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【Black Combat05】対抗戦でユン・ダウォンと対戦、大原樹理─02─「今の僕があるのはDEEPのおかげ」

【写真】DEEPの王者として勝利し、もう一つベルトを狙うことはあるのか。そのストーリーラインをブラックさんは受け止めることができるのか (C)BLACK COMBAT

4日(土・現地時間)、韓国はスウォンのスウォン・コンベンションセンターで開催されるBlack Combat05「Song of the Sword」で、いよいよ実現するBlack CombatとDEEPとの対抗戦。団体の威信が相当に掛かっている対抗戦、その次鋒戦に出場する大原樹理インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

DEEPへの想いは誰にも負けない大原の対抗戦出場、しかも大原にとっては今回が初の海外遠征となる。インタビュー後編では対戦相手のユン・ダウォンについて、さらに対抗戦の勝敗予想も語ってくれた。

<大原樹理インタビューPart.01はコチラから>


――今回の対抗戦の話が出る前から、Black Combatの存在はご存じでしたか。

「いえ、全く知らなかったです。試合が決まってから過去の動画を視たぐらいですね。大晦日のライト級王座決定戦も視ました」

――イ・ソンハがキム・ジュンギュンを判定で下した試合ですね。イ・スンハの体型や試合スタイルは、大原選手に近いのではないですか。

Black Combatライト級王者イ・ソンハ

「あぁ、そうかもしれないですね。

であれば次の対抗戦で勝って、現チャンピオンに喧嘩を売ったほうが良いですか? タイトルを賭けて試合しようよって(笑)」

――実際、試合直後に次の対戦相手と煽り合う場面は多いです。

「ああいうふうにYouTubeが中心で、煽り合っていくスタイルも良いんじゃないですか。あれはあれでアリだと思いますよ。対抗戦のメンバーが決まっていくのをドキュメンタリー風に見せていて、面白いです。ただし文化の違いもあるので、DEEPは今のままで良いんじゃないですかね」

――今の格闘技界は、YouTube以外にもSNSを活用することが求められる風潮があります。その点については、どのように思いますか。

「僕があまりSNSを活用していませんからね(苦笑)。それは選手によりけりで。自分としては試合が決まったことだけをSNSで伝えて、あとはゴチャゴチャ書かずに試合を見てっていうほうがカッコ良いんじゃないかと思います。古いタイプなんですかね? SNSで言い合うよりは、煽り映像を撮ってくれたほうが嬉しいです」

――今回のBlack Combatとの対抗戦出場が、大原選手にとっては初の海外での試合になります。

「今の僕があるのはDEEPのおかげなので、DEEPから出てほしいと言われれば出る。常に会長とも、そう話をしています。特に今回はDEEPの代表として敵陣に乗り込むわけで、良かったと思います」

――初の対抗戦に、現役王者である大原選手が出場すると知って驚きました。佐伯さんは最初から対抗戦に勝利する気マンマンなのだと。

「そうですよね。ユン・ダウォンはMMA戦績が5勝3敗1分で、しかも最近は勝ったり負けたりという結果じゃないですか。もちろん韓国人選手は戦績だけで判断できないです。でも直近の試合(昨年11月、ショフルフ・ニヤズマトフにRNCで勝利)を見たんですよ。それで『あぁ、なるほど……』と思いました」

――含みを持たせた言い方ですね。

「アハハハ。ユン・ダウォンって、2017年12月にDEEPで横田(一則)さんと対戦して、キムラで一本負けしているじゃないですか。その試合も見たうえで、『あれから何が成長しているんだろう』と思ったんですよ」

――横田戦は完全に組みの展開で進めていたのに、ここ最近は打撃戦を主軸にして寝技でフィニッシュを狙うという展開が多いです。

「だから結局は組みの選手だと思うんです。組みやすくするために打撃を散らしている印象があります。でもちゃんと組めているかといえば……」

――今の韓国人選手は、再び組みより打撃のほうが多くなる傾向にあります。

「そう考えると、あれは自分の得意なスタイルではないかもしれないですよね。僕との試合ではどう出て来るか分からないですが、やっぱり打撃をやりながらテイクダウンを狙いに来るのでは――という感じです。

でもあの打撃で来てくれるなら、僕はやりやすいですよ。すぐテイクダウンに来るなら来るで、別に構いません。僕は寝技に付き合うつもりは一切ないですし」

――ここ最近、ユン・ダウォンはライト級からフェザー級に落として試合をしていました。その分スピードも落ちていたように思いますが、それがライト級に戻して戦うことで何か影響はあるのでしょうか。

「いや、条件は変わらないと思いますよ。僕も一時期はフェザー級で試合をしていて、今も――試合で動けるかどうかはともかく――フェザー級に落とそうと思えば、落とせます。単にフェザー級が自分に合っていなかったというだけで。まぁ階級を戻しただけで勝てるなら、苦労しないッスよ(笑)」

