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【DEEP118】計量よもやま話。青井&福田は新幹線に缶詰め&神田はバスタブ壊れる。次回Black Combatは…

【写真】ただ一人再計量となった江藤だが、余裕でクリア。なお、この時点で青井と福田はまだ計量会場に到着していなかった(C)MMAPLANET

明日9日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118 IMPACTの計量が8日(土)に新宿区ホテルローズガーデンのオークルームで行われた。
Text by Manabu Takashima

メガトン級王座統一戦、フェザー級&ライト級と3階級のタイトルマッチが組まれている大会の計量は、フェザー級選手権を戦うチャンピオン神田コウヤとチャレンジャー青井人が揃って開始時間に姿を見せないという予想外の状況でスタートが切られた。


神田に挑戦する青井と雅駿介と対戦する福田の関西組は、人身事故の影響で何と米原で1時間に渡り新幹線の中で缶詰状態に。今回はバンタム級に挑む福田は、この4キロ強の減量幅の違いに命拾い。「フライ級やったら、ブチ切れていましたよ」という言葉も、そのフライ級での計量直後のようなかすれ気味の声でなく力のあるものだった。

そんな福田とともに東京駅からタクシーで計量会場に移動しても疲れを見せなかった青井の挑戦を受ける神田も、予期せずアクシデントに見舞われていた。自宅で水抜きに入った神田だが、なんとバスタブの栓が壊れており、お湯が溜まらないという状況に追い込まれる。

その影響で体重を落としきれなかったチャンピオンは、計量会場近くのサウナで最後の1キロを落とし、クリア後もその表情からは安堵と疲れが感じられた。

そんな神田に対し、Black Combatの撮影チームは容赦なくインタビューを始め「フェザー級王者が神田選手との対戦を求めています。どう思いますか」等と明日の防衛戦もお構いなしの質問をする。これには神田に帯同していたパラエストラ千葉ネット代表もラストウィークに入った鶴屋浩代表も苦笑いを浮かべるしかなかった。

そのBlack Combatのブラック代表の姿も計量会場で見られたが、氏は2週間後のDEEP JEWELSにも来日するとのこと。中国のWLFとの対抗戦の計画も進むBlack Combatの次回大会は4月20日に予定されており、ブラック代表によるとDEEPから4人の日本人選手を招聘する予定だという。

イ・ソンハの持つDEEPライト級王座に挑む江藤公洋は、本計量では50グラム・オーバーだったが、最計量では200グラムも落とし余裕でクリア。江藤が所属するHEARTSからは木下カラテ、魚井フルスイングも今大会に出場しており、計量会場にも出場選手だけで現れ、魚井がかいがいしく江藤のサポートをしていた。

またメディアよりも撮影に懸命なパラエストラ八王子の塩田歩代表に4月29日のRIZINフェザー級選手権試合に関してコメントを求めると──。「もう独立していますけど、金ちゃん(金原正徳)と今指導している千裕(鈴木千裕)君があの舞台でベルトを賭けて戦うというのは、本当に嬉しいです。ただ僕はもう100パーセント、千裕君のサポートですから」と言葉が聞かれた。

■視聴方法(予定)
3月9日(土)
午後5時45分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP118計量結果

<DEEPメガトン級王座統一戦/5分3R>
[正規王者]ロッキー・マルチネス:108.5キロ
[暫定王者]酒井リョウ:106.9キロ

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]神田コウヤ:65.7キロ
[挑戦者]青井人:64.7キロ

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者]イ・ソンハ:70.3キロ
[挑戦者]江藤公洋:70.35キロ→70.15キロ

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌:61.5キロ
雅駿介:61.7キロ

<フェザー級/5分2R>
五明宏人:66.2キロ
木下カラテ:66.1キロ

<ライト級/5分2R>
川名 TENCHO 雄生:70.55キロ
倉本大悟:70.8キロ

<バンタム級/5分2R>
平松翔:61.65キロ
魚井フルスイング:61.2キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.6キロ
小崎連:61.55キロ

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
信原空:66.05キロ
菅涼星:66.15キロ

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【Gladiator025】モンゴルの新鋭オトゴンバートルと対戦、久保健太「大人として、面白く持っていく」

【写真】 昨日の計量での両者(C)MMAPLANET

本日、もう1時間後には大阪府豊中市の176boxで戦いの火蓋が切って落とされるGLADIATOR025。同大会で実施されるフライ級王座決定トーナメント準々決勝で久保健太が、オトゴンバートル・ボルドバートルと対戦する。
Text by Manabu Takashima

現在41歳、プロデビューは36歳の時。それ以前、ヤンチャの道で頂点を極め、地下格との出会いで人生を軌道修正した。優れた距離感覚と当て感、身を守る術が備わっている久保健太のMMA道と今回の試合への意気込みを訊いた。


――41歳ということですが、私が初めて久保選手の名前を認識させていただいたのが鶴屋怜選手と戦った時でした。怜選手のお父さん、鶴屋浩さんが「プロテクトとか言われているけど、久保選手は凄く打撃が強くて。厳しい試合なんですよ」と言われていて。そして久保選手のことを改めて調べると、プロデビューが36歳でした。

「そうなんですよ、意外と遅咲きのプロデビューで」

――意外というか、ありえないと感じました。

「アハハハハハ」

――そもそもMMAを始めるきっかけは何だったのでしょうか。

「幼少期から少林寺拳法を7年間やっていて、そこから道を反れて不良になり。道を戻すきっかになったのが、地下格闘技でした。それが27歳、28歳の頃で。自分には武道の経験もあるので、行けるだろうと。友達と車に武具を積んで見様見真似で公園で練習を始め、柔道の経験のある友達、ボクシングで高校と大学で全国大会に出場している幼馴染がいたので教わったり……。そこから小さな倉庫、そして少し大きな倉庫、それから自分のジムになった形です。

地下格闘技は階級とかもないので、今よりも10キロほど軽くて。相手に打撃を食らわせても、判定で負けるということがデビューした頃にありました。そういう敗北から、負けん気の根性でずっとやってきて、地下格闘技の中盤……後半にGSB多治見さんに出会って所属させてもらうようになりました。そうやって今に至るという感じですが、自分でやっていた期間は何年も遠回りしたと思っています」

――道を外していた時期に、戦いに必要な素養を身に着けたという感覚はありますか。

「そうですね……。地元でヤンチャをしていましたので、駆け引きなどを含めてMMA。それは自分に合っている。自分ならいけるとは思っていました。ヤンチャの方でも天辺の方に行った経験もありましたので」

――ハハハハ。天辺ですか(笑)。

「そういう感覚を掴むことはできましたね。でもヤンチャすぎて、回りが離れて行って。その時に色々と気づいたこともあり、出会ったのが地下格闘技だったんです」

――20代半ばまでヤンチャというのは、正直なところなかなか痛いですね(苦笑)。

「20代前半です(笑)」

――あまり変わらないかと……(苦笑)。

「暴走族は年頃までやって、それからチーマーとか……絡まれることがあると、自分から入っていったり。ただ痛い目にあったことがないので……そういうところは自分は万能なのかと。不良をしながらもスポーツも続けていましたし、タバコを吸ったことも一度ないです。お酒を買ったのも、最近になって配信のイベントだけで。お酒も飲まないです」

――体には健全な道の外し方だったのですね(笑)。

「ハイ(笑)。酔っぱらったことがないです」

――でも腕っぷしには自信があったと?

