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【Banana Oil 2025─06─】ProgressとKNOCK OUT Unlimitedで強くなる日本のMMA─02─Unlimited編

【写真】(C)MMAPLANET

12日に大阪でGladiator、19日は東京でプロ修斗公式戦が開催され、米国でもLFAやUFC、中東では先週末にUAEWがアブダビで、今週末にはPFLがドバイで始動するように2025年のMMA界は既に動き始めている。UFCに絶対の価値を置いたJ-MMAを想定し、如何に強くなるかを考えるコラムも今回を最終回としたい。
Text by Manabu Takashima

「日本人選手の5勝1敗は、米国では2勝1敗」。「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない」──このショッキングなヘンリー・フーフトの言葉を現実的に捉えると、日本のMMA界は社会構造として興行主が生き残るために懸命で、強さ=ビジネスという状況にない。

結果、勝負論とは別軸でエンターテイメント性に重きが置かれ、選手達の思考回路もそちらに軸が置かやすくなりがちだ。日本の格闘技界には(世界中を見渡しても──だが)UFCのような資金力はない。それでも、その道しか存在しない多くの国と違って、格闘技を戦うことで得られる「幸」は多い。そんな独特な格闘技文化がある日本だからこそ、国際戦の数は減少し、世界との違いや距離を肌感覚、空気で知る機会も減った。

それでもMMAでなくても実戦で選手は強化できる。そんな2024年に感じた成果と希望──スクランブルにポイントを与えた組み技=Progressに続き、立ち技プロモーション=KNOCK OUTが2023年末より導入したテイクダウン、パウンドが許されたUnlimitedルールによる日本人選手の強化を探りたい。


KNOCK OUTを率いる山口元気さんは、自分が格闘技の記者を始めた1995年には既に日本のトップキックボクサーだった。強さを求め、UFC以前には地上最強と思われたムエタイに傾倒し、強い相手と戦うためなら自身で相手のファイトマネーを工面するまでしていた格闘バカだ(スミマセン)。

ちょっといい加減なところもあるが、ファンから記者になった頃の自分にとっては吉鷹弘、金泰泳に次ぐ憧れの人だったこともあり、そんないい加減なところも強さを求める姿勢に霞んでしまう。キックの記事を書かなくなり、相当な年数を経ても定期的にやり取りをするような間柄が続いてきた。

元気さんが自分に振る話題の90パーセント以上が、選手の強化策。しかもMMAで勝つためだ。海外からトレーナーを招きたい、合宿所を創る。MMAで勝つための首相撲、ヒザ蹴り、タイナーの有効性。ジムの拡張とプロチームの結成。打撃で勝てるための組み技、寝技の強化。そんな話ばかりをしてきた元気さんが、キックボクサーやムエタイ戦士がMMAに転向するため、キックとMMAの接点としてUnlimitedルールを遂に興行に組み入れ始めた。

試合時間は3分3R、MMAグローブ着用で投げ、テイクダウンが認められ、寝技でもパンチ、蹴り、ヒザ、ヒジによる攻撃が許されている。サッカーボールキック、踏みつけも4点ヒザもOKで、関節技&絞め技は反則だ。ブレイクはスタンドもグラウンドもMMAと比較すると非常に早い。

一昨年12月の同ルール初戦はMMAファイターの三上ヘンリーが、極真空手のパトリック・ケンソンから左ストレートでダウンを奪い、サッカーボールキックから鉄槌とヒジの連打で勝利を収めた。昨年7月にはNOCK OUTの首相撲やヒジ無しルールのチャンピオンである栗秋祥梧が、RIZINを主戦場とする中村優作を左ストレートでKOしている。

そして昨年12月30日に、その栗秋が元LFAフライ級王者で元UFCファイターのカルロス・マタを迎え撃つ一戦を始め、グレコベースの倉本一真がムエタイの重森陽太と、さらにキックボクサー同士のバズーカ巧樹×大沢文也というUnlimitedルール3試合が行われた。

元気さんは強さを追求するだけでなく、興行主だ。スポンサーを獲得し、チケットを売って選手と観客、応援してくれる人々を満足させることが職務だ。だから格闘技を連想させる喧嘩マッチでなく、喧嘩を想像させる格闘技を世に伝えなければならない。

