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【DEEP123】65カ月振りの復帰。6年8カ月振りのDEEP参戦、ソン・ジンス「4万8000人の前で戦いたい」

【写真】 本当に強かった。あの時の強さがあれば、RIZINバンタム級を引っ掻き回す可能性は十分にある(C)DEEP

明日8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123。同大会に元DEEPバンタム級王者でUFCベテランのソン・ジンスが5年5カ月振りの復帰戦で、COROと戦う。
Text by Manabu Takashima

2018年にDEEPバンタム級チャンピオンからUFCにステップアップ。9月にピョートル・ヤンと激闘を繰り広げ、敗れてなお名を挙げたソン・ジンスだが、翌2022年7月のマリオ・バウティスタ戦を最後にUFCはおろか、MMA界から姿を消した。

そのソン・ジンスが6年8カ月振りにDEEP参戦。一度はキャリアが途絶えた理由と、復帰後の目標を尋ねようとインタビューを試みると、韓国でまさかの戒厳令が発令されてしまう。一夜で緊迫の夜を終えたソウルの自宅から、リモート取材で効いたソン・ジンスの声をお届けしたい。


──ソン・ジンス選手、今もまだ韓国ですか(取材は5日に行われた)。

「ハイ。明日、東京に向かいます。計量の前日ですね。日本に行ってから水抜きをする予定です」

──すぐに解除されたのですが、まるで1980年代を思い出すような戒厳令が敷かれ本当に驚きました。長引けば日韓の行き来が止まってしまうという恐れもありました。精神的に影響はなかったですか。

「自分もチームメイト達も、もの凄く驚きました。日本に行くことができなくなるんじゃないかと、戒厳令が取り下げられるまで眠ることもできなかったです(苦笑)」

──あり得ないファイトウィークを迎えてしまいましたね。

「本当にその通りです。こんなことは最初で最後であってほしいです」

──しかも5年5カ月振りの復帰戦で、このようなことが起こるとは……。戒厳令は関係なく、復帰に向けてどのような気持ちですか。

「自分がまたプロファイターとして戦う場に立つことに関して、まだ実感でわかないです。だからといって緊張をしているわけではないのですが、ケージのなかに入ってみるまで実感できないのかもしれないです」

──2018年にDEEPで圧倒的な強さを見せ、バンタム級王者からUFCへ。2連敗だったとはいえ、ピョートル・ヤン戦とマリオ・バウティスタ戦で強豪相手にファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得。強さを見せていたなかで、半ば引退状態になったのはなぜだったのでしょうか。

「実は2019年に首のヘルニアで、体が思うように動かすことができなくなりました。マグカップすら持ち上げることが困難で……」

──!! そんなに重症だったのですか。

「ハイ。あの時は試合を続けることはできなかったです。もちろん現役を続けたい気持ちはありました。でも、余りにも首の状態が悪くて引退をしようかという気持ちと半々でした。とりえず試合や練習から離れ、大学での勉強を優先することしたんです。

実はUFCと契約した年に、薬科大学に合格していました。そのまま、そっちの道で生きる人生もあったかと思います。でも妻やチームメイトが、本人以上に自分のことを信じてくれて。彼女や彼らがいてくれたから、復帰が可能になったと思います」

──いつ頃から、本格的に復帰を考えるようになっていたのでしょうか。

「2023年には、体は戻っていました。スパーリングをしても問題なかったですし。ただ今年の1月に薬剤師の国家試験があったので、試験を優先して試合に出るのは控えてしました」

──そして現役復帰ということは、国家試験の方は……。

「無事、合格でした」

──アッ、それは良かったです。おめでとうござます。

「ありがとうございます」

──国家資格は取ったうえで、MMAへの復帰を決めたのですね。

「ハイ。今は資格を生かして働くのではなく、MMAでもう一度上を目指そうと思って格闘技漬けの日々を送っています」

──ソン・ジンス選手が休養していていた5年間で、MMAシーンは変わり世界中から強い選手が生まれています。

「ハイ、世界は変わりました。UFCのレベルが、もの凄く上がっています。ただ本音を言えば、韓国はあまり変わっていないです。世界の進化のスピードに、置いて行かれているように感じています」

──そのように思われているのですね。そのような状況で復帰を決めたソン・ジンス選手は、目標をどこに定めているのでしょうか。

「まだ復帰を決めただけで何の結果も残せていない身分ですが、UFCで自分の力を発揮できなかったので今度こそという気持ちがないわけではないです。ただ、7月のRIZINで4万8000人ものファンが集まっている光景を見て、驚かされました。実はDEEPでベルトを巻いた時に、RIZINで戦わないかという話がありました。限られたファイター人生で、自分も4万8000人の前で戦いたい。その戦う機会があれば……と想像してしまいましたね。もちろん今回の試合で結果を残すことが大前提ですが、RIZINを視野にいれています」

──単刀直入に伺いますが、現状のソン・ジンス選手の力はUFCで戦っていた時代と比較して、どれぐらいだと認識していますか。

「UFCで戦っていた時より、成熟したと思います。体力的にはあの頃の方が上かもしれないですが、ファイトIQがついたことで練習仲間も『今の方が良い』と言ってくれています。その言葉で、自分も自信をつけることができています」

──先日インチョンで行われたRING Championshipのアマチュア大会で、チームメイトのコーナーに就いていました。今はどのような選手たちと練習をしているのでしょうか。

「コリアンゾンビMMAのコーチだったペク・スミンさんが創ったコーナーマン・ジムに所属し、イ・ユンジュンさんのチームAOMで出稽古をさせてもらっています。あとはONEバンタム級のクォン・ウォンイル選手とも練習しています」

──RIZINのレーダーに掛かるためにも、CORO戦ではどのような試合をしないといけないと思っていますか。

「以前、DEEPの試合に出ていた時は自分の強味も理解せずにガムシャラに戦っていました。今は、自分の長所が分かって戦えるはずです。ファンの皆が喜んでくれる試合をして、RIZIN関係者に評価される自信はあります。楽しく、激しい試合ができると思うので応援よろしくお願いします」

■DEEP123 視聴方法(予定)
12月8日(日)
午後5時05分~ YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■DEEP123対戦カード

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
芦田崇宏(日本)

