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MMA PFL RIZIN Shooto Shooto2021#06 Special ブログ 川名雄生 西川大和 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番─番外編01─西川大和✖川名雄生「辛くなってしまいます」

【写真】本人はライト級で世界を目指すと明言しているが、先人・青木真也の指摘は── (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年9月の一番─番外編第一弾─は9月20日に行われたShooto2021#06 から修斗世界ライト級選手権試合=西川大和✖川名雄生戦について語らおう。


──9月の3試合のピック以外で、青木選手が言及したい選手がいるということですが。

「ハイ、西川大和選手なんです」

──川名雄生選手を破り、修斗ライト級の頂点に立ちました。

「西川選手はヨアキム・ハンセンですよね。ただし、ヨアキムは2000年代から2010年の選手です。今、あの西川選手の戦い方を見て、じゃあ下からの打撃がMMAで有効なのかと言われると、う~むってなるじゃないですか」

──それはある意味、MMAをずっと追求してきた身として、あの下からのコントールが通用していることについて一言あるということなのではないでしょうか。ただし、先日の試合後などは私の下には『凄い戦い方』、『凄い試合だった』という連絡がままありました。

「いや、全く凄いと思っていないから。その周囲の反応も含めて、温度差がありますよね。そうじゃないですか?」

──西川選手や最近の若い選手の力が測れないのは、国内で国際戦がないこととと同時に、団体のチャンピオンが防衛戦が限られて、海外とRIZINに行くということで。決して、西川選手の力が査定できないのは、彼には何も責任がないというのがあって。

「もちろん。もちろん、そうです。全く西川選手に非も責もないです。そこでいえば川名選手ですよね……でも、このところの戦績を見ると負けるべきして負けたような。PFLで3連敗して、帰国後もそんなに良い試合はしていない」

──川名選手もロータスに来ていた選手ですが、対青木選手とのスパーということでなく、他の選手とのスパーでテイクダウンをした後、足を一本抜いてハーフを取るということはないのでしょうか。

「グラウンドは強くないです。ケージレスリングの選手です。今の日本のMMAファイターですよね」

──ならばガードの中でエルボーを受けるよりも、立たせてテイクダウンを狙うというしんどい試合を選択するのも手だったかと。コーナーも三角に気をつけろと連呼し、逆に追い込まれているような印象を与えました。

「立って打撃になるのが、嫌だったんでしょうね。まぁ、要はムエタイクリンチ的な動きにやられた。MMAとして川名選手には懐の深さがなかった」

──西川選手は足を一本抜かれると、あのエルボーができるのか。それと足を戻す力がどれだけあるのか。つまりは、どうなのか?という印象が強く残ってしまいました。

「いや、寝技が強い相手にはアレは通じないですよ。誰と戦っても、足を抜かせないとかってことはないと思いますし……。それと彼のインタビューとか読んでいて、見えていないなって感じます」

──見ていないとは?

「世界や社会、周囲が見えていないので、辛くなってしまいます。現状で既に自分に殻を持ってしまっている。このままじゃ良い素材だとしても、磨けなくなっちゃいます。国内のライト級って、もうこんな感じだし。

今、海外って考えるとしっかりと考えないと、磨くんじゃなくて潰すってことになる可能性もある」

──誰が得をするのかって話になるのですが、小金翔選手や大原樹里選手と戦って、この間の試合ができるのか。

「まぁ、小金と大原だってそこまでじゃないし。でも、相性的には西川選手は良くないってなりますよね。可哀そうとは思わないけど、気の毒っていうのはあるかな。時代がそうなったという部分で。

川名選手が教えてあげることができなった。それが、この試合ですね」

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DEEP DEEP JEWELS35 DEEP104 HIME MMA 伊澤星花 山本歩夢 平田直樹 本野美樹 藤田翔子 青木真也

【DEEP104&DEEP JEWELS35】平田直樹、全治3カ月の負傷で山本歩夢戦が中止。師走のJEWLESで本野が再起

【写真】残念過ぎる平田の負傷欠場だが──今は焦らず治療に専念してほしい(C)MMAPLANET

10日(日)、DEEPより23日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP104 Impactで山本歩夢と対戦予定だった平田直樹が負傷欠場し、両者の試合が中止となること、12月11日(土)に港区のニューピアホールで行われるDEEP JEWLES35の対戦カードが発表されている。

2回戦ながらフェザー級の新鋭同士の対戦として多いに注目を集めていた平田の欠場は残念な限り。リリースでは負傷箇所は明らかとされていないが、全治3カ月とのこと。

平田は実妹・樹とともに土曜の朝8時半からTRIBEで行われている青木真也の組技打ち込みクラスに参加しており、ケージレスリングへの知識が深まったという情報も入っていただけに──完治後、ぜひとも山本戦は実現してほしいところだ。


JEWELS35では超新星=伊澤星花に敗れストロー級王座を失った本野美樹の再起戦が決まった。対戦相手は藤田翔子&ケイト・ロータスに勝利しているHIMEだが、キャリアの浅いルーキーとの対戦へのトラウマを消し去りたい一戦となる。

この他同大会では栗山葵✖ケイト・ロータス、加賀谷花野✖はなこという2つのフライ級マッチも決まっている。

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K-1 MMA ONE ONE Revolution Special   オク・レユン クリスチャン・リー 海外 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:9月─その参─オク・レユン✖クリスチャン・リー「解がない」

