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【DEEP115】DEEP vs Black Combat対抗戦。ここは負けられない大原、大島、駒杵、鈴木、酒井の対戦相手達

【写真】ここでフィニッシュして、大晦日というのが大原の想いだろう(C)MMAPLANET

9月18日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP 115 IMPACTで行われるDEEP vs Black Combat 7×7全面対抗戦の対戦カードが発表された。
Text by Takumi Nakamura

前回はMMAPLANETの注目カードとして、石司晃一×ユ・スヨンと青井人×シン・スンミンの2カードを紹介したが、今回はその他の5カードをブラックコンバット勢=韓国人選手を中心に紹介していきたい。

<DEEP115見どころPart.01はコチラから>


今年2月に韓国・スウォン・コンベンションセンターで行われたBlack Combat05での対抗戦第一弾で勝利した現DEEPライト級王者の大原樹理と対戦するのは現ブラックコンバット・ライト級王者のイ・ソンハだ。ソンハは2021年5月にプロデビューし、昨年12月のブラックコンバット初参戦でキム・ジョンギュンを破って、同団体の第2代ライト級王座を獲得。今年4月のパク・ジョンセン戦でも一本勝ちし、現在2連勝と勢いに乗っている。

ジョンホン戦では、左フックでダウンを奪われたあとに三角絞めからアームバーを極めて一本勝ちして極めの強さを見せたソンハだが、ジュンギュンとの王座戦では互いにテイクダウンを奪い合う接戦を演じている。大原はソンハの勢いに飲まれずに冷静に戦いたいところだ。

大原と共に対抗戦第一弾で勝利したDEEP女子ミクロ級及びDEEP JEWELSアトム級チャンピオンの大島沙緒里と対戦するパク・シユンは現ブラックコンバット女子アトム級王者。

2019年12月のDEEP JEWELSで赤林檎に敗れてから2連勝を収めているが、大島としては実績・経験の差をしっかりと見せつけたい試合だ。

初代Fighting Nexusフライ級王者の駒杵嵩大と対戦するキム・ソンウンはフライ級では長身の175センチから繰り出すヒザ蹴りとグラップリング技術が持ち味。

今年4月のブラックコンバット初代フライ級王座決定戦ではイ・ジュンヨに敗れているが、7月にはフライ級トップファイターの“闘犬”チョン・ウォンヒに一本勝ちしている。ソンウン最大の武器はウォンヒからタップを奪ったギロチンチョークで、テイクダウン能力は決して高くないが、この一発には駒杵も警戒が必要だろう。

激しい打ち合いが予想されるのは現DEEPウェルター級王者の鈴木槙吾とチェ・ジュンソの一戦だ。ジュンソはここまで勝った試合のほとんどが2RまででのKO勝ちで、今年1月のブラックコンバットでは赤沢幸典をKOしたチェ・ウォンジュンから左フックでダウンを奪っているハードパンチャー。そのパンチ力を活かすあまり、大振りで簡単にボディロックやテイクダウンを許す面もあるが、ミドル級の一戦ということもあり――激闘派の鈴木が足を止めて打ち合うとリスキーな相手だ。

現DEEPメガトン級暫定王者の酒井リョウと対戦するのはブラックコンバット・ヘビー級王者のヤン・へジュン。レスリングのバックボーンを持ち、2018年7月のROAD FCでは現在UFCに参戦中のミシェウ・ペレイラとも拳を交えた。翌2019年6月にラ・インジェに勝利して第7代ROAD FCミドル級王者となるも、その後に約3年間のブランクがあり、復帰戦となった昨年10月のブラックコンバットでチェ・ウォンジュンに一本勝ちして同団体のベルトを巻いた。

へジュンのファイトスタイルはペレイラ戦でも見せたダーティボクシング&テイクダウンが軸となりつつ、インジェやウォンジンに極めた首投げ&Vクロスという必勝パターンがある。ただしミドル級から階級を上げてきただけに、同じヘビー級でも酒井と比較すると身体のサイズでは劣る。酒井としてはそのアドバンテージも含めて勝利に近づきたい。

DEEP公式YouTubeチャンネルにて公開された対抗戦の告知動画では、DEEP佐伯繁代表が(リアルに)鼻息荒く「潰してやるかな!」と宣言していた対抗戦・日本ROUND。その結果は果たして――。

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DEEP MMA NARIAGARI o ONE RIZIN RYO RYOGA   キック パンクラス ボクシング 住村竜市朗 北岡悟 大木良太 朝太 皇治 竹浦正起 赤沢幸典 青木真也

『DEEP vs. NARIAGARI』試合結果

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▼第11試合 DEEPライト級 5分3R
〇北岡 悟(パンクラスイズム横浜)
判定2-1 ※28-29、29-28×2
×大木良太(KRAZY BEE)

▼第10試合 エキシビション 柔術タッグマッチ 6分1R
―皇治(TEAM ONE)& 住村竜市朗(TEAM ONE)
勝敗無し
―青木真也(フリー)& 竹浦正起(CARPE DIEM)

