずっと見てきましたし、出場できることは素直に嬉しいです。

高橋さんはセルフプロデュース力もあるし、業界を変えようという想いが伝わってきます。陰ながら応援してきましたし、彼の大会のメインに出場するので盛り上げることができるように結果を残して、内容のある試合をしたいです」

■Level-G視聴方法(予定)
10月10日(日)
午後3時00分~ Twit Casting LIVE(KROSSxOVER Cage04内)

■ Level-G対戦カード

<ウェルター級/10分1R>
新居すぐる(日本)
森戸新士(日本)

<ライト級/10分1R>
内田タケル(日本)
安楽龍馬(日本)

<バンタム級/7分1R>
渋谷カズキ(日本)
佐藤光(日本)

<ウェルター級/7分1R>
室谷勇汰(日本)
ラルフ・マルコリーニ(日本)

<バンタム級/7分1R>
橋本敦貴(日本)
漆田直輝(日本)

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45 AB Breakthrough Breakthrough Combat01 MMA MMAPLANET o YouTube シンバートル・バットエルデネ 吉野光 海外

【Breakthrough Combat01】掟破りの逆吉野返し=シンバートル「パワーの使い時を見極めることが技術」

【写真】キャリア3戦目で吉野に快勝。22歳になったばかり。これからの成長が楽しみであり、怖い(C) MMAPLANET

10月30日(水)に開催されたBreakthrough Combat01のメインで吉野光に判定勝ちをしたシンバートル・バットエルデネ。キャリア3戦目の大番狂わせといえる勝利だった。
Text by Manabu Takashima

シンバートルの勝利をより印象づけたのは、吉野とのトップの取り合いを制したこと。何よりも下になってもスクランブルに持ち込み、抑え込まれても掟破りの吉野返しというべきブリッジでリバーサルを決めたシンバートルに、その秘訣を大会終了直後に尋ねた。


このブリッジから、スクランブル。バックを制するという流れを見せた。これはまさに技術力だ

──おめでとうございます。今の気持ちを教えてください。

「嬉しいです。日本の試合は初めてだったので、勝てて本当に嬉しいです」

──大会関係者や日本のファンの殆どが、吉野選手が勝つと思っていた試合でした。そこで大アップセットを起こしました。

「でも、自分は勝つつもりでした。モンゴルの皆も応援してくれていましたし、私が勝ったので盛り上がってくれていると思います」

──初回、テイクダウンをされてギロチンも極まらなかったです。あそこで勝負ありという風にも見えたのですが、挽回できた要因はどこにあると思いますか。

「あそこからのギロチンは、得意で練習でも極めることができているのですが……。ただ、極まらなかったらどうするのか。そこも練習しているので、問題なかったです」

──吉野選手はトップ奪取能力の高い選手なのですが、そこをひっくり返した。試合前のインタビューでは繊細な技術を見せたいと言っていましたが、あれは技術ですか。それともパワーですか。

「勿論、パワーです(笑)。ただし、そのパワーの使い時、バランスを見極めることが技術力なんです」

──その見極める力、肝はどこにありますか。

「タイミングです。力を使う時は、フルで使います。それ以外の時は、休んでスタミナを消費しないようにしています。そこが大切ですね」

──今日の勝利、格闘家人生を変える可能性もあります。この勝利を如何に生かしたいですか。

「子供の頃から、モンゴル相撲をやっていました。あの時と比べても、MMAを始めてからトップになる想いが強くなっています。海外の大会で、メインイベントを戦うチャンスをくださった日本の皆さんに本当に感謝しています。良い経験になりました」

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45 AB Breakthrough Breakthrough Combat01 F1 Report シンバートル・バットエルデネ ブログ 吉野光

【Breakthrough Combat01】驚異のTD能力とフィジカル、シンバートルがUAEW帰りの吉野を判定で撃破

【写真】これでキャリア3戦目。末恐ろしい…(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
シンバートル・バットエルデネ(モンゴル)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
吉野光(日本)

サウスポーの吉野が左ミドル、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。シンバートルが左腕でギロチンを狙うと、吉野はシンバートルの右足を超えてハーフガードでトップキープする。吉野が首を抜くと、シンバートルも足を入れてガードに戻す。

吉野はシンバートルの左足側にパスガードしてマウントへ。シンバートルはブリッジを効かせて体を起こし、そのまま立ち上がる。試合がスタンドに戻ると吉野はすぐにダブルレッグで組みつき、四つの攻防から足をかけてテイクダウンする。シンバートルも背中を見せつつ立ち上がり、吉野をケージに押し込むとダブルレッグから高々と持ち上げてテイクダウンする。

シンバートルは吉野の足をコントロールして寝かせようとするが、吉野も足を抜いてケージに体をあずけて立つ。シンバートルの右ローに吉野が左フック。シンバートルが左右のフックで前に出ると、吉野も左ストレートを返す。ここからパンチの打ち合いになるとシンバートルが右フックを当てて吉野をケージに押し込む。

2R、吉野が左ミドルで前進。シンバートルはダブルレッグで組みつき、吉野がシンバートルをケージに押し込もうとすると、シンバートルが豪快に投げる。グラウンドで下になった吉野だがスクランブルの展開で上を取り返すと、シンバートルをケージに押し込んでハーフガードでトップキープする。

ここから吉野がサイドに出ようとすると、シンバートルがブリッジで吉野の体を返すとサイドポジションからヒジ。吉野のバックについてコントルールし、吉野が正対すると両足を持って尻餅をつかせて立たせない。足を抜いた吉野がケージに体を預けて立ち上がると、シンバートルはスタンドでバックコントロールし、持ち上げるようにテイクダウンする。

ここは立ち上がった吉野だが、シンバートルは再びテイクダウンしてサイドポジションで抑え込む。吉野も一度亀になると、すぐに立ち上がって試合はスタンドへ。打撃になると吉野が左ハイ、シンバートルがダブルレッグで尻餅をつかせ、自分の両足で吉野の両足を束ねるようにしてコントロールする。

3R、吉野が左ミドル、シンバートルはインローを蹴り返す。再び吉野が左ミドルを蹴ると、シンバートルがダブルレッグに入って、吉野の頭をコントールしつつ再びダブルレッグへ。吉野はキムラロックを狙いながら、シンバートルのクリンチを切る。試合がスタンドに戻ると吉野が左ミドル。シンバートルはインローを蹴ってダブルレッグに入ると、吉野はケージに身体を預けつつ、足をかけてテイクダウンを奪う。

シンバートルの左足を抜いてハーフガードでトップキープする吉野だが、シンバートルが強烈なブリッジで吉野を左右に振って立ち上がる。このままスタンドでバックを取ったシンバートル。吉野が正対するとダブルレッグに入り、吉野が左腕を深く入れてハーフネルソンの形で腕をクラッチする。ここでシンバートルにテイクダウンを許した吉野だがスクランブルから立ち上がる。

シンバートルは吉野をケージに押し込んでシングルレッグの形で尻餅をつかせ、両足を束ねてクラッチして立たせない。そしてシンバートルが両足を束ねたまま、ケージ中央に向けて吉野を寝かせる。ここで立ち上がった吉野が左ハイキックを蹴るも当たりが浅い。ここで試合終了となり、驚異的なテイクダウン能力&フィジカルを見せつけたシンバートルが判定勝利した。

試合後、シンバートルは「言葉で表せないほどうれしいです。吉野は本当にタフな相手でした。私はまだまだなので、これからもっと練習します。ここからがスタートなので、もっと練習して、もっと強くなります」と語った。


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