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【DEEP120】瀧澤謙太「ポジティブな気持ちでDEEPに来ました」4年8カ月振りの非RIZINでの試合=CORO戦

【写真】ヒザ蹴りなど、素晴らしいセンスの持ち主 (C)MMAPLANET

14日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP120 IMPACTにて瀧澤謙太がCOROと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2020年9月からRIZINに参戦し、2021年のRIZINバンタム級JAPANグランプリでは準決勝まで勝ち進んだ瀧澤。その準決勝で朝倉海に判定負けすると、井上直樹、太田忍、野瀬翔平に敗れて4連敗を喫している。

野瀬に敗れたあと、瀧澤はDEEPへの出場を志願。RIZIN再出撃へ向けて、DEEPで実績を積む道を選んだ。DEEPからのリスタートを前にして、瀧澤は「止まった歯車をしっかり回していく」と語った。


──約4年8カ月ぶりにRIZIN以外での試合が決まりました。試合決まった時の心境はいかがでしたか。

「今回はオファーを受けたというか、僕からお願いした試合だったんですよ。2月のRIZIN LANDMARK 8で野瀬(翔平)選手とやったとき、もしここで負けたら次はRIZIN以外の大会に参戦したいと思っていて。というのも去年と一昨年は年1ペースでしか試合をできていなくて、今回負けてまた年1ペースになっちゃうのは嫌だなと。それで野瀬戦後にRIZINに戻りたいんだったらDEEPがいいんじゃないかという話になり、DEEPの佐伯(繁)さんに『DEEPさんでお願いしてもいいですか?』と話をさせてもらって、DEEPさんに参戦が決まりました」

──試合数が減っていたのは、決して怪我やコンディション不良があったわけではないんですね。

「どうしても負けちゃうとなかなか(試合が組まれない)。特にRIZINは勝てばすぐ試合を組まれる一方、負けると順番待ちになるので。もし2月に野瀬選手に勝てていたら、すぐ次の試合も組まれていたと思うんですけど、結果的に勝てなかったんで、戦う舞台を変えて試合勘と勢いを取り戻したいと思いました」

──戦績的には2021年大晦日の朝倉海戦から4連敗していますが、敗因はどこだと自己分析していますか。

「自分は1年半前に自分のジム(Fired Up Gym)を立ち上げて、当初は週5日で仕事して、毎日指導して、そのなかで練習をするという感じだったんです。いろいろと考えないといけないことも多くて、なかなかベストコンディションではなかったのかなと思います。そうは言っても太田(忍)戦と野瀬戦はそんなにコンディションは悪くなくて、太田戦はもうちょっとやりたかったという気持ちがあったし、野瀬戦は単純に野瀬選手が強かったですね。

野瀬戦はテイクダウンされたら背中を見せて立つ作戦で、僕はバックからのエスケープが得意なんで絶対に逃げられると思っていたのですが、そのコントロールが予想以上に強かった。それが計算違いでした」

──野瀬戦は結果的にはTKO負けでしたが、敗因が明確かつパンチやヒザ蹴りのタイミングも悪くなかったと思います。

「サウスポー相手にパンチをよけてのストレートだったり、自分がやってきた打撃は全部当たったかなと思っています。ただ当たってはいるけど当たりが浅かった。効いてはいるけど、倒せるところまではいかない当たり方でした」

──そこから勝ちにつなげるために、今回はどのようなことを意識して練習していますか。

「前から結構グラップリングのスパーをやっているんですけど、今はテイクダウンを取られないことにすごくフォーカスしていますね。下から極める、バックを取らせてから逃げる、スイープして上を取り返す、そこを全体的にやるのではなくて、まずはテイクダウンされない。それを最初の段階に持ってきて、全体的に集中するのではなく、最初の段階=テイクダウンされないことに全集中する。まずはそれをやって、そこを突破されたら、次のことに全集中する……そういう意識でやっています」

──練習自体はFired Up Gymがメインですか。

「こことリバーサルジム東京スタンドアウトがメインですね。あとは週1回、関原翔選手とMMAスパー、元フライ級キング・オブ・パンクラシストの猿飛流選手たちとグラップリングの練習をしています」

──打撃に関してはいかがですか。

「打撃はあまり練習をやらないんですよ。やらないというか、自分でひらめいたことを反復したり、ミットを持ってもらったり。マススパーやスパーでも、自分と競らないレベルの下の相手に色々と技を試して、こういうメカニズムで技が入るんだなというのを試してみて。それが相手が誰でも入る形に仕上げていく感じで、ミットやサンドバッグをバンバンやることはないですね。実戦練習でやっている感じです」

──自身の感性や感覚を磨くというイメージですね。練習では思いっきり打撃を入れられないですし。

「そうですね。ただバチバチにはやらないですけど、腹で倒したり、足を効かせたりくらいはします。顔は顔で(力を)抜きますけど、ここで倒すんだなという感覚を実戦練習でやっています」

──さて今大会の相手がCORO選手に決まりました。CORO選手以外にも候補はいたのですか。

「いえ(相手として)言われたのがCORO選手で、自分としては誰でもよかったです」

──印象は?

「過小評価されているかなと思いますね。CORO選手は普通に強いですよ。試合を見ても極めが強いスタイルだし、練習でめちゃくちゃ強いという噂も耳に入ってくるんです。だから色んな意味で警戒はしていて、舐めないようにしています。CORO選手の得意なところが大体分かっているんで、それだけ気をつけていれば大丈夫かなって感じです」

──シチュエーションとしては連敗から脱出してRIZIN再出撃を目指すと思います。今はそこをどう考えていますか。

「今回勝って、DEEPのベルトにも絡んでいきたいですし、RIZINに呼んでいただいたらやっぱり出たいです」

──最初の話にもあった通り、試合はドンドンやっていきたいですか。

「そうですね。なんかオファー待ちというよりは、オファーがあるんだったら出たいと思います」

──RIZINの状況で言うと外国人の参戦も増えて、よりRIZIN出場が狭き門になりつつあるじゃないですか。そこでまたRIZINに戻って、レギュラー選手になることも厳しい戦いになっていくと思います。

「でも、自信がありますね。自分がベストパフォーマンスを出したら、上のチャンピオンクラスの選手とも全然やり合えると思っているんで。連敗していて反省点もあるし、世間からも過小評価されているかなと思いますが、大丈夫かなと思っています」