▼第9試合 DEEPvs.NARIAGARI MMAルール メガトン級 5分2R
〇赤沢幸典(Tristar Gym日本館/Team Cloud)
TKO 1R 2分00秒 ※レフェリーストップ
×朝太(NARIAGARI)

▼第8試合 DEEPvs.NARIAGARI MMAルール 68.0kg 5分2R
〇立成洋太(パエストラ松戸)
KO 1R 4分05秒 ※右フック
×雄貴(NARIAGARI)

▼第7試合 DEEPvs.NARIAGARI キックルール 60.0kg 3分2R
×RYOGA(フリー)
KO 1R 2分40秒 ※右フック
〇吉田 仁(NARIAGARI)

▼第6試合 DEEPvs.NARIAGARI MMAルール 58.0kg 5分2R
〇多湖リキト(ネックス)
一本 2R 3分23秒 ※腕十字
×悠里(NARIAGARI)

▼第5試合 DEEPvs.NARIAGARI キックルール フライ級 3分2R
×琥(K-Clann)
1R 1分29秒 ※3ノックダウン
〇元太郎(NARIAGARI)

▼第4試合 エキシビションマッチ 2分2R(※1R目キックボクシング+2R目MMA)
×城戸康裕(谷山ジム)
2R フロントチョーク
〇平山 迅(TEAM ONE)
※エキシビションのため勝敗は無し。

▼第3試合 DEEPライト級 5分2R
〇井上竜旗(AACC)
判定3-0 19-19(マスト井上)×2、20-18
×中谷優我(BRAVE)

▼第2試合 NARIAGARI キックルール 68kg 3分2R
×レイヤ(華王州)
判定1-2 ※19-20×2、20-19
〇来希(TEAM ONE)

▼第1試合 NARIAGARI キックルール 69kg 3分2R
〇豊樹(フリー)
KO 2R 2分53秒 ※右ハイキック
×ハルゴング(フリー)

 7月23日にニューピアホールで開催された『DEEP vs. NARIAGARI』の試合結果。メインイベントは北岡悟が大木良太に判定勝ちし3連勝。試合後にはRIZIN再出場をアピールするとともに公開プロポーズ(お相手は19歳!)を成功させています。

 DEEP vs. NARIAGARIの対抗戦はDEEPが3勝2敗と勝ち越してます。続きを読む・・・
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【DEEP x NARIAGARI】大将戦は赤沢が朝太をパウンドアウト。DEEPチームが3勝2敗で対抗戦に勝利

【写真】赤沢の体がしっかり絞れている(C)MATSUNAO KOKUBO

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典(日本)
Def.1R2分00秒 by TKO
朝太(日本)

DEEPとNARIAGARIの対抗戦は、ここまで2勝2敗。大将戦は赤澤が距離を詰め、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。ハーフガードの朝太にパウンドと鉄槌を落とす赤沢がケージ際まで運ぶ。そのまま赤沢がトップをキープして左の鉄槌とエルボーを落とし続け、レフェリーストップを呼び込んだ。これで対抗戦はDEEPの3勝2敗となった。


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【DEEP x NARIAGARI】大木良太戦へ、北岡悟「強い相手に勝つためにずっとやってきたわけだから。ずっと」

【写真】このタイミングでボイスレコーダーの前で話すことが異例で。そして、最も簡潔に北岡悟を表現する言葉が聞かれた(C)MMAPLANET

本日23日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP vs NARIAGARIのメインで大木良太と対戦する北岡悟。

2月、5月と連勝し、今回の試合に臨むこととなった。そんな北岡が異例の計量前の取材に応じてくれた。計量前の選手と言葉を交わすことはあっても挨拶程度。そのなかで北岡はこちらの取材スケジュールを考慮し、その場で取材に応じた。この事実、そして語られた言葉、この数分後に始まった計量での所作の全てが、北岡悟だ。


──計量前なのに、ありがとうございます。

「ハイ」

──しかし、こちらの事情をくみ取っていただきこのタイミングで話を聞かせてもらえるということですが、それが可能だけ計量前でも体調が良いということでしょうか。

「いえ(苦笑)。そんなことないけど、事情をくみ取って受けているということです」

──本当にありがとうございます。明日戦う大木選手、この2連勝を経て目指すところまでの過程にあるなかで、しっかりと段階を踏んで戦う相手になります。

「ハイ、分かっています。ただ、『ここで勝ったら』とかっていうよりも、良い準備ができているので『これでどうなのか』という感じです」

──北岡選手のなかでも2月、5月よりも強敵だという認識ですか。

「そういう意識ではないです。相手ではなくて、強い相手に勝つためにずっとやってきたわけだから。今までも……この2試合も、それまでもずっとそうやって取り組んできました。継続しての今なので。それでたまたま──たまたまじゃないんだけど、このタイミングでこの相手と戦うということです」

──仮に連勝した相手よりも、力のない選手ならやることはなかった?

