UFC 311 Results: Makhachev vs. Moicano https://t.co/4xGb9AJaMy
— MMA Fighting (@MMAFighting) January 18, 2025
UFC 311 ‘Makhachev vs. Moicano’ Play-by-Play, Results & Round Scoring(Sherdog)
上記を参照。以下、速報です。続きを読む・・・
UFC 311 Results: Makhachev vs. Moicano https://t.co/4xGb9AJaMy
— MMA Fighting (@MMAFighting) January 18, 2025
【写真】きっとこういう選手ばかりが、UFCには揃っているんだろう(C)MMAPLANET
18日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームで開催されるUFC 311「Makhachev vs Moicano 」で中村倫也と戦うムイン・ガフロフ。
Text Manabu Takashima
ONEバンタム級戦線で活躍も、UAEWに転出。コンテンダーシリーズに挑むも、契約ならず。ならばとLFAでバンタム級のベルトを巻き、ついにUFCとサインを果たす。この間に、少しでもUFCで戦うチャンスが広がるようラスベガスに移り住んだ。
人生を賭けてUFCに挑みながら、デビュー後は連敗。3度目の正直を目指し、背水の陣で挑んだカン・ギョンホ戦でオクタゴン初勝利を手にしたガフロフは、中村倫也に負けない情熱、いや情念を持ってオクタゴンに足を踏み入れる。
──ムインのことはONE時代から会場で取材をさせていただいてきたのですが、コロナ前にアジア最大のイベントを離れUAEWに戦場を求めました。
「UFCファイターになるためだよ。ONEは素晴らし団体だった。アジアでトップだ。ONEのお陰で、僕の存在を世界に知ってもらうことができた。いつだって尊敬し、感謝している。ただしUFCとは違う。自分の力をUFCで試したかったんだ」
──そのためにUAEWへ転出し、コンテンダーシリーズに挑んだわけですね。ただし、ONEの時のようなパフォーマンスを見せることができず、試合に負けてUFC行きはならなかったです。
「コンテンダーシリーズで負けても、UFCで戦うという目標が変わることはなかった。ただ、ショックは大きかった。一度、タジキスタンに戻って引退しようかとも考えた。そんな時に友人から連絡があって『戦うことをやめるな。練習も続けろ』って言われて……それまでより、ハードな練習を課すようになった。そして、UFCと契約するためにまずはLFAのチャンピオンになろうと思ったんだ」
──LFAでは2戦目でバンタム級王者となり、ついにUFCとサインを果たしました。
「最高の気分だった。夢が叶った。自分の力を世界最高峰で披露できる時がやったきたんだ。ただUFCはONEとは違った。UAEWとも違うし、LFAとも違う。UFCは世界で、他に比べるものがない一番のオーガニゼーションだ。だからケージの中も違っていて、初戦と2戦目はどうにも上手く戦うことができなかった。でも、前回のカン・ギョンホ戦から慣れてきた。今回の試合ではONE、UAEW、そしてLFAの時のように自分の力を出して戦える自信がある」
──今はラスベガスがホームなのですね。
「そうだよ。シンジゲートMMAに所属している。1年半前からラスベガスに拠点を変えた。それまでプーケットで練習していた。プーケットでも、凄く良い練習ができていたよ。トレーニング環境に問題があったわけじゃない。ただUFCは米国中心にイベントを開いているし、ラスベガスで練習している方がUFCで戦う機会を得やすいと思ったんだ。
とはいっても練習パートナーはUFC世界チャンピオンがいるし、コーチも少し違うかな」
──そんななか中村倫也選手と、今週末に戦います。倫也選手の印象を教えていただけますか。
「ブラザー、ナカムラは素晴らしいファイターだよ。MMAの全て局面で激しく、ファンに喜んでもらえる試合になるだろう。僕は全対戦相手を尊敬しているから、もちろんナカムラのこともリスペクトしているよ」
──倫也選手と戦った際、ムインのアドバンテージはどこにあると思っていますか。
「その質問には答えないでおくよ(笑)。試合を見て欲しい。とにかくファンの期待に応えられるよう戦うよ。日本のファンはナカムラの応援をするだろうけど、そんな日本のファンにも喜んでもらえる試合をする。国籍は関係ない、皆にの試合を楽しんでほしい」
──ところで今大会はバンタム級の世界戦が組まれていますが、ムインに勝利者予想をお願いするのは意味がないですね。
「マラブ・デヴァリシビリは僕のトレーニング・パートナーだからね。彼が勝つことところしか、想像できないよ(笑)」
──その一方で自身のゴールがチームメイトである事実をどのように捉えていますか。
「マラブは僕のモチベーションだよ。彼の活躍を見て、僕も頑張ることができる。そして、マラブのように世界中の人々に『俺がチャンピオンだ』といえる日を迎えるために戦い続けるよ」
■視聴方法(予定)
1月19日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時 30分~U-NEXT
<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者] ヘナト・モイカノ(ブラジル)
<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)
<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
ジャマール・ヒル(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)
<ミドル級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
ライニエ・デリダー(オランダ)
<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
ザック・リース(米国)
アザマット・ベコエフ(ロシア)
<ライトヘビー級/5分3R>