──どうしてもRIZINで勝てなくてDEEPに出るというのはネガティブに捉えられがちが、瀧澤選手自身は全くそんなことはなさそうですね。

「はい。勝てないからDEEPに行ったわけではなくて、試合をしたいからDEEPに行ったので。試合勘を取り戻して勢いをつけて、勝ちパターンをはっきりして、自分自身の迷いを断ち切って、それでまたRIZINに出ていきたいです。僕は選手の勢いは大事だと思っていて、例えば鈴木千裕選手を見ていると、勢いがあるじゃないですか。ああいう勢いを取り戻すためにDEEPに来たので、ネガティブではなくポジティブな気持ちでDEEPに来ました」

──もしDEEPのベルトを巻くチャンスがあったら、そこもしっかり狙いたいですか。

「RIZINのベルトを獲るためにDEEPに来て、DEEPのベルトはそこにつながるものだと思うのでチャンスがあれば獲りに行きたいです」

──CORO選手に勝ったら、年内もう2試合くらいはやりたいですか。

「やりたいですね。DEEPでいいカードを組んでくれるんだったら、9月と10月ぐらいにやって、RIZINの大晦日も狙っていきたいです。バンバン連勝して、話題も上がるような活動もしていきたいです」

──改めて瀧澤選手のDEEP参戦を楽しみにしているファンの皆様には、自分のどんな姿を見せたいですか。

「強い自分を見せたいです。結構いい感じで練習もできているんで、本当に強い自分を見せて、ビックリさせようかなと思っていますね」

──今日は瀧澤選手のジムで取材させてもらっていますが、現役中にジムを出したかったのですか。

「僕がプロに上がるぐらいの時代って、格闘家が最終的にたどり着くのはジムというか。みんな引退したらジムを立ち上げていたので、いつか自分もジムをやるだろうと思って、お金も貯めていたんです。で、僕は横浜出身で上京してきた時にすごくお世話になったのが鈴木信達さんで」

――元ONEウェルター級王者で行政書士としても事務所を構えている鈴木選手ですね。

「はい。信達さんとは一緒にトレーニングしたり、信達さんの背中を見て成長させてもらったり、格闘技以外でも色んな人を紹介していただきました。それで信達さんにジムのことを相談したら『俺は現役中にやるべきだと思っている』と言われて。他に相談した先輩たちは『現役中はやらない方がいい』、『競技に集中した方がいい』という人が多かったんです。でも、信達さんは『現役中にジムを出して、それで成績が振るわなかったら、それは仕事のせいじゃなくて自分のせいだと。それを言い訳にしちゃダメだ』という意見で、信達さんがそう言うんだったら、自分も現役中にジムを出そうと思いました」

──信達さんはご自身で起業されているので、他の先輩たちとは違う視点を持っているのかもしれませんね。

「実際に信達さんはそれでONEのチャンピオンにもなりましたし、僕も出来ないことはないと思っているんで。いろいろ経営面で考えることもあって、ジムを立ち上げてから負けちゃっているんですけど、ジムのことも落ち着いてきたので、これから結果を出して(選手活動とジム経営が両立できることを)証明していきたいなと思っています」

──ある意味、自分のジムを持って練習環境が整って、DEEPからの再スタートになりますね。

「例えば経営って、一店舗目が上手く回り始めたら、次の店舗を出すにしても、別の仕事をやるにしても、上手くいきやすいと思うんですよ。最初の一番大変な時期は乗り越えたと思っているので、このジムの利益を上げつつ、次の展開もビジネス面では狙っていきたいです」

──そこに選手として結果が伴ってくればなお最高ですね。

「はい。止まった歯車をしっかり回していこうかなと思います」

■視聴方法(予定)
7月14日(日)
午後5時45分~U-NEXT, サムライTV, YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

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45 DEEP DEEP119 MMA MMAPLANET o キック マサト・ナカムラ 関原翔

【DEEP119】ナカムラのパンチで左頬が腫れるも、バックを制した関原が2年振りのMMAで判定勝ち

【写真】ナカムラの打撃に対し、関原が組みで優位に持ち込んでいった(C)MMAPLANET

<フライ級/5分2R>
関原翔(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.19-19(マスト関原).
マサト・ナカムラ(日本)

サウスポーの関原が右サイドキックから左インローをp連打していく。ナカムラの右ミドルをキャッチした関原だが、ナカムラの右をもらってフラついた。足を取られたナカムラがケージに押し込んでいくも、関原はキムラで切り返す。立ち上がったナカムラがボディロックで押し込み、グラウンドに持ち込むが関原が耐えてマウントを奪った。スクランブルに持ち込むナカムラのバックに回った関原だが、序盤の右が要因か左頬が腫れている。

前に乗りすぎた関原が体勢を整え、右腕を首に回したがナカムラがトップを奪った。関原は上半身を起こしてケージに背中を着ける。そして立ち上がり、右腕でナカムラの首を抱えた。シングルレッグに切り替えたナカムラをグラウンドに引きずりこみ、すかさずバックテイクに成功する。RNCを狙ったが、ここも前に振り落とされてしまう。立ち上がった関原は打ち合いから左インローを打ち込む。さらに左ハイを見せたが倒された関原が、下からナカムラの右足を取ってヒールを狙ったところで初回が終了した。

最終回開始前にドクターチェックが入り、関原の左頬の腫れを確認する。試合は続行へ。関原が右ローを打ち込み、ナカムラのパンチに対してインサイドから右を突き刺していく。ケージ中央でダブルレッグはかわされたが、距離を詰めてくるナカムラのパンチにカウンターを合わせる。さらにシングルレッグで尻もちを着かせてバックへ。右足を差し入れて飛び乗った関原に対し、ここはナカムラが正対する。すると関原がグラウンドに持ち込み、ハーフガードのナカムラに左の鉄槌を落とす。

右腕を枕に肩固めの体勢を整えた関原がマウントを奪う。うつ伏せになったナカムラにパンチを浴びせながら、立ち上がった相手を足払いでグラウンドに戻した。右腕を首に回す関原だが、極めには至らない。四の字フックで固める関原に対し、ナカムラもパンチを打ち込むが形勢逆転ならず。残り15秒で左腕を首に回し、RNCで絞め上げたが試合終了のゴングが鳴った。

裁定はジャッジ1人がドローで、マスト判定は関原へ。残り2人が関原の20-18とした。2年振りのMMAで勝利した関原は「まだまだ今日は力を出せなかったけど、トップ戦線に食い込めるように頑張ります」と語った。


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45 AB ANIMAL☆KOJI DEEP DEEP119 MMA MMAPLANET o キム・ミンウ ダスタン・アマンゲルジ マサト・ナカムラ ユ・スヨン ヴィンス・モラレス 元谷友貴 北岡悟 日比野エビ中純也 木下尚祐 水野竜也 泰斗 石司晃一 神龍誠 福田龍彌 窪田泰斗 関原翔 雅駿介