「そういうゴチャゴチャした考えでやっていないから。うん、まぁ……例えそういうこともあっても、今から計量っていうときにそんなゴチャゴチャしたことは頭にないです。そんなゴチャゴチャした感じじゃない」

──ただ、目の前の相手と戦うと。

「強い相手に勝つ。勝てる自分を創る」

──いずれにせよ、肌の艶や声の張りという部分で仕上がりの良さは伺えます。

「そうですか。いやぁ……いやいやいやいや(苦笑)。ハイ。まぁ、今日のこの大会だと皆……ただ体重を測りにきただけでしょ。そいつらとちげぇからな」

──そこです。北岡選手が続けてきたことと、明日の試合に出る選手たち。同じじゃないという気持ちで臨むということですね。

「別に改めていう必要はないと思います」

■視聴方法(予定)
7月23日(日・日本時間)
午後2時45分~SmartNews

■ DEEP vs NARIAGARI

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.65キロ
大木良太:70.8キロ

<エキシビション/6分1R>
皇治&住村竜市朗:──キロ
青木真也&竹浦正起:──キロ

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典:105.9キロ
朝太:98.05キロ

<68キロ契約/5分2R>
立成洋太:67.55キロ
雄貴:67.05キロ

<キック60キロ契約/3分2R>
RYOGA:59.85キロ
吉田仁:59.9キロ

<58キロ契約/5分2R>
多湖リキト:57.85キロ
悠里:57.55キロ

<キック・フライ級/3分2R>
琥:57.05キロ
元太郎:56.75キロ

<エキシビション/2分2R>
城戸康裕:──キロ
平山迅:──キロ

<ライト級/5分2R>
井上竜旗:70.7キロ
中谷優我:70.4キロ

<キック68キロ契約/3分2R>
レイヤ:68.50キロ→67.35キロ
来希:67.75キロ

<キック69キロ契約/3分2R>
豊樹:68.6キロ
ハルゴング:68.85キロ

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DEEP MMA MMAPLANET NARIAGARI News o ブログ 北岡悟 大木良太 赤沢幸典

【DEEP x NARIAGARI】計量終了 北岡悟の所作に見える矜持。頭突き関して、敢えてこちら側の意見を──

【写真】いつもと変わらず、それが北岡のプライド(C)MMAPLANET

明日23日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP vs NARIAGARIの計量が、22日(土)に渋谷区のスマートニュース渋谷オフィス2Fで行われた。

6月16日の会見時に「自分がMMAをやることが大切。いつも通りゴロゴロ抱き合います」という発言をしていた北岡は、まさに計量台の上でもルーティンのように左手の先をショーツに差しいれ、コメントも「頑張ります」の一言のみ。

自身が戦ってきたフィールドとNARIAGARI勢とは違うという自負を──そのいつも通りの所作で見せていた。

あえてこちら側という表現を使うと、「プロだ。アマだ、関係ない」と言いって互いに違いを強調しつつも、こちら側のファイターにもDEEPの計量時には、見せないような言動を取るケースも見られた。そこは完全にNARIAGARIのペースにはまっているといえるだろう。


DEEP✖NARIAGARIの大将戦で朝太と対戦する赤沢幸典は、「やっぱりおめめが可愛い。赤ちゃんハイハイしますよ。明日は」と赤ん坊の人形を持って挑発されても、「じいちゃん、ハイハイさせようかと思います」と良い具合に反応していた。

そんななか、NARIAGARIの一戦としてキックマッチでハルゴングと対戦する豊樹が、フェイスオフで思い切り頭突きを見舞い、互いの額がぶつかると嫌な音が計量会場に響き渡るということがあった。

トラッシュトーク、胸を合わせる。相手の胸を押しのける。メンチの切り合い。あるいは額をつけあう。それらの行為は試合を盛り上げるために──好き嫌いはあっても、MMAやプロ格闘技に付随しており許容範囲ともいえる。

しかし、こちら側から見るとのあの頭突きはやりすぎ──試合の前日に、戦う身をアクシデントでなくインシデントで傷つける行為は言語道断だ。

気になるのは、本気であそこまでぶつけるつもりだったのか。あるいは、そこまでのやるつもりはなくて、勢よくぶつけてしまったのか。いずれにせよ鼻や目尻を狙ったわけではなく、対戦相手を傷つけようという気はなかったに違いない。あくまでも、明日の試合を盛り上げるための行為。ならば、やはりやり過ぎだ。翌日にルールある試合を戦い、普段の練習の成果を発揮して勝利を目指すのであれば、前日に相手を攻撃するのは業務上過失、お互いの合意なく仕掛けたのであれば傷害事件だ。

その体躯を見れば、明日のためにしんどい想いをして、強さを追求してきたのはNARIAGARI勢もDEEP勢も変わりない。実際、第2試合のキックでレイヤと戦う来希が、対戦相手の体重オーバーを猛烈に非難している(再計量でレイヤはパス)。それだけ体重を落とすことにも懸命に取り組んでいるのだから、心身ともにエネルギーは明日まで貯めるべき。

