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【Grachan71】相手変更の草訳は植田にRNCで敗れる。山田がベルト挑戦アピール、足立はTKOデビュー

【写真】急きょのオファーでキッチリと試合ができるのは、普段の鍛錬の賜物だ。同時に、草訳にも早々に次のチャンスが欲しい(C)GRACHAN

9月15日(日)、東京都江東区のTFTホール500でGrachan71が開催された。ここではメインイベントのほか、強烈なフィニッシュとなった2試合のレポートをお届けしたい。
Text by Shojiro Kameike


<ウェルター級/5分2R+ExR>
植田豊(日本)
Def.2R1分21秒 by RNC
草訳駿介(日本)

今大会のメインは当初、芳賀ビラル海が草訳と対戦予定だったが、試合1週間前に主催者からビラルの負傷欠場が発表された。その5日後——試合2日前に急きょ、植田が草訳とウェルター級契約で対戦することが決定している。試合が始まると、サウスポーの植田がサークリング。互いにローを繰り出すが、草訳が植田にケージを背負わせる。植田はシングルレッグで組み、草訳をケージに押し込む。

右腕を差し上げた植田が草訳をケージ中央に動かし、大外でテイクダウンする。草訳はハーフガードに。植田は草訳の右足を二重絡みで抑え、左腕を枕にして押さえ込んだ。パンチで削りつつパスに成功した植田に対し、草訳がケージ際まで下がりながらハーフに戻す。植田は二重絡みで草訳の足のクラッチをほどこうと試みる。ハーフからガードに戻した草訳だが、ボトムを強いられて初回を終えた。

2R、植田がサークリングから横向きでシングルレッグに入った。草訳の左足を抱えてドライブした植田は、さらに右足を刈ってグラウンドに持ち込む。両足を差し入れてバックマウントを奪取した植田は、草訳の体を伸ばして首に腕を回す。ここはディフェンスした草訳に対し、自ら背中をマットに着かせた植田が一気にRNCへ。うつ伏せになった草訳は、そのまま絞め上げられタップした。

勝利した植田は試合後、今回の試合について次のように語った。
「実は年齢のせいかライト級の体を維持することが難しくなり、フェザー級に転向することを考えていた時に、ビラル選手の負傷欠場を聞きました。どうぞお大事にしていただいて、また練習をお願いします。僕がこの年齢まで格闘技をやっているのは、100パーセント自分のエゴです。もちろん応援に来てくれたり、勝って喜んでくれるのは嬉しいですけどーー本当に周りの人のことを考えたら、こんなに心配かけて迷惑をかけて格闘技を続けていないんですよ。そんな自分でもホームにしている大好きな団体が、メインが潰れて興行が傾いていると聞いたら何とかしたい、って……。次回からしっかりフェザー級の体をつくって、今日返上があったみたいなのでベルトを狙って頑張ります」


<ウェルター級/5分2R+ExR>
山田哲也(日本)
Def.1R3分11秒 by TKO
宇土冬真(日本)

ともにサウスポー。開始早々、山田が一気に距離を詰める。左右ローを散らす山田は、宇土にケージを背負わせるが、宇土の左ストレートも山田の顔面を捉えた。宇土のローをすくいに行った山田は、そのまま宇土をケージに押し込むも切り返されてしまう。ケージを背にしながら、ボディロック&小外刈りでテイクダウンを狙う山田。一度は踏ん張った宇土だが、山田が再び小外刈りを仕掛けて背中を着かせた。

ハーフガードの宇土はケージキックを狙うも、パスを仕掛ける山田に対してケージから足を離すことに。山田の腰骨を押し、Zハーフでパスを防ぐ宇土。山田は左腕を枕にして宇土を押さえ込む。ケージ際でパス&マウントを奪取した山田だが、宇土がハーフに戻してから立ち上がった。ボディロックで組みケージに押し込む宇土だが、反対に小外刈りでグラウンドに持ち込まれてしまう。すぐにマウントへ移行した山田が連打を浴びせると宇土は防戦一方に。バックマウントで宇土の体を伸ばした山田は、パンチを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

勝利した山田はマイクを握り「最低限課せられたフィニッシュはできたと思うので、次に自分が試合をする時はチャンピオンの桜井(隆多)選手に挑戦させてください。自分がチャンピオンになります」とベルト挑戦をアピールしている。


<バンタム級/5分2R+ExR>
足立晃基(日本)
Def.1R4分12秒 by TKO
内山国光(日本)

