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【Gladiator023】世羅智茂と王座決定T決勝、森戸新士─01─「優勝し、もう一度ジョセフ・チェンと」

【写真】常に冷静、常に丁寧。そりゃあ、強いでしょう(C)SHOJIRO KAMEIKE

29日(土)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023にて、PROGRESSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座を賭け、森戸新士と世羅智茂が対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年1月に森戸を下してベルトを巻いたジョセフ・チェンがADCC世界選手権を目指すため、ADCCトライアル終了までケージの中で戦うことを一旦休止したことで、暫定王座決定トーナメントが6月大会よりスタートした。

結果、森戸がトーナメント1回戦で網藤雄太を、世羅は加賀谷庸一朗をそれぞれ下して決勝に進出。その森戸は7月にIBJJFアジア選手権でアダルト黒帯ライト級を制し、来年のムンジアル出場権をゲットした。続く8月にはJBJJF全日本ノーギ選手権のアダルト黒帯ミドル級&オープンクラスでも優勝し、11月にはADCCアジア&オセアニア予選出場も予定している森戸に、現在の好調ぶりの理由を訊いた。


――6月のトーナメント準決勝戦から今回の世羅戦まで、ハイペースで試合をこなしていますね。それもギとノーギ、異なるルールの試合で極めまくっているとネット上でも評判になっています。

「ありがとうございます。試合のペースに関しては、コロナ禍で試合ができない時期を除けば、毎年これぐらいは試合に出場しています」

――これだけのペースで試合をこなし、かつ勝利しているということはご自身にとっても好調といえるのでしょうか。

「うーん、勝ってはいても自分に足りないものが多いので、どんどん試合に出て上達していこうと考えています。もちろん良い結果を出すことができて嬉しいです。でもアジアを制したら次は来年のムンジアルに向けて準備していかないといけないので……まだまだ、これからですね」

――ムンジアルは来年が初出場となるのですか。

「そうなんです。色帯時代にもムンジアルには出たことがなくて。国際大会でいえばパンアメリカンは紫帯時代に2回出ていて、あとはアジア選手権に出られる時は出るというぐらいでした」

――今年に入り、森戸選手の中で変わってきたことや変えてきたものはありますか。

「取り組み自体は、それほど変わっていないですね。今までどおりやってきたことが、さらに強くなっている感覚は得ています。それが今の結果に繋がっているのかな、とは思います」

――練習仲間である摩嶋一整選手に森戸選手のことをお聞きしたところ、摩嶋選手は「引き込んで足を取りに行くというイメージだったが、今はスタンドレスリングとケージレスリングが強くなっている」と仰っていました。

「それはそうですね。プログレスの試合に出ることによって鍛えられた部分もあります。それはADCCを見据えて練習しているものでもありますし。ノーギでいえば実際にADCCで勝っている岩本健汰選手のスタイルも参考にしたりとか。今のトップ選手のスタイルを参考していたら、自然とスタンドレスリングとトップからの攻めを練習するようになります。そういうスタイルの変化はありますけど、トップクラスを目指すためには当たり前のことをやっているだけなので。それを試合で試していきたいし、どんどん上を目指していきたいです」

――どこまでも謙虚な森戸選手です。今までは極めの強さがなかった……というわけではなく、下からどんどん極めていた。現在はテイクダウンとトップからの攻めとサブミッションというスタイルが加わっているインパクトが強いのでしょう。

「僕自身も強くなっていると思いますし、あとは相手もどんどん強くなっていますから、そこで極めて勝っているという印象が強くなっているのかもしれませんね」

――サブミッションの精度が高まっている面もあるのでしょうか。

「極める技術が高まっていることはもちろんですが、もうひとつはポジションに対する理解が深まってきています。サブミッションもポジショニングによるコントロールが強ければ強いほど、しっかりホールドして極めることができるようになりますから。ノーギでも足関節の選択肢が増えたり、パスガードを狙いながらサブミッションを散らすことができる技術も研究しています。そのパターンがハマれば極めることができる。結果、一本勝ちが増えているのかなと思います」

――スタイルが変わったというよりも、幅が広がったということですね。

「スタンドレスリングを鍛えれば、まず自分が上を取るか下を取るかの選択ができますよね。相手によって戦術を変えることもできます。あとは今のノーギだと、下になったらレッスルアップで上を取りに行くことも必要です。スイープする時も強い相手だと、返し切れずに相手が片足ケンケンで立ってくる。

やはりレスリング力を鍛えることで、スイープ力も強くなる――つまり全局面で強くなるということですよね。さらに、スタンドレスリングを嫌がる相手からバックを奪えたりと、サブミッションに繋がる展開が増えます」

――なるほど。今年のアジアで優勝してムンジアル出場が確定しているわけですが、もうムンジアルまでポイントを稼ぐために国際大会に出ることはないのでしょうか。

「いえ、獲得したポイントによってトーナメントで入る枠も違ってくるのと、やはり国際大会の経験を積みたいです。道場の運営も考慮しながら、出られる大会には出たいですね。それはギでもノーギでも、同じことが言えます。ノーギだと11月25日にシンガポールでADCCアジア&オセアニア予選があって。すでにジョセフ・チェンはヨーロピアンで勝っているじゃないですか(※9月16日にポーランドで行われたADCCヨーロピアン予選で、77キロ級を制し世界大会出場を決めている)。

だから前回のようにアジア&オセアニア予選には出てこないと思いますが、それでも岩本選手ほか強豪が揃いますよね。できればワールドノーギにも出たいです。ただ、日程が12月7~9日と、ADCCアジア&オセアニア予選と2週間しか離れていないし、ワールドノーギには出るのは難しいと思います」

――ジョセフ・チェンとは今年1月にプログレスで対戦し、敗れています。ADCCでリベンジを狙いたいですか。

「ジョセフ・チェンがまたプログレスに出るなら、プログレスでも再戦したいですよ。今はジョセフ・チェンの評価がさらに爆上がりしていますし、そんな相手と勝負できるチャンスも多くはないので。ADCCとの兼ね合いもあるので予定は分かりませんが――今回のトーナメントで優勝し、もう一度ジョセフ・チェンと試合がしたいです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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【GLADIATOR023】ユン・ダウォンと再起戦、河名マスト「レスリングに何を足していくのか」

【写真】敗北を糧に、3カ月だが目指す場所が目指す場所なので──しっかりとした進化を見せて欲しい(C)TAKUMI NAKAMURA

30日(土)大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023にて、河名マストがユン・ダウォンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

6月のグラジエイター初参戦=フェザー級王座決定T準決勝でパン・ジェヒョクに判定負けを喫した河名。ジェヒョクをテイクダウンできない試合展開だったが、打撃でジェヒョクと向き合ったことは大きな経験になった。このジェヒョク戦をきっかけに河名は自分のレスリング力をMMAでどう活かすかを深く考え、取り組んできたという。グラジエイターでの王座獲りへ再出発する河名に話を訊いた。


──試合が目前に迫ってきました。今のコンディションや仕上がりはいかがでしょうか(※取材は25日に行われた)。

「あとは体重調整と疲労を抜いてって感じですね」

──前回GLADIATOR022でのパン・ジェヒョク戦はスプリット判定での敗戦でした。あの試合を振り返っていただけますか。

「自分自身がやりたかったこと、レスリングでテイクダウンして押さえ込んでコントロールすること、それができなかったですね。ジェヒョク選手にそこをしっかり対策されていました。そうした反省点もありつつ、自分のやりたいことができなくて打撃をやらなくちゃいけないという意味で、最後ビビらず打撃の攻防ができたことは自分の中の収穫だと思っています」