そして、「こういうものだから」とあの頭突きがまかり通るのであれば、こちら側とはジャンルの違うもの。ジャンルが違うモノが交わるのであれば、どちらかの土俵に上がるべきで中間地点の交差は、アンバランスで危ういと言わざるを得ない。

なお計量後に佐伯繁代表と皇治の両者が明日に向けての意気込みを語り、「負けた方が頭を丸める」という段になると、皇治は自身でなくスタッフ、挙句の果てに「ずっとお世話になっている熊久保さんに丸めてもらいます」と発言。ゴング格闘技、熊久保英幸記者の稲刈りが終わった後の稲穂まで刈り取ろうという発言に会場は笑いに包まれた。

■視聴方法(予定)
7月23日(日・日本時間)
午後2時45分~SmartNews

■ DEEP vs NARIAGARI計量結果

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.65キロ
大木良太:70.8キロ

<エキシビション/6分1R>
皇治&住村竜市朗:──キロ
青木真也&竹浦正起:──キロ

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典:105.9キロ
朝太:98.05キロ

<68キロ契約/5分2R>
立成洋太:67.55キロ
雄貴:67.05キロ

<キック60キロ契約/3分2R>
RYOGA:59.85キロ
吉田仁:59.9キロ

<58キロ契約/5分2R>
多湖リキト:57.85キロ
悠里:57.55キロ

<キック・フライ級/3分2R>
琥:57.05キロ
元太郎:56.75キロ

<エキシビション/2分2R>
城戸康裕:──キロ
平山迅:──キロ

<ライト級/5分2R>
井上竜旗:70.7キロ
中谷優我:70.4キロ

<キック68キロ契約/3分2R>
レイヤ:68.50キロ→67.35キロ
来希:67.75キロ

<キック69キロ契約/3分2R>
豊樹:68.6キロ
ハルゴング:68.85キロ

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DEEP MMA NARIAGARI News o ONE RYO RYOGA   キック チャンネル パンクラス ブラック 佐伯繁 北岡悟 大木良太 皇治 赤沢幸典

7月23日ニューピアホールで『DEEP×NARIAGARI 対抗戦』5試合を開催/DEEP公式戦のメインイベントは北岡悟 vs. 大木良太/SmartNewsチャンネルにて無料配信

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 2023年7月23日(日)に東京・ニューピアホールにて『DEEP×NARIAGARI 対抗戦』(MMA3試合&キック2試合)が決定した。試合はDEEPケージで行われ、JMOCが審判団を務める。

 6月16日に都内で会見が行われ、佐伯繁DEEP代表と皇治のほか両団体選手が登壇。また同大会内において「DEEP公式戦」も行われ、メインイベントが公式戦として「北岡悟vs.大木良太」になることも発表された。大会は有観客で行われ、SmartNewsチャンネルにて完全独占無料ライブ配信される。

 佐伯代表は「本人(皇治)もアマチュア含めて、NARIAGARIをちゃんとした大会にしていきたいという思いがある中で、一緒に出来ればいいんじゃないかなという思いがあって、このような形となりました。正直、DEEPがNARIAGARIと絡んでいいのか、悩みました。最近は格闘技イベントがたくさんあって、BreakingDownの選手も『MMAに挑戦したい』と言いながら『DEEPに出たい』と手を挙げる人はなかなかいない。その中でもNARIAGARIはMMAルールに取り組んでいるし、その選手がDEEPのルールでレベルの合った対戦カードを組むことには興味がありました」と、対抗戦を決めた経緯について説明。

DEEP公式戦

▼DEEPライト級 5分3R
北岡 悟(パンクラスイズム横浜)
大木良太(KRAZY BEE)

▼DEEPライト級 5分2R
井上竜旗(AACC)
中谷優我(BRAVE)

DEEP vs NARIAGARI 対抗戦

▼DEEPvs.NARIAGARI MMAルール メガトン級 5分2R
赤沢幸典(Tristar Gym日本館/Team Cloud)
朝太(NARIAGARI)

▼DEEPvs.NARIAGARI MMAルール 58.0kg 5分2R
多湖リキト(ネックス)
悠里(NARIAGARI)

▼DEEPvs.NARIAGARI MMAルール 68.0kg 5分2R
立成洋太(パエストラ松戸)
雄貴(NARIAGARI)

▼DEEPvs.NARIAGARI キックルール 60.0kg 3分2R
RYOGA(フリー)
吉田 仁(NARIAGARI)

▼DEEPvs.NARIAGARI キックルール フライ級 3分2R
琥(K-Clann)
元太郎(NARIAGARI)

NARIAGARI公式戦

▼NARIAGARI キックルール 70kg 3分2R
平山 迅(TEAM ONE)
対戦相手募集
※6月30日(金)21:00までに応募フォームにて

▼NARIAGARI キックルール 68kg 3分2R
レイヤ(華王州)
来希(TEAM ONE)