【DEEP119】ユ・スヨンが王座返上→元谷友貴×福田龍彌で、DEEPバンタム級王座決定戦

【写真】ユ・スヨンが見られないのは、残念。だが国内屈指の実力者対決組まれた(C)MMAPLANET

30日(土)、DEEPより5月3日(金・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP119 Impactでバンタム級王座決定戦=元谷友貴×福田龍彌が組まれることが発表された。
Text by Manabu Takashima

福田は昨日29日(金)にフライ級暫定王者から、神龍誠の王座返上を経て正規王者になったばかりだ。


その神龍と同様にバンタム級王座もユ・スヨンが防衛戦のスケジュールの目途が立たないためにベルトが返上されることとなった。

今回の後楽園ホール大会、実のところ元谷がユ・スヨンに挑戦するという形を第一に話が進められていたが、福田が3月大会で雅駿介に勝利したことで対抗馬に浮上していた。

ユ・スヨンは昨年9月に石司晃一を下し、DEEPとBlackcombatのバンタム級王座を獲得。12月にはNAIZAバンタム級王座をダスタン・アマンゲルジに明け渡した。さらに今年1月にフェザー級シングルマッチでキム・ミンウと対戦し、延長4Rに急所蹴りを受けて試合続行不可能となり、NCという結果に終わっている。

半年間でこのハードなスケジュールをこなしてきたユ・スヨンの防衛戦を行われない場合、元谷と福田の間で暫定王座決定戦が組まれるのではないかという憶測もあった。が、ここにきての王座返上、その理由は推して知るべしといったところか。

元谷は大晦日のヴィンス・モラレス戦における敗北からの再起戦となるが、ATTでどれだけアップデートができているのか。また福田もこの試合に向けて、来週より3週間の予定でファイター福田龍彌生誕の地ともいえる──タイで出稽古を敢行することが決まっているという。

なお同大会では既にメガトン級の水野竜也×ANIMAL☆KOJI、ライト級で北岡悟×倉本大悟という3回戦、関原翔の復帰戦となるマサト・ナカムラ戦=フライ級、バンタム級の窪田泰斗×橋本ユウタ&日比野エビ中純也×木下尚祐戦と2回戦3試合が実施されることが発表されている。

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DEEP DEEP109 DEEPフライ級GP Interview MMA MMAPLANET o RIZIN YUKI コナー・マクレガー ボクシング 五明宏人 今成正和 伊藤裕樹 住村竜市朗 原虎徹 安谷屋智弘 宮城友一 小川徹 山本歩夢 山本聖悟 本田良介 渋谷カズキ 石司晃一 福田龍彌 藤田大和 誠悟 越智晴雄 関原翔

【DEEP109】フライ級GP1回戦で原虎徹と激突、伊藤裕樹「体のポテンシャルを極限まで使いこなす」

【写真】7月16日のGP1回戦抽選会にサングラス着用で臨んだ伊藤。インタビューでは意外な一面も発覚した。(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109から、DEEPフライ級GPがスタートする。そのGP1回戦で、伊藤裕樹と原虎徹の対戦が決定した。
Text by Shojiro Kameike

昨年9月、藤田大和に敗れて暫定フライ級王座を獲得できなかった伊藤。その後、RIZINではKO勝ちを収めるも、DEEPでは福田龍彌に敗れている。以降は2連勝を収めている伊藤の中で起こった大きな変化とは? さらにGPとDEEPへの想いを語ってくれた。


――2022年に入り、ハードスケジュールで試合に出場していますね。次の原虎徹戦が今年4戦目となります。

「今年は2月(福田龍彌にTKO負け)、5月(関原翔に判定勝ち)、7月(宮城友一にTKO勝ち)に試合しています。それと去年も4試合やっていますね」

――2年連続で年4試合というのは、MMAだと珍しい試合ペースかと思います。怪我など体に負担はないですか。

「ところどころ痛い箇所はありますけど、それは試合に向けた調整の中で何とかして、試合に出ていますね。今まで大きな怪我の経験はないです。拳を骨折したこともなくて」

――それは骨が丈夫なのか、あるいは打ち方や動きに気をつけているのか……。

「両方だと思いますよ(笑)。丈夫だし、練習でも気をつけています。よく試合に向けてガチスパーをやったりするじゃないですか。僕はなるべくガチスパーをやらないようにしているんですよ。怪我が怖いので」

――すると打撃は、基本的なフォームの練習やミットなどのほうが多いのでしょうか。

「そうですね。僕の場合は、ガチスパーをやって良いことってないんです。ダメージが溜まるし、次の日に頭が痛くなるのも嫌で。試合の時にガチになればいいかなって、アハハハ」

――試合の中でも緩急、オンとオフの使い分けが巧いですよね。試合運び自体もそうですし、打撃も長いストレートと短いパンチの緩急が印象深いです。

「常に冷静に試合をしようと意識しています。すると、試合の中で無意識に体が動いてくれることもあって。ガンガン行くばかりじゃなく、その緩急があるから相手もやりにくくなるじゃないですか。そこは自分の強みでもあると思いますね。

僕は昔からボクシングをやっているんですけど、中学校からはBOXMANの福澤朗さんというトレーナーに教わっていて。そのトレーナーさんから、僕は近い距離で打ち合うよりも遠い距離で当てて、また動いて――っていうアウトボクシングスタイルが合うと言われたんですよ。それ以来、ずっとボクシングは福澤さんに教わっています」

――パンチはインパクトの瞬間だけ強く当てる形ですか。

「そうです、そうです。タイミングがすごく大事なので。コナー・マクレガーのように、タイミングで当てて、インパクトの時だけ強く。だから拳にも負担はかからず、怪我もしにくいんだと思いますね」

――7月の宮城戦はRIZINでしたが、この試合はDEEPフライ級GPに出場することが決まっているうえでの出場だったのでしょうか。

「RIZINに出る時には、もうDEEPフライ級GPの話は聞いていました。もともとフライ級GPはRIZINでやるっていう話もありましたからね。それが7月のRIZINが近くなった頃に、DEEPでやることが確定して。佐伯さんからもRIZINで勝ったらDEEPフライ級GPに出てほしいと言われました」

――正直なところ、7月にRIZINで試合をして、8月か9月にGP1回戦に出るのはキツくないですか。

「もちろん簡単なことじゃないですよ。国内でいえば、やっぱりRIZINが一番大きなプロモーションじゃないですか。だからRIZINに出たいっていう気持ちが強かったです。でも僕はDEEPに育ててもらったので、育ててもらったところに恩を仇で返すようなことはしたくなくて。もうRIZINにしか出ない、DEEPのフライ級GPに出たくないっていうのは、筋が違うと思いました。