【写真】期待に違わぬ好勝負だったオク・レユン✖クリスチャン・リー。ただし、ONEの裁定基準に大きなブレが生じたか (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年9月の一番、第三弾は9月25日に行われたONE Revolution からONE世界ライト級選手権試合=オク・レユン✖クリスチャン・リー戦について語らおう。


──青木選手が選ぶ9月の一番、最後の試合は何になるでしょうか。

「オク・レユンとクリスチャンですね。これはもう……判定が分からん。それに尽きます」

──急に北米判定になったのか。ニアフィニッシュ、ダメージより手数、アグレッシブネスの足し算が上回ったような裁定となりました。

「盛んに言っていたニアフィニッシュは、どうなるんだと。ニアフィニッシュで判断すると、ダウンとRNCがあったクリスチャンで明白なはずなんです。そこを追求してONE裁定だと思って戦ってきたんだから、クリスチャンやアンジェラがインスタでめっちゃ怒っているのは理解できます。その気持ちは分かります。

そういう風に判断されるなら、クリスチャンも最初から攻めないよって思ったはずです。1Rからフィニッシュを狙わず、ポイントゲームするわって」

──ONEはどうにも裁定問題が起こりますね。

「でも、これってどこのプロモーションでも起きていることだと思います。曖昧なルールにすると、こうなる」

──ONEに関して言うと、裁定基準の軸が北米ユニファイドと違います。北米ジャッジの論争は打撃&トップという軸があって、枝葉をどう見るのかで意見が分かれます。ONEはその北米の裁定基準を軸とした場合、裁定結果がおかしいという段階を経て、ニアフィニッシュ&ダメージ重視が浸透しました。そのニアフィニッシュとダメージという部分で明確な差がなくても、組みが蔑ろにされる。それがここのところの問題だったのが、今回はニアフィニッシュ&ダメージという軸がズレた。いよいよ、おかしい裁定になったかと。

「そこなんです。これまでも物議をかもした判定はありました。2度目の内藤(のび太)✖(ジョシュア)パシオ……でも、ダメージだというと合点がいかないこともない。

答え合わせができないこともない。

安藤(晃司)✖ティモフィ・ナシューヒンもそう。

テイクダウンダウンはダメージを与えてないという軸があるなら、まぁ……そうなるか、と。

ビビアーノ(フェルナンデス)✖ケビン・ベリンゴンの2戦目、ビビアーノが負けた試合も、それです。

下にされてコツコツいれたら、勝てる。まぁまぁまぁおかしいけど、答え合わせはなんとかできるといえばできる。

和田(竜光)選手とヨッカイカーの判定もおかしいけど、ONEならあるか……というふうに諫めることもできる。

でも、今回の試合は答え合わせができない。どうなったんだ?って。これまでの流れだと、この試合はクリスチャンが勝って、オク・レユンじゃなかったのかという論議になるはず。そうでないと……それなら答え合わせができるけど、今回のは、もう解がない。

それと判定問題とは別に、これはヤバイんじゃないかと思うのが、このおかしな裁定が日本で1ミリも話題になっていないことなんです。なっていますか? なっていないですよね。これはヤバイ、これは終わったなぁと。選手もファンも、今試合を大して話題にしていないんだから」

──判定が話題にならないのは、試合前にクリスチャン・リーとオク・レユンのタイトル戦が話題になっていないということですよね。

「それって、一番ヤバイ。これは潮目が変わった。この日の大会自体がそうですよね」

──日本のファンには日本人選手の結果、成績を伝える。MLBからセリエA、ブンデスリーガ、プレミアリーグ、NBAと一貫して伝え方はそうで。チームの勝利、順位は伝えない。ただK-1やPRIDEの時は外国人同士の対戦も格闘技ファンは楽しめていたので、そこは違うと思うのですが……。

「今は海外のトップとか、気にしないですよね。MMAが好きだったら、クリスチャンとオク・レユンの試合は気になると思うんですけどね」

──つまり、専門メディアですら気になっている人が少ない。そこは本当にヤバいですね。終わっています。

「コツコツ伝えていくと、ある一定のファン層っていうのは獲得できるとは思うんですけどね。特にこの試合は、気になって欲しかった。そうあって欲しい試合だったんですけどね。

MMAは万人に見られるモノじゃないというのは、僕もずっと言ってきました。でも、好きな人間や専門メディアにはこの試合は気にして欲しかった」

──ONE判定基準で、判定結果はおかしかった。ただし、試合内容はそれだけのモノ、期待に違わないモノがあったと思います。

「究極的にいえばONEの戦い方って、これまでは北米的なポイントゲームを排してきた。ポイントで揉めるのは嫌だ。もっとエキサイティングなMMAが見たいということで。でも結果として5Rは究極のカウンター待ちになる。それがまた興味深いですよね。

いずれにせよ、5Rという波のある試合を──どっちか勝ったという風に勝敗を決めるのは無理がありますよ。ラウンドマストでなくても、このRはどっちが取った、ここはこっちだと採点し、その合計R獲得数の多い方が勝者になるとかしないと無理ですよ」

──5分✖5Rを戦って二者択一、これは強引な選択も起こり得ます。

「25分を5分割して、どっちだろう……ってやると、そりゃ最後の印象の方が強いですからね」

──ダウンとRNCが、その後のダウンを奪っていない打撃の攻勢に敗れた。この裁定により、判定になった場合の計算ができなくなると試合の組み立てに迷いは生じないですか。

