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【DEEP124】DEEP2025年のスタートはフェザー級GPから。海飛、相本、水野、世代超えなるか

【写真】ベテラン勢の粘りも当然、期待。上を連続で超えるチャンスが、若い選手にある(C)MMAPLANET

15日(水)、そして本日17日(金)とDEEPから3月15日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで行われるDEEP124 Impactの対戦カードおよびフェザー級GP2025の出場メンバー等が発表されている。
Text Manabu Takashima

昨年度から佐伯繁代表が公言していたフェザー級GPが実現する。出場メンバーは──。
中村大介
芦田崇宏
高橋遼伍
海飛
相本宗輝
五明宏人
奥山貴大
水野新太──の8選手。1回戦の組み合わせは後日、抽選会で決定するとのこと。加えて3月23日(日)のニューピア大会=DEEP Tokyo Impacat2025#01で畠山祐輔×狩野優、4月6日(日)のDEEP Osaka Impacat2025#01で三村亘✖延命そら戦とリザーブマッチ2試合が実施されることも明らかとなっている。


また本日のプレスリリースでは瀧澤謙太×平松翔のバンタム級、本田良介×KENATのフライ級マッチという2つの3回戦と2回戦3試合も決定している。

この2つの3回戦はタイトル戦線に直結するマッチアップといえるだろう。一方、フェザーGPだがフェザー級王者の青井人の出場はなく、RIZINで常に試合機会があるという選手の里帰りもない。そんななか、注目は古い表現を使えば世代闘争といえるか。

海外、RIZIN、DEEPタイトル戦出場経験のある中村大介、芦田崇宏、高橋遼伍に対し、25歳の海飛、23歳の相本宗輝、そして22歳の水野新太が如何にぶつかって行くのか。相本と水野は7勝0敗、そして5勝0敗と揃って負け知らずだ。この真っ白なパワーと対照的なのが、勝ったり負けたりを繰り返しながら確実な成長を見せている海飛だ。

実弟の天弥とアゼルバイジャンへ出稽古に行くなど破天荒にすら感じられる我が道を往く路線。この気概が、飛躍に結びつくか。さらに伝統空手界の天才=五明宏人も、海飛と同様に躓きながら経験を積み重ねてきた。そして忘れてならないのがSBからの刺客=奥山貴大だ。SB日本ウェルター級王者は、昨年12月のGROUND ZERO TOKYO 2024で白川ダーク陸斗と対戦し──なんと掟破りの腕十字でMMAデビューを飾っている。

そんな奥山のDEEPフェザー級GP出場に際し、シーザー武志SB会長は「奥山から昨年 6 月ごろに MMA にチャレンジしたいと相談を受けて、12 月に開催したGROUND ZERO TOKYO 2024で白川陸斗選手とのRIZINルールの試合をマッチメイクしたのですが、奥山はそこで見事な一本勝ちを収めシュートボクサーの実力を証明してくれました。今回DEEP という本格的なMMAの舞台でトーナメントに挑むことになりますが、立技格闘技であるシュートボクシングのチャンピオンが頂点を目指して戦い勝ち上がる姿でファンに勇気や感動を与えて欲しいと思います。チャレンジ精神をもって頑張ってください」とリリースのコメントを寄せている。

投げがあるとはいっても、SBとMMAは全くの別モノ。KNOCK OUT Unlimitedルールのようにブレイクは早くない。そのなかでシュートボクサーの挑戦は、まさにシーザー会長が「子供の頃、夢を見ました」的なチャレンジ。村浜武洋を想い出せる──最強を目指す系譜、SBのDNAを見る思いだ。

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45 DEEP DEEP123 GINJI MMA MMAPLANET o キック 高橋遼伍

【DEEP123】逆転KO! 効かされた高橋が右ショートのカウンター→サッカーボールキックでGINJIを沈める

【写真】会心の逆転KOで高橋もこの笑顔(C)MATSUNAO KOKUBO

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
Def.1R2分04秒 by KO
GINJI(日本)

GINJIが左インローから左右ローを散らす。GINJIの右に高橋が左フックを合わせた。左右にステップを踏み、ローを散らすGINJI。高橋が右ローを放つと、その顔面にGINJIの左フックがクリーンヒット。ダウンから立ち上がった高橋にGINJIがパンチの連打を浴びせる。左フックでグラつかせ、首相撲をふりほどき、ケージを背負わせて右を突き刺していく。ケージ中央で高橋が組みつくも、GINJIがこれを突き放した。

高橋の左フックに対し、GINJIがインから右を突く。高橋は右カーフを当てるも、GINJIの前進を止められず。しかし高橋が左ジャブを突くと、GINJIの動きを止める。GINJIが中に入ってきたところに、右ショートのカウンター一閃。ダウンしたGINJIの顔面にサッカーボールキックを叩き込み、KO勝ちを収めた。


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45 AB CORO DEEP DEEP JEWELS DEEP123 GINJI MMA MMAPLANET o ONE RIZIN UFC YouTube   イ・ユンジュン クォン・ウォンイル ソン・ジンス ピョートル・ヤン マリオ・バウティスタ 多湖力翔 宇佐美正パトリック 小崎連 山田聖真 本田良介 牧野滉風 神田コウヤ 芦田崇宏 西川大和 越智晴雄 関原翔 青井人 高橋遼伍 魚井フルスイング

【DEEP123】65カ月振りの復帰。6年8カ月振りのDEEP参戦、ソン・ジンス「4万8000人の前で戦いたい」

【写真】 本当に強かった。あの時の強さがあれば、RIZINバンタム級を引っ掻き回す可能性は十分にある(C)DEEP

明日8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123。同大会に元DEEPバンタム級王者でUFCベテランのソン・ジンスが5年5カ月振りの復帰戦で、COROと戦う。
Text by Manabu Takashima

2018年にDEEPバンタム級チャンピオンからUFCにステップアップ。9月にピョートル・ヤンと激闘を繰り広げ、敗れてなお名を挙げたソン・ジンスだが、翌2022年7月のマリオ・バウティスタ戦を最後にUFCはおろか、MMA界から姿を消した。

そのソン・ジンスが6年8カ月振りにDEEP参戦。一度はキャリアが途絶えた理由と、復帰後の目標を尋ねようとインタビューを試みると、韓国でまさかの戒厳令が発令されてしまう。一夜で緊迫の夜を終えたソウルの自宅から、リモート取材で効いたソン・ジンスの声をお届けしたい。


──ソン・ジンス選手、今もまだ韓国ですか(取材は5日に行われた)。

「ハイ。明日、東京に向かいます。計量の前日ですね。日本に行ってから水抜きをする予定です」

──すぐに解除されたのですが、まるで1980年代を思い出すような戒厳令が敷かれ本当に驚きました。長引けば日韓の行き来が止まってしまうという恐れもありました。精神的に影響はなかったですか。