加えてキックボクサーが日本の格闘技界のトップであるRIZINルールに移行することも、当然のように考慮している。

つまりUFCを軸とした日本人ファイターの強化策以外のファクターも、Unlimitedルールには散りばめられている。

キックボクサー同士の対戦は、まさに喧嘩を匂わせた。

組みとグラウンドでの打撃があることで、中間距離以内のレンジでのコンビネーションを駆使する戦いではなく、一発狙い。

そこに殺気と恐怖心が入り混じっていることで、動きはどうしても荒くなるように映った。

そして、一方の選手が下になると──第1回VTJのヒクソン・グレイシー以外の選手が放つ、本能の赴くままの打撃が見られた。

2試合目の重森×倉本は、まさに異種格闘技戦の様相を呈していた。

殴りたい重森、倉本は殴られずにテイクダウンし、抑えつつダメージを与えたい。組みの展開は動きがないと、ブレイクになる。重森陣営は膠着を誘発して打撃の間合いに戻ることを第一の対策とし、スクランブルに持ち込んで立ち上がるだとか、テイクダウンを切って間合いを取り直すという動きは放棄していた。それらの技術の習得には時間が掛り、彼らにとって本分ではない(MMAファイターを本格的に目指すなら、時間を掛ける必要があるが)。勝つためにリングに上がっているのだから、当然だ。

倉本は何度ブレイクが掛かっても、倒して、殴る。最終的には削って、2Rにパウンドアウトで勝利した。RIZINでトップを目指すなら、テイクダウンをしてサッカーボールキックという選択肢もあっただろう。サッカーボールキックは足の甲を痛めそうで避けたいのであれば、踏みつけ。あるいはがぶってニーなど、ブレイクされない攻撃手段は存在する。が、それを時間に追われて畳みかけ続けると自らが体力的に削られ、打撃の間合いで神経も削られることを考えると、一気呵成に攻めるという手段に出られなかったのは分かる。

対戦相手だけでなく、倉本にとっても初めてのルールでの戦いだったのだから。

と同時にトップコントロールした時、もっと有効なパウンドを序盤から落とすことができれば、ブレイクの数も減っていたという見方もできる。

Unlimitedルール最後の試合は、非常にスリリングだった。

栗秋の打撃は蹴りもパンチも相手を倒す、ダメージを与えることができる。

テイクダウン防御は簡単ではないが、寝技ではスクランブルに持ち込むだけでなく、リバーサルを決めるシーンもあった。加えて3Rには全くテイクダウンを警戒していないモタに、ダブルレッグを決めサッカーボールキックを蹴り込む場面まで見られた。

結論をいえば終始モタが組み勝ち、コントロールでもクリアに柔術的なポジションを奪取し続けた。それでもパウンドに心が折れず、栗秋は判定勝負になるまで粘りを見せた。

キックボクサーがUnlimitedをキックとMMAの接点として、MMAファイターへの移行を図るならテイクダウン防御と、倒されても立つという練習を日々、日常的に採り入れる必要があるのは明白だ。

(C)RIZIN FF

その上で短いブレイクを生かして、戦う。

仮に大晦日のカルシャガ・ダウトベック×YA-MANがUnlimitedルールで組まれていたなら、打撃の圧を嫌がったダウトベックはテイクダウンをしてもステイトップはできず、立ち技で削られてYA-MANに敗れることも十分に考えられる。

Unlimitedを生かし、強豪MMAファイターと立ち会う。その間にジムで、テイクダウン防御とスクランブル力をつける。練習はもう、打撃より組み重視だ。それこそが、キックから転向組のベストUnlimited活用方法だろう。

(C)RIZIN FF

一方MMAファイターとすれば、短いブレイクを許さず如何にダメージを与えるのか。

寝技でクラッチをするのではなく、腰、腹など体の軸と一方の手足=先端のコントロールで対戦相手を制する術を学び、余った方の手で力強いパウンドを落とす。そう、これも大晦日で堀口恭司が、ズールーを相手に見せていた抑え&パウンドだ。

スクランブルに長けた相手と戦う機会があれば、金網をより押し込みにくいロープ際の攻防は、組み&パンチ=ダーティーボクシングの技術力アップになるに違いない。クラッチをしないで如何に制することができるのか。ここの技術力アップは、前回触れさせてもらったPROGRESSが絶対的に効果的だ。それ故にMMAでなくとも、UnlimitedとProgressで日本のMMAファイターは強くなれると、定義した次第だ。

Unlimitedに関していえば12月30日の試合出た選手たちがキックやムエタイで、どのような戦いをしているのか理解せずに、このようなことを書くのは失礼にあたるだろう。それでも彼らが、よりMMAを距離とタイミング、つまり間合いを研究した打撃を駆使できていればと素直に思った。その上達こそが、彼らがMMAで成功に近づき、MMAファイターの強化にも通じる。

テイクダウンを考慮した間合い、重心、ステップ。キックでもムエタイでもない。しかし、キックとムエタイの理をMMAに落とし込んだ打撃術が発展する。これこそが、UFCに絶対の価値とした日本人選手の強化策に最大の効果をもたらすに違いない。