「そうですね。少林寺拳法の護身という部分が役に立ったのか、防御能力にはもともと優れていまして。まだボコボコにされたことがないんです。だから、ボコボコにされたときが身を引く時とか思ったりしています。

自分……集中すると一つのことにのめり込むタイプなので。プロデビューしてからも月・火・水・木・金・土と毎日練習して、1週間とか休んだこともないです」

――GSBで練習をするようになってから、それ以前と違いはありましたか。

「不良だった時の後輩で、僕の前では直立不動の姿勢を取っていた石田雄大選手とか、梶田髙裕先生とかプロでやっている人たちには全く歯が立たなかったです。全然、話にならなかった。最初の頃は悔しくて半泣き状態でした。ただ地下格闘技の実績から、先生も『いけるかもしれない』と思ってくれたようです。記録に残っていないのですが、名古屋でDEEPで隣のジムに所属している若い子とプロデビューで戦って……判定負けしました。大泣きして、そこからですね――本当に目覚めたのは」

――久保選手といえば、やはり勝負度胸が印象深いです。

「少林寺拳法の防御、不良時代の駆け引きというものがあるのですが、緊張もしますし、試合は怖いです。実際、やりたくないです。でも練習を思い切りすることで自信に変え、応援の声に背中を押されて戦うことができています」

――そんな久保選手のプロキャリアですが、GLADIATORでは地方大会で地方の選手と戦うという次元でない試合を経験するようになりました。

「チェ・ドンフン選手は距離感、感覚とも自分に似ていると感じました。若いけど、本当に強いと試合前から思っていて。実際に戦うと、丁寧で華麗で。そこそこの選手では勝てない。フィニッシュがないとか言われていたそうですが、そういう選手はチェ・ドンフン選手と戦うとカウンターを合わせられてボコボコにされますね。読みが凄くて……正直、あの負けでトーナメント出場はないと思っていました。

どういう流れか分からないですけど、次のチャンスをいただいて気合が凄く入っています」

――韓国の新鋭に続き、モンゴルの新鋭であるオトゴンバートル・ボルドバートルが相手となりました。

「ベースがレスリングで、実績もある。所属ジムの先生が相手がいないと言っていることも聞いています。強い選手だということは、もう承知しています。これまで鶴屋怜選手、中西テツオ選手など組みの強い選手と戦ってきました。そこは僕の経験値で、どれだけレスリングが凄くても簡単に組まれて極めに持っては行かれないぞ、と。

加えて僕も組みの方は成長していますし。ただ。相手のスタイルを考えると自分の戦い方も決まってくるのかと思っています。トーナメント戦でもあり優勝を目指してやっていきたいのですが、まずは初戦。オトゴンバートル選手のことだけを考えて、勝ちにこだわって……ベタな試合になってしまうかもしれないですが、しっかりと自分の戦い方で勝ちたいと思っています」

――勝ちにこだわる姿こそ、格闘家だといえるかと。

「本当にドロ試合になってでも、ジャブで制して……。ワンツー・スリー、フォーなんて突っ込むともう向こうがやってくることは分かっています。そこをしっかりと大人として、面白く持っていくことができるように頑張りたいと思います」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■Gladiator025計量結果

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase338 RIZIN UFC YouTube   キム・サンウォン チャンネル ボクシング ライカ ヴァレンチーナ・シェフチェンコ 三宅輝砂 丸山数馬 井村塁 前田浩平 名田英平 大塚智貴 平岡将英 平田丈二 杉山廣平 松井斗輝 松本光史 浅倉カンナ 矢澤諒 糸川義人 荒井勇二 重田ホノカ 鈴木悠斗 高城光弘 高本千代 鶴屋怜 鶴屋浩

【Pancrase338】ライカ戦への自信。重田ホノカ─02─「普通にやれば負けない。パンチの前に必ず仕留める」

【写真】シェフチェンコとのスパー。まだプロデビュー前の経験だ(C)MMAPLANET

12日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase338で、ライカと対戦する重田ホノカのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

重田はパラエストラ柏に入会したあとに憧れの浅倉カンナとの練習はもちろん、当時UFC世界王者だったヴァレンチーナ・シェフチェンコのファイトキャンプも経験した。1年で成長し続ける彼女は、ライカ戦への大きな自信を見せた。

<重田ホノカのインタビューPart.01はコチラから>


――MMAを始めてちょうど1年! それは驚きです。ただ、親御さんの反対はなくなったのでしょうか。

「MMAをやりたいと伝えた時には、両親から『格闘技だけで食っていくことが、どれだけ難しいか分かっているのか!? 現実はそんなに楽なもんじゃないんだ!』と言われて。だけど仕事をしながらだと、強くなるのは難しいと思ったんです。だからお母さんに『2年欲しい』とお願いしました。

まず1年でプロデビューして、その1年後は実家暮らしだけど自分の生活は何とかするぐらい稼げるようになるから。そう約束した3カ月後にアマチュアデビューし、さらに4カ月経ってプロデビューしています」

――お母さんとの約束を守っているわけですね。しかも前倒しで。そもそも入るジムとしては、やはり憧れの浅倉カンナ選手のいるパラエストラ柏しか考えていなかったのですか。

「もちろんです。憧れの選手を倒すために他のジムに入る人もいるとは思いますけど、私は常に憧れの選手の背中を追いかけたいタイプなんです。高校も、すごく強い憧れの先輩がいるところを選んだりとか。とにかく『カンナさんみたいな選手になりたい!』と思ってパラエストラ柏に入りました。でも私がジムに入った時は、カンナさんが試合後に休養していた頃で。初めてお会いしたのは、入会から1カ月ぐらい経った頃です」

――初めて会った時の浅倉選手の反応は……。

「……『えーっ!? ありがとう!』と言ってもらいましたけど、やっぱり最初は距離がありました(笑)。カンナさんにしてみれば『気づいたらいる……誰だろう?』という感じだったと思うんです。でも一緒に練習していくうちに、だんだん距離も近くなって。一番大きかったのはシェフチェンコとの練習でした。毎日カンナさんにくっついていて」

――今年1月から2月にかけて、ヴァレンチーナ・シェフチェンコがパラエストラ柏でファイトキャンプを行った時ですか。ということはMMAを始めて3カ月ほどでシェフチェンコと一緒に練習をしているのですね。

「とにかく倒されまくって、シェフチェンコにしがみつくのが精いっぱいでした。練習がキツすぎて死にかけましたね……。あとは防具を全て付けた状態で練習していたら、シェフチェンコが下からヒジ打ちを入れてきて、メッチャ鼻血が出ました(笑)」

――練習で下からヒジ打ちとは……、シェフチェンコは重田選手のキャリアを知っていたのでしょうか。

「いや、絶対にアマチュアでも試合をしたことがない人間だとは知らなかったはずです(苦笑)。組めば投げられるし、ガンガン殴られるし――でも毎日朝から晩までシェフチェンコと一緒に練習できて、得られるものは大きかったです」

――目指しているのは浅倉選手も出場しているRIZINなのですか。

「やっぱりRIZINには強い憧れがあります。憧れの選手が出ている舞台で――さいたまスーパーアリーナで試合がしたいんです。もしRIZINが女子ストロー級のベルトをつくってくれるなら、そのベルトを目指して頑張っていきたいですね。もしストロー級でベルトができなくても、スーパーアトム級までは落とせます」

――もしRIZINのベルトの前に浅倉選手が立ちはだかったら、どうしますか。以前から鶴屋浩代表は「パラエストラ千葉ネットワークは同門対決でも問題ない」と仰っています。

「えーっ!? うーん……、その時は全力で潰しに行きます。いつか憧れは越すしかないですから」

――なるほど。もともと入会してすぐ選手練習に参加していたのですか。

「そうですね。夜のプロ練はアマチュア選手も女子選手もいなくて、杉山廣平さん、鶴屋怜君や松井斗輝君とか男子のプロ選手だけ参加している時もありました。そのなかでまだ入会したばかりの私が、みんなにコテンパンにされて(笑)。でも私は強くなるためにパラエストラ柏へ入ったので、そういう練習に付いていくしかなかったです。柔道以外は何の経験もなかったので、初めてミットを打ったり、レスリングをイチから教えてもらったり……」