──ジェヒョク選手は片足立ちの状態でテイクダウンされない技術、バランスが非常に目立ちました。例えばレスリングでもああいったタイプの選手はいるのですか。

「テイクダウンされない粘り強さにも種類があって、背中が凄く柔らかくて、フォールできそうでできない選手もいれば、ジェヒョク選手のように倒れないためのバランス感覚がいい選手もいます。彼は体は凄く柔らかいわけじゃないと思うんですけど、見た目とは違う重さを感じました。実際に触ってみて」

──そのテイクダウン耐性は意外でしたか。

「自分の中でももうちょっと簡単にテイクダウンできると思ったんですけど、いざ試合でテイクダウンを仕掛けた時の攻防で、そこは相手にアドバンテージがあったのかなと思います」

──そうした展開の中で打撃の攻防があり、そうなる準備もしていたのでしょうか。

「そうですね。一応対応できる…ぐらいには準備していました。それで言うと打撃の距離が遠かったから、テイクダウンを切られたという反省点もあったんですよね」

──打撃の攻防をやったからこそ、そこが分かったということですか。

「もう半歩、もう一歩詰めて、怖がらずに近い距離で打撃の攻防ができていればレスリングにもつながるし、レスリングが打撃にもつながると感じました」

──打撃の距離設定で打撃・レスリングどちらにも活かせる部分があるわけですね。

「はい。だからジェヒョク戦以降はその距離感、もう一歩近い距離で打撃のやり取りをする。自分が打撃で押されて距離を外した時にどう詰めるのか。そういうところを考えながら練習しています」

──その練習の中で新たに気づけたことはありますか。

「結局、プレッシャーをかけ続けなければ僕のレスリング力は相手にとって怖いものじゃないんだなと思いました。離れた距離で、相手がテイクダウンを見切れる距離にいるんだったら、僕のレスリング力は武器にならない。自分も怖いですが、そこで一歩踏み込んで、相手に対して何かあるというプレッシャーをかけ続けることが大事だと思うようになりました」

──ザ・ワンTVの密着映像を見させてもらって、MMAを始める際にレスリングは捨てなきゃいけないと思っていたと発言されていましたよね。ここまでの話と合わせて、河名選手は自分のレスリング力をどう活かすかを悩んでいたのかなと思いました。

「レスリングはマットの真ん中でどちらがバランスを崩して倒せるかという競技で、MMAの場合は倒されそうになったらケージまで移動すればいいし、倒されても攻防は続くじゃないですか。テイクダウン一つとっても、ケージを背負っている相手にテイクダウンに入る時は、MMAとレスリングで重心の置き方が違う。そういうところでレスリングでやってきたことがMMAに繋がっていないんじゃないかという怖さがありました。でもそれはMMAの練習を続けていくうちにケージレスリングのテクニックのコツを掴んできて、重心の置き方やプレッシャーのかけ方など、ここはレスリングと一緒だな、違うなと噛み砕くことができるようになってきました」

――改めてですが、河名選手の話を聞いていて、レスリングは倒し合いが前提の競技なので、テイクダウンするための間合いや距離という攻防は少ないわけですね。

「レスリングは相手の手首を触ることができる距離からスタートするものなので、そこは大きな違いですよね。用意ドン!のスタート位置が全く違うので、1Rが始まってどう距離を潰すのか、間合いを取るのか。本当にレスリングとは違うなと思いますね」

──経験を積むという部分でも河名選手はデビュー当初から積極的に試合をこなしていますが、それはジムの意向だったのですか。 

「もともと打撃がない世界で生きてきて、試合でしかない発想や感覚もたくさんあるので、八隅さんと話し合って、たくさん試合をしようという方向になりました」

──今大会では韓国のユン・ダウォン選手と対戦します。ダウォン選手にはどんな印象を持っていますか。

「相手は戦績を見ると5勝すべてが一本勝ちで、そこまでレスリングには重点を置かず、テイクダウンされても、下になってバックを取り返したり。下からの寝技に自信があるからこそレスリングで勝負しなくてもいいと思って戦っている選手かなと思います」

──前回戦ったジェヒョク選手とは真逆のスタイルだと思いますが、どのような試合展開をイメージされていますか。

「前回は倒す倒さないの攻防が一番の肝だったんですけど、今回は倒し際ですね。倒す時にどういうポジションを取るのかが勝負になると思います。組みで相手をコントロールする中でパウンドをコツコツ当てたり、それを嫌がって相手が動いてきた時に、どうフィニッシュするかをイメージしながらトレーニングしています。いいポジションを取らせなければ一方的な勝負もできると思うし、逆にそこを一瞬でも譲ってしまったら、ピンチが訪れる。お互い相手をコントロールする前の際の部分が今回の勝負所だと思います」

──ダウォン選手はレコード的にイーブンの選手なので、河名選手としてはしっかり勝って次につながる勝利が必要な相手だと思います。

「同じ日にフェザー級のタイトルマッチがあると思うんで、ここでしっかり勝ってベルトに挑戦できればと思います。そこからUFCや海外を目指して頑張っていきたいです」

──河名選手は中村倫也選手のセコンドでUFCにも帯同していますが、やはりあの舞台で戦いたいという想いがありますか。

「前回も倫也のセコンドでシンガポールに行って、会場や試合前までの空気感を体感して、やっぱりここでやりたいなと思いました」

──中村選手や太田忍選手など、河名選手と同世代のレスリング出身選手がMMAで活躍していることをどう感じていますか。

「嬉しいですね。レスリング選手がこれだけ通用していて、自分のことを信じて続けていれば間違いないなと思いました。米国ではレスリングがMMAの必修科目になっていますが、日本のMMAでは今やっとそこまで来たというか。レスリングの重要性と有用性がやっと認知されてきたと思います。

やっぱり組み技、特にレスリングは本当に長い時間をかけないとできないと思うんですよ。先日のRIZINの金原(正徳)さんの試合じゃないですけど、僕は1日や2日でできるようにならないことをずっと積み上げてきた過去があるし、それは間違いなくMMAをやる上でアドバンテージになると思うんですよ。そこに何を足していくのか。それがこれから自分がやっていくべきことだと思います」

──それでは最後に今回の試合を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをいただけますか。

「今回は確実にフィニッシュして勝ちます!」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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【Gladiator023】三度バルカ……蒙古襲来。竹本啓哉の挑戦を受けるテムーレン「全てにおいてカンダの下」

【写真】3月、6月に続き、早くも3度目の来日となるテムーレン。モンゴルのイケイケ・キャラだ(C)MMAPLANET

30日(土)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023。そのメインイベントで、テムーレン・アルギルマーが自らの持つGladiatorバンタム級王座の初防戦を戦う。

3月の初来日ではスラムから神田T800周一をパウンドアウト。6月にその神田の持つ同王座に挑戦し、激しいスクランブル戦を制してテムーレンはベルトを巻いた。さらにGP後半戦の消滅を受けて、竹本啓哉の挑戦を受ける(本来は12月大会で対戦予定だった)こととなったテムーレンをインタビューすると──いつも通り、いやいつも以上に強気のテムーレンがいた。


