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【ONE FN08】ワクワクが止まらない。アレックス・シウバと対戦、山北渓人「ここからが本当の勝負」

【写真】来るべき日が楽しみでならない。そんな風な山北だった(※取材は3月10日に行われた)(C)MMAPLANET

25日(土・現地時間)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night08でONEデビュー戦=アレックス・シウバ戦を山北渓人が戦う。

無敗のままストロー級キング・オブ・パンクラスとなり、やや時間を置いたものの目標であったONEというワールドステージに立つこととなった山北をインタビュー。シウバ戦、それからの戦い、日本人対決──ストロー級という舞台では紛れもなく世界最高峰にあるONEでの戦いの日々に、胸を躍らせる山北の今の心境とは。


──昨年7月にパンクラス王座獲得、その前からONEへステップアップを公言していましたが、正式発表までなかなか時間を要しました。その間、不安はなかったですか。

「ちょっと期間は開いてしまいましたが、交渉は進めてくれていると思っていたので自分の中では100パーセント信じていました」

──この間、これだけ試合期間が開いたことで1試合、国内で挟みたいと思うことは?

「試合をしないとマズいとかはなかったです。パンクラスのタイトルマッチが決まった時からONEで戦うことをモチベーションにしていて。しっかりとタイトルを獲ったので、ONEで戦うことだけ見ていました」

──だからこそ、時間が掛かることに不安を感じるかと思うのですが。

「いえベルトも獲って、ONEからすると無敗でチャンピオンになったので契約しない理由がないと思っていました」

──……なんとも純粋な……。

「遅いなぁと思いつつも」

山﨑剛(Me,We代表) 僕が交渉していて、絶対に大丈夫だと話していました。遅いなぁとはありましたけどね(笑)。いや、ホントに信じていれば絶対に大丈夫だと自分も思っていましたよ」

──時間が掛かったということで、ONEに行くために必要な練習もできたかと思います。

「トップとも打ち合えるよう打撃と、ルールが変わるのでサブミッションの方も強化をしていました。打撃はずっとやってきた藤田大和さんだけでなく、弟の藤田健児さん(※プロボクサー)にボクシングを習っています。打撃って人によって色々とイメージが違うのでそのイメージを混ぜて、いいとこ取りのような形で自分でMMAにマッチさせて。最近、固まってきたような気がします。

魅津希さんともスパーリングをして、本当に速くて……。同じストロー級なので、自分もあれぐらいのスピードにならないといけないなと思います。そこの気持ちがあるから、良くなりつつあるけどまだまだだと感じます」

──これまで見せてきた組むための打撃と、やりあう打撃は違うかと思いますが。ONEでは後者の打撃も必要という考えでしょうか。

「プレッシャーが無いと組めるモノも組めなくなるので、打撃でちゃんと勝負できるようにならないと世界のチャンピオンレベルには勝てないと思います。そこは少しずつですけど、打撃は手に入れたいと思います」

──そうなると、スタンスも変って来ないですか。

「微調整ですね。これまで試合で打撃を出してこなかったので、今回は相手が柔術家ということもあるし、極めへのディフェンスも大事なんですけど……。自分が組みたい側だったのが、相手が組みたいというシチュエーションも出てくるかもしれないので、打撃をやる準備をしてきた形です」

──ぶっちゃけてアレックス・シウバは打撃と組みが、ハッキリしている印象があります。

「そうですね。組む時は振りまわす系の打撃をして、勢いで入る感じですね。でも、その方が自分としても見やすいですし、テイクダウンのディフェンスも自信があるので、組みたくても組まさない。相手が綺麗な打撃をやっている時も勝負して。組みたい時も打撃の雰囲気をみせて逆にテイクダウンを取りに行ったり、惑わせて戦います。相手のやりたいことをさせにように」

──そしてグラウンドになると、ONEの判定基準があるのでコントロールでない部分が必要になってきます。

「柔術、グラップリングだけだとアッチの方が経験があるので、パウンドが重要になってくると思います。あとはグラウンドのヒザが解禁されるので、そこはRoad to ONEの試合でもTKO(※2021年2月、安芸柊斗戦)しているように、一番の武器になると思います。グラウンドのヒザは積極的に使っていきたいと思います」

──純粋な柔術的なグラップリングだと、がぶられると引き込むことも十分に考えられます。そしてアレックス・シウバはMMAでも、積極的に引き込んで潜ることがあります。

「柔術っぽい寝技をしますよね。あそこまで寝技をする相手は、これまでにいませんでした。極めも強いです。ただ練習でも大和さん、米倉大貴選手とスパーリングをしていて。

──米倉選手ですか!!