――重田選手に関しては、1戦目から2戦目の間の成長具合が速い印象があります。特にシングルレッグの入り方とスピードは、1戦目の高本千代戦と比べて2戦目のソン・ヘユン戦は、1年目とは思えないほど速かったです。

「ありがとうございます。でもレスリングを教わってから1カ月ぐらいで、あれぐらいの入り方はできていたと思います。柔道をやっていたおかげか、相手の懐に入ることには全く抵抗がなくて。ただ、1戦目から2戦目までの間に成長できているというのは、私自身もそう感じています。前の試合から今回のライカ戦まで3カ月ぐらいしか経っていないじゃないですか。その間に私は二回りぐらい、また成長しているので」

――プロ3戦目でライカ戦というのは、かなりのチャレンジだと思いました。しかしマッチメイクの裏には、それだけの自信があったのですか。……今、「チャレンジ? そんなことないよ」という表情になりましたね(笑)。

「ウフフフ。確かにキャリアを考えたら、周りからチャレンジマッチだと思われても仕方ないです。でも私にとっては別に――。今回はストロー級ではなくフライ級の試合だけど、そこも問題ないです。まずは与えられた試合を勝っていくことのほうが大事ですからね。

次も普通にやれば負けないかなと思っています。ライカ選手は元ボクシング世界王者ですけど、これはMMAなので。もちろんパンチの距離になったら危ないとは思っています。階級はひとつ上だし、パンチの距離からガッと詰められることは警戒しています。でも、その前に必ず仕留めますから」

■視聴方法(予定)
11月12日(日)
Pancrase338:
午前11時45分~U-NEXT、PANCRASE YouTubeチャンネル
Pancrase339:
午後17時15分~

■Pancrase338 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
三宅輝砂(日本)
櫻井裕康(日本)

<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
重田ホノカ(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
寺岡拓永(日本)

<バンタム級/5分3R>
高城光弘(日本)
平田丈二(日本)

<フライ級/5分3R>
萩原幸太郎(日本)
前田浩平(日本)

<ライト級/5分3R>
鈴木悠斗(日本)
上田智大(日本)

<フライ級/5分3R>
饒平名知靖(日本)
金澤臣人(日本)

■Pancrase339 対戦カード

<ライト級/5分3R>
松本光史(日本)
西尾真輔(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
矢澤諒(日本)

<ライト級/5分3R>
平信一(日本)
丸山数馬(日本)

<ミドル級/5分3R>
佐藤龍汰朗(日本)
荒井勇二(日本)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(日本)
岡田拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
濱田巧(日本)
大塚智貴(日本)

<バンタム級/5分3R>
平岡将英(日本)
谷内晴柾(日本)

<ストロー級/5分3R>
米山唯人(日本)
織部修也(日本)

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ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE RIZIN Shooto Shooto2023#06   エンゼル☆志穂 チャンネル パンクラス ライダーHIRO 上原平 修斗 児山佳宏 内田タケル 堀内佑馬 大竹陽 宝珠山桃花 岩﨑大河 平川智也 扇久保博正 杉本恵 石井逸人 磯部鉄心 藤野恵実 鶴屋怜 鶴屋浩

【Shooto2023#06】計量終了 堀内佑馬が体重を落とせず。重い空気の修斗計量会場から、よもやま話

【写真】果たして、この顔合わせは明日実現するのか。正式発表を待ちたい(C) MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#06の計量が港区のハルビゾン100で行われた。
Text by Manabu Takashima

メインは北米MMAで成長をしてきた堀内佑馬と石井逸人のフライ級戦が予定されているが、堀内が本計量でリミット600グラムオーバーで再計量に。

フェイスオフでも視線を合わせることなく、マイクでも「スミマセン」というのみの堀内は、再計量は57.0キロで300グラムオーバーに終わる。が、あの状況から300グラムも落としたことで体は限界を迎えているだろう。

正式発表ではないが、コーナーに就くために来日したコリン・オーヤマ氏によると、「相手はリミットまで落とさないと戦わないといっていたが、ユーマは髪の毛も切って気を失いかけている」と現状を話している。

石井は計量直後に「これでは100パーセントで戦えない。改めて別の機会に100パーセント同士で戦いましょう」と発言。堀内が歩くのもままならず、トイレで嘔吐する姿も目にしており、石井としては純粋に万全の堀内と戦いたいという意思が伺えた。

そんな重い空気だった計量会場からよもやま話をお届けしたい。


■インフィニティリーグ2023女子ストロー級で宝珠山桃花と戦う藤野恵実は、以前のように美白ライトや写真の美白加工も必要がない白い肌に。「それだけ潤っているんです」という藤野に対し、夫でありコーチでもある津田勝憲氏は「水抜きで、顔が白くなっているだけですよ」と言い放っていた。

■修斗初出場、平川智也と対戦するライダーHIROは、計量をパスしてファイティングポーズを取る――と、司会進行の北森代紀氏より「そこは仮面ライダーのポーズじゃないの? 魔マフラーをしても体重オーバーじゃないでしょ」と突っ込まれてしまう。またライダー口調の意気込みには、岩﨑大河が我慢出ないという風に懸命に笑うのをこらえる場面も見られた。

■RIZIN、Pancrase、修斗が同日開催となる明日。その3つの大会全てに選手を送り出すパラエストラ千葉ネットワーク。明日の後楽園ホールには内田タケルと児山佳宏が出場するが、セコンドは内田によると、扇久保博正が務めるという。明日のパラ千葉勢、RIZINには御大・鶴屋浩、パンクラスは鶴屋怜がセコンド業務に就く模様だ。

■視聴方法(予定)
9月24日(日)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人:56.7キロ
堀内佑馬:57.3キロ→57.0キロ

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河:83.7キロ
キム・ウンス:83.7キロ

<バンタム級/5分3R>
平川智也:60.9キロ
ライダーHIRO:60.7キロ

<フライ級/5分3R>
内田タケル:56.5キロ
大竹陽:56.6キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実:52.0キロ
宝珠山桃花:51.8キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵:51.5キロ
エンゼル☆志穂:51.7キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平:65.9キロ
磯部鉄心:66.1キロ

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏:65.6キロ
メイヘム和也:65.6キロキロ

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太:60.9キロ
杉野光星:61.1キロ

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔:56.5キロ
神里昭吾:56.3キロ

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【RIZIN44】1年半振りの実戦、中島太一戦へ。岡田遼─01─「もう一度MMAを楽しみたいと思っています」

【写真】我々はファイター岡田の言葉が聞きたかったわけです(C)SHOJIRO KAMEIKE

24日(日)、さいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN44で、元修斗世界バンタム級王者の岡田遼が現パンクラス同級王者の中島太一と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年3月に修斗のベルトを失って以降、岡田は平良達郎や鶴屋怜など後輩ファイターのサポートに回っていた。その10カ月間で、客観的に自身を見つめることができたという。岡田遼が語る、岡田遼のMMAとは。


――昨年3月の安藤達也戦以来、1年半ぶりの試合を迎えます。その間、岡田選手は平良達郎選手や鶴屋怜選手などをサポートする姿が目立っていました。岡田選手にとっては現役のファイターと、セコンドやトレーナーとしてのサポートでは、どちらのほうに重きを置いているのでしょうか。

「この1年ぐらいの間は、8-2で後輩たちのサポートに回ってきました。でもRIZINで復帰戦が決まってからは、8-2で選手としての僕を優先してきたつもりです」

――他の選手のサポートに回った理由は、岡田選手自身の試合がなかったことですか。それともサポートにシフトし始めていたので、ご自身は試合をしなかったのでしょうか。

「前者ですね。まず修斗のベルトを失った時点で、少し休もうと思っていました。その結果として自分は試合をしない、ならば後輩たちのサポートに回ろうと。鶴屋浩さん(パラエストラCNW代表)や松根良太さん(Theパラエストラ沖縄代表)のお手伝いをしたいと思いました」