<バンタム級/5分3R>
ソン・ジンス(韓国)
CORO(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<フライ級/5分3R>
本田良介(日本)
関原翔(日本)

<ストロー級/5分3R>
越智晴雄(日本)
多湖力翔(日本)

<ライト級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
山田聖真(日本)

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
GINJI(日本)

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング(日本)
小崎連(日本)

<フェザー級/5分2R>
安井飛馬(日本)
牧野滉風(日本)

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【DEEP123】RTUからの復帰戦、魚井と対戦する小崎連の自己分析「僕って一番オイシイ相手じゃないですか」

8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123で、小崎連が魚井フルスイングと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

小崎にとっては今年5月、Road to UFC初戦でダールミス・チャウパスゥイに敗れて以来、7カ月ぶりの復帰戦となる。チャウパスゥイ戦では初回に3度のダウンを奪いながらも、2R以降に盛り返されて判定負け。初黒星を喫した小崎にとっては、再度UFCを目指すための重要なリスタートとなる試合だ。そんな小崎にRTUを感想を訊くと、魚井戦に向けた冷静で客観的な自己分析が返ってきた。


――RTU初戦敗退から約半年を経て、DEEPで復帰戦に臨みます。RTU後の展開については、どのように考えていたのでしょうか。

「いくつか選択肢はありました。DEEPさんで復帰戦をやらせてもらうか、KROSS X OVERでもう1回試合をやらせてもらうか。主な選択肢は、その2つでした」

――結果、DEEPで復帰戦を行うことになった要因は何だったのですか。

「良いオファーを頂いたからですね。魚井フルスイング選手という名前があるファイターで、ここで勝てば僕にとっては凄くオイシイ話ですし。これはチャンスだな、と思ってオファーを受けさせていただきました」

――DEEPの1週間後となる15日にはKROSS X OVERのプロ大会が行われます。しかも通常の大会より規模が大きいですよね。

「そうですね。毎回プロの試合は行われていますが、14日がアマチュアで15日がプロと、2日間に分けて開催されるのは初めてだと思います。規模としては大がかりな大会です」

――リバーサル久喜&KROSS X OVERの島村直希代表からすれば、その15日のKROSS X OVERで小崎選手の復帰戦を組みたいと考えるかもしれません。

「そうだと思います。そんななかで僕のためにDEEPの試合を選ばせてくれて、本当にありがたいです」

――同時にジムの中も大変ですよね。2週続いて、これだけ試合があると……。

「はい(笑)。僕も自分の試合が終わったら、すぐ大会やチームメイトのお手伝いをさせていただきます」

――チームメイトと練習のピークの時期が少し違うだけでも、小崎選手の調整には影響を及ぼしませんか。

「そこは良い感じでやってもらっていて、僕だけじゃなく皆が良いように練習できています。僕自身もバッチリですね。このインタビュー直前まで練習していたんですけど、すごく良い動きができているので問題ないです」

――確かにリモートの画面越しでも、まず肌の状態を見るかぎりコンディションが良いことは分かります。減量も順調ということですね。

「そうなんですよ。今回は結構前から体重調整も準備していて、あとは計量前日に水抜きで落とすだけ――というぐらいの状態になっています。だからコンディションも凄く良いですね」

――試合前のインタビューでも仰っていたとおり、RTUは小崎選手のキャリアにとって初の大舞台です。そのなかで小崎選手が落ち着いた表情で試合を迎えていることが印象的でした。

「あまり覚えていないんですけど――特に変な緊張感もなくて。環境が変わったからといって浮足立ってしまう、ということもなかったですね。普通に、いつもどおりの感じで試合に臨むことはできました」

――試合では右ストレートを当て、ダウンを奪い続けました。あの展開はイメージどおりだったのか、あるいはイメージ以上ではなかったですか。

「右を当てるのはイメージどおりでした。でも、もっとうまく左を使って最終的に右を当てるというプランだったんです」

――3度ダウンを奪いながらも倒し切れなかった。それは左をうまく使えておらず、右が当たっても完全にKOするような手応えは感じていなかったのでしょうか。

「それもあるとは思いますけど、失神させるような当たりではなく、すべてフラッシュダウンのような感じだったじゃないですか。自分の中でも『これでは倒れないな。でも効かせることはできたのかな』と思っていて。あの時に『これは効いている。もっと行けば倒せる』という感覚があれば、そこで倒しに行っていました。だけど全てが中途半端な当たり具合で、結果的にも中途半端になってしまいましたね」

――2R以降はセコンドから「一発を狙いすぎるな!」という指示が飛んでいました。

「1Rに右が当たっても倒せていない。だから2Rからは『もっと頑張らないと!』と考えて狙いすぎになり、大振りになったところで組まれて、そのまま僕が下になって漬けられてしまいました。1Rが想定以上にうまく行っちゃったんですよ(苦笑)。

だから相手は打撃戦じゃなく組みに来ることも分かっていたのに、自分が大振りになってしまって。より相手に戦いやすい状況を与えることになりました。試合を振り返ると、それがダメだったポイントですね」

――一方で、倒されてから立ち上がる能力の高さは見せつけていたと思います。

「ありがとうございます。でも僕としては『そんなに……』なんですよ」

――というと?

「まずは倒されず、離してから打撃を当てないといけない場面が多かったからですね。なのに、ただ寝かされて立ち上がる、寝かされて立ち上がるということを繰り返しただけでは、勝ちには繋がらないじゃないですか。僕としてはまずテイクダウンされずに、相手にとって嫌なことをやり続けたかったです」

――なるほど。ディフェンスからオフェンスに繋げることができていなければ意味はないわけで。

「2R以降は僕がディフェンス一辺倒になってしまいましたからね。それはあの試合を経て、課題として見えてきた部分です。RTUが終わってからは、まずフィジカルトレーニングに取り組み始めました。それと、ただ倒されない、ただ立ち上がるというだけではなく、その次に繋げるための練習を強化しています」

――試合前のインタビューでは「Road to UFCに出ることで自分のことを知ってくれる人は多い」と仰っていました。ではRTUで自分のことを知ってもらうチャンスをチャンスを生かすことができたのか。あるいはUFCと契約する大きなチャンスを逃してしまったのか。どちらの気持ちのほうが大きいですか。