それに、せっかく自分の階級で大きなトーナメントが開催されるなら、そこで優勝したほうが自分に箔が付きますし。あとは……たくさん試合をすれば、それだけ稼げるので(笑)。僕は試合が決まれば、ドンドン出たいです」

――それがRIZINであれDEEPであれ、フライ級GPの話を最初に訊いたのは、いつ頃のことでしょうか。

「5月の試合前ですかね。関原翔選手との試合で、勝ったほうがトーナメントに出られますよ、みたいなことを言われて。おっ、マジすか!? みたいな感じでしたね(笑)。自分としては、出ます出ます、って」

――同じフライ級GPでも、RIZINで開催されるのとDEEPで行われるのでは、何か変わってきますか。

「リングとケージで大きく変わってきますよね。全く別モノじゃないですか。僕はケージのほうが好きです。壁際の攻防ができるので。ただ……RIZINのほうが勝率は良いんですよ(苦笑)」

――確かに過去の敗戦は全てDEEPで、しかもケージの試合でした。

「その理由は自分でも分からないんですよ。たぶん打撃主体の選手は、リングのほうがやりやすいと思います。テイクダウンに来てもスプロールするのに、リングから外へ足を出しちゃえば、相手もそこから押し続けることができないし。でもケージは、壁に押し込まれたところから、また別の展開が始まるので。僕は、どちらかといえばケージ際の攻防のほうが好きなんです。だから――なぜでしょうね(苦笑)」

――直近の2敗……昨年9月の藤田大和戦、そして今年2月の福田戦については、どのように捉えていますか。

「やっぱり負けたのは悔しいけど、3年前に初めて負けた試合があるんですよね」

――2019年12月、鮎田誠戦で判定負けを喫しています。

「昔は格闘家として、負けることが本当に嫌でした。あの頃は、もう負けたから格闘技はやりたくない、そんな気持ちもあったんですよ。

でも――確かに勝敗は大事だけど、一度負けたからって格闘家としての人生が終わるわけじゃなくて。負けたとしても自分の中で心の整理ができていれば、プラスになっていくんじゃないかと思っています。

負けたからこそ自分の弱点も分かるし、直さなイカンところも出てきたので。それも全て経験ですよね。それに、もうこれ以上は負けないと思うので。あれは貴重な2敗ですよ」

――その2敗を経て、何か新しく取り組んでいることはありますか。

「福田戦のあとから、体の使い方を見直そうと思って新しいトレーニングを取り入れました。そのおかげで、しなやかさは上がってきたなと思います。技術というよりも、自分の体のポテンシャルを極限まで使いこなすことができるトレーニングをやって、自分でも成果は実感していますね」

――そうでしたか。先ほど壁際の攻防が好きだと言われていましたが、それは組んで押し込まれてからの攻防かと思います。一方、関原戦では足運びなどによって、組まれる前に対処できていたように見えました。

「あぁ~、そうですね。ありがとうございます(笑)。このトレーニングを取り入れてから、試合をするのも楽になってきましたね。もちろん試合自体はエライけど、体の可動域が増えることによって、試合運びもやりやすくなったんですよ」

――その分、さらに怪我をするケースも減るでしょう。

「そう思います。やっぱり練習でも試合でも怪我をしないことが、連戦できる秘訣なので」

――なるほど。DEEPフライ級GPの話に戻りますが、まず出場メンバーを見た時の印象から教えていただけますか。

「凡そのメンバーは聞いていましたけど、抽選会場に行くまでは誰が出るか、確かなことは分からなくて。誰がおるんだろう、ってワクワクしながら会場に行きました。実際、国内のフライ級では本当に良い選手が集まりましたよね。ただ、僕って結構ビビりなので、みんな強く見えるんですよ(苦笑)」

――えっ、それは意外です。

「アハハハ。よく他の選手の試合を見るんですけど、みんな強いなぁってビビッちゃいます。なかには対戦したくない選手もいますよ(笑)。とりあえず今回のGPは、福田選手が出てくれたので良かったです。もう他の選手のことは一旦置いて、トーナメント決勝で福田選手を倒してやろうと思いました」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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DEEP DEEP109 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o ONE RIZIN 五明宏人 今成正和 伊藤裕樹 住村竜市朗 原虎徹 安谷屋智弘 小川徹 山本歩夢 山本聖悟 本田良介 渋谷カズキ 石司晃一 誠悟 越智晴雄 関原翔

【DEEP109】フライ級GP1回戦は本田良介との盟友対決、越智晴雄ー01ー「誰とやっても勝つ」

【写真】越智のプロデビューは2008年、GP出場者の中で安谷屋智弘と並び最もキャリアは長い(C)SHOJIRO KAMEIKE

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109で、DEEPフライ級GPがスタート。越智晴雄と本田良介が1回戦で対戦することとなった。
Text by Shojiro Kameike

7月16日に行われた抽選会で、かつてCAVEで練習を共にしていた2人の対戦が決まった時、会場には重い空気が流れている。そんな盟友対決を前に越智は、意外な事実を明かしてくれた。今年2月、関原翔に判定負けを喫してから考えていたこと。そしてDEEPフライ級GPへの想いを訊く。


――DEEPフライ級GPの具体的なお話を、最初に聞いたのはいつ頃でしょうか。

「6月ぐらいだったと思います。その頃にDEEPでフライ級のトーナメントをやるということを聞きましたけど、まだ具体的な話や正式なオファーはなかったですね。実は、僕はストロー級に戻すことも考えていたんですよ」

――いきなり意外なお話ですね。

「自分としてはストロー級でもいいし、フライ級GPのオファーがあれば出る、という感じだったんです。そこにフライ級GPのオファーが来たので、受けることにしました」

――なぜ一旦はストロー級に戻そうと考えたのですか。

「ベルトが欲しいからです。もともと、いずれ地元の愛媛県に戻ろうと考えていて。チャンピオンになって地元でジムを開きたい。そう思った場合に、ストロー級のほうがチャンスはあるのかなと」

――現役選手として地元でジムを開くということでしょうか。それとも……。

「あぁ、引退とかではないです。最初は引退してから愛媛に帰るつもりでした。それは上京した時から。ただ、いろんな方からアドバイスを頂きまして。現役のチャンピオンとしてジムを開くほうが宣伝しやすいし、みんなも応援してくれるんじゃないかということで、そういう計画を立てることにしました」

――現役チャンピオンが指導するジム、というキャッチコピーは大きいですよね。ただ、東京……特に現在所属しているCAVEと比べた場合、練習環境として不安はないですか。

「環境に関しては全然違いますけど、そこは仕方ないですね。地元でお世話になっていたパラエストラ愛媛の若い選手たちと練習しながら、自分も指導しつつ現役として続けていきたいと思います」