「自分もチームメイト達も、もの凄く驚きました。日本に行くことができなくなるんじゃないかと、戒厳令が取り下げられるまで眠ることもできなかったです(苦笑)」

──あり得ないファイトウィークを迎えてしまいましたね。

「本当にその通りです。こんなことは最初で最後であってほしいです」

──しかも5年5カ月振りの復帰戦で、このようなことが起こるとは……。戒厳令は関係なく、復帰に向けてどのような気持ちですか。

「自分がまたプロファイターとして戦う場に立つことに関して、まだ実感でわかないです。だからといって緊張をしているわけではないのですが、ケージのなかに入ってみるまで実感できないのかもしれないです」

──2018年にDEEPで圧倒的な強さを見せ、バンタム級王者からUFCへ。2連敗だったとはいえ、ピョートル・ヤン戦とマリオ・バウティスタ戦で強豪相手にファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得。強さを見せていたなかで、半ば引退状態になったのはなぜだったのでしょうか。

「実は2019年に首のヘルニアで、体が思うように動かすことができなくなりました。マグカップすら持ち上げることが困難で……」

──!! そんなに重症だったのですか。

「ハイ。あの時は試合を続けることはできなかったです。もちろん現役を続けたい気持ちはありました。でも、余りにも首の状態が悪くて引退をしようかという気持ちと半々でした。とりえず試合や練習から離れ、大学での勉強を優先することしたんです。

実はUFCと契約した年に、薬科大学に合格していました。そのまま、そっちの道で生きる人生もあったかと思います。でも妻やチームメイトが、本人以上に自分のことを信じてくれて。彼女や彼らがいてくれたから、復帰が可能になったと思います」

──いつ頃から、本格的に復帰を考えるようになっていたのでしょうか。

「2023年には、体は戻っていました。スパーリングをしても問題なかったですし。ただ今年の1月に薬剤師の国家試験があったので、試験を優先して試合に出るのは控えてしました」

──そして現役復帰ということは、国家試験の方は……。

「無事、合格でした」

──アッ、それは良かったです。おめでとうござます。

「ありがとうございます」

──国家資格は取ったうえで、MMAへの復帰を決めたのですね。

「ハイ。今は資格を生かして働くのではなく、MMAでもう一度上を目指そうと思って格闘技漬けの日々を送っています」

──ソン・ジンス選手が休養していていた5年間で、MMAシーンは変わり世界中から強い選手が生まれています。

「ハイ、世界は変わりました。UFCのレベルが、もの凄く上がっています。ただ本音を言えば、韓国はあまり変わっていないです。世界の進化のスピードに、置いて行かれているように感じています」

──そのように思われているのですね。そのような状況で復帰を決めたソン・ジンス選手は、目標をどこに定めているのでしょうか。

「まだ復帰を決めただけで何の結果も残せていない身分ですが、UFCで自分の力を発揮できなかったので今度こそという気持ちがないわけではないです。ただ、7月のRIZINで4万8000人ものファンが集まっている光景を見て、驚かされました。実はDEEPでベルトを巻いた時に、RIZINで戦わないかという話がありました。限られたファイター人生で、自分も4万8000人の前で戦いたい。その戦う機会があれば……と想像してしまいましたね。もちろん今回の試合で結果を残すことが大前提ですが、RIZINを視野にいれています」

──単刀直入に伺いますが、現状のソン・ジンス選手の力はUFCで戦っていた時代と比較して、どれぐらいだと認識していますか。

「UFCで戦っていた時より、成熟したと思います。体力的にはあの頃の方が上かもしれないですが、ファイトIQがついたことで練習仲間も『今の方が良い』と言ってくれています。その言葉で、自分も自信をつけることができています」

──先日インチョンで行われたRING Championshipのアマチュア大会で、チームメイトのコーナーに就いていました。今はどのような選手たちと練習をしているのでしょうか。

「コリアンゾンビMMAのコーチだったペク・スミンさんが創ったコーナーマン・ジムに所属し、イ・ユンジュンさんのチームAOMで出稽古をさせてもらっています。あとはONEバンタム級のクォン・ウォンイル選手とも練習しています」

──RIZINのレーダーに掛かるためにも、CORO戦ではどのような試合をしないといけないと思っていますか。

「以前、DEEPの試合に出ていた時は自分の強味も理解せずにガムシャラに戦っていました。今は、自分の長所が分かって戦えるはずです。ファンの皆が喜んでくれる試合をして、RIZIN関係者に評価される自信はあります。楽しく、激しい試合ができると思うので応援よろしくお願いします」

■DEEP123 視聴方法(予定)
12月8日(日)
午後5時05分~ YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■DEEP123対戦カード

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
芦田崇宏(日本)

<バンタム級/5分3R>
ソン・ジンス(韓国)
CORO(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<フライ級/5分3R>
本田良介(日本)
関原翔(日本)

<ストロー級/5分3R>
越智晴雄(日本)
多湖力翔(日本)

<ライト級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
山田聖真(日本)

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
GINJI(日本)

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング(日本)
小崎連(日本)

<フェザー級/5分2R>
安井飛馬(日本)
牧野滉風(日本)

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45 CORO DEEP DEEP JEWELS DEEP123 GINJI MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC YouTube ダールミス・チャウパスゥイ 多湖力翔 宇佐美正パトリック 小崎連 山田聖真 島村直希 本田良介 牧野滉風 神田コウヤ 芦田崇宏 西川大和 越智晴雄 関原翔 青井人 高橋遼伍 魚井フルスイング

【DEEP123】RTUからの復帰戦、魚井と対戦する小崎連の自己分析「僕って一番オイシイ相手じゃないですか」

8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123で、小崎連が魚井フルスイングと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

小崎にとっては今年5月、Road to UFC初戦でダールミス・チャウパスゥイに敗れて以来、7カ月ぶりの復帰戦となる。チャウパスゥイ戦では初回に3度のダウンを奪いながらも、2R以降に盛り返されて判定負け。初黒星を喫した小崎にとっては、再度UFCを目指すための重要なリスタートとなる試合だ。そんな小崎にRTUを感想を訊くと、魚井戦に向けた冷静で客観的な自己分析が返ってきた。


――RTU初戦敗退から約半年を経て、DEEPで復帰戦に臨みます。RTU後の展開については、どのように考えていたのでしょうか。

「いくつか選択肢はありました。DEEPさんで復帰戦をやらせてもらうか、KROSS X OVERでもう1回試合をやらせてもらうか。主な選択肢は、その2つでした」

――結果、DEEPで復帰戦を行うことになった要因は何だったのですか。

「良いオファーを頂いたからですね。魚井フルスイング選手という名前があるファイターで、ここで勝てば僕にとっては凄くオイシイ話ですし。これはチャンスだな、と思ってオファーを受けさせていただきました」

――DEEPの1週間後となる15日にはKROSS X OVERのプロ大会が行われます。しかも通常の大会より規模が大きいですよね。

「そうですね。毎回プロの試合は行われていますが、14日がアマチュアで15日がプロと、2日間に分けて開催されるのは初めてだと思います。規模としては大がかりな大会です」