バグジン・ガスコフ(ウズベキスタン)
ビリー・アレカナ(米国)
<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン(米国)
ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)
<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホサ(ブラジル)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)
<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)
<バンタム級/5分3R>
リッキー・トゥルシオス(米国)
ベルナルド・ソパイ(アルバニア)
<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
クレイトン・カーペンター(米国)
<ライト級/5分3R>
サラマット・イスブラエフ(ロシア)
Def.1R0分53秒by KO
トール・ナムナンバヤル(モンゴル)
カザフスタンのAlash PRIDEライト級王者イスブラエフと、モンゴルのMGL-1FCライト級王者ナムナンバヤの対戦。7勝0敗のイスブラエフが6勝1敗のナムナンバヤルのタッチグローブ直後のパンチをかわす。ナムナンバヤルが右を当てて組みつくと、離れ際に右を入れる。イスブラエフもボディを返し、右から左の返しを放つ。激しいパンチの交換が見られると、イスブラエフは蹴りのフェイクを2度見せる。続くステップインから、右ハイを蹴ったイスブラエフ。この一撃が、サウスポーのナムナンバヤルの顔面を射抜く。腰から崩れたナムナンバヤル、イスブラエフはパウンドを落とすことなく勝利を確信した。
<フェザー級/5分3R>
ルー・カイ(中国)
Draw.1-0:29-27.28-28.28-28
ラマザン・アクマトフ(ロシア)
右カーフを蹴ったアクマトフに対し、ワンツーで距離を詰めたルー・カイが組んでバックを伺う。正対して離れたアクマトフはカーフ蹴るが、パンチに思い切りガードを固め簡単に組みつかれる。ここからウィザーで粘られたルー・カイはワキを潜ってバックへ。さらに正対してシングルレッグで尻もちをつかせ、スクランブルで背中に回る。またも正面を取りシングルを仕掛けたルー・カイが、後方から殴って行く。距離を取ったアクマトフは右ストレートにカウンターの右を受けて、足下が崩れる。立ち上がったアクマトフは、エルボーをかわして左に回ると右ミドル、右前蹴りを入れる。
ルー・カイはここでも組んでバックに回ると、殴りながら正対して離れる。アクマトフは蹴りから右クロスを当て、左ボディを突き刺す。それでも圧を掛けるのはルー・カイだったが、前蹴りで行く手を阻まれる。アッパーで距離を詰めたルー・カイは、ワンツー。ここから組むことがなく、息を整えている時間帯か。最後の10秒でアッパーを繰り出したルー・カイだが、終盤は明らかに勢いが落ちていた。
2R、右ボディアッパーから組んだルー・カイがテイクダウン、そしてバックへ。正対して離れたアクマトフがカーフ、続いて前蹴りをボディに蹴り込む。ルー・カイは右を伸ばし、右カーフ。前蹴りとインローを決めたアクマトフは、蹴り中心のファイトを続ける。ルー・カイが右ボディを打ち込むが、右クロスから右を被弾する。腹に蹴りを2度受けたルー・カイは、組んでバックへ。胸を合わせにきたアクマトフにエルボーを打ち込む。
左右の前蹴りを腹に入れるアクメトフだが、その一発が急所に入り試合が中断される。残り1分38秒でタイムが止まり、ルー・カイの回復を待つ。1分程度で臨戦態勢を取ったルー・カイは、左インローから右前蹴りを腹にまたも受ける。ルー・カイは攻撃が粗くなってきたが、ダブルレッグからバックに回り足のフックを狙う。すぐにアクメトフは立ち上がり、シングルからエルボー狙いのルー・カイが姿勢を乱す。左ボディからワンツーで前に出るアクマトフが、最後は拳の圧でもルー・カイを上回った。
最終回、思い切り右ローを蹴ったアクマトフが、右を当てる。ワンツーで前に出たルー・カイのパンチはガードの上か。後ろ回し蹴り、ハイキックのアクマトフは組まれてもバックを許さず、ケージに押し込みにいく。自ら離れたアクマトフが左ボディを2発入れる。右カーフ、左ボディ、右ミドルから右ストレートと攻勢のアクマトフ。ルー・カイもボディは入るが、顔面のパンチは決まらない。組まれ背中を許したアクマトフ、ここでケージ掴みで1P減点に。
勝負の行方を決めるようなペナルティを受けたアクマトフが、KO狙いでパンチのラッシュを掛ける。右を被弾して、右を打ち抜いたアクマトフは左をヒットさせる。間合いを外したルー・カイは殴られて、組みへ。切ったアクマトフがワンツー、前蹴りを入れるが口は開いている。クリンチからダブルレッグ、バックに回ったルー・カイが時間を使う。残り30秒でレフェリーがブレイクを命じ、ケージを掴むなと注意。手を置いているだけだと反論するアクマトフに対し、再開後の最後の10秒でルー・カイが猛攻を仕掛けるもクリーンヒットはなくタイムアップを迎えた。
結果は28-28が2人、29-27が1人でドローとなった。アクメトフにとっては、ケージ掴みの減点が響いた結果となった。
<女子フライ級/5分3R>
リャア・ナン(中国)
Def.1R2分39秒by カーフスライサー
イリーナ・チェルニショワ(ロシア)
UFCで4連敗、キャリアの仕切り直しに挑むリャア・ナンが、右インローを蹴る。サウスポーのチェルニショワは右アッパーをかわすが、インローで姿勢を乱す。組んでヒザを入れボディロックにとったリャア・ナンに対し、チェルニショワが引き込んで腕十字を仕掛ける。ヒジを拭いたリャア・ナンは足に絡まられ、ヒールを狙われる。
逆に内ヒールを仕掛けるリャア・ナンは、殴られながらセットしていく。反転したチェルニショワのバックを取り、カーフスライサー気味に足を極めにいきながら、その足が抜けてトップを取ったリャア・ナン。殴りながらバックを取ると、ここでもカーフスライサーを狙う。チェルニショワのエルボーに対し、レフェリーがストップを命じる。「ファイト」と叫びなおしたレフェリーの方を眺めたチェルニショワは、この間にカーフスライサを極められタップ。チェルニショワはレフェリーの判断に不満げだった。