――岡田選手がトレーナーとして重要視していることはありますか。

「主役はトレーナーではない、ということですね。あくまで選手やクライアントさんが第一です。なかには自己満足みたいに、自分がやらせたいメニューをやらせる方もいるじゃないですか。それではダメですよね。まず選手やクライアントさんがやりたいことを聞き、その日のコンディションを見ながら、相手の希望に寄り添う形で僕のほうからトレーニングメニューを提案する。だから、やる気のない人に当たっちゃうと全然伸びないんですよ。『やる気がないなら、やらなくて良いんじゃないですか』という感じなので(笑)」

――指導を受ける側が丸投げしてきては、何も伸びないですよね。

「アハハハ。僕も最初に『丸投げはしないでください』って言います」

――ではトレーナーやセコンドとしての活動から、ファイターとしての岡田選手にフィードバックされているものはありますか。

「ありますね。主観と客観の差って大きいじゃないですか。今まで僕は、自分のことだけを考えて選手活動をしてきました。そこで一歩引いてセコンドやサポートで後輩たちを見た時に、『意外と乖離があるなぁ』と思いました。

選手たちは試合前になると、どんどん視野が狭くなってくる。考えていることも堅くなる。傍から見ていると、『もっと柔らかく考えたら良いのに』と思うことがあって。でもコレって、自分も選手の立場では『今日はこの練習をしなきゃいけない』、『こうしないと勝てない』、『この食事を摂らないと絶対に計量オーバーする』とか堅く考えがちでしたよね」

――そこで自分のことを客観的に捉えることができたわけですね。

「自分も選手としてMMAを続けていくうえで、思考が柔軟になりました。いろんな選手がいて、いろんな方法がある。それこそ平良達郎のUFCに同行して、他の選手の水抜きをチラ見したり(笑)。結果、『これしかない』というものはなくて。おかげで選手としての引き出しも増えたと思います」

――岡田選手の試合は、良い意味でしっかりとプラン通りに遂行されているものだと思います。そしてプランAがダメならプランB、プランBがダメなら……と、いくつものプランが枝分かれで用意されている。一方で、それだけ綿密にプランを立てることが弊害になったケースはありましたか。

「あります、あります。こちらが用意しているプラン以上のことを相手がやってきた時、それに対処しないといけないじゃないですか。やっぱり戦いなので。でもその状態になると、自分が何をすれば良いのか分からくなるということはありました」

――岡田選手は思考もスマートですし、器用だから何でもこなせる。しかし何でもこなせるからこそ、器用貧乏に陥ってしまっていたのでしょうか。

「それこそが、まさに最近の僕の試合ですよ(苦笑)。自分の試合を視て、本当にそう思います。直近でいうと安藤達也戦は、1Rにバックを奪うなど僕が良いポジションにいました。そこで、いくつもの選択肢が浮かんだんです。『ここで攻めても良いけど、5Rあるしな……』とか、いろんな展開を考えてしまって。そういうことを試合中に考え込んでしまうんです。

元谷戦でもそうでしたね。『ここでどうしようかな』と考えているうちに、試合が終わってしまって。突破力や爆発力といったものが足りないというか。やることを決めて『ここはコレしかない!』というふうに戦う相手には、勢いで押し負けることがあります。そういうところは修正しないといけないと思っていました」

――安藤選手と元谷選手が、まさに自由な戦いを見せるタイプですからね。岡田選手としては、そういった自由に戦うファイターに憧れはなかったですか。

「自分は全くタイプが違いますからね。自分の場合は『シチュエーションごとに感覚で戦うようなスタイルだと上に行けない』と思っていました。全部キッチリと綿密にファイトプランを立てて試合に臨むことで、修斗のチャンピオンになることができたんです。でも、上に昇っていくにつれて――試合をしていて楽しくないんですよ」

――……。

「それで結果も芳しくなくて。今はベルトも巻いていないし、失うものは何もないから、ここでもう一度MMAを楽しみたいと思っています。今まで走ってきた路線とは違うMMAをやってみたい。違う路線のMMAに興味がある、というのが今の僕なんです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月24日(日)
午後2時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN44対戦カード

<フェザー級/5分3R>
クレベル・コイケ(ブラジル)
金原正徳(日本)

<フェザー級/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
萩原京平(日本)

<ライト級/5分3R>
スパイク・カーライル(米国)
堀江圭功(日本)

<フェザー級/5分3R>
中原由貴(日本)
白川陸斗(日本)

<フェザー級/5分3R>
摩嶋一整(日本)
横山武司(日本)

<バンタム級/5分3R>
中島太一(日本)
岡田遼(日本)

<ヘビー級/5分3R>
シビサイ頌真(日本)
ヤノス・チューカス(ハンガリーム)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
トッド・ダフィー(米国)

<フライ級/5分3R>
福田龍彌(日本)
山本アーセン(日本)

<フライ級/5分3R>
征矢貴(日本)
ラマザン・テミロフ(ウズベキスタン)

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【Road to UFC2023Ep05】鶴屋怜が振り返る、クリマコ戦─02─「やっと”MMAをやった”感がありました」

【写真】笑顔、安堵感の岡田遼&鶴屋浩。そして、テンションが高いままの鶴屋怜。良い感じだ(C)MMAPLANET

8月27日(日・現地時間)、シンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたRoad to UFC 2023Ep05のフライ級準決勝で、マーク・クリマコから判定勝利を収めた鶴屋怜インタビュー後編。
Text by Nakamura Takumi

左ヒザを負傷し、PRP注射の効果もあってRoad to UFC準決勝ラウンドを勝ち抜くことができた鶴屋が、父・浩と共にクリマコ戦を振り返る。父と息子、岡田遼、陣営の合致した考え、加えてプレイヤーに対し勝利を掴むためのコーナーマンの仕掛け等々、心理面、技術面からMMAの醍醐味、そして核心に触れたい。

<鶴屋怜インタビューPart.01はコチラから>


――2Rを終えた時の心境はいかがでしたか。

「ちょうどセコンドと会話しているのが映像にも残ってるんですけど、僕が岡田さんに『僕、勝ってますか?』と聞いたら、岡田さんから『2Rは取られているかもしれない』と言われて、思わず『フォーー!!』と叫んじゃったんです(笑)」

――あれは見ているこちらも驚きました(笑)。

鶴屋浩 僕としてはポイントはイーブンだと思ったから、3Rは無理して極めにいかなくてもいい、テイクダウンして手堅くいかせたかったんです。それで2Rは取られたと伝えたら、なぜか興奮して叫んでいました(笑)。普段はあんなこと言わないのに。

「興奮してたんだよ、きっと(笑)」

――その3R、ここも鶴屋選手がテイクダウンに入り、グラウンドでフルバックをとりました。ボディで足を四の字フックをして、左足をクリマコの右足にかけた状態です。この時に首を抱えて極めに行っていますよね。

「1Rとは逆でこの態勢から首をひねって変形ツイスターみたいな形で極まることがあるんですよ。ただクリマコの左腕が曲がった状態で僕の内側に来ていて、本当はこの腕が伸びた状態で僕の外側に抜けていたら極まるんですよ。でも僕も焦っていたので強引にいきすぎましたね」

――このあとクリマコは何度か正対しようとしてきますが、足が一本深くフックできていればバックキープできるものですか。

「四の字ロックをしている僕の足が相手の対角の足まで引っかかってるんで、これがかかっていればバックキープできるんで大丈夫でした。ただ、1Rと同じようにクリマコは手首を持ってはがして、しつこくディフェンスしてくるんで、これは嫌でした。おそらくクリマコもここを何とかしのいでスタンドの一発にかけようって気持ちだったと思うんですよ。だから必死だったし、徹底していましたよね」