▼NARIAGARI キックルール 69kg 3分2R
豊樹(フリー)
ハルゴング(フリー)

 玉石混交的な感じがありますが、佐伯繁代表は「NARIAGARIと対抗戦を行うことに批判もあると思います。そんな中で、しっかりとDEEPの『公式戦』も行うことでMMAの良さを見せたいと思います」とのこと。続きを読む・・・
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【DEEP×NARIAGARI】メインはDEEP公式戦。大木良太と対戦する北岡悟「自分がMMAをやることが大事」

【写真】(C)MMAPLANET

16日(金)都内某所にて、7月23日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催される『DEEP vs NARIAGARI』の記者会見が行われた。

記者会見の第1部では佐伯繁DEEP代表と皇治NARIAGARIプロデューサーが登壇し、両団体の対抗戦が行われること。さらにDEEP公式戦の2試合——ライト級の北岡悟×大木良太、井上竜旗×中谷優我が発表されている。興行のメインは対抗戦ではなく北岡×大木に。DEEP佐伯代表は「対抗戦を行うことに批判もあると思います。そんななかで、しっかりとDEEPの公式戦でMMAの良さを見せたい」と、北岡×大木の一戦をメインにする理由を語った。DEEP公式戦出場選手の抱負と、MMAPLANETからの質問に対する回答は以下の通りだ。


北岡悟
「頑張ります。

(2試合連続一本勝ちで迎える試合が、この場でこの対戦相手に決まったことについて)なるはやで試合がしたくて。7月2日のDEEPには松嶋こよみが出るので、セコンドに専念したいです。それで9月大会を待つかどうか。僕は皇治選手と親しい住村竜市朗さんとは練習仲間で、この大会に--もっと違う話を聞いていたんですけど(苦笑)。そこに自分も混ざったら面白いんじゃないか、ひとつ形になるんじゃないかと思いました。

しかもDEEPが噛むと聞いたので、佐伯さんにもその話をしていて。5月の試合をクリアした後すぐ、具体的に出場を希望したという感じです。最初からDEEP提供試合として行うというような話だったので、そんなに違和感はありません。試合場はDEEPのケージで、レフェリー陣もJMOCがやるわけですし、自分はMMAをやるだけですよね。自分がMMAをやるということが大事だと思っています。

対戦相手については、自分が1年半前に負けている鈴木琢仁選手に勝っているので、強いと思います。KRAZY BEEに所属する前にいたTRIBE TOKYOで練習を共にしていたこともあります。当時から体が強くて、強い選手という認識です」

大木良太
「北岡選手のようなキャリアのある選手と対戦できて嬉しいです。ちょっと怪我で休んでいましたが、遊んでいたわけではないです。前とは違う、リニューアルした自分を見せられると思います。ジム(KRAZY BEE)もリニューアルしたので、会員募集中です。

(北岡の言葉を受けて)一緒に練習した時から、僕も『体の強い、良い選手だな』と思っていました。でも試合なので、リスペクトを込めて倒しに行きたいと思います」

井上竜旗(メッセージ文面)
「今回も良い対戦相手を選んでいただき光栄です。前回の試合からここまで妥協することなく積み上げてきました。己に打ち勝って、試合に勝ちます。押忍」

中谷優我(メッセージ文面)
「MMAは一発目ということで、『一歩踏み出す勇気』というテーマで、やってきたことをやり抜くだけです」

そして第1部は北岡が「要は男同士が徹底的にゴロゴロ抱き合います。よろしくお願いします!」という言葉で締めている。

続いて会見第2部では、DEEP×NARIAGARIの対抗戦として以下のカードが発表された。

MMAルール:68キロ契約 立成洋太×雄貴、58キロ契約 多湖力翔×悠里、メガトン級 赤沢幸典×朝太
キックルール:フライ級 琥×元太郎、60キロ契約 RYOGA×吉田仁

通常のDEEPでは見られないような乱闘とトラッシュトークが展開される一方で、DEEPヘビー級トップファイターの一人、赤沢幸典が対抗戦に出場する。

赤沢幸典
「朝太選手はそれほどMMAの経験がないということですが、ケージに上がる以上は対等な相手として、しっかりとプロとしての力を見せつけて完全制圧します」

さらにNARIAGARI公式戦としてはキックルールの3試合が行われる。最後に会見後、皇治プロデューサーがMMAPLANETの質問に対して、自身の出場について語ってくれたコメントを紹介したい。

——米国ではジェイク・ポールが自分の力でPPVイベントを開催し、自身はPPV収益で高額のファイトマネーを得て、対戦相手とシェアできています。そうやってファイトマネーを上げようと試みています。今回のイベントは無料放送ですが、将来的には皇治選手ご自身が出場して、ジェイク・ポールのような形でやっていこうとは考えていますか。