テイクダウン防御は完璧でなくてもブレイクが早いルール特性を生かし、組ませない打撃をファイターだけでなく指導者───殴る、蹴るの専門家──が進化させてくれれば、その打撃に対応して組んで倒す、そこからコントロールとダメージをシンクロさせた技術がMMAファイターに不可欠となる。

さらにテイクダウンを切り、倒されても立つことがキックボクサーからMMAファイターを目指す選手たちが磨いていく。倒してサッカーボールキック、組まれて膠着誘発の向う側に──キックボクサーも和製ナックモエも、MMAファイターも強くなれる要素が散りばめられている。それこそが元気さんがMMA界に持ち込んだ、Unlimitedのポテンシャルだ。

もちろんRIZINで勝つためのUnlimited、KNOCK OUTを盛り上げるためのUnlimitedが存在しても良い。ただし、UFCと契約してオクタゴンで勝つことを目指す立ち技選手、MMAファイターは上に挙げたようなUnlimitedの効果的な活用法を見出して欲しい。

改めて書き記すと日本のMMAファイターはProgressとUnlimitedで強くなれる。いやぁ、四半世紀も前にαとΩを考案した佐山さんって、どれだけ天才だったのだろう。

ただし、天才には継続する持続力や理解者がなかった。今の日本の格闘技界は違う。

日本はまだまだ強くなれる。日本の5勝1敗は北米の5勝1敗と同等になれるし、修斗、DEEP、パンクラスのベルトはUFCで戦える力をつけるために意味があるようになる。HEAT、Grachan、Gladiator、NEXUS、TTF Challenge、CROSS X OVER、Breakthrough Combat、Bloom FC、PFC、GFGで戦うことは、頂点に通じる道を切り開く。そんな日本に、まだなれると信じているという言葉を──長すぎた新年の挨拶の締めとさせていただきます。

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45 F1 KNOCK OUT MMA MMAPLANET o キック 倉本一真 重森陽太

【KNOCK OUT】レスリング×ムエタイの無制限キック戦、投げまくった倉本一真が重森陽太をパウンドアウト

<61.5キロ契約/3分3R>
倉本一真(日本)
Def.2R2分40秒 by TKO
重森陽太(日本)

倉本が右カーフを蹴る。ダブルレッグに入ると、重森がそれを切ってヒザ蹴りを入れる。倉本がそのままロープに押し込むと、両者の身体がロープから出てブレイクになる。ブレイク後、倉本がシングルレッグから組みつくと、重森はハーフネルソンで抱える。

倉本はそのまま後方に投げるが、重森はクラッチを外さずにブレイクを待つ。再開後、重森が左の前蹴り。倉本は左フックからダブルレッグに入ると、首を抱えて重森を持ち上げて前方に叩きつける。重森はクローズドガードで組みついたまま、倉本は数回前に叩きつけると、そのまま後ろにも投げて叩きつける。

ブレイク後、重森が右ミドル。倉本が左のパンチを振って組みついてテイクダウン。重森は下から倉本にホールドしてブレイクを待つ。ブレイク後、倉本がすぐに組みつくと、ここも重森はクローズドガードのような形を取る。倉本が前に叩きつけると、重森は足を外してスタンドに戻る。重森が左の前蹴り、倉本がそれをとってテイクダウンする。

2R、重森がジャブと前蹴りのフェイント。サークリングして右カーフ、左ミドルを蹴る。重森は倉本のシングルレッグを切るとサッカーボールキックを蹴る。前に出る倉本が四つで組むと一本背負いを狙い、これを踏ん張る重森だったが、そのまま倉本が組みついてグラウンドで上になる。サイドポジションを取った倉本が顔面にヒザ蹴り。重森が亀になるところにパウンドを連打する。重森はここから脱出することができず、倉本がTKO勝利を収めた。


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45 DEEP KNOCK OUT LFA MMA MMAPLANET o RIZIN UFC YouTube カルロス・モタ キック バズーカ巧樹 ボクシング ライカ 中村優作 倉本一真 栗秋祥梧 重森陽太

【KNOCK OUT】カルロス・モタと無制限キック戦で対戦。栗秋祥梧「MMAグローブはコツコツ効かせる」

【写真】MMAグローブで練習することで打撃の世界が広がる。栗秋がキックボクサーならではの視点でUNLIMITEDルールを語ってくれた(C)NAKAMURA TAKUMI

30日(月)、KNOCK OUTが横浜市中区の横浜武道館で開催するK.O CLIMAX 2024で、栗秋祥梧が2度目のUNLIMITEDルールに挑戦。元UFCファイターかつ元LFAフライ級チャンピオンのカルロス・モタを迎え撃つ。
Text Takumi Nakamura