──30日に初防衛戦が控えています。今の気持ちを教えてください(※取材は3日に行われた)。

「初防衛戦を迎えて、とてもエキサイトしているよ。防衛戦というのは、自分が本当のチャンピオンなのかを証明する機会なので。そういった意味でも、とても楽しみだよ」

──3月にグラジエイターで初めて戦い、6月にベルトを奪取。かなりタフな試合になりましたが、ベルトを巻いた試合についてはどのような感想を持っていますか。

「カンダが相当に自分のことを研究していて、3月の試合よりも遥かに厳しい戦いになった。ただし、自分も3月にカンダと肌を合わせて彼のことを理解できていた部分もあり、成長もしていた。最終的には戦略的な部分で、勝つことができたと思っている」

──あの試合で学べたことはありましたか。

「あの試合以降は、特に組み技を強化しようと練習してきたので、耳のカリフラワーが大きくなっているよ(笑)」

──テイクダウンは圧倒的に強さを見せていましたが、組みでもどのような面を強化してきたのですか。

「立ちレスだけでも、寝技だけでもなくバランスよく練習している」

──神田選手はテムーレンが最初から飛ばすので、スタミナ勝負という考えがあったようです。

「スタミナには自信があるよ。ただ試合展開によって、思った以上に早く疲れることもある。そういうところを見て、カンダは作戦を立ててきたんだろう。ただカンダが見落としているのは、モンゴルで試合をするのと日本で試合するのは全く違うということ。

ウランバートルは標高が1300メートルあって、酸素が少ないんだ。だから凄く疲れやすい。日本は全くそんなことがなくて、減量のために走っても全く疲れない。実際に試合になっても、すぐにモンゴルとは全然違うっていうことは体で感じていたよ。つまりは5分3R、ガンガン行けるということだよ。

何よりスタミナ配分を考えるよりも、僕自身はラウンド毎に自分が持っているモノを全て出したいと思っている。そういうスタイルだから、カンダは僕がスタミナはないと勘違いしたんじゃないかな」

──ところで所属するマザーライMMAの皆がトレーニングしていた112ファイトアカデミーが売却されたと聞いています。ケージもある素晴らしいジムだったのですが、今の練習環境は問題ないですか。

「112が閉鎖されたので当然、練習場所は代わったよ。僕らは元々シレンベーリというボクシングのクラブで練習していて、キックとMMAの指導も始まったことでジムが手狭になったから、別の場所で練習することにしたんだ。それがマザーライで、シレンベーリのMMAチームは別の場所で、支部のように活動していたんだよ。MMAに特化した練習場所だったけど、その場所が使えなくなり112を借りるようになった。でも112も閉められたから、またシレンベーリでトレーニングしているよ。

シレンベーリにもケージはあるので、金網を使った練習はできている。それとシレンベーリとは別に、レスリングマットが敷かれた場所でグラップリングのトレーニングもやっている。今はその2カ所で練習していて、練習仲間は変わりない。選手レベルの皆とトレーニングができているよ」

──では挑戦者、竹本選手の印象を教えてください。

「カンダより、下だ。立ち技、レスリング、寝技、全てにおいてカンダより下だ」

──竹本選手は、その神田選手とは1勝1敗ですが。

「それは知っているよ。タケモトとカンダの試合映像は、判定までいった試合を見た。確かにタケモトは得意な形になった時は強さを発揮するけど、僕との試合ではそうはならない。この試合に関しては、100パーセント勝つ自信がある。タケモトにはしっかりと練習して、試合当日を迎えて欲しい。僕はハードな練習をしているから、さらに強くなっているしコンディションも上々だ。どれだけ強くなっているのか、9月30日にしっかりと見せたいと思っている」

──テムーレンの活躍も含め、グラジエイターでは韓国、モンゴル、フィリピン勢と国際化が進み、そういう国際戦で勝ちたいと新たにグラジ参戦を決める日本人選手がチラホラと出てきそうだという話を聞きます。

「自分としては『戦いたい』と思える強い選手が来てくれるなら、絶対に戦うよ」

──では最後に今回の試合を楽しみにしているファンに一言お願いします。

「自分のことを応援してくれている日本の人々に感謝している。次の試合も期待を裏切らないよう戦い、僕のファンがもっともっと増えるような試合をしたいと思っている」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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【Gladiator023】グラジ初出場、八木敬志と対戦──エフェヴィガ雄志「肌を合わせて違いが分かった」

【写真】キルクリフFCとCombate Globalの経験が如何にエフェを進化させたか(C)TAKUMI NAKAMURA

30日(土)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023にエフェヴィガ雄志が出場し、八木敬志と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

アジアのフィーダーショーを目指し、韓国、モンゴル、フィリピン人ファイターの招聘を続けることで、Gladiatorのケージの中が変わりつつある。顕著なのはプレリミ出場選手の顔触れ、そして実力のアップだ。そのなかで米国でCombate Globalで勝利したエフェの出場はトピックス。対戦相手の八木は格闘DREAMERS出身。マッチョファイターを相手に海外武者修行の成果を見せることはできるのか。キルクリフFCとCombate Globalの経験をエフェに尋ねた。


──Gladiator023で八木敬志選手と対戦するエフェヴィガ雄志選手です。まずキルクリフFCでのトレーニング、5月Combate Globalでのジェラルベルト・カスティーリョ戦も含めた米国での日々を振り返っていただきたいと思います。

「米国に行ったのが2月の終わり頃で、それから約3カ月練習させていただいたんですけど、最初の1カ月は初めて米国で生活することもあって、色々と苦しい時間でしたね。ジムは外国人選手ばかりだし、自分が全くジムに慣れていない中で、強度が高い練習やスパーリングもガチガチにやっていたんで、その圧力に押されてしまいました」

──単身一人で米国に渡ったのですか。

「行くのは一人だったんですけど、ジムの先輩だった佐藤天さんがあっちのファイターズハウスにいて。天さんは3年ぐらい米国に住んでいて、米国の生活にも慣れているんですよ。その天さんがいてくれたっていうのは大きかったですね。勝手知ったる人がいてくれて、日本語でも色々と説明してくれました。僕も英語は一応分かりますけど、ペラペラっていうことはないんで。あともう一人、木下憂朔がいて、途中から井上直樹君も来て、最初は天さんと僕の2人だったんですけど、最大では4人いました」

──練習面で最初に驚いたことは練習強度やスパーリングの激しさですか。

「キルクリフは練習が激しいというのは聞いていたんですけど、思っていた以上に激しかったです。あとは技術で言うとテイクダウンですね。米国はレスラー上がりの選手が凄く多くて、壁レスの技術は日本でもかなりやりこんでいたので、そこまですごいとは思わなかったですけど、平場で壁がないところでのテイクダウン技術にはかなり差を感じました」

──最初の1カ月で練習や生活に慣れ、そのあとはどのようなことを練習で学んだり、意識できるようになったのですか。

「コーチのヘンリー(・フースト)たちにもミットを持ってもらうようになり、打撃ではステップを使うようにと指導されました。キルクリフに来た当初は動きが固くて『もっとステップを使ってもっと自由に動け』と言われて。そこからステップワークはかなり良くなりました」

──ABEMA格闘チャンネルの公式YouTubeチャンネル「Fighter’s Diary」でもヘンリーコーチから「足を使え」と指導されている場面がありましたが、そこは口酸っぱく言われていたことなのですか。

「『足を動かせ』と『ガードを上げろ』はずっと言われていました。MMAはグローブが小さいので、僕はキックボクシングほどガードは意識してなかったんですよ。でもキルクリフでは、それがジムのスタイルでもあるんですけど、ちゃんとハイガードにしてステップを多く使うように指導されました」