「それは良いですよね。自分が絡むことで、こういった形で記者の皆さんが来てくれて、少しでも注目を浴びるようにしたいと思っています。形は違えど、似ていますね。自分はもっと選手たちがもっとお金を稼げる格闘技界にしたいと思っているので、自分が出ることでその目標に近づけるなら、出場しようと考えています」

——ご自身が出場することは、どれくらい真剣に考えていますか。

「それは結構考えていますよ。だから自分がNARIAGARIに出るのも面白いし、それは近々あるかもしれません。このDEEPとNARIAGARIの対抗戦で、自分が出ることもあるんじゃないかと思っています」

——ご自身以外で出場してほしいと思っている選手はいますか。

「青木真也もそうですし、いま柔術でお世話になっている竹浦正起さんも出てくれたら面白いと思います。もしかしたら、そういう発表もできるかもしれないです」

■視聴方法(予定)
7月23日(日)
午後3時00分~ SmartNews格闘技チャンネル

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【Pancrase334】村山暁洋戦へ、林源平─01─「田牧さんがいなかったら僕は今この場にいない」

【写真】押忍マン戦でパウンドアウトにつながら、ダウンを奪った直後の林。ケージを背負いながら、しっかりとパンチを見て右を決めた。キャリアハイのノックダウン奪取だった (C)MMAPLANET

4日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase334で、村山暁洋とのウェルター級KOP決定戦に挑む林源平のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

ウェルター級に転向後2連勝で辿り着いたタイトルマッチ。好調のように見えるこの2試合も、林によれば「まだ完全体ではない」という。大ベテランであり、元パンクラスKOPの村山を相手に、林はさらに進化した姿を見せるのか。決戦直前、林が村山対策を語る。

<林源平インタビューPart.01はコチラから>


――田牧トレーナーの指導には、どのような特徴があるのでしょうか。

「特徴——うーん、細かいことは企業秘密なので言えないですけど、田牧さんから『こうしようね』と言われたことを実践すると、見事にハマるんですよ。『こういうことはしないように』と言われたことを頭に入れながらMMAの試合を視たら、『コレって田牧さんが言っていたことだ!』と気づくことも多くて。教えていただくことが具体的で、田牧さんがいなかったら僕は今この場にいないと思います。僕の中では恩師という存在ですね」

――さらに現在は、キックボクシングジムのフェニックスでも練習されているのですね。岡見勇信選手も一時期、フェニックスで練習していたことがあります。

「はい。そもそもは朝、GENに行く前に練習できる場所を探していて。フェニックスが朝から開いていたので行ってみたんですよ、福田優太さんというトレーナーの方がミットを持ってくれた時、すごく自分に合っていると感じて。MMAのことを考えてミットを持ってくれる方なので、フェニックスで続けていこうと思いました」

――現在の主な練習環境はGENとフェニックスということですか。

「あとはフィジカルを山田崇太郎さんに指導してもらっているのと、トライスタージムの赤沢幸典君と一緒に練習しています。赤沢君は試合でセコンドにも就いてくれて、試合の作戦とかも一緒に考える存在ですね。イギーハンズ・ジムの遠藤大翼さんにもお世話になっていますし、このメンバーにいつも助けてもらっています」

――なるほど。これは階級アップの影響なのかどうか分かりませんが、今年の2試合は以前よりもパンチのヒット率が高まっているように感じます。さらに一発の強さも増しているように見えます。

「かなり増しましたね。『こんなに変わるんだな』って自分でも驚いています。出しているパンチはライト級時代と、そんなには変わらないんですよ。でも当時は一生懸命、何発もパンチを振り回して、ようやくダウンを奪えるような感じでした。それがウェルター級に上げてからは、触ったら相手が倒れているっていう感覚があって。いろんな方のサポートもあって、ウェルター級に上げて本当に良かったです」

――ライト級時代は、雑賀選手とのタイトルマッチから3連敗を喫しました。階級転向の前に、もうMMAを続けていくことに限界は感じませんでしたか。

「それは感じなかったです。自分の中で確実に伸びているという感覚がありました。ここで自分の気持ちが折れてしまったら勿体ない――ずっとそういう意識を持っていたので。だから、そもそもMMAを諦めるという気持ちを持ったことがなくて。あとは自分の伸びている部分を生かすキッカケを探しているという状態でした。そのキッカケさえあれば、一気に抜けていける。結果、階級変更がキッカケになったということだと思います」

――ウェルター級転向以降の試合は、ライト級よりも体型がふっくらしています。正直なところ、肉付きを見て「無理に階級を上げているのでは……」と思いました。

「アハハハ、そうですね。自分でも肉付きが良くなったなと思います(笑)。でも練習仲間やコーチ、何より遠藤さんの意見が一番大きかったですね。今は肉付きが良い体であっても、これからウェルター級の体になっていけば良くて。自分の体は、まだウェルター級として完全体じゃないんです。