「米倉君が軽量級では日本一だと僕は思っています。足関節、スイープ、パスという面では相手も狙ってくるでしょうけど、米倉君より強いとは考えられないので。ディフェンスにも自信があるし、MMAとしてトップキープが僕の強味で。相手の得意なところと、僕の得意なところでマッチしています」

──米倉選手はセコンドでの指示でも、どれだけ知識が豊富なのかと感心させられます。

「米倉君の一番強いところは、パスガードだと自分は思っていて。足関節もそうですけど、システムが固まっているような感じします。ちゃんとトップを取って、殴る。その自信はあります」

──元チャンピオンですが、今のアレックス・シウバを相手にどのような試合をしないといけないと考えていますか。

「落ちているとは考えていないですけど、ランカーではないのでしっかり勝って、ベルトに近づきたいです」

──この間、ジャレッド・ブルックスがストロー級の頂点に立ちました。

「そこは想定内でした。ブジャレッドとパシオは全然タイプが違うので、どっちがやりやすいかといえば僕はパシオでした。ジャレッドは結構、厳しい相手になってくると思います」

──そこに行き着くまで、誰と戦っていきたいと考えていますか。

「一番戦いたいのはボカン・マスンヤネです。次に箕輪ひろば選手との試合が決まっていますが、あの試合が挑戦者決定戦。負けた方と僕が戦うと勝手に思っています」

──グスタヴォ・バラルトという相手も気になります。

「ぶっちゃけ、バラルトはあまりやりたくない相手ですね(苦笑)。これまで150センチ台の相手、僕の方が背が高いというのはなかったです」

──ONEという舞台ですが、猿田洋祐選手、名前が挙がった箕輪選手、川原波輝選手と修斗とDEEPの王者もいます。

「できれば海外で日本人同士の試合はやりたくないという気持ちもあります。でもパンクラスのチャンピオンとして、修斗のチャンピオンとかはやってみたくて。前に猿田さんと北方(大地)さんがやっていて、猿田さんが勝っています。僕もパンクラスのベルトを巻いたからには、一番はパンクラスだということを証明したいので、当たったらちゃんと日本人を倒して、まずは日本人最強を名乗りたいです。そうなるのは必然です」

──おお、頼もしい言葉です。他にダニエル・ウィリアムスや、その彼に勝ったジェレミー・ミアドと怖いけど勝手ながら楽しみな相手も多いですね。

「綺麗な打撃を使う選とも、しっかりと打撃で戦ってテイクダウンに持ち込めるようにしたいです」

──ONEで戦うことに向けて、過去最高のワクワク感なのでは?

「パンクラスのタイトルも大切でしたが、ONEに出ることがスタートだと思ってきました。やっと始まる。ここからが本当の勝負。ベルトを獲っても満足していなくて、そうなるにはONEのベルトを獲らないといけないです」

──そのためにデビュー戦は本当に大切になります。

「インパクトを残したいのもありますけど、どうしても負けられない。しっかりとフィニッシュすることに重点を置いているのがONEなので、フィニッシュすることが大切になります」

■放送予定
3月25日(土・日本時間)
午前8時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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o UFC キック マッケンジー・ダーン ミッシェレ・ウォーターソン 魅津希

UFC on ESPN+72:メインイベント・マリーナ・ホドリゲス vs. アマンダ・レモス

.女子ストロー級。ホドリゲス3位。レモス7位。

現在4連勝中のホドリゲス。ウォーターソン戦とマッケンジー・ダーン戦ではメインを張ったのに続いて3度目のメイン。ストライカーだが、UFCでの9戦ではKO勝ちは1試合のみ。ウォーターソン戦・ダーン戦はグラップラーの2人からテイクダウンを防いで打撃を入れる展開での判定勝ち。前回のヤン・シャオナン戦では序盤は打撃で押されていたが、後半手数で上回っての判定勝ち。