――そうですね、失礼いたしました(笑)。大原選手と韓国人選手の試合といえば、2015年7月のRoad FC日本大会で、イ・グァンヒに敗れたことを思い出します。

「ありましたねぇ。僕にとっては、あの大会が初めてのビッグイベント出場で。相手の映像を見ても、『これはKOするかKOされるかの試合になる』と思いました。結果は、僕のほうがKOされてしまいましたね。韓国人選手との試合といえば、2016年4月にフェザー級でジン・テホに判定勝ちしたぐらいです。

当時と比べて、自分は打撃の質が向上しました。打撃の破壊力が増して、さらに組みから全て底上げされています。アウェイでの試合はちょっとでも分かりにくい内容だったら、判定は相手のものになると思っているんですよ。だから今回は最初からガツガツ行きますね」

――試合を楽しみにしています。最後に今回の対抗戦は、どのような結果になると思いますか。

「自分の対戦相手以外だと、まだ無差別級の出場者決定戦しか見ていないですけど……DEEPとは歴史が違いますからね。今回の対抗戦に出るのは、そのDEEPで鎬を削ってきた選手です。それこそ全勝して、DEEPは強いっていうところを韓国のファンにも見せて帰国したいですね」

■ Black Combat05対戦カード

<無差別級/5分3R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
赤沢幸典(日本)

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
中村大介(日本)

<バンタム級/5分3R>
キム・ジョンフン(韓国)
山本聖悟(日本)

<ライト級/5分3R>
ユン・ダウォン(韓国)
大原樹理(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ホン・イェリン(韓国)
大島沙緒里(日本)

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【Black Combat05】DEEPと対抗戦、ブラック代表─02─「野球選手に負けない収入を得られるよう」

【写真】黒魔術以上に腹芸が際立っていた(笑)──対抗戦の会見(C)BLACK COMBAT

4日(土・現地時間)、韓国はスウォンのスウォン・コンベンションセンターで開催されるBlack Combat05「Song of the Sword」=Black Combat vs DEEP対抗戦。

YouTubeでブラックコンバット勢の選抜戦の動画のアップが終わり、5つの試合が決定すると同時に現地では記者会見やフェイスオフを行われている。ここでは昨年末に行った謎が謎を呼ぶ、ブラック代表インタビューの後編をお届けしたい。

DEEPとの対抗戦からのブラックコンバットの進むべき道、それはブラック代表が異様に強度の高いMMAファンであること理解できる目標=夢であった。

<ブラック代表インタビューPart.01はコチラから>


──と同時にやはりスポーツはLIVE中継が欠かせない。ディレイ中継だと余りにもコンテンツという見方が大きいようにも感じます。

「もちろん、その点についても考えています。ライブで視聴したい人も多くいるでしょう。ただし日本と韓国は違います。韓国はMMAがメジャーではないです。お金を払って、会場で試合を見る人がまだまだ少ないのが実情です。そのなかでライブ配信を行うと、会場で試合を見る人がさらに少なくなってしまいます。だから、あえてライブ配信はしていません。

ブラックコンバットの試合を生で見たいなら、チケットを買って会場に足を運んでほしい。結果的に、チケットはソールドアウトになっています。会場で試合を見れば、MMAの素晴らしさを体感できます。そうすると、次の試合も見たいと思ってくれるはずです」

──とはいえDEEPとの対抗戦は、日本のファンの多くは航空券を買って韓国に足を運ぶことはできません。

「そこは日本ではPPVでライブ視聴できるようなアプリを作成しようと思います……将来的には。日本のファンは、携帯でブラックコンバットを視聴してもらえるようになります。韓国では映画館、パブリックシアター形式でライブ観戦も可能にしていこうと思っています」

──キャラが立っている選手は、キャリアに関係なく知名度が上がる。選手も張り切る側面があるなかで、やはり実力者の試合が見たい。そういう声も挙がるかと思います。その辺りはどのように考えていますか。

「キャリアの少ない選手にキャラ付けをして、注目されたのは確かです。同時にDEEPとの対抗戦で選抜された5選手は、本当に強い選手です。まずヘビー級はチェ・ウォンジュン、ヤン・ヘジュンには敗れてヘビー級王者になれなかったですが、現Road FC王者を5秒でKOしたことがあります。ライト級はユン・ダウォン、Double GFCでもトップで彼はブラックコンバットではランク2位です。フェザー級はもう説明の必要もないですね、キム・ミンウが出場します」

──おおっ!!

「そしてバンタム級にはキム・ミンウの兄キム・ジョンフン。女子アトム級はホン・イェリン、日本ではパンクラスでも試合をしたことがあります。その時は負けているのですが、急なオファーを受けての結果なので『日本人には絶対に負けない』と燃えていますよ(笑)。
彼らの実力には自信を持っています。強い選手にブラックコンバットで戦ってもらう。その気持ちでいました。だからこそ対抗戦出場選手もそうですし、今後も強い選手に出場してもらうつもりでやっています」

──対抗戦ですが、日本で既に出場選手が誰になるかを聞いています(※取材は昨年12月30日に行われた)。女子アトム級が大島沙緒里選手、バンタム級が山本聖悟選手、フェザー級は中村大介選手、ライト級は大原樹理選手、そしてヘビー級は赤沢幸典選手という5名。山本選手以外はチャンピオン、タイトルコンテンダーです。佐伯代表は完全に勝ちに来ていると思います。