――今年2月、関原翔選手に判定で敗れています。この内容と結果で、DEEPやRIZINのフライ級王座は遠のいたと感じますか。

「そうですね。フライ級でベルトを獲るためには、また何試合も勝ち上がらないといけないと思いました」

――もともと越智選手はストロー級で戦っていました。それが2020年にDEEPストロー級のベルトを失ってから、2021年からフライ級に転向しています。

「やっぱり自分のナチュラルな体重を考えたら、適正階級は間違いなくストロー級ですよね。でも、もちろん組み力もストロー級の選手とフライ級の選手では違いますし。それは練習でも試合でも分かっていました。

ただ、RIZINでもDEEPでもフライ級が盛んでしたから。特にRIZINでストロー級は難しいようだったので、自分もフライ級で試合をしていたという経緯はあります」

――現在はストロー級の主要選手がONEに出ているため、国内プロモーションの動きが活発ではありませんでした。

「はい。そのストロー級よりはフライ級のほうが選手も多いですし。でも何戦か経験してフライ級の選手は、ストロー級の時と比べてテイクダウンするのが難しい場合もありましたね」

――関原戦では2Rに得意のギロチンを仕掛けたものの、極めることはできませんでした。あのギロチンも、いつものような攻めではなく守りであったように見えました。

「ギロチンは階級が上の選手でも極まるんですけど、まぁ……そうですよね。どちらかといえば、ギロチンに行っちゃったという感じでした」

――その関原戦を経て、フライ級GP参戦が決まりました。GPの出場メンバーを聞いたのは、いつ頃のことでしょうか。

「メンバーを聞いたのは、最後の最後ですね。抽選会の時に、誰が出るかを知りました。メンバー全員が、そうだったと思いますよ。それまでは予想ぐらいしかしていなかったです。

抽選会に行ったら、予想とは違う選手もいました。もっとDEEPの若手が出て来ると思っていたんですけど、松場さんや小川さんとか、他のプロモーションに出ていた選手もいて」

――そういった出場メンバーを見て、もう一度ベルトを獲るために……と考えた場合、ご自身はどれぐらいのポジションにいると思いましたか。

「うーん……、どうなんでしょうね。ただ、試合に出るかぎりは勝つ気しかないし、トーナメントに出場するうえでは優勝することしか考えていないです。

強いメンバーばかりが集まったと思います。弱い選手は一人も出ていない。誰と当たっても厳しい試合になることは間違いないですよ。でも、誰とやっても勝つつもりでいないと、最初からトーナメントに出ていないので」

――なるほど。今回のフライ級GPの面白さの一つに、これまで対戦経験のない選手が多いという点が挙げられます。

「そうなんですよね。今まで対戦したことがあるのは、渋谷さんと島袋さん、あと村元さんぐらいです。初対戦になる選手も多いことに対しては特に何も思っていなくて。でも、どちらかといえば再戦はやりたくないので、良かったです。まさか本田さんと対戦することになるとは思っていなかったですけど(苦笑)」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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【NEXUS28】スクート状態もシッティングで関原をケージに追い込んだ竹浦は第一次接触でヒール極める

<プログレス68キロ契約/5分2R>
竹浦正起(日本)
Def.2分10秒by ヒールフック
関原翔(日本)

すぐに座った竹浦、ここで関原に2Pが入る。そのまま距離を詰めるが、関原が回ったためにタケルはベタっと背中をマットにつける。足に触るが、攻撃に転じることはできない関原だが、まだ序盤戦で様子見の展開が続く。座ったままでにじり寄る竹浦は、もう一度寝転がり手を広げて「攻めてこない」とアピール。自身も立ち上がって1P挽回しても、もう一度下になるとポイント差が開くのでスタンドには戻らない。

ついには半身になった竹浦を見て、関原がサイドで抑えにいくもすぐに立ち上がる。さらにジャンプするように関原が離れると、再び背中をつけて今度は頭の後ろで両手を組む。さらに両手まで広げて、大の字で待つ。関原は足に触れ、頭の方に回り手を掴みあう。ハント系回りで足を近づけた竹浦だが、こうなると関原は腰を引いてしまう。

ついには竹浦は背中を見せるが、それでも関原は密着できない。竹浦はシッティングで関原をケージ際に追い込むと、起き上がってシングルから引き込む。前方に倒れ込むように足を抜きにかかった関原だったが、竹浦は逆の足を取って組み替えると内ヒールへ。

竹浦がクラッチに覆いかぶさり、関原はロールするが上を向いた瞬間にタップした。距離を取る関原を自らの攻撃で距離を詰め、そこから組んで即極める。ある意味ファースト・コンタクトで竹浦が一本勝ちを決めた。


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【NEXUS28】プログレス・ルールで竹浦正起と対戦、関原翔「切りまくってトップポイントで勝ちます」

【写真】こんな攻防もある??(C)MMAPLANET

本日7日(日)、東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNexus28で、竹浦正起とプログレス(フォークスタイルグラップリング)マッチを戦う関原翔。

パンクラスからNEXUSを経て、DEEPやRIZINで戦うフライ級の新鋭が、DEEPフライ級GPが行われるなかで、ネクサスでグラップリングに挑む。その心境を尋ねた。


――今回、関原選手がネクサスでプログレス・ルールの試合に出る。そこがまず意外でした。

「そうですね、自分でもビックリしています(笑)。5月の伊藤祐樹選手との試合で、ちょっとダメージがあって今はダメージを抜くために打撃は控えているんです」

――DEEPフライ級GPが行われるうえで、そこは忸怩たる思いもあったのではないですか。

「ホントは出たかったです。でも、寝技やグラップリングの練習に特化できる期間を得ることができて良かったという風に捉えています。そんな時に『誰か試合ができないか』って、この試合の話が回ってきて。即答で『僕、やります!!』と答えました。正直、プログレス・ルールのことは知らなくて、レスリングだろうが、柔道だろうが、柔術だろうがグラップリングだろうが打撃のない試合なら出ようと思っていたので。

それからルールを知って……勝つ気でいます。柔術家と戦って、MMAファイターが負けていますが、MMAファイターが勝負できるルールですよね。僕は一本負けとかしたことないし、ディフェンスには自信があるのでやってやるぞという気持ちです」

――組み技のディフェンスに自信がある。その根拠は?