レモスはストロー級では6勝1敗で、うち4試合がフィニッシュ勝利と、女子軽量級では珍しくフィニッシュ力がある。反面、フルタイムの経験が少なく、後半に失速することもある。UFCでの5R戦は初めて。魅津希戦は判定だったが、パンチで魅津希から初のダウンを奪っての勝利。前回はミッシェレ・ウォーターソンからギロチンで一本勝ち。

プレスしてくるレモス。右ハイ。ジャブ。お互い右がヒット。レモス圧を強める。距離を取り、牽制の蹴りを放つホドリゲスだが、間合いが遠くヒットしない。レモスカーフキック。飛び込んできたホドリゲス。レモスパンチを合わせる。レモスの左ミドルがヒット。ホドリゲスもローをヒットさせる。残り1分。両者行けそうで行けない。残り30秒でホドリゲスが飛び膝。受け止めてテイクダウンを狙うレモスだが、押し倒され下に。ホドリゲス首を抱える。ホーン。

1Rホドリゲス。

2R。いきなり前蹴りを出したホドリゲス。レモス詰めていく。ジャブ。ホドリゲスが出たところにレモスの右が顔面を捕らえる。ホドリゲス出て右がヒット。レモスまたプレスする。飛び込んだホドリゲスを受け止めてケージに押し込むレモス。支釣込足で崩して投げるとバックに。両足フックしてパームトゥパームチョーク。腕で防いだロドリゲス。レモス仰向けのバックマウントから上になり、ハーフで押さえ込む。残りわずかで強烈なパウンドを落とすレモス。ホーン。

2Rレモス。

3R。レモス詰めるとホドリゲスがパンチをヒット。レモスの右。さらにジャブ。ワンツーが入り効いた!ホドリゲスがケージまで下がったところにフルスイングのフック連打!顔を背けたホドリゲスを見てレフェリーストップ!

ストップに不満そうなホドリゲスだが、パンチをもろにもらって横を向いてしまっているので、止められても仕方がない。

モスランキング3位をKOで撃破。新たなタイトルコンテンダーが誕生。

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MMA MMAPLANET o RIZIN UFC   ジャイー・ロドリゲス ブライアン・オルテガ 杉山しずか 村田夏南子 魅津希

お蔵入り厳禁【Fight&Life】プーケットで練習中の魅津希&村田夏南子──NY~東京・前日譚

【写真】ジョージ・ヒックマン率いるバンタオ・ムエタイ&MMAで練習中の村田と魅津希(C)NObU YASUMURA

28日(金)から発売のFight&Life#93に、タイはプーケットのバンタオ・ムエタイ& MMAで練習中の魅津希&村田夏南子対談が掲載されている。

7月末、その両者はリバーサルジム新宿Me,Weで共に汗をかいていた。突然の帰国から東京での再合流、プーケットでの出稽古の両者の前日譚ともいえる対談をお届けしたい。

お蔵入り厳禁、魅津希と村田夏南子が話して7月27日に話していたこと……。


──明日から米国に行き、2人がNYでどういう練習をしているのか。その取材が楽しみでならなかったのに、なぜ代々木にいるのですか!!(笑)。

魅津希 実はこれからのこともあるので、ビザの状態がどうなっているのかをUFCに尋ねていたんです。私はP1ビザを何年か前にアップグレードしていたので、その時は米国から出国しなければステイできるということでした。それが法律が変わって、今回は更新するのに一度帰国しないといけないことが分かりました。その米国を出る期限が(※7月)24日だったんです。

──そして村田選手も、そういうことがあるからと確認を取ったような流れだったのですか。

村田 私もまだ米国で更新できると思っていたら、何かUFCの担当者がバケーション中か何かですぐに返事がなかったんですよね。そうしたら、魅津希ちゃんが急遽帰国することになって……。『気をつけて帰ってね』なんて言っていたんです。私はそこからラスベガスに戻る予定だったので。で16日にUFCがNYであったじゃないですか。

──ジャイー・ロドリゲスとブライアン・オルテガメインのロングアイランド大会ですね。

村田 その大会を観戦するために、UFCからチケットを貰うのにはIDの代わりにパスポートを提示するのですが、大会後にバスのなかでパスポートを眺めていたら、UFCの前の日にビザが切れていて。結果、私もビザが切れた10日後までに出国しないといけなくて。その期限が24日で、魅津希ちゃんと同じだったんです(笑)。