<62.5キロ契約/5分3R>
オトゴンスレン・スフバット(モンゴル)
Def.1R4分46秒by TKO
ヌワチャンナティ(中国)
ヌワチャンナティが1.5キロ・オーバーで、キャッチウェイト戦となった一戦。元MGL-1FCフライ級王者スフバットにとって2度目のJCK参戦だが、フィニッシュされない限り勝利を手にできる変則マッチだ。
右オーバーハンドを伸ばしたヌワチャンナティがシングルレッグへ。ボディロックに移行するが、スフバットが押し返す。ヌワチャンナティが投げを狙うと、スフバットがボディロックテイクダウンからマウントを奪う。背中を見せたヌワチャンナティが、前方に落としスフバットは即スクランブル。再びボディロックテイクダウンを決める。
背中を譲って立ち上がったヌワチャンナティは後方からヒザ蹴りを顔面に受け、前方に崩される。スフバットはサイドバックから、立ちあがって頭からスラムしていく。ヌワチャンナティはここで肩に担いでスフバットをリフトしリバーサル、トップを取ってパンチを落とす。後転のスフバットは背中に回れる展開で、キムラへ。そのままテイクダウンを奪われるが、キムラを続けてリバーサルを仕掛ける。足が掛かっておらず、逆に腕十字のピンチを招いたスフバットは、左腕を伸ばされそうになる。立ち上がって腕を抜いたスフバットが、パウンドを連打する。ヌワチャンナティは亀で殴られ続け、スフバットがTKO勝ちを決めた。
【写真】中村倫は135.5ポンド=61.46キロで計量をパス。対するムイン・ガフロフはリミット丁度の136ポンド、61.69キロでパスしている (C)Zuffa/UFC
18日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームで開催されるUFC 311「Makhachev vs Moicano 」でムイン・ガフロフと戦う中村倫也インタビュー後編。
Text Manabu Takashima
前編で触れたように打撃を見直すうえでプチスランプに陥っていたという倫也だが、そのスランプはガフロフ戦に向けて仕上げるために欠かせないモノだった。
驚愕の大会前夜のメインイベントの変更があった2025年UFC初のPPVショーで、倫也はオクタゴン3連勝を成し遂げることはできるのか。「勝負に出る」必要性がある相手だからこそ、そこまで緻密に創り上げてきた。不器用故の学習能力の高さと探求心、ガフロフ戦前の中村倫也の言葉を胸に刻み込んでほしい。
<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>
──とはいえ、その状態でも壁際のコントロールが際立っていたとように感じました。相手とケージ、その空間が狭い方に体を滑り込ませて真後ろを取る動きなど。あのような局面はATTで磨いてきたものなのでしょうか。
「そういう風に向うで学んだ動きもいれています。もともと、小さく隙間を創ってそこに誘い込んだり。そういう組みでの小さな駆け引きは好きな方なので」
──対照的に不安が見えたスタンドですが、あれから1カ月。口振りからは、もう修正できているようですね。
「ハイ。あのなかで楽に動く方法を見つけました。あの時って、軸を意識するあまりに下と上が分離してしまっていて。軸を創るために、上に体が引っ張られ過ぎているような感じだったんです」
──なので背中から首、頭と一直線で連結しているように見えていたと。
「ハイ、下半身と分離して体が突っ張っているような。本当に器用な方じゃないので」
──いや感性でなく、メカニズムを理解しているので狂った時に修正できる。素晴しい特性だと思います。結果、今ではあのようなガチガチな動きではないと。
「柔らかくなっていますね。そうなると……出ます。あの時って、虚実でいうと全てが実だったんです。『行きます』、『出ます』、『打ちます』という風に」
──あぁ、なるほど。
「吸収したいモノが多かったからこそ、ああいう風に実ばかりになっていたと思います。あそこから抜けることできて、色々なモノの使い分けができるようになっています」
──そのなかで齋藤奨司選手がメインパートナーだったのは、ガフロフ対策でもあったのでしょうか。
「そうですね。まぁ、動きは全然違うのですが、同い年で気を使うこともないし。ちゃんとパンチが全部できて、奥足で蹴ることができるので」
──ガフロフは時折りサウスポーを相手にするとスイッチを使いますが、ほぼオーソで戦う印象が強いです。
「メインはオーソで来るかと思うので、オーソ想定でやっています。まあ僕が正直に外、外って動いていると、スピニングバックキックとか飛んでくるでしょうね」
──気を付けるべきは右オーバーハンドとか。
「ハイ。前手もオーバーハンドで(笑)。モーションが大きいので警戒をしたうで、大丈夫かと。ただ、あのモーションに対し、カカトでケージを感知した瞬間とかは絶対的に良くない状況になります」
──それはケージに詰められているということですか。
「ハイ。そういう空間の把握ができていないと危ないです。あのプチスランプ期間だと、外すことができない状態でしたしね」
──ハイ。後ろが使えてなかったです。
「そうですよね。あれから楽ができて、色々なことができるようになっています。そこも踏まえて、ギリギリの状態で仕上げることができたと思います。準備期間は長かったにも関わらず、かなりギリギリの仕上がりですね。テイクダウンも混ぜてくるので、そういうことで詰まるようなことにだけはならない。
仕留めにくるファイターなので、仕留めることができる相手でもあると思います」
──あの上半身の横幅の広さは気にならないですか。
「それはもうレスリング時代から、ああいう横幅の選手とは組んできましたから」
──過去最強の相手だとは思いますが、それでも2025年の飛躍の年とするためにフィニッシュが必要だと話されていました。
「打撃でも寝技でもフィニッシュできるイメージは持っています」
──試合直後にスピニングバックキックを腹に受けることだけは避けてください。
「それ、マストじゃないですか……(苦笑)。ホントに……そうですね。グローブタッチした瞬間、マストはこれまでは捕まえてきたのに。ああいうことも起こりえるということを僕も改めて認識しました。