「僕は最初から、そこは当てにしていないです。全てドミネイトするか、取っちゃうしかないと思って戦ってきたので」

──なるほど。そして……オク・レユン勝利により、再戦となるクリスチャンよりも世界戦に近づいたのではないでしょうか。望むと望まざると。

「望むと望まざると……というか、けっこう、どうでも良いです(笑)。来たらやるけど、どうでも良い。サイクル的に次はないし、また回ってきたらやります」

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MMA ONE ONE Championship YouTube   キック ボクシング 今成正和 平田樹 秋山成勲 青木真也

秋山「青木真也は嫌われ者」RIZINと契約で朝倉未来やクレベルコイケと対決か?oneチャンピオンシップに干され本当に試合はあるのか?

#青木 #秋山 #試合
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ファイトマネーの我がままさえ言わなければ、
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クレベルvs青木真也も十分に実現する夢のカードだろう!
【ONE】青木が秋山に「なんで断ったんだよ! 嘘つくんじゃねえ!」青木真也の絶望とは?

ワンは延期になった原因もあるが、今の青木は崖っぷちだろう!行き場を失ってる感がある!来年はライジンの舞台に上がる気があれば試合はできるだろうが

ファイトマネーの件で揉めるだろう・・・今の青木真也のギャラに1千万は出せないだろう!朝倉未来は1試合は3000万~5000万と言っていたが
20年もMMA(総合格闘技)でトップで戦ってきた青木でも、精々200万~300万くらいが相場だろう

秋山は「誰でも青木真也にはイラつくでしょ?だから一人なんだよ」
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人の心が解ってない自己中の青木だから独りなんだと

46歳となった秋山も青木との試合はやらないのが妥当ではなかろうか
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試合がしたいが試合を組んでもらえない
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待ってろ、と。彼は10年近くやろうやろうと言っているので。変なストーカーにくっつかれたのでそのストーカーを退治するだけ。時間はもうすぐじゃないですか」

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ABEMA MMA Shooto Shooto2021#06 Special キック プロレス 岩本健汰 椿飛鳥 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:9月─その弐─岩本健汰 ✖椿飛鳥「良いスタート」

【写真】AOKI PROJECTとして組まれたMMAデビュー戦で岩本がRNCで勝利した (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年9月の一番、第二弾は9月20日に行われたShooto2021#06 から岩本健汰✖椿飛鳥戦について語らおう。


──青木選手が選ぶ9月の一番、2試合目は何になりますか。

「岩本健汰✖椿飛鳥ですね」

──おおAOKI PROJECTで戦った一戦です。

「組み力で圧倒的できると思っていたマッチアップで、岩本選手が勝ちました。だから結果自体に驚きはないです。ただし思った以上に慌てていなかったことが凄いと思いました。

MMAは向き、不向きがあると思うんです。得手、不得手が。そこで岩本選手は不向きでも、不得手でもなかった。それが良かったです」

──柔術とノーギ、下になるグラップリングではなくて、ADCCでテイクダウン&スクランブルが必要で、青木選手との練習を皮切りにMMAファイターとのグラップリング練習を2年間やってきた。その成果が見られた試合だったでしょうか。

「やっぱり、そこが大きいと思います。MMAに来る前の移行期がグラップリングにおいても取れていたので。MMA選手との練習ばかりで、今はグラップラーとの練習は山中健也選手ぐらいとしかやっていないと思います」

──勝って然りかもしれないですが、何も起こさせないで勝ちました。しかも果敢に蹴りも使って。

「いや、『ハイキックが当たると思っていました』って試合後に言っているんですよ。当たるわけねぇだろうって(笑)」

──アハハハハ。

「お前、バカなんじゃないかって(笑)。そこも含めて強いと思いました」

──確かに。シングルレッグからのテイクダウンも、百点満点のように感じましたが。

「いや、レスリング……ケージレスリングは日本人の中でもう相当に上です。それは自画自賛になってしまうけど、僕のエッセンスが凄く強いじゃないですか。

なぜか気が合ってグラップリングを2年間、一緒にやらせてもれって。思考が近くなっていると思います。だからこそ、ケージレスリングは全く心配していなかったです」

──ゴリゴリで鼻を折らんばかりのRNCの極め方で、非常に荒々しかったです。

「あぁ、僕はあの取り方はできないですね。左をおとりにして、右で取る。今のグラップリングシーンでよくある極め方ですけど、僕はあの世代の取り方ができていないです」

──青木選手の場合は?

「僕はアゴごと取ってしまいます。岩本選手は左、右と入れてグーで鼻を押して、入りますよね。利き腕以外で絞める、両方で絞める世代なんですよね。

荒々しい部分に関しても、僕が良くいうサブミッションレスリング、MMAグラップリングってヒジやヒザで顔を押すとか、柔術系の人にやると嫌われる動きが少なくないです。習い事のなかでは嫌われる攻防って凄く多いと思います」

──自分らがガキの頃に、勝手に想像していた新日本プロレスの道場で行われていたようなレスリング──というイメージでしょうか。

「それですね。桜庭さんと12年ぐらい前に練習させてもらったことがあって。やっぱりヒジで顔を押すとか、ヒザで顔を踏むとかが凄く上手かったです。そういうのがあるんですよね、ワキ腹を少し押すとか」