──打撃における基本的なことですが、それをやることで変化はありましたか。

「はい。ガードとステップを見直して、打撃の被弾がだいぶ減りましたね」

――打撃以外の部分ではいかがでしょうか。

「レスリングコーチのグレッグ(・ジョーンズ)にいつも言われていたのが『テイクダウンは爆発力だ。爆発力がないと話にならないから、テイクダウンに入るときは爆発力と瞬発力を意識しろ』なんです。テイクダウンに入ってからの技術もいいけど、まずは『思い切り行け!』と言われていました」

──テイクダウンは爆発力、は面白い考えですね。

「もし口で言われただけだったら、僕も漠然としたまま終わったと思うんですけど、実際にそう指示されてテイクダウンを決める選手がたくさんいるんで、そういう選手の動きを見て、自分なりに練習しました。この角度で入ればいいんだとか、この状況になったら力を使って強くいけばいいとか。ただ指導されるだけじゃなく、肌でその教えを実感できたことは大きいです」

──練習そのものは実戦的なものが多かったのですか。

「基本的に午前中は強度高めの練習で、月水金はレスリングベースのドリル。金曜日は柔術の日もあるんですけど、レスリングをやることも多かったです。最初はドリルなんだけど、だんだんスパーに近くなっていってみたいな練習で、ハードなスパー系の練習は火・木の2日でした」

──1週間をトータルで見てスケジュールが組んであるのですね。

「そうですね。午前中に激しい練習をするので、午後は打ち込み中心で技術的&テクニカルな部分を磨くほうが多かったです」

──それだけ日々練習が充実していると、1日1日気づきも多かったのではないですか。

「気づきは本当に多かったですね。これまで知らなかったこと、テクニックもたくさんありましたし、それこそカマル・ウスマンやジルベウト・バーンズなど凄い選手がたくさんいる中で、見て学べたことも大きかったです」

──これも「Fighter’s Diary」を見させてもらった感想ですが、エフェヴィガ選手がキルクリフのトレーナーから信用や信頼を得ていて、指導にもすごく熱がこもっていると思いました。エフェヴィガ選手自身がキルクリフの練習に溶け込んでいる感触はありましたか。

「結構感じましたね。木下君は英語は喋れないですけど、自分から他の選手やコーチともコミュニケーションを取りに行くし、自分は英語がそこそこ喋れるんで、スパーやドリルが終わった後『あれはどうやってた?』など、ドンドン質問してコミュニケーションを取るようにしていました。その繰り返しで、選手やトレーナーと関係を築くことができました。来た当初はグレッグから『なんでお前は自分から行かないんだ!』と怒られましたし、天さんにも『あいつ、もっと行かないと日本に帰すぞ』と言っていたそうなんです(苦笑)」

──人づてに聞くと余計にダメージが大きいですね(苦笑)。

「でもそれを乗り越えると、グレッグから『今のは良かったぞ!』と言ってもらえるようになりました(笑)」

──そう考えると3カ月という長期滞在がよかったようですね。

「はい。締めが試合だったので、実際の練習期間は2カ月半くらいだったんですけど、1カ月だったら練習に慣れたところで終わっちゃっていたと思います」

──そのCombate Globalでのカスティーリョ戦ですが、1Rにパンチを効かされて、徐々にテイクダウンも織り交ぜて盛り返すという、キルクリフでの練習が試されるような試合展開でした。

「開始直後に右フックをもらった時は本当に焦りました。ダメージも多少ありましたし、精神的な動揺も大きかった。これはヤバい、と」

──しかもパンチのもらい方もよくなかったですよね。足を使ってガードを上げろと指示されていたにも関わらず、それを実践する前にもらったような形で。

「試合前に天さんと一緒に相手の映像を見ていて『これを気をつければ大丈夫』って話した“これ”を一番最初にもらいました(苦笑)」

──言い方を変えれば、警戒している技をもらってしまうのも試合だから起こりうることです。そこからの立て直し方というのは?

「あそこで1回やられて、相手をケージに押しこんだところで冷静になって、あとはもう行くしかないと思いました。セコンドの長南さんと木下君にも発破かけてもらって。ちょっと距離は詰まりすぎでしたけど、とにかく前に出るしかないと思って、それでキルクリフでやってきたレスリングのテイクダウンが役立ったんで、そこは本当に良かったですね」

──長期合宿を経て、最後に試合で締めるというのは、本当に内容の濃い時間になったようですね。

「練習するだけじゃない学びもあったし、試合中に自分にフィードバックがあったので、めちゃくちゃ充実していました」

──今、日本ではどのようなことを意識して練習されているのですか。

「キルクリフで学んだことはたくさんあるんですけど、若干激しいスパーに慣れていたからか、ちょっと雑なところが増えてたりしたんで、そこを長南さんに調整・指摘してもらっています。あと自分はまだテイクダウンのレベルが低いので、中村倫也さんに専修大学のレスリング部を紹介してもらって、そこに行かせてもらったり、純粋なレスリングの練習を始めました」

──そして今回、GLADIATORで試合が決まりました。日本に戻ってきて、このぐらいの時期に試合をしたいという希望があったのですか。

「帰国してすぐ試合を探してもらっていたんですけど、なかなか相手が見つからなくて、ようやくここで決まったという感じです」

──対戦相手の八木選手の印象は?

「パワーがある選手なんで、そこに気をつけながら戦いたいと思います。特徴がハッキリしている選手ですね」

──対策や攻略法はイメージできていますか。

「自分の基本的な強みはリーチとパンチ、蹴りを活かした戦いなんで、そこをしっかり意識して戦おうと思います」

──この試合を含めて、これからどう自分のキャリアを作っていきたいと思っていますか。

「GLADIATORのあと、どこで試合するかはまだ分からないですけど、どこで戦うにしろ、一つ一つ自分が確実に勝ち星を積み上げて、いずれは北米のプロモーションでやりたいと思っています。キルクリフには世界のトップ選手たちがいて、まだ自分がそのレベルに達していないことも分かったし、そこに追いつけるようにしっかりレベルアップをしていきたいです」

──肌でその差を感じることができたのも大きかったですか。

「そうですね。実際にUFCとかBellatorなどトップぷろもーしょんで戦っている選手と肌を合わせて、そのレベルが分かったことは大きかったです。彼らとの差を身近に感じて、自分と彼らの差にリアリティが出たところは大きいです」

──では最後に次戦に向けてファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「米国武者修行では試合までさせてもらって、その練習と試合で学んだこと、日本に帰ってきて新たに学んだことを含めて、さらにレベルアップした、強くなった姿を見せられると思うので、楽しみにしていてください」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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Gladiator Gladiator022 Gladiator023 KTT MMA MMAPLANET NavE o Progress Torao YouTube   イ・イサク エフェヴィガ雄志 ダギースレン・チャグナードルジ チハヤフル・ズッキーニョス チャンネル テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク ユン・ダウォン 一慶 世羅智茂 八木敬志 前田吉朗 南友之輔 吉田開威 和田教良 川北晏生 森戸新士 河名マスト 竹本啓哉 藤井章太 阿部光太 高木亮

【Gladiator023】藤井章太が2年振りの試合でKTTの新鋭と。吉田開威と南友之輔、注目─空手からの挑戦

【写真】韓国の4勝0敗が、弱いわけがない(C)MMAPLANET&KTT

5日(火)、GLADIATORより30日(土)に豊中市176BOXで開催されるGLADIATOR023 の追加カード&全大会対戦カードが発表されている。
Text by Manabu Takashima