「その5選手の名前を聞いて。20年以上続けているプライドを感じました。ただし、韓国で開く大会です。こちらの方が絶対に負けらないです。ここで勝って、年末に対抗戦第2弾をやるつもりでいます。その時はRIZINで活躍している選手にも出てきてもらって、大きな会場で開催したいですね」

──DEEP以外にも他の国のプロモーションと対抗戦を開くことは考えていますか。

「実は他の国からコラボの話はありました。ただ順番があります。韓日戦は一番盛り上がります。2023年は日本、そこからは世界中の団体と対抗戦をやっていきたいです」

──日本もそうですが、韓国も国内の選手の多くがMMAを戦うだけでは生活ができないです。この辺り、ブラックさんはどのように考えていますか。

「もちろん、そうなることを考えています。ブラックコンバットを発足させたときの記者会見でも、所信表明をさせてもらいました。ブラックコンバットを大きくし、少しでも多くのファイトマネーを支払いたいですし、サポートできるようにしていきたいです。いつかは野球選手に負けない収入をMMA選手が得られるように、自分は頑張ります。

そのなかでMMA界では世界初で、ブラックコンバットのオフィシャルジムでチャンピオンズリーグという大会をやっています。ジム対抗戦ですね。試合数も増えていますし、選手の育成にも通じています。そして優勝したジムの優勝賞金も増やしていきたいです。

やはりチーム戦と個人戦は違います。5✖5のチーム戦には、一つ一つのチームにスポンサーもついています。そうやっていくなかで、チーム戦もMMAの魅力を伝える一つの手段になると思います。ただし、それらはあくまでも手段なんです。格闘技の本質は強さです。いくらキャラが立っていて、人気があっても負けると人気は下がります。戦って一番上に立つ者が、一番の人気者になります。それが格闘技です」

──押忍。ありがとうございました。では最後にDEEPとの対抗戦への自信の程を聞かせてください。

「DEEPが素晴らしい団体だということは百も承知です。ただし、戦う限り勝ちに行きます。世界に行くために、DEEPを踏み台にします。振り返るとPRIDEがあった時代は、UFCでなくPRIDEが世界のトップでした。トップの座をアジアに取り戻したい。しかし、それは日本ではなくて韓国になりますっ!!」

■ Black Combat05対戦カード

<女子アトム級/5分3R>
ホン・イェリン(韓国)
大島沙緒里(日本)

<バンタム級/5分3R>
キム・ジョンフン(韓国)
山本聖悟(日本)

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
中村大介(日本)

<ライト級/5分3R>
ユン・ダウォン(韓国)
大原樹理(日本)

<ヘビー級/5分3R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
赤沢幸典(日本)

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【DEEP】BLACK COMBATとの対抗戦全対戦カード決定!


2月4日に韓国で開催されるBLACK COMBATとDEEPの5対5の対抗戦。BLACK COMBATのブラック代表とDEEPの佐伯繁代表の間でYouTubeを通して舌戦を繰り広げてきましたが、ついに全対戦カードが発表されました。

【女子アトム級】
大島沙緒里(AACC)
ホン・イェリン(DK Gym)

【バンタム級】
山本聖悟(Team Cloud)
キム・ジョンフン(MMA Story)

【フェザー級】
中村大介(夕月堂本舗)
キム・ミンウ(MOAI GYM)

【ライト級】
大原樹里(KIBA マーシャルアーツクラブ)
ユン・ダウォン(MMA Story)

【無差別級】
赤沢幸典(Tristar Gym 日本館/Team Cloud)
チェ・ウォンジュン(MMA Story)

女子から無差別級まで多種多様な階級で行われる対抗戦。DEEPは大島、中村、大原とRIZINでも勝利を挙げている強豪擁した本気の配置。対するBLACK COMBATも元Road FCバンタム級チャンピオンのキム・ミンウが出場するなど、両団体の本気度が伝わる人選になりました。今回の対抗戦を機に一気に交流・進攻が進む事になるのか興味津々。ひとまず2月4日はYouTubeの前に張り付くとしますか。
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【DEEP】韓国BLACK COMBATとの対抗戦メンバーを発表!


2月上旬に韓国で開催されるBLACK COMBATとDEEPの5対5 対抗戦。そもそもBLACK COMBATってなんだ?という方もまだ多いのではないでしょうか。

BLACK COMBATとは韓国の新興MMAイベント。YouTubeを主戦場とし、事前に選手同士のトラッシュトークで煽り、スタジオで収録した試合をYouTubeで配信するスタイル。言ってみれば初期のRIZIN LANDMARKに近いかもしれません。

今やYouTubeの登録者数は38万人を超えており、大晦日に行われたフェザー級王座決定戦の動画は公開1日足らずで30万再生を突破しており、日韓の国境を超えて無視できない存在になっています。

そんなBLACK COMBATとの対抗戦に打って出るDEEP。勝手ながらいっちょ噛みする程度の関わり方かと思いきや、ガチもガチ、本気も本気のメンバーを選んできたではありませんか。