──ギリギリじゃないですか(笑)。

村田 ホントに気付かずにベガスに戻っていたら、違法滞在になって強制退去で何年間か米国に入れないことになっていたかもしれないです……。タイミング的にギリギリで本当に助かりました(笑)。

──魅津希選手は帰国したかったという発言がありました。

魅津希 ハイ。4年間、帰国していなかったので。中国の試合の時に母親とは会ったのですが、父親とはずっと会っていなかったですし。これまでも1度、里帰りはしようと思っていたのですが、試合が流れたり、ケガをしたり、コロナになったりと延び延びになっていました。

──4年振りの日本の印象は?

魅津希 怖いです(笑)。皆、人のことを気にし過ぎというか……何か視線が違うんですよね。話しかけないけど、見られているというような。こないだも夏南子ちゃんと練習するために地下鉄に乗っていると、そういう視線を感じました。

──それは日本人あるあるですね。目が合うと避けるという……。ということは、まだ豊橋には戻っていないのですか?

魅津希 ハイ。RIZINに出場するジェシカ・アギラーのセコンドに就かないといけなくなって(笑)。本当は直樹の試合もあったので、7月末までは東京にいるつもりではいたんです。まあ直樹の試合がないから、帰ろうかと思ってはいたのですけどね(笑)。

──ところで今はビザの書き換えにも時間が掛かると聞いています。

魅津希 そうですね。だから、暫らくは日本にいることになるかと思います。まだ面接の日程も出ていないので。

──そして村田選手とNYでなく、Me,Weで再合流と。これまでNYで練習して互いにどのような印象を持っていたのでしょうか。

魅津希 強いです。私がグラップリングの練習ができていなかったことを差し引いても、防御するのに必死で。持っているものが違うなって。

村田 魅津希ちゃんは打撃になると、ウェービングを見るだけでもビックリするぐらい凄いです。こっちに頭があると思ったら、もうあっちにあるみたいな。もう別次元で。

魅津希 それを私はグラップリングで夏南子ちゃんに感じていて。足りないところを補えるという点でも、良い練習ができていました。

──今後はどのようなことを考えていますか。

魅津希 もうビザ次第ですけど、タイってビザなしで45日間ぐらい行けるって聞いているのでプーケットで練習しようかと思っています。Me,Weでは夏南子ちゃんもいて、女子も杉山しずか選手をいますし良い練習ができています。

ただタイでタイガームエタイから離れたバンタオ・ムエタイ& MMAというチームがあるので、そこで練習しないかとアドバイスをもらって。だから、ビザ次第ですけど行ってみようかなと思っています。

コーチのジョージ(ヒックマン)が、日本人選手にも凄く親切だと聞いていますし。そういうプランもありますが、8月からどうするかは未定といえば未定です。一度、豊橋に里帰りしてから決めようと思います。

村田 タイに行くなら、私も一緒に行くと思います。年内に試合ができる準備をしたいと思います。

魅津希 私もそうですね。それぐらいには……と。

※魅津希&村田夏南子のタイでの練習と今後について語る対談が掲載されたFight&Life#93は9月28日(金)から発売開始です。

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Interview Special UFC UFC ESPN15 アマンダ・レモス ブログ 岡田遼 魅津希

【Special】岡田遼が語りたい、UFCプレリミ戦─10─レモス✖魅津希「普遍性の原則、個別性の原則」

【写真】どれだけ強い相手に対しても、絶望的な負けは決してないのが魅津希だが── (C)Zuffa/UFC

修斗暫定世界バンタム級チャンピオン岡田遼の語りたいUFCプレリミマッチ。

ここでは16日(木・現地時間)のUFC ESPN15で行われた女子ストロー級戦=アマンダ・レモス✖魅津希戦について話してもらった。


──過去1カ月、岡田選手が気になったUFCプレリミ1試合目は?

