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【Grachan58】対戦相手変更も慌てず、伊藤空也─01─「勝ち負け以上の何か。それは僕のスタイルじゃない」

【写真】インタビュー後編では2つトーナメントの予想をしてくれた伊藤。グラチャン大好き、Grachanistだ (C)SHOJIRO KAMEIKE

12月4日(日)、千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示10ホールで開催されるGRACHAN58で、元バンタム級王者の伊藤空也が韓国のキム・ヒョリョンと対戦する――はずだったが、インタビュー直前、伊藤の対戦相手が変更されることが発表された。
Text by Shojiro Kameike

キム・ヒョリョンが怪我のため欠場となり、その代役としてキックボクシング団体MAX FCで9戦全勝というレコードを持つイ・ハンヒョンと戦うこととなったのだ。試合まで残り1週間を切ったなか、1年ぶりのグランチャンでの試合を迎える伊藤に、現在の心境を訊いた。


――この取材は11月28日に行っておりますが、まさか取材の直前に伊藤選手の対戦相手が変更になるとは考えられませんでした。もちろん最も驚かれているのは伊藤選手ご自身だと思いますが……。

「いえいえ。変更が決まったからにはやるしかないので、大丈夫です。それよりも試合が無くなっていたほうがダメージは大きいですからね(笑)。急遽のオファーを受けてくれたイ・ハンヒョン選手には感謝しています」

――対戦相手が当初のキム・ヒョリョンからイ・ハンヒョンに変わると聞いたのは、いつ頃だったのでしょうか。

「もともと試合のオファーがあったのは1カ月半で、対戦相手の変更は2週間前ぐらいに聞いたと思います。発表自体は今日でしたが、特に焦ることはなかったですね」

――すると試合のオファーから対戦相手の変更まで約2~3週間ほどあったかと思いますが、その期間はキム・ヒョリョン対策の練習をしていたわけですよね。

「はい。結構、対策は練っていました。グラップラーである相手の動きに合わせて、対策を練習して形が出来上がりつつある時でした。なので、その対戦相手が変更となると……なかなか(苦笑)」

――しかもタイプは真逆でキックボクサーという……。

「変更の話を聞いた段階では、相手がオーソドックスなのかサウスポーなのかも分からない状態で。キックボクシングの戦績はあって、MMAもセミプロの試合には出ているそうですが、それでレスリング力もどうなのかは分からず。すでに体にはキム・ヒョリョン対策が染みついていましたし。でも2週間前で良かったです。切り替える時間もありますし、今まで練習してきたことが無駄になるわけではないですからね。

とりあえず相手が、キックボクシングの試合ではこういう動きをしているということは分かりました。寝技が未知数なのは、もう当日の試合の流れ次第で対応することにはなります。当然MMAのキャリアは僕のほうが上ですし、今回は自分がどういう試合をするかのほうが重要だと考えています」

――なるほど。今回のイ・ハンヒョン戦は1年ぶりのグランチャン出場となります。1年前、手塚基伸選手に敗れてベルトを失ったことは、試合内容も含めてどのように捉えていますか。

「正直、対戦相手を聞いた時に『マジか……』と思ったんですよ。間違いなく、今まで自分が対戦してきたなかで一番強い相手でしたから。でも自分はチャンピオンですし、今までオファーを断ったことはないので。まずここで勝たないと、自分にとってはその先もないと考えていました。結果は――持っていなかったな、と思います」

――持っていなかったとは……。

「こういう結果かぁ、と思いました。でも、その結果を素直に受け止めることはできています。それはそうだよなって。相手のほうが実力も上ですし、僕とはやってきたことが違うわけで。自分がどれだけ通用するかという気持ちで臨みました。メチャクチャ対策をして、メチャクチャ練習した結果が52秒で一本負けなので、自分の実力不足だったというしかないです」

