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ARAMI MMA ONE SARAMI Shooto2021#05 中村未来 修斗 青木真也

【Shooto2021#05】Sアトム級挑戦者決定戦=SARAMI戦へ、中村未来─01─「勝って評価されない平田選手」

【写真】2月の平田戦を経て、5月に北野きゅうに勝利──も勝ち名乗りを受けるときは、御覧の表情だった中村 (C)MMAPLANET

25日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#05で、スーパーアトム級王者・黒部三奈への挑戦権を賭けて、中村未来がSARAMIと戦う。
Text by Shojiro Kameike

今年2月、Road to ONE04のメインイベントで平田樹と対戦した中村は2RでTKO負け。平田樹のためのアンダードッグ――そのような見られ方をして当然の試合で敗れた中村だが、そこからMMAファイターとして新たな一歩を踏み出していた。


――今回、修斗女子スーパーアトム級次期挑戦者決定戦に出場する中村選手ですが、まず2月の平田樹戦での敗北については、どのように受け止めているのでしょうか。

「あの試合は私にとって、いろいろ変わるキッカケになった試合でした。そう考えると、やって良かったとは思いますけど、今考えると本当に悔しいですね(苦笑)」

――試合内容としては、平田選手が組み付いてきても、ケージ際ではアンダーフックやオーバーフックを効かせて倒れない。こかされても、すぐに立つ。そのような展開が続きました。

「試合の作戦は、こかされても立つことでした。その部分では、練習していたことが出せたかなと思っています。ここ最近、グラップリングの練習の割合が高くなっているんですよ。週でいうと、組みの練習が週に4回。特に壁レスは、しっかりやるようになりました」

――以前から打撃の練習に関する動画や写真がSNSなどにアップされていましたが、今は組みの練習のほうが多いのですか。

「はい。打撃は週に2回、ミットとスパーリングをやっています。それよりも組みの練習のほうが多くなっていますね」

――では、平田選手とのスクランブルや、テイクダウンされても立ち上がる展開では手応えがあったのですね。

「そうですね。グラップリングの部分では、そんなに大きな差はなかったと思います。ただ、最後の首投げは……」

――フィニッシュは、平田選手の必勝パターンにハマってしまいました。首投げから袈裟固め、そしてパウンドという一つのパターンです。

「あの首投げは、来ると分かっていても、やられてしまいましたね。もちろん対策はしてきていました。ただ、試合では組んできても首投げは出そうとしていなくて」

――あえて序盤は首投げを出していないようにも感じました。

「そうなんです。ケージに押し込まれている時も、『ここで首投げに来るかな?』と考えていたのですが、そんな素振りもなくて」

――中村選手ご自身のなかで、そこまでケージ際の攻防で劣っていないと感じられたのに、なぜあの首投げからの展開は防げなかったのでしょうか。

「首投げから抑え込まれるまでのスピードが、ものすごく速かったです。投げられた後のことも想定していて……ああしよう、こう立とうとか対策もあったのに、それを考えられる前に抑え込まれてしまいましたね」

――一方で、中村選手の左ストレートが平田選手の顔面を捉え、左ミドルも当たっていました。

「思ったより距離が近かったので、打撃はいけると思いました」

――結果は2RでTKO負けでしたが、試合後にABEMAの中継はご覧になりましたか。

「見ました。青木真也選手に評価していただいて、嬉しかったです。でも、それが悔しいっていう気持ちもあります」

――評価されたのが悔しい……というと?

「負けても評価していただけるだけマシ、そう言われるのは分かります。他には負けたうえに評価されない選手もいるわけですから。だけど、負けて評価されるより、勝っても評価されない平田選手というのが……やっぱり、そういう試合だったんだな、って思いますよね」

──……。

「あの試合は、私がアンダードッグでした。その立場を覆せなかったじゃないですか。だから勝ちたかったし、負けて悔しいです。今考えると」

――ただ、平田戦について「いろいろ変わるキッカケになった」と言われていました。試合後、どんなところが変わったのでしょうか。

「注目されている平田選手と試合をしたおかげで、『平田樹と試合をした人だよね』って声をかけられることが増えました。そこから応援してくれる方も増えたんです」

――なるほど。知名度は上がったわけですね。

「それで、このままじゃいけないと思ったんです。応援してくださる方のために、もっと強くならないといけないって。それで平田戦の後から、練習量を増やしました」

――選手としての生活も変わったのですか。

「仕事の出勤時間を減らして、練習量を増やしました。朝と夜で2部練ができるようにしたんです」

――えっ、中村選手はネイルサロンに勤務していますよね。出勤時間を減らすと給与面、ひいては生活費に関して影響は出ないのですか。

「朝の出勤を減らしただけなので、そこまで影響はないですね。ただ、お昼の仕事を減らすわけにはいかなかったですけど……」

――それでも、大きな変化ですね。

「平田選手は小さい頃から格闘技をやっているし、他の選手と比べても、私は格闘技経験が浅いじゃないですか。だから他の選手に追いつくためにも、もっともっと練習しないといけないと思ったんです」