――リバーサル久喜&KROSS X OVERの島村直希代表からすれば、その15日のKROSS X OVERで小崎選手の復帰戦を組みたいと考えるかもしれません。

「そうだと思います。そんななかで僕のためにDEEPの試合を選ばせてくれて、本当にありがたいです」

――同時にジムの中も大変ですよね。2週続いて、これだけ試合があると……。

「はい(笑)。僕も自分の試合が終わったら、すぐ大会やチームメイトのお手伝いをさせていただきます」

――チームメイトと練習のピークの時期が少し違うだけでも、小崎選手の調整には影響を及ぼしませんか。

「そこは良い感じでやってもらっていて、僕だけじゃなく皆が良いように練習できています。僕自身もバッチリですね。このインタビュー直前まで練習していたんですけど、すごく良い動きができているので問題ないです」

――確かにリモートの画面越しでも、まず肌の状態を見るかぎりコンディションが良いことは分かります。減量も順調ということですね。

「そうなんですよ。今回は結構前から体重調整も準備していて、あとは計量前日に水抜きで落とすだけ――というぐらいの状態になっています。だからコンディションも凄く良いですね」

――試合前のインタビューでも仰っていたとおり、RTUは小崎選手のキャリアにとって初の大舞台です。そのなかで小崎選手が落ち着いた表情で試合を迎えていることが印象的でした。

「あまり覚えていないんですけど――特に変な緊張感もなくて。環境が変わったからといって浮足立ってしまう、ということもなかったですね。普通に、いつもどおりの感じで試合に臨むことはできました」

――試合では右ストレートを当て、ダウンを奪い続けました。あの展開はイメージどおりだったのか、あるいはイメージ以上ではなかったですか。

「右を当てるのはイメージどおりでした。でも、もっとうまく左を使って最終的に右を当てるというプランだったんです」

――3度ダウンを奪いながらも倒し切れなかった。それは左をうまく使えておらず、右が当たっても完全にKOするような手応えは感じていなかったのでしょうか。

「それもあるとは思いますけど、失神させるような当たりではなく、すべてフラッシュダウンのような感じだったじゃないですか。自分の中でも『これでは倒れないな。でも効かせることはできたのかな』と思っていて。あの時に『これは効いている。もっと行けば倒せる』という感覚があれば、そこで倒しに行っていました。だけど全てが中途半端な当たり具合で、結果的にも中途半端になってしまいましたね」

――2R以降はセコンドから「一発を狙いすぎるな!」という指示が飛んでいました。

「1Rに右が当たっても倒せていない。だから2Rからは『もっと頑張らないと!』と考えて狙いすぎになり、大振りになったところで組まれて、そのまま僕が下になって漬けられてしまいました。1Rが想定以上にうまく行っちゃったんですよ(苦笑)。

だから相手は打撃戦じゃなく組みに来ることも分かっていたのに、自分が大振りになってしまって。より相手に戦いやすい状況を与えることになりました。試合を振り返ると、それがダメだったポイントですね」

――一方で、倒されてから立ち上がる能力の高さは見せつけていたと思います。

「ありがとうございます。でも僕としては『そんなに……』なんですよ」

――というと?

「まずは倒されず、離してから打撃を当てないといけない場面が多かったからですね。なのに、ただ寝かされて立ち上がる、寝かされて立ち上がるということを繰り返しただけでは、勝ちには繋がらないじゃないですか。僕としてはまずテイクダウンされずに、相手にとって嫌なことをやり続けたかったです」

――なるほど。ディフェンスからオフェンスに繋げることができていなければ意味はないわけで。

「2R以降は僕がディフェンス一辺倒になってしまいましたからね。それはあの試合を経て、課題として見えてきた部分です。RTUが終わってからは、まずフィジカルトレーニングに取り組み始めました。それと、ただ倒されない、ただ立ち上がるというだけではなく、その次に繋げるための練習を強化しています」

――試合前のインタビューでは「Road to UFCに出ることで自分のことを知ってくれる人は多い」と仰っていました。ではRTUで自分のことを知ってもらうチャンスをチャンスを生かすことができたのか。あるいはUFCと契約する大きなチャンスを逃してしまったのか。どちらの気持ちのほうが大きいですか。

「正直言うと、両方です。やり方次第では勝てる試合でした。でも勝てる試合を落としてしまったことで、後悔もあります。でも試合を視た人からは『負けたけど良かった』という声も多くて、僕のことを知ってもらうことはできたんじゃないかと思います。だから、両方ですね」

――もちろん勝てば、どちらのチャンスもモノにできていたでしょう。これは「たられば」ですが、RTU初戦で惨敗していれば、復帰戦の扱われ方も……。

「アハハハ、それはそうだと思います。逆にあの試合内容だったからこそ――もう僕が絶対に勝つと思われるようなマッチメイクはないだろうと考えています。他の選手からすれば、僕って一番オイシイ相手じゃないですか。逆の立場だったら自分はそう思いますよ(笑)。

だからしっかり練習していないと、僕は越えられる壁が越えられない。反対に僕が越えられてしまう。だからRTUで負けたあと、『より一層頑張らないといけない』って気が引き締まりました」

――負けたけれども、あの試合内容を見せた小崎連を倒せば自分の名前が上がる。魚井選手こそ今、最もそんな試合を欲しているファイターの一人でしょう。

「魚井選手はMMAで4連敗していて、9月にようやく連敗を脱している。そこで次の試合を落としたら、今後のキャリアが危うくなる立ち位置ですよね。でも勝てば、もう一度上に行くことができる。だから相手も死に物狂いで立ち向かってくることは自覚しています。

僕も同じです。この試合で負けたら――もう後がない、というわけではないと思います。だけど負けたら、UFCへの道にもう一度最初から並び直さないといけないですよね。レコード的には2連敗になると、国内のプロモーターも使いづらくなるでしょうし」

――えっ!? 使いづらくなるでしょうか。

「だって、プロモーターからすれば『RTUであの試合をしておいて、ここで負けるのか』と思うじゃないですか」

――あぁ、なるほど。確かに『負けたけど良い試合』の直後はキツイだろうと思います。内容や結果によっては「あの試合はまぐれだったのか」と思われるかもしれませんし。

「そうなんですよ! それが一番嫌です(笑)。やっぱりRTUに対しても、初戦敗退のままでは終われないと思っています。もう一度RTUに出るためにも次の試合は落とせないし、それこそ『この選手に勝てば来年のRTUにエントリーできる』という相手と対戦する必要もあると思っています。

RTUに出るためにはレコードが重要になるじゃないですか。ただ勝っているだけではダメで。今年初戦敗退の選手が来年も出るためには、それだけの相手に勝たないといけない。来年だけじゃなく再来年に開催されるとしても……」

――はい。

「UFCと契約するためにはレコードもそうですけど、年齢も大切ですよね。契約するだけでなく、その後も勝ち続けていくことも考えると。もし結果が良くなくても、つくり直すこともできる。だから早く挑戦できることは、どんどん挑戦したいです。もちろんそのためには毎試合、とんでもない相手と組まれるかもしれないけど、それはファイターなら仕方のないことだと思いますし。