「まずは魅津希選手とアマンダ・レモスですかねぇ……。ホント、魅津希選手が強いのは重々承知していて。でも相手がメチャクチャ強かったです。レモスが強かった。最初の左ミドルを見た時に、凄く伸びていて『なんだ、コイツは!』って思いましたね。

何よりも凄く落ち着いて戦っていて、カウンターが取れる。アレは男も顔負けのレベルです。非常に完成度の高い選手ですね」

──バンタム級では戦っていたのが禁止薬物使用で出場停止になり、復帰後はストロー級に。転向初戦は寝技ですぐに勝ってしまったので、バンタム級の時と比較して打撃がどうなるのか分からない。そういう状況でした。

「魅津希選手は小刻みに体を揺らすフェイントを多用して、動いてはいたのですが、レモスがよく動きを見て一発、一発の精度が良かったです。アレはスピード云々という部分ではない強さでしたね。

ダウンを取ったのも、その前に左ミドルと前蹴りで腹を攻めていて。サウスポーで奥足の蹴りを出し、そのまま前方に着地してオーソに変えてのワンツー」

──蹴り足を前に着地してのスイッチは、マイケル・チャンドラーもベンソン・ヘンダーソンをKOした時に使っていましたね。

「最近のトレンド的な攻撃ですが、ATTはアレをドリルでやっていたんです」

──えぇ!! あのスイッチがドリルに組み込まれているのですが。

「ハイ。だから、レモスのあの蹴りを見た時は『コレだっ!!』、『見えないやつだっ!!!!』って。練習していますよね。あのダウンを奪ったシーンは、積み重ねていたモノが見えた気がしました。

それにあのスイッチがあると、次から蹴りへの反応が変わってしまいます。とらわれ過ぎると」

──魅津希選手は相手の情報がないと不安だというようなことをインタビューで話していました。岡田選手の場合、相手の情報がない時はどういう風な心構えでいますか。

「僕は自分のやってきたことを信じるしかないです。相手に意識を集中するのではなくて。自分のやるべきことにフォーカスする。それは対戦相手の情報が不足している時に限らず、いくらでも映像が視聴できる選手に対しても、僕の場合はそうしています。誰が相手でも。

まぁ、気にしてしまうのかしれないですけど、アレだけ強いんだから。自分を信じて戦えば良いと思います。きっと色々できて、本当に強いのですが試合で、そこが出ないケースもありますしね。

最終回も魅津希選手はケージに押し込んでいたじゃないですか。2つ取られていて、3Rは押し込むべきではなかったと思います。時間を使ってしまって……アレはなぜのなかって。でも、逆に色々とできて選択肢が多いからなのでしょうかね。とにかく強いんだから、自分を信じて欲しいです。もっとできるだろうし」

──どの局面でも強い。だから、どこでも戦う。そこから北米MMAで勝つ動きを身に付けてきた。でも、まだ試合に出し切れていない。

「もちろん、相手が強かったというのはあります。本当にそこは。あのレモスっていうのは相当に強いです。それでも魅津希選手はUFCでチャンピオンを狙える器ですから、ああいう選手にも勝たないといけない。それには自分の力以上のモノすら出さないといけないのがUFCだと、僕なんかでも思うんです。普遍性の原則と、個別性の原則というのか……」

──また、難しい言葉をだしてきましたねぇ(苦笑)。

「普遍性の原則は誰にでも当てはまります。ただし、個別性の原則はある人には合うけど、自分には合わないモノがある。米国でUFCに勝つスタイルには王道があるからもしれないけど、自分には合わないということもある。そういうことだと思うんです。そこに寄せ過ぎて、自分の良さを失うこともあります。もちろん、王道を知る必要がありますが、やはりそこからは自分を知って、自分が強い戦いをする。それもMMAの戦い方ではないでしょうか。

だいたいUFCで強い人って、個性的な人ばかりで、誰も真似できない……個別性の原則の究極系のような奴らばかりですからね。魅津希選手にも個別性の原則はある。そういう風にあの3Rの戦いぶりを見ていて感じました……UFCに行きたいと思っている、その他大勢の素質的にはB級の僕ですけど(笑)」

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Report UFC UFC ESPN15 アマンダ・レモス ブログ 魅津希

【UFC ESPN15】初回にダウンを喫した魅津希、クリンチゲームでレモスを崩せず悔しい判定負け

<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・レモス(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
魅津希(日本)