──藤原組長ですね。もうかれこれ30年近く昔の話ですが、藤原組長のセミナーを当時、私が通っていたサンボ道場のメンバーと受講したんですよ。そうしたら亀になって首を取るときに背中にヒジを押しつけられたりして、メチャクチャ痛かったですね。知人が腕を取らせないで頑張っていると、組長が「プロを舐めんな」とかいって頭部にヒザ入れたり、サッカーボールキックをし始めて、メチャクチャな人だって思いましたけど(笑)。

「良い話ですねぇ(笑)。それね、格闘技をやっている人って、藤原組長にバイアスが掛かっているけど……僕は組長が60歳を過ぎてから教えてもらったことがあるんです。でも、手の握り方とか学ぶところはありましたよ」

──ポジショニングの概念がなければ、MMAでは使う段階にいかないかもしれないですが、ポジションがあれば有効なこともありますね。

「ハイ。プロレス的サブミッション……プロレスで分けるのも変な話ですけど、鈴木秀樹さんのキャッチ・アズ・キャッチ・キャンもプロレス的に見て……、皆は色メガネで見るところあるけど、学ぶべきことは多いですよ。あと昔の藤原ノートって、ほとんど亀なんですよね。コブラツイストとかも」

──いうとツイスターで。亀の相手の背中を伸ばすのを栓抜きとかって言っていましたよね。

「四の字フックで。ツイスターはフォールを取る技術ですしね。レスラーズ・ギロチンって呼ぶぐらいだし。そうやって考えると、僕も練習をやっている人間のなかでは、けっこう嫌なことはするほうです」

──でも青木選手の嫌がらせって、荒々しくないですよね。

「あぁ、そういえばそうですね。でも、それ年齢なんじゃないですか(笑)」

──岩本選手は若さが背景にある荒々しさだ、と。

「それと力が尋常じゃないので。力でアレができます」

──あと椿選手ですが……。

「新人王クラスが試合を受けないなか、よく受けたと思います。試合を受けるという部分で、アップになった。皆、断っているなかで、椿は戦ったので。もともと岩本選手がグラップリングで強いからといって、いきなり上の選手とMMAをやらせるなんてことはできないし。それで失敗してきている人も少なくない。

ただ、下の方だと受けない。そこで椿が受けてくれた。仕事としてやるでって。今の彼だと、ここでABEMAの電波に乗って試合ができたことをボーナスという風に捉えることもできます。

僕はそういう風に思って組んだけど、極悪人のように受け取られていますからね。俺の親心でしかないので。こうやって仕事をしてくれて、椿とは一定の信頼関係がありますよね」

──なるほど、では岩本選手の今後については?

「青木物件とかっていう気はないし、彼が好きなことをやれば良い。協力できることはしますし、そことは別に第3者的な見方をすると、ここから2、3戦ほど椿ぐらいの選手とやってMMAを覚えるのが良いでしょうね。

でも、直ぐに相手がいなくなって──わりと、チョイ強ぐらいの相手と戦うことになるかと思います。それでも、負けないだろうし、キャリアがあって負け星が多いような選手が相手になってくるのかなと。それぐらいの相手と戦って、そこには勝たないといけないっていう風ぐらいに岩本選手は、もう見られていますよね。

次からは前日計量のフェザー級になるだろうし、そこでどういう動きができるか。今しばらく、キャリアを積んで鎬を削る戦いに入っていく。そのためにも良いスタートが切れたと思います」

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ABEMA MMA ONE RIZIN Road to ONE05   オク・レユン キャプテン☆アフリカ ジャン・リーポン 秋山成勲 青木真也

【Road to ONE05】タオル一枚、青木真也──裸の告白「一番やっちゃダメやヤツ。良いアルバイトは」

【写真】シャワーを浴び、心が落ち着くかと思いきや…… (C)MMAPLANET

5日(火)に東京都渋谷区のTSUTAYA O –Eastで開催されたRoad to ONE05「Sexyama Edition」。同大会でグラップリングマッチに出場しキャプテン☆アフリカとドローとなった青木真也が試合後に、解説席にいる秋山成勲に嚙みついた。

マイクで秋山に対し、12月のONE10周年記念興行における両者の対戦オファーを断ったことに関して、青木は怒りの言葉を投げかけた。秋山は筋断絶が原因で試合を受けることができなかったと場内と中継内で事情を説明するも、青木の怒りはおさまらない。

いや、控室に戻りタオル1枚で話す青木は、過去に見せたことがないような表情を浮かべていた……。


──いやぁ、交渉がまとまらなかったことを公にして怒りのアピール。アレは本気の怒りだったのですか。

「俺は……意地悪(笑)」

──その表情が、最高に意地悪になっていますよ。

「4週間待たせて断って……時系列で詰めて、『お前は悪いヤツだろう』と(笑)」

──そこに至るまでのグラップリングマッチ、結果的にはまたしてもドローでした。

「緊張感がない……グラップリングは緊張感がないです。全然違うし。世界のグラップリングの潮流を見ても、この10分スタイルではほぼフィニッシュしないじゃん? もう緊張間がないですよね。

よく試合したなって自分で思っちゃいます。4週間、秋山に持たれた。こっちはオファーの瞬間に『やります』って答えて。4週間持たれて『やりません』という返答で、あと2カ月もあるのに。さすがに今日の試合は何のためにやるのか。意味があるのかってなりました。