――その試合前に想定していたことと、実際に試合をしてみて何か違うところはありましたか。

「相手の寝技にハマッちゃったのは、作戦ミスというか――僕が色気を出しすぎてしまったというか。ずっとストライカーとの試合が続いていたので、ちゃんとグラップラーとの戦い方を見直しておくべきでした。相手が下になってから、なぜ自分は深追いしてしまったのか。もっと冷静に戦いたかったですが、それも“たら・れば”になってしまいますね」

――試合を振り返り、次に生かすためには“たら・れば”も必要ではないでしょうか。伊藤選手としては、あの場面で立ち上がったほうが良かったと思いますか。

「そうですね。立ち上がって、自分の距離で戦ったほうが良かったとは思います」

――そこで色気を出しすぎたというのは、どのような心境だったのですか。

「その前の金太郎戦(2021年7月に判定負け)で、激闘をして評価されたじゃないですか。負けて評価されることって、今までありませんでした。あの試合は相手との相性も良く、世間から注目されたのも初めてで。結果、手塚選手との試合では、金太郎戦以上のものを求められていたと思うんです」

――さらに金太郎戦の1試合前、グラチャンでの獅庵戦も大激闘でしたから尚更ですよね。

「そうです、そうですね。勝ち負けプラス、それ以上の何かを……とにかく動く試合を望まれていたように感じます。でも、それは本来の自分の試合ではないと思いました。相手がやってくることを一つひとつ潰していくべきものじゃないですか、MMAって。相手の不安要素を突いて、削って削って自分の有利な展開に持ち込む。MMAでは、特にグラップラーとの試合は詰め将棋で。相手のミスを誘ってから、自分が王手する。それがMMAで本来やるべきことだと思うので」

――気持ちの面か技術面か分かりませんが、この1年で改善できているのでしょうか。

「気持ちと技術、両方ですよね。冷静な気持ちで腕を外すことができれば、その後の展開もあったわけで。そこで腕を外せなかったのは、自分に技術が足りなかったということです。そのために去年から柔術の練習を取り入れて、今年3月の魚井フルスイング戦は自分のやりたいことが出せたんじゃないかと思います」

<この項、続く>

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【RIZIN LANDMARK04】金網RIZIN最恐──倉本一真と戦う、元谷友貴「相手の距離は無視します」

【写真】岡田遼的なファイトは、元谷も得意なところだろうが──2年半前と比較すると、MMAをより理解した倉本は圧が違うという見方ができる。それだけに元谷の距離の取り方は非常に興味深くなる(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、元谷友貴が倉本一真と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2011年にプロデビューし、翌年にDEEPフライ級王座を獲得した元谷も、キャリア11年を数えるベテランファイターとなった。昨年行われたRIZINバンタム級GPでは2回戦敗退となったものの、以降は3連勝。現在は地元の石川県から名古屋へ活動拠点を移している元谷に、現在の練習と心境を訊いた。

勢いに乗る倉本といかに戦うのか。そのポイントは、元谷の距離だ。


――石川県出身の元谷選手ですが、現在は活動拠点を名古屋に移しているのですね。

「はい、名古屋にいるんですよ。プロ練みたいな形でガイオジムと志村道場でお世話になっていて、名古屋のプロ選手が集まってスパーリングしています。あとはstArt Japanですね」

――なぜ名古屋に移ろうと思ったのでしょうか。

「一度、2年ぐらい東京に行っていたじゃないですか。トーナメントで負けて(2021年9月、RIZINバンタム級GP2回戦で瀧澤謙太にKO負け)、石川に戻ったんですよ。そこから石川で、どうやって練習していこうか考えながら週末は名古屋へ練習しに行っていて」

――ずっと名古屋では練習していたのですね。

「そうです。東京へ行く前も名古屋には来ていて、その時も東京へ行くか名古屋に行くかって考えていました。その時は良いタイミングがあって、東京へ行くことになったんですけど」