大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)
大島沙緒里(AACC)
中村大介(夕月堂本舗)
赤沢幸典(Tristar Gym日本館/チームクラウド)
山本聖悟(チームクラウド)

惜しげもなく王者経験者を3人も選出。DEEPの本気度が伝わってきます。BLACK COMBATの陣容がまだ不明ではありますが、韓国の名門チームMADに所属する選手も参戦しているだけに、やるからには兜の緒を締めて臨むくらいがちょうどいいでしょう。DEEP×BLACK COMBAT。2023年の新たな潮流となるか。目が離せません。
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【DEEP vs Black Combat】黒魔術✖腹芸。対抗戦へ、聖悟、中村、大原、赤沢&大島──DEEPは本気度100%

【写真】このメンバーだと5連勝、いや4勝1敗。あるいは3勝2敗は絶対という選考でしょう。完全に佐伯さんは勝ちに行っている(C)MMAPLANET

8日(日)に2月上旬に韓国で開催されるBlack CombatとDEEPの5✖5の対抗戦。ここに出場するDEEP勢の発表が、DEEPからあった。そのメンツが大人げないといっても過言でない本気過ぎるメンバーとなった。

その5人は以下の通りだ。

バンタム級=山本聖悟
フェザー級=中村大介
ライト級=大原樹里
無差別級=赤沢幸典
女子アトム級=大島沙緒里


現ライト級王者の大原、女子ミクロ級及びDEEP JEWELSアトム級チャンピオンの大島、さらに中村と赤沢もフェザー級とメガトン級のタイトルコンテンダーだ。

また山本も戦績的には黒星先行も、昨年8月には現暫定バンタム級チャンピオン石司晃一戦をKO勝ち寸前まで追い込み、力をつけていることを立証してみせている。さらにいえば山本は在日コリアンで、現地ではキム・ソンオの名前で戦っており、ホームを2つ持っているといっても過言でない。

言わば必勝の構えのDEEP勢に対し、ブラックコンバットがどのような陣容で来るのか。実際には既に対抗戦選抜マッチは終了しており、YouTubeでの配信をもって正式発表とここもブラックコンバット色を強く打ち出している。

もはやブラック代表の黒魔術といって良い方法論に対し、腹芸では負けない佐伯繁代表の勝負論路線──否応なしにブラックコンバット選抜チームの発表に注目が集まる。

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DEEP DEEP110 MMA MMAPLANET o 赤沢幸典 酒井リョウ

【DEEP110】ベルトを賭けた10年ぶりの再戦は、酒井が一撃で赤沢を返り討ちにしてメガトン級暫定王者に

【写真】ベルトを賭けた再戦が、酒井が一撃で赤沢を返り討ち(C)MMAPLANET

<DEEP暫定メガトン級王座決定戦/5分3R>
酒井リョウ(日本)
Def.1R0分33秒 by TKO
赤沢幸典(日本)

ケージ中央で向かい合う両者。酒井がサウスポーにスイッチして右ローを見せる。スイッチを繰り返しながら相手の様子をうかがう酒井が、距離が詰まり赤沢が組んできたところに左フックを当てる。この一撃でダウンした赤沢に追撃のパウンドを浴びせて、レフェリーストップを呼び込んだ。

お互いにプロデビュー戦だった2012年の初戦から10年、ベルトを賭けた再戦で酒井が赤沢を返り討ちにして、DEEPメガトン級の暫定ベルトを巻いた。


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CORO DEEP DEEP110 MMA MMAPLANET o   中村大介 五明宏人 北岡悟 古瀬美月 大島沙緒里 川名TENCHO雄生 江藤公洋 石司晃一 神田コウヤ 赤沢幸典 酒井リョウ 雅駿介 鹿志村仁之介

【DEEP110】計量終了 3階級のタイトル戦。北岡✖江藤、中村✖神田、雅✖鹿志村。後楽園・濃縮大会

【写真】最重量の赤沢は最計量の古瀬の2.78倍の122キロだった(C)DEEP

明日12日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP110 IMPACTの計量が、中野区の中野サンプラザで行われた。

CORO✖石司晃一の暫定バンタム級、酒井リョウ✖赤沢幸典の暫定メガトン級王座決定戦、女子ミクロ級選手権試合=
大島沙緒里✖古瀬美月という3つのタイトル戦に加え、3年11カ月振りの勝利となるか──北岡悟✖江藤公洋のライト級戦、中村大介✖神田コウヤのタイトル挑戦仕切り直し決戦となるフェザー級マッチなど3回戦。

そして2回戦でもストイックなムエタイ三冠王とチャラい極め専門──雅駿介✖鹿志村仁之介など、後楽園ホール大会らしくコンパクトかつ注目カードが並んだ同大会の計量結果は以下の通りだ。


■視聴方法(予定)
11月12日(土)
午後5時50分~SPWN PPV
午後5時50分~ニコニコ生放送

■ DEEP110計量結果

<DEEP暫定バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] CORO:60.95キロ
[挑戦者] 石司晃一:61.05キロ