立ち格闘技イベント=KNOCK OUTが導入したUNLIMITEDルールはMMAグローブ着用&3分3R、サッカーボールキック、踏みつけ、テイクダウン&パウンドが認められたキックボクシング無制限ルール。6月のKNOCK OUT代々木大会でこのルールに抜擢されたのが栗秋だった。

以前から身体能力の高さには定評があり、UNLIMITEDルールに向いているのではないかと言われていた栗秋。中村優作との一戦では中村のテイクダウンを切り、カウンターの左フック一発で中村をマットに沈め、UNLIMITEDルールでのポテンシャルの高さを見せつけた。そして今大会ではMMAファイターとしての実績も十分なモタと対戦。今後のMMA挑戦も見据える栗秋はこの一戦でどんなパフォーマンスを見せるか。


――今回が2度目のUNLIMITEDルールとなる栗秋選手です。公開練習時のインタビューで「MMA自体は結構好きで見ていた」と言っていましたね。

「MMAは好きですよ。選手のことは細かく分からないですけど、MMA自体には興味があってめっちゃ見てました。練習仲間でMMAをやってる選手もいるし、その選手の応援だったりでDEEPとかも何回か見に行ったりしています。MMAは面白いですよね」

――今年6月にUNLIMITEDルールに初挑戦しましたが、MMAをやってみたいという気持ちは昔からあったのですか。

「立ち技でちゃんと結果を残すまではそんなことなかったんですけど、KNOCK OUTのベルトを取って、一瞬でMMAもやってみたいと思いました」

――それは制限の少ないルールで戦ってみたかったからですか。

「そうですね。そうしたらUNLIMITEDルールが始まって、UNLIMITEDルールいいじゃん!と思いました。もしMMAにチャレンジするにしても自分は寝技が全然なんで、UNLIMITEDルールをやりつつ、寝技の練習も続けて徐々に徐々に(MMAに向けて)準備しようと思っています」

――MMAの練習を始めたのはUNLIMITEDルールの試合が決まってからですか。

「はい。組み技に関しては一般会員さんもいるクラスにも参加して…って感じで」

――6月の試合では中村選手のテイクダウンを切って、組みにも対応できるところを見せましたが、組みにも向いていると感じることはありますか。

「最初は『組みでもいけんじゃね?』と思っていたんですけど、本格的にMMAの練習を始めてからは、立ちからスタートしてるのに気づいたら寝かされて極められて……の繰り返しで、1回自信をなくしたんです。『俺(MMAには)向いてない』みたいな。でも自分のキャリアを振り返ると立ち技でも納得いかないことも多かったし、いろいろと失敗を重ねてきたんで、人に見られてないうちに、いっぱい失敗しておこうという考えに変わりました」

――もちろん一番はスタンドの打撃でフィニッシュすることが理想だと思うのですが、チャンスがあったらテイクダウンしてグラウンドの打撃で勝つこともイメージしていますか。

「そうですね。逆に最近はそういう練習をメインにやっていて。自分もある程度は立ちの打撃は出来るんで、そこから自分がタックルに入ったり、相手のタックルを切ったり、そういう練習を主にやっています」

――栗秋選手の話を聞いていても、MMAへの挑戦を考えているキックボクサーにとってUNLIMITEDルールはベストなルールですね。寝技を習得する前段階のMMAの動きを覚えられるというか。

「本当そうです。立ちに関しても距離感が全然違うから、そこもすごく勉強になるんですよね。特に中村選手は日本拳法出身で距離が独特じゃないですか。他のMMAファイターよりも、さらに遠く感じるというか」

――UNLIMITEDルールでいきなり中村選手が相手となると、それまで戦ってきたキックルールとは距離感が全く違うでしょうね。

「逆に言うと他の選手たちはまだまだ近い距離でやっているのかなと思いますよね。(MMAやUNLIMITEDルールだったら)そういう遠い距離でやるのもありなんじゃないかなって思うし、そこは色んなパターンを想定しながら練習しています」

――UNLIMITEDルールをやったことで、打撃でも見える世界が広がったんじゃないですか。

「そうですね。結構打撃がすごく見えやすくなって。逆に10月にKNOCK OUT-BLACK(キックルール)でチュームーシーフーと戦ったときは最初困ったんですよ。チュームーがガンガン距離を詰めてくるから、見えづらいと思っちゃって」

――UNLIMITEDルールで中村選手と戦ったあと、組みやヒジがないKNOCK OUT-BLACKルールで距離を詰めるタイプのチュームーシーフーというのは、距離感を合わせる作業に時間がかかったと思います。