――では名古屋に移住したのは、最近のお話なのですね。

「去年の大晦日――金太郎戦までは石川にいて、名古屋に引っ越してきたのは今年の2月ぐらいです。おかげさまで練習しやすくなってきました」

――今回の倉本一真戦は名古屋で行われます。現在は、名古屋に対して地元意識のようなものはあるのでしょうか。

「あぁ、それは結構ありますね。地元感というか。もともとプロデビューしてから初期は、DEEP公武堂ファイトとか名古屋で戦うことも多かったですし」

――では今年に入ってから、名古屋での練習で新しく始めたことや、それが試合で出せたものなどはありますか。

「まだ試合では出てないんですけど、良い感じにはなってきていると思います。うーん……」

――試合前なので、具体的なことは言いにくいですか(笑)。

「アハハハ、そうですね(苦笑)。技術的な面でも新しいことを学べていますよ。やっぱり日沖さんのパーソナルトレーニングを受けているので」

――stArt Japanでは、日沖さんのパーソナルトレーニングを受けているのですか。

「はい。パーソナルを受け始めたのは前回の試合(今年7月、太田忍に判定勝ち)のあとからで、週1のペースですけど、それでもすごく勉強になっています。名古屋に来たのも、いろんな人と練習したいからで。なかでも日沖さんは強くて、キャリアも長くて、何でも知っているMMAの教科書みたいな人ですから。その日沖さんの技術を学びたいと思いました」

――パーソナルトレーニングを受け始めたのは太田戦後ということは、今回の試合がケージであることは影響しているのでしょうか。

「いや、それは関係ないですね(笑)。特にケージの練習をしているっていうわけではなくて、ケージの試合も含めたいろんな練習をさせてもらっています」

――そうだったのですね。ケージでの試合は昨年2月の昇侍戦以来となるので、ついそうではないかと思ってしまいました(笑)。

「アハハハ。ただ、やっぱり自分の中ではケージのほうが得意だとは思っていますよ。でもケージだからっていうことじゃなく、自分がずっと全て足りなくて。ずっと全てやらないといけないと思い続けています」

――元谷選手のプロデビューは2011年で、もうキャリア11年のベテランです。それでもまだ、全て足りていないと思いますか。何か足りないものを補っているということではなく。

「それは思いますよ。練習でも試合でも、いつも自分は何も分かっていないなぁと感じています(苦笑)。MMAはやることが多いので、やってもやってもゴールがないというか。もう無限な感じがしますよね。だから今も、どの局面でも、まだまだやなって思います。打撃でもレスリングでも、寝技でも。自分はどの競技でもトップを取ったとか、そういう経験がないので」

――それでも最近は、テイクダウン・ディフェンスというより倒されても早く立ち上がるという意識は強まっているように感じます。以前はどのポジションからでも極めにいくような印象がありました。

「そうですね。最近は下にならないようにしていて、寝技でも下から狙うことは少なくなっていますね。やっぱり対策されていて、下からの技は掛かりにくくなっているんですよ。特に太田選手はガブりが強いから、倒されてもすぐに立つ練習はしていました。下から狙っても極めることができずに、そこで疲れちゃったら盛り返すことが難しいじゃないですか。だから今はずっと、下にならないことは意識しています」

――では今回対戦する倉本選手の印象を教えてください。

「すごい爆発力がありますよね。以前はジャーマンで投げているイメージがありましたけど、最近の試合ではパウンドが強いっていう印象です。あと、試合は見ていないしパウンドじゃないけど、掌底で相手の顔面を破壊したんですよね? とにかく攻撃力が強いです」