<DEEP暫定メガトン級王座決定戦/5分3R>
酒井リョウ:107.45キロ
赤沢幸典:122.2キロ

<DEEP女子ミクロ級選手権試合/5分3R>
[王者]大島沙緒里:44.0キロ
[挑戦者]古瀬美月:43.95キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.65キロ
江藤公洋:70.65キロ

<フェザー級/5分3R>
中村大介:66.2キロ
神田コウヤ:66.0キロ

<ライト級/5分3R>
川名TENCHO雄生:70.7キロ
高橋“Bancho”良明:70.2キロ

<バンタム級/5分2R>
雅駿介:61.65キロ
鹿志村仁之助:60.85キロ

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI:66.05キロ
五明宏人:66.2キロ

<バンタム級/5分2R>
KENTA:61.55キロ
朝比奈龍希:61.4キロ

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CORO DEEP DEEP110 DJ.taiki MMA MMAPLANET o パンクラス 中村大介 五明宏人 修斗 北岡悟 古瀬美月 大島沙緒里 川名TENCHO雄生 新井丈 江藤公洋 清水俊一 牛久絢太郎 石司晃一 神田コウヤ 藤井伸樹 赤沢幸典 酒井リョウ 雅駿介

【DEEP110】不器用な苦労人、好漢CORO。石司晃一を相手に初防衛戦「昔、週2~3で練習していました」

【写真】不器用な選手が要領が良くなるのではなく、手順を覚えると強くなる(C)SHOJIRO KAMEIKE

12日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP110で、COROが石司晃一を挑戦者に迎えてDEEPバンタム級暫定王座の初防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

2011年のプロデビューから11年、今年5月にDJ.taikiを下してベルトを巻いたCOROだが、その11年は決して平坦なものではなかった。勝っては負け、勝っては負け――さらに2017年までは連敗も繰り返してきた。しかし現在所属するK-Clannの横田一則代表との出会いから、遂に王座を掴んだCORO。その11年の苦労と、対戦相手である石司との意外なエピソードを語ってくれた。


――今年5月にDEEPバンタム級暫定王者となって半年が経ちました。まずベルトを巻いた感想はいかがですか。

「十何年やってきて、やっとベルトを獲れたので嬉しいですよね」

――現在の日本MMAを見渡しても、屈指の苦労人かと思います。修斗では新井丈選手が9連敗から王者にまで昇りつめて注目を集めました。CORO選手も、何度も勝利から連敗を繰り返した末の王座奪取です。

「メチャクチャ苦しい時期もありました。でもMMAが好きだから続けてきたので。そうですね……キツかった、としか言いようがなくて(苦笑)」

――どの時期が一番キツかったのでしょうか。

「パンクラスで3連勝したあと、瀧澤謙太選手と上田将勝選手、それとハワイの試合(エドワード・トムズ戦)で3連敗したんですよ。次の試合で神田T-800周一選手に勝ったあと、また連敗しました。その時期が一番キツかったです」

――2015年から2017年にかけてのことですね。

「いま思うと、無駄に試合をしすぎたなって思います。とにかく早く上に行きたくて、どんなオファーでも受けていました。スクランブル発進でも。それが良くなかったです。ちゃんと技術が追いついていないのに、試合だけしていて。それで連敗を重ねてしまったので」

――たとえば2015年は10月4日に瀧澤戦、11月1日に上田戦があり、その月末……11月28日にハワイで試合をしています。特に瀧澤戦はKO負けしているだけに、競技面でも以降は行うべき試合はなかったように感じます。

「アハハハ、そうですよね(苦笑)。どれも怪我があるのに直前のオファーを受けて、メチャクチャだったと思います。マネージメントも自分でやっていて、オファーが来たらすぐ、やりますと」

――この時に、自分のキャリアに対して限界を感じることはなかったのでしょうか。

「格闘技が好きだったので、辞めようとは思わなかったです。会場へ観に来てくれる人は、だいぶ減りましたけど(笑)。でも練習は好きだし、練習していたら試合したくなって。観に来る人がゼロになっても、好きだから続けようっていう感じでした」

――会場へ観に来てくれる人が減ったというのは、どれくらい減ったのですか。

「プロデビュー当時と比べたら、半分ぐらいに減りました」

――残り半分の方も、それだけ試合をして怪我もあり、さらに連敗していると心配していませんでしたか。

「はい、つまらなくても良いから勝ってくれと(笑)」

――アハハハ、応援してくれる方も勝っている姿を見たいですよね。試合内容でいえば、当時は何が課題だったと思いますか。

「試合中は自分を客観的に見ることができていなかったのかな、と思います。いつも焦って試合をしていて。自分が得意なところも分かっていなかったし、そこが重要でした。今は試合中に焦ることはないので。昔から練習では自信があったんですよ」

――練習でやっている内容を試合で出すことができない。それは致しかたないことですが、程度にもよるかと。

「やっぱり試合は怖いし、焦って自分から行ってしまう。見合う時間が嫌に感じて、バーッと前に出てしまう。そういうところを克服できたのは、横田(一則K-Clann代表)さんと出会ってからですね。

6~7年前……2017年の藤井伸樹戦(判定負け)あたりですね。当時は出会ったばかりで、まだ結果は出ていなかったんですけど、DEEPに出始めてから少しずつ結果が出て来るようになりました」