「あとMMAは距離を変えるのもそうですし、正直思い切り(パンチを)振らなくても倒せると思うんですよ。最近で言うと平本(蓮)選手とか篠塚(辰樹)選手とか芦澤(竜誠)選手とか。思いっきり体を振って振りに行かずに、コツコツ細かい打撃を当てて効かせて最後は倒す。そういうMMAグローブで当てる距離を分かってると思うんですよ」

――MMAグローブは一発じゃなくて正確性と数で効かせることができる。と。

「そこを知ってっていうか、そこを分かってやりやすくなりましたよね。あの距離はタックルも切りやすいし。逆にMMAでもフルスイングでパンチを当てる(鈴木)千裕はすごいですよ」

――なるほど。

「みんな千裕はストライカーのイメージが強いと思いますが組みも強いですからね。触れられたら終わりくらいの感じでやられます(苦笑)。だから千裕とやるとMMAで何が大事か分かりますね。特に距離感の部分で」

――キックルールで首相撲があっても基本的に組んだら攻防が終わりますが、MMAやUNLIMITEDルールではそこから組みの攻防がありますからね。

「でもMNAの距離感が分かり始めると、すごく楽しいですよ。練習を始めた頃は一般会員さんのタックルも切れなかったけど、今はタックルも切れるし、自分からタックルも取れるんで。そのなかで打撃も活かせるようになってきたから、最近の成長ぶりがやばいですよ。そのくらい(MMAは)距離感が大事なんだなと思います」

――今回対戦するカルロス・モタはMMAファイターでもなかなか戦うチャンスが巡ってこないような実績を持つ選手です。対戦相手としてどんな印象がありますか。

「身体能力が高くてバネがあってポテンシャルが高い選手だと思います。ただ気持ちが弱そうなので、自分がしっかりKOしますよ」

――この試合の結果によっては色んなチャンスにつながると思います。栗秋選手は鈴木選手のようにキックとMMAの二刀流でいくことが理想ですか。

「そうですね。実は中村選手とやる前に組みや寝技の展開が分からなくて怖いから、会長(山口元気)に『アマチュアのMMAの試合に出させてください』ってお願いしたんですよ。そしたら会長から『さすがに駄目でしょ』と止められて。それで『だったら僕は一発も打撃を出しません。打撃の間合いと組まれる感覚と寝技の展開を知りたいだけなんで』と粘ったんです。それから会長も色々と考えてくれたみたいなんですけど、やっぱりアマチュアの試合に出るのは難しかったみたいで」

――そんなことがあったんですね。

「中村戦が終わってUNLIMITEDルールのアマチュアも始まったんで、一応会長に『そっちはどうですかね?』と相談してみたんですよ。速攻で『プロでやったんだからダメだ!』と言われましたけど(笑)」

――それは…そうだと思います(笑)。

「だから今の自分はUNLIMITEDルールやるにしてプロの実戦の場しかないので、そういう不安はすごくあります。プロレベルのMMA選手たちと戦えばタックルのスピードや入り方も違うだろうし、そもそもあんな薄いグローブで殴り合うのも最初は怖かったんですし。ただそこを知らない強みもあると思うので、自分は思い切り戦いたいです」

――UNLIMITEDルールに挑戦したことで格闘家としての幅が広がったようですね。

「そうですね。そこが自分の強みにもなってるし、自信になってるんですよね。僕は格闘家は自信がなくなったら勝とうが負けようが終わりだと思っているんで、僕はこれからも自分を信じて戦おうと思っています」

――今大会ではRIZINから倉本一真選手が参戦したり、重森陽太選手などキックボクサーのUNLIMITEDルールへのチャレンジもあったり、これから色んな競技の選手たちがUNLIMITEDルールに集まってくることになりそうですね。

「それが楽しいですよね。これは僕のイメージですけど、UNLIMITEDルールやMMAをやりながら、KNOCK OUT-BLACKの防衛戦をやっていくという感じでいきたいですね」

――逆にUNLIMITEDルールやMMAの試合をやることで、打撃だけの試合をやりたくなるかもしれないですよね。これまでの逆で。

「そうそう。色んなことができるから楽しみですね。それが一通り終わったら次は柔術かなって」

――柔術にも興味があるんですか。

「格闘技人生の最後は打撃がない・危なくない柔術をやるのもいいじゃないですか(笑)。そんな感じでこれからもたくさん挑戦していきます!」

■視聴方法(予定)
12月30日(月)
午後1時30分~U-NEXT

■ UNLIMITEDルール対戦カード

<58キロ契約/3分3R>
栗秋祥梧(日本)
カルロス・モタ(ブラジル)

<61.5キロ契約/3分3R>
重森陽太(日本)
倉本一真(日本)

<63キロ契約/3分3R>
バズーカ巧樹(日本)
大沢文也(日本)