<この項、続く>

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BELLATOR DEEP DEEP JEWELS33 MMA Special UFC 伊澤星花 本野美樹 村田夏南子 海外 渡辺華奈 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:6月─その参─伊澤星花✖本野美樹「頭抜けて良かった」

【写真】この逸材が、どのようにさらなる強さを身につけていくか (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

引き続き2021年6月の一番、第三弾は20日に行われたDEEP JEWELS33からDEEP JEWELSストロー級選手権試合=伊澤星花✖本野美樹戦について語らおう。


──青木真也が選ぶ2021年6月の一番、最後の試合をお願いします。

「伊澤星花✖本野美樹です。伊澤選手は3試合目とかなんですよね」

──ハイ。デビューが去年の10月で、12月のノンタイトル戦で本野選手に判定勝ち、今回は1Rで一本勝ちしDEEP JEWELSストロー級王者となりました。

「3戦目とは思えない完成度の高さがあります。前回のノンタイトルのときはフィニッシュでなかったけど、タフなゲームを勝ち切った。試合内容としては、前回の方が決着はつかないという部分でも良い試合で。仕上がっているなって思いました。

技術体系として、この選手は蹴りがある。サウスポーの相手に対して、蹴ってから頭を抜いてテイクダウンへ行く。独特いうか……僕は頭を抜いていきたいけどいけないんです」

──そのまま詰める感じですね、青木選手は。

「ハイ、サウスポーに対して手前の方に抜いて入ることができなくて。アレができるのは独特だし、どういう感性でやっているのかなって。いや良い選手です」

──首を取られる恐怖とかが、ないのですかねえ。

「あぁ、まだ3試合だからそういうのがなく、思い切り戦えているのかもしれないですね。知らない強さもあるけど、しっかりとした強さを持っていると思います。

男子でも女子でもサブミッションがあるのは強い。特に今の女子のレベルだと強いです」

──極めの前の動きからして、しっかりとしていると感じました。

「ニールアダムス式、いやヤスケビッチ式というか」

──背中にのっていないヤスケビッチのような感じだったかと。

「そうですね、ゴロンと返して。しっかりと技量があります。ストロー級だけど、大きくなるかもしれないからフライ級もあるかもしれないですね。ここから、どういう風に可能性が広がっていくのか」

──国内はアトム級までが盛んですが、ストロー級とフライ級は海外ではマーケットが広がっています。

「僕らの時代と違い、国際戦は少ないし。特にコロナ禍においては韓国人選手まで来日できなくなっている。この国内の土壌で、どうやって育てていけるのか。こういうことをいうとアレだけど、女子格闘技は若さとルックスが大切じゃないですか」

──ハイ。

「これ言っちゃうと、フェミニストたちに怒られそうだけど(笑)」

──アハハハハ。それは怖いですよね。そういうリツイートとかありますしね。でも、実際に存在する事象について話しているだけですし、そこまで気を回すと何も発言できなくなります。

「まぁ、そうですよね。そういうので怒られるのは嫌だけど、女子格闘技界には若さとルックス重視というのが、可視化できない部分であるのは確かだと思うんです。そこってフェアな判断がされないってある」

──はい。ルックス以上に顕著なのは、年齢ですよね。30歳過ぎは、35歳過ぎは……という判断で契約をしないプロモーションは絶対に存在します。

「明確にありますよね。その基準で救われる人がいるのも、当然で。それはそれで良いと思っています。ソッチで救われる人がいても良い。でも選手として、競技者として可能性のある人間がやっていける活路って、どこかないのかなって思っちゃうんです。やっぱり、それってないんですよね……」

──そう青木選手が思うということは、伊澤選手はそれだけ可能性があるということでしょうか。

「そう思っています。日本に韓国人選手が入ることができれば、韓国の女子MMAには日本にいないストライカーがいるだろうし、そういうところと交わって経験を積んで欲しいですし。とうしても日本の女子MMA選手は柔道OGが多いので。と同時に伊澤選手は打撃の勘も悪くないと思います。ここまで強いなって思った選手は、久しぶりです」

──そこまで、ですか。青木選手がそこまで買うポテンシャルがあるのであれば、なおさらどのようなキャリアアップができるのか気になりますね。女子選手はもともとベースになっている競技で培った強さが、かなり大きな割合を占めていると思います。

「村田夏南子、渡辺華奈、その通りですよね。村田選手はもとから強かった。そこにMMAの技術を練習で修得していった。渡辺選手は吉田秀彦です。柔道のままで結果を残した」

──下手をすると、戦って強くなる土壌がUFCやBellatorなのかもしれないです。

「ハイ、これは北岡さんも言っていたけど、女子はまだUFCやBellatorでもレベルの差が大きい。男子ほど詰まってない。だから結果を残せば、引っ張れる確率は高くなる。それが日本でできるのか、海外に照準を持っていくのか」

──本人も外の世界でDEEP JEWELSの強さを見せたいと明言していました。そうなると……現状ではどれほどの財政状態にあり、日本から選手を招聘できるのか分からないのですが、Invicta FCはもうキャリア5戦以下の選手はいくらでも出場していますよね。