「正直言うと、両方です。やり方次第では勝てる試合でした。でも勝てる試合を落としてしまったことで、後悔もあります。でも試合を視た人からは『負けたけど良かった』という声も多くて、僕のことを知ってもらうことはできたんじゃないかと思います。だから、両方ですね」

――もちろん勝てば、どちらのチャンスもモノにできていたでしょう。これは「たられば」ですが、RTU初戦で惨敗していれば、復帰戦の扱われ方も……。

「アハハハ、それはそうだと思います。逆にあの試合内容だったからこそ――もう僕が絶対に勝つと思われるようなマッチメイクはないだろうと考えています。他の選手からすれば、僕って一番オイシイ相手じゃないですか。逆の立場だったら自分はそう思いますよ(笑)。

だからしっかり練習していないと、僕は越えられる壁が越えられない。反対に僕が越えられてしまう。だからRTUで負けたあと、『より一層頑張らないといけない』って気が引き締まりました」

――負けたけれども、あの試合内容を見せた小崎連を倒せば自分の名前が上がる。魚井選手こそ今、最もそんな試合を欲しているファイターの一人でしょう。

「魚井選手はMMAで4連敗していて、9月にようやく連敗を脱している。そこで次の試合を落としたら、今後のキャリアが危うくなる立ち位置ですよね。でも勝てば、もう一度上に行くことができる。だから相手も死に物狂いで立ち向かってくることは自覚しています。

僕も同じです。この試合で負けたら――もう後がない、というわけではないと思います。だけど負けたら、UFCへの道にもう一度最初から並び直さないといけないですよね。レコード的には2連敗になると、国内のプロモーターも使いづらくなるでしょうし」

――えっ!? 使いづらくなるでしょうか。

「だって、プロモーターからすれば『RTUであの試合をしておいて、ここで負けるのか』と思うじゃないですか」

――あぁ、なるほど。確かに『負けたけど良い試合』の直後はキツイだろうと思います。内容や結果によっては「あの試合はまぐれだったのか」と思われるかもしれませんし。

「そうなんですよ! それが一番嫌です(笑)。やっぱりRTUに対しても、初戦敗退のままでは終われないと思っています。もう一度RTUに出るためにも次の試合は落とせないし、それこそ『この選手に勝てば来年のRTUにエントリーできる』という相手と対戦する必要もあると思っています。

RTUに出るためにはレコードが重要になるじゃないですか。ただ勝っているだけではダメで。今年初戦敗退の選手が来年も出るためには、それだけの相手に勝たないといけない。来年だけじゃなく再来年に開催されるとしても……」

――はい。

「UFCと契約するためにはレコードもそうですけど、年齢も大切ですよね。契約するだけでなく、その後も勝ち続けていくことも考えると。もし結果が良くなくても、つくり直すこともできる。だから早く挑戦できることは、どんどん挑戦したいです。もちろんそのためには毎試合、とんでもない相手と組まれるかもしれないけど、それはファイターなら仕方のないことだと思いますし。

次の魚井選手も、僕にとっては越えなくてはならない高い壁です。RTUが終わって半年――そろそろ自分のことも忘れられている頃だと思うので、ここで魚井選手に勝って僕の存在を証明します」

■DEEP123 視聴方法(予定)
12月8日(日)
午後5時05分~ YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■DEEP123 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
芦田崇宏(日本)

<バンタム級/5分3R>
ソン・ジンス(韓国)
CORO(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<フライ級/5分3R>
本田良介(日本)
関原翔(日本)

<ストロー級/5分3R>
越智晴雄(日本)
多湖力翔(日本)

<ライト級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
山田聖真(日本)

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
GINJI(日本)

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング(日本)
小崎連(日本)

<フェザー級/5分2R>
安井飛馬(日本)
牧野滉風(日本)

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【DEEP123】ソン・ジンスが65カ月振りの復帰。西川✖パト+本田×関原+小崎連&青井等→3回戦が8試合!!! 

【写真】あの強さが健在なら、即タイトル戦線=ソン・ジンス (C)DEEP

25日(金)、DEEPより12月8日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP123 IMPACTの対戦カードが発表され──これがニューピア大会かと思うほど、面子が揃いDEEPの好調さが堅持されていることが伺えるラインナップとなっている。
Text by Manabu Takashima

まずフェザー級チャンピオン青井人が、Combate Global帰りの芦田崇宏をノンタイトルで迎え撃つ。3月の王座奪取以来、青井の9カ月ぶりのファイトは現在MMAで3連敗中のベテランとの対戦に。芦田としては2年と40日ぶりの勝利を挙げて、2024年の最後に大まくりを狙うファイトとなった。

そしてバンタム級では元王者でUFCにステップアップ、リリース後は学業に集中していたソン・ジンスが実に5年5カ月ぶりに実戦復帰を果たしCOROと戦う。UFCでは2敗という結果に終わったもののピョートル・ヤン、マリオ・バウティスタとの激闘はいずれもファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得しているソン・ジンス。

20日のRING Championshipが実施したアマ大会で、チームメイトのセコンドに就く姿が確認されており、相当に体が大きかった。減量も含め実戦の勘という部分をどれだけ取り戻せることができるのかが、大きくパフォーマンスに影響するだろう。


さらにライト級で西川大和と宇佐美正パトリックが、DEEP初参戦同士ながらタイトルに大きく関係してくること間違いない一騎打ちを行うことに。パトとしては真っ向勝負、西川はそれを受け止めて打撃でいくのか、引き込み上等の西川ワールドを2年3カ月振りの国内でのファイトで披露するのか。非常に興味深いマッチアップだ。

フライ級にはタイガームエタイ所属の本田良介が、昨年のフライ級GP決勝以来の国内復帰戦へ。ONE FFで中央アジアやロシアの圧を知った経験を──MMA復帰後、スタイルチェンジを果たした関原翔を相手に見せつけることができるか。一発の極めを身に着けた関原もベルトを狙うためにも、最高の相手に挑むことになる。

さらには9月大会でDEEP初陣を飾った中務修良が、チャンピオン越智晴雄とノンタイトルで戦うストロー級の一戦。バンタム級でRoad to UFC帰りの小崎連が、魚井フルスイングと。高橋遼伍もGINJIを相手にDEEPでデビューを飾り、神田コウヤはライト級で山田聖真と仕切り直しへ。