MMAのタイトル戦が2試合、フォークスタイルグラップリングのタイトル戦が1試合、さらに河名マスト&チハヤフル・ズッキーニョスの再起戦、エフェヴィガ雄志の初参戦や前田吉朗✖NavEの組み技マッチと上位カードが固まっていた同大会。今回の発表で全21試合が組まれることが明らかとされ、そのなかにミドル級チャンピオン藤井章太がKTTの新鋭イ・イサクと対戦するカードが含まれている。


2年振りの参戦となる藤井の相手を務めるイ・イサクのMMA戦績は4勝0敗で、柔道で韓国全国大会3位に2度輝く実績を残しているという触れ込みの新鋭だ。

藤井は過去7年間で2試合、2018年7月にTORAOで1分12秒、2年前の9月にグラジで一慶と戦い2R0分29秒でKOするなど、ケージで戦った時間は2021年7月デビューのイ・イサクよりも短い。そのイ・イサクもデビューから3試合は全て1Rフィニッシュを収めており、23歳という年齢もあって一気呵成に試合開始直後から攻めてくることが予想される。

その初手の対応が藤井には非常に大切になる一戦だ。この他、上記にあるようにTRIBE TOKYO MMAからエフェヴィガ雄志の出場が決まっていたが、さらに川北晏生、阿部光太とTTM勢が参戦する。川北は3回戦で藤原克也と。2度目のグラジ出場となる阿部は、前大会で実現しなかったスティーブ・ギレスピではなく森井翼と戦うこととなった。

プレリミ~メイン~ポスリミという流れを今年から導入しているグラジは、アジアのフィーダーショー化を目指すことを宣言──韓国、モンゴル、フィリピンから選手を招聘し国際戦を強化してきた。そんな国際戦目指してからメインカード以外の出場選手のレベルが顕著に上がっている。

これはJ-MMA全般に当てはまることだが、他競技で結果を残した選手の転向の波はグラジにも訪れつつある。それが今大会でいえば吉田開威と南友之輔の出場といえよう。

ともに剛柔流を学びながら、吉田は硬式空手やフルコン、南のポイント制のKTFルールで目覚ましい活躍をしてきた。いや、してきたという書き方は語弊がある。なぜなら吉田は今も空手で活躍し続けているからだ。

2019年にカザフスタンで開催されたIKKFアジア硬式空手で優勝経験がある吉田は、今年も第15回全日本総合武道選手権大会で2冠獲得。

さらに総合武道杯無差別級で優勝&ハードコンタクト空手部門軽中量級の部も頂点に立ち、さらには第37回全日本硬式空手道選手権大会の中量級で2連覇を達成している。

今回がプロ2戦目となる吉田に対し、デビュー戦を迎える南はカデットで世界王者となり、ドバイで行われたプレミアリーグで2位入賞とジュニア時代に活躍し。

名門・近畿大学進学後はスネの負傷で個人戦では結果を残せなかったが、大学選手権団体戦で2位を獲得している。空手家としてMMAを戦うのか。MMAファイターとして空手を駆使するのか。吉田✖空、南✖小松祐貴戦で確認したい。

以下、プレスリリースに寄せられた藤井とイ・イサクの今回の試合に向けての意気込みだ。

藤井章太
「GLADIATOR023大会で国際戦を組んで頂きありがとうございます! GLADIATORは旧体制の時より出場させて頂いてチャンピオンになり、強い思い入れのある団体です。対戦相手のイ・イサク選手は連勝中で無敗、若くて勢いのある選手だと思います。そしてKorean Top Teamという事で厳しい練習にも耐えてきているはずです。GLADIATORの王者としてベストな戦いが出来るように頑張ります」

イ・イサク
「チャンスを下さったGladiatorの皆さん、誠にありがとうございます。世界一の強者になるために、MMAファイターになりました。対戦相手の藤井選手は、チャンピオンで実績があるベテランの選手です。なので厳しい試合になるかもしれないですが、出来る限りの努力し、試合当日は金網で最高の試合を見せる覚悟です。よろしくお願いいたします」

バンタム級選手権試合=王者テムーレン・アルギルマー×チャレンジャー竹本啓哉。フェザー級王座決定T決勝=パン・ジェヒョク×ダギースレン・チャグナードルジ。PROGERSSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座決定T決勝=森戸新士×世羅智茂戦。

そしてフェザー級の2河名マスト×ユン・ダウォン&チハヤフル・ズッキーニヨス×ハンセン玲雄。エフェフィガ雄志×八木敬志、NavE×前田吉朗のグラップリング戦に加え、ミドル級王者の国際戦と空手からのチャレンジャー──大阪発、9月のMMA月間の締めは見所の多いイベントとなりそうだ。

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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ABEMA Combate Global DEEP Gladiator Gladiator023 MMA MMAPLANET NavE o PANCRASE PRIDE Progress Wardog エフェヴィガ雄志 ダギースレン・チャグナードルジ テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク ユン・ダウォン 世羅智茂 佐々木信治 修斗 八木敬志 前田吉朗 森戸新士 江木伸成 河名マスト 海外 竹本啓哉 総合格闘家 長南亮

【Gladiator023】エフェヴィガ雄志が初出場、DREAMER八木と対戦。組み技戦でNavE×前田吉朗も!!!

【写真】肉弾戦か、現代MMAか。両者にとって自分を試すテストマッチ(C)MMAPLANET

25日(水)、GLADIATORより9月30日(土)に豊中市176BOXで開催されるGLADIATOR023 の追加カードの発表があった。
Text by Manabu Takashima

バンタム級選手権試合=王者テムーレン・アルギルマー×チャレンジャー竹本啓哉。フェザー級王座決定T決勝=パン・ジェヒョク×ダギースレン・チャグナードルジ。PROGERSSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座決定T決勝=森戸新士×世羅智茂戦。

そしてフェザー級の2河名マスト×ユン・ダウォン&チハヤフル・ズッキーニヨス×ハンセン玲雄という5試合が既に決定している同大会のラインナップに加わったのはライト級3回戦のエフェフィガ雄志×八木敬志とNavE×前田吉朗の60キロ契約フォークスタイルグラップリングの2試合だ。


EXFIGHT、POWNDSTORM、修斗、Combate Globalと試合の度に舞台を変えるエフェの凱旋マッチは、大阪初進出となるグラジエイターとなった。対する八木は元DREAMERSで、WARDOGと雄志がグラジでその後のキャリアを積み、7月にはフィリピンで海外マットを踏んでいる。

現在、佐々木信治がベルトを巻くが無風状態のライト級にどのような影響を与えることになるのか――楽しみなマッチアップだ。

そして60キロ契約のPROGRESS提供フォークスタイルグラップリングを戦うことが決まったNavEと前田吉朗。NavEは3月にフライ級王座をショッキングな7秒KO負けで失って以来の実戦復帰となる。

1年8カ月ぶりの同ルール出場のNavEに対し、昨年4月にMMAから引退した前田は3月大会でフォークスタイルグラップリング戦に臨み、江木伸成を下している。レジェンドとの組み技戦とはいえ、基本は組み系MMAファイターのNavEは再浮上を目指す上でも落とせない一戦となる。

なお、この4選手の意気込みに加え、TRIBE TOKYO MMA長南亮代表の3選手を送り出す身の気合のコメントは以下の通りだ。

八木敬志
「試合を組んで頂き本当にありがとうございます。GLADIATORという大きな団体でたくさん目立てるように試合を盛り上げていきたいです。試合にむけて減量はプラン通りに落としていき、最高の状態を仕上げて相手を倒していきたい。
対戦相手のエフィヴィガ雄志さんの印象は前にABEMAで試合をみていて、今とても勢いのある若手の選手だなと思いました。自分も挑戦者の気持ちを忘れずに当日は精一杯暴れて倒したいと思います」