――そうですね。2107年12月からDEEPに参戦して2連敗、次に2引き分けから2連勝となりました。

「横田さんと話し合って、ちゃんと勝ち星を重ねて上に行けるように、練ってもらいました。そこから実戦を考えた練習ができるようになったんですよ。もともと和術慧舟會TLIVEで練習していて、当時は牛久(牛久絢太郎)とガチスパーばかりやっていて。そこからMe,Weで“横田練”が始まり、いろんなタイプの選手と練習することで視野も広がりました。その成果が出始めたのは、DEEPで連勝するようになった頃だと思います」

――ということは、2019年10月の清水俊一戦(判定勝ち)からでしょうか。

「そうです。実は白川“Dark”陸斗戦(2018年8月にドロー)のあと、首のヘルニアで練習できなくなって。そこで、ただガムシャラにやっているだけではダメだなって、いろいろ考えるようになりました。それと当時、自分で仕事を始めたんですよ。おかげで以前のようにガッと格闘技に集中しているだけじゃなく、気持ちにも余裕が持てたのが大きかったです」

――2018~2019年といえば、1988年生まれのCORO選手にとっては30歳を超えたあたりですね。格闘技を続けていくにしても、30歳を超えたところで生活面を考えたのですか。

「メチャクチャ考えました。それまでバイトしながら格闘技を続けていて、どうしようって焦りもありましたし。だから早く勝って上に行きたい――そう思って、どんな試合でも受けていたんだと思います」

――……。

「あとはヘルニアになって、格闘技を続けることもできないんじゃないかと思ったんですよね。すると、どうやって生きていくのか。そのために自分で開業して。そうしているとヘルニアも良くなってきたので、また試合に出ようと」

――それだけ好きで続けてきた格闘技です。ヘルニアを発症し、格闘技を続けられないのでは……と思った時の心境はいかがでしたか。

「いや、もうヘルニアが痛すぎて、格闘技のことは考えられなかったです(笑)」

――アハハハ! それはそうですよね。

「とにかく痛くて。早く治ってくれ、としか考えられませんでした。それで1年ぐらい練習していなくて、清水戦の直前から少しずつ体を動かし始めた状態でしたね。ただ、少し焦りはありましたけど、もう他と比べても仕方ないし、自分ができることをやろうと」

――なるほど。そうして復帰したなか、2021年6月には今回ベルトを賭けて戦う石司選手に判定負けを喫しています。

「昔、石司選手と一緒に練習していたことがあるんですよ。週2~3ぐらいのペースで」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
11月12日(日)
午後5時50分~SPWN PPV
午後5時50分~ニコニコ生放送

■ DEEP110対戦カード

<DEEPバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] CORO(日本)
[挑戦者] 石司晃一(日本)

<DEEP暫定メガトン級王座決定戦/5分3R>
酒井リョウ(日本)
赤沢幸典(日本)

<DEEP女子ミクロ級選手権試合/5分3R>
大島沙緒里(日本)
古瀬美月(韓国)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
江藤公洋(日本)

<フェザー級/5分3R>
中村大介(日本)
神田コウヤ(日本)

<ライト級/5分3R>
川名TENCHO雄生(日本)
高橋“Bancho”良明(日本)

<バンタム級/5分2R>
雅駿介(日本)
鹿志村仁之助(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
五明宏人(日本)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
朝比奈龍希(日本)

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【DEEP110】ケジメの酒井リョウ戦へ。赤沢幸典「なぜ自分でチャンスを掴もうとしないんだ」

【写真】セコンド業でも活躍中の赤沢が、ファイターとして大一番に挑む(C)SHOJIRO KAMEIKE

12日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP110で、暫定メガトン級王座を赤沢幸典と酒井リョウが争う。
Text by Shojiro Kameike

赤沢といえば2012年にカナダへ渡り、当時UFC世界ウェルター級王者であったジョルジュ・サンピエールが所属するトライスタージムで練習していたことが知られる。昨年帰国し、千葉でトライスタージム日本館をオープン。現在はDEEPで2連勝し、今回の暫定王座決定戦にたどり着いた。そんな赤沢にカナダでの練習と帰国の理由、そしてタイトルマッチについて訊いた。


――まず赤沢選手が単独でカナダに渡ったのは、どのような経緯だったのでしょうか。

「僕は北海道出身で、上京してMMAをやりたいと思って仕事をしながらお金を貯めていたんですよ。その頃に、北海道に山本喧一さんのPODジムが出来まして。上京しなくてもMMAができるなら、と思ってPODに入ったのが2012年の4月でした」

――MMAのスタートはPODだったのですね。現在は山本空良選手が活躍中です。

「そうですよね。当時の空良君は、まだ本格的にMMAを始めてはいなくて。たまにジムへ会長が連れて来る息子さんっていう感じでした。あとは西川大和君もいましたね。まだ子供の頃に、彼が空手の大会に出る時に同行したことはありました」