――ずっと同じバンタム級で戦ってきた選手ですが、これまで倉本選手のことを対戦相手として意識したことはありますか。

「それが、無いんですよ。意外と今まで対戦するかもっていう話もなかったので。もしRIZINのトーナメントで、お互い勝ち上がっていたら――っていうぐらいで」

──元谷選手が倉本選手より上回っているところは、どこだと思いますか。

「上回っているところ、うーん。レスリングとパワーは負けると思います。でも、それ以外は……。これは打撃でもレスリングでもなく、MMAなので」

――元谷選手の年齢とキャリアで、瀧澤選手に敗れたとき、その後のキャリアについて考えることはなかったのでしょうか。

「とりあえず、また一歩ずつ頑張っていくしかない。どう練習していこうかと、ゆっくり考えました。ただ、自分の年齢やキャリアは気にしていないです。今まで怪我もないですし」

――キャリア11年で、大きな怪我をした経験はないのですか。

「そうですね。ダメージも……日頃からダメージを溜めないよう、そんなにハードなスパーはしないんです。それはキャリア初期から意識していました。とにかくダメージを受けたくないから、ハードなスパーは避けてきて(笑)。試合でダメージが見えてきたら、その時はその時で考えます。

でも僕って、試合でそんなにダメージを受けている印象ないですよね? 堀口戦(2017年4月、堀口恭司に判定負け)のあとは頭痛があったり、あとはKO負けした時ぐらいで。もともと被弾することも少ないし、試合後もダメージが残ることは少ないんですよ。自分の距離で戦えている時は、自分のほうがずっと削ることができていると思います」

――ご自身の中で一番大切にしているのは、その距離ですか。

「はい。距離は大事だと思っています。絶対に自分のしたいように動ける距離で――相手の距離は無視します。練習でも、相手の良い距離に入るか入らないか、それぐらいの意識で。入る時にどうするか、入らない時にどうなるか。まず足を止めて打ち合うということがないんですよ。打ち合うような距離になったら、すぐテイクダウンに行ったりだとか」

――確かに、これまで元谷選手が打撃で打ち合っている印象はありません。

「キャリア初期はよく打ち合っていましたけど、それも打ち合いというか自分がバーッと手を出していただけで(笑)。相手の攻撃を被弾した経験は、そんなにないです」

――先ほどMMAはゴールがないと仰いました。ではファイターとしてのゴール、今の目標はどこにあるのでしょうか。

「やっぱりベルトは欲しいです。今すぐにでもベルトを巻きたいんですけど、最近はそれも叶わず、ズルズルここまで来ていて(笑)。反対に、いつまで戦い続けるかっていうことは考えていないですね。たぶん――壊れるまで、じゃないですか。アハハハ」

――壊れる……これまでダメージを溜めないようにキャリアを送ってきて、これから壊れるようなことは起こりえますか。

「もちろん、格闘技ですから。十何年やってきて、年齢も重ねて、いろいろ少しずつは溜まってきていますよ。KO負けすることもあるし。壊れたり、あとは連敗して気持ちが乗らなくなったら、どうするか考えますね」

――今はまだ、気持ちが乗り続けているということでしょうか。

「そうなんです。まだまだ……悔しいっていう気持ちが強いんですよ。練習でも試合でも。勝っても負けても。その気持ちがなくなったり、上を目指すことができなくなったら、すぐに辞めますね。ずっと上を目指していきたい。だから続けています」

――なるほど。試合まで残り4日となりました(※取材は11月2日に行われた)。現在の仕上がりはいかがですか。

「ここまで怪我もなく、体調も崩さず来ているので。ただ、調子が良い時は試合で調子が悪いんですよね(苦笑)」

――えっ……。

「なぜでしょうね? コンディションが良い時は、調子こいちゃうんでしょうか。コンディションが悪くて練習できていない時のほうが、試合は良かったりするので。今から減量でコンディションを落として試合当日を迎えます(笑)」

――アハハハ、そう言えるほど調子は良さそうですね。では最後に、MMAPLANET読者の皆さんへ意気込みをお願いします。

「今週末の倉本戦でしっかり勝って、次につなげたいと思います。応援よろしくお願いいたします!」

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【RIZIN LANDMARK04】元谷友貴と対戦、“投神”倉本一真「僕はまだまだ伸び盛りで、成長し続けている」