実に3回戦が8試合「1、2、3、DEEP!!」という佐伯さんの掛け声が聞こえてきそうな──特別仕様のDEEP123@ニューピアホール大会だ。

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45 DEEP DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 F1 MMA MMAPLANET o RIZIN キック 川原波輝 海外 越智晴雄

【DEEP Tokyo Impact2024#03】まさに伝家の宝刀!越智がギロチンで川原に一本勝ち、ストロー級王座統一

<DEEPストロー級王座統一戦/5分3R>
[暫定王者] 越智晴雄(日本)
Def.1R1分59秒 by ギロチンチョーク
[正規王者] 川原波輝(日本)

越智が右ストレートから左フック、川原はジャブ・右のカーフキックを蹴る。越智はじりじりと前に出てジャブをかわしながらパンチを狙うが、川原は細かくジャブを突いて、バックステップで距離を取る。

離れた間合いから川原が右カーフを蹴るが、越智は距離を詰めて右フック。川原も頭を下げて左を打つが、ここで越智が左腕で川原の首を取ってギロチンへ。これががっちりと極まり、これで越智が川原からタップを奪った。

見事な一本勝ちで王座統一に成功した越智は「川原選手、ありがとうございました。対戦するのが3回目で戦友みたいな感じで、川原選手は海外で頑張ってストロー級を作ろうとしていて、僕は日本で頑張ってRIZINにストロー級を作りたいと思います。まだこれから頑張れると思ったので、まだまだ続けていきます」と語った。


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45 AB DEEP DEEP JEWELS DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 MMA MMAPLANET o ONE UFC YouTube その他 アンソニー・ドゥ キム・ウジェ フェルナンド ベンツ ユライア・フェイバー 五明宏人 力也 原口央 山本有人 川原波輝 悠太 松岡疾人 梶本保希 瀧口脩生 石司晃一 赤沢幸典 越智晴雄

【DEEP Tokyo Impact2024#03】越智晴雄と王座統一戦、川原波輝「夢を潰しに来るヤツをしっかりと倒す」

【写真】タイでの2週間の集中打撃トレの成果が明日、見られるのか (C)MMAPLANET

本日26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP Tokyo Impact2024#03のメインで暫定チャンピオン越智晴雄とDEEPストロー級王座統一戦を正規チャンピオン川原波輝が戦う。
Text by Manabu Takashima

2020年8月の越智との2度目の対戦で同王座を獲得して以来、3年9カ月振りの国内でのファイトとなる川原は、この間にONEで挫折を経験し、UFCにストロー級王座を創るという壮大な目標に向かって動き始めた。

3月29日にA1 Combatで北米初のストロー級チャンピオンになった川原は、越智との試合を3週間後に控えた時点でタイはバンコクで打撃に特化したトレーニングを行っていた。


──バンコクはマスター・トンの下で練習をしている川原選手ですが、試合の約3週間前にサクラメントからタイにやってきて練習をする意味合いを教えていただけますか。

「8カ月間、サクラメントにいてレスリングと寝技をずっとやってきました。この間、アルファメールの打撃コーチが僕とはスタイルが全然違ってフィットしないので、打撃は夜叉坊とか選手同士で練習していたんですよ。

実はその前にONEで試合をするために半年ほど、マスターのところで打撃の練習をしていました。ONEで戦うことを想定していたので、やっぱり打撃の強い選手が多いし打撃を仕上げることが目標でした。それで米国のビザ申請中に打撃を磨くために、6カ月間バンコクでマスターの指導を受けて……サクラメントに行ってからも、ONEで戦うために練習をしていたのは変わらなかったんですけどね。

ただ、そのレスリングと寝技中心の練習をしていると打撃の感覚が凄く鈍って来て。越智戦を前にレスリングと寝技はある程度自信があるので、ここにいた時の打撃の感覚を取り戻したくて来ました。

あと、時差ボケを直すのも込みですね。3週間前に来て、2週間滞在して1週間前に帰国して試合をする予定です(※取材は9日に行われた)」

──では3月にA1 Combatのストロー級王座を獲得した時は、打撃の感覚は狂っていたということですか。

「狂っていたというよりか、自己流に近いモノでした。打撃のコーチとマンツーマンでミットを打ち込んでいた時とは別モノで。この前の試合は、自分のなかでは感覚としては良かったですけど、まだまだ仕上げないといけないという感じでした。倒しきれなかったですしね」

──しかし、アルファメールの打撃は大丈夫なのですか。

「チーム全体を見ているコーチもいますが、さっきも言ったように僕とはまるでスタイルが違うので習おうとは思わなかったです。そうなると……これは米国では結構あることかもしれないですけど、お金を持っている選手はマンツーマンで指導を受けています。でもお金のない選手は、選手同士でミットを持ち合っているような感じでした。何かを得るには、対価を支払う。それが米国なので」

──3週間前から日本にいる方が、体調面など調整は上手くいきそうに思えますが……。この猛暑のバンコクに来て、試合への調整は難しくないでしょうか。

「それは考えようです。こんだけ暑いことをネガティブに捉えて、調整が難しいと考えるのか。こんだけ暑いところでやっているから、日本に戻ると涼しくてメッチャ動きやすいやんって言う風にポジティブに考えることができるのか。

僕の志向は、今は良い方だけにフォーカスできるようになっています。何よりも、今回の試合は倒し切らないといけない。そうでないとUFCにストロー級なんて創れないですから。KOを量産してカリスマ性を持たないと……簡単なことではないと分かっているので、マスターのところに来たんです」

──マスター・トンは独特な間合いのパッディングですね。

「一発一発を重たく打つ。それがマスターの打撃で。僕はもともと伝統派空手だったので、手打ちだったんですよね。そこをマスターが修正してくれました。肩を入れて、一発一発打てって教えてくれて。それでパンチ力がついたというイメージが、ここにいる半年間にはありました。それこそ、ONEのムエタイに出ようかという話があったぐらいに」

──まだ2日目ですが、感覚を戻ってきているのでしょうか。

「ハイ。打ち込み、蹴り込みの大切さを思い出しています。スタミナの消耗の仕方も違っていますし。キレは2日間でも増しています。実際、A1 Combatのタイトル戦はとにかく勝たないといけないという意識で戦って、勝てて本当に嬉しかったです。でも、終わってみて……倒し切る大切さを凄く感じるようになって」

──とはいえバンコクにいるとMMAの練習はできないのでは?