「あぁ……そうなっちゃいますよね。強かった選手がごっそりUFCにステップアップしてしまったので、もうグラスルーツショーです」

──それこそファイトマネーを抑えることができるレベルの戦績だと思います。

「UFCやBellatorに行ってから、ビジネスしてくださいと。でもインヴィクタでチャンピオンになるとUFCかBellatorへはいける。国内で力をつけて、海外から引っ張れる。それは正しいし、そうあるべきものです。でも、現実はそうじゃない。だからこそ、どうすれば良いのかを考えるのが大人の役割になってきます」

──強く、成長できるマッチアップと結果を残すこと。まさに理想論ですね。

「そうやって次世代に繋いでいくのが、あるべき姿です。僕が女子MMAに触るとクサしているように受け取られることが多いんですけど、全くクサしていなくて。伊澤選手のキャリア3戦にして、あの完成度。頭抜けて良かった──男子でもなかなかない完成度の高さで。

だから、次が楽しみで期待できると、本気で思いました。だから甘い蜜の存在をかき分けることができる指導者が必要だし、メディアもそういう役割を担うべきだと真面目に考えちゃいましたね」

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MMA Special UFC UFC263 デミアン・マイア ネイト・ディアス ベラル・モハメッド レオン・エドワーズ 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:6月─その弐─モハメッド✖マイア後編「ネイトには乗れない」

【写真】マイアのMMAファイター人生と比較して、青木はネイト・ディアスには乗れないという発言をした(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

2021年6月の一番、第ニ弾は12日に行われたUFC263よりベラル・モハメッド✖デミアン・アイア戦について、ネイト・ディアス論を経て──引き続き語らおう。

<青木真也が選ぶ6月の一番─その弐─前編はコチラから>


──NCを挟んで5連勝中、通算で10勝3敗という戦績なのですね……モハメッドは。

「そこに43歳のデミアン・マイアが組まれる。これはちょっと凄いッスね」

──レジェンドファイトでないですし。

「デミアン・マイアが、この歳でこういう試合が組まれることはビジネスとしてタレント性が落ちるということなんですかね?」

──あぁ、だから逆にレジェンドファイトではないと。そういえばUFCは歳を重ねたからレジェンドファイト枠ということでもないような気がしますね。

「スター性、チケットの売り上げ、PPV売り上げという部分でトップではないから、レジェンドファイトにならないという見方はできますよ」

──なるほど、そういうことですね。

「だから鎬を削るファイトになるのかなって」

──そう考えると、レジェンドファイトとはどういうものなのでしょうね。青木選手はネイト・ディアスとレオン・エドワーズの試合とか、どう思いましたか。

「ワンツー入れて客がわくんだから、ネイトは絶対もう辞めないじゃんって思いました(笑)」

──アハハハハ。

「負けてもワンツーを届かせると、ファンが喜ぶ」

──この試合は世界戦でもメインイベントでもなく5分✖5Rでした。メインだから5回戦というのが、そもそも論としておかしな話ですが、それでなくても5回戦になる。ネイトの知名度がそうさせるっていうのは、異常な世界です(笑)。

「そうなるのは、ワンツー当てるだけで褒められる選手だからですよ(笑)。だからデミアン・マイアには、そのタレント性がないということですよね。そこまではないから、勝負論のあるカードを組まれる。まだ、やれる──という試合が組まれています」

──ネイトは勝とうが負けようが安泰で、デミアンの場合は彼に勝った選手が、その功績を持っていく。そういう試合で。

「だから勝負論のある現役なんです。マイアはこの試合の内容でMMAを続けるどうかって言っているけど、ネイト・ディアスは少し間を空けて、またやるわけじゃないですか。そういうのは、僕はあんま乗れないですよね」

──自分、シュガー・レイ・レナードの終盤はタイトル奪取→返上、また違うタイトル戦という大一番ばかりを戦い、ひたすら戦い続けていたトーマス・ハーンズの方が格好良いと思っていたんです。そういう点でもデミアン・マイアは格好良いですよね。

「レナードのことが透けて見えてしまったんですね。高島さんはそう思っても、ファンの人気はレナードなんですよね?」

──そうだったと思います。

「そうなるんですよね。でもワンツー当てているネイト・ディアスより、シングルレッグを懸命に狙うマイアの方が格好良いですよね。やっぱ、そうなんだよな。今回のマイアは色々と深いです」

──そのデミアンがMMAを引退したら、グラップリングや柔術を戦いたい。並行してはできないということを言っていました。

「練習にレスラーを呼んだり、柔術家がMMAに集中するために凄く試行錯誤していたように思います。ミッシェル・ニコリニがマイアのところで練習したりして、強い柔術家がMMAで戦いやすくなる練習環境を創れていたのでしょうね。でも、MMAを引退してから、グラップリングやりますかね。好きそうですけどね。

とにかくUFCで戦い続けてきたのは、格好良いですよ。だいたいマイアなんてTシャツを着てMMAを戦っていた世代なんですから。滑り止めだって(笑)。もしかしたら、PRIDEに来るんじゃないかって。

そういう人がUFCで2007年から14年間もやってきた。バケモノだと思います。本当に格好良かったです。僕らのようなグラップラーは、凄く影響を受けました。試合もそうだし、練習の動画からなんかも。まだ終わりとは明言していないと思いますけど、お疲れ様でした──感はありますね」