次の魚井選手も、僕にとっては越えなくてはならない高い壁です。RTUが終わって半年――そろそろ自分のことも忘れられている頃だと思うので、ここで魚井選手に勝って僕の存在を証明します」

■DEEP123 視聴方法(予定)
12月8日(日)
午後5時05分~ YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■DEEP123 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
芦田崇宏(日本)

<バンタム級/5分3R>
ソン・ジンス(韓国)
CORO(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<フライ級/5分3R>
本田良介(日本)
関原翔(日本)

<ストロー級/5分3R>
越智晴雄(日本)
多湖力翔(日本)

<ライト級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
山田聖真(日本)

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
GINJI(日本)

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング(日本)
小崎連(日本)

<フェザー級/5分2R>
安井飛馬(日本)
牧野滉風(日本)

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45 AB Combate Global CORO DEEP DEEP123 GINJI MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC UFC YouTube   ピョートル・ヤン マリオ・バウティスタ 中務修良 宇佐美正パトリック 小崎連 山田聖真 本田良介 神田コウヤ 芦田崇宏 西川大和 越智晴雄 関原翔 青井人 高橋遼伍 魚井フルスイング

【DEEP123】ソン・ジンスが65カ月振りの復帰。西川✖パト+本田×関原+小崎連&青井等→3回戦が8試合!!! 

【写真】あの強さが健在なら、即タイトル戦線=ソン・ジンス (C)DEEP

25日(金)、DEEPより12月8日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123 IMPACTの対戦カードが発表され──これがニューピア大会かと思うほど、面子が揃いDEEPの好調さが堅持されていることが伺えるラインナップとなっている。
Text by Manabu Takashima

まずフェザー級チャンピオン青井人が、Combate Global帰りの芦田崇宏をノンタイトルで迎え撃つ。3月の王座奪取以来、青井の9カ月ぶりのファイトは現在MMAで3連敗中のベテランとの対戦に。芦田としては2年と40日ぶりの勝利を挙げて、2024年の最後に大まくりを狙うファイトとなった。

そしてバンタム級では元王者でUFCにステップアップ、リリース後は学業に集中していたソン・ジンスが実に5年5カ月ぶりに実戦復帰を果たしCOROと戦う。UFCでは2敗という結果に終わったもののピョートル・ヤン、マリオ・バウティスタとの激闘はいずれもファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得しているソン・ジンス。

20日のRING Championshipが実施したアマ大会で、チームメイトのセコンドに就く姿が確認されており、相当に体が大きかった。減量も含め実戦の勘という部分をどれだけ取り戻せることができるのかが、大きくパフォーマンスに影響するだろう。


さらにライト級で西川大和と宇佐美正パトリックが、DEEP初参戦同士ながらタイトルに大きく関係してくること間違いない一騎打ちを行うことに。パトとしては真っ向勝負、西川はそれを受け止めて打撃でいくのか、引き込み上等の西川ワールドを2年3カ月振りの国内でのファイトで披露するのか。非常に興味深いマッチアップだ。

フライ級にはタイガームエタイ所属の本田良介が、昨年のフライ級GP決勝以来の国内復帰戦へ。ONE FFで中央アジアやロシアの圧を知った経験を──MMA復帰後、スタイルチェンジを果たした関原翔を相手に見せつけることができるか。一発の極めを身に着けた関原もベルトを狙うためにも、最高の相手に挑むことになる。

さらには9月大会でDEEP初陣を飾った中務修良が、チャンピオン越智晴雄とノンタイトルで戦うストロー級の一戦。バンタム級でRoad to UFC帰りの小崎連が、魚井フルスイングと。高橋遼伍もGINJIを相手にDEEPでデビューを飾り、神田コウヤはライト級で山田聖真と仕切り直しへ。

実に3回戦が8試合「1、2、3、DEEP!!」という佐伯さんの掛け声が聞こえてきそうな──特別仕様のDEEP123@ニューピアホール大会だ。

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【RIZIN47】仮想スーチョル=水垣偉弥が語る井上直樹「酷い目にあったので勝ってもらわないと困る」

18日(水)都内にて、29日(日)さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで行われるRIZIN48に出場する選手たちの合同公開練習が行われた。
Text by Takumi Nakamura


ファン公開形式で行われた今回の公開練習は全14選手が参加。新井丈のミット打ち&木下カラテによる空手の型からスタートし、RIZIN初参戦の秋元強真がJTTのエリーコーチとのミット打ちを披露する。

3組目から6組目までは対戦相手が見ている前での公開練習となり、宇佐美正パトリックのシャドー→矢地祐介ミット打ち、佐藤将光と高橋遼伍によるMMA形式のマススパーリング→牛久絢太郎のミット打ち、太田忍の気配斬り→元谷友貴のミット&打ち込み、浅倉カンナと重田ほのかのMM形式のマススパーリング→伊澤星花とCOROのグラップリングスパーリングと続いた。

そして練習仲間でもある高木凌と井上直樹は揃ってミット打ちを見せた。キム・スーチョルとのバンタム級王座決定戦を控える井上のミットを持ったのはMMAPLANET「今月の一番」シリーズでもおなじみの水垣偉弥。井上曰く、水垣が仮想スーチョルとしてトレーニングパートナーを務めているそうだが、公開練習のミット打ちはあくまで軽めのもの。

公開練習後に水垣にコメントを求めると「今回、仮想スーチョルとして頑張りました。最後の方は色々な攻撃を当てられまくって酷い目にあったので、仕上がりはいいと思います。これで仮想の相手を出来るのはもう最後かもしれないくらい出し切ったので、勝ってもらわないと困ります」と井上の仕上がりの良さを教えてくれた。

そして締めに登場したのはルイス・グスタボとの防衛戦を控えるライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザ。柔術衣を着てマットに表れたサトシは原点回帰ともいえる柔術形式のスパーリングで「久しぶりの試合、タイトルマッチです。絶対にベルトを守ります。日本の名前とRIZINの名前を守ります」と意気込みを語った。

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【SUPER RIZIN03】斎藤裕戦へ、久保優太「向き合った人にしか分からない恐怖を与えることができる」

【写真】ファイトIQが高い。技術論が、ずば抜けて楽しかったです (C)MMAPLANET

明後日28日(日)に、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで行われる超RIZIN03で、久保優太が斎藤裕に挑む。日本人で唯一旧K-1、GLORY、新K-1でベルトを巻いた天才は、MMAに転じて色物と思われかねない言動で注目を集めていたが、3月の高橋遼伍戦で全てをひっくり返す勝利を手にした。
Text by Manabu Takashima

その結果、早くも斎藤裕という長くRIZINフェザー級のトップで戦う元修斗世界王者と相まみえることとなった。ムエタイ、K-1、オフェンシブ&ディフェンシブと自らの戦いを使い分けることができる久保は、防御力の高さも一流のなかの一流だ。とはいえ組み技歴はまだまだ短い。足を狙ったテイクダウンに対して、防御力と一体化したカウンターを射抜くことができるのか。