「そこはもう8カ月間やり込んできたので、負けないです。レスリングだけでも、負けない。ピュアレスリングもハイスクールのレスリング・クラブに通ってやってきたので、そこに関してはある程度の自信はあります。

だから、ここからの2週間は余り寝技の練習はできないと思いますが、もう体が覚えているので。ここから2週間、アルファメールに残ってレスリングをやり込んでも、変わらないような気がしました。体に沁み込んでいるので。それに今回の試合は倒し切ることが絶対条件なので」

──そう公言していると、越智選手も対策を練って来るかと思われます。

「それでも倒さないと、自分の夢は叶わないので。自分の夢を潰しに来るヤツをしっかりと倒さないといけないです。ONEでは勝てなかったのですが、掴みかけていることがあったんです。それが道半ばで遮断された時に、もう一度ONEで戦うという選択もあったのですが、何も創られてない道を見つけました。UFCにストロー級を創るという道を見つけ、そこへの可能性を感じた。

それってユライア・フェイバーというチームのボスの下で、学ばしてもらったことなんです。ユライアはライト級までしかなったUFCにフェザー級とバンタム級を創らせた張本人で、僕がUFCにストロー級を創りたいって打ち明けると、迷いなく『やろうぜ』って言ってくれて。全くネガティブなことは言わなかったです。でも日本の友達に相談すると『そんなことできるの?』って言われてしまいますよね」

──応援したい気持ちがあっても、それは見果てぬ夢ではないかと思う人がいるのも当然ですよね。

「ハイ。それは分かっています。でも、ユライアはもう成し遂げているので。そのユライアが僕に言ったのは『ストロー級はいるのか』ということでした。でも、おるんですよ。まずアンソニー・ドゥがいて、その他にもカリフォルニアに何人かのストロー級の選手がいるので、その選手の名前を伝えました

でもユライアも自分の団体でベルトを創るのだから、そこは『その他には?』とまた尋ねられて……。実際、それ以上の選手の名前を僕自身伝えることはできなかったです。でも、創れば集まるっていう話をしたんです。ないからONEの水抜き無しで125ポンドというストロー級に選手が集まっているだけで、115ポンドを創れば選手は出てくる──と。そういう話をすると、ユライアは『じゃあ、タイトルを創ろう』って言ってくれました」

──それだけの夢を持つようになり、このタイミングでDEEPで戦うのは?

「シンプルに4年で3試合しかしていないと、経済的にも厳しいですし。何より、ONEとの契約から解放されて試合が組まれるのであれば、どんどん戦っていきたいという気持ちになっていました。前の試合でケガもなくて、その時に佐伯さんから声を掛けてもらい、今は日本で試合ができることも嬉しいです。

それに日本で試合をするのであれば、DEEPだけ。それは決めていました。佐伯さんへの感謝の気持ちを込めて戦うから、相手は誰でも良かったです。そうしたら佐伯さんから『越智選手がいる』という話を貰いました。なので今回の試合は3度目とか、相手云々ではなかったです」

──この後というのは?

「やっぱり、そこはA1で戦っていきたいです。越智選手より強い相手がDEEPのストロー級にいれば別ですけど、いないですよね。越智さんは強い、リスペクトしている選手だからこそ倒し切ります。

A1のベルトに関しては、タイトルを取った後にDMで『やろうぜ』という風に伝えてくる選手もいます。ユライアには、そいつと防衛戦をしたいと伝えています」

──夢を現実にするために、どのような戦いを見せないといけないと感じていますか。

「何回も言っていますが、倒し切ること。それだけです。もう相手の問題でなく、自分自身との戦いです。誰が来ても、倒す。倒し切る、その姿勢が人の心を動かすんじゃないかと思っています。

スタイル的にも……ここにきてキレが増して、イメージもデキています。日々、毎日やってきたこと全力でやりきる。ただ『倒し切る』と言っていても、とにかくやってきたことを出すのが先決で。言うと日々、やってきたことを出すだけで。やってきているからこそ、それが自信になっています。あとは楽しんで、狩りに行くイメージですね」

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後0時~U-NEXT
午後0時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

■DEEP Tokyo Impact2024#03計量結果

<DEEPストロー級王座統一戦/5分3R>
[正規王者] 川原波輝:52.0キロ
[暫定王者] 越智晴雄:52.1キロ

<63キロ契約/5分3R>
石司晃一:62.75キロ
原口央:62.9キロ

<フェザー級/5分3R>
五明宏人:66.2キロ
瀧口脩生:66.25キロ

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典:107.8キロ
ベンツ:141.9キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.55キロ
山本有人:61.65キロ

<59キロ契約/5分2R>
松岡疾人:58.8キロ
キム・ウジェ:58.75キロ

<バンタム級/5分2R>
梶本保希:61.4キロ
フェルナンド:61.5キロ

<75キロ契約/5分2R>
後藤亮:74.95キロ
山田聖真:74.8キロ

<フライ級/5分2R>
石井涼馬:57.15キロ
吉田悠太郎:57.0キロ

<バンタム級/5分2R>
清太郎:61.55キロ
生田大雅:61.5キロ

<アマ・ライト級/3分2R>
川島悠汰:70.15キロ
渡辺智偉:70.3キロ

<アマ・フェザー級/3分2R>
橋本玲音夢:66.1キロ
菊川勇:65.65キロ

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【Deep Tokyo Impact2024#03】計量よもやま話。ベンツは141キロ。川原のコーナー夜叉坊は路上生活経験

【写真】ルックスから想像する以上に、重かったベンツ(C)MMAPLANET

明日26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP Tokyo Impact2024#03の計量が千代田区のKANDA SQUARE内SQUARE CONFERENCEで行われた。
Text by Manabu Takashima