実は中村選手との試合で、試合当日の体重はライト級の時とそれほど変わりませんでした。計量後から、それほど戻ってはいなくて。でも崇太郎さんのトレーニングで確実に体が変わってきています。押忍マン戦では結構戻るようになっていたので、これはもっとウェルター級の体になっていくと思いました。その押忍マン戦から半年経って、さらにウェルター級としての完全体に近づいていますよ」

――ウェルター級の体になればなるほど、得意の打撃も楽しみですね。押忍マン選手をKOしたあと村山選手との対戦を希望し、今回実現に至りました。

「村山選手と戦うことが、僕が次のステップへ進むために重要だと感じたので、あの時は村山選手を指名させていただきました。こんなことを言うと失礼かもしれないけど、僕とは真逆のタイプだと思うんです。その村山選手との試合をクリアすることが、自分の今後に大事だと考えています」

――横浜武道館大会の両者の試合は、特に対照的でした。あれだけ組んでくる相手はやりやすいですか。

「組んでくる選手は好きです。組んでくるのを潰すと相手が消極的になってきますからね」

――村山選手にはレスリング的なものだけでなく、柔道の投げからの寝技があります。

「僕は寝技で勝負するつもりはないというか、林源平のMMAは打撃で倒す。最初にも行ったとおり、それが一番勝利に近づく方法なので。そのためにテイクダウンディフェンスに重点を置いています。

GENにはテイクダウンひとつ取っても、いろんなタイプの選手が集まっているじゃないですか。安西さんのテイクダウン、崇太郎さんのテイクダウン、米田奈央のテイクダウンは全部違っていて。そういった人たちに、自分から挑んでいきます。それこそ岡見さんに四つ組みだけのスパーリングをお願いしたりとか。さらに試合前は赤沢君とテイクダウンディフェンスを研究し続けています。

もちろん村山選手は打撃も強いです。でも組みを潰して消極的になったり、打撃戦になると僕にとっては良い展開になりますから。そこでブッ飛ばして、ベルトを巻きます!」

■視聴方法(予定)
2023年6月4日(日)
午後2時00分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET, ABEMA PPV ONLINE LIVE、U-NEXT

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【Black Combat05】ブラックコンバット✖DEEPの対抗戦は──3勝2敗でブラックコンバットに凱歌…厳しい

【写真】この陣容で敗れるのは、厳しい(C)PARK JONG HYUK

4日(土・現地時間)、韓国はスウォンのスウォン・コンベンションセンターで開催されたBlack Combat05「Song of the Sword」。
Text by Choi Woo Suk

同大会で実現したBlack Combat vs DEEP対抗戦は3勝2敗でブラックコンバットに凱歌が挙がった。しかも、日本勢の2連勝から3連勝で逆転勝ち。DEEPにとってはある意味、0勝5敗よりもしてやられた結果となった。

<無座別級/5分3R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
Def.3R1分49秒by TKO
赤沢幸典(日本)

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
Def.3R4分39秒by RNC
中村大介(日本)

<バンタム級/5分3R>
キム・ジョンフン(韓国)
Def.2R0分30秒by TKO
山本聖悟(日本)

<ライト級/5分3R>
大原樹理(日本)
Def.1R4分39秒by KO
ユン・ダウォン(韓国)

<女子アトム級/5分3R>
大島沙緒里(日本)
Def.3R0分59秒by 腕十字
ホン・イェリン(韓国)


※同大会のレポートはYouTubeの公開を待ってアップします


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【Black Combat05】ホン・イェリン戦前、大島沙緒里─02─「実は私も打撃が好きなんですよ」

【写真】DEEPミクロ級王者&DEEP JEWELSアトム級王者として、韓国に初上陸 (C)BLACK COMBAT

4日(土・現地時間)、韓国はスウォンのスウォン・コンベンションセンターで開催されるBlack Combat05では、Black CombatとDEEPの対抗戦が行われる。その女子アトム級でホン・イェリンと対戦する大島沙緒里のインタビュー後編。
Text by Kameike Shojiro

大島にとっては、今回のBlack Combat出場がMMAでは初の海外試合となる。韓国女子MMAの新鋭、ホン・イェリンを相手に日本2冠王者として、いかに戦うのか。そんななかで気になる大島の得意技――キムラ・スイープにまつわる秘話が語られた。

<大島沙緒里インタビューPart.01はコチラから>


――もともとBlack Combatについては認識していましたか。

「YouTubeを中心に進めていくスタイルは面白いですよね。それによって大会の知名度が上がっているのでしょうし、アリだとは思います。そういえば大晦日、Black Combatに行ったんですよね。どうでしたか?」

――個人的な感想を言えば、YouTube向けのイベントかと思っていましたがMMAとしてのレベルは高かったです。出場選手の多くは数戦しかしていないので、測りきれないところはありますが……。

「女子の試合はなかったんですよね? でも、それだけのレベルがあって嬉しいです(インタビューはBlack Combatの出場者決定戦の動画配信前に行われた)。私は韓国人といえばパク・シウ選手としか試合していないので、どうなるか全く分かりませんでした。でもここで試合をしないと、私自身のモチベーションも落ちてしまうし、誰が相手でも出たいと思っていました」