卓越した打撃力を支えるファイトIQの高さは、MMAでも絶対に活かされるであろう久保。秒殺一本負け、コントールされ続けての判定負けとなる可能性がいくらでもある斎藤戦とはいえ、久保の話に耳を傾けると一か八かでないKO勝ちの可能性も同様にあるように思えてきた(※取材は5月24日の超RIZIN03の会見終了後に行われた)。


打撃に関しても、伸びしろがある。そこがMMAの面白いところ

──MMAPLANETでは中村拓己氏のインタビューを受けて頂いたことがあるのですが、個人的には初めて話を聞かせていただくことになります。宜しくお願いします。

「アッ、ハイ。宜しくお願いします」

──正直に申し上げて、久保選手が真剣にMMAに取り組んでいることを高橋遼伍選手との試合まで理解していなかったです。色物かと勝手に思っており、申し訳ありませんでした。

「いえ、それはもう皆さんが思っていたことだと思います。K-1の時から、RIZINになっても色々と炎上騒ぎも起こしてきましたので。エンタメ寄りだったのも事実ですし、そのように思われて然りだと思っています」

──とはいえ中村氏もそうですが、MMAPLANETで執筆している亀池聖二朗氏からも「誤解していますよ。格闘技に対して、あれだけ真剣に向き合う選手はあまりいない。リング外のやり取りで、久保優太をそのように思っているなら、まさに乗らせているということです」と以前から忠告を受けていました。

「アッ、ハイ。ありがとうございます。人って誰しもが二面性を持っていて、そっちの方がフォーカスされるのは自分としても、格闘技は話題にして貰わないといけないので……。格闘技って色々な種類や団体があるじゃないですか。自分のパフォーマンスや実力をどこで証明するのかと言ったら、やっぱり横並びに一線にあるよりも、注目される試合だったり、団体で戦うことだと思っています」

──そういう風に注目をされ、MMAでも実力を示す時が来るという想いだったのでしょうか。

「いえ、そういうことよりも、僕はとにかく格闘技が大好きなんです。格闘技をやるのも勿論ですけど、見るのも大好きで。K-1を引退した時には30歳ぐらいですかね。13年ぐらいプロで立ち技をやっていたので、やっぱり飽きてしまっていたんです。こういう言い方もアレなんですけど、立ち技は究めたと思っているので」

──究めたからこそ、MMAは立ち技より大変という言葉を発しているのでしょうか。

「旧K-1、GLORY、新K-1の全てでチャンピオンになったのは僕だけなんです。その実績を客観的に、俯瞰して見た時に『この競技は究めた』と思えました。だから新しい競技を求め、MMAでまた学ぶことがたくさんありました。きっかけは朝倉未来選手や矢地祐介選手とYouTubeをやらせてもらったことなんですけど、寝技になると同じ格闘技でもこんなに自分は何もできないんだと思い知らされて。

MMAっていうと何でも有りに凄く近いじゃないですか。ということはMMAファイターは、キックボクサーは寝たら雑魚なんだろうって思いますよね。リスペクトはしていても、腹の中ではそういう気持ちでいるんじゃいかと。そのコンプレックスが根底にありました。だからボクシングに行こうとも考えたのですが、MMAをやろうと思ったんです」

──ボクシングにいけば持っているモノをより深く、先鋭化していく作業が必要だったかと思います。対して、MMAだと一旦は持っているモノを忘れて、組みの技術を万遍なく学び直す必要があったのではないかと。それでもMMAに転向することに躊躇することはなかったですか。

「躊躇というか、太田忍選手に負けてから甘くないなと気づきました。アハハハハ。正直、当てれば勝てるだろうと思っていたんです」

──あぁ、キックの人はそういう風に思うのは当然かと。ただし、その当てるのがキックとは違いますし。

「開始直後に自分の前蹴りが顔面に入って、太田選手が倒れました。でも、投げられて足が折れました。全くテイクダウン狙いも切れなかったですし、寝技ではスイープもできずに太田選手の攻撃を凌ぐこと、それを体に叩き込むことしか準備できず、それがあの時点での限界でした。でも、あの敗北があったからMMAにより興味を持つようになったんです。僕はこう見えて、メチャクチャ練習するんですよ」

──こう見えても……(笑)。

「僕世間では投資家だとか、ビジネス面だったり、今では戸籍が外れているので元妻なのですが、2人のやり取りとか見て本当に格闘技をやっているのかと思われることがあると思います。でも、格闘技が好きなんです。応援してくれる人の期待にも応えたいですけど、何よりも自分は本当に格闘技が好きなんです。

練習をすることが、凄く好きで。学ぶことがメチャクチャ楽しくて。MMAがどんどん好きになってきたし、成長過程のなかでRIZINのチャンピオンになるという目標があります。その目標を達成するために日々努力をする形です」

──組み技はゼロから学ぶ。対して、打撃は究めているのにアジャストが必要になったかと。そして、打撃の強さを見事に生かせるようになったのが、高橋戦だったと思います。

「自分の打撃に修正が必要なことに対しては、もう日々戦っています。K-1時代の打撃が10だとすると、MMAで出せる打撃は半分ぐらいです。なおかつ、その半分のなかで今の僕では10パーセントや20パーセントしか出せていないです。

それを日々のトレーニングで、どんどんアップデートしていってなるべく5割に近づける。その知識だけは、僕の頭の中にあります」

『打撃で何が得意ですか』と尋ねられると、苦手なモノがないんです。全部が得意

──究めているから、5割を捨てることができるのですね。

「そうですね。残りの5割を練習だけでなく、試合で出すことが重要になってきます。正直、前回の試合でも練習の半分ぐらいしか出せていません。やはり、想像と違うところが多かったです。

だからこそ『もっと出せる』、『もっとできる』という気持ちがあります。そう思えるということは打撃に関しても、伸びしろがある。そこがMMAの面白いところですよね」

──高橋戦後に初めてキック時代の動画をチェックさせてもらったのですが、左ミドルと左ストレートが印象に残りました。その左からの攻撃を高橋戦ではほぼ見せていないです。

「左ミドルと左ストレート……距離を取って戦うようになったのはK-1時代の後半からなんです。初期はムエタイスタイルで、左ミドルと首相撲&ヒザ蹴りでパンチは一切できなかった。20代になってボクシングを学んで、日本ランカーの人達ともスパーリングができるレベルになると、パンチでガンガンいくように変わりました。

ただガンガンいくと初回にダウンを奪っても、3Rに逆転KO負けをすることがありました。そういうことが3度あったので、そこから判定でも勝てるスタイルになりました。K-1時代の最後の3年間は、ディフェンシブなスタイルでした。

その3つのスタイルで、どれを使うかという選択はある程度できます。旧K-1とGloryではワンキャッチが許されていました。新生K-1になるとキャッチが禁止になったことで、低いミドルが有効になりました。ただ、その蹴りはMMAでは使えません。簡単にキャッチされて、テイクダウンを取られてしまいます。だから、そうなると高いミドルになります。