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Interview Special デミアン・マイア ブログ ベラル・モハメッド 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:6月─その弐─モハメッド✖マイア「勝った時だけMMAを使うな」

【写真】デミアン・マイアを本当にリスペクトしているからの青木の柔術界への苦言だ(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

2021年6月の一番、第ニ弾は12日に行われたUFC263よりベラル・モハメッド✖デミアン・アイア戦について語らおう。


──青木真也が選ぶ2021年6月の一番、2試合目をお願いします。

「ベラル・モハメッド✖デミアン・アイアです。この試合が組まれたUFCの直後にRIZINがあって。サトシ・ソウザとクレベルが三角絞めで勝ったら、日本の柔術の人たちが『柔術だぁ!!』、『三角だぁ』って、わいていたんです」

──自分のところにもSNSで、そういう喜びの声が凄く届きました。

「喜んでいましたよね(笑)。でもデミアン・マイアに触れない。マイアは内容も完敗だったけど、柔術家として凄く気合の入った生き方をしているのに。ベン・アスクレンに勝った時に『オモプラッタでスイープだぁ』、『柔術だぁ!!』ってわいていた柔術界隈の人たちは、モハメッド✖マイアには触れない。

日本の柔術家の人って、MMAで柔術っぽいモノが見られると『柔術最高』って言いたいんだなって思いました(笑)」

──自分は北米MMAで下になって勝つことの難しさは理解はしているつもりで、下でなくても柔術的な動きが見られると嬉しいです。それは足関節も同じだし、カポエイラでも首相撲でも、空手でも同じです。キックボクシング&レスリングでないMMAの王道から外れた技術が見られると。

「はい、分かります。だからデミアン・マイアが負けた時も見ているじゃないですか?」

──はい。

「でも勝った時だけ盛り上がるのは、都合良いよなって思います。都合良くMMAを見ているなって」

──ボンサイ柔術の人々が、喝采するのは良いですよねぇ。柔術の先生が勝って、『柔術最高じゃん。俺たちの先生、最強だよ』って。負けたら、彼らは落ち込むわけですから。

「はい、はい、はい。でも、MMAで勝った時だけ『柔術っ!!』って喜ぶ柔術家は都合が良い。だから僕は『日本はMMAができないヤツが柔術をやっているじゃん』って言ってきたんです」

──懐かしい、もう4年も前に論議した件ですね。柔術は柔術、MMAはMMMA。その青木選手の言い分に真向から反論させてもらった身ですが、『都合良い』という青木選手の言い分は分かります。MMAの試合で蹴りで決着がついて『キックぅ!!』、アッパーで決着がついて『ボクシングぅ!!』とわくキックボクサーやボクサーがいないのは、MMAと自分たちの競技を別物として見ているからでしょうし。

「そうですよね!! だったら負けた試合も見て、触れろって。勝った時だけMMAを使うなって」

──三角絞めの解析をYouTubeでやるぐらいの商魂があったほうが、ただ喝采しているより好きです。

「デミアン・マイアに触れろ。ムンジアルとか柔術の試合でわかないし。柔術同士では柔術最高ってならないで、MMAで勝った時にソレをMMAをやっていない柔術家が言うなら、僕は『MMAできないから』って言います。高島さんは柔術とMMAは別だっていうけど、『お前ら一緒くたにして見てんじゃん』ってなりますよ。」

──WNOやEUGとかのグラップリング・シーンより、MMAでわくのは……都合が良い。

「結局のところ、ちゃんと格闘技を見てない。だってレベルでいったら、絶対に違うわけじゃないですか。デミアン・マイアがやってきたことって……。

あとデミアン・マイアのモハメッド戦で興味深かったのは、モハメッドは佐藤天が2年近く前に戦った相手なんです。間モハメッド✖マイア戦が終わって僕、佐藤天に連絡しちゃったんですよ。『あの時に勝っていたら──デミアン・マイア戦があったかもしれなかったんだ』って。もちろん、あの後モハメッドは連勝しています。でも、それは佐藤天にもあり得るわけだし。

彼はそういう風に勝っていると、デミアン・マイアと戦うことができる環境にあるんですよね。僕たちのようなグラップリング寄りの柔術が好きな人間からすると、デミアン・マイアとできるって凄いことだし。それを想像するだけで、ドキドキしちゃったんです」

──想像するだけで(笑)。

「そうなんです(笑)。そんな混沌とした中で、佐藤天は頑張っている。だから佐藤天がインタビューで話している内容が、真実味を増してくるんですよね。そうやって佐藤天はリアルな中にいるのと、日本は違うなって……僕は思いました」

──別物になりつつありますね。いや、もうなっているのでしょうね。

「佐藤天が何をやっているのか。そういうことだと思います。平たい言葉ですけど、夢がある。モハメッドはアブダビ筋に押されているのはあるかもしれないですけど、まぁそこも含めて夢があります」

──そのモハメッドですが、最初にシングルレッグで尻もちをつかされて、バックを譲ることなく立ち上がっていました。デミアン・マイアの壁レスを遮断したことで、その後のテイクダウン防御もあったと思います。