<65キロ契約/3分2R>
木村亮彦(日本)
平石公介(日本

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【KNOCK OUT】栗秋祥梧と無制限キック戦、カルロス・モタ「僕の打撃を甘く見てくるに違いない」

【写真】非常にクール。そして、精悍なモタだった(C)MMAPLANET

30日(月)、KNOCK OUTが横浜市中区の横浜武道館で開催するK.O CLIMAX 2024で元UFCファイターかつ元LFAフライ級チャンピオンのカルロス・モタがUNLIMITEDルールで、栗秋祥梧と対戦する。
Text Manabu Takashima

MMAグローブ着用&3分3R、サッカーボールキック、踏みつけ、テイクダウン&パウンドが認められたキックボクシング無制限ルール。自らの打撃に絶対的な自信を持つモタにとって、UNLIMITEDルールはラジカルなキックなのか。あるいはモディファイドMMAなのか。

今後、彼が描く青写真とともに栗秋戦への自信のほどを訊いた。


──KNOCK OUTのアンリミテッド・キックボクシングに遥々ブラジルから来日したカルロスです。日本は寒くないですか(※取材は24日に行われた)。

「本当に寒い。そして遠かった。ブラジルからスイスのチューリッヒ経由でやってきたからね。でも2021年と2022年にセントルイスやノースダコダで試合をしているし、1月のセントルイスは寒さはとんでもなかったよ。にしてもホテルの中は暖かいし、外を出歩くわけじゃないから問題ないよ」

──創世記の日本のMMA界では「強いブラジル人を呼ぶなら冬。寒さで実力を発揮できないから」という風に言われていたものです(笑)。

「アハハハハ。確かに、それはあるかも。でも、僕には当てはまらないよ。正直なところ日本には昨日、到着したばかりで少し疲れを感じたけど、少し体を動かせば調子は戻った。何より日本という素晴らしい国に来ることができのだから、ワクワクする気持ちの方が大きいよ」

──UFCをリリースされてから26カ月。サスペンドが明けてから、他にMMAのオファーはなかったのですか。

「この2年間、試合に出ることはできなかったけど、ずっとトレーニングを続けてきた。人生は良い時があれば、悪いこともある。何もつらい経験は初めてじゃないし。タイムオフの間もやるべきことをやっていれば、その後に役立つと思って過ごしてきたんだ。

この間、コーチのフランシスコ・ブエノとも試合ができるようになればLFAで戦うというプランを立てていた。だから10月にでも戦いたかったけど、米国のビザがなかなかとれない時に今回のオファーを日本から貰えた」

──それはMMAでなく、このキックボクシング・アンリミテッドというルールセットでのオファーでした。

「僕の戦い方はこのルールに凄く適している。確かに僕はテイクダウン技術を持っているけど、そこから固めて勝つのではなく打撃を使ってダメージを与える攻撃をしてきた。今回のルールで戦うことが楽しみでしょうがないんだ」

──このルールをテイクダウンのあるキックボクシングとして捉えるのか。サブミッションのないMMAと捉えるのか。

「どちらでも構わない。とにかくさっきも言ったように、僕にフィットしたルールだから。僕は打撃を多用するなかで、レスリングと柔術を混ぜ合わせて戦うことができる。まあ、試合が始まるまで本当のところは分からないだろうけど、自分ではとても戦いやすいと思っているよ。

テイクダウンの機会があれば、テイクダウンする。そしてダメージを与えるつもりだ。僕の相手は素晴らしいストライカーだ。だから、僕の打撃を甘く見てくるに違いない。UFCで戦った時はケガがある状態で、ファイトウィークになってから試合を受けた。UFCと契約したかったから。

でも、あの時の僕はまるで自分の力を出すことができなかった。加えて、この試合は純粋なキックボクシングではない。テイクダウンされた時のことを考えると対戦相手はキックボクシングの時にように、好きに打撃を使えないはずだ」

──今回の試合、MMAではないとはいえ日本での初めての試合です。この試合を機に、RIZINなど日本のMMAプロモーション出場に受けてデモンストレーションにしたいという気持ちはありますか。

「ルールの違いはあっても、日本という国に住む人々はマーシャルアーツに敬意を払ってくれる。それに今大会にはRIZINでMMAを戦うファイターも出場していると聞いた。ならRIZINの関係者も、僕の試合を目にすることになるだろう。今回のファイトが今後も日本で戦う機会を得ることに通じるなら、嬉しい限りだ。

と同時に僕は今回、KNOCK OUTというキックボクシングのプロモーションで戦う。日本にやって来てから、プロモーションの誰もがフレンドリーで素晴らしい人達ばかりなんだ。今回のルールもそうだし、僕はムエタイでもキックボクシングでも戦える。引き続きKNOCK OUTでも試合をしていきたい。それをマネージャーに伝えるよ」