――残り1分、1Rと同じように鶴屋選手がクリマコの左腕を小手に巻いて投げから足関節を狙い、スクランブルの攻防になってお互いに立ち上がります。

「ちょうどこの攻防をしているところから時計が見えて、残り50秒くらいだったんです。だからスタンドになった時に打撃で一発かますか、テイクダウンに入ったら終わるだろうなと思っていたら、あんなことになりました(苦笑)」

――クリマコの右ミドルが鶴屋選手のダブルレッグにカウンターで合う形になり、鶴屋選手がダウン気味に倒れました。あの場面は覚えていますか。

「ダブルレッグに入った時に蹴りが来たのが分かったんで、蹴りに反応して後ろにのけぞろうとしたんです。それと相手の蹴りのタイミングが合って、後ろに吹っ飛ばされたみたいになりました。実際、蹴りは腕に当たっていたし、ダメージはなかったんですよ。そのあとの右アッパーも見えていたから自分から寝転がって、もらわないようにしたんですけど……見栄えはむちゃくちゃ悪かったです(苦笑)」

――そしてここで追撃しようとしたククリマコから上を取り返すわけですけど、これはいわゆる柔術のホレッタスイープですよね。

「この時はあまり何も考えてなかったですね。とりあえず上を取ろうと思って必死に動いていた感じです」

鶴屋浩 20年くらい前にホレッタ・マガリャエスが来日したとき、僕が彼を国内の色んな道場に連れて行ったり、一緒に教則本を作ったりしたんです。その時に本人からホレッタを教えてもらって、僕も道場でも教えていました。きっとそれが試合で自然に出たんでしょうね。

「スイープの形は覚えてないですけど、後ろ袈裟で抑えるのは好きなんですよ。パスガードするときもこっち(後ろ袈裟)で抑えるのが多いんで、だから最後は自分の得意な形に収まりました」

――最後は横三角の形から足関節を狙いに行って試合終了となりました。これは最後まで攻め続けようという意思の表れですか。

「お父さんがずっと『極めろ! 極めろ!!』って言ってるんですよ。内心この時間で極められねえだろと思いつつ(笑)、ヒザ十字を狙ってみようとは思いました」

鶴屋浩 万が一、あの打撃でポイントがついていたら、3Rに試合をひっくり返されちゃうわけじゃないですか。極めるのが難しいのは分かっていましたが、最後まで攻めさせました。

決勝の相手はチーニョーシーユエ。決戦の日時は12月9日、その舞台は上海は梅賽徳斯-奔馳文化中心=メルセデスベンツ・アリーナか

――最終的にクリマコに判定勝利して決勝進出を決めました。

怪我があったなかでの試合、そして初めてフルラウンド戦っての勝利と多くの経験値を積むことができた試合だったと思います。

「初めて3R戦えたし、しかも3Rを取ったほうが勝つという展開で、お互い勝負をかけるラウンドを経験できたのもよかったです。何か僕としてはやっと“MMAをやった”感じがしました。こういう試合はいずれ経験しなきゃいけないと思っていて、UFCに行く前に経験できたことは本当に大きかったですね。次の試合までにヒザをしっかり治して、もっといい状態に仕上げて決勝に臨みたいと思います!」

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【Road to UFC2023Ep05】クリマコ戦を鶴屋怜が振り返る─01─「ツイスターは展開を創ることが目的」

【写真】戦った本人、そしてセコンドの父。両者の言葉で、試合を振り返ります。これがJ-MMAのチャレンジです(C)MMAPLANET

8月27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されたRoad to UFC 2023Ep05のフライ級準決勝で、マーク・クリマコから判定勝利を収めた鶴屋怜。
Text by Nakamura Takumi

左ヒザの怪我により組み技・寝技の練習がほぼゼロという状況での一戦となったが、結果的にはフルラウンド戦い抜いての勝利というKO、一本勝ち以上に大きな経験値を積む試合となった。この試合後のインタビューでは組み技、寝技の攻防を中心に鶴屋が何を考えて戦っていたかを訊いた。


組み技の練習再開したのは8月17日、この時点でも本当に様子見だった

──今回はRoad to UFCフライ級準決勝の振り返りインタビューとなります。

MMAPLANETの試合レポートに書かせてもらいましたが試合前に左ヒザを負傷し、ほとんど組み技・寝技の練習ができないまま試合したそうですね。

「事前のインタビューで『今回は打撃を多めにやった』と言ったのは、あれはヒザの怪我で打撃の練習しかできない状況だったんですよ。走ることもできないのでスタミナにも心配があって。もし試合中にヒザを痛めたらどうしようとか、負けることへの不安よりも自分が動けなくなる不安が大きかったです」

――実戦的な練習ができないことはもちろん減量の問題はなかったですか。

「試合間隔が短かったので、試合が終わっても体重を戻りすぎないようにしてたんです。そうやって体重をキープしていた状況で怪我をしたので、減量の幅が少なかったのは不幸中の幸いでした」

――今までにない不安があったなかでの試合だったと思います。

「でもいざケージに入ったら一切不安がなくなって、普段の試合よりも集中していましたね」

――もうここまで来たらやるしかないと。

「はい。多少試合中は無意識にヒザをかばう場面もありましたけど、気持ち的には吹っ切れていましたね」

――では試合の細かい部分についてもお聞きしたいと思います。

まず1Rに鶴屋選手がダブルレッグからテイクダウンを奪い、スタンドでシングルバックを取ってツイスターを狙っていきます。前回の試合でもツイスターを狙っていますが、得意技の一つですか。

「これはツイスターを狙っていたというよりも、この形(シングルバック)からテイクダウンしたり、色んな展開を創ることができるんですよ。

みんなスタンドでバックを取ると前に倒してテイクダウンするんですけど、僕はツイスターの形で後ろに倒すのも得意ですね。

ここも結果的にツイスターは極められなかったですけど、僕が上になったじゃないですか。僕的にはこれでもオッケーなんですよ」

――ツイスターを失敗したわけではないんですね。

「失敗じゃないです。ここから展開を創ることが目的なので。バックをとった時に腕の力を使いすぎると、後半のラウンドでしんどくなるじゃないですか。ツイスターは腕の力を使わなくても、しっかり足の形が出きていたら力を使わずに相手をコントロールできるんで、腕と足を使うバランスを考えながらやってます」

――ちなみにここでツイスターを極めるとしたら、どういう形だったら極まっていたのですか。

「まず僕の左足のフックが浅いですよね。相手の右ヒザより上で組めていればよかったんですが、そこで組めてなかったんで、ここはツイスターにいくよりも、トップを取りに行こうと頭を切り替えました」

――残り1分30秒、スクランブルからクリマコにややバックを許す形になり、鶴屋選手はクリマコの左足に投げを仕掛け、前転して足関節を狙いに行きます。

「事前の試合の映像を見て、クリマコが相手の右ワキを差すのが得意なのは分かってたんですよ。なので右ワキを差して来たら、小手を巻いて攻防しようと思いました。ここはこだわろうと。最初は相手の左足を払ってるんですけど、本当はここから奥の足=右足をとってシングルレッグのような形で倒したかったんです。でも相手もそれを警戒して右足をとらせなかったんですよね。それで無理して右足を取りにいかずに、左足にヒザ十字にいきました。ヒザ十字自体は結構極まっていて、技に入った時に『バキ!』って音がしたんですよ。このままいったら極まるかなと思ったんですけど、抜けちゃったので上をとりにいきました」