十分に仕上げてきましたし、ギリギリのところで外す。今までは一歩、二歩という点でしかなかった僕の打撃や組みを線でつなげるような動き。餌を蒔いているから、この攻撃がある。そういうモノを意図的に創れるように準備はしてきました。そこを楽しみにしてもらいたいと思います」
──そこを楽しんでくれるのが、MMAPLANETの読者の皆さんです。
「ハイ。それにちょっと気持ち的な意味でも、勝負には出ようかと。勝負に出るところは、しっかりと出ようと思います。必然的に、それが必要な相手なので」
──その倫也選手の言葉に、Xで自らの言葉を重ねてくるムーブメント指導者の見解も楽しみにしています。
「ハハハハハ。絶対にしてきますね」
──段階を踏んで、上に到達する。そうでない凄さを朝倉海選手には見せてもらいましたが、結果は一旦出た。なのでタイトル挑戦までのプロセスをしっかりと見せてもらいたいと思っています。
「ハイ。任せてください!!」
■UFC311対戦カード
<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者] ヘナト・モイカノ(ブラジル)
<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)
<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
ジャマール・ヒル(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)
<ミドル級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
ライニエ・デリダー(オランダ)
<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
ザック・リース(米国)
アザマット・ベコエフ(ロシア)
<ライトヘビー級/5分3R>
バグジン・ガスコフ(ウズベキスタン)
ビリー・アレカナ(米国)
<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン(米国)
ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)
<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホサ(ブラジル)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)
<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)
<バンタム級/5分3R>
リッキー・トゥルシオス(米国)
ベルナルド・ソパイ(アルバニア)
<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
クレイトン・カーペンター(米国)
【写真】太平洋の向うだけでなく、日本界に東シナ海の向うも大変なことになっている(C)JCK
本日18日(土・現地時間)、中国はシャンシ省ルーリャンのJCKファイトセンターでJCK KINGS007で開催される。中国国内のUFCといっても過言でないJCKは、宿泊施設もある超巨大ジム内にスタジオを兼ねた試合場を有している。
Text Manabu Takashima
Special Thanks to Mr.Batnasan Bayarsaikhan
そのJCKファイトセンターでJCK Fight Night、JCK Kings、JCK Bounty Competitionという3つのイベントが月に2度のペースで行われているだけだが、潤沢な資金を背景に中国人選手の育成に留まらず、元UFCファイターの再生工場の役割をも果たしている。
今大会のメインはJCKフェザー級王者ワン・チージュンが、ナルタイ・クーツーパーイーを相手に2度目の防衛戦を戦う。王者は20勝5敗、挑戦者は10勝1敗ということもあり勝利を手にした選手がRoad to UFCに出てくる公算は十分にあるだろう。
コメインはトール・ナムナンバヤとサラマット・イスブラエフのライト級マッチで、前者は日本でも猛威を振るうジャダンバ・ナラントンガラグ門下のモンゴル人ファイターで、後者はロシア国籍のカザフスタン人選手だ。
ナムナンバヤはモンゴル人ファイターとして、初めてJCKと3年間の契約を締結。このエクスクルーシブ契約をしたことでBounty Competitionに参戦できる資格を有したとのこと。
ファイトナイト、キングスという大会よりもBounty Competitionが注目されているのは、イベント名通り賞金が掛かった戦いが組まれているからだ。トーナメント、ワンマッチ、どのような形式が同イベントで賞金マッチとなっているのか、詳細は不明だが賭けられた額は100万元、つまり2130万円になる。
しかも勝者総取りというフォーマットは、素直に決闘感を醸し出しており、JCKの売りとなりそうだ。当然、この額を知り、JCKサイドが興味を持てば日本人ファイターにとっては同イベントを視野に入れざるを得ないなくだろう。
そんなJCKだが、今大会にはRoad to UFCベテランのルー・カイ、元UFCファイターのリャア・ナンがラインナップに名を連ねており、RTUを見ても分かるように日本人ファイターにとってイージーな場などと捉えるのはもってのほかだ。
加えて過去の中国の国内大会は中国人選手のレコードを伸ばす国際戦を組んできたが、JCKではこのような手法は取り除かれつつある印象が強い。UFCを4連敗でリリースされたリャア・ナンこそ7勝8敗の相手と戦うが、ルー・カイは7勝3敗のロシア人、他もジョージアの9勝4敗の選手や5勝0敗のカザフスタン人選手が中国人ファイターの相手を務める。
そんななかナムナンバヤと同じくシャンダスMMAのオトゴスレン・スフバットは、2勝1敗のヌワチャンナティと戦う。
人材育成と再生、そして2000万円というニンジンもぶら下がっているJCK、その動向を追うべき中国ドメスティック・メジャーといえるだろう。
■視聴方法(予定)
1月18日(土)
午後8時00分~ JCK YouTubeチャンネル
<JCKフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]ワン・チージュン(中国)
[挑戦者]ナルタイ・クーツーパーイー(中国)