エフェヴィガ雄志
「GLADIATORに参戦出来る事を嬉しく思います。自分自身、大阪での初試合になりますし、今勢いのある団体で試合出来る事に興奮しております。

八木選手の印象は上背はないですがその分力があるという印象です。なかなか試合相手が見つからなかったので試合を受けて頂きありがたく思います。前回の米国での試合からさらに成長した姿をお見せ出来ると思うのでぜひ期待して下さい」

前田吉朗
「GLADIATORならではのルールで戦わせて頂ける事に感謝致します。総合格闘家として引退した身ですか、やはり毎日格闘技に触れていますと、戦いたいとウズウズしておる毎日でした。対戦相手もNavE選手ということで、しっかりと準備させて頂いております。
大会当日、自分が誰よりもどの試合よりも素晴らしいものを魅せれる様に精一杯いかせて頂きます。NavE選手しっかり準備しておいて下さい。引退したおっさんを秒殺くらい出来なきゃグラジエイターの顔としてのメンツに関わりますよ(笑)」

NavE
「GLADIATOR、PROGRESSを通じてPANCRASEとDEEP王者の前田吉朗さんとやらせてもらえるという事で心が踊りました。
自分はPRIDEではなくDREAMを視て格闘技を始めました。10年以上前にTVやDVDで視ていた、あの〝前田吉朗〟と時を経て交わらせてもらえて光栄です。リスペクトを込めて極めます! 漢と漢の本気の取っ組み合いをご堪能あれ!」

長南亮
「TRIBE TOKYO MMAは海外で試合をする事を目標にして日々鍛錬している選手が多いチームです。
エフェヴィガはEXFIGHTでデビューしPOWNDSTROM、プロ修斗、マイアミで開催されたグCOBATE GLOBALで勝利し、異色のキャリアを積んでいます。今回はGLADIATORさんとタイミングが合い大阪までチームで遠征する運びになりました。
私もゲスト解説で観戦した事がありますが、大阪の選手達が海外勢に苦戦を重ねている印象があります。今回試合をする八木選手はDREAMERS出身の選手なので少し縁があるのかと感じました。
ここで道草しているわけにはいかないので。はっきりと試合をフィニッシュして次に進ませます。その後はGLADIATORさんが継続参戦を希望してくれるか?再び海外へ挑戦になるかは未定ですが、全力で今回を勝利しなければ何も進めないという事は理解しています。
同日一緒に乗り込む川北、阿部も同様です。TRIBE TOKYO MMAの強さをお見せしましょう」

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【TORAO30】國頭武と西日本バンタム級最強決定戦、神田T800周一「冨樫健一郎と佐々木信治の代理戦争」

【写真】WIZARD MMAは勝たれるMMAファイターを輩出してくれています!!(C)TAKUMI NAKAMURA

20日(日)、広島市南区のBLUELIVE HIROSHIMAで開催されるTORAO30で、神田T800周一が國頭武とメインイベントで対戦する。
Text by Takumi Nakamura

グラジエイターでのテムーレン・アルギルマーとの2連戦を経て、地元・広島でのTORAOに参戦する神田。今回のインタビューではテムーレン戦を振り返りつつ、グラジエイターでのGP消滅とタイトル戦線、そしてTORAOで戦うことへの特別な想いを語ってくれた。


――試合直前のインタビューありがとうございます。現在の仕上がりはいかがですか。

「こちらこそありがとうございます。ここまで順調に来ることができました」

――まず前回6月のGLADIATOR022におけるバンタム級タイトルマッチ=テムーレン・アルギルマーとの一戦について聞かせてください。スプリット判定でタイトルを失う形となりましたが、今振り返ってどんな試合だったと感じていますか。

「組み力やベースの力は向こうに分があったと思いますが、細かいところで攻めたり、キツイところでも集中を切らさずに戦えたことで成長を感じたところはあります」

――テムーレン選手とは3月大会の時にワンマッチで対戦してスラムからの鉄槌でTKO負けを喫し、ダイレクトリマッチでの対戦でした。3月の初対決ではテムーレン選手に未知数の部分もあったと思いますが、一度肌を合わせたことで攻略ポイントがあったなかでの再戦でしたか。

「攻略できそうなポイントということよりも、逆にここは敵わないなというところが最初の対戦で分かって。先ほど話した投げのところや組みの純粋なテイクダウンのところで勝負するのはキツいだろうと。それで寝たところからのひっくり返しなど、そういう展開を考えていました。また初戦が短い時間で終わって、最初から力を使ってくるだろうと思ったんです。長いラウンドを使えばチャンスがあると思って、そういうゲームプランを立てていました。ある程度は実行できたと思うんですけど、あと一歩届かなったですね」

――テムーレン選手はもう少し雑な選手だと思っていたのですが、再戦を見て組み技・グラウンドの細かい部分の技術を持っている選手だと感じました。

「1Rのの後ろ三角(絞め)のセットも早かったし、柔術が穴かなと思っていたら、そうでもなかったですね。ちゃんと柔術的な技術を持っている選手だと思います」

――ダイレクトリマッチはあまり経験することがないと思いますが、それを経験してプラスになったことはありますか。

「今回2戦連続同じ相手とやって、リベンジできなかったですが、一度戦ったことを踏まえての戦略や分析についてはいい経験になったと思います」

――テムーレン戦はタイトルマッチであると同時にバンタム級GPの一回戦という試合形式でした。神田選手からは試合前に「GPはベルトの価値を下げる」というコメントもありましたが、最終的にGPは消滅という形になりました。この状況を率直にどう思いますか。

「正直、グラジエイターが急速な拡張路線でイベントを大きくしてくれた部分があると思うんです。そのなかでGPが思うような形にはならなかっただけで、僕はそれについては特別残念だと思う気持ちはないですね。そもそも僕はGP準々決勝で負けている身なので、何か言う立場ではないと思っています」

――そしてテムーレン選手と神田選手が「腐れ縁」と表現する竹本啓哉選手がタイトルマッチとして行われます。ここも神田選手としては思うところがある一戦だと思います。

「いやぁ~これは悔しいですよ(苦笑)。そして気になります。もし竹本が柔術でテムーレンを攻略したら、僕と竹本の柔術の技術に差があるのかなと思うし。逆にテムーレンが竹本に勝ったら、日本国内のバンタム級ではかなり上位に食い込んでくると思います」

――これから神田選手がグラジエイターで戦う以上、この2人とはまた戦う機会もあるでしょうね。

「2人とも2回ずつ戦っているし、今までやったことがない選手とやりたい気持ちもある反面、この試合がどうなるのか非常に気になります」

――そして今回はTORAOの30回大会に出場することになりました。やはりこの大会には出たいという思いがあったのですか。

「僕はグラジエイターの元チャンピオンではありますけど、TORAOファミリーだと思っていますし、地元・広島でやる大会なので、地元の格闘技人気の力になりたいとも思うんです。これから修斗でやるならどうこう…という部分は置いておいても、TORAOには出なければいけないと思っていますね」

――ここ数年の戦績を見てもグラジエイターとTORAOで戦っていて、イベントとしてTORAOに対する思い入れはありますか。

「はい。地元で試合することでしか得られないものがあると思うし、僕はTORAOで戦うことにやりがいを感じています。特に広島大会には出たかったし、僕がいなかったら興行的に形にならないでしょと思っている部分もあります」