「柔術の黒帯とMMAで3、4回やっているけど極められていないんで。普段からそんなに取られたりもしないですし。MMAを始めて3年ぐらいはテイクダウンディフェンスと、倒されてから立ち上がるという練習をずっとしていました。

それがK-PLACEに所属するようになってから、最近はテイクダウンやバックを取ったり、自分も攻める練習をするようになったんです」

――MMAではなく純粋なグラップリング。引きこんだり、足関節に優れた相手と戦うわけですが、そのような練習をしてきたことはありましたか。

「瀧澤謙太が今成選手と試合をした時に、ずっと岩本健汰選手に足関対策を教わっていて。僕も一緒に習っていたので、防ぎ方は何パターンも教えてもらいました。足関を掛け合って逃げるという練習をしていたおかげで、何パターンか防御方法があります。だから、そこを試したいです。練習でも足関節を仕掛けてくる人からも、結構守れています。ただ、殴りがないところでしっかりと創られるのは、ちょっと違いますよね」

――それだけに、よく竹浦選手と戦うことを決めたなと思います。

「5分2R、一本を取らせないでポイントで勝てれば……。自分のディフェンス能力を試して、勝つつもりです。切って、切って、切りまくってトップポイントで勝ちます」

――引き込んでくると付き合わないという選択で、ポイントを稼げます。

「いや竹浦選手というトップの人を体感したいので、付き合わないというのはないです。練習よりも試合で経験した方が、絶対に強くなる。だから、この試合を受けたので。それでやられたとしても、絶対に為になる。マイナスになる要素はないです。だから、これからもどんどんグラップリングの試合にも出て行きたいです」

――その裏でDEEPフライ級GPが開催されていても、焦りはないですか。

「ないです。最終的に勝てば良いので。今、自分がいないトーナメントで優勝者が誕生します。でも、最終的に自分が現役の間に一番強くなれば良いと思っています」

――関原選手はアマ時代にIMMAFという世界に触れていますね。

「日本のフライ級は強い人がいっぱいいて、そこで勝つ。グラップリングでも、極めることができるファイターになって……世界に出ていきたいです」

――では、最後にプログレス・ルールに挑む意気込みをお願いします。

「MMAファイターが勝てていないので、MMAの良さを出して全力で勝ち切りたいと思います」

■ NEXUS28計量結果

<バンタム級/5分2R+ExR>
谷育磨:61.2キロ
西岡裕:61.50キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
ふくやーまん:60.85キロ
梶原敬弘:60.4キロ

<ストロー級/5分2R+ExR>
小林了平:51.95キロ
松尾剛:52.0キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
藤原俊樹:56.35キロ
小林優:56.55キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
オシモフ・トルキン:56.95キロ
島崎俊:56.55キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
古賀優兵:56.45キロ
眞藤源太:56.4キロ

<62キロ契約/5分2R+ExR>
鶴屋健人:62.0キロ
竹下登:61.75キロ

<NEXUSバンタム級選手権試合/5分2R+ExR>
[王者] 河村泰博:61.15キロ
[挑戦者] 須藤拓真:61.1キロ

<フェザー級/5分2R+ExR>
横山武司:65.95キロ
ファビオ・ハラダ:65.6キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
浜本”キャット”雄大:56.6キロ
田口滉人:56.4キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
森永ユキト:61.05キロ
唐沢タツヤ:60.85キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
ジェイク・ムラタ:61.05キロ
小倉卓也:60.95キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
岩松哲也:60.95キロ
アオキング一輝:61.0キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
大石真丈:60.55キロ
清水俊裕:60.7キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
平井総一朗:56.5キロ
吉田哲之:56.35キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
大谷啓元:60.9キロ
岡元飛龍:61.15キロ

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【NEXUS28】ネクサス内プログレスで関原翔と対戦、竹浦正起「椿戦のヒールは北岡選手のアドバイス」

【写真】2戦目のグラップリングルールで、竹浦が何を魅せてくれるか(C)MMAPLANET

8月7日(日)、東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNexus28で、竹浦正起がプログレス(フォークスタイルグラップリング)マッチで関原翔と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

竹浦は5月8日のHEATで行われたプログレスマッチで椿飛鳥に一本勝ち。さらに7月はJBJJF全日本ノーギ選手権アダルト黒帯フェザー級で優勝、グラジエイター・カップでエリート70.3キロ級で準優勝(同門の白木大輔とシェア)するなど、精力的に試合をこなしている。

カルペディエム三田のチーフインストラクターを務める竹浦がプログレスに挑む意味――そこには新たなプログラップラー誕生の予感がある。


――今年に入って、ハイペースで試合に出場していますね。

「そうですね。確かに結構、試合をしています。もともと僕は愛知県出身で、愛知県で格闘技をやっていた頃は、同じぐらいハイペースで試合に出ていたんですよ。ただ、東京に出てきてから3年半が経ったのですが、その間は自分の試合や練習の時間よりも、仕事にフォーカスする時間のほうが多くて。あまり試合に向けて練習に取り組むということができていませんでした」

――竹浦選手は愛知のNEXでMMAを始めて、現在はカルペディエム三田でチーフトレーナーを務めています。現在の道場運営のほうが優先だったということですね。

「はい。それが今は、自分の中で仕事の段取りなどを覚えてきたり、道場の運営も落ち着いてきました。そこで試合に出たいなと思って、最近はハイペースで試合をしています」

――出場している大会がギではなく、ノーギのほうが多いのは何か理由があるのでしょうか。

「もともとノーギのほうが好きだった、というのは大きいですね。最初はMMAをやっていたこともあって、入り口がギを着ない組み技でした。だから自分の中ではノーギやグラップリングのほうが、馴染みがあって。ノーギやグラップリングのほうが好きなんです」

――ではMMAから柔術に転向した際、ギで世界を目指すといった目標は持っていなかったのですか。

「いえ、柔術を始めた頃は、やるからには世界を目指そうと思っていました。でも格闘技を始めたのが20歳ぐらいでしたし、柔術に移ってもジュニアの頃からやっている選手には、なかなか勝てないですよね。小さい頃から積み上げているものが違いますから。僕も小さい頃から野球をやっていたので、それが分かるんです。昔から体に染み込んでいるものが違うじゃないですか。

とはいえ、25歳ぐらいまでは世界を目指して取り組んでいました。実際ムンジアルにも出て、海外の練習を見たりするなかで、そこにエネルギーを注ぐのは違うかなと思ったんです。そう感じてからは、ギで世界と戦いたいという気持ちはありません」

――一方ノーギでは先日、ADCCオセアニア&アジア予選が行われ、カルペディエムから世羅智茂選手も出場しています。ノーギで世界を目指すという考えはありますか。

「ADCCは出たいです。でも現状で勝てるかといえば、オセアニア&アジア予選ですらメチャクチャ厳しいと思います。ただ、2年後は出たいと考えていますね。道場の仕事もあるし、いろいろやっているので、どうなるかは分からないですけど……」