──今後に繋げるために、12月30日にはどのような試合をしたいと思っていますか。

「過去2年間で培ってきた技術、動きを全ての局面で見せたい。僕はリングやケージで戦ってきただけじゃない、人生が戦いだった。フィジカル、メンタル、スピリチュアル、全てにおいて以前とは違う新しいカルロス・モタを皆に見て欲しい。

日本のファン、世界中のファンが退屈するようなことがない最高の試合をしたいと思っている。瞬きすることもできないような、ね」

■視聴方法(予定)
12月30日(月)
午後1時30分~U-NEXT

■ UNLIMITEDルール対戦カード

<58キロ契約/3分3R>
栗秋祥梧(日本)
カルロス・モタ(ブラジル)

<61.5キロ契約/3分3R>
重森陽太(日本)
倉本一真(日本)

<63キロ契約/3分3R>
バズーカ巧樹(日本)
平野唯翔(日本)

<バンタム級/5分2R>
吹田琢(日本)
大沢文也(日本)

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【KO CLIMAX2024】KNOCK OUT UNLIMITEDに元UFC戦士カルロス・モタ&倉本一真参戦。栗秋&重森戦へ

【写真】野心的なカード。MMAファンにも気付きのある一戦となる期待が大 (C)KNOCK OUT & MMAPLANET

12月30日(月)、キックボクシングプロモーションのKNOCK OUTが横浜市中区の横浜武道館で開催するK.O CLIMAX 2024内でKNOCK OUT-UNLIMITEDルール3試合が組まれ、元UFCファイターで元LFAフライ級王者カルロス・モタ、そしてRIZINバンタム級戦線で活躍中の倉本一真が出場することが明らかとなっている。
Text Manabu Takashima

世界最強を目指し、ムエタイに傾倒。MMA台頭後は、常にMMAが頭にある山口元気氏率いるKNOK OUTで昨年より実施されるようになったUNLIMITEDルールは、打撃に特化したMMAといえるルールセットが用いられている。

MMAグローブ着用で3分3R制でスタンド、グラウンドのあらゆる状況でパンチ、蹴り、ヒザ、ヒジによる攻撃が認められる。つまりはサッカーボールキック、踏みつけ、パウンドもOKで、関節技&絞め技は禁じられているというモノ。

テイクダウン、投げ、スラムも認められているが、グローブやショーツ等を掴む行為は認められていない。ここはMMAと変わりない。ただし、膠着はスタンドもグラウンドもブレイクは早く、スタンドでの再開となる。

昨年12月9日に三上ヘンリー大智が同ルールで極真空手のパトリック・ケンソンと対戦し、左ストレートでダウンを奪い、サッカーボールキックから鉄槌&ヒジの連打でTKO勝ちを収めている。さらには今年の7月には中村優作が、第2代NOCK OUT-Black(ヒジ、クリンチやクリンチからのヒザ攻撃が禁止ルール)フェザー級チャンピオン栗秋祥梧と戦い、右ハイに反応した直後の左ストレートでKO負けをしている。


今回、その栗秋と対戦することになったモタはLFAでフライ級を制し、UFCにステップアップも初戦で判定負け。その試合のドーピング検査で陽性となり、何と2年という長期間のサスペンドをカリフォルニア・アスレチックコミッションから言い渡される。

モタの試合出場禁止期間は今年の10月の末に終了。同大会で栗秋と戦うMMAファイターをリストアップするために、北米有名ジムをリサーチしていたKNOCK OUTがBlackhouseの推薦を受けて来日が決まった。

MMA戦績8勝2敗のモタ、敗北はUFCでのコディ・ダーテン戦とLFAで現UFCフライ級のチャールズ・ジョンソンに喫したモノだ。モタは柔術も修得しているが、8勝のうち4勝がTKO勝ちで三角蹴りや前手=左で相手を倒しているストライカーといえる。

上記の三角蹴り、左以外に近距離でのボディへのコンビネーションや首相撲からヒザ蹴りも得意技だ。

とはいえ、あの距離で本職と戦うのは危険だ。栗秋の中村優作戦の戦いを見る限り、組まれたら早々のブレイクを念頭に置き、キックでの強さを前面に出して戦っていた。

(C)KNOCK OUT

それ故にモタが同じ土俵で戦うと危ない。

秋栗の近距離でのパワー溢れるハイキック、ボディ、そして左フックの餌食に簡単になってしまう可能性もある。

(C)LFA

モタとしては、まずはテイクダウンを狙うこと。

それもMMAで見せるローをキャッチしたり、そのタイミングでニータップ系のテイクダウンは蹴りに慣れるまでは封印し、ブレイク覚悟でまずはボディロックに取りたい。

中村のシングルからのボディロックをブレイクでしのいだ栗秋だからこそ、その組みの違いを感じ取り打撃の姿勢、そしてリズムが乱れることは十分に考えられる。仮に栗秋が腰を落としたり、距離を取るようになると、ハイも拳も威力が半減する。反対にテイクダウンを警戒させれば、モタとしてもMMAグローブで戦った来たキャリアが生きる打撃戦に持ち込むこともできる。