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11月6日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催される「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、倉本一真が元谷友貴と対戦する。

今年の2月にRIZIN TRIGGER02の加藤ケンジ戦で、ケージでのRIZINルールで頭抜けた強さを見せつけた投神が、4月のケージでの金太郎戦が流れ、5月はリング使用のRIZIN  LANDMARK03で魚井フルスイングに勝利した。それでも──ケージで倉本が見たいという意見は絶対だ。

今回TRIGGERではなくLANDMARKでテストケースとはいえケージが採用された。9月30日の会見後、LANDMARK初の金網大会に満を持して挑む倉本にインタビュー。UFCへ想い、キム・スーチョルの印象、そして今回の対戦について尋ねると、倉本は「本当の意味でオールラウンダー」と元谷の強さを認めたうえで「圧倒する」と言い切った。


──会見が終えたばかりですが、今の心境を教えてください。

「元谷(友貴)選手が相手になりそうだって、僕の方に連絡があったのは一昨日ぐらいでなんです。その時に今日、会見があるということで。『あぁ、決まったんや』と。もともとヒザの手術をして、試合間隔が空いていたのですが、10月か11月に試合がしたいとは言っていたんですけど、1カ月ぐらい前……いやもうちょっと最近ですね、11月大会はケージを使うと聞きました。

それを聞いて『11月でお願いします』と(笑)。そのタイミングで戦いたいということは伝えさせてもらっていて。対戦相手については、1人やりたい選手がいたので要望を出していましたが、その選手ではなくて元谷選手に決まったのが一昨日ですね。

一番の意中の選手ではなかったですけど、その選手との対戦は『今回はないな』と思っているなかでしたし、元谷選手の名前が挙がった時はもう『お願いします』という一言だけでした」

──ところでRIZINのケージ大会であるTRIGGERが行われなくなるかもしれないという話は、以前から伝わっていたかと思います。その時はどのような心境でしたか。

「TRIGGERが開かれなくなるけど、ケージを使った大会は行われるだろうという気持ちでした。せっかく作ったケージを無駄にすることはないやろうって(笑)」

──なるほど(笑)。では元谷選手の印象を聞かせてください。

「本当の意味でオールラウンダーですね。打撃がデキて、組み技や寝技を凌げるとか、組み技が強くて打撃が使えるというのではなくて、どこでも攻めることができて守ることもできる。一つの局面を5点満点としたら、全部が4点以上あると思います。スタミナも凄いし。全部あります」

──各要素が3点ぐらいで、それを回転させて勝つというのは今のトップレベルでは無理だと感じています。一つの要素が5点あり、他の要素も1点とかではなく3点ぐらい上がっているのが現状の世界のMMAなので。そのなかで元谷選手は全要素で4点以上あって回せると。

「ハイ。そういう選手です。力もありますしね。打撃、寝技、レスリング、スピード、パワー、スタミナの全てで4点以上です」

──もの凄く評価されているのですね。対して、倉本選手自身のレーダーチャートは?

「僕は……ハハハハハ。どうなんですか、レスリングが5点を飛び越えて8点とかあって、パワーは10点でしょうね(笑)」

──6つの要素で計30点のところ、その2つで18点になると(笑)。

「それに打撃も寝技ももちろんやっていますし、合計点では僕の方が上回る……と言いたいのですが、そういえないほど強い相手です」

──バンタム級GPで思い通りの結果を残せなかったなか、待望の相手ということですね。

「戦えて光栄です。元谷選手も瀧澤選手とやって負けましたけど、あんなのなんかの事故みたいなもんで。実際には凄く実力のある選手なので、その元谷選手と試合ができて倒せば自分の力を証明することになる。そういう分かりやすい選手で。(アラン“ヒロ”)ヤマニハにも勝っているし、岡田(遼)選手にも勝っている。僕が負けた2人に勝っているので、それは面白い相手です」