「それをどれだけの人間ができるのか。でも、最初のアレ以外は取れてないから、マイアも落ちてはいるんですよね。なんだかんだといってベラル・モハメッドは強いし、UFCのランキングから零れそうな選手は強いということですね」

<この項、続く>

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MMA PFL Special UFC アルマン・オスパノフ クリス・ウェード グレイゾン・チバウ ニコライ・アレクサヒン バッバ・ジェンキンス ブレンダン・ラウネーン マゴメド・マゴメドカリモフ ランス・パーマー レイ・クーパーIII ローリー・マクドナルド 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:6月─その壱─PFL後編=ロリマク✖チバウ「史上、例のない試合」

【写真】このチバウの無邪気が喜び方。そして後方でパフンピーニャが手を広げている姿も確認できる (C)PFL

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年6月の一番、第一弾は6月10日に行われたPFL2021#04 からクリス・ウェード✖アルマン・オスパノフ戦だった。この両者の試合から、シーズン制フォーマットを敷くPFLの“おかしさ”に話題が発展。後編では、消化試合、減量失敗という2つのポイントを軸に、さらにPFLについて言及してもらった。

<青木真也が選ぶ6月の一番─その壱─前編はコチラから>


──8月開催のプレーオフ、クリス・ウェード、ブレンダン・ラウネーン、モヴィッドハイブラエフ、バッバ・ジェンキンスの4名、この行方はどのようになると予測しますか。

「なんだかんだとウェードだと思います。完成度が高いし、オスパノフを相手にしっかりと勝てたのは大きいと思います」

──ジェンキンスのテイクダウン一点突破を阻止できますか。

「あぁ、ジェンキンスの評価が高い人っていますよね。ランス・パーマーにレスリングで勝つのだから、もう力はある。“ど”レスラーに、レスリングに勝つ。でも、ジェンキンスと比べると……ウェードかなぁと思います」

──なるほどぉ。では焙れた人材も優秀というなかで、PFL2021年シーズンで他に気になるファイターはいますか。

「それはローリー・マクドナルドです。しかもグレイゾン・チバウに負けちゃうんだから(笑)。あの試合はMMAにおいて例のない試合です。結果的にハッピーエンドで、勝った方も負けた方も損をしない」

──確かに、チバウは2Rまでにフィニッシュしないと、5Pを獲得できずプレーオフ進出はなかった。そしてロリマクは6P獲得していて試合前から決勝進出が決まっていました。つまりあの3Rは、MMAにおいて存在しなかった消化ラウンド。勝っても負けても何も状況が変わらないという5分間でした。

「MMAにはまずないですよね。負けても良い試合なんて。試合数が違うけど、野球とか敗戦処理ピッチャーがいるわけで、敗北こみのシーズンの戦い方をするけど。それと個人戦のMMAでは試合数も違うし、1敗の重みも違ってくるものだし。でも、それが今回のロリマクにはあった」

──感情は抜きにして、負けても損失はないというのは──それこそIFLのチーム戦で、勝利が確定しているあとに出てくる選手ぐらいだったかと。と同時に面白いなと思ったのが、勝ってもプレーオフ進出はないチバウがあれだけ喜んでいることなんですよね。

「面白いですよねぇ(笑)。ロリマクは流してフィニッシュにいかないし。チバウはセコンドのパフンピーニャと一緒に大喜びして(笑)」

──あの状況はサッカーの入れ替え戦で勝っても、他の試合の結果で昇格できない状況と同じで。普通は勝っても、お通夜です。

「1億円獲得が無くなった試合ですからね(笑)。ロリマクの足を引っ張ったわけでもない。PFLの価値観では敗退、優勝賞金もなし、終了です。でも、これまでのMMAの価値観が残っていて喜んでいる。ロリマクに勝って、その勲章で次の話があるかもしれないですしね。無邪気で良い感じでした(笑)」

──またPFLのフォーマットでは減量失敗はマイナス1Pで、勝ってもポイントにもならない。相手は自動的に3P獲得でボーナスを取らせないために戦う。勝ってもゲインはない。それがブラダボーイとニコライ・アレクサヒンの試合でした。そういう点において、PFLはここでもMMAで初めての状況を生み出しているかと。

ブラダボーイはボーナス点を与えないために3Rを戦い抜いた(C)PFL

「体重オーバーの試合は、やったもの勝ちがいくらでもありましたからね。

これも点数制で、新しい価値観が生まれました。ただし、リーグ戦を他でやっても二番煎じだし、じゃぁUFCのような選手層の厚さで。これができるかといえば絶対に無理です。どれだけの数のリーグを創らないといけないんだって(笑)。

PFLの規模というか、PFLはコレを狙っているから、こういう規模でやっている。それでも減量失敗は、やったもん勝ちではないという状況は何かしらの抑止力にはなるかもしれないですね」

──そのウェルター級はロリマク、ブラダボーイ、ジョアォ・セフェリーノ、そしてマゴメド・マゴメドカリモフの4人がプレーオフ進出です。

「ロリマクは、クーパー3世のような力で押し切っているタイプは苦手だとは思いますけど……でも、ロリマクのほうが強いと思います」

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【Special】月刊、青木真也のこの一番:6月─その壱─ウェード✖オスパノフ「PFLの息吹き」