――SNSを拝見すると大会全体の宣伝やラジオ出演など、積極的に広報活動もされていますよね。

「そういうことも含めて自分の大会だと思って取り組んだ方が楽しいんですよ。もちろん東京の大会に呼んでもらうことも光栄なのですが、宣伝活動も含めてローカル大会を大きくしていくことにやりがいを感じています。だから今回はすごく楽しいです」

――対戦相手の國頭選手にはどんな印象を持っていますか。

「同じ地域で活動しているので、何度か練習をしたこともあるんですけど、ホントに強いですよ。試合も連勝していて、格闘技業界での評価以上の強敵で実力者だと思います。広島でやるなら國頭くんだと思っていたので納得の相手です」

――最近の國頭選手は組む・極めるという自分の強みをはっきり出して戦うスタイルが確立しているように見えます。

「やっぱりバックキープと極めの強さですよね。体力があって気持ちが強くてグラウンドの基本的な技術がしっかりしている選手ですよね」

――細かい技術に違いはあれど、BURSTの先生=佐々木信治選手に似ていますよね。

「はい。BURSTは部活みたいな本当にキツイ練習をするジムで、毎日すごくハードにやっているんだろうなというのが試合からも練習からも伝わってきます」

――話せる範囲でどんなゲームプランをイメージしていますか。

「先ほど言った通り、彼はグラップリングがものすごく強いので、僕が打撃でどれだけできるかなというところですね。彼にグラップリングの攻防で勝てば、それはすごいことだと思うんですけど、それが難しいことは分かっているので。距離をきちんと作ることを徹底して、組みつく展開になったらそこでも勝ちにいきますが、そこ(距離)をベースにした戦いを考えています」

――國頭選手は強みがはっきりしている分、神田選手がどんなアプローチをするかで試合展開が変わってくると思います。

「相手の形を作らせず、自分が主導権をとれるように戦います」

――これもぜひ聞きたかったのですが、今回は試合前の冨樫健一郎さんの口数が多いそうですね。

「多いですね(笑)。やっぱり冨樫さんと佐々木さんは同級生で、佐々木さんは修斗のベルトを巻いたけど、富樫さんは巻いてなくて。色々と意識する関係だと思うんですよ。一緒に練習もして仲はいいけど、ライバルというか。お互いどちらかが辞めるまで辞められねえぞと思っているだろうし。パラエストラの選手会長とBURSTの選手会長の一番弟子同士の対決、代理戦争ですからね。気合いが入ります」

――しかもそれがTORAOの30回という節目の興行、しかも広島大会のメインイベントということにストーリーがありますよね。

「そりゃ冨樫さんも口数が多くなります(笑)」

――首都圏以外でも興行を重ねて、そこでテーマがあるカードを組む。本当に意味のある大会だと思います。

「しっかり意味が出てきましたよね。悪く言うと小さくまとまっているのかもしれないけど、逆にいうと同じ場所でイベントが根付いて、そこで煮詰めてきたものを収穫するわけなので、その大会を任された仕事をきっちり果たしたいと思います」

――神田選手一個人としてはこれからどのような目標を持って戦っていきたいですか。

「グラジエイターでもう一回ベルトを取りに行くこともそうですが、モンゴル人と戦ったのが楽しかったので、キャリアも後半になってきたなかで、✖外国人や海外で試合することをやっておきたいなという気持ちがあります。それがどの団体になるのかは分かりませんが、外国人選手とワクワクする試合をしたいです」

――今後の格闘技人生の目標という意味でもテムーレン選手との2連戦は大きかったのですね。

「はい。勝つことはできなかったですけど、すごくやりがいがあったんです。MMAを通じてモンゴルの文化の一部を見ることが出来た気がして。僕は格闘技を通じて人間のリアルさや世界というものを知りたいので、これからはそういった試合をやっていきたいですね。そのためにもインパクトがあるポジションにいないといけないし、國頭くんに勝てば西日本ではトップだと思うし、国内全体でもそれなりの位置にいけると思うので、この試合は絶対に落とせないです」

■視聴方法(予定)
8月20日(日)
TORAO COLORS 午後12時10分~ Twit Casting LIVE
TORAO30 午後5時20分~ Twit Casting LIVE

■TORAO COLORS対戦カード

<48キロ契約/5分2R>
古賀愛蘭(日本)
パク・ソヨン(韓国)

<49キロ契約/5分2R>
川西茉夕(日本)
キム・ユジョン(韓国)

<アトム級/5分2R>
新谷琴美(日本)
原田よき(日本)

<アトム級/5分2R>
平田彩音(日本)
檜山美樹子(日本)

<闘裸男寝試合56キロ契約/5分2R>
新谷朋美(日本)
神田麻梨乃(日本)

<闘裸男寝試合ストロー級/5分2R>
高田暖妃(日本)
幸田來弥(日本)

■TORAO30対戦カード

<バンタム級/5分3R>
神田T800周一(日本)
國頭武(日本)

<フライ級/5分2R>
ニシダ☆ショー(日本)
打威致(日本)

<フライ級/5分2R>
わっしょい内田(日本)
蒔田伸吾(日本)

<2023年度新人王決定T2回戦フライ級/5分2R>
若宮龍斗(日本)
高宮諒(日本)

<ライト級/5分2R>
貞永大輔(日本)
嵯峨ゴーレム健史(日本)

<2023年度新人王決定T1回戦フェザー級/5分2R>
ネイン・デイネッシュ(インド)
健太エスペランサ(日本)

<2023年度新人王決定T1回戦ストロー級/5分2R>
高橋佑太(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

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Black Combat DEEP Gladiator Gladiator023 MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC Wardog キム・ギョンピョ キム・ミンウ ダギースレン・チャグナードルジ チョ・ソンビン テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パンクラス パン・ジェヒョク ユン・ダウォン 世羅智茂 中川皓貴 大原樹理 森戸新士 河名マスト 竹本啓哉

【Gladiator023】フェザー級サバイバル戦、河名マスト×ユン・ダウォン&チハヤフル×ハンセン玲雄決定

【写真】タイトル、その先に向けて負けられない生き残り合戦が王座決定戦の前に行われる(C)Zuffa/UFC

9日(水)、GLADIATORより9月30日(土)に豊中市176BOXで開催されるGLADIATOR023 の追加カードの発表があった。

バンタム級選手権試合=王者テムーレン・アルギルマー×チャレンジャー竹本啓哉。フェザー級王座決定T決勝=パン・ジェヒョク×ダギースレン・チャグナードルジ。PROGERSSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座決定T決勝=森戸新士×世羅智茂戦に続き発表されたのは、フェザー級の2試合――河名マスト×ユン・ダウォン、チハヤフル・ズッキーニヨス×ハンセン玲雄の2試合だ。


前述したように同大会ではフェザー級王座決定トーナメント決勝が行われるが、そこで戦うパン・ジェヒョクとダギースレンとの準決勝で惜敗を喫した河名とチハヤフルの再起戦。

河名と戦うユン・ダウォンはチャ・ジョンファン率いるMMA ストーリー所属のファイターだ。チェ・ムギョム、キム・ミンウ、キム・ギョンピョら強豪選手を輩出したMMAストーリー、ユン・ダウォンは今年の2月にBlack Combat代表として、ライト級戦でDEEPライト級チャンピオン大原樹理選手に敗れている印象が強いが、今回は本来のフェザー級での来日となる。