――カルペディエム三田といえば、キッズ日本一の柔術アカデミーと言われています。ご自身の体験から、この年代から教えていけば強くなる――といった気持ちはありますか。

「それはありますよね。今は小学校5年生や6年生の子が、大人のような試合をするんです。仮に彼らが大人まで柔術を続けてくれたら、凄いことになると思っていて。でも彼らに、他のことを捨てて柔術をやったほうがいいというわけではないんですよね。

あくまで柔術は習い事の一つというか。柔術って論理的な考えが必要になりますよね。そういう考え方を身に着けることも、幼少期の教育として大切なことだと思っています。だから今は、習い事の一つとして道場に通ってくれればいい、という考え方です」

――試合の話から逸れてしまいますが、現在カルペディエム三田に通っている中で、柔術で世界を目指したいというお子さんは多いのでしょうか。それとも習い事として来ているキッズのほうが多いですか。

「キッズで多いのが、カルペディエムの先生になりたいと。僕たちのような柔術の先生になりたいというお子さんが多いです」

――えっ、そうなのですか。

「そうなんですよ。だから僕の生徒の中に、柔術の世界チャンピオンになりたいという子はいませんね。先生みたいになりたい、そう言ってくれる子が多いです」

――すると道場で指導しながら自身も試合に出て、生徒に戦っている姿を見せるのは重要になってきますね。

「自分が試合に出る意味は、それだと思っています。キッズたちは今年も、JBJJFの全日本選手権でカルペディエム三田として優勝できました。2019年も優勝していますし、日本一キッズが強い柔術アカデミーと言われているかぎりは、自分自身も試合で示していきたいですよね」

――生徒さんたちは実際に先生の試合を見て、どのような感想を持っていますか。

「メチャクチャ喜んでくれていますね。クインテッドに出た時も、チケットを買って観に来てくれた子もいて。自分に柔術を教えてくれている先生が戦ってカッコいい、みたいなことを言ってくれたりします」

――5月7日には名古屋で行われたHEATでプログレスルールの試合に出場し、椿飛鳥選手に一本勝ちしています。その時は東京から離れていたこともあり、生徒さんも試合を観られなかったのでしょうか。

「さすがに東京から名古屋までは来られなかったんですが、PPVを買ってくれた親御さんが多かったです。これも今の時代らしいですよね」

――そのHEATで経験したプログレスのルールについては、ノーギの試合と比べて、どのような印象を持ちましたか。

「柔術ってパスガード、抑え込む、抑え込まれないという攻防が最初にあるじゃないですか。そこに高度な技術があったり、かなりのエネルギーを割きますよね。その攻防で決着することも多いですし。

でもプログレスの試合を経験して、自分の中で変わったのは――そのパスガードや抑え込む、抑え込まれないという攻防に労力を割かなくてもいいんじゃないか、ということなんです」

――というのは?

「パスガードの攻防で疲れきったところで極めに行くのではなく、その攻防を捨てたところから極めに行く。いろんなルールを経験して感じたことは、それですね」

――なるほど。前回の椿戦で開始早々バックマウントを奪いに行ったのは、そのような理由があったのですね。

「いきなり飛びついたのは、寝技の型にハメないというか、良くも悪くも柔術をやらない。あえて柔術ではないことをやっていくのが楽しい。それが今、僕が目指していることですね」

――その方向性は、プログレスルールに限らず……ということでしょうか。

「はい。でも先日のグラジエイター・カップは、きれいに柔術をやろうとしすぎたんですよ」

――土肥“聖帝”潤選手のトップからのアタックを、終始ガードで捌き続けていました。

「あれは柔術でしたね。完全に柔術で勝とうとしていました。今は練習している内容が、きれいに柔術をやろうとしない、ということですね。セオリーから外れていることも、結構やっています(笑)」

――もともとセオリー通りのことをしたくない、型にハマったことがしたくないタイプなのでしょうか。もちろん格闘技においては、セオリーを突き詰めたうえでのことかと思いますが……。

「アハハハ。ある程度のセオリーが身についたら、一般常識とされていないことをやりたくなります。その他大勢がイエスということに対して、ノーと言いたくなるタイプです」

――椿戦の攻防でいえば、引き込みでポイント献上を考えていないと言いますか……。

「そうですね……プログレスについては、わざとポジションを取らせてからエスケープするという練習しています。危ない状況をつくってから逃げて、自分が有利なポジションにもっていくという攻防ですね」

――それはプログレスのルールを生かしつつ、また新しい魅力的な攻防が生まれそうです。

「次の試合も、また前回とは違う内容になると思います」

――まず前回の試合のフィニッシュが、あまり見られない形でした。相手のシングルレッグをヒールフックで切り返して極めています。

「あれは北岡悟選手のアドバイスがありました。ケージで練習したかったので、試合前に北岡さんにお願いしてパンクラスイズム横浜を使わせてもらったんです。その時にケージを背負ってシングルレッグを取られる展開になり、ここで自分が飛んでみたら面白そうだなと思ったんですよ。

それで、やってみたら上手くヒールフックがハマって。北岡さんも『これは相手も引っかかりそうだよね』と言ってくれたので、実際に試合で使ってみました。アレは相手も想定外の動きだったと思います」

<この項、続く

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【NEXUS28】ネクサスでもプログレス組み技マッチ=竹浦正起✖関原翔、濱岸正幸✖山田崇太郎──実現!!

【写真】柔術家がMMAファイターに攻められる展開が、活動初年度のプログレスではほぼほぼ見られていない。果たして、この一戦は?!(C)MMAPLANET

25日(月)、Progressが8月7日(日)に東京都新宿区GNEスポーツパレスで開催されるNexus28内で2試合のプログレス(フォークスタイルグラップリング)マッチを提供することを発表した。

同大会ではNEXUSバンタム級選手権試合=チャンピオン河村泰博✖チャレンジャー須藤拓真を始め、ライト級でコクエイマックスに敗れたジェイソン・ウィルキンスの再起戦=マーシーグローブTV戦、横山武司✖ファビオ・ハラダのフェザー級戦とタイトル戦線に影響を及ぼす注目のカードが組まれている。

そんな同大会にポイント制ケージグラップリングのプログレス・ルールで濱岸正幸✖山田崇太郎、竹浦正起✖関原翔の2試合が実施される。


共に当日計量で濱岸✖山田は86キロ契約、竹浦✖関原は68キロ契約で行われる。

濱岸は5月のHEAT50でレアンドロ草野と対戦し、柔術ベースのスクランブル&ポジションの草野に9-6で敗れたもの上下の入れ替わりでポイントが加算される同ルールの見所が詰まった戦いをやってのけた。