今の世の中で、全部の世の中で起こっていることと一緒で……正直者がバカを見ますよね。一生懸命やっているヤツがバカを見る。38歳にもなって年間3試合欲しいと思って……そのためには良いコンディションをキープして、いつだってオファーを受けられるようにしている。

その3試合だって……3球あって良い球、悪い球、悪い球という感じじゃないですか。でも今の38歳ぐらいの選手って、良い球だけ1年に1回打っているだけで。悪い球を打たないですよ。3球、打とうという取り組みをしている人間からすれば……まぁねぇって感じですね」

──トーマス・ハーンズか、シュガーレイ・レナードか──ですね。

「ハイ。レナードは良いコンディションの時、負けても傷つかない試合をする。コンディションを整えて、自分がオイシイところだけ戦う。注目されるところだけ戦うんです。オイシクナイとこはやらないスタイルの人、僕らの年齢になると多いですよ」

──いや、決してベテラン選手だけじゃないですよ。日本のトップ5とかに入っていない選手でも、RIZNに1度出るとずっとRIZINのオファーを待っている選手が増えたと思います。「あなたぐらいの選手が、年に1回、2回の試合で良い。それは何を目指しているのですか」と尋ねたくなる選手が増えたと思います。契約が独占なのかもしれないですが、タニマチが喜ぶために試合をして、強くなること諦めているだろうって。

「確かに若い子も、オイシイことだけしたがっていますよね。ずっと待っています。いや、お前らRIZIN以外で無双したのか?って。そればっかりになっちゃって。皆が利己的になっていっているような気がします。

『格闘技界のために』とか口にしても、皆で創っているという感覚がないんですよ。だから、それを想うと僕は人を信じているし、人に期待している。希望を持っている。人を信じてきたけど、そこがないなら『俺もオイシイ思いだけしてやっていれば良いじゃん』って思いますよね。

だから虚無感でしかないです。『お疲れ様でした』って。一番やっちゃダメやヤツですよ。良いアルバイトっていうのは」

──確かにオイシイだけのバイトで、コツコツと働くことを放棄しては業界も社会も回らなくなります。あと、言うと繋ぎのグラップリングに関しても過渡期というか、このやり方は厳しいと感じました。

「どういうことですか?」

──サブオンリーも、今ではジャッジ裁定が普通に入ります。時間切れはドローというルールが、今日のような展開を生む要因になるように感じました。

「動かないですよね。腕なんてゆるゆるで、上は力入れなかったですよ。そうやって誘っても、まるで動かない」

──ジャッジ判定でも、ポイントでも劣性な選手は負けます。でも、時間切れ=ドローでは北岡選手がまさに客席から叫んでいた「極められなかったら、良し」という選択を選手はするものだと思います。そうすると、青木選手も負けの危険もないし、緊迫感は生まれないです。

「ハイ、緊張感なかった。動きはないし。これはキャプテン☆アフリカをくさすわけじゃなくて、こういうモンになるってことなんです」

──でも、世羅選手と青木選手の試合は緊張感がありましたよ。

「世羅はイデオロギーを持っているから」

──あの試合で青木選手はひっくり返されることもなく。足関節にいくこともなかった。

「足関節は、何か動きを創らないといけないと思いましたからね。

取るんだったら、ああいうモノで創るしかない」

──そこですよね。世羅戦では負けない試合をした。そこがリアルでした。でも、今日の青木選手は取りに行く、MMAでは見せない動きで創ろうとしました。

「だから良いアルバイトはしちゃいけない。一番いけないことなんです」

──ポイント制なら足関節を仕掛けられると、抜くだけでなく立ち上がるとリバーサルポイントになる。一本負けさえしなければ負けにならない試合より、ひっくり返されると負けになる。その方が緊張感も生まれるかと。

「ノーポイント、サブオンリーはそういう意味でももう効力がないです。取られないことだけになる。もう……しょうがない。虚無感しかないです……。秋山戦がフィックスされていれば、また創れたんだろうけど……」

──繋ぎの試合とはいえ、両者のグラップリングを楽しみにしていたファンもいます。ファンのために戦うのも、仕事ですよね。

「ハイ……もう僕がグラップリングではテンションが上がらないのか……。せめて、向うが勝ちに来てくれれば……こっちも負けるかってなりますけど、あのルールだと守りますからね。う~ん、手詰まりですね。手詰まり」

──ケガの具合というのは、何も言えない部分はあります。が、『やる』という返答はありした。

「12月の試合を断っておいて、それは何だよって。あと2カ月もあるのに。ふざけんじゃねぇよ、この野郎。なんでお前が『やってやる』みたいな言い方をするんだって」

──12月5日、オク・レユン……はあるとしたらダイレクトリマッチですかね。ではジャン・リーポン戦というようなオファーがあれば?