サウスポーの足立がガードを下げて、右ジャブで距離をつくる。内山がフェイントから距離を詰めてくると、足立の右ジャブが顔面に突き刺さる。回ってケージ中央を取った足立は、左ハイから右スピニングバックエルボーに繋げる。さらにワンツーから組んだ足立が内山をケージに押し込む。ボディロックで組まれた内山は、下がりながらギロチンで引き込んだ。ここで内山の左目から流血が見られる。内山は足立の右腕を取って絞り上げていく。立ち上がった足立の右足を抱え、鉄槌を受けながらもスクランブルに持ち込む。

立ち上がる足立をケージに押し込む内山。ケージ中央に向けて投げを見せるも、踏ん張った足立にトップを奪われてしまう。スイープから立ち上がる内山に対し、足立は首相撲から左ヒザを突き刺す。この一撃で内山の動きが一瞬落ちた。左ストレートから左ハイを2発見舞った足立が、内山をケージに詰めて連打を浴びせ、ダブルレッグで尻もちを着かせる。内山の出血が大量に。

一度離れた足立が、内山をケージに押し込めてパウンドを連打する。スクランブルに持ち込む足立が内山を連打で追い詰める。足立が内山をケージに押し込んだ残り1分、レフェリーがブレイクをかけドクターチェックが入る。内山の出血は止まったもののストップ。元体操選手の足立はケージに昇り、鮮やかなバク転を決めた。

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【Grachan71】ビラル×草訳、どちらがライト級王座に近づくか。MMA甲子園王者もプロデビュー

【写真】勝者はベルト挑戦となるか。果たして――(C)GRACHAN

4日(日)、GRACHAN実行委員会より9月15日(日)東京都大田区の産業プラザPIOで開催されるGtachan71の対戦カードが発表された。同大会では、ライト級で芳賀ビラル海と草訳駿介が対戦する。
Text by Shojiro Kameike


現在、Grachanライト級王者の原口伸はRoad to UFCに出場中だ。昨年ライト級でエントリーした原口だが、今年はフェザー級で参戦している。正規王者がRTU参戦中ということもあり暫定王座が設置され、昨年12月には林RICE陽太がベルトを獲得した。

原口と林RICEによる王座統一戦の実施は、原口のRTUの結果次第&フェザー級に転向するかどうかに関わってくる。そんななか、ライト級でランキングを挙げてきたのがビラルだ。ビラルはMMA戦績こそ4勝4敗とイーブンだが、プロデビュー以降は4連敗からの4連勝と、Grachanライト級の中で最も勢いに乗るファイターであることは間違いない。特に今年3月(Grachan68)の岸本戦、続く5月の藤村健悟戦(Grachan79)では安定したゲームメイクを見せている。藤村戦は藤村に背中を着かされながらもハーフネルソンで相手の体力を削り、残り10秒でアメリカーナを極めた姿からは、以前よりも試合で勝つ術が明確になっている印象を受けた。

長身&これだけのリーチ差から繰り出す右は脅威だ(C)GRACHAN

対する草訳は、ビラル×藤村と同じ大会で大道翔貴をわずか38秒でKOし、ランキング入りしている(現在7位)。MMA戦績は3勝1敗で、3勝は全てKOによるものだ。昨年8月のプロデビュー戦は、相手がマットに手を着いている状態でヒザ蹴りを顔面に突き刺し、反則負けを喫した。以降は3連続KO勝ちを収めており、190センチの長身から繰り出されるパンチは、ライト級ファイターにとっては脅威だろう。そんな草訳にとっては、ライト級ランク上位入りとベルト挑戦に向けた重要な一戦となる。それはビラルにとっても同じ。今後のライト級のベルトを巡る戦いの一つとして見逃せない対決だ。

第1回MMA甲子園全国大会フェザー級優勝の足立(C)MMA KOUSHIEN

また、今大会では今年2月に「第1回MMA甲子園全国大会」でフェザー級を制した、奈良のM3FIT所属の足立晃昭がプロデビュー戦を行う。相手は同じくプロデビュー戦の内山国光だ。足立はMMA甲子園の地区予選から無敗で全国を制している。一方、茨城WIZARD MMA所属の内山はGrachanのアマチュア部門「Grachanチャレンジ」にも出場経験のあるファイターだ。アマチュアで異なる道を通ってきた両者のデビュー戦にも注目したい。

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