――1Rを終えたセコンドとはどんな会話をして、2Rに臨んだのですか。

「相手のディフェンスが固くて、1Rと同じように極めにいったらスタミナを使いそうだなと思って。細かいところなんですけど、こっちがバックをとっても絶対に腕をたすき掛けさせないように、僕の腕をワキの下に挟んだままにしたり、必ず僕の手首を掴んできたり。それをはがして組んで……を繰り返すと腕が張りそうだなと。それで試合前にも話していたんですけど、2Rは打撃の攻防を多くしようと思いました」

――2Rに打撃の時間が長くなったのは想定内だったのですね。

「はい。右アッパーからの左ストレート、左のオーバーフック、合わせの右フックは練習していたものが出ていたと思います」

――2Rの2分過ぎ、スタンドのシングルバックの状態からクリマコに正対され、テイクダウンを許しました。

「これはセコンドの位置からだと、僕が両ワキ差されているよう見えたらしいんですよ。でも実際僕は右ワキだけ差されていて、左はクリマコの右腕と右ヒザを抱えてクラッチしてたんです」

鶴屋浩 いつもだったら尻餅をつく前の段階で倒れないんですけど、あれで倒れてしまったのは怪我している左ヒザが痛かったからだと思います。テイクダウンされたあとを見ても左足が伸びちゃっているので、曲げられなかったんです。

――そうした事情もあったのですね。ただ初めて尻餅をつかされた場面でしたが、上手く後方にクリマコを返して立ち上がることができています。

「この状態になると相手を僕の背中をマットにつけさせようとするじゃないですか。だからそれに逆らわずに、相手が寝かせようとするタイミングに合わせて自分も転がって相手を後ろに返したという流れですね」

――相手の力は使わずに返せたということですか。

「はい。強引に返すというよりも相手が寝かせるタイミングと合わせて僕も一緒に転がった感じです」

<この項、続く>

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【Road to UFC2023Ep05】クリマコ戦前の鶴屋怜「本戦を見据えて、打撃のチャンスがあったら見せたい」

【写真】無敗の選手には、特有の勢いがある (C)TAKUMI NAKAMURA

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep05のフライ級準決勝で、鶴屋怜が米国のマーク・クリマコと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

準々決勝のロナル・シアハーン戦では、父・鶴屋浩の得意技だった首投げからのVクロスを決めて快勝した鶴屋。UFC本戦へ向けて落とせない試合が準決勝・決勝と続いていくが、すでにその目はUFC参戦やUFCファイターたちとの戦いを見据えている。


――Road to UFCフライ級準決勝が迫ってきました(※取材日は15日に行われた)。今の仕上がりはいかがですか。

「いつも通りにいい感じに仕上がっています!」

――準々決勝後のインタビューではロータス世田谷やTRIBE TOKYO MMAでも出稽古しているということでしたが、今回の試合に向けて新たに取り入れていることはありますか。

「今回はあまり寝技の練習はやらないで、パンチメインの練習をしているんですよ。UFCの本戦に出てから(打撃を強化する練習を)やるよりも、こういう時期にやっておいた方がいいかなと思って。本戦を見据えて、次の試合は打撃を見せるチャンスがあったら見せたいと思います」

――まだトーナメント中ではありますが、すでに本戦を意識して練習をしているようですね。

「もちろんこの試合も大切なんで、この試合に勝つことにも力を入れているんですけど、自分の目標はUFCなんで、そこを見据えてやっています」

――どこで打撃を教わっているのですか。

「岡田遼さんに週1回パーソナルトレーニングという形で指導を受けていて、MMAのための打撃を教わっています」

――具体的にはどんな部分が伸びていますか。

「自分の武器であるテイクダウンがある中での打撃なので、相手がそこを警戒しているなかでいかに打撃を当てられるか。武器のテイクダウンをより活かすためにどんな打撃を当てるのか。そこを考えてやっています」

――組み技ベースの選手が打撃を覚える過程で、打撃偏重になってファイトスタイルが崩れる選手もいます。そのバランスはどう考えていますか。

「自分のなかでは純粋な打撃だけを練習するのではなくて、MMAにアジャストした打撃を覚えようとしているので、そこまで大きく変わることはないと思います。今までやっていきたことに、より打撃の要素が加わったというイメージですね」

――鶴屋選手はあまり前傾にならず、比較的に身体を起こして構えますよね。あまりレスリング出身らしくない構えですが、あれはあえてそうしているのですか。

「相手にプレッシャーをかけたいというのもありますし、テイクダウンを切るのにも自信があるので、いわゆるレスラーっぽい構えをしなくてもいいのかなと思ってやっています」

――誰かに指示されたわけではないのですね。

「そうですね。自分が動きやすいように構えて、ああいう形になりました」

――打撃のエッセンスが加わったことで、MMAでのスパーリングでも攻め手が変わりましたか。

「攻めのパターンは増えましたね。打撃を意識させることで、今までよりもテイクダウンが取りやすくなりました」

――打撃以外の部分ではどこを伸ばしたいと思っていますか。

「言ったらキリがないんですけど、寝技も完璧なわけじゃないし、全体的にバランスよく自分を向上させたいです」

――ここまでの戦績は7戦7勝。すべてフィニッシュして勝っていて、試合で劣勢になる場面もあまりない。試合で反省することが少ないと思うので、自分の課題を見つけることは難しくないですか。

「よく反省点がないように思われがちなんですけど、自分のなかでは『ここダメだったな』と反省する場面もあるんですよ。例えば1Rに雑な動きをしてしまうことがあったり。UFCの本戦で試合するようになったら、その雑さを突かれてラウンドを落とすことが出てくると思うんです。そういう細かい反省点を鍛える…というか、試合を重ねて慣れていきたいです」

――やはり見ているところはUFC本戦を見据えた戦いですね。

「今のレベルの相手だから押し切ることができたけど、もし相手が柔術黒帯だったら極められていたかもしれないし、簡単にエスケープされていたかもしれない。自分のなかで感じている修正点をなくしていきたいです」

――では前回のロナル・シアハーン戦を振り返って、どのような修正点がありましたか。

「2Rは落ち着いて自分のやりたいことができたんですけど、1Rは攻めようとしすぎて飛ばしすぎたかなと思います。極めよう、極めようとすればするほど、逆に極められなかったりするので。もっと力を抜いて戦えればよかったかなと思います」

――MMAにおける脱力&出力のタイミングはまだ難しいですか。

「そうですね。前回のシアハーン選手は試合映像を見る限り、そこまで力はないと思ったんですけど、実際に組んだら結構力が強かったんですよ。どうしても試合にならないと分からないことってあるし、いざそういう場面が来たときに、まだびっくりしてしまうことはあるかもしれないです」

――準決勝で対戦するマーク・クリマコ選手にはどんな印象を持っていますか。

「全体的にバランスよくできるかなと思います。ただ極めが強いわけでもないので、いつも通りやれば1Rか2Rでフィニッシュできると思います」

――バランスがいい選手=警戒すべき特徴や武器がないという部分もあります。そういう相手の攻略法はどう考えていますか。

「この相手だから対策を立てるというのはなく、普通にテイクダウンして一本取れれば取りたいです。ただ戦績がキレイな選手なので、そこまで上手くいかないと思うんですよ。そうなった時に今練習している打撃の部分を見せられたらいいなと思います」

――決勝の相手=チーニョーシーユエ×チェ・スングクの勝者について意識はしていますか。

「僕としてはクリマコ選手が一番手強いと思っていたので、決勝はどちらが来ても問題ないかなと思います」

――あと2つ勝てば優勝、現実的にUFC参戦が見えてきました。今のこの状況をどう感じていますか。

「UFCという目標があって、デビューしてから父親と『どんなキャリアを作っていこうか?』という話をしてきたんですけど、今のところすべて上手くいっているかなと思います」

――今回初めて鶴屋選手を取材させてもらったのですが、21歳ながら非常に落ち着ているし、しっかり自分の考えを持っている選手だなと感じました。昔からそういう性格だったのですか。