メインのDEEPストロー級王座統一戦で戦う川原波輝、越智晴雄の両者を筆頭にアマチュアマッチ2試合を含め全12試合、24選手が問題なく計量を終えた。そんな計量会場にいた選手や関係者の空気がエアポケットに陥ったように一瞬、止まったのはメガトン級で赤沢幸典と対戦するベンツの体重が呼び上げられた時だった。

141.9キロという発表に、赤沢も一瞬目を見開き驚きを隠せない表情を見せる。本名アディマポン セーンテップ、タイはバンコクにあるエリート・ファイトクラブ所属のベンツはアマMMA(※今回がプロデビュー戦)2戦を含め、ファイトキャリアは129戦で、90勝35敗4分の記録を持っている。

この巨体で正確かつスピーディーなジャブなど正統的な技術の持ち主は、試合に向けての調整でそれでも体重が6キロ以上落ちているそうだが、寝技は未知数ながら体重だけで赤沢戦が楽しみになってきた。


59キロ契約で松岡疾人と対戦するキム・ウジェのセコンドには、彼が所属するP-Boy MMAを主宰するONEバンタム級ファイターのクォン・ウォンイルがセコンドとして来日。ONEで対戦した松嶋こよみと旧交を温め、一緒に練習をしたという。そのクォン・ウォンイル、近々ビッグマッチの発表がある模様、楽しみに待ちたい。

五明宏人と対戦する瀧口脩生は、これがキャリア21戦目にして、初めての東京での試合に。2017年3月のプロデビュー以来DEEP、GLADIATOR、パンクラスで戦ってきた瀧口はその全てが大阪での試合で、唯一の例外が2019年12月21日に中国は山東省のホーツーで開かれた五岳巅峰というMMA大会だった。

キャリア8年目の東京でのファイトで、MMAPLANET的には名田英平、山本健斗デリカットと並び、一皮剥ければ化けるはず──と期待の関西フェザー級実力者トリオの1人である瀧口が如何に爪痕を残すことができるか、注目だ。

そんな計量会場に大量のフルーツをビニール袋にいれ、最前列に陣取っていたのが川原のセコンドを務める石原夜叉坊だ。昨年9月にブルーノ・ソウザに敗れた後、左足の指を骨折し──ハワイはビッグアイランド(ハワイ島)のコナに静養に出向いた際、夜叉坊はホームレス生活を経験していたという驚愕の事実が発覚した。

同地の唐揚げショップで店主の自宅に同居しながらバイトをしていた夜叉坊だったが、毎晩の酒の誘いが苦痛となり断りを入れると、店主が激高。口論となり、夜叉部は家を出ることになってしまった。それでも温暖なハワイ、ビーチで寝起きをして魚を釣り、いくらでも食べ放題の野生のフルーツを採って栄養補給をしつつ、1個6ドルの儲けとなるココナッツ取りのバイトをしてヤシの木登りを続けていた夜叉坊は、「生きてはいけるけど、現金が残らない」生活の突入していた。

唐揚げショップで働いていた時期に、売れ残りをホームレス保護施設で配っていた夜叉坊は、その時に知り合った人々の助けを受けながらもホームレス生活を続けていたところ、当地で柔術道場を持つ人物の息子がUFCファンで、ビーチで寝起きをする夜叉坊を発見。その父親から、「あなたはそんな風に生きるべきでない」と、ジムでの寝泊まりするよう勧めてくれ、さらに週に2度打撃のプライベートレッスンをするよう機会まで与えてくれたという。年も変わり、地道にお金をためて4カ月後にサクラメントに戻る計画を立てていた夜叉坊だったが、なんとアルファメール総帥のユライア・フェイバーが現地を訪れ「すぐにでも戻ってこい」と航空券まで用意してくれ、1月7日にサクラメントに戻る。加えてユライアの隣人が自宅に持つコテージで寝起きをするようになった。

3月、そして5月とA1 Combatで試合機会を探っていたが実現しなかった夜叉坊は「とにかく色々な人に支えてもらっているので、ケージのなかで返すしかないんで」と話し、その舞台は「A1と修斗以外、考えていないです」ということだった。なお波乱万丈の人生を送る夜叉坊だが、詳細を尋ねようと取材を願い出るも、「勝ってないと、何を言っても始まらない」とチーム・アルファメール日本勢の鉄則に従いインタビューに応じることはなかった。

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後0時~U-NEXT
午後0時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

■DEEP Tokyo Impact2024#03計量結果

<DEEPストロー級王座統一戦/5分3R>
[正規王者] 川原波輝:52.0キロ
[暫定王者] 越智晴雄:52.1キロ

<63キロ契約/5分3R>
石司晃一:62.75キロ
原口央:62.9キロ

<フェザー級/5分3R>
五明宏人:66.2キロ
瀧口脩生:66.25キロ

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典:107.8キロ
ベンツ:141.9キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.55キロ
山本有人:61.65キロ

<59キロ契約/5分2R>
松岡疾人:58.8キロ
キム・ウジェ:58.75キロ

<バンタム級/5分2R>
梶本保希:61.4キロ
フェルナンド:61.5キロ

<75キロ契約/5分2R>
後藤亮:74.95キロ
山田聖真:74.8キロ

<フライ級/5分2R>
石井涼馬:57.15キロ
吉田悠太郎:57.0キロ

<バンタム級/5分2R>
清太郎:61.55キロ
生田大雅:61.5キロ

<アマ・ライト級/3分2R>
川島悠汰:70.15キロ
渡辺智偉:70.3キロ

<アマ・フェザー級/3分2R>
橋本玲音夢:66.1キロ
菊川勇:65.65キロ

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【DEEP Tokyo Impact2024#03】川原波輝と王座統一戦、越智晴雄「4度目はない。これが決着戦です」

【写真】ストロー級への想いは同じ--(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP Tokyo Impact2024#03で、DEEPストロー級暫定王者の越智晴雄が、同級正規王者・川原波輝との王座統一戦に臨む。
Text by Shojiro Kameike

これまで2度ベルトを賭けて対戦している両者だが、2戦目で敗れてベルトを失っている越智にとってはリベンジマッチでもある。昨年12月に暫定のベルトを巻いた越智に、川原との決着戦と、ストロー級への想いを訊いた。