――柔道時代も含めて、今回が初の海外試合なのでしょうか。

「いえ、柔道では10年以上前ですけど、ロシアやハンガリーで試合をしたことがあります。冬で寒かったですね。韓国も寒いみたいですし、現地へ行っても試合まで外に出ません(笑)」

――その韓国で対戦するホン・イェリンについて印象を教えてください。

「若いですよね(※現在20歳)。MMAの試合は全て見ました。キックボクシングの試合にも出ているので、そちらの映像も見ています。若さとガッツあふれるストライカーだなと思います。ガンガン前に出てくる選手で、その勢いに飲まれないようにしたいですね」

――今の大島選手にとってストライカーに対する怖さ、やりにくさはありますか。

「それはあります。でも、実は私も打撃が好きなんですよ。今も打撃はAACC以外にも、ずっとムエタイやボクシングジムにも週1ぐらい通っていて。ボクシングジムに行き始めたのは最近で、ムエタイジムはパク・シウに負けた後ぐらいからずっと行っています」

――大島選手のムエタイテクニックは、ぜひ試合で見たいです。

「古瀬戦ではその打撃を見せたかったんですけどね(笑)。次の試合は47.6キロ契約で、ミクロ級よりは重い体重になりますけど、やっぱり打撃は見せたいです」

――ホン・イェリンのMMAの試合を見ると、キャリアは浅いものの成長していることは窺えます。ただし、キックボクシングがベースでテイクダウンのディフェンスは少し難がある。その点は大島選手にとって優位となりますか。

「組めばどうにかなるということはないと思います。柔道時代から韓国人選手はフィジカルトレーニングをやっているイメージで、MMAの世界でも変わらないですよね。もちろんホン・イェリン選手も対策はやってきているでしょうから」

――一方で、敵地での試合ということについては、いかがですか。

「いつもと違う場所で戦うというのは、コンディション面で気をつけないといけないことは多いですよね。でもケージに入ったら周りも見えず、相手と向き合うだけ。それはRIZIN沖縄大会でもそうでしたし、韓国であっても同じだと思っています」

――なるほど。大島選手に、どうしてもお聞きしたことがあります。いつも試合で見せているキムラからのスイープですが、なぜあれほどまでに決まるのでしょうか。

「あぁ、あの引き込み返しですね」

──ハイ。形は引き込み返し、もしくは帯取返しで帯でなく腕絡みで返していくというものです。

「あれは……柔道もMMAも、下になるのは大きなリスクがあるじゃないですか。そのなかで、あの技は本当に何度も何度も練習しないと身につかないんですよ。それこそ高校時代に何百回も失敗しながら、1年半ぐらいかけて身につけました」

――1年半ですか!

「ずっと失敗し続けて、ようやく1回成功して……。だから『ココをこうする』と説明しても、みんながすぐに実践できるようなものじゃないんです」

――相手にしてみれば一度食らったとしても、次の試合でそう簡単に防御できるものではないということですね。

「はい。得意な技って、掛け方が一つじゃないんです。こう防御されたら、こうする――枝葉のように分かれていくので、多少防御されたからといって掛からなくなるものではないですね」

――それだけの期間と練習回数を要しても、あの技を身につけたかった理由は何だったのでしょうか。

「そもそも私が通っていた高校の柔道部で受け継がれている技だったんです。あの引き込み返しともう一つを、ずっと練習する学校でした」

――柔道部で受け継がれている技! 浪漫を感じます。

「だから、何回失敗しても身につけないといけなくて(苦笑)。柔道の試合で抑え込まれても、その2つの技を貫き通します。同じ柔道部の子だったら、MMAでも同じ技ができると思いますよ。あの技を見るだけで、その学校の柔道部だと分かるような技です」

――さらに……あの引き込み返しだけでなく、もう一つ伝統の技があるのですか。

「どちらかというと、私はもう一つの技のほうが得意でした。その技はまだMMAで使っていないので、どんな技か今は言えないんですけど……。柔道と違ってMMAは帯や道着を掴むことがないので、少し難しいかもしれないです。でも、何か方法はあるかなと思っています。

柔道時代にその2つを練習してきたおかげで、MMAでも下になっても返すことができるんですよ。だからテイクダウンに行って下になっても大丈夫だし、下になっても大丈夫だからテイクダウンを狙われるのも怖くない。その気持ちをつくってくれたのが、引き込み返しともう一つの技を教えてくれた、あの柔道部の練習なんです」

■ Black Combat05対戦カード

<無差別級/5分3R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
赤沢幸典(日本)

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
中村大介(日本)

<バンタム級/5分3R>
キム・ジョンフン(韓国)
山本聖悟(日本)

<ライト級/5分3R>
ユン・ダウォン(韓国)
大原樹理(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ホン・イェリン(韓国)
大島沙緒里(日本)

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