──ところで倉本選手はUFCで戦うことを目標にしてきましたが、その想いは今どうなっているのでしょうか。UFCは絶対とはいえないですが、やはり若い力を欲しています。

「若い選手と契約するという現実はありますよね。でも、西川大和選手は結果を残していますし。Road to UFCとかコンテンダーシリーズにも呼ばれないのは、僕の実績が足らないから。僕がちゃんとした結果を残したら、呼んでもらえると思っています。それは年齢だけじゃなくて、必要とされる実力があれば呼ばれるはずです。僕は無敗のまま、勝ち進むことができなかった。力を証明することができなかった僕が悪いんです。

まぁ年齢がいくと、メディカルチェックとか面倒なことは多くなるのでしょうが、そんなことは関係なく強い選手は選ばれている。だから僕は今、自分の実力を証明できていないから仕方ないです」

──来年はPFLでもバンタム級がレギュラーシーズン化されるとも言われています。そこへの興味は?

「もちろんあります。でも今はRIZINで戦っているので、ここでしっかりと一番という結果を残して、タイミングがあえば北米にチャレンジしたいです」

──今年から再びRIZINも海外の選手が招聘されるようになりました。バンタム級ではGP優勝の扇久保博正選手がキム・スーチョルに敗れました。国内での国際戦という部分でも、キム・スーチョルがターゲットになることはないですか。

「僕は負けているので偉そうなことは言えないですけど、トーナメントの覇者とワンマッチのチャンピオンは違います。それにキム・スーチョル選手が強いのは分かっていたし。正直、キム・スーチョル選手が勝つやろうなって思っていました。フィジカル面でも違いあるし、試合はずっとキム・スーチョル選手が優勢で。扇久保選手のパンチが入っても、あまり効いていなかったです。やっぱり強い。強いのが来たな、と。

だから、キム・スーチョルを倒さないといけないとは、当然のようになります。ONEでもRoad FCでもチャンピオンになっていますしね。今、キム・スーチョル選手を倒すのはデカい。実力の証明になります。

そうやってRIZINに海外から強い選手が出てくることはやる気が出ます。でも、僕には強くて戦っていない選手もいっぱい残っているので。キム・スーチョルが来たから、キム・スーチョルを目標にっていうことばかりでなくて、僕はバンタム級トーナメントの上位選手と戦いたいです。

扇久保選手は当然で、朝倉海選手ともやりたい。井上直樹選手もそう。瀧澤(謙太)選手もそうだけど……今回は元谷選手と戦う。凄く良い相手と試合ができます」

──その元谷選手とは、どのような試合をしたいですか。

「今回は圧倒したいです。圧倒……します。僕はまだまだ伸び盛りで、成長し続けています。だからMMAをやっていて楽しいですし、Me,Weで山﨑(剛代表)さんに自分のどこが良くてどこかダメなのか、ずっと見てもらっています。山﨑さんは全部、見てくれています。

練習仲間も皆、モチベーションが高い。(山北)渓人は同じレスリング出身でもグレコとフリーとスタイルも違うのですが、柔術的な動き、グラップリングが上手いです。凄く強くなっています。(藤田)大和……大和にはいつも打撃でアドバイスをしてもらっています。アイツ、本当に凄いです(笑)。Me,Weのメンバーは皆、努力家で。努力をすることが当たり前で、モチベーションの高い選手ばかりです。皆から常に刺激されています。あの場での練習を成果として、元谷選手をぶっちぎります」

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【超RIZIN】榊原CEO、朝倉未来の再起戦に言及!?大晦日での復帰も「十分ある」 超RIZIN試合後インタビュー

25日にさいたまスーパーアリーナで行われた『The Battle Cats presents 超RIZIN』メインイベントのフロイド・メイウェザーVS朝倉未来戦で、メイウェザーに花束を渡す場面で地面に投げ捨てる暴挙に出た「ごぼうの党」奥野卓志代表の愚行をRIZINの榊原信行CEOが断罪した。