【写真】プレーオフが4人となり、PFLのシーズンフォーマットの面白さが世に浸透し始めた?! (C)PFL

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年6月の一番、第一弾は6月10日に行われたPFL2021#04 からクリス・ウェード✖アルマン・オスパノフ戦、そしてPFLについて語らおう。


──青木真也が選ぶ2021年6月の一番、最初の試合をお願いします。

「クリス・ウェード✖アルマン・オスパノフです」

──おおPFLのフェザー級の一戦ですね。

「PFL自体がすごく良い大会になっていますね、今。フェザー級に落としたウェードが勝ちましたけど、スイングした良い試合でしたね。まぁウェードが良かったという話になるのですが」

──UFC時代のフォークスタイルと柔術を融合したグラップリングで興味深い試合をしていた選手ですが、突き抜けることはできなかったです。

「はい。ただ、ああいうスタイルの選手はなかなかいなかったですし、打撃もできないわけではなかった。今回の試合では蹴ることもできていました。フィニッシュはパンチになっているのですが、その前のハイで決まっていました」

──はい、あの一撃でオスパノフが背中を見せてから殴られてKO負けです。

「ミドルが顔に入った形でしたよね」

──私はウェードはオスパノフの打撃に圧されると予想していたので、意外な試合展開と結末でした。

「ですよね。僕もオスパノフは強いと思っていました。ACAでも期待の選手で。だいたい、ブラックタイガーに勝っていますからね」

──ブラックタイガー? ローローボール・マーク・ロコ……ではないですよね。

「……ラスル・ミルザエフです……ACAの」

──あぁ、ディエゴ・ヌネスやトニーニョ・フリアに勝っている選手ですね。

「はい。でもシャミル・シャフブラトフには負けていて。そのミルザエフに勝って……。カザフスタン大会、ホームタウンで勝ったからどうなんだというのもあったけど、期待値の高い選手でした。

結果、ACAでも良い試合はするけど勝ち切れてはいなかったですけどね。スタートダッシュ系で、攻撃は良いけど、攻撃儲けるからそういう風になる選手だと思います」

──それでもウェードに勝つと思っていたのですが、結果としてTKO負け。やはりUFCのレベルは……とオウム返しになってしまいます。ただ環境としてUFCをリリースされても100万ドルが目指せるプロモーションがある素晴らしさを感じます。

「1億円が懸かっているから、凌ぎ合いがあります。リーグ戦ではないけど2試合のレギュラーマッチから、4人トーナメントのプレーオフというフォーマットがはまってきて競技的に一番面白いと思って見ています」

──プレーオフが8人より、4人になりサバイバル感が相当に増して試合単位でなく、階級として興味が惹かれます。

「そうですね、落ちる選手が増えるから。しかもプロモーターが誰を落としたいのか、相当に透けてきて。でも、その通りにならない」

──ライト級でアンソニー・ペティス、ヘビー級でファブリシオ・ヴェウドゥムを押していたのにどちらも消えた。1993年、伝説のK-1第1回GPでピーター・アーツとモーリス・スミスに如何に佐竹雅昭が絡むのかと思われたら……。

「ブランコ・シカティックとアーネスト・ホーストが残って、ホーストが優勝(笑)。そういう面白さがありますね。ペティスだけなくて、マーチン・ヘルドもそうだし。それにライト級では2連覇中のナタン・シュルチ、フェザー級でもランス・パーマーも消えている」

──3連覇を目指したパーマーのレギュラーシーズン敗退はセンセーショナルでした。パーマーが消え、ウェードが残ったフェザー級はブレンダン・ラウネーンと共にパーマーを破ったモヴィッドハイブラエフとバッバ・ジェンキンスが残ることになりました。

「メインストリームから外れた第3世界のMMAっぽさが最高に面白くて」

──ラウネーンはBAMMAからACB、コンテンダーシリーズでも勝利している英国人で。ハイブラエフはONEで大きく注目された時期がありました。そしてジェンキンスは前BRAVE CFフェザー級チャンピオンです。

「そういう世界観に元UFCファイターが絡むことで、そっち側の選手たちの力がどれほどなのか。答え合わせができる。そこがPFLを最高に面白いモノにしています」

──まさにオスパノフがウェードに敗れたように。

「PFLは、これから伸びていく息吹きのようなモノを感じますね。ACBからACAとロシアが面白かったのが、トップどころがUFCやBellatorに流れ一段落ついた。そういうなかで、中央アジアやダゲスタンなんかのロシアも絡んでACA的なところも包括していて、PFLをより面白くしています」

──凄く気に入っている感が伝わってきます。

「まぁウェルター級までなんですけどね。ライトヘビー級とヘビー級は世界的に見ても絶対数に違いがあって。もう限られているから、UFCから零れるとこうなっちゃうのかなっていうのはありますよね。

やっぱり世界的な規模でいえばバンタム級からウェルター級までですよね。だからUFCの仕事からあぶれたなかからでも、これだけ良い選手が集まる」

──逆にライトヘビー級とかでなくバンタム級が見てみたいですね。

「でも、そこが米国のビジネスなんでしょうね」

<この項、続く>

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Interview MMA ONE Special UFC 海外 西川大和 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:5月─その参─西川大和✖大尊伸光「彼に非はないけど……」

【写真】西川の勝利に関して、青木の指摘はJ-MMA界への警鐘だ (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

引き続き2021年5月の一番、第三弾は16日に行われたShooto2021#03から西川大和✖大尊伸光戦について語らおう。


──青木真也が選ぶ2021年5月の一番、最後の試合をお願いします。

「西山大和×大尊の試合です。僕、西川選手に関しては疑問なんです」

──おお、その故は?