そういう風に使える技、使えない技というのは自分自身で取捨選択しています。ただ、自分は『打撃で何が得意ですか』と尋ねられると、苦手なモノがないんです。全部が得意、8歳の時から立ち技格闘技をやっているので、苦手なモノがない。攻撃もそうだし、ディフェンスもそうなんです。ディフェンスが得意なんです」

──トップレベルで安定した成績を残すために高度な防御力は欠かせない要素ですね。

「ハイ。ただし、ディフェンスが得意な選手はあまりいなくて。だから僕の防御力は、評価されているんだと思います」

根っから格闘技が好きなので、何かに常に挑戦したい夢追い人なんです

──高橋戦でも2R以降は、ほぼ貰っていなかったです。とはいえ組みが加わったMMAにおいて──特に次の斎藤裕選手との試合でも、その防衛システムは機能するのでしょうか。

「確かに高橋遼伍選手と試合をした時も、1Rには貰っています。そこから修正をしたので、2Rと3Rは貰わなかったです。ただ斎藤選手との試合では、プランを変えて修正をしないと自分の防衛システムは働かないと思います。

斎藤選手は高橋選手より、テイクダウンを狙ってくるでしょうし。ニュー防衛システムが必要になってきます。立ち技の場合はテイクダウンがないじゃないですが、MMAは攻撃側の選択肢が増えて、ディフェンスをする方にも当てはまります。だから気を付けないといけないことが、増えます。

同時にそうなると、複雑なフェイントは必要なくなります。K-1の時はもっと騙し合いが多かったです。3、4、5段階で罠を仕掛けないといけないのが、MMAだと1と2。それだけ省略した攻撃を駆使し、ディフェンスの準備をするだけです。MMAは攻撃手段が多いので、何段階も網を張っていては先にやられてしまいます」

──いやぁ、凄く興味深いです。例えば昨年4月の斎藤×平本蓮戦ですが、平本選手はテイクダウン防御に成長の跡が感じられる一方で、TD防御が念頭にあって打撃の威力は本来持つモノと比較すると落ちていたと思います。

「テイクダウンを警戒することで、斎藤選手のパンチを被弾もしました。それは自分にも有り得ます。ただ、その解決策はもうあって練習ではできています。でも本番と練習はやはり別モノで。高橋戦で初回に効かされて、そこから修正したように、あとは本番で使えるようになるまで、練習で落としこむことができるかです」

──試合まで2カ月、打撃を斎藤選手に当てる自信はどれほどありますか。

「自信ですか? 今は正直、ないです。ないですけど、これだけ応援してくださる人達がいるので。僕をサポートしてくれるファンの皆さんやスポンサーの方たちって、僕と一緒に夢を追ってくれているんです。

僕は言ったら、夢追い人なんですよ。正直、K-1で3年間防衛戦を戦っている間に、いくらでも引退を選ぶことはできました。でも自分は根っから格闘技が好きなので、何かに常に挑戦したい夢追い人なんです。だから、この夢に一緒に乗っかって応援してくださる人の期待に応えたい。この2カ月で、自信をどんどん積み上げていくという作業に入ります。

高橋選手が2Rと3Rに組みを見せなかったことを疑問視する声もありました。僕としても、低く足をとりにくるテイクダウンを待っていました。ヒザを合わせようと思っていたので。でも高橋選手は仕掛けてこなかった。ストレートやヒザという僕のカウンターは、向き合った人にしか分からない恐怖を与えることができると思っています。

それだけ僕のカウンターは殺傷能力がありますし、『これを貰ったらヤバい』というプレッシャーを与えることができると思っています。その打撃には自信があります。会見で扇久保(博正)選手や斎藤選手も仰っていましたよね──『MMAをずっと続けてきたから負けられない』と」

──ハイ。

「僕はこの打撃を──8歳から立ち技格闘技でずっとやってきました。そういう身としては、打撃力で絶対に負けちゃいけないんです。負けないという自信もあります。それを生かして、そこを見せて当日はノックアウトしたいなと思っています」

■視聴方法(予定)
7月28日(日)
午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

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45 AB ABEMA MMA MMAPLANET o RIZIN UFC YA-MAN キック ボクシング ライカ 三浦孝太 久保優太 大成 山本空良 平本蓮 斎藤 斎藤裕 昇侍 皇治 芦田崇宏 西谷大成 鈴木千裕 鈴木博昭 長南亮 高橋遼伍

【SUEPR RIZIN03】怪物くん=鈴木博昭戦へ、YA-MAN「白帯だし一般の会員さんに絞められています(笑)」

【写真】MMAPLANETでインタビューは初めて。一つひとつ、恐らくはもう何度も尋ねられたことも非常に丁寧に返答してくれた (C)MMAPLANET

28日(日)、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで行われる超RIZIN03でMMA転向3戦目=鈴木博昭と戦うYA-MAN。「MMAファイターに勝てねぇ」とMMAで戦うことを決めたYA-MANは昨年の大晦日での平本蓮戦に続き、立ち技からの転向組のファイターと戦う。
Text by Manabu Takashima

客受けする打撃の交換が期待されたマッチアップながら、鈴木は既にMMA戦績も7戦を数え芦田崇宏や西谷大成、昇侍というMMAファイターに勝利している。ボンサイ柔術で組みを消化してきた鈴木に対し、芦田もグラップリングは初心者クラスから学び、今年に入って白帯を巻いて柔術の稽古も始めていた。

高校生に極められながら、基礎から学ぶことで確実にMMAファイターとしての完成度は上がっている──はず。打撃の強さは当然だが、MMAファイターとしての総合力争いに向けて、一歩ずつ進むYA-MANは、確かな手応えを感じていた(※取材は5月24日の超RIZIN03の会見終了後に行われた)。


高校生にやられているんだから。メチャクチャ嫌でした。でも、いつの間にかそれでも楽しくなってきた

──MMAPLANET初インタビューとなります、YA-MAN選手です。もう何度もメディアで語っていることになると思いますが、YA-MAN選手がキックからMMAに転じた理由を話していただけますか。

「2021年の大晦日に皇治さんとのキックの試合で、初めてRIZINで試合をさせてもらいました。そこでMMAやMMAファイターを身近に感じて『こいつらと喧嘩をしたら勝てねぇ』と思ったんです。そこらへんで喧嘩になったら絶対に勝てないと。テイクダウンとか対処できないし、抑え込まれたら逃げられない。絞められても抜け出せない」

──一発、自分のパンチが入れば勝てるという想いはなかったですか。

「全部ができた方が強いですからね。まぁ、強くなりたかったからMMAを始めることにしたんです」

──キックでプロデビューした時は既にRIZINも存在していますし、世界の最高峰にUFCは君臨していましたが、当時はMMAのことはどのように思っていたのでしょうか。

「TVでも視ていなかったです。RIZINも自分の試合しかチェックしなかったですし、MMAを始めてから他の選手の試合を視るようになりました。僕のバックボーンは野球なので。組み技のスポーツを一切やったことがなくて、柔道の経験もなかったです。だからMMAがどういう世界なのかも知らず、ただコイツらに勝てねぇだろうっていう自分がいたので──強い漢になりたかった。MMAをやるのが、一番強い人間だろうなって」

──なるほどです。ちなみに野球でのポジションは?