「他の選手でオファーがあるのか。とにかく、どうせやるならちゃんとやりたいというのはあります。どうせやるなら……。今日は絶望感が凄いです」

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MMA ONE Road to ONE05 キャプテン☆アフリカ 秋山成勲 青木真也

【Road to ONE05】青木×アフリカのグラップリングマッチは時間切れ――秋山へ「なぜオファー断った!?」

【写真】青木のアキレスからヒールは極まらず時間切れドローに(C)MMAPLANET

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

両者、開始早々ケージ中央へ。アフリカが引き込み、ハーフで守る。フルガードになったアフリカをケージ際まで押し込んだ青木に対し、アフリカは青木の左腕を抑え、左腕はオーバーフックへ。青木はそのままケージに押し込みながらパスを狙う。足を払い、上からはプレッシャーをかけながらアフリカの左に回る青木。パスに成功した青木は、アフリカの足を畳み4の字で固める。

青木は右腕を差し上げてプレッシャーをかけて、残り5分で左腕も差し込んだ。しかしアフリカも下から凌いで、右腕のみに戻す。その攻防の中、徐々に上を取っていく青木。左手でアフリカを押すが、それを凌いだアフリカが青木を跳ね返す。しかし青木が再びトップへ。ハーフガードのアフリカに対し、残り1分近くで青木はアフリカの右足を取ってアキレスから外ヒールを狙ったが、アフリカも凌ぐ。

残り30秒、立ち上がった青木に対し、デラヒーバで守るアフリカ。最後はアフリカが起き上がり、青木の右足にシングルを仕掛けたが倒すことはできず、試合は時間切れドローとなった。

試合後にマイクを握った青木は、解説席にいる秋山成勲に「なぜ試合のオファーを断った!?」と食ってかかる。秋山は筋断裂のため青木戦のオファーを断ったとして、「待ってろよ」と青木に対してメッセージを送った。


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【Road to ONE05】須藤拓真と対戦、18歳プロシューター南風原吉良斗「打・投・極、MMAで勝ちたい」

【写真】プロ修斗では沖縄大会で2度戦い、どちらもパウンドアウトで勝利している南風原。Zoom取材でまさかの「平良」と呼び捨てにするトンパチ振りを発揮(笑)(C)MMAPLANET

明日5日(火)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるRoad to ONE 05「Sexyama Edition」で、Theパラエストラ沖縄から南風原吉良斗が出場し、須藤拓真と対戦する。

14歳の時から松根良太の下で修斗を学ぶ、18歳の超新世代はジュニア時代から修斗で戦ってきた自負を持ってRoad to ONEのケージに足を踏み入れる。


──Road to ONE05で須藤選手と戦う、南風原選手です。キャリア3戦目で初の東京での試合になりますね。

「最初、ドッキリかと思いました。松根さんが浅倉カンナ杯からオファーだとか冗談を言っていて(笑)。そうしたらRoad to ONEだと聞いて『えっ?』となりました。で、すぐに噛ませ犬で呼ばれるのかと思ったのですが、相手の戦績を見てルーキー同士の対戦だと分かりました。

東京とか県外で戦いたい気持ちは凄くあったので、怖いというより、ワクワクする気持ちが優っています。平良が出た大阪の大会で試合がしたかったのですが叶わなかったので、これはチャンスだと思って、すぐに出場を決めました。ABEMAで中継される大会だし楽しみです」

──ONEルールで戦うことに関しては、どのように感じていますか。

「相手が寝技の選手なので、グラウンドのヒザとかはないと思っています。それより足関節に重点をおいてやってきました。試合の映像を見ても足関節が本当に好きなんだろうなって。それをさせないように上を取って殴りたいです。

ノーギの映像も見ましたけど、僕自身は足関節のエスケープには自信があります。松根さんもヒザ十字、トーホールドが得意だし、サドルとかのディフェンスも『俺は今成選手から練習でも取られない』って凄い自慢げに話していました(笑)」

──アハハハハ。

「じゃぁ、大丈夫かなぁって気持ちです(笑)。対処した上で殴ります。僕は上から殴るのが好きなので、それで行きたいです」

──いやぁ、松根さんに対して『自慢げに』とか言ってしまうところが、彼が教えてくれた「やんちゃ」な一面が見えた気がします。

「いや……松根さんには叱られてばかりで怖いです(笑)」

──その松根さんの下で南風原選手が修斗を始めたのは、いつ頃からなのでしょうか。

「14歳の時です。父親がボクサーだったのもあって、何か格闘技をやりたくて……キックをしようと思ったんです。だから本当はキックボクシング目的にジムに入ったのですが、修斗のジムだったんです。でも松根さんが『結構、楽しいからちょっとやってみな』と言ってくれて。で、ちょっとやってみたら、その魅力の虜になりました。

こんな技を覚えたいとか凄く探求心が芽生えてきて、毎日に練習するようになり、今ではそれが当たり前になっています。あと試合ですかね。始めて7カ月後ぐらいに試合で勝って、そこから本当にはまりました中3の時にジュニア修斗に出て、15歳からアマチュア修斗に出ています」

──自然とプロになることを決めていた感じですか。

「そうですね。あと仲宗根武蔵さんが試合のために追い込み練習としかしているのを見て、凄く格好良くて。僕もプロになろうと決めました」

──Theパラエストラ沖縄は、プロも増えていて盛り上がっているのではないですか。

「今、13人プロ選手がいます。僕らは松根さんが地元でプロ大会を開いてくれていて、試合ができているので本当に恵まれていると思っています」

──ジム内部にも、互いにライバル意識もあるのでは?

「そうですね。年齢は一番下ですけど、フライ級とかストロー級の選手も多いですし、年齢になくガンガンやっています」

──それこそ、松根さんが南風原選手は平良選手に食らいついて頑張っていると教えてくれました。

「あぁ、そんな風に言ってくれているんですね……。そうですね……平良は年齢も近いし、越えたいというのはありますね」

──しっかりとライバル視をしているのですね。

「まだボコボコにされてはいるんですけど、必死に食らいつくという気持ちはあります。平良はなんか……」

──あの、スミマセン。最初、電波が悪いのか、風の音で聞こえないのかと思ったのですが、先ほどから平良選手のことを平良と呼び捨てにしていませんか?!