河名にとっては仕切り直しとなったRoad to ―Road to UFC、絶対に落とせない試合となる。対してチハヤフルのリスタートは、ハンセン玲雄とのマッチアップとなった。

パンクラス、DEEPで剛腕を発揮しつつも組みという課題を持ち続けているハンセンは、今回のリリースよると1月大会でリライアブル神戸の同門=中川皓貴選手がチョ・ソンビン選手に敗れた直後から、リベンジと王座奪取を明言していたという。

その後、6月大会でGladiator初出場を果たすと、WARDOGフェザー級チャンピオンの徳野一心一馬選手を30秒で下し、今回のチハヤフル戦を実現させた。

トーナメントが終わっても、続くサバイバル戦。ここに中川が加わることで、韓国人かモンゴル人が頂点に立つグラジのフェザー級戦線がより混迷化してくるか。

以下、今回の試合に向けて4選手の意気込みとなる。

河名マスト
「前回の試合では、自分の思うように試合が進められない中で、新たな発見をすることができました。その発見に頼ることなく、自分のやりたいことを押し付けていく中で、また新たな自分を見つけられるような試合にしていきます。

対戦相手のユン・ダウォン選手は、柔らかくて投げづらいタイプですが、そんなことお構いなしで固めて決着つけて勝ちます。グラジの借りはグラジで返す!」

ユン・ダウォン
「MMAストーリー所属のユン・ダウォンと申します。今回、チャンスを与えて下さったGladiatorの皆さん、本当にありがとうございます。マスト選手はグレコローマンスタイルレリンクのU23世界選手権優勝と聞きました。

彼のようなエリート選手は当然強いでしょうが、未だにMMAに慣れていない感じがします。MMA一筋の私が、しっかりとMMA的なゲームプランを実行して勝たせて頂きます。自分も連敗中ですので、勝利は譲れません。覚悟していて下さい」

チハヤフル・ズッキーニヨス
「ハンセン選手は良い選手だと思います。着実に力をつけてきていて、総合的に戦績以上の実力を持っていると思います。前回の30秒KOもお見事でした。が、申し訳ないのですが僕の負け筋が思いつきません。

彼の打撃で僕は倒れませんし、寝技でも上回ります。ドロドロのスクランブル合戦も望むところです。今大会ではフェザー級タイトルマッチがあり、個人的にはダギースレンが勝ってくれると思っています。

僕も差を見せてフィニッシュして、次期挑戦者として真っ先に名前が挙がる試合をします!」

ハンセン玲雄
「チハヤフル選手は前回大会のトーナメントではダギースレン選手を相手に粘り強い試合をしていて、面白い選手だなと思いました。他の試合を見ても打撃も組みもする、バランスの良い選手という印象です。

前回判定で負けていましたがトーナメントに出ていたチハヤフル選手をしっかり仕留めきって、ベルトに向けて良いアピールをします。

Gladiatorは外国人選手も多く出場していたり、関西にいて世界を体感出来る団体だと思い、その舞台で試合をしたいと思っていました。前回初めて出場したので、今回の試合でまずはGladiatorのお客さんに僕という選手を覚えてもらい、Gladiatorで猛威をふるっている外国人選手をしっかり倒してベルトを獲りたいと思っています」

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Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o Progress RIZIN UFC ダギースレン・チャグナードルジ チハヤフル・ズッキーニョス チョ・ソンビン テムーレン・アルギルマー パン・ジェヒョク 世羅智茂 加賀谷庸一朗 森戸新士 河名マスト 竹本啓哉 網藤雄太

【Gladiator023】9月30日、テムーレン×竹本啓哉。パン・ジェヒョク×ダギースレン。森戸新士×世羅智茂

【写真】蒙古襲来第3幕、竹本はテムーレンを止めることはできるのか(C)Zuffa/UFC

4日(金)にGLADIATORより、9月30日(土)に豊中市176BOXでGLADIATOR023 の開催とタイトルマッチ3試合など第一弾のカード発表が行われた。

当初、10月1日(日)に同所で開催予定だったGLADIATOR023だが、同日に名古屋でRIZIN LANDMARK06が開かれることを受けて、1日前倒しのイベント開催となった。

そんなGladiator023では今年に入ってからのアジア路線が引き続き踏襲され、Gladiatorバンタム級選手権試合=王者テムーレン・アルギルマー×チャレンジャー竹本啓哉、Gladiatorフェザー級王座決定T決勝=パン・ジェヒョク×ダギースレン・チャグナードルジ、PROGERSSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座決定T決勝=森戸新士×世羅智茂戦がまず明らかとなった。


同リリースよると、6月のGLADIATOR022で開幕したバンタム級GPの準々決勝後半の4試合が組まれる予定だったが、出場希望選手が諸事情で参戦できなくなったことを受けて、前半戦と同様の質を保てないという主催者判断でGP戦は中止。既に対戦が決まっていたテムーレンと竹本のタイトル戦を12月から繰り上げて実施することになったとのこと。

またグラジ史上の最高の激闘といっても過言でないフェザー級王座決定T準決勝2試合で、それぞれ河名マストとチハヤフル・ズッキーニョスを破ったパン・ジェヒョクとダギースレンの韓蒙対決によって、チョ・ソンビンが返上したフェザー級のベルトの新しい持ち主が決まる。この辺りはグラジにかつてのHEATの色が加わったようにも思える。

さらに前回大会で森戸新士×網藤雄太、世羅智茂×加賀谷庸一朗という準決勝が行われたPROGRESSフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定トーンメントの決勝戦=同級暫定王座決定戦が、森戸と世羅の間で争われる。

この両者2021年9月に開かれたJBJJF第9回全日本ノーギ柔術選手権のエキスパート・ライト級決勝で戦っており、その時は世羅が森戸をレフェリー判定で下している。アドバンテージを取り優勢だった森戸、最終盤にニア・バックテイクでアドバンを獲得して競り勝った世羅。プログレスのFGルールは下になると相手に2Pが加点され、スクランブルで1P挽回できる。

森戸も世羅もADCC2024予選イヤーの今年、テイクダウンからトップゲームにも力をいれており、柔術ではなくグラップリングの総合力が問われる暫定王座決定戦となろう。

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Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o ジェイソン・マルガリョ 竹本啓哉

【Gladiator022】腕十字を耐えたマルガリョに横三角からキムラを極めた竹本がGP準決勝へ進出

【写真】遅い打撃ではなく、しっかりとサブミッションでフィニッシュ(C)MMAPLANET

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
Def.1R by キムラ
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

試合開始前に会場のブレーカーが落ちたため、復旧まで時間を要した。電気が戻り、通常どおり試合が行われる。サウスポーの竹本が距離を詰める。右スピニングバックフィストでマルガリョを下がらせ、さらにシングルレッグで組みついた。ボディロックからグラウンドに持ち込んだ竹本は、マルガリョの右手首を押さえていく。

マルガリョはハーフから左のオーバーフックへ。マルガリョの右腕を取りながらパスした竹本が、キムラからストレートアームバーへ。マルガリョがハーフに戻し、竹本が再びパスしようとしたところでマルガリョが起き上がろうとする。竹本は腕十字に切り替えた。

腕が伸びるも耐えるマルガリョ。竹本は鉄槌を落とし、反転したマルガリョを横三角で固める。そのままマルガリョの右腕をキムラで極めた。

この勝利でバンタム級GP準決勝に進出した竹本。準決勝の組み合わせはシャッフルされるとのことだが、残り4人のGP出場者の発表が待たれる。


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