鋭い左ローを蹴った魅津希、レモスも右ローを見せる。魅津希の前進に細かいパンチを打ったレモスはスイッチを交え、魅津希の前進をしっかりと見て右を振るう。スピニングエルボーを放ったレモスに対し、魅津希はクリンチ&ケージへ。細かいヒザを入れる魅津希、レモスは右エルボーを繰り出す。魅津希も右エルボーを返し、ヒザ、右を差すと左のパンチを打っていく。レモスはヒザをボディに返し、離れた魅津希に対しパンチを纏め、魅津希も打ち返すが左ミドルを被弾する。

右クロスを当てた魅津希、レモスは左ミドルからワンツーを打ち抜き魅津希の腰が落ちる。クローズドガードを取った魅津希はパウンドに腕十字。レモスが腕を抜いて立ち上がる。レモスは左ミドルを距離を保ち、左ハイへ。魅津希は再びクリンチ、左エルボーを連続で入れるもレモスが払い腰で投げテイクダウン──レモスが思った以上の強さを見せ、魅津希は初回を落とした。

「ちょっと効きました」とセコンドのアルジャメイン・ステーリングに伝える魅津希。ステーリングは「スピードで勝っているんだから、そこで攻めよう」とアドバイスする。2Rが始まるとレモスは左ローから左ミドルを入れ、魅津希のステップインにカウンターを狙う。魅津希はそれでもワンツーで右を当て、クリンチへ。細かいパンチ、エルボーを入れた魅津希に対し、レモスが嫌がった表情を見せる。

首相撲にもボディを連打し、ボディを続ける。さらにヒザも返した魅津希がゼロ距離を支配する。払い腰を耐えたレモスは、魅津希の足を取ってテイクダウン。魅津希は足をすくい、しっかりとガードする。レモスはエルボーを落とし、ケージ際でも魅津希を立たせない。ケージキックから立ち上がった魅津希は、パンチの交換からクリンチへそのまま時間となった。

最終回、ローに右を合わせてクリンチに入った魅津希は、シングルへ。さらにダブルに移行するが、エルボーを見せたレモスが離れる。疲れが見えるレモスに対し、再びクリンチへ。ダーティーボクシングからシングル、すぐに頭を挙げた魅津希がヒザを入れる。残り2分で離れた両者、レモスが右オーバーハンドを伸ばす。クリンチに左を入れたレモス、魅津希は右ボディフック、左の目尻をカットした魅津希はクリンチにいく。クリンチ前後でクリアな一発が欲しい魅津希だが、離れたレモスはそれを許さない。

スピニングバックフィストを避けた魅津希が左ジャブ、右を返すレモスを捕えきることができなかった──初回を落とした魅津希、接戦の2Rと3Rをどのようにジャッジが判断するか。結果、レモスがフルマークの判定勝ちを収め、魅津希は1年振りのUFCで勝ち星を得ることはできなかった。


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Interview UFC UFC ESPN15 アマンダ・レモス ブログ 魅津希

【UFC ESPN15】オクタゴン、2勝目へ。魅津希「野蛮な心──野獣の勘で判断しようと思います」

【写真】人として、幅ができなぁと感じる魅津希だ (C)ON THE ROAD MANAGEMENT

22日(土・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC ESPN15「Minchoz vs Edgar」で魅津希が1年振りのオクタゴン、UFC2戦目をアマンダ・レモスと戦う。

すでに計量を終え、あとは試合開始を待つばかりの魅津希だが、ここではラスベガスに到着した日の夜に行ったインタビューをお届けしたい。


──約1年振り、そしてストロー級でのUFC初戦を迎えました。今の調子は?

「ラスベガスに入って──さっきまで、マットスペースでチームメイトと汗を流してきました」

──おっ、ビリーズ・ブートキャンプも大詰めですね(笑)。

「ブートキャンプじゃねぇし(笑)。ぶっちゃけて言うと、最初はワクワクしていたのに、1年も空いちゃっているので相手の研究材料が少なすぎて、不安でもあります。どうやって動いてくるのか1Rは様子見になってしまうのか。でもスロースターターを返上しないといけないし、初回から攻めていきたいですし、色々と考えています。自分の普段通りの動きができれば勝てると思っていますが」

──不安なるのは元々でしょうか。それともUFCで戦うからですか。

「それは舞台が変わって来たからですね。4試合契約というのも頭にチラついてしまいます。とにかく良い試合をして勝ちたいって思って。でも試合になると、皆さんが言うように野蛮な感じになるようで……私には見えないモノが見えるようなので」