そのためにモタは、試合開始直後の集中力を最大限に引き上げる必要がある。安易なカーフは禁物。栗秋は打撃へのカウンターはお手のモノ。被弾するなら組み狙い。もちろんヒザで射抜かれる可能性もある。ただし、打撃へのカウンターを受けるよりも確立は下がることは間違いない。

パウンド、サッカーボール有りのUNLIMITEDという名称にモタ、そして重森陽太と相対する倉本も惑わされてはいけない。このクリンチの早さは、キックボクシングそのもの。MMAファイターはレスラー=倉本だろうが、ストライカー=モタだろうが、同ルール下でも変わらずMMAを戦うこと。キックをやろうとすれば、本職に適うわけがない。ここは慢心することなく、謙虚な姿勢を持つべきだ。

と同時に栗秋と重森がUNLMITEDルール用にアジャストした打撃を幾分でも武器として使えるのか。そこも注目だ。本職がこのルールを考え、テイクダウン有りを考慮した打撃を効果的に駆使すれば、今後のMMAに与える影響は少なからずあるはず。

(C)KNOCK OUT & MMAPLANET

なんといってもモタ×栗秋、倉本×重森というMMA×キックのマッチアップも試合内容は違ってくるはず。

そしてバズーカ巧樹×大沢文也というキックボクサー同士のUNLIMITEDルールの試合展開がどうなるのかも含め、MMAファンだからこそUnlimitedルールの楽しみ方のふり幅は大きい。今年3月のUnlimitedルール大会が時期尚早と判断し、6月の代々木大会でも結果として1試合しか組まれなかったUNLIMITEDルールだが、2025年は定期化&ボリュームアップが図れるという話も伝わって来るだけに、要注目のKNOCK OUT Unlimitedルールの3試合だ。

■視聴方法(予定)
12月30日(月)
午後1時30分~U-NEXT

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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FF78 キック シン・ドンヒョン ルンピニー 重森陽太

【ONE FF78】初参戦・重森陽太がドンヒョンを2RKO「日本のムエタイのレべルは上がっている」

<ムエタイ・140ポンド契約/3分3R>
重森陽太(日本)
Def.2R by KO
シン・ドンヒョン(韓国)

重森がインローと前蹴り、ドンヒョンが前に出てスピニングバックフィストを見せる。重森はインローと左ミドル、ドンヒョンも右ローとスピニングバックキックを蹴る。重森は距離を取りながら左ミドルを当て、じりじりと前に出てと前に出て右ハイ、ドンヒョンの蹴り足をとってこかす。さらにドンヒョンのローを空振りさせて、すぐに重森は右ミドル。自分の距離をキープして左右のミドルを蹴る。

ドンヒョンは顔面へのスピニングバックキックを見せて、パンチで前に出ていく。重森はバックステップで距離を取って左ミドルを蹴って、左の前蹴りでドンヒョンを突き放す。ドンヒョンがパンチをまとめて前に出ると、重森はブロックして右ロー。ドンヒョンの前蹴りをキャッチして後方に倒す。

2R、互いにミドルを蹴り合う。重森が左ミドルと左の前蹴り、右ロー。ドンヒョンがワンツー、左ジャブ・フックで前に出ていく。重森も左ジャブを返し、距離が離れると左ミドル、インローを蹴る。ここから重森が前に出て右ストレート。距離が詰まるとドンヒョンは右ヒジを連打する。重森はインロー、ドンヒョンの前蹴りをかわして右ストレート、ドンヒョンの右ミドルをキャッチして右ミドルを蹴り返す。

さらに重森は前蹴りとインロー、右ミドル。ドンヒョンも強い右ローを蹴り返すが、重森がインローからそのまま踏み込んで右ストレート。この一発でドンヒョンが後方に倒れ、重森が豪快なKO勝利を収めた。

試合後、重森は「ルンピニーで試合するのは初めてですが、日本のムエタイをタイのみなさんにお見せできたと思います」とコメント。35万バーツのボーナスを獲得すると「日本のムエタイのレベルはどんどん上がっています。世界中にそれを広めたいので、また呼んでください!」と告げた。


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