「一つは……彼には何も責任がないですけど、周囲の評価です。もう一つは、彼の戦い方そのものですね。安易に下になり過ぎる」

──では、まず戦い方から話を伺わせてください。青木選手はシャーウス・オリヴェイラが下で凌げたことを評価しましたが、西川選手のガードからの攻めに関しては注文をつけるということですか。

「まぁ、そういう風に突っ込まれるかと思いますけど(笑)。さっきも言ったように簡単に下になり過ぎています。オリヴェイラが下になるのって、打撃で攻めてテイクダウンを仕掛けられてボトムを選択するということなんです」

──いってみると下にされた際に、スクランブルを選択するのではなく、ガードワークを選択していると。

「そうです。あれだけの技術があって、そうしている。対して西川選手の場合は引き込みです。上が取れて下なのではなくて、下になっているので。それで勝てるというのは、たまたまであって計算が成り立たない。

アレで勝てるのはラッキーです。そこで、あの勝ち方が凄く評価されている空気は……皆さん、大丈夫なんですか?と思っている。それが本音です。

とにかく違和感を覚えるのが、『凄く強い』という空気がサステインや修斗であることで。絶賛している関係者もいますからね」

──なるほど……。

「ぶっちゃけ、どう思いますか?」

──自分の場合は、あの選択をするのは面白いです。

「ハイ。面白いですよ」

──MMAとして、固定観念がないというか、自分で考えて戦っている。特に大尊選手はトップにいても、パンチを振るうと疲れる。そこを考えての作戦だったので。

「あぁ、考えて選択しているんですね。そして大尊はバテていました。その見極めも良いし、そうやって勝つことも良い。ただし、それで世界だとか、強いとかっていうのは危うい」

──青木選手が指摘しているように、大絶賛するとすれば……あの戦い方で日本のトップ、海外の実力者に勝ってからかと。

「ですよね? ですよね。完成度という点で、まだまだです」

──18歳という年齢があって、凄いというのと世界を見据えて凄いというのは違うと自分も思っています。もちろん、その周囲の評価への違和感に関して、何ら西川選手に非はないですが。

「もちろんです。彼の責任じゃない。ただし、今の彼を絶賛して世界だなんて空気があると、彼の先が見えなくなってしまいます」

──西川選手のためにもならないと。

「ハイ。あれで勝てる……もう修斗というか、国内に人がいない。これで次はチャンピオンシップという流れになるのは、なんだかなって思います。逆に言えば、世界を目指すのであれば、この程度の試合でガードを選択するんじゃなくて……、競り合いじゃなくて勝てよって。

ここで競り合っていて、世界とかない。彼が世界やUFCって口にしているのって、僕がADCCに出る前に『全員、極めちゃうでしょ』と言っていたのと同じ感じで。佐々木憂流迦選手とかも、そういうことを口にしていましたよね。

まぁ西川選手がUFCとか言っているのは、そういう類だろうなと思います。彼に非はないけど、あの勝利に凄いという評価があり、本人もUFCという言葉を口にする。そうなる日本のライト級は、もう危ういです。それがフェザー級も始まっている。まずいですよね。

西川選手は一生懸命やっている。全く、彼を非難するつもりはないです。でも色々と見えていない日本のMMA界は危うい」

──では、西川選手に青木選手かアドバイスするとすれば、どういう言葉になりますか。

「そうですね、『ここで、もっともたついた方が良い』、『そんなに焦ることはないよ』──そう伝えたいです。このままで上に行こうとすれば、するほど危ういです。今、ここで出ている結果を持って世界と勝負しようと思っているのであれば。

それがONEで育ててもらうとかアジア圏なら、なんとかなるかもしれないですけど。現時点でONEのトップとやりえない。これ、本当に言っておきますけど、UFCにすぐに行けないから血迷ってBRAVE CFとかACAに行くと死んじゃいますよ。BRAVEも下なら構わないけど、上はACAレベルです。

世界って希望溢れる言葉だけど、曖昧な言葉で誤魔化すんじゃなくて、皆で現実を見つめるべき。世界っていう言葉の裏にある、世界の実力を。それが西川大和だけでなく、選手をもう少し大事にしてあげることになると思います」

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Double GFC07 K-MMA MMA Report キム・サンウォン ソ・ジェヒョン 青木真也