――なるほど。話を戻すと、PODに入ってからプロデビューはすぐでした。

「もともと柔道をやっていたので、伸びるのも他の人よりは速かったんじゃないかと思います。すると山本喧一さんから、試合に出てみないかと言われて、2012年10月にGRABAKA LIVE2という大会でプロデビューしました。その相手が、今回タイトルマッチで戦う酒井リョウ選手だったんですけど、1RでKO負けしてショックを受けたんです」

――ショックを受けた、というのは……。

「当時20歳でした。それぐらいの年齢の頃って、自分は何でもできると思いがちじゃないですか。なのにプロデビュー戦でつまずいてしまったことがショックで、練習も休みがちになってしまったんです。そんな時に、お世話になっている方から『お前の目標は何なの?』と聞かれて、UFCに行きたいですと答えたんですね。それならUFCを現地で感じないといけないということで、2012年11月にUFCを観に行きました」

――そこで観に行ったのが、GSPの試合だったということですか。

「UFC154、ジョルジュが右ヒザの前十字靭帯を損傷してからの復帰戦で、暫定王者のカーロス・コンディットとの王座統一戦でした(GSPが判定勝ち)。カナダのモントリオールで観て、これは凄い世界だなと思ったんですよね。で、大会から1週間後にトライスタージムへ行って、ジムの内容や練習にも感動して。だから日本に帰国してすぐ、カナダへ行く準備を始めて、2013年1月からトライスタージムに入りました」

――当時のトライスタージムでは、どのような練習をされていたのでしょうか。

「僕はただのファンみたいな形で行って、スーパースターだったジョルジュと話ができるわけもなく(笑)。まずビギナークラスから始めて、1年後にオーナーのフィラス・ザハビに呼ばれ、プロクラスへ移りました。それから2、3年後ぐらいですかね。トライスターってスパーリングの時に、名前が挙げられるんです。そこに僕とジョルジュの名前があって、自分がジョルジュと練習できるんだ、と……。カナダへ渡って4年後ぐらいの話です」

――その4年の間に、試合はしていなかったのですか。

「アマチュアで5戦して、2勝3敗ぐらいでした。日本では1回プロで試合をしていましたけど、MMAを始めてすぐの試合だったので、実力も何もなかったんですよね。だからアマチュアに戻ろうということで。その後、2015年12月にパンクラス札幌大会でプロデビューし、1ラウンドでKO勝ちしました」

――当時はまだカナダのトライスタージムで練習していた時期ですよね。

「はい。試合のためにカナダから帰国していました。カナダで試合をしたかったんですけど、向こうで試合に出るためには就労ビザを取得しないといけなくて。就労ビザの中でも、試合をするためのものは取得するのが難しかったんです。そういった関係で、日本で試合をするほうが良いだろうという話になり、カナダから日本で試合をする生活になりました」

――2017年にはロシアで開催されたACBで、ラマザン・クラマゴメドフと対戦しています(1ラウンドKO負け)。

「ちょうどジョルジュと練習し始めた頃で、ジョルジュの推薦で出ることができました。ジョルジュには普段からお世話になっていて――お金ないだろうって食事に連れていってもらったり。朝起きたら自宅にタクシーが来ていて、ジョルジュが『その車に乗って』と。乗ったら自動的に、ジョルジュが待っているレストランに着くんですよ(笑)。そこから練習~食事~ジョルジュの家で休憩~練習~食事という1日もありました」

――GSPが家族のように接してくれていたわけですね。

「ジョルジュも僕のことを、弟と呼んでくれていました。あと当時はローリー・マクドナルドやタレック・サジフィーヌ、ロバート・ウィティカーとも練習させてもらっていましたね。ONEと契約した元KSW王者のロベルト・ソルディッチとか……そうだ、ヴィトー・ベウフォートも来ていて一緒に練習していました。僕のことを気に入ってくれて」

――現地ではジョン・ダナハーの指導も受けたりと。

「そうです。まだダナハーの足関節システムが広まる前で――ゴードン・ライアン、エディ・カミングスとも練習させてもらいました。彼らに足を極められていましたよ。当時トライスターで教えてもらったことが、今でも僕の基本になっています。

その中でも、やっぱりジョルジュの影響は大きいです。ジョルジュと僕ではファイトスタイルが全く違いますけど、コンセプトは同じで。テイクダウンしたら相手を立たずに削り続ける。あえて下にならない……バックを取りに行ける場面でも、下になってしまうリスクがあるならバックも狙わない。削り続けて、相手の集中力が切れたらRNCを狙うとか。削るという感覚はジョルジュの影響が強いと思います」

――それだけの影響を受けたトライスタージムを、なぜ離れることになったのでしょうか。

「帰国したのは去年の10月で、それまでは3~4年ぐらいジョルジュと一緒に練習させてもらっていて。でもその間の戦績はKO負けか、自分の体重オーバーで……良い結果を残せていないことが、ジョルジュに申し訳なかったんです。