「アハハハハ。いや、インタビューなので平良の方が良いのかと思って」

──いやいやいや。そこは普通でお願いします。

「本当は達郎先輩とか、達郎って呼んでいます」

──達郎……呼び捨てじゃないですか(苦笑)。

「アハハハハ。じゃあ達郎先輩でいきます。達郎先輩の凄いところは全部できるんですよね。僕は得意技とそうでない技の精度に差があります。でも、あの先輩は全部同じレベルでできるんです。

達郎先輩が凄いのはもちろん分かっています。置いて行かれています。だから、まずは追いつきたいです。僕はこの試合のあとに修斗の新人王トーナメントにエントリーしているのですが、Road to ONEで圧倒的に勝って他の選手とは違うというのを見せつけたいです」

──須藤選手は修斗でなくNEXUSで戦っていることは意識しますか。

「NEXUSというか、この人は寝技をMMAで試したいだけで本気でやっているとは思えないです。試合を見ていても寝技しかしていないので、打撃も寝技もあるMMAで勝ちたいです。打・投・極を見せたいと思っています。

それと僕の試合は前の方なので、KO勝ちして大会に火を点けたいです。沖縄の代表、その気落ちを込めて戦います」

■視聴方法(予定)
10月5日(火)
午後5時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
竹中大地(日本)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
小野島恒太(日本)
山本聖悟(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
野尻定由(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
須藤拓真(日本)
南風原吉良斗(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
河名マスト(日本)
新関猛起(日本)

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【Road to ONE05】南風原吉良斗と対戦、全日本ノーギ優勝の須藤琢磨─01─「対策練習は全くしない」

【写真】所属するExtreme EBINAのロゴの前で。まったくMMAの香りがしない柔術クラスのワキでインタビューした(C)MMAPLANET

5日(火)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるRoad to ONE 05「Sexyama Edition」で、9月4日に行われたBJJF全日本ノーギのエキスパート、フェザー級で優勝したばかりの須藤拓真が南風原吉良斗と戦う。

MMAデビュー以来Nexusで3試合戦い、全てを足関節で勝っている柔術家・須藤がMMAを戦う理由。そして今回の南風原戦に向けての意気込みを尋ねると──21歳とは思えない、堂々かつ飄々とした格闘家像が浮き彫りとなった


──Road to ONE05で南風原吉良斗選手と対戦する須藤選手ですが、試合まで1週間。まだ正式発表がない状況です(※取材は9月29日に行われた)。どれぐらいの人が、須藤選手が試合をすることを知っているのでしょうか。

「ホント、公には言えない感じが続いています。身内、道場内だけですね」

──オファーがあったのはいつでしたか。

「9月の最初、全日本ノーギ柔術のあとでした。正直、えっという感じでした。柔術、グラップリングを本業でやっていてMMAの試合に出ていたので、Road to ONEから声が掛かるとは思ってもみなかったです。

あくまでも柔術、グラップリングでキャリアを積んでいくなかでMMAも戦っていかないといけないなというつもりでやってきたぐらいなので。だからRoad to ONEのような注目される大会からオファーがあったのは、正直嬉しかったです。『戦う』と即答させてもらいました」

──対戦相手の南風原選手に関しては、名前を認識していましたか。

「最初は出場できるかどうかの確認で、それからすぐに対戦相手の名前を聞かされ、調べました(笑)。相手はそれほど気にしていなかったので、ずっとキャリアのある選手と戦うことになっても『取れたら美味しいな』ぐらいの気でいました。

それに対戦相手どうこうでなく、いつも通りの練習をするだけですし。対戦相手の動画は見ますが、対策練習は全くしないので」

──とりあえず動画をチェックしての印象は?

「ザ・オールラウンダー、総合っていう感じの戦い方ですね。自分とは真逆のタイプです」

──そんな須藤選手がブラジリアン柔術を始めたのは、いつからだったのですか。

「4年前ですかね。高校の途中からですね。もともと格闘技を見るのは好きで、ずっとやっていた野球を辞めた時に何か体を動かそうとか思って、帰宅途中にあるExtreme EBINAに入会しました。

動画で格闘技を見ているなかで、今成さんの試合が得に好きで。他の選手が殴って、蹴ってとやっているなかで今成さんがクルクル回っているのを見て、『コレ、やりたい』って思ったんです。それでブラジリアン柔術をやろうと思ったのが最初のきっかけですね」

──今成選手の技は、道着を着た柔術では禁止だと知った時はどう思いましたか(笑)。

「ヒールがあると思って入会しました。そうしたら『それ、ダメだから』って(笑)。ただ入口は今成さんでしたけど、柔術の練習を始めると凄く面白かったです。もう普通に柔術で黒帯になりたいと思いました」

──2020年2月にNEXUSでMMAデビュー戦を戦っていますが、柔術家の須藤選手が打撃有りのMMAを戦おうと思った理由は?