「自分はキャッチャーです」

──MMA界では野球経験者はパンチのインパクトが強い説が、存在しています。

「あぁ、それは野球と関係していると思います。体の使い方とか、野球も一瞬でパッと力を入れるので。そのインパクトという部分では、野球は凄く関係あるはずです。キックボクシングでもめっちゃ生きていましたし」

──ではMMAに関してですが、デビュー前から長南亮さんのTRIBE TOKYO MMAで練習をしているのを雑誌で拝見したことがありました。

「ハイ、TRIBEで初心者クラスから始めました」

──えっ、一般の会員さんに混ざってですか。

「ホント、何もやったことが無かったので。初心者クラスで高校生の子に極められながら練習を続けて、ある程度できるようになって今年からカルペディエム広尾で柔術を始めました。それと最近、カルペディエムBAMFの安楽流馬(早大卒※2019年全日本学生フリースタイル65キロ優勝、2020年~2022年全日本選手権同2位、2022年U23世界選手権同3位)選手にパーソナルでレスリングの指導を受けています」

──昨年の大晦日に平本蓮選手と戦った時の練習環境とも違っているということでしょうか。

「あの時の組み技の練習は、TRIBEでグラップリングをやるぐらいでした。あとはJTTですね」

──平本戦を見てピュアグラップリング云々ではなく、MMAをしっかりと積んでいる。そういう風に感じました。組まれると差し返して、体を入れ替える。倒されても立ち上がる時の、立ち上がり方を見ても。その動作が凄く自然に感じました。基礎からやっているな、キックボクサーのバリューをぶら下げてMMAをやっていないと。

「それは基礎からやらないと、いけないですよ。キックである程度上までいくと初心者クラスで、高校生や一般の人と練習をするって嫌な選手もいると思います。プライドが邪魔をして。でも、それじゃダメです。一からグラップリングのクラスに出て一般の人たちと基礎からやっていかないといけないと、僕は思っていました。だから、そういう風に見てもらえるなら、基礎ができてきているんだと思います。逆にいきなりMMAのプロ練習に参加していたら、成長の速度は遅くなっていたと思います」

──回りが強いだけに。

「ハイ。基礎が無くて、プロ練習に参加しても何も分からない状態じゃないですか」

──極められていた高校生と、対等に練習ができるようになるまでどれぐらいの期間が必要でしたか。

「1年半ぐらい掛かりました」

──おお、それだけ掛ったのですね。嫌になることはなかったですか。

「最初はなりましたよ。だって高校生にやられているんだから。メチャクチャ嫌でした。でも、いつの間にかそれでも楽しくなってきたんです。キックだとある程度のレベルにあるから、練習でボコボコにやられることなんて余りなくて。

でもグラップリングになると、高校生にやられて。それは悔しいです。その時に『クソ、コイツ。絶対、いつかやり返してやる』という気持ちになれて、だから頑張ることができました。

そうしたら、1年ぐらい過ぎた頃に長南さんから『プロ練も参加して良いよ』って言ってもらえるようになって。三浦孝太戦の1カ月半か2カ月前ぐらいですね」

──長南さんはYA-MAN選手を特別扱いしなかったということですね。

「ハイ。基本的には皆と同じ感じで、接してくれます」

──昭和の親父のようにケツを叩かれますか(笑)。

「ハハハハ。でも、自分は結構真面目なので怒られることは余りないです」

──TRIBEの中では、誰と練習をすることが多いのでしょうか。

「石井(逸人)さんに教えてもらうことが多いですね。石井さんがTRIBEの初心者クラスの指導をしていたので、ずっと教えてもらっています。自分が質問をするのも石井さんが一番多いですし、セコンドにも就いてもらっています」

──先ほど少し触れていただいたことですが、柔術の練習までするようになったのは?

「道着はまた全然別モノなので。TRIBEのグラップリングに出て、基礎の基礎を知りたくなったんです。それこそ白帯だし、また一般の会員さんに絞められています(笑)」

──それも喧嘩をしていたころなら、相手にもしなかったであろう普通の人達にやられてしまう感じではないですか(笑)。

「悔しいですね(笑)。そんななかでも5分間で5回極められていたのが、1カ月、2カ月と練習をしていると2回ぐらい減っている。それがまた1回になり、極められないことも出てきた。それはやっぱり楽しいです。自分の成長も感じられて。

エビとかもそうですが、柔術を始めてから寝技の動きへの理解が深まりました。結果、MMAでもスクランブルに持ち込みやすくなって。立てるようになってきたというのは、実感しています」

──寝技、スクランブルの防御力が高まったことで、打撃にも変化はありますか。

「倒されるのが、あまり怖くなくなってきたので、そこはありますね」

──では負傷もありましたが、昨年の大晦日から今回の鈴木博昭戦はどこが一番変わっているでしょうか。

「やっぱりグラップリングの能力ですかね。そこはメチャクチャ上がっていると思います。紫帯の人を極められるようになっているので」

──おお!!

「ノーギですけどね。道着ではまだ全然、白帯のままで(笑)。そうやってノーギの方が伸びているのは、道着をやっているからだと思います。倒されることが怖くなくなったのと同時に、安楽選手に習うことで倒れないという感覚も掴んできました。平本戦の時は、実はワキを差し返してからどうすれば良いのか分かっていなかったです。でも、今ではそこから先がデキるようになってきています」

──ストライカーは、練習で本気のレスリング、グラップリングを経験できる。本気の打撃は試合でしか経験できないグラップラーと比較すると、苦手な部分を克服するには有利でないかと。

「そうですね、来られても対処できるようになりつつあります。だからこそ、自分の打撃に活きるようになってきたと思います」

全然、怖くないです

──鈴木選手もSB出身で、YA-MAN選手よりも寝技歴は長いです。MMAファイターとしての鈴木選手に対して、どのような印象を持っていますか。

「いち早くボンサイ柔術で寝技をやっていたことは、大きいと思います。でも言うてやっぱり、グラップリングって量だと思うんです。自分もメチャクチャやってきましたし、年数は違っても極められない技術は自分にもあると思います。

そうなるとスタンドの展開になるので、立ち技になると俺の方が強いです。なんで全然、怖くないですね」

──立ち技と組み技の合計点で、鈴木選手を上回れると。

「そうですね。上や下の対処ができても、俺を極めることはできねぇだろうって」

──では今後に関してですが、組み技や寝技の対処を進めてきたことで、生粋のMMAファイターと戦いたいという気持ちは?