たぶん本当に弱かったら、ジョルジュやヴィトーが練習に呼んでくれることはないと思うんですよ。でも僕は練習した内容を試合で出すことができていない。その理由が分からず、人生の修行をしようと考えたんですよね。レストランで働きながら、ボクシングをやって、メンタル面も改善して。ちょうどその頃に、ボクシングの試合に出るはずで。でもコロナ禍のため、ライセンスを取ることすらできずに。結果、どんどん試合間隔が空くなか、最初にUFCを観せてくれた方から怒られました。カナダまで行って、現地で試合ができなくても日本で試合をするとか、なぜ自分でチャンスを掴もうとしないんだと」

<この項、続く

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【RIZIN LANDMARK04】計量終了。平本蓮は計量後に通常稽古、「後ろを使う」と「下がる」の違い

【写真】計量終了から1時間後、平本の姿がstArt Japan MMA&BJJで見られた (C)MMAPLANET

6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズ・アリーナで開催されるRIZIN LANDMARK04の計量が、同地の名古屋東急ホテルで行われた。

オープニングファイト3試合を含む全14試合、28選手の全選手が計量をクリアしている。

午後2時15分から行われたセレモニアル計量。その締めで70キロ契約で戦う弥益ドミネーター聡志と平本蓮が登壇し、前者が69.3キロ、後者が69.85キロという体重だったが、体が大きく見え――かつ、絞った感があったのは弥益の方だった。

フェイスオフ後、平本は両手を添えて弥益と握手した

その弥益、平本が「明日は俺が絶対勝ちます。皆さん、ドミネーター選手の応援をよろしくお願いします」と淡々と話したのに対し、「もう色々ありましたけど、飾りつけはもうこれ以上いらないでしょ。明日のケージの中で見届けてください」と疲れた空気感を醸し出す。

今大会のメインに関して、正式発表がなされた以上のやり取りが存在したであろうことが、弥益の表情や言葉の端々から感じられた。一方、「減量は全くない」と言う平本は、計量終了の1時間後には実弟の丈を伴い、stArt JAPAN MMA&BJJで打撃の師である剛毅會空手の岩﨑達也氏、組み技の指導者・赤沢幸典と合流していた。


減量がない分、休息とリカバリーもない平本は計量後もミット打ちやケージ際での組みなどの確認を普段通りのメニューで1時間に渡り行い、日沖が場所を提供したというのが今回のstArt訪問だ。

平本のシャドーの向こうで日沖がGSP譲りのコーディネーション・トレを黙々と行う。バック宙の高さに驚かされた、この後、赤沢がGSPに電話をかけ両者が約10年ぶりに会話をした

「先生との練習は、練習でも試合のような空気がある」という平本。パンチを打つ際のヒジの伸び方から、拳の置き方、そして足さばきの際の頭の位置など、試合前日であってもダメ出しのオンパレードで、まさに日々の稽古が繰り返されていた。

とはいえ、武術に頼らないで、その断りを使いMMAで勝つための打撃を2カ月の稽古期間で習得させるのは簡単ではない。というよりも不可能だ。その動きに適応させようとすることで、平本が本来持つ良さをスポイルする面を感じていた赤沢がその点を岩﨑に尋ね、答えを導き出すというコーチ陣の横のつながりも見られた。

実際、平本は後ろを使う――という武術的思考と、下がるという可視化できる現象の差を埋めつつある。組まさない志向での戦いのなかで組まれたときの対処など、「足」という限定的な表現で彼が言い表した負傷の影響と、超短期間での追い込み=思考の変化が如何に明日のケージが見られるのか。

1時間の稽古を終えた平本は、日沖に感謝の言葉を伝えstArt Japanを後にした。チーム平本蓮、最後の稽古は会場入りしてから行われるそうだ。

■視聴方法(予定)
11月6日(日)
午後2時~RIZIN STREAM PASS. ABEMA, U-NEXT, RIZINIVE. Exciting RIZIN, dTV, Streaming+,Paravi, SPOOX,スカパー!

■RIZN LANDMARK04計量結果

<70キロ契約/5分3R>
弥益ドミネーター聡志:69.3キロ
平本蓮:69.85キロ

<フェザー級/5分3R>
今成正和:65.45キロ
鈴木千裕:65.95キロ

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.0キロ
倉本一真:60.8キロ

<ヘビー級/5分3R>
ミノワマンZ:89.95キロ
侍マーク・ハント:117.65キロ

<無差別級/5分3R>
カルリ・ギブレイン:110.45キロ
貴賢神:119.75キロ

<49キロ契約/5分3R>
SARAMI:48.8キロ
ラーラ・フォントーラ:48.65キロ

<フライ級/5分3R>
中村優作:56.95キロ
征矢貴:56.8キロ

<フェザー級/5分3R>
青井人:65.55キロ
鈴木博昭:65.9キロ

<バンタム級/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ:60.85キロ
河村泰博:60.6キロ

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング:61.0キロ
ヤン・ジヨン:60.95キロ

<フェザー級/5分3R>
奥田啓介:65.75キロ
久保優太:66.0キロ

<バンタム級/5分3R>
日比野“エビ中”純也:60.65キロ
吉田陸:60.65キロ

<フライ級/5分3R>
久保健太:56.85キロ
秀義:57.0キロ

<キック53キロ契約/3分3R>
佐藤執斗:52.9キロ
KAZUNORI:52.95キロ

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