「実は柔術を始めて半年後ぐらいから、ここの道場が開くのが午後8時からで、学校が終わってから4時感ぐらいあるので近くのキックのジムでキックボクシングも練習するようになっていて。打撃も組み技もやっているし、MMAもやってみようかなという気持ちはありました。

そうしていると、ここで指導している松本(大輔)さんがZSTで活躍していて、松本さん経由でネクサスの話を頂き、それをきっかけに始めた感じです。アマチュアを1試合して、プロルールで戦うようになりました」

──キックボクシングの試合経験もあるのですか。

「アマチュアで何試合か……10戦ちょっとして、2回ぐらい負けています。でもMMAでは打撃は全然使っていないですね(笑)。今も週に1、2度通っているので、打撃に苦手意識はないんですけど」

──柔術では何といっても先の全日本ノーギのエキスパート・フェザー級優勝で一躍注目されるようになりましたが、あれだけ足関節を駆使できたことに、本当に驚かされました。

「ここは普通の柔術道場だし、足関節をやる環境がそれほど整っているわけではないです。それでも足関節が好きで始めた柔術なので、動画とかで勉強してきた感じです」

──他の道場やジムで足関節を習うことは?

「特にないです。ここでは週に1度、グラップリングのクラスがあるので松本さんや論田(愛空隆)選手と練習させてもらっています」

──MMAの練習は、週にどれくらいしているのしょうか。

「普段の練習が終わってから、少し相手をしてもらうぐらいでほぼMMAの練習はしていないです」

<この項、続く>、

■視聴方法(予定)
10月5日(火)
午後5時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
竹中大地(日本)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
小野島恒太(日本)
山本聖悟(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
野尻定由(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
須藤拓真(日本)
南風原吉良斗(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
河名マスト(日本)
新関猛起(日本)

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【Special】月刊、青木真也のこの一番:9月─その壱─パク・ヘジン✖キム・スーチョル「コリアンBOX」

【写真】サウスポーで構えたスーチョルが、左足でオーソのパク・ヘジンの後ろ足を蹴る。この近距離で戦い続けた (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年9月の一番、第一弾は9月2日に行われたRoad FC49より、Road FCフェザー級王座決定戦=パク・ヘジン✖キム・スーチョル戦について語らおう。


──青木選手が選ぶ9月の一番、最初の試合は何になりますか。

「パク・ヘジン✖キム・スーチョルですね。この試合、スーチョルが奥足をローで蹴っていたんですよ」

──サウスポーのキム・スーチョルが、オーソのパク・ヘジンの右足を左ローで蹴っていたということですね。

「そうなんです。MMAではなかなかないですよね。あの近い距離って。ガードを固めて、首相撲に行ったりもするんですが、自分の奥足で相手の後ろ側にある足を蹴るって……。こんなことあるのかって思いましたね。そりゃあ、最後は殴られるだろうと」

──パク・ヘジンは、一発があるグラップラーです。前足にシングルなども仕掛けていました。

「ハイ。最後はギロチンでした。ただ、あれはその前の左フックがあったからですよね。あの瞬間、スーチョルをオーソで左フックを振って、左を受けて実質はノックアウトでした」

──組みだけを警戒していたのか。

「それにしても、あの距離で奥足のローはないです。

僕もキックボクサーとキックのマスとかすると、奥足を蹴られるんですよね。K-1系のジムの選手はよく使う。昔、ボクサーが魔裟斗にローでやられるみたいな。MMAなのに、キックボクシングの距離であのローを蹴るのは、信じられなかったです。というより、ちょっと笑っちゃいました(笑)。あんなリスキーなことを、なぜする必要があるんだって思って」

──確かにあの距離は両者が、ダメージを蓄積させ両足が揃った状態で殴り合う。そんな展開ぐらいでしか見ない位置関係ともいえます。

「そう、その戦いになるとローなんて出ないです。結果論ですけど、あの距離で戦ったことが敗因になりますよね。スーチョルはミットの映像を見ても近いです。僕はコリアン・ボクシングと呼んでいるんですけど。

畑山隆則(元WBA世界スーパーフェザー級及びライト級王者)さんが近い距離で戦う人で。彼のトレーナーが柳和龍(ユ・ファヨン)っていう韓国人だったんです。

柳トレーナーに近い距離のボクシングを指導された畑山さんが、インタビューで「僕みたいな選手はもう出てこないでしょう」と言っていて凄く印象に残っているんですよね。それが柳トレーナーの教えで。だからスーチョルのミットとかも文化としてコリアン・ボクシングに近いのかと。

MMAではやっちゃいけない距離です。でも、それが韓国人選手ならではというか。そこに彼らは理屈があるんだと思います」

──イ・ユンジュン、チェ・ムギョム、最近ではオク・レユンらはあの距離ではないですよね。

「コリアンゾンビは近いし、チェ・ドゥホもそうですよね」

──確かにそうですね。そして後ろの手でアッパーを当てます。

「つまり距離が近いってことですよね。アッパーを当てるわけですから。そこがコリアン・ボクシングの文化だと思います。だから良い試合をしても、負ける。チェ・ドゥホとかそうですよね」

──アジアで打ち勝てたけど、UFCではそうではない……。ただスーチョルが、韓国国内であの距離で負けたのはショックです。

「それはやっぱり4年とか実戦から離れていたことは関係していると思います。コロナの影響もあってコンディション的にも万全ではなかったはずです。これだけ長い間、試合をしていないと負けもありえます。だから、スーチョルが負けたことには驚いてはいなくて。ただ、あの距離は何なのって思った試合でした」

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