<ライト級/5分3R>
トール・ナムナンバヤ(モンゴル)
サラマット・イスブラエフ(ロシア
<フェザー級/5分3R>
ルー・カイ(中国)
ラマザン・アクマトフ(ロシア)
<150ポンド契約/5分3R>
フープーラン・フーワーシンビエク(中国)
コシェン・アカノフ(カザフスタン)
<女子フライ級/5分3R>
リャア・ナン(中国)
イリーナ・チェルニショワ(ロシア)
<ライト級/5分3R>
ルオチョオジャンスオ(中国)
ハミドレザ・シュラフニア(イラン)
<ライト級/5分3R>
チャン・ユーハン(中国)
ルスラン・ボルクワツ(ジョージア)
<バンタム級/5分3R>
ヌワチャンナティ(中国)
オトゴスレン・スフバット(モンゴル)
<ミドル級/5分3R>
チェン・ハンユエン(中国)
リョウ・シンシイ(中国)
【写真】ミッキー・マウスの耳に意味はなし。夢の国にも行ったことはないそうです(C)SHOJIRO KAMEIKE
19日(日)東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2025#01にて、当真佳直が山上幹臣と対戦する。
Text Shojiro Kameike
昨年末に大阪で世界ストロー級王者決定戦では、田上こゆるが旭那拳との再戦を制してベルトを巻いた。ランカー同士による激しい潰し合いが繰り広げられていた修斗ストロー級だが、これで一区切り――ではない。一つの終わりは、新たな戦いの始まりでもある。そんななか新王者である田上への挑戦者決定戦ともいえるのが、今回の当真×山上の一戦だ。元王者を下してベルトに挑みたい当真が沖縄ストロー級、田上×旭那、そして山上戦に向けた自身の現在を語り尽くす。
――次の山上戦はこれまで修斗沖縄大会とTORAOで試合をしてきた当真選手にとっては、初めて東京での試合になるのですね。
「それが……実は一度だけ東京で試合をしたことがあるんですよ。アウトサイダーに出たことがあります」
――アウトサイダーに出場経験があるのですか。それは知りませんでした。
「アウトサイダー第41戦(2016年7月31日)に出ました。まだクロスラインに入る前、格闘技サークルみたいなところで練習していました頃ですね。当時まだ19歳か20歳ぐらいで、今RIZINに出ている伊藤裕樹選手が優勝した50-55トーナメントの1回戦で負けています。今回の試合が決まって、皆から『東京で初めての試合だね』と言われるので、『一度アウトサイダーに出たことがある』と言ったら驚かれました。確かに、今まで言ったことはなかったので」
――こちらも少し驚きました。というのも当真選手は修斗沖縄大会の第1回から第10回大会まで皆勤賞で、出ていないのは昨年11月の第11回大会のみ。とにかく沖縄で戦っているというイメージが強かったです。
「あぁ、なるほど。修斗沖縄大会が始まった頃は、沖縄にプロ選手も少なかったですからね。僕以外は皆勤賞の選手はいないので、その点は誇りです」
――連続出場記録は第10回までで途絶えました。当真選手としては、第11回大会も出場したかったのでしょうか。
「そう思ってはいましたけど、たぶん年末の大阪大会か年始の後楽園ホール大会のオファーが来ると予想していたんですよ。特に大阪ではストロー級の新王者が決まりますし、『その前座で自分も試合をすることもあるかな』って。結局、大阪大会は試合がなかったけど、すぐ後楽園大会のオファーが来ました」
――2024年11月度の修斗世界ランキングで、当真選手はストロー級3位でした。1位の田上こゆる選手と2位の旭那拳選手で王者決定戦を行うのであれば、当然のことながら勝者に挑戦するという先も見越していたのですね。
「はい、そうです。もっと言えば、自分が大阪で田上選手と王者決定戦をやることも考えていました。その前に健輔さん(桑原健輔=旭那拳の本名)は田上選手に負けていたので。でも規約で『王者決定戦はランキング1位と2位の選手が行う』と知ってから、自分は大阪か年始の後楽園で誰かランカーと試合とするのかなって思いました」
――一方、11月の沖縄大会で当時ランキング4位の畠山隆弥選手が5位のマッチョ・ザ・バタフライ選手をKOし、王者決定戦の前にストロー級3位に。当真選手は4位となりました(※取材後に修斗のランキングが更新され、王者=田上、1位=畠山、2位=当真となった)。いずれにしても上位は沖縄勢ばかりで、やりにくくはないですか。
「いやぁ、やりにくいです(苦笑)。さらに同じ大会で知名昴海が新人王決勝に出るじゃないですか。昴海も強いし、新人王と獲ったら次はランカーと組まれるでしょうね」
――当真選手にとっては皆、練習仲間です。それこそ修斗沖縄大会が始まった頃は全員が力を合わせて上を目指していた。しかし現在は、ストロー級トップを沖縄勢が争っている。以前と比べて意識が変わってきた面はありますか。
「え、う~ん……あれですね。今回、田上選手がベルトを巻いたじゃないですか。あの時、『旭那拳がベルトを巻いたら、もうやるしかない』と思っていました。だから隆弥や昴海との試合は、視野には入っていないです。自分がチャンピオンになったら――という感じですね」
――これは正直、田上選手が勝った時に『旭那拳と試合しなくていい』と、ホッとした部分なかったですか。
「……はい。もちろん練習仲間だから勝ってほしい。だけど練習仲間だから……その気持ちは少しありました」
――なるほど。では田上×旭那戦の感想を教えてください。
「確かに田上選手はスピードがあるけど、旭那拳が寝かせることができれば勝つ。ただ寝かせるまでが難しい――そう考えていました。結果、そういう試合になりましたね。旭那拳にとっては4Rには良いシーンもありましたけど、あの展開をもっと早く出していければ良かったのにな、と思います」
――前戦から期間も短いリマッチであったことが、影響しているとは思います。田上選手は前戦で旭那選手をKOしていて、どういう相手かも分かっていました。
「そうかもしれないですね。その点では、自分が田上選手に勝っていることはメチャクチャ自信になっています」
――そうして沖縄勢による田上こゆる包囲網が敷かれるなか、ここに山上選手が復帰してくることは予想していなかったです。
「山上選手が復帰してくるとは考えてもみなかったけど、黒部和沙選手に勝った時『どこかで自分と山上選手が組まれるだろうな』とは思っていました」