――川原選手との3度目の対決が、ストロー級王座統一戦として行われます。越智選手にとっては「遂に来た」という想いですか。

「そうですね。いつか3度目の試合はやりたいとは思っていました。2戦目で自分が負けているので、ずっとモヤモヤした気持ちはあって。別にそこから引きずっていたわけじゃないけど、今回の試合が決まって過去2戦の映像を視たんですよ。そうしたら2戦めで負けた時の記憶が蘇ってきて(笑)。『やられた分やり返そう』という気持ちは強くなりました」

――状況によっては川原選手がベルトを返上し、越智選手が正規王者に昇格する可能性もあったかもしれません。

「統一戦をやるのかどうか僕は待っている状態で。ベルトを返上するのか、あるいは統一戦をやるのかハッキリしてほしいとは思っていました。もともと僕も去年12月に暫定王者になって、統一戦をやるなら3月かなと考えていて。でも川原選手が米国で試合をするから3月はない。そのあと5月に統一戦ができそうだという話もあったので、この5月に照準を合わせて準備してきました」

――なるほど。その暫定王座決定戦のお話ですが、衝撃的なKO勝ちを収めています。三角を狙ってきた相手の足から腰を押さえてマットに叩きつけるという、スラムというより完全にパワーボムの形でした。

「そんなにガッツリと持ち上がったわけでもなく、どちらかといえばスッポ抜けるような感じもあったんですけどね。自分の手応えとしても、相手も意識が飛ぶほどだと思っていませんでした」

――あの形でKOしようとは考えていなかったのですか。

「そこまでは考えていなかったです。相手が三角で組んできたらリフトしようとは考えていて、リフトするところまでは打ち込み練習をやっていました」

――それはあくまで三角を外すためですよね。

「三角を外してからパウンドを打っていくというプランでした。以前からあのパターンはやっているんですよ。カン・サトー選手との再戦(2017年6月、越智がギロチンを極めてDEEPストロー級王座を獲得)は、もっと強く叩きつけていたけど相手は意識が飛ばずに試合を続行していましたね」

――スクランブルに持ち込むとギロチンに持ち込み、それを避けるためにボトムから仕掛けてきてもパワーボムがある。このパターンは大きな強みだと思います。

「このキャリアになって、まだ新しいフィニッシュのパターンが増えていくのは――やっぱりMMAは面白いし、難しい。いまだにMMAがよく分からないです(苦笑)」

――越智選手の中では今でもMMAを始めた頃と同じように、何かを追い求め続けているのですか。

「自分の中でいくつかパターンは固まってきたとは思うんですよ。『こうなったらこう、この場合はこうする』と。だから試合の中で自分がやることはハッキリしてきました。あとは自分がやることに対する反応も相手によって違うので、その反応に対するパターンを増やしていくというか」

――前回のインタビューでは、地元の愛媛にジムを開設して以降も月1回、東京で石渡伸太郎さんの指導を受けているとのことでした。

「今年も2月、3月、4月と行っています。次は5月、試合前に行きますね。試合が決まっていると一緒に作戦を立てて、対策練習をしたあと愛媛に戻って反復します」

――ジムの若い選手を相手に、何度もパワーボムを反復すると。

「いやいや、そんなことはしませんから(笑)」

――川原選手の場合、ギロチンかパワーボムという必殺パターンには当てはまらない印象もあります。

「川原選手は打撃が強いし、前回の試合もケージ際の攻防で、しっかりギロチン対策をしていましたね。今回の試合もそこが肝になると思うので、自分の中でも違う形を考えながら練習しています」

――前回の試合ではケージレスリングからバックに回ることで、川原選手はギロチンの体勢に持ち込ませませんでした。

「あの試合からずっと『どこを修正すれば勝てるのか』と考えていました。ただ、先ほど言ったとおりギロチンに対する反応って、人によって違うんですよ。特に川原選手のような逃げ方をする選手は他にいなくて。だから今回の試合が決まってから、改めて川原選手の対策を考えてきました。あの川原選手の対応に対して、自分がやるべきことはもう決めています」

――前戦から約4年が経ち、川原選手も変化していると思いますか。

「全部できるようになっていますよね。どちらかというと組技、寝技が強くなっているのかなって思いますね。それが米国で練習していた成果かもしれないですね。根本的な強い部分は同じだと思いますが、全然違うタイプの選手になっていることも想定はしています」

――越智選手がベルトを防衛した2019年3月の初戦と、ベルトを奪われた1年半後の再戦では、川原選手に対して何か違いは感じましたか。

「2戦目のほうが力強さを感じました。僕はストロー級で相手に力強さを感じた経験がなくて。今までそう感じたのはジャレッド・ブルックスぐらいで――国内の選手を相手に力強さを感じたのは、川原選手との再戦が初めてでしたね」

――修斗でプロデビューした頃から越智選手は体が強く、いわゆる「ゴム毬のような動き」も見せていました。確かにストロー級の中では身体能力が飛び抜けていた印象があります。

「その点でキツかったのは、ランボー(宏輔)さんとの初戦ぐらいですね。あの時は結構やられていて、ギリギリで逆転勝ちしました」

――あのガゼルパンチで逆転KO勝ちした試合ですね。そう聞くと越智選手がストロー級に戻ってきた理由も分かります。絶対的なアドバンテージがあるわけですから。

「それは間違いないですね」

――川原選手は「UFCにストロー級をつくりたい」と発言しています。同じストロー級で戦うファイターとして、この発言について思うところはありますか。

「僕はUFCでなくRIZINでストロー級を――と思っています。その部分で川原選手と気持ちは同じかもしれないです。自分の場合は、もう海外で戦うことは考えていなくて。だけど日本で一番大きなMMAの団体にストロー級が出来たら、若い子にとっても目標になると思うんですよね。

たとえばボクシングには40キロ台、50キロ台の階級があるじゃないですか。もしかしたら男子にもアトム級があれば、その階級が適正の子たちも入ってくるかもしれなくて」

――そのストロー級でベルトを巻いた越智選手にとって、ストロー級の扱いが低いと感じることはあるのですか。

「扱いが低いというか、そもそもUFCや北米、RIZINにも男子のストロー級が無いですからね。自分もフライ級に上げるしかないと思っていました。だけど、やっぱり選手には適正階級があって」