「そうですね。僕は3歳からレスリングをやっていたんですけど、小学生の頃、試合後にお父さんに何か言われても『俺には俺のやり方があるんだよ!』って言い返していました(笑)。そうやって自分の芯を持っている方だと思います」

――勝手なイメージで恐縮ですが、親子で格闘技をやっていると、親からの影響が強かったり、あまり親に対して自己主張しない印象がありました。

「僕のお父さんは練習中に何かを言ってくるタイプじゃなかったし、技術的にどうこう言う感じでもないので、それも影響していると思います」

――先ほどのどのようなキャリアを作っていくかという話も自分発信だったのですか。

「そうですね。まずは自分のやりたいことを伝えて、それを軸に色々とサポートしてもらっています」

――プロとして結果を出して、戦うステージもステップアップすることで注目度も上がっていると思います。周りの期待やプレッシャーは感じていますか。

「プレッシャーに感じることはないんですけど、無敗の選手として変なところで躓けないなとは思います」

――例えば無敗というレコードにはこだわりがありますか。

「見ている人たちにとっても無敗って分かりやすいと思うんですよ。僕を応援してくれる人だったら『無敗の鶴屋怜ってどれだけ強いの?』と期待してくれるし、アンチだったら『鶴屋怜、そろそろ負けねえかな?』という目線で試合を見るかもしれない。形はどうあれ自分の試合をたくさんの人に見てもらいたいし、それがもっと格闘技が盛り上がるきっかけになってくれたら嬉しいです」

――プロとして、たくさんの人に試合を見られることが好きなのですね。

「はい。僕の中でそれは大きいですね。試合が決まってから一カ月、二カ月ずっと試合を楽しみにしてくれているファンの人たちがいるわけじゃないですか。そういう人たちの応援はやっぱり力になります。アンチの声は気にしません(笑)」

――ではその応援している人たちも含めて、どんな試合を見せたいですか。

「問題なく圧勝して勝って、決勝も勝って優勝します!」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

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ABEMA DEEP MIYU MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase335 Pancrase336 Road to UFC RYO UFC YouTube   シンディレ・マネンゲラ パンクラス プロレス ライカ 中村優作 中田大貴 住村竜市朗 名田英平 川北晏生 平田樹 平田直樹 松井斗輝 沙弥子 海外 田中路教 草MAX 近藤有己 野田遼介 高城光弘 高木凌 鶴屋怜 鶴屋浩 黒澤亮平

【Pancrase335&336】計量終了 中村優作滑りまくり──パンクラス計量会場で見聞きした、よもやま話

【写真】名田が計量を無事パスした時には、約開始から2時間──午後1時58分になっていた (C)MMAPLANET

明日9日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase335&336の計量が8日(土)、新宿区の新宿サンエービル会議室で行われた。

昼夜2本立ての明日のイベントの計量は335大会が正午から、336大会は12時50分から始まったが、共に1度目の計量で体重をオーバーする選手が現れた。

それでも336大会で川北晏生と対戦する高城光弘と、335 大会でRyoと戦う名田英平は時間内の再計量でパス。しかし、前田浩平の相手ジョセフ・カマチョは「僕もグアムに行った時は減量が大変でした。落とせること信じています」という前田のエールも届かず、時間内にパスできずに契約体重マッチとなった。


■計量パス後、それぞれマイクで意気込みを語るというなかで段取りとして「直接、対戦相手にマイクを渡すのが嫌な場合は、こちらに変えてしてもらってそれを渡します」という説明がなされていたが、336大会のメインの田中路教がシンディレ・マネンゲラにしたように、殆どの選手が直接マイクを対戦相手に手渡していた。

■その田中のセコンドとして、計量会場を訪れた盟友・中村優作は「やっぱり南アフリカの人は蛍光灯に弱くて、部屋の中ではサングラスをしてるんですかね」とボケなのか、本気なのか分からない一言を吐く。

さらに「選手はマイクを自分から要求することはできません」という審判団の説明を受けて、計量終了後に「セコンドはマイクを要求して良いんですか」と質問し、またもスベる。それでも慈悲深い梅木良則氏より「退場してもらいます」と返答を貰っていた。

そんな男どアホウ中村は大阪市阿倍野区にある洪游會本部道場で、日本拳法家をMMAファイターに育てるべくチーム・ファウストを結成し、7月30日のDEEP大阪大会に角野晃平がプロ2戦目に挑むなど、団体の枠を超えた若い選手の育成に乗り出している。

■今やメディアの前にすっかりと姿を見せなくなった平田樹も、立川大会の計量と同様に兄・直樹の共に計量会場に。再び海外での練習が予定されているなか、現状はトライフォースでトレーニングをしているという。

■ライカと戦うプロレスラーのNAGIは、計量をマスク着用で無事終えた。

明日の試合では当然のように素顔で戦うことが、審判団より確認されている。

■パンクラス2戦目=大塚智貴戦を控えた松井斗輝は「この試合で勝って、次、タイトルに」と宣言。その松井は明らかに体が大きくなり、より組み技有りのMMAファイター・ボディとなっていた。「サポートを受けフィジカル・トレーニングを取り入れた効果」と鶴屋浩パラエストラ千葉ネット代表の弁。松井が狙うタイトルは鶴屋怜が保持しているが、パラ千葉ネットのベストストーリーは鶴屋がRoad to UFCで優勝してベルトを返上、そのベルトを松井が取る獲るというものだ。

■Pancrase335視聴方法(予定)
2023年7月9日(日)
午後12時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET, ABEMA プレミアム、U-NEXT

■Pancrase336視聴方法(予定)
2023年7月9日(日)
午後5時15分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET, ABEMA プレミアム、U-NEXT

■Pancrase336計量結果

<バンタム級/5分3R>
田中路教:61.55キロ
シンディレ・マネンゲラ:61.3キロ

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗:77.5キロ
草MAX:77.45キロ

<ストロー級/5分3R>
野田遼介:52.55キロ
植松洋貴:52.6キロ

<フェザー級/5分3R>
糸川義人:65.8キロ
平田直樹:66.15キロ

<フライ級/5分3R>
大塚智貴:56.7キロ
松井斗輝:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
高城光弘:61.7キロ→61.65キロ
川北晏生:61.1キロ

<女子フライ級/5分3R>
ライカ:57.1キロ
NAGI:55.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎:76.75キロ
伊藤丈皓:77.45キロ

■Pancrase335計量結果

<フェザー級/5分3R>
中田大貴:65.9キロ
高木凌:66.05キロ

<ストロー級/5分3R>
黒澤亮平:52.6キロ
小林了平:52.15キロ

<ウェルター級/5分3R>
近藤有己:72.5キロ
佐藤豪則:72.6キロ

<フェザー級/5分3R>
名田英平:67・25キロ→66.15キロ
Ryo:66.15キロ

<57.8キロ契約/5分3R>
前田浩平:57.05キロ
ジョセフ・カマチョ:58.05キロ→57.85キロ

<ライト級/5分3R>
余勇利:70.65キロ
貞永大輔:70.15キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.7キロ
MIYU:46.6キロ

<ライト級/5分3R>
水杉泰誠:70.7キロ
鈴木悠斗:70.45キロ

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【Road to UFC2023】準決勝へ 初戦完勝の鶴屋怜「クリマコは怖くない」&「反対側の方がレベルが低い」

【写真】余裕の笑み!!(C)MMAPLANET

5月27日にRoad to UFCフライ級準々決勝で、ロナル・シアハーンと対戦した鶴屋怜。父・鶴屋浩の得意技だった首投げからのVクロスを決めて快勝した。

韓国、中国勢と比較すると明らかに力が落ちるインドネシア人ファイターとのマッチアップを、そのフィニッシュでインパクトを残した鶴屋は、他の勝者3人の試合を見終えてトーナメント制覇にさらなる自信を深めていた。そして、アジア・レベルでなく世界を見据えた練習が始まっている。


――首投げ、Vクロス。アレは狙っていたのですか。

「全然狙っていないですよ(笑)」

──エェ、狙わずにアレがあの場で出るものですか?!