【Double GFC07】バカサバイバーで入場のソ・ジェヒョン、キム・サンウォンの左ハイでKO負け

【写真】左ハイが顔面を直撃した(C)DOUBLE GFC

<フェザー級/5分3R>
キム・サンウォン(韓国)
Def.1R3分43秒by KO
ソ・ジェヒョン(韓国)

青木真也と親交のあるソが、バカサバイバーでケージイン。サッカーパンチ気味にワンツーを放ったキムに対し、ソが引き込んでハーフを取る。手首を掴み、ハーフバタフライのソは、離れようとしたキムに足関節を仕掛ける。上からパウンドを連打し、足関節を解除したキムはキムラにも反応し、亀になったソに対してバックコントロールからRNCを狙う場面も。

ソは再びキムラも腕を抜かれ、足関節を取りに行く。足を組ませず、回避したキムがスタンドへ戻ると、左ジャブから左フックへ。ソはサウスポーの構えから左を伸ばすが、パンチを受けそうになり、顔を背けたところで左ハイの直撃を受けKO負けとなった。


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Interview MMA Special UFC シャーウス・オリヴェイラ ボクシング マイケル・チャンドラー 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:5月─その弐─オリヴェイラ✖チャンドラー「遠回りをして最後に」

【写真】UFC在籍11年目、ライト級で世界の頂点に立ったシャーウス・オリヴェイラ (C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

2021年5月の一番、第ニ弾は15日に行われたUFC世界ライト級選手権試合=シャーウス・オリヴェイラ✖マイケル・チャンドラー戦について語らおう。


──青木真也が選ぶ2021年5月の一番、2試合目をお願いします。

「オリヴェイラ✖チャンドラーです。この試合、オリヴェイラがパンチでチャンドラーに勝ったことは当然のように注目されますが、そのオリヴェイラの強味は下……ガードで守れることにあったと思います。初回のピンチをガードで凌げたことが大きかった」

──初回に右を効かされ、最初は亀になって足に組もうとしたところでパウンドを受けて、ガードを取ったところですね。

「ハイ。オリヴェイラがガードを取ると、上に居てもサブミッションを警戒してチャンドラーも勢いを持続することができなかったです。あそこをガードで凌げたことが、勝負の分かれ目でした。

ただし、ガードを取ることが誰しもに有効ではなくて。それはオリヴェイラの技量があるからで。チャンドラーと5分✖5Rと戦う。25分の試合ですけど、チャンドラーは割と短距離走の選手です。その試合で最初のピンチをガードで凌げたのはさすがです」

(C)Zuffa/UFC

──その序盤、思った以上に身長差があってチャンドラーはボディ打ちしか見せていなかった。これは近寄れないのかという風にも見えました。

「相打ちになりそうな感じで。だから、結果的にああいうフィニッシュはあると思っていました」

──オリヴェイラが効かされてガードを取ったのとは対照的には、チャンドラーは効かされたあと組みにいかなかったです。

「MMAに於いて打撃の人、一点突破型になっていますね」

──青木選手はチャンドラーのUFC初戦後、まだオリヴェイラ戦が決まる前にチャンドラーはオリヴェイラに分が悪いと言っていましたしね。

「オリヴェイラ推しでしたよね。それはウィル・ブルックスなんです」

──ウィル・ブルックス?

「ハイ。もともと2人ともウィル・ブルックスと戦ってます。で、チャンドラーはブルックスにやられていて、オリヴェイラは完勝しています。そこを見て、両者の間に力の差はあるんじゃないかと僕は見ていましたけど、やはりUFCなんだということを再認識させられますね。それもウィル・ブルックスが勝てなかったわけで……そこは、ちょっと感じましたね」

──UFCが抜けていると。

「でも、皆が分かっていると思いますよ。だってねぇ、レベルが違うじゃないですか。そんな場所で11年、オリヴェイラは興味深いキャリアを積んでいます。結果的に全部を埋めてきた」

(C)DAVE MANDERL

──実はオリヴェイラのUFC初戦が、たまたま五味選手、岡見選手が出場した大会で(※UFC on Verus02。五味がタイソン・グリフィンにKO勝ち岡見がマーク・ムニョスに判定勝ち)、全く知らない選手だったのですが、見事に腰を切った腕十字をダレン・エルキンスに極めて、その当時からUFCで下から極める選手がいるんだって驚いたことが思い出されます。

「でも最初は言えば、下だけの選手だった。なんか派手なサブミッションはあるけど、穴もある。そうだったのが次に打撃ができるようになった。でもスクランブルで逆に取られもした……、そうするとレスリングに関しても穴を埋めた。それもウィル・ブルックス戦なのですが、テイクダウンをしましたからね。

これは異常な進化……です」

──異常ですか。

「もともと寝技の人間が、遠回りをして最後にカチっと合わせることができた。ここまでの進化は、ほぼほぼ例がないですよね」

──現代MMAでいえばボクシング&レスリングでいくと、ここまでのガードワークを身につける時間はないかもしれないですね。

「背中をつける練習をしている人間は、米国でも少ないかもしれないですけど……だからといってオリヴェイラが柔術やグラップリング競技で結果を残せるのかといえば、また違う話で。でも、本当にスペシャルな存在です」

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