(C)MATSUNAO KOKUBO

対して山田は日本を代表するグラップラー。3月にプロ修斗で西川大和に腕十字で敗れたが、打撃のないなかでの組み技力はMMAにおける組技とは別モノだ。

そのMMAでは2015年10月にZSTで両者は肌を合わせており、濱岸がスプリット判定勝ちを収めている。レスラーがケージに押し込んでテイクダウン、そこからスクランブルという流れでないグラップリング、スイープやリバーサルを交えたサブミッション重視の試合になることが予想される両者の再戦、どのような組み技の攻防が見られるか楽しみだ。

竹浦✖関原は、まず関原の参戦に驚かされた。格闘代理戦争からIMMAF世界大会を経て、パンクラスでMMAデビューを果たした竹原は、ネクサスには2020年12月大会に1度参戦経験がある。

その試合後からDEEPを主戦場とし、昨年11月にはRIZIN出場も果たした関原は、NEXUS以降の戦績は7勝1敗──DEEPフライ級GPに現時点で名前がないのが不思議な国内フライ級の有望株だ。

とはいえ、このルールにおけるMMAファイターは攻撃力の前に防御力という部分で柔術家との力の差を過去7カ月で見せつけられてきた。実際、竹浦も5月のHEATで椿飛鳥と対戦した際には、シングルレッグに対して前転してビクトル投げの要領から50/50&内ヒールで一本勝ちしている。

上を取ることが有利なポイント制グラップリングであっても、引き込んで極める強さを森戸新士と竹浦は既にプログレス・ルールで示してきた。MMAファイター同士でない、異種格闘技プログレスの場合、関原がまずすべきことは引き込みに付き合わないこと。

ただし、そこは竹浦もジャンピンガードなどで工夫を凝らしてくるだろう。それ故にもう一段上を目指すと、これは濱岸にも当てはまるが、ガードワークに来られても頑強に抑えることができるかどうか。

パンチがなくても、足を絡まれようが竹浦と山田を胸をつけて抑える──いわゆる塩漬けにできれば、その組み技防御力こそMMAに役立つ。殴って逃げられる展開で、殴らなくて逃げられる術がある方がMMAファイターとして強い。

そう戦えるMMAファイターが出てくることで、柔術家も強化できる。何よりもMMAファイターだけでなく、柔術家やグラップラーも真剣勝負の場で自分を試すことができる──それこそが現時点でのプログレスの醍醐味だ。

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DEEP DEEP107 MMA MMAPLANET o 伊藤裕樹 関原翔

【DEEP107】関原のグラウンドコントロールを凌いだ伊藤裕樹が、ラスト30秒のド突き合いを制して判定勝利

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
Def.3-0:29-27.29-28.28-28.
関原翔(日本)

※ドローのジャッジはマスト判定で伊藤

サウスポーの伊藤に対し、関原が右インローから右ハイ。伊藤も左インローを返す。互いに蹴りでけん制するなか、伊藤が左ボディストレートを伸ばす。関原は関節蹴りのような形で足を伸ばしたが、伊藤が相手にケージを背負わせてパンチを繰り出した。関原はそのパンチに合わせて左フックをクリーンヒット。腰を落とした伊藤が組みつくと、関原が右腕を差し上げて伊藤をケージに押し込む。一度離れた伊藤が再び組みつくと、関原がまたも右腕を差し上げ、さらにバックを狙う。

ここで離れた伊藤。関原は大きなフックで追う。関原が中に入ったところで頭が当たる。さらに関原が中に入るところで、伊藤が左のテンカオを合わせたが、関原もヒザを見せた。伊藤は左ストレートを当てるも、関原は必ずパンチを入れている。残り1分近くで組みついた関原、伊藤は首を取ったあと、相手にケージを背負わせてパンチを振るう。しかしガードが空いてしまい、関原のパンチも伊藤の顔面をかすめる。残り15秒で伊藤の左ストレートがクリーンヒット。さらに首相撲でヒザを突き刺したあと、ケージに詰めてパンチを連打していった。

2R、距離を取る伊藤。関原は左の関節蹴りから左ミドルハイを見せる。左ストレートを伸ばす伊藤に対し、関原の右ローで伊藤がバランスを崩した。前に出る伊藤を、右ヒザで迎え撃った関原。組みついて相手をケージに押し込み、バックに回ってグラウンドに持ち込んだ。伊藤も起き上がりスクランブルへ。関原がケージに押し込み、いったん離れてから再びダブルレッグで組みつく。さらにボディロックからグラウンドに引きづりこんだ関原。立ち上がる伊藤を再び投げようと試みたが、ここは伊藤が耐えた。

立ち上がった伊藤をケージに押し込む関原。両者が離れてケージ中央へ。伊藤の左ストレートに右ローを合わせた関原が、さらに右フックを打ち込む。組みついた伊藤はハイクラッチから関原に背中を着かせた。スクランブルに持ち込む関原。伊藤の眉間から出血が見られ、ドクターチェックが入る。再開後、関原の右が伊藤の顔面を捉えた。伊藤もケージを背負いながら左を入れる。さらに左ボディストレート。関原は伊藤の左ボディストレートに右飛びヒザを合わせ、さらにケージ際で右テンカオを入れた。

最終回、関原が右ストレート、左フックから組みついてバックに回る。左足を差し入れた関原がグラウンドに持ち込んだが、伊藤が立ち上がる。自ら突き放した関原、伊藤とパンチで打ち合う。伊藤は右ボディアッパー、左ストレートを繰り出すが、かわした関原が組みついてバックを狙う。関原の右腕を取った伊藤が、ヒジを極めながら体勢を入れ替えた。離れた両者は打ち合うも、関原は打ち合いから組みつく。離れた関原に左ストレートを当てる伊藤。組みついてきた関原をパンチで追い詰めるが、関原も打ち返して組みつき、伊藤をケージに押し込む。そしてバックを狙う関原の右腕を取った伊藤が、グラウンドに持ち込んだ。

スクランブルからテイクダウンした伊藤はバックへ。RNCを狙いながらバックマウントを奪った。関原の顔面からも出血が見られる。しっかりと足を差し込んだ伊藤が右腕を関原の首に回す。動く関原に対し、マウントに移行した伊藤は、立ち上がる関原のバックマウントを狙ったが、両者は離れた。ラスト30秒、パンチで打ち合う両者だが、伊藤の左右フックがヒットして、関原の顔面が腫れあがり、動きが落ちた。関原が一方的に伊藤のパンチを受ける展開に。レフェリーはストップせず、試合終了のゴングが鳴ると関原はそのまま崩れ落ちた。

裁定は1人のジャッジがポイントでドローにつけるも、マスト判定で伊藤の勝利を支持。伊藤がユナニマスで伊藤が判定勝ちを収めた。
勝者の伊藤は


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