「狙ってはいないんですけど、練習で使っているので自然と出たッスね」

──初回、ツイスターを極め切れなかった。その結果、あの最高の一本勝ちにつながったかと。

「相手は組んでみて、粘り強いというか。これまでの相手より、耐えているなっていう感じでした。実際には、かなり極まっていたと思います。顔を見ても、タップ直前だっただろうし。ただ自分も力を使い過ぎるのは良くないので、途中から無理するよりもとりあえず動いで次の展開を創ろうと。それで2Rになったとしても、そこで極めれば良いかという風になりました」

──初めての国際戦。フィジカルの違いなどは、感じられましたか。

「一瞬のパワー、瞬間的なパワーはありました。抑えていても、バンっていう勢いでひっくり返そうとしてきたり。でも、組み力はそれほど強いとは思わなかったし、フィジカルで負けているとも思わなかったです」

──文句がつけようのない勝利です。同時に勝って当然と思っていました。

「そうですね」

──そういうなかで次は米国人のマーク・クリマコと対戦することになりました。他の出場選手と比較して当然ですが、よりウェルラウンダーというか北米的なMMAをしているように見受けられました。シアハーンのような瞬間的な力があるかもしれない相手が、MMAができる。その点はどのように考えていますか。

「確かにこのトーナメントのなかではMMAができて、強い相手だと思います。でも、準々決勝の試合を見ても負けるような相手じゃないし、フィニッシュできる相手です。しっかりとフィニッシュして勝ちたいです」

──もともとはクリマコに敗れたイ・ジョンヒョンを怜選手はマークしていましたが。

「Road FCの試合映像を見た時は結構動きが良いなと思ったのですが、クリマコとの試合は2人とも揃って動きは今一つでした。そんなに強さは感じなかったです」

──互いが力を相殺しあったということは考えられないでしょうか。

「う~ん、それにしてもイ・ジョンヒョンもテイクダウンディフェンスが全然できていなかったですし。上海でミットをやっているのを見たのですが、そんなに凄いとは思わなかったです。これまで、テイクダウンがない相手と戦ってきていた。そのなかで、あの打撃の打ち返しがあって印象が良く見えただけで。それほど武器はないかと。試合をしても勝てると思います。

そのイ・ジョンヒョンに対して、クリマコもああいう勝ち方をしただけなので。何か一発があるわけじゃないし、怖くはないです。自分としては一発のパンチがあるとかっていう選手の方が怖いので。戦いやすい相手だと思います」

──そうなると、反対側の山で勝ち残っているチーニョーシーユエ、チェ・スングクも一発があるとは思えないです。

「反対側の方が、レベルが低いです」

──インドのスミット・クマール、ヤバいのが出てきたという評判だったのですが……。

「お父さんもレスリングの世界大会のジャージを着ていたから、『あれはレスリングだと、勝てないぞ』と言っていたのですが……レスリングでなくグラップリングの大会に出ていたことが分かって(笑)」

──アハハハハ。取り越し苦労でしたね。

鶴屋浩 怜と大学のレスリング部で何度か練習している川原波輝選手が、なんか一緒に練習していた時があったみたいで。結構、やるって聞いていたんです。そうしたら、レスリングの世界大会のジャージを着ているから……ヤバいぞって(笑)。

「タイで会った時も、川原選手が『Road to UFC』に出るインド人で強い選手がいるって教えてくれて。ただ、レスリングは強かったですね」

──あの選手がMMAの経験を積んでいくと、強くなりそうですよね。と同時に怜選手の口ぶりからすると、優勝に向けて相当に自信を高めているように感じます。

「そうッスね。出場が決まった時には、Road to UFCにはどれだけ強い選手が出てくるのかドキドキしていたんですけど、準々決勝を見て……普通に優勝できる。気合を入れるために『3試合、全てで一本勝ちする』って言ってきたのですが、本当に全部一本勝ちできそうです」

──お父さんも同じ意見ですか。

鶴屋浩 相手をバカにしたりだとか、下に見てということではなく、真剣に向き合ったうえで、スタミナが切れるとか、怪我があるとか──何かが起こらない限り、今回のメンバーでは行けるかと思います」

──押忍。ファイトウィークの過ごし方など、しっかりと初めてのことだらけのなかで、得られるモノも多かったかと思います。

「そうですね。減量のせいか、向うの水のせいなのか調整をしている時には息が切れるのが早いと感じていたんです。でも、試合になると全然問題なかったです」

──これはもう言ってもしょうがないのですが、ここまでほぼ攻め続けてきて、凌ぎ合いの経験がないまま来ています。そして、Road to UFCもこの感触のままだと、一方的に攻めるだけでUFCに進むことになりますね。

「攻防ないのは、攻防にならなかったからで。攻防が必要な相手になると、自然と攻防になるはずです。やる必要がない相手には、すぐに勝てば良いし。練習と試合は違いますが、練習では攻防をしています。それが試合になると、極めちゃっているだけなので。攻防になるなら、攻防をして勝ちます。

3Rを戦う必要性があるのも分かります。その経験はいずれするだろうし。ただ、一本勝ちが必要だって言われていて、俺が一本勝ちすると判定勝ちも必要って言われて。おい一体、どっちなんだよって。どっちをやれば良いだよとは思います(笑)」

──皆、老婆心をもって怜選手のことを見守っているんですよ(笑)。負けて欲しくないのに、被弾する経験も必要なんじゃないか──とか思って。

鶴屋浩 MMAはあらゆることが起こりますからね。不安要素を挙げると、いくらでも出てきます。

──そのような中、ロータス世田谷で出稽古を始めたそうですね。狙いは何なのでしょうか。

「前から行きたいと思っていました。火曜日は元々パラエストラ柏もグラップリングの日なので、同じ日にグラップリングの練習を入れました。あとは木曜日にTRIBE TOKYO MMAに行かせてもらっています。どうしてもここだけでやっていると、皆の手の内が分かっているので、色々な選手と練習をしたいと思いました。

初めて組む人なんかは、終わってみると腕がパンパンに張っていたりして試合に近い感覚になれますし。それこそロータスに行くと、自分より強いグラップラーの人がいるんで。自分が極められるようになるのも練習ですが、極められないでいるのも練習になります。それを良く知らない人とやることで、さっきも言いましたが試合に近い感覚を味わっています」

──なるほどぉ。ロータスの練習では引き込んでくる選手もいるかと思います。

「ハイ。それこそ自分がテイクダウンを決めた時の状況と同じですし、そこからパスができるようになった方が良いので。グラップリングの練習ですが、MMAをイメージしながらやっています」

──足も狙われるかと。

「足に関しては、大丈夫ではないですが……パラエストラ柏に今成柔術の秋山(実=ゴリる)さんが来てくれていて。足関節でいえば、もう最初の頃は10本ぐらい取られていたので。秋山さんと練習を続けてきたことで、あまり取られなくなってきました。ただ、足関がヤバすぎて、こっちも全然取れないです」

鶴屋浩 秋山君は凄く優しい子で、壊すようなことはしないですけどね。

──今の時代、腕でも、足でも練習で壊すという感覚がもう異常かと。それとTRIBEではどのような目的意識を持って練習しているのですか。

「ドリルやシチュエーション、短い時間でそれこそ攻防をやっています」

──今日、何度目かの「なるほどッ」です。ともかくRoad to UFC、8月27日の準決勝から決勝へと、有言実行でお願いします。

「押忍。全部、一本勝ちします」

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