世界が注目するメイウェザーVS未来のゴング直前、リングに上った奥野氏はメイウェザーに花束を渡す大役を担いながら、メイウェザーに渡さずに花束をリングに投げ捨てると、メイウェザーはわざわざ拾って進行させた。

この行為にSNSで批判が殺到していたが、榊原氏も「フロイド・メイウェザーと朝倉未来戦の冒頭に本当に情けない行為を働いた人間がいます。品性下劣な男をリングにあげたことをこの場を借りてお詫びしたいと思います。すみませんでした」と謝罪。

「残念なことに世界中に流れているので、日本人の恥を晒すことになったことが悔しいし、今後2度とこのようなことが起こらないよう全力でやります。許してください。すみません」と再び頭を下げた。

◆『The Battle Cats presents 超RIZIN/湘南美容クリニック presents RIZIN.38』
『超RIZIN』対戦カード
フロイド・メイウェザー VS 朝倉未来
皇治 VS ジジ
吉成名高 VS バンダサック・ソー・トラクンペット
三浦孝太 VS ブンチュアイ・ポーンスーンヌーン

『RIZIN.38』対戦カード
堀口恭司 VS 金太郎
伊澤星花 VS アナスタシア・スヴェッキスカ
浜崎朱加 VS パク・シウ
扇久保博正 VS キム・スーチョル
シビサイ頌真 VS カルリ・ギブレイン
萩原京平 VS 鈴木千裕
大原樹理 VS ルイス・グスタボ

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【RIZIN】連敗を脱した堀口恭司「やはり体重が軽いので一階級下げようかなとは思っています」

77: 実況厳禁@名無しの格闘家 2022/09/25(日) 21:23:48.55 ID:j1SSmM8Ip
やっぱりおにぎりあれフラッシュダウンしてたんだな
マジで危なっかしいわ
 金太郎の左ストレートにダウンを喫したことには「自分はヒヤッとしなかったです(笑)。
ダメージはなくてフラッシュ。一瞬だけ意識がなくなってすぐに直った。金太郎選手は打撃が上手いのでテイクダウンをとって寝技で極めるプランでした。1R目で自分が欲張って打撃ばかりになっちゃって。焦りは全くなかったんですがマイク・ブラウンに『なにやってんだ、最初からテイクダウンに行け』と怒られました(笑)。相手も研究していてタックルに行きづらい戦い方をしてきましたね」と、焦りもダメージもなかったという。(全文は以下リンク先参照)

https://news.yahoo.co.jp/articles/c626796c64510ca17bffbab29c535e14a5998b9c


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RIZIN.38:メインイベント・堀口恭司 vs. 金太郎

バンタム級

金太郎がゴングと同時に飛び込んで右を放つ。しかしプレスしていく堀口。周りを回る金太郎。ロー。パンチのフェイントに反応する金太郎。左を出した金太郎。堀口一旦距離を取るがまたプレスしていく。飛び込んで右ミドルを放った堀口に金太郎のカウンターがヒットしダウン!すぐに後転して立った堀口。金太郎の飛び膝の足をキャッチしてテイクダウンした堀口。マウント。バックに回りチョークを狙うが金太郎がさらに反転。下になる前に立った堀口。またプレスする堀口。飛び込みにまたパンチを合わせる金太郎。堀口右から左ハイ。三日月蹴り。飛び込むフェイントに半のうして肘を出す金太郎。残りわずかでパンチからニータップにつなげてテイクダウンした堀口ハーフからすぐマウント。体を起こす金太郎にチョークを狙うがゴング。

2R。プレスしていく堀口。インローに左を合わせる金太郎。堀口飛び込んで今度はタックルへ。テイクダウン。ハーフにした堀口。肘を顔に押し付けながら足を抜きに行く。マウント。肘を入れる。堀口肩固めへ。タイトに絞まって金太郎の意識がなくなりレフェリー止めた!

終わってみれば、カウンターをもらった以外は完封した堀口。