──アハハハ。あの口数の少ない直樹選手までオネーチャンのことを気が強いって口に出して言いますしね(笑)。

「それこそテイクダウンされると相手に印象点がつく、パンチの一発でもつくということが分かったので、一発もらうとスイッチが入りますね。弟とは違うらしいです。私は分からないですけど(笑)」

──違うと思います。魅津希選手と違い、取材でも胸襟を開いてくれることがないです(笑)。

「アハハハハ。あまり自分を出さないですね」

──そんな直樹選手がRIZINで渡部修斗選手にしっかりと勝ちました。気持ちは上がりましたか。

「気持ちが上がるというより、初めて練習を見ていなかったので、そこが不安とまでは言わないですけど、気になっていました。尋ねないと話さないし……聞いても話さないこともありますからね、アイツは。わざとはぐらかしてきたり」

──いや、でも仲が良い証拠ですよ。20代の姉と弟で、それは。

「そうですかね。でも、まぁ試合は勝ってくれて良かったです。もっと打撃を見たかったぐらいですね」

──そういう想いがある魅津希選手に対して、直樹選手から試合前に『大丈夫?』とかという気遣いはあるのですか。

「一応、映像を視たいから相手の名前なに? ──とか聞かれましたね。でも、アドバイスは貰えなかったですけど(笑)。一度クラウジア・ガデーリャとスパーをさせてもらって、その映像を視て試合に関しても戦略的なアドバイスをくれました」

──やはり良い姉弟関係ですよ。

「でも直樹が高校生の時とか仲が悪かったですよ。向うが強くなって、私が敵わなくなってきたので……あの時は」

──中学生の直樹選手に3歳上の魅津希選手が、やり合えていたことが驚異的です(笑)。

「アハハハ。もう勝てないって思ったんです……ある時。何をやっても倍返しされるので、諦めました。直樹が高二か高三の時に」

──井上瑞樹、凄すぎです。

「アハハハハ」

──スロースターターという話が先ほどありましたが、3Rしかないので、やはり1R目は大切になりますね。

「ハイ。そこは考えて、前の試合の時も朝に動いたんです。朝動いて、試合前にアップをしたら調子が良かったので今回もそうしようと思います。

ホント、それが良い方に転がるのかは試合にならないと分からないので、野蛮な心──野獣の勘で判断しようと思います。行けると思ったら、いつでも行けるような腹積もりで戦います」

────と同時にレモスの研究材料が少なすぎましたか。

「そうですね、ブラジル人と戦うのは2度目で。前にすぐに目を腫らしてしまったので、また変な攻撃を貰ったりするとどうしようとか考えちゃいますね。そこだけは気を付けないといけないです。

実は空港で会ったんです。もう減量をしているのか、元気が無さげで少し小柄でした。でも足は太いので、右ローは強くて自信がありそうですね。カーフキック系で。ただ去年の韓国の試合はRNCですぐに勝ってしまったので参考にならないです。

グラップリングはある程度はできるかもしれないですが、レスリング能力はそれほどでしょうし。組みより打撃で来るかと思うので初回は気を付けたいですね。私も打撃で勝負したいですね。

ファイトナイトなので皆さんが無料で視聴できるので、皆が面白いと思う試合をしたいです。そしてボーナスを取りたい。ファイト・オブ・ザ・ナイトでなくパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを取れるような試合を──何もさせないで勝てる試合をしたいです」

──では日本から応援するファンへ一言お願いします。

「今回、約1年振りの試合で昔から応援して下さる方も楽しみにしてくださっていると思います。自分も凄く楽しみだし、ワクワクしています。応援宜しくお願いします」

■UFC ESPN15計量結果

<バンタム級/5分5R>
ペドロ・ムニョス: 136ポンド(61.69キロ)
フランキー・エドガー: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー: 205.5ポンド(93.21キロ)
アロンゾ・メニフィールド: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス: 205.5ポンド(93.21キロ)
マルチン・プラチニオ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ: 125.6ポンド(56.97キロ)
シェイナ・ドブソン: 126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ドゥワイト・グラント: 169.5ポンド(76.88キロ)
ダニエル・ロドリゲス: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
魅津希: 115.5ポンド(52.38キロ)
アマンダ・レモス: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ライト級/5分3R>
オースチン・ハバート: 156ポンド(70.76キロ)
ジョー・ソレツキ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
イケ・ビジャヌエバ: 205.5ポンド(93.21キロ)
ジョーダン・ライト: 200ポンド(90.71キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マヒュー・セムレスバーガー: 170ポンド(77.11キロ)
カールトン・マイナス: 170ポンド(77.11キロ)