「それはあります。いち早く、戦いたいと思っています。もちろん鈴木選手もMMAファイターですが、グラップラーとやりたいです。MMAの選手と、自分のMMAを試したい。全然、通用すると思っています」

──どのような選手たちと手合わせをしたいと思っていますか。こういうと山本空良選手は嫌な気持ちになるかもしれないですが、山本選手とYA-MAN選手が戦えば色々なことが見えてくるのではないかと楽しみです。

「あっ、山本選手──面白いですね。鈴木千裕とあそこまでやっているので」

──同じキックからの転向組では、久保優太選手は高橋遼伍選手に勝ち、7月28日には斎藤裕選手と戦います。超RIZIN後、2024年中にYA-MAN選手はどこまで行きたいと考えていますか。

「今年中かぁ、上にいくには久保優太選手ですね。ここで彼が勝てば上がって行くので、自分が追いつくしかないですけど。グラップラーと試合もしたいですが、自分では対戦相手を選べないので。組まれた相手と戦っていきます」

──では最後に、今回の鈴木博昭戦ではどのようなところを見て欲しいかを教えていただけますか。

「MMA全般、寝技の対処だったり、ロープ際の対処だったり。そういうところを見てもらいたいです」

■視聴方法(予定)
7月28日(日)
午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

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PANCRASE344:メインイベント・キム・サンウォン vs. 中田大貴

フェザー級。サンウォン4位、中田7位。

サンウォンは昨年のRoad To UFC修斗フェザー級王者SASUKEに2RKO勝ち。準決勝では優勝したイー・ジャーに判定負けしたが健闘した。昨年11月のパンクラス初参戦では、名田を組みでコントロールし続けて判定勝ち。翌月に早くも組まれた2戦目は、ONEからの帰還となる元修斗環太平洋王者高橋遼伍相手に1R・2Rともにオープンスコアが割れる内容だったが、パンチで目が腫れた高橋が続行不能となりTKO勝ちで連勝。30歳。

中田はパンチを貰っても意に介さず打ち返していく打たれ強さが武器だったが、昨年7月の高木亮戦で初のKO負け。今年3月に復帰戦が組まれていたが、相手のシュウジ・ヤマウチの体重オーバーで消滅している。バックボーンは空道だが、ぶん回すだけの打撃から、欠場中に専門のトレーナーをつけて打撃のレベルを向上させている。28歳。

夜の部ではフェザー級次期挑戦者決定戦が組まれるが、この試合の勝者もそれに続く位置に入ってくると思われる。

両者オーソドックス。中田ガードを固めて詰めていく。ケージに詰めてボディブロー。サンウォンタックルに。テイクダウン。中田の左足を両足でロックし、右足を右腕でつかんで立たせない。中田はサンウォンの首を抱えている。サンウォン両足をホールドしレッグマウント。背中を向けて立った中田。サンウォンバッククリンチからテイクダウン。サイドで固める。足をまたいだ。マウント。また背中を向ける中田。残り1分。サンウォン四の字バック。チョークを狙っていく。中田足を掴んで足関を狙おうとするが、サンウォンがバックマウントに。立って正対したタイミングでホーン。

1R三者サンウォン。

2R。中田カーフ。タックルを警戒しつつじわじわ出る。ケージまで詰めたところでサンウォンがタックルに。切れずにテイクダウンされた中田。バックを取らせた体勢で立った中田。正対するとまた首をギロチンに抱える。サンウォンまたダブルレッグへ。クラッチしてテイクダウン。中田また立った。振りほどいて離した。中田パンチで出る。ボディ。首図もうからヒザ。押し込んできたサンウォンを引き剥がす。また組んできたサンウォン。ヒジを入れて引き剥がした。パンチ・ヒザを入れる。サンウォンまたタックルでケージに押し込む。ダブルレッグ。サンウォンテイクダウン。背中を向けた中田。残り30秒で立った。パンチを入れて離れたサンウォンだが、残りわずかで追いかけてパンチを入れた中田。ホーン。

2R三者中田。

3R。すぐに出る中田。サンウォン下がりながらジャブ。中田のアッパーにサンウォンが打ち返す。もらっているが出ていく中田。ジャブを顔面にもらった中田。サンウォン距離を取ってのボクシングに切り替えた。中田ワンツーで出る。サンウォンの右をもらったが、カーフを返す中田。サンウォンのタックルを振りほどいた中田。またタックル。ケージに押し込まれたが、すぐ引き剥がした中田。サンウォンの右がヒット。中田はカーフ。詰めてワンツー。右ハイ。組みに来たサンウォンにヒザ。残り1分。中田左ボディ。アッパー。カーフ。サンウォンのワンツーにパンチを返す中田。最後に両者パンチを打ち合う。タイムアップ。

3Rは一転して打撃戦になった。打たれながらも打っていった中田だが…。

29-28サンウォン×3の3-0でサンウォン勝利。中田、サンウォンの壁を越せず。

しつこい組みが持ち味のサンウォンだが、2Rにテイクダウンしても打撃でラウンドを取られると、3Rには消耗しながらも打ち合いに持ち込んで勝利。

サンウォン「メインでプレッシャーもあったが乗り越えることができた。感謝している人は多くてここでは伝えきれないが、みなさんに感謝を伝えたい。I love Japan

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AB MMA o ONE オ・テホク ティモフィ・ナシューヒン モーリス・アベビ 高橋遼伍

ONE Fight Night22:アクバル・アブドゥラエフ vs. ハリル・アミール

フェザー級

キルギスタンのアブドゥラエフはONEデビューから2試合連続1RKO勝ち。初戦は高橋遼伍を破ったオ・テホクを44秒でKO勝ち、2戦目はONEデビュー戦で無敗だったエクアドルのアーロン・カニャルテに41秒でKO勝ち。26歳。

アミールはONEライト級でティモフィ・ナシューヒン、モーリス・アベビらに3連勝。今回からフェザー級に落とす。29歳。

両者MMA10戦全勝で無敗。

左を打ち込むアミール。アブドゥラエフはジャブで間合いを詰めていく。飛び込んだアミールにカウンターのタックルでボディロックに捕らえる。テイクダウン。バックを取らせて立つアミール。アミールはバックを取られた体勢からキムラを狙う。ヒザを入れて抵抗するアブドゥラエフ。アミールクラッチを切ろうとしたが切れない。またテイクダウンしたアブドゥラエフ。アミールすぐに立つと正対したが、アブドゥラエフその瞬間に外掛けでテイクダウン。また背中を向けて立つが、立った瞬間にまた足をかけてテイクダウン。しかしシングルレッグを切ると逆にバックに回る。残り30秒。反転しようとするアブドゥラエフ。反転したがゴング。

2R。ミドルを入れるアブドゥラエフ。詰めていく。アミール後退。アブドゥラエフの右ハイはかわした。四つに組んだアミール。ボディロックにしてテイクダウンを狙うアブドゥラエフだが、アミールこらえた。離れ際に距離を詰めてパンチを入れる。タックルに行くアブドゥラエフにアミールが腹にテンカオを入れたが、そのままタックルで倒した。立ち際にバックに回る。また立ったアミール。アブドゥラエフ引き剥がして離れ際に左!アミールダウン!KO!

組みの展開から一転してパンチを打ち込みKO。無敗をキープしたのはアブドゥラエフ。