――この山上戦で勝てば、次はタイトル挑戦になると思いますか。
「それは自分の中で確定だと考えていますね。さっき言ったとおり、規定がなければ田上選手とベルトを争っていたのは自分だと思っています。さすがに6連勝しているので、次は間違いないでしょう。ランカー同士の試合で勝てば、次は僕が1位になるでしょうし」
――ベルト挑戦に向けて、次は本当に重要な一戦となります。対戦する山上選手の印象を聞かせてください。
「山上選手は身長が高くて、リーチが長い。テイクダウンを狙ったらギロチンを合わせてくる。サウスポーだし、人によっては嫌な相手でしょうね。自分は全く気にならないですけど。今の僕は、誰が相手でも自分の得意な展開に持ち込めると思っています。
根井戦の前あたりから、いろんなことができるようになってきました。もともとは寝技中心でしたけど、打撃でもやれるし、寝技でもやれる。相手が来たところに合わせることもできて、テイクダウンされても下から攻めることもできます。試合中に危ない展開になっても、リセットして立て直すことができるようになりました」
――まさにウェルラウンダーですね。
「寝技中心のままだと組みたい気持ちが強すぎて、組めないと後手に回るようになります。じゃあ組めない時にどうするのか。寝技だけでなく全局面で、何か一つできない時に他の手段を実行できるようになってきました」
――根井戦については試合前、もっと競った内容になると思っていました。根井選手には、それだけの勢いがありましたから。しかし実際の試合では、当真選手が根井選手の勢いを大きく上回る安定感を見せたと思います。真正面から相手の嫌なところを突き続けて。
「ありがとうございます。今は根井戦の時より、もっともっとパワーアップしているんですよ。そのおかげで怖いものはない、というか――相手が打ち合いたいなら打ち合います。相手がやってくることに対して、自分が逃げることはないですね」
――山上選手の長いリーチとコンパスをかいくぐり、組みに行くこともできると。
「はい。今は出稽古先のTHE BLACKBELT JAPANに仮想・山上選手がいるんですよ。金城友大っていいます。まだアマチュアなんですけど、山上選手と同じ体型で、体重はもっと重い。打撃のスピードは山上選手より速いと思います。腰も重いですし、山上戦に向けて良い練習ができていますよ」
――沖縄には、まだまだ新しい選手が控えているのですね。
「そうなんです。あと平良達郎がいるおかげで県内だけじゃなく、いろんな選手が沖縄へ練習に来てくれているじゃないですか。福田龍彌選手もそうですし。同じ練習相手だとお互いの手の内も分かってくるなかで、そうやって違うタイプの選手と練習できるのが大事だと思っています。
僕も横浜グランドスラムで練習させてもらったり、沖縄県内でも北谷のカルペディエム沖縄に行ったりしていて。他の道場で練習させてもらうのは、内容はもちろん緊張感が実際の試合にも通じるものがありますよね。試合のような空気感を味わえるというか。
根井戦の時は沖縄大会のメインだし、ちょっとプレッシャーがありました。でも今回は東京――アウェイで如何に自分のパフォーマンスを発揮できるか。それが楽しみです」
■Shooto2025#01 視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
■Shooto2025#01 対戦カード
<修斗世界フライ級暫定王座決定戦/5分5R>
関口祐冬(日本)
安芸柊斗(日本)
<修斗環太平洋ライト級選手権試合/5分3R>
[王者] エフェヴィガ 雄志(日本)
[挑戦者] 西尾真輔(日本)
<ストロー級/5分3R>
当真佳直(日本)
山上幹臣(日本)
<ストロー級/5分3R>
泰斗(日本)
内藤頌貴(日本)
<バンタム級/5分3R>
人見礼王(日本)
清水俊一(日本)
<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
亮我(日本)
<2024年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
シヴァエフ(日本)
手島響(日本)
<2024年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
田口恵大(日本)
知名昴海(日本)
<2024年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
ヒカル(日本)
歩生(日本)
<2024年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
シモン・スズキ(日本)
山本壮馬(日本)
<2024年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
宮口龍鳳(日本)
恵真(日本)
<ウェルター級/5分2R>
西條英成(日本)
ムクロック(日本)
<バンタム級/5分2R>
御前昂史(日本)
菊西拓馬(日本)
【写真】J-MMAの変化が感じられる清水と西尾の修斗同時出場(C)TAKUMI NAKAMURA
19日(日)東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2025#01にて、西尾真輔がエフェヴィガ雄志の持つ環太平洋ライト級王座に挑戦。清水俊一が修斗初参戦で人見礼王と対戦する。
Text Takumi Nakamura
昨年9月にパンクラスから修斗に初参戦し、マックス・ザ・ボディをわずか36秒でKOするというインパクトを残した西尾。試合前からの怪我もあり、11月の環太平洋王座決定戦をキャンセルせざるをえなかったが、今大会で王者エフェヴィガに挑戦する運びとなった。
そして西尾と同門、デビュー20年目&キャリア80戦を越えようという清水は意外にも今回が修斗初参戦。昨年の環太平洋バンタム級王座決定トーナメントではデビュー3戦目にして野瀬翔平をあと一歩まで追い込んだ人見との対戦に臨む。
2025年のプロ修斗開幕戦で揃い踏みとなった宇留野道場の清水&西尾コンビに話を訊いた。
――国内外で様々な大会で戦ってきた清水選手とパンクラスを主戦場にしている西尾選手が修斗のリングで揃い踏みという形になりました。
西尾 同じ日に試合するのも初めてですよね?