<140ポンド契約/5分3R>
トレヴィン・ジョーンズ: 139.5ポンド(63.27キロ)
チムール・ワリエフ: 140ポンド(63.5キロ)

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【UFC ESPN15】計量終了 魅津希問題なしっ!! ストリーグルの代役はグアムのトレヴィン・ジョーンズ

【写真】メインではフランキー・エドガーがバンタム級転向初戦でペドロ・ムニョスと対戦する (C)Zuffa/UFC

21日(金・現地時間)、22日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC ESPN15「Mnhoz vs Edgar」の計量が行われた。


既報の通り、メインカード第1試合でダニエル・ロドリゲスと対戦予定だった佐藤天は帯状疱疹の跡がドクターチェクの際に問題視され、感染の恐れがないと100パーセント言えない状況では試合をすることは許されなかった。

佐藤の代役はプレリミでケーレン・ボーンと対戦予定だったが、ボーンが計量前に欠場が決まり、試合が宙に浮いてしまっていたドゥワイト・グラントが務めることとなった。1年振りの実戦をアマンダ・レモスと戦う魅津希は 115.5ポンドで計量をクリアしている。

またオープニングマッチで待望のUFC初陣を迎えることとなっていた世田谷育ちのフィリピン人ファイター=マーク・ストリーグルは新型コロナウィルスの検査で陽性となり、欠場に。PXCやTOP FC、ACA──そしてDEEPで活躍したグアムのトレヴィン・ジョーンズが、140ポンド契約マッチでチムール・ワリエフとUFCデビュー戦を戦うことになっている。

■UFC ESPN15計量結果

<バンタム級/5分5R>
ペドロ・ムニョス: 136ポンド(61.69キロ)
フランキー・エドガー: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー: 205.5ポンド(93.21キロ)
アロンゾ・メニフィールド: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス: 205.5ポンド(93.21キロ)
マルチン・プラチニオ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ: 125.6ポンド(56.97キロ)
シェイナ・ドブソン: 126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ドゥワイト・グラント: 169.5ポンド(76.88キロ)
ダニエル・ロドリゲス: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
魅津希: 115.5ポンド(52.38キロ)
アマンダ・レモス: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ライト級/5分3R>
オースチン・ハバート: 156ポンド(70.76キロ)
ジョー・ソレツキ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
イケ・ビジャヌエバ: 205.5ポンド(93.21キロ)
ジョーダン・ライト: 200ポンド(90.71キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マヒュー・セムレスバーガー: 170ポンド(77.11キロ)
カールトン・マイナス: 170ポンド(77.11キロ)

<140ポンド契約/5分3R>
トレヴィン・ジョーンズ: 139.5ポンド(63.27キロ)
チムール・ワリエフ: 140ポンド(63.5キロ)

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2020年8月22日(土・現地時間)
UFC ESPN15「Minchoz vs Edgar」
ネヴァダ州ラスベガス
UFC APEX

■視聴方法(予定)
8月23日(日・日本時間)
午前6時30分~UFC FIGHT PASS

■対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
フランキー・エドガー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー(ハイチ)
アロンゾ・メニフィールド(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス(米国)
マルチン・プラチニオ(ポーランド)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)
シェイナ・ドブソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤天(日本)
ダニエル・ロドリゲス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
魅津希(日本)
アマンダ・レモス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
オースチン・ハバート(米国)
ジョー・ソレツキ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ドゥワイト・グラント(米国)
ケーレン・ボーン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イケ・ビジャヌエバ(米国)
ジョーダン・ライト(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マヒュー・セムレスバーガー(米国)
カールトン・マイナス(米国)

<バンタム級/5分3R>
マーク・ストリーグル(フィリピン)
チムール・ワリエフ(ロシア)