――ストロー級については選手層の問題もあるとは思います。フライ級の試合を視ていて「この選手はストロー級が適正だよなぁ」と思うことはありますか。

「新井丈選手は、まさにそうじゃないですか。適正はストロー級だけどフライ級に上げていて。僕自身は経験上、無理やり階級を上げても結果はついてこなかった。だから適正階級のストロー級に戻ってきました」

――扱いでいえば「ストロー級タイトルマッチを後楽園ホールのメインでやってくれよ」とは思いませんか。川原選手との再戦、そして前回の暫定王座決定戦もニューピアホールで行われました。

「アハハハ、それは無いです。前回ニューピアホールでベルトを獲られているので、同じ会場で僕がベルトを獲り返す。それが自分のやるべきことだと思っています」

――越智選手の中では対戦相手が川原選手だからこそ、ストロー級を盛り上げるための試合をしたいという気持ちはありますか。

「試合って結局は自分がやってきたことしか出ないんですよ。普段からずっとストロー級に対する想いを持っている二人だから、すごい試合になるはずです。過去2試合とも違う内容になるでしょうし。でも4度目はありません。この試合が僕と川原選手の決着戦です」

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
5月26日(日)
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【DEEP Tokyo Impact2024#03】1勝1敗からの決着戦へ! 川原波輝×越智晴雄のストロー級王座統一戦が決定

【写真】A1ストロー級王者に就いた川原にとっては凱旋試合となる (C)A1 COMBAT

16日(火)、5月26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催される『DEEP TOKYO IMPACT 2004 3rd ROUND』にて、正規王者の川原波輝と暫定王者の越智晴雄によるDEEPストロー級王座統一戦が行われることが発表された。
Txet by Shojiro Kameike


すでに石司晃一と平松翔のバンタム級戦が発表されていた今大会。追加された対戦カードで最も目を引くのは、やはりストロー級王座統一戦だ。

2020年8月の2戦目から3年半ぶりの決着戦となる(C)MMAPLANET

両者は過去2度対戦しており、初戦は2019年3月に越智が川原を判定で破り、王座防衛に成功している。しかし2020年8月の再戦では川原が越智にRNCを極め、ベルトを巻いている。今回は両者にとって1勝1敗で迎える決着戦だ。

越智はベルトを失ったあとフライ級に転向するも、DEEPフライ級GPの1回戦で元チームメイトでもある本田良介に敗れた。その後は中村真人戦、キム・ウジェ戦で連勝を収め、昨年12月には佑勢乃花をスラムでKOしてストロー級暫定王座に就いている。自身も「ベストはストロー級」と語るとおり、本来の持ち味であるトップコントロールと一発の強さが戻ってきた感が強い。

対する正規王者の川原はDEEPのベルトを巻いたあと、ONEに主戦場を移すも2連敗を喫し、契約も切れていたことをMMAPLANETのインタビューで明らかにしていた。その川原は3月に米国カリフォルニア州で開催されたA1 Combat19で、アンソニー・ドォを判定で下して同ストロー級のベルトを巻いている。「UFCにストロー級を創る」と目標を掲げる川原は、今回のDEEP凱旋について「一周回って日本で戦える喜び。楽しみです!」とMMAPLANETにコメントを寄せてくれた。

越智は佑勢乃花戦前のインタビューで「僕の中では『ベルトはベルト、川原選手は川原選手』。たとえベルトが賭けられていなくても、川原選手には負けた分やり返したいという気持ちが強い」と語っていた。3年半の時を経て実現する決着戦は、互いにモチベーションが高いハードファイトになりそうだ。

今大会では赤沢幸典×ベンツのメガトン級戦も追加されている。肉体改造に成功した赤沢は、2023年11月にハリーKIMURAをパウンドアウト。ハリー戦では打撃のプレッシャーと、テイクダウンのスピードに肉体改造の効果が見えていた。

赤沢と対戦するベンツ(C)MMAPLANET

そんな赤沢に挑むベンツは、本名をアディマポン・セーンテップといい、ムエタイで129戦90勝305敗4分という戦績を残すタイ人ファイターだ。赤沢は「打撃からテイクダウン、そしてパウンド――それだけですね」という自身のスタイルを、ムエタイファイターを相手に見せることができるか。

また、同日の昼に開催されるDEEP JEWELS45で、すでに発表された中井りん×栗山葵のフライ級タイトルマッチが中止に。栗山が右膝十字靭帯断裂で試合に出場できなくなり、代わりにDEEP事務局では急きょ、中井りんの対戦相手を公募しているとのことだ。

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『DEEP 117 IMPACT』&『DEEP TOKYO IMPACT 2023 7th ROUND』試合結果

100年前の東大入試数学 ディープすぎる難問・奇問100


 12月10日にニューピアホールで開催された『DEEP 117 IMPACT』の試合結果です。続きを読む・・・
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【DEEP117】三角絞めを狙った佑勢乃花をスラムでKO! 越智がDEEP暫定ストロー級王者に

【写真】石渡伸太郎、上田将勝のチーム(C)MATSUNAO KOKUBO

<DEEP暫定ストロー級王座決定戦/5分3R>
越智晴雄(日本)
Def.1R3分31秒 by KO
佑勢乃花(日本)

佑勢乃花がケージ中央で左ジャブを突く。越智は左右フックで押していくも、佑勢乃花のワンツーが当たり越智が下がる。越智のフックのインサイドから右ストレートを当てる佑勢乃花に対し、越智はガードを固めて下がりながら組み付きダブルレッグから自コーナー側でテイクダウンを奪った。

ハーフガードで守る佑勢乃花を、越智が左ヒジで削る。佑勢乃花の左目じりがカット。越智は立ち上がり、背中を着けたままの佑勢乃花に右サッカーボールキックを浴びせた。佑勢乃花の出血が激しくなるなか、トップに戻った越智が肩固めへ。パスできないとみるや、越智は肩固めを解いて右ヒジで削る。ここで佑勢乃花が下から三角で組むと、越智が持ち上げてマットに叩きつけた。このスラムで佑勢乃花がダウンし、試合終了となった。

ストロー級暫定のベルトを巻いた越智は「まだ正規の王者がいる。これからDEEPのベルトが日本一だよ証明したい」と意気込みを語った。


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