清水 そうだと思う。そもそも僕がこだわりなくあちこちの大会に出ているので。
――まず清水選手は修斗初参戦ですがオファーを受けた時は驚きましたか。
清水 もともとは弟(ライダーHIRO)に話があったんですけど、仕事の都合で1月は試合が出来ないということになって、それで僕に「どうですか?」と話が来たんです。ちょうど僕自身、どこからもオファーがなくてスケジュールが空いている状況で、このタイミングを逃すと修斗には出られないなと思って(オファーを)受けさせていただきました。
――清水選手は本当に多くの大会に出ていますが、修斗とは縁がなかったですよね。
清水 実はアマチュア時代にうちの宇留野(修一)とは「アマ修からやって修斗でプロになろう」という話をしていたんです。ちょうどその頃にZSTのアマチュア大会の第1回が行われて、たまたま腕試しで出ることになったら、その試合で勝って、プロの前座=ジェネシスバウトに呼ばれて。で、その大会のメインイベントで所(英男)さんの試合を見て「自分もZSTに出たい!」と思って、ZSTを目指すことになったんです。だからあの時にZSTのアマチュア大会に出ていなかったら修斗に出ていたと思います。
――そういうエピソードがあったのですね。ではこのタイミングで修斗に出ることは不思議な感じもしますか。
清水 本当にありがたいですよね。僕自身3~4年はまともに日本で試合していなくて、半分引退しているようなポジションの選手だと思うので。
――西尾選手もパンクラスを主戦場に戦っていて、昨年9月に初めて修斗に参戦しました。
西尾 あのときはマックス選手の相手が怪我をして代役を探しているなかで、パンクラス経由で僕にオファーが来たんです。そこでマックス選手に勝って、今回こうしてタイトルマッチの話をもらって、みんながみんなベルトに挑戦できるものではないので、すごくありがたい話をもらったなと思います。特に自分はパンクラスで筋肉キャラでやっていて、それを面白がってもらえたのかなと(笑)。
しかも今回は本当に強いエフェヴィガ選手が相手で、交わることはないと思っていたのですが、なんか気になる選手だったので試合はチェックしていたんですよ。そうしたらこうして試合が組まれて、なんか運命的なものを感じます。また前回に続いて快く修斗に送り出してくれたパンクラスにも感謝しています。
――もともとエフェヴィガ選手との対戦は昨年11月に一度計画されていたんですよね。
西尾 実はマックス選手とやる前から怪我があって体調も悪かったんです。試合そのものはすぐ終わったのですが、自分のコンディション的に連戦出来る状況じゃなかったし、タイトルマッチを組んでもらえるならパーフェクトな状態じゃないと失礼だと思い、その時は試合を見送らせてもらいました。
――そういった事情があったのですね。仕切り直しでエフィヴィガ選手との試合が決まって、どんなことを意識して準備しているのですか。
西尾 しっかりチームの皆さんが協力してくれて対策…というか、いつも通り自分の長所を出せるように色々と考えてもらっています。ただ結局最後は気持ちの勝負になると思うし、相手が強いことは分かっています。まだ見せていない武器も隠し持っていると思いますが、自分は深く考えすぎず、自分のいいパフォーマンスを出せるように心がけていますね。
――清水選手は24歳の人見選手との対戦になりました。
清水 とにかく人見選手の印象は“若い”ですね。自分は今年40歳で、20歳でプロデビューしているので、その時の人見選手は4~5歳くらいじゃないですか。そういう選手が大きくなって自分とやるというのは面白いですよね。自分も仲間たちと色々と対策は考えますが、最終的に自分のスタイルをどこまで出せるか。それはデビューしたときから同じなので、今回も変わらずそれで行こうかなと思います。
――西尾選手は”ぶん殴りマッスル”と呼ばれていますが、もともと格闘技は何をやっていたのですか。
西尾 自分は地元が岡山の田舎で、小さい頃から旧K-1やPRIDEをよく見ていて、小学2年生くらいの頃にK-1でマーク・ハント×フランシスコ・フィリオを見て、ハント推しになって格闘技をやってみたくなったんです。でも近くに空手道場しかなかったので、そこに入門しました。
――では空手がバックボーンになるんですね。
西尾 はい。試合には出ていたんですけど、特に強かったわけでもなくて、空手は高校まで続けて、勉強して東京の大学に進学しました。ただ普通の大学生活が物足りなくなってきて、また格闘技をやろうと思って、都内でジムを探したんです。それで幾つかジムを見学したり、体験入会したのですが、格闘技経験どころか運動もやったことがないような人たちばかりで、俺がやりたいのはこれじゃないと思っていて(苦笑)。そうしたら人伝に新宿スポーツセンターでMMAの練習をしている人たちがいると言われて、紹介してもらったのが清水さんたちだったんです。
清水 とりあえず身体ができていたし、格闘技がものすごく好きなのは伝わってきました。当時だったらRIZINを見ている人が多かったのに、話を聞いてみると昔のK-1や初期のPRIDEが好きと言っていて、世代的には少しずれてるじゃないですか。さっきも言っていましたが小学校の頃から格闘技にハマっていたってこと?
西尾 はい。だから周りの友達とは全く話が合わなくて、近所のおじさんたちと格闘技の話をしていました(笑)。
清水 それがファイトスタイルにも影響しているよね。
西尾 そうだと思います。マーク・ハント、ヴァンダレイ・シウバ、ミルコ・クロコップ…ヘビー級でバチバチにいく選手が好きで、自分にとってはあれが格闘技なんですよ。対策を立てて緻密に戦うのもいいことだと思いますが、僕の場合は自分のストロングポイントを出す選手に魅力的を感じるし、それに憧れて格闘技をやっていたら、自然とこうなっていました(笑)。
清水 僕たちとは階級が違うので相手を見て練習してくれますが、それでも体の強さやパンチ力が伝わってくるんです。試合になったら思いっきり全力でいくので、いつも相手が大丈夫かなと思って見ています。
――今回色々な流れがあって2人で修斗に出ることになりましたが、今年はどのようなことをやっていきたいと考えていますか。
清水 生意気かもしれないですけど、僕はある程度やりたいことをやらせてもらえたので、自分からこういう大会に出たい、誰々と戦いたいというのはあまりないんですね。魅力的な話をいただいたら「ありがとうございます!」という感じでやっています。そのなかでまさか修斗から話が来ると思っていなかったので、本当に嬉しいです。で、せっかく修斗に出るんだったら、修斗でしか出来ないことをやりたいと思っていて。
やっぱり僕の世代で言ったら修斗と言ったら宇野(薫)さんで、修斗に出るなら宇野さんとやりたいんですよね。もともと宇野さんもうちの宇留野が教えていたと聞いていて、僕は体重も宇野さんに合わせるので、宇野さんとやりたいです。もちろん簡単じゃないことは分かっていますが、少しでも夢を持てるんだったら、それだけでもありがたいです。
――西尾選手はいかがでしょうか。
西尾 今は環太平洋のベルトを獲ることに集中しています。僕も決して若くはないので、こうして勢いに乗っている時期にどこまで上にいけるか挑戦していきたいです。
――パンクラス経由で修斗に参戦した形で、またパンクラスのベルトも狙いたいという気持ちもありますか。
西尾 もちろんあります。自分はパンクラスのネオブラッドトーナメントに出て、そこでプロとしての意識が変わりました。パンクラスには感謝しているし、僕はパンクラシストとして誇りもあるので、その誇りを大事にしたまま、偉大な修斗という場に乗り込んでいるという気持ちです。
――それでは最後にファンの皆さんに向けてメッセージをいただけますか。
清水 人見選手は若くてイケイケで、僕のことを倒す気満々だと思いますが、人見選手にやりたいことやらせず、気づいたら僕が手のひらで人見選手を転がしているような試合ができたらなと思っています。あとはやっぱり後輩の西尾がベルトをかけて戦うことになって、タイトルマッチは人生で何回もできるものじゃないと思うんですね。だから全力でやってほしいし、僕は西尾の試合の前にケージを温めておきます。
西尾 いつも世話をしていただいている清水さんと同じ日に試合ができること嬉しいですし、試合に関して自分は思いっきりいくだけなので、今回も思いっきりいきます。僕の清水さんで修斗の後楽園ホールを盛り上げて、その日は宇留野道場祭りにします!
■視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
■Shooto2025#01 対戦カード
<修斗世界フライ級暫定王座決定戦/5分5R>
関口祐冬(日本)
安芸柊斗(日本)
<修斗環太平洋ライト級選手権試合/5分3R>
[王者] エフェヴィガ 雄志(日本)
[挑戦者] 西尾真輔(日本)
<ストロー級/5分3R>
当真佳直(日本)
山上幹臣(日本)
<ストロー級/5分3R>
泰斗(日本)
内藤頌貴(日本)
<バンタム級/5分3R>
人見礼王(日本)
清水俊一(日本)
<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
亮我(日本)
<2024年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
シヴァエフ(日本)
手島響(日本)
<2024年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
田口恵大(日本)
知名昴海(日本)
<2024年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
ヒカル(日本)
歩生(日本)
<2024年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
シモン・スズキ(日本)
山本壮馬(日本)
<2024年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
宮口龍鳳(日本)
恵真(日本)
<ウェルター級/5分2R>
西條英成(日本)
ムクロック(日本)
<バンタム級/5分2R>
御前昂史(日本)
菊西拓馬(日本)